JP2007097909A - 放射線被曝線量管理システム及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】放射線検査装置で撮影された画像とその画像の撮影に関する情報が保存される画像管理サーバに保存された画像情報から被曝線量の算出に必要な情報を抽出して被曝線量計算し、被検者の被曝線量のデータを管理する被曝線量管理装置と、院内情報データベースサーバとが、ネットワークを介して接続され、被曝線量管理装置で計算された被曝線量のデータが、院内情報データベースサーバの被検者の個人情報データベース内に記録保存され、前記被曝線量のデータが、ネットワークを介して院内情報データベースサーバと接続された端末やサーバで利用可能にした放射線被曝線量管理システムによる。
【選択図】図1
Description
特に、放射線(例えば、X線、ガンマ線、陽電子線など)を利用した放射線検査装置の発展は、それまで発見が困難であった病巣を容易に発見できることから、広く普及し始めている。
例えば、CT(Computed Tomography)と呼ばれる装置(以下CT装置という。)は、人体を輪切りにして画像化する装置であって、一般的には、X線発生器と検出器の間に被検者を配置し、被検者を中心に、X線発生器と検出器を対向させて回転させながら、X線発生器からX線を放射し、被検体を透過したX線の強度を検出器で検出し、その強度を電気信号に変換して画像化するものである。つまり、人体の内部臓器は、それぞれ異なった密度を持ち、臓器によってそれぞれX線の吸収度合い(X線減衰係数)が異なるのを利用して、被検体を透過したX線の強度を検出し、そのデータを計算して画像に変換・再構成することで、X線が透過した面、すなわち人体を輪切りにしたスライス面が画像化される。
なお、上記X線発生器と検出器が対向して回転する方式の他、X線発生器のみ回転し、検出器が円周上に多数固定配置された方式のCT装置も開発されている。
また、PET(Positron Emission Tomography)と呼ばれる「陽電子放射線断層像」を撮影する装置は、被検者の体内にブドウ糖にポジトロン(陽電子)を含ませた薬剤(FDG)を投与し、その薬剤の集積状態を放射線で測定して画像化する装置である。これは、がん細胞が正常細胞の数倍ものブドウ糖を取り込む特性を持っていることを利用する検査方法であり、高い精度で全身の検査ができることから、早期がんの発見が可能とされている。つまり、PET装置は、ガンマ線(ポジトロン消滅線)を発生させ、対向するガンマ線検出器でその透過強度を計測し、そのデータを画像化するものである。
さらに近年、前記PET装置とCT装置を一体化したPET−CT装置も開発され、実用化されている。
その他、広く普及している一般X線撮影装置、X線透視撮影装置、X線断層撮影装置など、放射線を利用した検査装置は、今や医療現場では欠かせないものとなっている。
この課題、すなわち人体への過剰な放射線被曝を解消する一方法として、検出器を複数配置して、一回のX線の発生で、複数のスライス面の画像を得るマルチスライスCT装置が開発され、X線の被爆線量を大幅に低減でき、かつ短時間で多くのデータが得られることから、大きな効果が期待されている。
また、撮影しようとする部位の放射線感受性に合わせて、X線被曝量を制御できる装置の開発もなされている。特願2003−122526号公報によれば、眼球や乳房など放射線感受性の高い部位へのX線被曝量の低減が可能となっている。
しかし、これら装置に表示される被曝線量は、その装置の検査時における放射線発生管の管電流(mA)と放射時間(sec)の積で計算された放射線の発生量が表示されているにすぎない場合や、あるいは、性別や年齢で大別し、仮想人体を利用してコンピュータシュミレーションにより算出された臓器ごとの基準値から算出された数値にすぎない場合もあり、個々の被検体自体が実際に被曝している被曝線量(実効線量)を、正確に把握することが難しいという問題があった。
このような実態は、医療現場における人体への放射線被曝の影響軽視という背景、すなわち、病変の把握を重視するため放射線検査装置による精密な検査を推奨し、被検者に対する放射線被曝の潜在的な有害性への配慮が欠如していることの影響が少なくない。
例えば、従来X線CT装置を使用していた環境に、マルチスライスCT装置を導入した場合、X線CT装置で十分であったコンピュータ端末は、マルチスライスCT装置に対しては演算能力やメモリ不足で対応しきれない。これは、マルチスライスCT装置が、一度に大量のCT画像を生成するため、その画像データをコンピュータ端末が取り込んで処理するには、高い演算能力やメモリを必要とするからである。
したがって、これら能力不足のコンピュータ端末では、撮影された画像データからの被曝線量の検出を行うことができず、その能力不足のコンピュータ端末を引き続き使用するために、被曝線量の検出を実際の画像データからでなく、前記のコンピュータシュミレーションによる基準値を用いた計算によりなされている状況にある。
また、上記能力不足のコンピュータ端末を継続して利用することにより、検査装置で撮像した画像をコンピュータのディスプレイに高精細表示できないため、モニタでの診断ができず、フィルムに記録して従来同様、フィルムで診断する方法を取らざるを得ないことになっている。
例えば、PET装置による検査は、薬剤のFDGが、尿として排泄されるため、がん細胞がなくても腎臓や膀胱に集積してしまい、腎臓がんや膀胱がん、前立腺がんなどをPET装置の画像で判別するのが困難であるとされている。また、一部の肺がんや胃がんなども、FDGの集積が判別しにくく、これら部位においては、PET装置による検査では完全な検査は困難である。
そこで、その他の検査、例えば、CT装置やMRI装置、その他生化学検査などを併用することにより、PET装置では判別しにくい部位を含めて、総合的に高度で正確な診断が可能となる。
