JP2007107962A - 測定対象物計測システム、及び送電線下離隔計測システム - Google Patents

測定対象物計測システム、及び送電線下離隔計測システム Download PDF

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Abstract

【課題】 送電線12や樹木13を含む測定対象物の精度の良い3次元座標データを低いコストで絶対座標系にて求めることができる測定対象物計測システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 架空線11を自走する自走機100Aを走行させながら、当該自走機100Aに取り付けた3台以上のカメラDにて送電線12及び樹木13を複数回同期撮影し、同期撮影して得られた1組の画像に対して対応付けを行い、同期撮影した送電線12及び樹木13の3次元座標データを求め、隣接して同期撮影した送電線12及び樹木13の重複する3次元座標データを重ね合わせて、送電線12及び樹木13の統合した3次元座標データを求める測定対象物計測システム100。
【選択図】 図1

Description

本発明は、架空線を自走する自走機に取り付けたカメラから撮影して測定対象物の3次元座標データを求める測定対象物計測システム、及び該測定対象物計測システムにて求めた3次元座標データから送電線下の離隔距離を計測する送電線下離隔計測システムに関する。
送電線は、電力を発電施設から市街地の変電施設まで送るために、主に山間部に設置された鉄塔間に架け渡されて設けられている。送電線に樹木が接近または接触することにより、放電による火災や断線が生じ、停電事故を招くおそれがある。従って、停電事故を未然に防止するために、送電線に近接する樹木との離隔距離を測定して把握し、送電線の安全を確保する必要がある。特に、樹木は年々成長するため、定期的に送電線との離隔距離を把握し、当該送電線を流れる電圧に基づいて規定された安全離隔距離を満たさない樹木の伐採等をすることが義務付けられている。
一般に、送電線と樹木との離隔距離は、測定者が現場で長尺の伸縮絶縁ポールを用いて測定している。しかしながら、樹木が密集している場合には、樹木を越えて上方に伸縮絶縁ポールを伸ばすことや、伐採対象の樹木を平面図上等で特定することが困難であり、また、伸縮絶縁ポールの伸ばし方や撓みによって大きな測定誤差が生じるおそれがあった。さらに、安全離隔距離を満たさない樹木を広範囲に渡って個々に測定する必要があり、また、風等によって送電線が揺れることを考慮して、送電線の真下だけではなく規定された安全範囲内に存在する樹木を把握するために、断面図等を作成する必要があり、非常に手間がかかっていた。
そこで、広範囲の送電線と樹木との離隔距離を短時間で測定するシステムが提案されている。例えば、特許文献1には、ヘリコプターに水平に並べて配置した複数のカメラにより送電線や樹木を同期撮影し、同期撮影して得られた一組の画像に両眼立体視の原理を用いて、カメラレンズに固定した座標における送電線や樹木の相対的な3次元データを求め、送電線と樹木との離隔距離を自動的に計算するシステムが開示されている。
また、特許文献2には、2台のカメラを間隔変更可能に設けた基準棒を測定者が鉄塔に
取り付け、これらのカメラにより送電線や樹木を同期撮影し、同期撮影して得られた一組の画像データを、撮影したカメラの取付位置や間隔等のパラメータにより校正して、送電線と樹木との離隔距離を自動的に計算するシステムが開示されている。
また、特許文献3には、航空機やヘリコプターに搭載したレーザ測距装置により空中から送電線、樹木や鉄塔等をスキャニングして得た3次元データを、データベースに予め記憶された鉄塔間の地形や樹木位置等を示す地形データに対応付けて、送電線と樹木との離隔距離を自動的に計算し、離隔距離の度合いに応じた記号等を平面図に表示するとともに、断面図を表示するシステムが開示されている。
特開平9−097342号公報 特開2003−097946号公報 特開平11−098634号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたシステムにおいては、ヘリコプターに配置するため複数のカメラの間隔が数メートル程度の所定間隔以下に限定されるとともに、ヘリコプターを送電線や樹木に近づけて飛行させることは危険であるため撮影距離が長くなるので、高画素のカメラを用いても測定誤差が大きくなるという問題があった。また、ヘリコプターを飛行させる必要があるため、コストが高くなるという問題があった。また、カメラレンズに固定した座標における送電線や樹木の3次元座標データを求めることはできるが、絶対座標系における送電線や樹木の3次元座標データは求めることはできず、伐採対象の樹木を特定するための平面図や断面図等を自動的に作成することができないという問題があった。
また、特許文献2に開示されたシステムにおいては、鉄塔に基準棒を取り付ける2台のカメラの間隔が2メートル程度の所定間隔以下に限定されるとともに、鉄塔間の径間が数百メートルを超えた場合には撮影距離が長くなるので、高画素のカメラを用いても測定誤差が大きくなるという問題があった。また、隣接する鉄塔が撮影できない場合があり、このような場合には測定できないという問題があった。また、基準棒の鉄塔への取付位置が限定されるため、手前側の樹木に視界を遮られた奥方の樹木が撮影されず、安全離隔距離を満たさない樹木を見落とし、測定漏れが生じる可能性があるいう問題があった。
また、特許文献3に開示されたシステムにおいては、航空機やヘリコプターを送電線や樹木に近づけて飛行させることは危険であるため、高出力のレーザパルスを用いたレーザ測距装置を必要とするので、コストが非常に高くなるという問題があった。また、航空機やヘリコプターを飛行させる必要があるため、コストが高くなるという問題があった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、送電線や樹木を含む測定対象物の精度の良い3次元座標データを低いコストで絶対座標系にて求めることができる測定対象物計測システム、及びこれを用いて送電線下の離隔距離を精度良く計測することができる送電線下離隔計測システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の測定対象物計測システムは、架空線を自走する自走機を走行させながら、当該自走機に取り付けた3台以上のカメラにて測定対象物を複数回同期撮影し、同期撮影して得られた1組の画像に対して対応付けを行い、同期撮影した前記測定対象物の3次元座標データを求め、隣接して同期撮影した前記測定対象物の重複した3次元座標データを重ね合わせて、前記測定対象物の統合した3次元座標データを求めることを特徴としている。
請求項2に記載の測定対象物計測システムは、請求項1に記載の測定対象物計測システムにおいて、前記架空線が、鉄塔間に架け渡された地線又は送電線であり、前記測定対象物が、前記架空線の下方に位置する送電線及び該送電線に近接する地物であることを特徴としている。
請求項3に記載の測定対象物計測システムは、請求項1又は2に記載の測定対象物計測システムにおいて、前記カメラのうち少なくとも3台のカメラの撮影範囲を重複させて前記測定対象物を同期撮影し、前記重複した撮影範囲を同期撮影して得られた1組の画像のうち2台のカメラによる画像に関し対応付けを行って当該重複した撮影範囲における前記測定対象物の3次元座標データを求め、前記1組の画像のうち前記2台のカメラと異なるカメラによる画像によって、当該重複した撮影範囲における前記測定対象物の3次元座標データを修正することを特徴としている。
