JP4799249B2 - 鋼管杭の被覆防食構造及びリベット固定用部材 - Google Patents

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Description

本発明は、海洋、河川等の腐食環境下に施工された鋼管杭の被覆防食構造及びそれに用いるためのリベット固定用部材に関する。
海洋、河川等に構築されている桟橋、係船岸等の構造物の多くには、鋼管杭が使用されている。このような鋼管杭の防食方法として、下地処理を施した鋼管杭の表面にペトロラタム系防食材で防食層を形成し、この防食層を繊維強化プラスチックス(FRP)製の保護カバーで被覆する種々の方法が提案されている。
特許文献1に記載の技術では、保護カバーに半円筒形状のカバー本体の両側縁部にフランジ部材が取り付けられたものを使用し、フランジ部材どうしを突き合わせてボルト・ナットで締結することによって防食層の外側に保護カバーを取り付けている。
また、特許文献2に記載の技術では、保護カバーに、防食層の周りを覆ったときに両端部が重なり合うように周長が設定されたものを使用し、両端部の重なり合わせた部分にリベットをかしませて防食層の外側に保護カバーを取り付けている。
一方、上述の構造物においては、鋼管杭にH形鋼、山形鋼、鋼管等の結構材が接合されている場合がある。このような場合には、従来の保護カバーをそのまま使用することはできない。結構材の接合位置・寸法・形状に合わせて保護カバーを切り取って使用すると、また、結構材の周囲では保護カバーと防食層との間の密着性が十分に得られなくなるおそれがある。このため、このような結構材が接合された部分には、保護カバーを取り付けずに、現場で防食層の表面に合成樹脂を塗布するなどして保護層を形成しており、施工性が悪かった。
このような結構材が接合された部分の保護カバーの取り付け技術に関し、下記特許文献3に記載の技術が提案されている。この技術は、横梁の張り出し方向に合わせて取り合い口が形成されるように複数の保護カバーを成形し、これらの保護カバーを組み付けて防食層を被覆するものである。
ところで、この技術における保護カバーの取り付け方法は、保護カバーの端部どうしを突き合わせ、突き合わせ部分を覆うように取り付け板をボルト・ナット等の締結手段で取り付けたり、保護カバーにおける横梁の上下に位置する部分に取り付けフランジを設けておき、保護カバーを組み合わせるときに、これらの取り付けフランジどうしをボルト・ナットで締結して取り付けるものである。このため、施工しやすく、高い防食性を付与することができる手法が望まれていた。
実公平4−31321号公報 特開2003−138592号公報 特開昭53−139308号公報
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、施工しやすく、より高い防食性を付与することができる鋼管杭の被覆防食構造及びそれに用いるためのリベット固定用部材を提供することを目的とする。
本発明は、既設の鋼管杭の表面に固定されたリベット固定用部材と、前記リベット固定用部材の外側に形成された防食層及び保護層を有する被覆層と、前記被覆層を形成させた後に、該被覆層の外側から該被覆層の外面に当接した状態で該被覆層を通して前記リベット固定用部材に固定されたリベットとを備えている鋼管杭の被覆防食構造であって、前記リベット固定用部材は、前記鋼管杭の表面側に凹部を有する部材を具備しており、且つ該凹部に防食材が充填されており、前記リベットはブラインドリベットである鋼管杭の被覆防食構造を提供することにより、前記目的を達成したものである。
また、本発明は、前記本発明の鋼管杭の被覆防食構造に用いるためのリベット固定用部材を提供するものである。
本発明の鋼管杭の被覆防食構造によれば、海洋や河川の腐食環境下に設置された鋼管杭に被覆防食を施工性よく行え、高い防食性を付与することができる。
以下、本発明を、その好ましい実施の形態に基づいて説明する。
図1〜図4は、本発明の鋼管杭の被覆防食構造(以下、単に被覆防食構造ともいう)を鋼管杭と横梁とが接合された部分に適用した一実施形態を模式的に示したものである。図1に示すように、本実施形態では、鋼管(結構材)11が水平に接合された鋼管杭10に被覆防食がなされている。
図2〜図4は、図1における一点鎖線の円A〜Cで囲まれた部分の断面形態をそれぞれ模式的に示したものである。図2〜図4に示すように、本実施形態の被覆防食構造1は、鋼管杭10の表面に固定されたリベット固定用部材2と、リベット固定用部材2の外側に形成された防食層3及び保護層4を有する被覆層5と、被覆層5の外側から被覆層5を通してリベット固定用部材2に固定されたリベット6とを備えている。
