JP2007113165A - 吸放湿性ポリエステル繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】 優れた吸湿性と放湿性を有し、かつ、色調も優れており、操業性よく得ることができる吸放湿性ポリエステル繊維を提供する。
【解決手段】 ポリアルキレンテレフタレートを主成分とし、第二成分として下記(A)と(B)を含有させてなるポリマー(ポリマー(M))のみで構成されたポリエステル繊維であって、繊維中の(A)と(B) の合計含有量が1〜20質量%である吸放湿性ポリエステル繊維。
(A)スルホン酸基含有芳香族カルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体、スルホン酸基を含有しないポリカルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体、ポリアルキレングリコールからなるエステル化反応物
(B)ポリアルキレングリコール
【選択図】 なし

Description

本発明は、インナー、スポーツ衣料、ブラウスなどの衣料用素材に特に好適に使用することができる、吸放湿性ポリエステル繊維に関するものである。
ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステルは、優れた機械的特性及び化学的特性を有しており、広範な分野において使用され、特に合成繊維として極めて広い用途を有している。
しかしながら、ポリエステル繊維は疎水性であるために極めて吸湿性が低く、インナー、中衣、スポーツ衣料等のように直接的に肌に触れて、あるいは肌側に近い状態で着用される分野に使用する場合は、肌からの発汗によるムレやベタつき等を生じ、快適性の点で天然繊維と比較して著しく劣り、このような衣料分野での利用が大きく制限されている。
従来、ポリエステル繊維に親水性又は吸湿性を付与しようとする試みが種々なされてきた。例えば、特許文献1には、ポリアルキレングリコール類を50〜70質量%含有したポリエステル組成物からなる吸湿性ポリエステル繊維が提案されている。しかしながら、この繊維はポリアルキレングリコールを多く含有しているために、色調が悪く、また耐光堅ろう度も著しく劣ったものであった。
このような問題点を解決するものとして、特許文献2には、常温下で吸湿率が10質量%以上の吸湿性ポリマーを芯部とし、鞘部を通常のポリエステルで覆った芯鞘型複合繊維が提案されている。この複合繊維は外側が通常のポリエステルで覆われているため、色調、耐光堅牢度とも良好であるが、染色加工時の熱水により芯部の吸湿性ポリマーが大きく膨潤するため、複合繊維の表面にひび割れが生じ、水に対する親和性が高い芯部のポリマーが外部に流出してしまうという問題点があった。
また、特許文献3には、ポリエステルからなる外層と内層の間に、ポリエーテル化合物を含む吸湿性ポリマーが中間層として複合されており、かつ、中空部を有する中空状三層複合繊維が提案されている。このような繊維は、染色加工時の熱水により、中間層の吸湿性ポリマーが膨潤しても中空部が変形することによって複合繊維の表面はひび割れを起こさず、水に対する親和性が高い中間層のポリマーが外部に流出することがないようにしたものである。このような繊維形態をとることにより、ある程度の染色加工は可能となるが、繊維の断面形状が複雑であるために製糸の安定性に劣り、操業性が極めて悪く、コスト的にも不利であるという問題点があった。
また、特許文献4には、アルキルスルホン酸塩及び/又はアルキルベンゼンスルホン酸塩と、ポリアルキレングリコールを含有するポリエステル繊維が提案されている。この繊維は、吸湿性能を有し、かつ色調及び耐光堅ろう度も優れた繊維であった。しかしながらこの繊維は、吸湿成分とポリエステルの相溶性が十分に優れていないため、溶融紡糸時に吸湿成分がブリードアウトしたり、さらには染色加工によってもブリードアウトがすることがあり、吸湿性能が低下するという問題点があった。
特開昭62−267352号公報 特開平2−99612号公報 特開平9−228157号公報 特開2004−353140号公報
