JP2003338660A - 半導体レーザ駆動回路 - Google Patents

半導体レーザ駆動回路

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JP2003338660A
JP2003338660A JP2002145075A JP2002145075A JP2003338660A JP 2003338660 A JP2003338660 A JP 2003338660A JP 2002145075 A JP2002145075 A JP 2002145075A JP 2002145075 A JP2002145075 A JP 2002145075A JP 2003338660 A JP2003338660 A JP 2003338660A
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light
semiconductor lasers
semiconductor
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JP2002145075A
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Inventor
Takeshi Fujii
武 藤井
Yoji Okazaki
洋二 岡崎
Kazuhiko Nagano
和彦 永野
Hideo Yamanaka
英生 山中
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の半導体レーザで構成されたレーザ光源に
おいて、レーザ光源の交換やメンテナンス周期を延長す
ることができ、コストダウンが可能な半導体レーザ駆動
回路を提供する。 【解決手段】各々の半導体レーザの出力効率の経時劣化
率を測定し、この測定値に応じて、各々の半導体レーザ
の光出力に差を与えるように制御する。これにより、経
時劣化率が大きい半導体レーザの光出力を小さくして、
その分寿命を延長することができるので、レーザ光源の
交換やメンテナンス周期を延長することができ、長周期
化することが可能となる。その結果、ランニングコスト
を含めて大幅なコストダウンが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の半導体レー
ザの光出力を束ねて構成された高出力のレーザ光源にお
いて、半導体レーザの駆動を制御する半導体レーザ駆動
回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の半導体レーザから出射される光を
合波し、これを1つの高出力の光ビームとして利用する
レーザ光源が知られている。従来の半導体レーザ駆動回
路では、このレーザ光源の光出力(光量)を略一定に保
つために、各半導体レーザの光出力を定期的に略一定の
同一値に保つように制御していた。
【0003】また、半導体レーザは、その光出力を大き
くすればするほど、すなわち駆動電流を大きくすればす
るほど、その寿命が短くなるという特性があり、一般的
には、光出力(駆動電流)の2乗に反比例して寿命が短
くなると言われている。また、レーザ光源において、各
半導体レーザの出力効率(光出力÷駆動電流)の経時劣
化率に関しても個体差があることが良く知られている。
【0004】以下、従来の半導体レーザ駆動回路の駆動
方式について一例を挙げて具体的に説明する。
【0005】図13のグラフは、3つの半導体レーザ
(LD)A,B,Cによって構成されたレーザ光源の駆
動方式を示すものであり、図中縦軸は各LDA,B,C
の光量、横軸は、経過時間を表す。図示例の場合、時間
0の時点におけるLDA,B,Cの光量は全て同じ
‘1’であり、その総和は‘3’である。また、時間t
の経過後では、LDA,B,Cの光量はそれぞれ0.
9,0.8,0.7になり、その総和は‘2.4’であ
るとする。
【0006】この場合、従来の半導体レーザ駆動回路で
は、時間tの時点において、個々のLDA,B,Cの光
量を時間0の時点と同じ‘1’に戻していた。すなわ
ち、LDAは、その光量すなわち駆動電流を1/0.9
(≒1.1)倍、LDBは1/0.8(=1.25)
倍、LDCは1/0.7(≒1.43)倍していた。
【0007】前述のように、LDの寿命は、一般的に光
出力の2乗に反比例すると言われており、この場合、L
DAの寿命はK/(1.1)2 ≒0.81K、LDBは
K/(1.25)2 =0.64K、LDCはK/(1.
43)2 ≒0.49Kとなる(Kは係数)。
【0008】したがって、従来の半導体レーザ駆動回路
の駆動方式のように、全てのLDの光出力を略同じ一定
値に保つような制御を実施した場合、出力効率の経時劣
化率の大きなLDに関しては、経時と共に駆動電流が大
きくなり、それがまた寿命を短くするという悪循環に陥
り、著しい寿命の低下を招いていた。
【0009】また、レーザ光源の交換もしくはメンテナ
ンス周期は、使用している複数のLDのうち、最も寿命
の短いものに合わせる必要があり、従来技術の場合に
は、短周期での交換、メンテナンスが求められるため、
大きなコストアップ要因となっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術に基づく問題点を解消し、複数の半導体レーザ
で構成されたレーザ光源において、レーザ光源の交換や
メンテナンス周期を延長することができ、コストダウン
が可能な半導体レーザ駆動回路を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、複数の半導体レーザで構成されるレーザ
光源の半導体レーザ駆動回路であって、各々の前記半導
体レーザの出力効率の経時劣化率を測定する測定手段
と、この測定手段による測定値に応じて、各々の前記半
