JP2007081631A - 離隔検知システムと、これに用いる無線端末及び管理端末 - Google Patents

離隔検知システムと、これに用いる無線端末及び管理端末 Download PDF

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Abstract

【課題】各無線端末から無線端末への通信トラフィックの集中を回避しつつ、管理端末は複数の無線端末を監視し、自端末からはぐれた無線端末を検知するシステムを提供する。
【解決手段】無線端末3a〜3eは、記憶手段、検出手段、判断手段及び送信手段を含む。記憶手段は、自端末が通信可能な範囲内に位置する無線端末の識別情報を記憶し、検出手段は、記憶手段に記憶されている識別情報の無線端末の内、自端末が通信可能な範囲外に移動した無線端末(はぐれ端末)を検出する。判断手段は、記憶手段に記憶されている識別情報の無線端末からはぐれ端末を除いた残りの無線端末の内、少なくとも1つの無線端末が、通信ネットワーク上の管理端末2と自端末とを結ぶ経路上にあるか否かを判断する。送信手段は、判断手段の判断結果に基づいて、はぐれ端末の識別情報及び経路上の無線端末の識別情報を含む切断端末通知を送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信ネットワーク上の管理端末から離隔した無線端末を検知する離隔検知システムに関する。また、本発明は、上記システムに用いる無線端末及び管理端末に関する。
無線による通信機能を有する無線端末は、その優れた利便性により様々な用途に用いられている。無線端末は、自端末の通信可能な範囲内に位置する無線端末と通信ネットワークを構築する。これにより、通信ネットワーク上の無線端末を有するユーザは、通話やデータの送受信等を互いに行うことができる。
近年、無線端末は、所定の通信可能な範囲を有する性質を有することから、無線端末の所持者が他の無線端末の所持者からはぐれた場合に、はぐれた無線端末の所持者を検知するシステムに利用されている。このシステムは、例えばツアー旅行や修学旅行等の集団を引率する場合や、子供や認知症の患者を監督する場合に用いられる。具体的には、旅行客や子供、認知症の患者等のいわゆる被監督者と、被監督者を監督する監督者とが無線端末を所持する。監督者が所持する無線端末は、被監督者が所持する無線端末が自端末の通信圏外に移動した場合、これを検知する。これにより、監督者は、被監督者が自分からはぐれたことを知る。
特許文献1には、離隔報知装置が開示されている。図31(a)に、特許文献1の離隔報知装置1001を示す。特許文献1の離隔報知装置1001は、送信機1002と受信機1003との組み合わせからなる。送信機1002と受信機1003とが所定の距離以上離隔すると、送信機1002からの電波が受信機に届かないか弱くなるため、受信機1003のフィルタ回路の出力は所定レベル以下となる。子供や認知症患者、障害者の被監督者が送信機1002を所持し、監督者が受信機1003を所持する。被監督者が監督者から所定の距離以上離れると、監督者の所持する受信機1003は音声を出力したり、点滅発光等して監督者に離隔報知を行う。
特開2003-16551号公報
しかし、特許文献1に係る離隔報知装置1001には、以下の問題点が挙げられる。
特許文献1の離隔報知装置1001では、監督者が有する受信機1003と被監督者が有する送信機1002との通信は、1対1で行われる。一人の監督者が複数の被監督者を監督する場合、被監督者の人数が増えれば増えるほど、各被監督者が所持している送信機1002から監督者が所持している受信機1003への通信トラフィックは増加する。即ち、各送信機1002から受信機1003への通信が集中する。通信トラフィックが受信機1003に集中すると、受信機1003の負荷が重くなる。受信機1003の負荷の増加は、送信機1002の位置を検出するための精度が低下したり、位置検出に要する時間的効率の低下等を引き起こす。
また、特許文献1の離隔報知装置1001において、監督者が複数の被監督者を監督する場合には、図31の(b)に示すように、監督者を囲むように被監督者がスター状に位置することで、監督者の所持する受信機1003は複数の被監督者が所持する送信機1002と通信することができる。しかし、複数の被監督者が必ずしも監督者を囲むように位置するとは限らない。一般的に、監督者は、列をなした状態での被監督者の集団を引率する場合が多い。監督者は、自身が所持する受信機1003と被監督者が所持する送信機1002との距離に基づいて、被監督者が集団からはぐれたか否かを判断する。従って、監督者が先頭に立って集団を引率する場合には、監督者と集団の最後尾に位置する被監督者との距離が大きくなる。すると、監督者は、集団の最後尾に位置する被監督者を集団からはぐれたと誤認識するおそれがある。
そこで、本発明は、監督者が複数の被監督者を監督する場合に、監督者は集団の中心に位置せずに被監督者全員を監督でき、かつ被監督者が所有する各無線端末から監督者が所有する無線端末(以下、管理端末という)への通信トラフィックの集中を回避できる離隔検知システムの提供を目的とする。また、本発明は、前記離隔検知システムにおいて用いられる無線端末及び管理端末の提供を目的とする。
前記課題を解決するために、発明1は、通信ネットワークを介して他の無線端末と無線通信を行う無線端末であって、以下の手段を含む無線端末を提供する。
○自端末が通信可能な範囲内に位置する無線端末の識別情報を記憶する記憶手段
○前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末のうち、自端末が通信可能な範囲外に移動した無線端末(以下、はぐれ端末という)を検出する検出手段
○前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末から前記はぐれ端末を除いた残りの無線端末のうち、少なくとも1つの無線端末が、前記通信ネットワーク上の所定の無線端末(以下、管理端末という)と自端末とを結ぶ経路上にあるか否かを判断する判断手段
○前記判断手段の判断結果に基づいて、前記はぐれ端末の識別情報と、前記経路上の無線端末の識別情報と、を含む切断端末通知を送信する通信手段。
例えば、無線端末Aの通信圏内には無線端末BとCとが位置しており、無線端末Cはこれらの無線端末の管理を行う管理端末に接続されている場合を考える。無線端末Aは、無線端末B及びCと通信を繰り返す。無線端末Bからの通信が途絶えた場合、無線端末Aは、管理端末からはぐれた端末が自端末であるのか、それとも無線端末Bであるのかを判断する。この場合、無線端末Cは無線端末Aと管理端末とを結ぶ経路上に位置するため、無線端末Aは、管理端末からはぐれた端末が無線端末Bであると判断する。そして、無線端末Aは、無線端末Bの識別情報と無線端末Cの識別情報とを含む切断端末通知を送信する。このように、無線端末同士で通信接続状態を監視するため、管理端末は、各無線端末と直接通信しなくても各端末の接続状態を知ることができる。即ち、管理端末は、各無線端末と直接通信を行うことなく各無線端末がはぐれたか否かを知ることができる。そのため、管理端末と各無線端末との間の通信トラフィックが管理端末に集中しない。従って、管理端末への通信トラフィックを軽減することができる。
発明2は、前記発明1において、前記通信手段は、自端末の識別情報を含む応答要求を更に送信し、前記記憶手段が記憶している識別情報を含んでおり、前記応答要求に対する応答を受信し、前記通信手段が所定時間内に前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末からの応答を受信しない場合は、前記検出手段は、前記応答のない無線端末の識別情報を特定する無線端末を提供する。
この無線端末は、通信圏内に位置する無線端末と通信を行い、自端末の通信圏内に位置しているか否かを監視する。無線端末は、自端末の通信圏外へ移動した無線端末からは応答を受信できないため、応答のない無線端末は通信圏内から圏外へ移動したと判断する。これにより、無線端末は、通信圏内から圏外へ移動した無線端末を検出することができる。
発明3は、前記発明1において、前記通信手段は、自端末の識別情報を含む切断端末通知を受信する無線端末を提供する。また、無線端末は、前記通信手段が受信した切断端末通知に含まれる自端末の識別情報を、前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末のうち、前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上にある無線端末の識別情報に更新する更新手段を更に含む。更に無線端末の前記通信手段は、前記更新手段が更新した切断端末通知を送信する。
この無線端末は、切断端末通知を中継する。切断端末通知に含まれる送信元の識別情報は更新されるが、はぐれ端末の識別情報はそのまま中継されつづける。管理端末は、はぐれ端末の識別情報を含む切断端末通知を受信する。これにより、管理端末は、自端末とは直接通信不可能な無線端末がはぐれた場合であっても、はぐれた無線端末を知ることができる。
発明4は、前記発明1において、前記記憶手段は、前記自端末が通信可能な範囲内に位置する他の無線端末の識別情報と、前記他の無線端末が前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上にあるか否かを示す親接続情報と、を対応づけた接続状態テーブルを記憶している無線端末を提供する。
親接続情報とは、即ち自端末から見た場合の管理端末への方向を示す情報である。例えば、接続状態テーブル内には2つの無線端末A,Bの識別情報が記憶されており、無線端末Aの親接続情報は“1”、無線端末Bの親接続情報は“0”である場合を考える。ここで、管理端末との親接続情報“1”は、該当する無線端末が管理端末と自端末との経路上に位置する場合を示しており、“0”は、該当する無線端末が管理端末と自端末との経路上に位置していない場合を示すとする。無線端末Bが自端末の通信圏外へ移動した場合、まだ自端末の通信圏内に位置している無線端末Aの親接続情報は“1”であるため、自端末は管理端末と接続されていると判断する。即ち、管理端末からはぐれたのは無線端末Bであると判断する。一方、無線端末Aが自端末の通信圏外へ移動した場合、まだ自端末の通信圏内に位置している無線端末Bの親接続情報は“0”であるため、自端末は管理端末と接続されていないと判断する。即ち、自端末は管理端末からはぐれたと判断する。このように、この無線端末は、接続状態テーブル内の“親接続情報”に基づいて、自端末が管理端末からはぐれたのか、それとも自端末の通信圏外に移動した無線端末が管理端末からはぐれたのかを判断することができる。
発明5は、前記発明4において、前記接続状態テーブル内には前記はぐれ端末以外の無線端末の識別情報が記憶されており、前記判断手段が、前記無線端末は前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上にないと判断した場合は、前記通信手段は、自端末の識別情報と、前記無線端末の識別情報と、を含む切断通知を送信する無線端末を提供する。
この無線端末は、自端末が管理端末からはぐれたと判断する。そして、自端末の下流側に位置する無線端末がある場合、無線端末は、自端末の下流側に位置する無線端末に自端末が管理端末からはぐれたことを示す切断通知を送信する。これにより、この切断通知を受信した無線端末は、自端末も管理端末からはぐれたことを知ることができる。
発明6は、前記発明4において、前記接続状態テーブルは、前記他の無線端末の識別情報と、前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上にその無線端末以外の無線端末があるか否かを示す他端末接続情報と、を対応づけて更に記憶している無線端末を提供する。
例えば、接続状態テーブル内には3つの無線端末A,B、Cの識別情報が記憶されており、各無線端末A,B,Cにおける親接続情報は、それぞれ“1”“1”“0”である場合を考える。この時、無線端末Aの他端末接続情報は、無線端末Bが管理端末と自端末とを結ぶ経路上にあるため、“1”となる。無線端末Bの他端末接続情報は、無線端末Aが管理端末と自端末とを結ぶ経路上にあるため、“1”となる。無線端末Cの他端末接続情報は、無線端末A,Bそれぞれが管理端末と自端末とを結ぶ経路上にあるため、“1”となる。無線端末Aが自端末の通信圏外へ移動した場合、無線端末Aの他端末接続情報が“1”であるため、自端末は無線端末A以外に管理端末と接続できる経路があると知ることができる。このように、他端末接続情報を記憶していることにより、任意の無線端末との通信が途絶えた場合であっても、無線端末は管理端末と接続可能な経路があるか否かをより判断し易くなる。
発明7は、前記発明5において、前記通信手段は、自端末の識別情報を含む切断通知を受信する無線端末を提供する。また、無線端末は、前記通信手段が受信した切断通知に含まれる自端末の識別情報を、前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末のうち、前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上にない無線端末の識別情報に更新する更新手段を更に含む。更に、無線端末の前記通信手段は、前記更新手段が更新した切断通知を送信する。
この無線端末は、切断通知を自端末の下流側に位置する他の端末に中継する。切断通知に含まれる送信元の識別情報は更新されるが、管理端末からはぐれた端末の識別情報はそのまま中継されつづける。この切断通知を受信した無線端末は、自端末も管理端末からはぐれたことを知ることができる。
発明8は、前記発明6において、前記接続状態テーブルの生成指示を含む親機方向通知の送信元の識別情報を記憶して前記接続状態テーブルを生成するテーブル生成手段を更に含む無線端末を提供する。また、無線端末の前記通信手段は、前記接続状態テーブル内の識別情報が示す無線端末から、送信元の識別情報と、その無線端末が前記管理端末と接続されているか否かを示す親接続情報と、を含む他接続通知と、前記親機方向通知と、を更に受信する。更に、無線端末の前記テーブル生成手段は、前記通信手段が受信した他接続通知に含まれる前記送信元の識別情報と、前記親接続情報と、前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上に前記送信元の識別情報が示す無線端末以外の無線端末があるか否かを示す他端末接続情報と、を対応づけて前記接続状態テーブル内に記憶する。
無線端末は、接続状態テーブルを生成する。これにより、無線端末は、自端末の通信圏内に位置している各無線端末を知ることができる。更に、無線端末は、通信圏内に位置している各無線端末が管理端末と接続されているか否か等の情報を知ることができる。そのため、無線端末は、通信圏内に位置している無線端末と通信が途絶えた場合、自端末が管理端末と切断したか否かを判断することができる。
発明9は、前記発明8において、前記通信手段が前記親機方向通知を受信した場合は、自端末の識別情報と前記管理端末への返答指示とを含む初期確認通知を、前記親機方向通知に含まれる送信元の識別情報宛に送信する無線端末を提供する。
