JP2007095567A - 色素増感型太陽電池セルおよび色素増感型太陽電池モジュール - Google Patents

色素増感型太陽電池セルおよび色素増感型太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】 色素増感型太陽電池に使用している電解質に対して腐食が起こりにくく耐久性が良好であって、かつ、導電性が良好な電極を用いた色素増感型太陽電池セル及び色素増感型太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】 透明基材の表面に上部電極と色素を含有させた酸化物半導体層とがこの順に積層された半導体電極と、前記上部電極と対をなす下部電極と、前記半導体電極および前記下部電極の間に封入された電解質とを有する色素増感型太陽電池セルにおいて、上部電極および/または下部電極を、基材31の表面に形成した導電性金属薄膜35と、該導電性金属薄膜35の上に積層したRh、Pt、Ruの群から選択される1種の貴金属からなる貴金属薄膜34とから構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、色素増感型太陽電池に使用している電解質に対して腐食が起こりにくく耐久性が良好であって、かつ、導電性が良好な電極を用いた色素増感型太陽電池セル及び色素増感型太陽電池モジュールに関する。
従来型の太陽電池と異なり、色素増感型太陽電池はシリコン(Si)などの高価な半導体を用いておらず、比較的安価に製造することができることから、将来の利用が拡大するものと有望視されている。
色素増感型太陽電池の基本構成は、透明基材に設けた透明導電電極(上部電極)と、電解質層と、発色剤層(分光増感色素)と、金属酸化物半導体層と、基材に設けた対電極(下部電極)とからなる(例えば特許文献1参照)。
一般に、単一の太陽電池セルで得られる起電力は限られていることから、実用的な電圧を取り出すには複数個のセルを直列に接続する必要がある。
従来型の太陽電池の場合には、発電層がシリコン等の固体半導体から構成されるのでセルの集積が容易であるが、色素増感型太陽電池の場合には、発電層に電解液を使用するので、電解質の漏洩を防止するため、セルの封止が必要となる。
例えば特許文献2には、複数個のセルを直列に接続する方法として、平行に配置された2枚の基板の間に複数のセルを並べて配置し、一のセルの透明電極と隣り合うセルの裏面電極とを接続する電極接続部の両面に非導電性の隔壁を設けて各セルの間を仕切った構成が記載されている。
特開平1−220380号公報 特開2002−093476号公報
しかしながら、特許文献2のように、2枚の基板の間に複数のセルを並べて配置し、セル間の接続を基板間に設けた内部配線で行う場合には、セル間の接続と封止とを、セル間の狭いスペースで行う必要があり、セル間の構造が複雑となることから、封止が不確実になって電解液が漏洩したり、製造コストを安価に抑えるのが困難であるという問題がある。
また、従来の電極は、例えば特許文献2では段落0036に記載されているように、基板の上に、例えば白金ペーストまたはカーボンペーストをパターン状に塗布、乾燥して形成している。しかし形成した電極層の上にさらに酸化物半導体の材料粉末からなるペーストを高温(200〜350℃)で焼成して酸化物半導体層を形成する場合、耐熱性が比較的低いフレキシブルな透明樹脂を基板に使用できないという問題がある。
また透光性を要求される透明電極は、電解質中に含有されるヨウ素化合物に対する耐ヨウ素性の観点から、ITOなどの金属酸化物を、加熱蒸着法、スパッタ法、CVD法などを用いて薄膜化したものが多用されている。
これら白金薄膜またはITOなどの金属酸化物薄膜は、厚みが厚くなるに従って表面抵抗率は低下するが、逆に全光線透過率が低下するとともに、生産性の低下や製造コストの増大を招いてしまう。このためむやみに膜厚を厚くすることは困難であって、電極に使用される薄膜の厚みは通常2〜10nmである。この程度の厚みの薄膜の場合、導電性の金属でも表面抵抗率が無視できない程度に大きく、色素増感型太陽電池の発電効率を低下させる原因のひとつである。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、色素増感型太陽電池に使用している電解質に対して腐食が起こりにくく耐久性が良好であって、かつ、導電性が良好な電極を用いた色素増感型太陽電池セル及び色素増感型太陽電池モジュールを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、
透明基材の表面に上部電極と色素を含有させた酸化物半導体層とがこの順に積層された半導体電極と、前記上部電極と対をなす下部電極と、前記半導体電極および前記下部電極の間に封入された電解質とを有する色素増感型太陽電池セルであって、前記上部電極および/または下部電極が、基材の表面に形成した導電性金属薄膜と、該導電性金属薄膜の上に積層したRh、Pt、Ruの群から選択される1種の貴金属からなる貴金属薄膜とからなることを特徴とする色素増感型太陽電池セルを提供する。
前記導電性金属薄膜としては、写真製法により生成された現像銀の薄膜の上に無電解メッキおよび/または電解メッキにて銅をメッキすることにより所定のパターンに形成した金属薄膜を用いることができる。
また、前記導電性金属薄膜として、写真製法により生成された現像銀の薄膜の上に無電解メッキおよび/または電解メッキにてニッケルをメッキすることにより所定のパターンに形成した金属薄膜を用いることもできる。
また、前記導電性金属薄膜として、写真製法により生成された現像銀の薄膜の上に無電解メッキ及び/又は電解メッキにて銅及びニッケルをメッキすることにより所定のパターンに形成した金属薄膜を用いることもできる。
また、前記導電性金属薄膜として、基材の表面に形成された銅またはアルミニウムの薄膜を化学エッチング法により所定のパターンに形成した金属薄膜を用いることもできる。
前記所定のパターンは、線幅が10〜1,000μm、ピッチが100〜5,000μm、線厚みが0.5〜15μmの範囲内であることが好ましい。
前記貴金属薄膜が、前記導電性金属薄膜の上に、無電解メッキおよび/または電解メッキにて貴金属をメッキすることにより形成した薄膜であることが好ましい。
また本発明は、上述の色素増感型太陽電池セルを一の基材上に複数配設し、セル境界領域を介して隣接した一の色素増感型太陽電池セルと他の色素増感型太陽電池セルとを電気的に直列接続した色素増感型太陽電池モジュールであって、色素増感型太陽電池セルの上部電極および/または下部電極が金属配線層からなる集電体を備え、該集電体が前記セル境界領域の外に延出された端子部を有し、前記一の色素増感型太陽電池セルの上部電極と前記他の色素増感型太陽電池セルの下部電極とが、前記セル境界領域の外で前記端子部を介して電気的に接続されたことを特徴とする色素増感型太陽電池モジュールを提供する。
