JP2007089384A - 圧電アクチュエータの駆動制御装置、電子機器、および圧電アクチュエータの駆動制御方法 - Google Patents

圧電アクチュエータの駆動制御装置、電子機器、および圧電アクチュエータの駆動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】制御回路等の構成を簡略化できるととともに、被駆動体の駆動量および圧電アクチュエータの電流値を容易に制御することができる圧電アクチュエータの駆動制御装置、電子機器、および圧電アクチュエータの駆動制御方法を提供すること。
【解決手段】駆動制御装置において、PWM信号源が制御パルス信号Bをパルス幅可変に出力することで、駆動パルス信号Iのパルス幅として選択される各設定パルス幅Nr,Wdが選択される期間t−n、t−wの比率が可変とされるため、これによってロータの回転数を自在に制御でき、また、圧電アクチュエータに流れる電流値も自在に制御できる。このような構成によれば、駆動信号のパルス幅や周波数それ自体を制御する場合のようにパルス幅や周波数を絞込むような困難性がなく、駆動制御を容易にできる。
【選択図】図6

Description

本発明は、圧電アクチュエータの駆動制御装置、電子機器、および圧電アクチュエータの駆動制御方法に関する。
圧電素子は、電気エネルギーから機械エネルギーへの変換効率や、応答性などに優れているため、近年、圧電素子を有する振動体を備え、この振動体の振動をロータなどの被駆動体に伝達して駆動する圧電アクチュエータが開発されている。今後は、カメラ、プリンタ、電子時計、玩具などの各種の電子機器において、圧電アクチュエータの利用が拡大される見通しである。
この圧電アクチュエータの電流制御や被駆動体の駆動量の制御(スピードコントロール)には、電圧振幅可変駆動方式(例えば、特許文献1)や、PWM(パルス幅変調方式 pulse width modulation)駆動方式(例えば、特許文献2)が使用されている。
特開平4−222476号公報(明細書段落「0011」) 特開平4−133667号公報(第1図)
しかしながら、特許文献1のような電圧振幅可変駆動方式では、電圧が直接制御されているため、トランジスタなどが発熱しやすく、回路効率の低下が問題となる。
また、特許文献2のようなPWM駆動方式では、圧電アクチュエータの駆動パルス信号のパルス幅を可変とするために、駆動パルス信号よりも十分に高い周波数での基準パルス信号が必要となるので、回路電流の増加を招くとともに、回路構成の難易度が高い。とりわけ、小型で周波数が非常に高い圧電アクチュエータのドライブ回路では貫通電流が生じやすく、スイッチング効率が低くなる。
すなわち、これらの駆動方式では、上記問題により、簡略な回路構成によって電流値や駆動量を自在に制御することが困難であった。
そもそも、圧電アクチュエータでは通常、共振周波数が用いられており、駆動周波数を共振点ないし、その極近傍という狭小な範囲(例えば1kHzの範囲)に制御することが非常に難しい。
また、図25のグラフに、駆動周波数掃引時の位相差、ロータの回転数(駆動量)、電流値の変化を示した。このグラフに示された駆動周波数と電流値およびロータ回転数(駆動状態)との対応関係からわかるように、駆動周波数の制御によって、ロータの回転速度の制御や圧電アクチュエータの電流値を制御することは極めて難しく、これを実現すると回路構成の複雑化は避けられなかった。
さらに、図26に、PWM駆動方式において、駆動信号のパルス幅を掃引(デューティ比を掃引)した場合について示した。この場合も、駆動信号のパルス幅と電流値およびロータ回転数(駆動状態)との関係から、駆動制御が容易でないことがわかる。これは、駆動信号のパルス幅を可変とすることで駆動周波数が変わり、図25のように駆動周波数が直接制御されることと略同様の結果となるためと考えられ、パルス幅を制御することによってロータの回転速度や圧電アクチュエータの電流値を制御することも、やはり難しい。また、実現できたとしても駆動制御装置の回路構成が複雑となってしまう。
このような問題に鑑みて、本発明の目的は、駆動制御を行う回路等の構成を簡略化できるととともに、被駆動体の駆動量および圧電アクチュエータの電流値を容易に制御することができる圧電アクチュエータの駆動制御装置、電子機器、および圧電アクチュエータの駆動制御方法を提供することである。
本発明の圧電アクチュエータの駆動制御装置は、圧電素子を有しこの圧電素子への駆動パルス信号の供給により振動する振動体を備えて前記振動体の振動を被駆動体に伝達する圧電アクチュエータの駆動制御装置であって、前記駆動パルス信号を略一定の周波数とした際のパルス幅を予め設定された複数の設定パルス幅から選択して切替えるパルス幅選択手段を備え、前記複数の設定パルス幅には、前記被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを第1駆動状態とする第1パルス幅と、前記被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを前記第1駆動状態とは異なる第2駆動状態とする第2パルス幅とが含まれ、前記パルス幅選択手段により、一定期間における前記第1パルス幅が選択される第1パルス幅選択期間と前記第2パルス幅が選択される第2パルス幅選択期間との比率が可変とされることを特徴とする。
この発明によれば、被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを第1駆動状態、第2駆動状態とする第1パルス幅、第2パルス幅が予め設定されており、これらの第1パルス幅、第2パルス幅に関し、一定期間における第1パルス幅選択期間と第2パルス幅選択期間との比率(以下、各設定パルス幅が選択される期間の比率などとも言う)が可変とされる。本発明では、前記パルス幅選択手段を具備することにより、駆動制御装置の回路構成等を簡略にできる。このような簡略な構成によって、圧電アクチュエータにおける電流値、および被駆動体の駆動量を自在に制御することが可能となる。
すなわち、駆動信号の所定のパルス幅によって電圧が印加される期間が決まり、これによって圧電アクチュエータにおける電流値、および被駆動体の駆動量が決まるが、本発明では、PWM駆動方式のように駆動信号のパルス幅を直接制御するのではなく、複数のパルス幅が選択される期間の比率を可変とすることで、各パルス幅により実現される圧電アクチュエータにおける電流値、被駆動体の駆動量などの駆動状態を平準化し、所望の駆動状態を得ている。
よって、本発明では、D級増幅器を用いるPWM駆動方式のようにパルス幅を可変とするために用いられ駆動パルス信号よりも高周波の基準信号は、不要である。このため、低電流化できるとともに設計も容易化でき、回路構成等の簡略化が図られる。
また、本発明では電圧を直接制御しないので、回路効率も低下しない。
さらに、本発明で可変とされるのは、各設定パルス幅が選択される期間の比率であって、本発明は駆動パルス信号のパルス幅の値や周波数の値を直接制御するものではないから、駆動に適するパルス幅や周波数を絞込むような困難性がない。駆動信号のパルスDutyを可変した場合(図26参照)などと比べて、本発明では、制御量(本発明では第1パルス幅選択期間と第2パルス幅選択期間との一定期間における比率)に対する電流または回転数の関係をほぼ線形とすることができるため、駆動制御を非常に容易にできる。
また、本発明の圧電アクチュエータの駆動制御方法は、圧電素子を有しこの圧電素子への駆動パルス信号の供給により振動する振動体を備えて前記振動体の振動を被駆動体に伝達する圧電アクチュエータの駆動制御方法であって、前記駆動パルス信号を略一定の周波数とした際のパルス幅を予め設定された複数の設定パルス幅から選択して切替え、前記複数の設定パルス幅には、前記被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを第1駆動状態とする第1パルス幅と、前記被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを前記第1駆動状態とは異なる第2駆動状態とする第2パルス幅とが含まれ、一定期間における前記第1パルス幅が選択される第1パルス幅選択期間と前記第2パルス幅が選択される第2パルス幅選択期間との比率が可変とされることを特徴とする。
この発明によれば、前述の駆動制御装置と同様、各設定パルス幅が選択される期間の比率が可変とされるから、このような簡略な制御回路等の構成により、被駆動体の駆動量および圧電アクチュエータの電流値を容易かつ自在に制御できる。
そして、前述と同様に、回路の低電流化が図られ、回路設計を容易化でき、かつ、回路効率が低下することもない。
本発明の圧電アクチュエータの駆動制御装置では、前記複数の設定パルス幅には、前記被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを前記第1駆動状態および前記第2駆動状態とは異なる第3駆動状態とする第3パルス幅が含まれ、前記パルス幅選択手段により、一定期間内で前記第1パルス幅と前記第3パルス幅とに切替えられるとともに、一定期間内で前記第2パルス幅と前記第3パルス幅とに切替えられ、一定期間における前記第1パルス幅選択期間と前記第3パルス幅が選択される第3パルス幅選択期間との比率、および、一定期間における前記第2パルス幅選択期間と前記第3パルス幅選択期間との比率が、それぞれ可変とされることが好ましい。
また、本発明の圧電アクチュエータの駆動制御方法では、前記複数の設定パルス幅には、前記被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを前記第1駆動状態および前記第2駆動状態とは異なる第3駆動状態とする第3パルス幅が含まれ、一定期間内で前記第1パルス幅と前記第3パルス幅とに切替えるとともに、一定期間内で前記第2パルス幅と前記第3パルス幅とに切替え、一定期間における前記第1パルス幅選択期間と前記第3パルス幅が選択される第3パルス幅選択期間との比率、および、一定期間における前記第2パルス幅選択期間と前記第3パルス幅が選択される第3パルス幅選択期間との比率が、それぞれ可変とされることが好ましい。
これらの発明によれば、駆動パルス信号の周波数が3値化され、第1パルス幅選択期間および第3パルス幅選択期間の比率、また、第2パルス幅選択期間および第3パルス幅選択期間の比率がそれぞれ可変とされるので、分解能を高くできる。これにより、駆動特性をより一層線形に近似させることが可能となり、より適切な駆動制御が可能となる。
本発明の圧電アクチュエータの駆動制御装置では、前記パルス幅選択手段に制御信号を入力する制御信号源を備え、前記制御信号は、複数の電圧で生成され、前記設定パルス幅
は、前記制御信号の電圧に応じて選択されることが好ましい。
また、本発明の圧電アクチュエータの駆動制御方法では、前記設定パルス幅を、複数の電圧で生成された制御信号の当該電圧に応じて選択することが好ましい。
これらの発明によれば、制御信号を電圧の高低を伴うパルス信号などとし、この制御信号のパルス幅を可変とすることで、一定期間における駆動パルス信号の第1パルス幅選択期間と第2パルス幅選択期間との比率が可変とされるので、制御回路等の構成が簡略となり、また、低電流化できる。