本実施形態の被覆防食構造1においては、リベット6は鋼管杭10の鋼管11との接合部分の周り及び保護層4を構成する成形体(以下、保護カバーもいう。)の左右、上下の突き合わせ部分に対応して固定されている。それぞれのリベット6の頭部61は被覆材7で被覆されている。被覆材7の外側には、深さ方向に伸びる保護材8が固定されており、各リベット6の頭部61及びそれを被覆する被覆材7は、保護材8で保護されている。
リベット固定用部材2は、鋼管杭10の表面側に向けて開口する凹部210を有する部材21を具備している。部材21の凹部210には防食材22が充填されている。
リベット固定用部材2を構成する部材21の幅Wは、部材21を固定する部位に応じて設定することができるが、リベット6の固定のし易さ、防食する鋼管杭の外径、防食層及び保護層の質量等を考慮すると、10〜80mm、特に30〜50mmが好ましい。また、リベット固定用部材2を構成する部材21の高さ(凹部210の深さ)は、部材21を固定する部位に応じて設定することができるが、使用するリベットの形状等を考慮すると、2〜15mm、特に3〜8mmが好ましい。
リベット固定用部材2を構成する部材21の厚みは、その材質により適宜設定することができるが、リベット6をかしめて固定したときの安定性、割れや変形が生じないようにすること、耐久性等を考慮すると、繊維強化プラスチックスでは1.0〜5.0mm、特に2.0〜3.0mmとすることが好ましい。部材21にステンレス鋼板又は一般構造用圧延鋼板を用いる場合には、1mm程度の厚みとすることが好ましい。
リベット固定用部材2を構成する部材21は、アルミニウム、鋼、亜鉛若しくはそれらの二種以上の組み合わせからなる金属、又はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂若しくはそれらの二種以上の組み合わせからなるプラスチックス若しくはその繊維強化プラスチックスで構成することが好ましい。部材21の鋼管杭10への固定位置は、リベット6による保護カバーの固定位置に応じて設定される。例えば、本実施形態のように、鋼管杭10と鋼管11との接合部分の周りでは、当該接合部分を囲むように配置して固定することができ、左右、上下の保護カバーどうしの継ぎ目の部分では、継ぎ目に沿って所定間隔おきに配置して固定することができる。また、部材21の鋼管杭10への固定方法は、溶接、接着剤による接合などの種々の固定方法を、部材21の材質、形態等に応じて選択することができる。
凹部210に充填する防食材22には、ペトロラタム系防食充填材、水中硬化型エポキシ系充填材、又は水中硬化型シーリング材を用いることが好ましい。この防食材22を用いる目的は、リベット固定用部材2及びその内側の鋼管杭10を防食するとともに、リベット6とリベット固定用部材2とのガルバニック腐食を防止することである。ガルバニック腐食を防止し、より十分な防食効果を得る上では、部材21の表面にアルミニウム、亜鉛又はこれらの合金からなる材211を予め取り付けるかめっきしておくことが好ましい。このような材211は、部材21の裏面又は両面に施すこともできる。
前記防食層3は、ペトロラタム系防食材、水中硬化型樹脂及び樹脂フォーム材から選ばれる一種以上の防食材で構成することが好ましい。ペトロラタム系の防食材としては、ペトロラタムを主成分とし、腐食抑制剤等を含有するペーストが挙げられる。硬化性樹脂としてはエポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリサルファイド系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。樹脂フォーム材としては、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ゴム系樹脂等が挙げられる。
前記硬化性樹脂には、吸水性高分子を含ませることが好ましい。このように吸水性高分子を含ませることによって、鋼管杭表面の水分が直ちに吸水性高分子により吸水され、鋼管杭の表面には樹脂接着に支障をきたすほどの水分はなくなり、硬化した樹脂の鋼管杭への接着が容易になされる。このような吸水性高分子としては、ポリアクリル酸塩系、酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合体ケン化物、ポリ酢酸ビニル・無水マレイン酸反応物、イソブチレン・マレイン酸共重合体架橋物、ポリエチレンオキシド系、デンプン・アクリル酸グラフト共重合体、ポリビニルアルコール系、ポリビニルN−ビニルアセトアミド系等が挙げられ、上記硬化性樹脂100重量部に対して、1〜200重量部添加されることが好ましい。
