JP2007095462A - 電池用外装シートの製造方法及び電池用外装シート並びに電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】機械的強度に優れるとともに、耐電解液性、耐クラック性、水蒸気バリア性に優れ、さらに生産性においても優れる電池用外装シートを提供すること。
【解決手段】金属層が2枚以上の金属箔と該金属箔同士を接着して積層する補強樹脂層とを有する電池用外装シートの製造方法である。積層する金属箔の少なくとも一方に酸変性ポリオレフィンを固形分とするオルガノゾルを塗布し乾燥させて補強樹脂層を形成し、次いで他方の金属箔をその補強樹脂層に加熱圧着して金属層を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】金属層が2枚以上の金属箔と該金属箔同士を接着して積層する補強樹脂層とを有する電池用外装シートの製造方法である。積層する金属箔の少なくとも一方に酸変性ポリオレフィンを固形分とするオルガノゾルを塗布し乾燥させて補強樹脂層を形成し、次いで他方の金属箔をその補強樹脂層に加熱圧着して金属層を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、リチウム電池等の二次電池の電池容器に用いる電池用外装シートの製造方法、及び電池用外装シート並びに電池に関する。
電池は従来より種々の装置の電源やバックアップ電源として用いられており、特にリチウム電池はリチウム二次電池とも言われ、その高い体積効率、重量効率から電子機器、電子部品、特に携帯電話、ノート型パソコン、ビデオカメラなどに広く用いられている。従来、リチウム電池は、正極及び負極との間に絶縁及び電解質保持の機能を持つセパレータあるいはポリマー電解質を配置して、これらを円筒状や平板状に巻回して電池要素とし、電池容器に収納されている。
リチウム電池の電池容器としては、円柱状や直方体状の金属缶を金属接合により密封したものと、柔軟性を有する積層体を熱接着して密封したものとに大別される。金属リードの取出し易さや密封のし易さ、あるいは、柔軟性を有するために電子機器や電子部品の適当な空間に合わせた形状とすることができ、電子機器や電子部品自体の形状をある程度自由に設計することができること、小型化、軽量化が容易であるなどの理由から、プラスチックフィルムとアルミニウム等の金属箔とを積層した積層体からなる外装シートが用いられている。
外装シートには、リチウム電池として求められる物性、すなわち、防湿性、密封性、耐突刺し性、絶縁性、耐熱・耐寒性、耐電解質性(耐電解液性)、耐腐蝕性(電解質の劣化や加水分解により発生するフッ酸に対する耐性)等が必要不可欠なものとして求められる。そのため、外装シートは、一般的に、最外層にあり耐突刺し性や外部との通電を阻止するための基材からなる基材層と、防湿性を確保するためのアルミニウム等の金属箔からなる水蒸気バリア層及び電池要素側の最内層に配置され密封性を確保するための熱接着性を有する樹脂からなる熱接着性樹脂層とから構成されている。
外装シートを用いた電池容器の形態としては、外装シートを筒状に加工し、電池要素の正極および負極から引き出された金属リードを外側に突出した状態で収納し、開口部を熱接着して密封した袋タイプや、外装シートを容器状に成形し、この容器内に電池要素の正極および負極から引き出した金属リードを外側に突出した状態で収納し、平板状の外装シートないし容器状に成形した外装シートで被覆すると共に四周縁を熱接着して密封した成形タイプが知られている。
しかし、電池要素を袋タイプや成形タイプの電池容器に収納した電池は、それを誤って落とすと、落下による衝撃で金属箔が破損して孔が開き、そこから電池要素内に水分が入り、その結果、電解液が分解してガスとなって体積が膨張し、内圧が増大する結果、電池容器が膨れて破損し易くなるという問題があった。これに対し、上下のケースからなる箱形のプラスチックモールドケース内に電池を収納して電池パックとする構成がとられていた(例えば特許文献1)。しかしながら、この方法では、モールドケースの肉厚により、電池の容積に対し電池パックの容積が1.3倍から1.4倍となり、電池パックの軽量化や薄型化が困難であるという問題があった。
これに対し、プラスチックモールドケースに代えて、軟質アルミ金属層を有し絞り加工により電池要素を収納する凹部が形成された第1のラミネート体と、硬質アルミ金属層を有する第2のラミネート体とからなる外装体を用いる方法が提案されている(特許文献2)。また、積層体のアルミニウム層に、アルミニウム層を機械的に補強する金属であって、アルミニウムよりも大きいヤング率を有する金属補強層を設けた電池が提案されている(特許文献3)。
