JP4807701B2 - 移動端末装置、制御方法及び移動通信システム - Google Patents

移動端末装置、制御方法及び移動通信システム Download PDF

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    • H04L45/46Cluster building

Description

本発明は、アドホックネットワークを構成する移動端末装置(以下、単に「端末」ともいう)、制御方法及び移動通信システムに関する。
なお、本明細書では、「送信する」とは、ある移動端末装置がパケットを該パケットの送信起点として隣接の移動端末装置へ送信することを意味し、「転送する」とは、ある移動端末装置が、他の移動端末装置から受信したパケットを隣接の移動端末装置へ転送することを意味する。
移動通信ネットワークの基盤(インフラストラクチャ)となる設備を要せず、複数の移動端末装置のみで構成されるアドホックネットワーク(いわゆるpureアドホックネットワーク)におけるルーティングプロトコルでは、ネットワーク中の全ノードに対してリンク情報などの制御パケットを届けるフラッディングを基本としてルートの制御を行っている。そのため端末数が増加すると制御パケットが大量にネットワークに流れ、通信の帯域を圧迫することとなる。この問題を軽減する方法として、OLSR(Optimized Link State Routing)ではMPR(Multi Point Relay)集合を用いている(下記の非特許文献1参照)。OLSRにおいては、各端末は自身から2ホップで接続されるすべての端末にパケットを届けるために必要な最小限の中継端末(MPR)を1ホップで接続される端末から選択する。ある端末が、パケットをネットワーク全体にフラッディングするとき、パケットを送信した端末のMPRとして選択されている端末だけがパケットを中継する。これによりパケットを送信した端末から2ホップの範囲のすべての端末にパケットを届けることが可能である。さらに、パケットを中継した端末のMPRとして選定されている端末がさらに中継していくことで最終的にネットワーク全体にパケットが届けられる。このようにOLSRでは、フラッディングを効率的に行うことにより、オーバヘッドの少ないルーティングを実現している。
T.Clausen及びP.Jacquet著、Project Hipercom、「Optimized Link State Routing Protocol(OLSR)」、RFC3626、<URL:www.ietf.org/rfc/rfc3626.txt>
しかし、OLSRでは、制御パケットのフラッディングの効率化は考慮されているが、ルーティングに必要なリンク情報の選別による最適化は考慮されていない。OLSRでは少なくとも一つの端末にMPRとして選択されている端末が、自身と自身をMPRとして選択している端末との間のリンク情報をフラッディングすることで、ネットワーク全体のリンク情報を全端末に知らせ、前記リンク情報を用いてルーティングを行っている。ここでリンク情報とは、自身のIDと自身に隣接している端末のIDで構成され、前記2つのIDを持つ端末間にリンクがあることを示すものである。
このとき、ある2つの端末A、Bがお互いをMPRとして選択している場合、端末A、Bはお互いのIDをフラッディングし合うこととなるため、端末A、B間のリンク情報は重複して送信されることとなる。また、ある端末Cが複数の端末をMPRとして選定している場合、この端末Cは当該複数の端末によりIDをフラッディングされ、実際には使われないような不必要なリンク情報も送信される。このようにOLSRでは、重複したリンク情報や、経路として使われないリンク情報なども、全端末に対し不必要に送信され、結果として、ルーティングにかかる制御パケット量が増大し、ルーティングにかかるオーバヘッドが大きくなるという課題があった。
そこで、本発明は、ルーティングにかかる制御パケット量を削減し、オーバヘッドの少ないルーティングを実現することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る移動端末装置は、複数の移動端末装置によってアドホックネットワークが形成されている環境における当該移動端末装置であって、当該移動端末装置自身のID及び状態を含むパケットを他の移動端末装置との間で送受信することで、自身に隣接する移動端末装置のID及び状態を認識し、当該隣接する移動端末装置の状態及び自身の状態に基づいて、自身の状態をクラスタヘッド、ゲートウエイ又はメンバに設定するクラスタリング手段と、前記クラスタリング手段により認識された前記隣接する移動端末装置のID及び状態、並びに、自身の状態を保存する保存手段と、前記保存手段により保存された自身の状態がクラスタヘッドである場合に、保存された1つ以上の前記隣接する移動端末装置のIDと自身のIDとを含んで構成されるリンク情報を送信するとともに、前記保存された自身の状態がいかなる場合でも、他の移動端末装置から送信された前記リンク情報を受信するリンク情報送受信手段と、前記リンク情報送受信手段により送受信された前記リンク情報に基づいて任意の移動端末装置へのルートを求めるルーティング手段と、を具備し、前記クラスタリング手段は、クラスタヘッド同士は隣接しないことと、メンバはクラスタヘッドに隣接し