また、前記硬化性樹脂には、水溶性腐食抑制剤や脱酸素剤が添加されていることが好ましく、このような水溶性腐食抑制剤としては正リン酸塩、ポリリン酸塩、亜硝酸塩、安息香酸塩、珪酸塩等が用いられ、脱酸素剤としては亜硝酸ナトリウム、ヒドラジン等が用いられる。
保護層4は、従来からこの種の保護層に用いられている材質のものを特に制限なく用いることができる。保護層4は、例えば、金属、又はプラスチックス若しくはその繊維強化プラスチックスの成形体からなる保護カバーで構成することが好ましい。機械的強度、柔軟性、保護層4の取り付けの作業性、コストを考慮すると、繊維強化プラスチックスの成形体が好ましい。鋼管杭10における鋼管11との接合部分の保護層4を構成する前記の金属やプラスチックスの保護カバーには、鋼管11及びその被覆防食に対応した取り合い口40を形成するための凹部が設けられているものを用いる。
前記金属としては、チタン若しくはその合金、アルミニウム若しくはその合金、耐海水性ステンレス鋼等が挙げられる。耐食性を考慮するとチタン若しくはその合金が好ましく、取り扱いやすさや費用の点からは耐海水性ステンレス鋼が好ましい。
前記プラスチックスには、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いることができる。これらの樹脂としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、高強度ポリエチレン等が挙げられる。また、繊維強化プラスチックスの強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、有機繊維等が挙げられる。該強化繊維の形態は、所定の長さに切断されたもの、不織布状のシート、クロス状に編み込まれたシート、羽毛状のシート等の従来からこの種の防食層に用いられている形態のものを特に制限なく用いることができる。
前記プラスチックスには、重合用触媒として、当該プラスチックスの種類に応じて従来から用いられている硬化剤を適量含ませることができる。例えば、不飽和ポリエステルやエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いる場合には、硬化剤として、有機過酸化物、酸無水物、変性脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン等を用いることができる。不飽和ポリエステルに有機過酸化物を添加する場合には、完全硬化、硬化の際の発熱を考慮すると、0.5〜2.0重量%配合することが好ましい。
前記プラスチックスに、飽和ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いる場合には、前記強化繊維との結合による強度向上を考慮してシラン化合物等のカップリング剤を適宜の量で含ませることが好ましい。
保護層4の厚みは、波浪の大小、漂流物の出現頻度などの鋼管杭10の施工環境に応じて適宜の厚みに設定することができる。
保護層4の内面には、従来からこの種の防食層に従来から用いられている緩衝材(図示せず)を配することができる。該緩衝材としては、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、合成ゴム等の発泡体からなるシートが挙げられる。
前記緩衝材は、保護層4の内面に接着剤で固定することができる。該接着剤には、従来から保護層4と該緩衝材の接着に用いられている材質のものを特に制限なく用いることができる。プラスチックスどうしの接着、緩衝材の表面が多孔質状であることを考慮するとゴム系、エポキシ樹脂系等の接着剤を用いることが好ましい。
リベット6どうし間隔(リベットの軸芯どうしの間隔)は、保護層4を構成する保護カバーの取り付け位置等に応じて設定することができる。通常用いられている鋼管杭の外径を考慮すると、例えば、図5(a)に示すような鋼管杭と結構材との接合部分の周り、図5(b)に示すような保護層4の左右の継ぎ目部分、及び図5(c)に示すような保護層4の上下の継ぎ目部分については、リベット6どうしの間隔Aは、100〜300mmが好ましい。これらの場合において、保護層4の端部から最も近いリベット6(リベットの軸芯)までの距離Bは、20〜50mmが好ましく、20〜30mmがより好ましい。鋼管杭と結構材との接合部分の周りをより強く固定するには、上下方向に2個以上のリベットによる固定が好ましい。また、リベットによる固定は、より強い固定強度を必要とする場合には、一列以外に、千鳥配列や複数列で行うことができる。
