JP2007086301A - フィルタモジュールのパッケージ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、波長多重伝送方式などの光通信システムに用いられる光合分波器などのフィルタモジュールをガラス基板などの基板に固定するパッケージ方法を提供するものである。
【解決手段】 かゝる本発明は、複数対のポートを有するフィルタモジュール30を基板35に固定したパッケージ構造において、フィルタモジュール30の幾何中心又は構造中心に対して対称となる対角に位置するポートに50gf以下の張力を印加して基板35に固定するフィルタモジュールのパッケージ方法にあり、これにより、光信号の挿入損失の増加が殆どなく、信頼性の高い製品が得られる。また、この張力印加により、フィルタモジュール30におけるロッドレンズとの樹脂接着部分の変形を抑制することができる。結果として製品の歩留りの向上が期待できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、波長多重伝送方式などの光通信システムに用いられる光合分波器などのフィルタモジュールをガラス基板などの基板に固定するパッケージ方法に関する。
光合分波器を基板に固定したものとしては、図18に示すような、カプラがある(特許文献1)。このカプラ10では、2本の偏波保持光ファイバ11、11を熱融着させた後、延伸させて融着延伸部11aを設け、これを、ガラス基板などの基板12の長手方向に設けた溝12aに収納させ、この溝12aの両端寄りで光ファイバ11部分を接着剤13で接着固定させてなる。このとき、融着延伸部11aには、機械的強度に悪影響を与えない範囲の張力を掛けて、光学特性の安定化を図っている。
特開2002−267872号公報
一方、図19に示すような、光合分波器などのフィルタモジュール20として、2本の光ファイバ22が分布屈折率を持つロッドレンズ23に融着接続された光ファイバコリメータ21Aと、1本の光ファイバ22が分布屈折率を持つロッドレンズ23に融着接続された光ファイバコリメータ21Bと、これらのロッドレンズ23、23が接続された光学フィルタ部24とからなるもの(2対1ポート型)が提案されている(特許文献1)。
特開2005−084423号公報
ところが、本発明者等において、上記図19に示す、フィルタモジュール20を、ガラス基板などの基板25に固定してパッケージ化するため、この基板25の長手方向に設けた溝25aにフィルタモジュール20を収納させ、図18の場合と同様、溝25aの両端寄りで光ファイバ22部分を接着剤26で接着固定したところ、高温高湿試験を行うと、光信号の挿入損失が増加するなどの現象が見られ、信頼性の高い製品を得ることは、困難であった。
そこで、本発明者等がフィルタモジュールのパッケージ化にあたって、種々の試験を行ったところ、以下のような点を見い出した。つまり、2対1や2対2などの複数対のポートを有するフィルタモジュールを基板に固定するパッケージ構造において、フィルタモジュールの幾何中心又は構造中心に対して対称となる対角に位置するポート、即ち、光ファイバに50gf以下の張力を印加して基板に固定したところ、後述する試験から明らかなように、光信号の挿入損失の増加が殆どなく、信頼性の高い製品が得られることが分った。
本発明は、この観点に立ってなされたものであり、対角に位置するポートに50gf以下の張力を印加して基板に固定することを中心として、種々の改良を施したフィルタモジュールのパッケージ方法を提供するものである。
請求項1記載の本発明は、複数対のポートを有するフィルタモジュールを基板に固定したパッケージ構造において、前記フィルタモジュールの幾何中心又は構造中心に対して対称となる対角に位置するポートに50gf以下の張力を印加して前記基板に固定することを特徴とするフィルタモジュールのパッケージ方法にある。
請求項2記載の本発明は、前記ポートが光ファイバを備えた光ファイバコリメータであることを特徴とする請求項1記載のフィルタモジュールのパッケージ方法にある。
請求項3記載の本発明は、前記フィルタモジュールを前記基板に固定するにおいて、前記複数対の各対向するポート側の光ファイバコリメータにおける光ファイバの被覆層及び当該被覆層の口出部の各々の少なくとも1箇所を前記基板に固定することを特徴とする請求項2記載のフィルタモジュールのパッケージ方法にある。
