JP2007336360A - 管理装置及び通信端末装置及び通信システム及び通信管理方法 - Google Patents

管理装置及び通信端末装置及び通信システム及び通信管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多数の端末装置からなるアドホック通信ネットワークにおいて、効率のよい情報共有を実現する。
【解決手段】通信システム800を構成する端末装置101a〜104zを、まとまって行動するグループに分けて、端末グループ801〜804とする。各端末グループには、リーダ端末装置101z〜104zが1つずつ存在し、端末グループ内の通信を管理する。他の端末グループに属する端末装置との間の通信は、リーダ端末装置間の交渉によって通信ルートを確立して行う。
【選択図】図1

Description

この発明は、アドホック通信ネットワークにより、情報を共有する通信システムに関する。
アドホック通信ネットワークでは、比較的近距離に存在する端末装置同士が直接通信し、離れているため直接通信できない端末装置同士の通信は、近距離に存在する端末装置間の通信により転送することで実現する。
端末装置が移動する場合、直接通信できる範囲内に存在する端末装置が常に変化する。したがって、そのときの端末装置の位置関係を把握し、最適な転送経路を発見することが重要である。
端末装置の数が多くなると、転送経路となる通信ルートの候補の数が膨大になり、最適な転送経路を発見するために、端末装置間でやり取りする必要がある情報の情報量が多くなる。また、各端末装置が保持しなければならない情報量、各端末装置が処理しなければならない処理量も多くなり、実用的な時間内に全体として最適な通信ルートを発見することが困難となる。
そこで、多数の端末装置を複数のグループに分け、グループ内の通信ルート探索と、グループ間の通信ルート探索とを分けて処理することにより、端末装置が交換・保持・処理する情報量を減らす技術がある。
特開2002−064491号公報 特開2002−033752号公報 特開2001−285345号公報 高橋道人、萬代雅希、笹瀬巌「アドホックネットワークにおける階層依存型経路探索を用いた多階層ZHLSルーティング方式」電子情報通信学会論文誌B、Vol.J86−B No.10、2107〜2116ページ、2003年 林秀樹、原隆浩、西尾章治郎「アドホックネットワークにおけるトポロジィ変化に適応した複製の再配置」情報処理学会論文誌、Vol.47 No.1、2〜14ページ、2006年
アドホック通信ネットワークは、通常の通信インフラが活用できない状況で威力を発揮する。例えば、災害救助活動を行う救助隊の隊員の間での情報交換などである。このような状況において、離れた隊員の活動状況を知ることにより、効率的な救助活動が可能となる。
また、このような状況で使用される端末装置は、決して無秩序に移動するものではなく、一定の法則にしたがって移動する。例えば、ある小隊に属する隊員の端末装置は、全体として遠くに移動することはあるが、互いの距離はあまり離れることがない。
この発明は、例えば、このような一定の法則性のある使用環境を想定することにより、端末装置の動きがまったく無秩序である場合よりも効率のよいルーティング制御をし、端末装置間で必要な情報の共有を実現することを目的とする。
この発明にかかる管理装置は、
複数のグループのいずれかに属し、互いに通信する複数の通信端末装置のうち、所定のグループに属する通信端末装置をグループ内端末装置とし、上記グループ内端末装置が行う通信を管理する管理装置において、
情報を記憶する記憶装置と、
情報を処理する処理装置と、
上記記憶装置を用いて、上記グループ内端末装置について、上記グループ内端末装置が直接通信できる通信端末装置を示す情報を、隣接端末情報として記憶するグループ隣接端末記憶部と、
上記記憶装置を用いて、上記複数のグループのうち上記所定のグループ以外の他のグループであって上記グループ内端末装置と直接通信できる通信端末装置が属する他のグループを示す情報を、隣接グループ情報として記憶する隣接グループ記憶部と、
上記処理装置を用いて、上記複数の通信端末装置のうち所定の情報を通知すべき通信端末装置を示す情報を通知先情報として入力し、上記隣接グループ記憶部が記憶した上記隣接グループ情報を入力し、上記処理装置を用いて、上記所定の情報を受信した通信端末装置が、直接通信できる通信端末装置に対して上記所定の情報を転送することにより、上記所定の情報を、入力した上記通知先情報が示す通信端末装置まで届ける通信ルートのうち、入力した上記隣接グループ情報が示す上記他のグループであって、上記グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置が属する他のグループを判別し、上記処理装置を用いて、判別した上記他のグループを示す情報を、送信先グループ情報として出力する送信先グループ判別部と、
上記処理装置を用いて、上記通知先情報と上記送信先グループ判別部が出力した上記送信先グループ情報と上記グループ隣接端末記憶部が記憶した上記隣接端末情報とを入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記通知先情報と入力した上記送信先グループ情報と入力した上記隣接端末情報とに基づいて、上記通信ルートのうち、上記グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置を判別し、上記処理装置を用いて、判別した上記通信端末装置を示す情報を、送信先端末情報として出力する送信先端末判別部と、
上記処理装置を用いて、上記送信先端末判別部が出力した上記送信先端末情報を入力し、上記処理装置を用いて、上記グループ内端末装置に対して、上記送信先端末情報を通知する送信先端末通知部と、
を有することを特徴とする。
この発明にかかる管理装置によれば、アドホック通信ネットワークにより通信する多数の通信端末装置を複数のグループに分け、それぞれのグループを管理装置が管理し、発信元端末装置から通知先端末装置に到る多数のホップを通る通信ルートのうち、管理装置が管理するグループを通る部分についての通信ルートである、グループ内通信ルートを、送信先端末判別部が判別するので、通信ルートをホップ単位で探すよりも、やり取りしなければならない情報量が少なくて済み、迅速に通信ルートを確立できるという効果を奏する。
実施の形態1.
実施の形態1を、図1〜図26を用いて説明する。
図1は、この実施の形態における通信システム800の全体構成の一例を示すシステム構成図である。
通信システム800は、複数の端末装置101a,101b,…,104zを有する。
端末装置101a〜104zは、それぞれ無線通信装置を有し、互いに通信する。
端末装置101a〜104zが有する無線通信装置の通信可能範囲は比較的狭いので、近隣に存在する端末装置101a〜104zの間で直接通信することができるが、遠く離れた端末装置101a〜104zの間では、直接通信することができない。
直接通信することができない端末装置101a〜104zの間の通信は、途中に存在する端末装置101a〜104zが中継することにより行う。
例えば、端末装置101bから端末装置104cへ情報d01を送信する場合、まず、端末装置101bは、直接通信できる端末装置101dへ情報を送信する(p01)。端末装置101dは、受信した情報を端末装置102bに転送する(p02)。端末装置102bは端末装置102aへ(p03)、端末装置102aは端末装置104bへ(p04)、端末装置104bは端末装置104cへ(p05)、それぞれ受信した情報を転送し、端末装置104cが情報d01を受信し、記憶する。
このような通信方式を、「アドホックネットワーク通信」という。
アドホックネットワーク通信において、一つの通信を中継する中継ルートを構成する直接の送受信を「パス」または「ホップ」という。
各端末装置101a〜104zは、移動する。したがって、端末装置101a〜104zの通信可能範囲の中に存在する他の端末装置101a〜104zは一定ではない。同じ端末装置101a〜104zの間の通信であっても、そのときの位置関係に応じた中継ルートが必要になる。
端末装置101a〜104zは、端末グループ801〜804のいずれかに属する。
端末グループ801〜804は、端末装置101a〜104zがまとまって移動する単位である。
例えば、端末装置101a〜104zを災害救助隊の隊員が各自携帯している場合、端末グループは、1つの地域を担当する小隊に対応する。小隊の隊員は担当地域内で移動するので、互いに直接通信可能な範囲内に存在する。担当地域内の正反対の位置に移動して、直接通信可能な範囲から外れる場合もあるが(例えば、端末装置103bと端末装置103c)、両者の間には他の隊員がいるので(例えば、端末装置103a)、端末グループ内で通信を中継することにより、互いに通信することが可能である。
各端末グループ801〜804には、リーダ端末装置と呼ばれる端末装置が1つずつ存在する。リーダ端末装置101z,102z,…,104zは、各端末グループ801〜804のなかの通信を管理する。
ここで「通信を管理する」とは、ある端末装置から別の端末装置への通信を中継する中継ルートとして、適切な中継ルートを選択し、各端末装置に転送先を指示することをいう。また、ある端末装置が利用している通信チャネルを、その端末装置の通信可能範囲外に存在する端末装置が同時に利用することにより、限られた電波を有効に利用できるよう、各端末装置が利用する通信チャネルの調整を行うことも含まれる。
そのため、リーダ端末装置101z〜104zは、それぞれが管理する端末グループ801〜804に属する端末装置101a〜104z(以下「グループ内端末装置」という)の位置関係を把握し、情報を転送する転送先、使用するスロット(周波数、タイミング、拡散符号などによって分割された通信チャネル)などを指示する。
また、異なる端末グループ801〜804に属する端末装置101a〜104zの間で通信する場合には、端末グループをまたぐ中継ルートが必要になる。
リーダ端末装置101z〜104zは、互いに通信して情報を交換することにより、端末グループをまたぐ通信(例えば、ホップp02、ホップp04)を管理する。
リーダ端末装置101z〜104zと、グループ内端末装置との間では、グループ内端末装置が収集した情報(例えば、直接通信できる範囲にある他の端末装置についての情報)をリーダ端末装置101z〜104zに通知したり、リーダ端末装置101z〜104zが転送先、通信チャネルなどを指示する情報をグループ内端末装置に通知したりするための通信をする。
リーダ端末装置101z〜104zの間では、他の端末グループに属する端末装置への中継ルートを探したり、通信チャネルの調整をしたりするための通信をする。
これらの通信も、通信相手と直接通信することができない場合には、間に存在する端末装置101a〜104zが中継することにより行う。
端末装置101a〜104zは、通信端末装置の一例である。
リーダ端末装置101z〜104zは、管理装置の一例である。
端末グループ801〜804は、グループの一例である。
図2は、この実施の形態における端末装置101a〜104zのハードウェア資源の一例を示す図である。
図2において、端末装置101a〜104zは、プログラムを実行するCPU911(Central・Processing・Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913(Read Only Memory)、RAM914(Random Access Memory)、通信装置915、LCD(Lyquid Crystal Display)などの表示装置901、キーボード902、マウス903、FDD904(Flexible Disk Drive)、CDD905(Compact Disk Drive)、プリンタ装置906、スキャナ装置907、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
通信装置915、キーボード902、スキャナ装置907、FDD904などは、入力部、入力装置の一例である。
また、通信装置915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力部、出力装置の一例である。
通信装置915は、無線による通信をする装置である。CPU911などから入力した情報を、無線通信信号に変換し、無線通信チャネルにより送信する。また、無線通信チャネルにより受信した無線通信信号を変換し、CPU911などに出力する。
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922により実行される。
上記プログラム群923には、以下に述べる実施の形態の説明において「〜部」、「〜手段」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、以下に述べる実施の形態の説明において、「〜の判定結果」、「〜の計算結果」、「〜の処理結果」として説明する情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリになどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
また、以下に述べる実施の形態の説明において説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD(Digital・Versatile・Disc)等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
また、以下に述べる実施の形態の説明において「〜部」、「〜手段」として説明するものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」、「〜手段」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、以下に述べる「〜部」、「〜手段」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、以下に述べる「〜部」、「〜手段」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
図3は、この実施の形態における端末装置101aの機能ブロックの構成の一例を示すブロック構成図である。
なお、リーダ端末装置101z〜104z以外の端末装置101b〜104dのブロック構成は、端末装置101aと同様なので、ここでは説明を省略する。
また、リーダ端末装置101z〜104zも、端末装置としての機能を有しているので、ここで説明する機能ブロックについての説明は、後述するリーダ端末装置101z〜104zの機能ブロックについても当てはまる。
端末装置101aは、送受信部110、ルーティング制御部120、ルーティングテーブル記憶部130、属性テーブル記憶部140、データベース記憶部150を有する。
送受信部110は、通信装置915を用いて、他の端末装置101b〜104zと通信する。
送受信部110は、端末グループ内ルーティングプロトコルt07、情報共有プロトコルt08、端末グループ間ルーティングプロトコルt09などの通信プロトコルにより、他の端末装置101b〜104zと通信する。
端末グループ内ルーティングプロトコルt07による通信は、例えば、端末装置101a〜104zが、通信装置915を用いて直接通信できる範囲内に存在する他の端末装置101a〜104zを把握するために用いられる。
例えば、各端末装置101a〜104zが、自己の存在を知らせるビーコンパケットを送信する。ビーコンパケットには、端末装置101a〜104zを通信システム800内で一意に識別する端末識別子が含まれる。これにより、端末装置101a〜104zが送信したビーコンパケットを受信した他の端末装置101a〜104zは、ビーコンパケットを送信した端末装置101a〜104zが、通信装置915を用いて直接通信できる範囲内に存在することを検出する。
なお、端末識別子は、例えば「グループ番号」+「グループ内端末番号」のような構成とすれば、端末識別子を見ただけでその端末装置が属する端末グループを判別できるので、好ましい。
ここで、端末装置101a〜104zが通信装置915を用いて直接通信できる範囲内に存在する他の端末装置101a〜104zを「隣接端末装置」と呼ぶ。また、隣接端末装置の識別子など、隣接端末装置を示す情報を「隣接端末情報」と呼ぶ。
ビーコンパケットは、端末装置101a〜104zが定期的に送信することとしてもよいし、他の端末装置101a〜104zが送信したビーコンパケットを受信した場合に、送信することとしてもよい。これは、ビーコンパケットを送信した他の端末装置101a〜104zに対して、自己の存在を知らせるためである。
他の端末装置101a〜104zが送信したビーコンパケットに対する応答として、ビーコンパケットを送信する場合、同一の端末グループ801〜804に属する端末装置101a〜104zが送信したビーコンパケットに対する応答であるビーコンパケットと、異なる端末グループ801〜804に属する端末装置101a〜104zが送信したビーコンパケットに対する応答であるビーコンパケットとが区別できるようにしておき、異なる端末グループ801〜804に属する端末装置101a〜104zが送信したビーコンパケットに対する応答であるビーコンパケットを受信した端末装置101a〜104zは、それに対して更に応答しないこととしてもよい。
これにより、ある端末グループ(例えば端末グループ801)内における端末装置101a〜101zの配置を把握するためにビーコンパケットを送信した場合、他の端末グループ802〜804に属する端末装置であっても、その端末グループ801に属する端末装置101a〜101zの隣接端末装置であれば、応答のビーコンパケットを送信するので、属する端末グループ801〜804にかかわらず、その存在を知ることができる。また、他の端末グループ802〜804に属するそれ以外の端末装置102a〜104zは、応答のビーコンパケットを送信しないので、配置を知る必要のない端末装置はビーコンパケットを送信せず、無駄な送信を減らすことができる。
端末グループ内ルーティングプロトコルt07による通信は、また、端末装置101a〜104dが、属する端末グループ801〜804のリーダ端末装置101z〜104zに対して、検出した隣接端末情報を通知するためにも用いられる。
端末装置101a〜104dが直接通信できる範囲内に、属する端末グループ801〜804のリーダ端末装置101z〜104zが存在しない場合には、アドホックネットワーク通信により、他の端末装置が隣接端末情報を中継することにより、リーダ端末装置101z〜104zに通知する。
ここで、リーダ端末装置101z〜104zは、管理する端末グループ801〜804内の隣接端末情報をまだ持っていないので、情報を中継すべき転送先を指示することができない。
そこで、各端末装置101a〜104dが隣接端末情報を送信する送信先を、自律的に判断し、判断した送信先に対して隣接端末情報を送信する。
例えば、属する端末グループ801〜804のリーダ端末装置101z〜104zと直接通信できる端末装置101a〜104dは、情報を転送してもらう必要がないので、リーダ端末装置101z〜104zに対して、自己の隣接端末情報を直接送信する。
また、属する端末グループ801〜804のリーダ端末装置101z〜104zと直接通信できる端末装置101a〜104dは、リーダ端末装置101z〜104zまでのホップ数が「1」であることを示す情報を、例えばビーコンパケットに含めて、周辺の端末装置101a〜104dに通知する。
属する端末グループ801〜804のリーダ端末装置101z〜104zと直接通信できない端末装置101a〜104dは、これを受信し、リーダ端末装置101z〜104zまでのホップ数が「1」であることを通知してきた端末装置101a〜104dに対して、隣接端末情報を送信すれば、リーダ端末装置101z〜104zに転送してもらえることを判別する。
更に、リーダ端末装置101z〜104zまでのホップ数が「1」であることを示す情報を受信した端末装置101a〜104dは、リーダ端末装置101z〜104zまでのホップ数が「2」であることを示す情報を、周辺の端末装置101a〜104dに通知する。
このようにして、端末装置101a〜104dは、隣接端末装置からリーダ端末装置101z〜104zまでのホップ数を把握する。
端末装置101a〜104dは、自己の隣接端末情報を、リーダ端末装置101z〜104zまでのホップ数が最も少ない隣接端末装置に対して送信する。これを受信した端末装置101a〜104dは、受信した他の端末装置101a〜104dの隣接端末情報を、更にホップ数の少ない隣接端末装置に転送する。
このようにして、リーダ端末装置101z〜104zは、管理する端末グループ801〜804内のすべての端末装置101a〜104dの隣接端末情報を取得する。
このように、端末グループ内ルーティングプロトコルt07による通信は、リーダ端末装置からの指示を受けたり、あらかじめ通信ルートを確立したりしないでも、隣接端末装置との間で互いに情報をやり取りすることにより行うことができる。
端末グループ内ルーティングプロトコルt07による通信は、原則として情報量が少ない。したがって、通信の衝突などにより正常に通信ができなかった場合でも、情報の再送によるロスは小さい。
端末グループ内ルーティングプロトコルt07による通信は、更に、リーダ端末装置101z〜104zが、管理する端末グループ801〜804に属する端末装置101a〜104dに対して、情報を転送すべき相手の端末装置101a〜104dを指示するためにも用いられる。
情報共有プロトコルt08による通信は、通信開始前に通信ルートを確立し、通信終了後に確立した通信ルートを解放するという手順を踏んで行われる。
情報共有プロトコルt08による通信は、比較的情報量が多く、遠く離れた(ホップ数が多い)端末装置の間で行われる場合もあるので、情報を再送しなければならない場合のロスが大きく、通信の衝突などを避ける必要があるからである。
リーダ端末装置101z〜104zは、通信ルート確立の要求を受けて通信ルートを算出し、算出した通信ルートにしたがって、管理する端末グループ801〜804内の通信ルート上に存在する端末装置101a〜104dに対し、情報を転送すべき相手の端末装置101a〜104dを指示する情報を、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により通知する。
リーダ端末装置101z〜104zは、通信ルートを算出する前に、管理する端末グループ801〜804内の隣接端末情報を取得し、管理する端末グループ801〜804に属する端末装置101a〜104zの位置関係を把握している。したがって、リーダ端末装置101z〜104zは、情報を転送すべき相手の端末装置101a〜104dを指示する情報を通知する場合、その指示情報を転送するルートを指定して、通知したい端末装置101a〜104dに指示を届けることができる。
端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、リーダ端末装置101z〜104zが、管理する端末グループ801〜804に属する端末装置101a〜104dに対して指示する内容は、上記以外に、確立した通信ルートの送信先変更の指示や、確立した通信ルートの一時保留の指示や、確立した通信ルートの解放の指示などがある。これらについては、後述する。
他の端末グループに属する端末装置と隣接していない端末装置(以下「内部端末装置」という)が送信する電波は、他の端末グループに属する端末装置に到達しないので、内部端末装置が行う通信は、グループ内端末装置の位置関係だけで定めることができる。
これに対して、他の端末グループに属する端末装置と隣接する端末装置(以下「境界端末装置」という)が送信する電波は、他の端末グループに属する境界端末装置に到達し、他の端末グループ内の通信と衝突する可能性がある。
また、他の端末グループに属する端末装置まで達する通信ルートにおいては、管理する端末グループに属する端末装置と、他の端末グループに属する端末装置との間で通信する必要がある。
そのため、リーダ端末装置101z〜104zは、管理する端末グループ801〜804に属する端末装置101a〜104zが直接通信できる端末装置101a〜104zが属する他の端末グループ801〜804(以下「隣接グループ」という)を管理する他のリーダ端末装置101z〜104zとの間で情報のやり取りをして、境界端末装置が行う通信を調整する。
このようなリーダ端末装置101z〜104zの通信は、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により行われる。
リーダ端末装置101z〜104z同士が直接通信できる場合は稀なので、端末グループ間ルーティングプロトコルt09による通信も、原則として、間に存在する端末装置101a〜104dが中継することにより行われる。
端末グループ間ルーティングプロトコルt09による通信は、あらかじめ通信ルートを確立することなく行われる点で、端末グループ内ルーティングプロトコルt07による通信と同様である。
リーダ端末装置101z〜104zは、自己が管理する端末グループ801〜804に属する端末装置101a〜104zの隣接端末装置までは把握しているが、そこから先の端末装置の位置関係は把握していない。
そこで、リーダ端末装置101z〜104zは、端末グループ間ルーティングプロトコルt09による通信に際して、通信したい相手のリーダ端末装置101z〜104zが管理する隣接グループに属する端末装置までの転送ルートを指定する。
隣接グループの境界端末装置は、他の端末グループ801〜804に属する通信端末装置から、端末グループ間ルーティングプロトコルt09による通信を受信すると、受信した情報を、自己が属する端末グループ801〜804を管理するリーダ端末装置101z〜104zに通知する。端末グループ内ルーティングプロトコルt07についての説明において述べたように、端末装置101a〜104dは、自己が属する端末グループ801〜804を管理するリーダ端末装置101z〜104zに対して通知したい情報を送信すべき送信先の端末装置を知っている。そこで、端末グループ間ルーティングプロトコルt09による通信は、隣接グループ内の端末装置が中継し、隣接グループを管理するリーダ端末装置に到達する。
情報共有プロトコルt08による通信は、端末装置101a〜104zが、他の端末装置101a〜104zと共有すべき情報をやり取りするために用いられる。
情報共有プロトコルt08による通信は、前述したように、通信ルートの確立、情報の送信、通信ルートの解放の三段階を踏んで行われる。各段階における詳しい動作は、後述する。
ルーティング制御部120は、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティングテーブル記憶部130が記憶した情報に基づいて、送受信部110を制御する。
ルーティングテーブル記憶部130は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、ルーティング制御部120が送受信部110を制御するために必要な情報を記憶する。
データベース記憶部150は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、データベースを記憶する。データベース記憶部150が記憶したデータベースには、他の端末装置と共有すべき共有情報が含まれている。
共有情報には、端末装置101aがマスタであり、他の端末装置がその複製を保有する共有情報と、他の端末装置がマスタであり、端末装置101aがその複製を保有する共有情報とがある。
端末装置101aがマスタである共有情報は、共有すべき相手の端末装置101b〜104zに対して、端末装置101aが定期的に通知する。また、他の端末装置がマスタでる共有情報は、マスタである端末装置が定期的に通知するので、端末装置101aはこれを取得して、データベース記憶部150が記憶する。
これにより、各端末装置101a〜104zが記憶した共有情報は、定期的に更新され、同一である状態を保つ。
なお、共有情報は、通信システム800に属するすべての端末装置101a〜104zが共有する必要はなく、その共有情報を必要とする端末装置101a〜104zの間だけで共有される。
例えば、端末装置101a〜104zを災害救助隊の隊員が携帯している場合、各隊員の役割によって必要とする情報が異なる。そこで、その端末装置を携帯している隊員が必要とする情報だけを、端末装置は他の端末装置と共有する。
また、端末グループ801〜804はまとまって移動するので、同一の端末グループに属する他の端末装置との間では常に(直接あるいは間接に)通信できると考えてよい。そこで、1つの共有情報を記憶している端末装置は、1つの端末グループ内に1つだけとし、他の端末装置は、必要になったらその共有情報を記憶している端末装置と通信して、共有情報を取得することとしてもよい。
属性テーブル記憶部140は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、データベース記憶部150が記憶したデータベースに含まれる共有情報の属性を示す情報を記憶する。
共有情報の属性とは、例えば、その共有情報を識別する識別子、その共有情報を共有すべき他の端末装置を識別する識別子、自己がその共有情報のマスタであるか否かを示すフラグ、その共有情報を送信すべき時刻などである。
図4は、この実施の形態における端末装置101aが有する送受信部110の内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図である。
送受信部110は、情報受信部111、通知先判断部112、情報転送部113、通知情報送信部114を有する。
情報受信部111は、通信装置915を用いて、他の端末装置が送信した情報を受信する。情報受信部111は、CPU911などの処理装置を用いて、受信した情報(以下「受信情報」という)を出力する。
通知先判断部112は、CPU911などの処理装置を用いて、情報受信部111が受信した情報を通知すべき相手が自己であるか、他の端末装置であるかを判断する。
情報転送部113は、CPU911などの処理装置を用いて、受信情報を通知すべき相手が他の端末装置であると通知先判断部112が判断した場合に、受信情報を入力する。
情報転送部113は、通信装置915を用いて、入力した受信情報を送信する。
情報転送部113が受信情報を送信する送信相手の端末装置は、受信情報のプロトコルによって異なる。
端末グループ内ルーティングプロトコルt07及び端末グループ間ルーティングプロトコルt09の場合、自己の属する端末グループ801のリーダ端末装置101zが発信元であれば、受信情報のなかに送信先を指定する情報が含まれているので、情報転送部113は、CPU911などの処理装置を用いて、受信情報を解析して、送信先の端末装置の識別子を取得し、送信相手を判別する。
また、自己の属する端末グループ801のリーダ端末装置101zが通知先であれば、あらかじめ判別した送信先の識別子をルーティングテーブル記憶部130が記憶しているので、情報転送部113は、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティングテーブル記憶部130が記憶した送信先の識別子を入力し、送信相手を判別する。
受信情報のプロトコルが情報共有プロトコルt08である場合、通知先に至る通信ルートが既に確立されており、リーダ端末装置101zから通知された送信先の識別子を、ルーティングテーブル記憶部130があらかじめ記憶しているので、情報転送部113は、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティングテーブル記憶部130が記憶した送信先の識別子を入力し、送信相手を判別する。
情報転送部113は、判別した送信相手の端末装置に対して、通信装置915を用いて受信情報を送信する。
