JP2009165070A - アドホックネットワーク通信システムと、その方法及び通信端末 - Google Patents

アドホックネットワーク通信システムと、その方法及び通信端末 Download PDF

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Abstract

【課題】アドホックネットワークシステムの端末リソースおよび通信リソースを削減する。
【解決手段】本発明は、優先度の高い通信端末を管理統合端末として、他の通信端末からの通信グループへの加入申請が加入条件を満足するならば、他の通信端末を管理対象として、通信グループへの加入を許可し、他の通信端末を検知できなかったら、管理対象外とするネットワークのグループ管理を実現するアドホックネットワーク通信システム及びその方法である。
【選択図】図4

Description

本発明はアドホックネットワークシステムに関し、特に通信端末のグループ化、グループ間通信に関する。
アドホックネットワークシステムではアドホックネットワーク通信端末同士が自律的にネットワーク接続し、相互の通信を可能とする。その際従来の通信経路決定手法とは異なり、使用者による随時通信経路の設定や、サーバやルータなどの通信管理を行う専用の通信端末や通信インフラを必要としない。アドホックネットワーク(マルチホップ自律的ネットワークとも呼ばれる)については、IETF(Internet Engineering Task Force)のMANET(Mobile Ad-hoc Networks)ワーキンググループを中心に仕様検討および標準化が進められている。非特許文献1にはMANET標準の一般的な仕様が記載されている。非特許文献2は、Reactiveと呼ばれる通信開始時点で通信経路を決定する標準である。一方、非特許文献3はProactiveと呼ばれる予めルーティングテーブル(経路表)を定期的な情報交換によって作成しておくプロトコルに関する標準である。
アドホックネットワークシステムにおいてはアドホックネットワーク端末の移動などに伴い、ネットワークへの端末の加入・離脱が起きて通信可能な端末同士の組み合わせが変化する。またネットワークに加入している端末同士でも直接通信できない場合もあり、このような端末同士は他の端末を中継器として使用するマルチホップ通信を行う。
アドホックネットワークでは、他のアドホックネットワーク端末への通信経路が変化する可能性があるため、それぞれの通信端末は互いの通信経路を個別に管理する必要がある。このため大規模なアドホックネットワーク通信システム、すなわち多量のアドホックネットワーク端末が互いに通信を行うような場合には、各端末が膨大な通信経路情報を管理することが必要となる。このため、各端末で経路情報の蓄積と通信経路の計算のために、メモリやCPUの端末リソースを多量に消費する。また、ネットワーク全体では、各端末の通信経路の情報交換が必要となり、通信帯域を圧迫して通信リソースを多量に消費する。このためアドホックネットワークによる大規模通信においても、端末リソースや通信リソースを効率よく使用する手法が考えられはじめている。
従来技術としては、通信端末の中から、特定の端末が通信グループを統合管理する端末となる特許文献1の技術、ネットワークを階層化する非特許文献4の技術がある。
特開2006ー50636公報 S. Corson、外2名、"Mobile Ad hoc Networking (MANET)"、1999年1月、IETF、インターネット<URL:http://wwww.ietf.org/rfc/rfc2501.txt> C. Perkins、外2名、"Ad hoc On-Demand Distance Vector (AODV) Routing"、2003年7月、IETF、インターネット<URL:http://wwww.ietf.org/rfc/rfc3561.txt> T. Clausen、外1名、"Optimized Link State Routing Protocol (OLSR)"、2003年10月、IETF、インターネット<URL:http://wwww.ietf.org/rfc/rfc3626.txt> Y. Ge、外2名、"improving Scalability of Heterogeneous Wireless Networks with Hierarchical OLSR"、2004年8月、OLSR Workshop、インターネット<URL:http://olsrinterop.free.fr/papers/CRC-hierarchical-OLSR-paper.pdf>
アドホックネットワークでは、他のアドホックネットワーク端末への通信経路が変化する可能性があるため、それぞれの通信端末は互いの通信経路を個別に管理する必要がある。このため大規模なアドホックネットワーク通信システム、すなわち多数のアドホックネットワーク端末が互いに通信を行うような場合には、各端末が膨大な通信経路情報を管理することが必要となる。このため、各端末で経路情報の蓄積と通信経路の計算のために、メモリやCPUの端末リソースを多量に消費する。また、ネットワーク全体では、各端末の通信経路の情報交換が必要となり、通信帯域を圧迫して通信リソースを多量に消費する。このため大規模なアドホックネットワーク通信においても、端末リソースや通信リソースを効率よく使用する手法が求められる。
この解決手法として、アドホックネットワーク通信システムに属する通信端末において、それぞれ特定数の通信端末同士でグループ化し、グループ内での通信では、従来通りにお互いの通信経路を管理し、外部グループへ通信は特定の端末、すなわちゲートウェイ端末に一任することで、端末リソースおよび通信リソースを削減する手法を考える。 特許文献1に記載された発明では、条件に応じて特定のアドホックネットワーク端末が外部ネットワークへのゲートウェイとなることができるが、グループの管理手法、同一ネットワーク上に複数のゲートウェイを存在させる手法、アドホックネットワーク同士の融合や離散に対する対応手法、以上3点の手法が存在しない。
非特許文献4に記載されて技術では、1つのアドホックネットワーク端末が複数の通信媒体の使い分け、アドホックネットワーク端末のグループ化と、外部グループへのゲートウェイ端末がグループ同士の通信を行うことができるが、同一の通信媒体での通信手法、同一ネットワーク上に複数のゲートウェイ端末を存在させる手法、以上2点の手法が存在しない。
本発明は、自端末の優先度以上の優先度の通信端末が存在しないとき、通信グループを管理する管理統合端末であることを示すメッセージを送信し、他の通信端末からの通信グループへの加入申請を示すメッセージを受信したならば、グループへの加入条件を満足するか否かを判定し、通信グループへの加入条件を満足するならば、他の通信端末を管理対象として、通信グループへの加入許可を示すメッセージを他の通信端末に送信する通信端末を設けることにより、ネットワークがグループ管理されるアドホックネットワーク通信システム及びその方法である。また、このような通信端末によって本発明は達成される。
本発明は、さらに通信グループに加入している他の通信端末を検知し、他の通信端末を検知できないとき、他の通信端末を管理対象から除外することにより、通信端末のグループからの離脱を制御する。
本発明の他の態様は、通信グループが通信端末の移動、加入および離散により、異なる通信グループと融合したり分裂した場合は、必要に応じて、再度統合管理端末の自動調停を行い、グループを新規作成したり更新する無線通信システムにより、アドホック端末の移動、加入および離散に対応する。
本発明のさらに他の態様は、統合管理端末又は他の通信端末が外部ネットワークおよび他のグループへのゲートウェイとなることで、大規模ネットワーク上で複数のゲートウェイ端末が存在する通信システムが達成できる。
本発明によれば、通信端末がグループ化されるので、各通信端末で経路情報の蓄積と通信経路の計算の多くはグループ内の通信端末対象とするものになり、メモリやCPUの端末リソースを多量に消費することがない。ネットワーク全体では、各通信端末間の通信経路を確立するための情報交換による通信帯域の圧迫も回避できる。
本発明の実施形態について、実施例を用いて以下に説明する。