導体レーザの光出力に差を与えるように制御する制御手
段とを備えることを特徴とする半導体レーザ駆動回路を
提供するものである。
【0012】ここで、前記測定手段は、各々の前記半導
体レーザについて、経時前および経時後における駆動電
流値を同じ値に設定し、各々の前記半導体レーザの経時
前および経時後における光出力の差に基づいて、各々の
前記半導体レーザの出力効率の経時劣化率を測定する、
または、各々の前記半導体レーザについて、経時前およ
び経時後における光出力を同じ値に設定し、各々の前記
半導体レーザの経時前および経時後における駆動電流値
の差に基づいて、各々の前記半導体レーザの出力効率の
経時劣化率を測定するのが好ましい。
【0013】また、前記制御手段は、出力効率の経時劣
化率の小さい半導体レーザの光出力を、出力効率の経時
劣化率の大きい半導体レーザの光出力よりも大きくする
よう制御するのが好ましい。
【0014】また、前記制御手段は、全ての前記半導体
レーザの光出力の総和が概略一定となるように制御する
のが好ましい。
【0015】また、前記制御手段は、全ての前記半導体
レーザの光出力の総和の平均の経時劣化率を全ての前記
半導体レーザに同じく適用して、各々の前記半導体レー
ザの光出力に差を与え、かつ全ての前記半導体レーザの
光出力の総和が概略一定となるように制御するのが好ま
しい。
【0016】また、全ての前記半導体レーザは、1つの
パッケージ内に実装されているのが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、添付の図面に示す好適実
施例に基づいて、本発明の半導体レーザ駆動回路を詳細
に説明する。
【0018】図1は、本発明を適用する露光装置の一実
施例の構成概略図である。同図に示す露光装置10は、
高出力の光ビームによって露光対象物20を直接露光す
るものであり、基台12と、露光対象物20を載置して
搬送するフラットベッド型のステージ14と、画像デー
タ(デジタルデータ)に応じて変調された光ビームによ
り、ステージ14に載置されて搬送される露光対象物2
0を直接露光する露光ヘッド16とを備えている。
【0019】ここで、基台12には、図中矢印X方向の
中央部に、その上面を跨ぐようにコの字型の支持部材1
2aが設けられている。また、基台12上面の図中矢印
Y方向(矢印X方向と概略直交する方向)の両端部近傍
には、矢印X方向に沿って、ステージ14が載置される
2本のガイド12bが設けられている。
【0020】ステージ14は、上記2本のガイド12b
の上に載置されており、本実施形態の場合、図示してい
ないリニアモータ等の駆動装置により、ガイド12bに
沿って矢印X方向に移動(副走査)可能に構成されてい
る。
【0021】露光ヘッド16は、本実施形態の場合、一
度に1ライン(図中矢印Y方向の全長)分の画像を露光
可能なラインヘッドであり、露光ヘッド16から出射さ
れる光ビームが、ステージ14(すなわち、露光対象物
20)の上面に対向するように、基台12中央部に設け
られているコの字型の支持部材12aに固定されてい
る。
【0022】また、図中参照符号18で示すものは、露
光対象物20の配置(位置、傾斜等)を検出するCCD
(固体撮像素子)カメラ等の位置検出センサであり、露
光ヘッド16と同様、ステージ14の上面に対向するよ
うに、コの字型の支持部材12aに固定されている。
【0023】なお、図1に示す露光装置10は、単に本
発明を適用する露光装置の一例を示すものであり、その
各部位は、同様の機能を果す従来公知の他の構成要素に
よっても容易に実現可能である。本発明は、この露光装
置10に限定されず、従来公知の各種の露光装置に適用
可能である。
【0024】例えば、露光ヘッド16は、1ライン中の
一部だけを露光可能なものを用い、これを矢印Y方向に
走査(主走査)して1ラインの画像を露光した後、ステ
ージ14を矢印X方向に1ラインずつ移動(副走査)し
て画像を露光したり、あるいはステージ14または露光
ヘッド16の一方を固定して、他方の露光ヘッド16ま
たはステージ14を主走査および副走査するようにして
もよい。また、ステージもフラットベッド型のものに限
定されず、縦置き型、ドラム型のものなど従来公知の形
態のものがいずれも利用可能である。
【0025】続いて、露光ヘッド16について説明す
る。
【0026】露光ヘッド16は、光ビームを出射する複
数の光源ユニット40と、画像データに応じて、各々の
光源ユニット40から出射される光ビームを変調する複
数の露光ユニット22とを備えている。上記の通り、本
実施形態の場合、これら複数の光源ユニット40および
複数の露光ユニット22によりラインヘッドが構成され
る。
【0027】露光ユニット22は、図2に示すように、
光源ユニット40から入射される光ビームを空間変調素
子30の各反射面上に収束させるレンズ26,28と、
レンズ26,28を介して入射された光ビームを画像デ
ータに応じて各画素毎に光変調する空間変調素子30
と、空間変調素子30で変調された光ビームを露光対象
物20の表面に倍率を変えて結像させるズームレンズ3
2,34とを備えている。
【0028】露光ユニット22を構成する各部材は、本
実施形態の場合、ケーシング38内の所定箇所に配置さ
れている。なお、これに限定されず、可能であれば、光
源ユニット40を含めて全ての部材をケーシング38内
に格納してもよい。
【0029】ここで、空間変調素子30は、例えば複数
の可動マイクロミラーを配列したデジタル・マイクロミ
ラー・デバイス(DMD、テキサツ・インスツルメント
社製)や、反射回折格子型のグレーティング・ライト・
バルブ素子(GLV素子、シリコン・ライトマシーン社
製)の他、従来公知の空間変調素子がいずれも利用可能
可能である。なお、GLV素子の詳細については米国特
