JP2002237463A - 半導体素子の製造方法及び装置 - Google Patents

半導体素子の製造方法及び装置

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JP2002237463A
JP2002237463A JP2001226885A JP2001226885A JP2002237463A JP 2002237463 A JP2002237463 A JP 2002237463A JP 2001226885 A JP2001226885 A JP 2001226885A JP 2001226885 A JP2001226885 A JP 2001226885A JP 2002237463 A JP2002237463 A JP 2002237463A
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gas
electric field
solid dielectric
plasma
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Koji Shimonishi
弘二 下西
Yuji Eguchi
勇司 江口
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体素子の製造工程における薄膜の製造に
おいて、大気圧近傍の圧力下で均一なグロー放電プラズ
マを継続して発生させ、安定してグロー放電プラズマ処
理を行う方法を用いて、薄膜を容易に製造する方法及び
その装置の提供。 【解決手段】 半導体素子の積層体成形工程において、
大気圧近傍の圧力下で対向電極間に原料ガスを導入し、
該対向電極間にパルス状の電界を印加することにより原
料ガスをグロー放電プラズマ化させ、薄膜を形成するこ
とを特徴とする半導体素子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子におけ
る薄膜積層体を常圧プラズマCVD法により形成する半
導体素子の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、半導体素子の一般的構成として
は、図1に示すように、基板1、シリコン膜2、ソース
電極3、ドレイン電極4、層間絶縁体5、ゲート電極
6、パシベーション膜(保護膜)7等からなっている。
ここで、基材としては、ガラス基板又はウェーハ基板等
からなり、電極としては、Al、Cu等の金属又は金属
化合物等からなり、パシベーション膜及び層間絶縁体と
しては、酸化珪素、窒化珪素、炭化珪素等からなり、シ
リコン層としては、a−Si層及びa−SiにP、B、
As、Ge等をドーピングした材料等からなっている。
【0003】半導体素子は、これらの上記材料を要求機
能に応じて組み合わせ、基材等の洗浄後、その上に電
極、絶縁膜、シリコン層等の薄膜を形成し、さらにドー
ピング、アニール、レジスト処理(例えば、塗布、現
像、ベーキング、レジスト剥離等)を行い、続いて露光
・現像、エッチング等を繰り返す複雑な工程により製造
されている。これらの製造工程においては、絶縁膜の形
成、保護膜の形成、電極の形成、シリコン膜の形成等の
薄膜形成が重要であり、その形成方法として、主にプラ
ズマ処理方法が用いられている。
【0004】薄膜の形成法としては、一般に、低圧プラ
ズマCVD,常圧熱CVD、蒸着、スパッタリングなど
がある。また、これまでの常圧プラズマCVDは、ヘリ
ウム雰囲気下など、ガス種が限定されていた。例えば、
ヘリウム雰囲気下で処理を行う方法が特開平2−486
26号公報に、アルゴンとアセトン及び/又はヘリウム
からなる雰囲気下で処理を行う方法が特開平4−745
25号公報に開示されている。
【0005】しかし、上記方法はいずれも、ヘリウム又
はアセトン等の有機化合物を含有するガス雰囲気中でプ
ラズマを発生させるものであり、ガス雰囲気が限定され
る。さらに、ヘリウムは高価であるため工業的には不利
であり、有機化合物を含有させた場合には、有機化合物
自身が被処理体と反応する場合が多く、所望する表面改
質処理が出来ないことがある。
【0006】さらに、従来の方法では、処理速度が遅く
工業的なプロセスには不利であり、また、プラズマ重合
膜を形成させる場合など、膜形成速度より膜分解速度の
方が早くなり良質の薄膜が得られないという問題があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題に鑑み、半導体素子の製造工程における薄膜の製造
において、大気圧近傍の圧力下で均一なグロー放電プラ
ズマを継続して発生させ、安定してグロー放電プラズマ
処理を行う方法を用いて半導体素子上に、薄膜を容易に
製造することができる方法及びその装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究した結果、大気圧条件下で安定した
放電状態を実現できる放電プラズマ法により、簡便に薄