且つただ1つのクラスタヘッドに属することを指定することと、クラスタヘッド間はただ1つのゲートウエイによって接続されることとを特徴とするクラスタを構成するように、自身の状態をクラスタヘッド、ゲートウエイ又はメンバに設定し、自身のIDと自身の状態と自身が親に指定する移動端末装置のID情報とを含む制御情報を送受信し、受信した制御情報を前記保存手段に保存し、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をメンバに決定し、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDが存在せず、ゲートウエイである移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をクラスタヘッドに決定し、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDもゲートウエイである移動端末装置のIDも存在しない場合に、自身の状態をクラスタヘッドに決定し、自身の状態がメンバであり、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドで自身を親に指定している移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をゲートウエイに変更する、ことを特徴とする。
かかる発明によれば、クラスタヘッドのみがリンク情報を送信するものの、ゲートウエイ及びメンバの各々は、自身に隣接したクラスタヘッドからリンク情報を受信できるため、各移動端末装置はリンク情報を得ることができ、当該リンク情報に基づいて任意の端末までのルートを求めることができる。このように、全ての移動端末装置がリンク情報を送信する必要はなく、クラスタヘッドのみがリンク情報を送信すればよいので、ルーティングに必要なリンク情報(送受信されるリンク情報)の量を削減することができ、制御パケット量を削減してオーバヘッドの少ないルーティングを実現することができる、という効果が得られる。
また、クラスタリング手段は、自身が親に指定している移動端末装置のIDが前記保存した制御情報から削除されたことを契機として、自身の状態を初期化し、前記保存した制御情報を参照し、自身が親に指定している移動端末装置の状態が初期化されたことを契機として、自身の状態を初期化することが望ましい。これにより、移動端末装置の移動にあわせてクラスタを構成することが可能となる。
また、リンク情報送受信手段は、送信されるリンク情報として、自身に隣接するゲートウエイのIDと、自身を親に指定しているメンバのIDと、自身のIDとを含んで構成されるリンク情報を送信することが望ましい。即ち、リンク情報送受信手段が送信するリンク情報には、自身のIDと全ての隣接する移動端末装置のIDとを含める必要はなく、(1)自身のIDと、(2)自身に隣接するゲートウエイのIDと、(3)自身に属することを指定しているメンバのIDとを含んだ構成とすればよく、この場合、ルーティングに必要なリンク情報のデータ量を削減できる効果が得られる。
また、リンク情報送受信手段は、保存手段により保存された自身の状態がクラスタヘッド又はゲートウエイである場合に、他の移動端末装置から受信されたリンク情報を転送することが望ましい。即ち、メンバは何れかのクラスタヘッドに隣接しているため、メンバがリンク情報を転送せずとも、クラスタヘッドと、クラスタヘッド間を接続するゲートウエイとがリンク情報を転送すれば、全ての移動端末装置がリンク情報を受信することができる。従って、この場合、リンク情報を全ての移動端末装置に伝送するために必要な中継回数を削減できる効果が得られる。
さらに、移動端末装置に関する本発明は、以下のように制御方法に係る発明として記述することができ、制御方法に係る発明は、同様の作用・効果を奏する。
即ち、本発明に係る制御方法は、複数の移動端末装置によってアドホックネットワークが形成されている環境における当該移動端末装置にて実行される制御方法であって、当該移動端末装置自身のID及び状態を含むパケットを他の移動端末装置との間で送受信することで、自身に隣接する移動端末装置のID及び状態を認識し、当該隣接する移動端末装置の状態及び自身の状態に基づいて、自身の状態をクラスタヘッド、ゲートウエイ又はメンバに設定するクラスタリングステップと、前記クラスタリングステップにて認識された前記隣接する移動端末装置のID及び状態、並びに、自身の状態を保存する保存ステップと、前記保存ステップにて保存された自身の状態がクラスタヘッドである場合に、保存された1つ以上の前記隣接する移動端末装置のIDと自身のIDとを含んで構成されるリンク情報を送信するとともに、前記保存された自身の状態がいかなる場合でも、他の移動端末装置から送信された前記リンク情報を受信するリンク情報送受信ステップと、前記リンク情報送受信ステップにて送受信された前記リンク情報に基づいて任意の移動端末装置へのルートを求めるルーティングステップと、を有し、前記クラスタリングステップでは、当該移動端末装置が、クラスタヘッド同士は隣接しないことと、メンバはクラスタヘッドに隣接し且つただ1つのクラスタヘッドに属することを指定することと、クラスタヘッド間はただ1つのゲートウエイによって接続されることとを特徴とするクラスタを構成するように、自