許第5311360号に記載されている。空間変調素子
30の詳細については後述する。
【0030】ズームレンズ34は、駆動モータ36の駆
動により図示しないガイドに沿って光軸方向に移動可能
に支持されており、これによって露光倍率の調整が行わ
れる。ズームレンズ34から出射される光ビームは、ケ
ーシング38に設けられた図示しない開口部を通過して
露光対象物20の表面に照射される。なお、通常、ズー
ムレンズは組合せレンズで構成されるが、同図では、構
成を簡略化して1枚のレンズのみを示してある。
【0031】個々の露光ユニット22は、1ライン分の
画像のうちの一部をそれぞれ露光するものであり、ライ
ンヘッドを構成する全ての露光ユニット22により、1
ライン分の画像を1度に露光可能である。なお、ライン
ヘッドを構成する露光ユニット22の個数は必要に応じ
て適宜決定すればよく、何個の露光ユニット22を使用
してもよい。露光ヘッド16を複数の露光ユニット22
で構成した場合の配列方式については後述する。
【0032】一方、光源ユニット40は、本実施形態の
場合、複数の半導体レーザ(LD)チップを搭載し、そ
の全ての光出力を合波して1本の光ファイバ42に光結
合する合波モジュールを複数、図示例の場合、9個の合
波モジュールを備えている。これら9個の合波モジュー
ルの各々に光結合された9本の光ファイバ42が3×3
のアレイ状に配列されて束ねられ、これらの合波モジュ
ールおよび光ファイバ42によりレーザ光源24が構成
されている。
【0033】アレイ状に束ねられた光ファイバ42の端
部は、露光ユニット22のケーシング38の側壁に設け
られた開口部(図示せず)を通してケーシング38内に
導入されている。また、露光ユニット22の空間変調素
子30および光源ユニット40の各々は、図示しないド
ライバを介して、これらを制御する図示しないコントロ
ーラに接続されている。なお、光源ユニット40の個数
は、露光ユニット22の個数に応じて適宜決定すればよ
い。
【0034】続いて、レーザ光源24の詳細について説
明する。
【0035】レーザ光源24は、露光装置10で必要と
する所定光量の光出力が得られるものであれば何ら限定
されず、図3に示す各種形態のものが利用可能である。
例えば、同図(A)は、複数のLD44をアレイ状に配
置したものである。また、同図(B)は、個々のLD4
4の光出力をそれぞれ個別の光ファイバ42に光結合
し、これら複数本の光ファイバ42をアレイ状に束ねた
ものである。
【0036】同図(C)は、特願2001−27387
0号及び特願2001−273871号に記載されてい
るレーザ光源であり、1つのパッケージ内に複数のLD
チップを搭載し、その全ての光出力を合波して1本の光
ファイバ42に光結合する合波モジュール46を使用し
たものである。また、同図(D)は、本実施形態のもの
であり、合波モジュール46に光結合された複数の光フ
ァイバ42をアレイ状に束ねたものである。
【0037】図3(E)は、特願2001−27384
9号に記載のものであり、図4(A)に示すように、複
数の発光点52を有するLDチップ48が、図4(B)
に示すように、所定方向に沿ってヒートシンクブロック
50上に複数個配列固定されている。
【0038】なお、レーザ光源24の種類や、用いられ
るLDの個数、その配列方法等は何ら限定されず、必要
な光出力(光量)に応じて、1つ以上のLDを適宜組み
合わせて構成すればよい。
【0039】ここで、図3(D)に記載の本実施形態の
レーザ光源について説明する。
【0040】図3(D)に記載のレーザ光源24は、図
5にその詳細を示すように、多数のLDチップから出射
される光ビームを1本の光ファイバ42に合波する複数
個、図示例の場合、9個(一部のみ図示)の合波モジュ
ール46と、その一方の端部が、9個の合波モジュール
46の光出力の各々に光結合され、且つその他方の端部
が、3×3のアレイ状に配列された光ファイバ42とを
備えている。
【0041】各々の合波モジュール46は、図6に詳細
を示すように、例えば銅からなるヒートシンクブロック
54上に配列固定された複数個、図示例の場合、7個の
横マルチモード窒化ガリウム系半導体レーザ(以下、窒
化ガリウム系LDという)56と、窒化ガリウム系LD
56の各々に対向して設けられたコリメータレンズ58
と、集光レンズ60とを備え、その光出力が1本の光フ
ァイバ42に光結合されている。
【0042】ヒートシンクブロック54、LD56、コ
リメータレンズ58、および集光レンズ60は、上方が
開口した箱状のパッケージ62内に収容され、パッケー
ジ62の開口がパッケージ蓋64によって閉じられるこ
とにより、パッケージ62およびパッケージ蓋64が構
成する閉空間内に密閉保持される。
【0043】パッケージ62の底面にはベース板66が
固定され、このベース板66の上面に前記ヒートシンク
ブロック54が取り付けられ、そしてこのヒートシンク
ブロック54にコリメータレンズ58を保持するコリメ
ータレンズホルダ68が固定されている。さらに、ベー
ス板66の上面には、集光レンズ60を保持する集光レ
ンズホルダ70と、光ファイバ42の入射端部を保持す
るファイバホルダ72が固定されている。また窒化ガリ
ウム系LD56に駆動電流を供給する配線74は、パッ
ケージ62の横壁面に形成された図示しない気密封止材
料で封止される開口部を通してパッケージ62外に引き
出されている。
【0044】コリメータレンズ58は、窒化ガリウム系
LD56の発光点の並び方向の開口径が該方向に垂直な
方向(図6(B)の上下方向)の開口径よりも小さく
(すなわち、細長い形状で)形成されて、上記発光点の
並び方向に密接配置されている。窒化ガリウム系LD5
6としては、例えば、発光幅が2μmで、活性層と平行
な方向、垂直な方向の拡がり角がそれぞれ10°、30
°の状態で各々光ビームを発するものが用いられる。こ