これにより、管理端末は、通信ネットワーク上の各無線端末から初期確認通知を受信する。管理端末は、各初期確認通知内に含まれる無線端末の識別情報から、自端末が管理する無線端末全てを、各無線端末が通信圏内に位置する各無線端末の接続状態の監視を開始する前に把握することができる。
発明10は、前記発明1において、前記記憶手段は、前記識別情報が示す無線端末が通信可能な範囲内に位置する別の無線端末の識別情報を更に記憶しており、前記切断端末通知は、前記はぐれ端末の通信可能な範囲に位置している無線端末の識別情報を更に含む無線端末を提供する。
この無線端末は、自端末の通信圏内に位置している無線端末が通信可能な無線端末を、更に記憶している。自端末の通信圏内に位置している無線端末が管理端末とはぐれた場合、無線端末は、はぐれ端末の下流側に位置しており共にはぐれた無線端末を管理端末宛に通知する。これにより、管理端末は、はぐれた無線端末全てを知ることができる。
また、前記課題を解決するために、発明11は、通信ネットワークを介して複数の無線端末と通信を行う管理端末であって、以下の手段を含む管理端末を提供する。
○前記通信ネットワーク上の無線端末が通信可能な範囲内に位置する他の無線端末の識別情報、及び前記他の無線端末と自端末とを結ぶ経路上に別の無線端末があるか否かを示す親接続情報を、それぞれ対応づけた接続状態テーブルの生成指示と、自端末を識別する識別情報と、を含む親機方向通知を送信し、自端末の通信可能な範囲内に位置する無線端末から、送信元の識別情報と、送信元に対応する親接続情報と、を含む他接続通知を受信する通信手段
○前記通信手段が受信した前記他接続通知に基づいて、前記接続状態テーブルを生成するテーブル生成手段。
管理端末は、通信可能な範囲内に位置する無線端末に接続状態テーブル生成指示を送信する。そして、管理端末は、通信可能な範囲内に位置する無線端末から受信した他接続通知に基づいて、接続状態テーブルを生成する。これにより、管理端末は、自端末の通信圏内に位置している各無線端末を知ることができる。
また、前記課題を解決するために、発明12は、通信ネットワークを介して接続された複数の無線端末と管理端末とを含む離隔検知システムを提供する。前記無線端末は、以下の手段を含む。
○自端末が通信可能な範囲内に位置する無線端末の識別情報を記憶する記憶手段
○前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末のうち、自端末が通信可能な範囲外に移動した無線端末(以下、はぐれ端末という)を検出する検出手段
○前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末から前記はぐれ端末を除いた残りの無線端末のうち、少なくとも1つの無線端末が、前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上にあるか否かを判断する判断手段
○前記判断手段の判断結果に基づいて、前記はぐれ端末の識別情報と、前記経路上の無線端末の識別情報と、を含む切断端末通知を送信する第1通信手段。
更に、前記管理端末は、以下の手段を含む。
○前記複数の無線端末のうち、自端末が通信可能な範囲内に位置する無線端末から前記切断端末通知を受信する第2通信手段。
例えば、離隔検知システム内に管理端末と無線端末A,B,Cとが位置する場合を考える。無線端末Aの通信圏内には無線端末BとCとが位置しており、無線端末Cはこれらの無線端末の管理を行う管理端末に接続されているとする。無線端末Aは、無線端末B及びCと通信を繰り返す。無線端末Bからの通信が途絶えた場合、無線端末Aは、管理端末からはぐれた端末が自端末であるのか、それとも無線端末Bであるのかを判断する。この場合、無線端末Cは無線端末Aと管理端末とを結ぶ経路上に位置するため、無線端末Aは、管理端末からはぐれた端末が無線端末Bであると判断する。そして、無線端末Aは、無線端末Bの識別情報と無線端末Cの識別情報とを含む切断端末通知を送信する。このように、無線端末同士で通信の接続状態を監視するため、管理端末は、各無線端末と直接通信をしなくても各無線端末の接続状態を知ることができる。即ち、管理端末は、各無線端末と通信を直接行うことなく各無線端末がはぐれたか否かを知ることができる。そのため、管理端末と各無線端末との間の通信トラフィックが管理端末に集中しない。従って、管理端末への通信トラフィックを軽減することができる。
前記課題を解決するために、発明13は、通信ネットワークを介して他の無線端末と無線通信を行う無線端末の離隔検出方法を提供する。前記離隔検出方法は、以下のステップを含む。
○自端末が通信可能な範囲内に位置する無線端末の識別情報を記憶するステップ
○前記記憶している識別情報が示す無線端末のうち、自端末が通信可能な範囲外に移動した無線端末(以下、はぐれ端末という)を検出するステップ
○前記記憶している識別情報が示す無線端末から前記はぐれ端末を除いた残りの無線端末のうち、少なくとも1つの無線端末が、前記通信ネットワーク上の所定の無線端末(以下、管理端末という)と自端末とを結ぶ経路上にあるか否かを判断するステップ
○前記判断結果に基づいて、前記はぐれ端末の識別情報と、前記経路上の無線端末の識別情報と、を含む切断端末通知を送信するステップ。
上述した構成を有する離隔検出方法は、前記発明1と同様の効果を奏する。
前記課題を解決するために、発明14は、通信ネットワークを介して複数の無線端末と通信を行う管理端末の接続状態テーブル生成方法を提供する。前記接続状態テーブル生成方法は、以下のステップを含む。
○前記通信ネットワーク上の無線端末が通信可能な範囲内に位置する他の無線端末の識別情報、及び前記他の無線端末と自端末とを結ぶ経路上に別の無線端末があるか否かを示す親接続情報を、それぞれ対応づけた接続状態テーブルの生成指示と、自端末を識別する識別情報と、を含む親機方向通知を送信するステップ
○自端末の通信可能な範囲内に位置する無線端末から、送信元の識別情報と、送信元に対応する親接続情報と、を含む他接続通知を受信するステップ
○前記受信した前記他接続通知に基づいて、前記接続状態テーブルを生成するステップ。
上述した構成を有する管理端末の接続状態テーブル生成方法は、前記発明11と同様の効果を奏する。
前記課題を解決するために、発明15は、通信ネットワークを介して他の無線端末と無線通信を行う無線端末に搭載されるコンピュータが実行する離隔検出プログラムを提供する。前記離隔検出プログラムは、以下の手段を含む。
○自端末が通信可能な範囲内に位置する無線端末の識別情報を記憶する記憶手段
○前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末のうち、自端末が通信可能な範囲外に移動した無線端末(以下、はぐれ端末という)を検出する検出手段
○前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末から前記はぐれ端末を除いた残りの無線端末のうち、少なくとも1つの無線端末が、前記通信ネットワーク上の所定の無線端末(以下、管理端末という)と自端末とを結ぶ経路上にあるか否かを判断する判断手段
○前記判断手段の判断結果に基づいて、前記はぐれ端末の識別情報と、前記経路上の無線端末の識別情報と、を含む切断端末通知を送信する通信手段。
上述した構成を有する離隔検出プログラムは、前記発明1と同様の効果を奏する。
また、前記課題を解決するために、発明16は、通信ネットワークを介して複数の無線端末と通信を行う管理端末に搭載されるコンピュータが実行する接続状態テーブル生成プログラムを提供する。接続状態テーブル生成プログラムは、以下の手段を含む。
○前記通信ネットワーク上の無線端末が通信可能な範囲内に位置する他の無線端末の識別情報、及び前記他の無線端末と自端末とを結ぶ経路上に別の無線端末があるか否かを示す親接続情報を、それぞれ対応づけた接続状態テーブルの生成指示と、自端末を識別する識別情報と、を含む親機方向通知を送信し、自端末の通信可能な範囲内に位置する無線端末から、送信元の識別情報と、送信元に対応する親接続情報と、を含む他接続通知を受信する通信手段
○前記通信手段が受信した前記他接続通知に基づいて、前記接続状態テーブルを生成するテーブル生成手段。
上述した構成を有する接続状態テーブル生成プログラムは、前記発明11と同様の効果を奏する。
本発明によると、管理端末は複数の無線端末の中心に位置しなくても、各無線端末が自端末からはぐれたか否かを知ることができる。また、本発明によると、各無線端末から管理端末への通信トラフィックの集中を回避し、管理端末の負荷を軽減することができる。更に、本発明によると、監督対象である無線端末が増えても、管理端末は無線端末が集団からはぐれたことを短時間で検知することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
(1)システムの構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る離隔検知システム1の構成図である。図1の離隔検知システム1は、管理端末2と、複数の無線端末3a〜3eとを備える。本実施形態では、管理端末2を監督者が所持し、各無線端末3a〜3eを被監督者が所持した場合を例にとる。
管理端末2及び複数の無線端末3a〜3eは、その時々の通信環境に適応して柔軟なトポロジーを持つネットワークを構築するアドホックネットワークを形成している。この例では、管理端末2の通信可能な範囲内には無線端末3b及び3cが位置している。無線端末3bの通信可能な範囲内には管理端末2及び無線端末3aが位置している。無線端末3cの通信可能な範囲内には管理端末2及び無線端末3aが位置している。無線端末3aの通信可能な範囲内には無線端末3b,3c,3dが位置している。無線端末3dの通信可能な範囲内には無線端末3a,3eが位置している。また、無線端末3eの通信可能な範囲内には無線端末3dが位置している。管理端末2及び無線端末3は、自端末から通信可能な範囲内の他の端末とアドホックなネットワークを形成する。
管理端末2及び複数の無線端末3a〜3eそれぞれは、自端末が通信可能な範囲内に位置する他端末の識別情報を記憶し、識別情報が示す端末を常に管理している。ここで、“識別情報”は、管理端末2及び無線端末3a〜3eの各々を識別できる固有の情報である。管理端末2及び各無線端末3a〜3eは、自端末が管理している他端末の識別情報に基づいて、データの送受信や中継を行う。
各無線端末3a〜3eは、記憶している識別情報に対応する無線端末が、自端末の通信可能な範囲内に位置しているか否かを監視し、自端末の通信可能な範囲外に移動した無線端末(以下、はぐれ端末という)を検出する。そして、各無線端末3a〜3eは、管理端末2からはぐれたのが自端末であるのか、それともはぐれ端末であるのかを判断する。管理端末2からはぐれたのが自端末であると判断した場合は、無線端末3a〜3eは、自端末の識別情報等を、記憶している識別情報が示す端末のうちはぐれ端末を除く残りの無線端末に送信する(後述する切断通知)。また、管理端末2からはぐれたのははぐれ端末であると判断した場合は、無線端末3a〜3eは、はぐれ端末の識別情報等を、自端末と管理端末2との経路上にある無線端末に送信する(後述する切断端末通知)。切断端末通知が無線端末3により中継されて管理端末2に送信されることにより、管理端末2は、自端末からはぐれた無線端末3を識別することができる。
(2)管理端末及び無線端末の構成
まず、本実施形態に係る各無線端末3a〜3eの機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る無線端末3の機能構成図である。本実施形態に係る無線端末3は、通信部31、記憶部32、検出部33、判断部34、テーブル更新部35及びデータ管理部36を含む。
(2−1)通信部
通信部31は、自端末が通信可能な範囲内に位置する端末と、各種データの送受信を行う。例えば、通信部31は、切断端末通知や、切断通知、接続状態テーブルの更新の際に用いられる親機方向通知、他接続通知等を送受信する。これらの通知については詳細を後述する。また、通信部31は、受信した各種データを他の無線端末へ中継する。
(2−2)記憶部
記憶部32は、接続状態テーブルを記憶する。図3は、各無線端末3a〜3eの各記憶部32に記憶される接続状態テーブルの概念説明図である。
図3の接続状態テーブルは、「リンク先」と、「親接続情報」と、「他端末接続情報」と、「ホップ数」とを、1レコードとして記憶している。「リンク先」は、自端末が通信可能な範囲内に位置している他の無線端末の識別情報である。識別情報としては、例えばMACアドレスやネットワークアドレスを用いることができる。図3では、説明を簡単にするため、リンク先を各無線端末の略称“3a〜3e”で示している。また、管理端末2は“管”として示している。「親接続情報」は、リンク先の無線端末が、管理端末2と自端末とを結ぶ経路上にあるか否かを示す情報である。図3では、リンク先の無線端末が管理端末2と自端末とを結ぶ経路上にある場合を“1”、ない場合を“0”で示している。
「他端末接続情報」は、リンク先の無線端末とは別に、自端末が管理端末2と接続できる経路があるか否かを示す情報である。図3では、リンク先の無線端末以外に、管理端末2と自端末とが通信できる経路を有する場合を“1”、ない場合を“0”で示している。「ホップ数」は、リンク先の無線端末を通って自端末と管理端末2とを結ぶ経路上に位置する他の無線端末の数である。
具体的に、無線端末3aの接続状態テーブルを例にとって説明する。無線端末3aが通信可能な範囲内には無線端末3c、3b、3dが位置しているため、リンク先には無線端末3c、3b、3dが記憶されている。リンク先“無線端末3c”に対応する親接続情報“1”は、無線端末3cが無線端末3aと管理端末2とを結ぶ経路上に位置していることを示す。同様に、リンク先“無線端末3b”に対応する親接続情報“1”は、無線端末3bが無線端末3aと管理端末2とを結ぶ経路上に位置していることを示す。リンク先“無線端末3d”に対応する親接続情報“0”は、無線端末3dが無線端末3aと管理端末2とを結ぶ経路上に位置していないことを示す。このように、リンク先“無線端末3d”以外のリンク先“無線端末3c”、“無線端末3b”に対応する親接続情報は“1”であるため、リンク先“無線端末3d”の他端末接続情報は“1”となる。言い換えれば、無線端末3aは、無線端末3dを経由しなくても、管理端末2と接続する通信経路を有している。リンク先“無線端末3c”の他端末接続情報“1”は、親接続情報“1”の他のリンク先“無線端末3b”により、無線端末3aが管理端末2と通信可能であることを示す。同様に、リンク先“無線端末3b”の他端末接続情報“1”は、他のリンク先により無線端末3aと管理端末2とが通信可能であることを示す。また、親接続情報が“1”であるリンク先“無線端末3c”のホップ数は“1”である。これは、無線端末3cを経由して無線端末3aと管理端末2とを結ぶ通信経路上で、無線端末3aと管理端末2との間に1つの無線端末(すなわち無線端末3c自身)が存在することを示す。無線端末3bのホップ数も同様である。リンク先“無線端末3d”のホップ数“−”は、該当する値がないことを示す。