通知情報送信部114は、データベース記憶部150が記憶した共有情報のうち、自己がマスタである共有情報を、通信装置915を用いて情報共有プロトコルt08により送信する。
情報共有プロトコルt08による送信に先立って、端末装置101aは、リーダ端末装置101zに対して、通信ルートの確立を要求する。通信ルートが確立できた場合には、リーダ端末装置101zから送信先の識別子が通知され、通知された送信先の識別子を、ルーティングテーブル記憶部130が記憶している。
そこで、通知情報送信部114は、CPU911などの処理装置を用いて、要求した通信ルートについての送信先の識別子が既に通知されているか否かを判断する。
通知情報送信部114は、CPU911などの処理装置を用いて、送信先の識別子が既に通知されていると判断した場合、ルーティングテーブル記憶部130が記憶した送信先の識別子を入力し、送信相手を判別する。
通知情報送信部114は、CPU911などの処理装置を用いて、データベース記憶部150が記憶した共有情報を入力し、通信装置915を用いて、入力した共有情報を、判別した送信相手の端末装置に対して送信する。
共有情報は、確立した通信ルートにしたがって、端末装置の間を転送されていき、共有すべき相手の通信端末装置に到達する。
図5は、この実施の形態における端末装置101aが有するルーティング制御部120の内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図である。
ルーティング制御部120は、隣接端末通知部121、ルート確立要求通知部122を有する。
隣接端末通知部121は、CPU911などの処理装置を用いて、端末装置101aを直接通信できる端末装置(隣接端末装置)を判別し、通信装置915を用いて、判別した隣接端末装置を示す隣接端末情報を、リーダ端末装置101zに通知する。
上述したように、端末装置101aは、端末グループ内ルーティングプロトコルt07による通信により、隣接端末情報を収集する。
情報受信部111が受信した受信情報が、端末グループ内ルーティングプロトコルt07によるものであり、端末装置101aに対するもの(ビーコンパケットのように宛先を特定しないものも含む)であると、通知先判断部112が判断した場合、情報受信部111が出力した受信情報を、ルーティング制御部120が入力する。
隣接端末通知部121は、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティング制御部120が入力した受信情報から、隣接端末装置を判別する。隣接端末通知部121は、判別した隣接端末装置を示す隣接端末情報を、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、リーダ端末装置101zに通知する。
また、隣接端末通知部121は、CPU911などの処理装置を用いて、判別した隣接端末情報を出力する。出力した隣接端末情報は、ルーティングテーブル記憶部130が磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて記憶する。
ルート確立要求通知部122は、CPU911などの処理装置を用いて、通信ルートの確立を要求する情報(以下「ルート確立要求情報」という)を生成し、通信装置915を用いて、生成したルート確立要求情報を、リーダ端末装置101zに通知する。
ルート確立要求情報は、データベース記憶部150が記憶した共有情報のうち、端末装置101aがマスタである共有情報を、他の端末装置に通知するための通信ルートの確立を要求するものである。
ルート確立要求情報には、確立を要求する通信ルートを識別するルート識別子と、共有情報を通知したい相手の端末装置(通知先端末装置)を識別する端末識別子(通知先情報)と、発信元である自己の端末識別子(発信元情報)とが含まれる。
ルート識別子は、確立しようとする通信ルートを識別する情報であり、確立した通信ルートにより通知しようとする共有情報を識別する共有情報識別子を用いてもよい。
また、リーダ端末装置101zがルート識別子から通知先端末装置を判別できる場合には、ルート確立要求情報に通知先情報を含めなくてもよい。
同様に、リーダ端末装置101zがルート識別子から発信元を判別できる場合には、ルート確立要求情報に発信元情報を含めなくてもよい。
共有情報は一定の周期で送信され、更新された場合でも、各端末装置が記憶する共有情報が同じになるようにする。
共有情報を送信すべき時刻は、属性テーブル記憶部140が記憶した共有情報の属性から判別できる。
ルート確立要求通知部122は、CPU911などの処理装置を用いて、属性テーブル記憶部140が記憶した共有情報の属性を示す情報を入力する。
ルート確立要求通知部122は、CPU911などの処理装置を用いて、入力した共有情報の属性を示す情報から、共有情報を送信すべき時刻を求める。
ここで、共有情報を送信すべき時刻には、ルート確立の手順を開始すべき時刻(以下「確立開始時刻」という)と、確立された通信ルートによる共有情報の実体の送信を開始すべき時刻(以下「開始許容時刻」という)と、共有情報の実体の送信を完了して通信ルートを解放すべき時刻(以下「終了許容時刻」という)とがある。
ルート確立要求通知部122は、CPU911などの処理装置を用いて、このうちの確立開始時刻を求める。ルート確立要求通知部122は、CPU911などの処理装置を用いて、現在時刻が確立開始時刻を過ぎたか否かを判断する。ルート確立要求通知部122は、現在時刻が確立開始時刻を過ぎたと判断した場合に、ルート確立要求情報をリーダ端末装置101zに通知する。具体的には、通信装置915が、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、リーダ端末装置101zに宛てたルート確立要求情報を、隣接端末装置に送信する。
なお、他の処理に追われるなどして、確立開始時刻になってもルート確立要求情報を通知できない場合もある。
そこで、ルート確立要求通知部122は、CPU911などの処理装置を用いて、共有情報の属性を示す情報から、開始許容時刻も求める。ルート確立要求通知部122は、CPU911などの処理装置を用いて、現在時刻が開始許容時刻を過ぎたか否かを判断する。現在時刻が開始許容時刻を過ぎている場合、本来なら既に共有情報の実体の送信を開始していなければならないのに、まだ通信ルートの確立どころか、通信ルートの確立の要求すらできていないのであるから、今回の情報更新はあきらめて、ルート確立要求情報の通知をしない。ルート確立要求通知部122は、現在時刻が開始許容時刻を過ぎていないと判断した場合のみ、ルート確立要求情報を通知する。
図6は、この実施の形態における端末装置101aが有するルーティングテーブル記憶部130の内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図である。
ルーティングテーブル記憶部130は、隣接端末記憶部131と、送信先端末記憶部132とを有する。
隣接端末記憶部131は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、隣接端末情報510(「ルーティングテーブル」ともいう)を記憶する。
隣接端末情報510は、隣接端末識別子511とホップ数512との組が、隣接端末装置の数だけあるリストである。
隣接端末識別子511は、隣接端末装置を識別する端末識別子である。
ホップ数512は、隣接端末装置からリーダ端末装置101zまでのホップ数を示す情報である。隣接端末装置がリーダ端末装置101zである場合には、ホップ数512は「0」、隣接端末装置が、リーダ端末装置101zの隣接端末装置である場合には、ホップ数512は「1」、以下、リーダ端末装置101zから離れるごとにホップ数512は増えていく。なお、隣接端末装置が、異なる端末グループに属する端末装置である場合には、ホップ数512は空欄となる。
隣接端末識別子511及びホップ数512は、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、端末装置101aが他の端末装置と情報交換した結果に基づいて、隣接端末通知部121が判別したものである。
送信先端末記憶部132は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、送信先端末情報520(「端末ルーティング管理テーブル」ともいう)を記憶する。
送信先端末情報520は、ルート識別子521、送信先識別子522、ルート状態523の組が、通信ルートの数だけあるリストである。また、それとは別に、送信先識別子529も含まれる。
ルート識別子521、送信先識別子522、ルート状態523は、情報共有プロトコルt08による通信のために用いるものである。
ルート識別子521は、通信ルートを識別する識別子である。
送信先識別子522は、ルート識別子521によって識別される通信ルートによる情報を受信した場合に、受信した情報を転送すべき送信先の端末装置を識別する端末識別子である。
ルート状態523は、通信ルートの状態を示す情報である。通信ルートの状態には、例えば、確立済、解放済、保留中などがある。確立済とは、ルート確立要求によりその通信ルートが確立された状態であり、その通信ルートを用いた通信が可能な状態をいう。解放済とは、その通信ルートによる通信が完了して通信ルートが解放された状態であり、その通信ルートを用いた通信ができない情報をいう。なお、解放された通信ルートは、送信先端末情報520から削除することとしてもよい。保留中とは、その通信ルートによる通信が完了する前にその通信ルートが切断するなどして、通信が中断している状態であり、通信ルートが復旧して通信が再開される可能性もあれば、通信ルートがそのまま復旧せず、解放されてしまう可能性もある状態をいう。なお、保留中を区別せず、通信ルートが解放されたものとして扱うこととしてもよい。
送信先識別子529は、端末グループ内ルーティングプロトコルt07及び端末グループ間ルーティングプロトコルt09による通信のために用いるものである。
送信先識別子529は、端末装置101a自身が属する端末グループ801を管理するリーダ端末装置101zに対して情報を通知したい場合に、その情報を送信すべき送信先の端末装置を示す端末識別子である。
送信先端末情報520のうち、ルート識別子521、送信先識別子522、ルート状態523は、リーダ端末装置101zが、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により通知してきたものを、情報受信部111が隣接端末装置から受信して出力する。送信先端末記憶部132は、情報受信部111が出力した送信先端末情報520を入力し、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて記憶する。
これに対し、送信先識別子529は、隣接端末記憶部131が記憶した隣接端末情報510に基づいて、送信先端末記憶部132が判別したものである。
送信先端末記憶部132は、CPU911などの処理装置を用いて、隣接端末記憶部131が記憶した隣接端末情報510に基づいて、ホップ数512が一番小さい隣接端末装置を送信先として判別し、その隣接端末識別子511を送信先識別子529として、磁気ディスク装置920などの記憶装置に記憶する。
送信先端末記憶部132が記憶した送信先端末情報520は、送受信部110が情報の送信先を判別するために用いられる。
図7は、この実施の形態における端末装置101aが有するデータベース記憶部150の内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図である。
データベース記憶部150は、通知情報記憶部151と、共有情報記憶部152とを有する。
通知情報記憶部151は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、共有情報のうち、端末装置101aがマスタである共有情報(以下「通知情報」という)を記憶する。
通知情報記憶部151は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、通知情報542のほか、通知情報542を識別する共有情報識別子541を記憶する。
共有情報識別子541は、ルート確立要求において、通信ルートを識別するルート識別子として利用される。
共有情報記憶部152は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、共有情報のうち、端末装置101aがマスタでない共有情報543を記憶する。
共有情報記憶部152は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、共有情報543のほか、共有情報543を識別する共有情報識別子541を記憶する。
なお、通知情報542と共有情報543とは、端末装置101aがマスタであるか否かによって区別されるに過ぎないので、端末装置101aがマスタであるか否かを示すフラグを設けて記憶することとし、通知情報記憶部151と共有情報記憶部152とを分けない構成としてもよい。
図8は、この実施の形態における端末装置101aが有する属性テーブル記憶部140の内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図である。
属性テーブル記憶部140は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、共有属性情報550を記憶する。
共有属性情報550は、共有情報識別子551と、共有端末リスト552と、確立開始時刻情報553と、開始許容時刻情報554と、終了許容時刻情報555とを有するデータの組であり、属性テーブル記憶部140は、端末装置101aが関係する共有情報についての共有属性情報550を記憶する。
通知先記憶部142は、属性テーブル記憶部140のうち共有端末リスト552を記憶する部分であり、確立開始時刻記憶部143は、属性テーブル記憶部140のうち確立開始時刻情報553を記憶する部分であり、開始許容時刻記憶部144は、属性テーブル記憶部140のうち開始許容時刻情報554を記憶する部分であり、終了許容時刻記憶部145は、属性テーブル記憶部140のうち終了許容時刻情報555を記憶する部分である。
共有情報識別子551は、通知情報記憶部151が記憶した通知情報542を識別する識別子であり、共有情報識別子541と同じものである。
共有端末リスト552は、通知情報542を通知すべき端末装置の端末識別子である。
1つの共有情報を、3以上の端末装置で共有する場合、通知すべき端末装置が複数あるので、リスト形式になっている。
なお、共有情報を共有する端末装置の端末識別子のリストを別に設け、そのリストにリスト識別子を付けたものを属性テーブル記憶部140が、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、別に記憶しておいてもよい。その場合、共有端末リスト552は、端末識別子のリストではなく、リスト識別子を示す情報となる。同一のメンバからなる端末装置間で、複数の共有情報を共有する場合には、このほうが記憶装置に確保すべき記憶領域が少なくて済むので、好ましい。
また、共有相手をリーダ端末装置101zが判別できる場合には、端末装置101が共有相手を知っている必要はなく、共有端末リスト552はなくてもよい。
確立開始時刻情報553は、その通知情報542を通知するための通信ルートの確立を開始すべき時刻(確立開始時刻)を示す情報である。
確立開始時刻情報553は、絶対時刻を示す情報であってもよい。また、共有動作は定期的に繰り返すので、共有動作を一番はじめに開始した時刻(以下「情報更新開始時刻」という)を示す情報と、共有動作を繰り返す周期(以下「更新周期時間」という)を示す情報との組であってもよい。
確立開始時刻情報553が絶対時刻を示す情報である場合には、一回の共有動作が終わるたびに、ルーティング制御部120が、CPU911などの処理装置を用いて、確立開始時刻情報553を更新する。
確立開始時刻情報553が情報更新開始時刻と更新周期時間との組である場合には、現在が何回目の共有動作であるかを別に記憶しておき、ルーティング制御部120が、CPU911などの処理装置を用いて、確立開始時刻を算出する。
開始許容時刻情報554は、確立された通信ルートにより、通知情報の送信を開始すべき時刻(開始許容時刻)を示す情報である。
この実施の形態では、開始許容時刻までに通知情報の送信を開始できなかった場合には、今回の送信はあきらめて、通知情報を送信しない構成としている。
開始許容時刻情報554は、絶対時刻を示す情報であってもよい。また、確立開始時刻からの遅延を許容する時間(以下「情報更新開始超過許容時間」という)を示す情報であってもよい。
開始許容時刻情報554が情報更新開始超過許容時間である場合には、ルーティング制御部120が、確立開始時刻から情報更新開始超過許容時間が経過した時刻を計算し、開始許容時刻を算出する。
終了許容時刻情報555は、確立された通信ルートによる通信を完了し、通信ルートを解放すべき時刻(終了許容時刻)を示す情報である。
この実施の形態では、終了許容時刻までに通知情報の送信を完了できなかった場合には、今回の送信は中断して、通信ルートを解放する構成としている。
終了許容時刻情報555は、絶対時刻を示す情報であってもよい。また、確立開始時刻からの遅延を許容する時間(以下「情報更新超過許容時間」という)を示す情報であってもよい。
終了許容時刻情報555が情報更新超過許容時間である場合には、ルーティング制御部120が、確立開始時刻から情報更新超過許容時間が経過した時刻を計算し、終了許容時刻を算出する。
なお、属性テーブル記憶部140は、共有属性情報550として、更に、端末装置101aがマスタであるか否かを示すフラグを記憶してもよい。
あるいは、端末装置101aがマスタである共有情報についての共有属性情報550だけを記憶し、101aがマスタでない共有情報についての共有属性情報550は記憶しない構成としてもよい。
次に、リーダ端末装置の構成について説明する。
図9は、この実施の形態におけるリーダ端末装置101zの機能ブロックの構成の一例を示すブロック構成図である。
なお、端末装置101aと同様のブロックについては、同一の符号を付し、ここでは説明を省略する。
また、リーダ端末装置102z〜104zの構成は、リーダ端末装置101zと同様なので、ここでは説明を省略する。
リーダ端末装置101zは、送受信部110、ルーティング制御部120z、ルーティングテーブル記憶部130z、属性総合テーブル記憶部140z、データベース記憶部150、情報共有スケジュール分析部160を有する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティングテーブル記憶部130zが記憶した情報に基づいて、送受信部110を制御する。
また、ルーティング制御部120zは、グループ内端末装置と、端末グループ内ルーティングプロトコルt07による通信をして、グループ内端末装置の通信を制御する。
更に、ルーティング制御部120zは、他のリーダ端末装置102z〜104zと、端末グループ間ルーティングプロトコルt09による通信をして、他の端末グループ802〜804に属する端末装置102a〜104zが関わる通信を制御する。
ルーティングテーブル記憶部130zは、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、ルーティング制御部120zが必要とする情報を記憶する。
属性総合テーブル記憶部140zは、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、通信システム800内のすべての端末装置が記憶した共有情報の属性を示す情報を記憶する。
属性総合テーブル記憶部140zが記憶する属性が、グループ内端末装置が記憶した共有情報についてのものに限られないのは、グループ内端末装置が関わらない共有情報であっても、その共有情報を通知するための通信ルートが、管理する端末グループ801内を通る可能性があるからである。
情報共有スケジュール分析部160は、CPU911などの処理装置を用いて、特定の情報共有のためのスケジューリング決定と指示を行う。
図10は、この実施の形態におけるリーダ端末装置101zが有するルーティング制御部120zの内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図である。
ルーティング制御部120zは、隣接端末通知部121、ルート確立要求通知部122、ルート確立要求取得部211、グループ間ルート確立要求取得部212、グループ間ルート確立結果取得部213、通知先判別部221、通知先グループ判断部222、送信先グループ判別部223、送信先端末判別部224、ルート確立成否判断部225、送信先端末通知部231、グループ間ルート確立結果通知部232、グループ間ルート確立要求通知部233を有する。
隣接端末通知部121は、端末装置101aの隣接端末通知部121と同様のブロックである。隣接端末通知部121は、CPU911などの処理装置を用いて、隣接端末装置を判別する。隣接端末通知部121は、CPU911などの処理装置を用いて、判別した隣接端末装置を示す隣接端末情報を出力し、ルーティングテーブル記憶部130zが記憶する。
ルート確立要求通知部122も、端末装置101aのルート確立要求通知部122と同様のブロックである。ルート確立要求通知部122は、CPU911などの処理装置を用いて、リーダ端末装置101zがマスタとなる共有情報を通知するための通信ルートの確立を要求するルート確立要求情報を生成する。端末装置101aのルート確立要求通知部122が生成したルート確立要求情報は、端末グループ内ルーティングプロトコルt07によりリーダ端末装置101zのルート確立要求取得部211に通知されるが、リーダ端末装置101zのルート確立要求通知部122が生成したルート確立要求情報は、直接ルート確立要求取得部211が入力する。
ルート確立要求取得部211は、CPU911などの処理装置を用いて、グループ内端末装置が端末グループ内ルーティングプロトコルt07により通知したルート確立要求情報を取得する。ルート確立要求取得部211は、CPU911などの処理装置を用いて、自身のルート確立要求通知部122が生成したルート確立要求情報も取得する。
ルート確立要求取得部211は、CPU911などの処理装置を用いて、取得したルート確立要求情報を出力する。
グループ間ルート確立要求取得部212は、CPU911などの処理装置を用いて、他の端末グループ802〜804を管理するリーダ端末装置102z〜104zが通知したグループ間ルート確立要求情報を取得する。
グループ間ルート確立要求情報とは、グループをまたぐ通信ルートを確立することを要求する情報である。
グループ間ルート確立要求取得部212は、CPU911などの処理装置を用いて、取得したグループ間ルート確立要求情報を出力する。
通知先判別部221は、CPU911などの処理装置を用いて、ルート確立要求取得部211が出力したルート確立要求情報を入力する。
通知先判別部221は、CPU911などの処理装置を用いて、入力したルート確立要求情報が要求する通信ルートの通知先端末装置を判別する。通知先端末装置とは、その通信ルートによって通知される情報を通知すべき相手の端末装置のことであり、その通信ルートの終点である。
通知先判別部221は、CPU911などの処理装置を用いて、判別した通知先端末装置の端末識別子を出力する。
例えば、ルート確立要求情報に通知先端末装置の端末識別子が含まれている場合には、通知先判別部221は、CPU911などの処理装置を用いて、入力したルート確立要求情報から通知先端末装置の端末識別子を取得し、出力する。
通知先グループ判断部222は、CPU911などの処理装置を用いて、通知先判別部221が出力した通知先端末装置の端末識別子を入力する。
通知先グループ判断部222は、CPU911などの処理装置を用いて、入力した通信先端末装置の端末識別子が示す端末装置が、管理する端末グループ801に属するか、他の端末グループ802〜804に属するかを判断する。
例えば、端末識別子にグループ番号が含まれている場合には、通知先グループ判断部222は、CPU911などの処理装置を用いて、入力した端末識別子に含まれているグループ番号を取得し、取得したグループ番号を、管理する端末グループ801のグループ番号と比較することにより、通知先端末装置がグループ内端末装置であるか否かを判断する。
通知先端末装置がグループ内端末装置である場合、確立すべき通信ルートは、グループ内だけで完結し、端末グループの外には出ていかない。リーダ端末装置101zは、管理する端末グループ801内の端末装置101a〜101zの配置を把握しているので、最適な通信ルートを算出することができる。
通知先端末装置がグループ内端末装置でない場合、確立すべき通信ルートは、グループを超えて、他の端末グループに入っていく。リーダ端末装置101zは、他のリーダ端末装置102z〜104zと交渉して、通信ルートを算出し、確立する。
グループ間ルート確立要求通知部233は、CPU911などの処理装置を用いて、通知先端末装置がグループ内端末装置でないと、通知先グループ判断部222が判断した場合に、管理するグループから通知先端末装置が属するグループまでのグループ間通信ルートの確立を要求するグループ間ルート確立要求情報を、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、隣接グループを管理するリーダ端末装置に通知する。
端末グループは端末装置がまとまって移動する単位であるから、グループ内端末装置の間では、孤立した端末装置は存在せず、通信ルートを確立できるものと考える。
グループ内端末装置のなかには、隣接グループに属する端末装置と直接通信できる端末装置が存在するから、グループ内端末装置と隣接グループに属する端末装置との間でも、通信ルートを確立できるものと考える。
そこで、隣接グループに属する端末装置までの通信ルートは確立できることを前提として、隣接グループから先の通信ルートを先に検索する。
これにより、端末装置を一つ一つ順に追って通信ルートを検索するよりも、交換しなければならない情報量が少なく、かつ、迅速に通信ルートを確立することができる。
グループ間ルート確立要求情報には、確立しようとする通信ルートを識別するルート識別子(その通信ルートにより通知される共有情報の共有情報識別子)と、通知先端末装置を識別する通知先識別子と、生成したリーダ端末装置が管理するグループを識別するグループ識別子(グループ番号)とが含まれる。
なお、通知先端末装置やグループ識別子を、他の情報から求めることができる場合には、グループ間ルート確立要求情報に通知先識別子やグループ識別子を含めなくてもよい。
グループ間ルート確立要求取得部212は、CPU911などの処理装置を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により隣接グループを管理するリーダ端末装置が通知したグループ間ルート確立要求情報を取得する。
グループ間ルート確立要求取得部212は、CPU911などの処理装置を用いて、取得したグループ間ルート確立要求情報を出力する。
グループ間ルート確立要求取得部212が出力したグループ間ルート確立要求情報は、ルート確立要求取得部211が出力したルート確立情報と同様に、通知先判別部221が、CPU911などの処理装置を用いて入力する。
通知先判別部221は、ルート確立情報を入力した場合と同様に、CPU911などの処理装置を用いて、通知先端末装置を判別する。通知先グループ判断部222も同様に、通知先判別部221が判別した通知先端末装置がグループ内端末装置であるか否かを判断する。グループ内端末装置でないと判断した場合には、グループ間ルート確立要求通知部233が、更にグループ間ルート確立要求情報を、隣接グループを管理するリーダ端末装置に通知する。
なお、このときグループ間ルート確立要求通知部233がグループ間ルート確立要求情報を通知するリーダ端末装置には、グループ間ルート確立要求取得部212が取得したグループ間ルート確立要求情報を通知したリーダ端末装置は含まないものとする。
このようにして、リーダ端末装置の間でグループ間ルート確立要求情報がやり取りされ、通知先端末装置が属する端末グループを管理するリーダ端末装置まで到達すると、通信ルートが通るべき端末グループが判明する。これをグループ間通信ルートという。グループ間通信ルートが判明したら、次は、通信ルートを構成する具体的な端末装置を特定する段階に移行する。
送信先端末判別部224は、CPU911などの処理装置を用いて、通知先判別部221が出力した通知先識別子と、ルーティングテーブル記憶部130zが記憶した隣接端末情報とを入力する。
通知先端末装置がグループ内端末装置であると、通知先グループ判断部222が判断した場合には、送信先端末判別部224は、CPU911などの処理装置を用いて、通知先端末装置を終点とする通信ルートを算出する。
グループ内端末装置が通知したルート確立要求情報に基づいて通信ルート確立動作が始まった場合には、通信ルートの確立を要求した端末装置(発信元端末装置)はグループ内端末装置である。送信先端末判別部224は、CPU911などの処理装置を用いて、ルート確立情報情報の発信元であるグループ内端末装置を起点とする通信ルートを算出する。
また、他のリーダ端末装置が通知したグループ間ルート確立要求情報に基づいて通信ルート確立動作が始まった場合には、発信元端末装置は他のグループに属する端末装置である。この場合、送信先端末判別部224は、CPU911などの処理装置を用いて、グループ間ルート確立要求情報を通知してきたリーダ端末装置が管理する隣接グループに属する端末装置と直接通信できる境界端末装置を起点とする通信ルートを算出する。
このように、送信先端末判別部224が算出する通信ルートは、確立すべき通信ルートの一部であって、管理する端末グループに属するグループ内端末装置に関する部分だけである。この通信ルートを、グループ内通信ルートという。
送信先端末判別部224は、CPU911などの処理装置を用いて、グループ内端末装置のそれぞれについて、算出したグループ内通信ルートにおいて、情報を転送すべき送信先の端末装置を判別する。送信先端末判別部224は、CPU911などの処理装置を用いて、判別した送信先の端末装置の端末識別子を出力する。
通知先端末装置がグループ内端末装置である場合、ルート確立成否判断部225は、CPU911などの処理装置を用いて、送信先端末判別部224が通信ルートを算出できた場合に、ルート確立に成功したと判断する。
発信元端末装置がグループ内端末装置である場合、発信元端末装置から通知先端末装置までの全ルートが算出できたので、送信先端末通知部231は、CPU911などの処理装置を用いて、送信先端末判別部224が出力した送信先の端末識別子を入力し、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、グループ内端末装置に通知する。送信先端末通知部231は、また、送信先の端末識別子を出力し、ルーティングテーブル記憶部130zが記憶する。
これにより、通信ルートが確立される。
発信元端末装置がグループ内端末装置でない場合には、まだ全ルートが算出できたわけではないので、算出したグループ内通信ルートが採用されるとは限らない。
そこで、グループ間ルート確立結果通知部232は、CPU911などの処理装置を用いて、ルート確立に成功したことを示す情報を含むグループ間ルート確立結果情報を生成し、CPU911などの処理装置を用いて、生成したグループ間ルート確立結果情報を、グループ間ルート確立要求情報に対する応答として、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、グループ間ルート確立要求情報を通知してきたリーダ端末装置に対して通知する。