ここで、複数の電圧として、低電圧、高電圧に加えて、高インピーダンス状態を含んで構成すれば、1の信号出力に3つの状態を持たせることができる。
本発明の圧電アクチュエータの駆動制御装置では、前記圧電素子の一方の端子と高電圧部との間に接続された第1スイッチ手段と、前記圧電素子の他方の端子と高電圧部との間に接続された第2スイッチ手段と、前記圧電素子の他方の端子と低電圧部との間に接続された第3スイッチ手段と、前記圧電素子の一方の端子と低電圧部との間に接続された第4スイッチ手段と、前記第1から第4スイッチ手段を制御するゲートドライバとを備え、前記ゲートドライバは、第1および第4スイッチ手段をオン、第2および第3スイッチ手段をオフにして前記圧電素子に第1方向の電荷を印加する状態と、第1および第4スイッチ手段をオフ、第2および第3スイッチ手段をオンにして前記圧電素子に前記第1方向とは逆方向の第2方向の電荷を印加する状態とを切り替えることで、前記圧電素子に交番駆動電圧を印加し、前記パルス幅設定手段は、前記第1スイッチ手段と第4スイッチ手段とが前記圧電素子の一方の端子に同時に通電する貫通電流を抑制するため、および、前記第2スイッチ手段と第3スイッチ手段とが前記圧電素子の他方の端子に同時に通電する貫通電流を抑制するために、前記駆動パルス信号の周期に挿入するデットタイムを生成し、このデットタイムは、前記駆動パルス信号が前記設定パルス幅となるように、可変とされることが好ましい。
また、本発明の圧電アクチュエータの駆動制御方法では、前記圧電素子の一方の端子と高電圧部との間に接続された第1スイッチ手段と、前記圧電素子の他方の端子と高電圧部との間に接続された第2スイッチ手段と、前記圧電素子の他方の端子と低電圧部との間に接続された第3スイッチ手段と、前記圧電素子の一方の端子と低電圧部との間に接続された第4スイッチ手段と、前記第1から第4スイッチ手段を制御するゲートドライバとを設け、前記ゲートドライバは、第1および第4スイッチ手段をオン、第2および第3スイッチ手段をオフにして前記圧電素子に第1方向の電荷を印加する状態と、第1および第4スイッチ手段をオフ、第2および第3スイッチ手段をオンにして前記圧電素子に前記第1方向とは逆方向の第2方向の電荷を印加する状態とを切り替えることで、前記圧電素子に交番駆動電圧を印加し、前記第1スイッチ手段と第4スイッチ手段とが前記圧電素子の一方の端子に同時に通電する貫通電流を抑制するため、および、前記第2スイッチ手段と第3スイッチ手段とが前記圧電素子の他方の端子に同時に通電する貫通電流を抑制するために、前記駆動パルス信号の周期に挿入するデットタイムを生成するに際して、前記駆動パルス信号が前記設定パルス幅となるように、当該デットタイムを可変に生成することが好ましい。
これらの発明によれば、デットタイムの長さを調節することで、駆動パルス信号のパルス幅を可変とすることを実現でき、別途、パルス幅を可変とする構成を設ける必要がない。
本発明の圧電アクチュエータの駆動制御装置では、前記振動体は、2つの振動モードの混合による楕円振動を励振し、前記駆動信号は、単相であることが好ましい。
ここで、例えば平面略矩形状の振動体に関しては、当該振動体の長手方向に沿って伸縮する縦振動における共振点と、前記長手方向に対して屈曲する屈曲振動における共振点との間の周波数の駆動信号が供給されることにより、当該振動体の一部における楕円振動が実現する。
この発明によれば、単相の駆動信号による楕円振動により、ロータなどの被駆動体を高効率で駆動できるとともに、位相が異なる複数の駆動信号を用いる場合と比べて駆動制御装置の回路等の構成を簡略にできる。
本発明の電子機器は、圧電アクチュエータと、この圧電アクチュエータで駆動される被駆動体と、前述の圧電アクチュエータの駆動制御装置とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、前述の圧電アクチュエータの駆動制御装置を備えたことにより、前述と同様の作用および効果を享受できる。すなわち、回路等の構成が簡略な本発明の駆動制御装置を採用することにより、スピード(トルク)コントロールを自在にでき、機器動作の応答性、精度を高められるとともに、静音性も改善できる。
本発明の電子機器としては、例えば、携帯電話、パーソナル・コンピュータ、可動玩具、携帯情報端末(PDA)、カメラ等を例示できる。
本発明の電子機器は、計時部と、前記計時部で計時された計時情報を表示する計時情報表示部とを備えた時計であることが好ましい。
この発明によれば、圧電アクチュエータで計時部や計時情報表示部を構成する歯車等を駆動することが可能となる。本発明の前述した圧電アクチュエータでこの歯車等を介して時、分、秒などを表示すれば、被駆動体の駆動状態を一定に制御でき、正確な運針を図ることができる。
なお、このような時刻に係る構成に限らず、日、月、曜などのカレンダ情報の計時部および計時情報表示部について、圧電アクチュエータを使用することもできる。
加えて、圧電アクチュエータにおける利点、すなわち、磁気の影響を受けない、応答性が高く微小送りが可能、小型薄型化に有利、高トルクなどを実現できる。
なお、前述した圧電アクチュエータの駆動制御装置は、ハードウェアで実現することもできるが、制御プログラムを用いて実現することもできる。
その制御プログラムでは、前記駆動制御装置に組み込まれたコンピュータを、前記パルス幅選択手段として機能させればよい。
このように構成すれば、前述の駆動制御装置と同様の作用効果を奏し、プログラムの構成を簡略にでき、被駆動体の駆動量および圧電アクチュエータの電流値を容易に制御することができる。
ここで、前記制御プログラムは、ネットワークなどを介してコンピュータに組み込んでもよいし、前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して組み込んでもよい。
このような記録媒体やインターネット等の通信手段で提供される制御プログラム等を時計や携帯機器に組み込めば、プログラムの変更のみで前記各発明の機能を実現できるため、工場出荷時あるいは利用者が希望する制御プログラムを選択して組み込むこともできる。この場合、プログラムの変更のみで制御形式の異なる各種の時計や携帯機器を製造できるため、部品の共通化等が図れ、モデル展開時の製造コストを大幅に低減できる。
本発明によれば、一定期間における各設定パルス幅が選択される期間の比率を可変とする簡易な構成により、被駆動体の駆動状態の制御、および圧電アクチュエータにおける電流値の制御を容易に行うことができる。
加えて、回路構成等を簡略にでき、また、回路効率が低下せず、低電流化も図られる。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
なお、電子機器の実施形態として、圧電アクチュエータによって駆動されるクロノグラフ秒針を備えた電子時計を例示する。
[1.全体構成]
図1は、本実施形態に係る電子時計1を示す平面図である。電子時計1は、計時部としてのムーブメント2と、通常時刻を表示するための計時情報表示部としての文字板3、時針4、分針5、秒針6のほか、クロノグラフ時間を示す秒クロノグラフ針7A、分クロノグラフ針7Bを備えている。
時針4、分針5、秒針6は、通常のアナログクォーツと同様のものであって、水晶振動子が組み込まれた回路基板と、コイル、ステータ、ロータを有するステッピングモータと、駆動輪列と、電池とによって駆動される。
[2.秒クロノグラフ針7Aの駆動機構]
秒クロノグラフ針7Aを駆動する駆動機構は、圧電アクチュエータ(超音波モータ)20と、この圧電アクチュエータ20によって回転駆動される被駆動体としてのロータ30と、ロータ30の回転を減速しつつ伝達する減速輪列40とを備えて構成されている。
減速輪列40は、ロータ30と同軸に配置されてロータ30と一体的に回転する歯車41と、この歯車41に噛合し、かつ、秒クロノグラフ針7Aの回転軸に固定された歯車42とで構成されている。
なお、圧電アクチュエータ20、ロータ30および歯車41は、図2,3に示すように、圧電アクチュエータユニット10としてユニット化されている。
[3.圧電アクチュエータユニットの構成]
圧電アクチュエータユニット10は、電子時計1の地板などに固定される支持プレート11と、支持プレート11に固定された圧電アクチュエータ20と、支持プレート11に回転自在に取り付けられたロータ30および歯車41とを備えて構成されている。
なお、歯車41の回転は、歯車41の上方に配置された回転センサ15によって検出可能に構成されている。
支持プレート11は、軽量化のために孔12が形成されており、かつ、ネジ等の固定部材13によって地板などに固定されている。また、支持プレート11には圧電アクチュエータ20が取り付けられるスペーサ14が固定されている。
[4.圧電アクチュエータの構成]
圧電アクチュエータ20は、図2,3に示すように、略矩形板状の補強板21と、補強板21の両面に接着される圧電素子22とを有する振動体20Aを備えている。
補強板21には、長手方向略中央で幅方向両側にそれぞれ突出する腕部23が形成されており、これらの腕部23がビス24によって前記スペーサ14に固定されている。なお、補強板21は、導電性金属で形成されており、腕部23は圧電素子22に駆動パルス信号を印加するための電極としても利用されている。
補強板21の長手方向一方の端部、具体的にはロータ30に対向する端部には、補強板21の長手方向に沿って突出する突起25が形成され、突起25は、ロータ30の側面に当接されている。この突起25は、ロータ30の外周面に対して所定の力で当接するように、ロータ30との相対位置が設定されており、突起25とロータ30側面との間に適切な摩擦力が発生することで、振動体20Aの振動が効率良くロータ30に伝達されるようになっている。
なお、本実施形態では、ロータ30の外周面には溝31(図2)が形成され、この溝31部分に突起25が配置されている。この溝31により、電子時計1が落下した場合のように圧電アクチュエータ20に衝撃が加わった際に、突起25がロータ30の当接面から外れないようにガイドすることができる。
圧電素子22は、略矩形板状に形成され、補強板21両面の略矩形状部分に接着されている。圧電素子22の両面には、めっき、スパッタ、蒸着等によって電極が形成されている。
なお、圧電素子22の補強板21側の面には、その全面に1つの電極が形成され、この電極に接触する補強板21および腕部23を介して駆動制御装置50(図4)に電気的に接続されている。
また、圧電素子22の表面側の面には、図3に示すように、5つに分割された電極が形成されている。すなわち、圧電素子22の表面側の電極は、圧電素子22の幅方向にほぼ三等分され、その中央の電極によって駆動電極221が形成されている。また、駆動電極221の両側の電極は、圧電素子22の長手方向にぼほ二等分され、圧電素子の対角上でそれぞれ対となる駆動電極222および駆動電極223が形成されている。
これらの駆動電極221,222,223はそれぞれリード線などによって駆動制御装置50に接続され(図4中、P1〜P3参照)、補強板21(図4中、N参照)との間で電圧が印加される。なお、駆動制御装置50における電源は、駆動電極221と補強板21との間の電圧印加用と、駆動電極222と補強板21との間の電圧印加用と、駆動電極223と補強板21との間の電圧印加用との3つ、設けられている。
