JP2007108591A - トナー - Google Patents

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啓一 谷田
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Abstract

【課題】ワックスや樹脂微粒子による感光体の汚染、トナー飛散などの発生を防止することのできるトナーを提供すること。
【解決手段】バインダ樹脂と、着色剤と、ワックスと、樹脂微粒子と、を含有するトナーについて、樹脂微粒子として、バインダ樹脂と相溶しない樹脂からなり、かつ、ガラス転移温度が100〜220℃で、平均粒径が0.05〜1μmであるものを用いる。上記バインダ樹脂と、上記樹脂微粒子を形成する樹脂との組合せとして、例えば、ポリエステル系樹脂(バインダ樹脂)と、スチレン−アクリル系樹脂微粒子またはアクリル系樹脂微粒子との組合せを用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、レーザプリンタ、ファクシミリおよびこれらの複合機などの画像形成装置に用いられる静電荷像現像用のトナーに関する。
近年、複写機、レーザプリンタ、ファクシミリおよびこれらの複合機などの、電子写真方式や静電記録方式による画像形成装置においては、ランニングコストの低減や、装置の小型化、簡略化の観点から、定着ローラに離型オイルを供給しない、いわゆるオイルレス定着が主流となっている。
オイルレス定着用のトナーには、定着部材との離型性が必要になることから、通常、トナーの内部にワックスが配合されている。しかし、ワックスが多量に配合されていると、トナーの表面からワックスが滲み出て、感光体の表面が汚染されたり、感光体表面にトナーが付着したりする不具合を生じる。しかも、感光体の表面に付着したワックスやトナーは、クリーニングブレードなどのクリーニング手段により除去することが困難である。
そこで、帯電性や流動性の調整を目的としてトナーの表面に付着される疎水性シリカなどの無機微粒子を用いて、感光体の表面を研磨させることにより、付着したワックスやトナーを除去することが考えられる。しかしながら、十分な研磨効果を発揮させるために、トナー表面に無機微粒子が多量に付着されると、トナーの帯電量が低下することから、トナーの飛散といった不具合が生じる。
一方、トナー飛散対策として、トナーの表面に樹脂微粒子を付着させて、トナーの帯電量の低下を防止することが提案されている(特許文献1参照)。
特開平6−273967号公報
しかしながら、画像形成装置に用いられている感光体が、アモルファスシリコン感光体である場合には、トナーの表面に付着された樹脂微粒子が感光体の表面に付着して、画像不良を引き起こす原因となるおそれがある。
そこで、本発明の目的は、ワックスや樹脂微粒子による感光体の汚染、トナー飛散などの発生を防止することのできるトナーを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、
(1) バインダ樹脂と、着色剤と、ワックスと、樹脂微粒子と、を含有し、前記樹脂微粒子は、前記バインダ樹脂と相溶しない樹脂からなり、かつ、ガラス転移温度が100〜220℃で、平均粒径が0.05〜1μmであることを特徴とする、トナー、
(2) 前記バインダ樹脂が、ポリエステル系樹脂であり、前記樹脂微粒子を形成する樹脂が、スチレン−アクリル系樹脂微粒子またはアクリル系樹脂微粒子であることを特徴とする、前記(1)に記載のトナー、
を提供するものである。
本発明において、樹脂微粒子を形成する樹脂が、バインダ樹脂と「相溶しない」とは、バインダ樹脂と樹脂微粒子とが溶融混練された場合であっても、樹脂微粒子がバインダ樹脂と混ざり合うことなく、微粒子としての形態を維持できる程度であることをいう。
本発明のトナーによれば、ワックスによる感光体の汚染とそれに伴う感光体へのトナー付着、樹脂微粒子による感光体の汚染、トナー飛散といった不具合を生じることなく、安定した画像を提供することができる。
本発明のトナーは、バインダ樹脂と、着色剤と、ワックスと、樹脂微粒子と、を含有するものである。また、上記樹脂微粒子は、上記バインダ樹脂と相溶しない樹脂からなり、かつ、ガラス転移温度が100〜220℃で、平均粒径が0.05〜1μmである。
バインダ樹脂中に、バインダ樹脂とは相溶しない樹脂からなる樹脂微粒子が配合されることにより、たとえ、トナーの表面が、多量の無機微粒子(例えば、シリカ微粒子など)で覆われたとしても、経時的なトナーの帯電量の低下を防止することができる。このメカニズムについては、十分に解明されていないが、バインダ樹脂中にて、樹脂微粒子が相溶しない状態で存在することにより、両者の界面において、表面エネルギーの差に応じた電荷が蓄積されるためであると考えられる。