身の状態をクラスタヘッド、ゲートウエイ又はメンバに設定し、自身のIDと自身の状態と自身が親に指定する移動端末装置のID情報とを含む制御情報を送受信し、受信した制御情報を保存し、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をメンバに決定し、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDが存在せず、ゲートウエイである移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をクラスタヘッドに決定し、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDもゲートウエイである移動端末装置のIDも存在しない場合に、自身の状態をクラスタヘッドに決定し、自身の状態がメンバであり、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドで自身を親に指定している移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をゲートウエイに変更する、ことを特徴とする。
本発明は、トポロジ管理装置と複数の移動端末装置とを含んで構成される移動通信システムに係る発明として捉えることもできる。即ち、本発明に係る移動通信システムは、移動端末装置のIDと前記移動端末装置に隣接する1つ以上の移動端末装置のIDとを含んで構成されるリンク情報を受信するリンク情報受信手段と、前記リンク情報に基づいて、複数の移動端末装置間の通信を行うための中継となるべき移動端末装置のIDのリストを求め、当該リストを当該通信の起点の移動端末装置に提供するリスト提供手段とを具備するトポロジ管理装置と、特許請求の範囲の請求項1に記載された移動端末装置の複数台とを含んで構成されることを特徴とする。
トポロジ管理装置と複数の移動端末装置とを含んで構成される移動通信システムにおける制御方法であって、各移動端末装置が、当該移動端末装置自身のID及び状態を含むパケットを他の移動端末装置との間で送受信することで、自身に隣接する移動端末装置のID及び状態を認識し、当該隣接する移動端末装置の状態及び自身の状態に基づいて、自身の状態をクラスタヘッド、ゲートウエイ又はメンバに設定するクラスタリングステップと、各移動端末装置が、前記クラスタリングステップにて認識された前記隣接する移動端末装置のID及び状態、並びに、自身の状態を保存する保存ステップと、各移動端末装置が、前記保存ステップにて保存された自身の状態がクラスタヘッドである場合に、保存された1つ以上の前記隣接する移動端末装置のIDと自身のIDとを含んで構成されるリンク情報を前記トポロジ管理装置へ送信するリンク情報送信ステップと、前記トポロジ管理装置が、前記リンク情報を受信するリンク情報受信ステップと、前記トポロジ管理装置が、受信した前記リンク情報に基づいて、複数の移動端末装置間の通信を行うための中継となるべき移動端末装置のIDのリストを求め、当該リストを当該通信の起点の移動端末装置に提供するリスト提供ステップと、を有し、前記クラスタリングステップでは、各移動端末装置が、クラスタヘッド同士は隣接しないことと、メンバはクラスタヘッドに隣接し且つただ1つのクラスタヘッドに属することを指定することと、クラスタヘッド間はただ1つのゲートウエイによって接続されることとを特徴とするクラスタを構成するように、自身の状態をクラスタヘッド、ゲートウエイ又はメンバに設定し、自身のIDと自身の状態と自身が親に指定する移動端末装置のID情報とを含む制御情報を送受信し、受信した制御情報を保存し、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をメンバに決定し、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDが存在せず、ゲートウエイである移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をクラスタヘッドに決定し、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDもゲートウエイである移動端末装置のIDも存在しない場合に、自身の状態をクラスタヘッドに決定し、自身の状態がメンバであり、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドで自身を親に指定している移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をゲートウエイに変更する、ことを特徴とする。
上記の移動通信システムに係る発明及び制御方法に係る発明では、クラスタヘッドのみがリンク情報をトポロジ管理装置へ送信し、トポロジ管理装置が、受信したリンク情報に基づいて、複数の移動端末装置間の通信を行うための中継となるべき移動端末装置のIDのリストを求め、当該リストを当該通信の起点の移動端末装置に提供する。これにより、通信の起点の移動端末装置は、中継となるべき移動端末装置のIDのリストを得ることができるため、該リストに基づいてルーティングを行うことができる。この場合、トポロジ管理装置へのリンク情報の送信は、全ての移動端末装置でなく、クラスタヘッドのみが行うので、ルーティングに必要なリンク情報(送受信されるリンク情報)の量を削減することができ、制御パケット量を削減してオーバヘッドの少ないルーティングを実現することができる、という効果が得られる。
