JP2007113230A - 鋼製矢板の被覆防食構造及びリベット固定用部材 - Google Patents

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【課題】施工しやすく、より確実に防食性を付与することができる鋼製矢板の被覆防食構造を提供すること。
【解決手段】本発明の鋼製矢板の被覆防食構造1は、既設の鋼製矢板10の表面に固定されたリベット固定用部材2と、リベット固定用部材2の外側に形成された防食層3及び保護層4を有する被覆層5と、被覆層5の外側から被覆層5を通してリベット固定用部材2に固定されたリベット6とを備えている。リベット固定用部材2は、鋼製矢板10の表面側に凹部210を有する部材21を具備し且つ凹部210に防食材22が充填されていることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、海洋や河川の腐食環境下に施工された鋼製矢板の被覆防食構造及びそれに用いるためのリベット固定用部材に関する。なお、本明細書において、鋼製矢板という場合には、ウェブとフランジとを有するいわゆるU字型の鋼製矢板のほか、Z型、H型、直線型の鋼製矢板、鋼管矢板、H型鋼及びL型鋼が含まれる。
海洋や河川などに施工された鋼製矢板の防食技術として、例えば、下記特許文献1に記載技術が知られている。この防食技術は、スタットボルトを溶接した鋼製矢板の外側に防食層を形成した後、該防食層の外側に繊維強化樹脂製の保護カバーを配し、前記スタットボルトにネジを螺着させることで保護カバーを固定するものである。
ところで、上述のようなスタットボルトによって保護カバーを固定する場合、スタットボルトの軸方向と保護カバーの取り付け方向とが同じ方向に揃うようにスタットボルトを固定しなければならない。このため、U字型の矢板の場合には、スタットボルトの固定位置が矢板どうし連結部分やウェブの中央部に限られてしまい、既設の矢板に変形が生じていたり、連結部分の角度が一定していない場合には、保護カバーと防食層との間の密着性が十分に得られなくなり、防食性能が低下するおそれがあった。
特公昭58−53137号公報
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、施工しやすく、より高い防食性を付与することができる鋼製矢板の被覆防食構造及びそれに用いるためのリベット固定用部材を提供することを目的とする。
本発明は、既設の鋼製矢板の表面に固定されたリベット固定用部材と、前記リベット固定用部材の外側に形成された防食層及び保護層を有する被覆層と、前記被覆層の外側から該被覆層を通して前記リベット固定用部材に固定されたリベットとを備えている鋼製矢板の被覆防食構造を提供することにより、前記目的を達成したものである。
また、本発明は、前記本発明の鋼製矢板の被覆防食構造に用いるためのリベット固定用部材を提供するものである。
本発明の鋼製矢板の被覆防食構造によれば、海洋や河川の腐食環境下に設置された鋼製矢板に従来の防食技術に比べて施工しやすくより高い防食性を確実に付与することができる。
以下、本発明を、その好ましい実施の形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の鋼製矢板の被覆防食構造(以下、単に被覆防食構造ともいう)の第1実施形態を模式的に示したものである。図1に示すように、本実施形態の被覆防食構造1は、既設のU字型の鋼製矢板10の表面に固定されたリベット固定用部材2と、リベット固定用部材2の外側に形成された防食層3及び保護層4を有する被覆層5と、被覆層5の外側から被覆層5を通してリベット固定用部材2に固定されたリベット6とを備えている。本実施形態の被覆防食構造1においては、リベット6は鋼製矢板10の深さ方向に所定間隔おきに固定されており、それぞれのリベット6の頭部61は被覆材7で被覆されている。被覆材7の外側には、深さ方向に伸びる保護材8が固定されており、各リベット6の頭部61及びそれを被覆する被覆材7は、保護材8で保護されている。
リベット固定用部材2は、鋼製矢板10の表面側に向けて漸次拡開するように開口する凹部210を有する部材21を具備しており、且つ凹部210には防食材22が充填されている。リベット固定用部材2をこのような形態とすることによって、リベット固定用部材2と防食層3との境界に空隙が生じないようにすることができる。