実施例1を、図1〜図8及び図11を参照しながら説明する。図1は本実施例のシステム構成図である。図11は本実施例の通信システムの全体フロー図である。図2は通信システムを構成する通信端末のハードウェア構成図である。図3は通信システムを構成する通信機器のソフトウェア構成図である。図4は管理統合端末の調停処理を行う状態遷移図である。図5は通信端末が管理統合端末として動作する場合の動作フロー図である。図6は通信端末がクライアント端末移行モードになった場合の動作フロー図である。図7は通信端末がクライアント端末モードになった場合の動作フロー図である。図8は通信端末がグループ外通信を行う場合の動作フロー図である。図9は外部ネットワークのゲートウェイとなる通信端末が隣接する別の通信グループに属する通信端末との動作フロー図である。図10は外部ネットワークのゲートウェイとなった通信端末の動作フロー図である。
以下説明する実施例において、通信端末はアドホックネットワーク技術による自律的な経路制御構築機能、および無線によるマルチホップ通信手段を有する。同時に、一部もしくは全ての通信端末が、有線、無線問わずアドホックネットワークで接続できるネットワーク網とは異なる外部ネットワークへの接続手段を有する。
また、通信端末は移動を前提とし、通信経路は移動に伴い変化する。また、通信端末はインターネット、イントラネット、および全ての通信端末との通信を試みる。
本実施例のシステム構成図を図1に示す。図1(a)では、通信端末101〜106の6台の通信端末がアドホックネットワーク技術による自律的な経路制御構築機能を用いて、お互いの端末同士の通信経路を構築している。本実施例の通信システムでは、図1(a)のネットワーク構成から、図1(b)のような通信グループ121、131に変化する。通信グループ121は、点線120で示した通信端末111を特定端末とし、通信グループを構成する。通信グループ121は、特定端末となる通信端末111、通信端末112ないし114から構成する。また、通信グループ131は、点線131で示した通信端末116を特定端末とし、通信グループを構成する。通信グループ131は、特定端末となる通信端末116、通信端末115から構成する。なお、通信グループに属する通信端末の数は任意であり、図1(b)は1つの例に過ぎない。例えば、通信端末111ないし116で1つの通信グループを構成しても良い。
また、通信端末が移動したり、消失したり、通信機器の問題で通信が不能になった場合は、図1(c)のように通信グループ151、171、191に変化する。通信グループ151は、点線150で示した通信端末141を特定端末とし、通信グループを構成する。通信グループ151は、特定端末となる通信端末141、通信端末142及び143から構成する。通信グループ171は、点線170で示した通信端末161を特定端末とし、通信グループを構成する。通信グループ171は、特定端末となる通信端末161及び通信端末162から構成する。通信グループ191は、点線190で示した通信端末181を特定端末とし、通信グループを構成する。通信グループ191は、特定端末となる通信端末181から構成する。
図1(c)は、図1(b)においての通信端末114が移動し、通信端末181となった例である。通信端末181は図1(b)において通信グループ121に属していたが、移動後、所属可能な通信グループが検知できないため、自分自身で1つの通信グループ191を構成する。また、再度通信端末181が移動し、他の通信端末141〜143と通信可能になる場合は、通信端末181は、任意の条件に応じて、通信グループ191から離脱し、通信グループ151に加入しても良い。同様に、通信グループ171に加入しても良い。
図1(b)、図1(c)のように、本通信システムでは、アドホックネットワークを構成後、特定端末を選出し、通信グループを任意に構成し、その後、通信端末の移動や、通信グループ同士の融合により、通信グループの再構築、通信端末の加入離脱を行う。特定端末の選出については図4及び図5で説明する。通信端末の通信グループへの加入については図6及び図7において説明する。
通信端末の全体処理フローについて説明する。図11は、本実施例に関わる通信端末の全体処理フロー図である。全ての通信端末は、アドホックネットワーク技術を用いて、周辺の他の通信端末と情報を交換する。
はじめに自端末が通信グループへの所属の有無を認識し(S1101)、通信グループに所属していない場合は、管理統合端末の調停処理を開始する(S1102)。管理統合端末の調停処理については、図4〜図7を用いて後述する。
他の通信端末と通信する場合は、通信相手は同一通信グループに属するかを確認し(S1103)、同一通信グループであると確認できなかった場合は、外部通信グループへの経路作成を開始する(S1104)。同一通信グループの所属に関わらず、以下、他の端末との通信経路を作成し通信処理を行う(S1105)。外部通信グループへの経路作成について、図8〜図10を用いて後述する。
通信端末のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施例に係る通信端末のハードウェア構成図である。図2に示すように、通信端末218は入力コントローラ209、モニタコントローラ202、ハードディスクコントローラ204、CPU212、メモリ206、GPSコントローラ213、カメラコントローラ207、センサコントローラ215、およびネットワークインターフェース201および216を含んで構成される。入力コントローラ209、モニタコントローラ202、ハードディスクコントローラ204、CPU212、メモリ206、GPSコントローラ213、カメラコントローラ207、センサコントローラ215、およびネットワークインターフェース201および216は、内部通信線(バス)217を介して互いに接続される。
入力コントローラ209は、キーボード210やマウス211などの入力装置からの入力を制御する。モニタコントローラ202は、モニタ203や音声などの出力装置への出力を制御する。ハードディスクコントローラ204は、ハードディスク205などの記憶装置とのデータの読み書きを制御する。CPU212は、種々のプログラムを実行する。メモリ206は、プログラム及びプログラムの実行に必要なデータを格納する。
GPSコントローラ213は、GPS受信アンテナ214から通信端末218の位置に関する情報を受け取り、通信端末218の位置を測定する。なお、GPSコントローラ213は、自動で通信端末218の位置を取得するためのものであるので、必須のものではない。カメラコントローラ207はカメラ208など画像や音声などを制御する。センサコントローラ215は、温度、湿度、加重、加速度などのセンサ情報を取得する機器を制御する。
ネットワークインターフェース201は、アドホックネットワーク技術を用いてデータの送受信を行う。ネットワークインターフェース216は、アドホックネットワーク技術を用いず外部ネットワークとのデータの送受信を行う。なお、ネットワークインターフェース201とネットワークインターフェース216とは、論理的にふたつに分かれる構成とすれば、物理的にひとつの構成であってもよい。また、アドホックネットワーク技術によるネットワーク網とアドホックネットワーク技術を用いないネットワーク網とは同一のネットワーク網としてもよく、その場合、ネットワークインタフェースカード201とネットワークインタフェースカード216とは、物理的にも論理的にもひとつの構成とすればよい。また必要に応じて、アドホックネットワーク技術を用いてネットワーク網に接続するネットワークインターフェース、およびアドホックネットワーク技術を用いずネットワーク網に接続するネットワークインターフェースを追加してもよい。
通信端末218は、制御が必要なコントローラを使用するため、CPU212、メモリ206、アドホックネットワーク技術を用いるネットワークインターフェース201以外は必ずしも必要ではない。
通信端末のソフトウェア構成について説明する。図3は、本実施例に関わる通信端末のソフトウェア構成図である。
図3に示すように、通信端末218は、入出力装置制御ドライバ302、ネットワークインターフェース制御ドライバ301、通信管理モジュール303、通信グループ管理モジュール304、外部グループ通信管理モジュール305、拡張ネットワーク制御モジュール306、センサ制御モジュール307、GPSレシーバ制御モジュール308、カメラ制御モジュール309、センサ制御ドライバ310、GPSレシーバ制御ドライバ311、およびカメラ制御ドライバ312を含んで構成される。なお、図3の313および314はバッファであり、通信端末218で送受信されるデータが一時的に格納される領域である。
ネットワークインターフェース制御ドライバ301は、ネットワークインターフェース201および216を制御するドライバである。入出力装置制御ドライバ302は、通信端末218に接続される入出力装置を制御するドライバである。通信管理モジュール303は、通信端末218が行う通信を制御する。