グループ間ルート確立結果取得部213は、CPU911などの処理装置を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、グループ間ルート確立要求通知部233が通知したグループ間ルート確立要求情報に対する応答として、隣接グループを管理するリーダ端末装置が通知してきたグループ間ルート確立結果情報を取得する。グループ間ルート確立結果取得部213は、CPU911などの処理装置を用いて、取得したグループ間ルート確立結果情報を出力する。
送信先グループ判別部223は、通知先端末装置がグループ内端末装置でないと通知先グループ判断部222が判断した場合、CPU911などの処理装置を用いて、グループ間ルート確立結果取得部213が出力したグループ間ルート確立結果情報を入力する。
送信先グループ判別部223は、CPU911などの処理装置を用いて、入力したグループ間ルート確立結果情報に基づいて、隣接グループを管理するリーダ端末装置が通信ルートの確立に成功したか否かを判断する。
送信先グループ判別部223は、CPU911などの処理装置を用いて、通信ルートの確立に成功したと判断したリーダ端末装置が管理する隣接グループを、送信先グループとして判別する。
送信先グループ判別部223は、CPU911などの処理装置を用いて、判別した送信先グループを示す送信先グループ情報を出力する。
グループ間ルート確立要求情報を通知した隣接グループのリーダ端末装置が複数ある場合、一方は通知先端末装置までの通信ルートを発見し、他方は通知先端末装置までの通信ルートを発見できない場合がある。
通知先端末装置までの通信ルートを発見した場合には、隣接グループのリーダ端末装置が通信ルートの確立に成功したことを示すグループ間ルート確立結果情報を通知してくるので、送信先グループ判別部223は、その隣接グループを送信先グループとして判別する。
通知先端末装置がグループ内端末装置でないと通知先グループ判断部222が判断した場合、送信先端末判別部224は、CPU911などの処理装置を用いて、送信先グループ判別部223が判別した送信先グループに到るグループ内通信ルートを算出する。
すなわち、送信先端末判別部224は、CPU911などの処理装置を用いて、送信先グループに属する端末装置であって、グループ内端末装置が直接通信できる境界端末装置を終点とするグループ内通信ルートを算出する。
なお、算出するグループ内通信ルートの起点は、通知先端末装置がグループ内端末装置である場合と同様である。
送信先端末判別部224は、CPU911などの処理装置を用いて、グループ内端末装置のそれぞれについて、算出したグループ内通信ルートにおいて、情報を転送すべき送信先の端末装置を判別する。送信先端末判別部224は、CPU911などの処理装置を用いて、判別した送信先の端末装置の端末識別子を出力する。
通知先端末装置がグループ内端末装置でない場合も、ルート確立成否判断部225は、CPU911などの処理装置を用いて、送信先端末判別部224が通信ルートを算出できた場合に、ルート確立に成功したと判断する。
グループ間ルート確立結果通知部232は、CPU911などの処理装置を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、グループ間ルート確立結果情報を、前のグループのリーダ端末装置に通知する。
このようにして、グループ間ルート確立に成功したことを示すグループ間ルート確立結果情報が、1つ前のグループのリーダ端末装置に、順に通知され、発信元端末装置が属するグループまで到達すると、確立すべき通信ルートが完成する。
発信元端末装置が属するグループを管理するリーダ端末装置では、グループ間ルート確立要求通知部233が、CPU911などの処理装置を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、完成した通信ルートの次のグループを管理するリーダ端末装置に対して、完成した通信ルートの確立を要求するグループ間ルート確立要求情報を通知する。
この通知を受けたリーダ端末装置では、グループ間ルート確立要求取得部212が、CPU911などの処理装置を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、通知されたグループ間ルート確立要求情報を取得する。送信先端末通知部231は、CPU911などの処理装置を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、グループ内端末装置にそれぞれの送信先端末装置を示す端末識別子を通知する。送信先端末通知部231は、また、CPU911などの処理装置を用いて、送信先端末装置を示す端末識別子を出力し、ルーティングテーブル記憶部130zが記憶する。
このように、リーダ端末装置101z〜104zが端末グループ間ルーティングプロトコルt09により情報を交換してグループ間通信ルートを算出し、それぞれのリーダ端末装置101z〜104zが、自己が管理する端末グループ801〜804内のグループ内通信ルートを算出することにより、確立すべき通信ルートの全体が算出される。
図11は、この実施の形態におけるリーダ端末装置101zが有するルーティングテーブル記憶部130zの内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図である。
ルーティングテーブル記憶部130zは、グループ隣接端末取得部241、グループ隣接端末記憶部131z、隣接グループ算出部242、隣接グループ記憶部243、グループ内通信ルート記憶部132z、グループ間通信ルート記憶部244を有する。
グループ隣接端末取得部241は、CPU911などの処理装置を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、グループ内端末装置が通知してきた隣接端末情報を取得する。また、グループ隣接端末取得部241は、CPU911などの処理装置を用いて、隣接端末通知部121が通知したリーダ端末装置101z自身の隣接端末情報を取得する。
グループ隣接端末取得部241は、CPU911などの処理装置を用いて、取得した隣接端末情報を出力する。
グループ隣接端末記憶部131zは、CPU911などの処理装置を用いて、グループ隣接端末取得部241が出力した隣接端末情報を入力する。
グループ隣接端末記憶部131zは、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、入力した隣接端末情報を記憶する。
これにより、グループ隣接端末記憶部131zは、管理する端末グループ801に属するすべての端末装置101a〜101z(リーダ端末装置自身も含む)についての隣接端末情報を記憶する。
隣接グループ算出部242は、CPU911などの処理装置を用いて、グループ隣接端末記憶部131zが記憶した隣接端末情報を入力する。
隣接グループ算出部242は、CPU911などの処理装置を用いて、入力した隣接端末情報に基づいて、隣接グループを判別する。
隣接グループ算出部242は、CPU911などの処理装置を用いて、判別した隣接グループを示す情報(隣接グループ情報)を出力する。
隣接グループ算出部242は、CPU911などの処理装置を用いて、入力した隣接端末情報に含まれるすべての端末識別子から、その端末装置が属する端末グループのグループ識別子を算出し、算出したグループ識別子のうち、自己が管理する端末グループのグループ識別子と異なるグループ識別子を、隣接グループのグループ識別子として抽出する。隣接グループ算出部242は、CPU911などの処理装置を用いて、抽出したグループ識別子を隣接グループ情報として出力する。
隣接グループ記憶部243は、CPU911などの処理装置を用いて、隣接グループ算出部242が出力した隣接グループ情報を入力する。
隣接グループ記憶部243は、CPU911などの処理装置を用いて、入力した隣接グループ情報を記憶する。
なお、隣接グループ記憶部243は、隣接グループ情報として、更に、その隣接グループに属する端末装置であってグループ内端末装置と直接通信できる境界端末装置(以下「相手グループ入口端末装置」という)の端末識別子や、相手グループ入口端末装置と直接通信できるグループ内端末装置(出口端末装置)の端末識別子や、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により隣接グループのリーダ端末装置に情報を通知する際に必要となる、相手グループ入口端末装置に到るグループ内ルートを示す情報などを記憶してもよい。
グループ内通信ルート記憶部132zは、CPU911などの処理装置を用いて、確立したグループ内通信ルートを示す情報を、ルーティング制御部120zから入力する。
グループ内通信ルート記憶部132zは、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、入力したグループ内通信ルートを示す情報を記憶する。
グループ内通信ルートを示す情報は、例えば、通信ルートとなる端末装置の端末識別子を、転送する順序で並べたリスト(以下「端末ホップリスト」という)である。あるいは、それぞれの端末装置ごとに、送信先となる端末装置の端末識別子を対応させたものであってもよい。
また、グループ内通信ルートを示す情報には、送信先のほか、使用すべきスロット(周波数、タイミング、拡散符号などによって分割された通信チャネル)を示す情報も含まれる。
グループ内通信ルート記憶部132zが記憶したグループ内通信ルートは、ルーティング制御部120zが他の通信ルートを検索する際、既に確立した通信ルートとの衝突が発生しないように通信ルートを設定するために利用する。
グループ内通信ルート記憶部132zは、確立済ルート記憶部の一例である。
グループ間通信ルート記憶部244は、CPU911などの処理装置を用いて、確立したグループ間通信ルートを示す情報を、ルーティング制御部120zから入力する。
グループ間通信ルート記憶部244は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、入力したグループ間通信ルートを示す情報を記憶する。
グループ間通信ルートを示す情報は、例えば、通信ルートが通る端末グループのグループ識別子を、転送する順序で並べたリスト(以下「グループホップリスト」という)である。
図12は、この実施の形態におけるグループ隣接端末記憶部131zが記憶する隣接端末情報の一例を示す図である。
端末識別子501は、管理する端末グループに属する端末装置の端末識別子である。
この例では、端末識別子501のうち「m13」の部分がグループ識別子を示し、「−」より後の部分がグループ内端末識別子を示す。すなわち、「m13−1」は、グループ「m13」に属する「1」番の端末装置を示す。
なお、グループ内端末識別子が「0」の場合は、リーダ端末装置であることを示す。
この例では、グループ「m13」に属する端末装置は、リーダ端末装置を含めて4つある。
隣接端末情報510は、その端末装置の隣接端末装置を示す情報であり、隣接端末装置の端末識別子のリストである。
この例に示した隣接端末情報は、下に示したような端末装置の位置関係を示している。ここで、丸は端末装置を示し、丸を結ぶ線は、両端の端末装置の間で直接通信可能なことを示す。また、破線は、端末グループを示す。
図13は、この実施の形態における隣接グループ記憶部243が記憶する隣接グループ情報の一例を示す図である。
隣接グループ識別子561は、隣接グループのグループ識別子である。
相手グループ入口端末識別子562は、隣接グループの相手グループ入口端末装置の端末識別子である。
出口端末識別子563は、隣接グループへの出口端末装置の端末識別子である。
この例に示した隣接グループ情報は、図12に示した隣接端末情報に基づいて、隣接グループ算出部242が算出したものであり、下に示したような端末グループの位置関係を示している。
図14は、この実施の形態におけるグループ内通信ルート記憶部132zが記憶するグループ内通信ルート情報の一例を示す図である。
ルート識別子521は、通信ルートを識別する識別子である。端末装置が共有情報を受信した際、受信した共有情報の共有情報識別子と一致するルート識別子521を有する通信ルートにしたがって、共有情報を転送すればよいことを示す。
端末ホップリスト522zは、通信ルートを構成する端末装置の端末識別子を、情報を転送する順に並べたものである。
ルート状態523は、その通信ルートの現在の状態を示す。
この例に示したグループ内通信ルート情報は、下に示したような通信ルートを示している。
通信ルート「if−11」は、隣接グループに属する端末装置「m4−3」から入ってきて、グループ内端末装置「m13−1」、グループ内端末装置「m13−2」、グループ内端末装置「m13−3」の順に通って、隣接グループに属する端末装置「m21−0」に到る。グループ内通信ルート情報が示す通信ルートは通信ルート全体の一部であるから、発信元端末装置が端末装置「m4−3」であってもよいし、端末装置「m4−3」は、他の端末装置から受信した情報を転送しているだけであってもよい。通知先端末装置も同様に、端末装置「m21−0」であってもよいし、端末装置「m21−0」が更にその先の端末装置に転送して、通知先端末装置に到るものであってもよい。
通信ルート「if−2」は、グループ内端末装置「m13−0」が発信元端末装置であり、グループ内端末装置「m13−1」を通って、隣接グループに属する端末装置「m4−3」に到る。
通信ルート「if−7」は、隣接グループに属する端末装置「m21−0」から入ってきて、グループ内端末装置「m13−3」を通り、通知先端末装置であるグループ内端末装置「m13−2」に到る。
図15は、この実施の形態におけるグループ間通信ルート記憶部244が記憶するグループ間通信ルート情報の一例を示す図である。
ルート識別子521、ルート状態523は、グループ内通信ルート記憶部132zが記憶したものと同様である。
グループホップリスト522gは、通信ルートが通る端末グループのグループ識別子のリストである。
この例におけるグループホップリスト522gは、管理する端末グループから通知先端末装置が属する端末グループに到るグループ間通信ルートを示している。
グループホップリスト522gは、発信元端末装置が属する端末グループから、管理する端末グループに到るグループ間通信ルートを示すグループ識別子を含んでいてもよい。また、グループホップリスト522gは、グループ間通信ルートを構成する隣接グループを示すグループ識別子だけで、その先についての情報は含んでいなくてもよい。
図16は、この実施の形態における属性総合テーブル記憶部140zが記憶する共有属性情報550の一例を示す図である。
共有情報識別子551は、共有情報を識別する識別子である。
共有リスト識別子571は、共有端末リストを識別する識別子である。共有リスト識別子571は、別に記憶した共有端末リスト552を示し、共有端末リスト552は、その共有情報を共有すべき端末装置の端末識別子のリストである。
マスタ端末識別子572は、その共有情報のマスタである端末装置の端末識別子である。共有情報は、マスタである端末装置が発信元となり、共有端末リスト552に含まれる他の端末装置を通知先として通知される。
情報更新開始時刻573は、共有動作を一番はじめに開始すべき時刻を示す情報である。
更新周期時間574は、共有動作を繰り返し行う周期を示す情報である。
情報更新超過許容時間575は、共有動作を終了し、確立した通信ルートを解放するまでの時間を示す情報である。
情報更新開始超過許容時間576は、共有動作を開始してから実際に共有情報の送信を始めるまでの時間を示す情報である。
この例における更新周期時間574・情報更新超過許容時間575・情報更新開始超過許容時間576は、ミリ秒を単位としている。
下に示したのは、この例に示した共有属性情報によって示される確立開始時刻などのうち、共有情報「if−2」についてのものである。
確立開始時刻は、1回目が情報更新開始時刻573が示す時刻であり、2回目以降は、情報更新開始時刻573に更新周期時間574の整数倍を加えた時刻である。
開始許容時刻は、それぞれの確立開始時刻に情報更新開始超過許容時間576を加えた時刻である。
終了許容時刻は、それぞれの確立開始時刻に情報更新超過許容時間575を加えた時刻である。
情報更新開始時刻573及び更新周期時間574は確立開始時刻情報の一例であり、情報更新開始時刻573及び更新周期時間574及び情報更新開始超過許容時間576は開始許容時刻情報の一例であり、情報更新開始時刻573及び更新周期時間574及び情報更新超過許容時間575は終了許容時刻情報の一例である。
属性総合テーブル記憶部140zは、確立開始時刻記憶部・開始許容時刻記憶部・終了許容時刻記憶部の一例である。
この例に示すように、情報更新超過許容時間575は更新周期時間574よりも長くてもよい。その場合、共有動作が終了した時点で、次の共有動作の開始時刻を過ぎている可能性がある。その場合は、次の共有動作がキャンセルされる。
次に、動作の詳細について説明する。
図17は、この実施の形態における端末装置101aが隣接端末情報を収集するルート検索処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
なお、他の端末装置やリーダ端末装置の処理の流れも同様である。
S11において、ルーティング制御部120は、CPU911などの処理装置を用いて、ルート検索が必要か判断する。
例えば、リーダ端末装置が主導して定期的にルート検索する場合であれば、リーダ端末装置のルーティング制御部120zが必要か否かを判断する。
あるいは、端末装置が、リーダ端末装置に指示された送信先に情報を送信しようとして、送信先と直接通信できなくなっていることが判明したときに、ルート検索が必要と判断してもよい。
あるいは、ルート確立を要求しようとするときに、ルート確立要求情報の通知に先立って、ルート検索が必要と判断してもよい。
必要と判断した場合には、S17へ進む。
不要と判断した場合には、S12へ進む。
S17において、ルーティング制御部120は、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティング情報を要求するルーティング情報要求情報を生成する。
ルーティング情報要求情報には、自己の端末識別子と、ルーティング情報要求識別子と、リーダ端末装置までのホップ数とが含まれる。
ルーティング情報要求識別子は、1つのルーティング情報要求情報に対する応答が何回も繰り返されることがないように、ルーティング情報要求情報を識別するものである。
リーダ端末装置までのホップ数は、自己がリーダ端末装置である場合は「0」、不明な場合は空欄とする。
ルーティング制御部120は、通信装置915を用いて、生成したルーティング情報要求情報を送信する。送信は端末グループ内ルーティングプロトコルt07により行い、宛先は特定しない。
その後、S11に戻る。
S12において、ルーティング制御部120は、通信装置915を用いて、他の端末装置が送信したルーティング情報要求情報を受信する。
受信した場合には、S13へ進む。
受信しない場合には、S11に戻る。
S13において、ルーティングテーブル記憶部130は、CPU911などの処理装置を用いて、S12で受信したルーティング情報要求情報から、送信した端末装置の端末識別子を取得する。
ルーティングテーブル記憶部130は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、取得した端末識別子を隣接端末情報に追加して記憶する。
S14において、ルーティング制御部120は、CPU911などの処理装置を用いて、S12で受信したルーティング情報要求情報から、ルーティング情報要求識別子を取得する。
ルーティング制御部120は、取得したルーティング情報要求識別子に基づいて、既に応答済であるか否かを判断する。
具体的には、応答済のルーティング情報要求情報のルーティング情報要求識別子のリストをRAM914などの記憶装置に記憶しておき、取得したルーティング情報要求識別子と同一のものが記憶したリストのなかにあるか否かを判断する。
既に応答済である場合には、応答せず、S11に戻る。
応答済でない場合には、ルーティング情報要求識別子をリストに追加して記憶し、S15へ進む。
S15において、ルーティング制御部120は、CPU911などの処理装置を用いて、S13でルーティングテーブル記憶部130が取得した端末識別子から、送信した端末装置が属する端末グループのグループ識別子を取得する。
ルーティング制御部120は、CPU911などの処理装置を用いて、送信した端末装置が属する端末グループが、自己と同一の端末グループか他の端末グループかを判断する。
他グループであると判断した場合には、S16へ進む。
自グループであると判断した場合には、S17へ進み、S12で受信したルーティング情報要求情報に対する応答としてルーティング情報要求情報を送信する。
受信したルーティング情報要求情報に対する応答としてのルーティング情報要求情報は、受信したルーティング情報要求情報と同一のルーティング情報要求識別子を有する。
S16において、ルーティング制御部120は、CPU911などの処理装置を用いて、S12で受信したルーティング情報要求情報に対する応答としてグループ間ルーティング情報応答情報を生成する。
グループ間ルーティング情報応答情報の内容は、ルーティング情報要求情報と同じであるが、グループ間ルーティング情報応答情報を受信した端末装置は、隣接端末情報の更新をするが、それに対して更に応答することはない。
なお、リーダ端末装置までのホップ数が不明で空欄のルーティング情報要求情報を送信したのちに、リーダ端末装置までのホップ数が判明した場合、判明したリーダ端末装置までのホップ数を含むルーティング情報要求情報を再送してもよい。この場合、ルーティング情報要求識別子が同一なので、これを受信した端末装置は応答しない。
ルーティング情報要求情報のやり取りは、隣接端末装置との間だけであるから、S17で送信してからS12で応答を受信するまでの時間は短い。ルーティング情報要求情報の往復にかかると考えられる十分な時間(長くても数ミリ秒)待てば、すべての隣接端末装置からの応答が来るはずである。
そこで、十分な時間待って、隣接端末情報が集まったら、収集した隣接端末情報をリーダ端末装置に通知する。
図18は、この実施の形態におけるリーダ端末装置101zがグループ内端末装置の配置を把握する配置把握処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
なお、他のリーダ端末装置102z〜104zの処理の流れも同様である。
S21において、グループ内端末装置が、通信装置915を用いて、リーダ端末装置101zに対してルーティング応答情報を送信する。
ルーティング応答情報には、自己の端末識別子と、ルート検索処理で収集した隣接端末情報とが含まれる。
送信は、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により行う。
S22において、ルーティングテーブル記憶部130が、通信装置915を用いて、グループ内端末装置が送信したルーティング応答情報を受信し、CPU911などの処理装置を用いて、受信したルーティング応答情報から隣接端末情報を取得し、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、取得した隣接端末情報を記憶する。
S23において、ルーティングテーブル記憶部130は、CPU911などの処理装置を用いて、S22で記憶した隣接端末情報に基づいて、隣接グループ情報を算出し、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、算出した隣接グループ情報を記憶する。
図19は、この実施の形態における情報共有プロトコルt08でやり取りされるメッセージの一例を示す図である。
情報共有プロトコルt08は、ルート確立手順、情報更新手順、ルート解放手順の3つの手順に分けられる。
ルート確立手順は、発信元端末装置から通知先端末装置までの通信ルートを確立する手順である。
ルート確立手順において、発信元端末装置は、情報更新の開始を要求するリクエストメッセージを送信する。
リクエストメッセージに対する応答として、通知先端末装置が了解メッセージを送信し、通信ルートが確立する。
なお、これは概念上の動作であって、実際には、リクエストメッセージを送信した段階では通知先端末装置までの通信ルートが確立されていないので、リクエストメッセージがそのまま通知先端末装置に届けられるわけではない。
リクエストメッセージは、ルート確立要求情報として、発信元端末装置が属する端末グループを管理するリーダ端末装置に届けられる。リーダ端末装置間の交渉により、通知先端末装置までの通信ルートを確立する。その後、通知先端末装置が属する端末グループを管理するリーダ端末装置から、リクエストメッセージが通知先端末装置に届けられる。
情報更新手順において、発信元端末装置は、通知先端末装置に通知すべき共有情報を含むデータメッセージを送信する。データメッセージは、確立された通信ルートを通って、通知先端末装置に届けられる。
通知先端末装置は、受け取った共有情報をデータベース記憶部150に記憶する。
通知先端末装置は、共有情報を受け取ったことを示す受領メッセージを送信し、受領メッセージは、確立された通信ルートを逆に辿って、発信元端末装置に届けられる。
ルート解放手順において、発信元端末装置は、情報更新の終了を知らせる終了メッセージを送信する。
終了メッセージに対する応答として、通知先端末装置が了解メッセージを送信し、通信ルートが解放される。
ルート確立手順と同様、これも概念上の動作であって、実際には、発信元端末装置が属する端末グループを管理するリーダ端末装置が、終了メッセージをルート解放要求情報として受け取る。リーダ端末装置からすぐに了解メッセージが発信元端末装置に届けられたのち、リーダ端末装置同士が連絡を取り合い、通信ルートを解放する。
リクエストメッセージには、送信しようとする共有情報の共有情報識別子、共有情報を通知したい通知先端末装置の端末識別子、発信元端末装置の端末識別子、共有情報の情報量を示す情報、共有情報を分割して送信する場合の分割数を示す情報などが含まれる。
なお、リーダ端末装置が送信されたデータメッセージの数を数えて、リクエストメッセージに含まれる分割数に基づき、送信完了を判断してもよい。そうすれば、終了メッセージの送信を待たず、リーダ端末装置がルート解放手順を開始できる。
通知先端末装置は、リクエストメッセージに対して、情報更新が可能か否かを判断し、更新可能であれば、了解メッセージを送信する。
通知先端末装置が了解メッセージを送信しない場合には、リーダ端末装置が、確立した通信ルートをすぐに解放する。
あるいは、リーダ端末装置間の交渉により、通知先端末装置までの通信ルートが確立可能であることが判明した時点で、通信ルートを実際に確立せず、リーダ端末装置が通知先端末装置にリクエストメッセージを通知してもよい。その場合、通知先端末装置が送信した了解メッセージをリーダ端末装置が受け取ってから、リーダ端末装置が通信ルートを確立する。
データメッセージの長さは、一定でなくてもよい。
情報の送信が中断し、通知先端末装置が共有情報を途中までしか受信できなかった場合に、データベース記憶部150が記憶した共有情報の整合性を確保するため、リクエストメッセージから判別した情報量・分割数のデータをすべて受信するまでは、データベース記憶部150を更新しないこととしてもよい。
ルート確立・情報更新・ルート解放の3つの手順は1つのセットであり、全体で1回の情報共有動作を構成する。情報共有動作は、原則として一定の周期で繰り返される。また、情報共有動作は、発信元端末装置からの要求により開始される「プッシュ型」である。
更新周期のうち、リクエストメッセージを送信してルート確立手順を開始してから通信ルートを解放するまでの時間を、情報更新時間という。情報更新時間は、通常、更新周期より短いので、余った時間を待機時間という。待機時間の間は、通信ルートが解放されているので、同じルートを他の通信に使うことができる。
次に、ルート確立手順における処理の流れについて説明する。
図20は、この実施の形態におけるリーダ端末装置が通信ルートを確立するルート確立処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
S31において、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、発信元端末装置が送信したリクエストメッセージを、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により受信する。ルーティング制御部120zは、受信したリクエストメッセージをルート確立要求情報として解釈する。
S32において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、S31で受信したルート確立要求情報から、通知先端末装置の端末識別子を取得する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、取得した端末識別子から、通知先端末装置が属する端末グループのグループ識別子を取得する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、取得したグループ識別子から、通知先グループが自己の管理する端末グループか他のリーダ端末装置が管理する端末グループかを判断する。
通知先グループが自己の管理する端末グループであると判断した場合には、S43へ進む。
通知先グループが他のリーダ端末装置が管理する端末グループであると判断した場合には、S33へ進む。
S33において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、グループ間ルート確立要求情報を生成する。
ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、生成したグループ間ルート確立要求情報を、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、隣接グループを管理するリーダ端末装置に送信する。
S34において、ルーティング制御部120zは、S33で送信したグループ間ルート確立要求情報に対する応答として隣接グループを管理するリーダ端末装置が送信したグループ間ルート確立結果情報を、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により受信する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、受信したグループ間ルート確立結果情報から、隣接グループを管理するリーダ端末装置が通信ルートの確立に成功したか失敗したかを判断する。
隣接グループを管理するリーダ端末装置が通信ルートの確立に成功したと判断した場合には、S35へ進む。
隣接グループを管理するリーダ端末装置が通信ルートの確立に失敗したと判断した場合には、S36へ進む。
S35において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、グループ内通信ルートを再構築し、通信ルートの確立に成功した隣接グループに通じるグループ内ルートを求める。
すなわち、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティングテーブル記憶部130zが記憶した隣接端末情報を入力する。ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティングテーブル記憶部130zが記憶したグループ内通信ルート情報を入力する。ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、入力した隣接端末情報に基づいて、入力したグループ内通信ルート情報が示す確立済の通信ルートと衝突しないように、グループ内通信ルートを算出する。
なお、ルーティング制御部120zは、グループ内通信ルートの算出にあたり、確立済のグループ内通信ルートを他のルートに変更可能な場合、全体として最適になるよう、確立済のグループ内通信ルートを変更してもよい。
