JP2007109440A - 圧接端子 - Google Patents

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智彦 清水
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Abstract

【課題】被覆電線に対する安定した電気的接続が得られる圧接端子を提供すること。
【解決手段】圧接端子10では、側板部17,17それぞれから内側に切り起こされた電線持ち上げ片21,21が、底板部16の上で互いに向かい合うように曲げられ、且つ更に電線持ち上げ片21,21の先端部22,22がそれぞれ底板部16に向けて曲げられている。電線持ち上げ片21,21の先端部22,22は、互いに当接しているか、あるいは、電線圧接刃18,18に圧接された被覆電線が電線持ち上げ片21,21の方へ引っ張られた際に互いに当接するように僅かな隙間を持って近接する。また、電線持ち上げ片21,21の先端部22,22は、底板部16に当接あるいは、被覆電線が電線圧接刃18,18に圧接される際に底板部16に当接するように底板部16に対して僅かな隙間を持って近接する。
【選択図】図2

Description

本発明は、対向する電線圧接刃が配置された電線圧接部を備える圧接端子(即ち、ピアッシング端子)に係り、より詳細には、被覆電線の線状導体部(換言すれば、少なくとも一本の導線)の外周面を被覆する絶縁外皮を切除せずに被覆電線をそのまま電線圧接部に圧入することにより電線圧接刃で絶縁外皮を貫くとともに導体部を挟持させることによって被覆電線の導体部と電気的に接続する圧接端子に関する。
従来の圧接端子の一例として、コネクタハウジングのカバーに形成された電線押え部に、コネクタハウジングに収容された際に対向するように配置された電線持ち上げ片(張力吸収板)を備えたものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。その圧接端子を備えた圧接コネクタについて図7を参照しながら説明する。
図7に示されるように、圧接端子100は、その端子本体の前端部に電気接続部(電気接触部)101と、該電気接続部101の後方に電線圧接刃を有する電線圧接部102と、更に該電線圧接部102の後方に一対の電線加締片(電線挟持部)103と、そして更に該電線加締片103の後方にある端子本体の後端部に電線持ち上げ片108を備える。
この圧接端子100と被覆電線120の導体部との電気的接続は、被覆電線120の導体部の外周面を被覆する絶縁外皮を切除せずに被覆電線120をそのまま電線圧接部102に圧入することにより電線圧接刃で絶縁外皮を貫くとともに導体部を挟持させることによってなされる。
そして、被覆電線120を接続した圧接端子100が圧接コネクタ99のコネクタハウジング106の端子収容室107に収容された状態で、該コネクタハウジング106に圧接コネクタ99のカバー104を嵌合ロックすることによって、カバー104の後部内面の電線押え部(電線押え突起)105が被覆電線120を電線持ち上げ片108の後方で押圧する。
尚、上記圧接端子100に限らず、従来の圧接端子の電線圧接部は、該電線圧接部に圧接された被覆電線から、振動、衝撃、等による被覆電線への引っ張り応力等を含む応力の影響を受けやすいので、いずれの応力も直接電線圧接部に影響しないように保護するために、圧接端子を収容する圧接コネクタには、圧接端子の被覆電線を加締めるための電線加締片だけでなく更に被覆電線を曲がった状態で係止する機構を備えたストレインリリーフ構造が一般に採用される。即ち、電線加締片による被覆電線の圧着だけでは、望ましい電線固着力が得られないため、ストレインリリーフ構造が圧接コネクタに設けられる。
このことに関して言えば、図7に示される圧接コネクタ99においても、圧接端子100の電線加締片103と電線持ち上げ片108、およびカバー104の電線押え部105によりストレインリリーフ構造が形成されている。
ところが、圧接端子100では、被覆電線120の圧接時や引っ張り時に電線持ち上げ片108が、その根元部分、即ち、圧接端子100の底板部が連続し且つ屈曲された基端部を中心に後方へ倒れるといった変形の可能性が高い。電線持ち上げ片108が後方へ倒れこむと、圧接端子100の電線固着力が減じられるとともに、圧接コネクタ99と形成するストレインリリーフ構造が機能しなくなり、電線圧接部102における被覆電線120との安定した電気的接続が得られなくなる可能性がある。
特開平8−37040号公報(図7〜図9) 実開昭61−35369号公報(図1〜図3)
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被覆電線に対する安定した電気的接続が得られる圧接端子を提供することにある。
前述した目的を達成するため、本発明に係る圧接端子は、下記(1)〜(7)を特徴としている。
(1) 底板部と、当該底板部の両側縁から対向しながら上方へ延長するように立設された一対の側板部と、を備え、導電性金属板材をプレス成形することにより前記底板部と前記側板部とが一体的に形成された圧接端子であって、
前記側板部が、
該側板部それぞれから内側に切り起こされた少なくとも一対の電線圧接刃を含む電線圧接部と、
前記側板部それぞれから内側に切り起こされた少なくとも一対の電線持ち上げ片と、
前記電線圧接部と前記電線持ち上げ片との間に形成された電線加締片と、
