JP2002202163A - 流速の計測方法および流速計 - Google Patents

流速の計測方法および流速計

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JP2002202163A
JP2002202163A JP2000400554A JP2000400554A JP2002202163A JP 2002202163 A JP2002202163 A JP 2002202163A JP 2000400554 A JP2000400554 A JP 2000400554A JP 2000400554 A JP2000400554 A JP 2000400554A JP 2002202163 A JP2002202163 A JP 2002202163A
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fluid
optical fiber
fiber
pressure receiving
strain
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JP2000400554A
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English (en)
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Takamasa Yashiro
隆将 矢代
Satoshi Mochizuki
諭 望月
Takaharu Yoshitomi
嵩晴 吉冨
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NTT Advanced Technology Corp
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NTT Advanced Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体の流速を確実に計測する。 【解決手段】 光ファイバ9を水中に浸漬し、上流側の
第1の部位B1 をファイバ固定部材7に設けた固定用パ
イプ13に挿通して接着剤で固定する。下流側の第2の
部位B2 を受圧板8に設けた固定用パイプ15に同じく
挿通して接着剤で固定し、両パイプ13,15間のファ
イバ部分を歪み発生部9aとする。水2の流れにより受
圧板8が力を受けると、歪み発生部9aに張力が加わ
り、歪みが発生する。この歪みは水2の流速に比例する
ため、この歪みを光ファイバ歪み計測装置10によって
検出することにより、水2の流速が計測される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流速の計測方法お
よび流速計に関し、特に流体中に浸漬した物体が流体か
ら受ける力の変化を光ファイバの歪みの変化として検出
することにより、流体の速度を計測する方法および流速
計に関する。
【0002】
【従来の技術】流体の流速を計測する流速計としては、
従来から種々の測定原理を用いたものが提案されてい
る。例えば、レーザー流速計(特開2000−0468
55号)、超音波流速計(特開平11−325993
号)、熱線流速計(特開2000−019194号)等
が知られている。このうち、本発明は、流体8(主とし
て液体)の流れの力から流速を計測する流速計を提供す
るものである。
【0003】流体の流れの力を計測する方法としては、
種々の原理を用いたものが提案されているが、最も単純
なものとしては紐の一端を固定し、他端に受圧板を取付
け、この受圧板を流体中に浸漬したとき受圧板が受ける
力をロードセルで計測する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ロード
セルを用いた従来の流速計は、配線したり、配線が流体
とショートしないようにシールしたりする必要があり、
さらには測定した信号が外部の電気ノイズにより影響を
受けないようにシールドする必要があった。このような
問題は、熱線流速計等の他の電気的センサを用いた流速
計全般にわたって共通した課題とされる。
【0005】そこで、本発明者らは流体中に浸漬した物
体が流体から受ける力の変化に着目して種々の検討を重
ねて実験を行ったところ、物体が流体から受ける力の変
化を光ファイバの歪みの変化として検知することによ
り、流体の流速を計測することができることを見出し