リベット6には、作業性、高い圧着力を考慮すると、いわゆるブラインドリベットを用いることが好ましい。特に金属母材はもとより、硬質樹脂母材の締結にも適しているラージフランジタイプやピールタイプ等のブラインドリベットが好ましい。リベット6には、アルミニウム若しくはその合金、チタン若しくはその合金、ステンレス鋼等の金属製のリベットを用いることが耐食性の点から好ましい。
リベット6の頭部61を被覆する被覆材7には、防食層3に用いるのと同様の防食材を用いることが好ましい。
被覆材7の外側に配される保護材8は、前記保護層4と同様の材で構成された成形体を用いることが好ましい。保護材8の形態は特に制限はなく、リベット6による固定位置及び被覆材7による被覆形態に応じて設定される。例えば、本実施形態のように、鋼管杭10と鋼管11との接合部分の周りでは、当該接合部分を囲むように被覆することができ、左右、上下の保護カバーどうしの継ぎ目の部分では、継ぎ目に沿った形態の被覆材で継ぎ目を塞ぐように被覆することができる。
次に、被覆防食構造1の施工方法をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
先ず、防食を行う鋼管杭10の表面に、素地調整(下地処理)を施す。素地調整は、従来からこの種の被覆防食構造に採用されている素地調整の方法(例えばISOSt2)を特に制限なく採用することができる。
次に、素地調整を行った鋼管杭10の表面の所定位置にリベット固定用部材2の部材21を固定する。鋼管11との接合部の周辺については、例えば、図6に示すように、平面視矩形の形態の部材21を固定する。固定方法は、部材21が金属の場合には溶接、プラスチックスや繊維強化プラスチックスの場合には接着剤を用いることが好ましい。リベット固定用部材2は、予め部材21の凹部210に防食材22を充填したものを用いることが好ましい。
次に、リベット固定用部材2が埋没するように、防食層3を構成する前記防食材で鋼管杭10を被覆して防食層3を形成する。
次に、防食層3の外側に保護層4を構成する保護カバー4A、4Bを重ね合わせて位置決めし、ドリルなどの工具を用い、保護層4、防食層3及びリベット固定用部材2の部材21を貫通するようにリベット6の挿通孔62を形成する。そして、挿通孔62にリベット6の先端部を挿入し当該リベット6をかしませて固定用部材2に固定し、防食層3及び保護層4を有する被覆層5で鋼管杭10を被覆する。
防食層3を形成する前に、保護層4を構成する保護カバーと同形状で透明若しくは半透明の位置決めカバーを使用し、当該位置決めカバーを鋼管杭10の周りに組み付け、部材21の固定位置を当該位置決めカバーに挿通孔62に記しておき、その印の位置を実際に取り付ける保護カバーに写すことによって、部材21への挿通孔62の形成を正確に行えるようにできる。
次に、鋼管杭10における保護カバー4A、4Bの上下に位置する部分についても、リベット固定用部材2を固定し、前記防食剤で防食層3を形成する。そして、保護カバー4C、4Dを使用し、同様に保護層4、防食層3及びリベット固定用部材2の部材21を貫通するようにリベット6の挿通孔62を形成する。さらに、挿通孔62にリベット6の先端部を挿入し当該リベット6をかしませて固定用部材2に固定し、被覆層5で鋼管杭10を被覆する。
次に、保護カバー4A〜4Dの外側に突出した状態のリベット6の頭部61を被覆材7で被覆し、さらにその外側に保護材8を接着固定する。
次に、鋼管11についても前記防食材で防食層を形成し、さらにその外側に保護カバー4E、4Fを取り付けて被覆防食を行う。そして、防食カバー4A、4Bと防食カバー4E、4Fとの継ぎ目をシール材9で塞ぐ。シール材9としては、水中硬化型のエポキシ樹脂、弾性シーリング材等のシーリング材が挙げられる。このようにして防食カバー4A、4Bと防食カバー4E、4Fとの継ぎ目をシール材9で塞ぎ終え、鋼管杭10及び鋼管11の被覆防食を完了する。
以上説明したように、本実施形態の鋼管杭の被覆防食構造1によれば、鋼管杭10に鋼管11が接合されている場合においても、保護層4が防食層3に密着した被覆防食を施工性よく行え、しかも高い防食性を付与することができる。
本発明は、前記各実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
本発明の鋼管杭の被覆防食構造は、前記実施形態のように、リベット6の頭部61を被覆材7で被覆し、さらに保護材8で保護することが好ましいが、これら被覆材7による被覆及び保護材8による保護は省略することもできる。
