JP2007112251A - 車両用照明装置 - Google Patents

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英行 井高
Takami Sugiyama
孝美 杉山
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貴之 熊本
Akihisa Hirasawa
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Abstract

【課題】停車中の車両のドアが開状態にあることを、後方から容易に視認可能な車両用照明装置を提供することを目的とする。
【解決手段】車両ドア1にカーテシランプ3を取り付け、車両用照明装置2のコントローラ6は、車両ドア1が閉戸状態にある時、車室内の上方に取り付けられたルームランプ4を消灯し、カーテシランプ3の輝度を最も低くするとともに、カーテシランプ3を着座者の足元に向ける。車両ドア1が開かれると、コントローラ6は、その開度が大きくなるにつれ、カーテシランプ3およびルームランプ4の輝度を、徐々に高めるとともに、カーテシランプ3の向きを車両後方に変化させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両ドアの車室内側に発光体を備えた車両用照明装置に関する。
車両のフロントドアの室内側に照射ランプを備えた、車両用照明装置に関する従来技術があった(例えば、特許文献1参照)。この従来技術による照明装置は、フロントドアの前端部にスライドバーを取り付け、このスライドバーの移動量によってドアの開度を検出し、これに応じて照射ランプの向きを変化させるものであった。すなわち、フロントドアが閉状態にある時、照射ランプは水平方向を向いて、車両エンジンの始動時の利便性をはかるべく、イグニッションキーの挿入部を照らし、開放状態にある時には、下方を向いて運転者の足元を照らすことにより、その乗降性を向上させていた。
実公平6−13013号公報(第5図)
しかしながら、上述した従来技術においては、ドアが開放状態にある時、照明装置が運転者の足元を照らすのみであるため、道路上で停車中の車両のドアが開状態にある時、道路を後方から接近する車両にとって、開いたドアに対する視認性が悪く、停車中の車両付近は、ごく低速で、注意深く走行しなければならなかった。本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、停車中の車両のドアが開状態にあることを、後方から容易に視認可能な車両用照明装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、車両ドアの車室内側に発光体を備えた車両用照明装置において、前記車両ドアの開度を検出するドア開度検出手段、および該ドア開度検出手段によって検出された前記車両ドアの開度に基づいて、前記発光体の輝度を調整する発光体制御手段を備え、該発光体制御手段は、前記車両ドアの開度が大きくなるにつれて、前記発光体の輝度を高めることを特徴とする車両用照明装置とした。
請求項2の発明は、前記発光体制御手段は、前記車両ドアが閉戸状態にある時には、前記発光体の照射方向を着座者の足元に向け、前記車両ドアの開度が大きくなるにつれて、前記発光体の照射方向を前記車両ドアに対して変化させ、徐々に車両後方に向けることを特徴とする請求項1記載の車両用照明装置とした。
請求項3の発明は、前記発光体制御手段は、前記車両ドアの開度が大きくなるにつれて、前記車両ドアに取り付けられた前記発光体とともに、車室上方に設置されたルームランプの輝度を高めることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用照明装置とした。
<請求項1の発明>
車両用照明装置は、車両ドアの開度が大きくなるにつれて、発光体の輝度を高める構成としたことにより、発光体の視認性がよく、後方から接近中の車両から、停車中の車両においてドアが開かれていることに容易に気付くようになり、停車車両を追い越す際の、その安全性を向上させることができる。
<請求項2の発明>
