JP2007084927A - 銅合金製バッキングプレートおよび該銅合金の製造方法 - Google Patents

銅合金製バッキングプレートおよび該銅合金の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バッキングプレートの大型化要求に対応し、スパッタリング時の熱影響や繰り返し使用による熱影響ならびに表裏の圧力差による変形を生じにくく、熱伝導性、0.2%耐力、ヤング率、および耐酸化性に優れた特性を兼ね備えた銅合金製バッキングプレートとその製造方法を提供する。
【解決手段】Ni:1.0〜5.0質量%、Si:0.2〜1.0質量%を質量比Ni/Siが3.5〜5.5の範囲で含むとともに、Zn:0.1〜2.0質量%、P:0.003〜0.2質量%を含み、残部がCu及び不可避不純物からなり、結晶粒径の最大が0.06mm以下であり、直径が0.005mmを超える介在物を含まず、熱伝導率が170W/m・K以上であるバッキングプレート用銅合金を、鋳造工程、熱間圧延工程、溶体化処理工程、及び時効処理工程を経ることにより製造する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、銅合金製バッキングプレートおよび該銅合金の製造方法に関し、特に、スパッタリング装置におけるターゲット材の冷却に用いられる、銅合金製バッキングプレートおよび該銅合金の製造方法に関する。
スパッタリングは、低圧の不活性ガス中で2つの電極間に高電圧を印加してグロー放電を生じさせ、ガスイオン衝撃によって陰極に配置したターゲットからその構成原子を叩きだし、これを対向する基板上に堆積する薄膜形成技術の一つである。
スパッタリングにおいて、ターゲットに投入されるエネルギーの大半はターゲットの表面領域で熱に変換される。この熱によりターゲットの温度が過剰に上昇した場合、ターゲット材の組織が変化し、所望の膜質が得られないことがある。このため、ターゲットの温度が過剰に上昇しないように、ターゲットの裏面にはバッキングプレートと呼ばれる冷却板が配置される。バッキングプレートの構造としては、例えば、平滑な板に溝を形成し、これを蓋で覆い接合して内部水路とする構造が1例として挙げられる。
バッキングプレートは、ターゲットからの熱を放散させる(ターゲットを冷却する)役割とターゲットを固定(保持)する役割、さらにはスパッタリング電極としての役割も果たす。ターゲットとバッキングプレートとは、InもしくはSn合金系の低融点ろう材等により接合(ボンディング)されることが多い。
ターゲットを効率よく冷却するためには、バッキングプレート自体の熱伝導性が良好であることが望ましい。バッキングプレート自体の熱伝導性が低いと、冷却効果が小さく、ターゲット材の温度上昇は避け難い。このため、一般的には、熱伝導性の良好な金属材がバッキングプレート材料として用いられる。
従来、バッキングプレートには、無酸素銅、銅合金、アルミニウム合金、ステンレス鋼、もしくは他の金属及び合金が使用される(例えば、特許文献1乃至特許文献4参照)。
特開平10−110226号公報 特開平10−168532号公報 特開平4−165039号公報 特開2001−329362号公報
上述したように、熱伝導性が良好であることがバッキングプレートに求められる一方で、バッキングプレートには、表裏の温度差や圧力差に起因する応力に耐え得る高い機械的強度(例えば、高い0.2%耐力や高いヤング率)を有することも求められる。
バッキングプレートは、片面にターゲット材が接合され、他の片面は水冷される構造をとるのが一般的であり、スパッタリング時、ターゲット材側と水冷側の温度差によりバッキングプレート内部に温度勾配が生じる。このため、バッキングプレート内部に温度差に起因する熱応力が発生する。また、ターゲット材側(チャンバ内)が低圧(真空状態)、水冷側が大気圧以上となることから、バッキングプレートには表裏の圧力差に起因する応力も発生する。