請求項4記載の本発明は、前記フィルタモジュールを前記基板に固定するにおいて、前記ポートを、ショアDで硬度70以上の硬い樹脂で接着固定する特徴とする請求項1、2又は3記載のフィルタモジュールのパッケージ方法にある。
請求項5記載の本発明は、前記フィルタモジュールを固定する基板には、前記フィルタモジュールの光学フイルタ材料と同一又は近似した線膨張係数を有するガラス基板、又は他材料の基板を用いることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のフィルタモジュールのパッケージ方法にある。
請求項6記載の本発明は、前記請求項1〜5から選ばれる1つのパッケージ方法であって、前記フィルタモジュールを円筒状又は矩形状の金属管内に収納させ、前記基板を弾性樹脂で前記金属管内に接着固定する一方、前記金属管の両端側に弾性樹脂を充填することを特徴とするフィルタモジュールのパッケージ方法にある。
請求項7記載の本発明は、前記請求項1〜5から選ばれる1つのパッケージ方法であって、前記フィルタモジュールを円筒状又は矩形状の金属管内に収納させ、前記基板を弾性樹脂で前記金属管内に接着固定する一方、前記金属管の両端側に弾性ゴム材料を充填することを特徴とするフィルタモジュールのパッケージ方法にある。
請求項8記載の本発明は、前記請求項6〜7から選ばれる1つのパッケージ方法であって、前記フィルタモジュールに保護チューブを被せ、これを円筒状又は矩形状の金属管内に収納させることを特徴とするフィルタモジュールのパッケージ方法にある。
(1)本発明に係るフィルタモジュールのパッケージ方法では、基本的には、フィルタモジュールの幾何中心又は構造中心に対して対称となる対角に位置するポートに50gf以下の張力を印加して基板に固定するものであるため、光信号の挿入損失の増加が殆どなく、信頼性の高い製品が得られる。また、この張力印加により、フィルタモジュールにおける樹脂接着部分(光学フィルタ部と光ファイバコリメータのロッドレンズの樹脂固定部分)の変形を抑制することができる。結果として製品の歩留りの向上が期待できる。
(2)光ファイバコリメータの光ファイバの接着箇所や接着部位数を特定したり、ショアDで硬度70以上の硬い樹脂などの特定の接着剤を用いたり、基板材料に光学フイルタ材料と同一又は近似した線膨張係数を有する材料を用いたり、全体を金属管内に納めて樹脂封入したり、保護チューブを被せた後金属管に納めたりすることにより、先ず、確実な接着固定が確保される。また、基板材料の特定により温度変動に強く、さらに、樹脂封入により高い気密性が得られ、高湿環境下での使用にも強く、かつ、外装の金属管や保護チューブにより外部の衝撃などに対して高い機械的強度が確保される。つまり、優れた特性のフィルタモジュールのパッケージ構造が得られる。
図1〜図2は本発明に係るフィルタモジュールのパッケージ方法により得られたフィルタモジュールのパッケージ構造の一態様を示したものである。
このパッケージ構造において、30は光合分波器などのフィルタモジュールで、図中、左側の光ファイバコリメータ31Aは2本の光ファイバ32が分布屈折率を持つロッドレンズ33に融着接続されてなり、右側の光ファイバコリメータ31Bは1本の光ファイバ32が分布屈折率を持つロッドレンズ33に融着接続されてなる。これらの各光ファイバコリメータ31A、31Bのロッドレンズ33、33は光学フィルタ部(フィルタチップ)34に接着固定されている。これを拡大すると、図3の如くである。
このフィルタモジュール30は、光学フィルタ材料と同一又は近似した線膨張係数を有するガラス基板などの基板35に固定してパッケージ化してある。つまり、この基板35の長手方向に設けた溝35aにフィルタモジュール30を収納させ、この溝35aの両端寄りで光ファイバ32部分を接着剤36で接着固定してある。
さらに、基板35は、外装(ケース)をなす円筒状や矩形状の金属管37内に収納させ、その底面などで管壁に弾性接着剤などで接着固定する一方、金属管37の両端側には弾性樹脂などを充填して、左右の各光ファイバコリメータ31A、31Bの光ファイバ32を封入固定してある。
