JP2007086472A - 半導体レーザ用キャップ及び光モジュール - Google Patents

半導体レーザ用キャップ及び光モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2007086472A
JP2007086472A JP2005275773A JP2005275773A JP2007086472A JP 2007086472 A JP2007086472 A JP 2007086472A JP 2005275773 A JP2005275773 A JP 2005275773A JP 2005275773 A JP2005275773 A JP 2005275773A JP 2007086472 A JP2007086472 A JP 2007086472A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor laser
optical
lens
cap
optical isolator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005275773A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiro Yonezawa
友浩 米澤
Kentaro Horiuchi
憲太郎 堀内
Masayuki Kimura
昌行 木村
Yujiro Kato
雄二郎 加藤
Haruhiko Tsuchiya
治彦 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seikoh Giken Co Ltd
Original Assignee
Seikoh Giken Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seikoh Giken Co Ltd filed Critical Seikoh Giken Co Ltd
Priority to JP2005275773A priority Critical patent/JP2007086472A/ja
Publication of JP2007086472A publication Critical patent/JP2007086472A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract


【課題】 組立工数の低減が可能で、小型化が容易で、かつ光学系の設計の自由度が大きい光アイソレータ内蔵型の光モジュール、およびそれに使用する半導体レーザ用キャップを提供すること。
【解決手段】 金属キャップ41と、その一端に配置した、非球面レンズ42と、光アイソレータ40とから構成され、該光アイソレータはファラデー回転結晶である鉄ガーネット膜46とその光入射面または光出射面の少なくとも一面に接合された偏光子であるルチル単結晶44、45とからなり、金属キャップ41の一端は非球面レンズ42またはガラス平板にて封止されている半導体レーザ用キャップ、およびその半導体レーザ用キャップと半導体レーザチップ、出力用光ファイバから構成される光アイソレータ内蔵の光モジュールを得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体レーザ用キャップ及び光通信用の光モジュールに関し、特に半導体レーザを気密封止するためのキャップおよび光アイソレータ、およびそれらを用いた光モジュールに関する。
光通信用の送信および受信端末に使用される光モジュールとしては、光信号を送信するためのLD(半導体レーザ)モジュールや光信号を受信するためのPD(フォトダイオード)モジュールが最も多く使用されている。また、特に大容量、高速、長距離通信機能が要求される光通信システムの場合、LDモジュールの内部に実装されるLDとしては、分布帰還型半導体レーザ(以下、DFBレーザとする)が使用される。このDFBレーザは、発振スペクトルが狭くて分散特性に優れるという特徴を持つが、その反面、反射光による戻り光に対しては非常に敏感であり、光ファイバへの結合端面やその他の不連続界面からの反射光が戻ると特性が不安定状態となってしまうという難点がある。そこで、LDモジュールにおいて、反射光がLDへ戻るのを防止するため、LDと光ファイバとの間に光の一方向透過機能(順方向への光を透過し、逆方向の光を遮断する機能)を有する光アイソレータを配置し、光ファイバからLDの方向への反射光の戻り光を光アイソレータで遮断し、LDが常に安定な動作を行えるようにしている。
上記の光アイソレータは、LDの間近に配置される構造が一般的になってきているが、光学回路の保守や構造の制限から、LDの間近ではなく、光回路の途中に配置されることも多くある。
一般的に、LDモジュール内に実装されるLDは高信頼性を確保するために気密封止する必要がある。このため、図17のように光を透過する窓ガラス12を低融点ガラス13で封着した金属キャップ11により気密封止される。図17において34はステム、35は半導体レーザチップである。金属キャップ11とステム34は溶接などによって封止される。また、図18のように窓ガラスの代わりに球レンズ22を低融点ガラス23で封着した金属キャップ21を使用する事で、キャップにレンズの機能を追加するものも一般的に使用されている。