このとき、バッキングプレートの機械的強度(例えば、0.2%耐力やヤング率)が低いと、これらの応力により大きな弾性変形あるいは塑性変形を生じることがある。バッキングプレートが塑性変形すると繰り返し使用することができなくなり、交換が必要、すなわちコストアップとなる。また、大きな弾性変形が生じた場合、ターゲット材との接合部やターゲット材自体に割れが発生することもある。
また、ボンディング工程等の加熱によってバッキングプレートが軟化し、機械的強度が経時的に低下するのを最小限に抑えるために、バッキングプレートは良好な耐熱性を有することが望ましい。
一方、スパッタリング(すなわちバッキングプレートの用途)を活用したプロセス技術は、半導体デバイス製造や平面ディスプレイ製造などの幅広い分野における基盤技術として発展してきた。近年、スパッタリング工程の生産性の向上と低コスト化を実現するため、処理基板は大面積化の一途をたどっている。
特に、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイパネル(PDP)をはじめとする平面パネルディスプレイ(FPD)の製造分野では、市場ニーズに対応したディスプレイパネル自体の大画面化に加えて、1枚のガラス基板(マザーガラス基板)で同時に処理を行うディスプレイパネルの数(面取り数)を増やすことにより低コスト化が図られている。
マザーガラス基板のサイズは、2000年頃の第4世代(730×920mm)から急速に拡大し、第5世代(1100×1300mm)、第6世代(1500×1800mm)、第7世代(1800×2100mm)、ついには第8世代(2200×2600mm)となり、さらに第9世代(2600×3100mm)へと大面積化が進展していくものと予想されている。
ここにおいて、このような大面積ガラス基板を用いて、FPDの生産性(歩留り)を向上させ、かつ低コスト化を実現するためには、大面積ガラス基板の全面にわたって均一かつ高品質な製膜プロセスを実現する技術が必要不可欠である。また、それに伴って、スパッタリングターゲットおよびバッキングプレートのサイズも必然的に拡大することが要求されている。
なお、スパッタリングターゲットのサイズの例を示すと、第4世代用で1130×1200mm、第5世代用で1430×1700mmなどがある。また、バッキングプレートのサイズの例を示すと、第4世代用で1170×1300mm、第5世代用で1450×2050mmなどがあり、前述のマザーガラス基板やスパッタリングターゲットよりも更に大面積を要求されていることが判る。
しかしながら、従来の、例えば、無酸素銅(純銅)製のバッキングプレートは、熱伝導度は良好な反面、機械的強度(例えば、0.2%耐力やヤング率)が小さいため、応力により変形が生じやすい。また、ステンレス鋼製のバッキングプレートは、0.2%耐力(降伏強さ)が高い長所を有するが、熱伝導率が極めて小さいため、冷却効果が小さく、ターゲット温度が上昇しやすいという欠点を有する。
前述したように、特に、FPD製造装置用スパッタリング装置では、大面積のターゲット材およびバッキングプレートが用いられるようになり、発生する熱の絶対量が大きくなると同時に、各種応力によるバッキングプレートの変形(変位)の絶対量が大きくなりやすい(例えば、反りの曲率が同じ場合、大面積バッキングプレートの方が、従来の小面積バッキングプレートよりも反り変形の絶対値が大きくなる)という不具合が生じる。
このため、ターゲット材側に純銅を使用し、反対面側にステンレス鋼等の0.2%耐力(降伏強さ)が高い材料を使用するという対策をとることもある。しかし、この場合、銅とステンレス鋼の間に生じる熱歪みや異種材料を複合するための製造コストが高くなるといった問題が発生する。
さらに、大面積のターゲット材およびバッキングプレートが用いられることにより、従来目立たなかった現象が顕在化するようになってきた。
例えば、バッキングプレートの保管中やターゲットのボンディング作業中に、大気中の水蒸気や酸素等のガス成分がバッキングプレートの表面に吸着、表層部分に侵入または表層部分が酸化した場合(以下、総称して単に「酸化」と表現する)、真空プロセスであるスパッタリング中にバッキングプレートから該ガス成分が解離して製膜品質(例えば、大面積膜における均質性)に悪影響を与えるという問題が発生する。