を有し、
前記電線圧接刃が、それらの先端面を前記底板部の上で向かい合わせにしながら前記底板部の上方へ延長するように配置されており、
前記電線持ち上げ片が前記底板部の上で互いに向かい合うように曲げられ且つ更に前記電線持ち上げ片の先端部がそれぞれ前記底板部に向けて曲げられており、そして
前記電線持ち上げ片の先端部が、互いに当接しているか、あるいは、前記電線圧接刃に圧接された被覆電線が前記電線持ち上げ片の方へ引っ張られた際に互いに当接するように僅かな隙間を持って近接していること。
(2) 上記(1)の構成の圧接端子において、
前記電線持ち上げ片の先端部が、前記底板部に当接あるいは、前記被覆電線が前記電線圧接刃に圧接される際に前記底板部に当接するように前記底板部に対して僅かな隙間を持って近接していること。
(3) 上記(1)の構成の圧接端子において、
前記電線持ち上げ片の先端面が、前記底板部に当接あるいは、前記被覆電線が前記電線圧接刃に圧接される際に前記底板部に当接するように前記底板部に対して僅かな隙間を持って近接していること。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの構成の圧接端子において、
前記電線持ち上げ片が、前記電線圧接部と前記電線加締片と前記電線持ち上げ片とが連設された前記側板部の前記底板部の両側縁に接続する部分の上端の所それぞれから前記底板部の上で互いに向かい合うように曲げられていること。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかの構成の圧接端子において、
前記電線持ち上げ片上で支持された前記被覆電線の部分の軸線位置が、前記電線加締片によって加締められることにより前記電線圧接部において前記底板部側に押圧された前記被覆電線の部分の軸線位置よりも前記底板部に対して高いこと。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかの構成の圧接端子において、
相手方端子と電気的に接続するための電気接続部が前記底板部の前端部に形成され、前記電線持ち上げ片が前記底板部の後端部に形成され、そして前記底板部の前端部と後端部との間に前記電線圧接部および前記電線加締片が形成されていること。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかの構成の圧接端子であって、
前記電線持ち上げ片が、前記電線加締片、および前記圧接端子を収容可能なコネクタハウジングを備えたコネクタの電線押え部と協働し、引っ張り応力を含む前記被覆電線への応力による前記電線圧接刃と前記導体部との電気的接続への影響を阻止するためのストレインリリーフ構造を形成すること。
本発明の圧接端子は、線状の導体部および該導体部の外周面を被覆する絶縁外皮を有する被覆電線と電気的に接続可能である。このような被覆電線の本発明の圧接端子との電気的接続を簡潔に説明すると、被覆電線が電線圧接刃の間に圧入されることにより圧接される際に当該電線圧接刃により絶縁外皮を貫かれるとともに導体部を挟持され、被覆電線が底板部に向けて押圧されるように電線加締片により加締められ、そして被覆電線が電線持ち上げ片上に乗り上げて電線持ち上げ片上で支持される。
上記(1)の構成の圧接端子では、側板部それぞれから内側に切り起こされた電線持ち上げ片が、底板部の上で互いに向かい合うように曲げられ、且つ更に電線持ち上げ片の先端部がそれぞれ前記底板部に向けて曲げられている。その上、上記(1)の構成の圧接端子では、電線持ち上げ片の先端部が、互いに当接しているか、あるいは、電線圧接刃に圧接された被覆電線が電線持ち上げ片の方へ引っ張られた際に互いに当接するように僅かな隙間を持って近接している。電線圧接部において電線圧接刃により圧接されている被覆電線が後方へ(即ち、電線持ち上げ片の方へ)引っ張られると、電線圧接刃を後方へ倒れさせようとする応力が働く(電線圧接刃の後方への倒れこみは被覆電線との不完全な電気的接続を招く。)ことにより、当該電線圧接刃が形成されている側板部を互いに向かって倒れる方向に変形させようとする応力が働く。しかし、この際、その引っ張り応力の方向と交差する方向に電線持ち上げ片が曲げられており、更に当接し合う電線持ち上げ片同士が互いに支え合い、電線圧接部の変形を阻止する。従って、上記(1)の構成の圧接端子によれば、電線圧接部における被覆電線との安定した電気的接続を得ることができる。尚、電線持ち上げ片の先端部が、電線圧接刃に圧接された被覆電線が電線持ち上げ片の方へ引っ張られた際に当接するように僅かな隙間を持って近接していると、電線持ち上げ片が、その僅かな隙間の範囲で僅かに弾性変形することにより応力を分散する。
上記(1)の構成をより具体化した上記(2)の構成の圧接端子では、電線持ち上げ片の先端部が、底板部に当接あるいは、被覆電線が電線圧接刃に圧接される際に底板部に当接するように底板部に対して僅かな隙間を持って近接している。被覆電線が電線圧接刃に圧接される際には、被覆電線により電線持ち上げ片が底板部へ押し下げられる応力が働く。しかし、この際、底板部に当接する電線持ち上げ片が底板部により支えられ、電線持ち上げ片の変形を阻止する。従って、上記(2)の構成の圧接端子によれば、電線圧接部における被覆電線との、より安定した電気的接続を得ることができる。尚、電線持ち上げ片の先端部が、被覆電線が電線圧接刃に圧接される際に底板部に当接するように底板部に対して僅かな隙間を持って近接していると、電線持ち上げ片が、その僅かな隙間の範囲で僅かに弾性変形することにより応力を分散する。尚、上記(2)の構成の圧接端子は、電線持ち上げ片の先端部が、互いに反対方向に、底板部の上面と略平行に、更に曲げられた形態も含む。