このような電子時計1では、駆動制御装置50(図4)によって圧電アクチュエータ20に単相の駆動パルス信号が供給され、ロータ30が回転駆動される。
ここで、秒クロノグラフ針7Aを正方向に回転させるか、逆方向に回転させるかによって圧電素子22に設けられた駆動電極222,223が選択的に用いられ、この際の振動体20Aの振動挙動に応じてロータ30が両方向に回転駆動される。
すなわち、振動体20Aの正方向挙動による正方向への駆動時は、駆動電極221と駆動電極222とが電圧印加の対象となり、圧電素子22の伸縮による縦一次振動と屈曲二次振動との混合モードにおける位相差により、振動体20Aは楕円振動を励振する。これにより、振動体20Aの突起25は圧電素子22の長手方向の中心線に対して傾斜した略楕円軌跡E(図3)を描く。この軌跡Eの一部で突起25がロータ30を押圧することによりロータ30は正方向(図3中、+方向)に回転する。
一方、振動体20Aの逆方向挙動によるロータ30の逆方向への駆動時は、駆動電極222の代わりに駆動電極223が電圧印加の対象となり、駆動電極222と駆動電極223とが圧電素子22の長手方向の中心線を軸として線対称の位置関係にあるから、突起25の軌跡は駆動電極222に電圧印加した場合とは略線対称に傾斜する略楕円軌跡となり、ロータ30は逆方向(図3中、−方向)に回転する。
このようなロータ30の回転により、ロータ30と一体の歯車41も回転し、歯車41の回転に伴い歯車42が回転し、秒クロノグラフ針7Aが正方向または逆方向に駆動する。
なお、振動体20Aの振動状態を示す検出信号(振動信号)は、ロータ30の正転時には駆動信号が印加されない駆動電極223を介して検出され、ロータ30の逆転時には、駆動信号が印加されない駆動電極222を介して検出される。
[5.圧電アクチュエータの駆動装置の構成]
次に、圧電アクチュエータ20の駆動制御装置50の構成を図4に基いて説明する。
図4において、駆動制御装置50は、電圧制御発振器(VCO)51と、パルス幅選択手段を含んで構成されるパルスコントロール回路52と、ゲートドライバ53と、電源54と、スイッチ回路55と、バンドパスフィルタ(BPF)56と、信号増幅器(AMP)57と、位相差検出手段60と、コントローラ65、制御信号源としてのPWM信号源66とを備えて構成されている。
電圧制御発振器51は、印加される電圧に応じて、駆動パルス信号を生成するための基準パルス信号を周波数可変に出力する発振器であって、この基準パルス信号に応じたスイッチ回路55におけるスイッチングにより、電圧が交番する駆動パルス信号が生成され、圧電アクチュエータ20に供給される。ここで、基準パルス信号および駆動パルス信号の周波数は略一定とされている。
ところで、基準パルス信号および駆動パルス信号の周波数(駆動周波数)については、振動体20Aにおける縦振動の共振点と屈曲振動の共振点などを考慮して決められる。
図5(A)に、振動体20Aにおける駆動周波数とインピーダンスとの関係を示し、図5(B)には、振動体20Aにおける駆動周波数と縦振動の振幅および屈曲振動の振幅との関係を示した。
図5(A)に示すように、駆動周波数に対してインピーダンスが極小であって振幅が最大となる共振点が二点現れ、これらのうち周波数の低い方が縦振動の共振点、高い方が屈曲振動の共振点となる。
すなわち、縦振動の縦共振周波数fr1と屈曲振動の屈曲共振周波数fr2との間で振動体20Aを駆動すると、縦振動および屈曲振動双方の振幅が確保され、圧電アクチュエータ20は高効率で駆動する。なお、縦共振周波数fr1と屈曲共振周波数fr2とを互いに近接させることで、縦振動および屈曲振動の振幅がより大きくなる駆動周波数を設定することができる。
図4に戻り、パルスコントロール回路52は、基準パルス信号についてデットタイムを生成し、このデットタイムが追加された基準パルス信号を出力する回路である。このパルスコントロール回路52は、後述するスイッチ回路55の切替タイミングを制御して貫通電流を抑制するためのデットタイムを生成するデットタイム生成回路521と、ロータ30の回転方向を切替えるとともに、その指令値を出力する正逆回転回路522および電流制御回路523と、駆動信号の周期にデットタイムを挿入して駆動信号のデューティを規定する電流制限回路524とを有して構成されている。
正逆回転回路522は、制御信号に基づいて、ロータ30の回転方向を切替える指令値を第2ゲートドライバ53Bに出力する。具体的に、ロータ30の正回転時には、駆動電極221,222にそれぞれ対応する指令値を第2ゲートドライバ53Bに出力し、ロータ30の逆回転時には、駆動電極221,223にそれぞれ対応する信号を選択して第2ゲートドライバ53Bに出力する。
このようなパルスコントロール回路52において基準パルス信号の所定周期にデットタイムが挿入されることによって基準パルス信号のパルス幅は可変とされており、予め設定された複数の設定パルス幅である第1パルス幅、第2パルス幅のいずれかが基準パルス信号のパルス幅として選択される。これを通じて、駆動パルス信号のパルス幅も第1パルス幅、第2パルス幅のいずれかとなる。
ここで、第1パルス幅、第2パルス幅は、所定の駆動条件において、ロータ30をそれぞれ、第1駆動状態、第2駆動状態とするものである。これについては、駆動パルス信号のパルス幅掃引に係る前掲の図26において、第1駆動状態d1、第2駆動状態d2として示した。
ロータ30の第1駆動状態d1とは、本実施形態では、回転数が625rpm近傍の低速回転となる駆動状態であって、このときの駆動信号のパルス幅に基いて、第1パルス幅はデューティ比が12.5%に設定されている。
一方、ロータ30の第2駆動状態d2は、本実施形態では、回転数が2400rpm近傍の高速回転となる駆動状態であり、このときの駆動信号のパルス幅に基いて、第2パルス幅はデューティ比95%に設定されている。
ここで、本実施形態では、ロータ30の回転数に変動が少なく回転特性が安定している625rpmおよび2400rpm近傍をロータ30の第1駆動状態d1、第2駆動状態d2としてそれぞれ選定したが、ロータ30のこれ以外の回転数をそれぞれ、第1駆動状態、第2駆動状態として選定してもよい。
なお、本実施形態では、ロータ30の回転数に基いて第1、第2パルス幅を設定したが、圧電アクチュエータ20における電流値に応じて第1駆動状態、第2駆動状態を規定し、各電流値を実現する駆動信号のパルス幅をそれぞれ、第1、第2パルス幅として設定することもできる。
ゲートドライバ53は、パルスコントロール回路52から出力された基準パルス信号に基いてスイッチ回路55のオンオフを制御する手段であり、本実施形態では第1ゲートドライバ53Aおよび第2ゲートドライバ53Bを備えている。
そして、パルスコントロール回路52から第2ゲートドライバ53Bに入力される駆動信号はインバータ(NOT回路)IVを経由し、第1ゲートドライバ53Aに入力される駆動信号とは電圧レベルが反転した信号となっている。
電源54は、本実施形態では、ロータ30の正逆回転時に使用される第1電源541と、ロータ30の正回転時のみ使用される第2電源542と、ロータ30の逆回転時のみ使用される第3電源543とからなり、これらの第1、第2、第3電源541,542,543により、圧電アクチュエータ20に対して電源VDDおよびVSS間の電位差の電圧、または電源VDDおよびGND間の電位差の電源電圧が印加される。
スイッチ回路55は、PチャネルMOS−FETで構成されるスイッチ551,552,555,557と、NチャネルMOS−FETで構成されるスイッチ553,554,556,558とで構成されている。これらの各スイッチ551〜556は、第1ゲートドライバ53A、第2ゲートドライバ53Bによってゲートに加えられる電圧が制御されることで、オンオフ制御されている。
なお、第2ゲートドライバ53Bは、正逆回転回路522に接続されており、ロータ30の正回転時には、スイッチ552,553(図4中、P1)およびスイッチ555,556(P2)のみを駆動する。
すなわち、ロータ30の正回転時には、スイッチ551,554を駆動する第1ゲートドライバ53Aと、スイッチ552,553(P1)およびスイッチ555,556(P2)を駆動する第2ゲートドライバ53Bとは、互いに反転した駆動信号で動作するため、同じPチャネルMOS−FETのスイッチ551,552は、一方のスイッチ551がオンされている場合には他方のスイッチ552はオフされる。なお、同じPチャネルMOS−FETのスイッチ551,555についても同様である。
また、同様に、NチャネルMOS−FETのスイッチ553,554は、一方のスイッチ553がオンされている場合には他方のスイッチ554はオフされる(NチャネルMOS−FETのスイッチ556,554についても同様)。
そして、直列に接続されたスイッチ551,554は、一方がオンの場合、他方がオフされる。同様に、直列に接続されたスイッチ552,553、あるいは、スイッチ555,556も、一方がオンの場合、他方がオフされる。
これらのスイッチ551〜554(あるいはスイッチ551,555,556,554)は、第1ゲートドライバ53A、第2ゲートドライバ53Bにより、圧電素子22に対してブリッジ接続される。具体的に、圧電素子22の一方の端子22AとVDDとの間にスイッチ551が接続され、圧電素子22の他方の端子22BとVDDとの間にスイッチ552(あるいはスイッチ555)が接続され、圧電素子22の他方の端子22BとVSSまたはGNDとの間にスイッチ553(あるいはスイッチ556)が接続され、圧電素子22の一方の端子22AとVSSまたはGNDとの間にスイッチ554が接続されている。これらブリッジ接続されるスイッチ551〜554およびスイッチ551,555,556,554はそれぞれ第1〜第4スイッチ手段を構成する。
このようなブリッジの対角に位置する一対のスイッチ551,553(またはスイッチ551,556)で構成されるスイッチ回路と、他の一対のスイッチ552,554(またはスイッチ555,554)で構成されるスイッチ回路とは、交互にオンオフ制御される。これにより、電源54によって印加される所定の電源電圧は交番する矩形波電圧に変換され、圧電アクチュエータ20に印加される。すなわち、第1電源541および第2電源542により、駆動電極221,222と補強板21(図2)との間で圧電素子22に交流電圧が印加され、ロータ30は正方向に回転する。
一方、ロータ30の逆回転時には、第2ゲートドライバ53Bは、スイッチ555,556(P2)の代わりにスイッチ557,558(P3)を駆動し、スイッチ551,552,553,554(またはスイッチ551,557,558,554)が、圧電素子22に対してブリッジ接続される。具体的に、圧電素子22の一方の端子22AとVDDとの間にスイッチ551が接続され、圧電素子22の他方の端子22BとVDDとの間にスイッチ552(あるいはスイッチ557)が接続され、圧電素子22の他方の端子22BとVSSまたはGNDとの間にスイッチ553(あるいはスイッチ558)が接続され、圧電素子22の一方の端子22AとVSSまたはGNDとの間にスイッチ554が接続されている。これらブリッジ接続されるスイッチ551,552,553,554およびスイッチ551,557,558,554は、それぞれ第1〜第4スイッチ手段を構成する。
