JP2007113991A - ひび割れ検知装置およびその設置方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ファイバを検査対象物の表面に設置することなく、検査対象物に埋設させた状態で、検査対象物のひび割れを精度良く検知することを目的とする。
【解決手段】光ファイバ2を、間隔をおいて点在された複数の固定箇所2aで検査対象物Bに固定し、隣り合う固定箇所2a,2aの間にある光ファイバ2の歪計測区間Lの歪みを計測し、この歪みから検査対象物Bのひび割れを検知するひび割れ検知装置において、光ファイバ2は、空間E内に充填材料を充填させることで形成された検査対象物B内に埋設されており、光ファイバ2の歪計測区間Lの部分2bには、検査対象物Bと縁を切るための外被部材5が外被されている。
【選択図】図2
【解決手段】光ファイバ2を、間隔をおいて点在された複数の固定箇所2aで検査対象物Bに固定し、隣り合う固定箇所2a,2aの間にある光ファイバ2の歪計測区間Lの歪みを計測し、この歪みから検査対象物Bのひび割れを検知するひび割れ検知装置において、光ファイバ2は、空間E内に充填材料を充填させることで形成された検査対象物B内に埋設されており、光ファイバ2の歪計測区間Lの部分2bには、検査対象物Bと縁を切るための外被部材5が外被されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えばコンクリート等からなる検査対象物のひび割れを光ファイバを使って検知するひび割れ検知装置およびその設置方法に関する。
光ファイバセンシング技術の一つとして、光ファイバの端部から光パルスを入射したときに発生するブリルアン散乱光を分析することで光ファイバの歪みを計測するBOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectometer)方式がある。このBOTDR方式は、ブリルアン散乱光の周波数分布が光ファイバの歪み量に比例してシフトする性質を利用したものであり、ブリルアン散乱光の周波数の変化量から光ファイバの任意の箇所の歪みを計測するものである。
上記したBOTDR方式の光ファイバセンシング技術を用いれば、例えばコンクリートのひび割れを検知することが可能であり、従来、BOTDR方式の光ファイバセンシング技術を用いたひび割れ検知装置が提案されている。このひび割れ検知装置の概略構成は、例えばトンネルのコンクリート覆工の内周面に沿って光ファイバを延在させるとともに、この光ファイバに複数の固定冶具を所定の間隔をあけて取り付けてコンクリート覆工に固定し、さらに、光ファイバの端部に歪分布計測器を接続した構成からなる。そして、光ファイバの端部から光パルスを入射させるとともに歪分布計測器でブリルアン散乱光を受光し、受光されたブリルアン散乱光の周波数シフト量を測定し、この周波数シフト量から光ファイバの固定箇所間の歪み量を求め、光ファイバの歪み分布を把握する。覆工にひび割れが発生すると、光ファイバに歪みが生じるため、光ファイバの歪み分布から覆工のひび割れの位置、大きさを検知することができる(例えば、特許文献1,2参照。)。
特開2000−111339号公報
特開2001−66117号公報
しかしながら、上記した従来のひび割れ検知装置では、検査対象物の表面に光ファイバを離散的に固定させる必要があるため、光ファイバを検査対象物の表面に設置できない場合、例えばライニングの裏に充填される裏込めコンクリート等のひび割れを検知することはできないという問題が存在する。また、仮に、上記した光ファイバをそのまま裏込めコンクリート内に埋設させると、光ファイバ全体が固定された状態となり、ひび割れ近傍にのみ局所的に歪みが集中し、これによって、ひび割れ検知精度が低下する問題がある。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、光ファイバを検査対象物の表面に設置することなく、検査対象物に埋設させた状態で、検査対象物のひび割れを精度良く検知することができるひび割れ検知装置およびその設置方法を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、光ファイバを、間隔をおいて点在された複数の固定箇所で検査対象物に固定し、隣り合う前記固定箇所の間にある前記光ファイバの歪計測区間の歪みを計測し、該歪みから前記検査対象物のひび割れを検知するひび割れ検知装置において、前記光ファイバは、前記検査対象物内に埋設されており、前記光ファイバの前記歪計測区間