JP2007087872A - プラズマ表面処理方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大気圧下において、被処理体の材質を問わず、かつ被処理体表面へのダメージを与えず、かつ処理効率の優れた生産性の良いプラズマ表面処理方法および装置の提供を目的とする。
【解決手段】大気圧下あるいは大気圧近傍下で、予め所定の温度まで加熱されたプラズマ生成ガスを反応部21にてプラズマ励起させ、生成した活性種を含む高温ガス15を被処理体16表面まで移動させ、被処理体16表面を処理することにより、大気圧下において、被処理体の材質を問わず、かつ被処理体表面へのダメージを与えずかつ処理効率の優れた生産性の良いプラズマ表面処理方法および装置を得る。
【選択図】図4

Description

本発明は、大気圧下あるいは大気圧近傍下でプラズマ励起により生成した活性種により被処理体の表面処理が可能なプラズマ表面処理方法および装置に関する。
従来、大気圧下あるいは大気圧近傍下にあって、プラズマ生成用ガスをプラズマ励起し、生成した活性種により被処理体の表面処理を行う方法が試みられている。例えば、大気圧下で平行に対向配置した誘電体被覆電極間に高電圧を印加し、発生したグロー放電によりプラズマ生成用ガスをプラズマ励起し、生成した活性種を基板表面に輸送して表面処理を行うことが提案されている(特許文献1参照)。この方法は、被処理体が金属または合金の場合でもアーク放電を生ずることがなく、大面積基板の表面処理が可能である。しかしながら、大気圧下で平行に対向配置した誘電体被覆電極間で安定してグロー放電を行うためには、誘電体被覆電極間距離を小さくする必要があり、これにより誘電体被覆電極間を通るプラズマ生成用ガスの流量が制限され、被処理体表面に供給される活性種量が減少し、処理速度の低下という問題があった。さらに、大気圧下で安定したグロー放電を行うためには、誘電体被覆電極間の印加電圧が大きくなってしまうという問題があった。
また、沿面放電用電極の放電電極あるいは放電電極を覆う誘電体と被処理体表面を対向して近接配置し、沿面放電により放電電極表面のガスをプラズマ励起し、生成した活性種にて被処理体の表面を処理する方法が提案されている(特許文献2参照)。この方法は、沿面放電によるプラズマ励起にて生成した活性種が多く存在する放電電極表面と被処理体表面を接近させることが可能である。しかしながら、被処理体が金属または金属表面を有する場合、放電電極と被処理体間でアーク放電を生じ、被処理体表面にダメージを与える可能性があり、被処理体が絶縁体であっても放電電極表面の高密度プラズマが被処理体表面にダメージを与える可能性がある。また、沿面放電用電極および被処理体がともに静止した状態で表面処理を行うと、沿面放電用電極上で沿面放電領域のムラ(沿面放電が強く行われている部分、弱く行われている部分、あるいは行われていない部分)が放電電極形状に対応する形で存在する。このため、沿面放電領域のムラに対応する形で被処理体の表面処理状態にバラツキが発生するという問題があった。
そこで、上記問題を解決する目的で、本発明者らは沿面放電にて生成した活性種を吹き出し口より被処理体表面に移動させ、被処理体表面を処理する方法を提案し、研究を重ねている。発明者らの考案した方法では、活性種の生成部と処理部を分離していることで、被処理体にダメージを与えることなく均一な表面処理が可能となっている。
特許第2537304号公報 特開平9−186135号公報
しかしながら、この方法では、生成部と処理部を分離した構成のため、被処理体表面までの大気中移動時に活性種が低減し、そのため表面処理効率が低下し表面処理に時間を要するという問題が発生している。
そこで、本発明では、発明者らが提案している大気圧下において、被処理体の材質を問わず、かつ被処理体表面へのダメージを与えず、かつ処理効率の優れた生産性の良いプラズマ表面処理方法および装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、大気圧下あるいは大気圧近傍下で、予め所定の温度まで加熱されたプラズマ生成ガスを反応部にてプラズマ励起させ、生成した活性種を含む高温ガスを被処理体表面まで移動させ、被処理体表面を処理することを特徴とするものである。