上記光学フィルタ材料は、通常石英ガラスなどのガラス材料(プラスチック材料も使用可能)も用いてあるため、基板材料もこれに合わせて、光学フィルタ材料と同一又は近似した線膨張係数を有するガラス製のものの使用が好ましい。例えば、石英ガラス基板や石英ガラスより安価なガラスである低膨張結晶化ガラス基板などである。
このような基板材料の設定により、使用環境下における温度変化による張力変動を抑制することができる。また、同時に温度変化によるフィルタモジュールの伝送ロスを抑えることが可能となる。なお、本発明ではこのガラス基板に限定されず、光学フィルタ材料と同一又は近似した線膨張係数を有するセラミックス基板なども使用することができる。
また、用いる接着剤36も特に限定されないが、光ファイバ32部分を安定してかつ確実に接着固定するには、ショアDで硬度70以上の硬い樹脂からなるものの使用が好ましい。この硬い樹脂としては、例えば、エポキシ系UV硬化樹脂やアクリル系UV硬化樹脂などを挙げることができる。この硬い樹脂の使用により、外部の衝撃などにも強い丈夫な接着固定が得られ、同時に高温環境下でも接着部分が容易に軟化することがなく、高い耐熱性も得られる。結果として、フィルタモジュール側に対して外部からの曲げ応力や引っ張りなどの張力が直接伝わり難い構造となり、安定した信頼性の高いパッケージ構造が得られる。勿論、これによって、安定した伝送特定などの維持も可能となる。
左右の各光ファイバコリメータ31A、31Bにおける光ファイバ32と基板35との接着固定部分に弛みが生じると、フィルタモジュールとしての光学特性や通信特性などに悪影響が出るため、上記図3に示す、左右の光ファイバコリメータ31A、31Bの光ファイバ32部分の被覆層32aか、この被覆層の口出部(裸のファイバ部分)32bかを接着固定するものとする。好ましくは、被覆層32aとこの被覆層の口出部32bの各々の少なくとも1箇所以上(図1〜図2では2箇所)で接着固定するとよい。
この固定態様は特に限定されず、例えば図4や図5に示すように、接着固定箇所を3箇所としてもい。図4では被覆層32aが1箇所で口出部32bが2箇所の場合、図5では被覆層32aが2箇所で口出部32bが1箇所の場合である。また、図6に示すように、長手方向に長く跨がる形で被覆層32aとその口出部32bを接着固定してもよい。
このような接着固定により、左右の光ファイバコリメータ31A、31Bは、確実に高い信頼性を持って保持される。また、接着固定の場合、特別な固定部品などの不要であるため、作業工数の低減となり、生産性の向上が可能となる。また、パッケージ構造の小型化も可能となる。
上記金属管37の管壁に基板30の底面などを接着固定する弾性接着剤や、金属管37の両端側に充填される弾性樹脂としては、シリコーンやシーラント剤などを挙げることができる。その特性としては高温環境下でも容易に軟化や変形し難い耐熱性の高いものが好ましい。この場合も、接着固定や樹脂封入(充填)により、特別な固定部品などの不要であるため、作業工数の低減となり、生産性の向上が可能となり、また、パッケージ構造の小型化も可能となる。特に金属管37の両端側に充填される弾性樹脂により、内部の高い気密性が確保される。これにより、高湿環境下での使用に対して、安定した光学特性や通信特性などの維持が可能となる。この金属管37としては、特に限定されいなが、SUS管などの使用が好ましい。また、金属管37は、円筒状のものに限らず、四角形などの矩形状のものであってもよい。
金属管37の両端側に充填された樹脂形状にあっては、図示のように、管両端部により少々(1mm程度)突出させた形状(図中球弧状)とするとよい。この形状により、光ファイバコリメータ31A、31Bの光ファイバ32が取り扱い中に金属管37の両端部(エッジ)に当たったり、擦れたりす当たることを防ぐことができる。つまり、ファイバ断線防止効果が得られる。