れらの窒化ガリウム系LD56は、活性層と平行な方向
に発光点が1列に並ぶように配設されている。
【0045】したがって、各発光点から発せられた光ビ
ームは、上述のように細長い形状とされた各コリメータ
レンズ58に対して、拡がり角最大の方向が開口径大の
方向と一致し、拡がり角最小の方向が開口径小の方向と
一致する状態で入射することになる。つまり、細長い形
状とされた各コリメータレンズ58は、入射する光ビー
ムの楕円形の断面形状に対応して、非有効成分を極力少
なくして使用されることになる。
【0046】例えば、本実施形態では、コリメータレン
ズ58の水平方向および垂直方向の開口径1.1mm、
4.6mm、焦点距離3mm、NA0.6、コリメータ
レンズ58に入射する光ビームの水平方向および垂直方
向のビーム径0.9mm、2.6mmが使用できる。ま
た、コリメータレンズ58はピッチ1.25mmで配置
される。
【0047】集光レンズ60は、非球面円形レンズの光
軸を含む領域を細長く切り取って、コリメータレンズ5
8の並び方向すなわち水平方向に長く、それと直角な方
向に短い形状とされている。集光レンズ60は、例え
ば、焦点距離12.5mm、NA0.3であるものが使
用できる。上記コリメータレンズ58および集光レンズ
60は、例えば樹脂あるいは光学ガラスをモールド成形
することによって形成される。
【0048】他方、光ファイバ42は、例えば三菱電線
製のグレーデッドインデックス型を基本としたコア中心
部がグレーデッドインデックス型で外周部がステップイ
ンデックス型であるコア径25μm、NA0.3、端面
コートの透過率99.5%以上のファイバが使用でき
る。すなわちコア径×NAの値は7.5μmとなる。
【0049】光ビームの光ファイバ42への結合効率が
0.9、窒化ガリウム系LD56の出力100mW、窒
化ガリウム系LD56の個数7の場合、出力630mW
(=100mW×0.9×7)の合波光ビームが得られ
ることになる。
【0050】窒化ガリウム系LD56は、発振波長は4
05±10nmであり、最大出力は100mWである。
これらの窒化ガリウム系LD56から発散光状態で出射
した光ビームは、各々対向するコリメータレンズ58に
よって平行光化される。平行光とされた光ビームは、集
光レンズ60によって集光され、光ファイバ42のコア
の入射端面上で収束する。
【0051】コリメータレンズ58および集光レンズ6
0によって集光光学系が構成され、それと光ファイバ4
2とによって合波光学系が構成されている。すなわち、
集光レンズ60によって上述のように集光された光ビー
ムがこの光ファイバ42のコアに入射してそこを伝搬
し、1本の光ビームに合波されて光ファイバ42から出
射する。なお、光ファイバ42としては、例えば、ステ
ップインデックス型のものや微小コアで高いNAのもの
を使用する場合は、グレードインデックス型のもの及び
その複合型のファイバが適用可能である。
【0052】なお、各々の窒化ガリウム系LD56に対
応する個別のコリメータレンズ58の代替として、窒化
ガリウム系LD56の個数に対応する個数のレンズ要素
を有するコリメータレンズアレイが使用されてもよい。
個別のコリメータレンズを使用する場合もそれらを互い
に密接配置して、窒化ガリウム系LD56の配置ピッチ
を小さくし、空間利用効率を高めることができるが、コ
リメータレンズアレイを用いることにより、その効果を
より一層高めることが可能である。また、そのようにし
て空間利用効率が高められると、合波本数を増やすこと
ができ、更に窒化ガリウム系LD56、集光光学系およ
び光ファイバ42の組立位置精度に比較的余裕を持たせ
ることができるという効果も得られる。
【0053】上述の通り、窒化ガリウム系LD56から
出射された光ビームは、各々対応するコリメータレンズ
58でコリメートされた後、集光レンズ60を介して光
ファイバ42に入射される。各合波モジュール46に7
個の窒化ガリウム系LD56が備えられている場合、7
本のコリメートされた光ビームが、非球面ガラスモール
ドレンズ(集光レンズ)60により、光ファイバ42へ
光結合される。このコア径25μm、NA=0.3、出
力0.5Wの光ファイバ42を100本設ければ、アレ
イ状に配置された光ファイバ42からは、50W(=
0.5W×100本)のアレイ状の超高出力光ビームが
出射される。
【0054】なお、本実施形態のレーザ光源24とし
て、図3(D)に記載のレーザ光源について具体的な数
値を挙げて説明したが、前述の通り、本発明が適用され
るレーザ光源24はこの具体例に何ら限定されるもので
はない。
【0055】続いて、空間変調素子30について説明す
る。
【0056】空間変調素子30としては、図7に示すよ
うに、光ビームを光変調するための反射面が一列に配置
された一次元の空間変調素子(同図(A))、およびア
レイ状に配置された二次元の空間変調素子(同図
(B))のどちらも利用可能である。空間変調素子30
の反射面の数は何ら限定されない。また、二次元空間変
調素子は、反射面数の縦横比も1対1に限らず、任意の
比率のものが利用可能である。
【0057】本実施形態の露光装置10では、図7に示
すように、実際に露光をするに際しては、変調後の光ビ
ームの解像点数を上げるために、空間変調素子30が所
定角度傾斜して使用される。
【0058】例えば、一次元空間変調素子の場合、図7
(A)に示すように、6個の反射面が20μmのピッチ
(走査線ピッチ)で一列に配置され、傾斜させていない
場合のトータルの走査幅(ライン方向)が100μmで
あるとすると、これを所定角度傾斜させて、例えば走査
線ピッチを5μm、トータルの走査幅を25μmとして
露光することができる。
【0059】また、二次元空間変調素子の場合は、同図
(B)に示すように、6×4個の反射面が20μmのピ
ッチ(走査線ピッチ)でアレイ状に配置され、傾斜させ