特開2002−8606号公報
特開2005−166650号公報
特開2005−183051号公報
しかしながら、特許文献2の方法では、硬質のアルミ金属層として焼き鈍し処理なしのアルミニウム箔を用いるため表面洗浄が必要であり、また特許文献3の方法では、金属補強層を設けるために、メッキ、イオンプレーティング、溶射又は蒸着等の工程が必要であり、製造コストが上昇するという問題がある。
そこで、本発明は、機械的強度に優れるとともに、耐電解液性、耐クラック性、水蒸気バリア性に優れ、さらに生産性においても優れる電池用外装シートを提供可能な電池用外装シートの製造方法及び電池用外装シート並びにそれを用いた電池を提供することを目的とした。
上記課題を解決するため、本発明の電池用外装シートの製造方法は、金属層が樹脂層により挟持された積層体からなる電池用外装シートの製造方法であって、金属層が2枚以上の金属箔と該金属箔同士を接着して積層する補強樹脂層とを有しており、積層する金属箔の少なくとも一方に酸変性ポリオレフィンを固形分とするオルガノゾルを塗布し乾燥させて補強樹脂層を形成し、次いで他方の金属箔を該補強樹脂層に加熱圧着して金属層を形成することを特徴とする。
本発明の製造方法においては、金属層の厚さを、80〜150μmとすることができる。
また、金属箔に、少なくとも片面が化成処理されたアルミニウム箔を用いることができる。
また、積層体を、少なくとも、順次積層された、基材層と、金属層と、熱接着性樹脂層と、からなる構成することができる。
本発明の製造方法を用いて作製した電池用外装シートは、金属層が樹脂層により挟持された積層体からなり電池要素を包装する電池用外装シートであって、金属層が、2枚以上の金属箔と、該金属箔同士を接着する補強樹脂層とを有し、該補強樹脂層が酸変性ポリオレフィンを固形分とするオルガノゾルを乾燥させた被膜からなることを特徴とするものである。
また、本発明の製造方法を用いて作製した電池用外装シートを用い、電池を作製することができる。すなわち、本発明の電池は、電池要素の正極と負極にそれぞれ接合された複数のリードを電池容器から突出させた状態で、電池容器を密封してなる電池であって、上記電池容器を、少なくとも、最外層となる基材層と、金属層と、熱接着性樹脂層とが順次積層され、該金属層が2枚以上の金属箔と、該金属箔同士を接着する補強樹脂層とを有し、該補強樹脂層が酸変性ポリオレフィンを固形分とするオルガノゾルを乾燥させた被膜からなる枚葉状の積層体で構成し、該積層体を折り重ね、あるいは2つの該積層体を対向するように重ね合わせ、複数のリードを外部に取り出した状態で周縁部を熱融着してなることを特徴とする。
なお、本発明において、外装シートの最内層とは、電池容器とした時に電池要素側に配置される層であり、具体的には熱接着樹脂層をいい、最外層とは外部に曝される層であり、具体的には基材層をいう。
本発明の電池用外装シートの製造方法は、積層する金属箔の少なくとも一方に酸変性ポリオレフィンを固形分とするオルガノゾルを塗布し乾燥させて接着性被膜からなる補強樹脂層を形成し、次いで他方の金属箔を接着性被膜に加熱圧着して金属層を形成するようにしたので、酸変性ポリオレフィンが接着面に均一に分散する結果、厚さの均一な補強樹脂層を形成することができる。これにより、金属箔間の接着力が向上し、かつ金属箔に加わる機械的衝撃が補強樹脂層により均等に吸収されるため、金属層の破損を防止することが可能となる。さらに、この外装シートを用いた電池容器は機械的強度が向上し、収納する電池要素を機械的衝撃からより安全に保護することが可能となる。さらに、複数の金属箔を互いに貼り合わせるだけで良いので、より安価に製造することも可能である。
本発明に係る電池用外装シートの製造方法について、図面を参照して以下に詳しく説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る製造方法を用いて作製した外装シートの構造の一例を示す模式断面図である。ここで、外装シートAは、枚葉状又は帯状の形態をとることができる。外装シートAは、最外層となる基材層1の上に、金属層2、電池要素側に配置される最内層の熱接着性樹脂層3が順次積層された構造を有する。さらに、金属層2は、補強樹脂層23を介して積層された2枚のアルミニウム箔21,22からなり、その熱接着性樹脂層3側のアルミニウム箔22の表面に化成処理層24が形成されている。さらに、化成処理層24と熱接着性樹脂層3との間には接着層4が形成されている。すなわち、本実施の形態に係る外装シートは、最外層から、基材層/第1のアルミニウム箔/補強樹脂層/第2のアルミニウム箔/化成処理層/接着層/熱接着性樹脂層と積層された構造を有する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る製造方法を用いて作製した外装シートの構造の一例を示す模式断面図である。