請求項4に記載の測定対象物計測システムは、請求項1から3の何れか1項に記載の測定対象物計測システムにおいて、前記自走機が衛星測位データ受信手段を備え、該衛星測位データ受信手段が受信した衛星測位データから同期撮影した前記各カメラの位置を絶対座標系にて求め、該求めた各カメラの位置に基づき前記測定対象物の3次元座標データを重ね合わせて、前記測定対象物の統合した3次元座標データを絶対座標系にて求めることを特徴としている。
請求項5に記載の測定対象物計測システムは、請求項1から3の何れか1項に記載の測定対象物計測システムにおいて、前記自走機が走行距離データ取得手段を備え、該走行距離データ取得手段は前記各カメラが同期撮影すると同時に当該自走機の走行距離データを取得し、該取得した走行距離データ、及び前記架空線の架け渡し位置、線種を含む架空線データから同期撮影した当該各カメラの位置を求め、該求めた各カメラの位置に基づき前記測定対象物の3次元座標データを重ね合わせて、前記測定対象物の統合した3次元座標データを絶対座標系にて求めることを特徴としている。
請求項6に記載の測定対象物計測システムは、請求項1から5の何れか1項に記載の測定対象物計測システムにおいて、前記自走機が姿勢センサを備え、該姿勢センサは前記各カメラが同期撮影すると同時に前記自走機の姿勢を検知し、該検知した自走機の姿勢に基づき当該各カメラが前記測定対象物を同期撮影して得られた画像を校正することを特徴としている。
請求項7に記載の測定対象物計測システムは、請求項2から6の何れか1項に記載の測定対象物計測システムにおいて、前記測定対象物の統合した3次元座標データから、当該測定対象物である送電線と樹木との離隔距離を求めることを特徴としている。
請求項8に記載の送電線下離隔計測システムは、請求項7に記載の測定対象物計測システムによって求めた前記送電線と地物である樹木との離隔距離が、当該送電線に規定された安全離隔距離を満たさない樹木を、伐採すべき樹木と判定することを特徴としている。
請求項9に記載の測定対象物計測システムは、架空線を自走する自走機を走行させながら、当該自走機に取り付けたレーザスキャナにて測定対象物をスキャニングし当該測定対象物までの距離データを取得するとともに、当該自走機に備わる衛星測位データ受信手段にて衛星測位データを受信し、該受信した衛星測位データからスキャニングした前記レーザスキャナの位置を絶対座標系にて求め、該求めたレーザスキャナの位置に基づき前記測定対象物までの距離データを重ね合わせて、前記測定対象物の統合した3次元座標データを絶対座標系にて求めることを特徴としている。
請求項1に記載の測定対象物計測システムによれば、架空線を自走する自走機を走行させながら、当該自走機に取り付けた3台以上のカメラにて測定対象物を複数回同期撮影し、同期撮影して得られた1組の画像に対して対応付けを行い、同期撮影した測定対象物の3次元座標データを求め、隣接して同期撮影した測定対象物の重複する3次元座標データを重ね合わせて、測定対象物の統合した3次元座標データを求めるので、測定対象物が長尺のものであっても架空線に沿って位置していれば、当該測定対象物全体の統合した3次元座標データを求めることができる。また、ヘリコプターや航空機を飛行させる必要や高出力のレーザパルスを用いたレーザ測距装置を必要としないので、測定対象物の3次元座標データを求めるコストを低くすることができる。また、架空線と測定対象物との距離が測定前に既知であれば、測定対象物の測定範囲に応じて、カメラの台数や画素数を適宜選択することができるので、測定対象物の3次元座標データを精度良く計測することができる。
請求項2に記載の測定対象物計測システムによれば、架空線である鉄塔間に架け渡された地線又は送電線を自走する自走機を走行させながら、当該自走機に取付けた複数のカメラにて架空線の下方に位置する送電線及び該送電線に近接する樹木を測定対象物として撮影するので、空中のヘリコプターや鉄塔から撮影する場合に比べて、撮影距離が非常に短いため、測定対象物の3次元座標データを精度良く計測することができる。また、架空線から下方の測定対象物を撮影するため、空中のヘリコプターや鉄塔から撮影する場合に比べて、測定対象物を確実に撮影することができるので、測定対象物の測定漏れを低減させることができる。
請求項3に記載の測定対象物計測システムによれば、少なくとも3台のカメラの撮影範囲を重複させて測定対象物を同期撮影し、重複した撮影範囲を同期撮影して得られた1組の画像のうち2台のカメラによる画像に関し対応付けを行って当該重複した撮影範囲における測定対象物の3次元座標データを求め、前記1組の画像のうち前記2台のカメラと異なるカメラによる画像によって、当該重複した撮影範囲における測定対象物の3次元座標データを修正するので、当該重複した撮影範囲における測定対象物の3次元座標データの精度を高めることができる。なお、測定対象物の3次元座標データを修正することには、前記2台のカメラと異なるカメラによる画像によって対応付けの正誤を判定し、誤った対応付けを削除、あるいは再度対応付けを行うこと等によって、対応付けの精度を高めることが含まれる。
請求項4に記載の測定対象物計測システムによれば、自走機が衛星測位データ受信手段を備え、該衛星測位データ受信手段が受信した衛星測位データから同期撮影した当該各カメラの位置を絶対座標系にて求め、該求めた各カメラの位置に基づき測定対象物の3次元座標データを重ね合わせて、測定対象物の統合した3次元座標データを絶対座標系にて求めるので、測定対象物を示す平面図や断面図を容易に自動的に作成することができる。また、受信した衛星測位データからカメラの位置を求めるため、地上や空中に標定点を設置する必要がないので、標定点を設置することができない場合であっても、測定対象物の3次元座標データを絶対座標系にて高い精度で求めることができる。
請求項5に記載の測定対象物計測システムによれば、自走機が走行距離データ取得手段を備え、該走行距離データ取得手段は各カメラが同期撮影すると同時に当該自走機の走行距離データを取得し、該取得した走行距離データ、及び架空線の架け渡し位置、線種を含む架空線データから同期撮影した当該各カメラの位置を求め、該求めた各カメラの位置に基づき測定対象物の3次元座標データを重ね合わせて、測定対象物の統合した3次元座標データを絶対座標系にて求めるので、測定対象物を示す平面図や断面図を容易に自動的に作成することができる。また、走行距離データや架空線データからからカメラの位置を求めるため、地上や空中に標定点を設置する必要がないので、標定点を設置することができない場合であっても、測定対象物の3次元座標データを絶対座標系にて高い精度で求めることができる。
請求項6に記載の測定対象物計測システムによれば、自走機が姿勢センサを備え、該姿勢センサは各カメラが同期撮影すると同時に自走機の姿勢を検知し、該検知した自走機の姿勢に基づき当該各カメラが測定対象物を同期撮影して得られた画像を校正するので、カメラの姿勢が変化する場合であっても、測定対象物の3次元座標データを求めることができる。
請求項7に記載の測定対象物計測システムによれば、測定対象物の統合した3次元座標データから、測定対象物である送電線と樹木との離隔距離を求めるので、離隔距離を精度良く低いコストで計測することができる。
請求項8に記載の送電線下離隔計測システムによれば、前記測定対象物計測システムによって求めた送電線と樹木である樹木との離隔距離が、当該送電線に規定された安全離隔距離を満たさない樹木を、伐採すべき樹木と判定するので、伐採すべき樹木を精度良く低いコストで判定することができる。