ところが、このような検査方法においては、被検者はそれぞれの検査装置による検査ごとに放射線を被曝することになる。検査内容によっては、それら複数の検査装置での放射線の被曝は、短い期間内に行われることもあり、これら放射線被曝による被検者の身体への影響は計り知れないものがある。
しかし、一般的に放射線検査装置同士のデータに互換性はなく、1つの装置における被曝線量を、他の装置での検査時に把握することは困難であり、1被検者が一定期間に被曝したトータルの放射線の量を管理することができず、被検者は知らず知らずのうちに、膨大な放射線を被曝していることも少なくない。
すなわち、上記課題は、下記の本発明の放射線被曝線量管理システムにより解決した。
(1)放射線検査装置と、前記放射線検査装置で撮影された被検者の身体の部位の画像とその画像の撮影に関する各種情報からなる画像情報群とが保存される画像管理サーバと、前記放射線検査装置における撮影時に被検者が受けた被曝線量のデータを管理する被曝線量管理装置と、被検者の個人情報を管理する院内情報データベースサーバとが、ネットワークを介して接続されてなる放射線被曝線量管理システムにおいて、
前記被曝線量管理装置が、画像管理サーバに保存された画像情報群の中から被曝線量の算出に必要な情報を抽出し、その情報に基づいて被曝線量を計算する機能を備えてなり、前記被曝線量管理装置で計算された被曝線量のデータが、ネットワークを介して、院内情報データベースサーバに送信され、院内情報データベースサーバの被検者の個人情報データベース内に記録保存されることを特徴とする放射線被曝線量管理システム。
前記被曝線量管理装置が、画像管理サーバに保存された画像情報群の中から被曝線量の算出に必要な情報を抽出し、その情報に基づいて被曝線量を計算する機能を備えてなり、前記被曝線量管理装置で計算された被曝線量のデータが、ネットワークを介して、画像管理サーバに送信され、同画像管理サーバ内の画像情報群に記録保存されることを特徴とする放射線被曝線量管理システム。
(5)前記放射線検査装置、画像管理サーバ、被曝線量管理装置及び院内情報データベースサーバが接続されたネットワーク、ならびに前記院内情報データベースサーバに接続された院内情報ネットワークに、被曝線量に関する情報を表示する被曝線量情報開示機能を備えた被曝線量情報開示装置が接続されてなることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の放射線被曝線量管理システム。
(11)放射線検査装置で撮影された被検者の身体の部位の画像とその画像の撮影に関する各種情報からなる画像情報群とを画像管理サーバの画像情報群に読み込む第1ステップと、前記読み込まれた画像情報群の中から被検者が受けた被曝線量を算出するのに必要な情報を抽出する第2ステップと、その情報に基づいて被曝線量を計算する第3ステップと、前記被曝線量、及び任意のデータベースの被曝線量に関する情報から累積被曝線量を計算する第4ステップと、前記累積被曝線量と予め設定されている年間許容被曝線量とを比較して開示する第5ステップと、次回の放射線検査装置による撮影時の推奨撮影条件を提示する第6ステップと、を含むプログラムを記憶させてなる記憶媒体。
放射線検査装置と、前記放射線検査装置で撮影された被検者の身体の部位の画像とその画像の撮影に関する各種情報からなる画像情報群とが保存される画像管理サーバと、前記放射線検査装置における撮影時に被検者が受けた被曝線量のデータを管理する被曝線量管理装置と、被検者の個人情報を管理する院内情報データベースサーバとが、ネットワークを介して接続されてなる放射線被曝線量管理システムにおいて、前記被曝線量管理装置が、画像管理サーバに保存された画像情報群の中から被曝線量の算出に必要な情報を抽出し、その情報に基づいて被曝線量を計算する機能を備えてなり、前記被曝線量管理装置で計算された被曝線量のデータが、ネットワークを介して、院内情報データベースサーバに送信され、院内情報データベースサーバの被検者の個人情報データベース内に記録保存されるので、被検者が種類の異なる放射線検査装置において被爆した放射線量を個人情報テータベース内で一括管理することができ、個人情報データベースを参照することによりこれまで被検者が被曝した累積被曝線量が容易に確認でき、過剰な被曝を防止することが可能になる。
また、本システムにおいては、メモリを多く必要とする膨大な画像データなど、被曝線量の算出に必要ない情報を参照せず、画像管理サーバ内の画像情報群の中から抽出された被曝線量の算出に必要な情報から被曝線量を算出するので、高い演算能力を備えないコンピュータが配備されている環境でも正確な被曝線量の算出が可能である。
放射線検査装置と、前記放射線検査装置で撮影された被検者の身体の部位の画像とその画像の撮影に関する各種情報からなる画像情報群とが保存される画像管理サーバと、前記放射線検査装置における撮影時に被検者が受けた被曝線量のデータを管理する被曝線量管理装置と、被検者の個人情報を管理する院内情報データベースサーバとが、ネットワークを介して接続されてなる放射線被曝線量管理システムにおいて、前記被曝線量管理装置が、画像管理サーバに保存された画像情報群の中から被曝線量の算出に必要な情報を抽出し、その情報に基づいて被曝線量を計算する機能を備えてなり、前記被曝線量管理装置で計算された被曝線量のデータが、ネットワークを介して、画像管理サーバに送信され、同画像管理サーバ内の画像情報群に記録保存されるので、画像管理サーバ内の情報に基づいて検査結果をフィルムに記録する際、同フィルム上に被曝線量も記録して表示でき、ディスプレイ等に画像が表示できない、あるいはディスプレイ等に表示した画像が不鮮明なことなどによってフィルム画像による診断を行わねばならないシステム環境においても、当該検査における被曝線量をフイルム画像上で容易に確認することができる。
前記被曝線量管理装置が、画像管理サーバに保存された画像情報群の中から被曝線量の算出に必要な情報を抽出し、その情報に基づいて被曝線量を計算する機能を備えるとともに、院内情報データベースサーバの個人情報データベースから被曝線量の算出に必要な情報を抽出し、その情報に基づいて被曝線量を計算する機能を備えているので、前記(ア)の効果に加え、シミュレーションによる被曝線量の計算でなく、被検者が実際に被曝した放射線量が自動的にかつ正確に算出できる。