上記トナーに用いられるバインダ樹脂は、後述する樹脂微粒子を形成する樹脂と相溶しないものであること以外は、特に限定されず、例えば、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど。)、スチレン系樹脂(例えば、ポリスチレンなど。)、アクリル系またはメタクリル系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレートなど。)、スチレン−アクリル系樹脂(例えば、スチレンと、アクリル酸系モノマーまたはメタクリル酸系モノマーとの共重合体など。)、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど。)、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、これらの混合樹脂などが挙げられる。なかでも、好ましくは、ポリエステル系樹脂が挙げられる。
バインダ樹脂の溶融温度Tmは、後述する樹脂微粒子のガラス転移温度Tgよりも低いことが好ましい。具体的な溶融温度Tmの値は、樹脂微粒子を形成する樹脂に応じて設定されるものであって、特に限定されないが、例えば、好ましくは、100〜180℃であり、より好ましくは、120〜160℃である。
上記樹脂微粒子を形成する樹脂は、上記バインダ樹脂と相溶しないものであること以外は、特に限定されず、例えば、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど。)、スチレン系樹脂(例えば、ポリスチレンなど。)、アクリル系またはメタクリル系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレートなど。)、スチレン−アクリル系樹脂(例えば、スチレンと、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルとの共重合体など。)、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど。)、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、これらの混合樹脂などが挙げられる。上記アクリル酸系またはメタクリル酸系モノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸(2−エチルヘキシル)、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどが挙げられる。
なかでも、例えば、バインダ樹脂としてポリエステル系樹脂が用いられるときは、樹脂微粒子を形成する樹脂として、好ましくは、スチレン−アクリル系樹脂、アクリル系またはメタクリル系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレートなど。)が挙げられる。
樹脂微粒子のガラス転移温度Tgは、100〜220℃であり、好ましくは、100〜180℃であり、より好ましくは、120〜160℃である。
樹脂微粒子のガラス転移温度Tgが上記範囲を下回ると、トナーの製造時(溶融混練時)に樹脂微粒子が溶融して、変形や凝集を生じ易くなることから、本発明の作用効果が得られなくなるという不具合が生じる。一方、樹脂微粒子のガラス転移温度Tgが上記範囲を上回ると、トナーの定着不良といった不具合が生じる。
なお、具体的な樹脂微粒子のガラス転移温度Tgの値は、バインダ樹脂の種類に応じて設定すればよい。また、樹脂微粒子のガラス転移温度Tgは、バインダ樹脂の溶融温度Tmよりも高いことが好ましい。
樹脂微粒子の平均粒径は、0.05〜1μmであり、好ましくは、0.05〜0.5μm、より好ましくは、0.05〜0.2μmである。
平均粒径が0.05μmを下回る樹脂微粒子は、実際上、入手が困難であり、また、粒径が小さすぎることに起因して、凝集が生じ易くなり、樹脂中で十分に分散されなかったり、取扱い性が低下したりするおそれがある。一方、樹脂微粒子の平均粒径が上記範囲を上回ると、トナーの定着不良、形成画像の画質低下といった不具合が生じる。
ここで、樹脂微粒子の粒径は、樹脂微粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径を示しており、上記の樹脂微粒子の投影面積は、電子顕微鏡によるトナーの表面観察によって求められる。また、樹脂微粒子の平均粒径は、50個以上、好ましくは、100個以上の樹脂粒子について計測された粒径データの算術平均値である。
樹脂微粒子の配合量は、樹脂微粒子の種類、樹脂微粒子の平均粒径、バインダ樹脂との組合せなどに応じて設定されるものであって、特に限定されないが、通常、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、1〜10重量部であり、より好ましくは、1〜5重量部である。