請求項9に記載の測定対象物計測システムによれば、架空線を自走する自走機を走行させながら、当該自走機に取り付けたレーザスキャナにて測定対象物をスキャニングし当該測定対象物までの距離データを取得するとともに、当該自走機に備わる衛星測位データ受信手段にて衛星測位データを受信し、該受信した衛星測位データからスキャニングしたレーザスキャナの位置を絶対座標系にて求め、該求めたレーザスキャナの位置に基づき測定対象物までの距離データを重ね合わせて、測定対象物の統合した3次元座標データを絶対座標系にて求めるので、ヘリコプターや航空機を飛行させる必要や高出力のレーザパルスを用いたレーザ測距装置を必要としないため、測定対象物の3次元座標データを求めるコストを低くすることができる。また、測定対象物の統合した3次元座標データを絶対座標系にて求めるので、測定対象物を示す平面図や断面図を容易に自動的に作成することができる。また、受信した衛星測位データからカメラの位置を求めるため、地上や空中に標定点を設置する必要がないので、標定点を設置することができない場合であっても、測定対象物の3次元座標データを絶対座標系にて高い精度で求めることができる。
本発明に係る測定対象物計測システムは、架空線を自走する自走機を自走させながら、当該自走機に取り付けた3台以上のカメラにて測定対象物を複数回同期撮影し、同期撮影して得られた1組の画像に対して対応付けを行い、同期撮影した測定対象物の3次元座標データを求め、隣接して同期撮影した測定対象物の重複する3次元座標データを重ね合わせて、測定対象物の統合した3次元座標データを求めるものである。
以下、測定対象物計測システムを、その実施形態として送電線下離隔計測システム100に適用した場合について図面に基づき説明する。この送電線下離隔計測システム100は、その概念説明図を図1に示すように、鉄塔10間の地線(避雷線、架空線)11を自走する自走機100Aに取り付けた3台のデジタルカメラD1,D2,D3(以下、合わせて「デジタルカメラD」ともいう。)から下方の送電線12及び樹木(地物)13(以下、合わせて「測定対象物12,13」ともいう。)を同期撮影して、送電線12と樹木13との離隔距離を計測するものである。送電線下離隔計測システム100は、鉄塔10間の地線11を自走する自走機100Aと、自走機100Aに搭載されて測定対象物12,13を測定する測定装置100Bと、測定装置100Bで得られたデータを地上で処理するデータ処理装置100Cとから構成されている。
自走機100Aは、例えば、図示しないが、バッテリ駆動のモータを備え、該モータの駆動によりギアを介して地線11上に位置させた複数の車輪を回転させて、地線11を自走することができるものなど、その走行形式等は限定されず、エンジンを搭載するものであってもよい。自走機100Aは、デジタルカメラDを固定にして取り付けるアームを備えている。アームは、アームやデジタルカメラDの自重により下面が常に真下の地表を向くように、自走機100Aの本体に対し所定範囲内を回動可能に取り付けられている。なお、自走機100Aが走行する地線11がその自重や自走機100Aの重量によって撓まない等、自走機100Aが姿勢を一定に保ちながら地線11を走行する場合には、アームをその下面を真下の地面に向けて自走機100Aに固定するものであってもよい。また、自走機100Aは、常に定速で走行するものであってもよいが、モータの回転数を変化させる、ギアを切り換える等によって走行速度を変更する変速部を備えていてもよい。
測定装置100Bは、自走機100Aに搭載されており、測定対象物12,13を上方から測定する。測定装置100Bは、そのブロック図を図2に示すように、制御部20、カメラ部21、衛星測位データ受信部22、データ記憶部23、同期撮影間隔設定部24、ROM(Read Only Memory)25及びRAM(Random Access Memory)26を備えており、各部20乃至26はバス27によって接続されている。
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)などからなり、所定のプログラムに従って、測定装置100Bを構成する各部21乃至26を制御する。なお、自走機100Aがバス27に接続された変速部(不図示)を備えている場合には、制御部20は、当該変速部に制御信号を出力することにより、走行速度を変更させる、走行途中に停止させる、走行途中に速度を変更させる等、自走機100Aの速度変更を制御してもよい。
カメラ部21は、自走機100Aのアームに互いに離間して取り付けられた3台のデジタルカメラ(デジタル・スチル・カメラ)Dを備えている。デジタルカメラDが固定されるアームは、その下面が常に真下の地表を向くように自走機100Aの本体に取り付けられており、自走機100Aの姿勢に関わらず、アームに固定される各デジタルカメラDの光軸は常に真下の地表方向を向いている。これにより、カメラ部21は、自走機100Aの下方に位置する測定対象物12,13をステレオ撮影することができる。地線11に沿った測定対象物12,13の幅方向における測定範囲を、同期撮影する3台のデジタルカメラDの重複した撮影範囲内に収めることができるように、デジタルカメラDの視野角度、測定対象物12,13との撮影距離等によって、デジタルカメラD間の間隔(デジタルカメラDの光軸間の間隔)を定める。なお、地線11に沿った測定対象物12,13の幅方向における測定範囲が広い場合には、当該範囲の全範囲に渡って、少なくとも3台のデジタルカメラDの重複した撮影範囲内に収めることができるように、4台以上のデジタルカメラDを自走機100Aに取り付ける。また、デジタルカメラDの視野角度、測定対象物12,13との撮影距離、デジタルカメラD間の間隔、必要な測定精度等によって、デジタルカメラDの画素数(解像度)を定める。
各デジタルカメラDは、制御部20からの撮影制御信号に基づいて、測定対象物12,13を撮影し、制御部20からの出力制御信号に基づいて、該撮影により得られた画像データを出力する。デジタルカメラDは、レンズからの入射光を受信した2次元CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)における各ピクセル素子が受信した光の量または強さに対応するグレーレベルのアナログ信号を出力し、出力したアナログ信号をデジタル信号に変換して画像データを出力する。3台のデジタルカメラDは、制御部20からの撮影制御信号が時間的に同期して入力されることにより、時間的に同期撮影する。また、カメラ部21は、図示しない内部クロックを備えており、デジタルカメラDが同期撮影したとき、内部クロックで計時される時刻データを取得して、画像データとともに出力する。
衛星測位データ受信部22は、衛星測位システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)を利用して自走機100Aの現在位置(緯度、経度、高度)を絶対座標系である地球基準座標系(地球固定座標系)における3次元座標データとして取得するためものであり、衛星測位データを受信するアンテナを自走機100Aのアームに固定して備えている。衛星測位システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)は、複数の衛星測位システム用の衛星から電波を受信して、各衛星からの距離を算出し、その距離データから現在位置を特定することができ、米国が運用するGPS(Global Positioning System)、ロシア共和国が運用するGLONASS(Global Navigation Satellite System)、欧州連合が運用予定のGalileo、日本が運用予定の準天頂衛星システムなどがある。例えば、電子基準点を利用したRTK−GPS(Real Time Kinematic GPS)により、測定誤差が数センチメートル程度の高精度な3次元座標データを取得する。衛星測位データ受信部22は、制御部20からの制御信号に基づいて、自走機100Aの現在位置を示す衛星測位データを受信し、出力する。また、衛星測位データ受信部22は、図示しない内部クロックを備えており、衛星測位データを受信したとき、内部クロックで計時される時刻データを取得して、衛星測位データとともに出力する。なお、衛星測位データ受信部22の内部クロックが計時する時刻と、前記カメラ部21の内部クロックが計時する時刻とは合わされている。