図18のようなキャップを持つLDモジュールと光アイソレータとを備えた光ファイバ付の光モジュールの配置図を図19に示す。36は光アイソレータ、37は光ファイバ付きフェルールである。図19において、半導体レーザチップ35から出射した光は球レンズ22により集光され、光アイソレータ36を通過して光ファイバ付フェルール37の光ファイバ入射端面に結合する。
上記従来の光モジュールの一例として、特許文献1には、光アイソレータ付きキャップを有する光半導体気密封止容器を使用した光モジュールが開示されている。
特開2004−79963号公報
上述した、図17または図18のようなキャップを使用して、光アイソレータ付きの光モジュールを作製する場合、光アイソレータを光路上に配置する必要がある。図18のレンズ機能を持ったキャップを使用した光アイソレータ付き光モジュールの場合、図19のようにレンズと光ファイバ付きフェルールの間に光アイソレータが配置されるが、光アイソレータ及び光ファイバ付きフェルールの調芯を別々に行う必要があり、それらを調整固定するための別々の機構部品が必要であるだけでなく、組立工数も多くなりコストの軽減が困難である。
他方、特許文献1に記載の光半導体気密封止容器の場合には、光アイソレータが金属キャップの内部に配置されたキャップを用いるが、光アイソレータが占める光路方向の長さがある程度以上あるため、LDの出射光を光ファイバに有効に結合するための光学系を設計する場合に制約が多く、結果として、全体の機構部品が大型になる。
この状況にあって、本発明の課題は、組立工数の低減が可能で、小型化が容易で、かつ光学系の設計の自由度が大きい光アイソレータ内蔵型の光モジュール、およびそれに使用する半導体レーザ用キャップを提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明は、キャップの気密封止構造を保ちつつ、レンズと、光アイソレータとをキャップに一体化することによってなされた。
すなわち、本発明の半導体レーザ用キャップは、半導体レーザを気密封止するための半導体レーザ用キャップにおいて、筒状体と、その筒状体の一端に配置した非球面レンズまたは回折レンズと、該非球面レンズまたは回折レンズ上に配置した光アイソレータとから構成され、該光アイソレータはファラデー回転結晶とそのファラデー回転結晶の光入射面または光出射面の少なくとも一面に接合された偏光子とからなり、前記筒状体の一端は前記非球面レンズ又は回折レンズにより封止されている。
また、本発明の半導体レーザ用キャップは、半導体レーザを気密封止するための半導体レーザ用キャップにおいて、筒状体と、その筒状体の一端に配置したガラス平板と、非球面レンズまたは回折レンズと、光アイソレータとから構成され、該光アイソレータはファラデー回転結晶とそのファラデー回転結晶の光入射面または光出射面の少なくとも一面に接合された偏光子とからなり、前記筒状体の一端は前記ガラス平板にて封止されている。
また、前記光アイソレータは前記ガラス平板上に固定され、前記非球面レンズまたは回折レンズは前記光アイソレータ上に固定されていてもよい。
また、本発明は、上記において、前記非球面レンズまたは回折レンズはその外周部に周回する突起部を有していてもよい。
また、本発明は、上記において、前記非球面レンズは片面非球面レンズであってもよい。
また、上記において、前記非球面レンズは両面非球面レンズであってもよい。
また、本発明による光モジュールは、上記に記載の半導体レーザ用キャップと、半導体レーザチップとを備えている。
また、本発明による光モジュールは、上記に記載の半導体レーザ用キャップと、半導体レーザチップと、出力用光ファイバを備えている。
また、本発明による光モジュールは、前記出力用光ファイバの前記半導体レーザチップからの入射光が入射する端面が斜め研磨されており、前記光アイソレータの偏光子の少なくとも一方が複屈折結晶であり、かつその複屈折結晶の光学軸が、前記光モジュール中の半導体レーザチップ側からみて、前記出力用光ファイバ端部の斜め研磨部の凡そ鈍角側を指向することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、レンズ及び光アイソレータを半導体レーザ用キャップに一体化した事で、組立工数の低減が可能で、小型化が容易で、かつ光学系の設計の自由度が大きい光アイソレータ内蔵型の光モジュール、およびそれに使用する半導体レーザ用キャップが得られる。
以下、本発明の最良の実施の形態を実施例に基づいて説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。
図1は、本発明の実施例1の半導体レーザ用キャップの基本構造を示した断面図である。円筒形状で上端部の内周部に突起を設けた金属キャップ41には、その内周部の突起上に非球面レンズ42が低融点ガラス43によって封着されている。ここで非球面レンズ42はレーザチップ側となるキャップ内側の面が平面で、その逆側の面が軸対称非球面形状をしており、シリコンを加工して製作されている。その非球面レンズ42の上には光アイソレータ40が金属キャップ41に接着固定されている。