あるいは放射線検査装置で撮影された被検者の身体の部位の画像とその画像の撮影に関する各種情報からなる画像情報群とを画像管理サーバの画像情報群に読み込む第1ステップと、前記読み込まれた画像情報群の中から被検者が受けた被曝線量を算出するのに必要な情報を抽出する第2ステップと、その情報に基づいて被曝線量を計算する第3ステップと、前記被曝線量、及び任意のデータベースの被曝線量に関する情報から累積被曝線量を計算する第4ステップと、前記累積被曝線量と予め設定されている年間許容被曝線量とを比較して開示する第5ステップと、次回の放射線検査装置による撮影時の推奨撮影条件を提示する第6ステップを含むプログラムを記憶させた記憶媒体として構成することができるので、本システムの導入や移動は容易である。
図1は、本発明の放射線被曝線量管理システムの全体構成図であり、図2は、本発明の放射線被曝線量管理システムのフローチャート図、図3−1は、被曝線量管理装置による画像管理サーバの画像情報群からの被曝線量の算出に必要な情報の抽出を説明する図であり、図3−2は被曝線量管理装置で算出された被曝線量情報のネットワークサーバへの送信を説明する図である。図4は、被曝線量管理装置による画像管理サーバの画像情報群から被曝線量の算出に必要な情報が抽出され算出された被曝線量情報が、画像管理サーバに記録保存される流れの説明図である。また、図5はDICOM規格で定義されるCT画像における情報オブジェクトの例を示す図、図6−a、図6−bは、被曝線量情報開示機能の一実施例を説明する図、図7は、被曝線量情報開示機能のその他の実施例を説明する図である。
図中、1は被曝線量管理装置、2は放射線検査装置、3は画像管理サーバ、4は院内情報データベースサーバ、4aは個人情報データベース、5は画像、6は画像情報群、10aは被曝線量データテーブル、10bはブランクスペース(Private Tag)、10cは被曝線量データ、20はCT装置、30aは被検者の画像、30bは画像情報群、30cはブランクスペース(Private Tag)40aは端末、40bはサーバ、80は表示画面、81は情報群表示部、82は領域、83はスライス画像、84は被曝線量の算出に必要となる情報、85は上端数値入力部、86は下端数値入力部、87は全領域画像、88は領域選定画像、90は表示画面、91は被検者情報部、92は期間表示部、93は検査履歴表示部、94は累積被曝線量表示部、95〜99は機能ボタンである。
前記放射線検査装置2は、病院、診療所、人間ドック、その他の検査施設などの医療機関で疾病の診断や健康診断のために用いられる検査装置であり、例えば、コンピュータ断層診断装置(CT:Computed Tomography)、陽電子放出断層撮影装置(PET:Positron Emission Tomography)、単一光子放射型コンピュータ断層撮影装置(SPECT:Single Photon Emission Computed Tomography)、一般X線診断装置など放射線を利用した検査装置である。ここで、放射線とは、X線、ガンマ線、陽電子線など、前記放射線検査装置で使用され、人体への影響が懸念されるものを指してしている。
なお、放射線検査装置2としては、コンピュータ断層診断装置(CT)と、陽電子放出断層撮影装置(PET)を組み合わせたPET−CT装置のような前記各種放射線検査装置を2種以上組み合わせた複合装置であってもよい。
また、放射線を利用して治療を施す放射線治療装置を含めることも出来る。
しかし、現在、米国を始め日本を含む世界各国で、医療におけるデジタル画像の記録と通信の標準規格として、DICOM規格が採用されている。これは、DICOM規格が機器の製造者に関係なく、医用画像情報の通信を可能とするフォーマットにより生成されており、併せて記憶媒体に制限がなく採用でき、かつネットワーク・プロトコルとして TCP/IPを採用していることから、これからの病院情報システム(Hospital Information System)や地域医療ネットワーク、インターネットによるグローバルネットワークの中で,総合的な医用画像管理、画像ファイリングシステムが可能となるためである。
したがって、本発明の放射線被曝線量管理システムにおける画像情報群としては、DICOM規格により定義されるフォーマットで保存されるものが最も好ましい。
以下、本発明の放射線被曝線量管理システムの実施例においては、DICOM規格による画像情報群を採用した場合について説明する。
もちろん、本発明の放射線被曝線量管理システムは、DICOM規格による画像情報群でなくとも、画像に関する情報をその画像に対する属性として記録しているものであれば、採用することができる。
電子カルテの普及により、患者や検査を受ける被検者等の情報の多くはデータベース化され、サーバで管理されるようになってきている。
本発明においては、医療機関内で患者や被検者の情報をデータベース化して管理する院内情報データベースサーバ4が備えられ、前記院内情報データベースサーバ4とネットワーク内の各端末とが接続され、相互に情報の交換が可能な環境であることが最適であるが、必ずしも院内情報データベースサーバが備えられた環境でなくても、患者や被検者の情報が管理されており、検査ごとの情報がなんらかの形で記録保存されていて、医師や技師等がその情報を参照できる環境であれば、十分に採用できるものとなっている。
なお、本発明において、被検者とは、放射線検査装置2で検査を受ける者全般を意味し、病院内に入院している患者や外来で来院している患者はもちろん、病院や各種施設で人間ドック検診や健康診断の一環として放射線検査装置で検査を受ける者をすべて包有している。
