JP2007103823A - 半導体レーザの駆動方法および装置、並びに補正パターンの導出方法および装置 - Google Patents

半導体レーザの駆動方法および装置、並びに補正パターンの導出方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】長い待ち時間を必要とせずに、高出力のレーザ光が安定的に得られるように半導体レーザを駆動する。
【解決手段】半導体レーザLD1〜LD7の光出力を光検出器PD1〜PD7により検出し、この光検出器の出力S10と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値S11との比較結果に基づいて半導体レーザLD1〜LD7の駆動電流を制御する定出力制御駆動方法において、上記設定値S11および/または光検出器の出力S10を、実際の光出力が一定化するように、駆動開始からの経過時間に応じて補正する補正パターンを予め作成しておき、半導体レーザLD1〜LD7を駆動開始させてから所定の期間、設定値S11および/または光検出器の出力S10を上記補正パターンに従って変化させる
【選択図】図18

Description

本発明は半導体レーザの駆動方法および装置に関するものである。
また本発明は、半導体レーザを定出力制御する駆動方法において使用される、定出力制御用設定値および/または光検出器の出力を補正する補正パターンを導出する方法および装置に関するものである。
さらに本発明は、半導体レーザから発せられた光を空間光変調素子によって変調し、その変調された光により感光材料を露光させる露光装置に関するものである。
従来、半導体レーザが多くの分野において実用に供されており、特許文献1には、半導体レーザから発せられた光を空間光変調素子によって変調し、その変調された光により感光材料を露光させるレーザ露光装置の一例が示されている。
また、例えば特許文献2に示されるように、400nm近傍の波長のレーザビームを発する窒化物系化合物半導体レーザ(GaN系半導体レーザ)が公知となっており、上記特許文献1には、この種の半導体レーザを露光光源として用いることも記載されている。
上述したような露光装置等の用途においては、半導体レーザをその光出力が一定になるように駆動することが求められる。そのように半導体レーザを駆動する方式としては、例えば特許文献3および4に示されるようにACC (Automatic current control:定電流制御)駆動とAPC (Automatic power control:定出力制御)駆動が一般に知られている。なお特許文献4には、半導体レーザの駆動開始直後は駆動電流値を徐々に大きくするようにACC動作をかけ、その後にAPC動作をかけるようにした半導体レーザの駆動方法も開示されている。
特開2005−055881号公報 特開2004−096062号公報 特開平8−274395号公報 特開平2001−267669号公報
通常、半導体レーザは自己発熱などにより駆動電流−光出力特性が変動してしまうので、駆動電流を一定に制御するACC方式では、光出力がレーザ点灯後に変動する欠点が認められる。その傾向は、特に高出力半導体レーザにおいて顕著に顕れる。また、複数の半導体レーザを搭載したレーザ装置でも、同様にその傾向が顕著に顕れる。さらに、GaN系青紫半導体レーザでは、赤色系レーザよりも発光効率が低く発熱量が大きいため、その傾向がより顕著に表れる。
そのような事情から、安定した光出力を得るために、一般的にはAPC方式が多用されている。これは、半導体レーザ光の一部をモニタ用光検出器で受光し、この光検出器の出力と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値との比較結果に基づいて半導体レーザの駆動電流をフィードバック制御することにより、該半導体レーザの光出力を目標光出力に設定する方式である。
しかしこのAPC方式には、出力光の一部をフィードバック回路への入力として使うため、本来の用途に使用できる光量が減るという欠点がある。また、光量フィードバック回路のコストが嵩むという欠点も認められる。
さらにこのAPC方式には、特別な条件下では光出力が安定しないという問題も認められる。すなわち、一般的なCanタイプのパッケージに半導体レーザチップを収容してなる半導体レーザにおいては、半導体レーザチップから後方出射光を検出するモニタ用光検出器がパッケージに内蔵され、通常はこのモニタ用光検出器を用いて上記APCがなされ、それにより安定した光出力が得られている。ところが、特に半導体レーザがGaN系半導体レーザ等の高出力タイプのものである場合は、そのようなAPC駆動を行っても、光出力が安定しないことがある。
これは、半導体レーザチップの近傍に置かれているフォトダイオード等の光検出器の量子効率が、半導体レーザチップが発する熱の影響で変化するため、この光検出器の受光光量対出力特性が変動してしまうことに起因している。前述の特許文献4に示される、ACC駆動とAPC駆動の双方を行う駆動方法を用いても、このような理由による光出力の不安定を解消するのは困難である。
他方、前述したようなレーザ露光装置においては、半導体レーザの光出力が露光処理のタクトタイムを決める要因となるので、高出力のレーザ光を低コストで安定的に得られることが望まれている。しかし、安定した光出力を得るためにACC駆動を採用した場合は、点灯してから温度が安定化するまで時間がかかるので、その間待機することにより時間のロスが発生し、装置としてのタクトタイムが増加する。このことは、露光処理の生産性低下につながる。
上述の待機による時間ロスをなくすために、半導体レーザを常時点灯し続ける事が考えられるが、レーザの寿命は点灯時間によって決まるため、露光していない時の点灯時間分だけ有効寿命が落ちる。例えば点灯時間に対する露光描画時間比率が約50%の場合、半導体レーザの寿命は約半分になってしまう。
本発明は上記の事情に鑑みて、簡便かつ低コストで、しかも長い待ち時間を必要とせずに、高出力のレーザ光を安定的に得ることができる半導体レーザの駆動方法および、その方法を実施可能な駆動装置を提供することを目的とする。
また本発明は、上述のような半導体レーザの駆動方法において用いられる、定出力制御用設定値および/または光検出器の出力を補正する補正パターンを導出する方法および、その方法を実施可能な装置を提供することを目的とする。
さらに本発明は、半導体レーザから発せられた光を空間光変調素子によって変調し、その変調された光により感光材料を露光させる露光装置において、タクトタイムを短縮することを目的とする。
本発明による半導体レーザの駆動方法は、
前述したように1つまたは複数の半導体レーザの光出力を光検出器により検出し、この光検出器の出力と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値との比較結果に基づいて半導体レーザの駆動電流を制御することにより、該半導体レーザを目標光出力が得られるように定出力制御する半導体レーザの駆動方法において、
前記設定値および/または光検出器の出力を、実際の光出力が一定化するように、駆動開始からの経過時間に応じて補正する補正パターンを予め作成しておき、
半導体レーザを駆動開始させてから所定の期間、前記設定値および/または光検出器の出力を前記補正パターンに従って変化させることを特徴とするものである。
なお、この本発明による半導体レーザの駆動方法においては、前記補正パターンを1つだけ用い、その補正パターンを複数の半導体レーザに対して共通に使用することが好ましい。
また、上述のように1つの補正パターンを複数の半導体レーザに対して共通に使用する場合は、前記設定値および/または光検出器の出力を補正パターンに従って変化させる処理を、複数の半導体レーザに対して共通のタイミングで行うことが望ましい。
さらに、上述のように1つの補正パターンを複数の半導体レーザに対して共通に使用する際に、特にそれら複数の半導体レーザの各々から出射したレーザ光が合波される場合には、前記設定値および/または光検出器の出力を補正パターンに従って変化させる処理を、複数の半導体レーザ間で時間的遅延を付けて行うことが望ましい。
また、本発明による半導体レーザの駆動方法は、特に共通の放熱体上に固定された複数の半導体レーザを駆動する場合に適用されることが望ましい。
また、本発明による半導体レーザの駆動方法は、特に複数の半導体レーザと、それらから各々出射したレーザ光が入力されて該レーザ光を合波する光ファイバとを有する装置において適用されるのがより好ましい。
さらに本発明による半導体レーザの駆動方法は、特にGaN系半導体レーザを駆動する場合に適用されることが望ましい。
さらに本発明による半導体レーザの駆動方法は、特にAPC用の光検出器として、半導体レーザと共通のパッケージ内に配設された光検出器を用いる場合に適用されることが望ましい。
一方、本発明による半導体レーザの駆動装置は、
1つまたは複数の半導体レーザの光出力を光検出器により検出し、この光検出器の出力と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値との比較結果に基づいて半導体レーザの駆動電流を制御することにより、該半導体レーザを目標光出力が得られるように定出力制御する構成を備えた半導体レーザの駆動装置において、
前記設定値および/または光検出器の出力を、実際の光出力が一定化するように、駆動開始からの経過時間に応じて補正する補正パターンを記憶した記憶手段と、
半導体レーザを駆動開始させてから所定の期間、前記設定値および/または光検出器の出力を前記補正パターンに従って変化させる制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
なお上記の制御手段は、1つの前記補正パターンを複数の半導体レーザに対して共通に使用するように構成されていることが好ましい。
また、上述のように制御手段が、1つの前記補正パターンを複数の半導体レーザに対して共通に使用するように構成されている場合、その制御手段は、前記設定値および/または光検出器の出力を補正パターンに従って変化させる処理を、複数の半導体レーザに対して共通のタイミングで行うように構成されていることが望ましい。