この光アイソレータ40の材料には、ファラデー回転結晶として反射防止コートを施した鉄ガーネット膜を用い、その入射側および出射側に配置する偏光子として反射防止コートを施したルチル単結晶を用いた。
まず、入射側の偏光子としてルチル単結晶板に有機接着剤を塗布し、上記の鉄ガーネット膜の入射面にそれぞれの端辺を併せて接着固定した。次に、出射側の偏光子としてもう一枚のルチル単結晶板を上記鉄ガーネット膜の出射面に逆方向損失が最大になる状態に結晶軸を合わせ同様に接着固定した。その鉄ガーネット膜とルチル単結晶板からなる光学部材接合体をダイシングソーにより切断し、チップ化した。
次に、このルチル単結晶44及び45、鉄ガーネット膜46からなるチップ化した光学部材接合体を有機接着剤を用いて円筒形磁石47の内部に固定して光アイソレータ40を完成させた。このとき光アイソレータの特性として順方向損失1.5dB以下、逆方向損失30dB以上の実用的な特性を得ることができた。
また、本実施例においては、図1のように金属キャップの上端部の内周部に突起を設け、その突起部で非球面レンズにより低融点ガラスを用いて封着したが、図2のごとく、金属キャップ48の上端をガラス平板からなる窓ガラス50により低融点ガラス49で封着し、窓ガラス50の上に非球面レンズ42を固定してもよい。この場合、非球面レンズ42の上に光アイソレータ40を載置する為には、スペーサ51を金属キャップ48の上に固定するなどの方法がある。
また、他の変形例として、図3のように、金属キャップ48の上端に、外周に光アイソレータ40を載置する為の突起部を設けたシリコン製の非球面レンズ52を低融点ガラス49で封着してもよい。
図3においては、非球面レンズ52の外周の突起部を用いて光アイソレータ40を固定することが可能であるが、更に図4のごとく、シリコン製非球面レンズ52と光アイソレータ40との間に、有機接着剤53を充填し、接着面積を拡げ、光アイソレータ40の固定強度を上げることができる。
また、図1から図4においては、非球面レンズの形状はいずれも片面が非球面で、片面が平面であったが、図5に示すごとく、両面を非球面形状とした非球面レンズ54を用いると、結合効率を更に向上させることができる。
本実施例でレンズの材料としているシリコンは、光通信で主に用いられる1.3〜1.6μmの波長で透明であり、また屈折率が大きいため球面の曲率が小さくても大きなレンズ効果が得られるという特長がある。しかし、レンズの材質については、シリコンのみならず、レンズとして最も一般的な光学ガラスを用い、これを研磨加工或いはモールド加工して非球面レンズを形成しても使用に供することができる。
更に、レンズ形状については、非球面レンズのみでなく、基板の表面に、基板の屈折率と所望の焦点距離に応じた同心状の回折素子をエッチングなどで形成し、回折素子にレンズの効果を持たせた、所謂回折レンズを使用することができる。
図6は、本発明の実施例2の半導体レーザ用キャップを示す図である。図6において、金属キャップ48、低融点ガラス49,窓ガラス50は実施例1の図2と同様であるので説明を省略する。光アイソレータの材料(光学部材)には、ファラデー回転結晶として鉄ガーネット膜を用い、その入射側および出射側に配置する偏光子としてガラス偏光子を用い、片面に反射防止コートを施した。
まず、ガラス偏光子板の反射防止コートが無い側に有機接着剤を塗布し、鉄ガーネット膜の入射側にそれぞれの端辺を合わせて接着固定した。次に、もう一枚のガラス偏光子板を鉄ガーネット膜の出射側に逆方向損失が最大になる状態に固定して接着した。その接着された光学部材接合体をダイシングソーにより切断しチップ化した。次に、この入射側偏光子であるガラス偏光子56、鉄ガーネット膜57、出射側偏光子であるガラス偏光子58からなるチップ化した光学部材接合体を、有機接着剤を用いてガラス平板50の上に固定するとともに、円筒形磁石55を金属キャップ48の上面に固定して光アイソレータを完成させた。更に射出側偏光子であるガラス偏光子58の上面に片側が平面である非球面レンズ59を接着して、半導体レーザ用キャップを完成させた。このとき、順方向損失3dB以下、逆方向損失40dB以上の特性を得ることができた。
また、本実施例においては、非球面レンズとして片面が平面であるものを用いたが、図7のごとく、両面が非球面形状をしており、かつ外周部に突起を有する非球面レンズ60を用い、レンズ外周部の突起部を以て光アイソレータの出射面に固定する構造としてもよい。更に、実施例1の図5の変形例と同様に、光アイソレータの出射面と非球面レンズ60との間に接着剤を充填し、接着強度の向上を図ることができる。また、本実施例においては、偏光子として特定方向の偏光を吸収する機能を有するガラス偏光子を用いたが、特定の偏光を反射する反射型偏光子を用いても、同様の効果を発揮させることができる。
