JP2007085545A - 格子固定用保持素子 - Google Patents

Abstract

【課題】格子５０を土台４０に固定するための保持素子１０であって、Ｕ字状に構成し、連結ウェブ１３から突出する第１脚部１１と第２脚部１２とを有する該保持素子において、簡単に取り付け可能であるとともに、高い保持力を有する保持素子を得る。
【解決手段】Ｕ字状保持素子１０の第１脚部１１にねじ手段３０を貫通させるための貫通口１５を設けるとともに、第２脚部１２にねじ手段３０の雄ねじ部３１のための雌ねじ部２４と、固定素子１０を支持体４０に固定するための、第１脚部１１の方向に指向する固定保持手段２６とを設ける。
【選択図】図３

Description

本発明は、請求項１前段に記載のグリッドのための保持素子に関する。

特許文献１にグリッドのための保持素子が記載されており、この保持素子では、鉤状の第一端部が土台を把持する一方、その鉤状の第一端部とは逆側の第二端部に、ねじのための嵌込箇所が配置される。ねじによって保持素子が皿状の素子に連結され、この素子はグリッドに載置される。グリッドは保持素子の締め付けによって土台に固定される。

この場合の欠点は、保持素子を使用するには、必ず皿状素子がスラスト軸受として必要であるということである。

特許文献２には、金属グリッドのためのＵ字型の押さえ保持素子が記載されており、この保持素子では、２個の対置された脚部が連結板から突出している。連結板とは離れた第二脚部の端部が、第一脚部の方向に折り曲げられれ、他方で、連結板とは離れた第一脚部の端部が、第二脚部に向けて折り曲げられる。押さえ保持素子を取り付けるための支点を作るために、押さえ保持素子において、第二脚部に対向する少なくとも１個の突起部を第一脚部の婉曲した端部の付近に配置する。この突起部は、押さえ保持素子を取り付ける際に、金属グリッドのセルのうち１個が有する横支柱の端縁に嵌合する。

このような押さえ保持素子の欠点は、押さえ保持素子が、容易に再度グリッドから外れてしまうので、グリッドが容易に意図せざる側から操作可能であり、場合によっては、再度土台または下地から外れてしまう。

米国特許第５１１８１４７号明細書 欧州特許第０９２３６７５号明細書

本発明の課題は、前記のような欠点が回避され、簡単に取り付け可能であるとともに、高い保持力を有する保持素子を提供することにある。

この課題は、本発明により、請求項１に記載の対策によって解決される。すなわち、第一脚部にねじ手段を貫通させるための貫通口を配置し、他方で、第二脚部にねじ手段のねじ山のためのねじ溝と、保持素子を土台に固定するための、前記第一脚部の方向に向いた固定保持手段とを配置する。

これによって、グリッドを保持素子およびねじ手段によって確実かつ簡単な手法で土台に固定することができ、その際、１個または複数個の固定保持手段が土台を把持する。付加的な部材、例えば皿状の素子は不要になる。

第二脚部に、ねじ溝と連結板への移行部に形成された屈折部との間に延在する短レバーアーム、および屈折部と固定保持手段との間に延在する長レバーアームが構成されるようにすると好適である。このようなてこ比によって、ねじ手段を締める際、固定保持手段が存在する長レバーアームの端部が、ねじ溝が存在する領域と比較してより早く第一脚部の方向に移動する。

長レバーアームを、短レバーアームと比較して１．５〜５倍長くすることによって、適切に調整された伝達比になる。

貫通口を凹部に配置すると好適である。これによって、ねじ頭をグリッドの表面に対して垂直にすることができる。貫通口を長孔として構成するとさらに好適であり、これによってねじ手段に大きな遊びを許容することができる。

第一脚部が第二脚部よりも長くなるようにし、従って、第二脚部の端部よりも突出するようにすると好適であり、これにより、保持素子が単独で土台およびグリッドと相互に支え合い、ずれたり滑り落ちたりすることなくこの場に引っ掛かり固定される。

第一脚部の連結板とは離れた第二領域に、側方に突出する平面部分を配置すると、同様に好適である。このような平面部分により、第一脚部を少なくとも１個の縦支柱にも載置および支持させることができ、これによって、グリッド固定の品質が顕著に向上する。

本発明のさらなる長所および対策を、従属請求項、以下の説明および図面に示す。図面には、本発明の実施例が記載されている。

図１〜３は、本発明によるグリッド５０または格子を基盤の土台４０に固定するための保持素子のある実施例である。保持素子１０はＵ字型に形成され、第一脚部１１および第二脚部１３を有し、この双方の脚部は、連結板１３の同一の側から突出する。連結板１３から第二脚部１２への移行部は、屈折部２２として機能する。第一脚部１１は、連結板１３に隣接する第一領域１７に、ねじ手段３０のための貫通口１５を備えた凹部１４を有する。さらに、第一脚部１１の連結板１３とは離れた第二領域１８に、側方に突出する平面部分１６を設ける。これらの領域それぞれは、第一脚部１１のおよそ半分の長さである。