これにより、大気圧下あるいは大気圧近傍下において活性種を含む高温ガスを安定して被処理体表面に供給でき、かつ高温ガスの熱エネルギーにより被処理体表面の有機固着物の蒸発除去と活性種の反応性によって効率よく表面処理を行うことが可能となる。また、反応部の高密度プラズマ状態である放電領域と被処理体表面の接触が不可能な構造であるため、被処理体表面が高密度プラズマによる直接ダメージを受けない。また、金属表面を有する被処理体に対してもアーク放電を発生しないため、表面処理可能な被処理体の材質に制限がない。また、大面積の被処理体に対しても表面処理が可能である。さらに、プラズマ生成用ガスの種類、構成、流量等を変えることで表面改質、酸化膜形成、エッチング、アッシング等の表面処理が効率よく処理可能となる。
本願の第1の発明は、大気圧下あるいは大気圧近傍下で、予め所定の温度まで加熱されたプラズマ生成ガスを反応部にてプラズマ励起させ、生成した活性種を含む高温ガスを被処理体表面まで移動させ、被処理体表面を処理するプラズマ表面処理方法である。この構成により、反応部と表面処理部が分離でき、大気圧下あるいは大気圧近傍下において活性種を含む高温ガスを安定して被処理体表面に供給でき、かつ高温ガスの熱エネルギーにより被処理体表面の有機固着物の蒸発除去と活性種の反応性によって効率よく表面処理を行うことが可能となる。また、反応部の高密度プラズマ状態である放電領域と被処理体表面の接触が不可能な構造であるため、被処理体表面が高密度プラズマによる直接ダメージを受けない。また、金属表面を有する被処理体に対してもアーク放電を発生しないため、表面処理可能な被処理体の材質に制限がない。また、大面積の被処理体に対しても表面処理が可能である。さらに、プラズマ生成用ガスの種類、構成、流量等を変えることで表面改質、酸化膜形成、エッチング、アッシング等の表面処理が効率よく処理可能となる。
本願の第2の発明は、プラズマ生成ガスの温度が、100℃〜350℃であることを特徴とするプラズマ表面処理方法である。この構成により、活性種に影響を及ぼすことなく表面処理に必要な熱エネルギーを有する高温ガスを被処理体表面に供給することで、効率よい表面処理が可能となる。なお、表面処理に必要な熱エネルギーとして100℃以上は必要であり、かつ350℃以上では活性種の消滅が促進される。したがって、活性種を含むガス温度を100℃〜350℃とすることで、最も効率良く熱エネルギーを併用して、プラズマ表面処理に適した活性種を含む高温ガス体を生成できる。
本願の第3の発明は、反応部が、誘電体層を介して放電電極と誘導電極を対向させた沿面放電用電極にて構成されていることを特徴とするプラズマ表面処理方法である。反応部が放電電極と誘導電極を対抗させた沿面放電用電極にて構成されていることから、大気圧下で安定した放電が可能となり、かつ沿面放電電極を幅広にすることで、大面積の被処理対に対しても表面処理ができる。また、沿面放電電極の放電電極のパターン形状を任意に設定できるため、活性種の濃度分布が調整できる。これにより、沿面放電電極の放電電極のパターン形状を適性に選択することで、反応部の吹き出し口から均一で効率よく活性種を含む高温ガスを供給することが可能となる。
本願の第4の発明は、プラズマ生成用ガス供給部と、プラズマ生成用ガス供給部に接続され、プラズマ生成ガスを予め加熱するガス加熱部と、ガス加熱部に接続され、かつ放電電極部がガス加熱部より供給されるプラズマ生成用ガスと接触する向きに配置され、かつ放電電極部に交流高電圧電源あるいはパルス高電圧電源が接続されて、放電電極部に高電圧を印加することで生じる放電によって放電電極部表面に生成される活性種を被処理体表面に移動させるための吹き出し口を有する反応部と、吹き出し口に近接して配置された被処理体を移送するための移送機構部とを備えたプラズマ表面処理装置である。この構成により、反応部の高密度プラズマ状態である放電領域と被処理体表面の接触がない状態で、反応部に設けた吹き出し口と被処理体表面を近接させることが可能であるため、活性種を含む高温ガスを吹き出し口から被処理体表面へ効率良く供給できる。これにより、被処理体表面へのダメージが少なく、あらゆる被処理体に対して表面処理が可能となり、反応部の吹き出し口から活性種を含む高温ガスを効率よく供給可能なプラズマ表面処理装置を提供できる。