図8は、本発明の実施例3の光モジュールを示す断面図である。実施例1の図1に示す半導体レーザ用キャップを用い、ピン端子61を備えたステム62上に、ヒートシンク63を介して固定された半導体レーザチップ64を気密封止して、本実施例の光モジュールを作製した。このように本発明の光アイソレータ付きの半導体レーザ用キャップを用いると、従来の光アイソレータ無しの半導体レーザキャップと同様の工程で、光アイソレータ付き光モジュールを作製することができる。また同様に、実施例1の図2から図5のいずれかの変形例及び実施例2の図6および図7に示した半導体レーザ用キャップを用いても、同様に本発明の光モジュールを作製することができる。
なお、本実施例の光モジュールの製作においては、金属キャップに光アイソレータを接着した後、ステムに金属キャップを固定する際、抵抗溶接時の加圧などで光アイソレータが脱落する恐れがある場合には、予めステムに金属キャップを溶接した後に、光アイソレータ及び非球面レンズを固定しても、同様の光モジュールを得ることができる。
図9は、本発明の実施例4の光モジュールを示す部分断面図である。実施例3の光モジュールの金属キャップ41および光アイソレータ40を内包するように円筒状の外部ホルダ66が設置され、光アイソレータからの出射光が伝搬する方向の外部ホルダ66の端部には光ファイバを内蔵しその端面が斜めに研磨された光ファイバ付きフェルール68が設置される。光ファイバ付きフェルール68はホルダ29に固定されてファイバサポート67内に固定されており、ファイバサポート67が外部ホルダ66の端部に固定されている。光出力を光ファイバ付きフェルール68の光ファイバ端面のコアに送り込むように、ファイバサポート67にて支持された光ファイバ付きフェルール68を調芯固定すれば、光アイソレータ内蔵型の本実施例の光モジュールを得る。上述の光ファイバ付きフェルール68、ホルダ29、ファイバサポート67、外部ホルダ66の各部品間の固定には接着、溶接、半田などの方法を用いることができる。
なお、本実施例においては、光ファイバ付きフェルール68の形態としては、光ファイバコードが接続された光ファイバ付きフェルールを用いることによりピグテール型の光モジュールを構成することができ、また、光ファイバ付きフェルールを固定スタブフェルールとするレセプタクル型の光モジュールを構成することもできる。
図10は、本発明の実施例4の変形例の光モジュールを示す部分断面図である。実施例3の光モジュールの光出力を光ファイバ端面のコアに送り込む為に、光アイソレータ40と光ファイバ付きフェルール68の間にボールレンズ70を追加し、所謂2枚レンズ系の構成としたものである。ボールレンズ70はレンズホルダ28に装着されており、そのレンズホルダ28が外部ホルダ69とファイバサポート67の間に挿入され固定される。この場合半導体レーザチップ側の非球面レンズ71は、半導体レーザチップから出たレーザビームをコリメートビームにするものであり、そのコリメートビームがボールレンズ70により光ファイバ端面のコアに集光される。2枚レンズ系とすることにより、レンズ偏心に対するトレランスを緩和させることができ、結合効率をより安定して確保することができるものである。
図11は、本発明の実施例5の光モジュールの要部を示す部分断面図である。円筒形磁石47、外部ホルダ66、ファイバーサポート67は実施例4と同様であるので図への記載を省略する。また、金属キャップ41、非球面レンズ42、低融点ガラス43、偏光子であるルチル単結晶44及びルチル単結晶45、鉄ガーネット膜46、ステム62、光ファイバ付きフェルール68は、実施例4と同様であるので説明を省略する。
本実施例において、入射側の偏光子であるルチル単結晶44の光学軸72及び出射側の偏光子であるルチル単結晶45の光学軸73は、図11で示すように、光モジュールの中心軸となす角は、いずれも47.8度であり、またその方位は、いずれも光ファイバ付きフェルール68の斜め研磨部の鈍角側を指向している。図12は、半導体レーザチップ側から見た時の、上記2本の光学軸の方位の位置関係を示している。矢印74は入射側の偏光子であるルチル単結晶44の光学軸の指向する方位を表す。矢印75は、出射側の偏光子であるルチル単結晶45の光学軸の指向する方位を表す。矢印76は、鉄ガーネット膜46によるファラデー回転の方向を示す。
光アイソレータを構成する2つのルチル単結晶44、45の光学軸の方位と、光ファイバ付きフェルール68の端面研磨部の研磨方位が図11及び図12のような位置関係にあるときの、光アイソレータのアイソレーションの変化を図13に示す。図13のグラフにおいて、縦軸は、本実施例の光モジュールに戻ってきたレーザビームが光ファイバ付きフェルール68の光ファイバ端面より射出し、光アイソレータ及び非球面レンズ42を透過して半導体レーザチップ側に戻ってきた際のアイソレーションの変化量を表す。また、横軸は半導体レーザチップと非球面レンズ42の中心軸の軸ズレ量を表したものである。図11のような光モジュールを作製する場合には、ステム62と金属キャップ41を接合する際にはそれらの間には軸ずれが発生するが、軸ずれが発生した場合の光モジュールの光学特性の劣化は重要な問題である。