他の端末の接続状態テーブルについても同様である。なお、例えば無線端末3dの接続状態テーブルにおいて、リンク先の無線端末3aの他端末接続情報が“0”になっている。これは、無線端末3a以外に無線端末3dと管理端末2とを接続するリンク先がないことを示す。リンク先が管理端末2の場合、そのホップ数は“0”である。
(2−3)検出部
検出部33は、記憶部32が記憶している接続状態テーブル内のリンク先の無線端末のうち、自端末が通信可能な範囲外に移動した無線端末、即ちはぐれ端末を検出する。言い換えると、検出部33は、自端末の通信圏内に位置している無線端末を監視し、はぐれ端末を検出する。
具体的には、通信部31は、所定の時間間隔毎に、自端末の識別情報を含む応答要求である「リンク確認」を送信する。「リンク確認」を送信してから所定の時間の間に、通信部31が接続状態テーブル内のリンク先の無線端末から応答を受信しない場合、検出部33は、応答のない無線端末は自端末の通信圏外に移動したと判断する。そして、検出部33は、応答のない無線端末をはぐれ端末とし、検出したはぐれ端末の識別情報を判断部34に渡す。
(2−4)判断部
判断部34は、はぐれ端末の発生により、自端末が管理端末2と通信不能になったのか、それともはぐれ端末が管理端末2と通信不要になったのか、いずれなのかを判断する。判断部34は、判断した結果を、テーブル更新部35及びデータ管理部36へ渡す。判断方法には、はぐれ端末以外のリンク先の親接続情報に基づく第1の方法と、はぐれ端末の他端末接続情報に基づく第2の方法と、がある。以下では、無線端末3dの通信圏内から無線端末3eが移動し、無線端末3eがはぐれたことを無線端末3dが検出した場合を例にとり、第1の方法及び第2の方法を説明する。
まず第1の方法を説明する。無線端末3dの判断部34は、検出部33からはぐれ端末である無線端末3eの識別情報を受け取ると、リンク先“無線端末3a”に対応する親接続情報に基づいて、管理端末2からはぐれた無線端末が自端末であるのか、それとも無線端末3eであるのかを判断する。図3中の無線端末3dの接続状態テーブルでは、リンク先“無線端末3a”の親接続情報は“1”である。即ち、無線端末3aは、無線端末3dと管理端末2とを結ぶ経路上にある。そのため、無線端末3dの判断部34は、管理端末2と自端末とは、無線端末3aを介して通信可能であると判断する。これにより、無線端末3dの判断部34は、管理端末2からはぐれた無線端末は“無線端末3e”であると判断する。
次に第2の方法を説明する。はぐれたリンク先“無線端末3e”の他端末接続情報は“1”であるため、判断部34は、無線端末3e以外の無線端末を中継して管理端末2と接続可能であると判断できる。このように、他端末接続情報からでも、管理端末2からはぐれたのが自端末であるか、それともはぐれ端末であるかを判断することができる。
(2−5)テーブル更新部
テーブル更新部35は、無線端末3の起動により接続状態テーブルの領域を生成し、通信部31が受信した各種通知や判断部34の判断結果に基づいて接続状態テーブルを更新する。また、テーブル更新部35は、接続状態テーブルを更新すると、接続状態テーブルの更新完了をデータ管理部36へ通知する。以下に、テーブル更新部35が接続状態テーブルを更新する一例を示す。なお、接続状態テーブルの更新については、詳細を後述する。
前述と同様、無線端末3dの通信圏内から無線端末3eが移動し、無線端末3dの判断部34が管理端末2からはぐれた端末は無線端末3eであると判断した場合を考える。この場合、無線端末3dのテーブル更新部35は、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末3e”に対応するレコードを消去する。
また、無線端末3dの通信圏内から無線端末3aが移動し、無線端末3dの判断部34が管理端末2からはぐれたのは自端末であると判断した場合を考える。この場合、無線端末3dのテーブル更新部35は、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末3a”に対応するレコードを消去する。そして、自端末が管理端末2からはぐれたことから、テーブル更新部35は、接続状態テーブルの内のリンク先“無線端末3e”の“他端末接続情報”を“0”に書き換える。
(2−6)データ管理部
データ管理部36は、通信部31が送信する各種通知の生成や、受信した各種通知の更新を行う(更新手段に相当)。データ管理部36は、生成及び更新した各種通知を、通信部31へ渡す。
図4は、データ管理部36が生成及び更新する親機方向通知及び他接続通知の構成例である。図4の親機方向通知c1及び他接続通知c2は、各無線端末3a〜3eにより他の無線端末へ次々と転送される。
図4の親機方向通知c1は、管理端末2と接続されていることを示すための通知であって、管理端末2により生成される。親機方向通知c1の構成を以下に示す。
(a)識別コードd11:通知の種類を示す。
(b)サイズd12:通知の長さを指定する。
(c)通し番号d13:通知を識別するための番号である。
(d)送信元IDd14:通知の送信元の無線端末の識別情報である。
(e)ホップ数d15:通知の送信元の端末と管理端末2とを結ぶ経路上に位置する無線端末の数である。
また、図4の他接続通知c2は、自端末が接続されている状態を他の無線端末へ知らせるための通知であって、例えば親機方向通知c1に対する応答として送信される。他接続通知c2は、上述した親機方向通知c1の構成に加え、更に以下を含む。
(f)送信先IDd25:通知の送信先の無線端末の識別情報である。
(g)他接続フラグd27:記憶部32が記憶している接続状態テーブル内のリンク先“通知の送信元である無線端末”の他端末接続情報に相当する。以下より、他接続フラグd27は、他端末接続情報が“0”の場合を “0”とし、他端末接続情報が“1”の場合を“1”とする。
図4の親機方向通知c1を通信部31が受信すると、データ管理部36は、例えば親機方向通知c1内の送信元IDd14を自端末の識別情報に更新し、ホップ数d15をインクリメントする。更新した親機方向通知は、通信部31により転送される。また、通信部31が他接続通知c2を送信する場合は、データ管理部36は、他接続通知c2内の送信元IDd24に自端末の識別情報を書き込む等して他接続通知c2を生成する。
データ管理部36が生成・更新する各種通知については、各動作の説明と共に随時説明する。
次に、管理端末2の機能構成について説明する。図5は、管理端末2の機能構成図である。管理端末2は、通信部21と、記憶部22と、テーブル更新部23と、データ管理部24と、通知部25を含む。通知部25は、自端末からはぐれた無線端末を、自端末の所有者である監督者に通知する。監督者に通知する手段としては、表示、音、振動、LEDの点灯や、これらの組み合わせ等があげられる。また、管理端末2のその他の構成は、無線端末3の通信部31、記憶部32、テーブル更新部35及びデータ管理部36と同一である。
(3)接続状態テーブルの更新
次に、上述した構成を用いた無線端末3及び管理端末2が、接続状態テーブルを更新する動作について説明する。
(3−1)接続状態テーブルの更新処理の流れ
図6は、接続状態テーブルの更新処理の流れを示す図である。先ず、管理端末2及び無線端末3a〜3eは起動すると、リンク先、親接続情報、他端末接続情報及びホップ数を書き込むための接続状態テーブル領域を作成する。以下より、識別情報をIDと記載する。
管理端末2は、送信元IDd14を自端末のID、ホップ数d15“0”とした親機方向通知c1を生成して周囲に送信する(#1)。
管理端末2の通信圏内に位置する無線端末3c,3bは、親機方向通知c1を受信するとこれを解析し、親機方向通知c1から得た情報を接続状態テーブル内に書き込む(#2、#3)。具体的には、無線端末3c,3bは、リンク先“管理端末2”、親接続情報“1”、ホップ数“0”を書き込む。
無線端末3c,3bは、受信した親機方向通知c1の返信として他接続通知c2を生成して送信する(#4,5)。具体的には、無線端末3c,3bは、他接続フラグd27を“0”、送信元IDd24を自端末のID、送信先IDd25を管理端末2とした他接続通知c2を生成して送信する。また、無線端末3c,3bは、送信した他接続通知c2内の他接続フラグd27に基づいて、接続状態テーブル内のリンク先“管理端末2”の他端末接続情報を“0”とする。
ここで、無線端末3c,3bの通信圏内に位置する無線端末3a及び管理端末2は、無線端末3c,3bがそれぞれ送信した他接続通知c2を受信し、他接続通知c2内の送信先IDd25と自端末のIDとを比較する。送信先IDd25が自端末のIDと一致した端末のみ、次の処理を行う。従って、この場合は、無線端末3aは何も処理をせず管理端末2のみ次の処理を行う。
管理端末2は、無線端末3c,3bからの他接続通知c2を受信すると、他接続通知c2から得た情報を接続状態テーブル内に追加する(#6)。即ち、管理端末2は、接続端末3cからの他接続通知c2に基づいて、接続状態テーブル内のリンク先に“無線端末3c”、親接続情報“0”、他端末接続情報“1”を書き込む。また、管理端末2は、無線端末3bからの他接続通知c2に基づいて、リンク先“無線端末3b”、親接続情報“0”、他端末接続情報“1”を書き込む。
無線端末3cは、受信した親機方向通知c1内の送信元IDd14を自端末のIDに、ホップ数d15を1増加させた値“1”に書き換えて周囲に送信する(#7)。無線端末3bは、無線端末3cと同様の動作を行う(#11)。
無線端末3aは、無線端末3c,3bからの親機方向通知c1をそれぞれ受信する。以下より、無線端末3c,3bが送信した親機方向通知を、それぞれc1c,c1bとする。本実施形態では、無線端末3aは、無線端末3bからの親機方向通知c1bよりも無線端末3cからの親機方向通知c1cを先に受信したとする。
無線端末3aは、無線端末3cから受信した親機方向通知c1cに基づいて、接続状態テーブルに情報を追加する(#8)。即ち、無線端末3aは、リンク先“無線端末3c”、親接続情報“1”、ホップ数“1”を接続状態テーブル内に書き込む。次いで、無線端末3aは、親機方向通知c1cの送信元宛に他接続通知c2cを生成して送信する(#9)。この時点では、無線端末3aは、接続状態テーブル内のリンク先に“無線端末3c”以外の端末を記憶していないため、他接続フラグd27を“0”とし、送信元IDd24を自端末のID、送信先IDd25を無線端末3cとした他接続通知c2cを生成して送信する。また、無線端末3aは、送信した他接続通知c2c内の他接続フラグd27に基づいて、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末3c”の他端末接続情報を“0”とする。
無線端末3cは、無線端末3aから受信した他接続通知c2cに基づいて、接続状態テーブルに情報を追加する(#10)。無線端末3cは、他接続通知c2cを受信した時点では、接続状態テーブル内にリンク先“無線端末3a”を記憶していないため、リンク先に“無線端末3a”、親接続情報“0”、他端末接続情報“1”を書き込む。ここで、親接続情報“0”は、受信した他接続通知c2c内の他接続フラグd27“0”に基づいている。また、親接続情報が“0”であるため、ホップ数を”−”とする。
無線端末3aは、ステップ#8と同様に、無線端末3bから受信した親機方向通知c1bに基づいて接続状態テーブルに情報を追加する(#12)。尚、この時点で、無線端末3aは、接続状態テーブル内に親接続情報が“1”であるリンク先を2つ記憶しているため、リンク先“無線端末3b”“無線端末3c”の他端末接続情報を共に“1”とする。そして、無線端末3aは、他接続フラグd27を“1”、送信先IDd25を“無線端末3c”“無線端末3b”、ホップ数を“2”とした他接続通知c2bを送信する(#13)。
無線端末3c,3bは、無線端末3aから他接続通知c2bを受信すると、これに基づいて接続状態テーブルを更新する(#14,15)。無線端末3c,3bは、接続状態テーブル内に既に記憶しているリンク先“無線端末3a”の親接続情報を、他接続通知c2bの他接続フラグd27“1”に基づいて“1”に更新し、ホップ数に“2”を書き込む。また、接続状態テーブル内の親接続情報が“1”であるリンク先が2つとなったため、無線端末3c,3bは、リンク先“管理端末2”の他端末接続情報を“0”から“1”に更新する。次いで、無線端末3c,3bは、他端末接続情報を変更したリンク先“管理端末2”を送信先IDd25、他接続フラグ27を“1”とする他接続通知c2を送信する(#16,17)。
管理端末2は、無線端末3c,3bからの他接続通知c2を受信すると、他接続通知c2に基づいて接続状態テーブルを更新する(#18)。即ち、管理端末2は、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末3c”“無線端末3b”に対応する親接続情報を“1”に更新する。
無線端末3aは、親機方向通知c1内の送信元IDd14を自端末のID、ホップ数d15を“2”に書き換えて、周囲の端末に送信する(#19)。
無線端末3dは、無線端末3aから親機方向通知c1を受信すると、無線端末3cのステップ#1〜2,4,7と同様の動作を行う(#20〜21,23)。尚、ホップ数には“2”を書き込み、他接続通知c2は無線端末3a宛に送信する。
無線端末3aは、無線端末3dから他接続通知c2を受信すると、これに基づいて接続状態テーブルに情報を追加する(#22)。無線端末3aは、無線端末3dからの他接続通知c2を受信した時点では接続状態テーブル内にリンク先“無線端末3d”を記憶していないため、リンク先“無線端末3d”、親接続情報“0”、他端末接続情報“1”を書き込む。尚、親接続情報“0”は、受信した他接続通知c2の他接続フラグd27“0”に基づいている。また、親接続情報が“0”であるため、ホップ数を”−”とする。
無線端末3eは、無線端末3dから親機方向通知c1を受信すると、無線端末3dのステップ#20〜21と同様の動作を行う(#24〜25)。尚、ホップ数には“3”を書き込み、他接続通知c2は無線端末3d宛に送信する。
無線端末3dは、無線端末3dから他接続通知c2を受信すると、接続状態テーブル内にリンク先“無線端末3e”、親接続情報“0”、他端末接続情報“1”を書き込む(#26)。尚、親接続情報が“0”であるため、ホップ数を“−”とする。
無線端末3eは、他の無線端末と同様に、親機方向通知c1を周囲の端末に送信する。無線端末3dはこれを受信するが、既に接続状態テーブル内にリンク先“無線端末3e”を記憶されているため、処理を行わない。
(3−2)接続状態テーブル生成メインルーチン
図7は、接続状態テーブル生成のメインルーチンである。
ステップS1:管理端末2及び無線端末3a〜3eの各テーブル更新部23,35は、リンク先、親接続情報、他端末接続情報及びホップ数を書き込むための接続状態テーブル領域を生成する。
ステップS2,S3:無線端末3a〜3eの通信部31は、親機方向通知c1を受信すると、親機方向通知c1を解析して送信元IDd14内のIDを読取る。そして、テーブル更新部35は、受信した親機方向通知c1内の情報を、接続状態テーブルの領域内に書き込む。この動作については、「(3−3)親機方向通知受信サブルーチン」で説明する。
ステップS4,S5:無線端末3a〜3e及び管理端末2の通信部31,21は、他接続通知c2を受信すると、各テーブル更新部35,23は、受信した他接続通知c2内の情報に基づいて、接続状態テーブルを更新する。この動作については、「(3−4)他接続通知サブルーチン」で説明する。