拡張ネットワーク制御モジュール306は通信経路を作成するモジュールであり、アドホックネットワーク技術による通信経路作成などが処理される。通信グループ管理モジュール304は、通信端末218が属するグループを管理するモジュールである。通信グループ管理モジュール304は、拡張ネットワーク制御モジュール306と連携し、管理統合端末調停処理に関わる処理を行う。外部グループ通信管理モジュール305は、通信端末218が属さないグループの通信端末、もしくはそれ以外のネットワーク網に接続する通信端末との接続を管理するモジュールである。外部グループ通信管理モジュール305は、拡張ネットワーク制御モジュール306と連携し、外部通信グループへの経路作成に関わる処理を行う。なお、拡張ネットワーク制御モジュール306、通信グループ管理モジュール304、および外部グループ通信管理モジュール305は、互いに独立している必要はなく、条件に応じて、それぞれ同一モジュールで処理してもよい。
センサ制御ドライバ310はセンサコントローラ215を制御するドライバである。GPSレシーバ制御ドライバ311はGPSコントローラ213を制御するドライバである。カメラ制御ドライバ312はカメラコントローラ207を制御するドライバである。
センサ制御モジュール307は、センサコントローラ215に接続するセンサ(図示省略)類から得られるデータを整形し、必要に応じて通信管理モジュール303を介して他の通信端末にデータを送信する。GPSレシーバ制御モジュール308は、GPSコントローラ213が取得したデータを整形し、通信端末218の位置を特定し、地図情報と連携させ、必要に応じて通信管理モジュール303を介して他の通信端末にデータを送信する。カメラ制御モジュールは、カメラコントローラ207が取得したデータを整形し、必要に応じて通信管理モジュール303を介して他の通信端末にデータを送信する。
通信端末218は、必要に応じて、センサ制御モジュール307、センサ制御ドライバ310、GPSレシーバ制御モジュール308、GPSレシーバ制御ドライバ311、カメラ制御モジュール309、カメラ制御ドライバ312を搭載しなくてもよい。
図4〜図7を参照して、管理統合端末調停処理について説明する。以下通信端末とは、図2および図3で示したハードウェアとソフトウェア構造を有する通信端末218である。
全ての通信端末は、管理統合端末調停処理を通じて、図4に示す、初期化モード401、調停モード402、クライアント端末移行モード403、管理統合端末移行モード404、脱管理統合端末モード405、管理統合端末モード406、及びクライアント端末モード441の計7種類の状態を遷移する。
通信端末が管理統合端末となるまでの基本的な状態遷移は、初期化モード401から調停モード402に遷移し、条件に応じて、クライアント端末移行モード403、もしくは、管理統合端末移行モード404に遷移する。その後、クライアント端末移行モード403からクライアント端末モード441に、管理統合端末移行モード404から管理統合端末モード406に遷移する。場合により、管理統合端末移行モード404又は管理統合端末モード406から、脱管理統合端末モード405に遷移し、その後初期化モード401に遷移する。
管理統合端末について説明する。管理統合端末とは、アドホックネットワーク技術を用いて、各通信端末が互いの通信端末同士の通信経路を自律的に構築するなかにあって、ある一定数の端末毎にグループ化を行う場合、そのグループの管理を行う通信端末である。
管理統合端末は、自端末が管理するグループの固有識別番号を作成する。また、管理統合端末は、自端末が管理するグループに加入する各通信端末を固有に識別し、どの通信端末が自端末が管理する通信グループに加入しているかを管理する。なお固有識別番号は通信端末毎に固有に作成してもよいし、IPアドレスやMACアドレスを各通信端末の固有識別番号としてもよく、構築する通信システムにより異なる。
管理統合端末は、自端末が所属するグループの管理、すなわち、各通信端末のグループ加入の可否およびグループ離脱の有無に関する処理を行う。同時に、管理統合端末自身が、管理統合端末として役割を果たせなくなった場合、その旨を通知し、通常の通信端末へと、その役割を変更する。
管理統合端末は、自端末が所属するグループに属する端末数や、許可できる通信端末の条件などを広告しても良い。
管理統合端末になるための条件について説明する。全ての通信端末は後述する状態遷移を通じて、アドホックネットワーク技術を用いた情報交換を通じて、管理統合端末を決定し、管理統合端末が定めたグループに所属する。この際、管理統合端末となるには、それぞれの通信端末が自分の優先度を広告する。
優先度とは自分が管理統合端末になりやすさを示す指標であり、通信システムにより自由に設定する。通信端末同士の情報交換により、自分の優先度が低い場合は、優先度の広告を止める。加えて、お互いの情報交換可能な範囲内での、優先度が一番高い通信端末を確定させるため、広告する優先度が同一であった場合は、例えば、他の指標により最終的な優先度の優劣が確定するように、別条件を指定する。
上記の優先度の交換を通じ、管理統合端末候補となる通信端末が一意となる。その後、最終的に管理統合端末となるまでに一定の条件を設定できる。管理統合端末となるには、別のネットワークインターフェース、例えば、ネットワークインターフェース216により接続可能なサーバの認証が必要である場合、インターネットに接続できる外部ネットワークへの接続が確定する必要がある場合、特定の外部ネットワークとの接続経路が設定されている必要がある場合、などがある。ただし、上記の条件設定は必須ではない。
統合端末調停処理における7種類の状態について説明する。
初期化モード401とは、通信端末が、アドホックネットワーク技術を用いて他の通信端末との経路作成が可能であり、いずれの通信グループにも所属せず、特定の外部ネットワークへの通信経路を作成していない、初期状態である。電源を入れて通信端末が起動した場合、外部要因により通信端末が再起動した場合、通信グループ管理モジュール304、および外部グループ通信管理モジュール305の処理が再起動した場合、および後述する状態遷移以外の例外事項が発生した場合は、通信端末の状態は初期化モード401となる。
調停モード402とは、通信端末が、アドホックネットワーク技術を用いて他の通信端末との経路作成が可能であり、いずれの通信グループにも所属せず、自分が管理統合端末となるか、もしくは自分以外の通信端末が管理統合端末となるか、調整している状態である。本モードでは調停メッセージを広告する。この際、前述したとおり、通信端末は自らの優先度を広告する。このとき、他の通信端末が広告する優先度の方が高い場合は、自らの優先度の広告を止める、すなわち調停メッセージの広告を停止する。
クライアント端末移行モード403とは、通信端末が、アドホックネットワーク技術を用いて他の通信端末との経路作成が可能であり、自端末よりも管理統合端末となる優先度が高い通信端末が存在し、その通信端末が管理統合端末となり、その管理統合端末が管理する通信グループに加入を試みるまでの状態である。
管理統合端末移行モード404とは、通信端末が、アドホックネットワーク技術を用いて他の通信端末との経路作成が可能であり、自端末以上の管理統合端末の優先度を有する通信端末を検知できなかった場合に、前記の管理統合端末となる条件のように、最終的に管理統合端末となるかの条件を満たすかどうかの処理を行っている状態である。本モードでは、管理統合端末移行メッセージを広告する。
脱管理統合端末モード405とは、通信端末が、アドホックネットワーク技術を用いて他の通信端末との経路作成が可能であり、管理統合端末の候補となったが、もしくは管理統合端末であったが、管理統合端末として資格を失った状態である。本モードでは脱管理統合端末メッセージを広告し、他の通信端末に対して、自らが管理統合端末となる資格を失ったことを通知する。
管理統合端末モード406とは、通信端末が、アドホックネットワーク技術を用いて他の通信端末との経路作成が可能であり、自らが通信グループを作成し管理を行う状態である。本モードでは、管理統合端末メッセージを広告する。管理統合端末モード406では、自分が管理する通信グループの固有識別番号を広告し、後述する図5の処理のように、他の通信端末が自らの通信グループへの加入/離脱の管理を行う。
クライアント端末モード441とは、通信端末が、アドホックネットワーク技術を用いて他の通信端末との経路作成が可能であり、かつ特定の管理統合端末に管理する通信グループの所属している状態である。クライアント端末移行モード402から、クライアント端末モード441への遷移に関する処理の詳細フローを、図6を用いて後述する。
図4を用いて、初期化モード401、調停モード402、クライアント端末移行モード403、クライアント端末モード441、管理統合端末移行モード404、脱管理統合端末モード405、及び管理統合端末モード406のモード間の状態遷移の条件について説明する。