膜を形成できることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】すなわち、本発明の第1(請求項1の発
明)は、半導体素子の積層体成形工程において、大気圧
近傍の圧力下で対向電極間に原料ガスを導入し、該対向
電極間にパルス状の電界を印加することにより原料ガス
をグロー放電プラズマ化させ、薄膜を形成することを特
徴とする半導体素子の製造方法である。
【0010】また、本発明の第2(請求項2の発明)
は、パルス状の電界が、電圧立ち上がり時間が100μ
s以下、電界強度が10〜1000kV/cmであるこ
とを特徴とする第1の発明に記載の半導体素子の製造方
法である。
【0011】また、本発明の第3(請求項3の発明)
は、対向電極の少なくとも一方の対向面に固体誘電体を
設置し、一の電極と該固体誘電体との間又は該固体誘電
体同士の間に基材を配置し、当該基材表面に薄膜を形成
することを特徴とする第1又は2に記載の半導体素子の
製造方法である。
【0012】また、本発明の第4(請求項4の発明)
は、一の電極にガス吹き出し口を備えた固体誘電体容器
を配置し、当該ガス吹き出し口に対向させて他の電極を
設け、当該ガス吹き出し口と他の電極との間に基材を配
置し、当該ガス吹き出し口からプラズマ化された原料ガ
スを連続的に排出させ、基材表面に薄膜を形成すること
を特徴とする第1又は2に記載の半導体素子の製造方法
である。
【0013】また、本発明の第5(請求項5の発明)
は、対向電極の少なくとも一方の対向面に固体誘電体を
設置し、一の電極と該固体誘電体との間又は該固体誘電
体同士の間でプラズマ化された原料ガスを基材に吹き付
け、当該基材表面に薄膜を形成することを特徴とする第
1又は2の発明に記載の半導体素子の製造方法である。
【0014】また、本発明の第6(請求項6の発明)
は、対向電極の少なくとも一方の対向面に固体誘電体を
設置し、一の電極と該固体誘電体との間又は該固体誘電
体同士の間でプラズマ化された原料ガスを基材に吹き付
ける際、基材に電界をかけることで、基材表面にプラズ
マ状ガスを選択的に誘導し、当該基材表面に薄膜を形成
することを特徴とする第1又は2の発明に記載の半導体
素子の製造方法である。
【0015】また、本発明の第7(請求項7の発明)
は、対向電極の少なくとも一方の対向面に固体誘電体を
設置し、一の電極と該固体誘電体との間又は該固体誘電
体同士の間に基材を配置し、当該電極間にパルス電界を
印加するようになされていることを特徴とする半導体素
子の製造装置である。
【0016】また、本発明の第8(請求項8の発明)
は、ガス吹き出し口を備えた固体誘電体容器が配設され
た接地電極、及び、当該ガス吹き出し口に対向して設け
られた他の電極を有し、当該ガス吹き出し口から原料ガ
スを連続的に排出させるようになされており、当該接地
電極と当該他の電極との間にパルス電界を印加するよう
になされていることを特徴とする半導体素子の製造装置
である。
【0017】また、本発明の第9(請求項9の発明)
は、ガス導入口とガス吹き出し口とを備えた容器内で、
対向電極の少なくとも一方の対向面に固体誘電体を設置
し、当該対向電極間にパルス電界を印加するようになさ
れ、一の電極と該固体誘電体との間又は該固体誘電体同
士の間でプラズマ化された原料ガスが連続的にガス吹き
出し口から排出され、基材に吹き付けるようになされて
いることを特徴とする半導体素子の製造装置である。
【0018】また、本発明の第10(請求項10の発
明)は、電極間に印加されるパルス電界の立ち上がり時
間及び立ち下がり時間が100μs以下であり、かつ、
電界強度が10〜1000kV/cmであることを特徴
とする第7〜9のいずれかの発明に記載の半導体素子の
製造装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の半導体素子の薄膜の製造
は、大気圧近傍の圧力下でパルス状の電界を印加するこ
とにより発生するプラズマを利用して原料ガスを励起、
分解する常圧プラズマによる方法であって、より詳しく
は、対向電極の少なくとも一方の対向面に固体誘電体を
設置し、当該対向電極間に基材を配置し、当該電極間に
電界を印加することによりグロー放電プラズマ処理を行
う方法、一の電極にガス吹き出し口を備えた固体誘電体
容器を配置し、電極間に電界を印加し、当該ガス吹き出
し口から励起された原料ガスを連続的に排出して基材の
処理を行う方法及び当該電極間で発生した励起原料ガス
を基材に吹き付ける方法である。また、印加される電界
がパルス化されたものであり、電圧立ち上がり時間が1
00μs以下、電界強度が10〜1000kV/cm等
になされていることを特徴とする常圧放電プラズマ処理
方法及び装置である。
【0020】大気圧近傍の圧力下では、ヘリウム、ケト
ン等の特定のガス以外は安定してプラズマ放電状態が保
持されずに瞬時にアーク放電状態に移行することが知ら
れているが、パルス化された電界を印加することによ
り、アーク放電に移行する前に放電を止め、再び放電を
開始するというサイクルが実現されていると考えられ
る。
【0021】大気圧近傍の圧力下においては、本発明の
