JP4662439B2 - 積層体 - Google Patents

積層体 Download PDF

Info

Publication number
JP4662439B2
JP4662439B2 JP2004352730A JP2004352730A JP4662439B2 JP 4662439 B2 JP4662439 B2 JP 4662439B2 JP 2004352730 A JP2004352730 A JP 2004352730A JP 2004352730 A JP2004352730 A JP 2004352730A JP 4662439 B2 JP4662439 B2 JP 4662439B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorine
layer
chemical conversion
laminate
curing agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004352730A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006159555A (ja
Inventor
孝典 山下
澄人 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2004352730A priority Critical patent/JP4662439B2/ja
Publication of JP2006159555A publication Critical patent/JP2006159555A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4662439B2 publication Critical patent/JP4662439B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Description

本発明は、二次電池、特に電解質(液体や固体電解質)を有するリチウム電池本体を包装する積層体に関するものである。
リチウム電池とは、リチウム二次電池ともいわれ、電解質として固体高分子、ゲル状高分子、液体などからなり、リチウムイオンの移動で起電する電池であって、正極・負極活物質が高分子ポリマーからなるものを含むものである。リチウム二次電池の構成は、正極集電材(アルミニウム、ニッケル)/正極活性物質層(金属酸化物、カーボンブラック、金属硫化物、電解液、ポリアクリロニトリル等の高分子正極材料)/電解質(プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、炭酸ジメチル、エチレンメチルカーボネート等のカーボネート系電解液、リチウム塩からなる無機固体電解質、ゲル電解質)/負極活性物質層(リチウム金属、合金、カーボン、電解液、ポリアクリロニトリルなどの高分子負極材料)/負極集電材(銅、ニッケル、ステンレス)からなるリチウム電池本体およびそれらを収納する外装等からなる。リチウム二次電池は、その高い体積効率、重量効率から電子機器、電子部品、特に携帯電話、ノート型パソコン、ビデオカメラなどに広く用いられている。
前記リチウム電池の外装としては、円柱状や直方体状の金属缶を金属接合により密封したものと、柔軟性を有する積層体を熱接着して密封したものとに大別されるが、金属端子の取出し易さや密封のし易さ、あるいは、柔軟性を有するために電子機器や電子部品の適当な空間に合わせた形状とすることができ、電子機器や電子部品自体の形状をある程度自由に設計することができるために、小型化、軽量化が容易であるなどの理由から、プラスチックフィルムやアルミニウム等の金属箔を積層した積層体が用いられるようになってきた。
そして、前記積層体には、リチウム電池として求められる物性、すなわち、防湿性、密封性、耐突刺し性、絶縁性、耐熱・耐寒性、耐電解質性(耐電解液性)、耐腐蝕性(電解質の劣化や加水分解により発生するフッ酸に対する耐性)等が必要不可欠なものとして求められるために、前記積層体としては耐突刺し性や外部との通電を阻止するための基材層、防湿性を確保するためのアルミニウム等の金属箔からなるバリアー層、および、リチウム電池本体の正極および負極の各々に接続されて外部に突設される金属端子との接着性に優れる内層、あるいは、密封性を確保するための熱接着性を有する内層で構成される積層体が一般的には用いられる。
リチウム電池の形態としては、上記した積層体を製袋加工して周縁熱接着部で図2(a)に示すように袋状〔図2(a)上はピロータイプの包装袋であるが三方タイプ、四方タイプ等の包装袋であってもよい〕にして、図示はしないがリチウム電池本体の正極および負極との各々に接続された金属端子を外側に突出した状態で収納し、開口部を熱接着して密封するなりした図2(b)に示す袋タイプ、あるいは、上記した積層体を図3(a)に示すようにプレス成形して凹部を形成し、この凹部に図示はしないが前記リチウム電池本体の正極および負極との各々に接続された金属端子を外側に突出した状態で収納すると共に、図示はしないが別途用意したシート状の前記積層体で前記凹部を被覆すると共に四周縁を熱接着して密封するなりした図3(b)に示す成形タイプとがある。また、前記成形タイプには、図示はしないが、前記凹部を被覆するシート状の前記包装材に代えて、図3(a)に示すようにプレス成形したものを用いて四周縁を熱接着して密封した両側に凹部を形成した成形タイプもある。なお、図2、3に示す袋タイプ、あるいは、成形タイプは本発明のリチウム電池の形態である。また、図2、3上で示す符号1は包装材、符号Dはリチウム電池、符号Sは周縁熱接着部、Tは金属端子を示す。