データ記憶部23は、カメラ部21から出力される画像データ等や衛星測位データ受信部22から出力される衛星測位データ等を、ハードディスクや光ディスク等の記録媒体に記憶させる。データ記憶部23は、同期撮影した3台のデジタルカメラDからそれぞれ出力された画像データを、出力したデジタルカメラDを特定するデータ及び同期撮影したときに取得した時刻データと関連付けて記録媒体に書き込み記憶させる。また、データ記憶部23は、受信した衛星測位データを、当該衛星測位データを受信したときに取得した時刻データと関連付けて記録媒体に記憶させる。
同期撮影間隔設定部24は、テンキーやマウスなどの入力手段を備えており、デジタルカメラDが同期撮影する間の時間間隔である同期撮影間隔の入力を受付ける。
ROM25は、制御部20により測定装置100Bを構成する各部の処理動作を制御するための各種プログラム格納するメモリである。
RAM26は、測定装置100Bを構成する各部の処理動作に用いる設定情報や動作情報等の各種データを読み出し及び書き込み可能な状態で格納するメモリであり、例えば、同期撮影間隔が格納される。
データ処理装置100Cは、測定装置100Bで得られたデータを地上で処理するものであり、自走機100Aや測定装置100Bとは別個に設けられている。データ処理装置100Cは、そのブロック図を図3に示すように、制御部30、データ読取部31、データベース32、データ処理部33、データ格納部34、表示データ処理部35、操作部36、表示部37、ROM38及びRAM39を備えており、各部30乃至39はバス40によって接続されている。
制御部30は、CPUなどからなり、所定のプログラムに従って、データ処理装置100Cを構成する各部31乃至39を制御する。
データ読取部31は、測定装置100Bのデータ記憶部23(図2参照。)によってデータを書き込まれた記録媒体から記憶された画像データ、衛星測位データ等のデータを読み取り、出力する。
データベース32は、鉄塔10や樹木13に関するデータの集合を格納している。データベース32は、鉄塔10の設置位置や樹木13の位置を緯度及び経度にて特定するデータを格納している。また、データベース32は、各樹木13について当該樹木13が伐採可能であるか否かを示すデータや所有者に関するデータも格納している。
データ処理部33は、図4に示すように、データ読取部31が読み取って出力したデータを処理し、測定対象物12,13の統合した3次元座標データを地球基準座標系にて求め、出力する。
まず、データ処理部33は、データ読取部31が読み取って出力したそれぞれの画像データに対して、当該画像データを取得したデジタルカメラDの内部パラメータ及び外部パラメータにより校正する(S100)。ここで、内部パラメータは、レンズ歪による画像のゆがみ等、個々のデジタルカメラDに一定固有の特性を校正するためのパラメータであり、RAM39に格納されている。そこで、各画像データに関連付けて出力される当該画像データを取得したデジタルカメラDを特定するデータに基づいて、各画像データをそれぞれ校正する内部パラメータをRAM39から取得する。一方、外部パラメータは、撮影時における個々のデジタルカメラDの光軸の方向を基準となる方向に合わせて校正するためのパラメータである。各デジタルカメラDはその光軸が常に真下の地表方向に向かうように自走機100Aに取り付けられるが、各デジタルカメラDの光軸が真下に向かって正確に平行に取り付けることは困難である。そのため、外部パラメータが、各デジタルカメラDの光軸の真下方向からの微小なずれを補正するために用いられ、個々のデジタルカメラDの固定時に定まる一定固有のパラメータとして、RAM39に格納されている。そこで、各画像データに関連付けて出力される当該画像データを取得したデジタルカメラDを特定するデータに基づいて、各画像データをそれぞれ校正する外部パラメータをRAM39から取得する。
次に、データ処理部33は、3台のデジタルカメラにて同期撮影した校正済みの画像データを1組として、各組の画像データの画像に対して対応付けを行い、重複して同期撮影した撮影範囲における測定対象物の3次元座標データを基準となるデジタルカメラD1の同期撮影時における位置姿勢に基づいた3次元物体座標系(同期撮影時におけるデジタルカメラD1のレンズに固定された3次元座標系)にてそれぞれ求める(S101)。3台のデジタルカメラDによって同期撮影された画像は、撮影範囲を重複して測定対象物12,13が撮影されている。そして、この撮影範囲を重複して同期撮影された各組の画像に対して対応付けを行い、重複して同期撮影した撮影範囲(以下、「同期撮影範囲」ともいう。)における測定対象物12,13の3次元座標データをそれぞれ求める。3台のデジタルカメラDにて同期撮影した校正済みの画像データは、内部パラメータと外部パラメータとによって、焦点距離が同一の所定値で光軸が互いに完全に平行な3台のデジタルカメラDによって得られた画像に校正されている。また、各デジタルカメラDの自走機100Aへの取付位置は一定であるため、デジタルカメラD間の間隔は一定固有の既知の値であり、RAM39に格納されている。これにより、以下に説明する画像データの処理を容易に行うことが可能になる。
重複した撮影範囲を同期撮影して得られた1組の画像のうち2台のデジタルカメラD1,D2による画像に関し対応付けを行って当該重複した撮影範囲における測定対象物12,13の3次元座標データを求め、当該1組の画像のうち前記2台のデジタルカメラD1,D2と異なるデジタルカメラD3による画像によって、当該重複した撮影範囲における測定対象物12,13の3次元座標データを修正する。
同期撮影した1組の画像のうち2台のデジタルカメラD1,D2による画像に関する対応付けは、例えば、画像を分割した小領域の相関値を計算し、最大の相関値を有する点を対応点とすることにより行う。具体的には、以下に説明するように、局所的なヒストグラム(Local Display Histogram:LDH)法を採用した点単位の特徴ベース法により、対応付けを行う。まず、同期撮影した各々の画像においてコントラストのある点を特徴点として抽出し、それらの画像の一つを基準画像とし、他の画像を参照画像として、基準画像を縦横に一部が重複するように矩形状に分割してウインドウ(小領域)とし、ある画像内の特徴点の対応ペア決定点が他のカメラ画像上に存在する可能性のある点を結んだものとしてエピポーララインを定義する。そして、ウインドウ内の各特徴点Si(i=1,2,3,…)に対す参照画像上の各エピポーラライン上にある特徴点Rj (j=1,2,3,…)のうちコントラストが類似し、視差が予め定められた範囲内の値となる全ての特徴点Rk(k=1,2,3,…)を、特徴点Siに対する対応候補点とし、基準画像内の全てのウインドウに対し、ウインドウ毎に視差を横軸にウインドウ内における各視差に対する対応候補点および対応ペア決定点の出現頻度を縦軸に取った局所的視差ヒストグラムを作成する。各ウインドウの局所的視差ヒストグラムの頻度の最高のピーク値になる視差のうち、二つ以上の同等の高さのピークを持たない、ピークになる視差とその近傍の視差の度数の総和が全体の度数のある割合以上であるものをそのウインドウの視差候補とし、視差候補の決まったウインドウ内の各特徴点Si(i=1,2,3,…)のうち視差候補±1ピクセル(画素)の範囲内に対応候補点が存在するものを対応ペア決定点とし対応ペアの画面上の差である視差を計算する対応ペア探索処理を施す。一方、視差候補の決まらなかったウインドウは、隣接するウインドウの対応ペア決定点により局所的視差ヒストグラムを修正して対応ペア探索処理を施し、新たに、視差候補の決まるウインドウがなくなるまで繰り返し、全ての対応ペア決定点の3次元座標を求める。ここで、送電線12の対応ペア決定点の列は3次元空間における直線の式で表現し、樹木13の特徴点は3次元座標にて求める。
