JP2000111339A - 光ファイバの敷設方法及び光ファイバを用いた歪検知装置 - Google Patents

光ファイバの敷設方法及び光ファイバを用いた歪検知装置

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JP2000111339A
JP2000111339A JP28100898A JP28100898A JP2000111339A JP 2000111339 A JP2000111339 A JP 2000111339A JP 28100898 A JP28100898 A JP 28100898A JP 28100898 A JP28100898 A JP 28100898A JP 2000111339 A JP2000111339 A JP 2000111339A
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tunnel
fixing
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正純 塚野
Yoshiaki Inoue
好章 井上
Tadashi Sugimura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】検知対象となるトンネルの変形、ひび割れをよ
り効率的に検知する。 【解決手段】検知対象となるトンネルを構成する覆工3
の打設5,5,…単位毎にその周方向に延在するように
して光ファイバ1を所定間隔で上記覆工3に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道トンネルや道
路トンネル等の覆工の変形、ひび割れなどを検知するた
めの光ファイバの敷設方法及び光ファイバを用いた歪検
知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年わが国で発生した大規模な道路トン
ネルの崩落事故が示すように、トンネルの健全度を検査
することが必要不可欠となっている。
【0003】トンネル検査の内容としては、内空変形、
覆工の変形/ひび割れ、覆工背面の空洞探査、及び漏水
監視など多岐に渡っているが、過去の事例によると、検
査結果により対策工事を実施した件数は、覆工のひび割
れによるものが最も多いと報告されている。
【0004】しかし、長大なトンネルの覆工のどこに発
生するのかが不明なひび割れを連続的に検査する技術は
未だ確立されておらず、現時点では人による目視検査を
行なうにとどまっている。
【0005】ところで、近時、光ファイバを用いた歪分
布計測器(以下「BOTDR(:Brillouin
Optical Time Domain Refle
ctometry)」と略称する)が開発され、市販さ
れている。
【0006】このBOTDRは、光ファイバのブリルア
ン散乱光を分析することにより、当該光ファイバにかか
る歪量を計測するもので、この方法によれば、後方ブリ
ルアン散乱光の周波数シフト、すなわち入射光の光周波
数からブリルアン散乱光スペクトルの中心周波数を引い
た値が、光ファイバに加わった引っ張り応力、つまりそ
れと等価な引っ張り応力による相対伸びである光ファイ
バの伸び歪と共に変化することに着目し、ブリルアン周
波数のシフトから光ファイバあるいは光ケーブルの歪量
を測定するようになる。
【0007】このBOTDRでは、光ファイバの一端か
らパルス光を入射し、この光ファイバ内でブリルアン散
乱光の後方錯乱光をコヒーレント検波方法により高感度
に検出する。このとき、ブリルアン散乱光が光波と光フ
ァイバ中の音波との相互作用により誘起され、光周波数
をシフトさせることを利用し、ブリルアン錯乱光の周波
数シフト分布から光ファイバの歪み分布を測定するもの
である。
【0008】ブリルアン散乱光の周波数シフトと歪量と
の関係は、次式 fb(ε)=fb(0)(1+Cε) …(1) (但し、fb(0):歪量ε[%]がゼロの時のブリル
アン周波数シフト、C:比例係数(=約4.5)。)で
表されるもので、上記(1)式中の「fb(0)」は、
入射光の波長が1,500[nm]のときに11[GH