また、上述のように制御手段が、1つの前記補正パターンを複数の半導体レーザに対して共通に使用し、そして特にそれら複数の半導体レーザの各々から出射したレーザ光が合波される構成においては、該制御手段が、前記設定値および/または光検出器の出力を補正パターンに従って変化させる処理を、複数の半導体レーザ間で時間的遅延を付けて行うように構成されていることが望ましい。
また、本発明による半導体レーザの駆動装置は、共通の放熱体上に固定された複数の半導体レーザを駆動するものとして構成されるのが特に望ましい。
また、本発明による半導体レーザの駆動装置は、特に複数の半導体レーザと、それらから各々出射したレーザ光が入力されて該レーザ光を合波する光ファイバとを有する装置において適用されるのがより好ましい。
さらに、本発明による半導体レーザの駆動装置は、GaN系半導体レーザを駆動するものとして構成されるのが特に望ましい。
また本発明による半導体レーザの駆動装置は、特にAPC用の光検出器として、半導体レーザと共通のパッケージ内に配設された光検出器が用いられている場合に適用されることが望ましい。
他方、本発明による一つの補正パターンの導出方法は、
上述した本発明による半導体レーザの駆動方法に用いられる前記補正パターンを導出するものであって、
駆動対象の半導体レーザを、前記光検出器の出力と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値との比較結果に基づいて駆動電流を制御することにより比較的高速で定出力制御駆動し、
このとき、実質的に該半導体レーザの発熱の影響を受けない位置に配された、前記光検出器とは別の光検出器によって前記駆動対象の半導体レーザの光出力を検出し、
この別の光検出器が検出する光出力が一定となるように、前記定出力制御駆動における前記設定値および/または光検出器の出力を比較的低速で変化させ、
この設定値および/または光検出器の出力の変化のパターンを前記補正パターンとして採取することを特徴とするものである。
また、本発明による別の補正パターンの導出方法は、
上記と同様に、本発明による半導体レーザの駆動方法に用いられる前記補正パターンを導出するものであって、
駆動対象の半導体レーザを、前記光検出器の出力と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値との比較結果に基づいて駆動電流を制御することにより定出力制御駆動し、
そのとき該半導体レーザから発せられる光の少なくとも一部を、実質的に該半導体レーザの発熱の影響を受けない位置に配された、前記光検出器とは別の光検出器によって検出し、
該別の光検出器の出力の時間経過に伴う変化特性から、該出力を一定化することになる前記設定値および/または光検出器の出力の補正量を経過時間毎に計算により求め、
この計算による補正量と経過時間との関係を、前記補正パターンとして採取することを特徴とするものである。
なお、上述した本発明による補正パターンの導出方法は、定出力制御駆動を行うための光検出器として、駆動対象の半導体レーザと共通のパッケージ内に配設されたものが用いられる場合に適用されることが特に望ましい。
また、本発明による補正パターンの導出装置は、
上述した本発明による半導体レーザの駆動装置に用いられる前記補正パターンを導出する装置であって、
駆動対象の半導体レーザの光出力を検出する光検出器と、
前記半導体レーザを、前記光検出器の出力と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値との比較結果に基づいて駆動電流を制御することにより比較的高速で定出力制御駆動させる定出力駆動回路と、
実質的に前記半導体レーザの発熱の影響を受けない位置に配されて該半導体レーザの光出力を検出する、前記光検出器とは別の光検出器と、
この別の光検出器が検出する光出力が一定となるように、前記定出力制御駆動における設定値および/または光検出器の出力を比較的低速で変化させ、この設定値および/または光検出器の出力の変化のパターンを前記補正パターンとして採取する手段とを備えたことを特徴とするものである。
なお、上述した本発明による補正パターンの導出装置は、定出力制御駆動を行うための光検出器として、駆動対象の半導体レーザと共通のパッケージ内に配設されたものが用いられた構成において適用されることが特に望ましい。
他方、本発明による露光装置は、半導体レーザから発せられた光を空間光変調素子によって変調し、その変調された光により感光材料を露光させる露光装置において、半導体レーザを駆動する装置として、上述した本発明による半導体レーザの駆動装置が用いられたことを特徴とするものである。
図19は、高出力半導体レーザの一例であるGaN系半導体レーザを150秒間APC駆動したときの駆動電流(a)、APCに使用されるCanタイプパッケージ内蔵フォトダイオードの受光光量(b)、半導体レーザ光出力(c)、該半導体レーザが取り付けられた温調基板上の温度(d)および半導体レーザ付近の温度(e)の変化例を示すものである。なお上記(a)〜(c)については図中左側の縦軸で相対値を示し、(d)および(e)については図中右側の縦軸で実際の測定値(℃)を示してある。また半導体レーザ光出力(c)は、その発熱の影響が実質的に及ばない位置に配したパワーメーターによって測定したものである。
ここに示される通り、APCがかけられることによりパッケージ内蔵フォトダイオードの受光光量(b)は終始一定化しているが、パッケージから離れた位置で検出される実際の光出力(c)は駆動開始後に大きく低下し、その後時間をかけて上昇してほぼ一定化するようになっている。これは、先に述べたように半導体レーザチップの近傍に置かれているフォトダイオードの量子効率が半導体レーザチップの発熱の影響で変化して、その受光光量対出力特性が変動してしまうことに起因している。
上述の通り、パッケージ内蔵フォトダイオードの受光光量(b)は実際の光出力(c)と食い違っているが、それら両者間には所定の関係が存在するので、APCに供する光検出器の出力をこの関係に基づいて補正すれば、実際の光出力をほぼ一定化することが可能となる。つまり具体的に説明すれば、実際の光出力(c)は駆動開始後に徐々に低下しているので、実際にはフラットな特性になっている受光光量(b)を、駆動開始後に低下しているように補正すれば、駆動電流(a)がより増大するようになるので、その結果、実際の光出力を一定に近くすることができる。
また、光検出器の出力と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値との比較結果に基づいて半導体レーザの駆動電流を制御するAPCにおいては、光検出器の出力を上述のように補正する代わりに、それと比較する上記設定値を補正しても、同様に実際の光出力を一定化することが可能となる。つまり、上述のように受光光量(b)を低下側に補正する必要が有る場合は、その代わりに設定値を増大側に補正すれば、駆動電流(a)がより増大するので、同様の結果が得られる。さらに、上述のような設定値と光検出器の出力の双方を補正しても同様の結果を得ることができる。
本発明による半導体レーザの駆動方法は、上述のような設定値および/または光検出器の出力を、実際の光出力が一定化するように、駆動開始からの経過時間に応じて補正する補正パターンを予め作成しておき、半導体レーザを駆動開始させてから所定の期間、上記設定値および/または光検出器の出力を上記補正パターンに従って変化させるようにしたので、半導体レーザの光出力は例えば図20に一例を示すように変化して、短い時間内で一定の目標光出力に近付くようになる。
これにより、長い待ち時間を必要とせずに高出力のレーザ光を安定的に得ることが可能となる。また、そのように半導体レーザを駆動するための構成は、半導体レーザの内蔵光検出器もそのまま用いて、通常設けられるAPC駆動用の構成に若干の変更を加えるだけで完成するので、簡便かつ低コストで形成可能である。
また本発明による半導体レーザの駆動方法において、前記設定値および/または光検出器の出力を変化させる補正パターンを1つだけ用いて、それを複数の半導体レーザに共通使用する場合は、その補正パターンを記憶するための記憶手段が小容量のもので済む。
また本発明による半導体レーザの駆動方法において、複数の半導体レーザに対して、前記設定値および/または光検出器の出力を変化させる処理を共通のタイミングで行う場合は、電流制御手段が1つで済み、よって駆動装置を低コストで形成可能となる。
また本発明による半導体レーザの駆動方法において、1つの補正パターンを複数の半導体レーザに対して共通に使用し、特にそれら複数の半導体レーザの各々から出射したレーザ光が合波される場合に、前記設定値および/または光検出器の出力を変化させる処理を補正パターンに従って変化させる処理を、複数の半導体レーザ間で時間的遅延を付けて行うようにすると、合波前の各レーザ光に存在した細かい光出力変動が相殺されて、合波レーザ光の光出力変化がより滑らかになる。
さらに本発明による半導体レーザの駆動方法が、特に共通の放熱体上に固定された複数の半導体レーザを駆動する場合に適用される場合は、光出力を安定化する上で特に効果的であると言える。すなわち上述のような構成においては、複数の半導体レーザの各々が発する熱の相互作用により、各半導体レーザの特性が変化することがある。そのようなことが有っても、複数の半導体レーザに対して共通の補正パターンを使用すれば、上記熱の相互作用に起因するレーザ光の光出力変化も補償可能となる。
また本発明による半導体レーザの駆動方法が、複数の半導体レーザと、それらから各々出射したレーザ光が入力されて該レーザ光を合波する光ファイバとを有する装置において適用される場合は、光出力を安定化する上で特に効果的である。
すなわち、上述の構成においては、複数の半導体レーザを駆動開始したときのそれらの駆動電流−光出力特性の変化のみならず、それらが発する熱のために、光ファイバから出射する合波レーザ光の出力が変動することがある。これは、上述の熱を受けて装置構成部材が膨張すると、合波前の各レーザ光に対する光ファイバの調芯状態がずれ、それによりレーザ光の光ファイバに対する入力効率が変化するからである。さらには、半導体レーザが駆動開始してから定常状態に入るまでの期間に、レーザ光のビームプロファイルが変化して、それにより該レーザ光の光ファイバに対する入力効率が変化することもある。