このようなブリッジの対角に位置する一対のスイッチ551,553(およびスイッチ551,558)で構成されるスイッチ回路と、スイッチ554,552(またはスイッチ554,557)で構成されるスイッチ回路とが、交互にオンオフ制御される。すなわち、第1電源541および第3電源543により、駆動電極221,223と補強板21(図2)との間で圧電素子22に交流電圧が印加され、ロータ30が逆方向に回転する。
ここで、各スイッチ551〜558のオンオフを切替える際に、直列に接続されたスイッチ551,554や、スイッチ552,553(あるいはスイッチ555,556やスイッチ557,558)が同時にオンとなってしまうと、貫通電流が流れてしまう。この貫通電流は、圧電アクチュエータ20の駆動動作に利用されないために消費電力の浪費になり、かつ、スイッチ素子の焼き付け等の原因となってしまう。このため、パルスコントロール回路52において、一方のスイッチがオフされてから、所定時間(デットタイム)経過後に他方のスイッチをオンすることで、貫通電流を防止している。
バンドパスフィルタ(単峰フィルタ)56は、圧電アクチュエータ20の振動状態に基いて検出される検出信号を、所定の周波数範囲に含まれる周波数の検出信号だけ通過させ、それ以外の周波数の信号を減衰させるフィルタである。
なお、検出信号は、ロータ30の正転逆転に応じて、駆動電極222,223のうち駆動信号が供給されない一方を通じて(図5のP2,P3参照)検出される。ここで、検出信号は、腕部23(図5中、N)における電位を基準信号として、この基準信号に対する駆動電極222の電位の差、あるいは基準信号に対する駆動電極223の電位の差、つまりは、腕部23に対する駆動電極222,223の差動信号により検出される。
バンドパスフィルタ56を通過した検出信号は、信号増幅器57で増幅され、コンパレータで所定の閾値と比較されて2値化されて位相シフト器62に出力される。
位相差検出手段60は、位相制御器61、位相シフト器62、位相比較器63、およびローパスフィルタ(LPF)64を備えて構成されている。
位相制御器61は、検出信号の2周期ごとに、所定の目標位相差に基いて予め値が設定された制御信号を位相シフト器62に出力する。この制御信号に応じて、位相シフト器62は検出信号の位相をシフトする。
位相比較器63は、位相シフト器62から出力された検出信号の位相と、電圧制御発振器51から出力された駆動信号の位相とを比較し、その位相差をローパスフィルタ64に出力する。ここで、前述の通り、位相シフト器62は、検出信号の位相を、目標とされる位相差分だけシフトしており、位相比較器63の出力が零に近づくほど目標位相差に近づいていることになる。
ローパスフィルタ64は、所定の周波数以下の周波数の信号だけ通過させ、所定の周波数以上の周波数の信号は減衰させるフィルタであり、積分回路として機能する。
以上の位相差検出手段60によれば、位相シフト器62でシフトされた検出信号の位相と駆動信号の位相との差分、すなわち目標位相差との偏差(大小)がローパスフィルタ64を介してコントローラ65に出力される。
コントローラ65は、入力された目標位相差との偏差を解消するように、電圧制御発振器51に電圧信号を出力するとともに、パルスコントロール回路52に指令値を出力する。
PWM信号源66は、外部からの入力に応じて、ロータ30の駆動状態を制御する制御パルス信号をコントローラ65に出力する。このパルス信号は、パルス幅可変なPWM信号となっている。
この制御パルス信号は、コントローラ65を介してパルスコントロール回路52に出力され、この制御パルス信号の電圧の高低に応じて、パルスコントロール回路52で出力する基準パルス信号のパルス幅が選択される。
[6.圧電アクチュエータの駆動制御]
次に、このような構成の駆動制御装置50の駆動制御において特徴的な、PWM信号源66およびパルスコントロール回路52の動作について説明する。
図6は、図4におけるA、B,C,D,E,F,G,Hの各箇所における信号波形をそれぞれ示し、駆動制御装置50におけるタイミングチャートとして参照できる。
図6中、Aは、電圧制御発振器51から出力される基準パルス信号を示し、ここでは、基準パルス信号Aの周波数は略一定であり、また、基準パルス信号Aのパルス幅は、第2パルス幅と略同様のパルス幅で略一定となっている。
また、図6中、Bは、PWM信号源66から出力される制御パルス信号を示す。
なお、基準パルス信号Aと制御パルス信号Bとの周波数の差は、図6に示したよりも実際は大きく、駆動制御装置50における低電流化などの点で、制御パルス信号Bの周波数は、基準パルス信号Aの1/20〜1/100程度が好適である。
また、図6におけるパルス幅については、作図上、模式的に示しており、図7に、駆動パルス信号Iの波形を具体的に示した。
基準パルス信号Aは、パルスコントロール回路52に入力され、このパルスコントロール回路52においてパルス幅が変化し、各スイッチ551〜558では、図6中のC〜Fにそれぞれ示すような波形でオンオフ制御が行われる。すなわち、ブリッジの対角に配置されたスイッチ(図4中、CとE(E2,E3もEに同じ))、あるいはFとD(D2,D3もDに同じ)のそれぞれのオンオフのタイミングは一致し、これらスイッチが交互にオンオフ制御されることで、印加電圧が交番する駆動パルス信号Iが圧電アクチュエータ20に供給され、圧電素子22の伸縮により振動体20Aが振動する。
一方、図6中、Gは位相シフト器62に入力される検出信号(振動信号)を示し、Hは、位相シフト器62の出力を示す。
[6−1.駆動パルス信号のパルス幅の選択]
電圧制御発振器51から出力された基準パルス信号Aはパルスコントロール回路52に入力され、このパルスコントロール回路52で基準パルス信号Aのパルス幅は、PWM信号源66からコントローラ65を介してパルスコントロール回路52に入力された制御パルス信号Bの電圧に応じて、第1パルス幅、第2パルス幅のいずれかが選択され、切り替えられる。これに伴い、駆動パルス信号Iのパルス幅も、第1パルス幅または第2パルス幅が選択され、切り替えられる。
すなわち、図6に示すように、制御パルス信号BがLo(電圧が低)であるときは、第1パルス幅(Nr(Narrow))が選択され、制御パルス信号BがHi(電圧が高)であるときは、第2パルス幅(Wd(wide))が選択される。
駆動パルス信号Iのパルス幅が第2パルス幅(Wd)である場合には、駆動パルス信号Iのパルス幅が広く、電圧が印加される期間が長いため、圧電素子22の押圧によるロータ30のトルクが大となり、ロータ30は高速で回転する。
一方、駆動パルス信号Iのパルス幅が第1パルス幅(Nr)である場合には、駆動パルス信号Iのパルス幅は狭く、電圧が印加される期間が短いため、圧電素子22の押圧によるロータ30のトルクが小となり、ロータ30は振動体20Aとの摩擦などにより、低速で回転する。
ここで、パルス幅の切り替えは、パルスコントロール回路52における基準パルス信号Aについてのデットタイムの設定により行われる。図6には、第2パルス幅(Wd)が選択された際のデットタイムを作図上、示していないが、パルスコントロール回路52において基準パルス信号Aに設定されたデットタイムは、図7に示した駆動パルス信号Iのデューティ比に表れている。
図7(A)は、第2パルス幅(Wd)が選択された際の駆動パルス信号Iの波形を示し、図7(B)は、第1パルス幅(Nr)が選択された際の駆動パルス信号Iの波形を示す。
図7(A)に示すように、第2パルス幅(Wd)が選択された際には、駆動パルス信号Iのデューティ比は95%であり、電圧が印加されない5%に相当する期間は、パルスコントロール回路52で基準パルス信号Aの周期に挿入されたデットタイムによるものである。
一方、図7(B)に示すように、第1パルス幅(Nr)が選択された際には、駆動パルス信号Iのデューティ比は12.5%であり、電圧が印加されない87.5%に相当する期間は、パルスコントロール回路52で基準パルス信号Aの周期に挿入されたデットタイムによるものである。このように、第1パルス幅(Nr)が選択された際には、貫通電流を防止するために必要となる期間よりもデットタイムを長くすることでスイッチ551〜558の非通電期間を長くし、第1パルス幅(Nr)を実現している。
[6−2.各設定パルス幅選択期間の比率について]
次に、駆動パルス信号Iにおいて第1パルス幅、第2パルス幅の各選択期間の比率が可変とされることについて、説明する。
前述のように、制御パルス信号Bのパルス幅は可変とされているため、パルス幅(Hiの部分)で決まるデューティ比は、図6に「30%」、「60%」、「90%」と示したように、変化する。
そして、この制御パルス信号BのHi,Loの状態は、駆動パルス信号Iの第2パルス幅(Wd)、第1パルス幅(Nr)とそれぞれ対応するから、制御パルス信号Bのデューティ比の変化に伴って、一定期間tにおいて、駆動パルス信号Iのパルス幅として第2パルス幅(Wd)が選択される期間t−wと、第1パルス幅(Nr)が選択される期間t−nとの比率が変わるのである。
これにより、ロータ30の駆動においては、第1駆動状態d1(低速回転)とされる期間と第2駆動状態d2(高速回転)とされる期間との比率が変化し、ロータ30は、第1駆動状態d1と第2駆動状態d2とが平準化された状態で駆動される。
ここで、図8は、制御パルス信号Bのデューティ比と、ロータ30の回転数および圧電アクチュエータ20における電流値との関係を示すグラフである。
このグラフから把握されるように、ロータ30の回転数および圧電アクチュエータ20の電流値は、制御パルス信号Bのデューティ比に対してほぼ線形に変化しているため、この制御パルス信号Bのデューティ比は容易に決めることができる。
つまり、PWM方式において駆動信号のパルス幅を掃引した場合(図26)はロータ回転数および電流値と駆動パルス信号のパルス幅との関係が線形ではない場合と比べて、ロータ30の回転数および圧電アクチュエータ20の電流値の制御を容易に実施できる。つまり、制御パルス信号Bのデューティ比を、0〜100の間で任意に決めることで、ロータ30の回転数(および圧電アクチュエータ20の電流値)を自在にコントロールできる。
[7.本実施形態による効果]
本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)圧電アクチュエータ20を駆動する駆動制御装置50において、ロータ30を第1駆動状態d1、第2駆動状態d2とする第1パルス幅Nr、第2パルス幅Wdが予め設定されており、これらの第1パルス幅Nr、第2パルス幅Wdに関し、一定期間tにおいて選択される期間t−n、t−wの比率が可変とされる。本実施形態の駆動制御装置50は、パルス幅デットタイム生成回路(パルス幅選択手段)52を具備することにより、制御回路が簡略に構成されている。このような簡略な構成によって、ロータ30の駆動量を自在に制御することが可能となる。これにより、圧電アクチュエータ20が駆動する秒クロノグラフ針7Aの動作の応答性、精度を高めることができる。
