JP2007094346A - 静電荷像現像用トナー、その製造方法及び混練装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温定着性と熱保存性が両立し、しかも十分な定着温度範囲が確保された静電荷像現像用トナー、その製造方法及び混練装置の提供。
【解決手段】トナーが、少なくとも結着樹脂、着色剤、帯電制御剤及び離型剤の混合成分からなり、前記トナーの定加重押し出し型細管式レオメータによる流出開始温度Tfbが107〜115℃の範囲であり、流出終了温度Tendが150〜165℃の範囲であり、115℃の溶融粘度が、25×104〜45×104Pa・Sであり、118〜120℃の溶融粘度が、7.6×104〜12×104Pa・Sであり、130〜155℃までの溶融粘度特性が下記式(1)を満たす静電荷現像用トナーを主たる構成とする。
Y=aX2−bX+c・・・(1)
【選択図】図1

Description

本発明は、静電荷像現像用トナー、その製造方法及び混練装置に関し、特に、充分な低温定着性と熱保存性の両立、定着温度範囲の確保を目的とする静電荷像現像用トナー、その製造方法及び混練装置に関する。
従来、電子写真法は、一般に光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いでこの潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙などにトナー像を転写したのち、加熱、加圧あるいは溶剤蒸気などにより定着し、コピー画像を得ている。
電気的潜像を現像する方式には、大別して、絶縁性有機液体中に各種の顔料や染料を微細に分散させた現像剤を用いる液体現像方式と、カスケード法、磁気ブラシ法、パウダークラウド法などのように天然又は合成樹脂にカーボンブラックなどの着色剤を分散したトナーを用いる乾式現像方式があり、近年乾式現像方式が広く使用されている。
乾式現像方式における定着方式としては、そのエネルギー効率の良さから、加熱ヒートローラ方式が広く一般に用いられている。また、近年の省エネルギーのための低温定着や高速複写のように、定着時にトナーに与えられる熱エネルギーは小さくなる傾向にある。これに対応して、定着装置の改良が進み、熱エネルギー効率を高めるために、トナー像支持面と接触する側のローラの厚みを1.0mm以下とする試みがなされている。この定着装置により、極めてエネルギー効率は高くなった。しかし、ローラ自身の機械的強度が弱くなり、ローラ間に大きな荷重を加えるとローラが変形するため、大きな荷重が加えられなくなった。このため、このような定着装置に用いられるトナーは、従来のトナーとは比較にならない程の低温定着化が求められている。
このような低温定着に使用されるトナーは、一般に低軟化点の樹脂やワックスを用いることにより、低温定着性を改良することが試みられている。しかし、この様な低温定着トナーは、熱的に弱いため使用している機械の熱や保存時の熱により固まる、いわゆるブロッキングを起すことが知られている。また、充分な定着温度範囲を確保することも難しく、低温定着性が良い割に比較的熱保存性が良いといわれているポリエステル樹脂を使用しても、未だにこの課題を解決したトナーは得られていない。
これらの問題を解決する発明として、特性の異なる二種類のポリエステル樹脂を用いる方法がいくつか提案されている。たとえば、非線状ポリエステル樹脂と線状ポリエステル樹脂を混合させる方法(例えば、特許文献1参照)、Tg50℃以上、軟化点200℃以下の架橋ポリエステル樹脂と軟化点150℃以下MW3,000〜50,000の直鎖ポリエステル樹脂を混合させる方法(例えば、特許文献2参照)、MW5,000以上、分散比20以上の非線状高分子ポリエステル樹脂とMW1,000〜5,000、分散比4以下の非線状ポリエステル樹脂を含有させる方法(例えば、特許文献3参照)、酸価5〜60の線状ポリエステル樹脂と酸価5未満の非線状ポリエステル樹脂からなる有機金属化合物を含有させる方法(例えば、特許文献4参照)、飽和ポリエステル樹脂で酸価の比が1.5以上の異なるポリエステル樹脂を混合する方法(例えば、特許文献5参照)等がある。
また、特性の異なる二種類のポリエステル樹脂を用いる方法が提案されており(例えば、特許文献6参照)、二種のTg(ガラス転移温度)の範囲が52℃〜65℃で両樹脂のTg差が2℃〜5℃のポリエステル樹脂の選定が特徴である発明が開示されている。
更に、特殊なワックス体の併用でトナーの流出開始温度Tfbを70℃〜105℃でTendが120℃〜144℃の開示がされている(例えば、特許文献7参照)。
また、低温定着用トナーの製造にあたり、結着剤の粒子径を800μm〜80μmまで解砕して混練設定温度勾配を制御する考案が開示されている(例えば、特許文献8参照)。
一方、上述した均一な混練品質を得るため、樹脂中の顔料や荷電制御剤等の機能性微粉体の分散状態を評価する方法が知られている。例えば、樹脂中に機能性微粉体を分散させる混練工程を経てトナーを製造する際に、溶融トナーを撮像し、その画像信号を画像の濃淡に応じて2値化し分散状態を評価する方法が開示されている(例えば、特許文献9参照)。
また、トナー中の離型剤の分散評価方法や顔料や帯電制御剤の分散評価方法として被検体表面に300V〜2000Vの表面電位を荷電させ、電極を繋ぎ、昇温過程における熱刺激電流を測定し、離型剤、着色剤、帯電制御剤の樹脂中の分散性を評価する方法が開示されている(例えば、特許文献10参照)。
特開昭60−90344号公報 特開昭64−15755号公報 特開平2−82267号公報 特開平3−229264号公報 特開平3−41470号公報 特開平9−138525号公報 特開2001−215756号公報 特開2002−6546号公報 特開平5−232010号公報 特開2005−43851号公報
しかしながら、上記提案された技術は、以下のような課題を有する。
近年の低温定着化はますます進み、しかも上述したような薄厚ローラ、低荷重の低温定着装置を使用した場合、上記に開示された技術では、充分な低温定着性及び定着温度範囲の確保と熱保存の両立は難しくなってきている。
また、上記特性の異なる二種類のポリエステル樹脂を用いる方法では、離型剤の分散径やポリエステル樹脂の混練が所望の粘度まで至らず充分な定着温度範囲の確保と熱保存の両立が難しく、特に、低温定着の連続印刷に課題が残る。また、定着時のトナーの融解時粘性が低く、画像オフセットに支障がある。このように二種類の樹脂を用い定着特性を補う提案がされているが、多成分の解砕分散方式に限界が有り、製造品質に課題が残る。
また、熱可塑性樹脂のグレードを固定したり、ポリエステル樹脂を複数ブレンドしたりする方式は、ポリマーブレンド分野でも樹脂を変質させずに機械的剪断力で均一混合分散させるなど課題が多い。
スクリュータイプの混練機を用いて無機顔料や、結着樹脂等のトナー材料の粉砕、分散を行っているが十分な能力がなく、上述の分散径まで解砕しても混合分散の均一性や練り品質等に支障が有り、最終製造品質に課題が残る。
上記分散状態を評価する方法では、光学顕微鏡を検知部に用いることから深度が深くなったときには計測域が狭まり、判定や解析に時間を費やすといった課題が残存している。
上記表面電位を荷電させ分散性を評価する方法では、微小電流のためかノイズが多く、再現性等の信頼性に課題がある。
さらに上記の評価装置は大型で高価な装置となり、タイムリーな評価を行い難い。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、低温定着性と熱保存性が両立し、しかも十分な定着温度範囲が確保された静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、三種類の特性の異なるポリエステル樹脂を用い、特定の製造方法及び製造装置で得られるトナーの溶融粘度特性から、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、請求項1記載の発明は、少なくとも結着樹脂、着色剤、帯電制御剤及び離型剤の混合成分からなり、前記トナーの定加重押し出し型細管式レオメータによる流出開始温度Tfbが107〜115℃の範囲であり、流出終了温度Tendが150〜165℃の範囲であり、115℃の溶融粘度が、25×104〜45×104Pa・Sであり、118〜120℃の溶融粘度が、7.6×104〜12×104Pa・Sであり、130〜155℃までの溶融粘度特性が下記式(1)を満たすことを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
Y=aX2−bX+c・・・(1)
(上記式(1)中、Yは粘度であり、Xは温度、aは6.0〜7.6の範囲、bは1950〜2390の範囲、cは190×103〜149×103の範囲である。)