上記したいずれの形態のリチウム電池においても、リチウム電池本体を積層体で密封する際に、リチウム電池本体の正極および負極の各々に接続された金属端子を外部に突出させると共に積層体で前記金属端子を挟持した状態で熱接着することにより密封する必要がある。このために、前記積層体の内層を金属と良好な接着性を有する熱接着性樹脂、たとえば、不飽和カルボン酸でグラフト変性した酸変性オレフィン樹脂を用いて熱接着して密封する、あるいは、前記内層を金属との接着性に劣る一般的なオレフィン系樹脂(炭素と水素とからなる直鎖状あるいは分枝鎖状のオレフィン系樹脂)を用い、金属と良好な接着性を有する上記した酸変性オレフィン樹脂からなる金属端子部密封用接着性フィルムを前記金属端子と前記内層との間に介在させて熱接着して密封する方法が一般的に採られている。
いずれの密封方法を採るにしても、積層体のアルミニウム等の金属箔からなるバリアー層とこれより内側の内層とは、電池とした際の端面からの水分透過量を可能な限り抑える意味から、ポリエステル系等の周知のドライラミネーション用接着剤を用いて行うドライラミネーション法(たとえば、特許文献1参照)による積層方法を採用することなく、サーマルラミネーション法(たとえば、特許文献2参照)による積層方法が通常は採用されている。この理由としては、水分が透過すると、電解液(6フッ化リン酸リチウム溶液)と反応してフッ酸を生成し、これがアルミニウム等の金属箔からなるバリアー層と内層との接着を低下させて剥離を生じさせ、電池寿命を短いものにするからである。しかしながら、サーマルラミネーション法は、ドライラミネーション法と比較して生産性(加工)が劣るという問題があり、それだけコストの高い積層体となっている。
特公平7−19589号公報 特公平4−58146号公報
そこで本発明は、リチウム電池本体の正極および負極の各々に接続された金属端子を外側に突出した状態で挟持して熱接着して密封するタイプのリチウム電池用の積層体であって、生産性よく製造することができ、かつ、電池とした際の端面からの水分透過量をサーマルラミネーション法で製造した積層体と遜色ない程度に少なくすることができ、密封性、耐突刺し性、絶縁性、耐熱・耐寒性、耐電解液性、耐腐蝕性等の諸物性においても優れた積層体を提供することである。
本発明者は、上記課題を達成するために請求項1記載の本発明は、少なくとも基材層、アルミニウム箔、化成処理層、フッ素系プライマー層、フッ素系接着剤層、熱接着性樹脂層が順に積層された積層体において、前記フッ素系プライマー層およびフッ素系接着剤層が水酸基を含有するフッ素含有共重合体と該フッ素含有共重合体と反応する硬化剤を配合した組成物で形成され、かつ前記フッ素系プライマー層が前記組成物を前記化成処理面に塗布し焼付けて形成した層であり、前記フッ素系プライマー層の前記硬化剤が、有機ポリイソシアネート化合物からなる硬化剤、メラミン系硬化剤のいずれかであり、前記フッ素系接着剤層の前記硬化剤が有機ポリイソシアネート化合物からなる硬化剤であることを特徴とするものである。また、請求項2記載の本発明は、請求項1記載の積層体において、前記フッ素系プライマー層の前記硬化剤がブロック化されたイソシアネートおよびその重合体のいずれかであることを特徴とするものである。
前記フッ素系プライマー層の前記硬化剤をブロック化されたイソシアネートおよびその重合体およびメラミン系硬化剤からなる群より選ばれるものとすることにより、アルミニウム箔から熱接着性樹脂層側の各層間が電解液に対して安定したラミネート強度を有する積層体とすることができ、結果として電池とした際に安定したヒートシール強度を有する電池用包装体とすることができる。
本発明の積層体は、フッ素系プライマー層が化成処理層面に焼付けにより形成されていることにより、化成処理層面との接着強度を強いものとすることができると共に、フッ素系プライマー層上に積層するフッ素系接着剤層との接着強度も同種樹脂であるために強いものとすることができ、耐電解液性、耐腐蝕性において優れた物性を有する積層体とすることができる。また、フッ素系プライマー層およびフッ素系接着剤層は水分透過量が小さいために電池とした際の端面からの水分透過量を小さいものとすることができる。さらにまた、フッ素系プライマー層と熱接着性樹脂層とをフッ素系接着剤を用いてドライラミネーション法で積層するために生産性においても優れた積層体とすることができる。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明にかかる積層体の一実施例の層構成を図解的に示す図であって、積層体1は基材層2、アルミニウム箔3、化成処理層4、フッ素系プライマー層5、フッ素系接着剤層6、熱接着性樹脂層7を順に積層したものである。
前記基材層2としては、外力からアルミニウム箔3を保護すると共に、特に外部からの突き刺しに対する耐突き刺し性を向上させる目的で設けるものであり、機械的強度に優れる点から2軸方向に延伸したポリエステルフィルムやポリアミドフィルム、あるいは、これらの積層体を挙げることができる。ポリエステルフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート等からなるフィルムを挙げることができ、また、ポリアミドフィルムとしては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10等からなるフィルムを挙げることができる。前記基材層2の厚さとしては6μm以上が適当である。この理由としては、6μmより厚さが薄いと、それ自体にピンホールが存在する可能性があると共に外力に対するアルミニウム箔3の保護効果が減少し、特に成形タイプ(図3参照)の場合にはアルミニウム箔3にピンホールや破断が発生し易く成形不良を起こし易いからであり、より好ましくは12μm以上である。また、前記基材層2が上記したフィルムの単層であれ、複層であれ、25μmより厚い場合は外力に対するアルミニウム箔3の保護という点で顕著な効果が認められず、体積および重量エネルギー密度を低下させると共に、費用対効果の面からも使用しない方が望ましい。また、上記したポリエステルフィルムやポリアミドフィルムは必要な面にコロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理等の易接着処理を施してもよいものである。