図13に示すように、本実施例における光モジュールにおいては、半導体レーザチップのズレ量が0.06mm程度発生しても、アイソレーションの変化は10dB前後にとどまっており、安定なアイソレーション特性を示す。
図14は、本発明の実施例5とアイソレーション特性を比較するための光モジュールの要部を示した部分断面図である。実施例5と同一部材については説明を省略する。本モジュールにおいては、実施例5と異なり、入射側偏光子であるルチル単結晶44の光学軸77及び射出側偏光子であるルチル単結晶45の光学軸78は、図14のごとく、光ファイバ付きフェルール68の端面研磨の鋭角側を指向している。
図15は、半導体レーザチップ側から見た時の、2本の光学軸方位の位置関係を示している。矢印79は入射側の偏光子であるルチル44の光学軸の指向する方位を表す。矢印80は、射出側の偏光子であるルチル45の光学軸の指向する方位を表す。矢印81は、鉄ガーネット膜46のファラデー回転の方向を示す。
図16は、本比較例の光モジュールにおける、半導体レーザチップのズレ量とアイソレーションの変化の関係を示した図である。本モジュールにおいては、半導体レーザチップのズレ量が変化するに従って、アイソレーションが単調変化する。従って、アイソレーション特性のバラツキが大きい結果となり、量産を考えた際の特性保証の観点からは望ましい状態とは言えない。
従って、ルチル単結晶を偏光子として用いて、光アイソレータを作製し、それを光モジュールに組み込む際には、偏光子の光学軸の方位と、光ファイバ付きフェルール端面の斜め研磨の方位が、図11及び図12に示すような位置関係、すなわち偏光子の光学軸が、光モジュール中の半導体レーザチップ側からみて、キャピラリ端部の斜め研磨部の凡そ鈍角側を指向するような位置関係となっていることが望ましい。より具体的には、キャピラリ端部の鈍角側の指向する方位を基準として、左右の方向にそれぞれ45度以内の方位を指向させれば、図13に示すような安定したアイソレーション特性を実現することができる。
なお、偏光子として、方解石、バナジウム酸イットリウム(YVO4)等、他の結晶を用いた場合においても、同様の事が言える。また偏光子の光学軸の方位が、光ファイバ付きフェルールの鈍角側に概ね向いていれば同様の効果を期待できるものである。
また、上述のすべての本実施例においては、光アイソレータはファラデー回転結晶の入射側、出射側の両方に偏光子を設置しているが、入射側の偏光子を省力した場合には半導体レーザにはその出射光の偏光方向の成分は戻らないがその光に直交した偏光成分が戻ることになる。半導体レーザの種類によってはこのような場合でも特性安定化が得られる場合があるので本発明の効果が得られる。
本発明の実施例1での半導体レーザ用キャップの断面図。 本発明の実施例1の変形例での半導体レーザ用キャップの断面図。 本発明の実施例1の変形例での半導体レーザ用キャップの断面図。 本発明の実施例1の変形例での半導体レーザ用キャップの断面図。 本発明の実施例1の変形例での半導体レーザ用キャップの断面図。 本発明の実施例2での半導体レーザ用キャップの断面図る 本発明の実施例2の変形例での半導体レーザ用キャップの断面図。 本発明の実施例3での光モジュールの断面図。 本発明の実施例4での光モジュールの部分断面図。 本発明の実施例4の変形例での光モジュールの部分断面図。 本発明の実施例5での光モジュールの要部を示す部分断面図。 本発明の実施例5での光モジュールにおける光アイソレータの偏光子の光学軸の方位を示す図。 本発明の実施例5での光モジュールにおける光アイソレータのアイソレーションの変化を示す図。 本発明の実施例5とアイソレーション特性を比較する光モジュールの要部を示す部分断面図。 本発明の実施例5とアイソレーション特性を比較する光モジュールにおける光アイソレータの偏光子の光学軸の方位を示す図。 本発明の実施例5とアイソレーション特性を比較する光モジュールにおける光アイソレータのアイソレーションの変化を示す図。 従来の窓ガラス付き半導体レーザ用キャップの断面図。 従来のレンズ付き半導体レーザ用キャップの断面図。 従来の光アイソレータ付き光モジュールの配置図。
符号の説明
11,21,31,41,48 金属キャップ
12 窓ガラス
22 球レンズ
23,43,49 低融点ガラス
28 レンズホルダ
29 ホルダ
34,62 ステム
35,64 半導体レーザチップ
36,40 光アイソレータ
37,68 光ファイバ付きフェルール
42,52,54,59,60,71 非球面レンズ
44,45 ルチル単結晶
46 鉄ガーネット膜
47,55 円筒形磁石
50 ガラス平板
51 スペーサ
53 有機接着剤
56,58 ガラス偏光子
57 鉄ガーネット膜
61 ピン端子
63 ヒートシンク
66,69 外部ホルダ
67 ファイバサポート
70 ボールレンズ
72,73,77,78 光学軸
74,75,79,80 (光学軸の方位を示す)矢印
76,81 (ファラデー回転の方向を示す)矢印

Claims (9)