そのようなことが有っても、光ファイバから出射するレーザ光を検出して前記補正パターンを作成すれば、上記入力効率の変化特性も反映した補正パターンが得られるので、この入力効率の変化に起因するレーザ光の光出力変化も補償可能となる。
さらに本発明による半導体レーザの駆動方法が、駆動対象をGaN系半導体レーザとする場合は、光出力を安定化する上で特に効果的であると言える。すなわちこのGaN系半導体レーザは、その他のGaAs系半導体レーザ等と比較すると発熱量が特に大きいので、駆動開始してから定常状態に入るまでの間の駆動電流−光出力特性が顕著に変化する。そうであっても、本発明による半導体レーザの駆動方法を適用することにより、駆動電流−光出力特性の変化を補償して、レーザ光の光出力を安定化することができる。
またGaN系半導体レーザは、常温付近では温度変化に対して発振閾値電流のみが変化して、スロープ効率は余り変わらないという特性を有している。そこで、このようなGaN系半導体レーザを駆動対象とする場合は、ある電流域で決めた前記パラメータをほぼ全出力域で使用可能となるので、出力を変えてもパラメータを変える必要がない。
一方、本発明の半導体レーザの駆動装置によれば、以上説明した本発明による半導体レーザの駆動方法を実施可能である。
また本発明の補正パターンの導出方法によれば、本発明の半導体レーザの駆動方法において使用する補正パターンを効率良く得ることができる。
以上詳しく説明した通り本発明による半導体レーザの駆動方法は、長い待ち時間を必要とせずに、高出力のレーザ光を安定的に得ることができるものである。したがって、この方法を実施する駆動装置を用いた露光装置は、レーザ光の出力が安定化するまでの待機時間を短くして、画像露光のタクトタイムを短縮可能となる。そうであれば、露光光源である半導体レーザの交換頻度も低くなるので、露光装置のランニングコストを低減する効果も得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なおここでは、一例として、画像露光装置に適用された半導体レーザの駆動方法の実施形態について説明するが、まずこの画像露光装置について説明する。
[画像露光装置の構成]
この画像露光装置は、図1に示すように、シート状の感光材料150を表面に吸着して保持する平板状の移動ステージ152を備えている。4本の脚部154に支持された厚い板状の設置台156の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド158が設置されている。ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、この画像露光装置には、副走査手段としてのステージ152をガイド158に沿って駆動する後述のステージ駆動装置304(図17参照)が設けられている。
設置台156の中央部には、ステージ152の移動経路を跨ぐようにコ字状のゲート160が設けられている。コ字状のゲート160の端部の各々は、設置台156の両側面に固定されている。このゲート160を挟んで一方の側にはスキャナ162が設けられ、他方の側には感光材料150の先端および後端を検知する複数(例えば2個)のセンサ164が設けられている。スキャナ162およびセンサ164はゲート160に各々取り付けられて、ステージ152の移動経路の上方に固定配置されている。なお、スキャナ162およびセンサ164は、これらを制御する図示しないコントローラに接続されている。
スキャナ162は、図2および図3(B)に示すように、m行n列(例えば3行5列)の略マトリックス状に配列された複数(例えば14個)の露光ヘッド166を備えている。この例では、感光材料150の幅との関係で、3行目には4個の露光ヘッド166を配置してある。なおm行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光ヘッド166mnと表記する。
露光ヘッド166による露光エリア168は、副走査方向を短辺とする矩形状である。従って、ステージ152の移動に伴い、感光材料150には露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドによる露光エリアを示す場合は、露光エリア168mnと表記する。
また、図3(A)および(B)に示すように、帯状の露光済み領域170が副走査方向と直交する方向に隙間無く並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッドの各々は、配列方向に所定間隔(露光エリアの長辺の自然数倍、本例では2倍)ずらして配置されている。このため、1行目の露光エリア16811と露光エリア16812との間の露光できない部分は、2行目の露光エリア16821と3行目の露光エリア16831とにより露光することができる。
露光ヘッド16611〜166mnの各々は、図4および図5に示すように、入射された光ビームを画像データに応じて各画素毎に変調する空間光変調素子として、米国テキサス・インスツルメンツ社製のデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)50を備えている。このDMD50は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた後述のコントローラ302(図17参照)に接続されている。このコントローラ302のデータ処理部では、入力された画像データに基づいて、各露光ヘッド166毎にDMD50の制御すべき領域内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。なお、制御すべき領域については後述する。また、ミラー駆動制御部では、画像データ処理部で生成した制御信号に基づいて、各露光ヘッド166毎にDMD50の各マイクロミラーの反射面の角度を制御する。なお、反射面の角度の制御については後述する。
DMD50の光入射側には、光ファイバの出射端部(発光点)が露光エリア168の長辺方向と対応する方向に沿って一列に配列されたレーザ出射部を備えたファイバアレイ光源66、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光を補正してDMD上に集光させるレンズ系67、このレンズ系67を透過したレーザ光をDMD50に向けて反射するミラー69がこの順に配置されている。なお図4では、レンズ系67を概略的に示してある。
上記レンズ系67は、図5に詳しく示すように、ファイバアレイ光源66から出射した照明光としてのレーザ光Bを集光する集光レンズ71、この集光レンズ71を通過した光の光路に挿入されたロッド状オプティカルインテグレータ(以下、ロッドインテグレータという)72、およびこのロッドインテグレータ72の前方つまりミラー69側に配置された結像レンズ74から構成されている。集光レンズ71、ロッドインテグレータ72および結像レンズ74は、ファイバアレイ光源66から出射したレーザ光を、平行光に近くかつビーム断面内強度が均一化された光束としてDMD50に入射させる。このロッドインテグレータ72の形状や作用については、後に詳しく説明する。
上記レンズ系67から出射したレーザ光Bはミラー69で反射し、TIR(全反射)プリズム70を介してDMD50に照射される。なお図4では、このTIRプリズム70は省略してある。
またDMD50の光反射側には、DMD50で反射されたレーザ光Bを、感光材料150上に結像する結像光学系51が配置されている。この結像光学系51は図4では概略的に示してあるが、図5に詳細を示すように、レンズ系52,54からなる第1結像光学系と、レンズ系57,58からなる第2結像光学系と、これらの結像光学系の間に挿入されたマイクロレンズアレイ55と、アパーチャアレイ59とから構成されている。
以下、各部の構成をさらに詳しく説明する。DMD50は図6に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、各々画素(ピクセル)を構成する多数(例えば1024個×768個)の微小ミラー(マイクロミラー)62が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー62の反射率は90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として13.7μmである。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジおよびヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシックに構成されている。
DMD50のSRAMセル60にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー62が、対角線を中心としてDMD50が配置された基板側に対して±α度(例えば±12度)の範囲で傾けられる。図7(A)は、マイクロミラー62がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図7(B)は、マイクロミラー62がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。したがって、画像信号に応じて、DMD50の各ピクセルにおけるマイクロミラー62の傾きを、図6に示すように制御することによって、DMD50に入射したレーザ光Bはそれぞれのマイクロミラー62の傾き方向へ反射される。
なお図6には、DMD50の一部を拡大し、マイクロミラー62が+α度又は−α度に制御されている状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー62のオンオフ制御は、DMD50に接続された前記コントローラ302によって行われる。また、オフ状態のマイクロミラー62で反射したレーザ光Bが進行する方向には、光吸収体(図示せず)が配置されている。
また、DMD50は、その短辺が副走査方向と所定角度θ(例えば、0.1°〜5°)を成すように僅かに傾斜させて配置するのが好ましい。図8(A)はDMD50を傾斜させない場合の各マイクロミラーによる反射光像(露光ビーム)53の走査軌跡を示し、図8(B)はDMD50を傾斜させた場合の露光ビーム53の走査軌跡を示している。