パルス化された電界を印加する方法によって、初めて、
ヘリウム等のプラズマ放電状態からアーク放電状態に至
る時間が長い成分を含有しない雰囲気において、安定し
て放電プラズマを発生させることが可能となる。
【0022】なお、本発明の方法によれば、プラズマ発
生空間中に存在する気体の種類を問わずグロー放電プラ
ズマを発生させることが可能である。公知の低圧条件下
におけるプラズマ処理はもちろん、特定のガス雰囲気下
の大気圧プラズマ処理においても、外気から遮断された
密閉容器内で処理を行うことが必須であったが、本発明
のグロー放電プラズマ処理方法によれば、開放系、ある
いは、気体の自由な流失を防ぐ程度の低気密系での処理
が可能となる。
【0023】さらに、大気圧での処理により高密度のプ
ラズマ状態を実現出来るため、連続処理等の半導体素子
の製造プロセスを行う上で大きな意義を有する。上記高
密度のプラズマ状態の実現には、本発明が有する2つの
作用が関係する。
【0024】第1に、電界強度が10〜1000kV/
cmで、立ち上がり時間が100μs以下という、急峻
な立ち上がりを有するパルス電界を印加することによ
り、プラズマ発生空間中に存在する気体分子が、効率よ
く励起する作用である。立ち上がりが遅いパルス電界を
印加することは、異なる大きさを有するエネルギーを段
階的に投入することに相当し、まず低エネルギーで電離
する分子、すなわち、第一イオン化ポテンシャルの小さ
い分子の励起が優先的に起こり、次に高いエネルギーが
投入された際にはすでに電離している分子がより高い準
位に励起し、プラズマ発生空間中に存在する分子を効率
よく電離することは難しい。これに対して、立ち上がり
時間が100μs以下であるパルス電界によれば、空間
中に存在する分子に一斉にエネルギーを与えることにな
り、空間中の電離した状態にある分子の絶対数が多く、
すなわちプラズマ密度が高いということになる。
【0025】第2に、ヘリウム以外のガス雰囲気のプラ
ズマを安定して得られることにより、ヘリウムより電子
を多くもつ分子、すなわちヘリウムより分子量の大きい
分子を雰囲気ガスとして選択し、結果として電子密度の
高い空間を実現する作用である。一般に電子を多く有す
る分子の方が電離はしやすい。前述のように、ヘリウム
は電離しにくい成分であるが、一旦電離した後はアーク
に至らず、グロープラズマ状態で存在する時間が長いた
め、大気圧プラズマにおける雰囲気ガスとして用いられ
てきた。しかし、放電状態がアークに移行することを防
止できるのであれば、電離しやすい、質量数の大きい分
子を用いるほうが、空間中の電離した状態にある分子の
絶対数を多くすることができ、プラズマ密度を高めるこ
とができる。従来技術では、ヘリウムが90%以上存在
する雰囲気下以外でのグロー放電プラズマを発生するこ
とは不可能であり、唯一、アルゴンとアセトンとからな
る雰囲気中でsin波により放電を行う技術が特開平4
−74525号公報に開示されているが、本発明者らの
追試によれば、実用レベルで安定かつ高速の処理を行え
るものではない。また、雰囲気中にアセトンを含有する
ため、親水化目的以外の処理は不利である。
【0026】上述のように、本発明は、ヘリウムより多
数の電子を有する分子が過剰に存在する雰囲気、具体的
には分子量10以上の化合物を10体積%以上含有する
雰囲気下において、はじめて安定したグロー放電を可能
にし、これによって表面処理に有利な、高密度プラズマ
状態を実現するものである。
【0027】上記大気圧近傍の圧力下とは、1.333
×10〜10.664×10Paの圧力下を指す。
中でも、圧力調整が容易で、装置が簡便になる9.33
1×10〜10.397×10Paの範囲が好まし
い。
【0028】本発明のプラズマ処理方法の第1(請求項
3の発明)は、一対の対向電極を有し、当該電極の対向
面の少なくとも一方に固体誘電体が設置されている装置
において行われる。プラズマが発生する部位は、上記電
極の一方に固体誘電体を設置した場合は、固体誘電体と
電極との間、上記電極の双方に固体誘電体を設置した場
合は、固体誘電体同士の間の空間である。この固体誘導
体と電極との間又は固体誘電体同士の間に基材を配置し
て処理を行う。
【0029】例えば、図2に表面処理を行う装置の一例
を示す。この装置においては上部電極12と下部電極1
3の電極対向面が固体誘電体によって被覆されており、
上部電極12と下部電極13との間の空間に放電プラズ
マが発生する。容器10は、原料ガス導入口16、ガス
排気口19を備えており、原料ガスは、原料ガス供給部
161から原料ガス導入口16を通って放電プラズマ発
生空間に供給され、ガス排気口19から容器10の外に
排気される。本処理においては、発生した放電プラズマ
に接触した部位が処理されるので、図2の例では被処理
体15の上面が処理される。被処理体の両面に処理を施
したい場合は放電プラズマ発生空間に被処理体を浮かせ
て設置すればよい。
【0030】原料ガスは、プラズマ発生空間に均一に供
給されることが好ましく、図2の装置では、原料ガス導
入口16にガス流の整流機構を有し、また、ガス排気口