本願の第5の発明は、放電電極部が誘電体層を介して放電電極と誘導電極を対向させた沿面放電用電極であることを特徴とするプラズマ表面処理装置である。反応部が放電電極と誘導電極を対抗させた沿面放電用電極にて構成されていることから、大気圧下で安定した放電が可能となり、かつ沿面放電電極を幅広にすることで、大面積の被処理対に対しても表面処理ができる。また、沿面放電電極の放電電極のパターン形状を任意に設定できるため、活性種の濃度分布が調整できる。これにより、沿面放電電極の放電電極のパターン形状を適性に選択することで、反応部の吹き出し口から均一で効率よく活性種を含む高温ガスを供給することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図1から図6を用いて説明する。なお、これらの図面において同一の部材には同一の符号を付しており、重複した説明は省略している。また、実施の形態において示されている数値などは種々選択し得る中の一例であり、これに限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の一実施の形態におけるプラズマ表面処理装置の反応部を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は縦断面図、(c)は放電電極の形状および沿面放電領域を示す横断面図、(d)は沿面放電用電極の誘導電極の形状を示す横断面図である。
図1(a)に示すように、この反応部は、放電電極部としての1つの沿面放電用電極1、反応部構成体2,3、プラズマ生成用ガス供給部4、沿面放電用電極1の表面に生成される活性種を被処理体表面に移動させるための吹き出し口5およびプラズマ生成用ガス供給部4に接続され、プラズマ生成用ガスを予め加熱するプラズマ生成用ガス加熱部6から構成されている。
沿面放電用電極1は、図1(b)に示すように、放電電極7、誘電体8、誘導電極10および誘電体11から構成されている。放電電極7は、100〜350℃に加熱されたプラズマ生成用ガスと接触するように反応部構成体2および反応部構成体3に取付けられている。放電電極7と誘導電極10の間には、交流高電圧電源あるいはパルス高電圧電源12が接続されている。プラズマ生成用ガス加熱部6は、高温加熱された電熱線やパネル等にプラズマ生成用ガスを接触させることでプラズマ生成用ガス加熱を行う。
図1(c)に示すように沿面放電領域9を構成する放電電極7の形状は、例えばメッシュやストライプ等の開口部を有する形状が望ましいが、任意の形状を選択できる。沿面放電においては放電電極7の形状に応じてプラズマが発生するため、このプラズマにより生成される活性種の分布も放電電極7によって決まる。従って、本発明では、沿面放電用電極1の放電電極7の形状を適性に選択することで、活性種の濃度や分布の調整が可能となっている。
図1(d)に示すように、誘導電極10の形状は開口部のない板状が望ましいが、任意の形状を選択できる。沿面放電用電極1において、誘電体8および誘電体11の材質は、プラスチック等の有機材料やガラス、セラミックス等の無機材料で耐熱性を有するものが望ましい。放電電極7の材質は導電性材料とし、例えば金属、導電性セラミックス等が考えられる。また、沿面放電による放電電極7のスパッタリングを抑制するため、放電電極7表面に耐プラズマ性のコーティングあるいは表面処理を行うことが考えられる。ベルトコンベアに置かれた大面積の被処理体あるいは幅が広いテープ材へ表面処理を行う場合は、被処理体の表面処理領域の幅に合わせて放電電極7および誘導電極10の幅を広くした沿面放電用電極1を用いればよく、表面処理幅、面積に制約はない。
図2は本発明の一実施の形態におけるプラズマ表面処理装置の反応部を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。
図2(a)に示すように、この反応部は、2つの沿面放電用電極1、スペーサー13、反応部構成体3、プラズマ生成用ガス供給部4、吹き出し口5およびプラズマ生成用ガス加熱部6から構成されている。
図2(b)に示すように、沿面放電用電極1は、放電電極7が100〜350℃に加熱されたプラズマ生成用ガスと接触するようにスペーサー13および反応部構成体3に取付けられている。放電電極7と誘導電極10の間には、交流高電圧電源あるいはパルス高電圧電源12が接続されている。図2に示す反応部では、同一形状の2つの沿面放電用電極1で構成されているため、図1に示す反応部の場合よりも放電領域が2倍となる。これにより図1の反応部よりも多くの活性種を被処理体表面に供給することが可能となり、処理速度を上げることができる。
図3は本発明の一実施の形態におけるプラズマ表面処理装置の反応部を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。
図3(a)に示すように、この反応部は、板状の沿面放電用電極1を丸めて筒状にした1つの筒状沿面放電用電極14、反応部構成体3、プラズマ生成ガス供給部4、吹き出し口5およびプラズマ生成用ガス加熱部6から構成されている。