請求項2記載の発明は、請求項1記載のトナーにおいて、前記結着樹脂が少なくとも3種類のポリエステル樹脂A〜Cを有し、前記ポリエステル樹脂A〜Cの一のポリエステル樹脂Cはスチレンアクリル酸変性体であるポリエステル樹脂であり、前記結着樹脂は溶融混練して前記少なくとも3種類のポリエステル樹脂を混練物中に混在して不連続相を形成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のトナーにおいて、前記スチレンアクリル酸変性でないポリエステル樹脂Aのガラス転移温度が前記ポリエステル樹脂Bより低く、かつ、テトラヒドロフラン不溶分を30〜50重量%の範囲で含むことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3に記載のトナーにおいて、前記ポリエステル樹脂Aの酸価が20mgKOH/g以上であり、前記ポリエステル樹脂Aの酸価は前記ポリエステル樹脂Bの酸価より高いことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載のトナーにおいて、前記ポリエステルBの酸価が20mgKOH/g未満であることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、トナー成分として、少なくとも結着樹脂、着色剤、帯電制御剤及び離型剤からなる原料を用い、前記結着樹脂が固体状態を保つ固化ゾーンにおいて前記原料に剪断力を加えることにより前記原料を解砕する解砕処理工程と、前記結着樹脂がゴム粘弾性状態または溶融状態となる樹脂溶融温度近傍の温度で前記原料に剪断力を加えて前記原料中に微粉体を分散させる分散処理工程とを含み、前記解砕処理工程後に少なくとも1回の分散処理工程を行うことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法である。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の方法において、前記分散処理工程は、前記結着樹脂は前記解砕処理工程により粉砕微細化した重量平均粒径が50μm〜8μm迄のものを用い、前記結着樹脂がゴム粘弾性状態または溶融状態となる樹脂溶融温度近辺の温度に設定した樹脂分散ゾーンにおいて前記原料に剪断力を加えて混練することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項6記載の方法において、前記解砕処理工程は、円筒状のケーシングに同心で内装された環状の固定円盤と、前記固定円盤に対向し、かつ、駆動手段の駆動で軸心回りに回転する回転円盤とによって形成した空間を粉砕空間とした臼型粉砕機を用いることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項6から8のいずれか1項に記載の方法において、前記解砕処理工程と前記分散処理工程とを複数回繰り返す混練装置を用いたことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項6から8のいずれか1項に記載の方法において、前記分散処理工程の樹脂分散ゾーンの温度は樹脂溶融温度以下に設定することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項6から10のいずれか1項に記載の方法において、前記解砕処理工程前に分散処理工程を行うことを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項6から11のいずれか1項に記載の方法において、前記解砕処理工程の前に行う分散処理工程の樹脂分散ゾーンの温度は樹脂溶融温度以下に設定することを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項9記載の方法において、最後の前記分散処理工程の樹脂分散ゾーンの温度は樹脂溶融温度以上に設定することを特徴とする。
請求項14記載の発明は、少なくとも着色剤、離型剤、帯電制御剤と結着樹脂とを含む原料を下流側に移動させながら前記結着樹脂と前記結着樹脂以外の原料とを混練する混練装置であって、前記結着樹脂と前記結着樹脂以外の原料とが装填されるシリンダと、前記シリンダに同心で内装されるスクリューフィーダと、前記スクリューフィーダに同心で一体回転可能に取り付けられる複数の回転円盤と、回転円盤の側面に対向するように同心でシリンダに装着される複数の固定円盤とが備えられ、シリンダ内に前記結着樹脂が固体状態を保つ樹脂熱変形温度近辺の温度に設定する樹脂固化ゾーンと、前記結着樹脂がゴム粘弾性状態または溶融状態となる樹脂溶融温度近辺の温度に設定する樹脂分散ゾーンとを形成するとともに、各ゾーンにおける結着樹脂の温度を調節する温度調節手段が設けられていることを特徴とするトナーの混練装置である。
請求項15記載の発明は、少なくとも結着樹脂、着色顔料、帯電制御剤及び離型剤からなる混練物を圧延した圧延片表面の硬さは、JIS K 7215で規定されたプラスチック硬度計法により、前記混練物の硬度値が70〜80の範囲であることを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
本発明によれば、低温定着性と熱保存性を両立させることができ、かつ、十分な定着温度範囲を確保することができる。
以下に、本発明の実施形態に係る静電荷像現像用トナー、その製造方法及び混練装置を、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種種の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
本発明の実施形態に係る定着装置は、トナー像を担持した支持体を、2本のローラの間を通すことによってトナー像の加熱定着を行うものであり、定着ローラと加圧ローラで、構成されている。定着ローラはアルミニウム、鉄、ステンレス又は真鍮のような良熱伝導体から構成された金属類であって、その金属シリンダの表面に、RTV、シリコーンゴム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等からなるオフセット防止層が被覆されている。金属シリンダの内部には、加熱ランプが配置されている。
加圧ローラの金属シリンダは、定着ローラの金属シリンダと同じ材質が用いられる場合が多く、その表面にはPFA、PTFE等からなるオフセット防止層が被覆されている。また、必ずしも必要ではないが、加圧ローラの内部には加熱ランプが配置されている。定着ローラと加圧ローラは、両端のバネにより圧接され、回転する。この定着ローラと加圧ローラの間に、トナー像の付着した支持体(紙等の転写紙)を通過させ定着を行う。
本発明の実施形態に係る定着装置は、この定着装置に使用される定着ローラの金属シリンダの厚みを1.0mm以下とすることにより、定着ローラの温度立ち上がり特性を改善したものであり、極めて短時間で所定の温度まで立ち上げることができる。好ましい金属シリンダの厚みは、用いる材料の強度、熱伝導率により異なるが、たとえば0.2〜0.7mmが好ましい。また、定着ローラと加圧ローラ間に加える荷重(面圧)は、1.5×105 Pa以下であることが好ましい。面圧は、ローラ両端に加えられる荷重をローラ接触面積で割った値である。ローラ接触面積は、定着温度まで加熱したローラの間に、OHP用紙のような加熱により表面性の大きく変化するシートを通過させ、途中で停止し数10秒間後に排出し、表面性の変化した箇所の面積として求める。ローラ面圧は高いほうがトナー像の定着には有利であるが、前記金属シリンダの厚みを1.0mm以下とした定着装置では、ローラの歪みを招くため大荷重は加えられず、その荷重は1.5×105 Pa以下であり、好ましくは0.4〜1.0×105Paの範囲である。
本発明の実施形態に係るトナーは、流出開始温度が107℃〜115℃の範囲が好ましい。この温度より高いと定着に支障をきたし、低くても保存安定性に支障をきたし問題が生じる。又、Tendも150℃〜165℃の範囲が好ましく、この温度範囲より高くても低くても低温定着に問題が生じる。
溶融粘度は、115℃での値が25×104〜45×104Pa・Sの範囲であり、118℃〜120℃での値が7.6×104〜12×104Pa・Sの範囲であることが必要であり、さらにまた、130℃〜150℃における温度とトナーの溶融粘度との関係が下記式(1)の関係を満たすことが必要である。
Y=aX2−bX+c・・・(1)
上記式(1)中、Yは粘度であり、Xは温度であり、aは6.0〜7.6の範囲の値であり、bは1950〜2390の範囲の値であり、cは190×103〜149×103の範囲の値である。これら115℃および118℃〜120℃でのトナーの溶融粘度が規定値より高いと連続印刷の定着品質に支障があり、規定値より低いと連続印刷品質、特にホットオフセット性に支障を来たす。
本実施形態に係る定加重押出し型細管式レオメータによるトナーのTfb、Tend及び溶融粘度は以下の測定条件で得られる値である。
・シリンダ圧力:0.98MPa
・ダイ長さ:1.0mm、ダイ穴径:0.5mm
・測定開始温度:50℃
・昇温速度:3℃/min(3deg./min)
・測定間隔:1℃(1deg.)