ここで、外装シートAは、枚葉状又は帯状の形態をとることができる。外装シートAは、最外層となる基材層1の上に、金属層2、電池要素側に配置される最内層の熱接着性樹脂層3が順次積層された構造を有する。さらに、金属層2は、補強樹脂層23を介して積層された2枚のアルミニウム箔21,22からなり、その熱接着性樹脂層3側のアルミニウム箔22の表面に化成処理層24が形成されている。さらに、化成処理層24と熱接着性樹脂層3との間には接着層4が形成されている。すなわち、本実施の形態に係る外装シートは、最外層から、基材層/第1のアルミニウム箔/補強樹脂層/第2のアルミニウム箔/化成処理層/接着層/熱接着性樹脂層と積層された構造を有する。
本実施の形態に係る製造方法では、積層するアルミニウム箔の少なくとも一方に酸変性ポリオレフィンを固形分とするオルガノゾルを塗布し乾燥させて接着性被膜を形成する一方、他方のアルミニウム箔をその接着性被膜に加熱圧着してアルミニウム箔の積層体からなる金属層を形成し、次いでアルミニウム箔の積層体の一方の面に化成処理層を形成して、その化成処理層の上に熱接着性樹脂層を接着積層し、アルミニウム箔の積層体の他方の面には基材層を接着積層して、外装シートを作製することができる。
基材層は、金属層を保護すると共に、外力、特に外部からの突き刺しに対する耐突き刺し性を向上させる働きを有する。機械的強度に優れる点から2軸方向に延伸したポリエステルフィルムやポリアミドフィルム、あるいは、これらの積層体を用いることができる。ポリエステルフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと呼称する)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(以下、PENと呼称する)、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート等からなるフィルムを挙げることができ、また、ポリアミドフィルムとしては、ナイロン6(以下、ONと呼称する)、ナイロン6,6、ナイロン6,10等からなるフィルムを挙げることができる。また、ポリエステルフィルムやポリアミドフィルムは必要な面にコロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理等の易接着処理を施してもよい。
また、基材層の厚さは6μm以上が好ましい。6μmより厚さが薄いと、それ自体にピンホールが存在する可能性があり、また外力に対して金属層を保護する効果が減少するからである。より好ましくは12μm以上で25μm以下である。基材層が単層であれ、複層であれ、25μmより厚くしても、金属層の保護効果は大きく増加せず、また体積および重量エネルギー密度を低下させ、製造コストを増加させるからである。
金属層は、外部から電池内部に水蒸気が侵入することを防止するために設けられるものであり、金属箔を用いることができる。軽量であって、成形性(特にプレス成形性)に優れることからアルミニウム箔を用いることが好ましい。本実施の形態では、金属層に、2枚のアルミニウム箔を接着性樹脂を介して積層したものを用いている。各アルミニウム箔の厚さは、30〜60μmが好ましい。30μmより薄くなると、アルミニウム箔のピンホールが危惧され、水蒸気の浸入の危険性が高くなるからである。また、60μmより厚くしても、水蒸気バリア性は顕著に増加しないからである。また、金属層の厚さは、外装シート全体の厚みの増加を抑制するため、80〜150μmが好ましく、その範囲であれば、何枚のアルミニウム箔を積層しても良い。30〜60μmの厚さのアルミニウム箔を用いる場合には、2枚を積層することが好ましい。また、用いるアルミニウム箔の厚さは、同一であっても良く、あるいは外側のアルミニウム箔を内側のアルミニウム箔より厚くすることが好ましい。
アルミニウム箔には、鉄分を0.3〜9.0重量%、好ましくは0.7〜2.0重量%含有したものを用いることが好ましい。鉄分を含有しないものと比較して延展性に優れると共に折り曲げに対するピンホールの発生が少なく、特にプレス成形時に偏肉のない均一な成形品が得られるからである。また、鉄含有量が0.3重量%未満ではピンホール発生の防止や延展性において効果が認められず、鉄含有量が9.0重量%超ではアルミニウム箔としての柔軟性が阻害されるために成形適性が低下するからである。