DMD50には、長手方向にマイクロミラーが多数個(例えば1024個)配列されたマイクロミラー列が、短手方向に多数組(例えば756組)配列されているが、図8(B)に示すように、DMD50を傾斜させることにより、各マイクロミラーによる露光ビーム53の走査軌跡(走査線)のピッチP1が、DMD50を傾斜させない場合の走査線のピッチP2より狭くなり、解像度を大幅に向上させることができる。一方、DMD50の傾斜角は微小であるので、DMD50を傾斜させた場合の走査幅W2と、DMD50を傾斜させない場合の走査幅W1とは略同一である。
また、異なるマイクロミラー列により同じ走査線上が重ねて露光(多重露光)されることになる。このように、多重露光されることで、露光位置の微少量をコントロールすることができ、高精細な露光を実現することができる。また、主走査方向に配列された複数の露光ヘッドの間のつなぎ目を微少量の露光位置制御により段差無くつなぐことができる。
なお、DMD50を傾斜させる代わりに、各マイクロミラー列を副走査方向と直交する方向に所定間隔ずらして千鳥状に配置しても、同様の効果を得ることができる。
ファイバアレイ光源66は図9aに示すように、複数(例えば14個)のレーザモジュール64を備えており、各レーザモジュール64には、マルチモード光ファイバ30の一端が結合されている。マルチモード光ファイバ30の他端には、コア径がマルチモード光ファイバ30と同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバ30より小さい光ファイバ31が結合されている。図9bに詳しく示すように、マルチモード光ファイバ31の光ファイバ30と反対側の端部は副走査方向と直交する主走査方向に沿って7個並べられ、それが2列に配列されてレーザ出射部68が構成されている。
マルチモード光ファイバ31の端部で構成されるレーザ出射部68は、図9bに示すように、表面が平坦な2枚の支持板65に挟み込まれて固定されている。また、マルチモード光ファイバ31の光出射端面には、その保護のために、ガラス等の透明な保護板が配置されるのが望ましい。マルチモード光ファイバ31の光出射端面は、光密度が高いため集塵し易く劣化し易いが、上述のような保護板を配置することにより、端面への塵埃の付着を防止し、また劣化を遅らせることができる。
本例では図10に示すように、クラッド径が大きいマルチモード光ファイバ30のレーザ光出射側の先端部分に、長さ1〜30cm程度のクラッド径が小さい光ファイバ31が同軸的に結合されている。それらの光ファイバ30,31は、それぞれのコア軸が一致する状態で光ファイバ31の入射端面を光ファイバ30の出射端面に融着することにより結合されている。上述した通り、光ファイバ31のコア31aの径は、マルチモード光ファイバ30のコア30aの径と同じ大きさである。
マルチモード光ファイバ30および光ファイバ31としては、ステップインデックス型光ファイバ、グレーデッドインデックス型光ファイバ、および複合型光ファイバの何れも適用可能である。例えば、三菱電線工業株式会社製のステップインデックス型光ファイバを用いることができる。本例において、マルチモード光ファイバ30および光ファイバ31はステップインデックス型光ファイバであり、マルチモード光ファイバ30は、クラッド径=125μm、コア径=50μm、NA=0.2、入射端面コートの透過率=99.5%以上であり、光ファイバ31は、クラッド径=60μm、コア径=50μm、NA=0.2である。
ただし、光ファイバ31のクラッド径は60μmには限定されない。従来のファイバ光源に使用されている多くの光ファイバのクラッド径は125μmであるが、クラッド径が小さくなるほど焦点深度がより深くなるので、マルチモード光ファイバのクラッド径は80μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましい。一方、シングルモード光ファイバの場合、コア径は少なくとも3〜4μm必要であることから、光ファイバ31のクラッド径は10μm以上が好ましい。また、光ファイバ30のコア径と光ファイバ31のコア径を一致させることが、結合効率の点から好ましい。
なお、上述のようにクラッド径が互いに異なる2つの光ファイバ30、31を融着(いわゆる異径融着)して用いることは必ずしも必要ではなく、クラッド径が一定の光ファイバ(例えば図9aの例ならば光ファイバ30)を複数本そのままバンドル状に束ねてファイバアレイ光源を構成してもよい。
レーザモジュール64は、図11に示す合波レーザ光源(ファイバ光源)によって構成されている。この合波レーザ光源は、ヒートブロック10上に配列固定された複数(例えば7個)のチップ状の横マルチモード又はシングルモードのGaN系半導体レーザLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6,およびLD7と、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々に対応して設けられたコリメータレンズ11,12,13,14,15,16および17と、1つの集光レンズ20と、1本のマルチモード光ファイバ30とから構成されている。なお、半導体レーザの個数は7個に限定されるものではなく、その他の個数が採用されてもよい。また、上述のような7個のコリメータレンズ11〜17に代えて、それらのレンズが一体化されてなるコリメータレンズアレイを用いることもできる。
GaN系半導体レーザLD1〜LD7は、発振波長が総て略共通(例えば、405nm近辺)であり、最大出力も総て共通(例えばマルチモードレーザでは100mW、シングルモードレーザでは50mW程度)である。なお、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各出力は、最大出力以下で、互いに異なっていても構わない。また、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、350nm〜450nmの波長範囲において、上記405nm以外の波長で発振するレーザを用いてもよい。
上記の合波レーザ光源は、図12および図13に示すように、他の光学要素と共に、上方が開口した箱状のパッケージ40内に収納されている。パッケージ40は、その開口を閉じるように作成されたパッケージ蓋41を備えており、脱気処理後に封止ガスを導入し、パッケージ40の開口をパッケージ蓋41で閉じることにより、それらによって形成される閉空間(封止空間)内に上記合波レーザ光源が気密封止されている。
パッケージ40の底面にはベース板42が固定されており、このベース板42の上面には、前記ヒートブロック10と、集光レンズ20を保持する集光レンズホルダー45と、マルチモード光ファイバ30の入射端部を保持するファイバホルダー46とが取り付けられている。マルチモード光ファイバ30の出射端部は、パッケージ40の壁面に形成された開口からパッケージ外に引き出されている。
また、ヒートブロック10の側面にはコリメータレンズホルダー44が取り付けられており、そこにコリメータレンズ11〜17が保持されている。パッケージ40の横壁面には開口が形成され、この開口を通してGaN系半導体レーザLD1〜LD7に駆動電流を供給する配線47がパッケージ外に引き出されている。
なお、図13においては、図の煩雑化を避けるために、複数のGaN系半導体レーザのうちGaN系半導体レーザLD7にのみ番号を付し、複数のコリメータレンズのうちコリメータレンズ17にのみ番号を付している。
図14は、上記コリメータレンズ11〜17の取り付け部分の正面形状を示すものである。コリメータレンズ11〜17の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメータレンズは、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することによって形成することができる。コリメータレンズ11〜17は、長さ方向がGaN系半導体レーザLD1〜LD7の発光点の配列方向(図14の左右方向)と直交するように、上記発光点の配列方向に密接配置されている。
GaN系半導体レーザLD1〜LD7は前述の通りヒートブロック10上に配列固定されているが、このヒートブロック10上にはさらに、GaN系半導体レーザLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6,およびLD7が発するいわゆる後方出射光を検出する、フォトダイオード等の光検出器PD1が固定されている。
上記GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、発光幅が2μmの活性層を備え、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々例えば10°、30°の状態で各々レーザ光B1〜B7を発するレーザが用いられている。これらGaN系半導体レーザLD1〜LD7は、活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設されている。
したがって、各発光点から発せられたレーザ光B1〜B7は、上述のように細長形状の各コリメータレンズ11〜17に対して、拡がり角度が大きい方向が長さ方向と一致し、拡がり角度が小さい方向が幅方向(長さ方向と直交する方向)と一致する状態で入射することになる。つまり、各コリメータレンズ11〜17の幅が1.1mm、長さが4.6mmであり、それらに入射するレーザ光B1〜B7の水平方向、垂直方向のビーム径は各々0.9mm、2.6mmである。また、コリメータレンズ11〜17の各々は、焦点距離f1=3mm、NA=0.6、レンズ配置ピッチ=1.25mmである。
集光レンズ20は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取って、コリメータレンズ11〜17の配列方向、つまり水平方向に長く、それと直角な方向に短い形状に形成されている。この集光レンズ20は、焦点距離f2=23mm、NA=0.2である。この集光レンズ20も、例えば樹脂又は光学ガラスをモールド成形することにより形成される。