本発明は、上記のような問題点を解決するものであって、優れた吸湿性と放湿性を有し、かつ、色調にも優れており、操業性よく得ることができる吸放湿性ポリエステル繊維を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記のような課題を解決するために検討した結果、特定の成分からなるエステル化反応物とポリアルキレングリコールを吸放湿成分として用いることによって、ポリエステル成分との相溶性もよく、耐ブリードアウト性に優れ、高い吸放湿性を有する繊維となるということを見い出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ポリアルキレンテレフタレートを主成分とし、第二成分として下記(A)と(B)を含有させてなるポリマー(ポリマー(M))のみで構成されたポリエステル繊維であって、繊維中の(A)と(B) の合計含有量が1〜20質量%であることを特徴とする吸放湿性ポリエステル繊維を要旨とするものである。
(A)スルホン酸基含有芳香族カルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体、スルホン酸基を含有しないポリカルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体、ポリアルキレングリコールからなるエステル化反応物
(B)ポリアルキレングリコール
本発明の吸放湿性ポリエステル繊維は、優れた吸湿性と放湿性を有し、かつ、色調にも優れており、操業性よく得ることができる。このため、衣料用途をはじめ様々な用途に好適に用いることが可能となる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリエステル繊維は、ポリアルキレンテレフタレートを主成分とし、第二成分として成分(A)と成分(B)を含有させてなるポリマー(ポリマー(M))のみで構成されているものである。つまり、ポリマー(M)が繊維の一部にのみ使用された形状(芯鞘型や海島型)のものではなく、繊維全体がポリマー(M)で構成された単一成分型のものである。単一成分型とすることによって、芯鞘型、海島型で問題となる溶融紡糸時や染色加工時、さらには使用時における吸湿成分のブリードアウトや流出、剥落を防ぐことができるので、吸放湿性能が長期間持続する吸放湿性に優れた繊維とすることができる。
本発明におけるポリアルキレンテレフタレートを主成分とするポリエステル成分としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等を主成分とするものが挙げられる。なお、これらのポリエステル成分には、目的や効果を損なわない範囲であれば、イソフタル酸、スルホイソフタル酸塩、ビスフェノール類のエチレンオキシド付加物等が共重合されていてもよい。
次に、成分(A)、(B)について説明する。成分(A)、(B)は吸放湿成分となるものである。
成分(A)は、スルホン酸基含有芳香族カルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体(A-1)、スルホン酸基を含有しないポリカルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体(A-2)、ポリアルキレングリコール(A-3)からなるエステル化反応物であり、成分(A)として、(A-1)〜(A-3)の全てを含有してなるエステル化反応物である。そして、成分(B)はポリアルキレングリコールである。
まず、成分(A)について説明する。ポリアルキレングリコールはエーテル結合部および末端水酸基の水和力により大きな吸湿性をもつが、単純にポリエステルにブレンドしても紡糸性、耐光性に劣るものとなる。また、スルホン酸基含有芳香族カルボン酸やそのエステル形成性誘導体に含有されるスルホン酸基も水和力による大きな吸湿性を持つが、それのみでは低分子量化合物であるために溶融紡糸時や染色加工等の後加工時等にブリードアウトが発生する。
このため、エステル化反応物とし、スルホン酸基含有芳香族カルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体とポリアルキレングリコールを重縮合させることによって、ブリードアウトを抑制することができ、スルホン酸基とエーテル結合部が近接するために吸放湿性がより向上するという相乗効果が得られる。