また、被曝線量管理装置1は、画像管理サーバ3に保存された画像情報群の中から被曝線量の算出に必要な情報を抽出して、その情報から被曝線量を計算し、その計算された被曝線量データを、ネットワークを介して、画像管理サーバ3に送信する機能を備えさせることもできる。
画像管理サーバ3は、被曝線量管理装置1から被曝線量データを受信すると、同画像管理サーバ内の画像情報群に記録保存する。
画像管理サーバ3の画像情報群は、画像の属性としてその画像に関する情報が記録保存されたものであり、画像をディスプレイの画面上に表示する際や、フィルムに記録する際に、その画面やフィルムに画像情報群の中の重要な情報が表示・記録される。
したがって、被曝線量管理装置1で計算された被曝線量データを画像管理サーバ3の画像情報群に記録保存することにより、画像をディスプレイ上に表示し、フイルムに記録する際に、その画面やフィルムに被曝線量を表示・記録可能になる。
被曝線量情報開示機能は、被曝線量管理装置1で算出され院内情報データベースサーバ4の個人情報データベース4aに記録保存されている被検者の被曝線量データに基づいて、累積被曝線量を算出して開示する機能、特定臓器に照射された被曝線量を検出して開示する機能、累積被曝線量と予め設定されている年間許容被曝線量との比較を開示する機能、前記累積被曝線量と前記年間許容被曝線量と比較して過剰被爆のおそれがある場合に警告を発する機能、次回の放射線検査装置による撮影時の推奨撮影条件を提示する機能、前記推奨撮影条件を放射線検査装置に設定する機能のうち、いずれか1以上を備えたものである。
被曝線量開示機能によって開示される情報は、院内情報データベースサーバ4内に記録保存されている情報を元に算出され表示される。院内情報データベースサーバ4から情報を抽出し、算出する機能自体は、被曝線量管理装置1に備えて、被曝線量開示機能を制御するプログラムによって被曝線量管理装置1から情報を読み込んで開示することもできるが、被曝線量開示機能を制御するプログラム自体に、院内情報データベースサーバ4から情報を抽出し、算出する機能を組み込むこともできる。
なお、被曝線量開示機能は、前記放射線検査装置2、画像管理サーバ3、被曝線量管理装置1、院内情報データベースサーバ4、ならびに診察室や検査室、受付等院内各所に配置された端末40aやサーバ40bのいずれか、あるいはすべてに備えることができ、それぞれの装置に必要とされる機能を適宜選択して備えることができる。
さらには、推奨撮影条件を放射線検査装置に設定する機能を利用してこれから使用する放射線検査装置にその推奨撮影条件を自動的に設定することにより、被検者に最適な条件での放射線検査の実行を可能とする。
また、院内情報データベースサーバ4と接続された各診察室の端末40aに被曝線量情報開示機能を備えることにより、診察時に被検者の累積被曝線量が確認でき、その情報に基づいて次の検査の計画を立てることができ、被検者の身体に最も負担の少ない検査計画を立てることもできる。
ネットワークN、N’に被曝線量開示装置を接続することにより、前記装置や端末等で被曝線量データを参照できない場合など、被曝線量開示装置によって情報を確認することができる。
さらに、被曝線量管理装置1、放射線検査装置2、画像管理サーバ3、院内情報データベースサーバ4等各装置や端末に被曝線量開示機能を備えることができない場合には、前記各装置や端末に被曝線量情報開示装置を接続する、あるいは各装置や端末と被曝線量情報開示装置とを一体に形成すると、院内ネットワークが貧弱な環境であっても、前記被曝線量情報開示装置によって被曝線量に関する情報を確認することができる。
すなわち、被曝線量開示装置を配置することにより、あらゆる環境に本システムを導入することが可能となる。
そして、作成された被曝線量データは、第6ステップS6〔院内情報データベースサーバに被爆線量データを送信]において被爆線量管理装置1から院内情報データベースサーバ4及び/又は画像管理サーバ3に送信される。
第6ステップS6で被爆線量管理装置1から院内情報データベースサーバ4に送信された被曝線量データは、前記院内情報データベースサーバ4の個人情報データベース4aに記録保存され、また、画像管理サーバ3に送信された被爆線量データは、前記画像管理サーバ3の該当画像情報群に記録保存される。
院内情報データベースサーバ4に記録保存された被曝線量データは、院内情報ネットワークNで接続された診察室や検査室等に配置の端末40aやサーバ40bから参照可能で診察や検査の際に活用でき、また画像管理サーバ3の画像情報群に記録保存された被曝線量データは、画像をフィルムに記録する際、同時にフィルムにその数値を記録して参照可能にすることができる。
図3−1及び図3−2は、被曝線量管理装置による画像管理サーバの画像情報群からの被曝線量の算出に必要な情報の抽出過程を説明する図であり、以下、図2のフローチャートに示したステップS1〜S7の順に沿って説明する。
まず、第1ステップS1で放射線検査装置(図3−1ではCT装置20)で、被検者が撮影される。
第2ステップS2では、前記CT装置20で撮影された被検者の画像30aとその画像30aに関する画像情報群30bが画像管理サーバ3に保存される。
本実施例においては、画像情報群30bはDICOM規格に基づくタグ形式のデータ群で構成されている。
DICOM規格によるデータ群は、被検者の個人情報[例えば、被検者のID(PatientID)や、名前(Patient’s Name)、性別(Patient’s Sex)、年齢(Patient’s Age)等〕と放射線検査装置それぞれに定義された情報とで形成される。