た。光ファイバの歪み検出は、従来から一般に市販され
ている光ファイバ歪み計測装置を用いることにより容易
に測定することができる。この種の光ファイバ歪み計測
装置は、光ファイバの歪みを光学的に検出するものであ
るため、光ファイバ自体には配線を施す必要が全くな
く、導電性を有する流体にそのまま浸漬することがで
き、取り扱いが容易であるという利点がある。
【0006】本発明は、上記した従来の問題と実験結果
に基づいてなされたもので、その目的とするところは、
流体中に浸漬した物体が流体から受ける力の変化を光フ
ァイバの歪みの変化として検出することにより、流体の
流速を計測するようにした流速の計測方法および流速計
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明に係る流体の流速計測方法は、一端が光
ファイバ歪み計測装置に接続された光ファイバを流体中
に浸漬し、この光ファイバの流体中に浸漬されているフ
ァイバ部分の第1の部位を流体の流れに対して静止して
いるファイバ固定部材に固定し、前記第1の部位より下
流側に位置する第2の部位に受圧部材を取付け、前記光
ファイバ歪み計測装置により前記受圧部材が前記流体に
より受ける力の大きさの変化を、前記光ファイバの前記
ファイバ固定部材と受圧部材が取付けられている部分間
に発生する歪みの変化として検出することにより、流体
の流速を計測するものである。
【0008】第2の発明に係る流速計は、流体中に浸漬
される光ファイバと、この光ファイバの流体中に浸漬さ
れているファイバ部分の第1の部位が固定される流体の
流れに対して固定するファイバ固定部材と、前記ファイ
バ部分の前記第1の部位より下流側に位置する第2の部
位に取付けられた受圧部材と、前記光ファイバの一端が
接続された光ファイバ歪み計測装置とを備え、この光フ
ァイバ歪み計測装置により前記受圧部材が前記流体によ
り受ける力の大きさの変化を、前記光ファイバの前記フ
ァイバ固定部材と受圧部材が取付けられている部分間に
発生する歪みの変化として検出することにより、流体の
流速を計測するものである。
【0009】第3の発明に係る流速計は前記第2の発明
において、支持部材によって受圧部材を流体の流れ方向
に移動可能に支持したものである。
【0010】第4の発明に係る流速計は前記第2の発明
において、光ファイバの流体中に浸漬されているファイ
バ部分で少なくともファイバ固定部材から受圧部材まで
の間の部分(受圧部材を除く)を保護パイプによって保
護したものである。
【0011】第5の発明に係る流速計は前記第2、第3
または第4の発明において、光ファイバの流体中に浸漬
されているファイバ部分を流体の流れ方向に長く延在さ
せ、このファイバ部分に複数個のファイバ固定部材と受
圧部材を交互に設けたものである。
【0012】第6の発明に係る流速計は前記第2、第3
または第4の発明において、光ファイバの流体中に浸漬
されているファイバ部分を流体の流れ方向と直交する方
向または流体の深さ方向に蛇行させることにより流体の
流れ方向と平行な複数の直線部を設け、これらの直線部
の上流側端部をファイバ固定部材にそれぞれ固定し、下
流側端部に受圧部材をそれぞれ設けたものである。
【0013】第1、第2の本発明において、流体の流速
が変化すると、受圧部材が流体から受ける力の大きさも
変化する。光ファイバには受圧部材が固定されているた
め、この受圧部材が流体によって外力を受けると、光フ
ァイバに歪みが発生する。この歪みは受圧部材の受ける
力の大きさによって変化する。すなわち、流速が大きく
なれば受圧部材の受ける力が大きくなるため、それに伴
って光ファイバに生じる歪みも大きくなる。一方、流速
が減少すると受圧部材の受ける力が減少するため、それ
に伴って光ファイバに生じる歪みも減少する。したがっ
て、予め流速と光ファイバの歪みとの相関を求めておけ
ば、光ファイバ歪み計測装置で光ファイバに生じる歪み
の変化を検出すれば、流速と光ファイバの歪みとの相関
から流速を計測することができる。
【0014】第3の発明において、支持部材は受圧部材
を流体の流れ方向に移動可能に支持し、流体の流れ方向
と直交する方向への移動を規制、阻止する。
【0015】第4の発明において、保護パイプは、光フ
ァイバの流体中に浸漬されているファイバ部分で少なく
ともファイバ固定部材から受圧部材までの間の部分(受
圧部材を除く)を保護することにより、異物等が光ファ
イバに当たったり、付着したりするのを防止する。
【0016】第5、第6の発明において、複数のファイ