ここで、第2パルス幅Wdがロータ30回転数の極大値近傍であることにより、この第2パルス幅Wdが選択される期間t−wの一定期間tにおける比率を大きくすることで、ロータ30を高効率で駆動することが可能となる。
(2)加えて、駆動制御装置50では、各設定パルス幅が選択される期間t−n、t−wの比率が可変とされるだけで、駆動パルス信号Iのパルス幅の値や周波数の値を直接制御するものではないから、駆動に適するパルス幅や周波数を絞込むような困難性がない。すなわち、期間t−nと期間t−wとの一定期間tにおける比率を切り替えることによってほぼ線形の駆動特性を実現でき、駆動制御を容易にできる。
また、本実施形態では、D級増幅器を用いるPWM駆動方式のようにパルス幅を可変とするために用いられ駆動パルス信号Iよりも高周波の基準信号は不要である。このため、低電流化できるとともに設計も容易化でき、回路等構成の簡略化が図られる。
さらに、本発明では電圧を直接制御しないので、回路効率も低下しない。
(3)また、制御パルス信号Bのパルス幅を可変とすることで、一定期間tにおける第1パルス幅Nrが選択される期間t−nと第2パルス幅Wdが選択される期間t−wとの比率が可変とされるので、駆動制御装置50の回路構成が簡略となり、また、低電流化できる。
(4)さらに、駆動制御装置50では、位相シフト器62、位相比較器63などによって位相差フィードバック制御が実施されるため、圧電アクチュエータ20の電流値、ロータ30の駆動量を所望の値に制御可能となる。
(5)振動体20Aの駆動周波数が縦振動の共振周波数と、屈曲振動の共振周波数との間にあることで、縦振動と屈曲振動との振幅を大きくでき、駆動効率を向上させることができる。
そのうえ、このように共振を利用する場合には駆動周波数の範囲が狭く、駆動周波数の制御が困難であるため、圧電アクチュエータ20を本実施形態の駆動制御装置50で制御することによって得られる効果は大きい。
また、駆動制御装置50は、圧電アクチュエータ20以外にも、共振を利用する圧電アクチュエータの駆動制御装置として、汎用的に利用できる。
(6)そして、通常、電子時計1における時針4、分針5、秒針6などの駆動手段はステッピングモータであるが、このステッピングモータを圧電アクチュエータ20に置き換えることが可能となり、これによって電子時計1の一層の薄型化が実現できるとともに、圧電アクチュエータ20はステッピングモータよりも磁性の影響を受けにくいことから、電子時計1の高耐磁化をも図ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同様の構成については、同一符号を付して、説明を省略もしくは簡略する。
図9は、本実施形態における圧電アクチュエータ20の駆動制御装置50Aの構成を示すブロック図である。
前述の第1実施形態における駆動制御装置50では、駆動パルス信号のパルス幅として第1パルス幅、第2パルス幅のいずれかが選択されていたが、本実施形態の駆動制御装置50Aでは、制御パルス信号が3値化され、駆動パルス信号のパルス幅として第1パルス幅、第2パルス幅、第3パルス幅のいずれかが選択される点が第1実施形態とは相違する。
パルスコントロール回路52では、第1パルス幅、第2パルス幅に加えて、これら第1パルス幅と第2パルス幅との間の略中間の値となる第3パルス幅、の3つの設定パルス幅が設定されており、これらの設定パルス幅のいずれかで、基準パルス信号が出力される。
具体的に、本実施形態では、第1パルス幅および第3パルス幅は、第1実施形態と同様、デューティ比12.5%および95%とされ、第3パルス幅は、デューティ比50%と
されている。
ここで、第1パルス幅は、図26に示されたように、ロータ30を低速回転させる第1駆動状態d1とするもので、第2パルス幅は、ロータ30を高速回転させる第2駆動状態d2とするもので、第3パルス幅は、ロータ30を2100rpm近傍の中高速で回転させる第3駆動状態d3とするものとなっている。
図10は、駆動制御装置50Aの駆動制御におけるタイミングチャートである。
本実施形態において、PWM信号源66が出力する制御信号Bは、Hi(電圧が高)、Lo(電圧が低)に加えて、高インピーダンス(Hiz)の3つの状態を有する。この制御信号BがLoのときは駆動パルス信号Iのパルス幅は第1パルス幅Nr(Narrow)が選択され、制御信号BがHizのときは第3パルス幅Md(Medium)が選択され、制御信号BがHiのときは、第2パルス幅Wd(Wide)が選択される。
そして、制御信号Bは、LoとHiz、HizとHi、の間でそれぞれ切替可能に構成される。
PWM信号源66は、制御信号Bの信号状態をLoとHizとに切り替える第1モードM1と、HizとHiとを切り替える第2モードM2との2つのモードを有し、外部入力に応じて、これらのモードM1、M2が適宜選択されるようになっている。
本実施形態の駆動制御装置50Aの動作について説明する。
図10において、当初、PWM信号源66は、第1モードM1であり、制御信号BはLoとHizとの間でスイッチングされる。制御信号Bにおいて、一定期間t(Lo+Hiz)におけるHizである期間の比率が50%以上となると(図10中、30%、60%と変化した後)、PWM信号源66は第2モードM2に移行し、制御信号Bは、HizとHiとの間でスイッチングされる。なお、第2モードM2において、30%と図示したのは、一定期間t(Hiz+Hi)においてHiである期間の比率である。
このような制御信号Bのスイッチング制御により、制御信号Bのモードが第1モードM1のときは、駆動パルス信号Iのパルス幅として第1パルス幅Nrと第3パルス幅Mdとがそれぞれ選択される期間t−n、t−mの比率が可変とされる。
また、制御信号Bのモードが第2モードM2のときは、駆動パルス信号Iのパルス幅として第3パルス幅Mdと第2パルス幅Wdとがそれぞれ選択される期間t−m、t−wの比率が可変とされる。
なお、本実施形態における制御信号Bのデューティ比(ここでは、モードM1,M2それぞれにおける一定期間tでのHiz期間の比率、および一定期間tでのHi期間の比率を言う)、ロータ30の回転数、圧電素子22に流れる電流値との関係については、前掲の図8に示されている。ロータ30の回転数および圧電アクチュエータ20に流れる電流値は、制御信号Bのデューティ比に対してほぼ線形に変化しており、本実施形態で述べたような第1〜第3パルス幅による3値制御の場合、第1実施形態のような第1、第2パルス幅による2値制御の場合よりも、より線形に近似した駆動特性を実現できる。
本実施形態によれば、前述の効果に加えて、次のような効果を奏する。
(7)駆動パルス信号Iのパルス幅が第1、第2、第3パルス幅に3値化され、制御信号Bのスイッチングにより、第1パルス幅選択期間t−nおよび第3パルス幅選択期間t−mの比率、また、第3パルス幅選択期間t−mおよび第2パルス幅選択期間t−wの比率がそれぞれ可変とされるので、分解能を高くできる。これにより、駆動特性をより一層線形に近似させることが可能となり、より適切な駆動制御が可能となる。
(8)また、制御信号Bの信号状態として、低電圧、高電圧、高インピーダンス状態の3状態を採用したため、1の信号出力に3つの状態を持たせることができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について、図11を参照して説明する。
第1実施形態および第2実施形態では、圧電アクチュエータ20を最大効率で駆動するための駆動制御を行っていたが、本実施形態は、圧電アクチュエータ20で駆動される被駆動体の駆動量を調整可能に駆動制御する点で前記各実施形態とは相違する。
図11は、本実施形態の駆動制御装置50Bを示す。
駆動制御装置50Bは、前述の駆動制御装置50(図4)の構成に加えて、圧電アクチュエータ20部分を流れる電流を検出する電流検出器71と、電流指令値を出力する電流指令値源72と、電流検出器71で検出された電流値と、電流指令値源72から出力された電流指令値とに基いて、PWM信号源66に対して制御信号を出力する電流制御器73とを備える。
そして、電流制御器73からの出力信号を基に、PWM信号源66において制御パルス信号のパルス幅が決められる。つまり、本実施形態では、圧電アクチュエータ20の電流値によるフィードバック制御が行われる。
このような本実施形態では、前述の効果に加えて、次のような効果も得られる。
(9)PWM信号源66が出力する制御パルス信号のパルス幅が圧電アクチュエータ20における電流値を基に調整可能となるので、これらパルス幅の調整によって圧電アクチュエータ20における振動状態を制御可能となり、これによって被駆動体の駆動量(ロータの場合は回転数)などを制御することができる。このため、速度調整(スピードコントロール)あるいはトルクのコントロールが必要な被駆動体の駆動源としても圧電アクチュエータ20を利用できる。なお、このような圧電アクチュエータ20のスピード(あるいはトルク)のコントロールにより、歯車41,42に駆動力が伝達される際に歯同士が当たることによる音の発生も抑制でき、静音化にも寄与できる。
また、このような電流値のフィードバックにより、圧電アクチュエータ20を安定して駆動制御することができる。
〔第4実施形態〕
次に本発明の第4実施形態について、図12を参照して説明する。
本実施形態では、第3実施形態とは異なる手段により、第3実施形態と略同様に、圧電アクチュエータ20の被駆動体であるロータの回転数が調整可能に駆動制御される。
図12は、本実施形態の駆動制御装置50Cを示す。
駆動制御装置50Cは、前述の駆動制御装置50(図4)の構成に加えて、ロータの回転数を検出する回転数検出器81と、回転数指令値を出力する回転数指令値源82と、回転数検出器81で検出された回転数と、回転数指令値源82から出力された回転数指令値とに基いて、PWM信号源66に対して制御信号を出力する回転数制御器83とを備える。
回転数検出器81は、例えば、第1実施形態においてロータ30と一体の歯車41(図2)の回転数を検出する回転センサ15を含んで構成される。
このような本実施形態では、前記第1,2実施形態で得られる効果に加えて、次のような効果も得られる。
(10)前記第3実施形態では、圧電アクチュエータ20を流れる電流値に基づいてPWM信号源66が制御を行っていたが、圧電アクチュエータ20は摩擦によってロータ30を回転駆動するため、すべり等が生じる可能性もあり、電流値の制御だけでは多少の誤差が生じる虞があった。これに対して本実施形態の構成によれば、直接ロータ30ないし歯車41の回転数を検出しているので、より正確な駆動制御を行うことができる。
〔第5実施形態〕
次に本発明の第5実施形態について、図13を参照して説明する。
本実施形態の駆動制御装置50Dは、第3実施形態の電流値に基づく駆動制御と、第4実施形態の回転数に基づく駆動制御とを組み合わせたものである。
すなわち、駆動制御装置50Dは、電流検出器71、電流制御器73、回転数検出器81、回転数指令値源82、回転数制御器83を備えている。
回転数制御器83は、回転数指令値源82からの回転数指令値と、回転数検出器81で検出される回転数とに基いて電流制御器73に電流指令値を出力する。
電流制御器73は、回転数制御器83からの電流指令値と、電流検出器71で検出された電流値とに基づいてPWM信号源66に制御信号を出力する。