放射線検査装置それぞれに定義された情報とは、例えば、CT装置20の場合には、図5「DICOM規格で定義されるCT画像における情報オブジェクトの例」に示すように、Image Type(画像タイプ)〔タグ番号(0008、0008)〕、Samples per Pixel(画素あたりサンプル)〔タグ番号(0028、0002)〕、Photometric Interpretation(光度測定解釈)〔タグ番号(0028、0004)〕、Bits Allocated(割当ビット)〔タグ番号(0028、0100)〕・Bits Stores(格納ビット)〔タグ番号(0028、0101)〕・High Bit(高位ビット)〔タグ番号(0028、0102)〕、Rescale Intercept(リスケール切片)〔タグ番号(0028、1052)〕、Rescale Slope(リスケール傾斜)〔タグ番号(0028、1053〕、KVp(使用されたX線発生装置のピークキロボルト出力)〔タグ番号(0018、0060)〕・・・・というように、「CT装置」に共通して規定された「CT装置」による撮影時の情報群であり、各情報がそれぞれ適合する属性名(Attribute Name)とそれに対して付されたタグ番号(Tag)で記録されたものである。
そのため、本発明の放射線被曝線量管理システムにおいては、被曝線量を算出するのに必要な情報をタグ番号を付して記録するので、タグ番号を参照するだけであらゆる放射線検査装置で撮影された画像に関する画像情報群の中から、被曝線量を算出するのに必要なすべての情報の抽出が可能になっている。
そして、必要な情報が抽出されると、第5ステップS5として被曝線量の算出が行われる。本実施例1では、算出された被曝線量は、第6ステップS6で被爆線量管理装置1の被曝線量データテーブル10aのブランクスペース(Private Tag)10bに書き込まれ、被曝線量データ10cが作成される。
院内情報データベースサーバ4は、院内情報ネットワークN’を介して診察室や検査室、受付等に配置された端末40aやサーバ40bと情報の送受信ができることから、前記被曝線量データ10cは、各個人情報とともに、院内情報ネットワークN’を介して診察室や検査室、受付等の各端末で参照することができ、利用することができる。
第1ステップS1〜第4ステップS4は、前述の実施例と同様であり、第1ステップS1として、放射線検査装置(図4においてはCT装置20)で、被検者が撮影され、第2ステップS2で、前記CT装置20で撮影された被検者の画像30aとその画像30aに関する画像情報群30bが画像管理サーバ3に保存される。
そして、第3ステップS3で被曝線量管理装置1が画像管理サーバ3の画像情報群30bを読み込み、第4ステップS4で読み込んだ画像情報群30bの中から、被曝線量の算出に必要な情報を抽出する。
図4に示す実施例2においても、被曝線量管理装置1は、読み込んだ画像情報群30bの中から被曝線量の算出に必要な情報をタグ番号で抽出し、被曝線量データテーブル10aを作成する。被曝線量データテーブル10aには、予めタグ番号が記録されており、そのタグ番号に対応する情報を、画像管理サーバ3の画像情報群30bの中から抽出し、被曝線量データテーブル10aに読み込んでいく。
そして、必要な情報が抽出されると、第5ステップS5として被曝線量の算出が行われる。本実施例2では、算出された被曝線量は、第6ステップS6で画像管理サーバ3に保存されている画像情報群30bのブランクスペース(Private Tag)30cに書き込まれる。
画像情報群30bは、放射線検査装置で撮影された被検者の個人情報と、撮影に使用した放射線検査装置それぞれに定義された情報とから構成される画像の属性情報であり、DICOM規格の定義に基づく情報の他、任意の情報を書き込むためのブランクスペース30cを設けることができる構成となっており、本発明においては、そのブランクスペース30cに被曝線量管理装置1で算出された被曝線量データを書き込んで保存する。
画像情報群30bに被曝線量データを書き込んで保存することにより、その情報が画像の属性として記録されるので、院内情報データベースサーバ4の個人情報データベース4aを参照することなく、撮像した画像をフィルムに記録する場合などに、そのフィルムに被曝線量データをも数字として記録することができる。
特に高性能の端末が備えられていない医療機関等で、被検者を撮影した画像のディスプレー表示が不可能で、画像をフィルムに記録して診断するような環境においては、フィルム自体に被検者の名前や性別、撮影個所等とともに被曝線量を記録し表示することが可能となり、診察や検査の場面で十分に被曝線量を検討することができ、被検者の保護を図ることができる。
図6−a、図6−bは、被曝線量情報開示機能の一実施例を説明する図である。
図6−aは、画像管理サーバ3に保存された画像と前記画像管理サーバー3の画像情報群30bから抽出した被曝線量の算出に必要な情報の表示及び算出した被曝線量の表示画面80を示している。
この表示画面80においては、画像情報群30b(図3参照)に記録保存されている情報(図6−aではDICOM規格によるDICOMヘッダ情報)が、情報群表示部81に表示されている。そして、被検者が放射線検査装置で撮影された全領域が全領域画像87として表示されている。
また、当該情報の対象となる放射線検査装置で撮影されたスライス画像83も確認できるように表示されている。
そして、画像情報群30bの中から被曝線量の算出に必要となる情報84〔例えば、Tube Potential(管電圧)、Tube Current(管電流)、Body Region(撮影領域)、Exposure time(曝射時間)、Slice Thickness(スライス厚)等〕及び算出された被曝線量840〔Effective Dose(実効線量)〕が、それぞれ一目で確認できるように表示されている。
図6−aにおいては、被爆線量を算出する領域82を胸部から腰部までとしている(上端22mm、下端−408mm)が、特定の臓器、例えば胸部のみの被曝線量を確認したい場合には、その領域82を図6−bに示すように領域82a(上端−62mm、下端−209)に変更することができる。領域82から領域82aへの変更は、例えば、上端数値入力部85と下端数値入力部86に任意の数字を入力することによってされる。図6−a及び図6−bにおいては、領域82から領域82aへの変更は、上端数値入力部85の数値が、22から−62に変更され、下端数値入力部86の数値が−408から−209に変更されている。数値の変更と同時に領域82、82aが画面上の領域選定画像88で確認できるので、特定部位の選択は容易であり、かつ数値の変更による領域82、82aの変更により、被曝線量の算出に必要となる情報84が追随して計算されて表示され、被曝線量840も自動的に算出されて表示されるので、特定部位(特定臓器)における被曝線量の確認が容易にできる。