第二脚部１２に、第一脚部１１の貫通口１５に対置され、ねじ溝２４を有する孔穴２５を設け、ねじ山３１を有するねじ手段３０が、この孔穴２５に嵌合する。さらに、第二脚部１２の連結板１３とは離れた端部領域２７に、第一脚部１１の方向に向いたツメとして構成された固定保持手段２６を設ける。

第一脚部１１は、第二脚部１２よりも長く、かつ連結板１３よりも長い。

このような保持素子１０の取付け時には、まずその第二脚部１２および連結板１３を、グリッド５０の２個の横支柱５１の間に存在する（図示されていない）開口に通し、固定保持手段２６を有する第二脚部１２の端部領域２７を、土台４０の下方に位置させる。続いて、ねじ手段３０を貫通口１５に差込み、そのねじ山３１を孔穴２５のねじ溝２４にねじ込む。屈折部２２から固定保持手段２６までの長レバーアーム２８と、連結板１３から孔穴２５までの短レバーアーム２３との間における第二脚部１２のてこ比が１．５：１〜５：１であるので、長レバーアーム２８の端部は、ねじ手段３０を締める際、ねじ溝２４が存在する領域と比較してより早く、すなわち、変位が増幅され第一脚部１１の方向に移動する。これによって、ねじ手段３０を少し回すだけで、固定保持手段２６を土台４０に締付け当接させることができる。

図２および３において、取り付け状態の第一脚部１１はグリッド５０の横支柱５１上に載置され、第一脚部１１はこの横支柱５１に対しほぼ垂直である。さらに、平面部分１６は、第一脚部１１の第二領域１８から側方に突出しているので、グリッド５０の縦支柱５２の上にも載置される。従って、第一脚部１１は、グリッド５０に非常に安定的に保持される。第二脚部１２は、すでに説明したように、その端部領域２８に配置された固定保持手段２６が土台４０の下面を把持するので、その場で引っ掛かり固定される。

保持素子１０を補強するために、第一脚部１１および第二脚部１２に、例えば条溝として構成された補強素子１９，２９を設ける。

本発明保持素子の斜視図である。 グリッドおよび土台に固定された状態の保持素子を上方から見た説明図である。 グリッドおよび土台に固定された状態の保持素子を、図２の平面III-IIIに沿って切断した側断面図である。

符号の説明

１０ 保持素子
１１ 第一脚部
１２ 第二脚部
１３ 連結板
１４ 凹部
１５ 貫通口
１６ 平面部分
１７ 第一領域
１８ 第二領域
１９，２９ 補強素子
２２ 屈折部
２３ 短レバーアーム
２４ ねじ溝
２５ 孔穴
２６ 固定保持手段
２７ 端部領域
２８ 長レバーアーム
３０ ねじ手段
３１ ねじ山
４０ 土台
５０ グリッド
５１ 横支柱
５２ 縦支柱

Claims (6)

1. グリッド（５０）を土台（４０）に固定するための保持素子であって、
   Ｕ字型に構成され、
   連結板（１３）から突出する第一脚部（１１）と第二脚部（１２）とを有する該保持素子において、
   前記第一脚部（１１）にねじ手段（３０）を貫通させるための貫通口（１５）が配置され、
   前記第二脚部（１２）にねじ手段（３０）のねじ山（３１）のためのねじ溝（２４）と、固定素子を土台（４０）に固定するための、前記第一脚部（１１）の方向に向いた固定保持手段（２６）とが配置されていることを特徴とする保持素子。
2. 前記第二脚部（１２）に、ねじ溝（２４）と連結板（１３）への移行部に形成された屈折部（２２）との間に延在する短レバーアーム（２３）、および屈折部（２２）と固定保持手段（２６）との間に延在する長レバーアーム（２８）が構成されていることを特徴とする請求項１に記載の保持素子。
3. 前記長レバーアーム（２８）が、前記短レバーアーム（２３）と比較して１．５〜５倍長いことを特徴とする請求項２に記載の保持素子。
4. 前記貫通口（１５）が凹部（１４）に配置されていることを特徴とする請求項１乃至３のうちいずれか一項に記載の保持素子。
5. 前記第一脚部（１１）が前記第二脚部（１２）よりも長いことを特徴とする請求項１乃至４のうちいずれか一項に記載の保持素子。
6. 前記第一脚部（１１）の前記連結板（１３）とは離れた第二領域（１８）に、側方に突出する平面部分（１６）が配置されていることを特徴とする請求項１乃至５のうちいずれか一項に記載の保持素子。

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