  1. 半導体レーザを気密封止するための半導体レーザ用キャップにおいて、筒状体と、その筒状体の一端に配置した非球面レンズまたは回折レンズと、該非球面レンズまたは回折レンズ上に配置した光アイソレータとから構成され、該光アイソレータはファラデー回転結晶とそのファラデー回転結晶の光入射面または光出射面の少なくとも一面に接合された偏光子とからなり、前記筒状体の一端は前記非球面レンズ又は回折レンズにより封止されていることを特徴とする半導体レーザ用キャップ。
  2. 半導体レーザを気密封止するための半導体レーザ用キャップにおいて、筒状体と、その筒状体の一端に配置したガラス平板と、非球面レンズまたは回折レンズと、光アイソレータとから構成され、該光アイソレータはファラデー回転結晶とそのファラデー回転結晶の光入射面または光出射面の少なくとも一面に接合された偏光子とからなり、前記筒状体の一端は前記ガラス平板にて封止されていることを特徴とする半導体レーザ用キャップ。
  3. 前記光アイソレータは前記ガラス平板上に固定され、前記非球面レンズまたは回折レンズは前記光アイソレータ上に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体レーザ用キャップ。
  4. 前記非球面レンズまたは回折レンズはその外周部に周回する突起部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体レーザ用キャップ。
  5. 前記非球面レンズは片面非球面レンズであることを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載の半導体レーザ用キャップ。
  6. 前記非球面レンズは両面非球面レンズであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体レーザ用キャップ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の半導体レーザ用キャップと、半導体レーザチップとを備えることを特徴とする光モジュール。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の半導体レーザ用キャップと、半導体レーザチップと、出力用光ファイバを備えることを特徴とする光モジュール。
  9. 前記出力用光ファイバの前記半導体レーザチップからの入射光が入射する端面が斜め研磨されており、前記光アイソレータの偏光子の少なくとも一方が複屈折結晶であり、かつその複屈折結晶の光学軸が、前記光モジュール中の半導体レーザチップ側からみて、前記出力用光ファイバ端部の斜め研磨部の凡そ鈍角側を指向することを特徴とする請求項8記載の光モジュール。
JP2005275773A 2005-09-22 2005-09-22 半導体レーザ用キャップ及び光モジュール Pending JP2007086472A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005275773A JP2007086472A (ja) 2005-09-22 2005-09-22 半導体レーザ用キャップ及び光モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005275773A JP2007086472A (ja) 2005-09-22 2005-09-22 半導体レーザ用キャップ及び光モジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007086472A true JP2007086472A (ja) 2007-04-05

Family

ID=37973507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005275773A Pending JP2007086472A (ja) 2005-09-22 2005-09-22 半導体レーザ用キャップ及び光モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007086472A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007279614A (ja) * 2006-04-12 2007-10-25 Alps Electric Co Ltd 光送受信モジュール
JP2009211037A (ja) * 2008-02-05 2009-09-17 Ricoh Co Ltd 光走査装置及び画像形成装置
JP2009246040A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Mitsubishi Electric Corp レーザ光源装置
CN102385123A (zh) * 2010-09-02 2012-03-21 瑞萨电子株式会社 光发射模块和用于制造光发射模块的方法
JP2015070039A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 三菱電機株式会社 光モジュール、光モジュール用レンズキャップ
JP2016092268A (ja) * 2014-11-06 2016-05-23 三菱電機株式会社 光源装置