本発明によれば、全ての移動端末装置がリンク情報を送信する必要はなく、クラスタヘッドのみがリンク情報を送信すればよいので、ルーティングに必要なリンク情報(送受信されるリンク情報)の量を削減することができ、制御パケット量を削減してオーバヘッドの少ないルーティングを実現することができる、という効果が得られる。
(第1実施形態)
図1乃至図7を参照して、本発明の第1実施形態に係る移動通信システムの構成について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システム10は、複数の移動端末装置MT#1乃至MT#9を具備している。移動端末装置MT#1乃至MT#9はすべて同様の構成で、同様の機能を持つが、クラスタヘッド、ゲートウエイ、メンバという3つの状態のうち何れか1つの状態となる。各移動端末装置の状態は、固定的ではなく、他の端末との相対的な位置関係により動的に変化する。移動通信システム10における各移動端末装置の状態は以下の条件を満たすように動的に決定される。
1.ゲートウエイ同士は隣接しない。
2.メンバはクラスタヘッドに隣接し、隣接するクラスタヘッドの中の1つを指定する。
3.クラスタヘッド間はただ1つのゲートウエイによって接続される。
図1の例では、MT#3及びMT#7がクラスタヘッド、MT#5がゲートウエイ、MT#1、MT#2、MT#4、MT#6、MT#8、MT#9がメンバとして構成されている。なお、図1では移動端末装置の数は9であるが、上記移動端末装置の状態に関する3つの条件を満たすならば、移動端末装置の数に制限はない。
本実施形態において、クラスタヘッドは、自己の移動端末装置(以下「自身」と称する)に隣接している端末との間のリンク情報を送信する。また、クラスタヘッド又はゲートウエイは、他のクラスタヘッドによって送信されたリンク情報を受信した場合に、受信したリンク情報を転送する。これにより、ネットワーク中の全端末がルーティングに必要なリンク情報を知ることができる。ここで「リンク情報」とは、例えば図16のように、(1)自身のIDと、(2)自身に隣接している1つ以上の端末のIDとで構成され、(1)(2)のIDを持つ端末間にリンクが存在することを示すものである。例えば、自身のIDがMT#5で、隣接端末のIDがMT#3とMT#7である場合は、MT#5とMT#3の間と、MT#5とMT#7の間に、それぞれリンクが存在することを示す。
本実施形態にかかる移動端末装置MT#1乃至MT#9(以下「移動端末装置20」と総称する)の構成について説明する。図2は本実施形態にかかる移動端末装置20の機能ブロック構成を示す。移動端末装置20は、Helloパケット送受信部21と、リンク情報送受信部22と、中継判断部23と、データ送受信部24と、クラスタリング部25とルーティング部26と、隣接端末リスト保存部27と、状態保存部28と、トポロジ情報保存部29と、ルーティングテーブル保存部210とを具備している。以下、各構成部について順に説明する。
隣接端末リスト保存部27は図4のような隣接端末テーブル27Aを保持する。隣接端末テーブル27Aには、隣接端末ID、親ID、当該隣接端末の状態、及び、当該隣接端末が木を構成するかどうかの情報が含まれる。
状態保存部28は図7のような状態保存テーブル28Aを保持する。状態保存テーブル28Aには、移動端末装置20の状態、親IDの情報が含まれる。
ルーティングテーブル保存部210は、図6のようなルーティングテーブル210Aを保持する。ルーティングテーブル210Aには、自身以外の端末のIDと、当該自身以外の端末に通信パケットを送信する際、中継となる隣接端末のID(Next Hop)とを含む。
トポロジ情報保存部29は、図5のようなトポロジテーブル29Aを保持する。トポロジテーブル29Aには、リンク情報を送信したクラスタヘッドのIDと、当該クラスタヘッドに隣接する端末のIDとが含まれる。また、トポロジ情報保存部29は、トポロジテーブル29Aを参照し、ルーティングテーブル210Aを作成し、ルーティングテーブル保存部210に保存するように構成される。トポロジテーブル29Aからルーティングテーブル210Aを求める方法は、例えば、ダイクストラ法などがある。
Helloパケット送受信部21は、定期的にHelloパケットを送信、又は他の端末からのHelloパケットを受信するように構成される。Helloパケット送受信部21は自身のIDと自身の状態と自身の親となる端末のIDとをHelloパケットに入れて定期的にブロードキャスト送信する。ここで「ブロードキャスト」とは、あて先端末を定めず、送信パケットを受信可能な端末すべてが受信する通信形態のことをいう。端末の状態はクラスタヘッド(H)とゲートウエイ(G)とメンバ(M)と状態なし(−)の4種類存在する。また、Helloパケット送受信部21は、他の端末が送信したHelloパケットを受信し、他の端末のIDと該他の端末の状態と該他の端末の親端末のIDとを隣接端末リスト保存部27内の隣接端末テーブル27Aに保存する。このようにすることで、各移動端末装置20は、自身に隣接する端末の存在と、当該隣接する端末の状態と、当該隣接する端末が指定する親端末のIDとを把握することができる。