上記(1)の構成をより具体化した上記(3)の構成の圧接端子では、電線持ち上げ片の先端面が、底板部に当接あるいは、被覆電線が電線圧接刃に圧接される際に底板部に当接するように底板部に対して僅かな隙間を持って近接している。被覆電線が電線圧接刃に圧接される際には、被覆電線により電線持ち上げ片が底板部へ押し下げられる応力が働く。しかし、この際、底板部に当接する電線持ち上げ片の先端面が底板部により支えられ、電線持ち上げ片の変形を阻止する。従って、上記(3)の構成の圧接端子によれば、電線圧接部における被覆電線との、より安定した電気的接続を得ることができる。尚、電線持ち上げ片の先端面が、被覆電線が電線圧接刃に圧接される際に底板部に当接するように底板部に対して僅かな隙間を持って近接していると、電線持ち上げ片が、その僅かな隙間の範囲で僅かに弾性変形することにより応力を分散する。
上記(1)〜(3)のいずれかの構成をより具体化した上記(4)の構成の圧接端子では、電線持ち上げ片が、電線圧接部と電線加締片と電線持ち上げ片とが連設された側板部の底板部の両側縁に接続する部分の上端の所それぞれから底板部の上で互いに向かい合うように曲げられている。従って、電線持ち上げ片が設けられた側板部の前述の部分は底板部とともに略コ字形の根元部分を形成する。それ故、上記(4)の構成の圧接端子によれば、電線圧接部への被覆電線の圧接時や電線圧接部に圧接された被覆電線の引っ張り時に電線持ち上げ片が、その根元部分を中心に後方へ倒れるといった変形の可能性を略皆無にすることができ、よって電線圧接部における被覆電線との安定した電気的接続を得ることができる。
上記(1)〜(4)のいずれかの構成をより具体化した上記(5)の構成の圧接端子によれば、電線持ち上げ片上で支持された被覆電線の部分の軸線位置が、電線加締片によって加締められることにより電線圧接部において底板部側に押圧された被覆電線の部分の軸線位置よりも底板部に対して高いので、被覆電線を曲がった状態で係止するストレインリリーフ構造に好適である。
また、上記(6)の構成のように、相手方端子と電気的に接続するための電気接続部が底板部の前端部に形成され、電線持ち上げ片が底板部の後端部に形成され、そして底板部の前端部と後端部との間に電線圧接部および電線加締片が形成されている圧接端子は、ストレインリリーフ構造を協働して形成するコネクタに収容される圧接端子として好適である。
即ち、このような圧接端子は、上記(7)の構成のように、電線持ち上げ片が、前記電線加締片、および圧接端子を収容可能なコネクタハウジングを備えたコネクタの電線押え部と協働し、引っ張り応力を含む被覆電線への応力による電線圧接刃と導体部との電気的接続への影響を阻止するためのストレインリリーフ構造を形成する。
尚、前述した目的を達成するため、本発明に係る圧接端子は、あるいは下記(I)〜(VII)を特徴とした圧接端子であってもよい。
(I) 底板部と、当該底板部の両側縁から対向しながら上方へ延長するように立設された一対の側板部と、を備え、導電性金属板材をプレス成形することにより前記底板部と前記側板部とが一体的に形成された圧接端子であって、
前記側板部が、
該側板部それぞれから内側に切り起こされた少なくとも一対の電線圧接刃を含む電線圧接部と、
前記側板部それぞれから内側に切り起こされた少なくとも一対の電線持ち上げ片と、
前記電線圧接部と前記電線持ち上げ片との間に形成された電線加締片と、
を有し、
前記電線圧接刃が、それらの先端面を前記底板部の上で向かい合わせにしながら前記底板部の上方へ延長するように配置されており、
前記電線持ち上げ片が前記底板部の上で互いに向かい合うように曲げられ且つ更に前記電線持ち上げ片の先端部がそれぞれ前記底板部に向けて曲げられており、そして
前記電線持ち上げ片の先端部が、前記底板部に当接あるいは、前記被覆電線が前記電線圧接刃に圧接される際に前記底板部に当接するように前記底板部に対して僅かな隙間を持って近接していること。
(II) 上記(I)の構成の圧接端子において、
前記電線持ち上げ片の先端面が、前記底板部に当接あるいは、前記被覆電線が前記電線圧接刃に圧接される際に前記底板部に当接するように前記底板部に対して僅かな隙間を持って近接していること。
(III) 上記(I)または(II)の構成の圧接端子において、
前記電線持ち上げ片の先端部が、互いに当接しているか、あるいは、前記電線圧接刃に圧接された被覆電線が前記電線持ち上げ片の方へ引っ張られた際に互いに当接するように僅かな隙間を持って近接していること。
(IV) 上記(I)〜(III)のいずれかの構成の圧接端子において、
前記電線持ち上げ片が、前記電線圧接部と前記電線加締片と前記電線持ち上げ片とが連設された前記側板部の前記底板部の両側縁に接続する部分の上端の所それぞれから前記底板部の上で互いに向かい合うように曲げられていること。
(V) 上記(I)〜(IV)のいずれかの構成の圧接端子において、
前記電線持ち上げ片上で支持された前記被覆電線の部分の軸線位置が、前記電線加締片によって加締められることにより前記電線圧接部において前記底板部側に押圧された前記被覆電線の部分の軸線位置よりも前記底板部に対して高いこと。
(VI) 上記(I)〜(V)のいずれかの構成の圧接端子において、