初期化モード401から調停モード402への遷移407の条件は、脱管理統合端末メッセージを受信もしくは一定条件を満たすことである。すなわち、自らが所属している通信グループの管理統合端末から脱管理統合端末メッセージを受信するか、もしくは、一定条件を満たすことである。一定条件を満たすとは、例えば、一定時間を経過する間に、管理統合端末調停処理に関するメッセージを受信しなかった場合や、既に管理統合端末が存在するが、通信グループへの加入が拒絶されている場合などである。
初期化モード401からクライアント端末移行モード403への遷移410の条件は、他の通信端末から管理統合端末広告メッセージを受信した場合である。これは、アドホックネットワーク技術を用いて他の通信端末との経路作成が可能な範囲に、すでに管理統合端末が存在し、通信グループが存在することを表す。
調停モード402から管理統合端末移行モード404への遷移409の条件は、自端末よりも優先度が高い端末が存在しない場合である。すなわち、調停メッセージの交換を通じて、自端末が有する優先度よりも高い他の通信端末が検知できなかった場合、管理統合端末移行モード404へ遷移する。なお、この遷移条件には、一定時間に他の端末から調停メッセージを受信しない、条件にあった管理統合端末が検知できないなどの場合を含む。
調停モード402からクライアント端末移行モード403への遷移410の条件は、他の通信端末から管理統合端末広告メッセージを受信した場合である。図4に初期化モード401からの遷移410と併せて示しているように、他の通信端末から管理統合端末メッセージを受信した場合は、クライアント端末統合移行モード403に遷移する。これは、アドホックネットワーク技術を用いて他の通信端末との経路作成が可能な範囲に、すでに管理統合端末が存在し、通信グループが存在することを表す。ただし、条件が合致しない、例えば、その管理統合端末が既にグループとして許可できる端末数を超えている場合などは、クライアント端末移行モード403への遷移しない。この場合は、前記の通り調停モード402から管理統合端末移行モード404へ遷移する。
調停モード402から初期化モード401への遷移408の条件は、管理統合端末移行メッセージを受信もしくは自端末よりも優先度が高い別の調停メッセージを受信、すなわち、別の管理統合端末移行メッセージを受信した場合、および他の通信端末の方が優先度が高い場合は、初期化モード401に遷移し、調停メッセージは送信しない。
クライアント端末移行モード403から調停モード402への遷移417の条件は、脱管理統合端末メッセージを受信または加入失敗、すなわち、脱管理統合端末メッセージを受信した場合、もしくは通信グループに所属できなかった場合は、調停モード402へ遷移する。これは、再度管理統合端末を調停して決定する必要が生じたことをあらわす。
クライアント端末移行モード403からクライアント端末モード441への遷移419の条件は、加入許可、すなわち管理統合端末に対して、自端末がグループの加入要求を出し、加入許可の返信を受信した場合は、クライアント端末モード441へ遷移する。
クライアント端末441から調停モード402への遷移418の条件は、脱管理統合端末メッセージを受信、すなわち自らが所属している通信グループを管理している管理統合端末が消失した場合、調停モード402へ遷移する。これは、再度管理統合端末を調停して決定する必要が生じたことをあらわす。
管理統合端末移行モード404から初期化モード401への遷移414の条件は、自端末よりも優先度が高い別の管理統合端末移行メッセージを受信した場合である。
管理統合端末移行モード404からのクライアント端末移行モード403への遷移413の条件は、管理統合端末広告メッセージ受信、すなわち、別の通信端末から管理統合端末メッセージを受信した場合は、クライアント端末統合移行モード403に遷移する。前述のクライアント端末統合移行モード403への遷移と同じである。これは、アドホックネットワーク技術を用いて他の通信端末との経路作成が可能な範囲に、すでに管理統合端末が存在し、通信グループが存在することを表す。ただし、条件が合致しない、例えば、その管理統合端末が既にグループとして許可できる端末数を超えている場合などは、クライアント端末移行モード403へ遷移しない。
管理統合端末移行モード404から管理統合端末モード406への遷移411の条件は、管理統合端末条件を満たす場合である。たとえば、管理統合端末となるには、別のネットワークインターフェース、例えば、ネットワークインターフェース216により接続可能なサーバの認証が必要である場合、インターネットに接続できる外部ネットワークへの接続が確定する必要がある場合、及び特定の外部ネットワークとの接続経路が設定されている必要がある場合に、管理統合端末モード406へ遷移する。ただし、上記の条件設定は必須ではない。
管理統合端末移行モード404から脱管理統合端末モード405への遷移412の条件は、管理統合端末条件を満たさない場合である。条件については、管理統合端末移行モード403から管理統合端末モード406への遷移で述べたとおりである。
管理統合端末モード406から脱管理統合端末モード405への遷移415の条件は、管理統合端末条件を満たさない、又は自端末よりも優先度の高い別の管理統合端末メッセージを受信した場合である。すなわち、管理統合端末移行モード404から管理統合端末モード406への遷移で述べた条件411を満たさなくなった場合や、自端末の管理統合端末としての優先度を上回る優先度を有する他の管理統合端末を検知した場合は、脱管理統合端末モード405へ遷移する。ただし、自端末の優先度を上回る優先度の管理統合端末を検知しても、その条件が合致しない、例えば、その管理統合端末が既にグループとして許可できる端末数を超えている場合などは、脱管理統合端末モード405へ遷移しない。
脱管理統合端末モード405から初期化モード401への遷移416の条件は、一定時間経過である。すなわち脱管理統合端末モード405として一定時間を経過して場合は、初期化モード401へと遷移する。これは一定時間、他の端末に対して、自分が管理統合端末でないことを広告する意味を持つ。ただし、この時間は必須ではない。
図4に記した状態遷移に関し、上述以外の補足をおこなう。全ての通信端末は、通信端末が、アドホックネットワーク技術を用いて他の通信端末との経路作成が可能であるため、各通信端末との通信経路状態を把握可能である。従って、各モードであっても本来必要とされる通信経路が削除された場合には、原則として一度初期化モード401へ戻す。
図5を用いて管理統合端末モード406の処理フローを説明する。図4で説明した状態遷移により管理統合端末モード406となった通信端末は、管理統合端末として処理を開始する。
自端末が管理統合端末モード406としての条件を満たすかどうか判断する(S501)。本条件は、前記した管理統合端末移行モード404から管理統合端末モード406への遷移411で述べたとおりである。この判断により条件を満たさない場合は、管理統合端末モード406を終了し、脱管理統合端末モード405へ遷移する。
次いで、グループ加入申請を受信したかを判断する(S502)。グループ加入申請メッセージを受信した場合は、送信元の通信端末が、自らが管理する通信グループへの加入条件を満たすかどうかの判断する(S503)。この条件は、自らが管理する通信端末数の許容量を超えていないか、ホップ数やGPS情報から距離が遠い端末でないか、通信が不安定さなど、様々な条件を任意に設定する。
条件を満たさなければ、加入拒否メッセージを送信し(S504)、条件を満たせば、加入許可メッセージを送信する(S505)。グループへの加入を許可した場合は、許可した通信端末の固有識別番号などを管理するクライアント管理テーブルを更新する(S506)。このテーブルには固有識別番号の他に、通信品質、有効時間、ホップ数、距離、登録時間など、通信端末の管理に必要な様々な情報を格納してもよい。
最後にクライアント端末が消失していないかを確認する(S507)。クライアント端末が消失している場合(クライアント端末を検知できない場合)は、クライアント管理テーブルを更新(消去)し、クライアント端末を管理の対象から除外する(S508)。なお、クライアント端末の消失の確認手法には、定期的にクライアント端末が管理統合端末に接続メッセージを送信する手法や、定期的に管理統合端末が接続確認要求メッセージをクライアント端末とやりとりする手法、アドホックネットワーク技術を用いて通信経路の有無で判断する手法など、通信システムに応じて任意に設定可能である。