さらに、繊維を構成する主成分であるポリアルキレンテレフタレートとの相溶性に優れるポリカルボン酸を、ポリアルキレングリコールやスルホン酸基含有芳香族カルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体と重縮合させることによって、主成分のポリアルキレンテレフタレートとの相溶性がよくなり、溶融紡糸時や染色加工等の後加工時等にブリードアウトが発生しにくくなり、使用時における吸湿成分の流出や剥落も防ぐことができる。
成分(A)を構成するスルホン酸基含有芳香族カルボン酸やそのエステル形成性誘導体(A-1)としては、5−スルホイソフタル酸、2−スルホテレフタル酸、これらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)や、これらの芳香族ジカルボン酸の低級アルキル(炭素数1〜4程度のもの)エステル、その塩、酸無水物等が挙げられる。中でも5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩ジエチレングリコールエステル(以下SIPG)が好ましい。スルホン酸基含有芳香族カルボン酸とそのエステル形成性誘導体は、どちらか一方のみ用いても、両者を併用してもよい。また、1種類の成分のみを用いても、複数種類を併用してもよい。
成分(A)を構成するスルホン酸基を含有しないポリカルボン酸やそのエステル形成性誘導体(A-2)としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸やイソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、これらのポリカルボン酸の低級アルキル(炭素数1〜4程度のもの)エステル、酸無水物等が挙げられる。スルホン酸基を含有しないポリカルボン酸とそのエステル形成性誘導体は、どちらか一方のみ用いても、両者を併用してもよい。また、1種類の成分のみを用いても、複数種類を併用してもよい。
成分(A)を構成するポリアルキレングリコール(A-3)としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマーなどが挙げられるが、中でも吸湿性の観点からポリエチレングリコール(以下PEG)が好ましい。ポリアルキレングリコールの数平均分子量は1000〜30000のものが好ましく、数平均分子量2000〜22000のものがより好ましい。また異なる数平均分子量のものを複数種類併用してもよい。数平均分子量が1000より低いと熱安定性、耐ブリードアウト性に劣るものとなり、数平均分子量が30000を超えるとエステル化反応が進みにくくなるため好ましくない。
なお、数平均分子量は、テトラヒドロフランを溶媒として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC )法により測定した。充填剤としてwaters社製のStyragelHR 54460 及び44225 、Ultrastyragel 10571 の3種類を使用し、屈折率計を使用して測定するものである。
成分(A)は、上記した3つの成分〔(A-1)〜(A-3)〕を、通常のポリエステルの製造方法と同様にしてエステル化反応させて得ることができる。重合反応に用いる重合触媒としては、三酸化アンチモン、テトラブチルチタネート、ジブチル錫オキシド、二酸化ゲルマニウムなど公知の触媒を使用することができ、中でもテトラブチルチタネートが好ましい。
成分(A)中のそれぞれの含有量としては、(A-1)は5〜35モル%、(A-2)は5〜45モル%、(A-3)は50〜90質量%であることが好ましい。
そして、成分(A)の数平均分子量は、1000〜30000が好ましく、中でも4000〜20000が好ましい。数平均分子量が1000未満であると、熱安定性、耐ブリードアウト性に劣るものとなり好ましくない。30000を超えると溶融粘度が高くなり、主成分中に均一に分散させて含有させることが困難となりやすい。
成分(B)としては、PEG、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマーなどが挙げられるが、中でもPEGが好ましい。ポリアルキレングリコールの数平均分子量は1000〜30000のものが好ましく、数平均分子量4000〜20000のものがより好ましい。数平均分子量が1000未満であると、熱安定性に乏しいものとなりやすく、数平均分子量が30000を超えると、溶融粘度が高くなり、成分(A)と成分(B)を均一に混合することが困難となりやすい。