相手方端子と電気的に接続するための電気接続部が前記底板部の前端部に形成され、前記電線持ち上げ片が前記底板部の後端部に形成され、そして前記底板部の前端部と後端部との間に前記電線圧接部および前記電線加締片が形成されていること。
(VII) 上記(I)〜(VI)のいずれかの構成の圧接端子であって、
前記電線持ち上げ片が、前記電線加締片、および前記圧接端子を収容可能なコネクタハウジングを備えたコネクタの電線押え部と協働し、引っ張り応力を含む前記被覆電線への応力による前記電線圧接刃と前記導体部との電気的接続への影響を阻止するためのストレインリリーフ構造を形成すること。
本発明の圧接端子は、線状の導体部および該導体部の外周面を被覆する絶縁外皮を有する被覆電線と電気的に接続可能である。このような被覆電線の本発明の圧接端子との電気的接続を簡潔に説明すると、被覆電線が電線圧接刃の間に圧入されることにより圧接される際に当該電線圧接刃により絶縁外皮を貫かれるとともに導体部を挟持され、被覆電線が底板部に向けて押圧されるように電線加締片により加締められ、そして被覆電線が電線持ち上げ片上に乗り上げて電線持ち上げ片上で支持される。
上記(I)の構成の圧接端子では、側板部それぞれから内側に切り起こされた電線持ち上げ片が、底板部の上で互いに向かい合うように曲げられ、且つ更に電線持ち上げ片の先端部がそれぞれ前記底板部に向けて曲げられている。その上、上記(I)の構成の圧接端子では、電線持ち上げ片の先端部が、底板部に当接あるいは、被覆電線が電線圧接刃に圧接される際に底板部に当接するように底板部に対して僅かな隙間を持って近接している。被覆電線が電線圧接刃に圧接される際には、被覆電線により電線持ち上げ片が底板部へ押し下げられる応力が働く。しかし、この際、底板部に当接する電線持ち上げ片が底板部により支えられ、電線持ち上げ片の変形を阻止する。従って、上記(I)の構成の圧接端子によれば、電線圧接部における被覆電線との、より安定した電気的接続を得ることができる。尚、電線持ち上げ片の先端部が、被覆電線が電線圧接刃に圧接される際に底板部に当接するように底板部に対して僅かな隙間を持って近接していると、電線持ち上げ片が、その僅かな隙間の範囲で僅かに弾性変形することにより応力を分散する。尚、上記(I)の構成の圧接端子は、電線持ち上げ片の先端部が、互いに反対方向に、底板部の上面と略平行に、更に曲げられた形態も含む。
上記(I)の構成をより具体化した上記(II)の構成の圧接端子では、電線持ち上げ片の先端面が、底板部に当接あるいは、被覆電線が電線圧接刃に圧接される際に底板部に当接するように底板部に対して僅かな隙間を持って近接している。被覆電線が電線圧接刃に圧接される際には、被覆電線により電線持ち上げ片が底板部へ押し下げられる応力が働く。しかし、この際、底板部に当接する電線持ち上げ片の先端面が底板部により支えられ、電線持ち上げ片の変形を阻止する。従って、上記(II)の構成の圧接端子によれば、電線圧接部における被覆電線との、より安定した電気的接続を得ることができる。尚、電線持ち上げ片の先端面が、被覆電線が電線圧接刃に圧接される際に底板部に当接するように底板部に対して僅かな隙間を持って近接していると、電線持ち上げ片が、その僅かな隙間の範囲で僅かに弾性変形することにより応力を分散する。
上記(I)または(II)の構成をより具体化した上記(III)の構成の圧接端子では、電線持ち上げ片の先端部が、互いに当接しているか、あるいは、電線圧接刃に圧接された被覆電線が電線持ち上げ片の方へ引っ張られた際に互いに当接するように僅かな隙間を持って近接している。電線圧接部において電線圧接刃により圧接されている被覆電線が後方へ(即ち、電線持ち上げ片の方へ)引っ張られると、電線圧接刃を後方へ倒れさせようとする応力が働く(電線圧接刃の後方への倒れこみは被覆電線との不完全な電気的接続を招く。)ことにより、当該電線圧接刃が形成されている側板部を互いに向かって倒れる方向に変形させようとする応力が働く。しかし、この際、その引っ張り応力の方向と交差する方向に電線持ち上げ片が曲げられており、更に当接し合う電線持ち上げ片同士が互いに支え合い、電線圧接部の変形を阻止する。従って、上記(III)の構成の圧接端子によれば、電線圧接部における被覆電線との安定した電気的接続を得ることができる。尚、電線持ち上げ片の先端部が、電線圧接刃に圧接された被覆電線が電線持ち上げ片の方へ引っ張られた際に当接するように僅かな隙間を持って近接していると、電線持ち上げ片が、その僅かな隙間の範囲で僅かに弾性変形することにより応力を分散する。
上記(I)〜(III)のいずれかの構成をより具体化した上記(IV)の構成の圧接端子では、電線持ち上げ片が、電線圧接部と電線加締片と電線持ち上げ片とが連設された側板部の底板部の両側縁に接続する部分の上端の所それぞれから底板部の上で互いに向かい合うように曲げられている。従って、電線持ち上げ片が設けられた側板部の前述の部分は底板部とともに略コ字形の根元部分を形成する。それ故、上記(IV)の構成の圧接端子によれば、電線圧接部への被覆電線の圧接時や電線圧接部に圧接された被覆電線の引っ張り時に電線持ち上げ片が、その根元部分を中心に後方へ倒れるといった変形の可能性を略皆無にすることができ、よって電線圧接部における被覆電線との安定した電気的接続を得ることができる。