管理統合端末モード406となった通信端末は、上記の処理により、自らが管理するグループ内のクライアント端末を管理し、管理統合端末メッセージとして広告を行う。なお広告する情報には、管理統合端末の固有識別番号の他に、クライアント通信端末数、通信許可条件、有効時間など、上記のフローを満たすために様々な情報を格納してもよい。
図6を用いてクライアント端末移行モード403からクライアント端末モード441への遷移419に関わる処理フローを説明する。図4で説明した状態遷移によりクライアント端末移行モード403となった通信端末は、管理統合端末に対してグループ加入メッセージを送信する(S601)。このメッセージには、自端末の固有識別番号や、通信品質、有効時間など、通信システムで必要な様々な情報を格納してもよい。
次いで、グループ加入できない、もしくは条件合致しないかどうかの判断を行う(S602)。これは管理統合端末から加入拒否の通知が来た場合や、加入メッセージに対して一定時間返信が無かった場合、通信品質基準があわなかった場合、有効時間の条件が合わない場合など、通信システムに応じて様々設定してもよい。
加入が認められなかった場合や条件が満たされなかった場合は、管理統合端末管理テーブルを更新する(S606)。これは、どの管理統合端末に加入できなかったかを記録し、図4の状態遷移図における、遷移409、410、413など、自端末が管理統合端末として遷移するかの情報として利用してもよい。次いで、管理統合移行モードを終了し(S603)、図4の調停モード402に遷移する。
加入が認められた場合は、管理統合端末管理テーブルを更新する(S604)。このテーブルには固有識別番号の他に、通信品質、有効時間、ホップ数、距離、登録時間など、通信システムで必要な様々な情報を格納してもよい。ついで、図4のクライアント端末モード441に遷移する(S605)。
図7を用いてクライアント端末モード441の処理フローを説明する。クライアント端末となった通信端末は、通常の通信処理を行う。次いで、クライアント端末モードの条件を満たすかどうかの判断をする(S702)。本条件は、周辺端末との通信品質が悪い、より条件の良い通信管理端末を検知したなどがある。この判断により条件を満たさない場合は、管理統合端末管理テーブルを更新し(S704)、クライアント端末モード441を終了し、前記したクライアント端末モード441から調停モード402へと遷移する。
クライアント端末モードの条件を満たすならば、管理統合端末が消失していないかの確認を行う(S703)。管理統合端末の消失が確認できた場合は、管理統合管理テーブルを更新し、消失した管理統合端末を、管理統合端末として扱わない(S704)。管理統合端末の消失が確認できない場合はS701へ戻り、処理を繰り返す。管理統合端末の消失の確認手法には、定期的にクライアント端末が管理統合端末に接続メッセージを送信する手法や、定期的に管理統合端末が接続確認要求メッセージをクライアント端末とやりとりする手法、アドホックネットワーク技術を用いて通信経路の有無で判断する手法など、通信システムに応じて任意に設定可能である。
上述した図4の状態遷移および図5〜図7の処理フロー図に従った処理により、アドホックネットワーク技術で構成された通信端末にグループに分割される。これは、はじめに1つの通信管理統合端末が決定され、順次クライアント端末が決定する。次いで通信グループに参加できなかった他の通信端末は再度調停を行い別の通信管理統合端末を決定し、再度別のクライアント端末が決定する。これを繰り返すことで順次グループ化が進む。
グループ化は、管理統合端末となる優先度の設定、クライアント端末の加入要求の優先度、位置情報を利用した優先度の自動調節、各メッセージの広告する範囲を制限し同時に複数のグループが生成できるようにする、高速移動する通信端末にはその都度優先してクライアント端末となるようにする、高速移動する通信端末は短期間だけ管理統合端末となるようにする、など通信システムに応じて様々な調節が可能である。
グループに属する通信端末、すなわち管理統合端末モードとなった通信端末とクライアント端末モードになった通信端末は、自分がどの通信グループに属しているかの情報を周辺通信端末に通知する。この情報には、通信グループの他、許容する端末数、加入条件、有効時間、優先度など必要に応じて様々な情報を追加してもよい。
同時に、アドホックネットワークとして管理する通信経路は、同一通信グループに属する通信端末との通信経路を作成し、他の通信グループに属する通信端末との通信経路は作成しない。グループ化によって、自グループに属していた通信端末が他の通信グループに属するようになった場合は、その通信端末との通信経路を削除する。
ただし、未だいずれの通信グループに属していない通信端末への通信経路は通常のアドホックネットワーク技術を用いて、通信経路を作成する。
また、他の通信グループに属する通信端末であっても隣接する通信端末の経路は作成する。しかしながら、隣接する他の通信グループに属する通信端末の情報を、自らが属する通信グループの他の通信端末にアドホックネットワーク技術で広告してはならない。広告すると、通常のアドホックネットワーク技術と同様に、全ての通信端末がマルチホップ通信経路を作成する可能性があり、グループ化して、各通信端末が管理する通信経路数を減らしリソースを有効利用する利点が失われてしまうためである。
以上の処理を経て、多数の通信端末が、数個の通信グループに分割され、アドホックネットワーク技術で管理する通信端末数は、自らが属している通信グループに属する通信端末数と、隣接し0ホップで直接通信が可能な他の通信グループに属する通信端末数のみとなり、必要な端末リソース、通信リソースが低減する。
図8〜図10を参照して外部通信グループへの経路作成処理について説明する。以下通信端末とは、図2および図3で示したハードウェアとソフトウェア構造を有する通信端末218である。
はじめに外部ゲートウェイ端末を説明する。続いて、図8を用いて通信端末が自らが属する通信グループとは異なる他の通信グループに属する通信端末へ通信する(以下、グループ外通信と称する)処理について説明し、最後に図9及び図10を用いて外部ゲートウェイとなる通信端末の処理について説明する。
なお、通信端末が自らが属する通信グループ内のことを指し示す語としてグループ内、自らが属する通信グループ以外をグループ外と称する。
外部ゲートウェイ端末について説明する。前述したとおり、各通信端末は原則として通信グループに所属し、自らが属する通信グループに属する通信端末との通信経路しか管理しない。ただし、0ホップで直接通信可能な隣接端末が他の通信グループに所属していることを検知している通信端末は、その隣接端末に関する情報を格納し、その隣接端末との通信経路を作成する。このような自らが属している通信グループとは異なる他の通信グループに属している通信端末との通信経路を有する通信端末を外部ゲートウェイ端末と称する。
また外部ゲートウェイ端末において、他の通信グループへの通信とは、インターネットや別のイントラネットワークへの通信でもかまわない。例えば、ある特定の通信端末が、インターネットや、特定のネットワーク網への接続が可能であるならば、この通信端末を外部ゲートウェイ端末としてもよい。また、管理統合端末は外部ゲートウェイ端末を兼任しても良い。
外部ゲートウェイ端末は、自らが属する通信グループ内の各通信端末に対して、自端末が外部ゲートウェイ端末であることを通知する。これは定期的に通信グループ内に広告しても良いし、後述する図8のグループ外通信要求メッセージの送信(802)に対して返信してもよい。いずれの方法においても、自端末が外部ゲートウェイ端末として、他の通信グループへの通信経路を有することを、自らが属する通信グループ内の通信端末が認識できれば良い。
図8を用いて通信端末がグループ外通信を行う処理について説明する。通信グループに属する各通信端末、すなわちクライアント端末モードの通信端末及び管理統合端末モードの通信端末は、グループ外通信を行う場合は、まず既にグループ外通信用の通信経路を作成済みかどうかを確認する(S801)。作成済みでない場合は、グループ外通信要求メッセージを送信する(S802)。
外部ゲートウェイ端末からグループ外ゲートウェイ返信メッセージを受信したかの確認を行う(S803)。ここでは多数の外部ゲートウェイ端末から返信メッセージを受信する可能性がある。そのため、返信があった場合は、返信してきた外部ゲートウェイ端末を経由して通信が可能であるかの確認と、通信が可能である外部ゲートウェイ端末が複数ある場合の取捨選択作業を行い、グループ外端末への通信経路表を更新する(S804)。なお、この場合の更新は、追加、更新および削除である。またこの経路表には通信経路有無の他にも、返信してきた外部ゲートウェイ端末の情報、通信品質や優先度など、グループ外への通信経路作成で有益となる様々な情報を格納しても良い。