ただし、この段階では、実際に通信ルートを確立したり、確立済の通信ルートを変更したりはせず、ルーティング制御部120zはグループ内通信ルートを算出するに留める。
端末グループは、端末装置がまとまって行動する単位であるから、グループ内端末装置は、直接あるいは間接に通信可能であり、グループ内通信ルートは必ず存在する。しかし、確立済の通信ルートによる通信のため、スロットが不足するなどして、グループ内通信ルートを使用できない場合がある。
グループ内通信ルートをすぐにでも使用できる場合を「グループ内通信ルートの確立に成功」という。他のグループ内通信ルートが解放されなければグループ内通信ルートを使用できない場合を「グループ内通信ルートの確立に失敗」という。
グループ内通信ルートの確立に成功した場合には、S51へ進む。
グループ内通信ルートの確立に失敗した場合には、S36へ進む。
S36において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、開始許容時刻を過ぎたか否かを判断する。
すなわち、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、属性総合テーブル記憶部140zが記憶した共有属性情報550のうち、ルート確立要求情報に含まれるルート識別子と同一の共有情報識別子を有する共有属性情報550を入力する。ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、入力した共有属性情報550から、開始許容時刻を算出する。ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、算出した開始許容時刻と現在時刻とを比較し、開始許容時刻を過ぎたか否かを判断する。
開始許容時刻は、確立した通信ルートによる通信を開始しなければならない時刻であるから、開始許容時刻になっても通信ルートが確立できていない場合には、今回の更新は断念する。
開始許容時刻を過ぎていないと判断した場合には、S34に戻る。
開始許容時刻を過ぎたと判断した場合には、S37へ進む。
S37において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、ルート確立に失敗したことを示すルート確立失敗情報を生成する。ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、生成したルート確立失敗情報を、S31で受信したルート確立要求情報に対する応答として、S31で受信したルート確立要求情報を送信してきた発信元端末装置に対して、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により送信する。
なお、ルート確立失敗情報は、通知先端末装置が拒否した場合と通知先端末装置までのルートが確立できなかった場合とを区別してもよいし、区別しなくてもよい。
図21は、この実施の形態におけるリーダ端末装置が通信ルートを確立するルート確立処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
この図は、図20のS33でリーダ端末装置が隣接グループを管理するリーダ端末装置に対して送信したグループ間ルート確立要求情報を受信した側のリーダ端末装置の動作を示すものである。
S41において、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、隣接グループを管理するリーダ端末装置が送信してきたグループ間ルート確立要求情報を受信する。
S42において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、S41で受信したグループ間ルート確立要求情報から、通知先端末装置が属する通知先グループが自己の管理する端末グループであるか、他のリーダ端末装置が管理する端末グループであるかを判断する。詳しい動作は、図20のS32で説明したものと同様である。
通知先グループが他のリーダ端末装置であると判断した場合には、S33へ進む。その後の動作は図20を用いて既に説明したものと同じである。ただし、S37でルート確立失敗を通知する相手が発信元端末装置ではなく、隣接グループを管理するリーダ端末装置であるため、通知する情報がグループ間ルート確立結果情報であり、使用するプロトコルが端末グループ間ルーティングプロトコルt09である点が異なる。
ここでは、通知先端末装置が自己が管理する端末グループに属する場合について説明する。
通知先グループが自己が管理する端末グループであると判断した場合には、S43へ進む。
S43において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、リクエストメッセージを生成する。ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、通知先端末装置に対してリクエストメッセージを送信する。
ここで送信するリクエストメッセージは、発信元端末装置が送信したのと同じものであり、通知先端末装置は、リクエストメッセージが発信元端末装置から届いたものとして行動する。
通知先端末装置では、ルーティング制御部120が、通信装置915を用いて、リクエストメッセージを受信し、データベース記憶部150が、CPU911などの処理装置を用いて、更新可能か判断し、応答メッセージを生成する。応答メッセージには、更新可能な場合を示す了解メッセージと、更新不可な場合を示す拒否メッセージとがある。ルーティング制御部120が、通信装置915を用いて、応答メッセージを送信する。
S44において、リーダ端末装置のルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、通知先端末装置が送信した応答メッセージを受信する。
受信した応答メッセージが了解メッセージである場合には、S45へ進む。
受信した応答メッセージが拒否メッセージである場合には、S46へ進む。
S45において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、グループ内通信ルートを再構築し、通知先端末装置に到るグループ内通信ルートを求める。詳しい動作は、図20のS35で説明したものと同様である。
グループ内通信ルートの確立に成功した場合には、S61へ進む。
グループ内通信ルートの確立に失敗した場合には、S46へ進む。
S46において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、グループ間ルート確立結果情報を生成する。この場合のグループ間ルート確立結果情報は、グループ間通信ルートの確立に失敗したことを示す情報を含む。ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、S41で受信したグループ間ルート確立要求情報に対する応答として、S41で受信したグループ間ルート確立要求情報を送信してきた隣接グループを管理するリーダ端末装置に対して、生成したグループ間ルート確立結果情報を送信する。
なお、グループ内通信ルートの確立に失敗した場合でも、他の通信ルートが解放されればグループ内通信ルートを確立できるので、グループ間ルート確立結果情報は「待機」を示す情報を含むものであってもよい。ここで「待機」とは、グループ間通信ルートは発見したがグループ内通信ルートが空くのを待つ必要があることを示す。
図22は、この実施の形態にリーダ端末装置が通信ルートを確立するルート確立処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
この図は、発信元グループから通知先グループまでのグループ間通信ルートと、グループ間通信ルートが通る端末グループにおけるグループ内通信ルートが発見され、通信ルートが確立できることが発信元グループを管理するリーダ端末装置に知らされたあとの動作を示すものである。
なお、左のリーダ端末装置は発信元グループを管理するリーダ端末装置、右のリーダ端末装置は中継グループまたは通知先グループを管理するリーダ端末装置である。
S51において、発信元グループを管理するリーダ端末装置のルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、グループ間ルート確立要求情報を生成する。ここで生成するグループ間ルート確立要求情報は、既に算出した通信ルートを実際に確立することを要求するものである。ここで生成するグループ間ルート確立要求情報を、既に説明したグループ間ルート確立要求情報と区別するため、グループ間ルート確立指示情報と呼ぶ。
ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、S34でグループ間通信ルートの確立に成功したことを示すグループ間ルート確立結果情報を送信してきた隣接グループのリーダ端末装置に対して、生成したグループ間ルート確立指示情報を送信する。
なお、グループ間通信ルートが複数発見される場合もある。その場合、発信元グループを管理するリーダ端末装置がどのルートを確立するか判断し、確立すると判断した通信ルートが通る隣接グループを管理するリーダ端末装置に対して、グループ間ルート確立要求情報を送信する。
どのルートを確立するか判断する根拠とするため、グループ間ルート確立結果情報は、通信ルートのホップ数を示す情報を含んでもよい。これは、グループ間ルート確立結果情報を生成するリーダ端末装置が、グループ内通信ルートのホップ数と、自グループの出口端末装置から通知先端末装置までのホップ数とを合計することによって算出する。自グループの出口端末装置から通知先端末装置までのホップ数は、リーダ端末装置が受信したグループ間ルート確立結果情報からわかる。
発信元グループを管理するリーダ端末装置は、通信ルートのホップ数が一番少ないルートを選択することにより、最も効率のよいルートを選ぶことができる。
また、「待機」しているグループ内通信ルートを含む通信ルートと、すべてのグループ内通信ルートがすぐに確立できる通信ルートとが発見された場合には、発信元グループのリーダ端末装置は、すべてのグループ内通信ルートがすぐに確立できる通信ルートを選択する。
S52において、発信元グループのリーダ端末装置のルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、通信ルートの確立に成功したことを示すルート確立成功情報を生成する。ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、S31で受信したルート確立要求情報に対する応答として、S31で受信したルート確立要求情報を送信してきた発信元端末装置に対して、生成したルート確立成功情報を送信する。
発信元端末装置は、通信装置915を用いて、ルート確立成功情報を受信する。発信元端末装置は、受信したルート確立成功情報を、通知先端末装置が送信してきた了解メッセージであるものとして行動する。
S53において、発信元グループのリーダ端末装置のルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、S35で再構築したグループ内通信ルートを確立するため、グループ内端末装置に対して通知する送信先端末情報を生成する。ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、送信先を指示・変更すべきグループ内端末装置すべてに対して、生成した送信先端末情報を送信する。
送信先端末情報には、通信ルートを識別するルート識別子、そのルート識別子と同一の共有情報識別子を有する共有情報を受信したときにその共有情報を転送すべき相手の端末装置を示す端末識別子である送信先識別子、その共有情報を転送する際に使用すべきスロットを示すスロット情報などが含まれる。
グループ内端末装置は、通信装置915を用いて、送信先端末情報を受信する。グループ内端末装置のルーティングテーブル記憶部130が、受信した送信先端末情報を記憶し、送受信部110が送信先端末情報に基づいて、情報共有プロトコルt08による通信の転送処理をする。
これにより、グループ内端末装置は、新たに確立した通信ルートによる通信を転送することができるようになる。
S54において、発信元グループを管理するリーダ端末装置のルーティングテーブル記憶部130zは、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、送信先端末情報をグループ内通信ルート情報として記憶する。
S61において、中継グループまたは通知先グループを管理するリーダ端末装置のルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、発信元グループまたは前の中継グループのリーダ端末装置が送信してきたグループ間ルート確立指示情報を受信する。
S62において、中継グループを管理するリーダ端末装置のルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、次の中継グループまたは通知先グループのリーダ端末装置に対して、グループ間ルート確立指示情報を送信する。
なお、通知先グループはグループ間通信ルートの終点なので、通知先グループのリーダ端末装置は、S62を実行しない。
S63において、中継グループまたは通知先グループを管理するリーダ端末装置のルーティング制御部120zは、グループ内端末装置に対して、送信先端末情報を送信する。詳しい動作は、S53で説明したものと同様である。
これにより、通信ルートが通るすべての端末グループにおいて、通信ルートが通るすべての端末装置が、新たに確立した通信ルートによる通信を転送できる体制が整い、通信ルートが確立する。
S64において、中継グループまたは通知先グループを管理するリーダ端末装置のルーティングテーブル記憶部130zは、送信先端末情報をグループ内通信ルート情報として記憶する。詳しい動作は、S54で説明したものと同様である。
これにより、新たに確立したグループ内通信ルートを、リーダ端末装置が記憶し、次に確立しようとする通信ルートは、確立済の通信ルートと衝突しないようにすることができる。
図23は、この実施の形態において確立される通信ルートの一例を示す図である。
通信ルートは、グループ間通信ルートとグループ内通信ルートとからなる。
例えば、発信元端末装置「m13−1」から通知先端末装置「m4−2」までの通信ルートは、グループ間通信ルートm13→m14→m10→m6→m7→m8→m4と、それぞれの端末グループ内におけるグループ内通信ルートとからなる。
空間に端末グループm1〜m16が展開され、端末グループm13のメンバである発信元端末装置「m13−1」に搭載されるデータベースの情報を、端末グループm4のメンバである通知先端末装置「m4−2」に搭載されるデータベースが共有する。それぞれの端末グループには、1つのリーダ端末装置と複数の端末装置が配置され、端末グループ内は端末グループパス(グループ内通信ルート)、また端末グループ間は、端末グループ間パス(グループ間通信ルート)によるマルチホップにて通信ルートが確立される。端末グループ内は、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、また端末グループ間は、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、各端末装置のルーティングテーブル記憶部130,130zにルーティングテーブルなどの情報が蓄積される。
次にルート解放手順における処理の流れについて説明する。
図24は、この実施の形態におけるリーダ端末装置が通信ルートを解放するルート解放処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
S71において、発信元グループのリーダ端末装置のルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、発信元端末装置が送信したルート解放要求情報を受信する。
S72において、発信元グループ(または中継グループ)のリーダ端末装置のルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、グループ間通信ルート上の次の端末グループのリーダ端末装置に対して、グループ間ルート解放要求情報を送信する。
S73において、通知先グループ(または中継グループ)のリーダ端末装置のルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、グループ間通信ルート上の前の端末グループのリーダ端末装置が送信してきたグループ間ルート解放要求情報を受信する。
S74において、通知先グループのリーダ端末装置のルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、通知先端末装置に対して、ルート解放要求情報を送信する。
これにより、解放しようとする通信ルートが通るすべての端末グループのリーダ端末装置に、ルート解放要求が伝わることになる。
以下の処理は、発信元グループでも、中継グループでも、通知先グループでも同じである。
S75において、リーダ端末装置のルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、グループ内通信ルートを再構築する。
このとき、「待機」している通信ルートがあれば、既に説明したルート確立処理をする。
S76において、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、グループ内端末装置に対して、送信先端末情報を送信する。
S77において、ルーティングテーブル記憶部130zは、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、グループ内通信ルート情報を記憶する。
これにより、通信ルートが解放され、他の通信のために使用できるようになる。
次に、上述した端末装置101a〜104zにより構成される通信システム800全体の動作について説明する。
図25は、この実施の形態における通信システム800内でルート確立手順においてやり取りされるメッセージなどを示す図である。
端末グループ801に属する端末装置101aが、情報更新を開始するべき時刻になったことを検出し、発信元端末装置として、情報更新を起動する。
発信元端末装置101aは、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、リーダ端末装置101zに対して、ルート確立要求情報611を送信する。
この例では、発信元端末装置101aが端末グループ内ルーティングプロトコルt07によりリーダ端末装置101zに情報を送信したい場合の送信先を知らないので、ルート確立要求情報611を送信することができない場合を示す。
発信元端末装置101aは、ルート検索処理を開始する。発信元端末装置101aは、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、宛先を特定しないルーティング情報要求情報613を送信する。
リーダ端末装置101z及び端末装置101bはこれを受信し、応答として、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、宛先を特定しないルーティング情報要求情報613を送信する。
端末装置101cはこれを受信し、応答として、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、宛先を特定しないルーティング情報要求情報613を送信する。
端末グループ802に属する端末装置102aはこれを受信し、端末装置101cに対して、ルーティング情報応答情報614を送信する。
こうして、端末グループ801に属する端末装置は、隣接端末情報を収集するとともに、端末グループ内ルーティングプロトコルt07によりリーダ端末装置に対して情報を送信したい場合の送信先を把握する。
端末グループ801に属する端末装置は、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、把握した送信先を介して、リーダ端末装置101zに対して、隣接端末情報615を送信する。
発信元端末装置101aは、リーダ端末装置101zと直接通信できることがわかったので、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、リーダ端末装置101zに対して、ルート確立要求情報611を送信する。
リーダ端末装置101zはこれを受信し、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、隣接する端末グループ802のリーダ端末装置102zに対して、グループ間ルート確立要求情報621を送信する。
グループ間ルート確立要求情報621は、順に転送され、リーダ端末装置102zに到達する。
リーダ端末装置102zはこれを受信し、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、更に先の隣接グループを管理するリーダ端末装置に対して、グループ間ルート確立要求情報を送信する。
その後、リーダ端末装置102zは、先の隣接グループからグループ間ルート確立結果情報を受信し、ルート確立成功を判断する。グループ内通信ルートの確立も成功したので、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、リーダ端末装置101zに対して、グループ間ルート確立結果情報622を送信する。
グループ間ルート確立結果情報622は、順に転送され、リーダ端末装置101zに到達する。
リーダ端末装置101zはこれを受信し、ルート確立成功を判断する。リーダ端末装置101zは、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、リーダ端末装置102zに対して、グループ間ルート確立指示情報623を送信する。
また、リーダ端末装置101zは、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、発信元端末装置101aに対して、ルート確立成功情報616を送信する。
また、リーダ端末装置101zは、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、グループ内端末装置に対して、送信先端末情報617を送信する。
この例では、グループ内端末装置それぞれに対して、個別に送信先端末情報を送信しているが、全グループ内端末装置の送信先端末情報をまとめて、ブロードキャストで送信してもよい。
これにより、通信ルートが確立される。
図26は、この実施の形態における通信システム800内で情報更新手順およびルート解放手順においてやり取りされるメッセージなどを示す図である。
発信元端末装置101aは、情報共有プロトコルt08により、確立された通信ルートで共有情報631を送信する。
確立された通信ルートにおける送信先は、ルート確立手順においてリーダ端末装置101zから通知されているので、情報更新手順では共有情報をリーダ端末装置101zに送信する必要はなく、確立された通信ルートを構成する端末装置の間を転送され、通知先端末装置(図示せず)に到達する。
通知先端末装置は、受領メッセージ632を送信し、情報共有プロトコルt08により、発信元端末装置101aに届けられる。
発信元端末装置101aが、送信したすべての共有情報に対する受領メッセージを受信したのち、ルート解放手順に入る。
発信元端末装置101aは、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、リーダ端末装置101zに対して、ルート解放要求情報618を送信する。
リーダ端末装置101zはこれを受信し、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、リーダ端末装置102zに対して、グループ間ルート解放要求情報624を送信する。
リーダ端末装置102zはこれを受信し、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、更に先のリーダ端末装置に対して、グループ間ルート解放要求情報を送信する。
これにより、通信ルートが解放される。
ここで説明したリーダ端末装置は、端末グループを管理する管理機能と、管理される端末グループに属する端末装置としての機能を併せ持つ装置であるが、管理機能と端末装置としての機能を分離して、端末装置としての機能を持たない管理装置が、端末グループを管理してもよい。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101z(管理装置)は、
複数の端末グループ801〜804(グループ)のいずれかに属し、互いに通信する複数の端末装置101a〜104z(通信端末装置)のうち、所定の端末グループ801に属する端末装置101a〜101zをグループ内端末装置とし、グループ内端末装置が行う通信を管理するリーダ端末装置101zにおいて、
情報を記憶する磁気ディスク装置920などの記憶装置と、
情報を処理するCPU911などの処理装置と、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、グループ内端末装置101a〜101zについて、そのグループ内端末装置101a〜101zが直接通信できる端末装置を示す情報を、隣接端末情報として記憶するグループ隣接端末記憶部131zと、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、複数の端末グループ801〜804のうち上記所定の端末グループ801以外の他の端末グループ802〜804であってグループ内端末装置と直接通信できる端末装置が属する他のグループを示す情報を、隣接グループ情報として記憶する隣接グループ記憶部243と、
CPU911などの処理装置を用いて、複数の端末装置101a〜104zのうち共有情報(所定の情報)を通知すべき端末装置を示す情報を通知先情報として入力し、隣接グループ記憶部243が記憶した隣接グループ情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、共有情報を受信した端末装置が、直接通信できる端末装置に対して共有情報を転送することにより、共有情報を、入力した通知先情報が示す端末装置まで届ける通信ルートのうち、入力した隣接グループ情報が示す他のグループであって、グループ内端末装置が共有情報を送信すべき相手の端末装置が属する他のグループを判別し、CPU911などの処理装置を用いて、判別した他のグループを示す情報を、送信先グループ情報として出力する送信先グループ判別部223と、
CPU911などの処理装置を用いて、通知先情報と送信先グループ判別部223が出力した送信先グループ情報とグループ隣接端末記憶部131zが記憶した隣接端末情報とを入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力した通知先情報と入力した送信先グループ情報と入力した隣接端末情報とに基づいて、通信ルートのうち、グループ内端末装置が共有情報を送信すべき相手の端末装置を判別し、CPU911などの処理装置を用いて、判別した端末装置を示す情報を、送信先端末情報(グループ内通信ルート情報)として出力する送信先端末判別部224と、
CPU911などの処理装置を用いて、送信先端末判別部224が出力した送信先端末情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、グループ内端末装置に対して、送信先端末情報を通知する送信先端末通知部231とを有することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、アドホック通信ネットワークにより通信する多数の端末装置を複数の端末グループに分け、それぞれの端末グループをリーダ端末装置が管理し、発信元端末装置から通知先端末装置に到る多数のホップを通る通信ルートのうち、リーダ端末装置101zが管理する端末グループ801を通る部分についての通信ルートである、グループ内通信ルートを、送信先端末判別部224が判別するので、通信ルートをホップ単位で探すよりも、やり取りしなければならない情報量が少なくて済み、迅速に通信ルートを確立できるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101z(管理装置)は、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、他のリーダ端末装置102z〜104zが管理する他の端末グループ802〜804(グループ)に属する端末装置102a〜104z(通信端末装置)から共有情報(所定の情報)を通知すべき端末装置までの通信ルートの確立を要求する情報を他のリーダ端末装置102z〜104zから取得し、CPU911などの処理装置を用いて、取得した上記情報を、グループ間ルート確立要求情報として出力するグループ間ルート確立要求取得部212と、
CPU911などの処理装置を用いて、グループ間ルート確立要求取得部212が出力したグループ間ルート確立要求情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力したグループ間ルート確立要求情報に基づいて、共有情報を通知すべき端末装置を判別し、CPU911などの処理装置を用いて、判別した端末装置を示す通知先情報を出力する通知先判別部221と、
CPU911などの処理装置を用いて、通知先判別部221が出力した通知先情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力した通知先情報が示す端末装置がグループ内端末装置であるか否かを判断する通知先グループ判断部222と、
CPU911などの処理装置を用いて、通知先情報が示す端末装置がグループ内端末装置でないと通知先グループ判断部222が判断した場合に、隣接グループ記憶部243が記憶した隣接グループ情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力した隣接グループ情報が示す他のグループを管理する他のリーダ端末装置に対して、グループ内端末装置から通知先情報が示す端末装置までの通信ルートの確立を要求するグループ間ルート確立要求情報を通知するグループ間ルート確立要求通知部233と、
CPU911などの処理装置を用いて、グループ間ルート確立要求通知部233が通知したグループ間ルート確立要求情報に対する応答として、他のリーダ端末装置が通知した情報を取得し、CPU911などの処理装置を用いて、取得した上記情報を、グループ間ルート確立結果情報として出力するグループ間ルート確立結果取得部213とを有し、
送信先グループ判別部223が、
CPU911などの処理装置を用いて、グループ間ルート確立結果取得部213が出力したグループ間ルート確立結果情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力したグループ間ルート確立結果情報に基づいて、グループ間ルート確立結果情報を通知した他のリーダ端末装置が通信ルートの確立に成功したか失敗したかを判断し、CPU911などの処理装置を用いて、他のリーダ端末装置が通信ルートの確立に成功したと判断した場合に、他のリーダ端末装置が管理する他の端末グループを、共有情報を送信すべき相手の端末装置が属する他の端末グループとして判別することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、通知先グループに到達できるグループ間通信ルートを発見したリーダ端末装置が管理する端末グループに共有情報を転送するグループ内通信ルートを、送信先端末判別部224が判別するので、リーダ端末装置101zは、自己が管理する端末グループ801の外でどのような通信ルートが確立しうるかを把握していなくても、グループ内通信ルートを求めることができるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101z(管理装置)は、