リベット固定用部材2を構成する部材21の幅Wは、部材21を固定する部位に応じて設定することができるが、リベット6の固定のし易さ、防食する鋼製矢板の形状、防食層及び保護層の質量、鋼製矢板の変形度合いを考慮すると、10〜80mm、特に30〜50mmが好ましい。また、リベット固定用部材2を構成する部材21の高さHは、部材21を固定する部位に応じて設定することができるが、使用するリベットの形状、防食層及び保護層の質量等を考慮すると、2〜15mm、特に3〜8mmが好ましい。
リベット固定用部材2を構成する部材21の厚みは、その材質により適宜設定することができるが、リベット6をかしめて固定したときの安定性、割れや変形が生じないようにすること、耐久性等を考慮すると、繊維強化プラスチックスでは1.0〜5.0mm、特に2.0〜3.0mmとすることが好ましい。部材21にステンレス鋼板又は一般構造用圧延鋼板を用いる場合には、1mm程度の厚みとすることが好ましい。
リベット固定用部材2を構成する部材21は、アルミニウム、鋼、亜鉛若しくはそれらの二種以上の組み合わせからなる金属、又はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂若しくはそれらの二種以上の組み合わせからなるプラスチックス若しくはその繊維強化プラスチックスで構成することが好ましい。
凹部210に充填する防食材22には、ペトロラタム系防食充填材、水中硬化型エポキシ系充填材、又は水中硬化型シーリング材を用いることが好ましい。この防食材22を用いる目的は、リベット固定用部材2及びその内側の鋼製矢板10を防食するとともに、リベット6とリベット固定用部材2とのガルバニック防食を防止することである。ガルバニック防食を防止し、より十分な防食効果を得る上では、図1(b)に示すように、部材21の表面アルミニウム、亜鉛又はこれらの合金からなる材211を予め取り付けるかめっきしておくことが好ましい。このような材211は、部材21の裏面又は両面に施すこともできる。
前記防食層3は、ペトロラタム系防食材、水中硬化型樹脂及び樹脂フォーム材から選ばれる一種以上の防食材で構成することが好ましい。ペトロラタム系の防食材としては、ペトロラタムを主成分とし、腐食抑制剤等を含有するペーストが挙げられる。硬化性樹脂としてはエポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリサルファイド系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。樹脂フォーム材としては、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ゴム系樹脂等が挙げられる。
前記硬化性樹脂には、吸水性高分子を含ませることが好ましい。このように吸水性高分子を含ませることによって、鋼製矢板表面の水分が直ちに吸水性高分子により吸水され、鋼製矢板の表面には樹脂接着に支障をきたすほどの水分はなくなり、硬化した樹脂の鋼製矢板への接着が容易になされる。このような吸水性高分子としては、ポリアクリル酸塩系、酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合体ケン化物、ポリ酢酸ビニル・無水マレイン酸反応物、イソブチレン・マレイン酸共重合体架橋物、ポリエチレンオキシド系、デンプン・アクリル酸グラフト共重合体、ポリビニルアルコール系、ポリビニルN−ビニルアセトアミド系等が挙げられ、上記硬化性樹脂100重量部に対して、1〜200重量部添加されることが好ましい。
また、前記硬化性樹脂には、水溶性腐食抑制剤や脱酸素剤が添加されていることが好ましく、このような水溶性腐食抑制剤としては正リン酸塩、ポリリン酸塩、亜硝酸塩、安息香酸塩、珪酸塩等が用いられ、脱酸素剤としては亜硝酸ナトリウム、ヒドラジン等が用いられる。
保護層4は、チタン若しくはステンレスからなる金属、又はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル樹脂若しくはエポキシ樹脂からなるプラスチックス若しくはその繊維強化プラスチックスの成形体で構成することが好ましい。