また、この金属管37の両端側に充填される樹脂にあっては、図7に示すように、基板35の左右の両端側に密着させて充填させることもできる。これにより、基板35及びフィルタモジュール30が一体化的に封入固定されるため、外部の衝撃などに対してより強いパッケージ構造が得られる。図8に示すように、金属管37の両端側の弾性樹脂に変えて、弾性ゴム材料39などを充填させることもできる。また、図9に示すように、フィルタモジュール30と基板35側にフッ素系熱収縮チューブなどの樹脂チューブからなる保護チューブ40を被せた後、金属管37に収納させることもできる。そして、この場合も、金属管37の両端側に充填される弾性樹脂38を、基板35及び保護チューブ40の左右の両端側に密着させて充填されることもできる。これにより、基板35、フィルタモジュール30及び保護チューブ40が一体化的に封入固定されるため、外部の衝撃などに対してより一層強いパッケージ構造が得られる。
本発明では、上記したフィルタモジュール30における左右の光ファイバコリメータ31A、31Bの各光ファイバ32、32の接着固定時、図10に示すように、フィルタモジュールの幾何中心又は構造中心に対して対称となる対角に位置するポートP1、P3即ち、左右の光ファイバコリメータ31A、31Bの光ファイバ32、32に50gf以下の張力、好ましくは5〜30gfの張力を印加して行っている。
ここで、フィルタモジュールの幾何中心又は構造中心に対して対称となる対角に位置するポートP1、P3とは、フィルタモジュールの幾何的バランスや構造的バランスが丁度左右の光ファイバコリメータ31A、31Bの光ファイバ32、32を結ぶ中心線上でバランスされる位置にある対角のポートということである。このような50gf以下の張力、即ち、機械的強度に悪影響を与えない範囲で、光ファイバに張力を掛けるのは、光ファイバの光学特性の安定化が図られるからである。
このように対角に位置するポートP1、P3に張力を印加して、対応する光ファイバ32を接着固定する方法としては、特に限定されないが、次のようにして行えばよい。
例えば、フィルタモジュール30を基板35に組み付けるための冶具などの組付装置を用意し、左右の光ファイバコリメータ31A、31Bの各光ファイバ32、32を、張力の印加状態で固定するクランプ(固定部品)を用いるものの、光ファイバコリメータ31Aのクランプにあっては、ポートP2側の光ファイバ32はフリーの状態とし、ポートP1側の光ファイバ32だけの固定する構造のクランプを使用すればよい。例えば、ファイバ固定溝を有するクランプにおいて、ポートP2側の光ファイバ32が収納されるファイバ固定溝の幅を、光ファイバ外径より大きいものとすればよい。このような組付装置を使用することにより、簡単に対象とするポートP1、P3に所望の張力を印加することができ、良好な作業性が得られる。
このようにフィルタモジュールの対角に位置するポートP1、P3に張力を印加することとしたのは、本発明者等による以下の通信試験の結果による。つまり、2対1型の各ポートP1、P2、P3に対して、どのような形で張力を印加した場合、どのような通信特性が得られるかの通信試験を行った。
先ず、図10に示した本発明のように、ポートP1、P3に張力を印加するケースと、図11に示す、ポートP2、P3に張力を印加するケースと、図示は省略するが、全てのポートP1、P2、P3に張力を印加するケースの3通りに分けて通信試験を行った。
具体的には、各ケースのサンプル数を3として、例えば、ポートP1から信号光を入射させ、光学フィルタ部34を介してある波長成分を反射させてポートP2に結合させ、残りの波長成分を光学フィルタ部34を透過させてポートP3に結合させた場合の伝送ロスを求めた。この結果は、図12〜図17に示すグラフの如くであった。なお、サンプル数3に対応する測定点は、グラフ上符号「□」、「△」、「×」で表してある。
図12のグラフはポートP1、P3の張力印加時におけるポートP1からポートP3へ通過する際の伝送ロスであり、図13のグラフはポートP1、P3の張力印加時におけるポートP1からポートP2へ反射する際の伝送ロスである。これらの図12〜図13のグラフから、ポートP1、P3の張力印加の大小に関わらず、殆ど伝送ロスが生じないことが分る。
図14のグラフはポートP2、P3の張力印加時におけるポートP1からポートP3へ通過する際の伝送ロスであり、図15のグラフはポートP2、P3の張力印加時におけるポートP1からポートP2へ反射する際の伝送ロスである。これらの図14〜図15のグラフから、ポートP2、P3の印加する張力が10gf程度のところから伝送ロスが増え、張力60gf〜100gfに掛けて次第に伝送ロスが大きくなることが分る。