また、前記アルミニウム箔3としては、外部から電池内部に特に水蒸気が浸入するのを防止するために設けられるものであって、水蒸気バリアー性の確保と加工時の加工適性を考慮すると、20〜100μmの厚さのものが適当である。20μmより厚さが薄い場合は、アルミニウム箔単体のピンホールが危惧され、水蒸気の浸入の危険性が高くなり、100μmより厚さが厚い場合は、アルミニウム箔のピンホールに顕著な効果が認められず、水蒸気バリアー性の更なる向上が期待できず、逆に体積および重量エネルギー密度を低下させると共に費用対効果の面からも使用しない方が望ましい。
また、前記アルミニウム箔3は鉄分を0.3〜9.0重量%、好ましくは0.7〜2.0重量%含有したものが鉄分を含有しないものと比較して延展性に優れると共に折り曲げに対するピンホールの発生が少なく、特にプレス成形時に偏肉のない均一な成形品が得られるために成形タイプ(図3参照)とする場合の積層体1に鉄分を含有したアルミニウム箔を用いるのが好ましい。なお、鉄含有量が0.3重量%未満ではピンホール発生の防止や延展性において効果が認められず、鉄含有量が9.0重量%超ではアルミニウム箔としての柔軟性が阻害されるために成形適性が低下する。
また、前記アルミニウム箔3は冷間圧延で製造されるが、焼きなまし(いわゆる焼鈍処理)条件でその柔軟性、腰の強さ、硬さが変化するが、本発明に用いるアルミニウム箔は焼きなましをしていない硬質処理品よりも多少ないし完全に焼きなまし処理をした軟質傾向にあるアルミニウム箔がよい。また、柔軟性、腰の強さ、硬さを決めるアルミニウム箔の焼きなまし条件は、積層体1を袋タイプ(図2参照)として用いるのか、成形タイプ(図3参照)として用いるのかにより適宜決めればよいものである。
前記化成処理層4は前記アルミニウム箔3を電解液や電解液の加水分解により発生するフッ酸による腐蝕を防止すると共に電解液や電解液の加水分解により発生するフッ酸による前記アルミニウム箔3と前記化成処理層4との間でのデラミネーションを防止し、さらに前記化成処理層4上に積層するフッ素系プライマー層5との間を強固に接着させ、電解液や電解液の加水分解により発生するフッ酸によるこの層間からのデラミネーションを防止するために設けるものである。また、成形タイプの電池にあっては、プレス成形時の上記した各層間でのデラミネーションを防止するために設けるものである。前記化成処理層4は、クロム酸クロメート処理、リン酸クロメート処理、塗布型クロメート処理等のクロム系化成処理、あるいは、ジルコニウム、チタン、リン酸亜鉛等の非クロム系(塗布型)化成処理等により前記アルミニウム箔3面に形成されるものであるが、連続処理が可能であると共に水洗工程が不要で処理コストを安価にすることができるなどから塗布型化成処理が適当である。処理液としては、従来公知の六価クロム化合物を含有したクロメート処理液で処理してもよいものであるが、環境に優しく、時間経過と共に上記した各層間の接着強度の低下を来たし難い処理液、具体的にはアミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する処理液を用いて形成するのが好ましい。
まず、アミノ化フェノール重合体について説明する。アミノ化フェノール重合体としては、公知のものを広く使用することができ、たとえば、下記式(1)、(2)、(3)、(4)で表される繰り返し単位からなるアミノ化フェノール重合体を挙げることができる。なお、式中のXは水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基ないしベンジル基を示す。また、R1、R2はヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基を示し、同じ基であってもよいし、異なる基であってもよいものである。
下記式(1)〜(4)において、X、R1、R2で示されるアルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖状アルキル基を挙げることができる。また、X、R1、R2で示されるヒドロキシアルキル基としては、たとえば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ基が1個置換された炭素数1〜4の直鎖ないし分枝鎖状アルキル基を挙げることができる。なお、下記式(1)〜(4)におけるXは水素原子、ヒドロキシル基、および、ヒドロキシアルキル基のいずれかであるのが好ましい。
また、下記式(1)、(3)で表されるアミノ化フェノール重合体は、繰り返し単位を約80モル%以下、好ましくは繰り返し単位を約25〜約55モル%の割合で含むアミノ化フェノール重合体である。また、アミノ化フェノール重合体の数平均分子量は、好ましくは約500〜約100万、より好ましくは約1000〜約2万である。アミノ化フェノール重合体は、たとえば、フェノール化合物ないしナフトール化合物とホルムアルデヒドとを重縮合して下記(1)ないし(3)で表される繰り返し単位からなる重合体を製造し、次いで、この重合体にホルムアルデヒドおよびアミン(R12NH)を用いて水溶性官能基(−CH2NR12)を導入することにより製造される。アミノ化フェノール重合体は、1種ないし2種以上混合して用いることができる。
Figure 0004662439
Figure 0004662439
Figure 0004662439
Figure 0004662439
次に、三価クロム化合物について説明する。三価クロム化合物としては、公知のものを広く使用することができ、たとえば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロム等を挙げることができ、好ましくは硝酸クロム、フッ化クロムである。