上記(I)〜(IV)のいずれかの構成をより具体化した上記(V)の構成の圧接端子によれば、電線持ち上げ片上で支持された被覆電線の部分の軸線位置が、電線加締片によって加締められることにより電線圧接部において底板部側に押圧された被覆電線の部分の軸線位置よりも底板部に対して高いので、被覆電線を曲がった状態で係止するストレインリリーフ構造に好適である。
また、上記(VI)の構成のように、相手方端子と電気的に接続するための電気接続部が底板部の前端部に形成され、電線持ち上げ片が底板部の後端部に形成され、そして底板部の前端部と後端部との間に電線圧接部および電線加締片が形成されている圧接端子は、ストレインリリーフ構造を協働して形成するコネクタに収容される圧接端子として好適である。
即ち、このような圧接端子は、上記(VII)の構成のように、電線持ち上げ片が、前記電線加締片、および圧接端子を収容可能なコネクタハウジングを備えたコネクタの電線押え部と協働し、引っ張り応力を含む被覆電線への応力による電線圧接刃と導体部との電気的接続への影響を阻止するためのストレインリリーフ構造を形成する。
本発明によれば、被覆電線に対する安定した電気的接続が得られる圧接端子を提供することができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る圧接端子の一実施形態を前方斜め上から見た外観斜視図、図2は図1の圧接端子を後方斜め上から見た外観斜視図(前端部省略。)、図3は図1の圧接端子の製造工程を説明するための平面図、図4は図1の圧接端子に被覆電線を接続した状態を示す平面図、図5は図4のV−V矢視断面図、図6(a)は図4のVI−VI矢視断面図、そして図6(b)は変形例を示す断面図である。
図1〜図6(a)に示されるように、本発明の一実施形態である圧接端子10は、底板部16と、当該底板部16の両側縁から対向しながら上方へ延長するように立設された一対の側板部17,17と、を備え、導電性金属板材をプレス成形することにより底板部16と側板部17,17とが一体的に形成された圧接端子10である。
側板部17,17は、該側板部17,17それぞれから内側に切り起こされた二対の電線圧接刃18,18,18,18を含む電線圧接部13と、側板部17,17それぞれから内側に切り起こされた一対の電線持ち上げ片21,21と、電線圧接部13と電線持ち上げ片21,21との間に形成された一対の電線加締片20,20と、を有する。
電線圧接刃18ならびに電線持ち上げ片21は、少なくとも一対、圧接端子10に設けられていれば、圧接端子10に必要な機能が満足される。また、電線加締片20,20は、少なくとも一つ、圧接端子10に設けられていれば、渦巻状に曲げることができるので、圧接端子10に必要な機能が満足される。二対の電線圧接刃18,18,18,18については、その内の一対の電線圧接刃18,18について以下に記述するが、他の一対の電線圧接刃18,18についても同様な記述となるため省略する。
電線圧接刃18,18は、それらの先端面を底板部16の上で向かい合わせにしながら底板部16の上方へ延長するように配置されている。電線持ち上げ片21,21は底板部16の上で互いに向かい合うように曲げられている。更に電線持ち上げ片21,21の先端部22,22がそれぞれ底板部16に向けて曲げられている。
電線持ち上げ片21,21は、特に図3から明らかなように、電線圧接部13と電線加締片20,20と電線持ち上げ片21,21とが連設された側板部17,17の底板部16の両側縁に接続する部分17p,17pの上端の所それぞれから底板部16の上で互いに向かい合うように曲げられている。
電線持ち上げ片21,21の先端部22,22は、電線圧接刃18,18に圧接された被覆電線60(図4〜図6(a)参照。)が電線持ち上げ片21,21の方へ引っ張られた際に互いに当接するように僅かな隙間を持って近接している。この隙間{即ち、先端部22,22の間隔(距離)}は、0.05mm程度であるが、先端部22,22は互いに常時当接していてもよい。
電線持ち上げ片21,21の先端面22s,22sは、図6(a)に示されるように、被覆電線60が電線圧接刃18,18に圧接される際に底板部16に当接するように底板部16に対して僅かな隙間を持って近接している。この隙間{即ち、先端面22s,22sと底板部16の上面との間隔(距離)}は、それぞれ0.05mm程度であるが、先端面22s,22sと底板部16の上面とは常時当接していてもよい。
圧接端子10は、図4〜図6(a)に示される線状の導体部61および該導体部61の外周面を被覆する絶縁外皮62を有する被覆電線60と電気的に接続可能である。このような被覆電線60の圧接端子10との電気的接続を簡潔に説明すると、被覆電線60が電線圧接刃18,18の間に圧入されることにより圧接される際に当該電線圧接刃18,18により絶縁外皮62を貫かれるとともに導体部61を挟持され、被覆電線60が底板部16に向けて押圧されるように電線加締片20,20により加締められ、そして被覆電線60が電線持ち上げ片21,21上に乗り上げて電線持ち上げ片21,21上で支持される。
図5に示されるように、電線持ち上げ片21,21上で支持された被覆電線60の部分の軸線位置C2は、電線加締片20,20によって加締められることにより電線圧接部13において底板部16側に押圧された被覆電線60の部分の軸線位置C1よりも底板部16に対して高い。
圧接端子10は、相手方端子70(図4参照。)と電気的に接続するための電気接続部12が底板部16の前端部に形成され、電線持ち上げ片21,21が底板部16の後端部に形成され、そして底板部16の前端部と後端部との間に電線圧接部13および電線加締片20,20が形成されている。