ステップS6:無線端末3a〜3e及び管理端末2は、所定の時間内に親機方向通知または他接続通知を受信した場合は、ステップS2以降の動作を繰り返す。受信しなかった場合は、接続状態テーブルの生成を終了する。ここで、所定の時間とは、例えば、無線端末3a〜3e及び管理端末2が、最後に親機接続通知または他接続通知を送信または受信してから一定の時間のことを言う。
(3−3)親機方向通知受信サブルーチン
図8は、親機方向通知c1を受信した無線端末が、接続状態テーブルに情報を書き込む動作のフローチャートである。以下より、親機通知コマンドc1を送信した無線端末または管理端末を端末Aとし、端末A以外の他の無線端末または管理端末を端末Bとする。
ステップS11:判断部34は、親機方向通知c1の送信元である端末Aが、記憶部32内の接続状態テーブルのリンク先として記憶されているか否かを判断する。既に記憶している場合は、無線端末は動作を終了する。
ステップS12:ステップS11において、接続状態テーブルのリンク先に端末Aを記憶していない場合は、テーブル更新部35は、接続状態テーブル内に、リンク先“端末A”、親接続情報“1”を書き込む。また、テーブル更新部35は、親機方向通知c1内からホップ数d15を読取り、リンク先“端末A”に対応するホップ数に書き込む。
ステップS13:判断部34は、接続状態テーブル内のリンク先に、端末A以外の端末Bを記憶しているか否かを判断する。
ステップS14:ステップS13において、接続状態テーブル内にリンク先“端末B”が記憶されている場合は、データ管理部36は、他接続フラグd27を“1”、送信先IDd25を“端末A”及び“端末B”とした他接続通知c2を生成する。尚、他接続通知c2のホップ数d26は、受信した親機方向通知c1のホップ数d15を1増加したものとする。通信部31は、データ管理部36が更新した他接続通知c2を送信する。
ステップS15:ステップS13において、接続状態テーブル内にリンク先“端末B”が記憶されていない場合は、データ管理部36は、他接続フラグd27を“0”、送信先IDd25を“端末A”とした他接続通知c2を生成する。他接続通知c2のホップ数d26は、受信した親機方向通知c1のホップ数d15を1増加したものとする。通信部31は、データ管理部36が更新した他接続通知c2を送信する。
ステップS16:他接続通知c2を送信後、テーブル更新部35は、リンク先が他接続通知c2の送信先であり、このリンク先に対応する他端末接続情報を、他接続通知c2内の他接続フラグd27に基づいて更新する。
ステップS17:判断部34は、通信部31が親機方向通知c1を送信したか否かを判断する。
ステップS18:ステップS17において、親機方向通知c1を送信していないと判断した場合は、データ管理部36は、通信部31が受信した親機方向通知c1内のホップ数d15を1増加させる。通信部31は、データ管理部36が更新した親機方向通知c1を周囲に送信する。
(3−4)他接続通知受信サブルーチン
図9aは、他接続通知c2を受信後の無線端末3a〜3eの動作を説明するフローチャートである。以下より、他接続通知c2の送信元の管理端末2または無線端末3a〜3eを端末Cとし、端末Cを除く他の無線端末3a〜3eまたは管理端末2を端末Dとする。
ステップS21:判断部34は、他接続通知c2の送信元である端末Cが、記憶部32の接続状態テーブル内のリンク先として記憶されているか否かを判断する。
ステップS22:ステップS21において、接続状態テーブル内に端末Cが記憶されていない場合は、テーブル更新部35は、接続状態テーブルにリンク先“端末C”を記憶する。テーブル更新部35は、リンク先“端末C”の親接続情報を、他接続通知c2内の他接続フラグd27通りに記憶し、他端末接続情報を“1”とする。また、テーブル更新部35は、接続状態テーブル内のホップ数を他接続通知c2内のホップ数d26の値とする。
ステップS23:ステップS21において、接続状態テーブル内に端末Cが記憶されている場合、テーブル更新部35は、他接続通知c2内の他接続フラグd27に基づいて、接続状態テーブル内のリンク先”端末C”の親接続情報を更新する。
ステップS24〜S26:上述した各ステップにより、接続状態テーブル内の親接続情報が“1”であるリンク先の数が変化する場合がある。判断部34は、接続状態テーブル内の親接続情報が“1”であるリンク先の数の変化に着目する。親接続情報が“1”であるリンク先が2つとなった場合、テーブル更新部35は、“0”の他端末接続情報を”1”に更新する。そして、データ管理部36は、接続状態テーブル内の他端末接続情報が“0”から“1”に変化した端末を送信先IDd25とし、送信元IDd24を自端末とし、更に他接続フラグd27を“1”とした他接続通知c2を生成する。通信部31は、これを送信する。
図9bは、他接続通知c2を受信後の管理端末2の動作を説明するフローチャートである。図9bの管理端末の動作におけるS31〜S35は、図9aの無線端末の動作におけるS21〜25と同一である。即ち、管理端末2は、他接続通知を受信しても、更に他の無線端末へ他接続通知の送信はしない。
(4)無線端末のリンク確認と切断検出
次に、本実施形態の離隔検知システムに係る無線端末のリンク確認及び切断検出の動作について説明する。
(4−1)送受信に用いる通知
先ず、本実施形態に係る離隔検知システムにおいて、無線端末がリンク確認及び切断検出時に送受信に用いる通知について説明する。図10は、無線端末がリンク確認及び切断検出時に送受信する通知である。図10の各通知は、データ管理部36により生成・更新され、各無線端末3a〜3eにより他の無線端末へ次々と転送される。
図10のリンク確認c3は、接続状態テーブル内のリンク先に記憶している無線端末が、自端末の通信圏内に位置しているか否かを確認するための応答要求である。リンク確認c3は、周囲の無線端末に対して送信される。リンク確認c3の構成は、親機方向通知c1の構成と同一である。
図10のリンク応答c4は、リンク確認c3に対する応答ある。リンク応答c4は、リンク確認c3の構成に加え、送信先IDd45を更に含む。送信先IDd45は、他接続通知c2の送信先IDd25と同様、送信先の無線端末の識別情報である。
図10の切断端末通知c5は、無線端末3の検出部33が検出したはぐれ端末に関する情報を、自端末と管理端末2とを結ぶ経路上に位置する他端末、即ち自端末の上流側に位置する他の無線端末及び管理端末2に知らせるための通知である。切断端末通知c5は、リンク応答c4の構成に加え、以下を更に含む。
(f)はぐれ端末IDd56:自端末の通信圏外に移動した無線端末、即ちはぐれ端末の識別情報である。
図10の切断通知c6は、無線端末の判断部34が、管理端末2からはぐれたのは自端末であると判断した場合に、管理端末2からはぐれた自端末に関する情報を自端末の下流側に位置する無線端末に知らせるための通知である。切断通知c6の構成は、リンク応答c4と同一である。
(4−2)無線端末3aと無線端末3dとの間の通信が切断した場合
図11は、リンク確認及び切断検出の動作の流れを示す図である。図11では、無線端末3aと無線端末3dとの間の通信が切断された場合を例にとり説明する。はじめに、無線端末3aの通信圏内に位置していた無線端末3dが、無線端末3aの通信圏外に移動したとする。以下より、識別情報をIDと記載する。
先ず、無線端末3aは、送信元IDd34に自端末のIDを含むリンク確認c3を生成して周囲に送信すると(#31)、所定の時間応答を待つ。無線端末3aが送信したリンク確認c3は、無線端末3aの通信圏内に位置する無線端末3b,3cに受信される。無線端末3dは無線端末3aの通信圏外に移動したため、リンク確認c3を受信できない。
無線端末3aからのリンク確認c3を受信した無線端末3b,3cは、送信先IDd45を“無線端末3a”のIDとし、送信元IDd44を自端末のIDとするリンク応答c4を生成して周囲に送信する。無線端末3aは、無線端末3b,3cが送信したリンク応答c4を受信し解析すると、接続状態テーブル内に記憶されているリンク先“無線端末3b,3c”から応答があったと判断する。
一方、無線端末3dは、無線端末3aからのリンク確認c3を受信していないため、リンク応答c4を送信しない(#32)。
無線端末3aは、無線端末3dからのリンク応答c4を受信しないまま所定の時間を経過後、再度リンク確認c3を送信する。無線端末3aはこれを所定回数繰り返す。
無線端末3dは、無線端末3aの#31,32と同様の動作を行う(#33,34)。この時、無線端末3dは、無線端末3eからのみリンク応答c4を受信するため、自端末の通信圏内に無線端末3eが位置していることを確認する。
無線端末3aは、送信したリンク確認c3に対するリンク応答c4を無線端末3dから規定回数受信できなかった場合、無線端末3dが自端末の通信圏外に移動したと判断する。そして、無線端末3aは、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末3d”に対応する親接続情報“0”に基づいて、管理端末2からはぐれたのが無線端末3dであると判断する。無線端末3aは、はぐれ端末IDd56に“無線端末3d”のID、送信元IDd54に自端末のID、送信先IDd55に親接続情報が“1”である“無線端末3b”のIDを記憶させた切断端末通知c5を生成して送信する(#35)。ここで、本実施形態では、切断端末通知c5の送信先を“無線端末3b”としているが、“無線端末3c”としてもよい。また、無線端末3aは、生成した切断端末通知c5に基づいて、接続状態テーブルを更新する。この場合、無線端末3aは、接続状態テーブル内からリンク先“無線端末3d”に関する全情報を消去する。
無線端末3bは、無線端末3aから切断端末通知c5を受信すると、切断端末通知c5内の送信元IDd54を自端末のID、送信先IDd55を“管理端末2”のIDに書き換えて送信する(#36)。即ち、無線端末3bは、切断端末通知c5を中継する。
管理端末2は、切断端末通知c5を受信するとこれを解析し、はぐれ端末IDd56に基づいて、自端末から“無線端末3d”がはぐれた情報を得る。
無線端末3dは、送信したリンク確認c3に対する無線端末3aからのリンク応答c4を規定回数受信できなかった場合、無線端末3aは自端末の通信圏外に移動したと判断する。そして、無線端末3dは、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末3a”に対応する親接続情報が“1”及び、接続状態テーブル内の親接続情報が“1”であるリンク先の数が1つであることから、管理端末2からはぐれたのが自端末であると判断する。無線端末3dは、送信元IDd64を自端末のID、送信先IDd65を“無線端末3e”のIDとした切断通知c6を生成して送信する(#37)。そして、無線端末3dは、通知部(図示せず)により保持者がはぐれたことを通知し、無線端末3aに関する全情報を消去する。通知手段としては、音や表示、振動等があげられる。
無線端末3eは、無線端末3dから切断通知c6を受信すると、受信した切断通知c6に基づいて、接続状態テーブルを更新する。例えば、無線端末3eは、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末3d”の親接続情報を“0”にする。これにより、無線端末3eは、接続状態テーブル内で親接続情報が“1”であるリンク先がなくなる。従って、無線端末3eは、自端末も管理端末2からはぐれたことを知る。
尚、本実施形態では、切断端末通知c5を送信する無線端末3aは、無線端末3bを選択したが、これに限定されない。親接続情報が“1”である端末においてホップ数にちがいがある場合は、無線端末は、親接続情報が“1”であり、かつホップ数が最小の端末を選択して切断端末通知c5を送信するとよい。
(4−3)無線端末3aと3b及び3aと3c間の通信が切断した場合
図12は、無線端末がリンク確認及び切断検出の動作の流れを示す図であって、無線端末3aと無線端末3bとの間、及び無線端末3aと無線端末3cとの間の通信が切断された場合の動作を説明する図である。以下より、先ず、無線端末3aの通信圏内に位置していた無線端末3bが、無線端末3aの通信圏外に移動し、次に、無線端末3cが無線端末3aの通信圏外に移動したとする。また、以下より、識別情報をIDと記載する。
先ず、無線端末3aは、送信元IDd34に自端末のIDを含むリンク確認c3を生成して周囲に送信する(#41)。ここで、本動作では、無線端末3bは無線端末3aの通信圏外に移動したが、無線端末3c,3dは無線端末3aの通信圏内に位置している。従って、無線端末3aが送信したリンク確認c3を、無線端末3c,3dは受信する。無線端末3aは、リンク確認c3を送信してから所定の時間、通信圏内に位置している無線端末からの応答を待つ。
無線端末3aからのリンク確認c3を受信した無線端末3c,3dは、送信先IDd45を“無線端末3a”のIDとし、送信元IDd44を自端末のIDとするリンク応答c4をそれぞれ生成して周囲に送信する。無線端末3aは、これをそれぞれ受信し解析すると、接続状態テーブル内に記憶されているリンク先“無線端末3c”“無線端末3d”から応答があったと判断する。
一方、無線端末3bは、無線端末3aからのリンク確認c3を受信していないため、リンク応答c4を送信しない(#42)。
無線端末3aは、無線端末3bからのリンク応答c4を受信しないまま所定の時間を経過すると、再度リンク確認c3を送信する。無線端末3aはこれを所定回数繰り返す。
また、無線端末3bも、無線端末3aと同様の動作#41、42を行う。
無線端末3aは、無線端末3bからのリンク応答c4を規定回数受信できなかった場合、無線端末3bが自端末の通信圏外に移動したと判断する。無線端末3aは、接続状態テーブル内からリンク先“無線端末3b”の親接続情報が“1”であって、かつ親接続情報が“1”であるリンク先が無線端末3bを含めて2つあることを確認する。これにより、親接続情報が“1”である2つのリンク先のうち、1つが無線端末3bであることが分かる。即ち、これは、無線端末3aが管理端末2と接続できる経路が1本となったことを意味する。従って、無線端末3aは、他接続フラグd27を“0”、送信元IDd24を自端末のID、送信先IDd25を無線端末3cのIDとした他接続通知c2を生成して送信する(#44)。そして、無線端末3aは、リンク先“無線端末3c”の他端末接続情報を“1”から“0”に更新し、無線端末3bに関する全情報を消去する。無線端末3aが送信した他接続通知c2は、無線端末3cを介して管理端末2に送信される(#45)。
また、無線端末3bは、無線端末3aと同様の動作を行う(#43)。
次いで、無線端末3cが無線端末3aの通信圏外に移動したとする。
無線端末3a,3cは、ステップ#41,42と同様の動作を行う(#46〜49)。
無線端末3aは、送信したリンク確認c3に対するリンク応答c4を無線端末3cから規定回数受信できなかったため、無線端末3cが自端末の通信圏外に移動したと判断する。そして、無線端末3aは、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末3c”に対応する親接続情報が“1”であって、かつ親接続情報が“1”であるリンク先が1つであることから、管理端末2からはぐれたのが自端末であると判断する。無線端末3aは、送信元IDd64に自端末のID、送信先IDd65に無線端末3dのIDを含む切断通知c6を生成して送信する(#50)。また、無線端末3aは、自端末がはぐれたことを保持者に通知する。