アルミニウム箔は冷間圧延で製造されるが、焼き鈍し(いわゆる焼鈍処理)条件でその柔軟性、腰の強さ、硬さが変化するが、本発明に用いるアルミニウム箔は焼きなましをしていない硬質処理品よりも多少ないし完全に焼きなまし処理をした軟質傾向にあるアルミニウム箔がよい。また、柔軟性、腰の強さ、硬さを決めるアルミニウム箔の焼きなまし条件は、外装シートを前述の袋タイプ又は成形タイプのいずれに用いるのかにより適宜決めることができる。
化成処理層はアルミニウム箔と熱接着性樹脂層とを強固に接着させて電解液や電解液の加水分解により発生するフッ酸によるデラミネーションを防止すると共に成形タイプにあってはプレス成型時のデラミネーションを防止するために設けるものである。化成処理層は、クロム酸クロメート処理、リン酸クロメート処理、塗布型クロメート処理等のクロム系化成処理、あるいは、ジルコニウム、チタン、リン酸亜鉛等の非クロム系(塗布型)化成処理等によりアルミニウム箔の表面に形成することができるが、塗布型化成処理、特にアミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する処理液を用いて形成するのが好ましい。基材層と強固に接着し、また連続処理が可能であると共に水洗工程が不要で処理コストを安価にすることができるからである。
アミノ化フェノール重合体としては、公知のものを広く使用することができ、たとえば、下記式(1)、(2)、(3)、(4)で表される繰り返し単位からなるアミノ化フェノール重合体を挙げることができる。なお、式中のXは水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基ないしベンジル基を示す。また、R1、R2はヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基を示し、同じ基であってもよいし、異なる基であってもよいものである。
下記式(1)〜(4)において、X、R1、R2で示されるアルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖状アルキル基を挙げることができる。また、X、R1、R2で示されるヒドロキシアルキル基としては、たとえば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ基が1個置換された炭素数1〜4の直鎖ないし分枝鎖状アルキル基を挙げることができる。なお、下記式(1)〜(4)におけるXは水素原子、ヒドロキシル基、および、ヒドロキシアルキル基のいずれかであるのが好ましい。
また、下記の式(1)と(3)で表されるアミノ化フェノール重合体は、繰り返し単位を約80モル%以下、好ましくは繰り返し単位を約25〜約55モル%の割合で含むアミノ化フェノール重合体である。また、アミノ化フェノール重合体の数平均分子量は、好ましくは約500〜約100万、より好ましくは約1000〜約2万である。アミノ化フェノール重合体は、たとえば、フェノール化合物ないしナフトール化合物とホルムアルデヒドとを重縮合して下記(1)ないし(3)で表される繰り返し単位からなる重合体を製造し、次いで、この重合体にホルムアルデヒドおよびアミン(R1R2NH)を用いて水溶性官能基(−CH2NR1R2)を導入することにより製造される。アミノ化フェノール重合体は、1種ないし2種以上混合して用いることができる。
また、三価クロム化合物としては、公知のものを使用することができ、たとえば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロム等を挙げることができ、好ましくは硝酸クロム、フッ化クロムである。
また、リン化合物としては、公知のものを使用することができ、たとえば、リン酸、ポリリン酸等の縮合リン酸およびこれらの塩等を挙げることができる。ここで、塩としては、たとえば、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩を挙げることができる。
アミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する処理液を用いて形成する前記化成処理層としては、1m2当たり、アミノ化フェノール重合体が1〜200mg、三価クロム化合物がクロム換算で0.5〜50mg、および、リン化合物がリン換算で0.5〜50mgの割合で含有されているのが適当である。より好ましくは、アミノ化フェノール重合体が5.0〜150mg、三価クロム化合物がクロム換算で1.0〜40mg、および、リン化合物がリン換算で1.0〜40mgの割合で含有されているのがより好ましい。この場合の乾燥温度としては、150〜250℃、好ましくは170〜250℃で、加熱処理(焼付け処理)するのが適当である。