本発明によれば、色素増感型太陽電池に使用している電解質に対して腐食が起こりにくく耐久性が良好であって、かつ、導電性が良好な電極を基材(基板)上に設けることができる。写真製法により生成された現像銀の薄膜の上に無電解メッキ及び/又は電解メッキにて銅及び/又はニッケルをメッキすることにより所定のパターンに形成した金属薄膜を導電性金属薄膜として採用した場合、高温処理が不要であり、耐熱性が比較的低いフレキシブルな透明樹脂を基材に使用することが可能となる。
また本発明によれば、一の基材上において、セル境界領域を介して隣接したセル同士の配線接続を、前記セル境界領域の外で行うので、セル間の配線接続構造を両セルが配置された基材上に設け、かつ簡単に構成することができ、製造コストを低減することが可能である。
また、セル境界領域は、もっぱら電解質の封止(例えば隔壁)に利用することができるため、電解質として流動性の高い電解液を用いたとしても、電解液の漏洩が起こりにくく、耐久性に優れた色素増感型太陽電池を提供することができる。
以下、最良の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1および図2は、本発明の色素増感型太陽電池セルに用いる基材付き電極を例示する模式的断面図である。図3〜図5は、基材付き電極のパターンを例示する部分拡大平面図である。
まず、本発明の色素増感型太陽電池セルの概略構成について説明する。本発明において色素増感型太陽電池セル1は、図7の模式的断面図に示すように、上部基材22の表面に上部電極2と色素を含有させた酸化物半導体層7とがこの順に積層された半導体電極9と、下部基材23に支持された下部電極3と、両電極間に封入された電解質8とを有する。ここで、下部電極3は、上部電極2と対をなす電極であり、電解質8は、上部電極2と下部電極3の間に電池を形成するため、半導体電極9と下部電極3との間に封入されている。
上部基材22は、可視領域で透明性を有する透明基材であり、一般に全光線透過率が90%以上のものが好ましい。中でも、フレキシブル性を有する樹脂フィルムは、色素増感型太陽電池のセルやモジュールの取扱い性が優れている点で、好適に用いられる。
上部基材22に使用される透明樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等からなる厚さ50〜300μmの単層フィルム又は前記透明樹脂からなる複数層の複合フィルムが挙げられる。
なお、必要に応じて、上部基材22の外面(図7の上面)に、耐候性を付与するための樹脂をコートしてもよい。また、ソーダガラス、耐熱ガラス、石英ガラス等のガラスを上部基材22として用いてもよい。
下部基材23は、下部電極3を支持する基材であり、材質には特に制限はないが、色素増感型太陽電池のセルやモジュールの取扱い性の点では、フレキシブル性を有する樹脂フィルムが好適に用いられる。
下部基材23に使用される樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等からなる厚さ50〜300μmの単層フィルム又は前記透明樹脂からなる複数層の複合フィルムが挙げられる。
図7に示すように、分光増感色素が担持された酸化物半導体層7と、電解質8(特に電解液)とから発電層4が構成されている。酸化物半導体層7は上部電極2の上に膜状に形成されている。電解質8は、上部電極2と下部電極3との間に封入されており、酸化物半導体層7と下部電極3との間の空隙を充填するのみならず、酸化物半導体層7の内部にも浸透している。
前記酸化物半導体層7としては、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化マグネシウム(MgO)等の公知の1種以上の金属酸化物半導体からなる多孔質の膜を用いることができる。これら金属酸化物半導体のなかでも、安定性や安全性の点から、アナタース型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、無定形酸化チタン、メタチタン酸、オルソチタン酸等の各種の酸化チタン又は水酸化チタン、含水酸化チタンの微粒子からなるものが好ましい。この酸化物半導体層7の厚さとしては、一般的には10nm以上であり、100nm〜1μmが好ましい。
前記分光増感色素は、酸化物半導体層7を構成する金属酸化物半導体の表面に、単分子膜として吸着されるものである。この分光増感色素は、可視光領域及び/又は赤外光領域に吸収を持つものであり、種々の金属錯体や有機色素を1種以上用いることができる。例えば、分光増感色素の分子中にカルボキシル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、スルホン基、カルボキシアルキル基の官能基を有するものが、酸化物半導体層7への吸着が速いため、好ましい。また、分光増感の効果や耐久性に優れている観点から、金属錯体が好ましい。この金属錯体としては、銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニン等の金属フタロシアニン、クロロフィル、ヘミンや、公知のルテニウム、オスミウム、鉄、亜鉛等の錯体を用いることができる。
また、有機色素としては、メタルフリーフタロシアニン、シアニン系色素、メロシアニン系色素、キサンテン系色素、トリフェニルメタン色素を用いることができる。
また、上部電極2と下部電極3との間に封入する電解質8としては、I/I 系や、Br/Br 系、キノン/ハイドロキノン系等のレドックス電解質を含む電解液が挙げられる。このような電解液は、エタノールやアセトニトリルなどの溶媒にヨウ化リチウムやヨウ素などを溶解させるなど、従来公知の方法によって得ることができる。また、電解質8は、液体電解質又はこれを高分子物質中に含有させた固体高分子電解質であってもよい。
上部電極2は、上部基材22上に設けられた導電膜5を有し、上部基材22と導電膜5とを合わせた全光線透過率は、発電に必要な光が得られる程度にある。高い発電効率を得るためには、導電膜5の全光線透過率はなるべく高く、表面抵抗率はなるべく低いことが望ましい。全光線透過率は、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上である。導電膜5の表面抵抗率は、好ましくは100Ω/□以下、より好ましくは10Ω/□以下、さらに好ましくは0.1Ω/□以下である。
上部電極2に用いる導電膜5の構成としては、金属酸化物半導体薄膜からなる透明導電膜、高い開口率のパターンを有する金属薄膜のいずれでもよいが、本発明では、前記のパターンを有する金属薄膜が好ましい。
本発明の色素増感型太陽電池セルにおいて、上部電極2の導電膜5および/または下部電極3は、基材22、23の表面に形成した導電性金属薄膜と、該導電性金属薄膜の上に積層したRh(ロジウム)、Pt(白金)、Ru(ルテニウム)の群から選択される1種の貴金属からなる貴金属薄膜とからなる。ここで導電性金属薄膜は、1層の金属薄膜から構成されてもよく、2層またはそれ以上の金属薄膜を積層して構成してもよい。