上記トナーに用いられる着色剤としては、特に限定されないが、例えば、ブラックトナーやカラートナーの製造に用いられている種々の着色剤が挙げられる。具体的には、例えば、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、銅フタロシアニン、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、カーミン6B、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ソルベントイエロー162、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3等が挙げられる。
着色剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、1〜10重量部であり、より好ましくは、2〜6重量部である。
上記トナーに用いられるワックスとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、サゾールワックス、モンタン系エステルワックス、モンタワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの、種々のワックスが挙げられる。なかでも、好ましくは、フィッシャートロプシュワックスが挙げられる。
ワックスの含有量は、特に限定されないが、例えば、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、10重量部以下であり、より好ましくは、1〜8重量部であり、さらに好ましくは、2〜6重量部である。
上記トナーは、バインダ樹脂と、着色剤と、ワックスと、樹脂微粒子とともに、必要に応じて、例えば、電荷制御剤(または電荷制御樹脂)、磁性粉などの種々の添加剤を含有していてもよい。
電荷制御剤としては、特に限定されず、負電荷制御剤や正電荷制御剤のいずれであってもよい。負電荷制御剤としては、例えば、ホウ素錯体化合物(例えば、ホウ素ベンジル酸錯体など。)、含金属サリチル酸系化合物、含金属モノアゾ系化合物、含金属アセチルアセトン系化合物、芳香族ヒドロキシカルボン酸またはその金属塩、芳香族モノカルボン酸またはその金属塩、芳香族ポリカルボン酸またはその金属塩、フェノール化合物(例えば、ビスフェノールなど。)、尿素化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、第4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−スルホン酸共重合体、無金属コルボン酸系化合物などが挙げられる。なかでも、帯電性、色味などの観点から、好ましくは、ホウ素錯体化合物、含金属サリチル酸系化合物、カリックスアレーンなどが挙げられる。また、正電荷制御剤としては、例えば、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの第4級アンモニウム塩、ニグロシン顔料、脂肪酸金属塩、グアニジン系化合物、イミダゾール系化合物、ホスホニウム塩などのオニウム塩またはこれらを含むレーキ顔料、トリフェニルメタン染料またはこれらを含むレーキ顔料、高級脂肪酸の金属塩、ジブチルスズオキシド、ジオクチルスズオキシド、ジシクロヘキシルスズオキシドなどのジオルガノスズボレート類などが挙げられる。なお、上記レーキ顔料を形成するレーキ化剤としては、例えば、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化合物、フェロシアン化合物などが挙げられる。
電荷制御樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アンモニウム塩などのイオン性官能基を有するイオン性単量体(例えば、N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウム・p−トルエンスルホン酸塩など)と、このようなイオン性単量体との共重合が可能な単量体(例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体など)とを共重合させたものなどが挙げられる。
電荷制御剤または電荷制御樹脂の含有量は、特に限定されないが、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、10重量部以下であり、より好ましくは、0.1〜10重量部であり、さらに好ましくは、1.0〜5.0重量部である。
磁性粉は、上記トナーを磁性トナーとして用いる場合において、上記バインダ樹脂中に配合して用いられる。磁性粉としては、特に限定されないが、例えば、フェライト粒子、マグネタイト粒子、鉄粉などが挙げられる。
また、上記トナーには、その表面に、外添剤が付着されていてもよい。