このように構成された圧接端子10の詳細について以下で説明する。
図1および図2に示されるように、圧接端子10は、一枚の導電性金属板材に、打ち抜き加工および折り曲げ加工を含むプレス成形を施すことにより、一体的に形成された端子本体11に、上述の電気接続部12と、上述の電線圧接刃18,18を含む電線圧接部13と、上述の電線加締片20,20を含む加締部14と、上述の電線持ち上げ片21,21を含む電線持ち上げ部15と、を備えている。
電線持ち上げ片21,21は、電線加締片20,20、および圧接端子10を収容可能なコネクタハウジングを備えたコネクタの電線押え部と協働し、引っ張り応力を含む被覆電線60への応力による電線圧接刃18,18と導体部61との電気的接続への影響を阻止するためのストレインリリーフ構造を形成する。
圧接端子10を収容可能なコネクタハウジングを備えたコネクタとしては、例えば図7に示されるような端子収容室を有するコネクタハウジングと該コネクタハウジングに嵌合ロックされた際に電線押え部で被覆電線を押圧するカバーとを備えた圧接コネクタを、圧接端子10が収容可能な寸法を持つように適宜変形したものが挙げられる。しかしながら、コネクタハウジングが、電線押え部が形成されたカバー部をヒンジで一体に連結して備えた圧接コネクタであってもよい。
電気接続部12は、端子本体11の前端部に配置されており、端子本体11の底板部16の前端部を含めて中空の四角柱状に折り曲げ加工されることで雌型の電気接続部として形成されている。電気接続部12には、図4に示される相手方端子70の雄型の電気接続部が挿入され、電気的に接続される。尚、電気接続部12は、雌型でなくともよく、雄型であってもよい。また、電気接続部12は、端子本体11を例えばL字形に形成した場合、その一端部に形成されるものであってもよい。
電気接続部12の後方に形成された電線圧接部13の電線圧接刃18,18は、側板部17,17をその厚さ方向に貫通して形成された窓部19,19の縁からそれぞれ内側(即ち、側板部17,17の間)に突出するように折り曲げ加工される。電線圧接刃18,18の対向する先端面の間隔は被覆電線60の導体部61の外径よりも小さい。
電線圧接部13の後方に形成された加締部14の電線加締片20,20は、それらの後端面が前端面よりも長くなるように形成されている。加締部14の後方に形成された電線持ち上げ部15の電線持ち上げ片21,21は、端子本体11の後端に配置されている。
次に、図3を参照して、圧接端子10の製造工程について説明する。尚、図3では、左側に打ち抜き加工直後の圧接端子が示され、そして右側に、更に折り曲げ加工が施された直後の圧接端子が示される。
製造工程には、導電性金属板材である母材80が用いられ、まず、母材80に対し、打ち抜き加工を行なうことで、ランナ81に接続された端子本体11が形成される。この状態の端子本体11は、底板部16と、電気接続部12、電線圧接部13、加締部14、および電線持ち上げ部15を有する側板部17,17と、を備えた平板片である。
この状態の端子本体11では、中空の四角柱状の電気接続部12を作り出すための第1,第2,第3,第4,第5板部87,88,89,90,91が形成され、電線圧接部13にはコ字形状の窓部(スリット)19,19,19,19によって電線圧接刃18,18,18,18がそれぞれ形成され、加締部14には電線加締片20,20がそれぞれ形成され、そして電線持ち上げ部15には電線持ち上げ片21,21がそれぞれ形成される。
次に、この状態の端子本体11に折り曲げ加工が施され、図3の右側に示される状態となり、最後に切断線97に沿ってランナ81から切断することで圧接端子10のプレス成形が完了する。
圧接端子10へは被覆電線60の端末部が図4、図5および図6(a)に示されるように電気的に接続される。即ち、圧接により電線圧接刃18,18が絶縁外皮62を切り破って被覆電線60に食い込み、被覆電線60が電線加締片20,20により加締められ、そして電線持ち上げ片21,21の天板部23,23上に被覆電線60が載置される。これにより、被覆電線60の端末部は図5に示されるように圧接端子10上で略S字の状態で固着される。
さて、電線持ち上げ部15において、被覆電線60の圧接時の応力は図6中の矢印D方向である電線持ち上げ片21,21の先端面22s,22sに向けた方向にかかり、これとは異なり、被覆電線60が後方に引っ張られることで与えられた引っ張り応力は、図6中の矢印E方向である天板部23,23の対向方向にかかる。
以上、説明したように、圧接端子10では、側板部17,17それぞれから内側に切り起こされた電線持ち上げ片21,21が、底板部16の上で互いに向かい合うように曲げられ、且つ更に電線持ち上げ片21,21の先端部22,22がそれぞれ底板部16に向けて曲げられている。
その上、圧接端子10では、電線持ち上げ片21,21の先端部22,22が、互いに当接しているか、あるいは、電線圧接刃18,18に圧接された被覆電線60が電線持ち上げ片21,21の方へ引っ張られた際に互いに当接するように僅かな隙間を持って近接する。
電線圧接部13において電線圧接刃18,18により圧接されている被覆電線60が後方へ(即ち、電線持ち上げ片21,21の方へ)引っ張られると、電線圧接刃18,18を後方へ倒れさせようとする応力が働く(電線圧接刃18,18の後方への倒れこみは被覆電線60との不完全な電気的接続を招く。)ことにより、当該電線圧接刃18,18が形成されている側板部17,17を互いに向かって倒れる方向に変形させようとする応力が働く。