導電性金属薄膜を1層の金属薄膜から構成する方法としては、パターン化した銅またはアルミニウムの薄膜を基材の表面に形成する方法が挙げられる。具体的には、まず基材に銅またはアルミニウムの箔を貼り付けるか、または基材に蒸着法、スパッタリング法、CVD法などの公知の方法にて薄膜を形成したのち、化学エッチング法により所定のパターンに形成する方法を用いることができる。
本発明において導電性金属薄膜を形成する、より好適な方法としては、基材上に写真製法により所定のパターンの現像銀を生成したのち、この現像銀パターンの薄膜の上に無電解メッキおよび/または電解メッキにて1層または2層以上の導電性金属をメッキする方法である。これにより、所定のパターンを有する電極用金属薄膜を形成するに際し、所望のパターンを写真製法で精度よく製造できる。また、現像銀パターンの薄膜の上に無電解メッキおよび/または電解メッキにて導電性金属をメッキすることにより、パターン形状を保ちながら、容易且つ低コストに膜厚を増大させることができるので、導電性の高い電極用金属薄膜を得ることができる。さらに金属メッキ層の上に、Rh、Pt、Ruの群から選択される1種の貴金属からなる貴金属薄膜を積層して導電性金属薄膜を被覆保護することにより、耐食性に優れた電極用金属薄膜を得ることができる。
例えば、図1に示す基材付き電極30は、基材31の表面に、写真製法により生成された現像銀パターン32と、この現像銀パターン32の薄膜の上に導電性金属を1層メッキした金属メッキ層33と、この金属メッキ層33の上に積層したRh、Pt、Ruの群から選択される1種の貴金属からなる貴金属薄膜34とからなる。
金属メッキ層33を構成する金属としては、銅またはニッケルが好ましい。
また、図2に示す基材付き電極30Aは、基材31の表面に、写真製法により生成された現像銀パターン32と、この現像銀パターン32の薄膜の上に導電性金属を2層メッキした第1の金属メッキ層33aおよび第2の金属メッキ層33bと、これら金属メッキ層33a、33bの上に積層したRh、Pt、Ruの群から選択される1種の貴金属からなる貴金属薄膜34とからなる。
これら2層の金属メッキ層33a、33bを構成する金属としては、銅およびニッケルの組み合わせが好ましい。特に、現像銀薄膜32の上を覆って形成される第1の金属メッキ層33aが銅、さらに第1の金属メッキ層33aの上を覆って形成される第2の金属メッキ層33bがニッケルであり、この第2の金属メッキ層33bの上を覆って前記貴金属薄膜34を形成した組み合わせが好ましい。これにより、金属の積層順序が適切となる。
これらの基材付き電極30、30Aでは、現像銀パターン32および金属メッキ層33、33a、33bから導電性金属薄膜35が構成され、さらにこの導電性金属薄膜35の表面を被覆保護する貴金属薄膜34と合わせて電極用金属薄膜36が構成されている。
基材31は、この基材付き電極30、30Aの構造を上部電極2に適用する場合は、透明基材(上部基材)22であり、下部電極3に適用する場合は、下部基材23を意味する。上述の基材付き電極30、30Aの構造は、上部電極2のみに適用してもよく、また、下部電極3のみに適用してもよく、また、上部電極2と下部電極3の両方に適用することもできる。
上部電極2と下部電極3のいずれにも発揮される効果としては、色素増感型太陽電池に要求される電解質に対する耐食性(耐ヨウ素性)はもちろんのこと、従来のITOなどの酸化物半導体薄膜と比べて細い線幅でも高い導電性が得られること、また、従来の白金薄膜と比べて、貴金属薄膜34における貴金属の使用量が少なく済み、低コスト化が可能であることが挙げられる。
また、特に、上部電極2に適用した場合に得られる効果としては、所望の開口率を有するパターンが容易に得られるので、光透過性と導電性を両立できることが挙げられる。
基材31上に写真製法により現像銀32を生成し、さらにこの現像銀32の薄膜の上に無電解メッキおよび/または電解メッキにて所定のパターンに形成した導電性金属薄膜35を形成するには、下記の(a)、(b)に示す2通りがあり、本発明ではいずれの方法を用いてもよい。
(a)基材上に設けられた銀塩を含有する銀塩含有層を露光し、現像処理することにより金属銀部と光透過性部とを形成し、さらに前記金属銀部を物理現像及び/又はメッキ処理することにより前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させた導電性金属部を形成する方法。この方法は、露光マスクに覆われて露光されなかった部分には現像銀は発現せず、露光マスクに覆われていなくて露光された部分に現像銀が発現する、したがって、露光マスクと比較して反転した形に現像銀が表れるネガ型の写真製法である。
(b)基材上に、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層とをこの順で有する感光材料を露光し、物理現像核上に任意の細線パターンで金属銀を析出させ、次いで前記物理現像核上に設けられた層を除去した後、前記物理現像された金属銀の薄膜の上に金属をめっきする方法。この方法は、露光マスクに覆われて露光されなかった部分には現像銀が発現し、露光マスクに覆われていなくて露光された部分には現像銀が発現しない、したがって、露光マスクと同じ形に現像銀が表れるポジ型の写真製法(銀錯塩拡散転写法、以降DTR法と称す。)である。
本発明において、細線パターンを有する電極用金属薄膜36とその細線パターンに対する間隙の部分37からなるパターンとしては、所望の導電性と透光性(開口率)が得られるものであれば特に限定されるものではないが、具体例としては、図3に示すように、格子目の間隙の部分37が光透過性部となる四角形状のメッシュパターン、図4(a)または図4(b)に示すように、セルの一側または両側に設けた線状パターン41から垂直もしくは適宜の角度で平行に多数の平行線パターン42を出して導通させたパターン、あるいは、図5(a)または図5(b)に示すように、図4のパターンに加えてさらに平行線パターン42から斜めに突出する分枝部43を多数設けたパターン、などが挙げられる。図4および図5に示す電極用金属薄膜36のパターンでは、平行線パターン42の間の間隙の部分37が光透過性部となる。
細線パターンの寸法は、全光線透過率および抵抗率(導電性)の観点から、線幅が10〜1,000μm、ピッチ(間隙の部分37の大きさ)が100〜5,000μm、線厚み0.5〜15μmの範囲内であることが好ましい。
これらのパターンは、上部電極2の導電膜5として適用する場合に、充分な開口率を有する光透過性部が得られるため特に好適であるが、下部電極3に用いてもよい。基材付き電極30、30Aを下部電極3に適用する場合には、基材31の透明性は特に問題にならず、不透明であってもよい。また、電極用金属薄膜36のパターンに対する間隙の部分37が光透過性を有する必要がないので、電極用金属薄膜36の細線パターンの寸法は、上記の範囲に限定されるものではなく、あるいは幅の広いパターンでもよく、コストや導電性の特性などに応じて、適宜設計することができる。