リンク情報送受信部22は、定期的にリンク情報をフラッディング、他の端末が送信したリンク情報を受信、又は、他の端末から受信したリンク情報を転送するように構成される。ここで「フラッディング」とは、複数の端末同士が他の端末の送信したパケットを転送し合うことで、すべての端末にパケットを届ける通信形態をいう。リンク情報送受信部22は、状態保存部28内の状態保存テーブル28Aを参照し、自身の状態がクラスタヘッドである場合に、隣接端末リスト保存部27内の隣接端末テーブル27Aを参照して、木を構成しているリンク情報をフラッディングする。ここで、「木」とは、すべての端末を頂点とし、クラスタヘッドとゲートウエイの間のリンクと、メンバとメンバが親に指定するクラスタヘッドとの間のリンクとを、辺とするトポロジのことを言う。このとき、メンバが複数のクラスタヘッドと隣接している場合は、ただ1つのクラスタヘッドとの間のリンクだけが木の要素となるように構成される。例えば、図1の場合、木は、端末MT#1〜MT#9の9つの端末と、これら端末間を結ぶリンクMT#1−MT#3、MT#2−MT#3、MT#3−MT#4、MT#3−MT#5、MT#5−MT#7、MT#6−MT#7、MT#7−MT#8、MT#7−MT#9の8つのリンクから構成される。即ち、リンクMT#2−MT#5、MT#4−MT#5、MT#5−MT#6、MT#5−MT#8という4つのリンクは、実際に存在はしているが、木には含まれない。リンクが木に含まれるかどうかは、図4の隣接端末テーブル27Aで管理される。隣接端末テーブル27Aにおいて、木の構成エントリが「Y」の場合、該当リンクは木に含まれ、一方、木の構成エントリが「N」の場合、該当リンクは木に含まれない。また、リンク情報送受信部22は、他の端末からのリンク情報を受信すると、リンク情報をトポロジ情報保存部29内のトポロジテーブル29Aに保存する。また、リンク情報送受信部22は、受信したリンク情報を転送するかどうかを中継判断部23に問い合わせる。リンク情報送受信部22は、中継判断部23から中継指示があった場合、受信したリンク情報を転送する。
中継判断部23は、リンク情報送受信部22からリンク情報を転送するかどうか問い合わせがあった場合、状態保存部28内の状態保存テーブル28Aを参照し、自身の状態がクラスタヘッド又はゲートウエイの場合にリンク情報送受信部22に転送指示を出すように構成される。ただし、自身の状態がクラスタヘッド又はゲートウエイの場合であっても、過去に受信したリンク情報と同一のリンク情報の場合には、転送指示を出さない。
データ送受信部24は、端末間で行われるデータ通信や音声通話などの通信パケットをユニキャストで送信、受信、又は転送するように構成される。ここで「ユニキャスト」とは、通信相手端末を指定し、指定した通信相手端末にのみパケットを届ける通信形態である。データ送受信部24は、通信パケットを送信する場合、あて先端末に通信パケットを届けるための中継端末となる隣接端末のIDをルーティング部26に問い合わせ、当該IDの端末に通信パケットを送信する。データ送受信部24は他の端末から通信パケットを受信したとき、受信した通信パケットを転送する隣接端末のIDをルーティング部26に問い合わせる。ルーティング部26からIDの回答があった場合、当該IDの端末に通信パケットを転送する。
クラスタリング部25は隣接端末リスト保存部27内の隣接端末テーブル27Aを参照し、自身の状態と木を構成する端末とを決定し、自身の状態を状態保存部28内の状態保存テーブル28Aに保存し、木を構成する端末を隣接端末リスト保存部27内の隣接端末テーブル27Aに保存するように構成される。移動端末装置20が新たにネットワークに参加するとき、隣接端末テーブル27Aに保存されている端末の中に、一つ又は複数のクラスタヘッドが存在する場合、クラスタリング部25は、当該クラスタヘッドの中の一つを、木を構成する端末として隣接端末テーブル27Aに保存、親として状態保存テーブル28Aに保存し、自身の状態をメンバに決定しメンバとして状態保存テーブル28Aに保存する。また、隣接端末テーブル27Aに保存されている端末の中に、クラスタヘッドが存在せず、一つ又は複数のゲートウエイが存在する場合、クラスタリング部25は、当該ゲートウエイの中の一つを、木を構成する端末として隣接端末テーブル27Aに保存、親として状態保存テーブル28Aに保存し、自身の状態をクラスタヘッドに決定しクラスタヘッドとして状態保存テーブル28Aに保存する。さらに、隣接端末テーブル27Aに保存されている端末の中にはメンバしか存在しない場合、クラスタリング部25は当該メンバの一つを、木を構成する端末として、隣接端末テーブル27Aに保存、親として状態保存テーブル28Aに保存し、自身の状態をクラスタヘッドに決定しクラスタヘッドとして状態保存テーブル28Aに保存する。そして、自身の状態がメンバ(M)である場合であって、隣接端末テーブル27Aに保存されている端末の中に状態がクラスタヘッド(H)でかつ自身を親として指定している端末が存在する場合、クラスタリング部25は、自身の状態をゲートウエイに変更しゲートウエイとして状態保存テーブル28Aに保存する。また、クラスタリング部25は、自身が親に指定している端末のIDが削除されたことを契機として自身の状態を初期化する。さらに、クラスタリング部25は、状態保存テーブル28Aを参照し、自身が親に指定している端末の状態が初期化されたことを契機として、自身の状態を初期化する。以上のようなクラスタリング部25の動作により、(1)ゲートウエイ同士は隣接しない、(2)メンバはヘッドに隣接する、(3)クラスタヘッド間はただ1つのゲートウエイによって接続される、という特徴をもつトポロジ(クラスタ)が形成される。