成分(A)と成分(B)の質量比は5:95〜95:5が好ましく、10:90〜90:10がより好ましい。成分(A)の質量比が5未満であると、主成分との相溶性に劣るものとなりやすく、一方、成分(A)の質量比が95を超えると、成分(B)が少なくなり水酸基が少なくなるため、吸放湿性能が乏しくなりやすい。
さらに、本発明のポリエステル繊維中の成分(A)と成分(B)の合計の含有量は、1〜20質量%であり、中でも5〜15質量%であることが好ましい。これらの含有量が1質量%未満であると、十分な吸放湿性能を有していない繊維となる。一方、20質量%を超えると、ポリマー(M)の溶融粘度が著しく低下し、製糸操業性が悪化するため好ましくない。
本発明のポリエステル繊維において、主成分と第二成分である成分(A)と(B)とが含有されている状態としては、主成分と成分(A)、(B)が共重合されている状態と、主成分と成分(A)、(B)が混合(ブレンド)されている状態の両方が含まれる。中でも予め成分(A)と(B)を混合して混合物(C)とすることが好ましい。そして、主成分中に混合物(C)が混合又は共重合されている状態とすることが好ましく、中でも主成分中に混合物(C)が混合されている状態とすることが好ましい。
成分(A)と(B)からなる混合物(C)を得る方法としては、特に限定されるものではないが、ミキサー等の混合装置を用いて、80〜120℃で1〜4時間混合することにより製造することができる。
そして、本発明のポリエステル繊維は、吸放湿性を示す指数として、水分率を示す下記式(1)〜(4)を同時に満足することが好ましい。
水分率(W1)(%):〔(P−R)/R〕×100=1.5〜10.0 (1)
水分率(W2)(%):〔(Q−R)/R〕×100=0.6〜4.0 (2)
W1−W2≧0.9 (3)
W1/W2≧2.4 (4)
なお、繊維5gを筒編み又は繊維のまま、130℃の熱水中で30分間浸漬させた後、熱風乾燥機にて105℃、24時間乾燥した後の質量を(R)とする。次に恒温恒湿槽(ヤマト科学社製humidity chamber、型番IG420)を用いて、34℃、90%RHの条件で24時間処理した後の質量を(P)とする。続いて25℃、60%RHの条件で2時間処理した後の質量を(Q)とする。
(1)式は、主に繊維の吸湿性を示す指数であり、絶乾状態から34℃、90%RHの条件とした際にどれくらいの水分を吸湿できるかを示すものである。なお、34℃、90%RHの条件とは、衣服を着用した人が運動して汗をかいた際の皮膚に近い部分の条件と類似するものである。
本発明のポリエステル繊維は、成分(A)と成分(B)を含有していることによって吸湿性が向上し、(1)式の値は1.5〜10.0であることが好ましく、中でも2.0〜8.0であることが好ましい。(1)式の値が1.5未満であると、十分な吸湿性能を有していないものとなりやすい。一方、この値が10.0を超えると、成分(A)と成分(B)の合計含有量が20質量%を超えるものとする必要があり、ポリマー(M)の溶融粘度が著しく低下し、製糸操業性が悪化するため好ましくない。
なお、通常のポリエステル繊維は吸湿性を有しておらず、(1)式の値は0.1〜0.6程度である。
(2)式は、主に繊維の放湿性を示す指数であり、絶乾状態から34℃、90%RHの条件とした際に吸湿した水分を放湿する程度を示すものである。なお、25℃、60%RHの条件とは、人が通常の状態で生活している際の外部環境に近い条件と類似するものである。
本発明のポリエステル繊維は、成分(A)と成分(B)を含有していることによって吸湿性とともに放湿性も向上するものであり、(2)式の値は0.6〜4.0であることが好ましく、中でも0.8〜3.2であることが好ましい。つまり、本発明のポリエステル繊維は、衣服を着用した人が運動して汗をかいた際には汗等の水分を多く吸湿し、運動後はその吸湿した水分を速やかに放湿して通常の状態になるものであり、これにより衣服着用時の快適性が向上するものである。
(2)式の値が4.0を超えると、十分な放湿性能を有していないものとなりやすい。一方、この値を0.6未満とするには、成分(A)と成分(B)の合計含有量を1質量%未満とする必要があり、(1)式を満足することができなくなるため好ましくない。