従って、本実施形態におけるフィードバック制御では、ロータ回転数に基づく制御ループがメジャーループとされ、電流値に基づく制御ループがマイナーループとされている。
このような本実施形態では、前記第1〜4の各実施形態で得られる効果に加えて、次のような効果も得られる。
(11)圧電アクチュエータ20によって回転駆動されるロータ30の回転数と、圧電アクチュエータ20を流れる電流値との2つのパラメータに基づいて圧電アクチュエータ20における振動状態を制御しているので、ロータの回転数(回転速度)をより正確に制御することができる。
〔第6実施形態〕
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
図14は、本実施形態における駆動制御装置50Eを示している。
駆動制御装置50Eは、前述の位相シフト器、位相比較器、ローパスフィルタなどを備えていないが、その他の構成は、第1実施形態における駆動制御装置50と同様に構成されている。
本実施形態では、前記各実施形態のような位相制御が行われないが、PWM信号源66からの制御パルス信号Bがコントローラ65を介してパルスコントロール回路52に入力されることにより、各設定パルス幅が選択される期間t−n、t−wなどの比率が可変とされて、圧電アクチュエータの電流値、およびロータの駆動状態を任意の状態とすることができる点では、前記各実施形態と相違しない。
本実施形態によれば、第1、第2実施形態で述べた効果と同様の効果が得られる。
また、駆動制御装置の回路構成を一層簡略化できる。
〔第7実施形態〕
次に、本発明の第7実施形態について説明する。前記各実施形態では、時計に組み込まれた圧電アクチュエータの駆動制御について説明したが、本実施形態では、プリンタに組み込まれた圧電アクチュエータの駆動制御について説明する。
図15は、本実施形態に係るプリンタ8の概略図である。プリンタ8は、印刷用紙を収容する引き出し式の用紙トレイ8Aと、印刷された紙PPを受け取る出力トレイ8Bと、筐体8C内部に設置され、紙送り手段を構成するローラ80とを備える。
ローラ80は、用紙トレイ8A内の紙を図示しない印刷駆動部に送るものである。
ローラ80を駆動する駆動機構は、第1実施形態で示した圧電アクチュエータユニット10(図2、図3)を有して構成され、圧電アクチュエータ20の駆動力がローラ80の回転軸に固定された歯車80Aに伝達される。本実施形態では、圧電アクチュエータユニット10内の歯車41と歯車80Aとにより減速輪列40´が構成されている。
なお、前記各実施形態と同様、圧電素子22に設けられた駆動電極221,222,223が選択的に用いられることにより、ロータ30が両方向に駆動され、正方向と逆方向との両方向に紙送り可能とされている。
図16に示す本実施形態の駆動制御装置50Fは、第5実施形態の駆動制御装置50D(図13)が行っていた電流値および回転数に基く駆動制御に加えて、ロータ30の位置制御を実施するものである。
駆動制御装置50Fは、位置制御に関する構成として、ロータの位置を検出する位置検出器91と、位置指令値を出力する位置指令値源92と、位置検出器91で検出されたロータの位置および位置指令値源92から入力された位置指令値に基いて回転数制御器83に対して制御信号を出力する位置制御器93とを備えている。
位置検出器91は、例えばロータ30と一体の歯車41(図2)に対向配置され、歯車41およびロータ30の位置を検出するロータリエンコーダなどを含んで構成され、検出された回転数を通じてロータ30の位置を検出する。
位置指令値源92には、プリンタ8外部から入力された印刷指示情報における紙送り量が図示しない印刷駆動制御部を介して与えられ、位置指令値源92は、その紙送り量を指令値として位置制御器93に出力する。なお、図示しない印刷駆動制御部において、印刷指示情報における紙送り量は位置検出器91の出力値(Count)に変換される。
本実施形態では、位置指令値源92からの指令値と位置検出器91で検出されたロータ30位置とが位置制御器93に入力され、位置制御器93は、これらの入力に応じた位置制御量を回転数制御器83に出力する。そして、回転数制御器83は、位置制御器93の位置制御量と、電流制御器73で検出された電流とに応じた回転数制御量を電流制御器73に出力し、電流制御器73は、回転数制御量と電流検出器71で検出された電流とに応じた電流制御量をPWM信号源66に出力する。PWM信号源66は、電流制御器73の電流制御量に基いてコントローラ65に制御パルス信号Bを入力する。
図17は、本実施形態のプリンタ8の紙送り制御の例として、位置制御器93からコントローラ65に出力する操作信号の出力(図17中、破線)を示す。図17において、横軸は制御開始からの応答時間であり、縦軸はロータ30の位置である。このグラフに示すように、紙送り量指令値(ここでは60Count、図17の一点鎖線)が入力された際には、位置制御器93の出力(Duty%)を略最大としており、ロータ30が制御開始位置Xから目標位置Xに近づくにつれて位置制御器93の出力を下げ、ロータ30を目標位置Xに停止させている。
ここで、位置制御器93の出力は、ロータ30の位置のフィードバックにより、図10に示した第1パルス幅Nr、第2パルス幅Md、第3パルス幅Wdが選択されるそれぞれの期間t−n、t−m、t−wの一定期間tにおける比率をモードM1,M2に応じてスイッチングすることにより、可変に制御されている。
この位置制御器93の出力を図17の例によって具体的に見ると、制御開始前におけるDuty比0%の状態から指令値が入力されると即、Dutyを略100%に設定し、圧電アクチュエータ20を高速に起動する。その後、徐々にDutyを0%近傍まで下げ、ロータ30の回転速度を低速にして目標位置Xの近傍位置Xにおいてロータ30の慣性力を小さくして発振を防止したうえで、ロータ30をこの近傍位置Xから例えばDuty10%程度で送って位置出しし、目標位置Xに停止させる。このような速度制御を実施することにより、圧電アクチュエータユニット10の歯車41や紙送りローラ80の歯車80Aなどの歯同士が当たる音の発生を抑制できる。
本実施形態によれば、前述の第1〜第5実施形態で述べた効果に加え、次のような効果を奏する。
(12)圧電アクチュエータ20によって回転駆動されるロータ30の回転数と、ロータ30の位置と、そして圧電アクチュエータ20を流れる電流値との3つのパラメータに基づいて圧電アクチュエータ20における振動状態を制御するため、ロータ30のスピードコントロールをより一層正確に実施できる。
(13)駆動制御装置50Fはスピードコントロールを実現するため、位置出し精度が求められるプリンタ8の紙送り機構に適用できる。また、圧電アクチュエータユニット10は薄型、小型であって、回路構成が簡略であるため、プリンタの小型化および低コスト化が図られる。
(14)さらに、第1〜第3パルス幅の3値による駆動制御により、駆動特性が線形に一層近似し、より正確なスピードコントロールが可能となるので、紙送りの応答性および位置出し精度が向上するとともに、静音性をも改善できる。
〔本発明の変形例〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
〔第1変形例〕
前述の各実施形態では、圧電アクチュエータ20は圧電アクチュエータユニット10として構成され、ユニット10内に組み込まれたロータ30、歯車41の回転を介して秒クロノグラフ針7Aや紙送りローラ80が駆動されていたが、圧電アクチュエータ20によってこれらを直接駆動してもよい。
図18は、圧電アクチュエータ20の突起25がローラ80の回転軸80Bの側面に直接当接するように圧電アクチュエータ20をプリンタ8に組み込んだ例を示す。圧電アクチュエータの高トルクという特徴により、このようにロータ30や減速輪列40などを介さないダイレクトな駆動も可能である。なお、前述の圧電アクチュエータ20は補強板21の表裏に圧電素子22が1枚ずつ貼り合わせられた3層構造であったが、これに限らず、補強板21の片面に圧電素子22が1枚だけ貼り合わされていてもよい。また、補強板21の表裏両面にそれぞれ圧電素子22を2枚〜10枚程度、あるいはそれ以上の枚数貼り合わせた多層構造の振動体を有する圧電アクチュエータを用いることによって、更なる高トルク化が図られ、このようなダイレクト駆動により一層適する。このようなダイレクト駆動の場合、歯車等を介さないことで静音性が向上する。
〔第2変形例〕
以上では、平面矩形状の振動体を有する圧電アクチュエータを例示したが、圧電アクチュエータの構成はこれに限らず、本発明の駆動制御装置および駆動制御方法は、例えば略円環状の振動体を有する圧電アクチュエータにも適用し得る。このような円環状の圧電素子を用いた圧電アクチュエータでは、矩形状などの長手方向を有する形状に圧電素子が形成されている場合よりも圧電素子の電気機械結合係数が大きいため、寸法に比して大きな出力が得られる。
図19は、略円環状の圧電アクチュエータ120がプリンタ8に組み込まれた例を示し、図20、図21は、圧電アクチュエータ120の斜視図、平面図である。圧電アクチュエータ120は、中央に孔120Cを有する円環状であり、補強板123の表裏に圧電素子121,122が積層された振動体120Aを備えている。
圧電アクチュエータ120には、所定の位相差を有する駆動信号がそれぞれ供給される領域として、直径に沿った二分線L1(図21)を境に、第1振動領域R1と第2振動領域R2とがそれぞれ略半円形状に設けられている。
圧電素子121,122の表面において、第1振動領域R1には、駆動信号が供給される円弧状の駆動電極251と、これよりも内周側に、振動体120Aの振動状態を検出する検出電極261とが設けられている。一方、第2振動領域R2にも、二分線L1を挟んで、駆動電極251および検出電極261と線対称になるように、駆動電極252および検出電極262が設けられている。
なお、図20において裏面側の圧電素子122も、表側の圧電素子121と同様に第1、第2振動領域R1,R2が設けられており、第1振動領域R1には駆動電極251および検出電極261が設けられ、第2振動領域R2には駆動電極252および検出電極262が設けられている。そして、圧電素子22側の電極と、圧電素子22側の電極とは、リード線などで互いに導通されている。例えば、駆動電極251の裏面側には、駆動電極251が配置され、これらは互いに導通され、共に同じ駆動信号で同時に伸縮する。
これらの駆動電極251,252および検出電極261,262は、孔120Cの中を通した導線280,281,282,283により、駆動制御装置50G(図22)に接続されている。
補強板123は、ステンレス鋼、その他の導電性材料から形成され、圧電素子121,122が接着される円環状の本体1231と、本体1231に連設されて本体1231を振動可能に支持する一対の支持固定部1232とを一体に有する。この補強板123は、圧電素子121,122の駆動電極251,252および検出電極261,262に対する共通の電極としてグランド(GND)に接続されている。
本体1231の二分線L1両端側には、二分線L1に沿って突出する突起1231A,1231Bがそれぞれ形成され、一方の突起1231Aが紙送りローラ80の回転軸80Bの側面に当接される。このとき、突起1231A,1231Bは、回転軸80B外周に対する法線上に配置される。