図16のグラフはポートP1、P2、P3の張力印加時におけるポートP1からポートP3へ通過する際の伝送ロスであり、図17のグラフはポートP1、P2、P3の張力印加時におけるポートP1からポートP2へ反射する際の伝送ロスである。これらの図16〜図17のグラフから、ポートP1、P2、P3の張力印加では、上記図16〜図17のグラフほどではないが、張力が10gf程度のところから伝送ロスが増え、張力60gf〜100gfに掛けて次第に伝送ロスが大きくなる場合と、クランプ固定時の作業バラツキにより各ポートP1、P2、P3に加わる張力にパラツキが生じ易いため、張力の大小に関わらず、殆ど伝送ロスが生じない場合があることが分る。
上記各ポートに対する張力印加状態における伝送ロスの理由としては、次のように考えることができる。フィルタモジュール30の光学フィルタ部34と左右の光ファイバコリメータ31A、31Bのロッドレンズ33、33とは、通常接着剤で接着固定されているため、フィルタモジュールの幾何中心又は構造中心に対して対称となる対角に位置するポートP1、P3に対して張力を印加した場合、ポートP1、P3の光ファイバ32、32部分には曲げが生じるものの、光学フィルタ部34の各接着固定部分には、不要なモーメントが加わらず、樹脂変形が最小限に抑えられるため、伝送ロスが良好に抑制されるものと考えられる。
これに対して、例えば、張力印加するポートの位置を特に考慮することなく、上記図13のように、左右の丁度隣り合う位置のポートP2、P3に張力を印加した場合、図中下方側のロッドレンズ33、33部分が支点となり、フィルタモジュールに大きなモーメントが生じる。このため、例えば、光学フィルタ部34の図中、上方側の接着固定部分a、bに無理な力が加わり、樹脂変形が大きくなること か考えられる。勿論、これにより、伝送ロスは大きくなる。また、各ポートP1、P2、P3に張力を印加した場合でも、フィルタモジュールの接着部でのモーメント発生を抑えることは難しく、光学フィルタ部34のいずれかの部分の接着固定部分に無理な力が加わることになり、伝送ロスが大きくなるものと考えられる。
さらに、本発明者等は、基板35に接着固定されたフィルタモジュール30の上記張力印加ポートの異なる3通りの場合について、信頼性試験である高温高湿試験(温度=120℃、湿度=90%、試験時間=96時間、圧力=約0.8kg/cm2 )を行ったところ、伝送ロスの結果は、表1の如くであった。なお、光信号の入射などは、上記通信試験の場合と同様にして行った。この表1から、本発明の特徴とする、フィルタモジュールの幾何中心又は構造中心に対して対称となる対角に位置するポートP1、P3に対して張力印加した場合が最も伝送ロスの変動が小さく、また、変動の誤差を小さいことが分る。
言い換えれば、この高温高湿下における長時間の試験において、ポートP1、P3に対する張力印加状態では、上述したように、フィルタモジュール30の光学フィルタ部34と左右の光ファイバコリメータ31A、31Bのロッドレンズ33、33との接着固定部分における樹脂変形が抑えられていることが分る。
Figure 2007086301
なお、上記説明では、2対1型のポート構造の場合であっが、本発明はこれに限定されず、2対2型のポート構造、さらには、任意のn対m型などのポート構造のものについても、上記の場合と同様にして、適用することができる。
本発明に係るフィルタモジュールのパッケージ方法に得られたフィルタモジュールのパッケージ構造の一態様を示した横断面図である。 図1のパッケージ構造の縦断面図である。 図1のパッケージ構造におけるフィルタモジュールの拡大図である。 図1のパッケージ構造におけるフィルタモジュールと基板の他の一態様を示した縦断面図である。 図1のパッケージ構造におけるフィルタモジュールと基板の他の一態様を示した縦断面図である。 図1のパッケージ構造におけるフィルタモジュールと基板の他の一態様を示した縦断面図である。 図1のパッケージ構造におけるフィルタモジュールと基板と樹脂充填状態の他の一態様を示した縦断面図である。 図1のパッケージ構造におけるフィルタモジュールと基板と弾性ゴム材料充填状態の他の一態様を示した縦断面図である。 