バ固定部材と受圧部材は、光ファイバの流体中に浸漬さ
れているファイバ部分を複数の歪み発生部に仕切ってい
るので、各歪み発生部における歪みを検出することによ
り、1つの装置で複数の異なった測定位置の流速を同時
に計測することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る流
速計の第1の実施の形態を示す図、図2は図1のII−II
線拡大断面図、図3は図1のIII −III 線拡大断面図で
ある。これらの図において、符号1で示すものは河川、
2は河川1を流れる水、3は河川1に構築された静止構
造物(例えば橋桁)、4,5は水2の流れ方向(矢印A
方向)に離間して河川1に構築された支柱、6は支柱
4,5間に差し渡された水2の流れ方向に長いバー(支
持部材)で、このバー6の上流側にはファイバ固定部材
7が固定され、下流側には受圧板(受圧部材)8が移動
自在に嵌装されている。9は光ファイバ、10は光ファ
イバ9の歪みを検出する光ファイバ歪み計測装置(以
下、B−OTDRと称する:Brillouin-Optical Time D
omain Reflectometer )で、これらと前記ファイバ固定
部材7および受圧板8とで流速計11を構成している。
【0018】前記ファイバ固定部材7は、直方体のブロ
ック状に形成され、前記バー6が貫通する穴12を有
し、この穴12から離れた適宜箇所にはファイバ固定用
パイプ13が貫通して取付けられている。そして、ファ
イバ固定部材7は、バー6に対して止めねじ等の適宜な
固定手段によって固定されている。なお、ファイバ固定
部材7は円柱のブロック状のものでもよい。
【0019】前記受圧板8は、円盤状に形成されて中心
に前記バー6が遊嵌状態で貫通する中心孔14を有し、
また中心から離間した位置にはファイバ固定用パイプ1
5が貫通して取付けられている。このファイバ固定用パ
イプ15は、好ましくは上流側のファイバ固定用パイプ
13と略正対する位置、言い換えれば軸線がファイバ固
定用パイプ13の軸線と略一致するように取付けられて
いる。また、受圧板8は、光ファイバ9の捩れを防止す
るためにバー6に対してその軸線方向にのみ移動可能に
装着され、回転が防止されている。受圧板8の材質とし
ては、プラスチック、金属、木材等どのような材質のも
のであってもよい。また、本実施の形態においては、受
圧部材として円盤状の受圧板8を用いたが、特に円盤状
に限定されるものではなく、例えばブロック状のもの、
中空の殻構造体からなるもの等種々の形状のものを使用
することが可能である。
【0020】前記光ファイバ9は、前記水2の中に浸漬
されており、上流側端部が水面から引き出されて前記B
−OTDR10に接続され、水中に浸漬されているファ
イバ部分の上流側と下流側の2箇所(第1、第2の部
位)B1 ,B2 が前記各ファイバ固定用パイプ13,1
5に挿通され、かつ接着剤16等によりそれぞれ固定さ
れている。ファイバ固定部材7と受圧板8間(厳密には
2つのファイバ固定用パイプ13,15間)のファイバ
部分9aは、歪み発生部を形成している。すなわち、受
圧板8が水2の力を受けて水2の流れ方向に移動する
と、前記ファイバ部分9aに張力が加わるため歪みが発
生し、この歪みが前記光ファイバ歪み計測装置10によ
って検出される。光ファイバ9の末端(下流側端)9b
は、シリコーンオイルの塗布によって反射防止処理が施
されている。
【0021】光ファイバ9としては単線であってもよい
が、水2の流れにより大きな張力が加わったときに断線
するおそれがあるため、光ファイバテープ、光ファイバ
コード、その他光ファイバ9を保護、補強するものと一
体に用いられるものであることが好ましい。
【0022】前記B−OTDR10は、光ファイバ中の
自然ブリリアン散乱光や後方レーリー散乱光またはブリ
リアン増幅光等を検出して解析することにより、光ファ
イバの長手方向の歪みの分布や損失分布を測定する装置
で、前記静止構造物3上に設置されている。
【0023】図4にB−OTDR10の基本構成を示
す。ブリリアン散乱光は、光が媒質(光ファイバ)中を
通過するときに生じる散乱光の1つであり、入射光に対
して光ファイバの媒質に固有の周波数だけシフトして散
乱され、さらに歪みや温度変化があるときは、そのシフ
ト量は、光ファイバの歪みや温度に比例して変化する。
したがって、ブリリアン周波数シフトの変化量を求める
ことにより、光ファイバに加わった歪みを長さ方向に沿
って連続的に測定することができる。温度による周波数