化成処理層の形成方法としては、化成処理液をバーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法等の周知の塗布法を適宜選択して形成すればよいものである。また、化成処理層を形成する前にアルミニウム箔の表面に、予め、たとえば、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法、酸活性化法等の周知の脱脂処理法で処理を施しておく方が、化成処理層の機能を最大限に発現させると共に、長期間維持することができる点から好ましい。
複数のアルミニウム箔を積層するのに用いる補強樹脂層には、酸変性ポリオレフィン系樹脂を固形分とするオルガノゾルを塗布・乾燥してなる接着性被膜を用いることができる。本発明に用いるオルガノゾルは、樹脂固形分がコロイド状に有機溶媒中に分散した溶液である。酸変性ポリオレフィン系樹脂には、例えば、不飽和カルボン酸でグラフト変性したポリオレフィン樹脂、エチレンないしプロピレンとアクリル酸、又はメタクリル酸との共重合体等の酸変性ポリオレフィン樹脂を用いることができ、特に好ましくは不飽和カルボン酸でグラフト変性したポリオレフィン樹脂である。この理由としては、不飽和カルボン酸でグラフト変性したポリオレフィン樹脂はエチレンないしプロピレンとアクリル酸、または、メタクリル酸との共重合体等の酸変性ポリオレフィン樹脂に比べて、耐熱性に優れるからである。有機溶媒には、炭化水素系の溶剤を用いることができ、主としてトルエンを用いることができる。また、樹脂固形分の濃度は、5〜50重量%のものを用いることができる。
オルガノゾルを用いて補強樹脂層を形成する方法を説明する。積層する金属箔の少なくとも一方に酸変性ポリオレフィン系樹脂を固形分とするオルガノゾルを塗布し乾燥する。ここで、乾燥条件は、温度が150〜200℃で、時間は5〜40秒程度が好ましい。乾燥して接着性被膜を形成し、次いで他方の金属箔をその接着性被膜に加熱圧着して積層し金属層を形成する。ゾルの大きさが均一かつ微細なものを用いることにより、金属箔の表面に酸変性ポリオレフィン系樹脂を均一に塗布することできる。これにより、厚さの均一な補強樹脂を形成することが可能となる。この補強樹脂層は、外力を均等に吸収し、かつ金属箔同士の接着力を向上させることができる。
補強樹脂層の厚さは、5〜20μm、好ましくは10〜15μmである。5μm未満では十分な接着強度を得ることができず、20μmを超えると端面からの水分透過が多くなり、電池としての性能を低下させる虞があるからである。2枚のアルミニウム箔の積層方法としては、一方のアルミニウム箔の表面に上記の補強樹脂を溶融押出し、他方のアルミニウム箔を積層することにより行うことができる。さらに、積層する場合は、アルミニウム箔の積層体の一方の露出面に上記と同様に補強樹脂を溶融押出し、新たなアルミニウム箔を積層することにより行うことができる。
熱接着性樹脂層を形成する樹脂としては、リチウム電池の電池要素の正極および負極の各々に接続された金属リードを外側に突出した状態で挟持して熱接着して密封する際に熱接着性樹脂層3と金属リードとの間に金属端子部密封用の接着層を介在させるか否かで樹脂種が異なる。接着層を介在させない場合、熱接着性樹脂層には、前述の酸変性ポリオレフィン系樹脂と、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−ブテン共重合体等のエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のプロピレン系樹脂の単体及びこれらの混合物から選択された樹脂とをアルミニウム箔の表面に共押出して形成することができる。あるいは、前述の酸変性ポリオレフィン系樹脂と、上記の低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−ブテン共重合体等のエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のプロピレン系樹脂の単体及びこれらの混合物から選択された樹脂とを共押出しして共押出しフィルムを作製し、これをアルミニウム箔の表面にサーマルラミネーション法で積層して形成することもできる。
接着層を介在させる場合、熱接着性樹脂層には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−ブテン共重合体等のエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のプロピレン系樹脂の単体及びこれらの混合物から選択された樹脂等の一般的なオレフィン系樹脂(炭素と水素とからなる直鎖状あるいは分枝鎖状のオレフィン系樹脂)を適宜選択して用いることができる。これらの一般的なオレフィン系樹脂をフィルム化して、ドライラミネーション法やサーマルラミネーション法で積層することにより作製することができる。