次に、リン化合物について説明する。リン化合物としては、公知のものを広く使用することができ、たとえば、リン酸、ポリリン酸等の縮合リン酸およびこれらの塩等を挙げることができる。ここで、前記塩としては、たとえば、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩を挙げることができる。
そして、アミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する処理液を用いて形成する前記化成処理層4としては、1m2当たり、アミノ化フェノール重合体が約1〜約200mg、三価クロム化合物がクロム換算で約0.5〜約50mg、および、リン化合物がリン換算で約0.5〜約50mgの割合で含有されているのが適当であり、アミノ化フェノール重合体が約5.0〜150mg、三価クロム化合物がクロム換算で約1.0〜約40mg、および、リン化合物がリン換算で約1.0〜約40mgの割合で含有されているのがより好ましい。この場合の乾燥温度としては、150〜250℃、好ましくは170〜250℃で、加熱処理(焼付け処理)するのが適当である。
また、前記化成処理層4の形成方法としては、前記処理液をバーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法等の周知の塗布法を適宜選択して形成すればよいものである。また、前記化成処理層4を形成する前に前記アルミニウム箔3面に、予め、たとえば、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法、酸活性化法等の周知の脱脂処理法で処理を施しておく方が、前記化成処理層4の機能を最大限に発現させると共に、長期間維持することができる点から好ましい。
次に、前記フッ素系プライマー層5および前記フッ素系接着剤層6について説明する。前記フッ素系プライマー層5および前記フッ素系接着剤層6に用いるフッ素系樹脂としては、いずれも水酸基を含有するフッ素含有共重合体と該フッ素含有共重合体と反応する硬化剤とにより形成される層である。前記水酸基を含有するフッ素含有共重合体としては、有機溶剤可溶型で分子中に架橋部位を有するものであり、架橋部位としてはアルコール性水酸基(OH基)などである。このようなフッ素含有共重合体としては、たとえば、1)式:CF2=CFX〔式中、Xはフッ素原子、水素原子ないしトリフルオロメチル基である〕で表されるフルオロオレフィン単量体、2)式:CH2=CR(CH3)〔式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基である〕で表されるβ−メチル置換α−オレフィン単量体、3)式:CH2=CHR1〔式中、R1は−OR2ないし−CH2OR2(但し、R2は水酸基を有するアルキル基)である〕で表される水酸基含有単量体、および、4)架橋性官能基を有さず、かつ、前記単量体1)、2)、3)と共重合体し得る他の単量体から導かれるフッ素含有共重合体を挙げることができる。
前記フルオロオレフィン単量体としては、たとえば、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンなどを挙げることができる。また、前記β−メチル置換α−オレフィン単量体としては、たとえば、イソブチレン、2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセンなどを上げることができる。また、水酸基含有単量体としては、たとえば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテルなどを挙げることができる。また、前記フルオロオレフィン単量体、前記β−メチル置換α−オレフィン単量体、水酸基含有単量体と共重合体し得る他の単量体としては、たとえば、酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル(イソ)酪酸ビニル,カプロン酸ビニル,ラウリン酸ビニル,ステアリン酸ビニル,安息香酸ビニル,キサフルオロプロピオン酸ビニル,リフルオロ酢酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類、マレイン酸ないしフマル酸のジメチル,ジエチル,ジプロピル,ジブチル,ジトリフルオロメチル,ジトリフルオロメチル,ジヘキサフルオロプロピルなどのマレイン酸ないしフマル酸のジエステル、メチルビニルエーテル,エチルビニルエーテル,n−プロピルビニルエーテル,iso−ブチルビニルエーテル,tert−ブチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類、シクロペンチルビニルエーテル,シクロヘキシルビニルエーテルなどのシクロアルキルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテルなどの芳香族基を有するビニルエーテル類、あるいは、パーフルオロエチルビニルエーテル,パーフルオロプロピルビニルエーテルなどのフルオロアルキルビニルエーテル類などの他に、クロトン酸、ビニル酢酸、マレイン酸、スチレンなどを挙げることができる。
前記水酸基を有するフッ素含有共重合体は、1)〜4)の単量体を乳化重合、溶液重合、懸濁重合などの周知の方法で共重合することにより得ることができる。前記水酸基を有するフッ素含有共重合体はGPCで測定する数平均分子量が1000〜500000、好ましくは、3000〜100000のものである。