ていない場合のトータルの走査幅が100μmであると
すると、これを所定角度傾斜させて、例えば走査線ピッ
チを5μm、トータルの走査幅を115μmとして露光
することができる。
【0060】二次元空間変調素子は、解像点数を上げる
ために傾斜させてもトータルの走査幅が狭くならず、ラ
インヘッドを構成する場合の空間変調素子30の部品点
数も、一次元空間変調素子よりも少数でよいという利点
があり好ましい。
【0061】なお、空間変調素子30を傾斜させて使用
した場合に、反射される光ビーム同士がオーバーラップ
して干渉する場合、図8に一例を示すように、ズームレ
ンズ32,34の構成部材の1つとしてマイクロレンズ
アレイ76およびアパーチャアレイ78を設け、マイク
ロレンズアレイ76により、空間変調素子30の個々の
反射面により反射される個々の光ビームのビーム径を絞
り、さらにアパーチャアレイ78を介して出力するのが
好ましい。
【0062】前述の通り、本実施形態の露光ヘッド16
は、ラインヘッドを構成する複数の露光ユニット22を
備えている。それぞれの露光ユニット22は、可能な場
合には一列に配置してもよいが、現実的には、物理的な
サイズの問題から一列に配置するのは困難である。した
がって、図9に示すように、二列以上の複数列にわたっ
て配置するのが好ましい。この場合、それぞれの露光ユ
ニット22は、1ライン中の異なる箇所を露光可能なよ
うに互いにずらして配置される。
【0063】図9(A)に示すように、空間変調素子3
0として、例えばDMDのような二次元空間変調素子を
使用した場合、前述のように、1つの露光ユニット22
当りの解像点数が大きく、露光ユニット22の部品点数
が少なくて済むので、容易にラインヘッドを構成可能で
ある。この場合、図1に示す露光装置10のように、露
光ヘッド16を固定し、ステージ14を搬送(副走査)
することにより、1回の定低速副走査で露光対象物20
の全面を露光可能である。
【0064】一方、図9(B)に示すように、空間変調
素子30として、例えばGLV素子のような一次元空間
変調素子を使用した場合、1つの露光ユニット22当り
の解像点数が小さく、露光ユニット22の部品点数が多
くなるので、1ライン中の一部だけを露光するように構
成する方が好ましい。この場合、例えばステージ14を
複数回高速搬送(主走査)し、さらに露光ヘッド16を
複数回高速搬送(副走査)することにより、露光対象物
20の全面を露光可能である。
【0065】次に、本実施の形態の露光装置10の動作
を説明する。
【0066】露光ヘッド16のレーザ光源24から出射
された光ビームは、レンズ26,28を介して空間変調
素子30に照射され、空間変調素子30によって同時に
変調される。駆動モータ36の駆動に伴い、ズームレン
ズ34が光軸に沿って移動され、ズームレンズ34によ
る露光倍率が調整される。空間変調素子30により変調
された光ビームは、ズームレンズ32,34を介して露
光対象物20の表面に所定の倍率で結像される。
【0067】露光開始時には、ステージ14が露光開始
位置(図1中矢印X方向の手前側)に移動される。ステ
ージ14上には露光対象物20が載置されており、その
配置は位置検出センサ18により検出される。
【0068】続いて、図示していないフレームメモリか
ら画像データが1ライン分読み出され、読み出された1
ライン分の画像データに応じて、空間変調素子46の反
射面のオンオフが制御される。これにより、露光ヘッド
16から出射される光ビームが、1ライン分の画像デー
タに応じて同時に変調されて各々オンオフされ、この光
ビームにより、露光対象物20に1ライン(図1中矢印
Y方向)分の画像が露光される。
【0069】そして、図示していないリニアモータ等の
駆動装置により、ステージ14が矢印X方向の奥手側に
1ライン分移動される(副走査)。以後、上記各工程を
繰り返し、最終的に、露光対象物10の全面に画像デー
タに対応した画像が露光される。
【0070】本実施形態の露光装置では、高出力のレー
ザ光源24を用いているので、紫外を含む所定波長領域
に感度を有する露光対象物を、デジタルデータに基づい
て直接走査露光することができる。これにより、プロキ
シミティ方式の露光装置等のマスク露光による露光装置
と比べると、下記(1)〜(6)に示す利点がある。
【0071】(1)マスクが不要でコストが削減できる
と共に製造時間を短縮することができる。これにより生
産性が向上する他、少量多品種の生産にも好適である。 (2)デジタルデータに基づいて直接走査露光するので
適宜データを補正することができ、高精度な保持機構、
アライメント機構、及び温度安定化機構が不要になり、
装置のコストダウンを図ることができると共に、高速化
及び高精細化が図られる。 (3)レーザ光源は超高圧水銀ランプに比べ安価で耐久
性に優れており、ランニングコストを低減することがで
きる。 (4)更に、レーザ光源は駆動電圧が低く消費電力を低
減できる。 (5)紫外領域に感度を有する材料だけでなくヒートモ
ード材料への記録も可能となる。 (6)特に、GaN系LDを用いた場合には、短パルス
露光により材料が熱の影響を受ける前に所定の反応を終
了させることができ、より高精細な描画(いわゆるキレ
のよい画像描画)が可能となる。
【0072】次に、本発明の半導体レーザ駆動回路につ
いて説明する。
【0073】図10は、本発明の半導体レーザ駆動回路
の一実施例の構成概略図である。同図に示す半導体レー
ザ駆動回路80は、半導体レーザ(LD)の駆動電流を
常に一定に保つよう制御するACC(Auto Current Con
trol)型のレーザ光源24に対して本発明を適用したも
のであり、LD駆動電流制御回路(A,B,C)82
と、LD(A,B,C)84と、光量検出器86と、制
御CPU(中央演算装置)88と、メモリ90とを備え
ている。
