JP2007094206A - 光学機能フイルム、および、位相差フイルム - Google Patents

光学機能フイルム、および、位相差フイルム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、配向膜を用いることなく、優れた光学的特性を発現でき、かつ、各層の密着性に優れ、表示品質に優れた光学機能フイルムを提供することを主目的とするものである。
【解決手段】本発明は、光学的に負のCプレートとしての性質を有する基材と、上記基材上に形成され、棒状化合物を有する光学機能層とを有する、光学機能フイルムであって、上記光学機能層が、上記基材上に直接形成されており、かつ、上記光学機能層において上記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成していることを特徴とする、光学機能フイルムを提供することにより、上記目的を達成するものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示装置等に用いられる光学機能フイルムに関するものであり、より詳しくは、ランダムホモジニアス配向という新規な配列形態を具備し、光学機能層と基材との密着性に優れ、かつ、光学的特性に優れた光学機能フイルムに関するものである。
液晶表示装置は、その省電力、軽量、薄型等といった特徴を有することから、従来のC
RTディスプレイに替わり、近年急速に普及している。一般的な液晶表示装置としては、図4に示すように、入射側の偏光板102Aと、出射側の偏光板102Bと、液晶セル104とを有するものを挙げることができる。偏光板102Aおよび102Bは、所定の振動方向の振動面を有する直線偏光(図中、矢印で模式的に図示)のみを選択的に透過させるように構成されたものであり、それぞれの振動方向が相互に直角の関係になるようにクロスニコル状態で対向して配置されている。また、液晶セル104は画素に対応する多数のセルを含むものであり、偏光板102Aと102Bとの間に配置されている。
ここで、このような液晶表示装置100において、液晶セル104が、負の誘電異方性
を有するネマチック液晶が封止されたVA(Vertical Alignment)方式(図中、液晶のダイレクターを点線で模式的に図示)を採用している場合を例に挙げると、入射側の偏光板102Aを透過した直線偏光は、液晶セル104のうち非駆動状態のセルの部分を透過する際に、位相シフトされずに透過し、出射側の偏光板102Bで遮断される。これに対し、液晶セル104のうち駆動状態のセルの部分を透過する際には、直線偏光が位相シフトされ、この位相シフト量に応じた量の光が出射側の偏光板102Bを透過して出射される。これにより、液晶セル104の駆動電圧をセル毎に適宜制御することにより、出射側の偏光板102B側に所望の画像を表示することができる。なお、液晶表示装置100としては、上述したような光の透過および遮断の態様をとるものに限らず、液晶セル104のうち非駆動状態のセルの部分から出射された光が出射側の偏光板102Bを透過して出射される一方で、駆動状態のセルの部分から出射された光が出射側の偏光板102Bで遮断されるように構成された液晶表示装置も考案されている。
ところで、上述したようなVA方式の液晶セル104のうち非駆動状態のセルの部分を直線偏光が透過する場合を考えると、液晶セル104は複屈折性を有しており、厚さ方向の屈折率と面方向の屈折率とが異なるので、入射側の偏光板102Aを透過した直線偏光のうち液晶セル104の法線に沿って入射した光は位相シフトされずに透過するものの、入射側の偏光板102Aを透過した直線偏光のうち液晶セル104の法線から傾斜した方向に入射した光は液晶セル104を透過する際に位相差が生じて楕円偏光となる。この現象は、液晶セル104内で垂直方向に配向した液晶分子が、正のCプレートとして作用することに起因したものである。なお、液晶セル104を透過する光(透過光)に対して生じる位相差の大きさは、液晶セル104内に封入された液晶分子の複屈折値や、液晶セル104の厚さ、透過光の波長等にも影響される。
以上の現象により、液晶セル104内のあるセルが非駆動状態であり、本来的には直線偏光がそのまま透過され、出射側の偏光板102Bで遮断されるべき場合であっても、液晶セル104の法線から傾斜した方向に出射された光の一部が出射側の偏光板102Bから洩れてしまうことになる。このため、上述したような従来の液晶表示装置100においては、正面から観察される画像に比べて、液晶セル104の法線から傾斜した方向から観察される画像の表示品位が主にコントラストが低下することが原因で悪化するという問題(視野角依存性の問題)があった。
上述したような従来の液晶表示装置100における視野角依存性の問題を改善するため、現在までに様々な技術が開発されており、その代表的な方法として、光学機能フイルムを用いる方法がある。光学機能フイルムを用いる方法は、図4に示すように所定の光学的特性を有する光学機能フイルム40を、液晶セル104と偏光板102Bとの間に配置することにより、視野角性の問題を改善する方法である。このような視野角性の問題を改善するために用いられる光学機能フイルムには、屈折率異方性を示す位相差フイルムが用いられており、上記の液晶表示装置の視野角依存性を改善する手段として広く用いられるに至っている。
従来、上記位相差フイルムとしては、図3に示すように任意の透明基材21上に配向層22を設け、さらに当該配向層22上に液晶分子を有する位相差層23を形成し、上記配向膜の配向規制力により上記液晶分子を配向させて所望の屈折率異方性を発現させる構成を有するもの一般的である。このような位相差フイルムとしては、例えば特許文献1または特許文献2に開示されているように、コレステリック規則性の分子構造を有する位相差層(複屈折性を示す位相差層)を配向層を有する基材上に形成した位相差フイルムが開示されている。また、特許文献3には、円盤状化合物からなる位相差層(複屈折性を示す位相差層)を配向層を有する基材上に形成した位相差フイルムが開示されている。
上記位相差フイルムは、液晶表示装置の液晶セルで生じる位相差を相殺するように、位相差層の屈折率異方性を適宜設計することにより、液晶表示装置の視角依存性の問題を大幅に改善することができる点において有用である。しかしながら、従来の位相差フイルムは、上記液晶分子を配向させるための配向層を必須の構成としていたことから、上記配向層と位相差との密着性に問題があった。
この問題を解決するために、例えば特許文献4には、液晶と配向層とを熱処理して密着性を向上させることが提案されている。しかし、この方法は、基材がガラス基板ではなく、耐湿熱性の低い基材(例えばTAC)の場合は、水分の影響で基材が伸び縮みし、その影響で液晶層が剥離することがあり、水分の影響を受けやすい基材に対しては充分な方法とは言い難かった。また、配向層を有することに起因して層間の多重反射により、干渉ムラが発生するという問題点もあった。
特開平3−67219号公報 特開平4−322223号公報 特開平10−312166号公報 特開2003−207644号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、配向膜を用いることなく、優れた光学的特性を発現でき、かつ、各層の密着性に優れ、表示品質に優れた光学機能フイルムを提供することを主目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、光学的に負のCプレートとしての性質を有する基材と、上記基材上に形成され、棒状化合物を有する光学機能層とを有する、光学機能フイルムであって、上記光学機能層が、上記基材上に直接形成されており、かつ、上記光学機能層において上記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成していることを特徴とする、光学機能フイルムを提供する。
本発明によれば、上記光学的に負のCプレートとしての性質を有する基材上に、上記光学機能層を直接形成することにより、基材と光学機能層との密着力を強固にできるため、従来の配向層を有する光学機能フイルムと比して、密着性に優れた光学機能フイルムを得ることができる。
また、本発明によれば上記光学機能層において、上記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成していることにより、上記光学機能層を屈折率異方性の発現性に優れ、かつ、透明性の高いものにできる。
上記発明においては、上記基材の厚み方向レターデーション(Rth)が、20nm〜100nmの範囲内であることが好ましい。上記基材の厚み方向のレターデーション(Rth)が、上記範囲内にあることにより、上記棒状化合物の種類を問わず、上記光学機能層においてランダムホモジニアス配向を形成することが容易になるからである。また、上記基材のRthが上記範囲内であることにより均質なランダムホモジニアス配向を形成することができるからである。