シフトの変化量は、歪みによる変化量に比べてきわめて
少ない(0.002%/°C)ため、歪みによるブリリ
アン周波数シフトの変化量を測定する上で温度変化が小
さい場合(5°C程度)には、温度の影響を無視するこ
とができる。
【0024】測定に際しては、先ずコヒーレント光源3
0から出射されたスペクトル線幅が狭い連続光を光方向
性結合器31によって信号光32と参照光33に分岐
し、信号光32を光周波数変換器34によってその光周
波数を時系列で段階的に変化させるとともに、2μse
c程度の時間幅を有する光パルス列に変換(光周波数変
換)し、さらに光パルス変調器35によって時間幅が1
0nsec〜1μsec程度の光パルス36に変換した
後、光方向結合器37を経て光ファイバ9に入射させ
る。光パルス36が光ファイバ9に入射すると、光ファ
イバ9中でレーリー散乱やブリリアン散乱が起き、後方
散乱光38が生じる。この後方散乱光38は光方向結合
器37を通りコヒーレント光受信器39に入射する。ま
た、前記参照光33もコヒーレント光受信器39に入射
し、これら両光を信号処理することにより光ファイバ9
の歪み変化を検出する。
【0025】この場合、ブリリアン散乱の後方散乱光3
8の強度は、レーリー散乱光強度の約100分の1と微
弱であるが、コヒーレント検波技術、光周波数変換技術
を採用することにより、光ファイバ9中のブリリアン散
乱光を高精度に検出することができる。なお、光ファイ
バの歪みを計測するこの種のB−OTDR10は、従来
公知であり(例えば、特開平10−90121号公報、
特開平9−89714号公報、特開平5−231923
号公報、特開平10−197298号公報等)、市販の
ものを使用することができる。
【0026】このような流速計11において、受圧板8
は光ファイバ9とともに水中に浸漬されることにより水
2の流れによる力を受け、バー6に沿って下流側に移動
しようとする。このため、ファイバ固定用パイプ13,
15間のファイバ部分、すなわち歪み発生部29aに張
力が加わり、歪みが発生する。この歪みは流速に比例し
て変化する。すなわち、流速が速くなれば、水2の受圧
板8に作用する力が大きくなるので、歪み発生部9aに
は大きな張力が加わり、大きな歪みが発生する。反対に
流速が遅くなれば、水2の受圧板8に作用する力が小さ
くなるので、歪み発生部9aに加わる張力も小さくなる
ため発生する歪みも小さくなる。そして、この歪み発生
部9aに発生した歪みの変化をB−OTDR10によっ
て計測することにより水2の流速を測定することができ
る。
【0027】測定に際しては、予め光ファイバ9の歪み
の変化と流速の変化を実験によって測定し、その相関を
求めておく。歪みの変化を計測したとき、その値に対応
する流速を読み取ることにより、水2の流速が測定され
る。
【0028】図5に光ファイバ9に発生する歪みの分布
を示す。図中、実線は流体が流れている場合、破線は液
体が静止している場合を示す。センシング範囲は、歪み
発生部9aを示す。歪み発生部9aに発生する歪みは、
ほぼ均一で図中フラットになる。このフラットな部分の
歪みをB−OTDR10によって計測することにより、
歪み発生部9aにおける水2の流速が測定される。
【0029】ここで、上記した実施の形態においては、
B−OTDR10を用いて光ファイバ9の歪みを検出し
たが、これに限らず他の測定原理を用いた光ファイバ歪
み計測装置、例えばファイバ・ブラッグ・グレーティン
グ法を用いた光ファイバ歪み計測装置(以下、FBGと
いう)を用いて計測してもよい。このFBGは、光ファ
イバのコア部の屈折率をファイバ軸方向に周期的に変化
させたものを検出素子に用いるもので、検出素子に入っ
た光のうち、屈折率の周期に対応した特定の波長(ブラ
ッグ波長)のみがファイバグレーティングにおいて選択
的に反射されることになる。検出素子に歪みが加えられ
ると、ファイバグレーティングの周期が変化するため、
反射光の周波数にシフトが生じる。そのシフト量は、光
ファイバの歪みに比例して変化する。したがって、ブラ
ッグ反射の周波数シフトの変化量を求めることにより、
光ファイバの歪みを測定することができる。
【0030】図6は本発明の第2の実施の形態を示す図
である。なお、以下の説明においては上記した第1の実
施の形態と同一の構成部材、部分に対して同一符号をも
って示し、その説明を適宜省略する。この実施の形態
は、ファイバ固定部材7と受圧板8が設けられたバー6
を水面40に浮かぶ筏等の浮体41の下方に支柱4,5