これは、医師や検査技師が、既に受けた検査の内容や被曝線量をこの表示画面80で確認するとともに、そのデータを基に、これからの放射線検査において、どの部位(臓器)を検査対象とするとどの程度の累積被曝線量となるかを予め計算可能としており、被検者に最適な放射線検査を計画可能にしている。
放射線検査装置2で撮影が行われると、撮影時の情報、すなわち被検者の身体の部位の画像と、その画像の撮影に関する各種情報からなる情報群が、画像管理サーバ3に保存される。被曝線量管理装置1において、前記画像管理サーバ3に保存された画像情報群の中から、被曝線量の算出に必要な情報が抽出される。
タ グ 属 性 名 情報内容
0018 0015 Body Part Examined〔検査部位〕 NECK
0018 0060 Tube Potential〔管電圧〕 120kV
0018 1151 Tube current〔管電流〕 500mA
0019 1027 Scan time〔曝射時間〕 0.5s per rotation
0018 0050 Slice thickness〔スライス厚〕 1.25mm
0019 1023 Table-translation (mm)/tube-rotation 〔テーブル移動速度〕
7.5mm/rot
0043 1027 helical pitch〔ヘリカルピッチ〕 1.5
0018 1302 Scan length〔スキャン長さ〕 105mm
上記情報群から、下記情報を算出する。
1.Exposure〔曝射量〕
=Tube current〔管電流〕×Scan time〔曝射時間〕
=500mA × 0.5s per rotation
=250mAs
2.Beam collimation 〔ビーム幅〕
= Table-trans〔テーブル移動速度〕/helical pitch〔ヘリカルピッチ〕
=7.5/1.5
=5mm
3.Slices per rotation〔スライス数〕(N)
=Beam collimation〔ビーム幅〕/Slice thickness〔スライス厚〕
=5mm/1.25mm
N=4
被曝線量管理装置1内に記録保存されている情報とは、既定値や測定値、係数、モンテカルロ法によるシミュレート因子等被曝線量の算出に必要な情報(数値)であり、それらの中から周知の被曝線量の算出方法に基づいて適宜必要な情報(数値)が選択される。ここでは、下記情報が選択されたとする。
< 選択された情報 >
1.CT装置固有の空中線量指標 〔Scanner data〕
nCTDIair=0.26mGy/mAs
2.理想的なX線出力ビーム幅と実際のX線出力ビーム幅の比 〔Overbeam correction factor〕
Kob=1.31
3.CT装置固有のファクタ 〔scanner category II〕
Kct=0.9
4.スキャン範囲に含まれる臓器線量のリスクファクタの平均値 〔mean organ dose factor〕
fmean=0.0047
被曝線量の算出は、あらかじめ組み込まれた算出のプログラムによる。本算出方法では、以下のフローで構成されたプログラムの実行により算出する。
1.CT線量指標CTDIairを算出する。
CTDIair=nCTDIair×Q (Q=曝射量Exposure)
=0.26mGy/mAs×250mAs
=65mGy・・・《1》
2.散乱放射線の被曝線量を考慮し、全CT線量指標を算出する。
CTDIair=《1》×Overbeam correction factor
=65mGy×1.31(Overbeam correction factor Kob=1.31)
=85.2mGy・・・《2》
3.1回の検査全体の線量評価のために定義される線量とスキャン範囲を考慮した値DLP(Dose Length Product)を算出する。
DLPair =《2》×In/(bw×pt) (In=スキャン範囲、bw=ビーム幅、pt=ヘリカルピッチ)
=85.2mGy×10.5cm/(0.5cm×1.5)
=1192.8mGycm・・・《3》
4.被曝線量(実効線量)Eを算出する。
E=《3》×mean organ dose factor × scanner category II
=1192.8mGycm×0.0047mSv/mGycm×0.9
(mean organ dose factor fmean=0.0047)
(scanner category II Kct=0.9)
=5.0mSv
以上により算出された被曝線量は、院内情報データベースサーバ4内の個人情報データベース4a内に記録保存される。
上記に示した算出方法は一例であり、被検者が実際に被曝した被曝線量を算出する既知の方法を、システム構成に合わせて選択することができる。
図7は、院内情報データベースサーバ4の個人情報データベース4a内に記録保存されている被曝線量データに基づいて、被曝線量に係る情報を開示している表示画面である。
この表示画面90においては、院内情報データベースサーバ4の個人情報データベース4a(図1参照)に記録保存されている情報のうち、被曝線量データを抽出し開示している。
表示画面90は、個人情報データベース4a内の被検者の個人情報を表示する被検者情報部91、被曝線量を確認する期間を任意に指定できる期間表示部92、前記期間表示部92に表示された期間内における累積被曝線量を表示する累積被曝線量表示部94、期間表示部92に表示された期間内における放射線検査装置で行われた検査を時系列で表示する検査履歴表示部93が備えられている。