また上記発明においては、上記基材がトリアセチルセルロースからなることが好ましい。トリアセチルセルロースは、比較的嵩高い側鎖を有する分子構造を有することから、トリアセチルセルロースから基材を構成することにより、上記光学機能層を形成する棒状化合物が基材に浸透し易くなるため、基材と光学機能層との密着性をより向上することできるからである。また、トリアセチルセルロースは、光学的に負のCプレートとしての性質を発現し易いことから、上記棒状化合物のランダムホモジニアス配向を形成することが容易になるからである。
また上記発明においては、上記棒状化合物が、重合性官能基を有するものであることが好ましい。上記棒状化合物が重合性官能基を有することにより、上記棒状化合物を重合して固定することが可能になるため、上記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成している状態で固定化することにより、配列安定性に優れ、光学的特性の変化が生じにくい光学機能フイルムを得ることができるからである。
また上記発明においては、上記棒状化合物が、液晶性材料であることが好ましい。上記棒状化合物が液晶性材料であることにより、上記光学機能層を、単位厚み当たりの光学的特性の発現性に優れたものにできるからである。
また上記発明においては、上記液晶性材料が、ネマチック相を示す材料であることが好ましい。上記液晶性材料が、ネマチック相を示す材料であることにより、より効果的にランダムホモジニアス配向を形成することができるからである。
また上記発明においては、上記光学機能層の厚みが0.5μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。上記光学機能層の厚みが上記範囲よりも厚いと、上記棒状化合物の種類によっては、ランダムホモジニアス配向を形成することが困難となる場合があるからである。また、上記光学機能層の厚みが上記範囲よりも薄いと、光学機能層において必要な光学的特性を発現することができない可能性があるからである。
本発明は、上記光学機能フイルムを用い、上記光学機能フイルムの厚み方向のレターデーション(Rth)が、50nm〜400nmの範囲内であることを特徴とする位相差フイルムを提供する。本発明によれば、上記光学フイルムを用い、厚み方向のレターデーション(Rth)が上記範囲内であることにより、例えば、VA(Vertical Alignment)方式の液晶表示素子の視野角特性を改善するのに好適な位相差フイルムを得ることができる。
上記発明においては、面内のレターデーション(Re)が、0nm〜5nmの範囲内であることが好ましい。面内のレターデーション(Re)が上記範囲内であることにより、本発明の位相差フイルムを、例えば、VA(Vertical Alignment)方式の液晶表示素子の視野角特性を改善するのに好適な位相差フイルムとして用いることができるからである。
本発明は、配向膜を用いることなく優れた光学的特性を発現でき、かつ、光学機能層と基材との密着性に優れた光学機能フイルムを得ることができるといった効果を奏する。
以下、本発明の光学機能フイルム、および、位相差フイルムについて詳細に説明する。
A.光学機能フイルム
まず、本発明の光学機能フイルムについて説明する。本発明の光学機能フイルムは、光学的に負のCプレートとしての性質を有する基材と、上記基材上に形成され、棒状化合物を有する光学機能層とを有するものであって、上記光学機能層が、上記基材上に直接形成されており、かつ、上記光学機能層において上記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成していることを特徴とするものである。
次に、本発明の光学機能フイルムについて図を参照しながら説明する。図1は本発明の光学機能フイルムの一例を示す概略断面図である。図1に示すように本発明の光学機能フイルム10は、基材1と、上記基材1上に直接形成された光学機能層2を有するものである。本発明の光学機能フイルム10において、基材1は光学的に負のCプレートとしての性質を有するものであり、また、上記光学機能層2はランダムホモジニアス配向を形成する棒状化合物3を含むものである。図1に示すように本発明の光学機能フイルム10は、基材1上に光学機能層2が直接形成されており、図3に示すような、従来の光学機能フイルムにおいては必須の構成要件であった配向層を有さない構成からなるものである。
図1に例示するように本発明の光学機能フイルムは、上記基材上に光学機能層が直接形成されることにより、基材と光学機能層とが強固に密着させることができるため、経時で層間剥離等を生じることがないという利点を有する。また、密着性の向上に伴い、耐アルカリ性や、リワーク性が向上する等の利点も有する。
このように基材上に光学機能層が直接形成されることにより両者の密着力が向上するのは次のような機構によるものと解される。すなわち、基材上に光学機能層が直接形成されることにより、光学機能層に含まれる棒状分子が基材の表面から基材中へ浸透することができるため、基材と光学機能層との接着部においては明確な界面が存在せず、両者が「混合」された形態となる。このため、従来の界面相互作用による接着と比較して、著しく密着性が改善されるものと考えられる。
また、従来の配向層を有する構成の光学機能フイルムにおいては、配向層と光学機能層との界面や、配向層と基材との界面において光が多重反射し、干渉ムラが生じるという問題点もあった。しかしながら、本発明の光学機能フイルムによれば、上述のように配向層を有さず、また、上記基材と上記光学機能層との接着部は「混合」状態となっているため明確な界面が存在しない。したがって、上記多重反射を生じることが無く、干渉ムラによる品質の低下が生じることが無いという利点を有する。
次に本発明におけるランダムホモジニアス配向について説明する。本発明におけるランダムホモジニアス配向は、上記光学機能層中に含まれる棒状化合物が形成する配向状態であり、このような配向状態を有することにより本発明の光学機能フイルムを光学的特性に優れたものにできるものである。
本発明における棒状化合物のランダムホモジニアス配向は、少なくとも、次の3つの特徴を有するものである。すなわち、本発明における上記ランダムホモジニアス配向は、
第1に光学機能層の表面に対して垂直方向から光学機能層を正視した場合において、棒状化合物の配列方向がランダムであること(以下、単に「不規則性」と称する場合がある。)、
第2に光学機能層において棒状化合物が形成するドメインの大きさが可視光領域の波長よりも小さいこと(以下、単に「分散性」と称する場合がある)、
第3に光学機能層において棒状化合物が面内配向していること(以下、単に「面内配向性」と称する場合がある。)、
を少なくとも備えるものである。
次に、このような本発明におけるランダムホモジニアス配向について図を参照しながら説明する。図2(a)は上述した図1中のAで表す光学機能層の表面に対して垂直方向から本発明の光学機能フイルムを正視した場合の概略図である。また、図2(b)、(c)は、図2(a)におけるB−B’線矢視断面図である。
まず、本発明におけるランダムホモジニアス配向が具備する「不規則性」について図2(a)を参照しながら説明する。上記「不規則性」は、図2(a)に示すように、光学機能層2の表面に対して垂直方向から本発明の光学機能フイルム10を正視した場合に、光学機能層2において棒状化合物3がランダムに配列していることを示すものである。
ここで、本発明においては上記棒状化合物3の配列方向を説明するのに、図2(a)中のaで表す分子長軸方向(以下、分子軸と称する。)を基準として考えるものとする。したがって、上記棒状化合物の配列方向がランダムであることは、上記光学機能層に含まれる棒状化合物3の分子軸aがランダムに向いていることを意味する。
図2(a)に例示するような配列状態の他に、棒状化合物がコレステリック構造を有する場合であっても、上記分子軸aの方向が全体としてランダムになるため、形式的には上記「不規則性」に該当するが、本発明における上記「不規則性」には、コレステリック構造に起因する形態は含まないものとする。
次に、本発明におけるランダムホモジニアス配向が具備する「分散性」について図2(a)を参照しながら説明する。上記「分散性」は、図2(a)に示すように、光学機能層2において棒状化合物3がドメインbを形成している場合に、ドメインbの大きさが可視光領域の波長よりも小さいことを示すものである。本発明においては、上記ドメインbの大きさが小さい程好ましいものであり、棒状化合物が単分子で分散している状態が最も好ましいものである。
次に、本発明におけるランダムホモジニアス配向が具備する「面内配向性」について図2(b)を参照しながら説明する。上記「面内配向性」は、図2(b)に示すように、光学機能層2において棒状化合物3が、分子軸aを光学機能層3の法線方向Aに対して略垂直になるように配向していることを意味する。本発明における上記「面内配向性」としては、図2(b)に示すように、上記光学機能層2におけるすべての棒状化合物3の分子軸aが上記法線方向Aに対して略垂直になっている場合のみを意味するものではなく、例えば図2(c)に示すように、上記光学機能層2に分子軸a’が上記法線方向Aと垂直でない棒状化合物3が存在していたとしても、光学機能層3中に存在する棒状化合物3の分子軸aの平均的な方向が上記法線方向Aに対して略垂直である場合を含むものである。