無線端末3dは、切断通知c6を受信すると、これを無線端末3eへ送信する(#51)。これにより、無線端末3d,3eは、管理端末2から自端末がはぐれたことを知ることができる。
無線端末3cは、無線端末3aからリンク応答c4を規定回数受信できなかった場合、無線端末3aが自端末の通信圏外に移動したと判断する。そして、無線端末3cは、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末3a”に対応する親接続情報“0”に基づいて、管理端末2からはぐれたのが無線端末3aであると判断する。そして、無線端末3cは、はぐれ端末IDd56に無線端末3aのID、送信先IDd55に管理端末2のIDを含む切断端末通知c5を生成して送信する(#52)。そして、無線端末3cは、接続状態テーブル内から無線端末3aに関する全情報を消去する。
管理端末2は、無線端末3cから切断端末通知c5を受信することで、自端末から無線端末3aがはぐれた情報を得る。尚、管理端末2は、はぐれた端末の情報を保持者に通知する。
(4−4)リンク確認処理メインルーチン
図13は、無線端末3a〜3eにおけるリンク確認処理メインルーチンである。
ステップS41〜S42:無線端末3a〜3eの通信部31は、リンク確認c3を送信すると、リンク応答c4の受信状態により、通信が途絶えた無線端末を検出する。このステップは、図示しない内部クロックにより定められた所定の時間毎に実行される。リンク応答c4受信後の動作については、「(4−5)リンク応答受信サブルーチン」で説明する。
ステップS43〜S44:無線端末3a〜3eの通信部31は、リンク確認c3を受信すると、リンク応答c4を生成し、リンク確認c3の送信元の無線端末宛に送信する。
ステップS45〜S46:無線端末3a〜3eの通信部31は、切断通知c6を受信すると、自端末の保持者に自端末が管理端末2からはぐれたことを知らせる動作を行う。この動作については、「(4−7)切断通知受信サブルーチン」で説明する。
ステップS47〜S48:無線端末の通信部31は、切断端末通知c5を受信すると、親接続情報が”1”である無線端末3a〜3eまたは管理端末2に、管理端末2からはぐれた無線端末のIDを含む切断端末通知を送信する。
(4−5)リンク応答受信サブルーチン
図14は、無線端末3a〜3eが、通信の途絶えた無線端末をリンク確認c3の送信後に検出する動作のフローチャートである。
ステップS51〜S53:通信部31は、リンク確認c3を送信後から所定時間の間、自端末の通信可能な範囲内に位置する無線端末からのリンク応答c4を受信するのを待つ。通信部31がリンク応答c4を受信すると、検出部33はこれを解析して送信元を特定する。ここで、所定時間は、図示しない内部クロックにより決定される。
ステップS54:ステップS53において、所定の時間が経過すると、通信部31はリンク応答c4の受信待ちを終了する。判断部34は、接続状態テーブル内に記憶されている全ての無線端末からリンク応答c4を受信したか否かを確認する。具体的には、判断部34は、受信したリンク応答c4の送信元IDd44と接続状態テーブル内のリンク先とが一致するか否かを確認する。
ステップS55:ステップS54において、接続状態テーブル内のリンク先のうち、受信したリンク応答c4の送信元IDd44と対応していないリンク先があった場合は、テーブル更新部35は、送信元IDd44と対応していない“リンク先”の接続切れカウンタを1増加させる。接続切れカウンタとは、リンク先の無線端末の応答がない回数を数えるものであって、記憶部32が記憶している接続状態テーブル内の“リンク先”と対応づけて記憶されていてもよい。接続切れカウンタの規定値は、ノイズ等により臨界値で接続と切断とを繰り返すことで生じる誤動作等を十分に吸収できる値に設定するとよい。また、接続状態テーブルのリンク先のうち、受信したリンク応答c4の送信元IDd44と対応しているリンク先については、応答があったとみなし、テーブル更新部35は接続切れカウンタをリセットする。リセットとは、例えば接続切れカウンタ値を“0”にする。
ステップS56:ステップS54において、接続状態テーブル内のリンク先が、受信したリンク応答c4の送信元IDd44全てに対応している場合は、テーブル更新部35は、接続切れカウンタを全てリセットし、動作を終了する。これは、即ち自端末の通信圏内に位置している無線端末全てから応答があったことに相当する。リセットとは、例えば接続切れカウンタを“0”にする。
ステップS57:検出部33は、各リンク先の接続切れカウンタを確認し、接続切れカウンタ値のうち規定値以上の値を有する接続切れカウンタがあるか否かを調べる。規定値以上の接続切れカウンタ値がない場合は、動作を終了する。
ステップS58:ステップS57において、規定値以上の値を有する接続切れカウンタがある場合は、検出部33は、該接続切れカウンタに対応するリンク先が示す端末は、通信が途絶えたと判断する。そして、接続切れ処理を実行する。この動作については、「(4−6)接続切れ処理サブルーチン」で説明する。
(4−6)接続切れ処理サブルーチン
図15は、接続切れ処理の動作のフローチャートである。以下より、接続切れカウンタの値が規定値を超えた無線端末、即ち接続が切れた無線端末を“端末A”とし、端末A以外の無線端末または管理端末を“端末B”とする。
ステップS61:判断部34は、接続が切れた端末“端末A”の親接続情報が“1”か否かを判断する。
ステップS62:ステップS61において、無線端末Aの親接続情報が“0”である場合、データ管理部36は、接続状態テーブルにおいて親接続情報が“1”であるリンク先のうち、ホップ数が最小であるリンク先を送信先IDd55とした切断端末通知c5を生成する。通信部31は、これを送信する。
ステップS63〜S65:ステップS61において、リンク先“端末A”の親接続情報が“1”である場合、データ管理部36は、接続状態テーブル内において親接続情報が“1”であるリンク先の数が、リンク先“端末A”も含めて2つか否かを確認する。2つである場合、データ管理部36は、接続状態テーブル内の親接続情報が“1”であるリンク先を送信先IDd25とし、他接続フラグd27を“0”とした他接続通知c2を生成する。通信部31は、これを送信する。テーブル更新部35は、接続状態テーブル内の親接続情報が“1”であるリンク先の他端末接続情報を“0”に更新する。
ステップS66:ステップS63において、親接続情報が“1”であるリンク先が2つでない場合(即ち、1つである場合に相当)、この親接続情報が“1”であるリンク先は“端末A”である。つまり、リンク先“端末A”は、唯一、自端末と管理端末2とを結ぶ経路である。このリンク先“端末A”との通信が途絶えた状態であるため、判断部34は、自端末が管理端末2からはぐれたと判断する。そして、判断部34は、接続状態テーブル内に “端末A”以外の“端末B”があるか否かを確認する。
ステップS67:ステップS66において、接続状態テーブル内にリンク先“端末A”以外のリンク先“端末B”がある場合は、データ管理部36は自端末のIDを送信元IDd64とする切断通知c6を生成する。通信部31はこれをリンク先“端末A”以外のリンク先“端末B”に送信する。
ステップS68:無線端末は、自端末が管理端末2からはぐれたことを保持者に通知する。無線端末は、例えば通知部(図示せず)を用いて保持者に通知するとよい。通知方法としては、例えば表示、音などがあげられる。
ステップS69:テーブル更新部35は、通信が途絶えた端末Aに関する情報全てを、接続状態テーブルから削除する。
(4−7)切断通知受信サブルーチン
図16は、切断通知を受信した無線端末の動作を説明するフローチャートである。
ステップS71:判断部34は、通信部31が切断通知c6をはじめて受信したか否かを判断する。既に受信している場合は動作を終了する。これは、リンクの閉ループが存在した場合に、切断通知c6を何度も受信する可能性があるための処理である。
ステップS72〜73:ステップS71において、切断通知c6をはじめて受信した場合は、判断部34は、切断通知c6の送信元である無線端末以外の無線端末を接続状態テーブル内に記憶しているか否かを確認する。切断通知c6の送信元以外の無線端末を記憶している場合は、通信部31は、その無線端末宛に切断通知c6を送信する。
ステップS74:無線端末は、自端末が管理端末2からはぐれたことを保持者に通知する。無線端末は、例えば通知部(図示せず)を用いて保持者に通知するとよい。通知方法としては、例えば表示、音などがあげられる。
(5)無線端末の位置が変化した場合
次に、本実施形態の離隔検知システムにおいて、無線端末の位置が変化した場合の動作について説明する。図17は、本動作の概要を示した図である。図17は、無線端末3dの通信圏内に位置していた無線端末3eが、更に無線端末3aの通信圏内に移動した状態を示す。図18は、無線端末3dの通信圏内に位置している無線端末3eが、更に無線端末3aの通信圏内に移動した場合の、各無線端末の動作の流れを示す図である。
まず、無線端末3aが、自端末の通信圏内に位置する無線端末の接続状態を確認するため、リンク確認c3を周囲に送信したとする(#60)。すると、無線端末3aの通信圏内に位置する無線端末3b,3c,3d,3eはこれを受信する。
接続状態テーブル内にリンク先として“無線端末3a”を記憶している無線端末3b,3c,3dは、リンク応答c4を無線端末3a宛に送信する。しかし、無線端末3eは、接続状態テーブル内にリンク先“無線端末3a”を記憶していないため、接続状態テーブル内にリンク先“無線端末3a”を記憶する。更に、無線端末3eは、接続状態テーブル内に親接続情報が“1”であるリンク先“無線端末3d”を記憶しているため、リンク先“無線端末3a”の他端末接続情報を“1”とする。そして、無線端末3eは、リンク確認c3の送信元である無線端末3aに対し、他接続フラグd27を“1”とし、リンク先“無線端末3d”のホップ数“3”に1増加させた“4”をホップ数d26とした他接続通知c2を生成し、送信する(#61)。
無線端末3aは、無線端末3eから他接続通知c2を受信すると、接続状態テーブル内にリンク先“無線端末3e”、親接続状態“1”、他端末接続情報“1”、ホップ数“4”を記憶する。ここで、親接続状態は、他接続通知c2の他接続フラグd27“1”に基づいて“1”と記憶している。他端末接続情報は、接続状態テーブル内に親接続情報が“1”である他のリンク先が記憶されているため、“1”と記憶している。
次いで、無線端末3aは、更新した接続状態テーブル内のリンク先“無線端末3e”の他端末接続情報“1”に基づいて、他接続フラグd27を“1”とし、ホップ数d26を“2”とした他接続通知c2を、無線端末3e宛に送信する(#62)。ここで、ホップ数“2”は、無線端末3aが接続状態テーブル内に記憶している最小ホップ数に1加えた数である。無線端末3aは、無線端末3eに最小のホップ数“1”に自端末を追加した数“2”を伝えることで、無線端末3eは管理端末2宛に通知を送信する際に最短経路で通知を送信することができる。
無線端末3eは、無線端末3aから他接続通知c2を受信すると、他接続通知c2内の他接続フラグd27“1”に基づいて、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末3a”に対応する親接続状態を“1”に更新し、また、ホップ数に“2”を書き込む。更に、無線端末3eは、リンク先“無線端末3e”の親接続情報を“1”に更新したため、リンク先“無線端末3d”の他端末接続情報を“1”に更新する。更に、無線端末3eは、他接続フラグd27を“1”、ホップ数d26を接続状態テーブル内の最小値“2”に1を追加した“3”とした他接続通知c2を、無線端末3d宛に送信する(#63)。
無線端末3dは、無線端末3eからの他接続通知c2を受信すると、ステップ#63と同様に接続状態テーブルを更新し、受信した他接続通知c2を無線端末3aに中継する(#64)。ここで、中継する他接続通知c2のホップ数d26は、自端末をカウントした“4”とする。
無線端末3dから他接続通知c2を受信した無線端末3aは、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末3d”の親接続情報を、他接続通知c2内の他接続フラグに基づいて“1”とし、ホップ数を“4”と記憶する。
(6)切断が復帰した場合
次に、本実施形態の離隔検知システムにおいて、通信が途絶えていた無線端末の通信が復帰した場合について説明する。
(6−1)送受信に用いる通知
先ず、本実施形態に係る離隔検知システムにおいて、通信が途絶えていた無線端末の通信が復帰した場合に送受信する通知について説明する。本動作では、他接続通知c2、リンク確認c3、切断復帰通知c7及び復帰端末通知c8を用いる。図19は、切断復帰通知c7及び復帰端末通知c8を説明する図である。図19の各通知は、データ管理部36により生成・更新され、各無線端末3a〜3eにより他の無線端末へ次々と転送される。
図19の切断復帰通知c7は、通信が途絶えていた無線端末が通信可能な状態となったことを示すための通知であって、リンク確認c3を受信した場合の応答として通信が復帰した無線端末により送信される。切断復帰通知c7の構成は、リンク応答c4の構成と同一である。
図19の復帰端末通知c8は、切断復帰通知c7を受信した無線端末が、通信可能な状態に復帰した無線端末に関する情報を、管理端末2に知らせるための通知である。復帰端末通知c8は、切断復帰通知c7の構成に加え、以下を更に含む。
(g)復帰端末IDd86:通信が復帰した端末の識別情報である。
(6−2)通信復帰動作
図20は、無線端末3dの通信圏内に、通信が途絶えていた無線端末3eが再び無線端末3dの通信圏内に移動し、通信が復帰した場合の動作の流れを示す図である。
まず、無線端末3dは、自端末の通信圏内に位置する無線端末に対して接続状態を確認するため、リンク確認c3を周囲に送信する(#71)。無線端末3dの通信圏内に位置する無線端末3a,3eはこれを受信する。無線端末3aは、接続状態テーブル内に無線端末3dを記憶しているため、無線端末3dに対しリンク応答c4を送信する。
無線端末3eは、接続状態テーブル内にリンク先“無線端末3d”を再度記憶させる(#72)。具体的には、無線端末3eは、接続状態テーブル内にリンク先“無線端末3d”、親接続情報“0”、他端末接続情報“0”、を対応づけて記憶する。そして、無線端末3eは、送信元IDd74を自端末、送信先IDd75をリンク確認c3の送信元である無線端末3dとした切断復帰通知c7を送信する(#73)。
無線端末3dは、切断復帰通知c7を受信すると、他接続フラグd27を“1”、送信元IDd24を自端末、送信先IDd25を無線端末3e、ホップ数を“2”に自端末分を追加して“3”とした他接続通知c2を生成して送信する(#74)。そして、無線端末3dは、受信した切断復帰通知c7に基づいて、リンク先“無線端末3e”、親接続情報“0”、他端末接続情報“1”を対応づけて接続状態テーブル内に記憶する(#75)。ここで、他端末接続情報は、無線端末3dが接続状態テーブル内に親接続情報が“1”である無線端末3aを記憶しているため、“1”となる。