CN106547054A (zh) * 2015-09-21 2017-03-29 青岛海信宽带多媒体技术有限公司 光模块
CN106959490A (zh) * 2017-05-17 2017-07-18 莱特巴斯光学仪器(镇江)有限公司 一种将空间光耦合进光纤的装置
EP3282307A4 (en) * 2015-06-16 2018-05-16 Huawei Technologies Co., Ltd. Collimating lens and optical module comprising same
CN110119011A (zh) * 2018-02-07 2019-08-13 深圳市创鑫激光股份有限公司 激光镜头及具有该激光镜头的激光输出头、激光器

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6262324A (ja) * 1985-09-12 1987-03-19 Nec Corp 光アイソレ−タ
JPS6319619A (ja) * 1986-07-11 1988-01-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光アイソレ−タ
JPS6440808A (en) * 1987-08-05 1989-02-13 Canon Kk Zoom lens
JPH03237408A (ja) * 1990-02-14 1991-10-23 Alps Electric Co Ltd 光学装置の製造方法
JPH0627353A (ja) * 1992-07-06 1994-02-04 Alps Electric Co Ltd 光電変換接続装置およびその製造方法
JPH06250050A (ja) * 1993-02-23 1994-09-09 Tdk Corp 光ファイバ−端末
JPH07287130A (ja) * 1994-04-19 1995-10-31 Oki Electric Ind Co Ltd 光ファイバモジュール
JPH08122579A (ja) * 1994-10-27 1996-05-17 Oki Electric Ind Co Ltd 光アイソレータ調整用光結合器
JPH09211275A (ja) * 1996-02-02 1997-08-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ファイバモジュール
JPH1039174A (ja) * 1996-07-19 1998-02-13 Nec Corp 半導体レーザモジュール装置
JPH11307872A (ja) * 1998-04-24 1999-11-05 Hitachi Ltd 半導体光結合装置
JP2004317848A (ja) * 2003-04-17 2004-11-11 Ykk Corp 光レセプタクル及びそれを用いた光モジュール

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6262324A (ja) * 1985-09-12 1987-03-19 Nec Corp 光アイソレ−タ
JPS6319619A (ja) * 1986-07-11 1988-01-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光アイソレ−タ
JPS6440808A (en) * 1987-08-05 1989-02-13 Canon Kk Zoom lens
JPH03237408A (ja) * 1990-02-14 1991-10-23 Alps Electric Co Ltd 光学装置の製造方法
JPH0627353A (ja) * 1992-07-06 1994-02-04 Alps Electric Co Ltd 光電変換接続装置およびその製造方法
JPH06250050A (ja) * 1993-02-23 1994-09-09 Tdk Corp 光ファイバ−端末
JPH07287130A (ja) * 1994-04-19 1995-10-31 Oki Electric Ind Co Ltd 光ファイバモジュール
JPH08122579A (ja) * 1994-10-27 1996-05-17 Oki Electric Ind Co Ltd 光アイソレータ調整用光結合器
JPH09211275A (ja) * 1996-02-02 1997-08-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ファイバモジュール
JPH1039174A (ja) * 1996-07-19 1998-02-13 Nec Corp 半導体レーザモジュール装置
JPH11307872A (ja) * 1998-04-24 1999-11-05 Hitachi Ltd 半導体光結合装置
JP2004317848A (ja) * 2003-04-17 2004-11-11 Ykk Corp 光レセプタクル及びそれを用いた光モジュール