本発明の光学機能フイルムは、上記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成していることにより、図1に示すx方向の屈折率nxと、y方向の屈折率nyと、z方向の屈折率nzに、nx=ny>nzの関係が成立することから、本発明の光学機能フイルムは負のCプレートとしての性質を有する位相差フイルムとして好適に用いることができる。
以上説明したように、本発明におけるランダムホモジニアス配向は、少なくとも「不規則性」、「分散性」および「面内配向性」を示すことを特徴とするが、本発明の光学機能フイルムが、これらの特徴を有することについては、以下の方法により確認することができる。
まず、本発明におけるランダムホモジニアス配向が具備する「不規則性」の確認方法について説明する。上記「不規則性」は、本発明の光学機能フイルムを構成する光学機能層の面内レターデーション(Re)評価、および、コレステリック構造に起因する選択反射波長の有無を評価することにより確認することができる。
すなわち、本発明の光学機能フイルムを構成する光学機能層のRe評価により棒状化合物がランダムに配向をしていることを確認でき、選択反射波長の有無により棒状化合物がコレステリック構造を形成していないことを確認することができる。
上記棒状化合物がランダムに配向していることは、光学機能層の面内レターデーション(Re)の値が、上記棒状化合物の配向状態がランダムであることを示す範囲内であることにより、確認することができる。なかでも本発明においては、光学機能層の面内レターデーション(Re)が、0nm〜5nmの範囲内であることが好ましい。ここで、上記Reは、本発明の光学機能フイルムを構成する光学機能層の面内における進相軸方向(屈折率が最も小さい方向)の屈折率Nx、および、遅相軸方向(屈折率が最も大きい方向)の屈折率Nyと、光学機能層の厚みd(nm)とにより、Re=(Nx−Ny)×dの式で表される値である。
ここで、Reにより上記棒状化合物がランダムに配列していることを確認できるのは、次の理由に基づくものである。すなわち、Reは上記定義式からも明らかなように、面内方向での屈折率差を示すパラメーターである。光学機能層において上記棒状化合物が一方向に規則性を有して配列している場合には、特定方向の屈折率が大きくなるため、上記屈折率差が大きくなる傾向を有する。一方、上記棒状化合物が、ランダムに配列している場合は、上記光学機能層の面内において特定方向の屈折率が大きくなるということが生じないため、上記屈折率差は小さくなる傾向を有する。したがって、このような屈折率差を示すReを評価することにより、上記「不規則性」を評価できるのである。
上記光学機能層のReは、例えば、光学機能フイルムのReから光学機能層以外の層が示すReを差し引くことにより求めることができる。すなわち、光学機能フイルム全体、および、光学機能フイルムから光学機能層を切除したものについてRe測定し、前者のReから後者のReを差し引くことにより光学機能層のReを求めることができる。Reは、例えば、王子計測機器株式会社製 KOBRA−WRを用い、平行ニコル回転法により測定することができる。
上記棒状化合物がコレステリック構造を有しないことは、例えば、株式会社島津製作所製紫外可視金赤外分光光度計(UV−3100等)を用い、本発明における光学機能層が、選択反射波長を有していないことを確認することにより評価できる。コレステリック構造を有する場合は、その特徴としてコレステリック構造の螺旋ピッチに依存する選択反射波長を有するからである。
次に、本発明におけるランダムホモジニアス配向が具備する「分散性」の確認方法について説明する。上記「分散性」は、本発明の光学機能フイルムを構成する光学機能層のヘイズ値が、上記棒状化合物のドメインの大きさが可視光領域の波長以下であることを示す範囲内であることにより確認することができる。なかでも本発明においては、光学機能層のヘイズ値が0%〜5%の範囲内であることが好ましい。
ここで、光学機能層のヘイズ値は、例えば、光学機能フイルムのヘイズ値から光学機能層以外の層のヘイズ値を差し引くことにより求めることができる。すなわち、光学機能フイルム全体、および、光学機能フイルムから光学機能層を切除したものについてヘイズ値を測定し、前者のヘイズ値から後者のヘイズ値を差し引くことにより光学機能層のヘイズ値を求めることができる。上記ヘイズ値は、JIS K7105に準拠して測定した値を用いるものとする。
ここで、ヘイズにより上記「分散性」を有していること、すなわち、上記棒状化合物が形成するドメインの大きさが可視光領域の波長よりも小さいことを確認できるのは、次の理由に基づくものである。すなわち、上記棒状化合物がドメインを形成している場合に、そのドメインの大きさが可視光の波長よりも大きい場合には、上記光学機能層において可視光が散乱されるため、光学機能層が白濁する傾向にある。したがって、可視光領域における上記光学機能層のヘイズを測定することにより上記「分散性」を評価できるのである。
本発明における上記ドメインの具体的な大きさとしては、可視光の波長以下、すなわち380nm以下であるであることが好ましく、なかでも350nm以下であることが好ましく、特に200nm以下であることが好ましい。なお、本発明においては上記棒状化合物が単分子分散していることが好ましいため、上記ドメインの大きさの下限値は、棒状化合物の単分子の大きさである。このようなドメインの大きさは、偏光顕微鏡や、AFM、SEM、またはTEMにより光学機能層を観察することにより評価することができる。
次に、本発明におけるランダムホモジニアス配向が具備する「面内配向性」の確認方法について説明する。上記「面内配向性」は、本発明の光学機能フイルムを構成する光学機能層のRe値が上述した範囲にあること、および、本発明における光学機能層が光学的に負のCプレートとしての性質を示す厚み方向のレターデーション(Rth)値を有することにより確認することができる。なかでも本発明における光学機能層の厚み方向レターデーション(Rth)は、50nm〜400nmの範囲内であることが好ましい。ここで、上記Rth値とは、厚み方向のレターデーション値を表し、本発明の光学機能フイルムを構成する光学機能層の面内における進相軸方向(屈折率が最も小さい方向)の屈折率Nx、および、遅相軸方向(屈折率が最も大きい方向)の屈折率Nyと、厚み方向の屈折率Nzと、光学機能層の厚みd(nm)とにより、Rth={(Nx+Ny)/2−Nz}×dの式で表される値である。
ここで、本発明におけるRth値は、上記式で表される値の絶対値を指すものとする。
ここで、ReおよびRthにより上記「面内配向性」を有していることを確認できるのは次に理由に基づくものである。すなわち、Rthは上記定義式からも明らかなように、面内方向の屈折率の平均値と、厚み方向の屈折率との差に起因するパラメーターである。上述したように光学機能層のRe値は上記「不規則性」から一定の範囲内の値を示すものであるため、上記Rthの値は、厚み方向の屈折率(Nz)に依存することになる。ここで、厚み方向の屈折率(Nz)は上記棒状化合物が面内配向していることにより小さくなる傾向があるため、この場合Rth値は大きくなる傾向になる。したがって、光学機能層のRth値が上記範囲内であることにより、上記「面内配向性」を評価できるのである。
上記光学機能層のRthは、例えば、光学機能フイルムのRthから光学機能層以外の層が示すRthを差し引くことにより求めることができる。すなわち、光学機能フイルム全体、および、光学機能フイルムから光学機能層を切除したものについてRth測定し、前者のRthから後者のRthを差し引くことにより光学機能層のRthを求めることができる。Rthは、例えば、王子計測機器株式会社製 KOBRA−WRを用い、平行ニコル回転法により測定することができる。
本発明の光学機能フイルムは、上述したとおり基材と、基材上に直接形成された光学機能層とを有するものである。以下、このような本発明の光学機能フイルムの構成について詳細に説明する。
1.光学機能層
まず、本発明の光学機能フイルムを構成する光学機能層について説明する。本発明における光学機能層は、後述する基材上に直接形成されるものである。このように基材上に直接形成されることにより本発明における光学機能層は、基材と強固に密着することができる。また、本発明における光学機能層は、棒状化合物を含み、上記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成しているものである。このように棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成することにより、配向層を有しない本発明の光学機能フイルムにおいても、優れた光学的特性を発現することができる。以下、このような光学機能層について詳細に説明する。
(1)棒状化合物
本発明に用いられる棒状化合物について説明する。本発明に用いられる棒状化合物は、光学機能層においてランダムホモジニアス配向を形成できるものであれば特に限定されない。
ここで、本発明における「棒状化合物」とは、分子構造の主骨格が棒状となってものを指し、このような棒状の主骨格を有する化合物としては、例えば、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類をあげることができる。また、以上のような低分子液晶性化合物だけではなく、高分子液晶性化合物も用いることができる。