無線端末3eは、他接続通知c2を無線端末3dから受信すると、他接続通知c2に基づいて、接続状態テーブルを更新する(#76)。具体的には、無線端末3eは、他接続通知c2の他接続フラグd27“1”に基づいて、リンク先“無線端末3d”の親接続情報を“1”に書き換え、ホップ数を“3”とする。
無線端末3dは、復帰端末IDd86を無線端末3eとした復帰端末通知c8を、無線端末3a宛に送信する(#77)。復帰端末通知c8は、無線端末3a、3bに中継され管理端末2に受信される(#78,#79)。これにより、管理端末2は、自端末とは直接通信できないが通信が復帰した無線端末を知ることができる。
尚、復帰端末通知c8を中継する無線端末が、接続状態テーブル内に親接続情報“1”であるリンク先を複数記憶している場合は、親接続状態が“1”のホップ数に基づいて、復帰端末通知c8の次の送信先を決定するとよい。具体的には、中継する無線端末は、親接続状態が“1”のホップ数が最小である無線端末宛に復帰端末通知c8を送信するとよい。これにより、管理端末2は、接続が復帰した無線端末の情報を早く得ることができる。また、管理端末2は通信の復帰した無線端末を、通知部等を用いて保持者に知らせてもよい。通知手段としては、表示や音、振動、点灯などが挙げられる。
以上の動作により、本実施形態に係る離隔検知システムは、例えばはぐれた無線端末が生じても管理端末は所定の時間待機し、所定時間内にはぐれた無線端末がシステム内に再接続した場合は保持者へはぐれた通知を行わない等の柔軟な運用も可能となる。
(7)効果
本発明の離隔検知システム1内の無線端末3a〜3eは、自端末が通信可能な範囲内に位置する無線端末を監視する。無線端末3a〜3eは、自端末の通信可能な範囲外へ移動した無線端末を検出し、他の無線端末を中継して管理端末2へはぐれた無線端末を知らせる。即ち、本発明の離隔検知システム1によると、管理端末2の電波が届かないため、管理端末2と直接通信できない位置にある無線端末であっても、離隔検知システム1内の無線端末を経由して管理端末2との接続が確立していれば集団に参加しているとみなすことができる。そのため、管理端末が複数の無線端末を監視する場合、管理端末は必ずしも無線端末全ての電波が直接届く範囲内に位置しなくとも、無線端末がはぐれたか否かを知ることができる。
また、各無線端末3a〜3eは、自端末の通信圏内に位置する無線端末の接続状態を定期的に監視してはぐれた端末を検出するため、管理端末2は全ての無線端末3a〜3eへ定期的に信号を送らずに済む。即ち、管理端末2は、各無線端末3a〜3eの監視を直接行わなくてよい。従って、各無線端末から管理端末2への通信トラフィックが集中しない。これにより、管理端末2の負荷を軽減することができる。また、無線端末の消費電力の低減及び点呼確認のための時間短縮が可能となる。
更に、無線端末3a〜3eは、自端末が通信可能な無線端末の接続状態の変化に応じて接続状態テーブルを更新する。従って、本システムは、各無線端末3a〜3eが接続状態の変化毎に管理端末2に個々に通知し、管理端末2が無線端末3a〜3e全ての接続情報を把握し管理する方法に比して、接続状態の変化に柔軟に対応することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る離隔検知システム101について説明する。図21は、第2実施形態に係る離隔検知システム101の概念説明図である。図21の離隔検知システム101は、第1実施形態の離隔検知システム1と同様の構成を有する。即ち、離隔検知システム101は、管理端末102と、無線端末103a〜103eとを含む。
本実施形態の無線端末103a〜103eは、親機方向通知を受信すると、自端末の識別情報を含む各種通知を管理端末102と接続する経路を有する無線端末に送信する。管理端末102は、接続状態テーブルを生成・更新する際に、離隔検知システム101の通信ネットワーク上に位置している無線端末の識別情報を得る。
また、管理端末102及び無線端末103a〜103eの機能構成は、第1実施形態の管理端末2及び無線端末3a〜3eと同様である。
(1)接続状態テーブル
図22は、本実施形態に係る管理端末102及び無線端末103a〜103eの記憶部がそれぞれ記憶している接続状態テーブルの概念説明図である。本実施形態の接続状態テーブルは、第1実施形態の接続状態テーブルにおいて、リンク先に更に付属端末を対応づけて記憶している。具体的には、無線端末103aが記憶している接続状態テーブルは、リンク先“無線端末103d”に更に付属端末“無線端末103e”を対応づけて記憶している。付属端末とは、リンク先である無線端末の通信圏内に位置する別の無線端末のことを言う。付属端末は、リンク先の無線端末が管理端末102からはぐれた場合、リンク先の無線端末と共に管理端末102からはぐれる。
このように、無線端末は、接続状態テーブル内のリンク先に更に付属端末を対応づけて記憶することで、管理端末102は、リンク先の無線端末が自端末からはぐれた場合に共にはぐれる別の無線端末を知ることができる。
(2)送受信に用いる通知
次に、本実施形態に係る管理端末102及び無線端末103a〜103eが接続状態テーブルを更新する際に送受信する通知について説明する。本動作では、親機方向通知、初期確認通知及び他接続通知を用いる。図23は、本実施形態で用いる初期確認通知c11及び他接続通知c12を説明する図である。図23の各通知は、データ管理部により生成・更新され、各無線端末103a〜103eにより他の無線端末へ次々と転送される。尚、本実施形態で用いる親機方向通知は、第1実施形態の親機方向通知c1と同一である。
図23の初期確認通知c11は、自端末の識別情報を管理端末102に知らせるための通知であって、管理端末102への返答指示を含む。初期確認通知c11は、親機方向通知の応答として送信される。初期確認通知c11は、第1実施形態に係るリンク応答c4の構成に加え、更に以下を含む。
(h)返答端末IDd116:親機方向通知を受信した無線端末の識別情報である。
図23の他接続通知c12は、第1実施形態の他接続通知c2と同様に、自端末の接続状態を他の無線端末へ知らせるための通知である。他接続通知c12は、第1実施形態の他接続通知c2の構成に加え、更に以下を含む。
(i)付属端末IDd128:付属端末の識別情報である。
(3)接続状態テーブルの更新
図24は、本実施形態の管理端末102及び無線端末103a〜103eが接続状態テーブルを更新する動作の流れを示す図である。以下より、識別情報をIDと記載する。尚、各動作のホップ数については、第1実施形態と同様であるため、省略する。
管理端末102は、親機方向通知を周囲に送信する。
無線端末103c、103bは、管理端末102からそれぞれ親機方向通知を受信すると(#101,#104)、返答端末IDd116を自端末のIDとした初期確認通知c11をそれぞれ生成し、管理端末102宛に送信する(#102,#105)。そして、無線端末103c,103bは、送信元IDd124及び付属端末IDd128を自端末のIDとした他接続通知c12をそれぞれ生成し、管理端末102宛に送信する(#103,#106)。尚、他接続通知c12内の他接続フラグは“0”とする。
また、無線端末103c,103bは、親機方向通知を周囲に送信する。尚、本実施形態では、第1実施形態と同様、無線端末103aは、無線端末103bからの親機方向通知よりも無線端末103cからの親機方向通知を先に受信した場合を考える。
無線端末103aは、無線端末103cから親機方向通知を受信すると(#107)、返答端末IDd116を自端末のIDとした初期確認通知c11を生成し、無線端末103c宛に送信する(#108)。無線端末103cは、無線端末103aから受信した初期確認通知c11を管理端末102に中継する(#109)。そして、無線端末103aは、送信元IDd124及び付属端末IDd128を自端末のIDとし、他接続フラグを“0”とする他接続通知c12を生成し、無線端末3cに送信する(#110)。無線端末103cは、無線端末103aからの他接続通知c12を受信すると、付属端末IDd128内に更に自端末のIDを加えて、管理端末102へ送信する(#111)。
管理端末102、無線端末103c,103b,103aは、それぞれ受信した他接続通知に基づいて、接続状態テーブルを生成する。即ち、各端末は、リンク先に各データの送信元のIDを記憶し、各リンク先に対応する付属端末の領域に他接続通知c12における付属端末IDd128内の無線端末のIDを記憶する。例えば、管理端末102は、リンク先“無線端末103c”に対応する付属端末には“無線端末103a,103c”を記憶し、リンク先“無線端末103b”に対応する付属端末には“無線端末103b”を記憶する。
無線端末103aは、無線端末103bから親機方向通知を受信すると(#112)、受信した親機方向通知に基づいて、接続状態テーブル内にリンク先“無線端末103b”親接続情報“1”を記憶する。すると、無線端末103aの接続状態テーブル内には、親接続情報が“1”であるリンク先が2つとなる。従って、無線端末103aは、無線端末103b,103cに対し、他接続フラグd127“1”の他接続通知c12を送信する(#113,#115)。ここで、他接続フラグが“1”であるため、他接続通知c12内の付属端末IDd128は“無し”とする。
無線端末103aが送信した他接続フラグd127“1”の他接続通知c12は、無線端末103b,103cにより管理端末102に中継される(#114,#116)。無線端末103c,103bは、他接続通知c12の他接続フラグd127“1”に基づいて、リンク先“103a”の親接続情報を“1”に更新する。管理端末102は、リンク先“無線端末103c”“無線端末103b”の親接続情報を“1”に更新する。無線端末103aは、送信した他接続通知c12に基づいて、リンク先“無線端末103c”“無線端末103b”の他端末接続情報を、それぞれ”1”にする。これにより、管理端末102、無線端末103a,103b,103cは、各接続状態テーブル内において、親接続情報が“1”であるリンク先を2つ記憶することとなる。即ち、管理端末102及び無線端末103a,103b,103cは、管理端末102との接続経路をそれぞれ2本以上有している。そのため、管理端末102、無線端末103a,103b,103cは、接続状態テーブル内に記憶している付属端末の情報を全て消去する。
次いで、無線端末103aは、親機方向通知を周囲に送信する。
無線端末103dは、無線端末103aから親機方向通知を受信すると(#117)、リンク先“無線端末103a”、親接続情報“1”を接続状態テーブル内に記憶する。そして、無線端末103dは、返答端末IDd116を自端末の識別情報とした初期確認通知c11を生成し、無線端末103a宛に送信する(#118)。この初期確認通知c11は、無線端末103a,103cを介して管理端末102により受信される(#119,#120)。また、無線端末103dは、送信元IDd124及び付属端末IDd128を自端末のIDとし、他接続フラグを“0”とする他接続通知c12を生成し、無線端末3a宛に送信する(#121)。
無線端末103aは、無線端末103dからの他接続通知c12を受信すると、リンク先 “無線端末103d”と、付属端末“無線端末103d”とを対応づけて接続状態テーブルに記憶する。
無線端末103dは、親機方向通知を周囲に送信する。
無線端末103eは、無線端末103dから親機方向通知を受信すると(#122)、リンク先“無線端末103d”、親接続情報“1”を接続状態テーブル内に記憶する。そして、無線端末103eは、返答端末IDd116を自端末の識別情報とした初期確認通知c11を生成し、無線端末103d宛に送信する(#123)。この初期確認通知c11は、無線端末103d、103a、103cを介して管理端末102により受信される(#124〜#126)。また、無線端末103eは、送信元IDd124及び付属端末IDd128を自端末のIDとし、他接続フラグを“0”とする他接続通知c12を生成し、無線端末3d宛に送信する(#127)。
無線端末103dは、無線端末103eからの他接続通知c12を受信すると、リンク先“無線端末103e”、親接続情報“0”、他端末接続情報“1”及び付属端末“無線端末3e”を対応づけて接続状態テーブルに記憶する。そして、無線端末103dは、受信した無線端末103eからの他接続通知c12内の付属端末IDd128に更に自端末のIDを追加し、無線端末103a宛に送信する。
無線端末103aは、無線端末103dから他接続通知c12を受信すると(#128)、この他接続通知c12に基づいて、リンク先“無線端末103d”に対応する付属端末に“無線端末103d”及び“無線端末103e”を記憶する。
この時、無線端末103aの接続状態テーブルでは、リンク先“無線端末103d”とこのリンク先に対応する付属端末“103d”とが一致している。このように、リンク先とそのリンク先に対応する付属端末とが一致する場合は、該付属端末を消去する。これにより、付属端末には“無線端末103e”のみが残る。同様に、無線端末103dの接続状態テーブル内においても、リンク先“無線端末103e”とこれに該当する付属端末“無線103e”とが一致するため、この付属端末“無線端末103e”を消去する。
上述した動作により、図22に示すような付属端末を更に含む接続状態テーブルが生成される。
そして、管理端末102は、各無線端末103a〜103eから受信した初期確認通知c11を受信して解析し、各無線端末103a〜103eのIDを抽出する。これにより、管理端末102は、接続テーブルを生成すると共に、更に離隔検知システム101内の全無線端末を知ることができる。
(4)通信の切断検出動作1
図25は、本実施形態の離隔検出システム101において、無線端末103aと無線端末103dとの間の通信が途絶えた場合の動作の流れを示す図である。図25の切断検出動作は、第1実施形態の図11に係る検出動作とほぼ同一である。以下より、図25が図11と異なる部分について説明する。
無線端末103aは、無線端末103dが自端末の通信圏外へ移動したことを検出すると、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末103d”に対応している付属端末“無線端末103e”に基づいて、無線端末103dと共に無線端末103eがはぐれたと判断する。従って、無線端末103aは、はぐれ端末IDに無線端末103d,103eのIDを記憶させた切断端末通知を、無線端末103b宛に送信する(#135)。切断端末通知は、無線端末103bを介して管理端末102に受信される(#136)。
これにより、管理端末102は、無線端末103dと無線端末103eとが自端末からはぐれた情報を得ることができる。
(5)通信の切断検出動作2
図26は、本実施形態の離隔検出システム101において、無線端末103aと無線端末103bとの間の通信が切断し、次いで更に無線端末103aと無線端末103cとの間の通信が切断した場合の動作の流れを示す図である。図26の切断検出動作は、第1実施形態の図12に係る検出動作とほぼ同一である。以下より、図26が図12と異なる部分について説明する。