本発明の鋼管杭の被覆防食構造において、鋼管との接合部の周辺に固定するリベット固定用部材の部材の形態は、特に制限はない。前記実施形態のように、平面視矩形の形態以外に、湾曲する形態の等の種々の形態の部材を使用することができる。湾曲する形態の部材の場合には、接合部分を囲むように配置して固定することが好ましい。また、図7に示すように、矩形の形態の部材21と湾曲する形態の部材21’とを組み合わせて使用することもできる。
本発明の鋼管杭の被覆防食構造は、前記実施形態のように、保護カバーの固定を、全てリベット固定用部材を使用して行うことが好ましいが、上下の保護カバーどうし(例えば、保護カバー4A、4Bと保護カバー4C)の継ぎ目の部分等の防食層と保護層との密着性が十分に確保できる部分については、従来から行われているリベット等の締結具を使用した固定方法を採用することができる。
例えば、図8に示すように、素地調整を行った鋼管杭10の表面に防食層3を設け、さらにその外側を保護層4を構成する保護カバー4A、4Cで被覆し、保護カバーの継ぎ目を保護カバーと同じ材質の保護材41で塞いだ上で、保護材41及び保護カバー4A、4Cを貫通するようにリベット6の挿通孔63を形成し、挿通孔63にリベット6の先端部を挿入し、リベット6をかしませ、リベットの頭部61を被覆材7で被覆し、必要に応じ被覆材7を保護材8で保護することもできる。
また、図9に示すように、上下の保護カバーの継ぎ目にラップ部を設けて当該ラップ部を貫通するようにリベット6の挿通孔64を形成し、挿通孔64にリベット6の先端部を挿入し、リベット6をかしませ、リベットの頭部61を被覆材7で被覆し、必要に応じ被覆材7を保護材8で保護することもできる。
本発明の鋼管杭の被覆防食構造及びリベット固定用部材は、海洋や河川等の腐食環境下において施工された鋼管杭の被覆防食に好適に用いられる。
本発明の鋼管杭の被覆防食構造の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 図1におけるAの部分を拡大した断面図である。 図1におけるBの部分を拡大した断面図である。 図1におけるCの部分を拡大した断面図である。 リベットどうしの間隔を説明するための図であり、(a)は鋼管杭と結構材との接合部分周りの展開平面図、(b)は保護層の左右の継ぎ目部分の展開平面図、(c)は保護層の上下の継ぎ目部分の展開平面図である。 リベット固定用部材を鋼管杭に固定した状態を模式的に示す斜視図である。 リベット固定用部材を鋼管杭に固定した他の実施形態を示す斜視図である。 リベット及びリベット固定用部材による保護層の他の固定形態を模式的に示す断面図(図4相当図)である。 リベット及びリベット固定用部材による保護層の他の固定形態を模式的に示す断面図(図4相当図)である。
符号の説明
1 鋼管杭の被覆防食構造
2 リベット固定用部材
21、21’ 部材
210 凹部
22 防食材
3 防食層
4 保護層
4A〜4F 保護カバー
5 被覆層
6 リベット
61 頭部
62、63、64 リベット挿入孔
7 被覆材
8 保護材

Claims (5)

  1. 既設の鋼管杭の表面に固定されたリベット固定用部材と、前記リベット固定用部材の外側に形成された防食層及び保護層を有する被覆層と、前記被覆層を形成させた後に、該被覆層の外側から該被覆層の外面に当接した状態で該被覆層を通して前記リベット固定用部材に固定されたリベットとを備えている鋼管杭の被覆防食構造であって、
    前記リベット固定用部材は、前記鋼管杭の表面側に凹部を有する部材を具備しており、且つ該凹部に防食材が充填されており、前記リベットはブラインドリベットである鋼管杭の被覆防食構造。
  2. 前記リベット固定用部材を構成する前記凹部を有する部材の外側面の幅の長さは10〜80mmであり、前記凹部を有する部材の厚みは1〜5mmであり、前記凹部の深さは2〜15mmである請求項1に記載の鋼管杭の被覆防食構造
  3. 前記リベット固定用部材を構成する前記凹部を有する部材の表面及び裏面あるいは何れか一方に、アルミニウム、亜鉛又はこれらの合金からなる材が予め取り付けられているか又はめっきされている請求項1又は2に記載の鋼管杭の被覆防食構造
  4. 前記鋼管杭に結構材が接合されており、前記鋼管杭における前記結構材との接合部の周りに前記リベット固定用部材が、該接合部を囲むように所定間隔で複数個固定されている請求項1〜の何れか1項に記載の鋼管杭の被覆防食構造。
  5. 前記保護層を構成する保護カバーの端部どうしが重ならないように突き合わせて保護カバーの端部どうしに継ぎ目の部分を形成する場合において、前記継ぎ目の部分に対応する部分に沿って所定間隔で前記リベット固定用部材が複数個固定されている請求項1〜4の何れか1項に記載の鋼管杭の被覆防食構造
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