本発明に用いられる棒状化合物は、分子量が比較的小さい化合物が好適に用いられる。具体的には、分子量が200〜1200の範囲内、特に400〜800の範囲内の化合物が好適に用いられる。分子量が上記範囲内であることにより、棒状化合物が後述する基材へ浸透しやすくなるため、基材と光学機能層との接着部位における「混合」状態を形成し易くなり、基材と光学機能層との密着性を向上することができるからである。
なお、後述する重合性官能基を有する材料であって、光学機能層において重合される棒状化合物については、重合前の分子量を示すものとする。
また、本発明に用いられる棒状化合物としては、液晶性を示す液晶性材料であることが好ましい。棒状化合物が液晶性材料であることにより、上記光学機能層を、単位厚み当たりの光学的特性の発現性に優れたものにできるからである。また、本発明における棒状化合物は、上記液晶性材料の中でもネマチック相を示す液晶性材料であることが好ましい。ネマチック相を示す液晶性材料は、ランダムホモジニアス配向を形成することが比較的容易だからである。
さらに、上記ネマチック相を示す液晶性材料は、メソゲン両端にスペーサを有する分子であることが好ましい。メソゲン両端にスペーサを有する液晶性材料は、柔軟性に優れるため、本発明における光学機能層が白濁することを効果的に防止することができるからである。
本発明に用いられる棒状化合物は、分子内に重合性官能基を有するものが好適に用いられ、なかでも3次元架橋可能な重合性官能基を有するものが好ましい。上記棒状化合物が重合性官能基を有することにより、上記棒状化合物を重合して固定することが可能になるため、上記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成している状態で固定化することにより、配列安定性に優れ、光学的特性の変化が生じにくい光学機能フイルムを得ることができるからである。また、本発明においては上記重合性官能基を有する棒状化合物と、上記重合性官能基を有さない棒状化合物とを混合して用いても良い。
なお、「3次元架橋」とは、液晶性分子を互いに3次元に重合して、網目(ネットワー
ク)構造の状態にすることを意味する。
このような重合性官能基としては、特に限定されるものではなく、紫外線、電子線等の電離放射線、或いは熱の作用によって重合する各種重合性官能基が用いられる。これら重合性官能基の代表例としては、ラジカル重合性官能基、或いはカチオン重合性官能基等が挙げられる。さらにラジカル重合性官能基の代表例としては、少なくとも一つの付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を持つ官能基が挙げられ、具体例としては、置換基を有するもしくは有さないビニル基、アクリレート基(アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基を包含する総称)等が挙げられる。又、カチオン重合性官能基の具体例としては、エポキシ基等が挙げられる。その他、重合性官能基としては、例えば、イソシアネート基、不飽和三重結合等が挙げられる。これらの中でもプロセス上の点から、エチレン性不飽和二重結合を持つ官能基が好適に用いられる。
本発明における棒状化合物は、液晶性を示す液晶性材料であって、末端に上記重合性官能基を有するものが特に好ましい。例えば両末端に重合性官能基を有するネマチック液晶性材料を用いれば、互いに3次元に重合して、網目(ネットワーク)構造の状態にすることができ、配列安定性を備え、かつ、光学的特性の発現性に優れた光学機能層を得ることができる。また、片末端に重合性官能基を有するものであっても、他の分子と架橋して配列安定化することができる。このような棒状化合物として、下記式(1)〜(6)で表される化合物を例示することができる。
Figure 2007094206
ここで、化学式(1)、(2)、(5)および(6)で示される液晶性材料は、D.J.Broerら、Makromol.Chem.190,3201−3215(1989)、またはD.J.Broerら、Makromol.Chem.190,2250(1989)に開示された方法に従い、あるいはそれに類似して調製することができる。また、化学式(3)および(4)で示される液晶性材料の調製は、DE195,04,224に開示されている。
また、末端にアクリレート基を有するネマチック液晶性材料の具体例としては、下記化
学式(7)〜(17)に示すものも挙げられる。
Figure 2007094206
なお、本発明において上記棒状化合物は、1種類のみを用いてもよく、または、2種以上を混合して用いても良い。
例えば、上記棒状化合物として、両末端に重合性官能基を1つ以上有する液晶性材料と、片末端に重合性官能基を1つ以上有する液晶性材料とを混合して用いると、両者の配合比の調整により重合密度(架橋密度)及び光学的特性を任意に調整できる点から好ましい。
(2)他の化合物
本発明における光学機能層には、上記棒状化合物以外に他の化合物を含んでも良い。このような他の化合物としては、上記棒状化合物のランダムホモジニアス配向を乱すものでなければ特に限定されない。このような他の化合物としては、例えば、一般的にハードコート剤に用いられる重合可能な材料をあげることができる。
上記重合可能な材料としては、例えば、多価アルコールと1塩基酸または多塩基酸を縮合して得られるポリエステルプレポリマーに、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリレート;ポリオール基と2個のイソシアネート基を持つ化合物を互いに反応させた後、その反応生成物に(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリウレタン(メタ)アクリレート;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエーテル、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂、アミノ基エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート等の光重合性化合物;アクリル基やメタクリル基を有する光重合性の液晶性化合物等を挙げることができる。
(3)光学機能層
本発明における光学機能層の厚みは、上記棒状化合物の種類に応じて、光学機能層に所望の光学的特性を付与できる範囲内であれば特に限定されない。なかでも本発明においては光学機能層の厚みが0.5μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.5μm〜5μmの範囲内であることが好ましく、特に1μm〜3μmの範囲内であることが好ましい。光学機能層の厚みが上記範囲よりも厚いと、ランダムホモジニアス配向の特徴の一つである「面内配向性」が損なわれる結果、所望の光学的特性が得られない可能性があるからである。また、上記範囲よりも薄いと、上記棒状化合物の種類によっては、目標の光学的特性が得られない可能性があるからである。
ここで、本発明の光学機能フイルムにおいて、光学機能層と後述する基材との接着部に両者が「混合」した混合領域を有する場合、上記光学機能層に厚みに、上記混合領域の厚みは含まないものとする。
本発明における光学機能層のレターデーション(Re)は、上記ランダムホモジニアス配向が具備する「不規則性」および「面内配向性」の観点から、上述した通り0nm〜5nmの範囲内が好ましく、なかでも0nm〜3nmの範囲内が好ましく、特に0nm〜1nmの範囲内が好ましい。ここで、Re値の定義および測定方法については上述した通りであるため、ここでの説明は省略する。
また、本発明における光学機能層は、光学機能層のレターデーション値(Re(nm))を光学機能層の厚み(d(μm))で除した値(Re/d)が、0〜0.2の範囲内であることが好ましく、なかでも0〜0.1の範囲内であることが好ましく、特に0〜0.05の範囲内であることが好ましい。
また、本発明における光学機能層の厚み方向のレターデーション(Rth)は、上記ランダムホモジニアス配向が具備する「面内配向性」の観点から、上述した通り50nm〜400nmの範囲内が好ましく、なかでも50nm〜300nmの範囲内が好ましく、特に50nm〜200nmの範囲内が好ましい。ここで、Rth値の定義および測定方法については上述した通りであるため、ここでの説明は省略する。
また、本発明における光学機能層は、光学機能層の厚み方向のレターデーション値(Rth(nm))を光学機能層の厚み(d(μm))で除した値(Rth/d)が、0.5〜13の範囲内であることが好ましく、なかでも0.5〜10の範囲内であることが好ましく、特に0.5〜7の範囲内であることが好ましい。
また、本発明における光学機能層のヘイズは、上記ランダムホモジニアス配向が具備する「分散性」の観点から、上述した通り、0%〜5%の範囲内が好ましく、なかでも0%〜1%の範囲内が好ましく、特に0%〜0.5%の範囲内が好ましい。ここで、ヘイズの定義および測定方法については上述した通りであるため、ここでの説明は省略する。