また、前記硬化剤としては、架橋部位に水酸基を含有するので、有機ポリイソシアネート化合物が適当であり、たとえば、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIと呼称する)、リジンメチルエステルジイソシアネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDIと呼称する)、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネート、および、これらの三量体、これらのアダクト体やビューレット体、あるいは、これらの重合体で2個以上のイソシアネート基を有するもの、さらに、ブロック化されたイソシアネート類、あるいは、メチル化メラミン、ブチル化メラミン、混合アルキル化メラミン等のメラミン系硬化剤などを挙げることができる。なお、前記水酸基を含有するフッ素含有共重合体および前記硬化剤は、たとえば、酢酸エステル類、ケトン類、エーテル類、芳香族炭化水素等の1ないし2種以上を混合した溶媒に溶解し、イソシアネート系硬化剤を用いる場合には、前記フッ素含有共重合体中の水酸基(−OH基)1当量に対して0.1〜5.0当量、好ましくは0.5〜1.5当量となるように配合するのが適当であり、また、メラミン系硬化剤を用いる場合には、フッ素含有共重合体100重量部に対して、5〜30重量部、好ましくは10〜20重量部となるように配合するのが適当であり、ロールコート法、グラビアコート法、バーコート法等の周知の塗布方法で塗布して形成すればよいものである。
ところで、前記フッ素系プライマー層5を設ける理由としては、該フッ素系プライマー層5を介して前記フッ素系接着剤層6と前記化成処理層4とを強固に接着させるために設けるものであり、前記化成処理層4面に水酸基を含有するフッ素含有共重合体と該フッ素含有共重合体と反応する硬化剤を配合した組成物を前記化成処理層面に塗布し、150〜250℃の範囲、好ましくは180〜250℃の範囲で焼付けて形成するものであり、焼付け後の塗布量としては、焼付け時間や電池とした際の端面からの水分透過を考慮すると薄膜であればあるほど好ましいものであるが、実用的には1g/m2以下、好ましくは100〜500mg/m2である。また、前記フッ素系プライマー層5は、焼付け形成するものであり、硬化剤としては焼付け時の温度で硬化が進行するブロック化されたイソシアネート類およびその重合体あるいはメラミン系硬化剤が好ましい。
また、前記フッ素系接着剤層6としては、40〜60℃の加温でフッ素含有共重合体の水酸基と反応して硬化が促進される硬化剤が好ましく、たとえば、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネート、および、これらの三量体、これらのアダクト体やビューレット体、あるいは、これらの重合体で2個以上のイソシアネート基を有するものが好ましい。前記フッ素系接着剤層6は、フッ素含有共重合体と硬化剤とを配合した組成物を前記フッ素系プライマー層5面に塗布・乾燥すると同時に後述する熱接着性樹脂層7を形成するフィルムと周知のドライラミネーション法で積層されて形成されるものであり、乾燥後の塗布量としては2.0〜5.0g/m2、好ましくは3.0g/m2以上となるように塗布するのが適当である。理由としてはラミネート強度を確保する上から2.0g/m2以上は必要であり、電池とした際の端面からの水分透過およびコストを考慮すると5.0g/m2以下である。
次に、前記熱接着性樹脂層7について説明する。前記熱接着性樹脂層7としては、リチウム電池本体の正極および負極の各々に接続された金属端子を外側に突出した状態で挟持して熱接着して密封する際に前記熱接着性樹脂層7と金属端子との間に金属端子部密封用接着性フィルムを介在させるか否かで樹脂種が異なるものである。金属端子部密封用接着性フィルムを介在させる場合には、低密度ポリエチレン,中密度ポリエチレン,高密度ポリエチレン,線状低密度ポリエチレン,エチレン−ブテン共重合体等のエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のプロピレン系樹脂の単体ないし混合物等からなるフィルムを適宜選択して用いればよく、また、金属端子部密封用接着性フィルムを介在させない場合には、たとえば、不飽和カルボン酸でグラフト変性した酸変性オレフィン樹脂からなるフィルムを用いればよいものである。前記熱接着性樹脂層7の厚さとしては、20〜80μm、好ましくは30〜70μmであり、20μm未満では電池としたときのヒートシール強度を十分に得ることができない虞があり、80μm超では端面からの水分透過が多くなり、電池としての性能を低下させる虞があるからである。
なお、図示はしなかったが、前記基材層2と前記アルミニウム箔3との積層は、たとえば、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系等の周知のドライラミネーション用接着剤を用いて、周知のドライラミネーション法で積層すればよいものである。また、前記積層体1を成型タイプ(図3参照)に用いる場合にあっては前記アルミニウム箔3の前記基材層2を積層する側の面に、上記で説明した化成処理層4を設けるのが好ましい。この理由としては、プレス成型時の前記アルミニウム箔3と前記外層2とのデラミネーションを防止することができるからであり、袋タイプ(図2参照)にあっては、敢えて設けなくてもよいものである。また、前記積層体1を成形タイプ(図3参照)とする場合にあっては、プレス成形時に金型に対して前記積層体1が部分的に密着するのを防止して厚みムラ(厚みバラツキ)のない均一なプレス成形品を得る目的(プレス成形時の成形性を向上させる目的)で、たとえば、前記基材層2の表面に流動パラフィンなどの炭化水素系、ステアリン酸、エルカ酸などの脂肪酸系、ステアリルアミド、エルカ酸アマイドなどの脂肪酸アミド系、金属石鹸、天然ワックス、シリコーンなどの滑剤を適当な溶媒で溶液化するなどの塗布可能な状態にして、たとえば、グラビアコート法、ロールコート法、あるいは、パターン状に形成する場合にはグラビア印刷法等の周知の塗布法で滑剤層を形成してもよいものである。