グループ外ゲートウェイの返信メッセージを受信しなかった場合(S803)、および上記通信経路表の更新(S804)後、相手先通信経路を作成する(S805)。ここでは、通信経路が無い場合は通信できないが、他の通信経路、たとえばIP通信におけるデフォルトゲートウェイなど、を介して通信を試みる。
さらに、既に作成済みであったグループ外通信経路の確認として、グループ外ゲートウェイの作成済み経路消失通知を受信した場合(S806)や、自らが所属する通信グループ内の、グループ外ゲートウェイへの経路が消失した場合(S807)は、グループ外端末経路への通信経路表を更新(S808)し、グループ外通信として作成した通信経路を削除する(S809)。
また各通信端末はグループ外通信のために作成した通信経路の有効時間を指定して、その時間を過ぎた場合にも通信経路を削除しても良い。
グループ外ゲートウェイ作済み経路消失通知は、外部ゲートウェイ端末が通信経路を有していた他のグループに属する通信端末が消失したことを、他の通信グループに属する通信端末との情報交換によって検知し、グループ外通信要求メッセージを送信した(S803)通信端末に通知するメッセージである。ただし、このメッセージを用いる仕組みは必須ではない。
図9を用いて、外部ゲートウェイ端末の処理フローを説明する。通信グループに属する各通信端末、すなわちクライアント端末モードの通信端末及び管理統合端末モードの通信端末は、自らが属するグループ以外の他のグループに属する隣接通信端末の存在を確認する(S901)。確認手法としては、HELLOメッセージを定期的に発信して情報を積極的に交換する方法や、他の通信グループに属する隣接通信端末の存在確認のメッセージを送信する方法や、通常のアドホックネットワーク技術の制御メッセージ内に通信グループに関する情報を格納し、存在確認とは無関係な通信を確認して存在を検知する方法などがある。
他の通信グループに属する隣接通信端末、すなわち0ホップの直接通信可能な通信端末を検知する場合は、その隣接通信端末の情報を、他グループ情報テーブルを更新し、次いで通信経路を作成する。他グループ情報テーブルには、隣接端末の情報の他に、他グループの管理統合端末の固有識別番号や、許容通信端末数、有効時間、通信品質、通信グループ規模などの、他グループ情報管理に有益な情報を格納しても良い。
外部通信要求を自グループに属する通信端末から受信した場合(S903)、外部通信要求処理(S904)を行う。外部通信要求処理(S904)に関しては、図10を用いて後述する。内部通信要求を他のグループに属する通信端末から受信した場合(S905)、内部通信要求処理(S906)を行う。内部通信要求処理(S906)に関しても、図10を用いて後述する。
以上のように、外部ゲートウェイ端末は、隣接する他の通信グループに属する通信端末との通信を介して、自らが属する通信グループに属する通信端末との通信経路情報を提供し、通信端末は自らを介して外部ネットワークへ通信する。なお、この場合の自らの属する通信グループに属する通信端末は、外部ゲートウェイ端末それ自体でもよい。
図10(a)及び(b)を用いて、外部通信要求処理および内部通信要求処理について説明する。
外部ゲートウェイ端末は、自らが属する通信端末から外部通信要求を受信した場合、自らが所属する通信グループとは異なる他の通信グループに属して隣接する通信端末に対して、要求のあった通信経路が存在するかどうかの確認を行う(S1001)。確認した結果として、要求のあった通信経路の有無を外部通信要求を行った通信端末に返信する(S1002)。なお、自らが属する通信グループとは異なる他の通信グループに属する隣接する通信端末から返信がない場合は、要求のあった通信経路がないとして返信を行う。
外部通信要求には、通信を行いたい通信相手先、通信相手のアドレスやネットワークアドレスが格納されるが、それ以外にも通信品質、通信端末のアドレス、通信規模など、外部通信に必要な有益な情報を格納しても良い。
隣接する他の通信グループへの通信経路が見つからなかった場合は、さらに他の通信グループへの通信経路を問い合わせることが可能となるような設定値を格納してもよい。その場合は、通信グループをまたがって通信経路を作成する仕組みが必要となり、図9および図10の処理が多段構造となり、異なる外部ゲートウェイ端末同士が通信し、通信経路を作成することで実現する。
外部ゲートウェイ端末は、自らが属さない他の通信グループに属する通信端末から内部通信要求を受信した場合、自らが属する通信グループの通信端末に対して、要求のあった通信経路が存在するかどうかの確認を行う(S1003)。次いで、確認した結果として、内部通信要求を行った自らが属さない他の通信グループに属する通信端末に、通信経路の有無を返信する(S1004)。
内部通信要求に対する返信メッセージには、通信相手先の有無が格納されるが、それ以外にも通信品質、通信端末のアドレス、通信規模など、内部通信に必要な有益な情報を格納しても良い。
加えて、自らが属する通信グループの通信端末による外部通信要求および自らが属さない他の通信グループの隣接通信端末の内部通信要求に対して、いずれもブロードキャストでの通信を提供することができる。これは、通信相手に無関係に要求のあったメッセージ、もしくはデータ全体を、隣接する通信端末を介して、外部の通信グループの各通信端末に受信させる。もしくは、隣接端末からの通信相手に無関係に要求のあったメッセージを、自らが属する通信グループの各通信端末に送信する。
たとえば緊急を有する情報を、グループに限らずすべての通信端末に伝えたい場合などは、このブロードキャスト送信機能が有効となる。またその際、どれだけの通信グループをまたがり転送するかと言う設定も通信リソースの圧迫低減として有効となる。またグループ内およびグループ外からのブロードキャストメッセージの重複回避機能が備わっていることは言うまでもない。
以上のように、本手法を用いれば、多数のアドホックネットワーク技術を介して通信する通信端末があった場合でも、グループ化を行い、グループ間同士の通信を外部ゲートウェイ端末と称する特定の通信端末を介して通信を行うことで、アドホックネットワークとして個別に作成する通信経路数を減らし、ネットワーク全体で端末リソースおよび通信リソースを減少させることが可能である。
本手法はアドホックネットワーク技術を利用するどのようなプロトコルでも実現可能である。
前記の実施例1に加え、ここではアドホックネットワーク技術を提供するプロトコルと連動させる手法を説明する。本実施例では、実施例1で説明した動作についての説明は省く。
はじめに図1および図4の管理統合端末調停処理について述べる。
プロアクティブ型では、定期的に制御メッセージを周辺端末と交換し、情報を共有する。そのため、管理統合端末の調停に関する情報交換をこの制御メッセージと連携させれば、図4で説明した通信端末の状態遷移の制御が実現可能である。
その際、制御メッセージを交換する通信ホップ数に制限を加えることもできる。この場合、通信端末1から送信される制御メッセージが、ホップ数制限により通信端末2に届かない。そのため、通信端末1の制御メッセージが送受信可能範囲で1つの管理統合端末が決定し、通信端末2の制御メッセージが送受信可能範囲で別の1つの管理統合端末が決定する。このように通信ホップ数制限を加えることで、大規模なアドホックネットワーク網のなから、同時に複数の管理統合端末が決定し、グループ化が進行する。
リアクティブ型では、プロアクティブ型とは異なる管理統合端末の決定用のメッセージを作成する必要がある。しかしながら、アドホックネットワーク用のブロードキャストメッセージプロトコルが標準化中であり、これを用いて簡略化した形で実現できる。また管理統合端末が決定後は、定期的に管理統合端末との接続確認を行えば良く、これはリアクティブ型では容易に実現でき、かつ同一通信グループとの通信経路を常に保持するプロアクティブ型と比較し、端末リソースおよび通信リソースを削減できる。
図1および図8の外部通信グループへの経路作成開始処理について述べる。
プロアクティブ型では、定期的に制御メッセージを周辺端末と交換し、情報を共有する。この機能を拡張し、いずれの通信グループに属する外部ゲートウェイ端末でも、自らが属する通信グループの各通信端末情報を制御メッセージに格納する。これにより、自他の外部ゲートウェイ端末は、自他の通信グループの通信端末情報を互いに共有可能である。加えて同一通信グループの外部ゲートウェイ端末同士の情報交換にも利用可能でき、無用な重複制御メッセージを送信しない、すなわち同一通信グループの外部ゲートウェイ端末の調停に本機能が利用できる。