特に、1辺が1〜2m以上にも及ぶような大面積(大型)バッキングプレートでは、絶対的な表面積が大きいことから、その問題は一層顕著である。このことから、バッキングプレートの大型化に伴って酸化・解離しにくい特性(以下、「耐酸化性」と称する)の要求が新たな課題として浮上してきた。
しかしながら、従来のバッキングプレート、例えば、無酸素銅製のバッキングプレートは、耐酸化性が低いためにスパッタリング中に水蒸気や酸素等のガス成分の解離が起こりやすく、スパッタリング前のベーキング処理に多大な手間を要するという欠点がある。一般的に、ベーキング温度は、ボンディングに用いた接合材(低融点ろう材等)の融点以下に設定しなくてはならないという制約がある。これに加えて、特にバッキングプレートが大型化した場合、効果的なベーキング処理はより一層困難になる。
以上のことを勘案すると、熱伝導性、機械的強度、および、特に耐酸化性に優れたバッキングプレートが望まれている。
従って、本発明の目的は、バッキングプレートの大型化要求に対応し、スパッタリング時の熱影響や繰り返し使用による熱影響ならびに表裏の圧力差による変形を生じにくく、熱伝導性および機械的強度(例えば、0.2%耐力やヤング率)に優れ、さらには耐酸化性に優れた特性を兼ね備えた銅合金製バッキングプレートと該銅合金の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、Ni:1.0〜5.0質量%、Si:0.2〜1.0質量%を質量比Ni/Siが3.5〜5.5の範囲で含み、残部がCu及び不可避不純物からなり、結晶粒径の最大が0.06mm以下であり、直径が0.005mmを超える介在物を含まず、熱伝導率が170W/m・K以上である銅合金を用いて製造されたことを特徴とするバッキングプレートを提供する。
また、本発明は、上記目的を達成するため、Ni:1.0〜5.0質量%、Si:0.2〜1.0質量%を質量比Ni/Siが3.5〜5.5の範囲で含むとともに、Zn:0.1〜2.0質量%、P:0.003〜0.2質量%を含み、残部がCu及び不可避不純物からなり、結晶粒径の最大が0.06mm以下であり、直径が0.005mmを超える介在物を含まず、熱伝導率が170W/m・K以上である銅合金を用いて製造されたことを特徴とするバッキングプレートを提供する。
また、本発明は、上記目的を達成するため、上記のバッキングプレート用銅合金の製造方法であって、鋳造工程の後、800℃以上の温度で30分間以上加熱保持して50%以上の加工率で熱間圧延を行う熱間圧延工程と、熱間圧延を行って得られた銅合金板を600℃以上の温度から250℃まで20℃/分以上の冷却速度で冷却する溶体化処理工程と、溶体化処理した銅合金板を300〜600℃の温度範囲で0.5〜12時間(h)保持する時効処理工程とを含むことを特徴とするバッキングプレート用銅合金の製造方法を提供する。
本発明によれば、バッキングプレートの大型化要求に対応した熱伝導性、機械的強度(例えば、0.2%耐力やヤング率)、および耐酸化性に優れた特性を兼ね備えたバッキングプレートが提供できる。
〔第1の実施の形態〕
(バッキングプレート用銅合金の組成)
本実施の形態におけるバッキングプレート用銅合金は、Ni:1.0〜5.0質量%、Si:0.2〜1.0質量%を質量比Ni/Siが3.5〜5.5の範囲で含み、残部がCu及び不可避不純物からなり、結晶粒径の最大が0.06mm以下であり、直径が0.005mmを超える介在物を含まず、熱伝導率が170W/m・K以上であることを特徴とする。
本実施の形態において、バッキングプレート用銅合金を構成する合金成分の添加理由と限定理由を以下に説明する。
Ni、Siを添加するのは、Cu母相中に介在物として化合物であるNiSi相を析出させ、転位の運動に対する障害物にすることにより、機械的強度を向上させるためである。ただし、直径が0.005mmを超える介在物は機械的強度向上に寄与しないため、介在物の直径は0.005mm以下にすることが望ましい。より望ましくは、介在物の直径を0.0001mm以上、0.003mm以下にする。
Niが1.0質量%未満では、化合物であるNiSi相の析出量が少なく、強度向上の効果が小さく、5.0質量%を超えると機械的強度向上の効果が飽和し、熱伝導性を低下させる。
同じようにSiについてもその含有量が0.2質量%未満では、NiSi相の析出量が少なく、強度向上の効果が小さく、1.0質量%を超えると機械的強度向上の効果が飽和し、熱伝導性を低下させる。
また、Niおよび/またはSiを含有させることによって銅合金の耐酸化性が向上するメカニズムは、現時点で完全に解明されていないが、バッキングプレートの表面に吸着、表層部分に侵入ないし表層部分で酸化した水蒸気や酸素等のガス成分は、Cu中のNiおよび/またはSi成分と選択的かつCuに比して強固に結び付くと考えられ、これにより、スパッタリング中にバッキングプレートから該ガス成分が解離することを抑制する(耐酸化性が向上する)効果が出現するものと考えられる。
したがって、Ni:1.0〜5.0質量%、Si:0.2〜1.0質量%を含んでいることが必要で、好ましくは、Ni:1.5〜3.0質量%、Si:0.3〜0.6質量%である。
また、Ni/Si質量比を3.5〜5.5にしたのは、機械的強度を向上するとともにCu母相中に固溶するNi、Si量を極力少なくすることで170W/m・K以上の熱伝導率を確保するためである。言い換えると、熱伝導率が170W/m・K以上を示すことは、Cu母相中に固溶するNi、Si量が少ないことを意味している。
析出するNiSは、Ni/Si原子比が2(Ni/Si質量比が約4.2)で構成されており、Ni/Si質量比が3.5以下では、Siが過剰となる。過剰となったSiがCu母相中に残り、熱伝導率の低下を招く。また、Ni/Si質量比が5.5以上では、逆にNiが過剰となり、過剰となったNiが母相中に残り、熱伝導率の低下を招く。したがって、Ni/Si質量比が3.5〜5.5であることが必要で、好ましくはNi/Si質量比が3.7〜5.0である。
また、該銅合金中の結晶粒径の最大が0.06mm以下であることが好ましい。より好ましくは0.05mm以下であり、更に好ましくは0.04mm以下である。結晶粒径の最大が0.06mmよりも大きくなると、金属組織が不均一になりやすく、機械的強度の不均一(バラツキ)につながる(結晶粒径の大きい部分の機械的強度が低下する)。よって、結晶粒径の最大は0.06mm以下とする。なお、結晶粒径の平均(結晶粒度)としては、0.03mm以下が好ましく、0.02mm以下がより好ましい。
〔第2の実施の形態〕
(バッキングプレート用銅合金の組成)
本実施の形態におけるバッキングプレート用銅合金は、Ni:1.0〜5.0質量%、Si:0.2〜1.0質量%を質量比Ni/Siが3.5〜5.5の範囲で含むとともに、Zn:0.1〜2.0質量%、P:0.003〜0.2質量%を含み、残部がCu及び不可避不純物からなり、結晶粒径の最大が0.06mm以下であり、直径が0.005mmを超える介在物を含まず、熱伝導率が170W/m・K以上であることを特徴とする。
本実施の形態において、バッキングプレート用銅合金を構成する合金成分の添加理由と限定理由を以下に説明する。
Ni、Siを添加する理由、Ni/Si質量比を3.5〜5.5にする理由、結晶粒径の最大を0.06mm以下にする理由、介在物の直径を0.005mm以下にする理由、および熱伝導率を170W/m・K以上とする理由は、第1の実施の形態と同様である。なお、第2の実施の形態においてNi/Si質量比のより好ましい範囲は、3.9〜5.3である。
さらに、Zn:0.1〜2.0質量%、P:0.003〜0.2質量%を添加したのは、Zn、Pがはんだやろう材等の接合強度と寿命を向上する効果があるとともに、Pは脱酸効果、耐熱性向上効果を有するためである。
加えて、Ni、Si、Zn、および/またはPを含有させることによって銅合金の耐酸化性が向上するメカニズムは、現時点で完全に解明されていないが、バッキングプレートの表面に吸着ないし表層部分に侵入ないし表層部分で酸化した水蒸気や酸素等のガス成分は、Cu中の上記添加成分と選択的かつCuに比して強固に結び付くと考えられ、これにより、スパッタリング中にバッキングプレートから該成分が解離することを抑制する(耐酸化性が向上する)効果が出現するものと考えられる。
Zn含有量が0.1質量%以下では、それらの効果が小さく、2.0質量%を超えると熱伝導率を低下させる。
また、P含有量が0.003質量%以下では、それらの効果が不十分で、0.2質量%以上では、熱伝導率を低下させるだけでなく、鋳造時の割れを招く。
したがって、Zn:0.1〜2.0質量%、P:0.003〜0.2質量%である必要があり、好ましくは、Zn:0.1〜1.7質量%、P:0.01〜0.05質量%である。望ましくは、ZnとPの総量を2.0質量%以下とする。
〔バッキングプレート用銅合金の製造方法〕
図1は、本発明の実施の形態のバッキングプレート用銅合金の製造工程のフローを示す図である。上記第1及び第2の実施の形態のバッキングプレート用銅合金は、溶解、成分配合して上記成分を含む銅合金のインゴットを鋳造後(工程a)、800℃以上の温度で30分間以上加熱保持して50%以上の加工率で熱間圧延を行う熱間圧延工程(工程b)と、熱間圧延を行って得られた銅合金板を600℃以上の温度から250℃まで20℃/分以上の冷却速度で冷却する溶体化処理工程(工程c)と、溶体化処理した銅合金板を300〜600℃の温度範囲で0.5〜12h保持する時効処理工程(工程d)とを行うことにより製造される。なお、鋳造工程(工程a)において、銅原料としては、酸素濃度が10ppm以下の無酸素銅を用いることが好ましい。また、加工率とは、「加工率(%)={1−(圧延加工後の板厚/圧延加工前の板厚)}×100」と定義する。
熱間圧延工程(工程b)において、800℃以上の温度で30分間以上加熱保持して熱間圧延を行うとしたのは、800℃以上の温度で30分間以上加熱保持することにより鋳造中における添加元素の偏析により生成した不均一な析出物を消失させ、Cu母材中に均一に固溶させるためである。加熱温度800℃以下、または加熱時間が30分間以下では、その効果が不十分で、好ましくは850〜950℃×2〜5時間である。
また、加熱後、50%以上の加工率で熱間圧延を行うのは、鋳造組織を壊し、均一な再結晶組織を得るためである。加工率が50%未満では、鋳造組織が部分的に残り、均一な再結晶組織が得られない。したがって、加熱後、50%以上の加工率で熱間圧延を行う必要があり、好ましくは加工率が60〜90%である。
溶体化処理工程(工程c)において、熱間圧延処理して得られた銅合金板を600℃以上の温度から250℃まで20℃/分以上の冷却速度で冷却するのは、Ni、SiをCu中に固溶させる(析出させない)溶体化処理を行うためである。本実施の形態の銅合金は、300〜600℃の温度範囲でNiとSiがNiSiとして最も析出しやすい。したがって、(NiSiを析出させない)溶体化効果を得るために、NiSiが最も析出しやすい温度より高い温度から急冷する必要がある。好ましくは650℃以上である。また、冷却速度が20℃/分未満では、冷却している間、NiSiが不均一に析出し、溶体化効果が不十分となる。好ましくは冷却速度が30℃/分以上である。なお、250℃以下では、NiSiの析出がほとんど起きないため、250℃以下では、冷却速度が20℃/分以下でも問題ない。
時効処理工程(工程d)において、溶体化処理した銅合金板を300〜600℃の温度範囲で0.5〜12h保持するのは、溶体化処理によりCu中に固溶させたNi、SiをNiSiとして均一に析出させるためである。前述した通り300〜600℃の温度範囲は、NiSiが最も析出しやすい。300℃以下の低い温度では、Ni、Siの拡散が遅く、NiSiの析出が少なく、かつ不均一となる。一方、600℃以上では、NiSiが析出しにくく(Cu中に固溶しやすい)、NiSiの析出量も少なくなる。また、保持時間は0.5時間未満では、NiSiの析出が十分に行われず、12時間以上では、NiSi析出物が粗大化して強度向上効果が小さくなるいわゆる過時効となってしまう。したがって、300〜600℃の温度範囲で0.5〜12h保持する必要があり、好ましくは、400〜550℃の温度範囲で1〜6時間保持である。
〔他の実施の形態〕
鋳造工程aにおいて、溶解、鋳造方法に制限はなく、また、材料の寸法にも制限がない。また、時効処理工程dにおいて、時効処理は1回のみでもよく、複数回の時効処理を施してもよい。また、時効処理後に冷間圧延を施してもよい。
〔バッキングプレートの製造〕
上記実施の形態のバッキングプレート用銅合金を用いて通常行われている製造方法により、スパッタリング装置に用いるバッキングプレートを得ることができる。水路(溝)を覆う蓋との接合に制限はなく、電子ビーム溶接、ろう付け、摩擦撹拌接合のいずれでもよい。なお、バッキングプレートの冷却媒体に関しても制限はない。
〔実施の形態の効果〕
上記の本発明の実施の形態によれば、下記の効果を奏する。
(1)熱伝導率が170W/m・K以上、0.2%耐力が600MPa以上、ヤング率(縦弾性係数)が125GPa以上である、0.2%耐力、ヤング率、および熱伝導性に優れた特性を兼ね備えたスパッタリング用のバッキングプレートを得ることができる。
(2)耐酸化性の高いスパッタリング用のバッキングプレートを得ることができる。
(3)長い寿命(再ボンディング等の繰り返し利用を含む)、かつ、信頼性(製膜品質を含む)の高いスパッタリング用のバッキングプレートを得ることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜8、比較例1〜12)
図1記載のフローにしたがって、表1に示す組成の合金を中周波溶解炉にて溶解、成分配合し、厚み50mm×幅180mm×長さ500mmのインゴットを鋳造した後、表2に示す条件で熱間圧延、溶体化処理、時効処理を施し、実施例1〜8および比較例1〜11の評価用サンプルを作製した。また、比較例12〜13として、無酸素銅(JIS H3300 C1020)製の評価用サンプルも用意した。
なお、比較例12が硬化材(H材)、比較例13が半軟化材(1/2H材)となるように調質した。比較例12は理想的な新品状態の無酸素銅製バッキングプレートを意図したもので、比較例13は繰り返し利用時の無酸素銅製バッキングプレートを意図したものである。
これらのサンプルから、熱伝導率測定試験片、引張試験片、ヤング率測定用試験片、金属組織観察用試験片、及び耐酸化性評価用試験片をそれぞれ切り出し、各種測定に供した。熱伝導率測定、引張試験、ヤング率測定、および金属組織観察の評価結果を表3に示す。
なお、熱伝導率測定は、レーザフラッシュ法(アルバック理工株式会社製、型式:TC−7000)を用いた。引張試験は、万能試験機(株式会社島津製作所製、型式:AG−I)を用い、JIS Z 2241に基づいて行った。ヤング率測定は、ユーイングの装置(島津理化器械株式会社製、型式:TY−400)を用いた。金属組織観察は、光学顕微鏡(オリンパス株式会社製、型式:PMG3)を用い、JIS H 0501における切断法に基づいて行い、同時に、直径が0.005mmを超える介在物の有無を確認した。
また、耐酸化性評価用試験片は、実施例1〜8および比較例12〜13の板材(縦×横=4cm×4cm)をそれぞれ複数切り出し、同一素材を重ね合わせてガラス板に挟み、ガラス板の外側からクリップで留めて用意した。耐酸化性の評価は、加速試験として用意した試験片を恒温恒湿槽中(温度=60℃、相対湿度=90%)に40時間保持した後、重ね合わせた面に形成した酸化皮膜厚みをカソード還元法にて測定・算出した。
なお、カソード還元法の測定条件は、次のように設定した。
電解条件:KCl水溶液[0.1mol/L]、窒素ガス飽和
電解面積:1cm
電流密度:50μA/cm
参照電極:Ag/AgCl
対 極:Pt
また、酸化皮膜厚みは、酸化皮膜の還元に要した電気量と酸化膜の理論密度から、ファラデーの法則に基づき、下記非特許文献にしたがって算出した。算出結果を表3に併記する。
M. Seo et al.: Cathodic reduction of the duplex oxide films formed on copper in air with high relative humidity at 60℃, Corrosion Science, Volume 47 (2005) 2079-2090.
Figure 2007084927
Figure 2007084927
Figure 2007084927
表3に示すように、本発明による試験片(実施例1〜8)は、いずれも熱伝導率が170W/m・K以上、0.2%耐力が600MPa以上、ヤング率が125GPa以上、結晶粒径の最大が0.06mm以下で均一な組織を有し、かつ直径が0.005mmを超える介在物が確認されなかった。また、耐酸化性評価結果から、本発明による試験片(実施例1〜8)は、形成した酸化皮膜厚みが無酸素銅の場合(比較例12〜13)に比して非常に小さく、優れた耐酸化性を有していることが判る。したがって、実施例1〜8の銅合金は、スパッタリング用のバッキングプレートとして好適であると言える。
これに対し、組成が本発明から外れた比較例1〜3は、熱伝導率が上記の所望値(170W/m・K)よりも低い。これは、過剰または余剰の添加成分がCu中に固溶したためと考えられる。また、製造方法が本発明から外れた比較例4〜11では、熱伝導率が上記の所望値(170W/m・K)よりも低いか、結晶粒径の最大が0.06mmより大きいか、若しくは直径が0.005mmを超える介在物(粗大な介在物)が存在することが判る。加えて、0.2%耐力、ヤング率のうちの1つ以上において上記の所望値よりも低い。
これらの中で、比較例4〜6は、本発明の加熱条件または熱間圧延条件から逸脱していたため、金属組織中にNi、Siの偏析および/または鋳造組織の残存が認められた。比較例7〜8は、冷却条件が逸脱していたため、直径が0.005mmを超える粗大な介在物が確認された。また、比較例9〜11は、時効条件が逸脱していたため熱伝導率の低下が確認され、比較例9では結晶粒の粗大化(結晶粒径の最大が0.06mmより大きい)も観察された。偏析や鋳造組織の残存、粗大な介在物の存在などの金属組織的な不均一性は、大型バッキングプレートにおいて特性の不均一性につながることから、好ましくない。したがって、比較例1〜11は、スパッタリング用のバッキングプレートとして適していないと言える。
また、比較例12〜13では、前述したように、熱伝導率が良好な反面、0.2%耐力とヤング率が小さい。さらに、耐酸化性評価試験において、形成した酸化皮膜厚みが非常に大きく、特に、繰り返し利用を意図した比較例13の酸化皮膜厚みが大きいことが判る。
本発明の実施の形態のバッキングプレート用銅合金の製造工程のフローを示す図である。

Claims (4)

  1. Ni:1.0〜5.0質量%、Si:0.2〜1.0質量%を質量比Ni/Siが3.5〜5.5の範囲で含み、残部がCu及び不可避不純物からなり、結晶粒径の最大が0.06mm以下であり、直径が0.005mmを超える介在物を含まず、熱伝導率が170W/m・K以上である銅合金を用いて製造されたことを特徴とするバッキングプレート。
  2. Ni:1.0〜5.0質量%、Si:0.2〜1.0質量%を質量比Ni/Siが3.5〜5.5の範囲で含むとともに、Zn:0.1〜2.0質量%、P:0.003〜0.2質量%を含み、残部がCu及び不可避不純物からなり、結晶粒径の最大が0.06mm以下であり、直径が0.005mmを超える介在物を含まず、熱伝導率が170W/m・K以上である銅合金を用いて製造されたことを特徴とするバッキングプレート。
  3. 0.2%耐力が600MPa以上、及びヤング率(縦弾性係数)が125GPa以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバッキングプレート。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のバッキングプレート用銅合金の製造方法であって、
    鋳造工程の後、800℃以上の温度で30分間以上加熱保持して50%以上の加工率で熱間圧延を行う熱間圧延工程と、
    熱間圧延を行って得られた銅合金板を600℃以上の温度から250℃まで20℃/分以上の冷却速度で冷却する溶体化処理工程と、
    溶体化処理した銅合金板を300〜600℃の温度範囲で0.5〜12時間保持する時効処理工程とを含むことを特徴とするバッキングプレート用銅合金の製造方法。
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