同期撮影した2台のデジタルカメラD1,D2による画像に関し対応付けを行って得られた測定対象物12,13の3次元座標データに対して、当該同期撮影したデジタルカメラD3による画像によって修正する。例えば、以下に説明するように、対応付けを行って得られた同期撮影範囲における測定対象物12,13の3次元座標データを、デジタルカメラD3によって得られる画像を表示する2次元座標系に逆変換して、同期撮影したデジタルカメラD3による画像との相関度を求めることにより対応付けの正誤を判定し、誤った対応付けを削除して、測定対象物12,13の3次元座標データを修正する。同期撮影した2台のデジタルカメラD1,D2による画像に関し対応付けを行って得られた同期撮影範囲における測定対象物12,13の3次元座標データは、基準となるデジタルカメラD1の当該同期撮影時における位置姿勢に基づいた3次元物体座標系におけるデータである。前述したように、デジタルカメラD1とデジタルカメラD2との光軸が平行となるように校正されており、その間の間隔は既知でありRAM39に格納されている。そこで、RAM39に格納されたデジタルカメラD1とデジタルカメラD2との間隔を取得し、該間隔に基づいて、基準となるデジタルカメラD1の位置姿勢に基づいた3次元物体座標系をデジタルカメラD3の位置姿勢に基づいた2次元物体座標系に変換する座標変換式を求める。そして、該座標変換式によって、同期撮影した2台のデジタルカメラD1,D2による画像に関し対応付けを行って得られた同期撮影範囲における測定対象物12,13の対応ペア決定点を座標変換し、該座標変換した対応ペア決定点と同期撮影したデジタルカメラD3による画像における特徴点との相関値を計算する。この相関値が所定のしきい値より低い場合には、対応ペア決定点を判別したことが誤りであったと判定し、当該対応ペア決定点を削除する。このように2台のデジタルカメラD1,D2が同期撮影した画像に対して対応付けを行った同期撮影範囲の3次元座標データに対して、同範囲を同期撮影した他のデジタルカメラD3による画像によって対応付けの誤りを判定することにより、同期撮影範囲における測定対象物12,13の3次元座標データを精度良く求めることができる。なお、デジタルカメラD3による画像によって対応付けの誤りが判定された場合には、例えば、隣接するウインドウの対応ペア決定点により局所的視差ヒストグラムを修正して対応ペア探索処理を施すことにより再度対応付けを行うことによって、測定対象物の3次元座標データを修正してもよい。あるいは、例えば、2台のデジタルカメラD1,D3が同期撮影した画像に対して対応付けを行った同期撮影範囲の3次元座標データを求め、前記2台のデジタルカメラD1,D2が同期撮影した画像に対して対応付けを行った同期撮影範囲の3次元座標データと比較することにより、対応付けの正誤を判定し、誤った対応付けを削除することによって、測定対象物12,13の3次元座標データを修正してもよい。
また、データ処理部33は、測定対象物12,13を同期撮影したときの自走機100Aの位置を、当該同期撮影と同時に取得した時刻データに基づいて、受信した衛星測位データ及び当該衛星測位データと同時に取得した時刻データから求める(S102)。例えば、データ処理部33は、測定対象物12,13を同期撮影と同時に取得した時刻データの示す時刻の時間的に前後して衛星測位データ受信部22の内部クロックから取得した時刻データを検索し、当該時刻データと同時に受信した衛星測位データの示す地球座標系における3次元座標データに基づいて自走機100Aの位置をそれぞれ算出し、時刻データの示す時刻の差分によって同期撮影したときの自走機100Aの位置を推測して求める。
次に、データ処理部33は、隣接して同期撮影した測定対象物12,13の重複する3次元座標データを重ね合わせて、測定対象物12,13の統合した3次元座標データを地球基準座標系にて求める(S103)。S101にて求めた同期撮影範囲における測定対象物12,13の3次元座標データは、基準となるデジタルカメラD1の位置姿勢に基づいた3次元物体座標系におけるデータである。デジタルカメラD1の光軸の方向は、前述したように、外部パラメータにて補正されることにより、常に真下の地表方向に向かうとともに撮影距離が地球の円周長に比べて極小であるため、同期撮影した位置に関わらず一定であるとみなすことができ、S102にて求めたデジタルカメラD1の地球基準座標系における3次元座標データ、具体的には緯度及び経度に基づいて一定値として求めることができる。また、当該3次元物体座標系の座標原点であるデジタルカメラD1の同期撮影した位置はS102にて地球基準座標系における3次元座標データとして求められている。そこで、デジタルカメラD1の地球基準座標系における3次元座標データに基づいて、基準となるデジタルカメラD1の位置姿勢に基づいた3次元物体座標系を地球基準座標系に変換する座標変換式を求める。そして、該座標変換式によって、S101にて求めた同期撮影範囲における測定対象物12,13の3次元座標データを座標変換し、当該同期撮影範囲における測定対象物12,13の3次元座標データを地球基準座標系にて求める。そして、隣接して同期撮影した同期撮影範囲における測定対象物12,13の地球基準座標系にて重複する3次元座標データを重ね合わせて、測定対象物12,13の統合した3次元座標データを地球基準座標系にて求める。測定対象物12,13の同じ部分を隣接して同期撮影して得たそれぞれの地球基準座標系における3次元座標データが、微小な範囲内に共に存在し一致した座標を示す場合には、これらの3次元座標データを重ね合わせる。
データ格納部34は、データ処理部33が処理して出力した測定対象物12,13の統合した3次元座標データを格納する。
表示データ処理部35は、操作部36から入力指示された表示形式や表示範囲等に基づいて、データ格納部34に格納された測定対象物12,13の統合した3次元座標データを処理し、表示部37に出力する。また、データ格納部34に出力し、データ格納部34がこれを格納してもよい。例えば、送電線12と樹木13との離隔距離を表示する指示が操作部36から入力された場合には、送電線12を表す直線と樹木13の全ての対応ペア決定点或いは予め指定された範囲の対応ペア決定点との距離を計算し、最短の距離を送電線12と樹木13の離隔距離として表示部37に出力する。また、送電線12下の伐採すべき樹木13を表示する指示が操作部36から入力された場合には、樹木13と送電線12との離隔距離が当該送電線12を流れる電圧によって安全上規定される離隔距離を満たさない樹木を伐採すべき樹木13と判定し、当該樹木13の座標に所定の記号など付加して表示部37に出力する。また、データベース32を参照して、当該樹木13が伐採可能であるか否かを示す記号や所有者等を合わせて表示してもよい。また、所定範囲の平面図や所定部分の断面図を表示する指示が操作部36から入力された場合には、測定対象物12,13の統合した3次元座標データから平面図や断面図を作成して表示部37に出力する。このとき、送電線12と樹木13の離隔距離や伐採すべき樹木を示す記号等を付加してもよい。
操作部36は、キーボード、マウス、タブレットなどの入力手段を備えており、鉄塔10、地線11、送電線12、樹木13等の特定、及び表示形式や表示範囲等の各種設定の選択の入力を受付ける。