リアクティブ型では、実施例1で記した動作通り、通信グループ内からの要求に応じて、通信グループ外の通信端末経路を探索する。同様に、通信グループ外からの要求に応じて、通信グループ内の通信端末を探索する。
リアクティブ型では、探索範囲もホップ数などで制限を加えれば、通信システムの条件、例えば必要とされる探索時間など、に応じて調節が可能である。
以上のように、管理統合端末調停処理と外部通信グループへの経路作成開始処理について、プロトコル別に述べたが、それぞれの処理にそれぞれのプロトコルを組み合わせても、同一のプロトコルを利用してもよい。必要とされる通信システムに応じて柔軟に選択可能である。
実施例1において、通信端末はアドホックネットワーク技術による自律的な経路制御構築機能、および有線によるマルチホップ通信手段を有する。同時に、一部もしくは全ての通信端末が、有線、無線問わずアドホックネットワークで接続できるネットワーク網とは異なる外部ネットワークへの接続手段を有する場合についての説明を加える。
通信端末は固定を前提とし、通信経路は外的要因に伴い変化する。また、通信端末は場合に応じてインターネット、イントラネット、および全ての通信端末との通信を試みる。
アドホックネットワークは無線による構築が一般的であるが、アドホックネットワーク技術は自律的に通信経路を動的に構築および更新するものであるため、通信端末は無線移動体に限定されない。本例では、有線ネットワークに接続された、多数の固定端末が、外的要因により通信経路の再構築が必要となる場合を示す。
はじめに有線を用いたアドホックネットワークの利点とモデルを説明する。
前記の通りアドホックネットワークでは通信経路の変更に応じ、通信経路を自律的に再構築することにある。有線ネットワークにおいてもこの利点が活用でき、例えば有線ネットワーク上に通信端末を接続すれば、特に設定をすることがなく、自動的にネットワーク網に加入し、また切断してもネットワークを再設定する必要がない。
これは、新たに通信端末を追加したり、通信端末を交換したり、通信端末を撤去したりする場合の、特別な設定が必要ないことを意味する。同時に、もし有線に接続された機器が故障しても、他の端末は自動的に別の通信経路を選択することで、リスク分散としての利点も意味する。この利点は、特に商業ネットワークや、物理的に機器交換を頻繁に行えないようなシステム、および通信端末が非常に多いネットワークなどで、高い効果を発揮する。
次に有線アドホックネットワークが想定可能なモデルを提示する。インターネットへの接続において一般家庭や職場で利用される有線ネットワーク用ケーブルは、イーサケーブルである。このケーブルを用いる通信規格では互いの通信パケットの衝突検知機能(CDMD)が備わっている。しかしながら速度、用途、ケーブル長などに制限が存在する。
いま、イーサケーブルを用いない通信線、たとえば光ケーブルや家庭での使用が認可されたPLC(高速電力線通信)では、他の通信規格を使用する。特に長距離を有線で通信する場合は、通信パケットの衝突検知機能(CDMD)を装備するのは処理時間の関係上現実的ではない。
そこで、通信パケットの衝突回避機能(CDMA)を装備したモデムを用いることが多い。通信パケットの衝突回避機能(CDMA)は無線LANや移動体通信で使用されている機能と同様である。すなわち有線を用いているが、通信モデルは、無線ネットワークと全く同様として良い。
以上のように、有線上でのアドホックネットワークには、設定不要での通信経路自動構築という利点と、有線通信の手段により無線ネットワークと同様モデルとなる。利点とモデルは、いずれか1つ、もしくは両方において、有線における通信端末を用いても、アドホックネットワーク技術を利用した提案する通信システムが有効である。
そこで、具体的な通信端末として、PLC(高速電力線通信)を検討する。一戸建てやアパート、特に戸数が多い高層マンションなどにPLC(高速電力線通信)を用いて高速なインターネット回線の提供が考えられる。この場合、各部屋に対してインターネットへ通信線となる代表端末が必要である。
いまこの代表端末を、本実施形態における通信システムの通信端末とすれば、各ユーザの設定が必要なく、かつ、多数のアドホックネットワーク技術を介して通信する通信端末となっても、実施例1において述べたとおり、使用する端末および通信リソースを低減することができる。
また本例の場合、外部ネットワークは隣接する通信端末である必要は、必ずしもなく、外部ネットワークは、インターネットに接続可能な上位ネットワークへの接続で十分である。その場合は、上位ネットワークとして通信経路の広告を外部ゲートウェイ端末が宣言すればよい。この手法については実施例1で既に述べた。
さらにPLCの使用を家庭ではなく、工場などの電力の搬送線に使用する場合、さらに大規模な送電線に適用させても同様の効果が得られる。工場の電力供給、送電において、制御用端末を装備し、PLCを使用して制御用端末同士が通信することを想定する。
工場の電力供給、および送電における電力搬送には、定期検査、電力の融通、事故による停電があり、そのたびに電力搬送経路が変更され、その変更に応じて通信経路が変更される。本通信システムではこのような大規模なネットワークとその変化に追随して、通信経路を自律的に変更し、グループ化を行い、グループ間同士の通信を外部ゲートウェイ端末と称する特定の通信端末を介して通信を行うことで、アドホックネットワークとして個別に作成する通信経路数を減らすことによりネットワーク全体で端末リソースおよび通信リソースを減少させることが可能である。
また、工場内の送電や、大規模送電ネットワークにおいては、停電などの事故を緊急に全ての制御端末に情報を送信する場合があるが、この手法として図10の説明の際に述べた外部ネットワークへのブロードキャスト通信が有効となる。
同時に各制御用端末は、無線ネットワークに接続可能とすれば、端末制御をPLCを使用しないで制御することも可能である。
以上のように本システムは大規模な有線ネットワークでも活用可能である。
実施例1において、通信端末はアドホックネットワーク技術による自律的な経路制御構築機能、および無線によるマルチホップ通信手段を有する。同時に、一部もしくは全ての通信端末が、有線、無線問わずアドホックネットワークで接続できるネットワーク網とは異なる外部ネットワークへの接続手段を有する場合についての説明を加える。
通信端末は固定を前提とし、通信経路は外的要因に伴い変化する。また、通信端末は場合に応じてインターネット、イントラネット、および全ての通信端末との通信を試みる。
本例の場合は、通信端末同士の通信には無線を前提とするが、通信端末は固定で移動を想定していない。また多くの通信端末がアドホックネットワーク網とは異なるネットワーク網への通信手段を備えているとする。例えば、アドホックネットワーク網には無線LANのネットワークデバイスを、アドホック以外のネットワーク網にはPHS、携帯電話、WiMAXなどインターネットへの無線ネットワークや、有線LANを用いたインターネットやイントラネットへの接続がその例である。
通信端末として、固定機器でかつ非常に数が多い、例えば、センサ機器、小型制御用機器、自動販売機、およびその制御を行う無線リモコンなどがあり、これらを利用したネットワークシステムを考えられる。
通信形態としては、移動体が少ないために動的な通信経路の変更は少ないが、通信機器が非常に多いため、前記提示した通信システムを用いて端末リソースおよび通信リソースの低減が効果的となる。
また、外部ネットワークとの接続と管理統合端末の制限を組み合わせることで、効果的なネットワーク構造を構築できる。例えば、センサネットワークであれば、上位のネットワーク接続できるセンサである。同じくセンサや小型制御機であれば、常時電源が供給される外部ネットワークへの接続可能な通信端末である。自動販売機であれば、イーサで接続された端末や、PHS、携帯電話、WiMAXなどのインターネットへの無線ネットワークが接続された端末である。多数の端末が、これらの別のネットワークに接続できるネットワークインターフェースを有するとき、上位ネットワークへの端末が無秩序に存在する場合は通信リソースや通信コストが上昇する。
例えば、PHS、携帯電話、インターネットへの接続は、接続コストがかかるので、接続コストがかかる端末数を制限したい。ここにおいて、管理統合端末がその接続端末となれば、ネットワーク全体として、外部ネットワークへの接続端末数が減少し、通信リソース、端末リソースに加えて、通信コストの低減が可能となる。
管理統合端末の決定と数の制限については、図4を用いて前述している通り、ネットワークシステムに応じて柔軟に設定可能である。
以上のように本システムは、固定無線端末の通信リソースと端末リソース、および外部ネットワークへの接続に関する通信コストの低減として活用可能である。