外添剤としては、特に限定されず、トナーの流動性を調整するなどの目的で用いられている、種々の外添剤が挙げられる。具体的には、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタンなどの無機微粒子が挙げられる。
外添剤の1次粒子径は、特に限定されないが、例えば、体積平均粒径で、好ましくは、0.1〜100nmであり、より好ましくは、1〜50nmである。外添剤の1次粒子径が上記範囲を上回ると、流動性の低下、トナーの帯電量の不足といった不具合を生じるおそれがある。一方、1次粒子径が上記範囲を下回る外添剤は、一般に、入手が困難であり、また、外添剤の付着処理時などに取り扱いが困難になるおそれがある。
上記トナーを製造するのに際して、バインダ樹脂と、着色剤と、ワックスと、樹脂微粒子と、さらに必要に応じて、その他の添加剤とを配合して得られる配合物は、混合機(例えば、ヘンシェルミキサなど。)によって混合、攪拌すればよい。
また、こうして得られた混合物は、混練機(例えば、2軸押出機など)に投入して、例えば、50〜150℃で溶融、混練すればよい。
溶融混練物の粉砕は、例えば、粗粉砕と、微粉砕との2段階以上の工程に分けてすることができる。粗粉砕には、例えば、ボールミル、振動ミル、ジェットミル、ピンミルなどの、種々の粉砕装置、破砕装置を用いることができる。また、微粉砕には、例えば、衝突式気流粉砕装置などを用いることができる。
上記トナーは、そのままの形態で、1成分現像剤として用いてもよく、また、磁性キャリア(例えば、フェライト、鉄粉など)と混合して、2成分現像剤として用いてもよい。
磁性キャリアとしては、特に限定されないが、例えば、フェライト粒子、マグネタイト粒子、鉄粉粒子などの磁性粒子が挙げられる。また、磁性キャリアは、帯電性や耐湿性の改善を目的として、上記例示の磁性粒子の表面に、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂などの樹脂を被覆した、いわゆるコートキャリアであってもよく、上記例示の樹脂中に、上記例示の磁性粒子を分散した、いわゆる磁性粉分散型キャリアであってもよい。
磁性キャリアの飽和磁化値は、特に限定されるものではないが、35〜60emu/gであることが好ましい。磁性キャリアの体積抵抗率は、特に限定されるものではないが、10〜1012Ω・cmであることが好ましい。磁性キャリアの体積平均粒径は、特に限定されるものではないが、35〜50μmであることが好ましい。
本発明のトナーによれば、ワックスや樹脂微粒子による感光体の汚染、トナー飛散などの発生を高度に抑制することができる。また、本発明のトナーは、樹脂微粒子による感光体の汚染が抑制されることから、とりわけ、アモルファスシリコン感光体を用いた画像形成装置において、好適に用いられる。
<樹脂微粒子の作製>
製造例1
攪拌器、温度計、窒素導入管、還流冷却器および滴下ロートを備える反応器(容量2リットル)中に、イオン交換水100重量部と、ラウリン酸ジエタノールアミド1重量部とを配合して、80℃に昇温した。
次いで、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩0.1重量部を配合し、さらに、スチレン40重量部、メタクリル酸メチル30重量部およびメタクリル酸ブチル30重量部を滴下して、80℃に保ちながら3時間反応(重合)させた。得られた液体を限外ろ過装置により精製し、スプレードライにて乾燥することにより、平均粒径0.08μm、ガラス転移温度Tg120℃の樹脂微粒子Aを得た。
製造例2
スチレン40重量部に代えて、メタクリル酸メチル40重量部を用いたこと以外は、製造例1と同様にして、樹脂微粒子B(平均粒径0.15μm、Tg200℃)を得た。
製造例3
メタクリル酸ブチル30重量部に代えて、アクリル酸(2−エチルヘキシル)30重量部を用いたこと以外は、製造例1と同様にして、樹脂微粒子C(平均粒径0.07μm、Tg80℃)を得た。
製造例4
スチレン40重量部に代えて、メタクリル酸ブチル40重量部を用いたこと以外は、製造例1と同様にして、樹脂微粒子D(平均粒径0.10μm、Tg240℃)を得た。
製造例5
攪拌器、温度計、窒素導入管、還流冷却器および滴下ロートを備える反応器(容量2リットル)中に、イオン交換水100重量部と、ラウリン酸ジエタノールアミドを0.3重量部とを配合して、80℃に昇温した。
次いで、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩0.1重量部を配合し、さらに、スチレン70重量部、メタクリル酸ブチル10重量部およびアクリル酸(2−エチルヘキシル)20重量部を滴下して、80℃に保ちながら3時間反応(重合)させた。得られた液体を限外ろ過装置により精製し、スプレードライにて乾燥することにより、平均粒径0.70μm、Tg75℃の樹脂微粒子Eを得た。
製造例6