保護層4は、従来からこの種の防食層に用いられている材質のものを特に制限なく用いることができる。保護層4の材質としては、金属、繊維強化プラスチックス又は高強度プラスチックスで構成することが好ましい。機械的強度、柔軟性、保護層4の取り付けの作業性を考慮すると、繊維強化プラスチックスが好ましい。
前記金属としては、チタン若しくはその合金、耐海水性ステンレス鋼等が挙げられる。耐食性を考慮するとチタン若しくはその合金が好ましく、取り扱いやすさや費用の点からは耐海水性ステンレス鋼が好ましい。
前記プラスチックスには、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いることができる。これらの樹脂としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、高強度ポリエチレン等が挙げられる。また、前記強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、有機繊維等が挙げられる。該強化繊維の形態は、所定の長さに切断されたもの、不織布状のシート、クロス状に編み込まれたシート、羽毛状のシート等の従来からこの種の防食層に用いられている形態のものを特に制限なく用いることができる。
前記プラスチックスには、重合用触媒として、当該プラスチックスの種類に応じて従来から用いられている硬化剤を適量含ませることができる。例えば、不飽和ポリエステルやエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いる場合には、硬化剤として、有機過酸化物、酸無水物、変性脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン等を用いることができる。不飽和ポリエステルに有機過酸化物を添加する場合には、完全硬化、硬化の際の発熱を考慮すると、0.5〜2.0重量%配合することが好ましい。
前記プラスチックスに、飽和ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いる場合には、前記強化繊維との結合による強度向上を考慮してシラン化合物等のカップリング剤を適宜の量で含ませることが好ましい。
保護層4の厚みは、波浪の大小、漂流物の出現頻度などの鋼製矢板10の施工環境に応じて適宜設定することができる。
保護層4の内面には、従来からこの種の防食層に従来から用いられている緩衝材(図示せず)を配することができる。該緩衝材としては、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、合成ゴム等の発泡体からなるシート、疎水性の不織布が挙げられる。
前記緩衝材は、防食層4の内面に接着剤で固定することができる。該接着剤には、従来から保護層4と該緩衝材の接着に用いられている材質のものを特に制限なく用いることができる。プラスチックスどうしの接着、緩衝材の表面が多孔質状であることを考慮するとゴム系、エポキシ樹脂系等の接着剤を用いることが好ましい。
リベット6どうし間隔(リベットの軸芯どうしの間隔)は、鋼製矢板の形状、寸法に応じて設定することができる。通常用いられている鋼製矢板の形状、寸法を考慮すると、例えば、鋼製矢板の両端部は20〜100mm、中間部は100〜300mmとすることができる。また、リベットによる固定は、より強い固定強度を必要とする場合には、一列以外に、深さ方向に対して傾斜した位置(千鳥配列)又は複数列で行うことが好ましい。
リベット6には、作業性、高い圧着力を考慮すると、いわゆるブラインドリベットを用いることが好ましい。特に金属母材はもとより、硬質樹脂母材の締結にも適しているラージフランジタイプやピールタイプ等のブラインドリベットが好ましい。リベット6には、アルミニウム若しくはその合金、ステンレス鋼、チタン等の金属製のリベットを用いることが耐食性の点から好ましい。
リベット6の頭部61を被覆する被覆材7には、防食層3に用いるのと同様の防食材を用いることが好ましい。
被覆材7の外側に配される保護材8は、前記保護層4と同様の材で構成された成形体を用いることが好ましい。
次に、被覆防食構造1の施工方法をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
先ず、防食を行う鋼製矢板10の表面に、素地調整(下地処理)を施す。素地調整は、従来からこの種の被覆防食構造に採用されている素地調整の方法(例えばISOSt2)を特に制限なく採用することができる。