そして、(3)式は、(1)式と(2)式の値の差である、W1−W2が0.9以上であることが好ましい。W1−W2が0.9未満であると、吸湿性もしくは放湿性のいずれかに劣っており、吸放湿性に劣るものとなる傾向がある。W1−W2の上限は、繊維中の成分(A)と成分(B)の含有量等を考慮すると、9.0とすることが好ましく、中でも8.0とすることが好ましい。
さらに、(4)式は、(1)式が(2)式の2.4倍以上であることが好ましいということを示している。W1/W2が2.4未満であると、十分な吸放湿性を有していないものとなる。例えば、綿(25℃、60%RH における水分率8.5%)のような吸湿性を有する繊維であっても、W1/W2は1.5程度である。なお、W1/W2が4.8以上であると、吸湿性が高くなりすぎるために吸湿時に繊維に割れが生じることがあり、好ましくない。
さらに、本発明のポリエステル繊維は、繊維の色調を示すL値が85以上、b値が5.0以下であることが好ましく、中でもL値が91以上、b値が4.0以下であることが好ましい。
本発明のポリエステル繊維においては、特定の成分からなる成分 (A)と成分(B)を吸湿成分として用いているため、ポリマー(M)からなる単一成分型の構造であって、ポリマー(M)が繊維表面に存在していても、耐光性に優れるとともに、色調に優れる繊維とすることができる。
L値は色の白度を示す指標となり、b値は色の黄度を示す指標となるものであり、L値が85未満であると黒味がかった色となり、b値は低いほど青味がかった色となり、5.0を超えると黄味色が強くなりすぎる。したがって、L値が85未満であったり、b値が5.0を超えると、フィラメント糸を原糸の状態、あるいは布帛として使用した場合ともに、外観的な色調に劣り、品位も低いものとなる。
なお、本発明におけるL値、b値は、得られた繊維を筒編したもの(染色せず)を重ねて、MINOLTA社製色彩色差計 CR-300にてL値及びb値を測定したものである。
本発明のポリエステル繊維は、ポリマー(M)からなる単一成分型のものであれば、断面形状は特に限定するものではなく、丸のみならず、三角、四角等の多角形状のものやその他の種々の形状のものであってもよい。
本発明のポリエステル繊維の単糸繊度は適宜選択することができ、0.1〜20dtexが好ましい。単糸繊度が小さくなっても、本発明の繊維は吸湿性樹脂を均一に分散した繊維であるため紡糸操業性は極端に悪化しないが、0.1dtexを下回ると繊維形成性が悪化するため好ましくない。20dtexを超えると、吸湿性樹脂の溶融粘度がポリエステル樹脂に比べて低いため、繊維形成性が悪化するため好ましくない。
また、本発明の繊維形態としては、フィラメント、ステープル、ステープルを精紡機で紡績した紡績糸など、いずれの方法で製造されたものでもよい。
本発明の吸放湿性ポリエステル繊維には、各種顔料、染料、着色剤、撥水剤、吸水剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属粒子、無機化合物粒子、結晶核剤、滑剤、可塑剤、抗菌剤、香料その他の添加剤を使用用途に応じて混合することができる。
次に、本発明の吸放湿性ポリエステル繊維の製造方法について一例(成分(A)と成分(B)を混合して混合物(C)を作成し、混合物(C)を主成分に混合する場合)を用いて説明する。
まず、混合物(C)を、成分(A)と成分(B)をミキサーを用いて、80〜120℃で1〜4時間混合して製造する。次に主成分と混合物(C)を混合する方法としては、以下のような方法が挙げられる。
1.主成分と混合物(C)を予めドライブレンドして単一の溶融紡糸機に供給する方法。
2.主成分と混合物(C)を溶融混練機でブレンドして目的とする濃度のチップを作製し、引き続いて通常の溶融紡糸機に該チップを供給する方法。
3.主成分と混合物(C)を、混合物(C)が高濃度となるようにマスターチップを作成した後、単一の溶融紡糸機にマスターチップとポリエステル成分をドライブレンドし供給する方法。
4.前記マスターチップ(混合物(C)が高濃度含有)と主成分を別々の溶融紡糸機に供給し、溶融後にポリマーライン又はノズルパック内でブレンドする方法。
5.主成分と混合物(C)を別々の溶融紡糸機に供給し、溶融後にポリマーライン又はノズルパック内でブレンドする方法。