の部分には、前記検査対象物と縁を切るための外被部材が外被されていることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、光ファイバを、間隔をおいて点在された複数の固定箇所で検査対象物に固定し、隣り合う前記固定箇所の間にある前記光ファイバの歪計測区間の歪みを計測し、該歪みから前記検査対象物のひび割れを検知するひび割れ検知装置の設置方法において、前記検査対象物を形成する空間内に、前記光ファイバを設置するとともに、前記光ファイバの前記歪計測区間の部分に、前記検査対象物と縁を切るための外被部材を外被させ、その後、前記空間内に充填材料を充填して前記検査対象物を形成することを特徴としている。
このような特徴により、検査対象物内に埋設された光ファイバの歪計測区間の部分は、外被部材によって検査対象物と縁が切られた状態になるため、検査対象物にひび割れが生じたとき、そのひび割れ近傍にある光ファイバの歪計測区間の部分に均等に歪みが生じ、ひび割れによる歪み分布の変化が確実に計測される。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のひび割れ検知装置の設置方法において、前記外被部材は、複数の割スリーブが組み合わされて筒状に形成されたものであり、該複数の割スリーブの間に前記光ファイバを挟んだ状態で前記割スリーブを組み合わせることで、前記光ファイバに前記外被部材を外被させることを特徴としている。
このような特徴により、光ファイバの歪計測区間の部分に外被部材を外装させる作業が簡単になる。
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載のひび割れ検知装置の設置方法において、前記光ファイバを前記空間内に設置する際、前記光ファイバの前記固定箇所を支持部材によって仮支持することを特徴としている。
このような特徴により、光ファイバを固定する検査対象物が所定の空間内に形成される前に、その空間内に配置された光ファイバ2が、所定位置に保持される。
本発明に係るひび割れ検知装置およびその設置方法によれば、検査対象物にひび割れが生じたとき、そのひび割れ部分に対応する光ファイバの固定箇所区間の全体に歪みが生じ、ひび割れによる歪み分布の変化が確実に計測されるため、検査対象物に光ファイバを埋設させた状態で、検査対象物のひび割れを精度良く検知することができる。
また、組み合わされると筒状に形成される複数の割スリーブからなる外被部材を用いることで、光ファイバの歪計測区間の部分に外被部材を外装させる作業が簡単になるため、ひび割れ検知装置の設置にかかる手間を軽減することができる。
また、検査対象物が形成される空間内に光ファイバを設置する際、支持部材によって光ファイバの固定箇所を仮支持することで、光ファイバが空間内の所定位置に保持され、光ファイバを検査対象物内の所定位置に確実に配置させることができる。
以下、本発明に係るひび割れ検知装置およびその設置方法の実施の形態について、図面に基いて説明する。
図1は液化天然ガス(LNG)等の高圧ガスを貯蔵する地下岩盤貯蔵施設の貯槽Aを表した断面図であり、図2は貯槽Aの壁部の拡大断面図である。図1,図2に示すように、ひび割れ検知装置1は、地下岩盤貯蔵施設の貯槽Aを構成する裏込めコンクリート体Bのひび割れを検知する装置である。
裏込めコンクリート体Bは、岩盤G内に形成された空洞の岩盤壁面Cとその岩盤壁面Cに沿って設置されたライニング材Dとの間の空間Eにコンクリートを充填して形成されたコンクリート体である。
裏込めコンクリート体Bは、岩盤G内に形成された空洞の岩盤壁面Cとその岩盤壁面Cに沿って設置されたライニング材Dとの間の空間Eにコンクリートを充填して形成されたコンクリート体である。
ひび割れ検知装置1は、裏込めコンクリートB内の中央部分に埋設されているとともに貯槽Aの外周全体を網羅するように配設された光ファイバ2と、光ファイバ2の歪分布を計測する歪分布計測装置3と、歪分布計測装置3で計測された歪分布に基いて裏込めコンクリートBに発生したひび割れの位置や大きさ等を算出する処理装置4とから構成されている。なお、歪分布計測装置3と処理装置4とが一体になった装置を使用してもよい。