【0074】なお、図示例では、説明を簡単にするため
に、3つのLDで構成されたレーザ光源24に本発明を
適用した場合の例を挙げて説明を行うが、レーザ光源2
4が備えるLD84の個数に何ら制限がないことは既に
述べた通りである。また、ここで言うLD84とは、例
えば1つ1つの半導体レーザであると考えてもよいし、
あるいは複数の半導体レーザを統合してモジュール化し
て構成されたものと考えてもよい。
【0075】図示例の半導体レーザ駆動回路80におい
て、LD駆動電流制御回路82は、制御CPU88から
供給される制御信号に従って、各々対応するLD84を
駆動するための駆動電流を発生する。LD駆動電流制御
回路82から出力される駆動電流は、各々対応するLD
84に供給される。
【0076】LD84は、各々対応するLD駆動電流制
御回路82から供給される駆動電流の電流値に応じて、
そのオン時の光出力(光量)が決定される。LD84の
光出力は全て光量検出器86に供給される。
【0077】光量検出器86は、各LD84の光出力を
検出する。光量検出器86によって検出された各LD8
4の光出力の情報(データ)は、全て制御CPU88に
供給される。
【0078】制御CPU88は、メモリ90に記憶され
ている各LD84の駆動電流の初期値(経時前の各LD
84の駆動電流)およびこれに対応する各LD84の光
出力の情報、ならびに光量検出器86から供給される経
時後の各LD84の光出力の情報に基づいて、各LD駆
動電流制御回路82の動作を制御する制御信号を発生す
る。この制御CPU88によって発生される制御信号は
それぞれのLD駆動電流制御回路82に供給される。
【0079】半導体レーザ駆動回路80では、まず、メ
モリ90に記憶されている各LD84の駆動電流の初期
値の情報に基づいて制御CPU88で制御信号が発生さ
れ、それぞれのLD駆動電流制御回路82へ供給され
る。各LD84の駆動電流の初期値は、各LD84がこ
の駆動電流の初期値で駆動された場合に、全てのLD8
4が同一の所定光出力でオンするようあらかじめ算出さ
れた値である。
【0080】LD駆動電流制御回路82では、制御CP
U88から供給された制御信号に応じた駆動電流が発生
され、この駆動電流は、各々対応するLD84へ供給さ
れる。
【0081】LD84は、各々対応するLD駆動電流制
御回路82から供給される駆動電流に応じてその光出力
が決定される。前述の通り、各LD84がオンする場
合、初期状態では、その光出力は全て同じである。
【0082】初期状態から所定の一定期間が経過した
後、各LD84の光出力は光量検出器86によって検出
される。それぞれのLD84の駆動電流値は、ACCに
より、経時前および経時後共に同じ値に設定されてい
る。経時後の各LD84の光出力は、経時前の各LD8
4の光出力よりも小さい値となるが、各LD84の出力
効率の経時劣化率には個体差があるため、各LD84の
経時後の光出力はそれぞれ異なる。光量検出器86によ
って検出された光出力の情報は制御CPU88へ供給さ
れる。
【0083】制御CPU88では、初期状態での各LD
84の光出力と、所定の一定期間が経過した後の各LD
84の光出力との差に基づいて各LD84の出力効率の
経時劣化率が測定される。そして、この測定値に応じ
て、各々のLD84の光出力に差を与えるように制御す
る制御信号が出力される。
【0084】より具体的には、各LD84の出力効率の
経時劣化率の測定値に応じて、経時劣化率の小さいLD
84の光出力を、経時劣化率の大きいLD84の光出力
よりも大きくするように制御される。
【0085】なお、各LD84の光出力に対する差の与
え方は何ら限定されず、全てのLD84の光出力を変更
してもよいし、一部のLD84の光出力だけを変更して
もよい。例えば、経時劣化率の小さいLD84の光出力
だけを上げるようにしてもよいし、逆に、経時劣化率の
大きいLD84の光出力だけを下げるようにしてもよ
い。あるいは、経時劣化率の小さいLD84の光出力を
上げると共に、経時劣化率の大きいLD84の光出力を
相対的に下げるようにしてもよい。
【0086】また、上記露光装置10のように、常時安
定した所定(一定)の光出力が要求される場合には、レ
ーザ光源24を構成する全てのLD84の光出力の総和
が一定値となるように制御される。この場合、全てのL
D84の光出力を定数倍、例えば全てのLD84の光出
力の総和の平均の経時劣化率を全てのLD84に同じく
適用して全てのLD84の光出力を一律に定数倍しても
よいし、各LD84の光出力に対して異なる係数を乗算
してもよい。
【0087】これにより、所定の一定期間毎に、レーザ
光源24を構成する全てのLD84の光出力の総和を、
常に所定の一定値となるように制御可能であるのはもち
ろん、経時劣化率が大きいLD84の光出力を比較的小
さくして、その分寿命を延長することができるので、レ
ーザ光源24の交換やメンテナンス周期を延長すること
ができ、長周期化することが可能となる。その結果、ラ
ンニングコストを含めて大幅なコストダウンが可能とな
る。
【0088】各LD84の経時後の光出力とこれに対応
する駆動電流の情報はメモリ90に記憶される。以後、
メモリ90に記憶された情報と光量検出器86から供給
される各LD84の光出力の情報に基づいて、前述の動
作が繰り返し行われる。
【0089】以下、本発明の半導体レーザ駆動回路80
の駆動方式について一例を挙げて具体的に説明する。
【0090】図11のグラフは、図13のグラフと同様
に3つのLDA,B,Cによって構成されたレーザ光源
24の駆動方式を示すものであり、図11中縦軸は各L
DA,B,Cの光量、横軸は、経過時間を表す。また、
時間0の時点におけるLDA,B,Cの光量は全て同じ
‘1’であり、その総和は‘3’である。また、時間t
の経時後では、LDA,B,Cの光量はそれぞれ0.