・試料重量:1.0g
・ノズル径φ:1.0mm
また、本発明の実施形態に係る値は、当然のことであるが、測定条件によって変動する。昇温速度6℃/min(6deg/min)速度ではTfb、Tendが3℃〜5℃(3〜5deg.)上昇することがわかっている。
本実施形態で規定する、130℃から155℃までの溶融粘度特性は二次曲線が
Y=aX2−bX+C・・・(1)
で表した時に(Yは粘度であり、Xは温度である)、a が6.0〜7.6の範囲であり、bが1950〜2390の範囲でありで、Cが190×10S〜149×10Sの範囲からなるが、この範囲以外では上述した本発明の定着方法のホット、コールドオフセット品質に支障をきたす。
上記実施形態により、低温定着性と熱保存性を両立させることができ、かつ、十分な定着温度範囲を確保することができる。
次に樹脂成分として本発明の実施形態に係るトナーに用いられるポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によって得られる。使用されるアルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、及びビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、その他二価のアルコール単量体、三価以上の多価アルコール単量体を挙げることができる。また、カルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸等の二価の有機酸単量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
本実施形態に係るポリエステル樹脂は、触媒の存在下で上記の原料成分を用いて脱水縮合反応、あるいはエステル交換反応を行うことにより得ることができる。この際の反応温度及び反応時間は特に限定されるものではないが、通常150〜300℃で2〜24時間の範囲である。また、上記反応を行う際の触媒としては、例えば酸化亜鉛、酸化第一錫テトラブチルチタネート、モノブチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジラウレート、パラトルエンスルホン酸等を適宜使用することができる。
本実施形態に係る樹脂としては、例示した化合物及び製造方法を用いて本発明で規定するトナーの溶融特性を満足するものであれば特に分子構造等が限定されるものでは無いが、中でも特に好ましい実施形態としては以下の方法がある。すなわち、本発明のと実施形態に係る最も好ましいトナーの樹脂は、直鎖状または架橋構造を持つポリエステル樹脂であって、場合により分子内に架橋構造をもつポリエステル樹脂であっても良く、ポリエステル樹脂Aに対しポリエステル樹脂Bの分子量が高いのが特徴であり、その混合系を用いることにより、各樹脂に機能を分担させ、高速機用トナーとして十分な性能を発揮させる方法である。
上記方法では、ポリエステル樹脂Aに主に耐コールドオフセット性及び低温定着性を担わせ、ポリエステル樹脂Bに主に耐ホットオフセット性及び強靭性を担わせるものである。
直鎖状のポリエステル樹脂は前記のジカルボン酸類とジオール類を脱水縮合することにより得ることができる。また、分岐または架橋構造を持った樹脂は、さらに3価以上の多価単量体を適宜用いることにより得ることができる。
また、本発明の実施形態に係るポリエステル樹脂のスチレンアクリル酸変性体の合成は、直鎖状ポリエステル樹脂にスチレンアクリル酸樹脂をグラフトするが、重合体の連鎖移動を利用することでスチレンアクリル酸樹脂のグラフト重合体を得ることができる。
以下に本発明の実施形態に係るポリエステル樹脂の合成例を示す。
(直鎖状ポリエステル樹脂A、Bの合成)
<合成例−1>
本発明で用いるポリエステル樹脂の合成は一般的な方法で可能であり、例えば、直鎖状ポリエステル樹脂A、Bは次のようにして得られる。
テレフタル酸:664重量部、エチレングリコール:150重量部、ポリオキシエチレン−(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:632重量部を、攪拌器、コンデンサー、温度計をセットした2リットルの四つ口フラスコに入れ、窒素ガス気流下に4重量部のテトラブチルチタネートを添加し、脱水縮合反応により生成した水を除去(溜去)しながら、240℃に15時間常圧で反応させた。その後順次減圧し5mmHgまで反応を続行した。反応はASTM E28−517に準じる粘度により追跡し、反応を終了した(樹脂A)。この時、反応時間を長めにして、樹脂Aより樹脂Bの高分子体を得た。
<合成例−2>
ポリオキシプロピレン−(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン735g、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン293g、イソフタル酸280g、イソオクテニルコハク酸60g、トリメリット酸80g及びジブチル錫オキシド2gを添加し、窒素気流下に脱水縮合により生成した水を除去しながら、240℃に15時間常圧で反応させた。その後順次減圧し5mmHgで反応を続行した。反応はASTM E28−517に準じる粘度により追跡し、反応を終了した(樹脂A)。この時、反応時間を長めにすることで樹脂Aより樹脂Bの高分子体を得た。
<合成例−3>(ポリエステル樹脂Cの合成)
キシレン550gに、窒素雰囲気下、135℃でスチレン800g、n−ブチルアクリレート300g及びジクミルパーオキサイド26gの混合物を1時間かけて滴下し、さらに2時間熟成した。この熟成した樹脂液を、合成例−1に記述した減圧した反応液に重量比で20%になるよう調整し、230℃下に15時間反応させ、樹脂Cを得た。樹脂Cは白色の固体であり、軟化点は138℃であり、ガラス転移点は65℃であり、THF不溶分は0重量%であった。
本実施形態に係るポリエステル樹脂において不連続相を形成する必要がある。ここで、不連続相とは2種以上の相が混じり合わずにそれぞれ分散された状態をいい、それぞれの相の形状(液相−固相あるいは液相と固相の中間状態(ガラス相、液晶相などを含む)なども含む)は問わない。かかる不連続相を形成することにより、連続相からなるものと異なり、それぞれの相の異なった特性が発揮され、低温定着性と定着温度範囲の確保及び熱保存性の向上が可能となる。
3種類の樹脂相が相分離した状態で混練製造されたトナー粒子の溶融粘度特性は、不連続相を形成したトナー粒子の溶融粘度と比較した場合は同じ配合比にも係らず低い値を示し、低分子量樹脂のような熱レオロジーが観られ、不連続相を形成しない場合には、連続相からなる樹脂の中間の特性を示し、低温定着性と定着温度範囲の確保や、熱保存性の向上は達成されない。不連続相となる樹脂の大きさ(分散径)は、50〜2μmの範囲である。2μm未満の場合、熱保存性が悪化する。また、50μmを超過する場合、低温定着性と定着温度範囲の確保が難しくなる。分散径は、マイクロトームを用い薄層化し、透過型電子顕微鏡(TEM)により観察することにより得ることができる。この方法では、分散している主成分の樹脂の中心を必ずしもとらえられないが、サンプル数(測定回数)を増やせば測定できる。ポリエステル樹脂を不連続相にするには、本発明の製造方法にすれば特に難しくなく、通常、一般的な一軸、二軸のエクストルーダーのようなスクリュー方式では回転数が高くなり限界がある、混練条件(温度、時間等)や配合比により調整できるが、本発明の如く原材料の解砕と分散工程がトナーの製造方法においては重要である。
ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂B及びCとの比率(重量%)はA/B/C=10/80/10〜50/30/20、好ましくは25/65/10〜40/40/20の範囲である。
また、ポリエステル樹脂Aのガラス転移温度(以下、Tgと略記することがある)と分子量は、ポリエステル樹脂Bより高いことが必要である。ポリエステル樹脂AのTgと分子量で定着温度範囲を確保することができ、ポリエステル樹脂BのTgと分子量により低温定着化を確保することを意図している。従って、ポリエステル樹脂AとBのTgと分子量が同じであったり、逆である(Bのほうが高い)場合、このような効果は得られない。ポリエステル樹脂Aの重量平均分子量は3,000〜50,000の範囲であり、Tgは54〜65℃の範囲が好ましい。また、ポリエステル樹脂Bの重量平均分子量は、2,000〜40,000の範囲が好ましい。ポリエステル樹脂Cに付いては一部スチレンアクリル酸変性体で重量平均分子量は5,000〜10,000が好ましい、Tgは60℃〜85℃が好ましいポリエステル樹脂の分子量とTgが前記範囲を越えると、低温定着性と定着温度範囲の確保及び熱保存性に問題が生じる。ポリエステル樹脂BのTgは特に重要であり、52〜60℃の範囲にすることが特に好ましい。52℃未満の場合は熱保存性が低下し、60℃超過の場合は低温定着性が悪化する傾向がみられる。本発明の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。また、ガラス転移温度Tgは示差走査熱量計(DSC)により測定した。なお、ポリエステル樹脂Aの重量平均分子量はテトラヒドロフラン(以後、THFと略記することがある)不溶分を除いた値である。
本実施形態に係るポリエステル樹脂Aの酸価は20mgKOH/g未満が好ましく、特に好ましくは0.1〜18mgKOH/gの範囲である。酸価が20mgKOH/g以上の場合、トナー帯電量の環境(特に湿度)依存性が大きくなる。また、ポリエステル樹脂Bの酸価は20mgKOH/g以上が好ましく、更に好ましくは25〜600mgKOH/gである。酸価が20mgKOH/g未満の場合、紙等の支持体とトナーの接着力が弱くなり、低温定着性が悪化する傾向がある。
ポリエステル樹脂AのTHF不溶分は5〜60重量%が好ましく、更に好ましくは、10〜50重量%が好ましい。THF不溶分はポリエステル樹脂AをTHFに溶解し、不溶分を250メッシュの金網でろ過して分離し、その割合を測定したものである。THF不溶分が5重量%未満の場合、定着温度範囲が狭くなり、60重量%超過の場合、低温定着性が悪化する傾向がある。
本実施形態に係るトナーには、樹脂成分として、脱遊離脂肪酸型カルナウバワックスを含有することが有効であるがライスワックス等の汎用性のある市販のワックスでも構わない、脱遊離脂肪酸型カルナウバワックスは、通常のカルナウバワックスから遊離脂肪酸を除いたもので、これによりトナー中への分散が小さくなり、優れた離型効果を発揮する。特に本トナーでは離型剤はポリエステル樹脂B中に分散することが好ましく、脱遊離脂肪酸型カルナウバワックスは極めて均一に分散することができる。脱遊離脂肪酸型カルナウバワックスのトナー中への添加量は、2〜20重量%、好ましくは3〜10重量%である。
また、トナーの樹脂成分として、水素添加率が50%以上の水添石油樹脂を含有することも有効である。石油樹脂は、ナフサ分解によりエチレン、アセチレン、プロピレンなどを生産する際に副生産される分解油留分を、精製することにより得られ、例えばC5 〜C6の脂肪族石油樹脂、C6〜C8の芳香族石油樹脂、脂肪族−芳香族重合型石油樹脂がある。また、主原料はシクロペンタジエンと高級オレフィン系炭化水素とがある。本発明では、ジシクロペンタジエンとC6〜C8の芳香族炭化水素からなる石油樹脂を用いることが特に好ましい。他の組成の石油樹脂でも低温定着性は問題ないが、熱保存性が低下する傾向がある。
上記実施形態により、熱保存性に優れた良好な画像を得ることができる。
また、良好な低温定着性と定着温度範囲とを確保し、しかも熱保存性も良好な画像を得ることができる。
また、低温定着性、定着温度範囲及び熱保存性が更に向上したものとなる。
次に、本発明の実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。トナー物性となる原材料を分散混練りし、所望のトナー粉体を製造するものであるが、先ず、着色剤、離型剤、電荷制御剤等と結着樹脂とを含む原料を下流側に移動させながら混練する製造方法であって、樹脂が固体状態を保つ樹脂熱変形温度近辺の温度に設定した樹脂固化ゾーンにおいて原料に剪断力を加えることにより原料中の微粉体を解砕する解砕処理工程と、樹脂がゴム粘弾性状態または溶融状態となる樹脂溶融温度近辺の温度に設定した樹脂分散ゾーンにおいて原料に剪断力を加えることにより原料中に微粉体を分散させる分散処理工程とを含み、解砕処理工程の後に少なくとも1回以上の分散処理工程を行う製造方法である。
樹脂固化ゾーンの設定温度は、樹脂がいわゆる通常の概念における固体の状態になる温度はもちろんのこと、樹脂が樹脂熱変形温度近辺の温度に設定されることにより固体の性質を有しながらも、若干塑性変形し得る状態の温度である。また、樹脂分散ゾーンの設定温度は、樹脂が溶融温度より低めの温度に設定されることにより、樹脂が生ゴム状のゴム粘弾性状態(ゴム状弾性体)になる温度である。
本発明の実施形態に係る樹脂固化ゾーンにおいてはファン・デル・ワールス力で凝集して形成された微粉体の二次粒子が樹脂熱変形温度近辺の温度で固体状態になった原料樹脂内に閉じ込められた状態になっており、移動が規制された状態の二次粒子は、固体状態の原料樹脂が剪断力を受けて分断されたときに同時に解砕される。ついで、その後の樹脂分散ゾーンにおいて、解砕された二次粒子は溶融状態またはゴム粘弾性状態の原料樹脂中に分散していくことになる。従って、着色剤、電荷制御剤等、結着樹脂を含む原料が、樹脂固化ゾーンと樹脂分散ゾーンとを経ることにより、着色剤、電荷制御剤等の二次粒子が確実な解砕とその後の分散とが行われ、得られた各単位粒子(一次粒子)が均一に結着樹脂中に分散される。また、ポリエステル樹脂の3成分についても不連続に分散された本発明の熱レオロジーを持つ物性を得ることができる。
従来行われていたように、結着樹脂を溶融温度より高温に加熱することによって溶融状態となるが、この溶融状態の樹脂の中に微粉体を混入して単純に攪拌するような混練方法を使用しても、ファン・デル・ワールス力で強固に凝集した微粉体の二次粒子を解砕することが不可能かまたは困難であり、微粉体を一粒の粒子単位迄(すなわち一次粒子(primary particle)の状態で)結着樹脂中に分散させることができない。
また、本発明の実施形態に係る3成分原料樹脂の温度管理で微粉体を解砕して原料樹脂中に均等に分散させるようにしていくため、設備規模を小さく抑えた上で微粉体の原料樹脂内への均一な分散を実現することが可能になり、設備コストの低減化が可能である。
本発明の実施形態に係る着色剤、電荷制御剤、離型剤および結着樹脂は、解砕処理と分散処理とが繰り返されることにより、二次粒子の解砕および分散がより確実に行われる。複数回の解砕処理工程の間で行われる分散処理工程の樹脂分散ゾーンの温度は樹脂溶融温度以下に設定することが好ましい。
また、原料樹脂は、複数回の解砕処理工程の間で行われる分散処理工程での温度が樹脂溶融温度以下の温度に設定されてゴム粘弾性状態になっているため、分散処理工程と解砕処理工程との間の温度差を大きくしなく熱損失を抑えた上で、均一かつ効率的な混練処理が実現する。