本実施形態においては、クラスタリング部25の動作は、クラスタを構成するための一例であり、他の動作によってクラスタを構成してもよい。
ルーティング部26はデータ送受信部24の要求を受け、ルーティングテーブル保存部210内のルーティングテーブル210Aを参照することにより、通信パケットを中継する隣接端末のIDをデータ送受信部24に通知するように構成される。ルーティング部26は通信パケットのあて先端末のNextHopのIDをデータ送受信部24に通知する。
なお、図2のHelloパケット送受信部21及びクラスタリング部25は、本発明に係るクラスタリング手段に対応し、隣接端末リスト保存部27及び状態保存部28は、本発明に係る保存手段に対応する。また、リンク情報送受信部22及び中継判断部23は、本発明に係るリンク情報送受信手段に対応し、ルーティング部26、トポロジ情報保存部29及びルーティングテーブル保存部210は、本発明に係るルーティング手段に対応する。
次に、本実施形態にかかる移動端末装置20のハードウェア構成について図3を用いて説明する。移動端末装置20はCPU31、メモリ32、及びネットワークインタフェース33を含んで構成される。図2におけるHelloパケット送受信部21はCPU31及びネットワークインタフェース33により実現される。リンク情報送受信部22は、CPU31及びネットワークインタフェース33により実現される。中継判断部23はCPU31により実現される。データ送受信部24はCPU31及びネットワークインタフェース33により実現される。クラスタリング部25はCPU31により実現される。ルーティング部26はCPU31により実現される。隣接端末リスト保存部27はメモリ32により実現される。状態保存部28はメモリ32により実現される。トポロジ情報保存部29はCPU31及びメモリ32により実現される。ルーティングテーブル保存部210はメモリ32により実現される。
続いて、本実施形態にかかる移動端末装置の動作について図8乃至図15を用いて説明する。以下では、移動端末装置の動作として、(1)クラスタ構成時の動作、(2)リンク情報送信時の動作、(3)通信パケット送信時の動作の3つについて順に説明する。
まず、(1)クラスタ構成時の移動端末装置の動作について図11を用いて説明する。移動端末装置20は、移動通信システム10に参加すると定期的にHelloパケットを送信するため、他の端末からのHelloパケットを受信することとなる。移動端末装置20は、他の端末からのHelloパケットを受信すると(S111)、図11の処理を開始し、まず、受信したHelloパケットにより隣接端末テーブル27Aを更新する(S112)。このときHelloパケットには、Helloパケットを送信した端末のID、状態、親となる端末のIDが含まれており、それぞれ隣接端末テーブル27Aの隣接端末ID、状態、親IDエントリに追加する。隣接端末IDエントリに同一IDが存在する場合は、該当端末の状態及び親IDエントリを更新するのみである。また、一度、隣接端末テーブル27Aの隣接端末IDエントリに書き込まれた端末から一定時間Helloパケットを受信しなかった場合は、隣接端末テーブル27Aから該当端末のエントリを削除する。このとき、状態保存テーブル28Aを参照し、親として指定している端末が隣接端末テーブル27Aから削除された場合、自身の状態をクラスタヘッドでもゲートウエイでもメンバでもないとし、自身の状態「なし(−)」および、親ID「なし(−)」を状態保存テーブル28Aに保存する。また、隣接端末テーブル27Aにおいて、親として指定している端末の状態が「なし(−)」に変更された場合、自身の状態をクラスタヘッドでもゲートウエイでもメンバでもないとし、自身の状態「なし(−)」および、親ID「なし(−)」を状態保存テーブル28Aに保存する。このように状態保存テーブル28Aを更新(初期化)することにより、移動などによりトポロジが変化したときに、再度自身の状態を決定でき、新たにクラスタを構成できる。
そして移動端末装置20は、状態保存テーブル28Aを参照し、自身の状態を判定する(S1112)。自身の状態がクラスタヘッド(H)またはゲートウエイ(G)である場合、隣接端末テーブル27Aを参照し、自身を親として指定している端末を木を構成する端末に指定し、隣接端末テーブル27Aの該当端末の「木の構成」欄を「Y」に変更する(s1115)。自身の状態がメンバ(M)である場合、隣接端末テーブル27Aを参照し、隣接端末の中に状態がヘッド(H)でかつ自身を親に指定している(親IDエントリが自身のID)端末が存在するかどうか確認する(S1113)。前記端末が存在しない場合、処理を終了する。前記端末が存在する場合、自身はクラスタヘッドになる(S1114)。このとき、クラスタリング部25は、自身の状態「クラスタヘッド(H)」を状態保存テーブル28Aに保存する。