光ファイバ2には、裏込めコンクリート体Bに直接埋め込まれて裏込めコンクリート体Bに固定された複数の固定箇所2a…を有しており、これら複数の固定箇所2a…は、一定間隔をあけて離散的に点在されている。また、光ファイバ2の隣り合う固定箇所2a,2aの間は、歪分布計測装置3により歪分布が計測される歪計測区間Lとなっており、光ファイバ2の歪計測区間Lの部分(以下、歪計測部2bと記す。)には、スリーブ5(外被部材)が外被されている。このスリーブ5により、光ファイバ2の歪計測部2bは、裏込めコンクリート体Bと縁が切られて裏込めコンクリート体Bに付着されていない状態になっている。また、光ファイバ2の各歪計測部2b…には、スリーブ5…がそれぞれ外被されており、所定の間隔をおいて一列に並べられた複数のスリーブ5…の中に光ファイバ2が挿通された状態になっている。
図3はスリーブ5を表した分解斜視図である。図3に示すように、スリーブ5は、一対の半割状(断面形状半円弧状)の割スリーブ6,7を組み合わせることで筒状に形成されたものであり、一対の割スリーブ6,7の間に光ファイバ2を挟んだ状態で一対の割スリーブ6,7同士を組み合わせることで、光ファイバ2の歪計測部2bにスリーブ5が装着される。また、スリーブ5の内径は光ファイバ2の径よりも大きく、光ファイバ2(歪計測部2b)の外周面とスリーブ5の内周面との間には隙間があけられており、光ファイバ2の歪計測部2bはスリーブ5に固定されることなく自在に歪みが生じる状態になっている。なお、一対の割スリーブ6,7は、互いにの接合面同士が接着接合されることで組み合せ状態が維持されていてもよく、或いは、一対の割スリーブ6,7の一方に図示せぬ係止部が設けられているとともに他方に図示せぬ被係止部が設けられ、一方の割スリーブ6,7に形成された係止部が、他方の割スリーブ7,6に形成された被係止部に係止することで組み合せ状態が維持されていてもよく、或いは、例えば結束バンド等の図示せぬ結束部材によって組み合わされた一対の割スリーブ6,7同士が離れないようにしてもよい。
また、歪計測区間Lの両端には、光ファイバ2(歪計測部2b)の外周面とスリーブ5の内周面との間に介在されて裏込めコンクリート体Bのコンクリートがスリーブ5内へ浸入するのを防ぐシール材8,8がそれぞれ設けられている。シール材8,8は、一対の半割状(断面形状半円弧状)のシール部材9,10を組み合わせることで、光ファイバ2が挿通される筒状に形成されるものである。シール部材9,10は、一対の割スリーブ6,7の両端部にそれぞれ嵌合されており、一対の割スリーブ6,7が組み合わされることで、一対のシール部材9,10同士が組み合わされ、光ファイバ2の歪計測部2bの端部外周面に密着される。なお、筒状に形成されたスリーブ5の端面からシーリング材を注入することで、歪計測区間Lの両端にシール材を設けてもよい。
図2に示すように、岩盤壁面Cとライニング材Dとの間の空間Eに配設された光ファイバ2は、岩盤壁面Cに打ち込まれた複数の支持棒11…(支持部材)によって各固定箇所2a…が支持されている。支持棒11…は、光ファイバ2を空間E内の所定位置で保持するものであり、具体的には、光ファイバ2が岩盤壁面Cやライニング材Dの裏面との間に所定の間隔をあけた状態で岩盤壁面Cやライニング材Dの裏面に沿って延在するように、光ファイバ2を保持するものである。支持棒11は、基端が岩盤G内に定着され、先端が光ファイバ2の固定箇所2aに係止された棒状の部材であり、例えば、先端部がフック状に形成され、その先端部で光ファイバ2の固定箇所2aを掛止するものや、先端部に把持機構が付設され、その把持機構で光ファイバ2の固定箇所2aを把持するものなどである。
一方、図1に示すように、歪分布計測装置3は、図2に示す光ファイバ2の歪計測区間L(歪計測部2b)の歪分布を常時継続して計測する装置であり、貯槽Aの外部(例えば、貯槽Aの上部に形成された頂部トンネル内)に設置されているとともに光ファイバ2の端部に接続されている。また、処理装置4は、歪分布計測装置3で計測された歪分布の変化から、裏込めコンクリート体Bのひび割れを検知する装置であり、貯槽Aの外部(例えば、貯槽Aの上部に形成された頂部トンネル内)に設置されているとともに歪分布計測装置3に接続されている
次に、上記した構成からなるひび割れ検知装置1の設置方法について説明する。
まず、岩盤G内に形成された空洞の岩盤壁面Cに複数の支持棒11…を打ち込む工程を行う。このとき、後で配設される光ファイバ2の固定箇所2aに対向する位置に、支持棒11…を打ち込むとともに、光ファイバ2の固定箇所2a…を係止する支持棒11…の先端部が空間Eの中央位置にくるように、支持棒11…を打ち込む。