最初の解砕処理工程の前にも分散処理工程を行うことが好ましく、着色剤、帯電制御剤、離型剤の二次粒子は、最初の解砕処理工程の前に分散処理工程で分散されるため、次の解砕処理工程で二次粒子の解砕が均一に行われる。この最初の解砕処理工程の前に行う分散処理工程の樹脂分散ゾーンの温度は樹脂溶融温度以上に設定することが好ましい。すなわち着色剤、帯電制御剤等の二次粒子は、最初の解砕処理工程の前に完全溶融した原料樹脂に均一に分散されるため、次の解砕処理工程で二次粒子の解砕が均一に行われ、結果としてより均質なトナー母体混練品が得られる。
また、最後となる分散処理工程における樹脂分散ゾーンの温度は樹脂溶融温度以上に設定することが好ましい。最後の分散処理工程で分散処理の最終的な仕上げが行われ、トナー混練品として系外に排出する。
上述したような解砕処理工程と分散処理工程を施すには図1に示すような構成の混練装置が好ましい。すなわち、着色剤、離型剤、帯電制御剤と結着樹脂とを含む原料を下流側に移動させながら前記着色剤、離型剤、帯電制御剤と結着樹脂とを混練する混練装置であって、前記着色剤、離型剤、帯電制御剤と結着樹脂とが装填されるシリンダ21と、このシリンダ21に同心で内装されるスクリューフィーダ22と、このスクリューフィーダ22に同心で一体回転可能に取り付けられる複数の回転円盤23と、この回転円盤23の側面に対向するように同心でシリンダ21に装着される複数の固定円盤24とが備えられ、シリンダ21内に前記結着樹脂が固体状態を保つ樹脂熱変形温度近辺の温度に設定する樹脂固体状態保持ゾーンと、前記結着樹脂がゴム粘弾性状態または溶融状態となる樹脂溶融温度近辺の温度に設定する樹脂分散ゾーンとを形成するとともに、各ゾーンにおける結着樹脂の温度を調節する温度調節手段が設けられている。
本発明の実施形態に係る着色剤、離型剤、帯電制御剤と結着樹脂との混合物は、スクリューフィーダの駆動により回転している回転円盤の表面とシリンダの内周面および固定円盤の表面との間を下流側に向かって移動しながら、これらの間で混合物に作用する剪断力により混練・捏和される。そして、特に結着樹脂は、回転円盤と固定円盤と挟持された状態でずり剪断作用による石臼効果によって混練されるため、二軸方式の混練装置に比べて結着樹脂内に分散している二次粒子はより効率的に解砕される。
上記実施形態により、熱レオロジー特性を持つトナーの製造が提供でき、低温定着性、定着温度範囲及び熱保存性が更に向上したものとなる。
また、円筒状のケーシングに同心で内装された環状の固定円盤と、固定円盤に対向し、かつ、駆動手段の駆動で軸心回りに回転する回転円盤とによって形成した空間を粉砕空間とした臼型粉砕機を用いることによるトナーの製造方法であるため、低温定着性、定着温度範囲及び熱保存性が更に向上したトナーを提供することができる。
本発明の実施形態に係るトナー中の樹脂成分として、ポリエステル樹脂以外の樹脂を、トナーの性能を損なわない範囲で、併用することもできる。この場合の使用可能な樹脂としては、例えば次のようなものが挙げられる。ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリα-メチルスチレン、スチレン/クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/塩化ビニル共重合体、スチレン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体(スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/メタクリル酸エステル共重合体(スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/α-クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル/アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン/酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン/エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等。これらの樹脂は単独使用に限らず、二種以上併用することもできる。また、これらの製造法も特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合のいずれも利用できる。
本発明の実施形態に係るトナーは、上記ポリエステル樹脂、脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、水添石油樹脂等の樹脂成分の他に、着色剤、帯電制御剤、他の離型剤、さらには流動性改良剤などを配合することも可能である。着色剤としては、例えばカーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料等の染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは混合して使用し得る。これらの着色剤の使用量はトナー樹脂成分に対して、通常1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%である。
帯電制御剤としては、ニグロシン染料、金属錯塩型染料、第四級アンモニウム塩等の従来公知のいかなる帯電制御剤も、単独あるいは混合して使用できる。これらの帯電制御剤の使用量は、トナー樹脂成分に対し、0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。
脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス以外の離型剤としては、固形シリコーンワニス、高級脂肪酸高級アルコール、モンタン系エステルワックス、酸化ライスワックス、低分子量ポリプロピレンワックス等、従来公知のいかなる離型剤をも混合して使用できる。これらの離型剤の使用量は、トナー樹脂成分に対し、1〜20重量部、好ましくは3〜10重量部である。
流動性改良剤としては、酸化ケイ素、酸化チタン、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム等、従来公知のいかなる流動性改良剤をも単独あるいは混合して使用できる。これらの流動性改良剤の使用量は、トナー重量に対し、0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜2重量部である。
本発明の実施形態に係るトナーの製造方法としては、不連続相となる樹脂の大きさ(分散径)がポイントとなることから従来公知の方法、例えば、熱二本ロールやエクストルーダーなどの混練機では分散径を短時間で数ミクロンまで解砕するには困難である。
本実施形態によれば、各ゾーンにおける樹脂の温度が加熱手段と冷却手段とを備えた温度調節手段によって調節されるため、例えば樹脂が目標温度より高温になっているときには冷却手段によって冷却する一方、同低温になっているときには加熱手段によって加熱することで樹脂を迅速に目標温度に戻すことができ、加熱手段および冷却手段のいずれか一方による温度調節に比べて、温度調節の自由度が大きくなるとともに、迅速かつ正確な温度調節が実現する。