表示部37は、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置やプリンタやプロッタ等の出力装置を必要に応じて備えている。操作部36から入力指示された表示形式や表示範囲等に基づいて、表示データ処理部35から出力されたデータを、表示又は印刷出力する。
ROM38は、制御部30によりデータ処理装置100Cを構成する各部の処理動作を制御するための各種プログラムを格納するメモリである。
RAM39は、データ処理装置100Cを構成する各部の処理動作に用いる設定情報や動作情報等の各種データを読み出し及び書き込み可能な状態で格納するメモリであり、例えば、デジタルカメラDの内部パラメータ、各デジタルカメラD間の間隔、対応付けや統合を行う際のしきい値等が格納されている。
以下、本実施の形態に係る送電線下離隔計測システム100を用いて、送電線12と樹木13との離隔距離を計測する手順について説明する。
まず、測定者は、測定装置100Bを搭載した自走機100Aを鉄塔10の頂部まで運び上げ、自走機100Aを地線11に取付ける。そして、デジタルカメラDの同期撮影間隔を、測定対象物12,13の隣接した同期撮影範囲が重複するように、同期撮影間隔設定部24から設定する。そして、自走機100Aを隣接する鉄塔10に向けて自走させる。鉄塔10,10間を自走機100Aが走行する間に、設定された同期撮影間隔ごとにデジタルカメラDが同期撮影を行い、記録媒体にデータが記憶される。測定者は、隣接する鉄塔10に到達した自走機100Aの測定装置100Bからデータを記憶させた記憶媒体を取り出す。なお、隣接する鉄塔10に到達した自走機100Aが、元の鉄塔10に戻って来るものであってもよい。
次に、測定者は、データを記憶させた記憶媒体をデータ処理装置100Cに装着し、操作部36から、例えば、送電線12を特定し、この送電線12下の離隔距離の表示を求める旨を入力する。これにより、表示部37に、送電線12下の樹木13との離隔距離が表示される。
このように、本実施の形態に係る送電線下離隔計測システム100においては、鉄塔10間の地線11を自走する自走機100Aに取り付けた3台のデジタルカメラDから下方の送電線12及び樹木13を撮影するため、空中のヘリコプターや鉄塔10から撮影する場合に比べて、撮影距離が非常に短いので、離隔距離を精度良く計測することができる。また、送電線12や樹木13と地線11との距離が測定前に既知であるため、送電線12や樹木13の測定範囲に応じて、デジタルカメラDの台数を増やすことや、デジタルカメラDの画素数を適宜選択することができるので、離隔距離を精度良く計測することができる。また、地線11から下方の送電線12及び樹木13を撮影するため、空中のヘリコプターや鉄塔10から撮影する場合に比べて、送電線12に近接する樹木13を確実に撮影することができるので、離隔距離の測定漏れを低減させることができる。また、2台のデジタルカメラD1,D2に同期撮影して対応付けを行った同期撮影範囲の3次元座標データに対して、同範囲を同期撮影した他のデジタルカメラD3による画像によって対応付けの誤りを判定することにより、同期撮影範囲における測定対象物12,13の3次元座標データを精度良く求めることができる。
さらに、送電線12や樹木13の3次元座標データを地球基準座標系にて求めることができるので、送電線12と樹木13との相対的な離隔距離だけではなく、送電線12と樹木13を示す平面図や断面図も容易に自動的に作成することができる。また、伐採すべき樹木13の3次元座標データを地球基準座標系にて求め、当該樹木の経度や緯度を求めることができるので、伐採すべき樹木13を平面図上等にて容易に特定することができる。また、衛星測位システムを用いてデジタルカメラDの位置を求めるため、地上や空中に標定点を設置する必要がないので、標定点を設置することができない場合であっても、計測することができる。
さらに、ヘリコプターや航空機を飛行させる必要がないので、コストが低くすることができる。また、高出力のレーザパルスを用いたレーザ測距装置を必要としないので、コストが低くすることができる。
なお、本実施の形態に係る送電線下離隔計測システム100においては、自走機100Aに搭載された測定装置100Bがデータ記憶部23を備え、該データ記憶部23がカメラ部21から出力された画像データ等のデータを記録媒体に記憶させている。しかしながら、図示しないが、測定装置100Bがデータ記憶部23の代わりに送信部を備え、該送信部がカメラ部21から出力された画像データ等のデータをデータ処理装置100Cに無線等により送信するものであってもよい。この場合、データを受信したデータ処理装置100Cは、図示しないが、データ読取部31の代わりに受信部を備え、該受信部が受信した画像データ等のデータをデータ処理部33に出力するものであればよい。この場合には、自走機100Aに搭載する測定装置100Bを軽量化することができるともに、より多量の画像データ等のデータを取得することが可能になる利点を有している。
さらに、本実施の形態に係る送電線下離隔計測システム100においては、測定装置100Bを搭載した自走機100Aが地線11を走行し、当該地線11の下方の送電線12及び樹木13を同期撮影して、送電線12と樹木13との離隔距離を計測している。しかしながら、図示しないが、測定装置100Bを搭載した自走機100Aが送電線12を走行し、当該送電線12より下方の他の送電線12及び樹木13を同期撮影して、前記他の送電線12と樹木13との離隔距離を計測するものであってもよい。また、測定装置100Bを搭載した自走機100Aが送電線12を走行し、当該送電線12の下方の樹木13を同期撮影して、当該送電線12と樹木13との離隔距離を計測するものであってもよい。
さらに、本実施の形態に係る送電線下離隔計測システム100においては、デジタルカメラDの光軸が常に真下の地表方向を向くように自走機100Aに取り付けられており、外部パラメータを算出する際にデジタルカメラDの姿勢の変化を考慮する必要はない。しかしながら、例えば、デジタルカメラDが固定される自走機100Aのアームが強風などによって揺れる場合等、同期撮影時におけるデジタルカメラDの姿勢が一定しない場合には、アームに姿勢センサ(3次元角度センサ)を固定して取り付け、該姿勢センサによって検知したアームの姿勢に基づき同期撮影時におけるデジタルカメラDの姿勢を考慮して外部パラメータを算出してもよい。
なお、本発明に係る測定対象物計測システムは、送電線下離隔計測システム100に適用する場合には限定されない。架空線を自走する自走機に取付けた3台以上のカメラにて地表面(測定対象物)を同期撮影し、地表面の統合した3次元座標データを求めるシステムであってもよい。また、ビルや鉄塔間に架け渡された架空線を自走する自走機に取付けた3台以上のカメラにて建築物(測定対象物)を同期撮影し、建築物の統合した3次元座標データを求めるシステムであってもよい。また、鉄塔間に架け渡された地線を自走する自走機に取付けた3台以上のカメラにて送電線(測定対象物)を同期撮影し、送電線の3次元座標データを求め、送電線の撓みが正常であるかを判別するシステムであってもよい。
以下、本発明に係る測定対象物計測システムを、別の実施形態として送電線下離隔計測システム150に適用した場合について図面に基づき説明する。この送電線下離隔計測システム150は、その概念説明図を図9に示すように、鉄塔10間の地線11を自走する自走機100Aに取り付けた3台のデジタルカメラDから下方の送電線12及び樹木13を同期撮影して、送電線12と樹木13との離隔距離を計測するものである。送電線下離隔計測システム150は、送電線下離隔計測システム100と同様の手順にて、送電線12と樹木13との離隔距離を計測することができる。送電線下離隔計測システム150は、鉄塔10間の地線11を自走する自走機100Aと、自走機100Aに搭載されて測定対象物12,13を測定する測定装置150Bと、測定装置150Bで得られたデータを地上で処理するデータ処理装置150Cとから構成されている。以下、送電線下離隔計測システム150について、送電線下離隔計測システム100と異なる点に関してのみ、説明する。