次に、素地調整を行った鋼製矢板10の表面にリベット固定用部材2の部材21を固定する。固定方法は、部材21が金属の場合には溶接、プラスチックスや繊維強化プラスチックスの場合には接着剤を用いることが好ましい。リベット固定用部材2は、予め部材21の凹部210に防食材22を充填したものを用いることが好ましい。
次に、リベット固定用部材2が埋没するように、防食層3を構成する前記防食材で鋼製矢板10を被覆して防食層3を形成する。
次に、防食層3の外側に保護層4を構成する成形体を重ね合わせて位置決めし、ドリルなどの工具を用い、保護層4、防食層3及びリベット固定用部材2の部材21を貫通するようにリベット6の挿通孔62を形成する。そして、挿通孔62にリベット6の先端部を挿入し当該リベット6をかしませて固定用部材2に固定し、防食層3及び保護層3を有する被覆層5で鋼製矢板10を被覆する。
その後、被覆材7でリベット6の頭部61を被覆し、さらにその外側に保護材8を接着固定して被覆防食構造の施工を完了する。
以上説明したように、本実施形態の鋼製矢板の被覆防食構造1によれば、従来技術のような保護層を形成する場合のスタットボルトの軸方向による制約が無いため、施工がし易く、また、鋼製矢板10のウェブやフランジの任意の部位、特に、ウェブとフランジで形成される角部の近傍においてもリベット6で被覆層5を鋼製矢板10に固定できるため、従来の防食技術に比べてより高い防食性を確実に付与することができる。また、従来のスタットボルトのような被覆層の外側に大きく突出した突起部が無くなるため、海洋や河川の浮遊物や漂流物がからみつくのを防ぐことができるほか、突起部に漂流物が衝突した場合の損傷も軽減することができる。
図2〜図5は、本発明の被覆防食構造の他の実施形態を模式的に示したものである。これらの図において、第1実施形態と共通する部分については同一符号を付している。よって、特に説明のない部分については、第1実施形態における説明が適宜適用される。
図2に示す第2実施形態の被覆防食構造1’は、リベット固定用部材2’を構成する部材21の断面形状がコ字状に設けられている以外は、第1実施例の被覆防食構造と同様の構成を有しており、第2実施形態の被覆防食構造1’によれば、第1実施形態の被覆防食構造と同様の効果が奏される。
図3に示す第3実施形態の被覆防食構造1’は、リベット固定用部材2’を構成する部材23が一対のL字状の部材231とそれらの起立壁部を跨ぐように配されてボルト232で連結された断面がコ字状の部材233とで構成されている以外は、第1実施例の被覆防食構造と同様の構成を有している。部材231は、溶接が可能な金属で構成することが好ましく、斯かる金属としては、例えば、一般構造用圧延材、ステンレス鋼材等が挙げられる。部材233は、プラスチックス、繊維強化プラスチックス等の材で構成することが好ましい。第3実施形態の被覆防食構造1’によれば、第1実施形態の被覆防食構造と同様の効果が奏されるほか、部材233をプラスチックス、繊維強化プラスチックスで構成することによって、リベット6とリベット固定用部材2’とのガルバニック防食を防止することができる。
図4に示す第4実施形態の被覆防食構造1’は、リベット固定用部材2’を構成する部材24が、ボルト241で連結された二枚の板状部材242、243で構成され、板状部材242が溶接により固定されおり、防食材を充填する凹部が設けられておらず且つ防食材が充填されていない以外は、第1実施例の被覆防食構造と同様の構成を有している。部材242は、溶接が可能な金属で構成することが好ましく、斯かる金属としては、例えば、一般構造用圧延材、ステンレス鋼材等が挙げられる。部材243は、プラスチックス、繊維強化プラスチックス、弾性変形し易い金属等の材で構成することが好ましい。プラスチックスとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が挙げられる。弾性変形し易い金属としては、アルミニウム、亜鉛又はこれらの合金が挙げられる。第4実施形態の被覆防食構造1’によれば、第1実施形態の被覆防食構造と同様の効果が奏されるほか、凹部を形成する加工が不要になり、リベット固定用部材を容易に作製することができる。