19から排気することによって、プラズマ発生空間のガ
ス流れを均一化している。
【0031】上記容器10の材質としては、例えば、樹
脂、ガラス等が挙げられるが、特に限定されない。電極
と絶縁のとれた構造になっていれば、ステンレス、アル
ミニウム等の金属を用いることも出来る。
【0032】上記電極としては、例えば、銅、アルミニ
ウム等の金属単体、ステンレス、真鍮等の合金、金属間
化合物等からなるものが挙げられる。上記対向電極は、
電界集中によるアーク放電の発生を避けるために、対向
電極間の距離が略一定となる構造であることが好まし
い。この条件を満たす電極構造としては、例えば、平行
平板型、円筒対向平板型、球対向平板型、双曲面対向平
板型、同軸円筒型構造等が挙げられる。
【0033】上記固体誘電体は、電極の対向面の一方又
は双方に設置される。この際、固体誘電体と設置される
側の電極が密着し、かつ、接する電極の対向面を完全に
覆うようにする。固体誘電体によって覆われずに電極同
士が直接対向する部位があると、そこからアーク放電が
生じるためである。
【0034】上記固体誘電体の形状は、シート状でもフ
ィルム状でもよいが、厚みが0.01〜4mmであるこ
とが好ましい。厚すぎると放電プラズマを発生するのに
高電圧を要し、薄すぎると電圧印加時に絶縁破壊が起こ
りアーク放電が発生しやすいためである。
【0035】上記固体誘電体の材質としては、例えば、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレ
ート等のプラスチック、ガラス、二酸化珪素、酸化アル
ミニウム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン等の金属
酸化物、チタン酸バリウム等の複酸化物、及びこれらの
複層化したもの等が挙げられる。
【0036】また、上記固体誘電体は、比誘電率が2以
上(25℃環境下、以下同じ)であることが好ましい。
比誘電率が2以上の誘電体の具体例としては、ポリテト
ラフルオロエチレン、ガラス、金属酸化膜等を挙げるこ
とができる。さらに高密度の放電プラズマを安定して発
生させるためには、比誘電率が10以上の固定誘電体を
用いことが好ましい。比誘電率の上限は特に限定される
ものではないが、現実の材料では18,500程度のも
のが知られている。比誘電率が10以上の固体誘電体と
しては、例えば、酸化チタニウム5〜50重量%、酸化
アルミニウム50〜95重量%で混合された金属酸化物
皮膜、または、酸化ジルコニウムを含有する金属酸化物
皮膜からなるが好ましい。
【0037】上記電極間の距離は、固体誘電体の厚さ、
印加電圧の大きさ、プラズマを利用する目的等を考慮し
て適宜決定されるが、0.1〜50mmであることが好
ましく、より好ましくは5mm以下である。50mmを
超えると、均一な放電プラズマを発生させ難い。
【0038】また、本発明のプラズマ処理方法の第2
(請求項4の発明)は、一の電極(接地電極)にガス吹
き出し口を備えた固体誘電体容器を配設し、当該ガス吹
き出し口に対向させて他の電極を設け、当該ガス吹き出
し口と他の電極との間に被処理基材を配置し、当該ガス
吹き出し口から原料ガスを連続的に排出させると同時
に、当該一の電極と当該他の電極との間に電界を印加す
ることによって放電プラズマを発生させる処理方法であ
る。
【0039】例えば、図3は、発生電極間から吹き出し
た励起ガスを用いた放電プラズマ処理装置の一例の断面
を示す図である。図3中、11は電源を表す。12は印
加側電極を表す。13は他の電極を表す。14は固体誘
電体容器を表す。15は被処理基材を表す。16は固体
誘電体容器に原料ガスを導入するガス導入口を表す。1
7はガス吹き出し口を表す。18は一の電極と他の電極
との間隔を変更する治具を表す。
【0040】本発明の固体誘電体容器を用いる方法にお
いては、固体誘電体容器14に原料ガスが導入された状
態で、電極12と電極13との間に電界を印加すること
によって固体誘電体容器14内部で放電プラズマを発生
させる。固体誘電体容器14内部の気体は、ガス吹き出
し口17から被処理基材15に向けて吹き出され、プラ
ズマ状態に励起された原料ガスの成分が被処理基材15
の表面に接触して基材の処理がなされる。よって、固体
誘電体容器14と基材15との相対位置を変化させて、
基材の処理位置を変えることが出来、簡便な装置、か
つ、少量の原料ガスにより、大面積基材の処理や、部分
指定処理が可能となる。
【0041】上記電源11は、パルス電界を印加できる
ようになされているものである。上記の範囲の立ち上が
り時間及び立ち下がり時間、電界強度のパルス電界を印
加することにより、大気圧近傍の条件下及び低温下にお
いて安定した放電状態を実現することが出来る。このよ
うなパルス電界の詳細については後述する。
【0042】上記一の電極12、他の電極13の形状と
しては特に限定されず、図示の平板型形状の他に、円筒
型、球体型等の曲面型形状等が挙げられる。
【0043】上記放電空間の中心部から固体誘電体容器