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007279614A (ja) * 2006-04-12 2007-10-25 Alps Electric Co Ltd 光送受信モジュール
JP2009211037A (ja) * 2008-02-05 2009-09-17 Ricoh Co Ltd 光走査装置及び画像形成装置
JP2009246040A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Mitsubishi Electric Corp レーザ光源装置
CN102385123A (zh) * 2010-09-02 2012-03-21 瑞萨电子株式会社 光发射模块和用于制造光发射模块的方法
JP2015070039A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 三菱電機株式会社 光モジュール、光モジュール用レンズキャップ
JP2016092268A (ja) * 2014-11-06 2016-05-23 三菱電機株式会社 光源装置
EP3282307A4 (en) * 2015-06-16 2018-05-16 Huawei Technologies Co., Ltd. Collimating lens and optical module comprising same
US10613339B2 (en) 2015-06-16 2020-04-07 Huawei Technologies Co., Ltd. Collimation lens and optical module
CN106547054A (zh) * 2015-09-21 2017-03-29 青岛海信宽带多媒体技术有限公司 光模块
CN106959490A (zh) * 2017-05-17 2017-07-18 莱特巴斯光学仪器(镇江)有限公司 一种将空间光耦合进光纤的装置
CN110119011A (zh) * 2018-02-07 2019-08-13 深圳市创鑫激光股份有限公司 激光镜头及具有该激光镜头的激光输出头、激光器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007086472A (ja) 半導体レーザ用キャップ及び光モジュール
EP1316825A1 (en) Eye-safe optical fibre transmitter unit
JP2009020360A (ja) 光モジュール
JP2907203B1 (ja) 光モジュール
JP2009222893A (ja) 一芯双方向光モジュール
JP2012054466A (ja) 光送信モジュール、及び、光送信モジュールの製造方法
JP2007010854A (ja) 光軸補正用平行平板を用いた光通信用モジュールとその製造方法
KR20020091762A (ko) 광반도체용 기밀식 밀봉 패키지와 광반도체 모듈
JP2008107760A (ja) 光アイソレータ機能付き光フィルタ及びそれを備えた光送受信モジュール
JPWO2007057974A1 (ja) 発光素子・光ファイバ結合モジュール及び発光素子・光ファイバ結合モジュール用部品
US11409144B2 (en) Optical isolator
KR100405289B1 (ko) 광 모듈
JP2005134803A (ja) 光アイソレータ付きフェルール及びそれを備えた光送受信モジュール
JP2006220727A (ja) 光アイソレータ、光アイソレータ付き光学系装置用キャップ、及びそれを用いた光学系装置、並びにそれを用いた光モジュール
JP2008310068A (ja) インライン光アイソレータ
JP2006147769A (ja) 光素子用キャップ、光素子および光モジュール
JP4231190B2 (ja) ファイバスタブ型光デバイス及びそれを用いた光モジュール
JP7189977B2 (ja) 光アイソレータ
JP4446614B2 (ja) 光デバイスおよび光モジュール
JP2998735B2 (ja) 光アイソレータ
JP4303614B2 (ja) 発光素子用光ファイバアセンブリ部品及びそれを用いた発光素子モジュール
JPH11295564A (ja) 光アイソレータモジュールと光アイソレータ部品
US20040252952A1 (en) Coupling of optical components in an optical subassembly
JPH11307872A (ja) 半導体光結合装置
JP5387930B1 (ja) 発光素子・光ファイバ結合モジュール及びその部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080910

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100603

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110322

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110712