次に、前述の方法にて混合、溶融したポリマーを計量ポンプにて計量し、吐出孔から吐出させ、紡糸糸条を横吹付装置や環状吹付装置などの公知の冷却装置を用いて糸条を冷却した後、油剤を付与する。そして、2000m/min以上の高速紡糸により、半未延伸糸として巻き取るPOY法、あるいは一旦2000m/min以上の高速紡糸又は、2000m/min未満の低速紡糸で巻き取った糸条を延伸熱処理する2工程法、もしくは捲き取り過程内にて延伸熱処理する一工程法など、いずれの方法で製造されたものでもよい。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、実施例における特性値等の測定法は次のとおりである。
(1)極限粘度〔η〕
フェノール/四塩化エタンの等質量混合溶液を溶媒とし、ウベローデ粘度計を使用して、温度20℃で測定した。
(2)数平均分子量
前記の方法で測定した。
(3)強伸度
オリエンティック社製テンシロンRTC-1210型を用い、試料長500mm、引張速度500mm/分で応力-伸長曲線を測定し、繊維の最大点強力から強度と伸度を求めた。
(4)製糸操業性
16錘で24時間紡糸を行った時の切れ糸回数で評価し、○と△を合格基準とした。
0回:○、1〜2回:△、3回以上:×
(5)吸放湿性能
得られた繊維を用い、前記の方法でW1、W2を測定、算出した。なお、得られた繊維5gを筒編みし、Terasil Navy Blue SGL(Ciba specialty chemicals製)を用いて1%omf、浴比50:1、130℃の条件で30分間染色を行った後、熱風乾燥機にて105℃、24時間乾燥した後の質量を(R)とした。
(6)L値、b値
前記の方法で測定した。
実施例1
〔混合物(C)の製造〕
重縮合反応容器に数平均分子量8300のPEG(PEG-6000S 三洋化成工業社製)830部、SIPGの40%エチレングリコール溶液(PIPE-40L 三洋化成工業社製)108部、アジピン酸29部、
イソフタル酸を10部、酸化防止剤として「イルガノックス245」(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、ヒンダードフェノール系抗酸化剤)を9部、テトラブチルチタネートを0.2部添加し、5mmHg減圧下で190℃に昇温した。この条件で、過剰なエチレングリコール、水を除去しながら12時間エステル交換反応を行い、エステル化反応物(成分(A))を得た。次に成分(B)として、数平均分子量20000のPEG(PEG-20000 三洋化成工業社製)を226部添加し、100℃で2時間溶融混合した後、混合物(C)を得た。
〔吸放湿性ポリエステル繊維の製造〕
主成分となるポリアルキレンテレフタレートとして、融点255℃、極限粘度0.68のポリエチレンテレフタレート(PET)を用い、上記方法で得られた混合物(C)を常法により乾燥した後、繊維中の混合物(C)の割合が5.0質量%となるようにドライブレンドして溶融押出機に供給し、285℃で溶融混練した。続いて290℃に加熱された口金からポリマーを吐出させ、3500m/分の速度で半未延伸糸(POY)を捲き取り、122dtex/36filのマルチフィラメント(POY)を得た。次いで、これを通常の延伸装置を用い、延伸速度700m/分、延伸倍率1.45倍の条件で延伸し、84dtex/36filの延伸糸(FDY)を得た。
実施例2
主成分となるポリアルキレンテレフタレートとして、融点255℃、極限粘度0.72のPETを用い、PETと実施例1で得られた混合物(C)の質量比が80:20となるように計量し、2軸押出機に供給し、溶融混練した後ペレット状に押し出し、混合物(C)を20質量%含むマスターチップを作製した。このマスターチップとPET(融点255℃、極限粘度0.68)を25:75の質量比となるようにドライブレンドして溶融押出機に供給した以外は実施例1と同様にして行い、84dtex/36filのポリエステル繊維を得た。
実施例3
実施例2で作製したマスターチップとPET(融点255℃、極限粘度0.68)を、それぞれ別の溶融押出機に供給し、285℃で溶融混練されたポリマーをマスターチップとPETが25:75の質量比となるようにギヤポンプで計量した後ノズルパック内で合流させ、ノズルパック内に組み込まれた静止混練子(ノリタケカンパニー製スタティックミキサー、15段)を通過させ、続いて295℃に加熱された口金からポリマーを吐出させた。そして、3500m/分の速度で半未延伸糸(POY)を捲き取り、122dtex/36filのマルチフィラメント(POY)を得た。次いで、これを通常の延伸装置を用い、700m/分の速度で1.45倍に延伸し、84dtex/36filの延伸糸(FDY)を得た。