14の内部、ガス吹き出し口17の中心部を通り、他の
電極13に到る距離は、固体誘電体容器14の肉厚や材
質、基材15の肉厚や材質、印加電圧の大きさ等により
適宜決定されるが、好ましくは、0.5〜30mmであ
る。30mmを超えると、高電圧が必要になり、放電状
態がアーク放電に移行しやすくなり、均一な表面処理が
しにくくなる。
【0044】本発明で使用される固体誘電体容器14の
形状としては特に限定されず、例えば、方形、円筒状、
球状等が挙げられる。
【0045】上記固体誘電体容器14には、一の電極1
2が配設されている。図4、5は、一の電極と固体誘電
体容器の配設の例を示す図である。固体誘電体容器14
が方形の場合には、ガス吹き出し口17が設けられてい
る面以外の面に一の電極12を配設してもよい。一の電
極12が配設される固体誘電体容器14の面の肉厚とし
ては、0.03〜30mmが好ましい。0.03mm未
満であると、高電圧印加時に絶縁破壊が起こりアーク放
電が生じることがある。
【0046】上記固体誘電体容器14は、ガス導入口1
6とガス吹き出し口17とを備えるものである。ガス吹
き出し口17の形状としては特に限定されず、例えば、
スリット状のもの、多数の孔からなるもの、固体誘電体
容器が形成する突端状のもの等が挙げられる。図6、
7、8は、ガス吹き出し口17の例を示す図である。
【0047】また、本発明の固体誘電体容器は、図3に
示すガス導入口を備えた形態以外に、固体誘電体容器自
身がガス貯蔵能を有するものであってもよい。
【0048】図3の治具18は、他の電極13とガス吹
き出し口17との間隔を自在に変更することができるも
のである。治具18により、例えば、被処理基材15が
大面積状物である場合、他の電極13とガス吹き出し口
17との間隔を一定に保持しながら連続的に移動して表
面処理することができ、基材15の一部のみを処理する
場合、他の電極13とガス吹き出し口17との間隔を自
在に変更して連続的な表面処理、部分的な表面処理等を
することができる。ただし、ガス吹き出し口17と被処
理基材15との間の間隔が長すぎると、空気と接触する
確率が高くなり処理効率が落ちるので注意を要する。
【0049】また、本発明のプラズマ処理方法の第3
(請求項5の発明)は、対向電極の少なくとも一方の対
向面に固体誘電体を設置し、一の電極と該固体誘電体又
は該固体誘電体同士の間で励起された原料ガスを基材に
吹き付け、当該基材表面に薄膜を形成する方法である。
【0050】例えば、図9に装置の一例を示す。ガス導
入口16とガス吹き出し口17を備えた容器10内で、
対向電極12、12’の少なくとも一方の対向面に固体
誘電体を設置し、一方の電極と該固体誘電体又は該固体
誘電体同士の間で励起された原料ガスが矢印方向に連続
的に排出され、ガス吹き出し口17からロールで移動し
ているフィルム状又は板状基材21の表面に吹き付けら
れ基材上に薄膜22を形成する。
【0051】この方法による薄膜形成では、被成膜物で
ある半導体素子等は、直接高電界プラズマ空間にさらさ
れることが無く、表面のみにプラズマ状態のガスを運
び、薄膜形成を行うので電気的熱的負担が軽減された好
ましい方法である。
【0052】また、本発明の第3の方法においては、基
材に電界をかけることで、基材表面にプラズマ状ガスを
選択的に誘導して薄膜を形成することができる(請求項
6の発明)。上記電界としては、パルス状又は高周波電
界、連続波、定電界負荷(一定の電圧にするなど)など
を挙げることができる。例えば、図10に示すように、
基材21に電源11を接続し、パルス電界等を加えるこ
とができる。
【0053】以下、本発明のパルス電界について説明す
る。図11にパルス電圧波形の例を示す。波形(a)、
(b)はインパルス型、波形(c)はパルス型、波形
(d)は変調型の波形である。図11には電圧印加が正
負の繰り返しであるものを挙げたが、正又は負のいずれ
かの極性側に電圧を印加するタイプのパルスを用いても
よい。また、直流が重畳されたパルス電界を印加しても
よい。本発明におけるパルス電界の波形は、ここで挙げ
た波形に限定されず、さらに、パルス波形、立ち上がり
時間、周波数の異なるパルスを用いて変調を行ってもよ
い。上記のような変調は高速連続表面処理を行うのに適
している。
【0054】上記パルス電界の立ち上がり時間及び立ち
下がり時間は、100μs以下であり、好ましくは10
μs以下である。100μsを超えると放電状態がアー
クに移行しやすく不安定なものとなり、パルス電界によ
る高密度プラズマ状態を得られにくくなる。また、立ち
上がり時間及び立ち下がり時間が短いほどプラズマ発生
の際のガスの電離が効率よく行われるが、40ns未満
の立ち上がり時間のパルス電界は実現しにくい。より好
ましくは50ns〜5μsである。なお、ここでいう立
ち上がり時間とは、電圧(絶対値)が連続して増加する
時間、立ち下がり時間とは、電圧(絶対値)が連続して
減少する時間を指すものとする。
【0055】また、パルス電界の立ち下がり時間も急峻
であることが好ましく、立ち上がり時間と同様の100
μs以下のタイムスケールであることが好ましい。パル