9,0.8,0.7になり、その総和は‘2.4’であ
るとする。
【0091】この場合、本発明の半導体レーザ駆動回路
80では、時間tの時点において、従来技術のように、
個々のLDA,B,Cの光量を時間0の時点と同じ
‘1’に戻すのではなく、例えば全てのLDA,B,C
の光出力の総和の平均の経時劣化率を全てのLDA,
B,Cに同じく適用して、各LDA,B,Cの光出力に
差を与え、かつ全てのLDA,B,Cの光出力の総和
が、時間0の時点と概略同じである‘3’となるように
制御する。
【0092】より具体的には、全てのLDA,B,Cの
光出力の総和の平均の経時劣化率の逆数=1.25をそ
れぞれのLDA,B,Cの経時後の光出力に乗算するこ
とにより、各LDA,B,Cの光出力に差を与え、かつ
全てのLDA,B,Cの光出力の総和を概略一定とす
る。従って、LDAは、その光量すなわち駆動電流が
1.25(=3/2.4)倍されて1.125となり、
同様にLDBも1.25倍されて1となり、LDCも
1.25倍されて0.875となる。
【0093】LD84の寿命は、一般的に光出力の2乗
に反比例すると言われており、この場合、LDA,B,
Cの残寿命は一律にK/(1.25)2 =0.64Kと
なる(Kは係数)。このように、本発明を適用すること
により、LDの寿命を平均化することができ、レーザ光
源の交換やメンテナンスの周期を延長して長周期化する
ことができるので、本発明の半導体レーザ駆動回路を利
用したレーザ光源24をコストダウンすることが可能で
ある。
【0094】なお、本実施例では、全てのLDA,B,
Cの光出力の総和の平均の経時劣化率の逆数=1.25
をそれぞれのLDA,B,Cの経時後の光出力に乗算す
ることにより、各LDA,B,Cの光出力に差を与え、
かつ全てのLDA,B,Cの光出力の総和が概略一定と
なるように制御しているが、本発明はこれに限定され
ず、各LDA,B,Cの光出力に対してそれぞれ異なる
係数を乗算してもよいことは既に述べた通りである。
【0095】次に、本発明の半導体レーザ駆動回路の別
の実施例を挙げて説明する。
【0096】図12は、本発明の半導体レーザ駆動回路
の別の実施例の構成概略図である。同図に示す半導体レ
ーザ駆動回路92は、LDの光出力を常に一定に保つよ
う制御するAPC(Auto Power Control)型のレーザ光
源24に対して本発明を適用したものであり、APC回
路(A,B,C)94と、LD(A,B,C)84と、
光検出器(A,B,C)96と、制御CPU88と、メ
モリ90とを備えている。
【0097】なお、本実施例においても、3つのLDに
よって構成されたレーザ光源24に本発明を適用した場
合の一例を挙げて説明を行うが、レーザ光源24に含ま
れるLDの個数は何ら制限されない。
【0098】図示例の半導体レーザ駆動回路92におい
て、APC回路94は、制御CPU88から供給される
光量目標値の設定信号に従い、各々対応する光検出器9
6からフィードバックされる各LD84の光出力の情報
に基づいて、LD84の光出力(光量)が、光量目標値
となるようにLD84を駆動するための駆動電流を発生
する。それぞれのAPC回路94から出力される駆動電
流は、各々対応するLD84に供給されると共に、駆動
電流の検出値として制御CPU88へ供給される。
【0099】LD84は、各々対応するAPC回路94
から供給される駆動電流の電流値に応じて、そのオン時
の光出力(光量)が決定される。LD84の光出力は、
それぞれ光出力A,B,Cとして出力されると共に、各
々対応する光検出器96に供給される。
【0100】光検出器96は、各LD84の光出力を検
出する。光検出器96によって検出された各LD84の
光出力の情報(データ)は、APC回路94にフィード
バックされる。前述のように、APC回路94は、各々
対応する光検出器96からフィードバックされる各LD
84の光出力の情報に基づいて、LD84の光出力(光
量)が、光量目標値となるようにLD84を駆動するた
めの駆動電流を発生する。すなわち、APCが行われ
る。
【0101】制御CPU88は、メモリ90に記憶され
ている各LD84の光量目標値の初期値(経時前の各L
Dの光量目標値)の情報およびこれに対応して各APC
回路94が発生する駆動電流の情報、ならびにAPC回
路94から供給される経時後の各LD84の駆動電流の
情報に基づいて、各APC回路94の動作を制御する光
量目標値の設定信号を発生する。この制御CPU88に
よって発生される光量目標値の設定信号は、それぞれの
APC回路94に供給される。
【0102】半導体レーザ駆動回路92では、まず、メ
モリ90に記憶されている各LD84の光量目標値の初
期値の情報に基づいて制御CPU88で光量目標値の設
定信号が発生され、それぞれのAPC回路94へ供給さ
れる。なお、メモリ90に記憶されている各LD84の
光量目標値の初期値は、全てのLD84に対して同じ値
である。
【0103】各APC回路94は、光検出器96により
フィードバックされるLD84の光出力の情報に基づい
て、各々対応するLD84の光出力が光量目標値となる
ように駆動電流を決定する。この駆動電流は、各々対応
するLD84へ供給される。
【0104】LD84は、各々対応するAPC回路94
から供給される駆動電流に応じてその光出力が決定され
る。前述の通り、各LD84がオンする場合、初期状態
では、その光出力は全て同じとなる。各LD84の光出
力は、光検出器86によって常時検出されており、その
光出力の情報は、各々対応するAPC回路94へフィー
ドバックされる。
【0105】各LD84の光出力は、APC回路94に
より、初期状態(経時前)も、初期状態から所定の一定
期間が経過した後(経時後)も常に同じ値に制御され
る。しかし、各LD84の出力効率の経時劣化率には個
体差があるため、各APC回路94によって発生される
経時後の駆動電流はそれぞれ異なる。APC回路94に
よって発生された駆動電流の情報は制御CPU88へ供
給される。
【0106】制御CPU88では、初期状態において、
各LD84の光出力が光量目標値となるように制御した
場合の駆動電流と、所定の一定期間が経過した後におい
て、各LD84の光出力が光量目標値となるように制御
した場合の駆動電流との差に基づいて各LD84の出力
効率の経時劣化率が測定される。そして、この測定値に
応じて、各々のLD84の光出力に差を与えるように制
御する光量目標値が出力される。
【0107】より具体的には、ACC型のレーザ光源2
4に本発明を適用した場合と同様に、各LD84の出力
効率の経時劣化率の測定値に応じて、経時劣化率の小さ
いLD84の光出力を、経時劣化率の大きいLD84の
光出力よりも大きくするように制御される。同様に、各
LD84の光出力に対する差の与え方は何ら限定されな
いし、レーザ光源24を構成する全てのLD84の光出
力の総和が一定値となるように制御することも可能であ
る。
【0108】各LD84の経時後の光量目標値とこれに
対応する駆動電流の情報はメモリ90に記憶される。以
後、メモリ90に記憶された情報とAPC回路94から
供給される各LD84の駆動電流の情報に基づいて、前
述の動作が繰り返し行われる。
【0109】なお、ACC型およびAPC型のレーザ光