測定装置150Bは、そのブロック図を図6に示すように、衛星測位データ受信部22の代わりに、走行距離データ取得部51を備えている。走行距離データ取得部51は、制御部20からのタイミング制御信号に基づいて、地線11を自走機100Aが走行した走行距離を示す走行距離データを取得し、出力する。データ記憶部23は、同期撮影した3台のデジタルカメラDからそれぞれ出力された画像データを、出力したデジタルカメラDを特定するデータ及び同期撮影した時に取得した走行距離データと関連付けて記録媒体に書き込み記憶させる。
データ処理装置150Cは、そのブロック図を図7に示すように、データベース32及びデータ処理部33の代わりに、データベース52及びデータ処理部53を備えている。また、RAM39には、自走機100Aの重量や各種構成寸法等も格納されている。
データ読取部31は、測定装置150Bのデータ記憶部23によってデータを書き込まれた記録媒体から記憶された画像データ、走行距離データ等のデータを読み取り、出力する。
データベース52は、鉄塔10や地線11に関するデータの集合を格納している。鉄塔10の各種構造寸法や設置位置等は、当該鉄塔10の建築時から既知であり、鉄塔10に取付けられた地線11の取付位置の座標や架け出し方向は、鉄塔10を特定すれば、地球基準座標系にて特定される。また、地線11の線種や長さは、当該地線11の架け渡し時から既知であり、当該地線11をその間に架け渡たす2本の鉄塔10,10を特定すれば、特定される。そこで、データベース52は、各鉄塔10における地線11の取付位置の座標や架け出し方向を地球基準座標系にて特定することができるデータ、及び、各地線11の線種や長さを示すデータを格納している。また、データベース52は、各地線11の線種ごとに、伸び率、単位長さ当り重量などのデータも格納している。
データ処理部53は、図8に示すように、データ読取部31が読み取って出力したデータを処理し、測定対象物12,13の統合した3次元座標データを地球基準座標系にて求め、出力する。
まず、データ処理部53は、前記データ処理部33と同様に、データ読取部31が読み取って出力したそれぞれの画像データに対して、当該画像データを取得したデジタルカメラDの内部パラメータ及び外部パラメータにより校正する(S100)。そして、データ処理部53は、前記データ処理部33と同様に、3台のデジタルカメラにて同期撮影した校正済みの画像データを1組として、各組の画像データの画像に対して対応付けを行い、重複して同期撮影した撮影範囲における測定対象物の3次元座標データを基準となるデジタルカメラD1の同期撮影時における位置姿勢に基づいた3次元物体座標系にてそれぞれ求める(S101)。
また、データ処理部53は、測定対象物12,13を同期撮影した時点における自走機100Aの位置を、当該同期撮影した時点に同時に取得した走行距離データから求める(S110)。例えば、データベース52に格納された鉄塔10に関するデータから、自走機100Aが走行する地線11を示す線分の3次元座標データを地球基準座標系にて算出する。そして、この線分に沿って自走機100Aが走行した距離を走行距離データから算出し、同期撮影した時点における自走機100Aに固定されたデジタルカメラD1の基準位置を示す3次元座標データを地球基準座標系にて求める。
次に、データ処理部53は、データ処理部33と同様に、隣接して同期撮影した測定対象物12,13の重複する3次元座標データを重ね合わせて、測定対象物12,13の統合した3次元座標データを地球基準座標系にて求める(S103)。
このように、本実施の形態に係る送電線下離隔計測システム150においては、前記送電線下離隔計測システム100に比べて、衛星測位データ受信部22を備える必要がないので、コストを低くすることができる。
なお、本実施の形態に係る送電線下離隔計測システム150においては、前記送電線下離隔計測システム100と同様に、外部パラメータを算出する際にデジタルカメラDの姿勢の変化を考慮する必要は一般的になく、同期撮影時におけるデジタルカメラDの姿勢が一定しない場合には、アームに姿勢センサを固定して取り付ければよい。また、データベース52が、地線11の線種や長さ、及び地線11の線種ごとの伸び率、単位長さ当り重量など地線11に関するデータを格納し、該地線11に関するデータや鉄塔10に関するデータ及び重量等の自走機100Aのデータに基づいて、自走機100Aが走行する際の地線11の撓みを算出し、自走機100AやデジタルカメラDの姿勢を求めてもよい。
以下、本発明に係る別の測定対象物計測システムを、実施形態として送電線下離隔計測システム160に適用した場合について図面に基づき説明する。この送電線下離隔計測システム160は、その概念説明図を図9に示すように、鉄塔10間の地線11を自走する自走機100Aに取り付けたレーザスキャナRから下方の送電線12及び樹木13をスキャニングして、送電線12と樹木13との離隔距離を計測するものである。送電線下離隔計測システム160は、鉄塔10間の地線11を自走する自走機100Aと、自走機100Aに搭載されて測定対象物12,13を測定する測定装置160Bと、測定装置160Bで得られたデータを地上で処理するデータ処理装置160Cとから構成されている。以下、送電線下離隔計測システム160について、送電線下離隔計測システム100と異なる点に関してのみ、説明する。
レーザスキャナRのレーザパルスの送信が常に真下の地表を向くように、レーザスキャナRが自走機100Aの本体に対し所定範囲内を回動可能に取り付けられている。なお、自走機100Aが姿勢を一定に保ちながら地線11を走行する場合には、レーザスキャナRを固定して取り付けてもよい。
測定装置160Bは、そのブロック図を図10に示すように、カメラ部21及び同期撮影間隔設定部24の代りに、レーザスキャナ部61を備えている。レーザスキャナ部61は、自走機100Aに取り付けられたレーザスキャナRを備えている。レーザスキャナ部61は、レーザ発生器が発生させコリメータに送ったビーム幅を調整したレーザパルスを、2軸で振動するスキャナによって下方に向けて送信し、平行な軌跡を地上に描くように運動して走査する。レーザパルスの一部はレーザ受信器に直接送られ参照される。そして、反射パルスは、スキャナミラーでレーザ受信器に導かれ、レーザ受信器は、当該パルスの参照データと比較し、弁別器でファーストモードあるいはラストモードに識別され、走時計測器によって走時データに変換された反射データをスキャナのスキャニング角データと内部クロックで計時される時刻データとともに出力する。データ記憶部23は、レーザスキャナ部61から出力されるこれらのデータを、衛星測位データ受信部22から出力される衛星測位データ等とともに記録媒体に記憶させる。
データ処理装置160Cは、そのブロック図を図11に示すように、データ処理部33の代りに、データ処理部62を備えている。データ処理部62は、データ読取部31が読み取って出力したデータを処理し、測定対象物12,13の統合した3次元座標データを地球基準座標系にて求め、出力する。
データ処理部62は、データ読取部31が読み取って出力した反射データ及びスキャニング角データに基づいて、周知の方法で測定対象物12,13までの距離データを求める。また、データ処理部62は、測定対象物12,13をスキャニングしたときの自走機100Aの位置を、該スキャニングしたときにレーザスキャナ部61の内部クロックから取得した時刻データを基づいて、受信した衛星測位データ及び当該衛星測位データと同時に取得した時刻データから求める。そして、データ処理部62は、求めた距離データと自走機100Aの位置とを関連付けることにより、測定対象物12,13の3次元座標データを地球基準座標系にて求める。