上記実施形態により、解砕処理工程と分散処理工程複数回繰り返す混練装置を用い樹脂分散ゾーンの温度は樹脂溶融温度以下に設定する製造方法であることから、低温定着性、定着温度範囲及び熱保存性が更に向上したトナーを提供することができる。
また、混練工程において、初期段階での混合分散工程の温度範囲を規定したものであるため、低温定着性、定着温度範囲及び熱保存性が更に向上する効果を期待できる静電荷像現像用トナーの製造方法を提供できる。
次に、本発明の実施形態に係る混練装置で形成された混練物の混練状態を評価するため、得られた混練物を圧延した圧延片表面の硬さをJIS K7215で規定されたプラスチック硬度計法で測定した。このプラスチック硬度計法については、上記JISで説明されているので、詳細な説明は省くが、そのメカニズムはスプリングの荷重によって生じた加圧力で押し針が圧延片の表面に突き刺さり変形を与える。圧延片は加わった外力に対し反発する力が発生し「硬さ」は、この加圧力と反発力が平衡状態なった時の押し込まれる量を表し、数回測定した測定値の平均値や標準偏差から評価する。
上記押し針の形状は、先端の直径φが0.1mmであり、この先端角度は30°の円錐形と鋭い形状が特徴である。先端の針形状が鈍い形状となると、圧延片に荷重を加えた場合、圧延片が破砕し破損することが度々発生し、測定の信頼性を損ねる原因となる。
上記実施形態により、上述した本発明の実施形態に係る熱レオロジー特性を持ったトナーの製造が提供でき、低温定着性と熱保存性の両立、かつ、定着温度範囲の確保が可能となり、省エネに適合した画像形成用トナーを提供することができる。
次に、本発明の実施形態に係る混練物の評価方法について説明する。プラスチック硬度計試験法に準じて採用して測定することにより、均一混練特性は比較的簡単に評価することができ、本発明のトナーの場合は混練圧延片の厚みが3mm〜4mmに調整管理することで測定精度も増すことがわかった。即ち本発明の静電荷像現像用トナーの混練状態、すなわち顔料や帯電制御剤と樹脂との混練状態が均一化されると、混練り品の平均硬度が70〜80の値の範囲になる。一方、均一混練特性に支障が有る場合には、硬度の値は70以下になり、値の分布も広くバラツキが大きくなるのが特徴である。本発明では測定器として(株)テクロック社製のGS-702N型式を使用して測定した。
上記実施形態により、簡便で、かつ、簡単にトナーの混練状態を評価することができ、信頼性の高い測定を行うことができる。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下において示す部あるいは%は、いずれも重量を基準としている。
〈トナー処方〉
・ポリエステル樹脂(A)(重量平均分子量2,000、Tg 62℃、THF不溶分30%、酸価25mgKOH/g) ・・・40部
・ポリエステル樹脂(B)(重量平均分子量15,500、Tg 50℃、酸価15mgKOH/g)・・・53部
・ポリエステル樹脂(C)(スチレンアクリル酸一部変性品) ・・・5部
・ワックス:カルナウバワックス60%、ライスワックス40%混合品 ・・・5部
・カーボンブラック(#44:三菱化成社製) ・・・10部
・金属錯塩型染料 ・・・2部
最初に、上記の材料の一部となるポリエステル樹脂(B)53部から20部を採りカーボンブラック10部を混合した混合物を150℃まで加熱して、一旦溶融状態として後、冷却ミキサーで60℃まで冷却しながら粒状に造粒したものを製造した。
次に、この造粒物と実施例1の処方量に従い、ポリエステル樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)及び(C)と、上記ワックス5部と、金属錯塩型染料2部を、図1に示す混練装置に所定の切り出し量で順次装填し着色樹脂を得た。
この時の第1混練ゾーン温度110℃であり、第二混練ゾーン90℃であり、第三、四混練ゾーン温度は100℃であり、第五混練ゾーンを90℃に設定した。また、この時使用した混練装置としては、ケーシング内のスクリューフィーダの外径寸法が150mm、混練ゾーンK1〜K5内のスクリューフィーダの外径寸法が140mm、回転円盤の外径寸法が180mm、製品押出し軸の外径寸法が100mm、ダイ部材の環状排出孔の孔径が1.8mmであり、駆動装置のスクリューフィーダの回転駆動出力は、75kwのものを採用した。
以上の条件により混練装置を運転し、トナー混練物を1時間当り150kgの割合で製造した。ここで、ベルトクーラの厚みを調節し、圧延片4mmの試料を作製した。なお、試料の面積は10mm×10mm程度で十分である。
不連続相の分散状態の分析を行うため、この混練上りトナー粒子約30μm(粗粉砕粒子の長さ)を四酸化ルテニウムで染色しマイクロトームで薄層化して、透過型電子顕微鏡(日立製作所製7000H)で10K〜50K(Kは103を意味する)の倍率で分析した結果、不連続樹脂相の分散径が2μm〜10μmであった。また、顔料粒子の粒子径は0.1μm〜0.05μmであった。
この混練物を市販のジェット粉砕機を用いて粉砕し、その後分級して、体積平均粒径10.5μmのトナーを得た。
このトナー100部に対し、二酸化ケイ素(商品名R−972:日本アエロジル株式社製)0.5部をヘンシェルミキサーで混合し、実施例1のトナーを得た。
〈トナー処方〉
・ポリエステル樹脂(A)(重量平均分子量12,000、Tg 59℃、THF不溶分30%、酸価25mgKOH/g) ・・・40部
・ポリエステル樹脂(B)(重量平均分子量15,500、Tg 50℃、酸価5mgKOH/g)・・・38部
・ポリエステル樹脂(C)(スチレンアクリル酸一部変性品) ・・・5部
・低分子ポリプロピレン(三洋化成社製) ・・・5部
・カーボンブラック(#44:三菱化成社製) ・・・10部
・金属錯塩型染料 ・・・2部
実施例1と同様にして、上記材料の混合物を図1で示す混練装置で製造した。
また、実施例1と同様、ベルトクーラの厚みを調節し圧延片4mmの試料を作製した。
不連続相の分散状態の分析を行うため、混練上りトナー粒子約30μmを四酸化ルテニウムで染色しマイクロトームで薄層化して、透過型電子顕微鏡(日立製作所株式会社製7000H)で10K〜50Kの倍率で分析した結果、不連続樹脂相の分散径が2μm〜10μmであった。また顔料粒子の粒子径は0.1μm〜0.05μmであった。この混練物をジェット粉砕機にて粉砕しその後分級し、体積平均粒径10.5μmのトナーを得た。また、このトナー100部に対し、二酸化ケイ素(R−972:日本アエロジル社製)0.5部をヘンシェルミキサーで混合し、実施例2のトナーを得た。
酸化ポリプロピレンの代わりにカルナウバワックスを等量使用した以外は実施例2と同様にして実施例3のトナーを得た。また、実施例1と同様、ベルトクーラの厚みを調節し圧延片4mmの試料を作製した。
〈トナー処方〉
・ポリエステル樹脂(A)(重量平均分子量12,000、Tg 59℃、THF不溶分30%、酸価35mgKOH/g) ・・・40部
・ポリエステル樹脂(B)(重量平均分子量5,500、Tg 50℃、酸価5mgKOH/g)・・・38部
・ポリエステル樹脂(C)(スチレンアクリル酸一部変性品) ・・・5部
・低分子ポリプロピレン(三洋化成社製) ・・・5部
・カーボンブラック(#44:三菱化成社製) ・・・10部
・金属錯塩型染料 ・・・2部
上記トナーの処方以外は実施例1と同様にして、上記材料の混合物を図1に示す混練装置で製造した。また、実施例1と同様、ベルトクーラの厚みを調節し圧延片4mmの試料を作製した。