まず、無線端末103bと無線端末103aとの間の通信が途絶えた場合(#141,#142)、無線端末103bは、他接続フラグd127を“0”、付属端末IDd128を自端末のIDとした他接続通知c12を、管理端末102宛に送信する(#143)。そして、無線端末103bは、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末103a”に関する情報を消去し、リンク先“管理端末102”の他端末接続情報を“0”に更新する。
無線端末103aは、無線端末103bとの通信が途絶えたことから、リンク先“無線端末103b”に関する情報を消去し、リンク先“無線端末103c”の他端末接続情報を“0”に更新する。そして、無線端末103aは、他接続フラグd127に“0”、付属端末IDd128に“無線端末103d”“無線端末103e”“自端末”のIDを記憶させた他接続通知c12を、無線端末103c宛に送信する(#144)。これは、この時点で無線端末103aの接続状態テーブル内には親接続情報が“1”であるリンク先が1つとなる。そのため、無線端末103aは、次に無線端末103cとの接続が切れた場合、自端末と自端末の下流側に接続されている無線端末がはぐれることを知らせる必要があるからである。
無線端末103cは、無線端末103aから他接続通知c12を受信すると、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末103a”に対応する親接続情報を“0”に更新し、リンク先“無線端末103a”に対応する付属端末に“無線端末103d、103e”を記憶させる。また、無線端末103cは、リンク先“管理端末102”の他端末接続情報を“0”に更新する。そして、無線端末103cは、受信した他接続通知c12の付属端末IDに自端末のIDを更に追加して、管理端末102宛に送信する(#145)。
接続状態テーブル内の付属端末情報の更新は、受信した他接続通知c12の他接続フラグd127が“0”であり、かつ付属端末IDd128内に、接続状態テーブル内のリンク先として記憶している無線端末以外の無線端末のIDが記憶されている場合に発生する。
次いで、ステップ#146〜149において、無線端末103aと無線端末103cとの通信が途絶えた場合、無線端末103aは、自端末が管理端末102からはぐれたことを示す切断通知を、無線端末103d宛に送信する(#150)。切断通知は、無線端末103dを中継して無線端末103eに送信される(#151)。
無線端末103cは、無線端末103aが自端末の通信圏外へ移動したことを検出すると、接続状態テーブル内のリンク先“無線端末103a”に対応する付属端末“無線端末103d,103e”に基づいて、無線端末103aと共に無線端末103d,103eがはぐれたと判断する。従って、無線端末103aは、はぐれ端末IDに無線端末103a,103d,103eのIDを含む切断端末通知を、管理端末102宛に送信する(#152)。
これにより、管理端末102は、無線端末103a,103d,103eがはぐれた情報を得ることができる。
(6)効果
本実施形態の無線端末は、リンク先の無線端末が通信可能な範囲内に位置している別の無線端末を“付属端末”として更に接続状態テーブル内に記憶する。はぐれた無線端末に関する情報を管理端末102に通知する際、無線端末は、接続状態テーブルに基づいて、はぐれた無線端末の識別情報に加え、更に付属端末の識別情報を切断端末通知に記憶させて送信する。これにより、管理端末102は、自端末からはぐれた全ての無線端末を知ることができる。
また、本実施形態の無線端末103a〜103eは、接続状態テーブルの生成指示を含む親機方向通知を受信すると、このデータの送信元宛に、自端末の識別情報を含む初期確認通知c11を送信する。初期確認通知c11は、他の無線端末に中継されて管理端末102に受信される。これにより、管理端末102は、離隔検知システム101において無線端末の通信の切断の検出を行う前に、該システム上の無線端末を把握することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る離隔検知システム201について説明する。図27は、第3実施形態に係る離隔検知システム201の概念図である。図27の離隔検知システム201は、第1実施形態の離隔検知システム1と同様の構成を有する。即ち、離隔検知システム201は、無線端末203a〜203eと、管理端末202とを含む。
本実施形態の管理端末202は、離隔検知システム201上の無線端末の接続状態を確認するための点呼通知を送信して点呼を行う。無線端末203a〜203eは、点呼通知を受信すると、管理端末202に返答する。また、無線端末203a〜203eは、受信した各種通知を他の無線端末へ中継する。
図28は、本実施形態の管理端末202の機能構成図である。管理端末202は、第1実施形態の管理端末2の機能に、更に端末管理部226を含む。端末管理部226は、離隔検知システム201上の全無線端末203a〜203eからの返答に基づいて、全無線端末203a〜203eが離隔検知システム201上にいるか否か、即ち自端末からはぐれたか否かを管理する。
無線端末203a〜203eの機能構成については、第1実施形態の無線端末3a〜3eの機能構成と同一である。
(1)送受信に用いる通知
本実施形態の管理端末202が点呼動作を行う際に送受信される通知について説明する。図29は、本動作で送受信される点呼通知c21及び返答c22を説明する図である。
図29の点呼通知c21は、離隔検知システム201上の全ての無線端末203a〜203eに点呼を行うための通知であって、管理端末202からブロードキャストされる。点呼通知c21は、以下の構成からなる
(j)識別コードd211:通知の種類を示す。
(k)サイズd212:通知の長さを指定する。
(l)TTLd213:点呼通知を転送する回数を指定する。
(m)経由端末d214:転送時で経由した無線端末が記録される。
図29の返答c22は、点呼通知c21を受信した無線端末203a〜203eが管理端末202に返答する際に送信される。返答c22は、以下の構成からなる。
(n)識別コードd221:通知の種類を示す。
(o)サイズd222:通知の長さを指定する。
(p)送信元IDd223:送信元の端末の識別情報である。
(q)送信先IDd224:送信先の端末の識別情報である。
(r)返答端末IDd225:返答した無線端末の識別情報である。
(s)経路情報d226:管理端末202までの経由端末の情報を示す。
(2)点呼及び返答動作
図30は、本実施形態の離隔検知システム201に係る点呼及び返答動作の流れを説明する図である。以下より、識別情報をIDと記載する。
はじめに、管理端末202は点呼通知c21を周囲に送信する。点呼通知c21は、TTLd213により最大転送回数を設定されている。TTLd213は、各無線端末が点呼通知c21を転送する毎に減少する。TTLd213が“0”になったところで、点呼通知c21の転送が終了する。そのため、通信可能に接続されている無線端末であっても、ホップ数がTTL値以上である無線端末には点呼通知c21が届かなくなってしまう。従って、TTLd213は、無線端末の数に応じて適切に設定するとよい。本実施形態では、TTLd213を“5”に設定する。
点呼通知c21は、送信先の指定なしに周囲の無線端末に向けて送信されるため、送信した無線端末の通信圏内に位置する無線端末がこれを受信し処理を開始する。管理端末202が送信した点呼通知c21は、無線端末203bと無線端末203cとにより受信される(#201,#202)。無線端末203b及び無線端末203cは、受信した点呼通知c21に対し返答c22をそれぞれ送信する(#203,#204)。
ここで、無線端末203b及び無線端末203cが送信する返答c22では、送信元IDd223及び返答端末IDd225には自端末のID、送信先IDd224には点呼通知c21の経由端末d214のうち最後に経由した無線端末のIDを記憶させている。また、無線端末203b及び無線端末203cが送信する返答c22の経路情報d226には、点呼通知c21内の経由端末d214から返答c22の送信先IDd224に記憶させた無線端末のIDを抜いた残りの無線端末のIDが格納されている。これにより、次の無線端末は、その次の無線端末へ返答c22を転送できる。無線端末203bと無線端末203cとが管理端末202から受信した点呼通知c21の経由端末d214には、管理端末202のIDしかない。そのため、無線端末203b及び無線端末203cは、返答c22の送信先IDd224に管理端末202を設定して送信する。
返答c22を送信後、無線端末203b及び無線端末203cは、点呼通知c21の転送を行う(#205)。具体的には、無線端末203b及び無線端末203cは、管理端末202から受信した点呼通知21のTTLd213を1小さくし、経由端末d214に自端末のIDを追加すると、点呼通知c21を周囲に向けて送信する。無線端末203b、無線端末203cが送信した点呼通知c21は、無線端末203a及び管理端末202が受信する。管理端末202は点呼通知c21の送信源であるため、点呼通知c21を受信しても特に動作を行わない(#206)。
無線端末203aは、先に受信した点呼通知c21に対して、無線端末203bや無線端末203cと同様に、点呼通知c21の送信元に返答c22を送信し、点呼通知c21を転送する。図30では、無線端末203aは、無線端末203bからの点呼通知c21よりも先に無線端末203cからの点呼通知c21を受信したとする。この場合、無線端末203aは、返答c22を無線端末203cに向けて送信する(#207)。無線端末203cは、無線端末203aから受信した返答c22を管理端末202に転送する(#208)。次いで、無線端末203aは、点呼通知c21内のTTLd213を1小さくした値にして、周囲に送信する(#209)。尚、無線端末203bは、点呼通知c21の転送を周囲の無線端末に行い、無線端末203a及び管理端末202がこれを受信するが、無線端末203aは既に返答c22の送信及び点呼通知c21の転送を行っているため、特に動作をしない(#210)。また、管理端末202は、点呼通知c21の送信源であるため、点呼通知c21を受信しても、特に動作を行わない(#211)。
無線端末203aが送信した点呼通知c21は、無線端末203b,203c,203dにより受信される。しかし、無線端末203b,203cは既に返答c22の送信及び点呼通知c21の転送を行っているため、特に動作しない(#212,#213)。
無線端末203dは、点呼通知c21を受信すると、無線端末203aと同様の動作を行う。即ち、無線端末203dは、返答c22を無線端末203aに送信し(#214)、点呼通知c21を周囲の無線端末に送信する(#215)。無線端末203dが送信した返答c22は、無線端末203a及び無線端末203cを介して管理端末202により受信される(#216,#217)。また、無線端末203dが送信した点呼通知c21は、無線端末203a,203eが受信するが、無線端末203aは、既に返答c22の送信済み及び点呼通知c21の転送済みであるので動作しない(#218)。よって、無線端末203eのみが返答c22の送信と点呼通知c21の転送とを行う。
無線端末203eが送信した返答c22は、無線端末203d,203a,203cを経由して管理端末202により受信される(#219〜#222)。また、無線端末202eは、点呼通知c21を周囲に送信するが、無線端末202eの通信圏内に位置する無線端末203dがこれを受信しても、既に返答c22の送信済み及び点呼通知c21の転送済みであるため、無線端末203dは動作を行わない。
(3)効果
本実施形態の管理端末202は、通信ネットワーク上の全ての無線端末203a〜203eから返答c22を受け取ることで、離隔検知システム内の無線端末203a〜203e全てがいるか否かを確認することができる。
また、管理端末202は、以下のような動作をすることができる。点呼通知c21を送信してから所定の時間内に返答c22を返してこない無線端末がある場合、管理端末202は、その無線端末の接続切れカウンタを1増加させ、返答c22を返した無線端末の接続切れカウンタをリセットする。接続切れカウンタが規定の値を超えた場合、管理端末202は、該無線端末が通信ネットワーク上から外れたと判断し、はぐれた端末があることを保持者に通知する。これにより、管理端末202は、はぐれた端末を検知できる。
<その他の実施例>
(第1例)
管理端末を所持する監督者が、無線端末を所持する被監督者に対して集合を促す合図を送る場合を考える。この場合、管理端末は、各無線端末に集合を促すための呼出通知を用いる。呼出通知は、識別コード、サイズ及びTTLの構成からなる。管理端末202は、監督者の操作により呼出通知を送信する。呼出通知は、第3実施形態に係る点呼通知c21と同様に、各無線端末によりブロードキャストされる。呼出通知を受信した各無線端末は、返答を返さず、通知部(図示せず)を用いて所持者に集合を知らせる。これにより、各無線端末を所持する被監督者は、監督者の呼び出しを知ることができる。
(第2例)
第3実施形態では、管理端末は各無線端末に対し点呼通知を送信していたが、各無線端末が、所定の時間毎に返答を管理端末側に位置する無線端末に自発的に送信してもよい。この場合、管理端末は点呼通知を送信せずに済む。尚、返答を管理端末に確実に受信させるために、無線端末は、管理端末への経路を記憶しておく必要がある。しかし、第1〜2実施形態の接続状態テーブルのように、各リンク先のホップ数を記憶しておくことで、無線端末は、管理端末への最短経路を知ることができる。従って、無線端末は、返答を管理端末に向けて効率的に送信することができる。管理端末は、各無線端末が送信した返答を受信する。所定時間以上経過しても全ての無線端末から返答を受信しなかった場合は、管理端末は、自端末からはぐれた無線端末があると判断し、通知部等を用いて保持者に知らせる。これにより、管理端末ははぐれた無線端末を検知することができる。
(第3例)
第1〜第3実施形態及びその他の実施例の第1例で説明した通知部は、端末の保持者にはぐれた端末に関する情報を通知するための機能であって、その通知手段については特に限定されない。通知手段には、例えば音、LEDの点滅、画像、文字を表示するディスプレイ、振動、あるいはこれらを組み合わせたもの等が挙げられる。
(第4例)
第1〜第3実施形態では、無線端末及び管理端末が例えば図1,21,27に示す位置形態を取る場合について述べたが、これに限定されない。本発明は、無線端末及び管理端末が更に複雑なネットワークを構築するような場合であっても適用できる。例えば、図1の無線端末3aは、管理端末2と接続できる経路を2本有しているが、無線端末3aは、3本以上の接続経路を有していてもよい。3本以上の接続経路のうち1本の接続経路が切断された場合は、無線端末3aは、切断された無線端末によりホップ数が影響をうけて変化するリンク先の無線端末宛に、他接続通知を用いてホップ数の変更を通知する。このように、ホップ数については、切断された端末に応じて影響を受けるため、常に最新の情報を記憶するようにフローチャートを適度に対応させることが必要である。