ス電界発生技術によっても異なるが、例えば本発明の実
施例で使用した電源装置では、立ち上がり時間と立ち下
がり時間とが同じ時間に設定できる。
【0056】上記パルス電界の電界強度は、10〜10
00kV/cmであり、好ましくは20〜300kV/
cmである。電界強度が10kV/cm未満であると処
理に時間がかかりすぎ、1000kV/cmを超えると
アーク放電が発生しやすくなる。
【0057】上記パルス電界の周波数は、0.5kHz
以上であることが好ましい。0.5kHz未満であると
プラズマ密度が低いため処理に時間がかかりすぎる。上
限は特に限定されないが、常用されている13.56M
Hz、試験的に使用されている500MHzといった高
周波帯でも構わない。負荷との整合のとり易さや取り扱
い性を考慮すると、500kHz以下が好ましい。この
ようなパルス電界を印加することにより、処理速度を大
きく向上させることができる。
【0058】また、上記パルス電界におけるひとつのパ
ルス継続時間は、200μs以下であることが好まし
く、より好ましくは3〜200μsである。200μs
を超えるとアーク放電に移行しやすくなる。ここで、ひ
とつのパルス継続時間とは、図11中に例を示してある
が、ON、OFFの繰り返しからなるパルス電界におけ
る、ひとつのパルスの連続するON時間を言う。
【0059】以上の特徴から、本発明の装置は、半導体
素子の製造において、ガス種類の変更、電界条件の変
更、成膜環境を変更すること等により、基板上に、それ
ぞれ、電極形成、層間絶縁膜形成、パシベーション膜形
成(保護膜)、Si膜形成等の薄膜形成が可能となる。
【0060】例えば、電極膜形成用の原料ガスとして、
Al、Cu、Si、Ti、Sn等の金属の金属−水素化
合物、金属−ハロゲン化合物、金属アルキル化合物等の
原料ガス、例えば有機アルミニウム化合物ガス等を用い
て金属膜を形成することができる。また、層間絶縁膜等
の金属酸化物薄膜用としては、金属−水素化合物、金属
−ハロゲン化合物、アルキル金属化合物等と酸素あるい
はアルコレートガス等の原料ガスを用いて、SiO
TiO、SnO等の金属酸化物薄膜を形成すること
ができる。層間絶縁膜の内の最終絶縁膜であるパシベー
ション膜用としては、主として窒化珪素膜を形成するガ
ス、例えばシラン系ガスと窒素含有ガス等を用いてSi
膜等を形成することができる。さらに、Si系膜
用ガスとしては、Si−水素系ガス、Si−ハロゲン系
ガス、Si−フッ素系ガス、例えば、シラン、ジシラン
等を用いアモルファスSi膜、ポリSi膜、Si−C膜
等の薄膜が形成され、シラン系ガスにGeH、AsH
、B等の不純物ガスを混合させることによりア
モルファスSi層にP、B、As、Ge等がドーピング
された薄膜を形成することができる。
【0061】さらに、基材表面に電気的、光学的機能を
与えることができ、特に、層間絶縁体及びパシベーショ
ン膜等の成膜は、IC回路、太陽電池、液晶ディスプレ
ーのスイッチ等、その他の半導体装置にも適用可能であ
る。
【0062】経済性及び安全性等の観点から、原料ガス
が不活性ガスによって希釈された雰囲気中で処理を行う
ことが好ましい。不活性ガスとしては、例えば、ネオ
ン、アルゴン、キセノン等の希ガス、窒素気体等が挙げ
られる。これらは単独でも2種以上を混合して用いても
よい。従来、大気圧近傍の圧力下においては、ヘリウム
の存在下の処理が行われてきたが、本発明のパルス化さ
れた電界を印加する方法によれば、上述のように、ヘリ
ウムに比較して安価なアルゴン、窒素気体中における安
定した処理が可能である。
【0063】従来、大気圧近傍の圧力下においては、ヘ
リウムが大過剰に存在する雰囲気下で処理が行われてき
たが、本発明の方法によれば、ヘリウムに比較して安価
なアルゴン、窒素気体中における安定した処理が可能で
あり、さらに、これらの分子量の大きい、電子をより多
く有するガスの存在下で処理を行うことにより、高密度
プラズマ状態を実現し、処理速度を上げることが出来る
ため、工業上大きな優位性を有する。
【0064】原料ガスの不活性ガスとの混合比は、ガス
の種類により適宜決定される。原料ガスの濃度が高すぎ
ると成膜に寄与しない余分な反応が起こりやすくなるた
め、原料ガスの濃度は0.001〜10体積%とするこ
とが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5体積
%である。
【0065】本発明のパルス電界を用いた大気圧放電で
は、全くガス種に依存せず、電極間において直接大気圧
に放電を生じせしめることが可能であり、より単純化さ
れた電極構造、放電手順による大気圧プラズマ装置、及
び処理手法でかつ高速処理を実現することができる。ま
た、パルス周波数、電圧、電極間隔等のパラメータによ
り各薄膜に関する半導体素子処理パラメータも調整でき
る。さらに、印加パルス電界の形状及び変調を含む周波
数制御により選択励起が可能であり、特定化合物の成膜
速度を選択的に向上させたり不純物等の純度制御が可能
である。
【0066】本発明のグロー放電プラズマ処理は、基材