図1のパッケージ構造におけるフィルタモジュールと基板と保護チューブと樹脂充填状態の他の一態様を示した縦断面図である。 図1のパッケージ構造におけるフィルタモジュールのポートへの張力印加状態を示した概略説明図である。 図1と同様のパッケージ構造におけるフィルタモジュールのポートへの張力印加状態の他の例を示した概略説明図である。 図1のパッケージ構造におけるフィルタモジュールのポート(P1、P3)への張力印加状態での伝送ロス(P1→P3)を示したグラフである。 図1のパッケージ構造におけるフィルタモジュールのポート(P1、P3)への張力印加状態での伝送ロス(P1→P2)を示したグラフである。 図1と同様のパッケージ構造におけるフィルタモジュールのポート(P2、P3)への張力印加状態での伝送ロス(P1→P3)を示したグラフである。 図1と同様のパッケージ構造におけるフィルタモジュールのポート(P2、P3)への張力印加状態での伝送ロス(P1→P2)を示したグラフである。 図1と同様のパッケージ構造におけるフィルタモジュールのポート(P1、P2、P3)への張力印加状態での伝送ロス(P1→P3)を示したグラフである。 図1と同様のパッケージ構造におけるフィルタモジュールのポート(P1、P2、P3)への張力印加状態での伝送ロス(P1→P2)を示したグラフである。 従来の光合分波器のカプラを示した平面図である。 従来のフィルタモジュールのパッケージ構造を示した平面図である。
符号の説明
30・・・フィルタモジュール、31A、31B・・・左右の光ファイバコリメータ、32・・・光ファイバ、32a・・・光ファイバの被覆層、32b・・・光ファイバの口出部、33・・・ロッドレンズ、34・・・光学フィルタ部(フィルタチップ)、35・・・基板35、35a・・・溝、36・・・接着剤、37・・・金属管、38・・・弾性樹脂、39・・・弾性ゴム材料、40・・・保護チューブ

Claims (8)

  1. 複数対のポートを有するフィルタモジュールを基板に固定したパッケージ構造において、前記フィルタモジュールの幾何中心又は構造中心に対して対称となる対角に位置するポートに50gf以下の張力を印加して前記基板に固定することを特徴とするフィルタモジュールのパッケージ方法。
  2. 前記ポートが光ファイバを備えた光ファイバコリメータであることを特徴とする請求項1記載のフィルタモジュールのパッケージ方法。
  3. 前記フィルタモジュールを前記基板に固定するにおいて、前記複数対の各対向するポート側の光ファイバコリメータにおける光ファイバの被覆層及び当該被覆層の口出部の各々の少なくとも1箇所を前記基板に固定することを特徴とする請求項2記載のフィルタモジュールのパッケージ方法。
  4. 前記フィルタモジュールを前記基板に固定するにおいて、前記ポートを、ショアDで硬度70以上の硬い樹脂で接着固定する特徴とする請求項1、2又は3記載のフィルタモジュールのパッケージ方法。
  5. 前記フィルタモジュールを固定する基板には、前記フィルタモジュールの光学フイルタ材料と同一又は近似した線膨張係数を有するガラス基板、又は他材料の基板を用いることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のフィルタモジュールのパッケージ方法。
  6. 前記請求項1〜5から選ばれる1つのパッケージ方法であって、前記フィルタモジュールを円筒状又は矩形状の金属管内に収納させ、前記基板を弾性樹脂で前記金属管内に接着固定する一方、前記金属管の両端側に弾性樹脂を充填することを特徴とするフィルタモジュールのパッケージ方法。
  7. 前記請求項1〜5から選ばれる1つのパッケージ方法であって、前記フィルタモジュールを円筒状又は矩形状の金属管内に収納させ、前記基板を弾性樹脂で前記金属管内に接着固定する一方、前記金属管の両端側に弾性ゴム材料を充填することを特徴とするフィルタモジュールのパッケージ方法。
  8. 前記請求項6〜7から選ばれる1つのパッケージ方法であって、前記フィルタモジュールに保護チューブを被せ、これを円筒状又は矩形状の金属管内に収納させることを特徴とするフィルタモジュールのパッケージ方法。
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