次に、裏込めコンクリート体Bを形成する空間E内に、光ファイバ2を設置するとともに、光ファイバ2の各歪計測部2b…にスリーブ5…をそれぞれ外被させる工程を行う。具体的には、光ファイバ2の各固定箇所2a…を支持棒11…の先端部にそれぞれ係止させて光ファイバ2を仮支持させる。また、スリーブ5は、光ファイバ2の歪計測部2bを間に挟んだ状態で、一対の割スリーブ6,7を組み合わせて合体させることで、光ファイバ2の歪計測部2bに外被させる。このとき、割スリーブ6,7の両端に予め半割状のシール部材9,10をそれぞれ嵌合させておき、一対の割スリーブ6,7を組み合わせることで、スリーブ5の両端にシール材8,8を形成する。
また、貯槽Aの外部に歪分布計測装置3および処理装置4をそれぞれ設置するとともに、歪分布計測装置3に光ファイバ2の端部を接続し、歪分布計測装置3に処理装置4を接続する。
また、貯槽Aの外部に歪分布計測装置3および処理装置4をそれぞれ設置するとともに、歪分布計測装置3に光ファイバ2の端部を接続し、歪分布計測装置3に処理装置4を接続する。
次に、岩盤壁面Cに対向させてライニング材Dを設置し、その後、そのライニング材Dと岩盤壁面Cとの間の空間Eにコンクリートを打設して、裏込めコンクリート体Bを形成する。
以上の工程により、上記した構成からなるひび割れ検知装置1が設置される。
以上の工程により、上記した構成からなるひび割れ検知装置1が設置される。
上記した構成からなるひび割れ検知装置1によれば、歪分布計測装置3で常時継続して光ファイバ2の歪分布を計測している。そして、裏込めコンクリート体Bにひび割れが発生すると、歪分布計測装置3で計測される歪分布に変化が生じ、処理装置4が、その歪分布の変化に関する情報に基いてひび割れの位置、大きさ等を算出する。これによって、裏込めコンクリート体Bに発生するひび割れを検知することができる。
また、上記した構成からなるひび割れ検知装置1によれば、光ファイバ2を検査対象物である裏込めコンクリート体Bの表面に設置せず、裏込めコンクリート体Bの中に埋設しているため、ライニング材Dの裏側に充填された裏込めコンクリート体Bのひび割れを検知することができる。
また、上記した構成からなるひび割れ検知装置1およびその設置方法によれば、裏込めコンクリート体B内に埋設された光ファイバ2の歪計測部2bは、スリーブ5によって裏込めコンクリート体Bと縁が切られた状態になっているため、裏込めコンクリート体Bにひび割れが発生したとき、そのひび割れ近傍にある歪計測部2bの歪計測部2bに均等に歪が生じる。これによって、ひび割れによる歪み分布の変化を確実に計測することができ、裏込めコンクリート体Bに光ファイバ2を埋設させた状態で、裏込めコンクリート体Bのひび割れを精度良く検知することができる。
ここで、上記したひび割れ検知装置1の効果を確認するための試験内容とその結果について説明する。
図4は試験内容を表した模式図である。図4に示すように、本試験では、検査対象物としてコンクリート体B´を使用し、このコンクリート体B´の内部に、外被部材105が外被された光ファイバ102aと、外被部材が装着されてなく直接埋設された光ファイバ102bとをそれぞれ埋設させた。そして、コンクリート体B´に引張力を作用させてひび割れXを発生させるとともに、双方の光ファイバ102a,102bの歪分布を図示せぬ歪分布計測装置でそれぞれ計測した。また、本試験では、幅d1のひび割れを発生させた場合と、幅d2(d1<d2)のひび割れを発生させた場合についてそれぞれ行った。
図5は試験結果を表したグラフである。なお、図5に示すグラフにおいて、横軸は、ひび割れの発生位置を0としたコンクリート体B´の長手方向の位置を示しており、縦軸は、ひび割れ発生前の状態を0とした光ファイバ102a,102bの歪量を示している。図5に示すように、外被部材が装着されていない光ファイバ102bで計測された歪分布は、歪が殆ど検知できない状態になっている。これに対して、外被部材105が外被された光ファイバ102aで計測された歪分布は、ひび割れ位置を中心にして大きく歪が生じている。この試験結果によれば、光ファイバ102aに外被部材105を外被させることで、局所歪が測定区間において均等分布され、ひび割れの検知精度が向上することが分かる。一方、光ファイバ102bに外被部材が外被されてなく、コンクリート体B´に直接埋設されていると、ひび割れ箇所近傍にのみ局所的に歪が集中し、ひび割れの検知精度が低下することが分かる。
また、上記した構成からなるひび割れ検知装置1によれば、組み合わされると筒状に形成される一対の割スリーブ6,7からなるスリーブ5を用いることで、光ファイバ2の歪計測部2bにスリーブ5を外装させる作業が簡単になるため、ひび割れ検知装置1の設置にかかる手間を軽減することができる。