図5に示したマイクロレンズアレイ55は、DMD50の各画素に対応する多数のマイクロレンズ55aが2次元状に配列されてなるものである。本例では、後述するようにDMD50の1024個×768列のマイクロミラーのうち1024個×256列だけが駆動されるので、それに対応させてマイクロレンズ55aは1024個×256列配置されている。またマイクロレンズ55aの配置ピッチは縦方向、横方向とも41μmである。このマイクロレンズ55aは、一例として焦点距離が0.19mm、NA(開口数)が0.11で、光学ガラスBK7から形成されている。
また上記アパーチャアレイ59は、マイクロレンズアレイ55の各マイクロレンズ55aに対応する多数のアパーチャ(開口)59aが形成されてなるものである。本実施形態において、アパーチャ59aの径は10μmである。
また、図5に示したレンズ系52、54からなる第1結像光学系は、DMD50による像を3倍に拡大してマイクロレンズアレイ55上に結像する。そしてレンズ系57、58からなる第2結像光学系は、マイクロレンズアレイ55を経た像を1.6倍に拡大して感光材料150上に結像、投影する。したがって全体では、DMD50による像が4.8倍に拡大して感光材料150上に結像、投影されることになる。
なお本例では、第2結像光学系と感光材料150との間にプリズムペア73が配設され、このプリズムペア73を図5中で上下方向に移動させることにより、感光材料150上における像のピントを調節可能となっている。なお同図中において、感光材料150は矢印F方向に副走査送りされる。
次に図17を参照して、本例の画像露光装置における電気的な構成について説明する。ここに示されるように全体制御部300には変調回路301が接続され、該変調回路301にはDMD50を制御するコントローラ302が接続されている。また全体制御部300には、D/A変換部303を介して、レーザモジュール64の各GaN系半導体レーザLD1〜LD7を駆動する7個のレーザ駆動部305が接続されている。さらにこの全体制御部300には、前記ステージ152を駆動するステージ駆動装置304が接続されている。
[画像露光装置の動作]
次に、上記画像露光装置の動作について説明する。スキャナ162の各露光ヘッド166において、ファイバアレイ光源66の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7(図11参照)の各々から発散光状態で出射したレーザ光B1,B2,B3,B4,B5,B6,およびB7の各々は、対応するコリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザ光B1〜B7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面上で収束する。なおGaN系半導体レーザLD1〜LD7は後述するようにAPC駆動され、それぞれ光出力が一定化するように制御される。
本例では、コリメータレンズ11〜17および集光レンズ20によって集光光学系が構成され、その集光光学系とマルチモード光ファイバ30とによって合波光学系が構成されている。すなわち、集光レンズ20によって上述のように集光されたレーザ光B1〜B7が、このマルチモード光ファイバ30のコア30aに入射して光ファイバ内を伝搬し、1本のレーザ光Bに合波されてマルチモード光ファイバ30の出射端部に結合された光ファイバ31から出射する。
各レーザモジュールにおいて、レーザ光B1〜B7のマルチモード光ファイバ30への結合効率が0.9で、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各出力が50mWの場合には、アレイ状に配列された光ファイバ31の各々について、出力315mW(=50mW×0.9×7)の合波レーザ光Bを得ることができる。したがって、14本のマルチモード光ファイバ31全体では、4.4W(=0.315W×14)の出力のレーザ光Bが得られる。
画像露光に際しては、図17に示す変調回路301から露光補正パターンに応じた画像データがDMD50のコントローラ302に入力され、そのフレームメモリに一旦記憶される。この画像データは、画像を構成する各画素の濃度を2値(ドットの記録の有無)で表したデータである。
感光材料150を表面に吸着したステージ152は、図17に示すステージ駆動装置304により、ガイド158に沿ってゲート160の上流側から下流側に一定速度で移動される。ステージ152がゲート160下を通過する際に、ゲート160に取り付けられたセンサ164により感光材料150の先端が検出されると、フレームメモリに記憶された画像データが複数ライン分ずつ順次読み出され、データ処理部で読み出された画像データに基づいて各露光ヘッド166毎に制御信号が生成される。そして、ミラー駆動制御部により、生成された制御信号に基づいて各露光ヘッド166毎にDMD50のマイクロミラーの各々がオンオフ制御される。なお本例の場合、1画素部となる上記マイクロミラーのサイズは14μm×14μmである。
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザ光Bが照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系54、58により感光材料150上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射したレーザ光が画素毎にオンオフされて、感光材料150がDMD50の使用画素数と略同数の画素単位(露光エリア168)で露光される。また、感光材料150がステージ152と共に一定速度で移動されることにより、感光材料150がスキャナ162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、各露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。
なお本例では、図16(A)および(B)に概略的に示すように、DMD50には、主走査方向にマイクロミラーが1024個配列されたマイクロミラー列が副走査方向に768組配列されているが、本例では、コントローラ302により一部のマイクロミラー列(例えば、1024個×256列)だけが駆動するように制御がなされる。
この場合、図16(A)に示すようにDMD50の中央部に配置されたマイクロミラー列を使用してもよく、図16(B)に示すように、DMD50の端部に配置されたマイクロミラー列を使用してもよい。また、一部のマイクロミラーに欠陥が発生した場合は、欠陥が発生していないマイクロミラー列を使用するなど、状況に応じて使用するマイクロミラー列を適宜変更してもよい。
DMD50のデータ処理速度には限界があり、使用する画素数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、一部のマイクロミラー列だけを使用することで1ライン当りの変調速度が速くなる。一方、連続的に露光ヘッドを露光面に対して相対移動させる露光方式の場合には、副走査方向の画素を全部使用する必要はない。
スキャナ162による感光材料150の副走査が終了し、センサ164で感光材料150の後端が検出されると、ステージ152は、ステージ駆動装置304により、ガイド158に沿ってゲート160の最上流側にある原点に復帰し、再度、ガイド158に沿ってゲート160の上流側から下流側に一定速度で移動される。
次に、図5に示したファイバアレイ光源66、集光レンズ71、ロッドインテグレータ72、結像レンズ74、ミラー69およびTIRプリズム70から構成されてDMD50に照明光としてのレーザ光Bを照射する照明光学系について説明する。ロッドインテグレータ72は例えば四角柱状に形成された透光性ロッドであり、その内部をレーザ光Bが全反射しながら進行するうちに、該レーザ光Bのビーム断面内強度分布が均一化される。なお、ロッドインテグレータ72の入射端面、出射端面には反射防止膜がコートされて、透過率が高められている。以上のようにして、照明光であるレーザ光Bのビーム断面内強度分布を高度に均一化できれば、照明光強度の不均一を無くして、高精細な画像を感光材料150に露光可能となる。
次に図17を参照して、レーザモジュール64を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7の駆動方法について説明する。同図に示す全体制御部300は、例えばPC(パーソナル・コンピュータ)システム等から構成され、半導体レーザLD1〜LD7の1つ毎に設けられたレーザ駆動部305の動作を制御する。そして各レーザ駆動部305は、各半導体レーザLD1〜LD7の後方出射光を検出する光検出器PD1〜LD7の出力と、後述する設定値との比較結果に基づいて半導体レーザLD1〜LD7の駆動電流を制御することにより、該半導体レーザLD1〜LD7を目標光出力が一定して得られるように定出力制御(APC)駆動する。
以下、上記レーザ駆動部305の構成を詳しく示す図18を参照して、APC駆動について詳しく説明する。ここでは、半導体レーザLD1を駆動するレーザ駆動部305を例に挙げて説明するが、他の半導体レーザLD2〜LD7についても同様である。レーザ駆動部305は、半導体レーザLD1に駆動電流を供給する定電流電源400と、前述した半導体レーザLD1の後方出射光を検出する光検出器PD1と、比較部401と、この比較部401が出力する差分信号S12を受ける加算部402とから構成されている。なお同図においては、半導体レーザLD2に対応する光検出器、後方出射光をそれぞれPD2、RB2として示してある。またここに示す30は、レーザ光B1〜B7を合波するマルチモード光ファイバを示している。
上記比較部401には、光検出器PD1の出力S10が入力されるとともに、入力部403から、所定の目標光出力を示す設定値S11が入力される。この設定値S11は、半導体レーザLD1〜LD7をAPC駆動する上での目標光出力に対応するものであり、入力部403の内部記憶手段に記憶されている補正パターンに従って後述の補正を受けた上で出力される。