次に、本発明について、以下に実験例を挙げて詳述する。
〔実験例1〕
基材層としての25μm厚さの2軸延伸ナイロンフィルム(以下、ONフィルムと呼称する)と、予めアミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する化成処理液で処理して化成処理層を両面に形成したアルミニウム箔(40μm厚さ)の一方の面とを2液硬化型ポリウレタン系接着剤を介して積層して後に、前記アルミニウム箔の他方の面にフッ素系ポリオール(水酸基を有するフッ素含有共重合体)にIPDIをポリオールの水酸基(−OH基)1当量に対して1.1当量となるように添加したフッ素系樹脂溶液を固形分として500mg/m2となるように塗布すると共に180℃の乾燥温度で焼付けてフッ素系プライマー層を形成した中間積層体を作製した。該中間積層体の前記フッ素系プライマー層面にフッ素系ポリオール(水酸基を有するフッ素含有共重合体)にイソシアネート系硬化剤をポリオールの水酸基(−OH基)1当量に対して1.1当量となるように添加したフッ素系樹脂溶液を乾燥後に3.0g/m2となるように塗布・乾燥して形成したフッ素系樹脂層(フッ素系接着剤層)面に30μm厚さの未延伸ポリプロピレンフィルム(以下、CPPフィルムと呼称する)を加熱圧着して積層体〔ONフィルム25μm/接着剤層/化成処理層/アルミニウム箔40μm/化成処理層/フッ素系プライマー層500mg/m2/フッ素系樹脂層3.0g/m2/CPPフィルム30μm〕を作製した。
〔実験例2〕
水酸基を有するフッ素含有共重合体100重量部にメラミン系硬化剤20重量部を添加したフッ素系樹脂溶液を用いてフッ素系プライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして積層体〔ONフィルム25μm/接着剤層/化成処理層/アルミニウム箔40μm/化成処理層/フッ素系プライマー層500mg/m2/フッ素系樹脂層3.0g/m2/CPPフィルム30μm〕を作製した。
〔実験例3〕
基材層としての25μm厚さのONフィルムに代えて、9μm厚さの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムと呼称する)と15μm厚さのONフィルムとを2液硬化型ポリウレタン系接着剤を介して積層したものを用いると共に、フッ素系プライマー層をフッ素系ポリオール(水酸基を有するフッ素含有共重合体)にブロック化したHDIをポリオールの水酸基(−OH基)1当量に対して1.1当量となるように添加したフッ素系樹脂溶液で形成した以外は実施例1と同様にして積層体〔PETフィルム9μm/接着剤層/ONフィルム15μm/接着剤層/化成処理層/アルミニウム箔40μm/化成処理層/フッ素系プライマー層500mg/m2/フッ素系樹脂層3.0g/m2/CPPフィルム30μm〕を作製した。
〔実験例4〕
基材層としての15μm厚さのPETフィルムと、予めアミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する化成処理液で処理して化成処理層を両面に形成したアルミニウム箔(35μm厚さ)の一方の面とを2液硬化型ポリウレタン系接着剤を介して積層して後に、前記アルミニウム箔の他方の面にフッ素系ポリオール(水酸基を有するフッ素含有共重合体)にHDIをポリオールの水酸基(−OH基)1当量に対して1.1当量となるように添加したフッ素系樹脂溶液を固形分として500mg/m2となるように塗布すると共に180℃の乾燥温度で焼付けてフッ素系プライマー層を形成した中間積層体を作製した。該中間積層体の前記フッ素系プライマー層面にフッ素系ポリオール(水酸基を有するフッ素含有共重合体)にイソシアネート系硬化剤をポリオールの水酸基(−OH基)1当量に対して1.1当量となるように添加したフッ素系樹脂溶液を乾燥後に3.0g/m2となるように塗布・乾燥して形成したフッ素系樹脂層(フッ素系接着剤層)面に30μm厚さの未延伸ポリエチレンフィルム(以下、PEフィルムと呼称する)を加熱圧着して積層体〔PETフィルム15μm/接着剤層/化成処理層/アルミニウム箔35μm/化成処理層/フッ素系プライマー層500mg/m2/フッ素系樹脂層3.0g/m2/PEフィルム30μm〕を作製した。
〔実験例5〕
基材層としての15μm厚さのONフィルムと、予めアミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する化成処理液で処理して化成処理層を両面に形成したアルミニウム箔(35μm厚さ)の一方の面とを2液硬化型ポリウレタン系接着剤を介して積層して後に、前記アルミニウム箔の他方の面にフッ素系ポリオール(水酸基を有するフッ素含有共重合体)にブロック化したIPDIをポリオールの水酸基(−OH基)1当量に対して1.1当量となるように添加したフッ素系樹脂溶液を固形分として500mg/m2となるように塗布すると共に180℃の乾燥温度で焼付けてフッ素系プライマー層を形成した中間積層体を作製した。該中間積層体の前記フッ素系プライマー層面にフッ素系ポリオール(水酸基を有するフッ素含有共重合体)にイソシアネート系硬化剤をポリオールの水酸基(−OH基)1当量に対して1.1当量となるように添加したフッ素系樹脂溶液を乾燥後に3.0g/m2となるように塗布・乾燥して形成したフッ素系樹脂層(フッ素系接着剤層)面に30μm厚さのCPPフィルムを加熱圧着して積層体〔ONフィルム15μm/接着剤層/化成処理層/アルミニウム箔35μm/化成処理層/フッ素系プライマー層500mg/m2/フッ素系樹脂層3.0g/m2/CPPフィルム30μm〕を作製した。
〔実験例6〕