z]となる。上記(1)式を歪量εについて解くと、 ε=(fb(ε)−fb(0))/(Cfb(0)) …(2) となる。したがって、ブリルアン周波数のシフト量を測
定することにより、光ファイバに生じている歪を求める
ことができる。ブリルアン周波数のシフト量を求めるた
めには、入射光あるいは射出光の周波数を走査してブリ
ルアン散乱光のピーク周波数を求めるようにしている。
【0009】また、入射光をパルス状にして散乱光が入
射端に戻ってくるまでの時間を計測することにより、光
ファイバの各部分での歪の分布を求めることができる
が、微弱な信号を取扱うために、1つの周波数の計測に
条件によっては212〜220回程度の加算平均演算を行な
っている。
【0010】その他、BOTDRを用いて歪分布計測を
行なう方法は、「信学論誌、B−IVol.J73−B
−I,No.2,pp.144−152,1990;T
echnical Digest of Intern
ational Quantum Electrini
cs Conference(IQEC’92),pa
per no. MoL.4,pp.42−43,19
92」に開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】したがって、上記のよ
うな方法を用い、光ファイバをトンネルに敷設して、光
ファイバの歪量を測定することでトンネルの変形を検知
することも考えられる。しかしながら、BOTDRを用
いてトンネルの変形を連続的に監視するようにしたもの
は前例がなく、トンネルを構成する覆工の変形やひび割
れ等を効率的に検知するための光ファイバの敷設位置や
敷設方法等が模索されている。
【0012】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、検知対象となるト
ンネルの変形、ひび割れをより効率的に検知することが
可能な歪センサとしての光ファイバの敷設方法及び光フ
ァイバを用いた歪検知装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
検知対象となるトンネルを構成する覆工の打設単位毎に
その周方向に延在するようにして光ファイバを所定間隔
で上記覆工に固定することを特徴とする。
【0014】このような方法とすれば、トンネルの軸方
向に沿って発生する、覆工打設単位で発生することの多
い危険性の高い変形、ひび割れを確実且つ効率的に検知
させることが可能となる。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記光ファイバは上記覆工に設けた溝内を
延在するように敷設し、上記敷設された光ファイバに対
し、上記溝部及び溝部周囲の覆工内壁面を覆うようにし
て所定間隔で固定部材で固定し、上記溝部に沿った上記
固定部材間で、上記溝部及び溝部周囲の覆工内壁面を覆
うようにして該光ファイバを上記溝部内にカバー部材で
遊嵌することを特徴とする。
【0016】このような方法とすれば、上記請求項1記
載の発明の作用に加えて、光ファイバがトンネルの覆工
内壁面に突出しないために、トンネル内を移動体が通過
する際に発生する風圧等の影響を受けることなく、また
該覆工内壁面の清掃時にも支障とならない。
【0017】請求項3記載の発明は、検知対象となるト
ンネルを構成する覆工の打設単位毎にその周方向に延在
するようにして所定間隔で上記覆工に固定した光ファイ
バ歪センサを有することを特徴とする。
【0018】このような構成とすれば、トンネルの軸方
向に沿って発生する、覆工打設単位で発生することの多
い危険性の高い変形、ひび割れを確実且つ効率的に検知
することが可能となる。
【0019】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載
の発明において、上記光ファイバは上記覆工に設けた溝
内を延在するように敷設し、上記敷設された光ファイバ
に対し、上記溝部及び溝部周囲の覆工内壁面を覆うよう
にして所定間隔で固定する固定部材と、上記溝部に沿っ
た上記固定部材間で、上記溝部及び溝部周囲の覆工内壁
面を覆うようにして該光ファイバを上記溝部内に遊嵌す
るカバー部材とをさらに有することを特徴とする。
【0020】このような構成とすれば、上記請求項3記
載の発明の作用に加えて、光ファイバがトンネルの覆工