車両用照明装置は、車両ドアが閉戸状態にある時には、発光体の照射方向を着座者の足元に向け、車両ドアの開度が大きくなるにつれて、発光体の照射方向を車両ドアに対して変化させ、徐々に車両後方に向ける構成としたことにより、車両ドアの閉戸状態においては、発光体の照明がウィンドウガラスにうつりこむことはなく、運転に支障をきたすことはない。また、車両ドアが開放された場合には、発光体の後方からの視認性が更に向上し、開放状態にあるドアに対して、いっそう気付きやすくなり、後方から接近中の車両の安全性をより高めることができる。
<請求項3の発明>
車両用照明装置は、車両ドアの開度が大きくなるにつれて、車両ドアに取り付けられた発光体とともに、車室上方に設置されたルームランプの輝度を高める構成としたことにより、停車中の車両への注意をいっそう促し、後方の車両からの、開放状態にあるドアに対する視認性を更に向上させることができ、その安全性をいっそう高めることができる。
本発明の実施形態を図1乃至図9によって説明する。説明中、図5の上方および図9右方が、車両前方であり、図6乃至図8において右方が車室内方である。図1に示すように、車両シートSTの側方には車両ドア1が設けられ、これの車室内側に突出したアームレスト11内には、車両用照明装置2を構成するカーテシランプ3が収容されている。カーテシランプ3は本発明の発光体に該当し、半球状の反射板31と、これに取り付けられたバルブ(電球)32を備えており、バルブ32からの発光を、反射板31により集約して前方に照射している(図6示)。反射板31にはステッピングモータ5が連結されており、これによりカーテシランプ3は、回転軸AS(図7示)を中心に、車両ドア1に対して必要な角度だけ回動することが可能とされている。また、アームレスト11の下方部には、半透明のランプカバー11aがはめ込まれ、カーテシランプ3による発光が、アームレスト11の外部に照射可能とされている。
車両ドア1の前方部には、ストロークセンサ8がドアヒンジ(図示せず)付近に位置するように内蔵されている。ストロークセンサ8は本発明のドア開度検出手段に該当し、ポテンショメータ等によって形成されていて、伸縮可能なスライドバー81が突出するとともに、スライドバー81の先端は、車両ボデーBDに回転可能に連結されている(図2示)。車両ドア1が開かれることにより、スライドバー81はストロークセンサ8の本体から突出するため、内部のポテンショメータによって、その突出量を検出して、車両ドア1の開度を検出することが可能となる。また、車室の上方には、車室内を照らすルームランプ4が取り付けられるとともに、前方のインスツルメントパネルIPの内部には、ステッピングモータ5等の作動を制御するコントローラ6(本発明の発光体制御手段に該当する)が収容されている。
次に、図3に基づいて、車両用照明装置2の構成について説明する。コントローラ6には、上述したカーテシランプ3およびルームランプ4が、ランプドライバLDを介して接続されている。ランプドライバLDはリレー、あるいはパワートランジスタ等のスイッチング素子により形成され、コントローラ6からの作動信号により、カーテシランプ3およびルームランプ4を、それぞれ個別に点灯させるとともに、これらに印加する電圧を調整して光量を変化させ、その輝度を適正に調整する。また、コントローラ6には、モータドライバMDを介して、上述したステッピングモータ5が接続されている。モータドライバMDもスイッチング素子により形成され、コントローラ6からの駆動信号により、ステッピングモータ5を必要な角度だけ回転させる。
また、コントローラ6には、車両ボデーBDに取り付けられたカーテシスイッチ7が接続されている。カーテシスイッチ7は通常リミットスイッチ等によって形成され、車両ボデーBD上の、車両ドア1が取り付けられる開口付近に固定され、車両ドア1が閉じられている時、車両ドア1に当接してオフ状態となり、車両ドア1が開かれると、車両ドア1との当接が解除されてオン状態となり、車両ドア1の開閉状態が検出される。更に、コントローラ6には、上述したストロークセンサ8および車両のバッテリー電源BTが接続されている。
次に、図4乃至図9に基づいて、コントローラ6による、カーテシランプ3とルームランプ4の輝度、およびカーテシランプ3の向きに関する制御方法について説明する。最初にステップS401において、コントローラ6が、車両のカーテシスイッチ7がオフ状態にあることを検出すると、車両ドア1が閉戸状態にあると判断し、ステップS404へと進んで、ランプドライバLDにルームランプ4を消灯させるとともに、カーテシランプ3の輝度を最も低くさせる。一方、コントローラ6は、モータドライバMDに対し駆動信号を送信し、ステッピングモータ5を所定角度だけ回転させることにより、カーテシランプ3の照射方向を前方下向きにし、車両シートST上の着座者の足元に照射させる(図1、図6示)。