比較部401はS12=S11−S10なる差分信号S12を出力し、この差分信号S12は加算部402に入力される。加算部402はこの差分信号S12が入力されると、定電流電源400が半導体レーザLD1に供給する電流の値を指定する駆動電流設定信号S13を、この差分信号S12を加えた値に変更する。この加算処理が所定の周期で逐次なされることにより定電流電源400が半導体レーザLD1に供給する電流は、S11=S10となる値に、つまり後方出射光RB1の光出力と比例するレーザ光B1の光出力が、設定値S11が示す光出力と略等しくなる値に逐次変更される。
従来の通常のAPC駆動において一定の光出力を実現しようとする場合、上記設定値S11は変化しない一定の値とされるものであるが、本実施形態ではこの設定値S11が、駆動開始から所定の期間、予め求められた補正パターンに従って時間経過とともに変えられる。その補正パターンは、先に図19を参照して説明した通り、半導体レーザLD1の発熱の影響を実質的に受けない位置に配した光検出器で検出されるレーザ光B1の実際の光出力と、光検出器PD1の受光光量との食い違いを補償するものとされる。このように設定値S11が時間経過に伴って変えられることにより、レーザ光B1の光出力は、半導体レーザLD1の駆動開始から比較的短い時間内に、所望の値に収束するようになる。
また、上述のように半導体レーザLD1〜LD7を駆動するための構成は、光検出器PD1〜PD7等をはじめとして、通常設けられるAPC駆動用の構成に若干の変更を加えるだけで完成するので、簡便かつ低コストで形成可能である。
次に、上記補正パターンを導出する方法について説明する。図21は、この方法を実施する補正パターン導出装置の一例を示すものである。なおこの図21において、図18中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについての説明は特に必要のない限り省略する。
この補正パターン導出装置は、図18のレーザ駆動部305を兼用して構成されたものであり、各レーザ駆動部305に加算部450が加えられた上でさらに、合波されたレーザ光Bを検出するフォトダイオード等の外部光検出器PD8、入力部403、この入力部403および外部光検出器PD8に接続されて出力信号を上記加算部450に入力する比較部451、この比較部451の出力信号を受ける設定値モニタ部452、およびこの設定値モニタ部452の出力信号を受ける出力部453が設けられて構成されている。なお上記外部光検出器PD8は、実質的に半導体レーザLD1〜LD7の発熱の影響を受けない位置に配されている。
以下、この装置を用いる補正パターンの導出方法について説明する。この方法は、上述した露光装置の露光操作に先立って実行され、この露光操作時と同様に各レーザ駆動部305によって半導体レーザLD1〜LD7がAPC駆動される。この駆動開始時には、入力部403が出力する設定値S21がそのまま比較部401に入力され、この設定値S21に対応した光出力を得るようにAPC駆動がなされる。ここで設定値S21は、画像露光時に求められる所定の光出力に対応した値とされる。
こうしてAPC駆動される半導体レーザLD1〜LD7からそれぞれ発せられたレーザ光B1〜B7はマルチモード光ファイバ30によって合波され、合波されたレーザ光Bは外部光検出器PD8によって検出される。外部光検出器PD8は合波レーザ光Bの光出力を示す出力S20を発し、該出力S20は比較部451に入力される。比較部451は、この光検出器出力S20と設定値S21とを比較して差分信号S22(=S21−S20)を出力し、それを加算部450に入力させる。それにより、比較部401および加算部402による前述のAPC駆動と同様に、比較部451および加算部450によってAPC動作が掛けられる。ただしこのAPC動作の速度は例えば10Hzと、比較部401および加算部402によるAPC駆動の速度(例えば1kHz)よりも低速とされる。
本来、比較部401および加算部402によるAPC駆動がなされるのであれば、合波レーザ光Bの光出力は一定化する筈であるが、先に述べたように光検出器PD1〜PD7の特性が時間経過に伴って変動する等の理由により、合波レーザ光Bの実際の光出力は変動する。他方、外部光検出器PD8は、半導体レーザLD1〜LD7の発熱の影響を受けない位置に配されているので、このように変動する合波レーザ光Bの光出力を正確に検出可能となっている。
比較部451が出力する差分信号S22は、後段の比較部401によるAPC駆動の目標光出力を示す設定値となるものであるが、この設定値としての差分信号S22は設定値モニタ部452に入力されて、その値が逐次検出される。そしてこの検出された差分信号S22は適宜時間毎にサンプリングされ、駆動開始からの時間経過に伴う差分信号S22の変化パターンを示す信号S23が出力部453に入力される。出力部453は、例えばPCシステム等から構成され、レーザモジュール64の1つ毎に設けられたROM(読出し専用メモリ:図示せず)に書き込みを行う書込装置に、上記信号23が示す経過時間およびそれに対応する差分信号S22の組み合わせを、設定値補正パターンとして入力させる。それにより上記ROMにこの設定値補正パターンが書き込まれる。
この設定値補正パターンは、レーザモジュール64が露光装置に取り付けられた際に、前記全体制御部(図17参照)によって読み取られ、入力部403の内部記憶手段に記憶される。
上記信号23が示す設定値補正パターンは、外部光検出器PD8によって正確に検出されるレーザ光Bの実際の光出力を一定化したときの設定値(差分信号S22)の変化パターンであるから、画像露光時に図18の装置によって半導体レーザLD1〜LD7をAPC駆動する際に、入力部403が比較部401に入力させる設定値S11をこのパターンに従って時間経過とともに変化させれば、レーザ光B1〜B7の実際の光出力が駆動開始直後から一定化されるようになる。
図20は、このようにして駆動された半導体レーザLD1〜LD7の一つの光出力例を示すものであり、図19に示した通常のAPC駆動の場合と比較して、より短い時間内で一定の目標光出力に近付くようになり、また光出力の変動幅ΔP2もより小さくなる。これにより、長い待ち時間を必要とせずに高出力のレーザ光B1〜B7を(つまりは合波レーザ光Bを)安定的に得ることが可能となる。
また、上述のように長い待ち時間を必要とせずに、高出力の合波レーザ光Bを安定的に得ることができれば、合波レーザ光Bの出力が安定化するまでの待機時間を短くして、画像露光のタクトタイムを短縮可能となる。そうであれば、半導体レーザLD1〜LD7の交換頻度も低くなるので、露光装置のランニングコストを低減する効果も得られる。
また本実施形態では、半導体レーザLD1〜LD7のAPC用の設定値を変化させる補正パターンを1つだけ用いて、それを7個の半導体レーザLD1〜LD7に共通使用しているので、補正パターンを記憶するための記憶手段が小容量のもので済む。
また本実施形態は、複数の半導体レーザLD1〜LD7に対して、APC用設定値を変化させる処理を共通のタイミングで行うようにしているので、電流制御手段としての全体制御部300およびD/A変換部303(図17参照)が1つで済み、よって駆動装置を低コストで形成可能となる。
なお、図21の構成において、比較部401に入力されるAPC用設定値となる差分信号S22は外部光検出器PD8の出力をフィードバックしたものであるが、この差分信号S22の代わりに、PCが出力する固定の設定値S21を入力し、そのときの外部光検出器PD8の出力S20と光検出器PD1の出力S10を後から比較、計算することで、補正パターンを求めてもよい。
さらに、本実施形態では、1つのレーザモジュール64を構成する7個の半導体レーザLD1〜LD7を1通りの設定値補正パターンに基づいて共通に駆動しているが、そのようにする他、例えば7個の半導体レーザLD1〜LD7のうちの4個を1通りの補正パターンに基づいて駆動し、残りの3個を別の1通りの補正パターンに基づいて駆動するようなことも可能である。その場合も、複数の半導体レーザを1通りの補正パターンに基づいて駆動することによる前述の効果は、当然得られるものである。
本実施形態では、前述した通り14個のレーザモジュール64が用いられるので、各レーザモジュール64の7個の半導体レーザLD1〜LD7を、各モジュール毎に異なる1通りの補正パターンに基づいて駆動するのであれば、合計14通りの補正パターンが必要になる。あるいは、それらの14個のレーザモジュール64のうちのいくつかを、共通の1通りの補正パターンに基づいて駆動してもよく、その場合は、用意する補正パターンを14通りよりも少なくすることができる。
また本実施形態は、複数の半導体レーザLD1〜LD7と、それらから各々出射したレーザ光B1〜B7が入力されて該レーザ光を合波する光ファイバ30とを有する装置において、本発明の半導体レーザ駆動方法を適用しているので、光出力を安定化する上で特に効果的であると言える。
すなわち、上述の構成においては、半導体レーザLD1〜LD7を駆動開始したときのそれらの駆動電流−光出力特性の変化のみならず、それらが発する熱のために、光ファイバ30から出射する合波レーザ光Bの出力が変動することがある。これは、上述の熱を受けてモジュール構成部材が膨張すると、レーザ光B1〜B7に対する光ファイバ30の調芯状態がずれ、それによりレーザ光B1〜B7の光ファイバ30に対する結合効率が変化するからである。さらには、半導体レーザLD1〜LD7が駆動開始してから定常状態に入るまでの期間に、レーザ光B1〜B7のビームプロファイルが変化して、それにより該レーザ光B1〜B7の光ファイバ30に対する結合効率が変化することもある。例えば図11〜13に示したような構成においては、合波レーザ光Bの光出力の変動が±0.5%以内に収まる安定性が得られるまでに、レーザ駆動開始してから約8秒の時間を要する。
そのようなことが有っても、後述するように光ファイバ30から出射するレーザ光Bを検出して前述の補正パターンを作成すれば、上記結合効率の変化特性も反映した補正パターンが得られるので、この入力効率の変化に起因するレーザ光Bの光出力変化も補償可能となる。