自身の状態がなしの場合、移動端末装置20は、自身の状態を決定するため、隣接端末テーブル27Aを参照し、隣接端末テーブル27Aにエントリが存在するか否かを判断する(S113)。ここで、隣接端末テーブル27Aにエントリが存在しない場合、自身以外に移動端末装置が存在しないということであるため、自身はクラスタヘッドになる(S114)。このとき、クラスタリング部25は、自身の状態「クラスタヘッド(H)」を状態保存テーブル28Aに保存する。
一方、S113で隣接端末テーブル27Aにエントリが存在するとき、当該エントリ内の隣接端末の中にクラスタヘッドが存在するか否かを確認する(S115)。ここでクラスタヘッドが存在する場合、自身はメンバとなり(S116)、存在するクラスタヘッドのうちの1つの端末を、木を構成する端末として指定する(S117)。クラスタヘッドのうち1つを選択する方法は、IDが最も小さいものを選択してもよいし、IDが最も大きいものを選択してもよいし、ランダムに選択してもよいし、通信が最も安定しているものを選択してもよい。このとき、クラスタリング部25は、自身の状態「メンバ(M)」および、親IDとして上記1つの端末のIDを状態保存テーブル28Aに保存するとともに、隣接端末テーブル27Aにおける上記1つの端末に関する「木の構成」欄を「Y」に設定する。
一方、S115で隣接端末テーブル27Aにクラスタヘッドが存在しないとき、上記エントリ内の隣接端末の中にゲートウエイが存在するか否かを確認する(S118)。ここでゲートウエイが存在する場合、自身はクラスタヘッドとなり(S119)、存在するゲートウエイのうち1つを、木を構成する端末として指定する(S1110)。ゲートウエイのうち1つを選択する方法は、IDが最も小さいものを選択してもよいし、IDが最も大きいものを選択してもよいし、ランダムに選択してもよいし、通信が最も安定しているものを選択してもよい。このとき、クラスタリング部25は、自身の状態「クラスタヘッド(H)」および、親IDとして上記ゲートウエイのうちひとつの端末のIDを状態保存テーブル28Aに保存するとともに、隣接端末テーブル27Aにおける上記ゲートウエイのうち1つに関する「木の構成」欄を「Y」に設定する。
一方、S118で隣接端末テーブル27Aにゲートウエイが存在しないとき、自身はクラスタヘッドとなり(S1111)、存在するメンバの一つを、木を構成する端末に指定する。メンバのうち1つを選択する方法は、IDが最も小さいものを選択してもよいし、IDが最も大きいものを選択してもよいし、ランダムに選択してもよいし、通信が最も安定しているものを選択してもよい。このとき、クラスタリング部25は、自身の状態「クラスタヘッド(H)」および、親IDとして上記1つのメンバのうちひとつの端末IDを隣接端末テーブル27Aに保存し、状態保存テーブル28Aにおける上記指定したメンバに関する「木の構成」欄を「Y」にする。
次に、クラスタ構成時の移動通信システム全体の動作シーケンスについて図8を用いて説明する。ここでは、MT#3、MT#1、MT#2、MT#4、MT#5、MT#7、MT#6、MT#8、MT#9の順にネットワークに参加する場合を例に説明する。
まず、MT#3がネットワークに参加する。MT#3は定期的にHelloパケットを送信するが、この時点では他に端末は存在しないので、隣接端末テーブル27Aにエントリは存在しない。そのためMT#3のクラスタリング部25は状態保存テーブル28Aに、自身がクラスタヘッド(H)、親IDがなし(−)であることを保存する(S81)。
次に、MT#1がネットワークに参加する。MT#1はMT#3との間でHelloパケットを交換し(S82)、MT#1内の隣接端末テーブル27AにはMT#3が登録される。このときMT#3はクラスタヘッドであるため、MT#1のクラスタリング部25は、MT#1内の状態保存テーブル28Aに、自身の状態としてメンバ(M)、親IDとしてMT#3を保存し、隣接端末テーブル27A内のMT#3に関する木の構成エントリを「Y」に設定する(S83)。他方、MT#3内の隣接端末テーブル27AにはMT#1が登録され、MT#3のクラスタリング部25は、隣接端末テーブル27A内のMT#1に関する木の構成エントリを「Y」に設定する。これにより、この時点で、MT#3がクラスタヘッドで、MT#1がメンバであるクラスタが構成される。
次に、MT#2がネットワークに参加する。MT#2はMT#3との間でHelloパケットを交換し(S84)、MT#2内の隣接端末テーブル27AにはMT#3が登録される。このときMT#3はクラスタヘッドであるため、MT#2のクラスタリング部25は、MT#2内の状態保存テーブル28Aに、自身の状態としてメンバ(M)、親IDとしてMT#3を保存し、隣接端末テーブル27A内のMT#3に関する木の構成エントリを「Y」に設定する(S85)。他方、MT#3内の隣接端末テーブル27AにはMT#2が登録され、MT#3のクラスタリング部25は、隣接端末テーブル27A内のMT#2に関する木の構成エントリを「Y」に設定する。これにより、この時点で、MT#3がクラスタヘッドで、MT#1及びMT#2がメンバであるクラスタが構成される。
次に、MT#4がネットワークに参加し、上記と同様の処理により、MT#3がクラスタヘッドで、MT#1、MT#2及びMT#4がメンバであるクラスタが構成される(S86〜S87)。