スチレン70重量部、メタクリル酸ブチル10重量部およびアクリル酸(2−エチルヘキシル)20重量部に代えて、メタクリル酸メチル40重量部およびメタクリル酸ブチル60重量部を用いたこと以外は、製造例5と同様にして、樹脂微粒子F(平均粒径1.1μm、Tg80℃)を得た。
上記製造例で得られた樹脂微粒子A〜Fの組成、平均粒径(μm)およびガラス転移温度Tg(℃)を、表1に示す。
Figure 2007108591
<トナーの製造>
下記の実施例および比較例でのトナーの製造に使用した成分を以下に示す。
・ポリエステル樹脂:ビスフェノールAとフマル酸とを重縮合したもの。数平均分子量5700、重量平均分子量17000、溶融温度Tm140℃
・カーボンブラック:品番「MA−100」、三菱化学(株)製
・フィッシャートロプシュワックス:パラフィンワックス、商品名「FT−100」、日本精鑞(株)
・4級アンモニウム塩化合物:品番「P−51」、オリエント化学(株)製
・シリカ微粒子:品番「TG−820」、キャボット社製
・酸化チタン微粒子:品番「TTO−55A」、石原産業(株)製
・シリコーン樹脂:品番「KR251」、信越シリコーン(株)製
・フェライトキャリア:品番「EF−60B」、平均粒径60μm、パウダーテック(株)製
実施例1
(トナーおよび2成分現像剤の製造)
ポリエステル樹脂100重量部と、カーボンブラック4重量部と、フィッシャートロプシュワックス3重量部と、4級アンモニウム塩化合物2重量部と、上記製造例1で得られた樹脂微粒子A3重量部とを配合して、ヘンシェルミキサ(三井鉱山(株)製)で2分間混合した後、2軸押出機で、145℃で溶融混練することにより、トナー混練物を調整した。
次いで、得られたトナー混練物を気流式粉砕機で微粉砕し、風力分級機で分級することにより、体積平均粒子径が8μmのトナー粒子を得た。
次に、得られたトナー粒子100重量部に対して、シリカ微粒子1.0重量部と、酸化チタン微粒子1.0重量部とを配合し、ヘンシェルミキサ(毎分3000回転)で、10分間混合することにより、トナーを得た。
また、こうして得られたトナーと、表面がシリコーン樹脂でコーティングされたフェライトキャリアとを、トナー濃度が5%となるように配合して、均一に攪拌混合することにより、2成分現像剤を得た。
(トナーの断面および表面の観察)
上記トナーを、エポキシ樹脂中に分散させて、硬化させた後、ミクロトームで100nmの厚みにカッティングした。こうして得られたサンプルを、透過型電子顕微鏡(4万倍)で観察することにより、トナーの断面を観察した。
一方、上記トナーを、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)の試料台にカーボンテープで固着して、未蒸着状態で反射電子像を観察するとともに、エネルギー分散型X線分光分析(EDS)により、トナー表面の元素分析をした。ここで、トナーの表面に付着している微粒子のうち、シリカや酸化チタンであることを示すデータ検出されなかった微粒子については、樹脂微粒子であると判断した。
このようにして、トナーの断面および表面を観察した結果、樹脂微粒子は、トナーの内部に存在しており、トナーの表面には、ほとんど観察されなかった。
(画像評価)
上記2成分現像剤を用いて、アモルファスシリコン感光体を用いたカラープリンタ(FS−5016N改造機、京セラミタ(株)製)にて画像形成処理を行い、以下の方法で、形成画像の品質を評価した。
カラープリンタの現像部に上記2成分現像剤を充填した後、プリンタの電源を入れて、2成分系現像剤を攪拌させた。トナーの帯電が安定したところで、2cm×2cmのソリット画像の画像形成処理を行い、これを初期画像とした。また、被転写体(普通紙)上に形成された初期画像について、左、中央、右に3箇所の反射濃度を測定して、その平均値を初期画像濃度(ID)とした。また、2成分現像剤からサンプルを抽出して、吸引式帯電量測定装置(トレック社)により、トナーの帯電量を測定して、初期帯電量(μC/g)とした。
次に、印字濃度4%の画像についての画像形成処理を、10万回繰り返して、10万枚画像形成処理後の画像濃度(ID)と、トナーの帯電量(μC/g)を測定した。
なお、画像濃度の測定には、画像濃度計(型番「RD−19I」、グレタブマクベス社製)を用いた。また、画像濃度(ID)の測定値は、初期および10万枚画像形成処理後のいずれにおいても、1.300〜1.600である場合に、合格と判断した。
実施例2
樹脂微粒子Aに代えて、樹脂微粒子Bを2重量部配合したこと以外は、実施例1と同様にして、トナーおよび2成分現像剤の製造と、トナーの断面および表面の観察と、画像評価とを行った。得られたトナーの表面には、樹脂微粒子がほとんど観察されなかった。
実施例3
樹脂微粒子Aの配合量を1重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーおよび2成分現像剤の製造と、トナーの断面および表面の観察と、画像評価とを行った。得られたトナーの表面には、樹脂微粒子がほとんど観察されなかった。