熱接着性樹脂層の厚さは、10〜100μm、好ましくは30〜50μmである。10μm未満では熱接着した際に十分な接着強度を得ることができずに密封性に問題が生じる虞があり、100μmより厚いと熱接着して密封する際の密封性に顕著な効果が認められず、また総厚が厚くなることにより逆に体積および重量エネルギー密度を低下させるからである。なお、熱接着性樹脂層をフィルムで構成する場合には、必要な面にコロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理等の易接着処理を施してもよい。
接着層には、酸変性ポリオレフィン系樹脂、たとえば、不飽和カルボン酸でグラフト変性したポリオレフィン樹脂、エチレンないしプロピレンと、アクリル酸又はメタクリル酸との共重合体等の酸変性ポリオレフィン樹脂を用いることができ、特に好ましくは不飽和カルボン酸でグラフト変性したポリオレフィン樹脂である。
接着層には、上記の酸変性ポリオレフィン系樹脂に代えてフッ素系樹脂を用いることもできる。フッ素系樹脂は、水酸基を含有するフッ素含有共重合体と、そのフッ素含有共重合体と反応する硬化剤とを含む。水酸基を含有するフッ素含有共重合体としては、有機溶剤可溶型で分子中に架橋部位を有するものであり、架橋部位としてはアルコール性水酸基(OH基)などである。このようなフッ素含有共重合体としては、たとえば、(5)式:CF2=CFX〔式中、Xはフッ素原子、水素原子ないしトリフルオロメチル基である〕で表されるフルオロオレフィン単量体と、(6)式:CH2=CR(CH3)〔式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基である〕で表されるβ−メチル置換α−オレフィン単量体と、(7)式:CH2=CHR1〔式中、R1は−OR2ないし−CH2OR2(但し、R2は水酸基を有するアルキル基)である〕で表される水酸基含有単量体と、(8)架橋性官能基を有さず、かつ、前記単量体(5)、(6)及び(7)と共重合体し得る他の単量体と、から導かれるフッ素含有共重合体を挙げることができる。
フルオロオレフィン単量体としては、たとえば、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンなどを挙げることができる。また、β−メチル置換α−オレフィン単量体としては、たとえば、イソブチレン、2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセンなどを上げることができる。また、水酸基含有単量体としては、たとえば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテルなどを挙げることができる。また、フルオロオレフィン単量体、β−メチル置換α−オレフィン単量体、水酸基含有単量体と共重合体し得る他の単量体としては、たとえば、酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル(イソ)酪酸ビニル,カプロン酸ビニル,ラウリン酸ビニル,ステアリン酸ビニル,安息香酸ビニル,キサフルオロプロピオン酸ビニル,リフルオロ酢酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類、マレイン酸ないしフマル酸のジメチル,ジエチル,ジプロピル,ジブチル,ジトリフルオロメチル,ジトリフルオロメチル,ジヘキサフルオロプロピルなどのマレイン酸ないしフマル酸のジエステル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、iso−ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類、シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのシクロアルキルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテルなどの芳香族基を有するビニルエーテル類、あるいは、パーフルオロエチルビニルエーテル、パーフルオロプロピルビニルエーテルなどのフルオロアルキルビニルエーテル類などの他に、クロトン酸、ビニル酢酸、マレイン酸、スチレンなどを挙げることができる。
水酸基を有するフッ素含有共重合体は、(5)から(8)の単量体を乳化重合、溶液重合、懸濁重合などの周知の方法で共重合することにより得ることができる。前記水酸基を有するフッ素含有共重合体はGPCで測定する数平均分子量が1000〜500000、好ましくは、3000〜100000のものである。