さらに本実施形態は、共通の放熱体であるヒートブロック10(図11〜13参照)に複数の半導体レーザLD1〜LD7を固定した装置において、本発明の半導体レーザ駆動方法を適用しているので、この点からも、光出力を安定化する上で特に効果的であると言える。すなわち上述の構成においては、半導体レーザLD1〜LD7の各々が発する熱の相互作用により、各半導体レーザLD1〜LD7の特性が変化することがある。そのようなことが有っても、後述するように合波後のレーザ光Bを検出して前記補正パターンを作成すれば、上記熱の相互作用も反映した補正パターンが得られるので、この熱の相互作用に起因するレーザ光Bの光出力変化も補償可能となる。
また上述の効果は、共通の放熱体であるヒートブロック10や放熱体501を介して複数の半導体レーザを温度調節する場合にも、あるいはそのような温度調節は行わない場合にも、共に得られるものである。
さらに本実施形態は、駆動対象の半導体レーザがGaN系半導体レーザLD1〜LD7であるので、この点からも、光出力を安定化する上で特に効果的であると言える。すなわちこのGaN系半導体レーザLD1〜LD7は、その他のGaAs系半導体レーザ等と比較すると発熱量が特に大きいので、駆動開始してから定常状態に入るまでの間の駆動電流−光出力特性が顕著に変化する。そうであっても、本発明の半導体レーザの駆動方法を適用することにより、駆動電流−光出力特性の変化を補償して、各レーザ光B1〜B7の光出力を安定化することができる。
またGaN系半導体レーザLD1〜LD7は、常温付近では温度変化に対して発振閾値電流のみが変化して、スロープ効率は余り変わらないという特性を有している。そこで、このようなGaN系半導体レーザLD1〜LD7を駆動対象とする本実施形態においては、ある電流域で決めた設定値補正パターンをほぼ全出力域で使用可能となるので、出力を変えても補正パターンを変える必要がない。この点は、特にGaN系半導体レーザのみについて言えることではなく、使用する温度域について、発振閾値電流の温度特性係数T0に対し、スロープ効率の温度特性係数T1が小さい半導体レーザを駆動対象とする場合一般に言えることである。
なお上記係数T0は半導体レーザのIL波形(駆動電流−光出力特性)における発振閾値電流Ithの温度特性を表す係数であり、係数T1は半導体レーザのスロープ効率ηdの温度特性を表す係数である。ある温度Taの時に発振閾値電流Itha、スロープ効率ηdaを有するIL波形が、ある温度Tbでは発振閾値電流Ithb、スロープ効率ηdbとなるとすると、T0およびT1はそれぞれ以下の(数1)式で定義される。
Figure 2007103823
なお、設定値補正パターンすなわち、駆動開始からの経過時間およびそれに対応する差分信号S22の組み合わせは、その組み合わせの数が多い(より短い時間毎に差分信号S22をサンプリングする)ほど、光出力安定化の効果は高くなる。しかし、余りに多過ぎると、それを保持しておくためにより大容量のメモリが必要となり、またパラメータを処理するためにより長い時間、かつ複雑なシステムが必要になる。
また、本発明において用いられる設定値補正パターンは、以上説明した方法以外の方法によって作成することも可能である。以下、図18の構成を参考にしてその一例を説明する。本方法では、図18に示すものと同様の構成により、半導体レーザLD1〜LD7がAPC駆動される。また、そのとき光ファイバ30から出射する合波レーザ光Bの光出力が、半導体レーザLD1〜LD7の発熱の影響を実質的に受けない位置に配された外部光検出器によって検出される。そして、この外部光検出器の出力の時間経過に伴う変化特性から、該出力を一定化することになる設定値S11が、半導体レーザLD1〜LD7の駆動開始時からの経過時間毎に計算により求められる。このようにして求められた、設定値S11の時間経過に伴う変化パターンも、設定値補正パターンとして使用することができる。
また、以上の実施形態におけるように、複数の半導体レーザの各々から出射したレーザ光が合波される場合には、それら複数の半導体レーザのAPC用設定値を変化させる処理を、複数の半導体レーザ間で時間的遅延を付けて行うことが望ましい。そのようにすれば、複数の半導体レーザのそれぞれにおける細かい光出力変動が相殺されて、合波レーザ光の光出力変化がより滑らかになる。つまり、上記遅延が無いときの合波レーザ光の光出力が図23に例示するようなものである場合、遅延を付けることによりその光出力は、図24に示すように滑らかに変化するようになる。
また、以上説明した実施形態は、複数の半導体レーザを駆動するものであるが、本発明による半導体レーザの駆動方法は、1つの半導体レーザを駆動する場合にも同様に適用可能である。また、複数の半導体レーザを駆動する場合、前述したように光ファイバ等で合波を行う場合以外にも本発明を適用可能であることは勿論である。
さらに本発明による半導体レーザの駆動方法を実施する際には、半導体レーザ消灯時の駆動電流値を0mAにはせず、発振閾値電流より少し下の電流を流し続けるようにしてもよい。例えば、発振閾値電流が35mAの半導体レーザには、30mA程度の電流を流すとよい。そうすることにより、半導体レーザの消灯時と点灯時の温度差を減らし、APC駆動時の出力変動を小さくすることができる。
さらに、本発明による半導体レーザの駆動方法は、図11〜13に示したような合波型のレーザモジュールに限らず、例えば図22に示すように、1個ずつパッケージ化されたタイプの半導体レーザ装置500を共通の放熱体501に固定して1個ずつ使用するようにした構造にも適用可能である。本構造において、各半導体レーザ装置500が出射したレーザ光は、それぞれ光ファイバ502によって使用位置まで導かれるようになっている。
以下、上記半導体レーザ装置500の構造について図15を参照して説明する。なおこの図15において、図11〜13中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについての説明は特に必要のない限り省略する(以下、同様)。
図示の通りこの半導体レーザ装置500は、パッケージ505内に、Canパッケージタイプ半導体レーザLDと、そこから出射したレーザ光Bを集光する例えばボールレンズ504と、このボールレンズ504を支持する支持部材503と、上記光ファイバ502の先端部を収容してなるものである。上記Canパッケージタイプ半導体レーザLDは、いわゆるCanタイプのパッケージCP内にレーザダイオードチップCLDを有するものである。すなわち、ステムSTに固定されてパッケージCP内に配置されたヒートブロックHBにレーザダイオードチップCLDが固定され、そこから前方(図中右方)に発せられたレーザ光BがパッケージCPの窓ガラスWDから出射するようになっている。また上記ヒートブロックHBには、レーザダイオードチップCLDが発するいわゆる後方出射光RBを検出する、フォトダイオード等の光検出器PDも固定されている。
この構造においては、Canパッケージタイプ半導体レーザLDから出射したレーザ光Bがボールレンズ504によって集光され、その収束位置に入射端面が位置するように配設された光ファイバ502に該端面から入射し、この光ファイバ502を伝搬して所定の使用位置まで送られるようになっている。
さらに本発明は、図25に示すように、2つの半導体レーザから発せられたレーザ光を合波した上で1本の光ファイバに入射させる構造を持つ半導体レーザ装置550に対しても適用可能である。すなわちこの半導体レーザ装置550は、図15のCanパッケージタイプ半導体レーザLDと同様の半導体レーザLD51およびLD52と、それらから各々発散光状態で出射したレーザ光B51、B52を各々平行光化するレンズ551および552と、平行光となったレーザ光B51、B52を1本に合波するビームスプリッタ553と、合波後のレーザ光Bを集光して光ファイバ502に入射させる集光レンズ554とから構成されている。
上述の半導体レーザLD51およびLD52を本発明の駆動方法で駆動した場合にも、基本的に、先に説明した通りの本発明による効果を奏することができる。
さらに本発明は、図26に示すように、2つの半導体レーザ600、600から発せられたレーザ光を各々光ファイバ601、601に入射させ、それらの光ファイバ601、601を1本の光ファイバ602と結合させてレーザ光を合波するようにした半導体レーザ装置に対しても適用可能である。
この半導体レーザ装置の光ファイバ結合部を詳しく図27に示す。そこに図示の通り光ファイバ601の各々はコア601aおよび、その外側に配されたクラッド601bから構成され、光ファイバ602もコア602aおよび、その外側に配されたクラッド602bから構成されている。そして、光ファイバ601の各コア601aが、光ファイバ602のコア602aと結合するようにそれらの光ファイバ601および602が融着結合されて、2本のレーザ光を1本に合波するようになっている。
上述の半導体レーザ600、600を本発明の駆動方法で駆動した場合にも、基本的に、先に説明した通りの本発明による効果を奏することができる。
なお、上述のように2本の光ファイバを1本の光ファイバと融着する構成に限らず、3本以上の光ファイバを1本の光ファイバと融着した構成を有する半導体レーザ装置に対しても、本発明は同様に適用可能である。
本発明の一実施形態の方法により駆動される半導体レーザを露光光源として備えた画像露光装置の外観を示す斜視図 図1の画像露光装置のスキャナの構成を示す斜視図 (A)は感光材料に形成される露光済み領域を示す平面図、(B)は各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す図 図1の画像露光装置の露光ヘッドの概略構成を示す斜視図 上記露光ヘッドの断面図 デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図 (A)および(B)はDMDの動作を説明するための説明図 (A)および(B)は、DMDを傾斜配置しない場合と傾斜配置する場合とで、露光ビームの配置および走査線を比較して示す平面図 ファイバアレイ光源の構成を示す斜視図 ファイバアレイ光源のレーザ出射部における発光点の配列を示す正面図 マルチモード光ファイバの構成を示す図 合波レーザ光源の構成を示す平面図 レーザモジュールの構成を示す平面図 図12に示すレーザモジュールの構成を示す側面図 図12に示すレーザモジュールの構成を示す部分正面図 本発明に用いられる半導体レーザの別の例を示す一部破断側面図 (A)および(B)は、DMDの使用領域の例を示す図 上記画像露光装置の電気的構成を示すブロック図 上記電気的構成における半導体レーザ駆動部を詳しく示すブロック図 従来方法でAPC駆動された半導体レーザの光出力変化特性を、温度変化特性等と併せて示すグラフ 本発明の方法で駆動された半導体レーザの光出力変化特性例を示すグラフ 本発明の一実施形態による補正パターンの導出装置を概略的に示すブロック図 本発明の駆動方法が適用される半導体レーザ装置の別の例を示す斜視図 本発明の方法で駆動された半導体レーザの光出力変化特性の一例を示すグラフ 本発明の方法で駆動された半導体レーザの光出力変化特性の別の例を示すグラフ 本発明の駆動方法が適用される半導体レーザのさらに別の例を示す一部破断側面図 本発明の駆動方法が適用される半導体レーザのさらに別の例を示す一部破断側面図 図26の装置の一部を拡大して示す概略側面図