を介して取付け、浮体41が水2によって流されたり、
バー6が水2の流れ方向Aに対して傾いたりするのを防
止するためにロープ42によって浮体41を静止構造物
3や川岸に係留した例を示す。ファイバ固定部材7と受
圧板8に対する光ファイバ9の固定は、上記した第1の
実施の形態と同様にファイバ固定用パイプ13,15を
用いて行なっている。
【0031】このような流速計においても、上記した実
施の形態と同様に、光ファイバ9の歪み発生部9aに発
生する歪みを検出することにより、水2の流速を計測す
ることができる。
【0032】図7は本発明の第3の実施の形態を示す
図、図8は支持枠の側面図である。この実施の形態は、
川底45に設置した支柱4に水2の流れ方向Aに長い矩
形の支持枠48を固定し、この支持枠48の上流側垂直
片48aに取付けたファイバ固定用パイプ13と、受圧
部材50に設けたファイバ固定用パイプ15に光ファイ
バ9を挿通して接着剤で固定し、ファイバ固定用パイプ
15を支持枠48の下流側垂直片48bに設けた挿通孔
51によって摺動自在に支持し、受圧部材50を支持枠
48内に位置させた例を示す。
【0033】前記受圧部材50は中実または中空の球体
に形成されているが、これに限らず円盤状のものであっ
てもよい。また、支持枠48は支柱4に設置される代わ
りに図6に示した浮体41の下面に設置されるものであ
ってもよい。
【0034】このような流速計においても、上記した実
施の形態と同様に、光ファイバ9の歪み発生部9aに発
生する歪みを検出することにより、水2の流速を計測す
ることができる。
【0035】図9は本発明の第4の実施の形態を示す断
面図である。この実施の形態は、川底45に設置した支
柱4に保護パイプ60を軸線が水2の流れ方向Aと一致
するように取付け、この保護パイプ60に光ファイバ9
を挿通して上流側と下流側の2箇所をファイバ固定用パ
イプ13,15にそれぞれ固定し、保護パイプ60の下
流側端部に受圧部材61を摺動自在に嵌装した例を示
す。上流側のファイバ固定用パイプ13は、保護パイプ
60の上流側開口部に嵌合され、固定されている。下流
側のファイバ固定用パイプ15は、受圧部材61の中心
に取付けられている。受圧部材61は円板状に形成され
ており、上流側の面の中央には前記保護パイプ60の下
流側端部が挿入される円形の凹陥部62が形成されてい
る。
【0036】このような流速計においても、上記した実
施の形態と同様に、光ファイバ9の歪み発生部9aに発
生する歪みを検出することにより、水2の流速を計測す
ることができる。また、歪み発生部9aを保護パイプ6
0によって保護しているので、異物等が当たったり付着
するのを防止することができる。
【0037】図10は本発明の第5の実施の形態を示す
図である。この実施の形態は、図6に示した浮体41を
水2の流れ方向に4個並べて配設し、これらをロープ4
2によって一連に連結して静止構造物3に係留し、各浮
体41の下方に設けたファイバ固定部材7と受圧板8に
光ファイバ9を固定することにより、4つの歪み発生部
9aを設けたものである。すなわち、この実施の形態
は、1本の光ファイバ9に個々に独立した4つの歪み発
生部9aを設け、各歪み発生部9aに発生する歪みを検
出するようにしたものである。ファイバ固定部材7がバ
ー6に固定され、受圧板8がバー6に対して移動自在に
嵌装されている点は、図6に示した実施の形態と全く同
じである。各歪み発生部9aからのブリリアン散乱光
は、光路が短いものから順に光ファイバ歪み計測装置1
0に到達するので、時間差により各歪み発生部9aから
の信号を区別できる。なお、4つの浮体41の代わりに
1つの浮体を用いてもよいことは勿論である。また、浮
体41を用いる代わりに図1に示した実施の形態と同様
に、川底側バー6を設置してもよい。
【0038】このような流速計において、光ファイバ歪
み計測装置10は、各歪み発生部9aに発生する歪みを
個々独立に、しかも連続的に検出するため、1つの流速
計で上流から下流にかけて複数の異なった測定位置の流
速を同時に計測することができる。
【0039】図11は本発明の第6の実施の形態を示す
図である。この実施の形態は、光ファイバ9の水2に浸
漬されているファイバ部分を水2の流れ方向Aと直交す
る方向に蛇行させることにより、水2の流れ方向と平行
な複数の直線部70を設け、これらの直線部70の上流
側端部を水2に対して静止しているファイバ固定部材7
にそれぞれ固定し、下流側端部に受圧板8をそれぞれ設
け、このファイバ固定部材7と受圧板8間のファイバ部