硬化剤としては、フッ素含有共重合体の水酸基と反応して架橋するものであり、有機ポリイソシアネート化合物が適当であり、たとえば、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIと呼称する)、リジンメチルエステルジイソシアネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDIと呼称する)、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネート、および、これらの三量体、これらのアダクト体やビューレット体、あるいは、これらの重合体で2個以上のイソシアネート基を有するもの、さらに、ブロック化されたイソシアネート類などを挙げることができ、フッ素含有共重合体および硬化剤は、たとえば、酢酸エステル類、ケトン類、エーテル類、芳香族炭化水素等の1ないし2種以上を混合した溶媒に溶解し、フッ素含有共重合体中の水酸基(−OH基)1当量に対して0.5〜3.0当量、好ましくは0.5〜1.5当量となるように配合するのが適当である。
なお、接着層をフッ素系樹脂で形成する方法としては、水酸基を含有するフッ素含有共重合体に硬化剤を配合した組成物をグラビアコート法、ロールコート法等の周知の塗布方法で塗布・乾燥し、熱接着性樹脂層を構成する樹脂フィルムを積層する、いわゆるドライラミネーション法で積層することにより形成することができる。フッ素系樹脂で接着層を形成することにより、水分透過の少ない層とすることができると共に密封性、耐電解液性、耐腐蝕性等の諸物性において、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系等の周知のドライラミネーション用接着剤を用いて接着層を形成した場合と比べて格段に優れた物性を有する層とすることができる。この場合の接着層の乾燥後の塗布量としては2.0〜5.0g/m2、好ましくは3.0g/m2以上となるように塗布するのが好ましい。ラミネート強度を確保する上から2.0g/m2以上は必要であり、5.0g/m2を超えると電池とした際の端面からの水分透過が増加し易くなり、また製造コストが増加するからである。
外装シートは、例えば、アルミニウム箔の一方の面に基材層をドライラミネート法により接着して積層し、アルミニウム箔の他方の面に化成処理層を形成し、その化成処理層上に熱接着性樹脂を押し出してサーマルラミネーションで積層して形成することができる。ここで、基材層と金属層との積層は、たとえば、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系等の周知のドライラミネーション用接着剤を用いて、周知のドライラミネーション法で行うことができる。また、外装シートを前述の成形タイプに用いる場合には、プレス成形時に金型に対して外装シートが部分的に密着するのを防止して厚みムラ(厚みバラツキ)のない均一なプレス成形品を得る目的(プレス成形時の成形性を向上させる目的)で、たとえば、基材層の表面に流動パラフィンなどの炭化水素系、ステアリン酸、エルカ酸などの脂肪酸系、ステアリルアミド、エルカ酸アマイドなどの脂肪酸アミド系、金属石鹸、天然ワックス、シリコーンなどの滑剤を適当な溶媒で溶液化して、たとえば、グラビアコート法、ロールコート法、あるいは、パターン状に形成する場合にはグラビア印刷法等の周知の塗布法で滑剤層を形成することができる。
本実施の形態によれば、積層する金属箔の一方に酸変性ポリオレフィンを固形分とするオルガノゾルを塗布し乾燥させて接着性被膜からなる補強樹脂層を形成するようにしたので、酸変性ポリオレフィンが接着面に均一に分散する結果、厚さの均一な補強樹脂層を形成することができる。これにより、金属箔間の接着力が向上し、かつ金属箔に加わる機械的衝撃が補強樹脂層により均等に吸収されるため、金属層の破損を防止することが可能となる。さらに、アルミニウム箔と熱接着性樹脂層との間に化成処理層を設けているので、アルミニウム箔と熱接着性樹脂層とが強固に接着され、電解液や電解液の加水分解により発生するフッ酸によるデラミネーションやプレス成型時のデラミネーションを防止することが可能となる。さらに、金属層と熱接着性樹脂層との間に接着層を設けるようにしたので、金属層と熱接着性樹脂層とを強固に接着するとともに金属リートの密封性を向上させて、水蒸気の侵入をさらに抑制することが可能となる。また、接着層にフッ素含有共重合体を用いることにより、水分透過の少ない層とすることができると共に密封性、耐電解液性、耐腐蝕性等をさらに向上させることが可能となる。
実施の形態2.