なお、図4および図5は、図面の横幅(セルの幅)を図面の縦寸法と同一の縮尺とはせず、模式的に図示したものであり、必要に応じて中間部の図示を省略している。
(ポジ型の写真製法−メッキ法)
以下、ポジ型の露光・現像方法(DTR法)とメッキ法を用いた導電性金属薄膜の作製方法について説明する。
DTR法の場合、基材31の表面には、予め物理現像核層が設けられていることが好ましい。物理現像核としては、重金属あるいはその硫化物からなる微粒子(粒子サイズは1〜数十nm程度)が用いられる。例えば、金、銀等のコロイド、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物等が挙げられる。これらの物理現像核の微粒子層は、真空蒸着法、カソードスパッタリング法、コーティング法等によって基材31上に設けることができる。生産効率の面からコーティング法が好ましく用いられる。物理現像核層における物理現像核の含有量は、固形分で1平方メートル当たり0.1〜10mg程度が適当である。
基材31は、塩化ビニリデンやポリウレタン等のポリマーラテックス層の接着層を設けることができ、また接着層と物理現像核層との間にはゼラチン等の親水性バインダーからなる中間層を設けることもできる。
物理現像核層には、親水性バインダーを含有するのが好ましい。親水性バインダー量は物理現像核に対して10〜300質量%程度が好ましい。親水性バインダーとしては、ゼラチン、アラビアゴム、セルロース、アルブミン、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、各種デンプン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミドとビニルイミダゾールの共重合体等を用いることができる。物理現像核層には親水性バインダーの架橋剤を含有することもできる。
物理現像核層や前記中間層等の塗布には、例えばディップコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、バーコーティング、エアーナイフコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティングなどの塗布方式で塗布することができる。本発明において物理現像核層は、上記したコーティング法によって、通常連続した均一な層として設けることが好ましい。
物理現像核層に金属銀を析出させるためのハロゲン化銀の供給は、基材31上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層をこの順に一体的に設ける方法、あるいは別の紙やプラスチック樹脂フィルム等の基材上に設けられたハロゲン化銀乳剤層から可溶性銀錯塩を供給する方法がある。コスト及び生産効率の面からは前者の物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を一体的に設けるのが好ましい。
前記ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀写真感光材料の一般的なハロゲン化銀乳剤の製造方法に従って製造することができる。ハロゲン化銀乳剤は、通常、硝酸銀水溶液、塩化ナトリウムや臭化ナトリウムのハロゲン水溶液をゼラチンの存在下で混合熟成することによって作られる。
前記ハロゲン化銀乳剤層のハロゲン化銀組成は、塩化銀を80モル%以上含有するのが好ましく、特に90モル%以上が塩化銀であることが好ましい。塩化銀含有率を高くすることによって形成された物理現像銀の導電性が向上する。
前記ハロゲン化銀乳剤層は、各種の光源に対して感光性を有している。導電性金属薄膜を作製するための1つの方法として、例えば網目状などの細線パターンの物理現像銀の形成が挙げられる。この場合、ハロゲン化銀乳剤層は細線パターン状に露光されるが、露光方法として、細線パターンの透過原稿とハロゲン化銀乳剤層を密着して露光する方法、あるいは各種レーザー光を用いて走査露光する方法等がある。前者の密着露光は、ハロゲン化銀の感光性は比較的低くても可能であるが、レーザー光を用いた走査露光の場合は比較的高い感光性が要求される。従って、後者の露光方法を用いる場合は、ハロゲン化銀の感光性を高めるために、ハロゲン化銀は化学増感あるいは増感色素による分光増感を施してもよい。化学増感としては、金化合物や銀化合物を用いた金属増感、硫黄化合物を用いた硫黄増感、あるいはこれらの併用が挙げられる。好ましくは、金化合物と硫黄化合物を併用した金−硫黄増感である。上記したレーザー光で露光する方法においては、450nm以下の発振波長の持つレーザー光、例えば400〜430nmに発振波長を有する青色半導体レーザー(バイオレットレーザーダイオードともいう)を用いることによって、明室下(明るいイエロー蛍光灯下)でも取り扱いが可能となる。
物理現像核層が設けられる基材31上の任意の位置、たとえば接着層、中間層、物理現像核層あるいはハロゲン化銀乳剤層、保護層、または支持体を挟んで設けられる裏塗り層にハレーションないしイラジエーション防止用の染料もしくは顔料を含有させてもよい。
物理現像核層の上に直接にあるいは中間層を介してハロゲン化銀乳剤層が塗設された感光材料を用いて物理現像銀薄膜を作製する場合は、網目状パターンのような任意の細線パターンの露光マスクと上記感光材料を密着して露光、あるいは、任意の細線パターンのデジタル画像を各種レーザー光の出力機で上記感光材料に走査露光した後、可溶性銀錯塩形成剤と還元剤の存在下でアルカリ液中で処理することにより銀錯塩拡散転写現像(DTR現像)が起こり、未露光部のハロゲン化銀が溶解されて銀錯塩となり、物理現像核上で還元されて金属銀が析出して細線パターンの物理現像銀薄膜を得ることができる。露光された部分はハロゲン化銀乳剤層中で化学現像されて黒化銀となる。現像後、ハロゲン化銀乳剤層及び中間層、あるいは必要に応じて設けられた保護層は水洗除去されて、細線パターンの物理現像銀薄膜32が表面に露出する。
DTR現像後、物理現像核層の上に設けられたハロゲン化銀乳剤層等の除去方法は、水洗除去あるいは剥離紙等に転写剥離する方法がある。水洗除去は、スクラビングローラ等を用いて温水シャワーを噴射しながら除去する方法や温水をノズル等でジェット噴射しながら水の勢いで除去する方法がある。
一方、物理現像核層が塗布された基材31とは別の基材上に設けたハロゲン化銀乳剤層から可溶性銀錯塩を供給する場合、前述と同様にハロゲン化銀乳剤層に露光を与えた後、物理現像核層が塗布された基材31と、ハロゲン化銀乳剤層が塗布された別の感光材料とを、可溶性銀錯塩形成剤と還元剤の存在下でアルカリ液中で重ね合わせて密着し、アルカリ液中から取り出した後、数十秒〜数分間経過した後に、両者を剥がすことによって、物理現像核上に析出した細線パターンの物理現像銀薄膜32が得られる。