を加熱または冷却して行ってもよいが、室温下で充分可
能であり、従来法の成膜温度より低温下で処理できると
ころに特徴がある。上記グロー放電プラズマ処理に要す
る時間は、印加電圧、原料ガスの種類および混合気体中
の割合等を考慮して適宜決定される。
【0067】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもので
はない。
【0068】実施例1 図9のような平行平板型電極を用いた。電極12(ステ
ンレス(SUS304)製、幅300mm×長さ100
mm×厚み20mm)と電極12’(ステンレス(SU
S304)製、幅300mm×長さ100mm×厚み2
0mm)に固体誘電体としてアルミナを1mmの厚さに
溶射して、2mmの間隔を置いて平行に設置し、吹き出
し口から5mm離れた位置にポリイミドフィルム(大き
さ:100×100mm、厚み:50μm)を被成膜基
材として設置した。
【0069】油回転ポンプで装置内が1.333×10
Paになるまで排気を行った。次にアルゴンガスで装
置内を10.13×10Paにした後、原料ガスとし
て、シラン0.1%、水素1%をアルゴンガスにより希
釈した混合ガスを導入管16から装置内に導入した。電
極12と12’間に図11(a)のパルス波形を用い、
パルス立ち上がり速度5μs、周波数10kHz、電圧
Vpp20kV、95kPa下で成膜を行ったところ、
フィルム上にアモルファスSi薄膜の生成を確認した。
このときの成膜速度は、30nm/minであった。
【0070】比較例1 実施例1において、印加電界として、150MHzのs
in波を使用し、キャリアガスとしてヘリウムを使用
し、原料ガスとしてシラン0.1%と水素1%を混合し
て用いる以外は、実施例と同一にして、ポリイミドフィ
ルム上にアモルファスSi薄膜の生成を行った。アモル
ファスSi薄膜の生成は、確認できたが、成膜速度は、
6nm/minであった。
【0071】実施例2 図9の装置を用い、インライン成膜を行った。固体誘導
体を被覆した電極を2mmの間隔を置いて平行に設置
し、原料ガスはTEOSを0.3%、酸素20%混入し
たアルゴンガスを使用し、実施例1と同じ条件でパルス
電界を印加し、ガス吹き出し口17からステンレス基材
にプラズマ化した原料ガスを吹き付けた。その結果、基
材上にSiO膜が形成されており、成膜速度は、10
0nm/minであった。
【0072】
【発明の効果】本発明のパルス電界を印加する半導体素
子の製造方法によれば、大気圧近傍の圧力下において、
ガス雰囲気を問わずに、安定して均一な放電プラズマを
発生させることが出来るので、半導体素子に必要な電
極、層間絶縁体、パシベーション膜、Si膜等のすべて
の薄膜を容易に形成できる。さらに、本発明の方法は、
従来法の低圧法に比較し、設備コストを低くすることが
できる。また、ヘリウムのような高コストガスの代わり
にアルゴン、窒素ガス等の低コストガスが使用できる、
さらに、高密度プラズマによる高速成膜が可能であるの
で高速生産性を達成でき、短時間で高いレベルの処理が
可能であり、特に、低温での処理が可能であるので、高
速連続処理等の工業プロセスを行う上で大きな意義を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体素子の構成を説明する図である。
【図2】本発明の放電プラズマ処理装置の一例を示す模
式断面図である。
【図3】本発明の放電プラズマ処理装置の他の例を示す
模式断面図図である。
【図4】放電プラズマ処理装置の固体誘電体容器と一の
電極の配置の一例の図である。
【図5】放電プラズマ処理装置の固体誘電体容器と一の
電極の配置の一例の図である。
【図6】放電プラズマ処理装置のガス吹き出し口の一例
の図である。
【図7】放電プラズマ処理装置のガス吹き出し口の一例
の図である。
【図8】放電プラズマ処理装置のガス吹き出し口の一例
の図である。
【図9】ガス吹き出し放電プラズマ処理装置の一例の図
である。
【図10】ガス吹き出し放電プラズマ処理装置の一例の
図である。
【図11】本発明のパルス電界の例を示す電圧波形図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 シリコン膜 3 ソース電極 4 ドレイン電極 5 層間絶縁体 6 ゲート電極 7 パシベーション膜 10 容器 11 電源 12 上部電極 13 下部電極 14 固体誘電体容器 15 被処理体 16 原料ガス導入口 161 原料ガス供給部 17 ガス吹き出し口 18 治具 19 ガス排気口 21 基板 22 薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 16/517 C23C 16/517 H01L 31/04 H05H 1/46 M H05H 1/46 H01L 31/04 V Fターム(参考) 4G075 AA24 BC04 BD03 CA16 CA47 CA63 DA01 DA02 DA18 EB01 EB42 EC21 ED11 FC15 4K030 AA06 AA09 AA14 AA16 AA17 BA30 BA44 CA02 CA07 CA17 FA01 FA03 GA14 HA07 JA09 JA11 JA14 KA08 KA14 KA30 KA32 KA46 LA12 LA15 LA16 5F045 AA08 AB04 AB32 AC01 AC07 AC11 AC16 AE29 DP22 EH04 EH08 EH13 EH19 5F051 AA05 CA15 CA23 CA35 CA40 GA03 GA05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子の積層体成形工程において、