しかし、この際、その引っ張り応力の方向と交差する方向に電線持ち上げ片21,21が曲げられており、更に当接し合う電線持ち上げ片21,21同士が互いに支え合い、電線圧接部13の変形を阻止する。
従って、この圧接端子10によれば、電線圧接部13における被覆電線60との安定した電気的接続を得ることができる。尚、電線持ち上げ片21,21の先端部22,22が、電線圧接刃18,18に圧接された被覆電線60が電線持ち上げ片21,21の方へ引っ張られた際に当接するように僅かな隙間を持って近接していると、電線持ち上げ片21,21が、その僅かな隙間の範囲で僅かに弾性変形することにより応力を分散する。
また、圧接端子10では、電線持ち上げ片21,21の先端面22s,22sが、底板部16に当接あるいは、被覆電線60が電線圧接刃18,18に圧接される際に底板部16に当接するように底板部16に対して僅かな隙間を持って近接する。
被覆電線60が電線圧接刃18,18に圧接される際には、被覆電線60により電線持ち上げ片21,21が底板部16へ押し下げられる応力が働く。しかし、この際、底板部16に当接する電線持ち上げ片21,21の先端面22s,22sが底板部16により支えられ、電線持ち上げ片21,21の変形を阻止する。
従って、この圧接端子10によれば、電線圧接部13における被覆電線60との、より安定した電気的接続を得ることができる。尚、電線持ち上げ片21,21の先端面22s,22sが、被覆電線60が電線圧接刃18,18に圧接される際に底板部16に当接するように底板部16に対して僅かな隙間を持って近接していると、電線持ち上げ片21,21が、その僅かな隙間の範囲で僅かに弾性変形することにより応力を分散する。
尚、電線圧接部13において電線圧接刃18,18により圧接されている被覆電線60が後方へ(即ち、電線持ち上げ片21,21の方へ)引っ張られた際にも、被覆電線60により電線持ち上げ片21,21を底板部16へ押し下げる応力が働く。たとえ、このとき更に被覆電線60が、対向する電線持ち上げ片21,21の先端部22,22の間に入り込むかのように電線持ち上げ片21,21を底板部16へ押し下げ、側板部17,17を拡開する(即ち、外側に倒れる)方向に変形させようとする応力が働いたとしても、底板部16に当接する電線持ち上げ片21,21の先端面22s,22sの少なくとも一部(例えば、先端面22s,22sの外側の辺部)が底板部16により支えられ、電線持ち上げ片21,21の変形を阻止する。
また、圧接端子10では、電線持ち上げ片21,21が、電線圧接部13と電線加締片20,20と電線持ち上げ片21,21とが連設された側板部17,17の底板部16の両側縁に接続する部分17p,17pの上端の所それぞれから底板部16の上で互いに向かい合うように曲げられている。従って、電線持ち上げ片21,21が設けられた側板部17,17の前述の部分17p,17pは底板部16とともに略コ字形の根元部分を形成する。
それ故、この圧接端子10によれば、電線圧接部13への被覆電線60の圧接時や電線圧接部13に圧接された被覆電線60の引っ張り時に電線持ち上げ片21,21が、その根元部分を中心に後方へ倒れるといった変形の可能性を略皆無にすることができ、よって電線圧接部13における被覆電線60との安定した電気的接続を得ることができる。
また、この圧接端子10によれば、電線持ち上げ片21,21上で支持された被覆電線60の部分の軸線位置C2が、電線加締片20,20によって加締められることにより電線圧接部13において底板部16側に押圧された被覆電線60の部分の軸線位置C1よりも底板部16に対して高いので、被覆電線60を曲がった状態で係止するストレインリリーフ構造に好適である。
また、相手方端子70と電気的に接続するための電気接続部12が底板部16の前端部に形成され、電線持ち上げ片21,21が底板部16の後端部に形成され、そして底板部16の前端部と後端部との間に電線圧接部13および電線加締片20,20が形成されている圧接端子10は、ストレインリリーフ構造を協働して形成するコネクタに収容される圧接端子として好適である。
即ち、このような圧接端子10は、電線持ち上げ片21,21が、圧接端子10を収容可能なコネクタハウジングを備えたコネクタの電線押え部、および電線加締片20,20と協働し、引っ張り応力を含む被覆電線60への応力による電線圧接刃18,18と導体部61との電気的接続への影響を阻止するためのストレインリリーフ構造を形成する。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上述した実施形態では電線持ち上げ部15が端子本体11(底板部16)の後端に配置されていたが、電線持ち上げ部15から底板部16や側板部17,17が更に後方に延長された後端部を備えた形態であってもよい。
また、本発明に係る圧接端子は、図6(b)に示されるように、電線持ち上げ片21,21の先端部22,22が、底板部16に当接あるいは、被覆電線60が電線圧接刃18,18に圧接される際に底板部16に当接するように底板部16に対して僅かな隙間を持って近接している形態を採ってもよい。
具体的に、図6(b)に示される圧接端子10の変形例では、電線持ち上げ片21,21の先端部22,22が、互いに反対方向に、底板部16の上面と略平行に、更に曲げられている。