本発明における光学機能層の構成は、単一の層からなる構成に限られるものではなく、複数の層が積層された構成を有してもよい。複数の層が積層された構成を有する場合は、同一組成の層が積層されてもよく、また、異なった組成を有する複数の層が積層されても良い。なお、光学機能層が複数層から構成される場合は、少なくとも基材上に直接積層された光学機能層が、ランダムホモジニアス配向を形成した棒状化合物を有すれば良い。
2.基材
次に本発明に用いられる基材について説明する。本発明に用いられる基材は光学的に負のCプレートとしての機能を有するものである。また、後述するように本発明の光学機能フイルムは、上記光学機能層が基材上に直接形成されることにより、上記光学機能層に含まれる棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成するものであるため、本発明に用いられる基材は、上記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成するための、いわゆる配向膜としての機能も有するものである。以下、このような本発明に用いられる基材について説明する。
本発明に用いられる基材は、光学的に負のCプレートとしての性質を有するものであれば特に限定されない。ここで、本発明において「光学的に負のCプレートとしての性質を有する」とは、基材シートの面内の任意のX方向およびY方向屈折率をNx,Ny、厚さ方向の屈折率をNzとしたときに、Nx=Ny>Nzの関係が成立することを意味するものとする。
本発明に用いられる基材として光学的に負のCプレートとしての性質を有するものを用いるのは次の理由によるものである。すなわち、上述したように本発明における基材は、上記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成するための、いわゆる配向膜として機能するものであるが、基材が光学的に負のCプレートとしての性質を有さなければ上記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成することができないからである。
本発明において、光学的に負のCプレートとしての性質を有する基材上に、上記棒状化合物を含む光学機能層を形成することにより、上記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成する機構については明らかではないが、次のような機構に基づくものと考えられる。
すなわち、例えば基材が高分子材料から形成される場合について考えると、基材が光学的に負のCプレートとしての性質を有する場合、基材を構成する高分子材料は、面内方向において特定の規則性を有さずランダムに配列していると考えられる。このような面内方向にランダムに配列した高分子材料を表面に有する基材上に上記棒状化合物を付与すると、上記棒状化合物は、基材中に一部浸透し、分子軸がランダムに配列した高分子材料の分子軸に沿うように配列すると考えられる。このような機構により、光学的に負のCプレートを有する基材は、ランダムホモジニアス配向を形成する配向膜としての機能を示すものと考えられる。
上述したような機構により、上記基材は上記棒状化合物のランダムホモジニアス配向を形成する配向膜としての機能を有すると考えられるため、本発明に用いられる基材は、棒状化合物に対して配向規制力を有し、かつ、光学的に負のCプレートとしての性質を発現する基材の構成材料が基材表面に存在する構成を有するものでなければならない。したがって、光学的に負のCプレートとしての性質を有するものであったとしても、基材上に光学機能層を形成した場合に、上記棒状化合物が、上記棒状化合物に対して配向規制力を有する基材の構成材料と接することができない構成を有するものは、本発明における基材として用いることができない。
このような本発明に用いることができない基材としては、例えば高分子材料のみからなり、光学的に負のCプレートとしての機能を有する支持体と、上記支持体上に屈折率異方性を有する光学異方性材料を含む位相差層が積層された構成を有する基材を挙げることができる。このような構成を有する基材においては、上記支持体を構成する高分子材料が上記棒状化合物に対する配向規制力を有する基材の構成材料となるが、上記位相差層上に上記光学機能層を形成した場合、上記位相差層の存在により、上記棒状化合物が上記高分子材料と接することができない。したがって、このような構成を有する基材は、光学的に負のCプレートとしての性質を有していたとしても本発明における基材には含まれない。
本発明に用いられる基材の光学的に負のCプレートとしての性質は、上記光学機能層に用いる棒状化合物の種類や、本発明の光学機能フイルムに求める光学的特性等に応じて適宜選択して用いればよい。なかでも本発明においては、上記基材の厚み方向レターデーション(Rth)が、20nm〜100nmの範囲内であることが好ましく、特に25nm〜80nmの範囲内であることが好ましく、なかでも30nm〜60nmの範囲内であることが好ましい。上記基材の厚み方向のレターデーション(Rth)が、上記範囲内にあることにより、上記棒状化合物の種類を問わず、上記光学機能層においてランダムホモジニアス配向を形成することが容易になるからである。また、上記基材のRthが上記範囲内であることにより均質なランダムホモジニアス配向を形成することができるからである。
ここで、Rthの定義、および測定方法については、上記「1.光学機能層」の項において説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、均質なランダムホモジニアス配向を形成するという観点からは、Rthが上記範囲内であることに加え、面内のレターデーション(Re)が、0nm〜300nmの範囲内であることが好ましく、特に0nm〜150nmの範囲内であることが好ましく、なかでも0nm〜125nmの範囲内であることが好ましい。
本発明に用いられる基材の透明度は、本発明の光学機能フイルムに求める透明性等に応じて任意に決定すればよいが、通常、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。透過率が低いと、上記棒状化合物等の選択幅が狭くなってしまう場合があるからである。ここで、基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
本発明に用いられる基材の厚みは、本発明の光学機能フイルムの用途等に応じて、必要な自己支持性を有するものであれば特に限定されないが、通常、10μm〜188μmの範囲内が好ましく、特に20μm〜125μmの範囲内が好ましく、特に30μm〜80μmの範囲内であることが好ましい。基材の厚みが上記の範囲よりも薄いと、本発明の光学機能フイルムに必要な自己支持性が得られない場合があるからである。また、厚みが上記の範囲よりも厚いと、例えば、本発明の光学機能フイルムを裁断加工する際に、加工屑が増加したり、裁断刃の磨耗が早くなってしまう場合があるからである。
ここで、本発明の光学機能フイルムにおいて、光学機能層と後述する基材との接着部に両者が「混合」した混合領域を有する場合、上記光学機能層に厚みは、上記混合領域の厚みを含むものとする。
また、本発明に用いられる基材は、上記光学的特性を具備するものであれば、可撓性を有するフレキシブル材でも、可撓性のないリジッド材でも用いることもできるが、フレキシブル材を用いることが好ましい。フレキシブル材を用いることにより、本発明の光学機能フイルムの製造工程をロールトゥロールプロセスとすることができ、生産性に優れた光学機能フイルムを得ることができるからである。
上記フレキシブル材としては、セルロース誘導体、ノルボルネン系ポリマー、シクロオレフィン系ポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アモルファスポリオレフィン、変性アクリル系ポリマー、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル類などを例示することができるが、中でもセルロース誘導体を用いることが好ましい。セルロース誘導体は特に光学的等方性に優れるため、光学的特性に優れた光学機能フイルムを得ることができるからである。
上記セルロース誘導体としては、セルロースエステルを用いることが好ましく、さらに、セルロースエステル類の中では、セルロースアシレート類を用いることが好ましい。セルロースアシレート類は工業的に広く用いられていることから、入手容易性の点において有利だからである。
上記セルロースアシレート類としては、炭素数2〜4の低級脂肪酸エステルが好ましい。低級脂肪酸エステルとしては、例えばセルロースアセテートのように、単一の低級脂肪酸エステルのみを含むものでもよく、また、例えばセルロースアセテートブチレートやセルロースアセテートプロピオネートのような複数の低級脂肪酸エステルを含むものであっても良い。