図3(b)に示すように、筒状沿面放電用電極14は、放電電極7が100〜350℃に加熱されたプラズマ生成用ガスと接触するように反応部構成体3に取付けられている。放電電極7と誘導電極10の間には、交流高電圧電源あるいはパルス高電圧電源12が接続されている。図3に示す反応部では、反応部で生成された活性種をスポット的に被処理体表面に供給できるために、図2に示す反応部に比べてさらに多くの活性種を供給することが可能となっている。
上記図1〜図3に示す反応部を有するプラズマ表面処理装置を用いることで、大気圧下あるいは大気圧近傍下において、予め所定の温度まで加熱されたプラズマ生成ガスを反応部にてプラズマ励起させ、反応部の高密度プラズマ状態である沿面放電領域9と被処理体表面の接触がない状態で、反応部に設けた吹き出し口5と被処理体表面を近接させることが可能である。そのため、寿命が短いとされる活性種を含む100〜350℃に加熱された活性種を含む高温ガス15を吹き出し口5から被処理体表面へ効率良く供給できる。よって、被処理体表面が高密度プラズマによる直接ダメージを受けないため、金属表面を有する被処理体に対してもアーク放電を発生することがない。また、沿面放電用電極1を広幅にすることで、大面積の被処理体に対しても表面処理が可能である。さらに、沿面放電用電極1の放電電極7のパターン形状には自由度があるので、このパターン形状を適性に選択することで、反応部の吹き出し口5から活性種を均一に供給でき、かつ濃度調整も可能となっている。また、プラズマ生成ガスが予め100〜350℃に加熱されているので、高温ガスの熱エネルギーによる被処理体表面の有機固着物の蒸発除去と活性種の反応性を併用した表面処理ができるため、活性種の寿命による表面処理低下を補い、生産性良く表面処理可能となっている。ここで、100℃未満では熱エネルギーによる有機固着物の蒸発除去が不十分であり、かつ350℃を超えると活性種の安定性に影響し極端に寿命が短くなってしまい、表面処理効果が低下する。従って、プラズマ生成ガスの温度は100℃〜350℃の範囲が適している。
さらに、プラズマ生成用ガスの種類、構成、流量、温度等を変えることで表面改質、酸化膜形成、エッチング、アッシング等の表面処理が可能である。表面改質に使用するプラズマ生成用ガスの一例としては、酸素、空気、窒素、希ガス(Ar、He、Kr、Xe)等が挙げられる。これらを単体、あるいは混合して使用することで、被処理体表面の親水性化・疎水性化・表面粗化・表面硬化・有機汚染物質除去等の表面改質が行われる。希ガスの中ではArが最も安価であり、ランニングコスト面で優れている。プラズマ生成用ガスとして窒素を使用した場合、窒素の活性種により被処理体の表面窒化処理が行われ、表面硬化が可能である。酸化膜形成は主に半導体の絶縁膜(SiO2)形成での利用が考えられ、使用するプラズマ生成用ガスの一例としては、酸素、あるいは酸素を含む希ガス等が挙げられる。エッチングに使用するプラズマ生成用ガスの一例としては、エッチングガスであるCF4等が挙げられ、希ガス(Ar、He、Kr、Xe)と混合しての使用が考えられる。アッシングに使用するプラズマ生成用ガスの一例としては、酸素、空気、酸素を含んだ希ガス(Ar、He、Kr、Xe)等が挙げられる。また、大気圧下あるいは大気圧近傍下において表面処理が可能な構成となっているため、真空系装置が不要であり、設備へのインライン化が容易となっている。
(実施の形態2)
図4は本発明の一実施の形態におけるプラズマ表面処理装置を示す図であって、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
図4(a)および(b)に示すように、プラズマ表面処理装置に固定された反応部21は、被処理体16の表面に対して垂直方向に配置されている。図4は、ベルトコンベア17上の被処理体16に、100〜350℃に加熱された活性種を含む高温ガス15を吹きつけることにより表面処理を行う例を示している。ベルトコンベア17は、反応部21の吹き出し口に近接して配置された移送機構部である。一般的に、反応部21で生成されたプラズマ中の活性種は寿命が短い。活性種を被処理体16表面まで移動させるためには吹き出し口5と被処理体16表面の間隔は小さい方が望ましく、間隔が小さくなる程、表面処理速度は速くなる。一例として間隔は1〜10mmが考えられる。反応部21と被処理体16は、局所排気装置18の隔離壁で覆われており、被処理体16表面へ供給されたプラズマは被処理体16表面と反応後、吸引管19により吸引、無害化され、排気あるいは高価なガスは回収、再利用できる構成となっている。このプラズマ表面処理装置では、反応部21に対して、個々の被処理体16をベルトコンベアにて移送するため、連続的に均一に表面処理ができ、生産性に優れた表面処理が可能である。