本発明の実施形態に係る通信システムのシステム構成図である。 本発明の実施形態に係る通信端末のハードウェア構成図である。 本発明の実施形態に係る通信端末のソフトウェア構成図である。 本発明の実施形態に係る通信端末の管理統合端末調停処理のフロー図である。 本発明の実施形態に係る通信端末の管理統合端末モードのフロー図である。 本発明の実施形態に係る通信端末のクライアント端末移行モードのフロー図である。 本発明の実施形態に係る通信端末のクライアント端末モードのフロー図である。 本発明の実施形態に係るグループ外通信処理のフロー図である。 本発明の実施形態に係る外部ゲートウェイ端末のフロー図である。 本発明の実施形態に係る外部ゲートウェイ端末の外部および内部通信要求処理のフロー図である。 本発明の実施形態に係る通信システムのフロー図である。
符号の説明
201…ネットワークインターフェース、202…モニタコントローラ、203…モニタ、204…ハードディスクコントローラ、205…ハードディスク、206…メモリ、207…カメラコントローラ、208…カメラ、209…入力コントローラ、210…キーボード、211…マウス、213…GPSコントローラ、214…GPS受信アンテナ、215…センサコントローラ、216…ネットワークインターフェース、217…内部通信線、218…通信端末、301…ネットワークインターフェース制御ドライバ、302…入出力装置制御ドライバ、303…通信管理モジュール、304…通信グループ管理モジュール、305…外部グループ管理モジュール、306…拡張ネットワーク制御モジュール、307…センサ制御モジュール、308…GPSレシーバ制御モジュール、309…カメラ制御モジュール、310…センサ制御ドライバ、311…GPSレシーバ制御モジュール、312…カメラ制御ドライバ312、313…バッファ、314…バッファ。

Claims (15)

  1. 自らの優先度以上の優先度の通信端末が存在しないとき、通信グループを管理する管理統合端末であることを示すメッセージを送信する手段、
    他の通信端末からの前記通信グループへの加入申請を示すメッセージを受信する手段、
    前記加入申請を示すメッセージの受信に応答して、前記グループへの加入条件を満足するか否かを判定する手段、
    前記判定手段による判定の結果、前記通信グループへの加入条件を満足するならば、前記他の通信端末を管理対象として、前記通信グループへの加入許可を示すメッセージを前記他の通信端末に送信する手段、
    前記通信グループに加入している前記他の通信端末を検知する手段、及び
    前記検知する手段により前記他の通信端末を検知できないとき、前記他の通信端末を管理対象から除外する手段
    を有する前記通信グループを管理する前記管理統合端末によりネットワークがグループ管理されることを特徴とするアドホックネットワーク通信システム。
  2. 前記管理統合端末は、前記通信グループを構成する通信端末数に制限を設け、前記通信端末数の制限を前記加入条件の少なくとも一つとし、前記加入申請を示すメッセージを送信した前記他の通信端末の加入が前記通信端末数の制限を越えるとき、前記通信グループへの加入拒否を示すメッセージを前記他の通信端末に送信する手段を有することを特徴とする請求項1に記載のアドホックネットワーク通信システム。
  3. 前記管理統合端末は、自らの優先度以上の優先度を示すメッセージの受信に応答して、前記通信グループを管理する前記管理統合端末の資格を失ったことを示すメッセージを送信する手段を有することを特徴とする請求項2に記載のアドホックネットワーク通信システム。
  4. 前記通信グループへの加入許可を示すメッセージを受信した前記他の通信端末は、前記通信グループのさらに他の通信端末に対して、前記通信グループに属していること示すメッセージを送信する手段を有することを特徴とする請求項3に記載のアドホックネットワーク通信システム。
  5. 前記通信端末及び前記他の通信端末の少なくとも一方は、他の通信グループに属する通信端末を検知する手段を有し、
    前記他の通信グループに属する通信端末の検知に応答して、前記少なくとも一方の通信端末が、前記通信グループに属する前記さらに他の通信端末が前記他のグループに属する通信端末と通信するときの、通信グループ間の接続端末となることを特徴とする請求項4に記載のアドホックネットワーク通信システム。
  6. 前記さらに他の通信端末は、前記他の通信グループに属する通信端末との通信経路の確立のために、前記接続端末である前記少なくとも一方の通信端末にグループ外通信を要求するメッセージを送信する手段を有することを特徴とする請求項5に記載のアドホックネットワーク通信システム。
  7. 前記他の通信端末は、前記管理統合端末の消失に応答して、新たな管理統合端末の決定のために、自らの優先度を示すメッセージを送信する手段を有することを特徴とする請求項4に記載のアドホックネットワーク通信システム。
  8. 自らの優先度以上の優先度の通信端末が存在しないとき、通信グループを管理する管理統合端末であることを示すメッセージを送信し、
    他の通信端末からの前記通信グループへの加入申請を示すメッセージを受信し、
    前記加入申請を示すメッセージの受信に応答して、前記グループへの加入条件を満足するか否かを判定し、
    前記判定の結果、前記通信グループへの加入条件を満足するならば、前記他の通信端末を管理対象として、前記通信グループへの加入許可を示すメッセージを前記他の通信端末に送信し、
    前記通信グループに加入している前記他の通信端末を検知し、
    前記他の通信端末を検知できないとき、前記他の通信端末を管理対象から除外する
    ことを特徴とするアドホックネットワーク通信方法。
  9. 前記通信グループを構成する通信端末数に制限を設け、前記通信端末数の制限を前記加入条件の少なくとも一つとし、前記加入申請を示すメッセージを送信した前記他の通信端末の加入が前記通信端末数の制限を越えるとき、前記通信グループへの加入拒否を示すメッセージを前記他の通信端末に送信することを特徴とする請求項8に記載のアドホックネットワーク通信方法。
  10. 自らの優先度以上の優先度を示すメッセージの受信に応答して、前記通信グループを管理する前記管理統合端末の資格を失ったことを示すメッセージを送信することを特徴とする請求項9に記載のアドホックネットワーク通信方法。
  11. 前記通信グループへの加入許可を示すメッセージを受信した前記他の通信端末は、前記通信グループのさらに他の通信端末に対して、前記通信グループに属していること示すメッセージを送信することを特徴とする請求項10に記載のアドホックネットワーク通信方法。
  12. 前記通信端末及び前記他の通信端末の少なくとも一方は、他の通信グループに属する通信端末を検知し、
    前記他の通信グループに属する通信端末の検知に応答して、前記少なくとも一方の通信端末が、前記通信グループに属する前記さらに他の通信端末が前記他のグループに属する通信端末と通信するときの、通信グループ間の接続端末となることを特徴とする請求項11に記載のアドホックネットワーク通信方法。
  13. 前記さらに他の通信端末は、前記他の通信グループに属する通信端末との通信経路を確立するために、前記接続端末である前記少なくとも一方の通信端末にグループ外通信を要求するメッセージを送信することを特徴とする請求項12に記載のアドホックネットワーク通信方法。
  14. 前記他の通信端末は、前記管理統合端末の消失に応答して、新たな管理統合端末の決定のために、自らの優先度を示すメッセージを送信することを特徴とする請求項11に記載のアドホックネットワーク通信方法。
  15. 自らの優先度以上の優先度の通信端末が存在しないとき、通信グループを管理する管理統合端末であることを示すメッセージを送信する手段、
    他の通信端末からの前記通信グループへの加入申請を示すメッセージを受信する手段、
    前記加入申請を示すメッセージの受信に応答して、前記グループへの加入条件を満足するか否かを判定する手段、
    前記判定手段による判定の結果、前記通信グループへの加入条件を満足するならば、前記他の通信端末を管理対象として、前記通信グループへの加入許可を示すメッセージを前記他の通信端末に送信する手段、
    前記通信グループに加入している前記他の通信端末を検知する手段、及び
    前記検知する手段により前記他の通信端末を検知できないとき、前記他の通信端末を管理対象から除外する手段
    を有することを特徴とするアドホックネットワーク通信システムの通信端末。
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