支持固定部1232は、プリンタ8内部に取り付けられるベースにネジで固定される固定部1232Bと、本体1231の外周部において二分線L1と略直交する位置に設けられる括れ部1232Eおよび切り欠き部285によって自由に振動することができる可振動部1232Aとを有する。
図22は、本変形例における駆動制御装置50Gの構成を示す。駆動制御装置50Gは、駆動電極251および駆動電極252にそれぞれ供給される互いに位相差を有する2つの駆動信号を生成してそれぞれ供給するものとして構成され、補強板123に接続される(端子22A)第1ゲートドライバ53Aと、駆動電極251に接続される(端子22B)第2ゲートドライバ53Bと、駆動電極252に接続される(端子22C)第3ゲートドライバ53Cとが設けられている。これら第1、第2、第3ゲートドライバ53A,53B,53Cにはそれぞれ、スイッチ551,554、スイッチ552,553、スイッチ555,556が設けられている。また、紙送りの正転時および逆転時に使用される電源545,546が設けられている。
これらのスイッチ551〜554(あるいはスイッチ551,555,556,554)は、第1ゲートドライバ53A、第2ゲートドライバ53B、および第3ゲートドライバ53Cにより、圧電素子121,122に対してブリッジ接続される。このようなブリッジの対角に位置する一対のスイッチ551,553(またはスイッチ551,556)で構成されるスイッチ回路と、他の一対のスイッチ552,554(またはスイッチ555,554)で構成されるスイッチ回路とは、交互にオンオフ制御される。これにより、電源54によって印加される所定の電源電圧が交番する矩形波電圧に変換され、圧電アクチュエータ20に印加される。すなわち、電源545,546により、駆動電極251,252と補強板123との間で圧電素子121,122に交流電圧が印加され、ロータ30が駆動される。
また、駆動制御装置50Gは、パルスコントロール回路52から第3ゲートドライバ53Cに入力される基準パルス信号の位相をシフトする位相変換器522Aと、圧電アクチュエータ20の振動検出に際し、検出電極261および検出電極262の一方を選択するセレクタ58とを備えている。
駆動制御装置50Gのその他の構成は第1実施形態における駆動制御装置50と略同様に構成されている。
位相変換器522Aは、位相をシフトするものであり、正逆回転回路522からの制御信号の入力により、位相をシフトする向きが切替可能に構成されている。
ここで、第1ゲートドライバ53Aには、パルスコントロール回路52から出力された信号がそのまま入力され、第2ゲートドライバ53Bには、インバータIVにより電圧レベルが反転された信号が入力される。一方、第3ゲートドライバ53Cには、パルスコントロール回路52からの信号が位相変換器522Aを介して入力されており、パルスコントロール回路52から出力された信号の位相が位相変換器522Aにより所定角度変更される。
位相変換器522Aにおける位相シフト量(移相量)は、本実施形態では90°となっており、この位相シフト量は正逆回転回路522からの制御信号により、その正負が切り替えられる。
正逆回転回路522は、正方向への紙送り操作を示す指令値が入力されると、ロータ30の回転方向を正方向とする制御信号を位相変換器522Aおよびセレクタ58に入力し、逆方向への紙送り操作を示す指令値が入力されると、ロータ30の回転方向を逆方向とする制御信号を位相変換器522Aおよびセレクタ58に入力する。
図23(A)は、ロータ30の回転方向が正のときに第1、第2ゲートドライバ53A,53Bに入力される信号D1と、第3ゲートドライバ53Cに入力される信号D2(+)とを示し、信号D1の位相が0°のとき、位相変換器522Aの移相量は+90°となる。
一方、図23(B)は、ロータ30の回転方向が−のときに第1、第2ゲートドライバ53A,53Bに入力される信号D1と、第3ゲートドライバ53Cに入力される信号D2(−)とを示し、信号D1の位相が0°のとき、位相変換器522Aの移相量は−90°となる。
すなわち、信号D1と信号D2(+または−)との間には+90°または−90°の駆動位相差θが与えられており、これら信号D1,D2が供給される圧電アクチュエータ20の第1、第2振動領域R1,R2の振動挙動も、この駆動位相差θに基くものとなる。
セレクタ58は、正逆回転回路522から入力される制御信号に基いて、第1、第2振動領域R1,R2の間で、第1振動領域R1の位相差が遅れている正転時には、検出電極261から検出信号S1をバンドパスフィルタ56に出力し、第2振動領域R2の位相差が遅れている逆転時には、検出電極262から検出信号S2をバンドパスフィルタ56に出力する。
次に、図24を参照して圧電アクチュエータ20の動作について説明する。圧電アクチュエータ20は、紙送りの指令時に起動され、第1、第2振動領域R1,R2には、駆動制御装置50Gを通じて、正の位相差を有する駆動信号D1,D2(+)あるいは負の位相差を有するD1,D2(−)がそれぞれ供給される(図23参照)。これにより、各圧電素子121,122の厚み方向に電界が生じ、圧電素子121,122は弾性体である補強板123とともに、電界の方向と直交する方向、すなわち圧電素子121,122の径方向に伸縮するいわゆる呼吸振動を励振する。この呼吸振動の腹は振動体120Aの周方向に沿った外周部全体である。
ここで、駆動信号D1,D2(+または−)に位相差があることにより、図9に一点鎖線、二点鎖線で別々に示したように、第1振動領域R1における振動挙動と第2振動領域R2における振動挙動とは非対称となる。
このような第1、第2振動領域R1,R2間における呼吸振動の位相差により、第1、第2振動領域R1,R2は圧電アクチュエータ20の円中心Oに対して偏心する。つまり、二分線L1と略直交する方向への屈曲変位により、図24に示したように、圧電アクチュエータ20中央の孔120Cの位置が円中心Oを通る二分線L1の両側を往復する。
このように、圧電アクチュエータ20は、呼吸振動と屈曲振動との混合モードで励振し、共振状態に近い状態で振動する。
ここで、第1、第2振動領域R1,R2に正の位相差の駆動信号D1,D2(+)が供給されるとき、すなわち第1振動領域R1内には位相差進み駆動信号D1が供給され、第2振動領域R2内には位相差遅れ駆動信号D2(+)が供給されるときは、突起1231Aの振動軌跡は、図24に+で示したような、二分線L1に対して傾斜した略楕円状の軌跡となる。この振動軌跡との接線方向にロータ30が間欠駆動され、突起1231Aが所定の駆動周波数で楕円運動を続けることにより、紙送りローラ80の回転軸80Bは正方向に所定の速度で回転する。
逆に、第1、第2振動領域R1,R2に負の位相差の駆動信号D1,D2(−)が供給されるとき、すなわち第1振動領域R1内には位相差遅れ駆動信号が供給され、第2振動領域R2内には位相差進み駆動信号が供給されるときは、突起1231Aの振動軌跡は、図24に−で示したように、二分線L1に対する傾斜の向きが+の軌跡とは異なる略楕円状の軌跡となる。この−で示した軌跡と前述の+で示した軌跡とは、二分線L1について略線対称であり、かつ互いに逆回りとなっている。これにより、回転軸80Bが逆方向に回転する。
本実施形態によっても、前述した各実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態では、回転軸80Bを直接駆動するものとしていたが、これに限らず、第7実施形態の圧電アクチュエータユニット10のように、圧電アクチュエータ120をロータ30、減速輪列40などとユニット化し、紙送りローラ80に設けられたギアに駆動力を伝達してもよい。また、本実施形態で示した圧電アクチュエータ120は、第1実施形態で示したような電子時計1における指針の駆動に利用してもよい。
以上、本発明の圧電アクチュエータの駆動制御に関し、各種の圧電アクチュエータおよび電子機器への適用例を示したが、駆動パルス信号のパルス幅として選択される設定パルス幅を決める際に参照される被駆動体の駆動量、圧電アクチュエータの振動状態を規定する電流値などは、前記各実施形態で示したものに限定されない。よって、第1パルス幅、第2パルス幅、第3パルス幅の具体的な数値も前記各実施形態に何ら限定されない。
また、前記各実施形態では、一定期間tにおける駆動パルス信号の各設定パルス幅が選択される期間t−n、t−wなどの比率が可変とされることにより、ロータ30の回転数が自在に調整されていたが(スピードコントロール)、このような駆動パルス信号の各設定パルス幅選択期間t−n、t−w等の比率により、温度や負荷などの駆動条件が変化して駆動に適する周波数が変動した際などでも、圧電アクチュエータを所定の振動状態に保ち、また、被駆動体を所定の駆動状態に保つことが可能となる。
さらに、設定パルス幅の数に関して、前記各実施形態では、2値または3値であったが、制御信号源から出力される制御信号の電圧レベルを多値化することなどで、設定パルス幅を4値、5値などとすることも検討できる。
また、前記各実施形態において圧電アクチュエータ20の具体的な構成や、駆動制御装置50において本発明の主要部となる構成以外、例えば、電圧制御発振器51や各スイッチ551〜558等の構成は実施にあたって適宜決められる。
なお、前記各実施形態では、パルス幅選択手段において、デットタイムが生成されていたが、パルス幅選択手段と、デットタイムを生成する手段とは、別々の回路やソフトウェアなどで構成されていてもよい。
また、本発明は、前記実施形態の電子時計に適用されるものに限らず、各種の電子機器に適用可能であり、特に小型化が要求される携帯用の電子機器に好適である。
ここで、各種の電子機器としては、時計機能を備えた電話、携帯電話、非接触ICカード、パソコン、携帯情報端末(PDA)、カメラ等が例示できる。
また、時計機能を備えないカメラ、ディジタルカメラ、ビデオカメラ、カメラ機能付き携帯電話等の電子機器にも適用可能である。これらカメラ機能を備えた電子機器に適用する場合には、レンズの合焦機構や、ズーム機構、絞り調整機構等の駆動に本発明の駆動手段を用いることができる。
さらに、計測機器のメータ指針の駆動機構や、可動玩具の駆動機構、自動車等のインパネ(instrumental panel)のメータ指針の駆動機構、圧電ブザー、プリンタのインクジェットヘッド、プリンタの紙送り機構、乗り物並びに人形などの玩具類の駆動機構、超音波モータ等に本発明の駆動手段を用いてもよい。
また、前記各実施形態では、圧電アクチュエータを電子時計1の時刻表示針(指針)の駆動に用いていたが、これに限らず、電子時計1の日付表示機構の駆動に用いてもよい。