また、図5は本発明の一実施の形態における別のプラズマ表面処理装置を示す縦断面図である。これは反応部21が固定された状態で、テープ材23である被処理体に表面処理をリール・トゥ・リールで行う例である。ここでいうテープ材23とは、樹脂、金属、テープ配線基板等を指す。広幅のテープ材に対しても、反応部21の幅をテープ材幅に合わせることでリール・トゥ・リールにて連続的に処理ができ、連続生産に優れた表面処理が可能となっている。
図6は本発明の一実施の形態におけるさらに別のプラズマ表面処理装置を示す断面図である。これは反応部21が多関節ロボット26の先端に固定された状態で、被処理体27形状に対応して移動し、被処理体27が表面処理時に移動しない例である。これにより、複雑な形状の表面に対しても均一表面処理が可能となる。
本発明のプラズマ表面処理方法および装置は、大気圧下あるいは大気圧近傍下でプラズマ励起により生成した活性種により被処理体の表面処理が可能なプラズマ表面処理方法および装置として有用である。特に、本発明は、大気圧下において、被処理体の材質を問わず、かつ被処理体表面へのダメージを与えず、かつ処理効率の優れた生産性の良いプラズマ表面処理方法および装置として好適である。
本発明の一実施の形態におけるプラズマ表面処理装置の反応部を示す図であって、(a)斜視図、(b)縦断面図、(c)放電電極の形状および沿面放電領域を示す横断面図、(d)沿面放電用電極の誘導電極の形状を示す横断面図 本発明の一実施の形態におけるプラズマ表面処理装置の反応部を示す図であって、(a)斜視図、(b)縦断面図 本発明の一実施の形態におけるプラズマ表面処理装置の反応部を示す図であって、(a)斜視図、(b)縦断面図 本発明の一実施の形態におけるプラズマ表面処理装置を示す図あって、(a)縦断面図、(b)(a)のA−A線断面図 本発明の一実施の形態における別のプラズマ表面処理装置を示す縦断面図 本発明の一実施の形態におけるさらに別のプラズマ表面処理装置を示す断面図
符号の説明
1 沿面放電用電極
2,3 反応部構成体
4 プラズマ生成用ガス供給部
5 吹き出し口
6 プラズマ生成用ガス加熱部
7 放電電極
8 誘電体
9 沿面放電領域
10 誘導電極
11 誘電体
12 交流高電圧電源あるいはパルス高電圧電源
13 スペーサー
14 筒状沿面放電用電極
15 活性種を含む高温ガス
16 被処理体
17 ベルトコンベア
18 局所排気装置
19 吸引管
20 切欠き部
21 反応部
22 電磁弁
23 テープ材
24 ローラー
25 支持板
26 多関節ロボット
27 被処理体

Claims (5)

  1. 大気圧下あるいは大気圧近傍下で、予め所定の温度まで加熱されたプラズマ生成ガスを反応部にてプラズマ励起させ、
    生成した活性種を含む高温ガスを被処理体表面まで移動させ、
    被処理体表面を処理することを特徴とするプラズマ表面処理方法。
  2. 前記プラズマ生成ガスの温度が、100℃〜350℃であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表面処理方法。
  3. 前記反応部が、誘電体層を介して放電電極と誘導電極を対向させた沿面放電用電極にて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表面処理方法。
  4. プラズマ生成用ガス供給部と、前記プラズマ生成用ガス供給部に接続され、プラズマ生成用ガスを予め加熱するガス加熱部と、前記ガス加熱部に接続され、かつ放電電極部が前記ガス加熱部より供給されるプラズマ生成用ガスと接触する向きに配置され、かつ前記放電電極部に交流高電圧電源あるいはパルス高電圧電源が接続されて、前記放電電極部に高電圧を印加することで生じる放電によって前記放電電極部表面に生成される活性種を被処理体表面に移動させるための吹き出し口とを有する反応部と、
    前記吹き出し口に近接して配置された被処理体を移送するための移送機構部とを備えたことを特徴とするプラズマ表面処理装置。
  5. 前記放電電極部が、誘電体層を介して放電電極と誘導電極を対向させた沿面放電用電極であることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ表面処理装置。
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