内壁面に突出しないために、トンネル内を移動体が通過
する際に発生する風圧等の影響を受けることなく、また
該覆工内壁面の清掃時にも支障とならない。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下本発明
の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0022】図1(a)はトンネル覆工の変形、ひび割
れ検知を行なう光ファイバを用いた歪検知装置の基本的
な構成を示すもので、歪分布計測器(BOTDR)2に
接続された光ファイバ歪センサ1を、トンネル覆工3の
内壁面に接着剤4にて所定間隔で接着固定することで敷
設する。同図(a)で頂部をCL、側壁部をSL、底部
をFL、外力をPとして、図1(b)でこのトンネル覆
工3の内壁面を展開して示している。
【0023】ここで、トンネル覆工3は5の覆工打設の
ブロック(壁面の建設単位)を複数連続することで構成
されるもので、各覆工打設5のトンネル軸方向の長さL
Bは、通常10〜15m程度で建設される。図中、6は
トンネルの軸方向に沿った方向で発生するひび割れを、
7はトンネルの軸方向と直交する、覆工の周方向に発生
するひび割れを示している。
【0024】同図(b)に示す如く光ファイバ歪センサ
1は、覆工打設5毎にそれぞれその周方向に少なくとも
1ライン以上(ここでは2ライン)を、トンネルの軸方
向に沿った方向のラインを含んで1本のジグザグライン
状に敷設し、接着剤4あるいは固定治具によりトンネル
覆工3に固定してなる。
【0025】上記のような構成にあって、図1(a)で
示した異常な外力Pがトンネル覆工3に加わると、トン
ネル覆工3は次第に変形し、変形量が一定のレベルを超
えた時点でひび割れが発生する。
【0026】上記外力Pによって発生するひび割れとし
ては、図1(b)に示したトンネルの軸方向に平行なひ
び割れ6となることが多く、覆工の周方向に沿ったひび
割れ7よりも危険視されている。
【0027】また、上記ひび割れ6は覆工打設5単位で
発生することが多いため、各覆工打設5毎にその周方向
に沿って少なくとも1ライン以上となるように敷設し、
各覆工打設5の変形、ひび割れを監視するようにする。
【0028】図2は上記図1(b)で示す光ファイバ歪
センサ1の接着剤4で固定した点F1 ,F2 間が変形
し、トンネルの軸方向に平行なひび割れ6が発生する際
の変形量の推移を例示するもので、縦軸を上記点F1 ,
F2 間の変形量、横軸を時間としている。
【0029】点F1 ,F2 間に異常な外力Pが加わる
と、点F1 ,F2 間の変形量が時間の経過と共に増加
し、一定のレベルCK1に達した時点でひび割れが発生
する。このとき、点F1 ,F2 間の応力が開放されるた
め、一時的に変形量は小さくなるが、外力Pが連続して
印加されるために再度徐々に増加し、一定のレベルCK
2に達した時点で再びひび割れが発生する。このような
動作を繰返すことでひび割れが徐々に成長し、最終的に
トンネルの崩落に至ることとなる。
【0030】したがって、光ファイバ歪センサ1をトン
ネル覆工3に接着剤4を用いて所定間隔で接着固定して
敷設し、光ファイバ歪センサ1の歪分布をBOTDR2
で常時測定、監視する。
【0031】この場合、光ファイバ歪センサ1をトンネ
ル覆工3の内壁面に所定間隔、例えば2[m]で接着、
固定して敷設しておくことで、トンネル覆工3を構成す
る個々の覆工打設5に局部的な変形、またはひび割れを
発生したとしても、理論的には0.2[mm]以上の変
形が生じた時点でこれをBOTDR2で認識することが
できる。
【0032】図3に光ファイバ歪センサ1及びBOTD
R2を用いた局部歪試験の要領を示す。
【0033】図3(a)において、試験鋼板20の全長
Lを1[m]とし、その中央部に幅ΔLの間隙を設けて
ある。光ファイバ歪センサ1は、試験鋼板20の両端に
接着剤4で固定し、その一端をBOTDR2に節して歪
測定を行なうものとする。
【0034】このような状態で、上記間隙の幅ΔLを
1.0[mm]から0.2[mm]拡大して1.2[m
m]にしたところ、BOTDR2で光ファイバ歪センサ
1の歪変化を測定することはできなかった。
【0035】また、図3(b)は上記図3(a)と構成