車両ドア1の閉戸状態においては、ルームランプ4を消灯し、カーテシランプ3を下方に向けさせるとともに、その輝度を最低にしたことにより、この状態で車両を運転したとしても、車室内の照明がウィンドウガラスにうつりこむことはなく、運転に支障をきたすことはない。また、カーテシランプ3の足元への照射により、着座者の足元の安全も守ることができる。更に、カーテシランプ3のわずかな点灯により、車室内のイルミネーション効果も期待できる。
ステップS401において、コントローラ6が、車両のカーテシスイッチ7がオン状態にあることを検出した場合は、図2に示したように、車両ドア1が開放状態にあると判断し、ステップS402へと進んで、ランプドライバLDからカーテシランプ3およびルームランプ4に印加されている電圧から、カーテシランプ3およびルームランプ4の現在の輝度を検出する。また、ストロークセンサ8によって検出された車両ドア1の開度から、カーテシランプ3およびルームランプ4の目標となる輝度を算出し、カーテシランプ3およびルームランプ4の現在の輝度が、それぞれ目標輝度に一致しているか否かを判定する。ここで、車両ドア1の開度が大きくなるにつれて、目標輝度の値は徐々に高くなるように、その諸元が設定されている。
また、それとともに、コントローラ6は、ステッピングモータ5内に取り付けられたロータリーエンコーダ(図示せず)によって検出されたステッピングモータ5の回動位置から、カーテシランプ3の現在の照射方向を検出するとともに、ストロークセンサ8によって検出された車両ドア1の開度から、カーテシスイッチ3の目標となる照射方向を算出し、カーテシランプ3の現在の照射方向が、目標とする照射方向に一致しているか否かを判定する。ここで、車両ドア1の開度が大きくなるにつれて、目標となる照射方向は徐々に車両後方を向くように、その諸元が設定されている。車両ドア1が操作され、その開度に変化があった場合には、カーテシランプ3およびルームランプ4の現在の輝度、およびカーテシランプ3の現在の照射方向が、それぞれ目標とする輝度あるいは照射方向と一致していないため、ステップS403へと進み、ランプドライバLDあるいはモータドライバMDにより、カーテシランプ3またはルームランプ4の輝度、もしくはカーテシランプ3の照射方向を、それぞれ上述した目標輝度、あるいは目標とする方向に変化させる。ステップS402において、カーテシランプ3およびルームランプ4の現在の輝度、カーテシランプ3の現在の照射方向が、それぞれ目標とする輝度あるいは照射方向と一致している場合は、それらを変化させることはない。
上述したように、コントローラ6は、図5においてFに示したように、車両ドア1が閉戸状態にある時には、ルームランプ4を消灯するとともに、カーテシランプ3の輝度を最低値にし、図6および図9において直線fに示したように、カーテシランプ3を前方下向きにし、着座者の足元を照らすようにしている。車両ドア1が開かれると、その開度が大きくなるにつれて、徐々に、カーテシランプ3およびルームランプ4の輝度を高めるとともに、カーテシランプ3の照射方向を車両ドア1に対して、徐々に車両後方に向けて変化させていく。図5においてMに、車両ドア1が開き始め、フルオープンに至る前の途中段階を示す。また、その時のカーテシランプ3の照射方向を、図7および図9において直線mに示す。この時、カーテシランプ3の照射方向は、車両ドア1の側面に対して真横を向くとともに、その軌跡中、最も下方を向いている。車両ドア1が更に開放され、図5においてRに示したように、ほぼフルオープン状態となると、カーテシランプ3およびルームランプ4の輝度が、最高値にされるとともに、カーテシランプ3の照射方向は更に後方に向けられ、図8および図9において直線rに示したように、車両ドア1の開き量に重ねられて、ほぼ車両に対して後方を向いた状態となる。また、図7と図8を比較すると、カーテシランプ3は、車両ドア1の開度が大きくなるにつれて後方を向くとともに、徐々に上方を向いていくのが分かる。尚、比較のために、図5に示したMの位置における、カーテシランプ3の照射方向を示す直線mを、図6および図8にも記した。