本発明においては、上記低級脂肪酸エステルの中でもセルロースアセテートを特に好適に用いることができる。セルロースアセテートとしては、平均酢化度が57.5〜62.5%(置換度:2.6〜3.0)のトリアセチルセルロースを用いることが最も好ましい。トリアセチルセルロースは、比較的嵩高い側鎖を有する分子構造を有することから、トリアセチルセルロースから基材を構成することにより、上記光学機能層を形成する棒状化合物が基材に浸透し易いため、基材と光学機能層との密着性をより向上することできるからである。また、トリアセチルセルロースは、光学的に負のCプレートとしての性質を発現しやすいことから、上記棒状化合物のランダムホモジニアス配向を形成することが容易になるからである。ここで、酢化度とは、セルロース単位質量当りの結合酢酸量を意味する。酢化度は、ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等の試験方法)におけるアセチル化度の測定および計算により求めることができる。なお、トリアセチルセルロースフイルムを構成するトリアセチルセルロースの酢化度は、フイルム中に含まれる可塑剤等の不純物を除去した後、上記の方法により求めることができる。
上記ノルボルネン系ポリマーとしては、シクロオレフィンポリマー(COP)またはシクロオレフィンコポリマー(COC)を挙げることができるが、本発明においては、シクロオレフィンポリマーを用いることが好ましい。シクロオレフィンポリマーは、水分の吸収性および透過性が低いため、本発明に用いられる基材がシクロオレフィンポリマーから構成されることにより、本発明の光学機能フイルムを光学特性の経時安定性に優れたものにできるからである。
本発明における基材の構成は、単一の層からなる構成に限られるものではなく、複数の層が積層された構成を有してもよい。複数の層が積層された構成を有する場合は、同一組成の層が積層されてもよく、また、異なった組成を有する複数の層が積層されても良い。
異なった組成を有する複数の層が積層された基材の構成としては、例えば、トリアセチルセルロース等の上記棒状化合物をランダムホモジニアス配向させる材料からなるフイルムと、透水性や自己支持性に優れる支持体と積層する態様を例示することができる。
3.光学機能フイルム
本発明の光学機能フイルムは、基材上に光学機能層を直接形成することを一つの特徴とするため、上記光学機能層に含まれる棒状化合物が、上記基材に浸透し、基材と光学機能層との接着部には両者が「混合」された混合領域が形成される。このような混合領域の厚みは、上記ランダムホモジニアス配向を形成することができ、かつ、基材と光学機能層との密着力を所望の範囲にできる状態であれば特に限定されない。なかでも本発明においては、上記混合領域の厚みが0.1μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、特に0.5μm〜5μmの範囲内であることが好ましく、なかでも1μm〜3μmの範囲内であることが好ましい。
また、上記混合領域における棒状化合物の分布状態についても、上記ランダムホモジニアス配向を形成することができ、かつ、基材と光学機能層との密着力を所望の範囲にできる状態であれば特に限定されない。上記棒状化合物の分布状態としては、基材の厚み方向に対して均一に存在する態様と、基材の厚み方向に対して濃度勾配を有する態様とを例示できるが、本発明においてはいずれの態様も好適に用いることができる。
なお、上記混合領域の存在確認と、上記混合領域における棒状化合物の分布状態の確認は、TOF−SIMS法により確認することができる。
本発明の光学機能フイルムは、上記基材および光学機能層以外に他の層を有していてもよい。このような他の層としては、例えば、反射防止層、紫外線吸収層、赤外線吸収層、および、帯電防止層等を挙げることができる。
本発明に用いられる反射防止層としては、特に限定されないが、例えば、透明基材フィルム上に、該透明基材よりも低屈折率の物質からなる低屈折率層を形成したもの、或いは透明基材フィルム上に、該透明基材よりも高屈折率の物質からなる高屈折率層、及び該透明基材よりも低屈折率の物質からなる低屈折率層とを、この順に、交互に、各1層ずつ以上積層したものなどが挙げられる。これら高屈折率層、及び低屈折率層は、層の幾何学的厚と屈折率との積で表される光学厚みが反射防止すべき光の波長の1/4となるように、真空蒸着、塗工等により形成される。高屈折率層の構成材料としては、酸化チタン、硫化亜鉛等が、低屈折率層の構成材料としては、弗化マグネシウム、氷晶石等が用いられる。
また、本発明に用いられる紫外線吸収層としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等のフィルム中に、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、サリシレート系化合物等から成る紫外線吸収剤を添加して成膜したものが挙げられる。
また、本発明に用いられる赤外線吸収層としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル樹脂等のフィルム基材上に赤外線吸収層を塗工等により形成したものが挙げられる。赤外線吸収層としては、例えば、ジインモニウム系化合物、フタロシアニン系化合物等から成る赤外線吸収剤を、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等から成るバインダー樹脂中に添加して成膜したものが用いられる。
また、本発明に用いられる帯電防止層としては、例えば、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜3級アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性帯電防止剤;スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等のアニオン性基を有するアニオン系帯電防止剤;アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性帯電防止剤;アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性の帯電防止剤;、上記帯電防止剤を高分子量化した高分子型帯電防止剤;第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有し、電離放射線により重合可能なモノマーやオリゴノマー、例えば、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートモノマー、それらの第4級化合物等の重合性帯電防止剤等の帯電防止剤を添加して成膜したものが挙げられる。
本発明の光学機能フイルムの厚みは、所望の光学的特性を発現できる範囲内であれば特に限定されるものではないが、通常、10μm〜200μmの範囲内が好ましく、特に20μm〜100μmの範囲内が好ましい。
また本発明の光学機能フイルムは、JIS K7105に準拠して測定したヘイズ値が0%〜5%の範囲内であることが好ましく、特に0%〜1%の範囲内であることが好ましく、なかでも0%〜0.5%の範囲内であることが好ましい。
本発明の光学機能フイルムの用途としては、特に限定されるものではなく、光学的機能フィルムとして種々の用途に用いることができる。本発明の光学機能フイルムの具体的な用途としては、例えば、液晶表示装置に用いられる光学補償板(例えば、視角補償板)、楕円偏光板、輝度向上板等を挙げることができる。なかでも本発明においては、負のCプレートとしての用途に用いることができる。このように負のCプレートである光学補償板として用いられる場合は、VAモードもしくはOCBモードなどの液晶層を有する液晶表示装置に好適に用いられる。
また本発明の光学機能フイルムは、偏光層と貼り合わせることにより、偏光フイルムとしての用途にも用いることができる。偏光フィルムは、通常偏光層とその両表面に保護層が形成されてなるものであるが、本発明においては、例えばその一方側の保護層を上述した光学機能フイルムとすることにより、例えば液晶表示装置の視野角特性を改善する光学補償機能を有する偏光フィルムとすることができる。
上記偏光層としては、特に限定されないが、例えばヨウ素系偏光層、二色性染料を用いる染料系偏光層やポリエン系偏光層などを用いることができる。ヨウ素系偏光層や染料系偏光層は、一般にポリビニルアルコールを用いて製造される。
さらに本発明の光学機能フイルムは、延伸処理を施して用いても良い。このような延伸処理を施す態様としては、特に限定されるものではないが、例えば、本発明の光学機能フイルムに延伸処理を施して、2軸性フイルムとして用いる態様を挙げることができる。
4.光学機能フイルムの製造方法
次に、本発明の光学機能フイルムの製造方法について説明する。本発明の光学機能フイルムの製造方法は、上記基材上に、ランダムホモジニアス配向を有する光学機能層を形成できる方法であれば特に限定されないが、通常、上記基材上に、上記棒状化合物を溶媒に溶解して調製した光学機能層形成用組成物を塗工する方法が用いられる。このような方法によれば、上記棒状化合物を溶媒と共に上記基材中へ染み込ませることが可能となるため、上記棒状化合物と、上記基材を構成する材料との相互作用を強めることができる結果、上記棒状化合物のランダムホモジニアス配向を形成し易くなるからである。以下、このような光学機能フイルムの製造方法について説明する。
上記光学機能層形成用組成物は、通常、棒状化合物と、溶媒とからなり、必要に応じて他の化合物を含んでも良い。なお、上記光学機能層形成用組成物に用いられる棒状化合物、および基材については、上記「1.光学機能層」および「2.基材」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