送信先端末判別部224が、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、グループ間ルート確立要求取得部212が出力したグループ間ルート確立要求情報を通知した他のリーダ端末装置が管理する他のグループを判別し、CPU911などの処理装置を用いて、入力した隣接端末情報に基づいて、判別した他の端末グループに属する端末装置と直接通信できるグループ内端末装置を判別し、CPU911などの処理装置を用いて、判別したグループ内端末装置を起点とする通信ルートにおいて、グループ内端末装置が共有情報を送信すべき相手の通信端末装置を判別することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、グループ間ルート確立要求情報を通知してきたリーダ端末装置が管理する端末グループから共有情報を受け取るグループ内通信ルートを、送信先端末判別部224が判別するので、リーダ端末装置101zは、自己が管理する端末グループ801の外でどのような通信ルートが確立しうるかを把握していなくても、グループ内通信ルートを求めることができるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101z(管理装置)は、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、グループ内端末装置から共有情報を通知すべき端末装置までの通信ルートの確立を要求する情報を、そのグループ内端末装置から取得し、CPU911などの処理装置を用いて、取得した上記情報を、ルート確立要求情報として出力するルート確立要求取得部211を有し、
上記通知先判別部221が、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、ルート確立要求取得部211が出力したルート確立要求情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力したルート確立要求情報に基づいて、共有情報を通知すべき端末装置を判別し、CPU911などの処理装置を用いて、判別した端末装置を示す通知先情報を出力することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、グループ内端末装置が通知したルート確立要求情報に基づいて、送信先端末判別部224がグループ内通信ルートを判別するので、他の端末グループを起点として中継する場合だけでなく、自己が管理する端末グループを起点とする場合でも、グループ内通信ルートを求めることができるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101z(管理装置)は、
上記送信先端末判別部224が、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、ルート確立要求取得部211が出力したルート確立要求情報を通知したグループ内端末装置を判別し、CPU911などの処理装置を用いて、判別したグループ内端末装置を起点とする通信ルートにおいて、グループ内端末装置が共有情報を送信すべき相手の端末装置を判別することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、ルート確立要求情報を通知したグループ内端末装置を起点とするグループ内通信ルートを、送信先端末判別部224が判別するので、他の端末グループを起点とする場合だけでなく、自己が管理する端末グループに属する端末装置を起点とするグループ内通信ルートを求めることができるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101z(管理装置)は、
上記送信先端末判別部224が、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、通知先情報が示す端末装置がグループ内端末装置であると通知先グループ判断部222が判断した場合に、入力した通知先情報が示す端末装置を終点とする通信ルートにおいて、グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の端末装置を判別し、CPU911などの処理装置を用いて、通知先情報が示す通信端末装置がグループ内端末装置でないと上記通知先グループ判断部が判断した場合に、入力した隣接端末情報と入力した送信先グループ情報とに基づいて、送信先グループ情報が示す他の端末グループに属する他の端末装置のうち、グループ内端末装置が直接通信できる他の端末装置(相手グループ入口端末装置)を判別し、CPU911などの処理装置を用いて、判別した他の端末装置を終点とする通信ルートにおいて、グループ内端末装置が共有情報を送信すべき相手の端末装置を判別することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、通知先端末装置がグループ内端末装置である場合は、送信先端末判別部224が通知先端末装置に到るグループ内通信ルートを判別し、通知先端末装置がグループ内端末装置でない場合は、送信先端末判別部224が相手グループ入口端末装置に到るグループ内通信ルートを判別するので、通知先端末装置が、管理する端末グループ801に属する場合も属さない場合も、確立すべき通信ルートの一部であるグループ内通信ルートを判別することができるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101z(管理装置)は、更に、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、通信ルートによる通信を開始すべき時刻を示す情報を開始許容時刻情報として記憶する開始許容時刻記憶部と、
CPU911などの処理装置を用いて、開始許容時刻記憶部が記憶した開始許容時刻情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、通知先情報が示す端末装置がグループ内端末装置でないと通知先グループ判断部222が判断し、かつ、入力した開始許容時刻情報が示す時刻までに、他のリーダ端末装置が通信ルートの確立に成功したと送信先グループ判別部223が判断しなかった場合に、通信ルートの確立に失敗したと判断するルート確立成否判断部225と、
CPU911などの処理装置を用いて、通信ルートの確立に失敗したと、ルート確立成否判断部225が判断した場合に、グループ間ルート確立要求取得部212が取得したグループ間ルート確立要求情報を通知した他のリーダ端末装置に対して、グループ間ルート確立要求情報に対する応答として、通信ルートの確立に失敗したことを示す情報を含むグループ間ルート確立結果情報を通知するグループ間ルート確立結果通知部232とを有することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、開始許容時刻までに通信ルートを確立できない場合に、通信ルートの確立を断念するので、無駄な情報の送信を減らすことができ、通信ルートを確立しやすくなるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101z(管理装置)は、更に、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、既に確立した通信ルートを示す情報をグループ内通信ルート情報(確立済ルート情報)として記憶するグループ内通信ルート記憶部132z(確立済ルート記憶部)を有し、
送信先端末判別部224が、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、グループ内通信ルート記憶部が記憶したグループ内通信ルート情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力したグループ内通信ルート情報に基づいて、グループ内通信ルート情報が示す通信ルートによる通信と衝突しないように通信ルートを設定し、CPU911などの処理装置を用いて、設定した通信ルートにおいて、グループ内端末装置が共有情報を送信すべき相手の端末装置を判別し、
上記ルート確立成否判断部225が、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、入力した開始許容時刻情報が示す時刻までに、送信先端末判別部224が通信ルートを設定できなかった場合に、通信ルートの確立に失敗したと判断することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、確立済の通信ルートと衝突するため、開始許容時刻までに送信先端末判別部224がグループ内通信ルートを判別できない場合に、ルート確立失敗と判断し、ルート確立を断念するので、無駄な送信を減らすことができ、通信ルートを確立しやすくなるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zは、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、グループ内端末装置についての隣接端末情報を、グループ内端末装置から取得し、CPU911などの処理装置を用いて、取得した隣接端末情報を出力するグループ隣接端末取得部241と、
CPU911などの処理装置を用いて、グループ隣接端末取得部241が出力した隣接端末情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力した隣接端末情報に基づいて、隣接グループ情報を算出し、CPU911などの処理装置を用いて、算出した隣接グループ情報を出力する隣接グループ算出部242とを有し、
上記グループ隣接端末記憶部131zが、
CPU911などの処理装置を用いて、グループ隣接端末取得部241が出力した隣接端末情報を入力し、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、入力した隣接端末情報を記憶し、
隣接グループ記憶部が、
CPU911などの処理装置を用いて、隣接グループ算出部242が出力した隣接グループ情報を入力し、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、入力した隣接グループ情報を記憶することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、グループ隣接端末取得部241が、グループ内端末装置から隣接端末情報を収集し、隣接グループ算出部242が、収集した隣接端末情報に基づいて隣接グループ情報を算出するので、グループ内端末装置の位置関係を常に把握できるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101z(管理装置)は、更に、
上記所定のグループに属する端末装置を有し、
上記端末装置が備える通信装置915を介して、上記所定のグループに属する他の端末装置と通信することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、リーダ端末装置101zが端末装置としての機能を有しているので、リーダ端末装置101zと他の端末装置101a〜104zとの間の通信も、アドホック通信ネットワークによることができるという効果を奏する。
この実施の形態における端末装置101aは、
他の端末装置101b〜104z(通信端末装置)に対して情報を送信し、他の端末装置101b〜104zが送信した情報を受信し、受信した情報を更に他の端末装置に転送することにより直接通信できない他の端末装置の間の通信を中継する端末装置において、
情報を記憶する磁気ディスク装置920などの記憶装置と、
情報を処理するCPU911などの処理装置と、
他の端末装置と通信する通信装置915と、
CPU911などの処理装置を用いて、通信装置915が直接通信できる他の端末装置を判別し、CPU911などの処理装置を用いて、判別した他の端末装置を示す情報を隣接端末情報として、属する端末グループ801(グループ)を管理するリーダ端末装置101z(管理装置)に通知する隣接端末通知部121と、
CPU911などの処理装置を用いて、共有情報(所定の情報)を送信すべき相手の他の端末装置を示す情報を、リーダ端末装置101zから取得し、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、取得した情報を送信先端末情報として記憶する送信先端末記憶部132と、
通信装置915を用いて、他の端末装置が送信した情報を受信し、CPU911などの処理装置を用いて、受信した情報を受信情報として出力する情報受信部111と、
CPU911などの処理装置を用いて、情報受信部111が受信した受信情報を通知すべき相手が他の端末装置であるか否かを判断する通知先判断部112と、
CPU911などの処理装置を用いて、受信情報を通知すべき相手が他の通信端末装置であると、通知先判断部112が判断した場合に、情報受信部111が出力した受信情報と送信先端末記憶部132が記憶した送信先端末情報とを入力し、通信装置915を用いて、入力した送信先端末情報が示す他の端末装置に対して、入力した受信情報を送信する情報転送部113と、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、他の端末装置に通知すべき情報を通知情報として記憶する通知情報記憶部151と、
CPU911などの処理装置を用いて、通知情報記憶部151が記憶した通知情報を他の端末装置に対して送信し、通知情報を受信した他の端末装置が、直接通信できる更に他の端末装置に対して通知情報を転送することにより、通知情報を通知すべき上記他の端末装置まで届ける通信ルートの確立を要求する情報を生成し、CPU911などの処理装置を用いて、リーダ端末装置101zに対して、生成した情報をルート確立要求情報として通知するルート確立要求通知部122と、
CPU911などの処理装置を用いて、ルート確立要求通知部122が通知したルート確立要求情報に対する応答として、通知情報を送信すべき相手の他の端末装置を示す送信先端末情報を送信先端末記憶部132がリーダ端末装置101zから取得した場合に、送信先端末記憶部132が記憶した送信先端末情報と通知情報記憶部151が記憶した通知情報とを入力し、通信装置915を用いて、入力した送信先端末情報が示す他の端末装置に対して、入力した通知情報を送信する通知情報送信部114とを有することを特徴とする。
この実施の形態における端末装置101aによれば、属する端末グループ801を管理するリーダ端末装置101zに、隣接端末通知部121が隣接端末情報を通知し、リーダ端末装置101zがグループ内端末装置から集めた隣接端末情報に基づいて判別した通信ルートにより、情報転送部113及び通知情報送信部114が送信をするので、通信ルートを算出するために交換しなければならない情報量が少なく、迅速に情報の送信ができるという効果を奏する。
この実施の形態における端末装置101a(通信端末装置)は、更に、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、通知情報記憶部151が記憶した通知情報の送信を開始すべき時刻を示す情報を開始許容時刻情報として記憶する開始許容時刻記憶部144を有し、
通知情報送信部114が、
CPU911などの処理装置を用いて、開始許容時刻記憶部144が記憶した開始許容時刻情報を入力し、通信装置915を用いて、入力した開始許容時刻情報が示す時刻までに、ルート確立要求通知部122が通知したルート確立要求情報に対する応答として、送信先端末情報を送信先端末記憶部132がリーダ端末装置101zから取得した場合に、通知情報を送信することを特徴とする。
この実施の形態における端末装置101aによれば、開始許容時刻までに通信ルートが確立できなかった場合に、通知情報の送信を断念するので、無駄な情報の送信を抑えることができ、通信ルートが確立しやすくなるという効果を奏する。
この実施の形態における端末装置101a(通信端末装置)は、更に、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、ルート確立要求情報を通知すべき時刻を示す情報を、確立開始時刻情報として記憶する確立開始時刻記憶部143を有し、
ルート確立要求通知部122が、
CPU911などの処理装置を用いて、確立開始時刻記憶部143が記憶した確立開始時刻情報と開始許容時刻記憶部144が記憶した開始許容時刻情報とを入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力した確立開始時刻情報が示す時刻を過ぎたか否かを判断し、CPU911などの処理装置を用いて、確立開始時刻情報が示す時刻を過ぎたと判断した場合に、入力した開始許容時刻情報が示す時刻を過ぎたか否かを判断し、CPU911などの処理装置を用いて、開始許容時刻情報が示す時刻を過ぎていないと判断した場合に、ルート確立要求情報を通知することを特徴とする。
この実施の形態における端末装置101aによれば、開始許容時刻を過ぎてもルート確立要求情報を通知していない場合は、今回の通知情報の送信を断念し、通信ルートの確立を要求しないので、無駄な送信を減らし、通信ルートが確立しやすくなるという効果を奏する。
この実施の形態における通信システム800は、
複数の端末グループ801〜804における通信をそれぞれ管理する複数のリーダ端末装置101z〜104z(管理装置)と、上記複数の端末グループ801〜804のいずれかに属し、互いに通信する複数の端末装置101a〜104z(通信端末装置)とを有する通信システムにおいて、
情報を記憶する磁気ディスク装置920などの記憶装置と、
情報を処理するCPU911などの処理装置と、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、グループ内端末装置101a〜101zについて、そのグループ内端末装置101a〜101zが直接通信できる端末装置を示す情報を、隣接端末情報として記憶するグループ隣接端末記憶部131zと、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、複数の端末グループ801〜804のうち上記所定の端末グループ801以外の他の端末グループ802〜804であってグループ内端末装置と直接通信できる端末装置が属する他のグループを示す情報を、隣接グループ情報として記憶する隣接グループ記憶部243と、
CPU911などの処理装置を用いて、複数の端末装置101a〜104zのうち共有情報(所定の情報)を通知すべき端末装置を示す情報を通知先情報として入力し、隣接グループ記憶部243が記憶した隣接グループ情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、共有情報を受信した端末装置が、直接通信できる端末装置に対して共有情報を転送することにより、共有情報を、入力した通知先情報が示す端末装置まで届ける通信ルートのうち、入力した隣接グループ情報が示す他のグループであって、グループ内端末装置が共有情報を送信すべき相手の端末装置が属する他のグループを判別し、CPU911などの処理装置を用いて、判別した他のグループを示す情報を、送信先グループ情報として出力する送信先グループ判別部223と、
CPU911などの処理装置を用いて、通知先情報と送信先グループ判別部223が出力した送信先グループ情報とグループ隣接端末記憶部131zが記憶した隣接端末情報とを入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力した通知先情報と入力した送信先グループ情報と入力した隣接端末情報とに基づいて、通信ルートのうち、グループ内端末装置が共有情報を送信すべき相手の端末装置を判別し、CPU911などの処理装置を用いて、判別した端末装置を示す情報を、送信先端末情報(グループ内通信ルート情報)として出力する送信先端末判別部224と、
CPU911などの処理装置を用いて、送信先端末判別部224が出力した送信先端末情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、グループ内端末装置に対して、送信先端末情報を通知する送信先端末通知部231とを有するリーダ端末装置101z〜104zと、
情報を記憶する磁気ディスク装置920などの記憶装置と、
情報を処理するCPU911などの処理装置と、
他の端末装置と通信する通信装置915と、
CPU911などの処理装置を用いて、通信装置915が直接通信できる他の端末装置を判別し、CPU911などの処理装置を用いて、判別した他の端末装置を示す情報を隣接端末情報として、属する端末グループ801(グループ)を管理するリーダ端末装置101z(管理装置)に通知する隣接端末通知部121と、
CPU911などの処理装置を用いて、共有情報(所定の情報)を送信すべき相手の他の端末装置を示す情報を、リーダ端末装置101zから取得し、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、取得した情報を送信先端末情報として記憶する送信先端末記憶部132と、
通信装置915を用いて、他の端末装置が送信した情報を受信し、CPU911などの処理装置を用いて、受信した情報を受信情報として出力する情報受信部111と、
CPU911などの処理装置を用いて、情報受信部111が受信した受信情報を通知すべき相手が他の端末装置であるか否かを判断する通知先判断部112と、
CPU911などの処理装置を用いて、受信情報を通知すべき相手が他の通信端末装置であると、通知先判断部112が判断した場合に、情報受信部111が出力した受信情報と送信先端末記憶部132が記憶した送信先端末情報とを入力し、通信装置915を用いて、入力した送信先端末情報が示す他の端末装置に対して、入力した受信情報を送信する情報転送部113と、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、他の端末装置に通知すべき情報を通知情報として記憶する通知情報記憶部151と、
CPU911などの処理装置を用いて、通知情報記憶部151が記憶した通知情報を他の端末装置に対して送信し、通知情報を受信した他の端末装置が、直接通信できる更に他の端末装置に対して通知情報を転送することにより、通知情報を通知すべき上記他の端末装置まで届ける通信ルートの確立を要求する情報を生成し、CPU911などの処理装置を用いて、リーダ端末装置101zに対して、生成した情報をルート確立要求情報として通知するルート確立要求通知部122と、
CPU911などの処理装置を用いて、ルート確立要求通知部122が通知したルート確立要求情報に対する応答として、通知情報を送信すべき相手の他の端末装置を示す送信先端末情報を送信先端末記憶部132がリーダ端末装置101zから取得した場合に、送信先端末記憶部132が記憶した送信先端末情報と通知情報記憶部151が記憶した通知情報とを入力し、通信装置915を用いて、入力した送信先端末情報が示す他の端末装置に対して、入力した通知情報を送信する通知情報送信部114とを有する通信端末装置とを有することを特徴とする。
この実施の形態における通信システム800によれば、端末グループごとにリーダ端末装置が存在し、管理する端末グループにおけるグループ内通信ルートを管理し、リーダ端末装置同士が交渉して、グループ間通信ルートを管理するので、端末装置の数が多くても、通信ルートを迅速に見つけることができるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zが通信を管理する通信管理方法は、
複数の端末グループ801〜804(グループ)のいずれかに属し、互いに通信する複数の端末装置101a〜104z(通信端末装置)のうち、所定の端末グループ801に属する端末装置101a〜101zをグループ内端末装置とし、グループ内端末装置が行う通信を、情報を記憶する磁気ディスク装置920などの記憶装置と情報を処理するCPU911などの処理装置とを有するリーダ端末装置101zが管理する通信管理方法において、
磁気ディスク装置920などの記憶装置が、グループ内端末装置について、そのグループ内端末装置が直接通信できる端末装置を示す情報を、隣接端末情報として記憶するグループ隣接端末記憶工程と、
磁気ディスク装置920などの記憶装置が、複数の端末グループ801〜804のうち所定の端末グループ801以外の他の端末グループ802〜804であってグループ内端末装置と直接通信できる端末装置が属する他のグループを示す情報を、隣接グループ情報として記憶する隣接グループ記憶工程と、
CPU911などの処理装置が、複数の端末装置101a〜104zのうち共有情報(所定の情報)を通知すべき端末装置を示す情報を通知先情報として入力し、隣接グループ記憶工程で磁気ディスク装置920などの記憶装置が記憶した隣接グループ情報を入力し、CPU911などの処理装置が、共有情報を受信した端末装置が、直接通信できる端末装置に対して共有情報を転送することにより、共有情報を、入力した通知先情報が示す端末装置まで届ける通信ルートのうち、入力した隣接グループ情報が示す他のグループであって、グループ内端末装置が共有情報を送信すべき相手の端末装置が属する他のグループを判別し、CPU911などの処理装置が、判別した上記他のグループを示す情報を、送信先グループ情報として出力する送信先グループ判別工程と、
CPU911などの処理装置が、通知先情報と送信先グループ判別工程でCPU911などの処理装置が出力した送信先グループ情報とグループ隣接端末記憶工程で磁気ディスク装置920などの記憶装置が記憶した上記隣接端末情報とを入力し、CPU911などの処理装置が、入力した通知先情報と入力した送信先グループ情報と入力した隣接端末情報とに基づいて、通信ルートのうち、グループ内端末装置が共有情報を送信すべき相手の端末装置を判別し、CPU911などの処理装置が、判別した通信端末装置を示す情報を、送信先端末情報として出力する送信先端末判別工程と、
CPU911などの処理装置が、上記送信先端末判別工程でCPU911などの処理装置が出力した送信先端末情報を入力し、CPU911などの処理装置が、上記グループ内端末装置に対して、上記送信先端末情報を通知する送信先端末通知工程と、
を有することを特徴とする。
この実施の形態における通信管理方法によれば、アドホック通信ネットワークにより通信する多数の端末装置を複数の端末グループに分け、それぞれの端末グループをリーダ端末装置が管理し、発信元端末装置から通知先端末装置に到る多数のホップを通る通信ルートのうち、リーダ端末装置101zが管理する端末グループ801を通る部分についての通信ルートである、グループ内通信ルートを、送信先端末通知工程でCPU911などの処理装置が判別するので、通信ルートをホップ単位で探すよりも、やり取りしなければならない情報量が少なくて済み、迅速に通信ルートを確立できるという効果を奏する。
以上のように、共有情報の更新処理において、なんらかの遅延要因により処理が遅れて時機を逸した場合に、更新を断念する。これにより、情報を共有すべき他の端末装置が記憶した共有情報は更新されず、古い情報を保持したままとなる。
しかし、遅延の原因が通信ルートを確立できないことによるものである場合、システム内で送受信しようとしている情報量がシステムの容量を超えている場合が多い。そこで、更新を断念することにより、システム全体の通信チャネルに余裕が生まれ、次回の更新を時刻どおりに行うことが可能になる。
このように、共有情報を定期的に更新し、離れた端末装置が有している共有情報を最新のものに保つ必要がある場合において、更新の有効性を検証して、有効でない場合には更新を断念することにより、一時的に情報の最新性は失われるものの、システム全体としては、逆に、情報の最新性を確保できるようになる。
この実施の形態では、更新の有効性を検証するタイミングとして、開始許容時刻を設けている。開始許容時刻において、端末装置がルート確立要求情報を送信済か否かおよびリーダ端末装置が通信ルートを確立できているか否かに基づいて、今回の更新が有効であるか否かを判断する。
しかし、更新の有効性を検証するタイミングは、これに限るものではない。例えば、共有情報の送信を完了すべき時刻において、発信元端末装置が共有情報の送信を完了しているか否かに基づいて、更新の有効性を判断し、共有情報の送信を完了していない場合でも、通信ルートを解放するように構成してもよい。
あるいは、共有情報の送信を完了すべき時刻から逆算して、現在時刻において送信すべき共有情報の何%を送信完了していなければならないかを算出し、算出した割合の送信が完了していない場合には、送信を中断し、通信ルートを解放するように構成してもよい。
完了しているべき共有情報の送信済割合は、あらかじめ計算しておいたものを、発信元端末装置の属性テーブル記憶部140が磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて記憶しておき、発信元端末装置のルーティング制御部120が送信を続行するか中断するかを判断することとしてもよい。
あるいは、リーダ端末装置101zのルーティング制御部120zが、CPU911などの処理装置を用いて計算し、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、通信ルートを構成するグループ内端末装置に通知しておいて、通信ルートを構成する端末装置が、CPU911などの処理装置を用いて、それぞれ判断することとしてもよい。
あるいは、発信元端末装置の属する端末グループを管理するリーダ端末装置101zが、共有情報の何割が送信されたかを示す情報を収集し、収集した情報に基づいて、判断することとしてもよい。
この実施の形態における通信システム800は、アドホック通信ネットワークにより、端末装置が情報を共有するシステムであり、アドホックネットワーク情報共有装置ともいう。
この実施の形態におけるアドホックネットワーク情報共有装置は、アドホックネットワークにより通信を行う複数の端末装置(無線機)が所属する端末グループが複数存在し、これらがグループ単位で移動し、同一、あるいは異なる端末グループに属する端末装置間が、一定周期で情報をプッシュ型で更新する事により、同一の情報を同期して共有する分散システムである。
この実施の形態におけるアドホックネットワーク情報共有装置において、端末グループを管理するリーダ端末装置は、所属する全ての端末装置の構成と、分散システム内で共有する全ての共有情報に関する情報共有属性とを保持する保持部(ルーティングテーブル記憶部130z、属性総合テーブル記憶部140z)を備える。
各端末装置は、情報共有を行うためのルーティング情報を、所属する端末グループのリーダ端末装置に報告する通知部(隣接端末通知部121)を備える。
リーダ端末装置は、各端末から収集するルーティング情報と、情報共有属性とに基づいて、情報共有スケジュールを決定し、各端末に指示する制御部(ルーティング制御部120z)を備える。
各端末装置は、情報共有スケジュールに基づいて、端末グループ内の全ての端末装置間のルートを確立するために行うルーティング制御部120、及び同じく各端末装置が行うルーティング制御により、隣接端末装置が他の端末グループに属すると判断した場合は、その隣接端末装置より先のルーティング制御を行わない事により、情報共有が必要なタイミングでのみ、限定的なルーティングを行い、各端末が保持するルーティング管理情報と通信量を削減し、かつ実行中の情報更新の破棄を抑制することを特徴とするルーティング制御部120を備える。
リーダ端末装置及び端末装置は、情報共有の開始、あるいは実施のための通信中に、端末グループの移動により発生する通信コスト(端末間のホップ数)増加による情報共有の処理時間の遅延が、予め情報共有属性に規定されている時間を超える場合には情報共有処理を破棄し、また有効な場合には処理を継続する事により、無駄な通信によるルーティングの占有を回避する更新情報の有効性分析部を備える。
実施の形態2.
実施の形態2について、図27〜図29を用いて説明する。
この実施の形態における通信システム800の全体構成、リーダ端末装置101z〜104z及びそれ以外の端末装置101a〜104dの構成は、実施の形態1で説明したものと同様なので、ここでは説明を省略する。
この実施の形態では、確立した通信ルートが、端末装置の位置関係の変化などにより切断した場合の動作について詳しく説明する。
実施の形態1で説明したように、端末装置101a〜104zは移動するので、端末装置間の距離が変動し、通信装置915が直接通信できる範囲外にいってしまうことがある。
そのため、通信ルートを確立する前に、リーダ端末装置101z〜104zが、管理する端末グループ内の隣接端末情報を収集し、そのときの位置関係に最適の通信ルートを確立する。
しかし、通信ルート確立後も端末装置が移動を続けているので、通信が終了する前に、通信できていた端末装置の間の通信ができなくなり、通信ルートを構成するホップが切断する場合がある。
図27は、この実施の形態における端末装置101aが情報共有プロトコルt08により共有情報を転送する転送処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
この図に示した2つの端末装置は、左が送信側、右が受信側で、情報共有プロトコルt08による通信ルートの1つのホップを構成している。
S81において、送信側端末装置の送受信部110は、CPU911などの処理装置を用いて、送信すべき共有情報があるか否かを判断する。
あると判断した場合には、S82へ進む。
ないと判断した場合には、S83へ進む。
S82において、送信側端末装置の送受信部110は、通信装置915を用いて、送信先端末情報によって示される受信側端末装置に対して、共有情報を送信する。
S83において、送信側端末装置の送受信部110は、通信装置915を用いて、送信先端末情報によって示される受信側端末装置に対して、空の情報を送信する。
S84において、受信側端末装置の送受信部110は、通信装置915を用いて、S82で送信側端末装置が送信した共有情報およびS83で送信側端末装置が送信した空の情報のいずれかを受信する。
正常に受信した場合には、S85へ進む。
受信しなかった場合には、S87へ進む。
S85において、受信側端末装置の送受信部110は、通信装置915を用いて、送信側端末装置に対して、送信された情報を正常に受信したことを示す受領情報を送信する。
S86において、送信側端末装置の送受信部110は、通信装置915を用いて、S85で受信側端末装置が送信した受領情報を受信する。
正常に受信した場合には、S81に戻る。
受信しなかった場合には、S87へ進む。
S87及びS88は、送信側・受信側に共通する処理である。
S87において、送受信部110は、CPU911などの処理装置を用いて、通信が切断したと判断する。
S88において、送受信部110は、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、属する端末グループを管理するリーダ端末装置に対して、ルート切断情報を送信する。
S89において、リーダ端末装置のルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、端末装置が送信したルート切断情報を受信する。
情報共有プロトコルt08による通信は、確立された通信ルートを用いるので、使用するスロットが定まっていて、決まったタイミングで送信が繰り返される。
送信側は、送るべき情報があってもなくても、なんらかの情報を送信するので、受信側がこれを受信しなければ通信が切断したものと判断する。
また、受信側からの受領情報が来なければ、送信側でも通信が切断したものと判断する。
通信が切断したと判断した場合には、ルート切断をリーダ端末装置に報告する。
リーダ端末装置のルーティング制御部120zは、グループ内端末装置からのルート切断情報を受信したことをもって、通信ルートが切断したと判断する。グループ内端末装置からのルート切断情報を受信しなければ、ルーティング制御部120zは、通信ルートが維持されていると判断する。ルーティング制御部120zは、ルート維持判断部の一例である。
なお、このルート切断検出方式は一例であり、他の方式で切断を検出してもよい。
図28は、この実施の形態におけるリーダ端末装置が切断した通信ルートを再確立するルート再確立処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
S89において、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、ルート切断情報を受信する。上述したように、ルート切断情報は切断を検出したグループ内端末装置から、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により送信されてくる。また、後述するように、グループ間通信ルートにおける前後の端末グループを管理するリーダ端末装置から、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により送信されてくる場合もある。
ルーティング制御部120zは、ルート切断取得部の一例である。
なお、グループ間通信ルートにおいて、発信元グループ側の隣接グループを「入口側グループ」、通知先グループ側の隣接グループを「出口側グループ」と呼ぶ。
S90において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、切断位置を判断する。切断位置の送信側端末装置と受信側端末装置とがともにグループ内端末装置である場合を「グループ内での切断」と呼ぶ。送信側端末装置がグループ内端末装置で、受信側端末装置が隣接グループに属する場合を「出口側グループ間での切断」と呼ぶ。受信側端末装置がグループ内端末装置で、送信側端末装置が隣接グループに属する場合を「入口側グループ間での切断」と呼ぶ。
なお、S89で隣接グループのリーダ端末装置からルート切断情報を受信した場合は、入口側グループから受信した場合は「入口側グループ間での切断」、出口側グループから受信した場合は「出口側グループ間での切断」と判断する。
入口側グループ間での切断の場合は、S91へ進む。
グループ内での切断の場合は、S92へ進む。
出口側グループ間での切断の場合は、S94へ進む。
S91において、リーダ端末装置は、グループ内端末装置が持っている(転送中の)共有情報を送信した後、通信ルートを解放する。
これは、切断地点より後の端末装置から通知先端末装置までの通信ルートは存在しているので、いま持っている共有情報を通知先端末装置まで届けることができるからできる。
その後通信が再開されるか否かは不明なので、別ルートから通信が再開される場合や、他の通信ルートを確立するために、通信ルートを解放する。
具体的には、ルーティング制御部120zが、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、グループ内端末装置に送信先端末情報を送信し、ルーティングテーブル記憶部130が、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、記憶したグループ内通信ルート情報を更新する。
S92において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、グループ内通信ルートの修復を試みる。
グループ内通信ルートの再構築に成功した場合は、S93へ進む。
グループ内通信ルートを再構築に失敗した場合は、S94へ進む。
S93において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、再構築したグループ内通信ルートをすぐに確立し、通信を再開する。
具体的には、ルーティング制御部120zが、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、グループ内端末装置に送信先端末情報を送信し、ルーティングテーブル記憶部130が、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、記憶したグループ内通信ルート情報を更新する。
この場合、他の端末グループのリーダ端末装置は、切断したことを知らず、そのまま通信を続けることになる。
S94において、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、入口側グループを管理するリーダ端末装置と出口側グループを管理するリーダ端末装置とに対して、ルート切断情報を送信する。
なお、出口側グループ間での切断の場合は、入口側グループを管理するリーダ端末装置だけにルート切断情報を送信する。出口側グループを管理するリーダ端末装置は、既に切断を知っているので、通知する必要がないからである。
S95において、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、隣接グループを管理するリーダ端末装置に対して、ルート確立要求情報を送信する。
S96において、ルーティング制御部120z(ルート確立成否判断部225)は、CPU911などの処理装置を用いて、属性テーブル記憶部140が記憶した共有属性情報550から、終了許容時刻を算出する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、算出した終了許容時刻を過ぎたか否かを判断する。
終了許容時刻を過ぎたと判断した場合には、S99へ進む。
まだ過ぎていないと判断した場合には、S97へ進む。
S97において、ルーティング制御部120z(ルート確立成否判断部225)は、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、S95で送信したルート確立要求情報に対する応答として、S95でルート確立要求情報を送信した相手のリーダ端末装置から、ルート確立結果情報を受信する。
ルート確立結果が成功なら、S98で、ルーティング制御部120zがグループ内ルートを再構築し、これも成功なら、通信を再開する。
それ以外の場合は、S96に戻る。
S99において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、グループ内通信ルートを解放する。
具体的には、ルーティング制御部120zが、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、グループ内端末装置に送信先端末情報を送信し、ルーティングテーブル記憶部130が、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、記憶したグループ内通信ルート情報を更新する。
次に、特殊なケースとして、グループ間での切断であって、両端末グループをつなぐパスが他にもある場合について説明する。
図29は、この実施の形態におけるルート再確立処理によって再確立される通信ルートを示す図である。
発信元端末装置「m13−1」から通知先端末装置「m4−2」までの通信ルートとして、端末装置「m6−1」から端末装置「m7−1」へのホップを含む通信ルートが確立されていたものとし、端末装置「m6−1」と端末装置「m7−1」との間で通信が切断した場合について説明する。
端末グループ「m6」側では、端末装置「m6−1」が切断を検出する。
端末装置「m6−1」は、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、端末グループパス切断通知(ルート切断情報)を、リーダ端末「m6−0」に送信し、ルートが切断されたことを通知する。
リーダ端末装置「m6−0」は、代替ルート分析処理を実行する。代替ルート分析処理では、ルーティング制御部120zが、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティングテーブル記憶部130zが記憶したルーティングテーブルを検索し、同じグループ間通信ルートを維持できないかを判別する。そのため、端末グループ「m7」につながる別ルートを探す。
ルーティングテーブル記憶部130zは、CPU911などの処理装置を用いて、隣接端末情報から「m7」というグループ識別子を有しているものを検索する。その結果、ルーティングテーブル記憶部130zは「m7−2」を発見し、対応する端末識別子から端末装置「m6−3」を出口端末装置とすれば、端末グループ「m7」につながる通信ルートを確立できることを判別する。
なお、切断を検出した時点で、ルート検索処理を行い、ルーティングテーブル記憶部130が記憶した情報をあらかじめ最新のものにしておくほうが好ましい。
リーダ端末装置「m6−0」のルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、グループ内通信ルートを再構築し、端末装置「m7−2」に到る通信ルートを確立できるか判断する。
端末装置「m7−2」に到る通信ルートを確立できると判断した場合、リーダ端末装置「m6−0」は、リーダ端末装置「m7−0」に対して、端末装置「m6−3」と端末装置「m7−2」との間のパスを使って、ルートを再構築することを要求する。
リーダ端末装置「m6−0」は、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、リーダ端末装置「m7−0」に対して、ルート再構築を要求する端末グループパス再接続要求情報を送信する。
リーダ端末装置「m6−0」は端末グループ「m7」内の端末装置の位置関係を知らないので、リーダ端末装置「m6−0」は、端末グループ間ルーティングプロトコルt09において、リーダ端末装置「m7」を宛先とする端末グループパス再接続要求情報の送信ルートとして、端末装置「m7−2」までの転送ルートを指定して、送信する。
すなわち、リーダ端末装置「m6−0」は、自己が直接通信できる端末装置に対して、端末グループパス再接続要求情報とその先の転送ルートを示す情報とを送信する。これを受信した端末装置は、通信装置915を用いて、受信した転送ルート情報にしたがい、端末グループパス再接続要求情報とその先の転送ルート情報とを送信する。
端末グループパス再接続要求情報は、何回か転送されたのち、端末装置「m6−3」に到達する。端末装置「m6−3」は、通信装置915を用いて、転送ルート情報にしたがい、端末装置「m7−2」に対して、端末グループパス再接続要求情報を送信する。
転送ルート情報には、端末装置「m7−2」から先の転送ルートの指示は含まれていないが、端末装置「m7−2」は、自己の属する端末グループ「m7」のリーダ端末装置「m7−0」に宛てた情報を転送すべき転送先を知っているので、通信装置915を用いて、自らが記憶した情報に基づいて、端末グループパス再接続要求情報を転送する。
端末グループ「m7」側では、端末装置「m7−1」が切断を検出する。
端末装置「m7−1」は、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、端末グループパス切断通知(ルート切断情報)を、リーダ端末「m7−0」に送信し、ルートが切断されたことを通知する。
リーダ端末装置「m7−0」は、切断された通信ルート上に存在する端末装置に対して、共有情報を転送したのち、通信ルートを解放するよう指示する。
リーダ端末装置「m7−0」は、リーダ端末装置「m6−0」が送信してきた端末グループパス再接続要求情報を受信する。
リーダ端末装置「m7−0」は、端末装置「m7−1」からの報告により、既にルートが切断されたことを知っており、切断したルートについての端末グループパス再接続要求情報を受信したので、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、新たなグループ内通信ルートの確立が可能か否かを判断する。
新たに確立しようとするグループ内通信ルートの起点は、端末装置「m7−2」である。これは、リーダ端末装置「m6−0」のルーティング制御部120zが判断したものであり、端末グループパス再接続要求情報のなかにそのことを示す情報を含めて、リーダ端末装置「m6−0」のルーティング制御部120zが生成し、リーダ端末装置「m7−0」に送信してくる。
なお、リーダ端末装置「m7−0」のルーティング制御部120zは、端末グループパス再接続要求情報が送信されてきた転送ルートに基づいて、新たに確立しようとするグループ内通信ルートの起点が、端末装置「m7−2」であることを判断してもよい。その場合、リーダ端末装置「m6−0」は、端末グループパス再接続要求情報のなかに、そのことを示す情報を含めなくてよい。
リーダ端末装置「m7−0」は、新たに確立しようとするグループ内通信ルートの確立が可能であると判断した場合、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、リーダ端末装置「m6−0」に対して、確立成功を通知する情報を送信する。また、リーダ端末装置「m7−0」は、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、グループ内端末装置に対して、新たな通信ルートを指示する情報を送信する。
リーダ端末装置「m6−0」は、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、リーダ端末装置「m7−0」からの通知を受信する。
リーダ端末装置「m6−0」は、CPU911などの処理装置を用いて、受信した通知に基づいて、リーダ端末装置「m7−0」が通信ルートの確立に成功したか否かを判断する。
成功したと判断した場合、リーダ端末装置「m6−0」は、新たなグループ内通信ルートを確立し、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、グループ内端末装置に対して、新たな通信ルートを指示する情報を送信する。これにより、通信が再開される。
ルート切断時、切断した通信ルート上の端末装置「m6−1」「m6−2」は、転送途中の共有情報を記憶している。
リーダ端末装置「m6−0」は、端末装置「m6−1」から端末グループパス切断通知を受けて、ルート切断を把握した時点で、切断した通信ルート上のグループ内端末装置に対して、現在記憶している共有情報を保持したまま待機することを指示する情報を、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により送信する。
通信ルートが再確立された時点で、端末装置「m6−2」は、新たな通信ルートにも含まれることとなったので、新たな通信ルートにより、保持していた共有情報を送信するところから処理を再開する。
これにより、ルート切断により失われる共有情報が最小限で済み、共有情報の再送によるロスが少なくて済む。
また、端末装置「m6−1」は、新たな通信ルートに含まれないこととなったので、保持していた共有情報を廃棄する。
あるいは、新たに確立した通信ルート上の端末装置(例えば、端末装置「m6−3」)に対して、保持していた共有情報を転送してもよい。
このように、通信ルート変更に伴って、共有情報のイレギュラーな転送をすれば、ルート切断により失われる共有情報が最小限で済み、共有情報の再送によるロスが少なくて済む。
このようなイレギュラーな転送も、リーダ端末装置「m6−0」のルーティング制御部120zが、CPU911などの処理装置を用いて必要か否かを判断し、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、グループ内端末装置に指示する情報を送信する。
端末装置は、リーダ端末装置からの指示にしたがって情報を転送するので、その転送が通常の通信ルートによるものか、イレギュラーなものかを判別する必要はない。
このように、グループ間での切断の場合、まず切断位置の両側の端末グループ間で、リーダ端末装置が別ルートを再確立できないかを試みる。これにより、他の端末グループを管理するリーダ端末装置は、通信ルートが切断したことを知らず、そのまま通信を続けることができる。
なお、切断位置の通知先側の端末グループ(この例では「m7」)を管理するリーダ端末装置は、切断したグループとの間に別ルートがない場合、ルーティングテーブル記憶部130zが、CPU911などの処理装置を用いて、記憶した隣接端末情報に基づいてそのことを判断し、ルーティング制御部120zが、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、更に通知先側の端末グループ(この例では「m8」)を管理するリーダ端末装置に対して、ルート切断情報を送信する。
また、切断したグループとの間に別ルートがあると判断した場合は、ルーティング制御部120zが端末グループパス再接続要求情報を受信するのを待つ。ある程度待っても端末グループパス再接続要求情報を受信しない場合、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、更に通知先側の端末グループ(この例では「m8」)を管理するリーダ端末装置に対して、ルート切断情報を送信する。
切断位置の発信元側の端末グループ(この例では「m6」)を管理するリーダ端末装置は、グループ内通信ルートが確立できないなどの理由により、端末グループパス再接続要求情報を送信しない場合には、切断位置の通知先側の端末グループ(この例では「m7」)を管理するリーダ端末装置に対して、再接続要求をしないことを通知する情報を送信するほうが好ましい。そうすれば、切断位置の通知先側の端末グループ(この例では「m7」)を管理するリーダ端末装置が、端末グループパス再接続要求情報を待つことなく、更に通知先側の端末グループ(この例では「m8」)を管理するリーダ端末装置に対して、ルート切断情報を送信することができる。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101z(管理装置)は、更に、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、確立した通信ルートによる通信を終了すべき時刻を示す情報を終了許容時刻情報として記憶する終了許容時刻記憶部145と、
CPU911などの処理装置を用いて、既に確立した通信ルートのうち他のリーダ端末装置が管理する他の端末グループ(グループ)に属する端末装置(通信端末装置)が共有情報(所定の情報)を送信すべき相手の端末装置と通信できなくなったことを示す情報を、他のリーダ端末装置から取得し、CPU911などの処理装置を用いて、取得した上記情報をルート切断情報として出力するルート切断取得部(ルーティング制御部120z)とを有し、
グループ間ルート確立要求通知部233は、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、ルート切断取得部(ルーティング制御部120z)がルート切断情報を出力した場合に、入力した隣接グループ情報が示す他の端末グループを管理する他の管理装置に対して、切断した通信ルートの再確立を要求するグループ間ルート確立要求情報を通知し、
ルート確立成否判断部225は、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、ルート切断取得部(ルーティング制御部120z)がルート切断情報を出力した場合に、終了許容時刻記憶部145が記憶した終了許容時刻情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力した終了許容時刻情報が示す時刻までに、他のリーダ端末装置が通信ルートの確立に成功したと送信先グループ判別部223が判断しなかった場合に、通信ルートの確立に失敗したと判断することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、確立した通信ルートのうち、自己が管理する部分以外の部分で通信が切断した場合に、そのことを検出したリーダ端末装置からの通知を受けて、通信ルートの再確立をするので、リーダ端末装置101zは、管理する端末グループ内の外でどのような通信ルートが構成されているかを知る必要がなく、最小限の情報交換で、通信ルートを再確立できるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、ルート再確立処理において、ルート確立成否判断部225が、終了許容時刻を過ぎたか否かを判断し、終了許容時刻を過ぎた場合には、ルート再確立を断念するので、無駄な送信を減らし、通信ルートが確立しやすくなるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101z(管理装置)は、更に、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、確立した通信ルートによる通信を終了すべき時刻を示す情報を終了許容時刻情報として記憶する終了許容時刻記憶部145と、
CPU911などの処理装置を用いて、既に確立した通信ルートのうち、グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の端末装置と通信できるか否かを判断するルート維持判断部(ルーティング制御部120z)とを有し、
送信先端末判別部224は、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、グループ内端末装置が共有情報(所定の情報)を送信すべき相手の端末装置(通信端末装置)と通信できないとルート維持判断部(ルーティング制御部120z)が判断した場合に、通信ルートを再設定し、CPU911などの処理装置を用いて、再設定した通信ルートにおいて、グループ内端末装置が共有情報を送信すべき相手の端末装置を判別し、
ルート確立成否判断部225は、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の端末装置と通信できないと上記ルート維持判断部(ルーティング制御部120z)が判断した場合に、終了許容時刻記憶部145が記憶した終了許容時刻情報を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力した終了許容時刻情報が示す時刻までに、上記送信先端末判別部224が通信ルートを再設定できなかった場合に、通信ルートの確立に失敗したと判断することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、確立した通信ルートのうち、自己が管理する部分で通信が切断した場合に、ルート維持判断部がそのことを検出し、通信ルートの再確立をするので、リーダ端末装置101zは、管理する端末グループ内の外でどのような通信ルートが構成されているかを知る必要がなく、最小限の情報交換で、通信ルートを再確立できるという効果を奏する。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、ルート再確立処理において、ルート確立成否判断部225が、終了許容時刻を過ぎたか否かを判断し、終了許容時刻を過ぎた場合には、ルート再確立を断念するので、無駄な送信を減らし、通信ルートが確立しやすくなるという効果を奏する。
この実施の形態におけるアドホックネットワーク情報共有装置(通信システム800)は、ルーティングの再確立において、同じ端末グループ内の全ての端末装置のなかから、同じ隣接する端末グループに属する端末装置とのルートを確立することにより、端末グループのルーティングは変更せず切断されたルート以外は再利用し、この間、リーダ端末装置が破棄されるルーティングの途中の端末装置が保持している共有情報について、予め情報共有属性に規定されている時間を超える場合には情報共有処理の破棄、また有効な場合には処理の継続を決定することにより、無駄なルートの占有回避を特徴とする。
実施の形態3.
実施の形態3について、図30〜図33を用いて説明する。
この実施の形態における通信システム800の全体構成、リーダ端末装置101z〜104zを除く端末装置101a〜104dの構成は、実施の形態1で説明したものと同様なので、ここでは説明を省略する。
この実施の形態では、通信ルート確立時に通信ルートの優先度を考慮して、重要な通信に用いる通信ルートを優先的に確立する構成について説明する。
図30は、この実施の形態におけるリーダ端末装置101zの機能ブロックの構成の一例を示すブロック構成図である。
なお、実施の形態1で説明したリーダ端末装置101zの機能ブロックと同様のブロックについては、同一の符号を付し、説明を省略する。
また、リーダ端末装置102z〜104zのブロック構成は、リーダ端末装置101zと同様なので、ここでは説明を省略する。
リーダ端末装置101zは、更に、情報共有優先度分析部170を有する。
情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、属性総合テーブル記憶部140zが記憶した情報に基づいて、通信ルートの優先度を分析する。情報共有優先度分析部170が分析した通信ルートの優先度に基づいて、ルーティング制御部120zが通信ルートを確立する。
図31は、この実施の形態における属性総合テーブル記憶部140zが記憶する共有属性情報550の一例を示す図である。
なお、実施の形態1で説明した共有属性情報550と共有する情報については、同一の符号を付し、ここでは説明を省略する。
属性総合テーブル記憶部140zは、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、更に、優先度577を記憶する。
属性総合テーブル記憶部140zは、ルート優先度記憶部の一例である。
優先度577は、その共有情報を送信する通信ルートの優先度を示す情報である。例えば、優先度577は数値を示す情報であり、小さい値ほど優先度が高いことを意味する。
優先度577は、共有情報を共有する複数の端末装置において、それぞれの端末装置が保持している共有情報が一致していなければならない度合いに基づいて、あらかじめ定め、属性総合テーブル記憶部140zに記憶させておく。
共有情報には、それぞれの重要度により、常に一致している必要があるものと、更新に多少の時差があってもよいものとが存在する。そこで、常に一致している必要がある共有情報は優先度を高く設定し、更新に時差があってもよい共有情報は優先度を低く設定しておく。
通信ルートの確立時において、発信元端末装置から通知先端末装置に到る通信ルートが存在しても、既に確立された他の通信ルートがスロットを使用しているため、通信ルートが確立できない場合がある。
この実施の形態の通信システム800では、新たに確立しようとする通信ルートの優先度と、既に確立された通信ルートの優先度とを比較し、新たに確立しようとする通信ルートよりも優先度が低い通信ルートを強制的に切断することにより、優先度の高い通信ルートを確立する。
これにより、優先度の高い通信ルートは確実に確立されるので、優先度の高い共有情報は、更新周期ごとに確実に更新され、常に一致する。これに対し、優先度の低い通信ルートは強制的に切断されてしまうので、優先度の低い共有情報は、必ずしも更新されるとは限らず、更新に時差が生じる場合がある。
なお、この例では、優先度577の数値が小さいほど優先度が高いこととし、共有情報間の優先度の高低は常に一定である。
しかし、例えば、優先度577は共有情報の更新が遅れてもよい最大の時間を示す情報であってもよい。その場合、情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、前回更新に成功した時刻からの経過時間を求め、優先度577が示す時間と比較して、今回の更新を行う必要性の高さを判断する。情報共有優先度分析部170は、判断結果に基づいて通信ルートの優先度を示す情報を出力し、ルーティング制御部120zは、情報共有優先度分析部170が出力した優先度に基づいて、どの通信ルートを切断するかを判断する。
図32は、この実施の形態におけるルーティング制御部120zがグループ内通信ルートを再構築するルート再構築処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
この処理は、図20のS35や図21のS45に該当する処理である。
ST1において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、確立済の通信ルートを維持したまま、新たな通信ルートの確立を試みる。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティングテーブル記憶部130zが記憶した隣接端末情報と、ルーティングテーブル記憶部130zが記憶したグループ内通信ルート情報とを入力する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、入力した隣接端末情報に基づいて、新たに確立しようとするグループ内通信ルートを算出する。
このとき、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、入力したグループ内通信ルート情報に基づいて、確立済の通信ルートと衝突しないように、グループ内通信ルートを算出する。
グループ内通信ルートの算出に成功した場合、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、確立成功と判断する。
グループ内通信ルートの算出に失敗した場合は、ST2へ進む。
ST2において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、確立済の通信ルートのうち、優先度の低いものを抽出する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、ST1で入力したグループ内通信ルート情報に基づいて、確立済の通信ルートのルート識別子を算出する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、算出したルート識別子と確立しようとしている通信ルートのルート識別子とを、情報共有優先度分析部170に対して出力する。
情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティング制御部120zが出力したルート識別子を入力する。
情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、属性総合テーブル記憶部140zが記憶した共有属性情報550のうちから、入力したルート識別子と同一の共有情報識別子を有する共有属性情報550を取得する。
情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、取得した共有属性情報550に基づいて、通信ルートの優先度を算出する。
情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、算出した通信ルートの優先度を、ルーティング制御部120zに対して出力する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、情報共有優先度分析部170が出力した通信ルートの優先度を入力する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、入力した優先度に基づいて、新たに確立しようとしている通信ルートよりも優先度が低い通信ルートを抽出する。
新たに確立しようとしている通信ルートよりも優先度が低い通信ルートがない場合、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、解放待ち(確立失敗)と判断する。
新たに確立しようとしていう通信ルートよりも優先度が低い通信ルートがある場合、ST3へ進む。
ST3において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、ST2で抽出した通信ルートを全部解放した場合に、新たな通信ルートが確立できるかを試みる。
ルーティング制御部120は、CPU911などの処理装置を用いて、ST1と同様に、新たに確立しようとするグループ内通信ルートを算出する。
このとき、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、入力したグループ内通信ルート情報に基づいて、確立済の通信ルートのうち、新たに確立しようとしている通信ルートの優先度以上の優先度を有する通信ルートと衝突しないように、グループ内通信ルートを算出する。
グループ内通信ルートの算出に成功した場合、ST4へ進む。
グループ内通信ルートの算出に失敗した場合、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、解放待ち(確立失敗)と判断する。
ST4において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、ST2で抽出した通信ルートをできるだけ再確立する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、ST2で抽出した通信ルートを、優先度の高い順に並べ替える。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、並べ替えた通信ルートを、優先度の高い通信ルートから順に、ST3で新たに確立した通信ルートも含む確立済の通信ルートと衝突しないように算出する。
優先度の低い通信ルートをすべて再確立でき、解放しなければならない通信ルートが存在しない場合、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、確立成功と判断する。
優先度の低い通信ルートのなかに再確立できないものがあり、一部の通信ルートを解放しなければ、新たな通信ルートを確立できない場合、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、確立可能と判断する。
このように、この実施の形態におけるルーティング制御部120zは、グループ内ルートの再構築に際して、「確立成功」と「確立失敗」のほかに、優先度の低い通信ルートを解放すれば通信ルートを確立できることを示す「確立可能」という3つの状態を判別する。
判別した結果を示す情報は、例えば、グループ間ルート確立要求情報を送信してきた隣接グループのリーダ端末装置に対して送信するグループ間ルート確立結果情報に含めて、ルーティング制御部120zが送信する。
発信元端末装置を管理するリーダ端末装置は、複数のグループ間通信ルートが発見された場合には、すべてのグループ内通信ルートが「確立成功」であるものがあれば、それを選択する。すべてのグループ内通信ルートが「確立成功」であるものがなければ、グループ内通信ルートが「確立可能」であるものを含む通信ルートを選択する。
発信元端末装置を管理するリーダ端末装置は、選択した通信ルートを確立するグループ間ルート確立指示情報を送信し、各リーダ端末装置が通信ルートを確立する。
こうして、新たな通信ルートが確立する。
新たな通信ルートの確立に際し、優先度の低い通信ルートを解放する必要がある場合、リーダ端末装置は、通信ルートが切断した場合と同様に、解放する通信ルートの発信元側・通知先側双方の端末グループを管理するリーダ端末装置に対して、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、ルート切断情報を送信する。
なお、発信元側に先にルート切断を通知し、可能であれば、グループ内の端末装置が保持している共有情報をすべて転送したあとで、通知先側にルート切断を通知することとしてもよい。
ルート切断情報を受信した他のリーダ端末装置は、実施の形態2で説明したのと同様の動作により、通信ルートの再確立を試みる。再確立ができれば、別ルートによる通信を再開する。再確立できない場合には、更新を断念する。
次に、解放すべき通信ルートを抽出する別の方式について説明する。
端末グループは、まとまって行動する単位であるから、同じ端末グループに属する端末装置は、比較的近くに位置し、グループ内通信ルートには、多数の迂回ルートがあることが多い。
これに対して、異なる端末グループは離れた場所に位置している場合があるので、隣接グループの境界端末装置に到るホップは比較的数が少なく、通信ルートを確立する際のボトルネックとなる場合が多い。
そこで、確立しようとしている通信ルートと同じ隣接グループに到る通信ルートを抽出し、解放すべき通信ルートの候補とすれば、すべての通信ルートを解放すべき通信ルートの候補とする場合よりも、計算量が少なくて済み、迅速に通信ルートを確立できる。
図33は、この実施の形態におけるルーティング制御部120zが解放すべき通信ルートの候補を抽出する解放候補抽出処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
なお、解放候補抽出処理は、図32のST2に代わるものである。
ST6において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、グループ間通信ルート情報に基づいて、通信ルートを確立しようとしている隣接グループと同じ隣接グループに到るグループ内通信ルートを抽出する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティングテーブル記憶部130zが記憶したグループ間通信ルート情報を入力する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、入力したグループ間通信ルート情報に基づいて、確立済の通信ルートが到る隣接グループのグループ識別子を算出する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、算出したグループ識別子と、新たに確立しようとしている通信ルートが到る隣接グループのグループ識別子とを比較して、同一のものを抽出する。
ST7において、情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、ST6で抽出した通信ルートの優先度を算出する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、抽出した通信ルートのルート識別子を出力する。
情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、ルーティング制御部120が出力したルート識別子を入力する。
情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、属性総合テーブル記憶部140zが記憶した共有属性情報550のうち、入力したルート識別子と同一の共有情報識別子を有する共有属性情報550を入力する。
情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、入力した共有属性情報550に基づいて、その通信ルートの優先度を算出する。
情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、算出した通信ルートの優先度を出力する。
ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、情報共有優先度分析部170が出力した通信ルートの優先度を入力する。
ST8において、情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、新たに確立しようとしている通信ルートの優先度を算出する。
なお、処理の詳細は、ST7と同様である。
ST9において、ルーティング制御部120zは、CPU911などの処理装置を用いて、ST7で情報共有優先度分析部170が算出した優先度と、ST8で情報共有優先度分析部170が算出した優先度とを比較して、新たに確立しようとしている通信ルートよりも優先度の低い通信ルートを抽出する。
このように、同じ隣接グループに到る通信ルートを抽出し、そのなかで、新たに確立しようとしている通信ルートよりも優先度の低い通信ルートを解放して、新たに確立しようとしている通信ルートを確立する。
これにより、新たな通信ルートを確立するために解放すべき通信ルートを迅速に求めることができる。
また、同じ隣接グループに到る通信ルートは、その先のグループ間通信ルートも重複している部分が多くある可能性が高い(少なくとも、次の隣接グループは共通である)。
グループ間通信ルートが重複している通信ルートを解放すれば、その端末グループ内だけでなく、他の端末グループ内のスロット不足も解消される。それぞれの端末グループで異なる通信ルートを解放する場合と比較して、解放する通信ルートが少なくて済む。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101z(管理装置)は、更に、
磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、グループ内通信ルート記憶部132z(確立済ルート記憶部)が記憶したグループ内通信ルート情報(確立済ルート情報)が示す通信ルートの優先度を示す情報を優先度577(ルート優先度情報)として記憶する属性総合テーブル記憶部140z(ルート優先度記憶部)を有し、
送信先端末判別部224は、更に、
CPU911などの処理装置を用いて、グループ内通信ルート情報が示す通信ルートによる通信と衝突しないように通信ルートを設定できない場合に、属性総合テーブル記憶部140z(ルート優先度記憶部)が記憶した優先度577を入力し、CPU911などの処理装置を用いて、入力した優先度577に基づいて、設定しようとしている通信ルートよりも優先度が低い通信ルートを判別し、CPU911などの処理装置を用いて、判別した通信ルート以外の通信ルートによる通信と衝突しないように通信ルートを設定し、CPU911などの処理装置を用いて、判別した通信ルート以外の通信ルートによる通信と衝突しないように通信ルートを設定できた場合に、判別した通信ルートを切断することを特徴とする。
この実施の形態におけるリーダ端末装置101zによれば、スロットの不足などで通信ルートを確立できない場合に、通信ルートの優先度に基づいて、優先度の低い通信ルートを切断し、優先度の高い通信ルートを優先的に確立するので、常に一致している必要がある共有情報が確実に更新されるという効果を奏する。
なお、情報共有優先度分析部170が、終了許容時刻記憶部145が記憶した終了許容時刻情報555に基づいて優先度を判断してもよい。
すなわち、ルーティング制御部120zがスロットの不足により通信ルートを確立できない場合、情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、終了許容時刻記憶部145が記憶した終了許容時刻情報555を入力する。
情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、入力した終了許容時刻情報555が示す終了許容時刻を過ぎたか否かを判断する。
終了許容時刻を過ぎたと判断した場合、情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、その通信ルートの優先度を最低と判断する。終了許容時刻を過ぎていないと判断した場合、情報共有優先度分析部170は、CPU911などの処理装置を用いて、属性総合テーブル記憶部140zが記憶した優先度577に基づいて、その通信ルートの優先度を判断する。
これにより、終了許容時刻を過ぎた通信ルートは、スロットに余裕がある場合にはそのまま維持され、共有情報が最後まで送信される。しかし、スロットが不足した場合にはすぐに解放され、他の通信ルートの確立を妨げない。
この実施の形態におけるアドホックネットワーク情報共有装置(通信システム800)は、1つの端末グループに新たな情報共有のためのルーティングが発生した場合に、そのグループ内に新たなルーティングを確立が出来なければ、既に利用している通信ルートの中で情報共有属性に登録されているものから優先度の低い情報共有を検索し、このルートを新たな情報共有のために利用するルーティング制御部120zを有することを特徴とする。
この実施の形態のリーダ端末装置101zは、グループ内通信ルート及びグループ間通信ルートを管理するとともに、確立した通信ルートの優先度を管理する。
従来のアドホック通信ネットワークには、端末装置が自律的に通信ルートを決定するものがある。
この実施の形態のリーダ端末装置101zは、グループ間通信ルートと確立した通信ルートの優先度だけを管理し、グループ内通信ルートは、グループ内端末装置が互いに情報を交換しあって、自律的に決定することとしてもよい。
あるいは、リーダ端末装置101zは、通信ルートの優先度だけを管理し、グループ内通信ルートとグループ間通信ルートは、端末装置が互いに情報を交換しあって、自律的に決定することとしてもよい。
実施の形態4.
実施の形態4について、図34〜図38を用いて説明する。
この実施の形態における通信システム800の全体構成、リーダ端末装置101z〜104z及びそれ以外の端末装置101a〜104dの構成は、実施の形態1で説明したものと同様なので、ここでは説明を省略する。
この実施の形態では、通信ルートが切断したあとで通信ルートを再確立した際、切断前に送信中だった共有情報が失われる可能性を低くすることにより、通信効率を高くする通信システム800について説明する。
図34は、この実施の形態におけるリーダ端末装置101zのグループ間通信ルート記憶部244が記憶するグループ間通信ルート情報の一例を示す図である。
なお、実施の形態1で説明した情報と共通する情報については、同一の符号を付し、説明を省略する。
この実施の形態におけるグループ間通信ルート記憶部244は、グループホップリスト522gとして、発信元端末装置が属する端末グループから通知先端末装置が属する端末グループまでのグループホップリストを記憶する。
この例において、「−」は、自己が管理する端末グループ(この例では「m13」)を示す。
例えば、通信ルート「if−11」は、端末グループ「m4」に属する発信元端末装置から始まり、自己が管理する端末グループ「m13」、端末グループ「m21」、端末グループ「m8」を通って(それぞれの端末グループに属する端末装置により中継されて)、端末グループ「m1」に属する通知先端末装置に到る。
図35は、この実施の形態における通信システム800が共有情報を転送する様子の一例を示す図である。
この例において、端末装置「m4−2」が発信元端末装置、端末装置「m21−3」が通知先端末装置であり、共有情報651を送信するための通信ルート「m4−2」→「m4−3」→「m4−6」→「m13−1」→「m13−2」→「m13−3」→「m13−7」→「m13−6」→「m21−0」→「m21−3」が確立されている。共有情報651は、11個の断片651a〜651kに分割されて送信される。
この図に示した時点において、共有情報651の断片のうち、断片651a,651bは、通知先端末装置「m21−3」に到着している。また、断片651kは、まだ発信元端末装置「m4−2」から送信されていない。
それ以外の断片651b〜651jは、発信元端末装置「m4−2」が既に送信しているが、通信ルートの途中にある端末装置が転送中であり、通知先端末装置「m21−3」には到着していない。
各端末装置には、管理するリーダ端末装置から転送先が指示されている。例えば、端末装置「m13−1」は、共有情報651の断片を端末装置「m13−2」に転送せよという指示を受けている。端末装置「m13−1」は、この指示にしたがって、共有情報651の断片を転送する。他の端末装置も同様にリーダ端末装置から指示された端末装置に共有情報を転送することにより、通信ルートが構成されている。
端末装置は、磁気ディスク装置920などの記憶装置を用いて、受信した共有情報を記憶する。端末装置は、受信した共有情報が自分宛てでない場合、リーダ端末装置からの指示にしたがって、通信装置915を用いて転送する。端末装置は、通信装置915を用いて、転送先の端末装置から、転送した共有情報を受領したことを示す受領情報を受信する。受領情報が届かなければ、ルート切断と判断して、リーダ端末装置に報告する。また、受領情報が再送要求を示している場合には、同じ共有情報を再送する。そのため、端末装置は、確かに受領したという受領情報を受信するまでの間、転送した共有情報を記憶している。その後、確かに受領したことを示す受領情報を受信すると、磁気ディスク装置920などの記憶装置に確保していた記憶領域を解放して、次に受信した共有情報などを記憶するための記憶領域とする。
したがって、端末装置は、転送中の共有情報を一時的に記憶しているが、次の端末装置が受領したら忘れてしまう。
例えば、端末装置「m13−6」は、共有情報の断片651dを記憶しているが、その前に受信して一時的に記憶していた断片651a〜651cは、この時点で記憶していない。
この状態で、端末装置「m13−3」と端末装置「m13−7」との間のルートが切断した場合を例にして説明する。
端末装置「m13−3」は、リーダ端末装置の指示にしたがい、端末装置「m13−7」に対して、断片651fを送信する。しかし、ルートが切断しているので、端末装置「m13−7」は断片651fを受信せず、ルート切断を検出する。
また、端末装置「m13−3」は、端末装置「m13−7」から受領情報を受信しない
ので、やはりルート切断を検出する。
端末装置「m13−3」及び端末装置「m13−7」は、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、リーダ端末装置「m13−0」に対して、ルート切断情報を送信する。
端末装置「m13−3」が送信したルート切断情報は、端末装置「m13−4」が中継して、リーダ端末装置「m13−0」に到達する。
端末装置「m13−7」が送信したルート切断情報は、端末装置「m13−6」→「m13−5」→「m13−4」の順に転送されて、リーダ端末装置「m13−0」に到達する。
リーダ端末装置「m13−0」は、ルート切断情報を受けて、グループ内通信ルートを再構築する。
一方、端末グループ「m13」に属するグループ内端末装置は、以下のように動作する。
端末装置「m13−6」は、リーダ端末装置に指示されたとおり、端末装置「m21−0」に対して送信できるので、そのまま断片651dを送信する。
端末装置「m13−7」も、同様に、端末装置「m13−6」に対して断片651eを送信する。
端末装置「m13−7」は、その後、送信すべき共有情報を受信しないので、リーダ端末装置からの指示を待つ。
端末装置「m13−6」も同様に、端末装置「m13−7」から受信した断片651eを端末装置「m21−0」に送信した後、リーダ端末装置からの指示を待つ。
一方、端末装置「m13−3」は、断片651fを送信できないので、次の断片651gを受領せず、端末装置「m13−2」に対する受領情報として、送信をしばらく待つように要求する情報を送信する。
端末装置「m13−2」は、リーダ端末装置からの指示にしたがって、端末装置「m13−3」に対して断片651gを送信するが、受領してもらえず、逆に送信を待つように要求されたので、端末装置「m13−1」が送信してきた断片651hを受領せず、同様に送信を待つよう要求する。
このように、送信を待つよう要求する情報が、通信ルートを逆に遡っていき、送信は一時停止する。ただし、送信を一時停止している端末装置やリーダ端末装置は、まだルートが切断したことは知らされない。
リーダ端末装置「m13−0」は、「m13−1」→「m13−0」→「m13−4」→「m13−5」→「m13−6」という通信ルートを確立できると判断し、通信ルートを切り替えて通信を続行する。
図36は、この実施の形態における通信システム800が共有情報651の転送を再開する様子の一例を示す図である。
リーダ端末装置「m13−0」は、CPU911などの処理装置を用いて、新しい通信ルートを算出し、通信装置915を用いて、端末グループ内ルーティングプロトコルt07により、グループ内端末装置に対して、新しい通信ルートを指示する情報を送信する。
リーダ端末装置「m13−0」は、新しい通信ルートを構成する端末装置「m13−1」「m13−0」「m13−4」「m13−5」「m13−6」に対して、共有情報651の送信先を指示する。
リーダ端末装置「m13−0」は、古い通信ルートを構成していた端末装置であって、新しい通信ルートから外れた端末装置「m13−2」「m13−3」「m13−7」に対しても、共有情報651の送信先を指示する。この図に示すように、共有情報の断片を保持している場合があるからである。
端末装置「m13−2」に対しては、共有情報651の送信先として、端末装置「m13−3」を指示する。
端末装置「m13−3」に対しては、共有情報651の送信先として、端末装置「m13−4」を指示する。
端末装置「m13−7」に対しては、共有情報651の送信先として、端末装置「m13−6」を指示する。
リーダ端末装置は、このように、共有情報が、新たな通信ルートを構成する端末装置に集まるように、送信先を算出し、端末装置に指示する。
これにより、共有情報651の断片は失われることなく、すべて通知先端末装置「m21−3」に到達する。
送信を一時停止していた端末装置「m4−6」に対しては、送信を再開した端末装置「m13−1」が送信再開を要求する情報を送信する。これは、通信ルートを逆に遡る形で、端末装置「m4−3」「m4−2」に伝えられ、すべての端末装置が送信を再開する。
次に、別のルートが切断した場合について、図35に戻って説明する。
この状態で、今度は、端末装置「m13−6」と端末装置「m21−0」との間のルートが切断した場合を説明する。
端末装置「m13−6」が切断を検出し、リーダ端末装置「m13−0」に報告する。端末装置「m21−0」も切断を検出し、リーダ端末装置に報告する(この場合、端末装置「m21−0」自身がリーダ端末装置なので、通信装置915を用いた送受信は行わないが、リーダ端末装置の内部で、端末装置としての機能を有するブロックから、管理装置としての機能を有するブロックに対して信号が伝達される)。
さきほどと同様、送信を待つよう要求する情報が、通信ルートを遡り、共有情報の送信が一時停止する。
その間に、リーダ端末装置「m13−0」は、代替ルートを検索する。リーダ端末装置「m13−0」は、ルーティングテーブル記憶部130が記憶した隣接端末情報に基づいて、端末グループ「m21」との間のホップが(切断したホップ以外に)存在せず、端末グループ「m21」はもはや隣接グループではないので、グループ間通信ルート「m4」→「m13」→「m21」を維持することができないと判断する。
そこで、リーダ端末装置「m13−0」は、入口側グループ「m4」を管理するリーダ端末装置「m4−0」に対して、通信ルートが切断したことを示すルート切断情報を送信する。また、それ以外の隣接グループを管理するリーダ端末装置に対して、ルート確立要求情報を送信する。
こうして、他の端末グループを管理するリーダ端末装置も通信ルートの切断を検知し、ルート再確立処理が始まる。
ルート再確立処理においては、通常のルート確立処理と同様に、グループ間通信ルート、グループ内通信ルートが検索・確立されるので、ここでは説明を省略する。
ただし、ルート再確立処理においては、複数の通信ルートが発見された場合に、どの通信ルートを選択するかを定めるやり方が異なるので、その点を説明する。
図37は、この実施の形態におけるグループ間通信ルートの一例を示す図である。
端末グループ「m1」に属する発信元端末装置から端末グループ「m5」に属する通知先端末装置までの通信ルートとして、グループ間通信ルート「m1」→「m2」→「m3」→「m4」→「m5」が確立され、共有情報が送信されていたところ、端末グループ「m4」と「m5」との間のホップが切断し、代替ルートを検索したとする。
この例において、グループ間通信ルートとして、「m1」→「m2」→「m3」→「m6」→「m7」→「m5」というルートAと、「m1」→「m2」→「m8」→「m9」→「m5」というルートBとの2つが発見されたとする。
各端末グループ内でのホップ数が同程度だとすると、通常のルート確立処理の場合、グループホップの数が少ないルートBを選択する。
しかし、ルート再確立処理の場合、転送中の共有情報を通信ルートの途中の各端末装置が有している。転送中の共有情報は、再確立された通信ルートを構成する端末装置に集められ、再確立された通信ルートを通って、通知先端末装置に届けられる。
ルートBを選択すると、端末グループ「m3」及び端末グループ「m4」に属する端末装置が一時記憶している共有情報が、端末グループ「m2」まで戻され、その後「m8」「m9」を通って「m5」に届けられることになる。
これに対し、ルートAを選択すると、端末グループ「m3」に属する端末装置が一時記憶している共有情報は、そのまま再確立された通信ルートにより送信でき、端末グループ「m4」に属する端末装置が一時記憶している共有情報も、端末グループ「m3」まで戻せば再確立された通信ルートに乗せることができるので、効率がよい。
そのため、ルート再確立処理では、通常のルート確立処理と異なり、ルートAを選択する。
そのような動作を実現するために、この実施の形態におけるリーダ端末装置が行うルート再確立処理の流れについて説明する。
図38は、この実施の形態におけるリーダ端末装置がグループ間ルートを再確立するルート再確立処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
S01において、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、出口側グループを管理するリーダ端末装置が送信してきたルート切断情報を受信する。
ルート切断情報は、通信ルートが切断したことを示す情報であり、通信ルートのルート識別子を含む。
S02において、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、隣接グループを管理するリーダ端末装置に対して、ルート確立要求情報を送信する。
ルート確立要求情報は、ルート確立処理のときに送信するものと同じものであり、切断した通信ルートのルート識別子を含む。
なお、このときルート確立要求情報を送信する相手には、入口側グループ及び出口側グループを管理するリーダ端末装置は含まない。
S03において、ルーティング制御部120zは、所定の時間が経過するのを待つ。これは、S02で送信したルート確立要求情報に対する応答を待つ時間である。
所定の時間の間にルート確立要求情報に対する応答として、ルート確立に成功したことを示すルート確立結果情報を受信した場合には、S07へ進む。
しかし、S03で待つ時間は比較的短いので、通常、その間にルート確立結果情報を受信することはない。
S04において、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、入口側グループを管理するリーダ端末装置に対して、ルート切断情報を送信する。
入口側グループを管理するリーダ端末装置は、これを受信し、同様のルート再確立処理を開始する。
S05において、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、ルート確立結果情報を受信する。
ルート確立結果情報は、入口側グループを管理するリーダ端末装置が送信してくる場合、出口側グループを管理するリーダ端末装置が送信してくる場合、それ以外の隣接グループを管理するリーダ端末装置が送信してくる場合がある。
いずれにせよ、ルーティング制御部120zは、ルート確立に成功したことを示すルート確立結果情報のうち、最も早くルート確立結果情報を受信したルートを選択し、確立処理をする。
S06において、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、入口側グループを管理するリーダ端末装置に対して、ルート確立結果情報を送信する。ただし、S05で受信したルート確立結果情報が入口側グループを管理するリーダ端末装置からのものでない場合に限る。
S07において、ルーティング制御部120zは、通信装置915を用いて、端末グループ間ルーティングプロトコルt09により、出口側グループを管理するリーダ端末装置に対して、ルート確立結果情報を送信する。ただし、S05で受信したルート確立結果情報が出口側グループを管理するリーダ端末装置からのものでない場合に限る。
動作の具体例を説明するため、図37に戻って説明する。
端末グループ「m3」のリーダ端末装置は、S01において、端末グループ「m4」のリーダ端末装置からルート切断情報を受信する。
端末グループ「m3」のリーダ端末装置は、S02において、端末グループ「m6」のリーダ端末装置に対して、ルート確立要求情報を送信する。
端末グループ「m3」のリーダ端末装置がS03において、所定の時間が経過するのを待つ。
その間に、端末グループ「m6」のリーダ端末装置は、端末グループ「m7」のリーダ端末装置に対して、ルート確立要求情報を送信する。
また、端末グループ「m7」のリーダ端末装置は、端末グループ「m5」のリーダ端末装置に対して、ルート確立要求情報を送信する。
その頃、端末グループ「m3」のリーダ端末装置は、S03の処理を終え、S04へ進む。端末グループ「m3」のリーダ端末装置は、S04において、端末グループ「m2」のリーダ端末装置に対して、ルート切断情報を送信する。
端末グループ「m2」のリーダ端末装置は、S01において、端末グループ「m3」のリーダ端末装置が送信してきたルート切断情報を受信する。
その頃、端末グループ「m5」のリーダ端末装置は、端末グループ「m7」のリーダ端末装置に対して、ルート確立結果情報を送信する。この例では、ルート確立に成功したものとする。
端末グループ「m2」のリーダ端末装置は、S02において、端末グループ「m8」のリーダ端末装置に対して、ルート確立要求情報を送信する。
端末グループ「m7」のリーダ端末装置は、端末グループ「m6」のリーダ端末装置に対して、ルート確立結果情報を送信する。
端末グループ「m2」のリーダ端末装置は、S03において、所定の時間が経過するのを待つ。
端末グループ「m6」のリーダ端末装置は、端末グループ「m3」のリーダ端末装置に対して、ルート確立結果情報を送信する。
端末グループ「m3」のリーダ端末装置は、S05において、端末グループ「m6」のリーダ端末装置が送信してきたルート確立結果情報を受信する。この例では、ルート確立に成功したものとする。
端末グループ「m3」のリーダ端末装置は、これが最初に受信したルート確立成功を示すルート確立結果情報であるから、この情報に基づいて、通信ルートを再確立する。
端末グループ「m3」のリーダ端末装置は、S06において、端末グループ「m2」のリーダ端末装置に対して、ルート確立結果情報を送信する。
出口側グループ(m3)を管理するリーダ端末装置から送信してくるルート確立結果情報がルート確立に成功したことを示す場合、端末グループ「m2」のリーダ端末装置は、ルートを変更する必要がない。したがって、端末グループ「m2」のリーダ端末装置におけるルート再確立処理はキャンセルされる。
端末グループ「m2」のリーダ端末装置が、入口側グループ(m1)を管理するリーダ端末装置に対してルート切断情報を送信している(S04)場合は、端末グループ「m1」のリーダ端末装置におけるルート再確立処理をキャンセルするため、ルート確立結果情報を送信する。
この例では、まだS03の処理をしている間にルート確立結果情報を受信し、S04の処理は行っていないので、その必要はない。
また、ルート確立要求情報を送信した端末グループ「m8」のリーダ端末装置に対しても、ルート確立処理をキャンセルするため、ルート確立結果情報を送信してもよい。
端末グループ「m3」のリーダ端末装置は、S07において、端末グループ「m4」:のリーダ端末装置に対して、ルート確立結果情報を送信する。
端末グループ「m4」のリーダ端末装置は、端末グループ「m3」のリーダ端末装置が送信してきたルート確立結果情報を受信する。
端末グループ「m4」のリーダ端末装置は、これにより、端末グループ「m3」から分岐する新たな通信ルートが確立されたことを知り、グループ内端末装置が保持している共有情報の断片を、端末グループ「m3」に差し戻すよう、グループ内端末装置に送信先を指示する。
このように、少し時間を空けてから入口側グループにルート切断を通知するので、切断前の通信ルートをできるだけ多く利用できる通信ルートのほうが早く見つかる可能性が高い。
切断前の通信ルートを多く利用できる通信ルートを再確立すれば、端末装置が保持している転送中の共有情報を差し戻す手間が少なくて済むので、効率的に通信を再開できる。
なお、この例では、S03で待つ時間を比較的短時間としている。入口側グループにルート切断情報を送信するタイミングが早ければ、再確立すべき通信ルートが早く見つかり、終了許容時刻前に通信を再開できる可能性が高いからである。
しかし、S03で比較的長時間待つこととしてもよい。そうすれば、ある端末グループから分岐する通信ルートがあるにもかかわらず、それよりも前の端末グループから分岐する通信ルートのほうが先に見つかってしまうのを防ぐことができるので、効率的に通信を再開できる。
次に、ルートAが発見できない場合の動作について説明する。
ルートAが発見できない場合、端末グループ「m3」のリーダ端末装置は、S05でルート確立結果情報を受信するのを待っている。
その間に、端末グループ「m2」のリーダ端末装置は、S04の処理に移り、端末グループ「m1」のリーダ端末装置に対して、ルート切断情報を送信する。
端末グループ「m8」「m9」「m5」を管理するリーダ端末装置は、通常のルート確立処理を行い、ルート確立結果情報を送信する。
端末グループ「m2」のリーダ端末装置は、S05において、ルート確立結果情報を受信する。この例では、ルート確立に成功したものとする。
端末グループ「m2」のリーダ端末装置は、S06において、端末グループ「m1」のリーダ端末装置に対してルート確立結果情報を送信し、ルート再確立処理をキャンセルする。
端末グループ「m2」のリーダ端末装置は、S07において、端末グループ「m3」のリーダ端末装置に対してルート確立結果情報を送信する。
端末グループ「m3」のリーダ端末装置は、S05において、端末グループ「m2」のリーダ端末装置が送信してきたルート確立結果情報を受信する。
端末グループ「m3」のリーダ端末装置は、S05でルート確立結果情報を送信してきたのが入口側グループのリーダ端末装置であるから、S06の処理を飛ばし、S07において、端末グループ「m4」のリーダ端末装置に対して、ルート確立結果情報を送信する。
端末グループ「m3」及び「m4」のリーダ端末装置は、これにより、端末グループ「m2」から分岐する新たな通信ルートが確立されたことを知り、グループ内端末装置が保持している共有情報の断片を、端末グループ「m2」に差し戻すよう、グループ内端末装置に送信先を指示する。
グループ内で共有情報の差し戻しが発生した場合、リーダ端末装置が通信ルートを調整して、端末装置に送信先を指示する。
図37で説明したようなグループ間で共有情報の差し戻しが発生した場合には、リーダ端末装置間の交渉により、差し戻し用の通信ルートを確立する必要が生じる。
この通信ルートは、正規の通信ルートと同じルート識別子を有し、優先度も正規の通信ルートと同じとする。
あるいは、情報共有優先度分析部170が、正規の通信ルートよりも優先度を低く判断することとしてもよい。正規の通信ルートと異なり、差し戻し用の通信ルートが確立できない場合には、発信元端末装置から同じ断片を再送すれば済むからである。
また、この例においてルートBが再確立された場合のように、端末グループ「m4」に属する端末装置が保持している共有情報の断片を端末グループ「m2」まで差し戻すよりも、発信元端末装置から再送させたほうが効率がよい場合もある。
そのため、どちらが効率がよいかをリーダ端末装置が判断し、再送のほうが効率がよい場合には、グループ内端末装置が保持している共有情報の断片を破棄する構成としてもよい。
あるいは、差し戻しをする範囲を端末グループ単位で定め、例えば、一つ前の隣接グループまで差し戻せば正規の通信ルートに乗せられる場合には、共有情報の断片を差し戻し、もっと前まで差し戻さなければならない場合には、破棄することとして、リーダ端末装置が判断し、グループ内端末装置に指示してもよい。
この実施の形態におけるアドホックネットワーク情報共有装置(通信システム800)は、ルーティングの再確立において、切断された端末グループ間のルートを確保できない場合に、通信ルートの前の端末グループからの再ルーティングを行い、さらに通信ルートを確保できない場合は、さらに前の端末グループからの再ルーティングを行い、この間、リーダ端末装置が破棄されるルーティングの途中の端末に保持される共有情報について、予め情報共有属性に規定されている時間を超える場合には情報共有処理の破棄、また有効な場合には情報を前の端末グループに差し戻す事により無駄なルートの占有を回避し、かつ情報共有の処理時間の遅延を抑制するルーティング制御部120zを備えることを特徴とする。
以上説明したアドホックネットワーク情報共有装置によれば、端末構成の移動などによるルート変更の時間や、ルート再確立によるコスト変化が情報共有の処理時間に許容できない超過を発生させる可能性がなく、遅延が更に次の周期で送信される共有情報や、他の情報共有にも遅延などの悪影響を発生させるのを防ぐことができる。
また、各端末装置は発信する電波が届く範囲に存在する端末装置を用いた全てのルーティング情報を保持する必要がないため、このためのメモリ量が小さくて済む。
更に、このアドホックネットワーク情報共有装置は、共有する情報の更新を一律に実行するのではなく、例えば優先度の低い情報や、既に遅延が大きく更新の意味が無い情報の場合は処理を中断するので、そのための無駄な通信ルートが帯域を占有することがなく、現段階で重要な情報の更新に許容できない遅延を発生させるのを防ぐことができる。
また、このアドホックネットワーク情報共有装置は、情報共有を実行するルートの再確立時に、切断された送信側の端末装置が新たな隣接局の検索を行うのではなく、その端末装置が属する端末グループのリーダ端末装置や隣接グループのリーダ端末装置に処理を分散して再確立する通信ルートを探すので、1つの端末装置に処理が集中することがなく、全体としての処理時間を抑え、情報共有に許容できない遅延が発生するのを防ぐことができる。
更に、このアドホックネットワーク情報共有装置は、情報共有を実行するルートの再確立時に、情報共有に費やす許容時間を越えている場合には、新たな隣接局の検索に処理を中断するので、無駄なCPU、通信処理が発生するのを防ぐことができる。
このアドホック情報共有方式によれば、端末装置の移動により発生する通信帯域の変動が情報更新の処理時間に与える影響を、その重要度に応じて調整し、かつ無駄なルーティングのための通信や電力消費の削減を実現することができる。
実施の形態1における通信システム800の全体構成の一例を示すシステム構成図。 実施の形態1における端末装置101a〜104zのハードウェア資源の一例を示す図。 実施の形態1における端末装置101aの機能ブロックの構成の一例を示すブロック構成図。 実施の形態1における端末装置101aが有する送受信部110の内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態1における端末装置101aが有するルーティング制御部120の内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態1における端末装置101aが有するルーティングテーブル記憶部130の内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態1における端末装置101aが有するデータベース記憶部150の内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態1における端末装置101aが有する属性テーブル記憶部140の内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態1におけるリーダ端末装置101zの機能ブロックの構成の一例を示すブロック構成図。 実施の形態1におけるリーダ端末装置101zが有するルーティング制御部120zの内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態1におけるリーダ端末装置101zが有するルーティングテーブル記憶部130zの内部ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態1におけるグループ隣接端末記憶部131zが記憶する隣接端末情報の一例を示す図。 実施の形態1における隣接グループ記憶部243が記憶する隣接グループ情報の一例を示す図。 実施の形態1におけるグループ内通信ルート記憶部132zが記憶するグループ内通信ルート情報の一例を示す図。 実施の形態1におけるグループ間通信ルート記憶部244が記憶するグループ間通信ルート情報の一例を示す図。 実施の形態1における属性総合テーブル記憶部140zが記憶する共有属性情報550の一例を示す図。 実施の形態1における端末装置101aが隣接端末情報を収集するルート検索処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態1におけるリーダ端末装置101zがグループ内端末装置の配置を把握する配置把握処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態1における情報共有プロトコルt08でやり取りされるメッセージの一例を示す図。 実施の形態1におけるリーダ端末装置が通信ルートを確立するルート確立処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態1におけるリーダ端末装置が通信ルートを確立するルート確立処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態1にリーダ端末装置が通信ルートを確立するルート確立処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態1において確立される通信ルートの一例を示す図。 実施の形態1におけるリーダ端末装置が通信ルートを解放するルート解放処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態1における通信システム800内でルート確立手順においてやり取りされるメッセージなどを示す図。 実施の形態1における通信システム800内で情報更新手順およびルート解放手順においてやり取りされるメッセージなどを示す図。 実施の形態2における端末装置101aが情報共有プロトコルt08により共有情報を転送する転送処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態2におけるリーダ端末装置が切断した通信ルートを再確立するルート再確立処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態2におけるルート再確立処理によって再確立される通信ルートを示す図。 実施の形態3におけるリーダ端末装置101zの機能ブロックの構成の一例を示すブロック構成図。 実施の形態3における属性総合テーブル記憶部140zが記憶する共有属性情報550の一例を示す図。 実施の形態3におけるルーティング制御部120zがグループ内通信ルートを再構築するルート再構築処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態3におけるルーティング制御部120zが解放すべき通信ルートの候補を抽出する解放候補抽出処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態4におけるリーダ端末装置101zのグループ間通信ルート記憶部244が記憶するグループ間通信ルート情報の一例を示す図。 実施の形態4における通信システム800が共有情報を転送する様子の一例を示す図。 実施の形態4における通信システム800が共有情報651の転送を再開する様子の一例を示す図。 実施の形態4におけるグループ間通信ルートの一例を示す図。 実施の形態4におけるリーダ端末装置がグループ間ルートを再確立するルート再確立処理の流れの一例を示すフローチャート図。
符号の説明
101a〜104z 端末装置、110 送受信部、111 情報受信部、112 通知先判断部、113 情報転送部、114 通知情報送信部、120,120z ルーティング制御部、121 隣接端末通知部、122 ルート確立要求通知部、130,130z ルーティングテーブル記憶部、131 隣接端末記憶部、131z グループ隣接端末記憶部、132 送信先端末記憶部、132z グループ内通信ルート記憶部、140 属性テーブル記憶部、140z 属性総合テーブル記憶部、142 通知先記憶部、143 確立開始時刻記憶部、144 開始許容時刻記憶部、145 終了許容時刻記憶部、150 データベース記憶部、151 通知情報記憶部、152 共有情報記憶部、160 情報共有スケジュール分析部、170 情報共有優先度分析部、211 ルート確立要求取得部、212 グループ間ルート確立要求取得部、213 グループ間ルート確立結果取得部、221 通知先判別部、222 通知先グループ判断部、223 送信先グループ判別部、224 送信先端末判別部、225 ルート確立成否判断部、231 送信先端末通知部、232 グループ間ルート確立結果通知部、233 グループ間ルート確立要求通知部、241 グループ隣接端末取得部、242 隣接グループ算出部、243 隣接グループ記憶部、244 グループ間通信ルート記憶部、501 端末識別子、510 隣接端末情報、511 隣接端末識別子、512 ホップ数、520 送信先端末情報、521 ルート識別子、522 送信先識別子、522g グループホップリスト、522z 端末ホップリスト、523 ルート状態、529 送信先識別子、541,551 共有情報識別子、542 通知情報、543 共有情報、550 共有属性情報、552 共有端末リスト、553 確立開始時刻情報、554 開始許容時刻情報、555 終了許容時刻情報、561 隣接グループ識別子、562 相手グループ入口端末識別子、563 出口端末識別子、571 共有リスト識別子、572 マスタ端末識別子、573 情報更新開始時刻、574 更新周期時間、575 情報更新超過許容時間、576 情報更新開始超過許容時間、577 優先度、611 ルート確立要求情報、613 ルーティング情報要求情報、614 ルーティング情報応答情報、615 隣接端末情報、616 ルート確立成功情報、617 送信先端末情報、618 ルート解放要求情報、621 グループ間ルート確立要求情報、622 グループ間ルート確立結果情報、623 グループ間ルート確立指示情報、631,651 共有情報、632 受領メッセージ、651a〜651k 断片、800 通信システム、801〜804 端末グループ、901 表示装置、902 キーボード、903 マウス、904 FDD、905 CDD、906 プリンタ装置、907 スキャナ装置、910 システムユニット、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信装置、920 磁気ディスク装置、921 OS、922 ウィンドウシステム、923 プログラム群、924 ファイル群、931 電話器、932 ファクシミリ機、940 インターネット、941 ゲートウェイ、942 LAN、p01〜p05 ホップ、t07 端末グループ内ルーティングプロトコル、t08 情報共有プロトコル、t09 端末グループ間ルーティングプロトコル。

Claims (18)

  1. 複数のグループのいずれかに属し、互いに通信する複数の通信端末装置のうち、所定のグループに属する通信端末装置をグループ内端末装置とし、上記グループ内端末装置が行う通信を管理する管理装置において、
    情報を記憶する記憶装置と、
    情報を処理する処理装置と、
    上記記憶装置を用いて、上記グループ内端末装置について、上記グループ内端末装置が直接通信できる通信端末装置を示す情報を、隣接端末情報として記憶するグループ隣接端末記憶部と、
    上記記憶装置を用いて、上記複数のグループのうち上記所定のグループ以外の他のグループであって上記グループ内端末装置と直接通信できる通信端末装置が属する他のグループを示す情報を、隣接グループ情報として記憶する隣接グループ記憶部と、
    上記処理装置を用いて、上記複数の通信端末装置のうち所定の情報を通知すべき通信端末装置を示す情報を通知先情報として入力し、上記隣接グループ記憶部が記憶した上記隣接グループ情報を入力し、上記処理装置を用いて、上記所定の情報を受信した通信端末装置が、直接通信できる通信端末装置に対して上記所定の情報を転送することにより、上記所定の情報を、入力した上記通知先情報が示す通信端末装置まで届ける通信ルートのうち、入力した上記隣接グループ情報が示す上記他のグループであって、上記グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置が属する他のグループを判別し、上記処理装置を用いて、判別した上記他のグループを示す情報を、送信先グループ情報として出力する送信先グループ判別部と、
    上記処理装置を用いて、上記通知先情報と上記送信先グループ判別部が出力した上記送信先グループ情報と上記グループ隣接端末記憶部が記憶した上記隣接端末情報とを入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記通知先情報と入力した上記送信先グループ情報と入力した上記隣接端末情報とに基づいて、上記通信ルートのうち、上記グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置を判別し、上記処理装置を用いて、判別した上記通信端末装置を示す情報を、送信先端末情報として出力する送信先端末判別部と、
    上記処理装置を用いて、上記送信先端末判別部が出力した上記送信先端末情報を入力し、上記処理装置を用いて、上記グループ内端末装置に対して、上記送信先端末情報を通知する送信先端末通知部と、
    を有することを特徴とする管理装置。
  2. 上記管理装置は、更に、
    上記処理装置を用いて、他の管理装置が管理する他のグループに属する通信端末装置から上記所定の情報を通知すべき通信端末装置までの通信ルートの確立を要求する情報を上記他の管理装置から取得し、上記処理装置を用いて、取得した上記情報を、グループ間ルート確立要求情報として出力するグループ間ルート確立要求取得部と、
    上記処理装置を用いて、上記グループ間ルート確立要求取得部が出力した上記グループ間ルート確立要求情報を入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記グループ間ルート確立要求情報に基づいて、上記所定の情報を通知すべき通信端末装置を判別し、上記処理装置を用いて、判別した上記通信端末装置を示す通知先情報を出力する通知先判別部と、
    上記処理装置を用いて、上記通知先判別部が出力した上記通知先情報を入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記通知先情報が示す通信端末装置がグループ内端末装置であるか否かを判断する通知先グループ判断部と、
    上記処理装置を用いて、上記通知先情報が示す通信端末装置がグループ内端末装置でないと上記通知先グループ判断部が判断した場合に、上記隣接グループ記憶部が記憶した上記隣接グループ情報を入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記隣接グループ情報が示す上記他のグループを管理する他の管理装置に対して、グループ内端末装置から上記通知先情報が示す通信端末装置までの通信ルートの確立を要求するグループ間ルート確立要求情報を通知するグループ間ルート確立要求通知部と、
    上記処理装置を用いて、上記グループ間ルート確立要求通知部が通知した上記グループ間ルート確立要求情報に対する応答として、上記他の管理装置が通知した情報を取得し、上記処理装置を用いて、取得した上記情報を、グループ間ルート確立結果情報として出力するグループ間ルート確立結果取得部と、
    を有し、
    上記送信先グループ判別部は、
    上記処理装置を用いて、上記グループ間ルート確立結果取得部が出力した上記グループ間ルート確立結果情報を入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記グループ間ルート確立結果情報に基づいて、上記グループ間ルート確立結果情報を通知した上記他の管理装置が上記通信ルートの確立に成功したか失敗したかを判断し、上記処理装置を用いて、上記他の管理装置が上記通信ルートの確立に成功したと判断した場合に、上記他の管理装置が管理する上記他のグループを、上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置が属する他のグループとして判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
  3. 上記送信先端末判別部は、更に、
    上記処理装置を用いて、上記グループ間ルート確立要求取得部が出力した上記グループ間ルート確立要求情報を通知した上記他の管理装置が管理する上記他のグループを判別し、上記処理装置を用いて、入力した上記隣接端末情報に基づいて、判別した上記他のグループに属する通信端末装置と直接通信できるグループ内端末装置を判別し、上記処理装置を用いて、判別した上記グループ内端末装置を起点とする通信ルートにおいて、グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置を判別する
    ことを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
  4. 上記管理装置は、更に、
    上記処理装置を用いて、グループ内端末装置から上記所定の情報を通知すべき通信端末装置までの通信ルートの確立を要求する情報を、上記グループ内端末装置から取得し、上記処理装置を用いて、取得した上記情報を、ルート確立要求情報として出力するルート確立要求取得部を有し、
    上記通知先判別部は、更に、
    上記処理装置を用いて、上記ルート確立要求取得部が出力した上記ルート確立要求情報を入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記ルート確立要求情報に基づいて、上記所定の情報を通知すべき通信端末装置を判別し、上記処理装置を用いて、判別した上記通信端末装置を示す通知先情報を出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
  5. 上記送信先端末判別部は、更に、
    上記処理装置を用いて、上記ルート確立要求取得部が出力した上記ルート確立要求情報を通知した上記グループ内端末装置を判別し、上記処理装置を用いて、判別したグループ内端末装置を起点とする通信ルートにおいて、グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置を判別する
    ことを特徴とする請求項4に記載の管理装置。
  6. 上記送信先端末判別部は、更に、
    上記処理装置を用いて、上記通知先情報が示す通信端末装置がグループ内端末装置であると上記通知先グループ判断部が判断した場合に、入力した上記通知先情報が示す通信端末装置を終点とする通信ルートにおいて、グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置を判別し、上記処理装置を用いて、上記通知先情報が示す通信端末装置がグループ内端末装置でないと上記通知先グループ判断部が判断した場合に、入力した上記隣接端末情報と入力した上記送信先グループ情報とに基づいて、上記送信先グループ情報が示す上記他のグループに属する他の通信端末装置のうち、グループ内端末装置が直接通信できる他の通信端末装置を判別し、上記処理装置を用いて、判別した上記他の通信端末装置を終点とする通信ルートにおいて、グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置を判別する
    ことを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
  7. 上記管理装置は、更に、
    上記記憶装置を用いて、上記通信ルートによる通信を開始すべき時刻を示す情報を開始許容時刻情報として記憶する開始許容時刻記憶部と、
    上記処理装置を用いて、上記開始許容時刻記憶部が記憶した上記開始許容時刻情報を入力し、上記処理装置を用いて、上記通知先情報が示す通信端末装置がグループ内端末装置でないと上記通知先グループ判断部が判断し、かつ、入力した上記開始許容時刻情報が示す時刻までに、上記他の管理装置が上記通信ルートの確立に成功したと上記送信先グループ判別部が判断しなかった場合に、通信ルートの確立に失敗したと判断するルート確立成否判断部と、
    上記処理装置を用いて、通信ルートの確立に失敗したと、上記ルート確立成否判断部が判断した場合に、上記グループ間ルート確立要求取得部が取得した上記グループ間ルート確立要求情報を通知した他の管理装置に対して、上記グループ間ルート確立要求情報に対する応答として、通信ルートの確立に失敗したことを示す情報を含むグループ間ルート確立結果情報を通知するグループ間ルート確立結果通知部と、を有することを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
  8. 上記管理装置は、更に、
    上記記憶装置を用いて、既に確立した通信ルートを示す情報を確立済ルート情報として記憶する確立済ルート記憶部を有し、
    上記送信先端末判別部は、更に、
    上記処理装置を用いて、上記確立済ルート記憶部が記憶した上記確立済ルート情報を入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記確立済ルート情報に基づいて、上記確立済ルート情報が示す上記通信ルートによる通信と衝突しないように通信ルートを設定し、上記処理装置を用いて、設定した上記通信ルートにおいて、グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置を判別し、
    上記ルート確立成否判断部は、更に、
    上記処理装置を用いて、入力した上記開始許容時刻情報が示す時刻までに、上記送信先端末判別部が上記通信ルートを設定できなかった場合に、通信ルートの確立に失敗したと判断する
    ことを特徴とする請求項7に記載の管理装置。
  9. 上記管理装置は、更に、
    上記記憶装置を用いて、上記通信ルートによる通信を終了すべき時刻を示す情報を終了許容時刻情報として記憶する終了許容時刻記憶部と、
    上記処理装置を用いて、既に確立した通信ルートのうち他の管理装置が管理する他のグループに属する通信端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置と通信できなくなったことを示す情報を、上記他の管理装置から取得し、上記処理装置を用いて、取得した上記情報をルート切断情報として出力するルート切断取得部と、
    を有し、
    上記グループ間ルート確立要求通知部は、更に、
    上記処理装置を用いて、上記ルート切断取得部が上記ルート切断情報を出力した場合に、入力した上記隣接グループ情報が示す上記他のグループを管理する他の管理装置に対して、上記通信ルートの再確立を要求するグループ間ルート確立要求情報を通知し、
    上記ルート確立成否判断部は、更に、
    上記処理装置を用いて、上記ルート切断取得部が上記ルート切断情報を出力した場合に、上記終了許容時刻記憶部が記憶した上記終了許容時刻情報を入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記終了許容時刻情報が示す時刻までに、上記他の管理装置が上記通信ルートの確立に成功したと上記送信先グループ判別部が判断しなかった場合に、通信ルートの確立に失敗したと判断する
    ことを特徴とする請求項7に記載の管理装置。
  10. 上記管理装置は、更に、
    上記記憶装置を用いて、上記通信ルートによる通信を終了すべき時刻を示す情報を終了許容時刻情報として記憶する終了許容時刻記憶部と、
    上記処理装置を用いて、既に確立した通信ルートのうち、グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置と通信できるか否かを判断するルート維持判断部と、
    を有し、
    上記送信先端末判別部は、更に、
    上記処理装置を用いて、グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置と通信できないと上記ルート維持判断部が判断した場合に、上記通信ルートを再設定し、上記処理装置を用いて、再設定した上記通信ルートにおいて、グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置を判別し、
    上記ルート確立成否判断部は、更に、
    上記処理装置を用いて、グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置と通信できないと上記ルート維持判断部が判断した場合に、上記終了許容時刻記憶部が記憶した上記終了許容時刻情報を入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記終了許容時刻情報が示す時刻までに、上記送信先端末判別部が上記通信ルートを再設定できなかった場合に、通信ルートの確立に失敗したと判断する
    ことを特徴とする請求項7に記載の管理装置。
  11. 上記管理装置は、更に、
    上記記憶装置を用いて、上記確立済ルート記憶部が記憶した確立済ルート情報が示す通信ルートの優先度を示す情報をルート優先度情報として記憶するルート優先度記憶部を有し、
    上記送信先端末判別部は、更に、
    上記処理装置を用いて、上記確立済ルート情報が示す上記通信ルートによる通信と衝突しないように通信ルートを設定できない場合に、上記ルート優先度記憶部が記憶した上記ルート優先度情報を入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記ルート優先度情報に基づいて、設定しようとしている通信ルートよりも優先度が低い通信ルートを判別し、上記処理装置を用いて、判別した上記通信ルート以外の通信ルートによる通信と衝突しないように通信ルートを設定し、上記処理装置を用いて、判別した上記通信ルート以外の通信ルートによる通信と衝突しないように通信ルートを設定できた場合に、判別した上記通信ルートを切断する
    ことを特徴とする請求項8に記載の管理装置。
  12. 上記管理装置は、更に、
    上記処理装置を用いて、上記グループ内端末装置についての上記隣接端末情報を、上記グループ内端末装置から取得し、上記処理装置を用いて、取得した上記隣接端末情報を出力するグループ隣接端末取得部と、
    上記処理装置を用いて、上記グループ隣接端末取得部が出力した上記隣接端末情報を入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記隣接端末情報に基づいて、上記隣接グループ情報を算出し、上記処理装置を用いて、算出した上記隣接グループ情報を出力する隣接グループ算出部と、
    を有し、
    上記グループ隣接端末記憶部は、
    上記処理装置を用いて、上記グループ隣接端末取得部が出力した上記隣接端末情報を入力し、上記記憶装置を用いて、入力した上記隣接端末情報を記憶し、
    上記隣接グループ記憶部は、
    上記処理装置を用いて、上記隣接グループ算出部が出力した上記隣接グループ情報を入力し、上記記憶装置を用いて、入力した上記隣接グループ情報を記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
  13. 上記管理装置は、更に、
    上記所定のグループに属する通信端末装置を有し、
    上記通信端末装置が備える通信装置を介して、上記所定のグループに属する他の通信端末装置と通信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
  14. 他の通信端末装置に対して情報を送信し、他の通信端末装置が送信した情報を受信し、受信した情報を更に他の通信端末装置に転送することにより直接通信できない他の通信端末装置の間の通信を中継する通信端末装置において、
    情報を記憶する記憶装置と、
    情報を処理する処理装置と、
    他の通信端末装置と通信する通信装置と、
    上記処理装置を用いて、上記通信装置が直接通信できる他の通信端末装置を判別し、上記処理装置を用いて、判別した上記他の通信端末装置を示す情報を隣接端末情報として、属するグループを管理する管理装置に通知する隣接端末通知部と、
    上記処理装置を用いて、所定の情報を送信すべき相手の他の通信端末装置を示す情報を、上記管理装置から取得し、上記記憶装置を用いて、取得した上記情報を送信先端末情報として記憶する送信先端末記憶部と、
    上記通信装置を用いて、他の通信端末装置が送信した情報を受信し、上記処理装置を用いて、受信した上記情報を受信情報として出力する情報受信部と、
    上記処理装置を用いて、上記情報受信部が受信した上記受信情報を通知すべき相手が他の通信端末装置であるか否かを判断する通知先判断部と、
    上記処理装置を用いて、上記受信情報を通知すべき相手が他の通信端末装置であると、上記通知先判断部が判断した場合に、上記情報受信部が出力した上記受信情報と上記送信先端末記憶部が記憶した上記送信先端末情報とを入力し、上記通信装置を用いて、入力した上記送信先端末情報が示す他の通信端末装置に対して、入力した上記受信情報を送信する情報転送部と、
    上記記憶装置を用いて、他の通信端末装置に通知すべき情報を通知情報として記憶する通知情報記憶部と、
    上記処理装置を用いて、上記通知情報記憶部が記憶した上記通知情報を他の通信端末装置に対して送信し、上記通知情報を受信した他の通信端末装置が、直接通信できる更に他の通信端末装置に対して上記通知情報を転送することにより、上記通知情報を通知すべき上記他の通信端末装置まで届ける通信ルートの確立を要求する情報を生成し、上記処理装置を用いて、上記管理装置に対して、生成した上記情報をルート確立要求情報として通知するルート確立要求通知部と、
    上記処理装置を用いて、上記ルート確立要求通知部が通知した上記ルート確立要求情報に対する応答として、上記通知情報を送信すべき相手の他の通信端末装置を示す送信先端末情報を上記送信先端末記憶部が上記管理装置から取得した場合に、上記送信先端末記憶部が記憶した上記送信先端末情報と上記通知情報記憶部が記憶した上記通知情報とを入力し、上記通信装置を用いて、入力した上記送信先端末情報が示す他の通信端末装置に対して、入力した上記通知情報を送信する通知情報送信部と、
    を有することを特徴とする通信端末装置。
  15. 上記通信端末装置は、更に、
    上記記憶装置を用いて、上記通知情報記憶部が記憶した上記通知情報の送信を開始すべき時刻を示す情報を開始許容時刻情報として記憶する開始許容時刻記憶部を有し、
    上記通知情報送信部は、
    上記処理装置を用いて、上記開始許容時刻記憶部が記憶した上記開始許容時刻情報を入力し、上記通信装置を用いて、入力した上記開始許容時刻情報が示す時刻までに、上記ルート確立要求通知部が通知した上記ルート確立要求情報に対する応答として、上記送信先端末情報を上記送信先端末記憶部が上記管理装置から取得した場合に、上記通知情報を送信する
    ことを特徴とする請求項14に記載の通信端末装置。
  16. 上記通信端末装置は、更に、
    上記記憶装置を用いて、上記ルート確立要求情報を通知すべき時刻を示す情報を、確立開始時刻情報として記憶する確立開始時刻記憶部を有し、
    上記ルート確立要求通知部は、
    上記処理装置を用いて、上記確立開始時刻記憶部が記憶した上記確立開始時刻情報と上記開始許容時刻記憶部が記憶した上記開始許容時刻情報とを入力し、上記処理装置を用いて、入力した上記確立開始時刻情報が示す時刻を過ぎたか否かを判断し、上記処理装置を用いて、上記確立開始時刻情報が示す時刻を過ぎたと判断した場合に、入力した上記開始許容時刻情報が示す時刻を過ぎたか否かを判断し、上記処理装置を用いて、上記開始許容時刻情報が示す時刻を過ぎていないと判断した場合に、上記ルート確立要求情報を通知する
    ことを特徴とする請求項15に記載の通信端末装置。
  17. 複数のグループにおける通信をそれぞれ管理する複数の管理装置と、上記複数のグループのいずれかに属し、互いに通信する複数の通信端末装置とを有する通信システムにおいて、
    請求項1に記載の管理装置と、
    請求項14に記載の通信端末装置と、
    を有することを特徴とする通信システム。
  18. 複数のグループのいずれかに属し、互いに通信する複数の通信端末装置のうち、所定のグループに属する通信端末装置をグループ内端末装置とし、上記グループ内端末装置が行う通信を、情報を記憶する記憶装置と情報を処理する処理装置とを有する管理装置が管理する通信管理方法において、
    上記記憶装置が、上記グループ内端末装置について、上記グループ内端末装置が直接通信できる通信端末装置を示す情報を、隣接端末情報として記憶するグループ隣接端末記憶工程と、
    上記記憶装置が、上記複数のグループのうち上記所定のグループ以外の他のグループであって上記グループ内端末装置と直接通信できる通信端末装置が属する他のグループを示す情報を、隣接グループ情報として記憶する隣接グループ記憶工程と、
    上記処理装置が、上記複数の通信端末装置のうち所定の情報を通知すべき通信端末装置を示す情報を通知先情報として入力し、上記隣接グループ記憶部が記憶した上記隣接グループ情報を入力し、上記処理装置が、上記所定の情報を受信した通信端末装置が、直接通信できる通信端末装置に対して上記所定の情報を転送することにより、上記所定の情報を、入力した上記通知先情報が示す通信端末装置まで届ける通信ルートのうち、入力した上記隣接グループ情報が示す上記他のグループであって、上記グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置が属する他のグループを判別し、上記処理装置が、判別した上記他のグループを示す情報を、送信先グループ情報として出力する送信先グループ判別工程と、
    上記処理装置が、上記通知先情報と上記送信先グループ判別部が出力した上記送信先グループ情報と上記グループ隣接端末記憶部が記憶した上記隣接端末情報とを入力し、上記処理装置が、入力した上記通知先情報と入力した上記送信先グループ情報と入力した上記隣接端末情報とに基づいて、上記通信ルートのうち、上記グループ内端末装置が上記所定の情報を送信すべき相手の通信端末装置を判別し、上記処理装置が、判別した上記通信端末装置を示す情報を、送信先端末情報として出力する送信先端末判別工程と、
    上記処理装置が、上記送信先端末判別部が出力した上記送信先端末情報を入力し、上記処理装置が、上記グループ内端末装置に対して、上記送信先端末情報を通知する送信先端末通知工程と、
    を有することを特徴とする通信管理方法。
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