自体は同様とし、試験鋼板20の全長Lを2[m]とし
て、その中央部の間隙の幅ΔLをやはり1.0[mm]
から0.2[mm]拡大して1.2[mm]にしたもの
で、この場合には正しく0.01[%]の歪変化を測定
することができた。
【0036】なお、図示はしないが、その後に試験鋼板
20上の光ファイバ歪センサ1を全域にわたって接着し
て同様の数値で歪測定を行なった結果、歪変化を測定す
ることはできなかった。
【0037】以上のことから、トンネル覆工3に局部的
に発生する歪を検知するためには、光ファイバ歪センサ
1をトンネル覆工3に所定の間隔をあけて接着固定する
必要があることがわかる。
【0038】因みに、上記図3(b)に示したように光
ファイバ歪センサ1を試験鋼板20の両端で接着した状
態では、間隙の幅ΔLを、接着剤4で接着した2mの約
4[%]に相当する約82[mm]まで拡大しても光フ
ァイバ歪センサ1は断線しなかったが、試験鋼板20上
の光ファイバ歪センサ1を全域にわたって接着した状態
では、間隙の幅ΔLを、接着剤4で接着した2mの約
0.5[%]に相当する約12[mm]まで拡大すると
光ファイバ歪センサ1が断線した。
【0039】したがって、光ファイバ歪センサ1を検知
対象に全面にわたって接着すると、局部的な変形で光フ
ァイバ歪センサ1が断線しやすくなる傾向にある。
【0040】なお、上記した構成では、トンネル覆工3
の内壁面に光ファイバ歪センサ1を例えば2[m]程度
の所定間隔で接着剤4により接着固定するものとしての
み説明したが、各接着剤4による接着地点間の略中間位
置に、光ファイバ歪センサ1をトンネル覆工3の内壁の
曲面に沿うようにするべく、光ファイバ歪センサ1をト
ンネル覆工3に対しては接着、固定しないものの、それ
自体はトンネル覆工3の内壁面に対して固定するような
カバーを設けることとしてもよい。
【0041】(第2の実施の形態)以下本発明の第2の
実施の形態について図面を参照して説明する。
【0042】図4(a)はトンネル覆工の変形、ひび割
れ検知を行なう光ファイバの敷設状態を示すもので、光
ファイバ歪センサ1のトンネル覆工3内壁面におけるジ
グザグライン状の敷設パターン等、基本的には上記図1
(a)に示したものと同様であるので、同一部分には同
一符号を付してその説明は省略する。
【0043】しかして、トンネル覆工3の周方向に沿っ
て深さ約5[mm]、幅10[mm]程度の溝10が形
成され、この溝10内に沿って光ファイバ歪センサ1が
敷設されて、所定の間隔で接着剤4及び固定治具8によ
り接着、固定されるもので、図中の部分IVを抜き出し
て図4(b)で大きく示すように、これら接着剤4と固
定治具8とで接着固定された光ファイバ歪センサ1の各
地点間の略中間位置に、光ファイバ歪センサ1をトンネ
ル覆工3の内壁の曲面に沿うようにするべく、光ファイ
バ歪センサ1をトンネル覆工3に対しては接着、固定せ
ずに遊嵌するものの、それ自体は溝10とその近傍のト
ンネル覆工3の内壁面に対して接着固定するようなカバ
ー9を設けるものとする。
【0044】図5(a)は固定治具8のトンネル覆工3
への取付状態を示すものである。図示する如く固定治具
8は、例えばテフロン、アクリルや金属製の中空平板上
の部材で、その裏面側に上記溝10の幅に対応した直径
の突起部8aを設け、さらにその頭頂に光ファイバ歪セ
ンサ1を溝10に当接するための溝部を形成してなるも
のであって、溝10内及びこの溝10周囲の覆工内壁面
に接着剤4を充填することで光ファイバ歪センサ1を接
着固定し、溝10及びこの溝10周囲の覆工3の内壁面
を覆うものである。
【0045】これに対し、図5(b)はカバー9のトン
ネル覆工3への取付状態を示すものである。図示する如
くカバー9は、上記固定治具8と同じく、例えばテフロ
ン、アクリルや金属製の中空平板上の部材で、その裏面
側に上記溝10の幅に対応した直径の突起部9aを設
け、さらにその頭頂に光ファイバ歪センサ1を溝10に
遊嵌するための溝部を形成してなるものであって、この
溝10周囲の覆工内壁面との間に接着剤4を塗布するこ
とでトンネル覆工3に接着固定され、光ファイバ歪セン
サ1を遊貫した溝10及びこの溝10周囲の覆工3の内
壁面を覆うものである。
【0046】上記のような構成にあって、光ファイバ歪