    大気圧近傍の圧力下で対向電極間に原料ガスを導入し、
    該対向電極間にパルス状の電界を印加することにより原
    料ガスをグロー放電プラズマ化させ、薄膜を形成するこ
    とを特徴とする半導体素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 パルス状の電界が、電圧立ち上がり時間
    が100μs以下、電界強度が10〜1000kV/c
    mであることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 対向電極の少なくとも一方の対向面に固
    体誘電体を設置し、一の電極と該固体誘電体との間又は
    該固体誘電体同士の間に基材を配置し、当該基材表面に
    薄膜を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載
    の半導体素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 一の電極にガス吹き出し口を備えた固体
    誘電体容器を配置し、当該ガス吹き出し口に対向させて
    他の電極を設け、当該ガス吹き出し口と他の電極との間
    に基材を配置し、当該ガス吹き出し口からプラズマ化さ
    れた原料ガスを連続的に排出させ、基材表面に薄膜を形
    成することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体
    素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 対向電極の少なくとも一方の対向面に固
    体誘電体を設置し、一の電極と該固体誘電体との間又は
    該固体誘電体同士の間でプラズマ化された原料ガスを基
    材に吹き付け、当該基材表面に薄膜を形成することを特
    徴とする請求項1又は2に記載の半導体素子の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 対向電極の少なくとも一方の対向面に固
    体誘電体を設置し、一の電極と該固体誘電体との間又は
    該固体誘電体同士の間でプラズマ化された原料ガスを基
    材に吹き付ける際、基材に電界をかけることで、基材表
    面にプラズマ状ガスを選択的に誘導し、当該基材表面に
    薄膜を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載
    の半導体素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 対向電極の少なくとも一方の対向面に固
    体誘電体を設置し、一の電極と該固体誘電体との間又は
    該固体誘電体同士の間に基材を配置し、当該電極間にパ
    ルス電界を印加するようになされていることを特徴とす
    る半導体素子の製造装置。
  8. 【請求項8】 ガス吹き出し口を備えた固体誘電体容器
    が配設された接地電極、及び、当該ガス吹き出し口に対
    向して設けられた他の電極を有し、当該ガス吹き出し口
    から原料ガスを連続的に排出させるようになされてお
    り、当該接地電極と当該他の電極との間にパルス電界を
    印加するようになされていることを特徴とする半導体素
    子の製造装置。
  9. 【請求項9】 ガス導入口とガス吹き出し口とを備えた
    容器内で、対向電極の少なくとも一方の対向面に固体誘
    電体を設置し、当該対向電極間にパルス電界を印加する
    ようになされ、一の電極と該固体誘電体との間又は該固
    体誘電体同士の間でプラズマ化された原料ガスが連続的
    にガス吹き出し口から排出され、基材に吹き付けるよう
    になされていることを特徴とする半導体素子の製造装
    置。
  10. 【請求項10】 電極間に印加されるパルス電界の立ち
    上がり時間及び立ち下がり時間が100μs以下であ
    り、かつ、電界強度が10〜1000kV/cmである
    ことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の
    半導体素子の製造装置。
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