また、上記した構成からなるひび割れ検知装置1によれば、裏込めコンクリート体Bが形成される空間E内に光ファイバ2を設置する際、支持棒11によって光ファイバの固定箇所2aを仮支持することで、光ファイバ2が空間E内の所定位置に保持され、光ファイバ2を裏込めコンクリート体B内の所定位置に確実に配置させることができる。
以上、本発明に係るひび割れ検知装置およびその設置方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した実施の形態では、光ファイバ2が地下岩盤貯蔵施設の貯槽Aを構成する裏込めコンクリート体Bに埋設されており、この裏込めコンクリート体Bのひび割れを検知するひび割れ検知装置1について説明しているが、本発明は、光ファイバが、例えばトンネルの覆工の裏側に充填される裏込めコンクリート体内に埋設され、ひび割れ検知装置がトンネル覆工の裏込めコンクリートのひび割れを検知する装置であってもよく、或いは、コンクリートセグメント等のコンクリート造の製品、柱や壁、梁等の構造体、その他の地下もしくは地上、海上、海中に在る検査対象物のひび割れを検知するものでもよい。
また、上記した実施の形態では、コンクリートからなる充填材料を空間E内に充填して検査対象物の裏込めコンクリート体Bを形成しているが、本発明では、モルタルやソイルセメント等からなる充填材料を所定の空間内に充填することで、検査対象物を形成してもよい。
また、上記した実施の形態では、光ファイバ2の歪計測部2bと裏込めコンクリート体Bとの縁を切るための外被部材として、半割状の割スリーブ6,7が使用されているが、本発明は、外被部材として、3つ以上に分割された割スリーブを使用してもよく、或いは、可撓性のある材料で形成されているとともに軸線方向に延在するスリットが形成された断面C形のスリーブを使用してもよい。さらに、本発明に係る外被部材は、筒状の部材に限らず、例えば、スポンジ状の緩衝材を光ファイバの歪計測部(歪計測区間の部分)に巻き付けても良い。
また、上記した実施の形態では、支持部材として岩盤壁面Cに打ち込まれる支持棒11を使用しているが、本発明は、ライニング材に支持部材が突設されていてもよく、或いは、支持部材が両側の壁面の間に架設されていてもよく、或いは、検査対象物内に埋設された部材に支持部材が固定されていてもよい。
2 光ファイバ
B 裏込めコンクリート体(検査対象物)
2a 固定箇所
L 歪計測区間
2b 歪計測部(歪計測区間の部分)
1 ひび割れ検知装置
E 空間
5 スリーブ(外被部材)
6,7 割スリーブ
11 支持棒(支持部材)
B 裏込めコンクリート体(検査対象物)
2a 固定箇所
L 歪計測区間
2b 歪計測部(歪計測区間の部分)
1 ひび割れ検知装置
E 空間
5 スリーブ(外被部材)
6,7 割スリーブ
11 支持棒(支持部材)
Claims (4)
- 光ファイバを、間隔をおいて点在された複数の固定箇所で検査対象物に固定し、隣り合う前記固定箇所の間にある前記光ファイバの歪計測区間の歪みを計測し、該歪みから前記検査対象物のひび割れを検知するひび割れ検知装置において、
前記光ファイバは、前記検査対象物内に埋設されており、前記光ファイバの前記歪計測区間の部分には、前記検査対象物と縁を切るための外被部材が外被されていることを特徴とするひび割れ検知装置。 - 光ファイバを、間隔をおいて点在された複数の固定箇所で検査対象物に固定し、隣り合う前記固定箇所の間にある前記光ファイバの歪計測区間の歪みを計測し、該歪みから前記検査対象物のひび割れを検知するひび割れ検知装置の設置方法において、
前記検査対象物を形成する空間内に、前記光ファイバを設置するとともに、前記光ファイバの前記歪計測区間の部分に、前記検査対象物と縁を切るための外被部材を外被させ、
その後、前記空間内に充填材料を充填して前記検査対象物を形成することを特徴とするひび割れ検知装置の設置方法。 - 請求項2記載のひび割れ検知装置の設置方法において、
前記外被部材は、複数の割スリーブが組み合わされて筒状に形成されたものであり、
該複数の割スリーブの間に前記光ファイバを挟んだ状態で前記割スリーブを組み合わせることで、前記光ファイバに前記外被部材を外被させることを特徴とするひび割れ検知装置の設置方法。 - 請求項2または3記載のひび割れ検知装置の設置方法において、
前記光ファイバを前記空間内に設置する際、前記光ファイバの前記固定箇所を支持部材によって仮支持することを特徴とするひび割れ検知装置の設置方法。
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