センサ1をトンネル覆工3に敷設、固定する場合の手順
について説明する。
【0047】まず、光ファイバ歪センサ1を溝10に挿
入して敷設する。この際、覆工3の伸縮変化を検知する
ために光ファイバ歪センサ1は例えば0.2[%]程度
の初期張力をもって敷設するもので、次いで所定間隔、
例えば2[m]毎に接着剤4を溝10内及びこの溝10
位置に隣接する覆工3内壁面に接着剤4を注入、充填
し、上記図5(a)で示した如く光ファイバ歪センサ1
を抑えるようにして固定治具8を取付て接着、固定す
る。
【0048】その後、溝10に沿った各固定治具8間の
中央地点位置において、溝10周囲の覆工内壁面に接着
剤4を塗布してカバー9を取付て接着、固定すること
で、光ファイバ歪センサ1を溝10内に遊嵌し、光ファ
イバ歪センサ1が当該カバー9位置で伸縮自在としなが
らも溝10から離脱することのないようにする。
【0049】上記のように光ファイバ歪センサ1を敷
設、固定することにより、光ファイバ歪センサ1は溝1
0内に敷設されてトンネル覆工3の内壁面から突出する
ことがない。
【0050】したがって、例えば新幹線のような高速鉄
道用のトンネル等であっても、光ファイバ歪センサ1が
移動体の通過により発生する風圧の影響を受けてトンネ
ル覆工3から剥離してしまうようなことを回避すること
ができる。
【0051】また、上記固定治具8及びカバー9は共に
トンネル覆工3の内壁面に対してその平板形の厚さ分だ
け若干の段差を有するものの、該内壁面とほぼフラット
にして取付けるようにしたため、トンネル覆工3の内壁
面の清掃時等にも支障となることなく、光ファイバ歪セ
ンサ1を汚れや外部からの水の侵入から保護することが
できる。
【0052】なお、特にカバー9にあっては、光ファイ
バ歪センサ1を保護する要求の度合いに応じて、各固定
治具8間での取付個数や、個々の溝10の軸方向での長
さ等を変更設定することが可能である。
【0053】その他、本発明は上記第1及び第2の実施
の形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範
囲内で種々変形して実施することが可能であるものとす
る。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、トンネル
の軸方向に沿って発生する、覆工打設単位で発生するこ
との多い危険性の高い変形、ひび割れを確実且つ効率的
に検知させることが可能となる。
【0055】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の効果に加えて、光ファイバがトンネルの
覆工内壁面に突出しないために、トンネル内を移動体が
通過する際に発生する風圧等の影響を受けることなく、
また該覆工内壁面の清掃時にも支障とならない。
【0056】請求項3記載の発明によれば、トンネルの
軸方向に沿って発生する、覆工打設単位で発生すること
の多い危険性の高い変形、ひび割れを確実且つ効率的に
検知することが可能となる。
【0057】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
3記載の発明の効果に加えて、光ファイバがトンネルの
覆工内壁面に突出しないために、トンネル内を移動体が
通過する際に発生する風圧等の影響を受けることなく、
また該覆工内壁面の清掃時にも支障とならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る基本構成を示
す図。
【図2】同実施の形態に係る変形量の推移を例示する
図。
【図3】同実施の形態に係る光ファイバ歪センサ及びB
OTDRを用いた局部歪試験の要領を示す図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る基本構成を示
す図。
【図5】同実施の形態に係る固定治具とカバーの取付状
態を説明する図。
【符号の説明】
1…光ファイバ歪センサ 2…歪分布計測器(BOTDR) 3…トンネル覆工 4…接着剤 5…覆工打設 6,7…ひび割れ 8…固定治具 9…カバー 10…溝
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月14日(1998.12.