また、時計の種類は腕時計に限定されず、懐中時計、掛け時計、置時計などに本発明を適用できる。これらの各種時計において、例えばからくり人形などを駆動する機構としても利用できる。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の第1実施形態における時計の外観図。 前記実施形態における圧電アクチュエータユニットの斜視図。 前記実施形態における圧電アクチュエータユニットの平面図。 前記実施形態における圧電アクチュエータの駆動制御装置の構成を示すブロック図。 前記実施形態における振動体について、(A)は、駆動周波数とインピーダンスとの関係を示すグラフ、(B)は、駆動周波数と縦振動および屈曲振動の振幅との関係を示すグラフ。 前記実施形態における駆動制御装置のタイミングチャート。 前記実施形態における駆動パルス信号の波形を示す図。 前記実施形態において、駆動パルス信号のデューティ比と、ロータ回転数および圧電素子に流れる電流値との関係を示すグラフ。 本発明の第2実施形態における圧電アクチュエータの駆動制御装置の構成を示すブロック図。 前記実施形態における駆動制御装置のタイミングチャート。 本発明の第3実施形態における駆動制御装置の構成を示すブロック図。 本発明の第4実施形態における駆動制御装置の構成を示すブロック図。 本発明の第5実施形態における駆動制御装置の構成を示すブロック図。 本発明の第6実施形態における駆動制御装置の構成を示すブロック図。 本発明の第7実施形態におけるプリンタの概略構成図。 前記実施形態における駆動制御装置の構成を示すブロック図。 前記実施形態における位置制御器の出力と、ロータの位置とを示すタイミングチャート。 本発明の第1変形例におけるプリンタの概略構成図。 本発明の第2変形例におけるプリンタの概略構成図。 前記変形例における圧電アクチュエータの斜視図。 前記変形例における圧電アクチュエータの平面図。 前記変形例における駆動制御装置の構成を示すブロック図。 前記変形例における圧電アクチュエータの駆動信号の位相差を示す波形図。 前記変形例における圧電アクチュエータの動作を示す平面図。 駆動信号の周波数掃引時の位相差、ロータの回転数(駆動量)、電流値の変化を示すグラフ。 駆動信号のパルス幅掃引時のロータの回転数(駆動量)、電流値の変化を示すグラフ。
符号の説明
1・・・電子時計(電子機器)、2・・・ムーブメント(計時部)、3・・・文字板(計時情報表示部)、4・・・時針(計時情報表示部)、5・・・分針(計時情報表示部)、6・・・秒針(計時情報表示部)、7A・・・秒クロノグラフ針(計時情報表示部)、7B・・・分クロノグラフ針(計時情報表示部)、8・・・プリンタ(電子機器)、20,120・・・圧電アクチュエータ、20A,120A・・・振動体、22,121,122・・・圧電素子、22A・・・端子、22B・・・端子、22C・・・端子、30・・・ロータ(被駆動体)、50,50A〜50G・・・駆動制御装置、52・・・パルスコントロール回路、53・・・ゲートドライバ、66・・・PWM信号源(制御信号源)、80B・・・回転軸(被駆動体)、551〜558・・・スイッチ、B・・・制御パルス信号(制御信号)、d1・・・第1駆動状態、d2・・・第2駆動状態、d3・・・第3駆動状態、E・・・略楕円軌跡、I・・・駆動パルス信号(駆動信号)、Nr・・・第1設定パルス幅、Md・・・第3設定パルス幅、Wd・・・第2設定パルス幅、t・・・一定期間、t−n・・・第1パルス幅選択期間、t−m・・・第3設定パルス幅選択期間、t−w・・・第2設定パルス幅選択期間。

Claims (11)

  1. 圧電素子を有しこの圧電素子への駆動パルス信号の供給により振動する振動体を備えて前記振動体の振動を被駆動体に伝達する圧電アクチュエータの駆動制御装置であって、
    前記駆動パルス信号を略一定の周波数とした際のパルス幅を予め設定された複数の設定パルス幅から選択して切替えるパルス幅選択手段を備え、
    前記複数の設定パルス幅には、前記被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを第1駆動状態とする第1パルス幅と、前記被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを前記第1駆動状態とは異なる第2駆動状態とする第2パルス幅とが含まれ、
    前記パルス幅選択手段により、一定期間における前記第1パルス幅が選択される第1パルス幅選択期間と前記第2パルス幅が選択される第2パルス幅選択期間との比率が可変とされる
    ことを特徴とする圧電アクチュエータの駆動制御装置。
  2. 請求項1に記載の圧電アクチュエータの駆動制御装置において、
    前記複数の設定パルス幅には、前記被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを前記第1駆動状態および前記第2駆動状態とは異なる第3駆動状態とする第3パルス幅が含まれ、
    前記パルス幅選択手段により、一定期間内で前記第1パルス幅と前記第3パルス幅とに切替えられるとともに、一定期間内で前記第2パルス幅と前記第3パルス幅とに切替えられ、
    一定期間における前記第1パルス幅選択期間と前記第3パルス幅が選択される第3パルス幅選択期間との比率、および、一定期間における前記第2パルス幅選択期間と前記第3パルス幅が選択される第3パルス幅選択期間との比率が、それぞれ可変とされる
    ことを特徴とする圧電アクチュエータの駆動制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の圧電アクチュエータの駆動制御装置において、
    前記パルス幅選択手段に制御信号を入力する制御信号源を備え、
    前記制御信号は、複数の電圧で生成され、
    前記設定パルス幅は、前記制御信号の電圧に応じて選択される
    ことを特徴とする圧電アクチュエータの駆動制御装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の圧電アクチュエータの駆動制御装置において、
    前記圧電素子の一方の端子と高電圧部との間に接続された第1スイッチ手段と、
    前記圧電素子の他方の端子と高電圧部との間に接続された第2スイッチ手段と、
    前記圧電素子の他方の端子と低電圧部との間に接続された第3スイッチ手段と、
    前記圧電素子の一方の端子と低電圧部との間に接続された第4スイッチ手段と、
    前記第1から第4スイッチ手段を制御するゲートドライバとを備え、
    前記ゲートドライバは、第1および第4スイッチ手段をオン、第2および第3スイッチ手段をオフにして前記圧電素子に第1方向の電荷を印加する状態と、第1および第4スイッチ手段をオフ、第2および第3スイッチ手段をオンにして前記圧電素子に前記第1方向とは逆方向の第2方向の電荷を印加する状態とを切り替えることで、前記圧電素子に交番駆動電圧を印加し、
    前記パルス幅設定手段は、前記第1スイッチ手段と第4スイッチ手段とが前記圧電素子の一方の端子に同時に通電する貫通電流を抑制するため、および、前記第2スイッチ手段と第3スイッチ手段とが前記圧電素子の他方の端子に同時に通電する貫通電流を抑制するために、前記駆動パルス信号の周期に挿入するデットタイムを生成し、このデットタイムは、前記駆動パルス信号が前記設定パルス幅となるように、可変とされる
    ことを特徴とする圧電アクチュエータの駆動制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の圧電アクチュエータの駆動制御装置において、
    前記振動体は、2つの振動モードの混合による楕円振動を励振し、
    前記駆動信号は、単相である
    ことを特徴とする圧電アクチュエータの駆動制御装置。
  6. 圧電アクチュエータと、この圧電アクチュエータで駆動される被駆動体と、請求項1から請求項5のいずれかに記載の圧電アクチュエータの駆動制御装置とを備える
    ことを特徴とする電子機器。
  7. 請求項6の電子機器は、計時部と、前記計時部で計時された計時情報を表示する計時情報表示部とを備えた時計である
    ことを特徴とする電子機器。
  8. 圧電素子を有しこの圧電素子への駆動パルス信号の供給により振動する振動体を備えて前記振動体の振動を被駆動体に伝達する圧電アクチュエータの駆動制御方法であって、
    前記駆動パルス信号を略一定の周波数とした際のパルス幅を予め設定された複数の設定パルス幅から選択して切替え、
    前記複数の設定パルス幅には、前記被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを第1駆動状態とする第1パルス幅と、前記被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを前記第1駆動状態とは異なる第2駆動状態とする第2パルス幅とが含まれ、
    一定期間における前記第1パルス幅が選択される第1パルス幅選択期間と前記第2パルス幅が選択される第2パルス幅選択期間との比率が可変とされる
    ことを特徴とする圧電アクチュエータの駆動制御方法。
  9. 請求項8に記載の圧電アクチュエータの駆動制御方法において、
    前記複数の設定パルス幅には、前記被駆動体および前記圧電アクチュエータのいずれかを前記第1駆動状態および前記第2駆動状態とは異なる第3駆動状態とする第3パルス幅が含まれ、
    一定期間内で前記第1パルス幅と前記第3パルス幅とに切替えるとともに、一定期間内で前記第2パルス幅と前記第3パルス幅とに切替え、
    一定期間における前記第1パルス幅選択期間と前記第3パルス幅が選択される第3パルス幅選択期間との比率、および、一定期間における前記第2パルス幅選択期間と前記第3パルス幅が選択される第3パルス幅選択期間との比率が、それぞれ可変とされる
    ことを特徴とする圧電アクチュエータの駆動制御方法。
  10. 請求項8または請求項9に記載の圧電アクチュエータの駆動制御方法において、
    前記設定パルス幅を、複数の電圧で生成された制御信号の当該電圧に応じて選択する
    ことを特徴とする圧電アクチュエータの駆動制御方法。
  11. 請求項8から請求項10のいずれかに記載の圧電アクチュエータの駆動制御方法において、
    前記圧電素子の一方の端子と高電圧部との間に接続された第1スイッチ手段と、
    前記圧電素子の他方の端子と高電圧部との間に接続された第2スイッチ手段と、
    前記圧電素子の他方の端子と低電圧部との間に接続された第3スイッチ手段と、
    前記圧電素子の一方の端子と低電圧部との間に接続された第4スイッチ手段と、
    前記第1から第4スイッチ手段を制御するゲートドライバとを設け、
    前記ゲートドライバは、第1および第4スイッチ手段をオン、第2および第3スイッチ手段をオフにして前記圧電素子に第1方向の電荷を印加する状態と、第1および第4スイッチ手段をオフ、第2および第3スイッチ手段をオンにして前記圧電素子に前記第1方向とは逆方向の第2方向の電荷を印加する状態とを切り替えることで、前記圧電素子に交番駆動電圧を印加し、
    前記第1スイッチ手段と第4スイッチ手段とが前記圧電素子の一方の端子に同時に通電する貫通電流を抑制するため、および、前記第2スイッチ手段と第3スイッチ手段とが前記圧電素子の他方の端子に同時に通電する貫通電流を抑制するために、前記駆動パルス信号の周期に挿入するデットタイムを生成するに際して、前記駆動パルス信号が前記設定パルス幅となるように、当該デットタイムを可変に生成する
    ことを特徴とする圧電アクチュエータの駆動制御方法。
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