以下、本実施の形態に係る送電線下離隔計測システム160を用いて、送電線12と樹木13との離隔距離を計測する手順について説明する。まず、測定者は、測定装置160Bを搭載した自走機100Aを鉄塔10の頂部まで運び上げ、自走機100Aを地線11に取付ける。そして、自走機100Aを隣接する鉄塔10に向けて自走させる。鉄塔10,10間を自走機100Aが走行する間に、レーザスキャナRがスキャニングを行い、記録媒体にデータが記憶される。測定者は、隣接する鉄塔10に到達した自走機100Aの測定装置160Bからデータを記憶させた記憶媒体を取り出す。次に、測定者は、データを記憶させた記憶媒体をデータ処理装置160Cに装着し、操作部36から、例えば、送電線12を特定し、この送電線12下の離隔距離の表示を求める旨を入力する。これにより、表示部37に、送電線12下の樹木13との離隔距離が表示される。
このように、本実施の形態に係る送電線下離隔計測システム160においては、鉄塔10間の地線11を自走する自走機100Aに取り付けたレーザスキャナRから下方の送電線12及び地物13をスキャニングするため、空中のヘリコプターや航空機からスキャニングする場合に比べて、計測距離が短いので、レーザパルスの出力を下げることができ、コストを低くすることができる。また、ヘリコプターや航空機を飛行させる必要がないので、コストを低くすることができる。
さらに、送電線12や樹木13の3次元座標データを地球基準座標系にて求めることができるので、送電線12と樹木13との相対的な離隔距離だけではなく、送電線12と樹木13を示す平面図や断面図も容易に自動的に作成することができる。また、伐採すべき樹木13の3次元座標データを地球基準座標系にて求め、当該樹木の経度や緯度を求めることができるので、伐採すべき樹木13を平面図上等にて容易に特定することができる。また、衛星測位システムを用いて自走機100Aの位置を求めるため、地上や空中に標定点を設置する必要がないので、標定点を設置することができない場合であっても、計測することができる。
本発明の実施形態に係る送電線下離隔計測システム100を概念的に説明する図である。 送電線下離隔計測システム100の測定装置100Bのブロック図である。 送電線下離隔計測システム100のデータ処理装置100Cのブロック図である。 データ処理装置100Cのデータ処理部33における処理を説明する図である。 本発明の別の実施形態に係る送電線下離隔計測システム150を概念的に説明する図である。 送電線下離隔計測システム150の測定装置150Bのブロック図である。 送電線下離隔計測システム150のデータ処理装置150Cのブロック図である。 データ処理装置150Cのデータ処理部53における処理を説明する図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る送電線下離隔計測システム160を概念的に説明する図である。 送電線下離隔計測システム160の測定装置160Bのブロック図である。 送電線下離隔計測システム160のデータ処理装置160Cのブロック図である。
符号の説明
10 鉄塔
11 地線(架空線)
12 送電線(地物、測定対象物)
13 樹木(地物、測定対象物)
100、150、160 送電線下離隔計測システム(測定対象物計測システム)
100A 自走機
100B、150B、160B 測定装置
100C、150C、160C データ処理装置
D デジタルカメラ(カメラ)
R レーザスキャナ

Claims (9)

  1. 架空線を自走する自走機を走行させながら、当該自走機に取り付けた3台以上のカメラにて測定対象物を複数回同期撮影し、
    同期撮影して得られた1組の画像に対して対応付けを行い、同期撮影した前記測定対象物の3次元座標データを求め、
    隣接して同期撮影した前記測定対象物の重複した3次元座標データを重ね合わせて、前記測定対象物の統合した3次元座標データを求めることを特徴とする測定対象物計測システム。
  2. 前記架空線が、鉄塔間に架け渡された地線又は送電線であり、前記測定対象物が、前記架空線の下方に位置する送電線及び該送電線に近接する地物であることを特徴とする請求項1に記載の測定対象物計測システム。
  3. 前記カメラのうち少なくとも3台のカメラの撮影範囲を重複させて前記測定対象物を同期撮影し、
    前記重複した撮影範囲を同期撮影して得られた1組の画像のうち2台のカメラによる画像に関し対応付けを行って当該重複した撮影範囲における前記測定対象物の3次元座標データを求め、前記1組の画像のうち前記2台のカメラと異なるカメラによる画像によって、当該重複した撮影範囲における前記測定対象物の3次元座標データを修正することを特徴とする請求項1又は2に記載の測定対象物計測システム。
  4. 前記自走機が衛星測位データ受信手段を備え、該衛星測位データ受信手段が受信した衛星測位データから同期撮影した前記各カメラの位置を絶対座標系にて求め、該求めた各カメラの位置に基づき前記測定対象物の3次元座標データを重ね合わせて、前記測定対象物の統合した3次元座標データを絶対座標系にて求めることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の測定対象物計測システム。
  5. 前記自走機が走行距離データ取得手段を備え、該走行距離データ取得手段は前記各カメラが同期撮影すると同時に当該自走機の走行距離データを取得し、該取得した走行距離データ、及び前記架空線の架け渡し位置、線種を含む架空線データから同期撮影した当該各カメラの位置を求め、該求めた各カメラの位置に基づき前記測定対象物の3次元座標データを重ね合わせて、前記測定対象物の統合した3次元座標データを絶対座標系にて求めることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の測定対象物計測システム。
  6. 前記自走機が姿勢センサを備え、該姿勢センサは前記各カメラが同期撮影すると同時に前記自走機の姿勢を検知し、該検知した自走機の姿勢に基づき当該各カメラが前記測定対象物を同期撮影して得られた画像を校正することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の測定対象物計測システム。
  7. 前記測定対象物の統合した3次元座標データから、当該測定対象物である送電線と地物との離隔距離を求めることを特徴とする請求項2から6の何れか1項に記載の測定対象物計測システム。
  8. 請求項7に記載の測定対象物計測システムによって求めた前記送電線と地物である樹木との離隔距離が、当該送電線に規定された安全離隔距離を満たさない樹木を、伐採すべき樹木と判定することを特徴とする送電線下離隔計測システム。
  9. 架空線を自走する自走機を走行させながら、当該自走機に取り付けたレーザスキャナにて測定対象物をスキャニングし当該測定対象物までの距離データを取得するとともに、当該自走機に備わる衛星測位データ受信手段にて衛星測位データを受信し、
    該受信した衛星測位データからスキャニングした前記レーザスキャナの位置を絶対座標系にて求め、
    該求めたレーザスキャナの位置に基づき前記測定対象物までの距離データを重ね合わせて、前記測定対象物の統合した3次元座標データを絶対座標系にて求めることを特徴とする測定対象物計測システム。
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