機能ボタン95〜99は、それぞれ詳細な情報を表示するための機能を有し、図7にはその一例を示した。図7において、機能ボタン95〜99は、期間表示部92に表示された期間内における特定臓器に照射された被曝線量を検出して開示させる機能ボタン95、予め年齢や性別、体型などを基に設定される年間許容被曝線量と実際に受けた被曝線量とを比較し開示する機能ボタン96、累積被曝線量を基に次回の放射線検査装置による撮影時の推奨撮影条件を提示する機能ボタン97、そして、前記推奨撮影条件を放射線検査装置に設定する機能ボタン98、その他、当該表示画面90で開示された情報を任意に転送する機能ボタン99や、説明用にグラフ表示ができる機能ボタン、あるいは情報を印刷するための機能ボタンなどが表示されている。
そして、推奨撮影条件を放射線検査装置に設定する機能ボタン98は、次回の検査時における撮影条件を算出した後に、その条件を放射線検査装置に直接設定するものであり、これにより、検査時に検査技師や医師が手入力で設定する必要がなく、確実に被検者に適した撮影条件による検査が可能になる。
また、表示画面90で開示された情報を任意に転送する機能ボタン99は、被曝線量データだけを、例えば院内でなく、地域で提携している医療機関や検査機関等へ無線LANや通信回線を介して転送することができるものであり、異なる施設における検査であっても、被曝線量情報の確認が相互に可能となり、情報の共有により被検者に最適な放射線検査が提供できるようになる。
また、前記被爆線量開示機能を導入するのが困難な既存システムの場合でも、被曝線量開示機能を備えた被曝線量情報開示装置をネットワークNや院内情報ネットワークN’に接続し、診察室や、検査室、あるいは、被検者の相談窓口などに配置することにより、これらの場所で被曝線量に関する情報の確認が容易に可能となる。
なお、被曝線量情報開示機能によって開示される情報は、前述のものに限定されるものではなく、被検者の健康管理維持に必要とされる情報も任意に表示できる。また、前述のすべての情報を開示するものでなくとも、累積被曝線量を検出して開示する機能、特定臓器に照射された被曝線量を検出して開示する機能、予め設定されている年間許容被曝線量との比較を開示する機能、被曝線量と年間許容被曝線量とを比較して過剰被爆のおそれのある場合に警告を発する機能、次回の放射線検査装置による撮影時の推奨撮影条件を提示する機能、前記推奨撮影条件を放射線検査装置に設定する機能のうち、いずれか1以上の機能を有するものであればよく、当該システムを使用する施設や設備、環境等を考慮して、最適な情報開示機能が適時選択、採用されてよい。
また、その表示手段は、前記実施例に示すものに限定されるものではなく、各病院や施設の方針や院内システムに基づいた表示方法や、表示手段に沿ったものが採用されてよい。
また、被曝線量管理装置1は、院内情報データベースサーバ4に組み込んで一体の装置であってもよく、システムが構築される環境や設備を考慮して構成されることが好ましい。
すなわち、以下の構成例のものである。
その1つとしては、放射線検査装置2で撮影された画像とその画像に関する画像情報群が保存される画像管理サーバ3の画像情報群を読み込む第1ステップと、前記読み込まれた画像情報群の中から被検者が受ける被曝線量の算出に必要な情報を抽出する第2ステップと、その情報に基づいて被曝線量を計算する第3ステップとを含むプログラムを記憶させたコンピュータで読み取り可能な記憶媒体である。
また、その他の例としては、放射線検査装置2で撮影された被検者の画像とその画像に関する画像情報群が保存される画像管理サーバ3の画像情報群を読み込む第1ステップと、前記読み込まれた画像情報群の中から被検者が受ける被曝線量の算出に必要な情報を抽出する第2ステップと、その情報に基づいて被曝線量を計算する第3ステップと、前記被曝線量及び任意のデータベースの被曝線量に関する情報から、累積被曝線量を計算する第4ステップと、前記累積被曝線量と予め設定されている年間許容被曝線量を比較し開示する第5ステップと、次回の放射線検査装置による撮影の推奨撮影条件を提示する第6ステップと、を含むプログラムを記憶させたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
このように本発明の放射線被曝線量管理システムを記憶させた記憶媒体を構成することによって、任意の環境に容易に本システムを導入することができる。
なお、記憶媒体としては、周知の情報記憶媒体、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、DAT、MO、フラッシュメモリ、USBメモリ、メモリカード、ハードディスク、各種磁気記憶媒体、各種光記憶媒体等を採用することができる。
2 放射線検査装置
3 画像管理サーバ
4 院内情報データベースサーバ
4a 個人情報データベース
5 画像
6 画像情報群
10a 被曝線量データテーブル
10b ブランクスペース(Private Tag)
10c 被曝線量データ
20 CT装置
30a 被検者の画像
30b 画像情報群
30c ブランクスペース(Private Tag)
40a 端末
40b サーバ
80 表示画面
81 情報群表示部
82 被爆線量を算出する領域
82a 被爆線量を算出する領域
83 スライス画像
84 被曝線量の算出に必要となる情報
85 上端数値入力部
86 下端数値入力部
87 全領域画像
88 領域選定画像
90 表示画面
91 被検者情報部
92 期間表示部
93 検査履歴表示部
94 累積被曝線量表示部
95〜99 機能ボタン
840 被曝線量
N、N’ ネットワーク
Claims (11)
- 放射線検査装置と、
前記放射線検査装置で撮影された被検者の身体の部位の画像とその画像の撮影に関する各種情報からなる画像情報群とが保存される画像管理サーバと、
前記放射線検査装置における撮影時に被検者が受けた被曝線量のデータを管理する被曝線量管理装置と
被検者の個人情報を管理する院内情報データベースサーバとが、
ネットワークを介して接続されてなる放射線被曝線量管理システムにおいて、