不連続相の分散状態の分析を行うため、混練上りトナー粒子約30μmを四酸化ルテニウムで染色しマイクロトームで薄層化して、透過型電子顕微鏡(日立製作所製7000H)で10K〜50Kの倍率で分析した結果、不連続樹脂相の分散径が2μm〜10μmであった。また顔料粒子の粒子径は0.1μm〜0.05μmであった。この混練物をジェット粉砕機にて粉砕しその後分級し、体積平均粒径10.5μmのトナーを得た。このトナー100部に対し、二酸化ケイ素(R−972)0.5部をヘンシェルミキサーで混合し、実施例4のトナーを得た。
〈トナー処方〉
・ポリエステル樹脂(A)(重量平均分子量15,000、Tg 59℃、THF不溶分45%、酸価25mgKOH/g) ・・・40部
・ポリエステル樹脂(B)(重量平均分子量4,500、Tg 49℃、酸価5mgKOH/g)・・・38部
・ポリエステル樹脂(C)(スチレンアクリル酸一部変性品) ・・・5部
・カルナバワックス60%、ライスワックス40%混合品 ・・・5部
・カーボンブラック(#44:三菱化成社製) ・・・10部
・金属錯塩型染料 ・・・2部
前記トナー処方以外は実施例1と同様にして、上記の材料の混合物を図1に示す混練装置で製造した。また、実施例1と同様、ベルトクーラの厚みを調節し圧延片4mmの試料を作製した。
不連続相の分散状態の分析を行うため、混練上りトナー粒子約30μmを四酸化ルテニウムで染色しマイクロトームで薄層化して、透過型電子顕微鏡(日立製作所製7000H)で10K〜50Kの倍率で分析した結果、不連続樹脂相の分散径が2μm〜10μmであった。また顔料粒子の粒子径は0.1μm〜0.05μmであった。
この混練物をジェット粉砕機にて粉砕しその後分級し、体積平均粒径10.5μmのトナーを得た。このトナー100部に対し、二酸化ケイ素(R−972:日本アエロジル社製)0.5部をヘンシェルミキサーで混合し、実施例5のトナーを得た。
〈トナー処方〉
・ポリエステル樹脂(A)(重量平均分子量21,000、Tg 63℃、THF不溶分48.7%、酸価 25mgKOH/g) ・・・40部
・ポリエステル樹脂(B)(重量平均分子量4,500、Tg 49℃、酸価5mgKOH/g)・・・38部
・ポリエステル樹脂(C)(スチレンアクリル酸一部変性品) ・・・5部
・カルナバワックス60%、ライスワックス40%混合品 ・・・5部
・カーボンブラック(#44:三菱化成社製) ・・・10部
・金属錯塩型染料 ・・・2部
前記トナー処方以外は実施例1と同様にして、上記の材料の混合物を図1に示す混練装置で製造した。また、実施例1と同様、ベルトクーラの厚みを調節し圧延片4mmの試料を作製した。
不連続相の分散状態の分析を行うため、混練上りトナー粒子約30μmを四酸化ルテニウムで染色しマイクロトームで薄層化して、透過型電子顕微鏡(日立製作所製7000H)で10K〜50Kの倍率で分析した結果、不連続樹脂相の分散径が5μm〜15μmであった。また顔料粒子の粒子径は0.1μm〜0.05μmであった。
この混練物をジェット粉砕機にて粉砕しその後分級し、体積平均粒径10.5μmのトナーを得た。このトナー100部に対し、二酸化ケイ素(R−972:日本アエロジル社製)0.5部をヘンシェルミキサーで混合し、実施例6のトナーを得た。
[比較例1]
〈トナーの処方〉
・ポリエステル樹脂(A)(重量平均分子量8,500、Tg 55℃、THF不溶分0%、酸価20mgKOH/g) 42部
・ポリエステル樹脂(B)(重量平均分子量8,000、Tg 63℃、THF不溶分0%、酸価15mgKOH/g) 41部
・低分子量ポリプロピレン(ビスコール550P:三洋化成社製) 5部
・カーボンブラック(#44:三菱化成社製) 10部
・金属錯塩型染料 2部
前記したトナーの処方の材料の混合物を一軸型エクストルーダーにて混練した。また、実施例1と同様、ベルトクーラの厚みを調節し圧延片4mmの試料を作製した。
不連続相の分散状態の分析を行うため、混練上りトナー粒子約30μmを四酸化ルテニウムで染色しマイクロトームで薄層化して、透過型電子顕微鏡(日立製作所製7000H)で10K〜50Kの倍率で分析した結果、不連続樹脂相の分散径が30μmであった。また顔料粒子の粒子径は0.5μm〜0.8μmであった。この混練物をジェット粉砕機にて粉砕し、その後、分級し体積平均径10.5μmトナーを得た。また、このトナー100部に対し、二酸化ケイ素(R−972:日本アエロジル社製)0.5部をヘンシェルミキサーで混合し、比較例1のトナーを得た。
[比較例2]
実施例2のトナー処方材料を二軸型エクストルーダーを用いて混練した。また、実施例1と同様、ベルトクーラの厚みを調節し圧延片4mmの試料を作製した。
不連続相の分散状態の分析を行うため、混練上りトナー粒子約40μmを四酸化ルテニウムで染色しマイクロトームで薄層化して、透過型電子顕微鏡(日立製作所製7000H)で10K〜50Kの倍率で分析した結果、不連続樹脂相の分散径が40μmであった。また顔料粒子の粒子径は0.8μm〜0.5μmであった。この混練物をジェット粉砕機にて粉砕し、その後、その後、分級し体積平均径10.5μmトナーを得た。また、このトナー100部に対し、二酸化ケイ素(R−972:日本アエロジル社製)0.5部をヘンシェルミキサーで混合し、比較例2のトナーを得た。
〈低温定着性の評価〉
トナー3.0部とシリコーンコートキャリア97.0部で二成分現像剤を調製し、(株)リコー製複写機(イマジオMf530)にて定着温度を変え、マクベス濃度計による画像濃度が1.2となるようなコピー画像を得た。各温度のコピー画像を砂消しゴムを装着したクロックメーターにより10回擦り、その前後の画像濃度を測定し、下記式にて定着率を求めた。
(砂消しゴム10回後の画像濃度)/(前の画像濃度)×100=定着率(%)
定着率70%以上を達成する温度を、定着下限温度とする。従来トナーの定着下限温度は150〜170℃程度である。
〈定着温度範囲の評価〉
トナー3.0部とシリコーンコートキャリア97.0部で二成分現像剤を調製し、(株)リコー製複写機(イマジオ900pro、但し、シリコーンオイル塗布機能は取り外したもの)にて定着温度を変え、画像上のホットオフセットの発生を確認する。定着下限温度〜ホットオフセット発生温度の範囲を、定着温度範囲と呼ぶ。従来トナーの定着温度範囲は150〜200℃程度である。
(細管式レオメータでの評価)
次に上述の定荷重押出し型細管式レオメータによる、Tfb、Tend及び溶融粘度を実施例1〜6及び比較例1、2のトナーについて測定を実施した。
〈熱保存性の評価〉
ガラス容器にトナーを充填し、60℃の恒温槽にて4時間放置する。このトナーを24℃に冷却し、針入度試験(JIS K2235−1991)にて針入度を測定する。この値が大きいトナー程、熱に対する保存性が優れている。この値が5mm以下の場合は、使用上問題が発生する可能性が高い。
〈混練物の混練状態の評価(プラスチック硬度試験法)〉
混練り工程で得た、圧延片(厚み4mm程度)10枚を用意し、(株)テクロック社製GS-702N型プラスチック硬度計を用い、圧延片の表面に垂直に針をあて、硬度計を手動で押し、針が2mm程度刺さった状態で飽和し硬度を測定することができる。この動作を繰り返し、圧延片10枚を測定し、平均値と標準偏差を求める。
上記実施例1〜6及び比較例1、2のトナーについて実施した低温定着性、定着温度範囲、溶融粘度、熱保存性及び混練物の混練状態の評価結果を表1及び表2にまとめた。下記表1、表2から、実施例のトナーは、比較例のトナーに比べ、低温定着性に優れ、且つ充分な定着温度範囲を確保し、しかも熱保存性(耐熱性)も良好であることがわかる。また、実施例の混練物の硬度は78から80であり、均一な混練状態であることがわかる。