この圧接端子10の変形例でも、被覆電線60が電線圧接刃18,18に圧接される際には、被覆電線60により電線持ち上げ片21,21が底板部16へ押し下げられる応力が働く。しかし、この際、底板部16に当接する電線持ち上げ片21,21が底板部16により支えられ、電線持ち上げ片21,21の変形を阻止する。
従って、この圧接端子10の変形例によれば、電線圧接部13における被覆電線60との、より安定した電気的接続を得ることができる。尚、電線持ち上げ片21,21の先端部22,22が、被覆電線60が電線圧接刃18,18に圧接される際に底板部16に当接するように底板部16に対して僅かな隙間を持って近接していると、電線持ち上げ片21,21が、その僅かな隙間の範囲で僅かに弾性変形することにより応力を分散する。
尚、電線圧接部13において電線圧接刃18,18により圧接されている被覆電線60が後方へ(即ち、電線持ち上げ片21,21の方へ)引っ張られた際にも、被覆電線60により電線持ち上げ片21,21を底板部16へ押し下げる応力が働く。たとえ、このとき更に被覆電線60が、対向する電線持ち上げ片21,21の先端部22,22の間に入り込むかのように電線持ち上げ片21,21を底板部16へ押し下げ、側板部17,17を拡開する(即ち、外側に倒れる)方向に変形させようとする応力が働いたとしても、底板部16に当接する電線持ち上げ片21,21の先端部22,22の少なくとも一部(例えば、先端部22,22の先端面22s,22s側の下角部)が底板部16により支えられ、電線持ち上げ片21,21の変形を阻止する。
本発明は、被覆電線に対する安定した電気的接続が得られる効果を奏するので、ストレインリリーフ構造を形成するための圧接端子に有用である。
本発明に係る圧接端子の一実施形態を前方斜め上から見た外観斜視図である。 図1の圧接端子を後方斜め上から見た外観斜視図(前端部省略。)である。 図1の圧接端子の製造工程を説明するための平面図である。 図1の圧接端子に被覆電線を接続した状態を示す平面図である。 図4のV−V矢視断面図である。 (a)は図4のVI−VI矢視断面図、そして(b)は変形例を示す断面図である。 従来の圧接コネクタの縦断面図である。
符号の説明
10 圧接端子
13 電線圧接部
15 電線持ち上げ部
16 底板部
17 側板部
18 電線圧接刃
20 電線加締片
21 電線持ち上げ片
22 先端部
22s 先端面
60 被覆電線
61 導体部
62 絶縁外皮

Claims (6)

  1. 底板部と、当該底板部の両側縁から対向しながら上方へ延長するように立設された一対の側板部と、を備え、導電性金属板材をプレス成形することにより前記底板部と前記側板部とが一体的に形成された圧接端子であって、
    前記側板部が、
    該側板部それぞれから内側に切り起こされた少なくとも一対の電線圧接刃を含む電線圧接部と、
    前記側板部それぞれから内側に切り起こされた少なくとも一対の電線持ち上げ片と、
    前記電線圧接部と前記電線持ち上げ片との間に形成された電線加締片と、
    を有し、
    前記電線圧接刃が、それらの先端面を前記底板部の上で向かい合わせにしながら前記底板部の上方へ延長するように配置されており、
    前記電線持ち上げ片が前記底板部の上で互いに向かい合うように曲げられ且つ更に前記電線持ち上げ片の先端部がそれぞれ前記底板部に向けて曲げられており、そして
    前記電線持ち上げ片の先端部が、互いに当接しているか、あるいは、前記電線圧接刃に圧接された被覆電線が前記電線持ち上げ片の方へ引っ張られた際に互いに当接するように僅かな隙間を持って近接していることを特徴とする圧接端子。
  2. 前記電線持ち上げ片の先端部が、前記底板部に当接あるいは、前記被覆電線が前記電線圧接刃に圧接される際に前記底板部に当接するように前記底板部に対して僅かな隙間を持って近接していることを特徴とする請求項1に記載した圧接端子。
  3. 前記電線持ち上げ片の先端面が、前記底板部に当接あるいは、前記被覆電線が前記電線圧接刃に圧接される際に前記底板部に当接するように前記底板部に対して僅かな隙間を持って近接していることを特徴とする請求項1に記載した圧接端子。
  4. 前記電線持ち上げ片が、前記電線圧接部と前記電線加締片と前記電線持ち上げ片とが連設された前記側板部の前記底板部の両側縁に接続する部分の上端の所それぞれから前記底板部の上で互いに向かい合うように曲げられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載した圧接端子。
  5. 前記電線持ち上げ片上で支持された前記被覆電線の部分の軸線位置が、前記電線加締片によって加締められることにより前記電線圧接部において前記底板部側に押圧された前記被覆電線の部分の軸線位置よりも前記底板部に対して高いことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載した圧接端子。
  6. 相手方端子と電気的に接続するための電気接続部が前記底板部の前端部に形成され、前記電線持ち上げ片が前記底板部の後端部に形成され、そして前記底板部の前端部と後端部との間に前記電線圧接部および前記電線加締片が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載した圧接端子。
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