上記光学機能層形成用組成物に用いられる溶媒としては、上記棒状化合物を所望の濃度に溶解できるものであれば特に限定されない。本発明に用いられる溶媒としては、例えば、ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル系溶媒、酢酸メチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、およびジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒を例示することができるが、これらに限られるものではない。また、本発明に用いられる溶媒は、1種類でもよく、2種類以上の溶媒の混合溶媒でもよい。
本発明においては上記の溶媒の中でも、ケトン系溶媒を用いることが好ましく、なかでもシクロヘキサンが好適に用いられる。
上記光学機能層形成用組成物中における上記棒状化合物の含有量は、上記光学機能層形成を基材上に塗布する塗工方式等に応じて、上記光学機能層形成用組成物の粘度を所望の値にできる範囲内であれば得に限定されない。なかでも本発明においては、上記棒状化合物の含有量が、上記光学機能層形成用組成物中、0.1質量%〜60質量%の範囲内が好ましく、特に1質量%〜50質量%の範囲内が好ましく、なかでも10質量%〜40質量%の範囲内であることが好ましい。
上記光学機能層形成用組成物中には、必要に応じて光重合開始剤を含んでも良い。特に紫外線照射により光学機能層を硬化させる処理を実施する場合には、光重合開始剤を含むことが好ましい。本発明に用いられる光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、α−アミノ・アセトフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンジルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、n−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、アデカ社製N1717、四臭化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン、エオシン、メチレンブルー等の光還元性色素とアスコルビン酸やトリエタノールアミンのような還元剤との組み合わせ等を例示できる。本発明では、これらの光重合開始剤を1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、上記光重合開始剤を用いる場合には、光重合開始助剤を併用することができる。このような光重合開始助剤としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等の3級アミン類や、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミド安息香酸エチル等の安息香酸誘導体を例示することができるが、これらに限られるものではない。
上記光学機能層形成用組成物には、本発明の目的を損なわない範囲内で、下記に示すような化合物を添加することができる。添加できる化合物としては、例えば、多価アルコールと1塩基酸または多塩基酸を縮合して得られるポリエステルプレポリマーに、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリレート;ポリオール基と2個のイソシアネート基を持つ化合物を互いに反応させた後、その反応生成物に(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリウレタン(メタ)アクリレート;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエーテル、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂、アミノ基エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート等の光重合性化合物;アクリル基やメタクリル基を有する光重合性の液晶性化合物等が挙げられる。上記光学機能層形成用組成物に対するこれら化合物の添加量は、本発明の目的が損なわれない範囲で決定することができる。上記のような化合物を添加することにより光学機能層の機械強度が向上し、安定性が改善される場合がある。
上記光学機能層形成用組成物には、必要に応じて上記以外の他の化合物を含んでもよい。他の化合物としては、本発明の光学機能フイルムの用途等に応じて、光学機能層の光学的性質を害さないものであれば特に限定されるものではない。
上記光学機能層形成用組成物を配向層上に塗工する塗布方式としては、所望の平面性を達成できる方法であれば、特に限定されるものではない。具体的には、グラビアコート法、リバースコート法、ナイフコート法、ディップコート法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、スピンコート法、ロールコート法、プリント法、浸漬引き上げ法、カーテンコート法、ダイコート法、キャスティング法、バーコート法、エクストルージョンコート法、E型塗布方法などを例示することができるが、これに限られるものではない。
上記光学機能層形成用組成物の塗膜の厚みについても、所望の平面性を達成できる範囲内であれば特に限定されるものではないが、通常、0.1μm〜50μmの範囲内が好ましく、特に0.5μm〜30μmの範囲内が好ましく、中でも0.5μm〜10μmの範囲内が好ましい。光学機能層形成用組成物の塗膜の厚みが上記範囲より薄いと光学機能層の平面性を損なってしまう場合があり、また厚みが上記範囲より厚いと、溶媒の乾燥負荷が増大し、生産性が低下してしまう可能性があるからである。
上記光学機能層形成用組成物の塗膜の乾燥方法は、加熱乾燥方法、減圧乾燥方法、ギャップ乾燥方法等、一般的に用いられる乾燥方法を用いることができる。また、本発明における乾燥方法は、単一の方法に限られず、例えば残留する溶媒量に応じて順次乾燥方式を変化させる等の態様により、複数の乾燥方式を採用してもよい。
上記棒状化合物として重合性材料を用いる場合、上記重合性材料を重合する方法は、特に限定されるものではなく、上記重合性材料が有する重合性官能基の種類に応じて任意に決定すればよい。なかでも本発明においては、活性放射線の照射により硬化させる方法が好ましい。活性放射線としては、重合性材料を重合することが可能な放射線であれば特に限定されるものではないが、通常は装置の容易性等の観点から紫外光または可視光を使用することが好ましく、中でも、波長が150〜500nm、好ましくは250〜450nm、さらに好ましくは300〜400nmの照射光を用いることが好ましい。
この照射光の光源としては、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ)、ショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ)などが例示できる。中でも、メタルハライドランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプ灯等の使用が推奨される。また、照射強度は、光重合開始剤の含有量等によって適宜調整して照射することができる。
B.位相差フイルム
次に、本発明の位相差フイルムについて説明する。本発明の位相差フイルムは、上記「A.光学機能フイルム」の項において記載した光学機能フイルムを用い、上記光学機能フイルムの厚み方向のレターデーション(Rth)が、50nm〜400nmの範囲内であることを特徴とするものである。
本発明によれば、厚み方向のレターデーション(Rth)が上記範囲内であることにより、Aプレートと相俟って、本発明の光学機能フイルムを、VA(Vertical Alignment)方式の液晶表示装置の視野角特性を改善するのに好適な位相差フイルムを得ることができる。
本発明においては、上記Rthが、100nm〜300nmの範囲内であることがより好ましい。
また、本発明の位相差フイルムは、面内のレターデーション(Re)が、0nm〜5nmの範囲内であることが好ましい。面内のレターデーション(Re)が上記範囲内であることにより、本発明の位相差フイルムを、VA(Vertical Alignment)方式の液晶表示素子の視野角特性を改善するのに好適な位相差フイルムとして用いることができるからである。
上記面内のレターデーション(Re)値は、波長依存性を有していても良い。例えば、長波長側の方が短波長側よりもRe値が大きい態様でもよく、また、短波長側の方が、長波長側よりもRe値が大きい態様でも良い。このようなRe値の波長依存性を有することにより、例えば、本発明の光学機能フイルムを液晶表示素子の視野角特性改善のための位相差フイルムとして用いた場合に、可視光域の全域において液晶表示素子の視野角特性を改善できるからである。