基材層としての25μm厚さのONフィルムと、予めアミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する化成処理液で処理して化成処理層を両面に形成したアルミニウム箔(40μm厚さ)との一方の面とを2液硬化型ポリウレタン系接着剤を介して積層して後に、前記アルミニウム箔の他方の面にフッ素系ポリオール(水酸基を有するフッ素含有共重合体)にイソシアネート系硬化剤をポリオールの水酸基(−OH基)1当量に対して1.1当量となるように添加したフッ素系樹脂溶液を乾燥後に3.0g/m2となるように塗布・乾燥して形成したフッ素系樹脂層(フッ素系接着剤層)面に30μm厚さのCPPフィルムを加熱圧着して積層体〔ONフィルム25μm/接着剤層/化成処理層/アルミニウム箔40μm/化成処理層/フッ素系樹脂層3.0g/m2/CPPフィルム30μm〕を作製した。
〔実験例7〕
基材層としての25μm厚さのONフィルムと、予めアミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する化成処理液で処理して化成処理層を両面に形成したアルミニウム箔(40μm厚さ)と30μmのCPPフィルムとを2液硬化型ポリウレタン系接着剤を介して積層した積層体〔ONフィルム25μm/接着剤層/化成処理層/アルミニウム箔40μm/化成処理層/接着剤層/CPPフィルム30μm〕を作製した。なお、2液硬化型ポリウレタン系接着剤の塗布量は、いずれの実施例においても、乾燥後に3.0g/m2となるように塗布した。
上記で作製した実験例1〜7の積層体について、耐電解液性、水分透過性を下記評価方法で評価し、その評価結果を表1に纏めて示した。
Figure 0004662439
〔評価方法〕
耐電解液性評価方法:
電解液〔6フッ化リン酸リチウムを混合液〔エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/ジメチルカーボネート=1/1/1(容積比)に溶解し、1モル/リットルの6フッ化リン酸リチウム溶液としたもの〕に25×75mm角の試験片を浸漬し、これを85℃の恒温槽に30日間保存し、アルミニウム箔より内側の層が剥離するまでの日数を評価した。
水分透過性評価方法:
積層体を裁断して100×100mmの短冊片を作製し、該短冊片を二つ折りして短辺側の一方を10mm巾に、長辺側を3mm巾にヒートシールして他方の短辺側が開口した100×50mmの外寸からなる袋を作製すると共に、ドライルーム(露点−50℃)中において前記袋に3gの溶媒〔エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/ジメチルカーボネート=1/1/1(容積比)〕を注入し、開口部を10mm巾でヒートシールした水分透過性評価サンプルを作製した。この水分透過性評価サンプルを60℃、90%RHの恒温恒湿槽に7日間保存し、サンプル内部の水分の増加量をカールフィッシャー法で測定した。なお、短辺側のヒートシール条件は190℃、2.0MPa、3.0秒であり、長辺側のヒートシール条件は190℃、1.0MPa、3.0秒で行なった。単位は7日間当たりの水分透過量(ppm)である。
表1からも明らかなように、耐電解液性において、実験例1〜5の積層体は、フッ素系プライマー層を設けた効果により、実験例7の積層体に比べて格段に優れると共に実験例6の積層体に比べても優れた性能を示した。また、水分透過性においても、フッ素系樹脂層(フッ素系接着剤層)で積層した実験例1〜6の積層体は、実験例7の積層体に比べて優れた性能を示した。なお、実験例においては、基材層と両面に化成処理層を設けたアルミニウム箔とを積層した後に化成処理層面にフッ素系プライマー層を設ける例を示したが、フッ素系プライマー層の形成方法としてはこれに限ることはなく、基材層と積層する前のアルミニウム箔の化成処理層面に設けてもよいものである。
本発明にかかる積層体の一実施例の層構成を図解的に示す図である。 リチウム電池の形態の一実施例を説明する図である。 リチウム電池の形態の他の実施例を説明する図である。
符号の説明
1 積層体
2 基材層
3 アルミニウム箔
4 化成処理層
5 フッ素系プライマー層
6 フッ素系接着剤層
7 熱接着性樹脂層

Claims (2)

  1. 少なくとも基材層、アルミニウム箔、化成処理層、フッ素系プライマー層、フッ素系接着剤層、熱接着性樹脂層が順に積層された積層体において、前記フッ素系プライマー層およびフッ素系接着剤層が水酸基を含有するフッ素含有共重合体と該フッ素含有共重合体と反応する硬化剤を配合した組成物で形成され、かつ前記フッ素系プライマー層が前記組成物を前記化成処理面に塗布し焼付けて形成した層であり、前記フッ素系プライマー層の前記硬化剤が、有機ポリイソシアネート化合物からなる硬化剤、メラミン系硬化剤のいずれかであり、前記フッ素系接着剤層の前記硬化剤が有機ポリイソシアネート化合物からなる硬化剤であることを特徴とする積層体。
  2. 前記フッ素系プライマー層の前記硬化剤がブロック化されたイソシアネートおよびその重合体のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の積層体。
JP2004352730A 2004-12-06 2004-12-06 積層体 Expired - Fee Related JP4662439B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004352730A JP4662439B2 (ja) 2004-12-06 2004-12-06 積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004352730A JP4662439B2 (ja) 2004-12-06 2004-12-06 積層体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006159555A JP2006159555A (ja) 2006-06-22