次に、銀錯塩拡散転写現像のために必要な可溶性銀錯塩形成剤、還元剤、及びアルカリ液について説明する。可溶性銀錯塩形成剤は、ハロゲン化銀を溶解し可溶性の銀錯塩を形成させる化合物であり、還元剤はこの可溶性銀錯塩を還元して物理現像核上に金属銀を析出させるための化合物であり、これらの作用はアルカリ液中で行われる。
本発明に用いられる可溶性銀錯塩形成剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムのようなチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウムのようなチオシアン酸塩、アルカノールアミン、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素カリウムのような亜硫酸塩、T.H.ジェームス編のザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス4版の474〜475項(1977年)に記載されている化合物等が挙げられる。
前記還元剤としては、写真現像の分野で公知の現像主薬を用いることができる。例えば、ハイドロキノン、カテコール、ピロガロール、メチルハイドロキノン、クロルハイドロキノン等のポリヒドロキシベンゼン類、1−フェニル−4、4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン等の3−ピラゾリドン類、パラメチルアミノフェノール、パラアミノフェノール、パラヒドロキシフェニルグリシン、パラフェニレンジアミン等が挙げられる。
上記した可溶性銀錯塩形成剤及び還元剤は、物理現像核層と一緒に基材31に塗布してもよいし、ハロゲン化銀乳剤層中に添加してもよいし、またはアルカリ液中に含有させてもよく、更に複数の位置に含有してもよいが、少なくともアルカリ液中に含有させるのが好ましい。
アルカリ液中への可溶性銀錯塩形成剤の含有量は、現像液1リットル当たり、0.1〜5モルの範囲で用いるのが適当であり、還元剤は現像液1リットル当たり0.05〜1モルの範囲で用いるのが適当である。
アルカリ液のpHは10以上が好ましく、更に11〜14の範囲が好ましい。銀錯塩拡散転写現像を行うためのアルカリ液の適用は、浸漬方式であっても塗布方式であってもよい。浸漬方式は、例えば、タンクに大量に貯流されたアルカリ液中に、物理現像核層及びハロゲン化銀乳剤層が設けられた基材31を浸漬しながら搬送するものであり、塗布方式は、例えばハロゲン化銀乳剤層上にアルカリ液を1平方メートル当たり40〜120ml程度塗布するものである。
前述したように、金属薄膜35、36の細線パターンとしては、たとえば線幅10〜1,000μm程度の細線を縦横に格子状に設けられたものがあるが、細線幅を小さくして格子の間隔を大きくすると透光性は上がるが導電性は低下し、逆に細線幅を大きくして格子の間隔を小さくすると透光性は低下して導電性は高くなる。本発明にかかる基材31上に形成された任意の細線パターンの物理現像による銀画像は、全光線透過率50%以上の透光性と表面抵抗率10Ω/□以下の導電性とを同時に満足させることは困難である。具体的にはこの物理現像による銀画像は、表面抵抗率50Ω/□以下、好ましくは20Ω/□以下の導電性を有しているが、細線幅50μm以下、たとえば細線幅20μmのパターンで、全光線透過率50%以上とした場合には、表面抵抗率は数百Ω/□〜千Ω/□以上にもなってしまう。
しかしながら、この物理現像による銀画像自身は、現像処理後に得られた銀画像を形成する金属銀粒子が極めて小さく、且つ銀画像中に存在する親水性バインダー量が極めて少ないことにより、銀画像を形成する金属銀粒子が最密充填状態に近い状態で銀画像が形成されて通電性を有しているため、銅やニッケルなどの金属による鍍金(メッキ)、特に電解メッキを施すことにより、細線パターンが0.5〜15μmの厚み及び10〜1,000μmの線幅であるとき、全光線透過率50%以上、好ましくは60%以上の透光性の細線パターンであっても、表面抵抗率10Ω/□以下、好ましくは7Ω/□以下の導電性を保持することができる。
金属メッシュの全光線透過率を向上させるためには、細線が設けられた領域の面積に対して、細線間の光透過部の面積を十分に広くする必要がある。このため、細線のピッチ(間隔)は、100〜5,000μmであることが好ましい。
金属メッキした細線パターンの厚みは所望とする導電性の特性により任意に変えることができるが、0.5〜15μm、好ましくは2〜12μmの範囲である。物理現像銀の薄膜の上に施す導電性金属のメッキは、無電解メッキ法、電解メッキ法あるいは両者を組み合わせたメッキ法のいずれでも可能であるが、基材31上にパターン状の導電体金属薄膜35を作製するにあたり、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を少なくとも有するロール状の長尺ウェブの上に、少なくとも細線パターンの露光、現像処理およびメッキ処理という一連の処理を施すことができるという観点からも、電解メッキ法、あるいは電解メッキ法と無電解メッキ法を組み合わせた方法が好ましい。
本発明において、金属メッキ法は公知の方法で行うことができるが、たとえば電解メッキ法は、銅、ニッケル、銀、金、半田、あるいは銅/ニッケルの多層あるいは複合系などの従来公知の方法を使用でき、これらについては、「表面処理技術総覧;(株)技術資料センター、1987年12月21日初版、281〜422頁」等の文献を参照することができる。
メッキが容易で、かつ導電性に優れ、さらに厚膜にメッキでき、低コスト等の理由により、銅および/またはニッケルを用いることが好ましい。電解メッキの一例を挙げると、硫酸銅、硫酸等を主成分とする浴中に前述した物理現像銀が形成された基材31を浸漬し、10〜40℃で、電流密度1〜20アンペア/dmで通電することによりメッキすることができる。
また無電解メッキ法は公知の方法で行うことができるが、無電解メッキは、例えば銅、ニッケル、銀、金、スズ、はんだ、あるいは銅/ニッケルの多層あるいは複合系などの従来公知の方法を使用でき、これらについては、「無電解めっき 基礎と応用;日刊工業新聞社、1994年5月30日初版」等の文献を参照することができる。
メッキが容易で、かつ導電性に優れ、さらに厚膜にメッキでき、低コスト等の理由により、銅および/またはニッケルを用いることが好ましい。無電解銅メッキ浴の一例を挙げると、硫酸銅:30g/dm、酒石酸ナトリウムカリウム(ロシェル塩):100g/dm、ホルムアルデヒド:30cm/dm、炭酸ナトリウム:30g/dm、水酸化ナトリウム:50g/dm、浴温度24℃で無電解銅メッキすることができる。
また、無電解ニッケルメッキ浴の一例を挙げると、硫酸ニッケル:21g/dm、ホスフィン酸ナトリウム:25g/dm、酢酸ナトリウム:10g/dm、pH:4〜6、浴温度90℃で無電解ニッケルメッキすることができる。
(貴金属薄膜の形成)