本発明においては、上記Reが、0nm〜3nmの範囲内であることが好ましく、0〜1nmの範囲内であることがより好ましい。本発明に用いられる光学機能フイルムは、上記「A.光学機能フイルム」の項に記載したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。また、本発明の位相差フイルムの製造方法としては、上記光学特性を発現できる方法であれば特に限定されないが、例えば、上記「A.光学機能フイルム」の光学機能フイルムの製造方法の項に記載した方法により製造することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例を示して具体的に説明する。
(実施例1)
棒状化合物として下記式で表される化合物(I)をシクロヘキサノンに20質量%溶解させ、TACフィルム(富士写真フィルム株式会社製、商品名:TF80UL)から成る基材にバーコーティングにより、乾燥後の塗工量が2.5g/m2となるように塗工した。続いて、90℃で4分間加熱して溶剤乾燥除去すると共に、該棒状化合物を該TACフィルム内に浸透させ、さらに、塗工面に紫外線を照射することにより、上記棒状化合物を固定化して位相差フィルムを作製した。得られた位相差フィルムをサンプルとして、以下の項目で評価した。
Figure 2007094206
1.ランダムホモジニアス配向
作製した位相差フイルムと、上記TD80UFについて、王子計測機器株式会社製 KOBRA−WRを用い、平行ニコル回転法によりRth,およびReを測定した。Rth、およびReについて位相差フイルムの測定値からTD80UFの測定値を差し引くことにより、光学機能層のRth,およびReを求めた。ここで、上記、Re、Rthの測定には、王子計測機器株式会社製、商品名:KOBRA−21ADHを用いた。また、上記ヘイズの測定には日本電色工業株式会社製、商品名:NDH2000を用いた。さらに、上記選択反射波長の有無の確認には、株式会社島津製作所製 商品名:UV−3100PCを用いた。その結果、Rth=117.9nm、Re=0nmであった。また、ヘイズは0.2%であった。
さらに、株式会社島津製作所製紫外可視金赤外分光光度計(UV−3100)により、位相差フイルムが選択反射波長を有さないことを確認した。
2.密着性試験
密着性を調べるために、剥離試験を行った。剥離試験としては、得られたサンプルに1mm角の切れ目を碁盤目状に入れ、接着テープ(ニチバン株式会社製、セロテープ(登録商標))を液晶面に貼り付け、その後テープを引き剥がし、目視により観察した。その結果、密着度は100%であった。
密着度(%)=(剥がれなかった部分/テープを貼り付けた領域)×100
3.耐湿熱試験−1
サンプルを90℃の熱水に60分間浸し、上述した方法により光学特性及び密着性を測定した。その結果、試験前後で光学特性及び密着性の変動は見られなかった。
4.耐湿熱試験−2
サンプルを80℃、湿度95%の環境下において、24時間静置し、上述した方法により光学特性及び密着性を測定した。その結果、試験前後で光学特性及び密着性の変動は見られなかった。また、試験後に屈折率異方性材料の染み出しも、白濁も見られなかった。
5.耐水試験
サンプルを室温(23.5℃)下で純水に1日浸し、上述した方法により光学特性及び密着性を測定した。その結果、試験前後で光学特性及び密着性の変動は見られなかった。
6.耐アルカリ性試験
サンプルを55℃下でアルカリ水溶液(1.5Nの水酸化ナトリウム水溶液)に3分間浸し、水洗、乾燥し、上述した方法により光学特性及び密着性を測定した。その結果、試験前後で光学特性及び密着性の変動は見られなかった。また、着色も見られなかった。
(実施例2)
棒状化合物として上記式(い)で表される光重合性液晶化合物をシクロヘキサノンに20質量%溶解させ、無延伸COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム(JSR株式会社製、商品名:ARTON)にバーコーティングにより塗工した。次いで、50℃で2分間加熱して溶剤を除去した。さらに、塗工面に紫外線を照射することにより、上記光重合性液晶化合物を固定化し、さらに90℃で2分間加熱して残留溶媒を除去して位相差フィルムを作製した。得られた位相差フィルムをサンプルとして、以下の項目で評価した。
1.ランダムホモジニアス配向
作製した位相差フイルムの位相差層についてReおよび選択反射波長の有無、Rth,および、ヘイズを評価した。測定はそれぞれ位相差フイルム全体と、上記無延伸COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム(JSR株式会社製、商品名:ARTON)とについて行い、前者の測定値から後者の測定値を差し引くことにより行った。ここで、上記、Re、Rthの測定には、王子計測機器株式会社製、商品名:KOBRA−21ADHを用いた。また、上記ヘイズの測定には日本電色工業株式会社製、商品名:NDH2000を用いた。さらに、上記選択反射波長の有無の確認には、株式会社島津製作所製 商品名:UV−3100PCを用いた。その結果、作製した位相差フイルムの位相差層は、Rth=106.6nm、Re=2.9nm、ヘイズ=0.04%であり、かつ、選択反射波長を有していなかった。これにより、作製した位相差フイルムの位相差層においては、上記光重合性液晶化合物がランダムホモジニアス配向しているとを確認した。
2.光学特性
サンプルの位相差を自動複屈折測定装置(王子計測機器株式会社製、商品名:KOBRA−21ADH)により測定した。測定光をサンプル表面に対して垂直あるいは斜めから入射して、その光学位相差と測定光の入射角度のチャートから基材フィルムの位相差を増加させる異方性を確認した。
3.ヘイズ
サンプルの透明性を調べるため、濁度計(日本電色工業株式会社製、商品名:NDH2000)によりヘイズ値を測定した。その結果、塗工量3g/mで0.3%以下と良好であった。
4.密着性試験
密着性を調べるために、剥離試験を行った。剥離試験としては、得られたサンプルに1mm角の切れ目碁盤目状に入れ、接着テープ(ニチバン株式会社製、セロテープ(登録商標))を液晶面に貼り付け、その後テープを引き剥がし、目視により観察した。その結果、密着度は100%であった。
密着度(%)=(剥がれなかった部分/テープを貼り付けた領域)×100
5.耐湿熱試験
サンプルを90℃の熱水に60分間浸し、上述した方法により光学特性及び密着性を測定した。その結果、試験前後で光学特性及び密着性の変動は見られなかった。
6.耐水試験
サンプルを室温(23.5℃)下で純水に1日浸し、上述した方法により光学特性及び密着性を測定した。その結果、試験前後で光学特性及び密着性の変動は見られなかった。
本発明の光学機能フイルムの一例を示す概略断面図である。 本発明の光学機能フイルムの他の例を示す概略断面図である。 従来の位相差フイルムの一例を示す概略断面図である。 一般的な液晶表示装置の一例を表す概略図である。
符号の説明
1 … 基材
2 … 光学機能層
3 … 棒状化合物
10 … 光学機能フイルム
21 … 基材
22 … 配向層
23 … 光学機能層
40 … 位相差フイルム
100 … 液晶表示装置
102A、102B … 偏光板
104 … 液晶セル

Claims (9)

  1. 光学的に負のCプレートとしての性質を有する基材と、前記基材上に形成され、棒状化合物を有する光学機能層とを有する、光学機能フイルムであって、
    前記光学機能層が、前記基材上に直接形成されており、かつ、前記光学機能層において前記棒状化合物がランダムホモジニアス配向を形成していることを特徴とする、光学機能フイルム。
  2. 前記基材の厚み方向レターデーション(Rth)が、20nm〜100nmの範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の光学フイルム。
  3. 前記基材がトリアセチルセルロースからなることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の光学機能フイルム。
  4. 前記棒状化合物が、重合性官能基を有するものであることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の光学機能フイルム。
  5. 前記棒状化合物が、液晶性材料であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の光学機能フイルム。
  6. 前記液晶性材料が、ネマチック相を示す材料であることを特徴とする、請求項5に記載の光学機能フイルム。
  7. 前記光学機能層の厚みが0.5μm〜10μmの範囲内であることを特徴とする、請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の光学機能フイルム。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の光学機能フイルムを用い、前記光学機能フイルムの厚み方向のレターデーション(Rth)が、50nm〜400nmの範囲内であることを特徴とする位相差フイルム。
  9. 面内のレターデーション(Re)が、0nm〜5nmの範囲内であることを特徴とする請求項8に記載の位相差フイルム。
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