分を個々に独立した歪み発生部9aとし、各歪み発生部
9aに発生する歪みを検出するようにしたものである。
各歪み発生部9aからの信号は、第5の実施の形態と同
様に時間差で区別できる。
【0040】このような流速計においては、光ファイバ
歪み計測装置10が各歪み発生部9aに発生する歪みを
個々独立に、しかも連続的に検出するため、1つの流速
計で水2の流れと直交する方向(川幅方向)に離間する
複数の異なった測定位置の流速を同時に計測することが
できる。
【0041】この場合、本実施の形態においては、光フ
ァイバ9の水2に浸漬されているファイバ部分を川幅方
向に蛇行させたが、河川の深さ方向に蛇行させると、深
さ方向において複数の異なった測定位置の流速を同時に
測定することができる。
【0042】図12は本発明の第7の実施の形態を示す
側面図、図13は正面図である。この実施の形態は、筏
41の下面に水2の流れ方向Aに対向する一対1組とす
る支柱4,5を水2の流れ方向Aと直交する方向に所要
の間隔をおいて3組配列し、12本のバー6を各列の支
柱4,5間に4本ずつ所要の間隔をおいてそれぞれ4段
に設けている。また、各バー6にファイバ固定部材7と
受圧板8をそれぞれ配設し、これら全てのファイバ固定
部材7と受圧板8に対して1本の光ファイバ9の水中に
浸漬されている部分を蛇行させて順次固定することによ
り、河川の深さ方向に4つ、川幅方向に3つ、合計12
の歪み発生部9aをマトリクス状に形成している。この
場合、光ファイバ9を縦1列毎に河川の深さ方向に蛇行
させ、その直線部をファイバ固定部材7と受圧板8に固
定した例を示しているが、これに限らず図11に示した
実施の形態と同様に横一列毎に川幅方向に蛇行させても
よい。
【0043】このような流速計においては、光ファイバ
歪み計測装置10が各列の歪み発生部9aに発生する歪
みを個々独立に、しかも連続的に検出するため、1つの
流速計で河川の深さ方向に離間する4つの異なった測定
位置と、川幅方向に離間する3つの異なった測定位置の
流速を同時に計測することができる。
【0044】なお、上記した実施の形態においては、い
ずれも河川1の水2の流速を測定する例について説明し
たが、本発明はこれに何等限定されるものではなく、実
験用の水槽や、配管内を流れる液体の流速の測定も可能
である。また、深さ方向や川幅方向に並べる歪み発生部
の数を限定する必要はなく、増減できることはいうまで
もない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る流速の
計測方法および流速計は、流体中に浸漬される光ファイ
バと、この光ファイバの流体中に浸漬されているファイ
バ部分の第1の部位を流体の流れに対して固定するファ
イバ固定部材と、前記ファイバ部分の前記第1の部位よ
り下流側に位置する第2の部位に取付けられた受圧部材
と、前記光ファイバの一端が接続された光ファイバ歪み
計測装置とを備え、この光ファイバ歪み計測装置により
前記受圧部材が前記流体により受ける力の大きさの変化
を、前記光ファイバの前記ファイバ固定部材と受圧部材
が取付けられている部分間に発生する歪みの変化として
検出することにより、流体の流速を計測するように構成
したので、構造が簡単で、部品点数が少なく、流体の流
速を確実に計測することができる。また、光ファイバの
流体中に浸漬される部分に配線を施したり電気部品を取
付けたりする必要が全くないので、故障したりすること
もなく、メンテナンスが容易で、特に可燃性や導電性を
有する流体の流速測定にも適用することが可能である。
【0046】また、本発明は、支持部材によって受圧部
材を流体の流れ方向に移動可能に支持したので、受圧部
材が流体の流れ方向と直交する方向へ移動することがな
く、流速を正確に計測することができる。
【0047】また、本発明は、保護パイプによって光フ
ァイバの流体中に浸漬されているファイバ部分で少なく
ともファイバ固定部材から受圧部材までの間の部分(受
圧部材を除く)を保護したので、異物等が光ファイバに
当たったり、付着したりするのを防止することができ
る。
【0048】さらに、本発明は、複数のファイバ固定部
材と受圧部材によって複数の歪み発生部を形成したの
で、1つの流速計で複数の異なった測定位置の流速を同
時に計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る流速計の第1の実施の形態を示
す図である。