符号の説明
LD1〜LD7 GaN系半導体レーザ
LD51、LD52、600 半導体レーザ
PD1〜PD7 光検出器
PD8 外部光検出器
30 マルチモード光ファイバ
50 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
55 マイクロレンズアレイ
66 レーザモジュール
66 ファイバアレイ光源
300 全体制御部
303 D/A変換部
305 レーザ駆動部
400 定電流電源
401、451 比較部
402 加算部
403 入力部
404 加算部
452 設定値モニタ部
453 出力部
500 半導体レーザ
501 放熱体
502、601、602 光ファイバ

Claims (22)

  1. 1つまたは複数の半導体レーザの光出力を光検出器により検出し、この光検出器の出力と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値との比較結果に基づいて半導体レーザの駆動電流を制御することにより、該半導体レーザを目標光出力が得られるように定出力制御する半導体レーザの駆動方法において、
    前記設定値および/または光検出器の出力を、実際の光出力が一定化するように、駆動開始からの経過時間に応じて補正する補正パターンを予め作成しておき、
    半導体レーザを駆動開始させてから所定の期間、前記設定値および/または光検出器の出力を前記補正パターンに従って変化させることを特徴とする半導体レーザの駆動方法。
  2. 前記補正パターンを1つだけ用い、その補正パターンを複数の半導体レーザに対して共通に使用することを特徴とする請求項1記載の半導体レーザの駆動方法。
  3. 前記設定値および/または光検出器の出力を前記補正パターンに従って変化させる処理を、複数の半導体レーザに対して共通のタイミングで行うことを特徴とする請求項2記載の半導体レーザの駆動方法。
  4. 前記複数の半導体レーザの各々から出射したレーザ光が合波される場合に、前記設定値および/または光検出器の出力を前記補正パターンに従って変化させる処理を、複数の半導体レーザ間で時間的遅延を付けて行うことを特徴とする請求項2記載の半導体レーザの駆動方法。
  5. 共通の放熱体上に固定された複数の半導体レーザを駆動することを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の半導体レーザの駆動方法。
  6. 複数の半導体レーザと、それらから各々出射したレーザ光が入力されて該レーザ光を合波する光ファイバとを有する装置において、前記複数の半導体レーザを駆動することを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の半導体レーザの駆動方法。
  7. 前記半導体レーザとして、GaN系半導体レーザを駆動することを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載の半導体レーザの駆動方法。
  8. 前記光検出器として、半導体レーザと共通のパッケージ内に配設されたものを用いることを特徴とする請求項1から7いずれか1項記載の半導体レーザの駆動方法。
  9. 1つまたは複数の半導体レーザの光出力を光検出器により検出し、この光検出器の出力と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値との比較結果に基づいて半導体レーザの駆動電流を制御することにより、該半導体レーザを目標光出力が得られるように定出力制御する構成を備えた半導体レーザの駆動装置において、
    前記設定値および/または光検出器の出力を、実際の光出力が一定化するように、駆動開始からの経過時間に応じて補正する補正パターンを記憶した記憶手段と、
    半導体レーザを駆動開始させてから所定の期間、前記設定値および/または光検出器の出力を前記補正パターンに従って変化させる制御手段とを備えたことを特徴とする半導体レーザの駆動装置。
  10. 前記制御手段が、1つの前記補正パターンを複数の半導体レーザに対して共通に使用するように構成されていることを特徴とする請求項9記載の半導体レーザの駆動装置。
  11. 前記制御手段が、前記設定値および/または光検出器の出力を前記補正パターンに従って変化させる処理を、複数の半導体レーザに対して共通のタイミングで行うように構成されていることを特徴とする請求項10記載の半導体レーザの駆動装置。
  12. 前記複数の半導体レーザの各々から出射したレーザ光が合波される構成において、該複数の半導体レーザを駆動する装置であって、
    前記制御手段が、前記設定値および/または光検出器の出力を前記補正パターンに従って変化させる処理を、複数の半導体レーザ間で時間的遅延を付けて行うように構成されていることを特徴とする請求項10記載の半導体レーザの駆動装置。
  13. 共通の放熱体上に固定された複数の半導体レーザを駆動することを特徴とする請求項9から12いずれか1項記載の半導体レーザの駆動装置。
  14. 複数の半導体レーザと、それらから各々出射したレーザ光が入力されて該レーザ光を合波する光ファイバとを有する装置において、前記複数の半導体レーザを駆動することを特徴とする請求項9から13いずれか1項記載の半導体レーザの駆動装置。
  15. 前記半導体レーザとして、GaN系半導体レーザを駆動することを特徴とする請求項9から14いずれか1項記載の半導体レーザの駆動装置。
  16. 前記光検出器が、半導体レーザと共通のパッケージ内に配設されたものであることを特徴とする請求項9から15いずれか1項記載の半導体レーザの駆動装置。
  17. 請求項1から8いずれか1項記載の半導体レーザの駆動方法に用いられる前記補正パターンを導出する方法であって、
    駆動対象の半導体レーザを、前記光検出器の出力と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値との比較結果に基づいて駆動電流を制御することにより比較的高速で定出力制御駆動し、
    このとき、実質的に該半導体レーザの発熱の影響を受けない位置に配された、前記光検出器とは別の光検出器によって前記駆動対象の半導体レーザの光出力を検出し、
    この別の光検出器が検出する光出力が一定となるように、前記定出力制御駆動における前記設定値および/または光検出器の出力を比較的低速で変化させ、
    この設定値および/または光検出器の出力の変化のパターンを前記補正パターンとして採取することを特徴とする補正パターンの導出方法。
  18. 請求項1から8いずれか1項記載の半導体レーザの駆動方法に用いられる前記補正パターンを導出する方法であって、
    駆動対象の半導体レーザを、前記光検出器の出力と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値との比較結果に基づいて駆動電流を制御することにより定出力制御駆動し、
    そのとき該半導体レーザから発せられる光の少なくとも一部を、実質的に該半導体レーザの発熱の影響を受けない位置に配された、前記光検出器とは別の光検出器によって検出し、
    該別の光検出器の出力の時間経過に伴う変化特性から、該出力を一定化することになる前記設定値および/または光検出器の出力の補正量を経過時間毎に計算により求め、
    この計算による補正量と経過時間との関係を、前記補正パターンとして採取することを特徴とする補正パターンの導出方法。
  19. 前記定出力制御駆動を行うための光検出器として、駆動対象の半導体レーザと共通のパッケージ内に配設されたものを用いることを特徴とする請求項17または18記載の補正パターンの導出方法。
  20. 請求項9から16いずれか1項記載の半導体レーザの駆動装置に用いられる前記補正パターンを導出する装置であって、
    駆動対象の半導体レーザの光出力を検出する光検出器と、
    前記半導体レーザを、前記光検出器の出力と、半導体レーザの目標光出力に対応した設定値との比較結果に基づいて駆動電流を制御することにより比較的高速で定出力制御駆動させる定出力駆動回路と、
    実質的に前記半導体レーザの発熱の影響を受けない位置に配されて該半導体レーザの光出力を検出する、前記光検出器とは別の光検出器と、
    この別の光検出器が検出する光出力が一定となるように、前記定出力制御駆動における設定値および/または光検出器の出力を比較的低速で変化させ、この設定値および/または光検出器の出力の変化のパターンを前記補正パターンとして採取する手段とを備えたことを特徴とする補正パターンの導出装置。
  21. 前記定出力制御駆動を行うための光検出器として、駆動対象の半導体レーザと共通のパッケージ内に配設されたものが用いられていることを特徴とする請求項20記載の補正パターンの導出装置。
  22. 半導体レーザから発せられた光を空間光変調素子によって変調し、その変調された光により感光材料を露光させる露光装置において、
    半導体レーザを駆動する装置として、請求項9から16いずれか1項記載の半導体レーザの駆動装置が用いられたことを特徴とする露光装置。
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