実施例4〜6、比較例1
実施例2で作製したマスターチップとPETの質量比率を表1に示すように変更した以外は実施例3と同様にして行い、84dtex/36filのポリエステル繊維を得た。
比較例2
混合物(C)の割合が30.0質量%となるようにドライブレンドした以外は実施例1と同様にして行った。
比較例3
実施例1の混合物(C)の製造において、成分(A)の原料として、SIPGの40%エチレングリコール溶液(PIPE-40L 三洋化成工業社製)108部、イソフタル酸10部に代えて、エチレングリコール10部、イソフタル酸37部を使用して混合物(C)を得た以外は、実施例1と同様にして行い、84dtex/36filのポリエステル繊維を得た。
った。
比較例4
実施例1の混合物(C)の製造において、成分(B)としてPEGを添加しなかった(成分(A)のみを吸湿成分として用いた)以外は実施例1と同様にして行い、84dtex/36filのポリエステル繊維を得た。
比較例5
実施例1の混合物(C)の製造において、成分(A)を添加しなかった(成分(B)としてPEGのみを吸湿成分として用いた)以外は実施例1と同様にして行い、84dtex/36filのポリエステル繊維を得た。
比較例6
融点255℃、極限粘度0.68のポリエチレンテレフタレート(PET)のみを用い、混合物(C)を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして行い、84dtex/36filのポリエステル繊維を得た。
実施例1〜6、比較例1〜6で得られた繊維の各種特性値及び製糸操業性の評価結果、を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1〜6の繊維は吸放湿性、色調ともに優れたものであり、製糸操業性にも優れていた。
一方、比較例1の繊維は、混合物(C)の含有量が少なかったため、吸放湿性に劣るものであった。比較例2の繊維は、混合物(C)の含有量が多かったため、製糸操業性が著しく悪化し、強伸度等の糸質特性も劣るものとなった。比較例3の繊維は、成分(A)にSIPGが含まれていなかったため 吸放湿性に劣るものであった。比較例4の繊維は成分(B)を含有していなかったため、吸放湿性に劣るものとなった。比較例5の繊維は成分(A)を含有しなかったため、主成分と成分(B)の相溶性が悪く、製糸操業性が著しく悪くなり、吸放湿性及び色調に劣るものとなった。比較例6の繊維は成分(A) 、成分(B)ともに含有していない通常のPETからなる繊維であったため、吸放湿性を有していないものであった。

Claims (5)

  1. ポリアルキレンテレフタレートを主成分とし、第二成分として下記(A)と(B)を含有させてなるポリマー(ポリマー(M))のみで構成されたポリエステル繊維であって、繊維中の(A)と(B) の合計含有量が1〜20質量%であることを特徴とする吸放湿性ポリエステル繊維。
    (A)スルホン酸基含有芳香族カルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体、スルホン酸基を含有しないポリカルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体、ポリアルキレングリコールからなるエステル化反応物
    (B)ポリアルキレングリコール
  2. 第二成分として(A)と(B)からなる混合物(C)が含有されている請求項1記載の吸放湿性ポリエステル繊維。
  3. (A)と(B)の質量比が5:95〜95:5である請求項1又は2記載の吸放湿性ポリエステル繊維。
  4. 水分率を示す下記式(1)〜(4)を同時に満足する請求項1〜3いずれかに記載の吸放湿性ポリエステル繊維。
    水分率(W1)(%):〔(P−R)/R〕×100=1.5〜10.0 (1)
    水分率(W2)(%):〔(Q−R)/R〕×100=0.6〜4.0 (2)
    W1−W2≧0.9 (3)
    W1/W2≧2.4 (4)
  5. 繊維の色調を示すL値が85以上、b値が5.0以下である請求項1〜4いずれかに記載の吸放湿性ポリエステル繊維。
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