本実施形態によれば、車両ドア1の開度が大きくなるにつれて、カーテシランプ3の輝度を高める構成としたことにより、車両ドア1を開いたままの状態で、車両が停止していても、カーテシランプ3の視認性がよく、後方から接近中の車両から、停車中の車両においてドア1が開かれていることに容易に気付くことができる。このため、接近中の車両が、停車車両を追い越す際に、十分な注意を払うことができ、その安全性を向上させることができる。
また、車両ドア1が閉戸状態にある時には、ルームランプ4を消灯するとともに、カーテシランプ3を前方下向きにして、着座者の足元に照射するようにし、車両ドア1の開度が大きくなるにつれて、カーテシランプ3の向きを車両ドア1に対して変化させ、徐々に車両後方に向ける構成としたことにより、車両ドア1の閉戸状態においては、車室内の照明がウィンドウガラスにうつりこむことはなく、運転に支障をきたすことはない。また、車両ドア1の開放状態においては、カーテシランプ3の後方からの視認性が更に向上し、開放状態にあるドア1に対していっそう気付きやすくなり、後方から接近中の車両の安全性をより高めることができる。
また、車両ドア1の開度が大きくなるにつれて、車両ドア1に取り付けられたカーテシランプ3とともに、車室上方に設置されたルームランプ4の輝度を高める構成としたことにより、上方に取り付けられたルームランプ4の輝度の上昇により、停車中の車両への注意をいっそう促し、後方の車両からの、開放状態にあるドア1に対する視認性を更に向上させることができ、その安全性をいっそう高めることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)カーテシランプは、車両ドア上において、アームレスト以外の部位に取り付けられてもよい。
(2)カーテシランプには、蛍光灯、LED等、電球以外のあらゆる光源が発光体として使用可能である。
(3)カーテシランプの照射方向を変化させる方法として、バルブを車両ドアに固定し、それに対して反射板の反射角度を変化させてもよい。また、カーテシランプを複数のバルブで形成し、点灯させるバルブの数を変化させることにより、その輝度調整を行ってもよい。
(4)車両ドアの開度を検出する手段として、ホール素子、光電変換素子等、あらゆるセンサが使用可能である。
(5)カーテシランプの向きを変化させる場合、その向きは、いかなる軌跡をたどって移動するようにしてもよい。
本実施形態による車両ドアが、閉戸状態にある時の車室内を示した斜視図である。 図1に示した車両ドアが、開放状態にある時を示した斜視図である。 本実施形態による車両用照明装置を示すブロック図である。 図3に示したコントローラによる、車両用照明装置の制御方法を示すフローチャートである。 車両ドアの開度に応じたカーテシランプの向きを示した上面図である。 図5におけるA−A断面図である。 図5におけるB−B断面図である。 図5におけるC−C断面図である。 カーテシランプの向きの移動を示すアームレストの正面図である。
符号の説明
1…車両ドア
2…車両用照明装置
3…カーテシランプ
4…ルームランプ
6…コントローラ
8…ストロークセンサ

Claims (3)

  1. 車両ドアの車室内側に発光体を備えた車両用照明装置において、
    前記車両ドアの開度を検出するドア開度検出手段、および
    該ドア開度検出手段によって検出された前記車両ドアの開度に基づいて、前記発光体の輝度を調整する発光体制御手段を備え、
    該発光体制御手段は、前記車両ドアの開度が大きくなるにつれて、前記発光体の輝度を高めることを特徴とする車両用照明装置。
  2. 前記発光体制御手段は、前記車両ドアが閉戸状態にある時には、前記発光体の照射方向を着座者の足元に向け、前記車両ドアの開度が大きくなるにつれて、前記発光体の照射方向を前記車両ドアに対して変化させ、徐々に車両後方に向けることを特徴とする請求項1記載の車両用照明装置。
  3. 前記発光体制御手段は、前記車両ドアの開度が大きくなるにつれて、前記車両ドアに取り付けられた前記発光体とともに、車室上方に設置されたルームランプの輝度を高めることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用照明装置。
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