図5に示す第5実施形態の被覆防食構造1’は、リベット固定用部材2’を構成する部材25が一対のL字状の部材251とそれらの間にボルト252で連結された部材253とで構成されている以外は、第1実施例の被覆防食構造と同様の構成を有している。部材251は、溶接が可能な金属で構成することが好ましく、斯かる金属としては、例えば、一般構造用圧延材、ステンレス鋼材等が挙げられる。部材253は、プラスチックス、繊維強化プラスチックス等の材で構成することが好ましい。第5実施形態の被覆防食構造1’によれば、第1実施形態の被覆防食構造と同様の効果が奏されるほか、部材253をプラスチックス、繊維強化プラスチックスで構成することによって、リベット6とリベット固定用部材2’とのガルバニック防食を防止できるとともに凹部を形成する加工が不要になり、リベット固定用部材を容易に作製することができる。
本発明は、前記各実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
本発明の鋼製矢板の被覆防食構造は、前記実施形態のように、リベット6の頭部61を被覆材7で被覆し、さらに保護材8で保護することが好ましいが、これら被覆材7による被覆及び保護材8による保護は省略することもできる。
また、前記実施形態では、リベット固定用部材を溶接によって鋼製矢板に固定したが、接着剤によって固定することもできる。
本発明の鋼製矢板の被覆防食構造は、前記実施形態のように、ウェブとフランジとを有するU字型の鋼製矢板のほか、Z型、H型、直線型の鋼製矢板、鋼管杭が継手で連結された既設の鋼管矢板、既設のH型鋼及びL型鋼の被覆防食にも適用することができる。
本発明の鋼製矢板の被覆防食構造及びリベット固定用部材は、海洋や河川等の腐食環境下において施工された鋼製矢板の被覆防食に好適に用いられる。
本発明の鋼製矢板の被覆防食構造の第1実施形態の要部を模式的に示す図であり、(a)は一部を切り欠いた横断面図、(b)は(a)の要部拡大図である。 本発明の鋼製矢板の被覆防食構造の第2実施形態の要部を模式的に示す横断面図(図1(b)相当図)である。 本発明の鋼製矢板の被覆防食構造の第3実施形態の要部を模式的に示す横断面図(図1(b)相当図)である。 本発明の鋼製矢板の被覆防食構造の第4実施形態の要部を模式的に示す横断面図(図1(b)相当図)である。 本発明の鋼製矢板の被覆防食構造の第5実施形態の要部を模式的に示す横断面図(図1(b)相当図)である。
符号の説明
1、1’鋼製矢板の被覆防食構造
2、2’ リベット固定用部材
21、23、24 25 部材
210 凹部
22 防食材
3 防食層
4 保護層
5 被覆層
6 リベット
61 頭部
62 リベット挿入孔
7 被覆材
8 保護材

Claims (8)

  1. 既設の鋼製矢板の表面に固定されたリベット固定用部材と、前記リベット固定用部材の外側に形成された防食層及び保護層を有する被覆層と、前記被覆層の外側から該被覆層を通して前記リベット固定用部材に固定されたリベットとを備えている鋼製矢板の被覆防食構造。
  2. 前記リベット固定用部材は、前記鋼製矢板の表面側に凹部を有する部材を具備しており、且つ該凹部に防食材が充填されている請求項1に記載の鋼製矢板の被覆防食構造。
  3. 前記リベット固定用部材を構成する前記部材が、アルミニウム、鋼、亜鉛若しくはそれらの組み合わせからなる金属、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂若しくはそれらの組み合わせからなるプラスチックス若しくは繊維強化プラスチックス、又は前記金属と前記プラスチックスの組み合わされた材で構成されている請求項2に記載の鋼製矢板の被覆防食構造。
  4. 前記防食層がペトロラタム系防食材、水中硬化型充填材、水中硬化型シーリング材及び樹脂フォーム材から選ばれる一種以上の防食材で構成されている請求項1〜3の何れかに記載の鋼製矢板の被覆防食構造。
  5. 前記保護層が金属、プラスチックス、又は繊維強化プラスチックスで構成されている請求項1〜4の何れかに記載の鋼製矢板の被覆防食構造。
  6. 前記リベットの頭部が被覆材で被覆されている請求項1〜5の何れかに記載の鋼製矢板の被覆防食構造。
  7. 前記被覆材の外側に保護材が配されている請求項6に記載の鋼製矢板の被覆防食構造。
  8. 請求項1〜7の何れかに記載の鋼製矢板の被覆防食構造に用いられるリベット固定用部材。

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