前記被曝線量管理装置が、画像管理サーバに保存された画像情報群の中から被曝線量の算出に必要な情報を抽出し、その情報に基づいて被曝線量を計算する機能を備えてなり、
前記被曝線量管理装置で計算された被曝線量のデータが、ネットワークを介して、院内情報データベースサーバに送信され、院内情報データベースサーバの被検者の個人情報データベース内に記録保存されることを特徴とする放射線被曝線量管理システム。 - 放射線検査装置と、
前記放射線検査装置で撮影された被検者の身体の部位の画像とその画像の撮影に関する各種情報からなる画像情報群とが保存される画像管理サーバと、
前記放射線検査装置における撮影時に被検者が受けた被曝線量のデータを管理する被曝線量管理装置と
被検者の個人情報を管理する院内情報データベースサーバとが、
ネットワークを介して接続されてなる放射線被曝線量管理システムにおいて、
前記被曝線量管理装置が、画像管理サーバに保存された画像情報群の中から被曝線量の算出に必要な情報を抽出し、その情報に基づいて被曝線量を計算する機能を備えてなり、
前記被曝線量管理装置で計算された被曝線量のデータが、ネットワークを介して、画像管理サーバに送信され、同画像管理サーバ内の画像情報群に記録保存されることを特徴とする放射線被曝線量管理システム。 - 前記被曝線量管理装置が、画像管理サーバに保存された画像情報群の中から被曝線量の算出に必要な情報を抽出し、その情報に基づいて被曝線量を計算する機能を備えるとともに、院内情報データベースサーバの個人情報データベースから被曝線量の算出に必要な情報を抽出し、その情報に基づいて累積被曝線量を計算する機能を備えてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線被曝線量管理システム。
- 前記ネットワークで接続された放射線検査装置、画像管理サーバ、被曝線量管理装置及び、院内情報データベースサーバ、ならびに前記院内情報データベースサーバに院内情報ネットワークを介して接続され、診察室、検査室、受付等院内各所に配設された端末やサーバの中から選択される1又は2以上に、被曝線量に関する情報を表示する被曝線量情報開示機能が備えられてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射線被曝線量管理システム。
- 前記放射線検査装置、画像管理サーバ、被曝線量管理装置及び院内情報データベースサーバが接続されたネットワーク、ならびに前記院内情報データベースサーバに接続された院内情報ネットワークに、被曝線量に関する情報を表示する被曝線量情報開示機能を備えた被曝線量情報開示装置が接続されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線被曝線量管理システム。
- 前記被曝線量情報開示機能が、院内情報データベースサーバの個人情報データベース内に記録保存されている被曝線量のデータに基づいて、累積被曝線量を算出して開示する機能、特定臓器に照射された被曝線量を検出して開示する機能、予め設定されている年間許容被曝線量との累積被曝線量との比較を開示する機能、累積被曝線量が年間許容被曝線量を超えるおそれが生じた場合に警告を発する機能、累積被曝線量に基づいて次回の放射線検査装置による撮影時の推奨撮影条件を提示する機能、及び推奨撮影条件を放射線検査装置に設定する機能のうちから選択される1又は2以上の機能を有するものであることを特徴とする請求項4又は5に記載の放射線被曝線量管理システム。
- 画像管理サーバで保存される前記被検者の身体の部位の画像の撮影に関する各種情報からなる画像情報群が、DICOM規格に基づくタグ形式のデータ群であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の放射線被曝線量管理システム。
- 放射線検査装置が、コンピュータ断層診断装置(CT:Computed Tomography)、陽電子放出断層撮影装置(PET:Positron Emission Tomography)、単一光子放射型コンピュータ断層撮影装置(SPECT:Single Photon Emission Computed Tomography)、一般X線診断装置、X線透視装置、X線断層撮影装置から選ばれる1又は2以上の組み合わせによる装置であることを特徴とする請求項1〜7のいずか1項に記載の放射線被曝線量管理システム。
- 前記放射線検査装置と画像管理サーバとが一体化され、又は放射線検査装置と画像管理サーバ及び被曝線量管理装置とが一体化され、あるいは画像管理サーバと被曝線量管理装置とが一体化されてなる装置であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の放射線被曝線量管理システム。
- 放射線検査装置で撮影された被検者の身体の部位の画像とその画像の撮影に関する各種情報からなる画像情報群とを画像管理サーバの画像情報群に読み込む第1ステップと、前記読み込まれた画像情報群の中から被検者が受けた被曝線量を算出するのに必要な情報を抽出する第2ステップと、その情報に基づいて被曝線量を計算する第3ステップとを含むプログラムを記憶させてなる記憶媒体。
- 放射線検査装置で撮影された被検者の身体の部位の画像とその画像の撮影に関する各種情報からなる画像情報群とを画像管理サーバの画像情報群に読み込む第1ステップと、前記読み込まれた画像情報群の中から被検者が受けた被曝線量を算出するのに必要な情報を抽出する第2ステップと、その情報に基づいて被曝線量を計算する第3ステップと、前記被曝線量、及び任意のデータベースの被曝線量に関する情報から累積被曝線量を計算する第4ステップと、前記累積被曝線量と予め設定されている年間許容被曝線量とを比較して開示する第5ステップと、次回の放射線検査装置による撮影時の推奨撮影条件を提示する第6ステップと、を含むプログラムを記憶させてなる記憶媒体。
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