本発明の離隔検知システムにおける無線端末及び管理端末は、自端末が通信可能な範囲内に位置する端末とアドホックなネットワークを構築し、自端末の通信可能な範囲外に移動したはぐれ端末を検出して管理端末に知らせる。これにより、管理端末は集団からはぐれた端末を知ることができる。従って、本発明に係る離隔検知システムは、管理端末を監督者が所有し無線端末を被監督者が所有することで、修学旅行等のように監督者が複数の被監督者の集団を監督し集団からはぐれた被監督者を検知するための手段として有用である。また本発明に係る管理端末及び無線端末を車両に搭載し、複数の車両でグループを構成して同じ目的地に向かう際の、互いの検出手段としての用途にも応用できる。
第1実施形態の離隔検知システムの概念説明図。 第1実施形態の無線端末の機能構成図。 第1実施形態の接続状態テーブルの概念説明図。 データ管理部が生成及び更新する通知の構成例。 第1実施形態の管理端末の機能構成図。 第1実施形態の接続状態テーブルの更新処理の流れを示す図。 第1実施形態に係る接続状態テーブル生成のメインルーチン。 第1実施形態に係る親機方向通知受信サブルーチン。 第1実施形態に係る無線端末の他接続通知受信サブルーチン。 第1実施形態に係る管理端末の他接続通知受信サブルーチン。 第1実施形態のリンク確認及び切断検出動作で送受信される通知の説明図。 第1実施形態のリンク確認及び切断検出動作の流れを示す図。 第1実施形態のリンク確認及び切断検出動作の流れを示す図。 第1実施形態のリンク確認処理メインルーチン。 第1実施形態のリンク応答受信サブルーチン。 第1実施形態の接続切れ処理サブルーチン。 第1実施形態の無線端末の切断通知受信サブルーチン。 第1実施形態の無線端末の位置が変化した場合の概念説明図。 第1実施形態の無線端末の位置が変化した場合の動作の流れを示す図。 第1実施形態の切断復帰通知受信動作において送受信される通知の説明図。 第1実施形態の無線端末の切断復帰動作の流れを示す図。 第2実施形態の離隔検知システムの概念説明図。 第2実施形態の接続状態テーブルの概念説明図。 第2実施形態の動作において送受信される通知を説明する図。 第2実施形態の接続状態テーブルを生成する動作の流れを示す図。 第2実施形態のリンク確認及び切断検出動作の流れを示す図。 第2実施形態のリンク確認及び切断検出動作の流れを示す図。 第3実施形態の離隔検知システムの概念説明図。 第3実施形態の管理端末の機能構成図。 第3実施形態の動作において送受信される通知を説明する図。 第3実施形態の離隔検知システムにおける点呼及び返答動作の流れを示す図。 特許文献1に係る離隔検出装置の概念図。
符号の説明
1,101,201 離隔検知システム
2,102,202 管理端末
3a〜3e,103a〜103e,203a〜203e 無線端末
21,31,221 通信部
22,32,222 記憶部
33 検出部
34 判断部
23,35,223 テーブル更新部
24,36,224 データ管理部
25,225 通知部
226 端末管理部
1001 離隔報知装置
1002 送信機
1003 受信機
c1 親機方向通知
c2 他接続通知
c3 リンク確認
c4 リンク応答
c5 切断端末通知
c6 切断通知
c7 切断復帰通知
c8 復帰端末通知
c11 初期確認通知
c12 他接続通知
c21 点呼通知
c22 返答
d11,d21,c31,d41,d51,d61,d71,d81 識別コード
d12,d22,c32,d42,d52,d62,d72,d82 サイズ
d13,d23,c33,d43,d53,d63,d73,d83 通し番号
d14,d24,c34,d44,d54,d64,d74,d84 送信元ID
d15,d26 ホップ数
d25,d45,d55,d65,d75,d85 送信先ID
d27 他接続フラグ
d56 はぐれ端末ID
d86 復帰端末ID
d111,d121,d211,d221 識別コード
d112,d122,d212,d222 サイズ
d113,d123 通し番号
d114,d124,d223 送信元ID
d115,d125,d224 送信先ID
d116,d225 返答端末ID
d126 ホップ数
d127 他接続フラグ
d128 付属端末ID
d213 TTL
d214 経由端末
d226 経路情報

Claims (16)

  1. 通信ネットワークを介して他の無線端末と無線通信を行う無線端末であって、
    自端末が通信可能な範囲内に位置する無線端末の識別情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末のうち、自端末が通信可能な範囲外に移動した無線端末(以下、はぐれ端末という)を検出する検出手段と、
    前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末から前記はぐれ端末を除いた残りの無線端末のうち、少なくとも1つの無線端末が、前記通信ネットワーク上の所定の無線端末(以下、管理端末という)と自端末とを結ぶ経路上にあるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段の判断結果に基づいて、前記はぐれ端末の識別情報と、前記経路上の無線端末の識別情報と、を含む切断端末通知を送信する通信手段と、
    を含むことを特徴とする、無線端末。
  2. 前記通信手段は、自端末の識別情報を含む応答要求を更に送信し、前記記憶手段が記憶している識別情報を含んでおり、前記応答要求に対する応答を受信し、
    前記通信手段が所定時間内に前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末からの応答を受信しない場合は、前記検出手段は、前記応答のない無線端末の識別情報を特定することを特徴とする、請求項1に記載の無線端末。
  3. 前記通信手段は、自端末の識別情報を含む切断端末通知を受信し、
    前記通信手段が受信した切断端末通知に含まれる自端末の識別情報を、前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末のうち、前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上にある無線端末の識別情報に更新する更新手段を更に含み、
    前記通信手段は、前記更新手段が更新した切断端末通知を送信することを特徴とする、請求項1に記載の無線端末。
  4. 前記記憶手段は、前記自端末が通信可能な範囲内に位置する他の無線端末の識別情報と、前記他の無線端末が前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上にあるか否かを示す親接続情報と、を対応づけた接続状態テーブルを記憶していることを特徴とする、請求項1に記載の無線端末。
  5. 前記接続状態テーブル内には前記はぐれ端末以外の無線端末の識別情報が記憶されており、
    前記判断手段が、前記無線端末は前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上にないと判断した場合は、前記通信手段は、自端末の識別情報と、前記無線端末の識別情報と、を含む切断通知を送信することを特徴とする、請求項4に記載の無線端末。
  6. 前記接続状態テーブルは、前記他の無線端末の識別情報と、前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上にその無線端末以外の無線端末があるか否かを示す他端末接続情報と、を対応づけて更に記憶していることを特徴とする、請求項4に記載の無線端末。
  7. 前記通信手段は、自端末の識別情報を含む切断通知を受信し、
    前記通信手段が受信した切断通知に含まれる自端末の識別情報を、前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末のうち、前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上にない無線端末の識別情報に更新する更新手段を含み、
    前記通信手段は、前記更新手段が更新した切断通知を送信することを特徴とする、請求項5に記載の無線端末。
  8. 前記接続状態テーブルの生成指示を含む親機方向通知の送信元の識別情報を記憶して前記接続状態テーブルを生成するテーブル生成手段を更に含み、
    前記通信手段は、前記接続状態テーブル内の識別情報が示す無線端末から、送信元の識別情報と、その無線端末が前記管理端末と接続されているか否かを示す親接続情報と、を含む他接続通知と、前記親機方向通知と、を更に受信し、
    前記テーブル生成手段は、前記通信手段が受信した他接続通知に含まれる前記送信元の識別情報と、前記親接続情報と、前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上に前記送信元の識別情報が示す無線端末以外の無線端末があるか否かを示す他端末接続情報と、を対応づけて前記接続状態テーブル内に記憶することを特徴とする、請求項6に記載の無線端末。
  9. 前記通信手段が前記親機方向通知を受信した場合は、自端末の識別情報と前記管理端末への返答指示とを含む初期確認通知を、前記親機方向通知に含まれる送信元の識別情報宛に送信することを特徴とする、請求項8に記載の無線端末。
  10. 前記記憶手段は、前記識別情報が示す無線端末が通信可能な範囲内に位置する別の無線端末の識別情報を更に記憶しており、
    前記切断端末通知は、前記はぐれ端末の通信可能な範囲に位置している無線端末の識別情報を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の無線端末。
  11. 通信ネットワークを介して複数の無線端末と通信を行う管理端末であって、
    前記通信ネットワーク上の無線端末が通信可能な範囲内に位置する他の無線端末の識別情報、及び前記他の無線端末と自端末とを結ぶ経路上に別の無線端末があるか否かを示す親接続情報を、それぞれ対応づけた接続状態テーブルの生成指示と、自端末を識別する識別情報と、を含む親機方向通知を送信し、自端末の通信可能な範囲内に位置する無線端末から、送信元の識別情報と、送信元に対応する親接続情報と、を含む他接続通知を受信する通信手段と、
    前記通信手段が受信した前記他接続通知に基づいて、前記接続状態テーブルを生成するテーブル生成手段と、
    を含むことを特徴とする、管理端末。
  12. 通信ネットワークを介して接続された複数の無線端末と管理端末とを含む離隔検知システムであって、
    前記無線端末は、
    自端末が通信可能な範囲内に位置する無線端末の識別情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末のうち、自端末が通信可能な範囲外に移動した無線端末(以下、はぐれ端末という)を検出する検出手段と、
    前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末から前記はぐれ端末を除いた残りの無線端末のうち、少なくとも1つの無線端末が、前記管理端末と自端末とを結ぶ経路上にあるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段の判断結果に基づいて、前記はぐれ端末の識別情報と、前記経路上の無線端末の識別情報と、を含む切断端末通知を送信する第1通信手段と、を含み、
    前記管理端末は、
    前記複数の無線端末のうち、自端末が通信可能な範囲内に位置する無線端末から前記切断端末通知を受信する第2通信手段を含むことを特徴とする、離隔検知システム。
  13. 通信ネットワークを介して他の無線端末と無線通信を行う無線端末の離隔検出方法であって、
    自端末が通信可能な範囲内に位置する無線端末の識別情報を記憶するステップと、
    前記記憶している識別情報が示す無線端末のうち、自端末が通信可能な範囲外に移動した無線端末(以下、はぐれ端末という)を検出するステップと、
    前記記憶している識別情報が示す無線端末から前記はぐれ端末を除いた残りの無線端末のうち、少なくとも1つの無線端末が、前記通信ネットワーク上の所定の無線端末(以下、管理端末という)と自端末とを結ぶ経路上にあるか否かを判断するステップと、
    前記判断結果に基づいて、前記はぐれ端末の識別情報と、前記経路上の無線端末の識別情報と、を含む切断端末通知を送信するステップと、
    を含むことを特徴とする、無線端末の離隔検出方法。
  14. 通信ネットワークを介して複数の無線端末と通信を行う管理端末の接続状態テーブル生成方法であって、
    前記通信ネットワーク上の無線端末が通信可能な範囲内に位置する他の無線端末の識別情報、及び前記他の無線端末と自端末とを結ぶ経路上に別の無線端末があるか否かを示す親接続情報を、それぞれ対応づけた接続状態テーブルの生成指示と、自端末を識別する識別情報と、を含む親機方向通知を送信するステップと、
    自端末の通信可能な範囲内に位置する無線端末から、送信元の識別情報と、送信元に対応する親接続情報と、を含む他接続通知を受信するステップと、
    前記受信した前記他接続通知に基づいて、前記接続状態テーブルを生成するステップと、
    を含むことを特徴とする、管理端末の接続状態テーブル生成方法。
  15. 通信ネットワークを介して他の無線端末と無線通信を行う無線端末に搭載されるコンピュータが実行する離隔検出プログラムであって、
    自端末が通信可能な範囲内に位置する無線端末の識別情報を記憶する記憶手段、
    前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末のうち、自端末が通信可能な範囲外に移動した無線端末(以下、はぐれ端末という)を検出する検出手段、
    前記記憶手段が記憶している識別情報が示す無線端末から前記はぐれ端末を除いた残りの無線端末のうち、少なくとも1つの無線端末が、前記通信ネットワーク上の所定の無線端末(以下、管理端末という)と自端末とを結ぶ経路上にあるか否かを判断する判断手段、及び
    前記判断手段の判断結果に基づいて、前記はぐれ端末の識別情報と、前記経路上の無線端末の識別情報と、を含む切断端末通知を送信する通信手段、
    として前記コンピュータを機能させるための離隔検出プログラム。
  16. 通信ネットワークを介して複数の無線端末と通信を行う管理端末に搭載されるコンピュータが実行する接続状態テーブル生成プログラムであって、
    前記通信ネットワーク上の無線端末が通信可能な範囲内に位置する他の無線端末の識別情報、及び前記他の無線端末と自端末とを結ぶ経路上に別の無線端末があるか否かを示す親接続情報を、それぞれ対応づけた接続状態テーブルの生成指示と、自端末を識別する識別情報と、を含む親機方向通知を送信し、自端末の通信可能な範囲内に位置する無線端末から、送信元の識別情報と、送信元に対応する親接続情報と、を含む他接続通知を受信する通信手段、及び
    前記通信手段が受信した前記他接続通知に基づいて、前記接続状態テーブルを生成するテーブル生成手段、
    として前記コンピュータを機能させるための接続状態テーブル生成プログラム。
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