本実施の形態は、基材側のアルミニウム箔の表面にも化成処理層を設ける工程を有する以外は、実施の形態1と同様である。図2は、本実施の形態に係る製造方法を用いて作製した外装シートBの構造を示す模式断面図である。基材層1側のアルミニウム箔21の表面にも化成処理層25が形成されている。すなわち、本実施の形態に係る外装シートは、最外層から、基材層/化成処理層/第1のアルミニウム箔/補強樹脂層/第2のアルミニウム箔/化成処理層/接着層/熱接着性樹脂層と積層された構造を有する。
本実施の形態は、基材側のアルミニウム箔の表面にも化成処理層を設ける工程を有する以外は、実施の形態1と同様である。図2は、本実施の形態に係る製造方法を用いて作製した外装シートBの構造を示す模式断面図である。基材層1側のアルミニウム箔21の表面にも化成処理層25が形成されている。すなわち、本実施の形態に係る外装シートは、最外層から、基材層/化成処理層/第1のアルミニウム箔/補強樹脂層/第2のアルミニウム箔/化成処理層/接着層/熱接着性樹脂層と積層された構造を有する。
本実施の形態によれば、基材側のアルミニウム箔の表面にも化成処理層を設けるようにしたので、実施の形態1における効果に加え、アルミニウム箔と熱接着性樹脂層とを強固に接着し、電解液や電解液の加水分解により発生するフッ酸によるデラミネーションやプレス成型時のデラミネーションの防止効果をさらに向上させる効果を有する。
なお、実施の形態1及び2の外装シートにおいて、必要に応じて、接着性や強度の向上を目的として、金属層と基材層及び/又は金属層と熱接着性樹脂層との間に新たな接着層を設けることができる。例えば、基材層/接着層/金属層/接着層/熱接着性樹脂層、基材層/金属層/接着層/接着層/熱接着性樹脂層、基材層/接着層/金属層/接着層/接着層/熱接着性樹脂層の構造をとることもできる。
以上説明したように、本発明の製造方法によれば、金属箔同士を接着する補強樹脂層をオルガノゾルを用いて形成するようにしたので、厚さの均一な補強樹脂層を形成することができる。これにより、機械的強度のみならず、耐電解液性、耐クラック性、密封性、そして水蒸気バリア性に優れた電池用外装シートを提供することができる。
1 基材層
2 金属層
21,22 アルミニウム箔
23 補強樹脂層
24,25 化成処理層
3 熱接着性樹脂層
4 接着層
A,B 外装シート
2 金属層
21,22 アルミニウム箔
23 補強樹脂層
24,25 化成処理層
3 熱接着性樹脂層
4 接着層
A,B 外装シート
Claims (6)
- 金属層が樹脂層により挟持された積層体からなる電池用外装シートの製造方法であって、
金属層が2枚以上の金属箔と該金属箔同士を接着して積層する補強樹脂層とを有しており、積層する金属箔の少なくとも一方に酸変性ポリオレフィンを固形分とするオルガノゾルを塗布し乾燥させて補強樹脂層を形成し、次いで他方の金属箔を該補強樹脂層に加熱圧着して金属層を形成する電池用外装シートの製造方法。 - 上記金属層の厚さが、80〜150μmである請求項1記載の製造方法。
- 上記金属箔に、少なくとも片面が化成処理されたアルミニウム箔を用いる請求項1又は2に記載の製造方法。
- 上記積層体が、少なくとも、順次積層された、基材層と、金属層と、熱接着性樹脂層と、からなる請求項1から3のいずれか一つに記載の製造方法。
- 金属層が樹脂層により挟持された積層体からなり電池要素を包装する電池用外装シートであって、金属層が、2枚以上の金属箔と、該金属箔同士を接着する補強樹脂層とを有し、該補強樹脂層が酸変性ポリオレフィンを固形分とするオルガノゾルを乾燥させた被膜からなる電池用外装シート。
- 電池要素の正極と負極にそれぞれ接合された複数のリードを電池容器から突出させた状態で、電池容器を密封してなる電池であって、上記電池容器を、少なくとも、最外層となる基材層と、金属層と、熱接着性樹脂層とが順次積層され、該金属層が2枚以上の金属箔と、該金属箔同士を接着する補強樹脂層とを有し、該補強樹脂層が酸変性ポリオレフィンを固形分とするオルガノゾルを乾燥させた被膜からなる枚葉状の積層体で構成し、該積層体を折り重ね、あるいは2つの該積層体を対向するように重ね合わせ、複数のリードを外部に取り出した状態で周縁部を熱融着してなる電池。
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JP2015038881A (ja) * | 2014-10-08 | 2015-02-26 | 大日本印刷株式会社 | 電気化学セル用包装材料 |
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-
2005
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