【図2】 図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】 図1のIII −III 線拡大断面図である。
【図4】 光ファイバ歪み計測装置の基本構成を示す図
である。
【図5】 光ファイバに発生する歪みの分布を示す図で
ある。
【図6】 本発明の第2の実施の形態を示す図である。
【図7】 本発明の第3の実施の形態を示す図である。
【図8】 支持枠の側面図である。
【図9】 本発明の第4の実施の形態を示す図である。
【図10】 本発明の第5の実施の形態を示す図であ
る。
【図11】 本発明の第6の実施の形態を示す図であ
る。
【図12】 本発明の第7の実施の形態を示す側面図で
ある。
【図13】 正面図である。
【符号の説明】
1…河川、2…水、3…静止構造物、4,5…支柱、6
…支持部材、7…ファイバ固定部材、8…受圧板、9…
光ファイバ、9a…歪み発生部、10…光ファイバ歪み
計測装置、13,15…ファイバ固定用パイプ、60…
保護パイプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 諭 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内 (72)発明者 吉冨 嵩晴 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内 Fターム(参考) 2F030 CA02 CC05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が光ファイバ歪み計測装置に接続さ
    れた光ファイバを流体中に浸漬し、この光ファイバの流
    体中に浸漬されているファイバ部分の第1の部位を流体
    の流れに対して静止しているファイバ固定部材に固定
    し、前記第1の部位より下流側に位置する第2の部位に
    受圧部材を取付け、前記光ファイバ歪み計測装置により
    前記受圧部材が前記流体により受ける力の大きさの変化
    を、前記光ファイバの前記ファイバ固定部材と受圧部材
    が取付けられている部分間に発生する歪みの変化として
    検出することにより、流体の流速を計測することを特徴
    とする流速の計測方法。
  2. 【請求項2】 流体中に浸漬される光ファイバと、この
    光ファイバの流体中に浸漬されているファイバ部分の第
    1の部位を流体の流れに対して固定するファイバ固定部
    材と、前記ファイバ部分の前記第1の部位より下流側に
    位置する第2の部位に取付けられた受圧部材と、前記光
    ファイバの一端が接続された光ファイバ歪み計測装置と
    を備え、この光ファイバ歪み計測装置により前記受圧部
    材が前記流体により受ける力の大きさの変化を、前記光
    ファイバの前記ファイバ固定部材と受圧部材が取付けら
    れている部分間に発生する歪みの変化として検出するこ
    とにより、流体の流速を計測することを特徴とする流速
    計。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の流速計において、支持部
    材によって受圧部材を流体の流れ方向に移動可能に支持
    したことを特徴とする流速計。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の流速計において、 光ファイバの流体中に浸漬されているファイバ部分で少
    なくともファイバ固定部材から受圧部材までの間の部分
    (受圧部材を除く)を保護パイプによって保護したこと
    を特徴とする流速計。
  5. 【請求項5】 請求項2,3または4記載の流速計にお
    いて、 光ファイバの流体中に浸漬されているファイバ部分を流
    体の流れ方向に長く延在させ、このファイバ部分に複数
    個のファイバ固定部材と受圧部材を交互に設けたことを
    特徴とする流速計。
  6. 【請求項6】 請求項2,3または4記載の流速計にお
    いて、 光ファイバの流体中に浸漬されているファイバ部分を流
    体の流れ方向と直交する方向または流体の深さ方向に蛇
    行させることにより流体の流れ方向と平行な複数の直線
    部を設け、これらの直線部の上流側端部をファイバ固定
    部材にそれぞれ固定し、下流側端部に受圧部材をそれぞ
    れ設けたことを特徴とする流速計。
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