実施例4
樹脂微粒子Aの配合量を3重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーおよび2成分現像剤の製造と、トナーの断面および表面の観察と、画像評価とを行った。得られたトナーの表面には、樹脂微粒子がほとんど観察されなかった。
実施例5
樹脂微粒子Aに変えて、樹脂微粒子Eを2重量部配合したこと以外は、実施例1と同様にして、トナーおよび2成分現像剤の製造と、トナーの断面および表面の観察と、画像評価とを行った。得られたトナーの表面には、樹脂微粒子がほとんど観察されなかった。
比較例1
樹脂微粒子Aに代えて、樹脂微粒子Cを2重量部配合したこと以外は、実施例1と同様にして、トナーおよび2成分現像剤の製造と、トナーの断面および表面の観察と、画像評価とを行った。得られたトナーの表面には、樹脂微粒子がほとんど観察されなかった。
比較例2
樹脂微粒子Aに代えて、樹脂微粒子Dを2重量部配合したこと以外は、実施例1と同様にして、トナーおよび2成分現像剤の製造と、トナーの断面および表面の観察と、画像評価とを行った。得られたトナーの表面には、樹脂微粒子がほとんど観察されなかった。
比較例3
樹脂微粒子を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、トナーおよび2成分現像剤の製造と、トナーの断面および表面の観察と、画像評価とを行った。
比較例4
樹脂微粒子Aに代えて、樹脂微粒子Fを2重量部配合したこと以外は、実施例1と同様にして、トナーおよび2成分現像剤の製造と、トナーの断面および表面の観察と、画像評価とを行った。得られたトナーの表面には、樹脂微粒子がほとんど観察されなかった。
比較例5
(トナーおよび2成分現像剤の製造)
実施例1と同様にして得られたトナー粒子(体積平均粒子径8μm)100重量部に対して、シリカ粒子1.0重量部と、酸化チタン微粒子1.0重量部と、上記製造例1で得られた樹脂微粒子A0.5重量部とを配合して、ヘンシェルミキサ(毎分3000回転)で、10分間混合することにより、トナーを得た。
また、こうして得られたトナーと、表面がシリコーン樹脂でコーティングされたフェライトキャリアとを、トナー濃度が5%となるように配合して、均一に攪拌混合することにより、2成分現像剤を得た。
さらに、実施例1と同様にして、トナーの断面および表面の観察と、画像評価とを行った。得られたトナーの断面には、樹脂微粒子は観察されず、一方で、トナーの表面には、樹脂微粒子が多数確認された。
上記実施例および比較例で得られたトナーについて、樹脂微粒子の種類と、バインダ樹脂100重量部に対する配合量(重量部)とを、表2に示す。また、上記実施例および比較例で得られた2成分現像剤について、画像形成処理の初期および10万枚処理後におけるトナーの帯電量(μC/g)と、初期画像および10万枚画像形成処理後の画像の画像濃度(ID)との測定値を、表2に示す。
Figure 2007108591
表2中、備考欄のa〜cは、それぞれ次のとおりである。a:トナー飛散が観察された。b:定着不良が観察された。c:樹脂微粒子の感光体ドラムへの付着が観察された。
また、表2中、比較例5における樹脂微粒子の配合量は、トナー粒子100重量部に対する樹脂微粒子の外添量を示す。
表2に示すように、バインダ樹脂と相溶しない樹脂からなり、ガラス転移温度Tgが100〜220℃の範囲にあり、かつ、平均粒径が0.05〜1μmである樹脂微粒子が配合されたトナーを用いた場合(実施例1〜5)には、いずれも、トナーの帯電量や画像濃度を適正な範囲に設定することができ、また、トナー飛散、定着不良および感光体ドラムへの樹脂微粒子の付着といった不具合が観察されなかった。
また、実施例1〜5についての評価結果と、樹脂微粒子を配合していない比較例3、樹脂微粒子が外添されている比較例5、樹脂微粒子のガラス転移温度や平均粒径が上記範囲から外れている比較例1、2および4との評価結果とには、顕著な差異が観察された。
本発明は、以上の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲において、種々の設計変更を施すことが可能である。

Claims (2)

  1. バインダ樹脂と、着色剤と、ワックスと、樹脂微粒子と、を含有し、
    前記樹脂微粒子は、前記バインダ樹脂と相溶しない樹脂からなり、かつ、ガラス転移温度が100〜220℃で、平均粒径が0.05〜1μmであることを特徴とする、トナー。
  2. 前記バインダ樹脂が、ポリエステル系樹脂であり、前記樹脂微粒子を形成する樹脂が、スチレン−アクリル系樹脂微粒子またはアクリル系樹脂微粒子であることを特徴とする、請求項1に記載のトナー。
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