源24に対して本発明を適用した場合を例に挙げて説明
したが、本発明は、図示例の回路構成に限定されず、同
様の機能を果す、従来公知の他の回路構成によっても容
易に実現可能である。また、本発明は、各種形態の露光
装置、例えばPWB(プリント基板)露光装置、FPD
(フラットパネルディスプレイ)露光装置、光造形装
置、粉末焼結造形装置等の空間変調素子用の照明用光源
として好適に利用可能である。
【0110】本発明の半導体レーザ駆動回路は、基本的
に以上のようなものである。以上、本発明の半導体レー
ザ駆動回路について詳細に説明したが、本発明は上記実
施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲にお
いて、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんであ
る。
【0111】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に、本発明の半導
体レーザ駆動回路は、各々の半導体レーザの出力効率の
経時劣化率を測定し、この測定値に応じて、各々の半導
体レーザの光出力に差を与えるように制御するようにし
たものである。これにより、本発明の半導体レーザ駆動
回路によれば、経時劣化率が大きい半導体レーザの光出
力を小さくして、その分寿命を延長することができるの
で、レーザ光源の交換やメンテナンス周期を延長するこ
とができ、長周期化することが可能となる。その結果、
ランニングコストを含めて大幅なコストダウンが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する露光装置の一実施例の構成
概略図である。
【図2】 露光ユニットの一実施例の構成概略図であ
る。
【図3】 (A)、(B)、(C)、(D)および
(E)は、それぞれレーザ光源の形態を表す一実施例の
構成概略図である。
【図4】 (A)および(B)は、それぞれ図3(E)
に示すレーザ光源の一実施例の構成概略図である。
【図5】 図3(D)に示すレーザ光源の詳細を表す一
実施例の構成概略図である。
【図6】 (A)および(B)は、合波モジュールの構
成を表す一実施例の上面図および断面図である。
【図7】 (A)および(B)は、それぞれ一次元空間
変調素子および二次元空間変調素子の使用方法を表す一
実施例の構成概略図である。
【図8】 ズームレンズの一実施例の構成概略図であ
る。
【図9】 (A)および(B)は、それぞれ二次元光変
調素子および一次元光変調素子を用いた露光ヘッドの配
置および露光方法を表す一実施例の構成概略図である。
【図10】 本発明の半導体レーザ駆動回路の一実施例
の構成概略図である。
【図11】 本発明の半導体レーザ駆動回路の駆動方式
を表す一実施例のグラフである。
【図12】 本発明の半導体レーザ駆動回路の別の実施
例の構成概略図である。
【図13】 従来の半導体レーザ駆動回路の駆動方式を
表す一実施例のグラフである。
【符号の説明】
10 露光装置 12 基台 12a 支持部材 12b ガイド 14 ステージ 16 露光ヘッド 18 位置検出センサ 20 露光対象物 22 露光ユニット 24 レーザ光源 26,28 レンズ 30 空間変調素子 32,34 ズームレンズ 38 ケーシング 40 光源ユニット 42 光ファイバ 44 半導体レーザ 46 合波モジュール 48 半導体レーザチップ 50,54 ヒートシンクブロック 52 発光点 56 窒化ガリウム系半導体レーザ 58 コリメータレンズ 60 集光レンズ 62 パッケージ 64 パッケージ蓋 68 コリメータレンズホルダ 70 集光レンズホルダ 72 ファイバホルダ 74 配線 80,92 半導体レーザ駆動回路 82 LD駆動電流制御回路 84 半導体レーザ 86 光量検出器 88 制御CPU 90 メモリ 94 APC回路 96 光検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永野 和彦 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 山中 英生 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AB02 AB28 BA09 CA01 EA15 EA24 EA28 FA03 GA01 GA12 GA17 HA03 HA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の半導体レーザで構成されるレーザ光
    源の半導体レーザ駆動回路であって、 各々の前記半導体レーザの出力効率の経時劣化率を測定
    する測定手段と、この測定手段による測定値に応じて、
    各々の前記半導体レーザの光出力に差を与えるように制
    御する制御手段とを備えることを特徴とする半導体レー
    ザ駆動回路。
  2. 【請求項2】前記測定手段は、各々の前記半導体レーザ
    について、経時前および経時後における駆動電流値を同
    じ値に設定し、各々の前記半導体レーザの経時前および
    経時後における光出力の差に基づいて、各々の前記半導
    体レーザの出力効率の経時劣化率を測定することを特徴
    とする請求項1に記載の半導体レーザ駆動回路。
  3. 【請求項3】前記測定手段は、各々の前記半導体レーザ
    について、経時前および経時後における光出力を同じ値
    に設定し、各々の前記半導体レーザの経時前および経時
    後における駆動電流値の差に基づいて、各々の前記半導
    体レーザの出力効率の経時劣化率を測定することを特徴
    とする請求項1に記載の半導体レーザ駆動回路。
  4. 【請求項4】前記制御手段は、出力効率の経時劣化率の
    小さい半導体レーザの光出力を、出力効率の経時劣化率
    の大きい半導体レーザの光出力よりも大きくするよう制
    御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の半導体レーザ駆動回路。
  5. 【請求項5】前記制御手段は、全ての前記半導体レーザ
    の光出力の総和が概略一定となるように制御することを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体レー
    ザ駆動回路。
  6. 【請求項6】前記制御手段は、全ての前記半導体レーザ
    の光出力の総和の平均の経時劣化率を全ての前記半導体
    レーザに同じく適用して、各々の前記半導体レーザの光
    出力に差を与え、かつ全ての前記半導体レーザの光出力
    の総和が概略一定となるように制御することを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載の半導体レーザ駆動回
    路。
  7. 【請求項7】全ての前記半導体レーザは、1つのパッケ
    ージ内に実装されていることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の半導体レーザ駆動回路。
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