JP4662439B2 true JP4662439B2 (ja) 2011-03-30

Family

ID=36662086

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004352730A Expired - Fee Related JP4662439B2 (ja) 2004-12-06 2004-12-06 積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4662439B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100736344B1 (ko) * 2006-08-23 2007-07-06 이춘우 알루미늄 호일 및 그 제조방법

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59174657A (ja) * 1983-03-25 1984-10-03 Asahi Glass Co Ltd 被覆用組成物
JPH06115000A (ja) * 1992-09-30 1994-04-26 Nippon Carbide Ind Co Inc プライマー組成物及びそれを用いた樹脂積層金属板
JP2000340187A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Dainippon Printing Co Ltd ポリマー電池用包装材料
JP2002216712A (ja) * 2001-01-17 2002-08-02 Atofina Japan Kk 電池ケース用多層シート
JP2005335307A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Dainippon Printing Co Ltd 積層体

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101087687B (zh) * 2004-10-29 2011-11-16 大日本印刷株式会社 层状产品和二次电池

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59174657A (ja) * 1983-03-25 1984-10-03 Asahi Glass Co Ltd 被覆用組成物
JPH06115000A (ja) * 1992-09-30 1994-04-26 Nippon Carbide Ind Co Inc プライマー組成物及びそれを用いた樹脂積層金属板
JP2000340187A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Dainippon Printing Co Ltd ポリマー電池用包装材料
JP2002216712A (ja) * 2001-01-17 2002-08-02 Atofina Japan Kk 電池ケース用多層シート
JP2005335307A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Dainippon Printing Co Ltd 積層体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006159555A (ja) 2006-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5481765B2 (ja) 電池用包装材
JP4935358B2 (ja) 積層体及び二次電池
JP4899317B2 (ja) 電池用包装材
JP5380762B2 (ja) 電池用包装材
JP2007157412A (ja) リチウムイオン電池タブ及びその製造方法並びにそれを用いたリチウムイオン電池
JP4839752B2 (ja) インモールドラベルおよびそれを用いた蓄電池用包装容器
KR101366217B1 (ko) 전지용 포장재 및 그의 제조 방법
US20240283061A1 (en) Casing material for power storage device, production method therefor, and power storage device
JP4629481B2 (ja) 積層体
JP4629480B2 (ja) 積層体
TW201533952A (zh) 鋰離子電池用外裝材料
JP5157058B2 (ja) 電池用外装シート及び電池
JP2015144122A (ja) リチウム電池用外装材
JP5862564B2 (ja) 電気化学セル用包装材料
JP2007095462A (ja) 電池用外装シートの製造方法及び電池用外装シート並びに電池
JP2006156334A (ja) 電池用包装材
JP4641239B2 (ja) 積層体
JP4451215B2 (ja) 二次電池用積層体
JP5912214B2 (ja) 電気化学セル用包装材料
JP4662439B2 (ja) 積層体
JP5130611B2 (ja) 電池用包装容器およびこれを用いた電池
JP4662429B2 (ja) 積層体
JP5098141B2 (ja) 電池用外装シート及び電池
JP5975084B2 (ja) 電気化学セル用包装材料
JP4978687B2 (ja) 積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070723

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4662439

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees