JP2007084793A - サイド補強用ゴム組成物およびそれを用いたランフラットタイヤ - Google Patents

サイド補強用ゴム組成物およびそれを用いたランフラットタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】低発熱性および高強度を両立したサイド補強用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム成分100重量部に対して、チッ素吸着比表面積が30〜100m2/gで、かつジブチルフタレート吸油量が50ml/100g以上であるカーボンブラックを10〜100重量部、硫黄または硫黄化合物を2重量部以上、ならびにアスペクト比が3〜50である(1)薄板状アルミナ粉体または(2)フッ素含有マイカのいずれかを5〜120重量部含有するランフラットタイヤのサイド補強用ゴム組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ランフラット性能に優れるサイド補強用ゴム組成物およびそれを用いたランフラットタイヤに関する。
現在、サイドウォール部の内側に配置された高硬度のサイド補強層を有するランフラットタイヤが実用化され、パンクにより空気圧が失われた状態になっても、ある程度の距離を走行できるようになった。これにより、スペアタイヤを常備する必要性がなくなり、車輌全体における重量の軽量化が期待できる。
しかし、ランフラットタイヤのパンク時におけるランフラット走行には、速度、距離の制限があり、さらなるランフラットタイヤの耐久性の向上が望まれている。
ランフラットタイヤの耐久性を向上させる有効な手段として、補強用ゴムを厚くすることにより変形を抑え、変形による破壊を防ぐ方法があげられる。しかし、タイヤの重量が大きくなるため、ランフラットタイヤの当初の目的である軽量化に反する。
また、ランフラットタイヤの耐久性を向上させる有効な手段として、カーボンブラックなどの補強用充填剤を増量し、それらを配合することによって補強用ゴムの硬度を上げ、変形を抑える方法があげられる。しかし、混練り、押出しなどの工程への負荷が大きく、また、加硫後物性において発熱性が高くなることから、ランフラット耐久性の向上はあまり期待できない。
さらに、ランフラットタイヤの耐久性を向上させる有効な手段として、カーボンブラックを増量することなく、加硫剤、加硫促進剤を多量に用いることによって加硫密度を上げ、変形、発熱を抑える方法があげられる(たとえば、特許文献1参照)。しかし、ゴムの伸びが小さくなり、破壊強度が低下してしまう。
一方、空気入りタイヤのサイドウォール用ゴムに、雲母類などの薄板状天然鉱石を配合することにより、耐空気透過性や外観の向上をはかることが提案されている(たとえば、特許文献2および3)。しかし、これらのゴムは、耐屈曲性能が必要とされるため、硬度が低く、ランフラットタイヤのサイド補強用ゴムとして用い、低内圧時の荷重を支えるには硬度が不充分であるという問題があった。
特開2002−155169号公報 特開2003−292685号公報 特開平11−348513号公報
本発明は、低発熱性および高強度を両立したランフラットタイヤのサイド補強用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して、チッ素吸着比表面積が30〜100m2/gで、かつジブチルフタレート吸油量が50ml/100g以上であるカーボンブラックを10〜100重量部、硫黄または硫黄化合物を2重量部以上、ならびにアスペクト比が3〜50である(1)薄板状アルミナ粉体または(2)フッ素含有マイカのいずれかを5〜120重量部含有するランフラットタイヤのサイド補強用ゴム組成物に関する。
本発明によれば、特定のカーボンブラック、硫黄または硫黄化合物、ならびに(1)薄板状アルミナ粉体または(2)フッ素含有マイカのいずれかを配合することにより、低発熱性および高強度を両立したサイド補強用ゴム組成物を提供することができる。また、該ゴム組成物をランフラットタイヤのサイド補強層として用いることにより、ランフラット耐久性を向上させることができる。
本発明のサイド補強用ゴム組成物は、ジエン系ゴム成分、カーボンブラック、(1)薄板状アルミナ粉体または(2)フッ素含有マイカのいずれか、ならびに硫黄または硫黄化合物からなる。なお、本発明のサイド補強用ゴム組成物は、ランフラットタイヤのサイド補強層に用いられるゴム組成物である。サイド補強層8とは、ランフラットタイヤの断面図を表す図1に示すように、タイヤカーカスプライ3の内側に接してビード部7からショルダー部にわたって配置され、両端方向に厚さを漸減する三日月状に配置されるライニングストリップ層のことをいい、ランフラットタイヤにおいてサイド補強層が存在することで、空気圧が失われた状態でも車輌を支えることができ、優れたランフラット耐久性を付与することができる。
ジエン系ゴム成分としては、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン(1,2BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合ゴム(SIBR)、スチレン−イソプレン共重合ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合ゴムなどがあげられる。
また、ジエン系ゴム成分としては他に、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを含むジエン系ゴム(SPB含有ジエン系ゴム)を用いることが好ましい。SPB含有ジエン系ゴムとしては、例えば、宇部興産(株)製のVCR−303、412、617などのシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを含むブタジエンゴムなどを使用することができる。
前記したジエン系ゴム成分は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ジエン系ゴム成分中におけるBRの含有率は20重量%以上であることが好ましい。BRの含有率が20重量%未満では、発熱性が高くなる傾向がある。また、該含有率はゴム成分中に80重量%以下、さらには60重量%以下であることが好ましい。BRが80重量%をこえると、ゴム強度が低下する傾向がある。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、30m2/g以上、好ましくは35m2/g以上である。N2SAが30m2/g未満では補強性が不足し、充分な耐久性が得られない。また、カーボンブラックのN2SAは、100m2/g以下、好ましくは80m2/g以下、より好ましくは60m2/g以下である。N2SAが100m2/gをこえると、ゴム組成物が発熱しやすくなる。
カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量(DBP吸油量)は、50ml/100g以上、好ましくは80ml/100g以上である。DBP吸油量が50ml/100g未満では、充分な補強性を得ることが困難になる。
前記カーボンブラックの含有量は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して10重量部以上であり、好ましくは20重量部以上、より好ましくは30重量部以上である。カーボンブラックが10重量部より少ないと、充分なゴム強度が得られない。また、カーボンブラックの含有量は100重量部以下であり、好ましくは70重量部以下、より好ましくは60重量部以下である。カーボンブラックが100重量部をこえると、配合粘度が上昇し、ゴムの混練り、押出しが困難になる。
本発明のサイド補強用ゴム組成物は、(1)薄板状アルミナ粉体または(2)フッ素含有マイカのいずれかを含有する。
薄板状アルミナ粉体(1)としては、粒度分布が非常にシャープであるため、水熱合成法などの製法により合成されたものが好ましい。
薄板状アルミナ粉体(1)のアスペクト比は3以上、好ましくは5以上、より好ましくは10以上である。アスペクト比が3未満では、充分なゴム硬度が得られない。また、薄板状アルミナ粉体(1)のアスペクト比は50以下、好ましくは40以下である。アスペクト比が50をこえると、ゴムへの分散が低下し、破壊強度が低下する。なお、薄板状アルミナ粉体(1)のアスペクト比は、ゴム組成物を燃焼等することにより得られた薄板状アルミナ粉体(1)のなかから、任意に50個の粒子を電子顕微鏡で選び、それらを測定して得られた平均厚さおよび平均最大径を用いて、厚さに対する最大径の比を算出することで得られる。
薄板状アルミナ粉体(1)の平均粒子径は2μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることがさらに好ましい。平均粒子径が2μm未満では、充分なゴム硬度が得られない傾向がある。また、薄板状アルミナ粉体(1)の平均粒子径は30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。平均粒子径が30μmをこえると、耐疲労性能が低下し、ランフラット性能が低下する傾向がある。なお、平均粒子径は、長径の平均値をいう。
薄板状アルミナ粉体(1)の含有量は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して5重量部以上、好ましくは10重量部以上、特に好ましくは15重量部以上である。含有量が5重量部未満では、薄板状アルミナ粉体(1)を配合することにより得られる効果が充分に得られない。また、薄板状アルミナ粉体(1)の含有量は120重量部以下であり、好ましくは80重量部以下、特に好ましくは60重量部以下である。含有量が120重量部をこえると、ゴムへの分散が困難になるうえ、発熱しやすくなる。
フッ素含有マイカ(2)は、以下の式により表されるものが好ましい。
1/3~12~3(Z410)F1.5~2
(式中、XはNa+、K+、Li+、Ca2+、Rb2+およびSr2+からなる群から選ばれる1種のイオンを表し、YはMg2+、Fe2+、Ni2+、Mn2+、Al3+、Fe3+およびLi+からなる群から選ばれる1種のイオンを表し、ZはAl3+、Si4+、Ce4+、Fe3+およびB3+からなる群から選ばれる1種のイオンを表す)
フッ素含有マイカ(2)としては、なかでも、KMg3AlSiO3102、KMg2.5Si4102、NaMg2.5Si4102、NaMg2LiSi4102、LiMg2LiSi4102のいずれかであることが好ましい。
さらに、フッ素含有マイカ(2)としては、粒度分布が非常にシャープとなるため、内熱式溶融法、外熱式溶融法などの製法により合成されたものが好ましい。フッ素含有マイカ(2)は、フッ素を含有することにより、耐熱特性が向上するという効果が得られる。
フッ素含有マイカ(2)のアスペクト比は3以上、好ましくは5以上、より好ましくは10以上である。アスペクト比が3未満では、充分なゴム硬度が得られない。また、フッ素含有マイカ(2)のアスペクト比は50以下、好ましくは40以下、より好ましくは30以下、さらに好ましくは20以下である。アスペクト比が50をこえると、ゴムへの分散が低下し、破壊強度が低下する。フッ素含有マイカ(2)のアスペクト比は、ゴム組成物を燃焼等することにより得られたフッ素含有マイカ(2)のなかから、任意に50個の粒子を電子顕微鏡で選び、それらを測定して得られた平均厚さおよび平均最大径を用いて、厚さに対する最大径の比を算出することで得られる。
フッ素含有マイカ(2)の平均粒子径は2μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることがさらに好ましい。平均粒子径が2μm未満では、粉砕にコストがかかるうえに充分なゴム硬度が得られない傾向がある。また、フッ素含有マイカ(2)の平均粒子径は30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。平均粒子径が30μmをこえると、フッ素含有マイカ(2)が破壊の起点となり、耐屈曲疲労性が低下する傾向がある。なお、平均粒子径は、長径の平均値をいう。
フッ素含有マイカ(2)の含有量は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して5重量部以上、好ましくは10重量部以上、より好ましくは15重量部以上である。含有量が5重量部未満では、フッ素含有マイカ(2)を配合することにより得られる効果が充分に得られない。また、フッ素含有マイカ(2)の含有量は120重量部以下、好ましくは80重量部以下、より好ましくは60重量部以下である。含有量が120重量部をこえると、ゴムへの分散が困難になるうえ、発熱しやすくなる。
本発明のサイド補強用ゴム組成物には、薄板状アルミナ粉体(1)またはフッ素含有マイカ(2)のいずれかと併用してシランカップリング剤を添加することが好ましい。
前記シランカップリング剤としては、たとえば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシランなどがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組み合わせて用いることができる。
前記シランカップリング剤の配合量は、薄板状アルミナ粉体(1)またはフッ素含有マイカ(2)100重量部に対して2重量部以上、さらには4重量部以上であることが好ましい。2重量部未満では、シランカップリング剤を配合することによる効果が充分に得られない。また、該配合量は、薄板状天然鉱石の20重量部以下、さらには15重量部以下であることが好ましい。20重量部をこえると、コストがかかる割に得られる効果を充分に得ることができない。
本発明に用いられる硫黄または硫黄化合物としては、硫黄の表面析出を抑える点で、不溶性硫黄が好ましい。
不溶性硫黄の平均分子量は10000以上が好ましく、100000以上がより好ましい。平均分子量が10000未満では、低温での分解が起こりやすく表面析出しやすい傾向がある。また、不溶性硫黄の平均分子量は500000以下が好ましく、300000以下がより好ましい。平均分子量が500000をこえると、ゴム中での分散性が低下する傾向がある。
硫黄または硫黄化合物の配合量は、2重量部以上、好ましくは3重量部以上である。配合量が2重量部未満では、充分な硬さが得られない傾向がある。また、硫黄または硫黄化合物の配合量は、10重量部以下、好ましくは8重量部以下である。硫黄または硫黄化合物の配合量が10重量部をこえると、未加硫ゴムの貯蔵安定性が損なわれる傾向がある。
さらに、本発明のサイド補強用ゴム組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、通常のゴム配合に用いられる酸化亜鉛、ワックス、ステアリン酸、オイル、老化防止剤、加硫促進剤などを含んでもよい。
前記加硫促進剤として用いられる化合物は多種にわたるが、なかでもスルフェンアミド系促進剤は、遅延系加硫促進剤として、製造過程において焼けが起こりにくく、加硫特性に優れているので、最も良く使用される。また、スルフェンアミド系促進剤を用いたゴム配合は、加硫後ゴム物性においても外力による変形に対して発熱性が低いため、本発明における最大の目的であるランフラットタイヤの耐久性向上に対する効果も大きい。
スルフェンアミド系促進剤としては、たとえば、TBBS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)、CBS(N-シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)、DZ(N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)などがあげられる。その他の加硫促進剤としては、たとえば、MBT(メルカプトベンゾチアゾール)、MBTS(ジベンゾチアジルジスルフィド)、DPG(ジフェニルグアニジン)などを用いることができる。
本発明のサイド補強用ゴム組成物は、加硫後の物性で破断強度(TB)が10MPa以上であることが好ましく、12MPa以上であることがより好ましく、14MPa以上であることがさらに好ましい。TBが10MPa未満では、ランフラット走行時に車輌の荷重による屈曲により破壊され、ランフラット性能が著しく不足する傾向がある。
さらに、本発明のサイド補強用ゴム組成物の損失弾性率(E”)および複素弾性率(E*)は、下記式を満たすことが好ましい。
E”/(E*)2≦7.0×10-9Pa-1
E”/(E*)2が7.0×10-9Pa-1以下であることが好ましく、6.0×10-9Pa-1以下であることがより好ましい。E”/(E*)2が7.0×10-9Pa-1より大きいと、ランフラット時の変形による発熱が大きくなり、ゴムの熱劣化を促進し、破壊に至る傾向がある。
実施例をもとに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
実施例において使用した各種薬品について、詳細に説明する。
NR:RSS#3
BR:宇部興産(株)製のVCR412(シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンの含有率12重量%)
カーボンブラックFEF:三菱化学(株)製のダイヤブラックE
薄板状アルミナ粉体:キンセイマテック(株)製のセラフYFA10030(アスペクト比30、平均粒子径10μm)
フッ素含有合成マイカ:トピー工業(株)製のPDM−8W(KMg3AlSiO3102、アスペクト比35、平均粒子径12μm)
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
老化防止剤:住友化学工業(株)製のアンチゲン6C
シランカップリング剤:デグサジャパン(株)製のSi−75
不溶性硫黄:四国化成工業(株)製のミュークロンOT
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS
(実施例1〜4および比較例1〜8のランフラットタイヤの製造)
表1〜2に示す配合内容にしたがって、不溶性硫黄および加硫促進剤以外の成分を、150℃で4分間混練りした。得られた混練り物に不溶性硫黄と加硫促進剤を加えて80℃で3分間練り込んでゴム組成物を得た。そして、サイドウォールの内側のサイド補強層として、得られた各ゴム組成物からなるライニングストリップ層を配置した未加硫ランフラットタイヤを作製し、加硫することによりランフラットタイヤを製造した(タイヤサイズ:245/40ZR18)。
得られた実施例1〜4および比較例1〜8のランフラットタイヤを用いて、以下の測定をおこなった。
<ゴム組成物中における薄板状アルミナ粉体またはフッ素含有合成マイカのアスペクト比>
ランフラットタイヤのライニングストリップ層より厚さ2mmのシートを切り出し、該シートを燃焼することにより、シート中の薄板状アルミナ粉体またはフッ素含有合成マイカを取り出し、任意に50個の粒子を電子顕微鏡で選び、それらを測定して得られた平均厚さおよび平均最大径を用いて、厚さに対する最大径の比を算出した。
<破断強度TB
ランフラットタイヤのライニングストリップ層より厚さ2mmのシートを切り出し、JIS K6251にしたがって、破断強度TB(MPa)の評価を行なった。
<E”/(E*)2
ランフラットタイヤのライニングストリップ層より厚さ2mmのシートを切り出し、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータで測定温度70℃、初期歪み10%、動歪み±1%、周波数10Hzにて損失弾性率E”および複素弾性率E*を測定し、E”/(E*)2を算出した。
<ランフラット性能>
ランフラットタイヤを用いて、空気内圧0kPaにてドラム上を80km/時の速度で走行し、タイヤが破壊されるまでの走行距離を比較した。そして、表1では比較例1を基準(100)とし、表2では比較例5を基準(100)としてそれぞれ指数表示をした。数値が大きいほどランフラット耐久性に優れることを示す。
各評価結果を表1〜2に示す。
Figure 2007084793
Figure 2007084793
本発明の一実施の形態におけるランフラットタイヤの断面図の右半分である。
符号の説明
1 タイヤ
2 サイドウォール部
3 カーカスプライ
4 ベルト層
5 トレッド部
6 ビードコア
7 ビード部
8 サイド補強層
9 ビードエイペックス

Claims (1)

  1. ジエン系ゴム成分100重量部に対して、
    チッ素吸着比表面積が30〜100m2/gで、かつジブチルフタレート吸油量が50ml/100g以上であるカーボンブラックを10〜100重量部、
    硫黄または硫黄化合物を2重量部以上、ならびに
    アスペクト比が3〜50である(1)薄板状アルミナ粉体または(2)フッ素含有マイカを5〜120重量部含有するランフラットタイヤのサイド補強用ゴム組成物。
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