Figure 2007094346
Figure 2007094346
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態や実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種種変更可能であることは言うまでもない。
本発明の実施形態に係る混練装置の概略断面図である。
符号の説明
U 微粉体
G 原料樹脂
G1 溶融状態の混練物
K1〜K5 第一〜第五混練ゾーン
T1〜T7 第一〜第七温度
P 押出しゾーン
V 製品排出ゾーン
10 混練装置、
20 装置本体
21 シリンダ
211〜219、2210 第一〜第十シリンダ
22 スクリューフィーダ
22a 螺条
23 回転円盤
231〜239、2310 第一〜第十回転円盤
24 固定円盤
241〜249 第一〜第九固定円盤
25 ケーシング
25a 原料投入孔
26 駆動装置
29 タイロッド
30 原料供給部
31 微粉体ホッパー
32 コンベヤ
32a 微粉体側駆動モータ
33 原料樹脂ホッパー
34 コンベヤ
34a 原料樹脂側駆動モータ
35 中継筒
36 原料投入ホッパー
37 微粉体秤量器
38 原料樹脂秤量器
37a、38a 支点
37b、38b 天秤棒
37c 微粉体側秤量センサ
38c 原料樹脂側秤量センサ
40 製品排出部
41 製品排出筒
41a フランジ
42 ダイ部材
42a 環状排出孔
43 製品押出し軸

Claims (15)

  1. トナーが、少なくとも結着樹脂、着色剤、帯電制御剤及び離型剤の混合成分からなり、
    前記トナーの定加重押し出し型細管式レオメータによる流出開始温度Tfbが107〜115℃の範囲であり、流出終了温度Tendが150〜165℃の範囲であり、115℃の溶融粘度が、25×104〜45×104Pa・Sであり、118〜120℃の溶融粘度が、7.6×104〜12×104Pa・Sであり、130〜155℃までの溶融粘度特性が下記式(1)を満たすことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
    Y=aX2−bX+c・・・(1)
    (上記式(1)中、Yは粘度、Xは温度、aは6.0〜7.6の範囲、bは1950〜2390の範囲、cは190×103〜149×103の範囲である。)
  2. 前記結着樹脂は、少なくとも3種類のポリエステル樹脂A、B、Cを有し、
    前記ポリエステル樹脂A、B、Cの一のポリエステル樹脂Cはスチレンアクリル酸変性体であるポリエステル樹脂であり、前記結着樹脂は溶融混練して前記少なくとも3種類のポリエステル樹脂を混練物中に混在して不連続相を形成したことを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記スチレンアクリル酸変性体でないポリエステル樹脂Aのガラス転移温度が前記ポリエステル樹脂Bより低く、かつ、テトラヒドロフラン不溶分を30〜50重量%の範囲で含むことを特徴とする請求項2記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記ポリエステル樹脂Aの酸価が20mgKOH/g以上であり、前記ポリエステル樹脂Aの酸価は前記ポリエステル樹脂Bの酸価より高いことを特徴とする請求項2又は3に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記ポリエステルBの酸価が20mgKOH/g未満であることを特徴とする請求項4記載の静電荷像現像用トナー。
  6. トナー成分として、少なくとも結着樹脂、着色剤、帯電制御剤及び離型剤からなる原料を有し、
    前記結着樹脂が固体状態を保つ固化ゾーンにおいて前記原料に剪断力を加えることにより前記原料を解砕する解砕処理工程と、
    前記結着樹脂がゴム粘弾性状態または溶融状態となる樹脂溶融温度近傍の温度で前記原料に剪断力を加えて前記原料中に微粉体を分散させる分散処理工程と、を有し、
    前記解砕処理工程後に少なくとも1回の分散処理工程を行うことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  7. 前記分散処理工程は、前記結着樹脂は前記解砕処理工程により粉砕微細化した重量平均粒径が50μm〜8μm迄のものを用い、前記結着樹脂がゴム粘弾性状態または溶融状態となる樹脂溶融温度近辺の温度に設定した樹脂分散ゾーンにおいて前記原料に剪断力を加えて混練することを特徴とする請求項6記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  8. 前記解砕処理工程は、円筒状のケーシングに同心で内装された環状の固定円盤と、前記固定円盤に対向し、かつ、駆動手段の駆動で軸心回りに回転する回転円盤とによって形成した空間を粉砕空間とした臼型粉砕機を用いることを特徴とする請求項6記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  9. 前記解砕処理工程と前記分散処理工程とを複数回繰り返す混練装置を用いたことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  10. 前記分散処理工程の樹脂分散ゾーンの温度は樹脂溶融温度以下に設定することを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  11. 前記解砕処理工程前に分散処理工程を行うことを特徴とする請求項6から10のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  12. 前記解砕処理工程の前に行う分散処理工程の樹脂分散ゾーンの温度は樹脂溶融温度以下に設定することを特徴とする請求項6から11のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  13. 最後の前記分散処理工程の樹脂分散ゾーンの温度は樹脂溶融温度以上に設定することを特徴とする請求項9記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  14. 少なくとも着色剤、離型剤、帯電制御剤と結着樹脂とを含む原料を下流側に移動させながら前記結着樹脂と前記結着樹脂以外の原料とを混練する混練装置であって、
    前記結着樹脂と前記結着樹脂以外の原料とが装填されるシリンダと、前記シリンダに同心で内装されるスクリューフィーダと、前記スクリューフィーダに同心で一体回転可能に取り付けられる複数の回転円盤と、回転円盤の側面に対向するように同心でシリンダに装着される複数の固定円盤とが備えられ、シリンダ内に前記結着樹脂が固体状態を保つ樹脂熱変形温度近辺の温度に設定する樹脂固化ゾーンと、前記結着樹脂がゴム粘弾性状態または溶融状態となる樹脂溶融温度近辺の温度に設定する樹脂分散ゾーンとを形成するとともに、各ゾーンにおける結着樹脂の温度を調節する温度調節手段が設けられていることを特徴とするトナーの混練装置。
  15. 少なくとも結着樹脂、着色顔料、帯電制御剤及び離型剤からなる混練物を圧延した圧延片表面の硬さは、JIS K 7215で規定されたプラスチック硬度計法により、前記混練物の硬度値が70〜80の範囲であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
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