導電性金属薄膜35の上に貴金属薄膜34を形成する方法は特に限定されないが、高温処理が不要であり、耐熱性が比較的低いフレキシブルな透明樹脂を基材に使用することが可能となるため、電解メッキ法および/または無電解メッキ法によって貴金属をメッキする方法が好ましい。
銅、アルミニウム、銀などは、導電性には優れるが、色素増感型太陽電池に使用している電解質に対する耐食性がなく、そのまま色素増感型太陽電池の電極として使用することはできない。そこで、導電性金属薄膜35の上部を、耐食性に優れた貴金属薄膜34で被覆することにより、導電性と耐食性を兼ね備えた電極を形成することができる。
また、図8に示すように、各色素増感型太陽電池セル1、1の上部電極2および/または下部電極3において、腐食の起こりやすい電極の両端部を封止材24の下に埋設し、電解質8との直接接触を避けるようにすれば、電極の耐食性が非常に優れたものとなる。
貴金属薄膜34の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば0.1〜1.0μm、導電性金属薄膜35の総厚みに対する貴金属薄膜34の厚みの比は、5〜15%が好ましい。これにより、優れた耐食性が得られる範囲内で電極中の貴金属の使用量を低減して、低コスト化を実現できる。
所定の細線パターンに形成した導電性金属薄膜35は、細線パターンが0.5〜15μmの厚み及び10〜1,000μmの線幅であるとき、全光線透過率50%以上、かつ表面抵抗率0.1Ω/□以下という優れた透光性能と導電性能を持ったものを得ることができる。また、上述の貴金属薄膜34を設けることにより、電解質8中に含まれるヨウ素や臭素などの腐食性物質に耐えうる優れた耐食性を電極に付与することができる。
次に本発明の色素増感型太陽電池モジュールについて説明する。
図6〜図11は、本発明の色素増感型太陽電池モジュールの1形態例を示す図面であり、図6は色素増感型太陽電池モジュールの平面図、図7は図6のA−A線に沿う断面図、図8は図6のB−B線に沿う部分拡大断面図、図9は上部電極が設けられた上部基材を示す平面図、図10は剥離紙つきの封止材を示す平面図、図11は下部電極が設けられた下部基材を示す平面図である。
なお、図6は、上部基材22が透明性を有するものとして、発電層4および集電体6を実線で描いてある。また、図9では上部電極2が紙面の手前側となるよう、上部基材22の配置を図6とは左右逆にしている。図9および図11において二点鎖線は、発電層4と接する領域の境界線を示す。図10では、封止材24の形状を明確にするため、封止材24に斜線(ハッチング)を付した。
図6、図7に示すように、この色素増感型太陽電池モジュール21は、複数の色素増感型太陽電池セル1、1、…を直列に接続してなる色素増感型太陽電池モジュールであり、透明性を有する上部基材22と、上部基材22の内面に設けられた上部電極2と、下部基材23と、下部基材23の内面に設けられた下部電極3と、上部基材22と下部基材23との間に設けられた発電層4とを具備する。
図7、図8に示すように、色素増感型太陽電池セル1(以下、省略して「セル」という場合がある。)は、上部電極2と発電層4と下部電極3とがこの順に積層された部分によって構成される。
図6、図7に示すように、色素増感型太陽電池モジュール21は、複数のセル1、1、…が集合したセル集合領域14と、セル集合領域14の外である外部領域16とを有する。また、図8に示すように、セル集合領域14内において、各セル1、1、…は、セル境界領域15を介して離隔されている。
前記外部領域16は、各セル1、1、…が占有する領域ともセル境界領域15とも重なり合いを持たないが、前記基材22、23上の一部として設定される領域である。
本形態例において各セル1は図6の左右に長い帯状である。これらのセル1、1、…は、セル1の短辺方向(図6の上下方向)に連設され、1つのセル集積体18を構成している。基材上、セル集積体18は平面視で略正方形の領域を占有している。
図8に示すように、上部電極2は、上部基材22の内面(図8の下側の面)に設けられている。上部電極2は、セル1ごとに区画された導電膜5と、各区画の導電膜5に接続された集電体6とから構成されている。導電膜5は、セル1、1、…ごとに電気的に分離するため、隙間5aが設けられている。
前記導電膜5としては、上述したように導電性金属薄膜35と貴金属薄膜34を積層した金属薄膜36による細線パターンを採用することが好ましいが、導電性金属薄膜35と貴金属薄膜34を積層した金属薄膜36による細線パターンを下部電極3のみに採用する場合、上部電極2の導電膜5として、酸化物半導体による透明導電膜を用いることもできる。透明導電膜を用いる場合、酸化物半導体としては、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)等が挙げられる。これらの酸化物半導体のなかでは、膜の導電性、透明性、エッチングによるパターニングが容易なことからITOが特に好ましい。透明導電膜の形成は、加熱蒸着法、スパッタ法、CVD法、プラズマCVD法、イオンプレーティング法、ゾル−ゲル法、ウェットコーティング法等、公知の薄膜形成方法によって行うことができる。透明導電膜の厚さは、200nm以下、好ましくは100nm以下である。
集電体6は、導電膜5から集電するものであって、発電層4の電解質8に接触しないように発電層4を覆わない位置に配設され、セル1を取り囲む封止材24と導電膜5との間に挟まれている。集電体6は、導電膜5よりも導電性の良い材料から構成することが好ましく、具体例としては、金、銀、銅、白金、ニッケル、アルミニウム、鉄等の金属、前記金属を1種以上含む合金、カーボンなどが挙げられる。
集電体6は、加熱蒸着法、スパッタ法、CVD法、導電性ペーストを用いた印刷法等によって導電膜5上に設けられる。導電性ペーストとしては、金、銀、銅、白金、ニッケルなどの電気伝導度の高い金属微粉末を混入させたものが用いられる。
集電体6は、厚みが15μm以下、好ましくは7μm以下であって、線幅が60μm以下、好ましくは40μm以下、より好ましくは25μm以下である。集電体6の厚みが15μmを超えると、透明な上部基材22に対して斜めに入射する光が遮られるため好ましくない。また、集電体6の線幅が60μmを超えると、開口率が低くなったり、金属線が見えやすくなり好ましくない。
集電体6の線幅を細線化することで、光の回折、散乱等により、線幅が大きい場合に比して電極基板(基材付き電極)の全光線透過率が向上し、太陽電池の発電効率を向上させることができる。
図8に示すように、下部電極3は、下部基材23の内面(図8の上側の面)に設けられている。下部電極3をセル1、1、…ごとに分離するため、下部電極3には隙間3aが設けられている(図8、図11参照)。
下部電極3は、上述したように導電性金属薄膜35と貴金属薄膜34を積層した金属薄膜36による細線パターンを採用することが好ましいが、導電性金属薄膜35と貴金属薄膜34を積層した金属薄膜36による細線パターンを上部電極2のみに採用する場合、場合により、下部電極3には、金属等の良導体、金属酸化物半導体等の半導体、カーボンなどから形成することもできる。電解質8中に含有されるヨウ素化合物に対する耐ヨウ素性の観点から、白金またはカーボンが好適である。下部電極3の形成は、その形成に用いる材料に応じた適宜の方法、例えば加熱蒸着法、スパッタ法、CVD法、導電性ペーストを用いた印刷法(例えばスクリーン印刷)等によって行う。導電性ペーストとしては、導電性粒子を配合したものが用いられる。
本形態例の色素増感型太陽電池モジュール21に用いられるセル間の配線接続構造11は、2枚の基材22、23間でセル境界領域15を介して隣接した2つのセル1、1において、図6、図7に示すように、一のセル1の上部電極2および他のセル1の下部電極3がセル境界領域15の外にある外部領域16に延出して端子部12、13を形成し、これら端子部12、13同士の接続によって、隣接セルの上部電極2と下部電極3との電気的接続がなされていることを特徴とする。これにより、セル同士の直列配線の接続構造を簡略化することができる。
図6に示す色素増感型太陽電池モジュール21は8個のセル1、1、…を備えており、隣接した2つのセル間の配線接続(7箇所)のすべてに、上述のセル間の配線接続構造11を採用している。複数のセル1、1、…を電気的に直列に接続したとき、両端のセル1の電極2、3の一方はセル間の配線接続構造11に利用されないが、この電極は、発電された電流を色素増感型太陽電池モジュール21の外部に取り出すための取り出し電極17として用いられる。本形態例の場合、2個の取り出し電極17、17のうち、一方(図6の左下隅にあるもの)は一端側のセル1の上部電極2から延出された端子部12、他方(図6の左上隅にあるもの)は他端側のセル1の下部電極3から延出された端子部13となっている。
2枚の基材22、23のうち少なくとも一方がフレキシブルである場合、当該基材22、23を曲げて重ね合わせることにより、上部電極2側の端子部12と下部電極3側の端子部13とを接触させ、導通をとることができる。図7に示す例では、上部基材22の一側縁部22aを下部基材23に向けて曲げてある。2枚の基材22、23がともにフレキシブルでない場合は、少なくとも一方の基材にリード線を設ける必要がある。
両端子部12、13の電気的接続を維持するためには、公知の技術を用いることが可能であり、例えば、導電性粒子を含有した導電性接着剤や半田などで接合したり、2枚の基材22、23の外側からクリップや可撓性のカバーフィルムなどで挟圧したり、2枚の基材22、23をホットメルト接着剤などで接着したりする方法を用いることができる。
さらに、上部電極2側の端子部12は、集電体6が外部領域16に延出したものである。これにより、上部電極2から集電体6を介して集電した電流を、隣接したセルの下部電極3に効率よく流すことができる。
図10に示すように、封止材24は、電解質8が色素増感型太陽電池モジュール21の外部に漏洩しないように、2枚の基材22、23間を液密に封止する外枠部25と、外枠部25の内部をセル1、1、…ごとに隔離する隔壁部26とを有して格子状に形成されている。また、封止材24は、図8に示すように、集電体6が電解質8と接触しないように、集電体6(図8で、導電膜5の下側に配設される。)の表面を覆う役割も果たす。
外枠部25および隔壁部26に四方を囲まれてなる空間27は、帯状(細長い長方形状)であり、それぞれの空間27には、各セル1の発電層4が収容される。前記空間27は、この空間27内に収容された発電層4が上部電極2および下部電極3と接触できるように、封止材24の両面に貫通した貫通穴となっている。
このように、帯状のセル1が多数、セル1の短辺方向(図6では上下方向)に連設されてセル集積体18を構成している場合、セル間の配線接続構造11が配置されるセルの外部領域16を基材22、23の側縁部(図6の左側)にまとめて設けることができ、色素増感型太陽電池モジュール21の面積を一層小さくすることができる。
封止材24の材質としては、電解質8に含まれる成分に対する耐食性(特に耐ヨウ素性)を有するものであれば特に限定されないが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂、ゴム、金属などを利用することができる。特に、色素増感型太陽電池モジュール21の取扱い性の点では、フレキシブル性を有する材質が好ましい。
封止材24は、少なくとも表面が電気絶縁性を有する必要がある。このため、封止材24の材質が金属などの導電性材料から構成されている場合には、電気絶縁性を有する樹脂やゴムなどにより絶縁被覆する。
封止材24の形成は、例えば、成形、打ち抜き、切断等の加工方法によって行うことができる。封止材24と基材22、23とを接合する方法は特に限定されるものではないが、例えば、封止材24の両面(基材22、23に接する面)に接着剤(例えばアクリル系やウレタン系など)を塗布して基材22、23と接着する方法が挙げられる。この場合、接着剤の上から剥離紙28を積層したものを用意し、封止材24を上部基材22および下部基材23と積層する直前に剥離紙28を剥離して封止材24と基材22、基材23とを接着することが、前記接着剤層の保護の観点から好ましい。
なお、図10は、紙面手前側の剥離紙28を剥離して、封止材24の裏側に剥離紙28が接着された状態を示す。
また、封止材24を熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂等の硬化性樹脂から形成する場合には、上部基材22および下部基材23のうちの一方の基材の上に未硬化状態の樹脂を塗布し、他方の基材を重ね合わせてから硬化成形する方法により、上部基材22と封止材24と下部基材23とを接合することもできる。
本形態例の色素増感型太陽電池モジュールを組み立てる手順は、特に限定されるものではないが、例えば、以下の手順によることができる。
まず、上部電極2を設けた上部基材22(図9参照)と、セル1に対応する空間(貫通穴)27を有する封止材24(図10参照)と、下部電極3を設けた下部基材23(図11参照)とを用意し、分光増感色素が担持された酸化物半導体層7を上部電極2の上に形成することにより、半導体電極9を作製する。
酸化物半導体層7の形成には、気相成膜法(真空成膜法)、物理蒸着法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、マグネトロンスパッタリング法、CVD法等の公知の薄膜形成法を用いることができる。また、分光増感色素の担持は、分光増感色素を適宜の有機溶媒に溶解した溶液中に、常温又は加熱下で酸化物半導体層7および上部電極2を設けた上部基材22を浸漬させればよい。
さらに、図6に示すように、半導体電極9の酸化物半導体層7の位置と封止材24の空間27の位置とが重なるように、上部基材22、上部電極2、封止材24、下部電極3、下部基材23の順で積層するとともに、前記封止材24の空間27内に電解質8を封入することによって発電層4が形成される。
電解質8を封入する方法としては、例えば電解質8が流動性に富む電解液である場合には、上部基材22または下部基材23に注入穴(図示略)を設け、基材22、23と封止材24とを積層したときに該注入穴が前記空間27に連通するようにし、電解液の注入後に前記注入穴を塞ぐ方法を用いることができる。このほか電解質8の封入方法としては、電解質8の性状に応じて選択した公知の方法を採用することができる。
本形態例の構成によれば、一の基材上において、セル境界領域を介して隣接したセル同士の配線接続をセル境界領域の外で行うので、セル同士の配線接続構造をこれらセルが配置された基材上に設けることができ、外部配線を利用する場合に比べて設置面積の小型化を実現できる上、セル同士の配線接続構造を簡単にすることができ、製造コストを低減することが可能である。また、セルの間隔を狭くして、セルを高密度に(より狭い面積に)集合させることが可能である。
セル境界領域は、もっぱら電解質の封止(例えば隔壁)に利用することができるため、電解質として流動性の高い電解液を用いた場合であっても、該電解液の漏洩が起こりにくく、耐久性に優れた色素増感型太陽電池を提供することができる。
以上、本発明を好適な実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、上部電極2と下部電極3とを接続する端子部12、13の本数は、第1形態例のセル間の配線接続構造においては1本ずつであったが、特にこれに限定されるものではない。例えば、上部電極2側の集電体6および端子部12を帯状のセル1の短辺方向両側に平行して1本ずつ、合計2本を設けることもできる。この場合においても、集電体6は、発電層4を覆わない位置に配設され、封止材24と導電膜5との間に挟み込まれ、集電体6が電解質8と接触しないようにする。
これ以外にも、下部電極3側の端子部13を複数本設けた構成を採用することも可能である。
また、第1形態例の色素増感型太陽電池モジュール21においては、複数個のセル1を1列に連設してなるセル集積体18をセル集合領域14に一つ設けたが、セル集積体18を複数設け、これらを順に直列接続することも可能である。複数のセル集積体18を設けることにより、直列に接続されるセル1、1、…の総数を増やして、より高い電圧を取り出すことができる。
本発明は、色素増感型太陽電池に使用している電解質に対して腐食が起こりにくく耐久性が良好であって、かつ、導電性が良好な電極を用いることにより、特性の優れた色素増感型太陽電池セル及び色素増感型太陽電池モジュールを提供することができる。
本発明の色素増感型太陽電池セルに用いる基材付き電極の第1の例を示す模式的断面図である。 本発明の色素増感型太陽電池セルに用いる基材付き電極の第2の例を示す模式的断面図である。 基材付き電極のパターンを例示する部分拡大平面図である。 (a)、(b)は、基材付き電極のパターンを例示する部分拡大平面図である。 (a)、(b)は、基材付き電極のパターンを例示する部分拡大平面図である。 本発明の色素増感型太陽電池モジュールの第1形態例を示す平面図である。 図6のA−A線に沿う断面図である。 図6のB−B線に沿う部分拡大断面図である。 第1形態例に係る色素増感型太陽電池モジュールの上部電極が設けられた上部基材を示す平面図である。 第1形態例に係る色素増感型太陽電池モジュールの剥離紙つきの封止材を示す平面図である。 第1形態例に係る色素増感型太陽電池モジュールの下部電極が設けられた下部基材を示す平面図である。
符号の説明
1…色素増感型太陽電池セル(セル)、2…上部電極、3…下部電極、4…発電層、5…導電膜、6…集電体、7…酸化物半導体層、8…電解質、9…半導体電極、12、13…端子部、15…セル境界領域、21…色素増感型太陽電池モジュール、22…上部基材(透明基材)、23…下部基材、31…基材、32…現像銀パターン、33、33a、33b…金属メッキ層、34…貴金属薄膜、35…導電性金属薄膜、36…電極用金属薄膜。

Claims (8)

  1. 透明基材の表面に上部電極と色素を含有させた酸化物半導体層とがこの順に積層された半導体電極と、前記上部電極と対をなす下部電極と、前記半導体電極および前記下部電極の間に封入された電解質とを有する色素増感型太陽電池セルであって、
    前記上部電極および/または下部電極が、基材の表面に形成した導電性金属薄膜と、該導電性金属薄膜の上に積層したRh、Pt、Ruの群から選択される1種の貴金属からなる貴金属薄膜とからなることを特徴とする色素増感型太陽電池セル。
  2. 前記導電性金属薄膜が、写真製法により生成された現像銀の薄膜の上に無電解メッキおよび/または電解メッキにて銅をメッキすることにより所定のパターンに形成した金属薄膜であることを特徴とする請求項1に記載の色素増感型太陽電池セル。
  3. 前記導電性金属薄膜が、写真製法により生成された現像銀の薄膜の上に無電解メッキおよび/または電解メッキにてニッケルをメッキすることにより所定のパターンに形成した金属薄膜であることを特徴とする請求項1に記載の色素増感型太陽電池セル。
  4. 前記導電性金属薄膜が、写真製法により生成された現像銀の薄膜の上に無電解メッキ及び/又は電解メッキにて銅およびニッケルをメッキすることにより所定のパターンに形成した金属薄膜であることを特徴とする請求項1に記載の色素増感型太陽電池セル。
  5. 前記導電性金属薄膜が、基材の表面に形成された銅またはアルミニウムの薄膜を化学エッチング法により所定のパターンに形成した金属薄膜であることを特徴とする請求項1に記載の色素増感型太陽電池セル。
  6. 前記所定のパターンは、線幅が10〜1,000μm、ピッチが100〜5,000μm、線厚みが0.5〜15μmの範囲内であることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の色素増感型太陽電池セル。
  7. 前記貴金属薄膜が、前記導電性金属薄膜の上に、無電解メッキおよび/または電解メッキにて貴金属をメッキすることにより形成した薄膜であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の色素増感型太陽電池セル。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の色素増感型太陽電池セルを一の基材上に複数配設し、セル境界領域を介して隣接した一の色素増感型太陽電池セルと他の色素増感型太陽電池セルとを電気的に直列接続した色素増感型太陽電池モジュールであって、
    色素増感型太陽電池セルの上部電極および/または下部電極が金属配線層からなる集電体を備え、該集電体が前記セル境界領域の外に延出された端子部を有し、前記一の色素増感型太陽電池セルの上部電極と前記他の色素増感型太陽電池セルの下部電極とが、前記セル境界領域の外で前記端子部を介して電気的に接続されたことを特徴とする色素増感型太陽電池モジュール。
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