14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】このBOTDRでは、光ファイバの一端か
らパルス光を入射し、この光ファイバ内でブリルアン散
乱光の後方散乱光をコヒーレント検波方法により高感度
に検出する。このとき、ブリルアン散乱光が光波と光フ
ァイバ中の音波との相互作用により誘起され、光周波数
をシフトさせることを利用し、ブリルアン散乱光の周波
数シフト分布から光ファイバの歪み分布を測定するもの
である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】このような方法とすれば、トンネルの軸方
向に沿って発生する、覆工打設単位で発生することの多
い危険性の高いひび割れを確実且つ効率的に検知させる
ことが可能となる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】このような構成とすれば、トンネルの軸方
向に沿って発生する、覆工打設単位で発生することの多
い危険性の高いひび割れを確実且つ効率的に検知するこ
とが可能となる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】この場合、光ファイバ歪センサ1をトンネ
ル覆工3の内壁面にBOTDRで測定可能となる所定
間隔、例えば2[m]で接着、固定して敷設しておくこ
とで、トンネル覆工3を構成する個々の覆工打設5に局
部的な変形、またはひび割れを発生したとしても、理論
的には0.2[mm]以上の変形が生じた時点でこれを
BOTDR2で認識することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】図3に光ファイバ歪センサ1及び光ファイ
バの固定間隔が2[m]以上で測定可能となるBOTD
R2を用いた局部歪試験の要領を示す。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】図3(a)において、試験鋼板20の全長
Lを1[m]とし、その中央部に幅ΔLの間隙を設けて
ある。光ファイバ歪センサ1は、試験鋼板20の両端に
接着剤4で固定し、その一端をBOTDR2に接続して
歪測定を行なうものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚野 正純 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 井上 好章 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 杉村 忠士 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 Fターム(参考) 2D054 GA17 GA64 GA65 GA82 2F065 AA65 CC40 DD06 FF41 LL02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検知対象となるトンネルを構成する覆工
    の打設単位毎にその周方向に延在するようにして光ファ
    イバを所定間隔で上記覆工に固定することを特徴とする
    光ファイバの敷設方法。
  2. 【請求項2】 上記光ファイバは上記覆工に設けた溝内
    を延在するように敷設し、 上記敷設された光ファイバに対し、上記溝部及び溝部周
    囲の覆工内壁面を覆うようにして所定間隔で固定部材で
    固定し、 上記溝部に沿った上記固定部材間で、上記溝部及び溝部
    周囲の覆工内壁面を覆うようにして該光ファイバを上記
    溝部内にカバー部材で遊嵌することを特徴とする請求項
    1記載の光ファイバの敷設方法。
  3. 【請求項3】 検知対象となるトンネルを構成する覆工
    の打設単位毎にその周方向に延在するようにして所定間
    隔で上記覆工に固定した光ファイバ歪センサを有するこ
    とを特徴とする光ファイバを用いた歪検出装置。
  4. 【請求項4】 上記光ファイバは上記覆工に設けた溝内
    を延在するように敷設し、 上記敷設された光ファイバに対し、上記溝部及び溝部周
    囲の覆工内壁面を覆うようにして所定間隔で固定する固
    定部材と、 上記溝部に沿った上記固定部材間で、上記溝部及び溝部
    周囲の覆工内壁面を覆うようにして該光ファイバを上記
    溝部内に遊嵌するカバー部材とをさらに有することを特
    徴とする請求項3記載の光ファイバを用いた歪検出装
    置。
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