次に、MT#5がネットワークに参加する。MT#5はMT#2、MT#3、MT#4と隣接しているため、MT#2、MT#3、MT#4の各々との間でHelloパケットを交換する(S88)。これにより、MT#5内の隣接端末テーブル27AにはMT#2、MT#3、MT#4が登録される。この時点ではMT#3がクラスタヘッドであるため、MT#5はメンバとなり(S89)、MT#3がクラスタヘッドで、MT#1、MT#2、MT#4、MT#5がメンバであるクラスタが構成される。
次に、MT#7がネットワークに参加する。MT#7は、隣接するMT#5との間でHelloパケットを交換し(S810)、MT#7内の隣接端末テーブル27AにはMT#5が登録される。この時点でMT#5はメンバであるため、MT#7のクラスタリング部25は、MT#7内の状態保存テーブル28Aに自身の状態として「クラスタヘッド(H)」、親IDとしてMT#5を保存し、隣接端末テーブル27A内のMT#5に関する木のエントリを「Y」に、MT#5に関する状態を「ゲートウエイ(G)」に設定する(S811)。他方、MT#5内の隣接端末テーブル27AにはMT#7が登録され、MT#5のクラスタリング部25は、MT#5内の隣接端末テーブル27AのMT#7に関する木の構成エントリを「Y」に、状態保存テーブル28A内の自身の状態エントリを「ゲートウエイ(G)」に設定する。これにより、MT#5の状態はメンバからゲートウエイに変わることとなる(S812)。この時点で、MT#3、MT#7がクラスタヘッドで、MT#5がゲートウエイで、MT#1、MT#2、MT#4がメンバであるクラスタが構成される。
その後、MT#6、MT#8、MT#9が順次、ネットワークに参加し、同様の処理が行われることにより、最終的に、MT#3、MT#7がクラスタヘッドで、MT#5がゲートウエイで、MT#1、MT#2、MT#4、MT#6、MT#8、MT#9がメンバであるクラスタが構成される(S813〜S818)。
次に、(2)リンク情報送信時の動作(リンク情報の送信方法)について説明する。なお、リンク情報の送信は上記クラスタの構成を利用することを特徴としている。具体的には、クラスタヘッドが、隣接する端末との間のリンク情報を送信し、クラスタヘッドとゲートウエイのみが上記リンク情報を転送することで、ルーティングに必要なルート情報を全端末に送信することを実現する。
最初に、リンク情報送信時の移動端末装置20の動作について図12を用いて説明する。まず、移動端末装置20は、状態保存テーブル28Aを参照することで、自身がクラスタヘッドであるか否かを確認する(S121)。リンク情報はクラスタヘッドのみが送信するため、S121で自身がクラスタヘッドでない場合は、処理を終了する。一方、S121で自身がクラスタヘッドである場合は、リンク情報を生成し(S122)、生成したリンク情報を送信して(S123)、処理を終了する。
なお、S122のリンク情報の生成時には、隣接端末テーブル27Aを参照し、隣接する端末全てをリスト化してリンク情報を生成してもよいし、隣接する端末の中で木の構成エントリが「Y」となっているものだけをリスト化してリンク情報を生成してもよい。このうち、木の構成エントリが「Y」となっているものだけをリスト化してリンク情報を生成する場合は、隣接する端末全てをリスト化する必要がないため、リンク情報のデータ量をさらに削減することができる、という更なる効果が得られる。
次に、リンク情報を転送する際の移動端末装置20の動作について図13を用いて説明する。移動端末装置20は、他の端末からのリンク情報を受信すると(S131)、図13の処理を開始し、上記受信したリンク情報をトポロジテーブル29Aに保存する(S132)。そして、移動端末装置20は、上記受信したリンク情報が、以前に受信したことがあるか否かを判断する(S133)。ここで、上記受信したリンク情報が、以前に受信したことがある場合は、リンク情報を転送せずに処理を終える。一方、S133で、上記受信したリンク情報が、以前に受信したことがない場合は、状態保存テーブル28Aを参照することで、自身がクラスタヘッド又はゲートウエイであるか否かを確認する(S134)。自身がクラスタヘッド又はゲートウエイである場合は、上記受信したリンク情報を転送する(S135)。一方、S134で、自身がクラスタヘッドでもゲートウエイでもなくメンバである場合は、リンク情報を転送せずに処理を終える。以上のように、移動端末装置20は、自身がクラスタヘッド又はゲートウエイである場合のみ、上記受信したリンク情報を転送する。
次に、リンク情報送信時の移動通信システム全体の動作シーケンスについて図9を用いて説明する。
クラスタヘッドであるMT#3のリンク情報送受信部22は、定期的にリンク情報を送信する。MT#3のリンク情報送受信部22は、まず、MT#3内の隣接端末テーブル27Aを参照し、木の構成エントリが「Y」である隣接端末IDをリストにする。この場合、MT#1、MT#2、MT#4、MT#5がリストに挙げられる。次に、上記リストに自身のID(MT#3)を加えたものをリンク情報としてブロードキャストで送信する(S91)。
送信されたリンク情報は、MT#3に隣接するMT#1、MT#2、MT#4、MT#5により受信される。
ここで、メンバであるMT#1、MT#2、MT#4のリンク情報送受信部22は、リンク情報を自端末内のトポロジテーブル29Aに保存する。この場合、クラスタヘッドのID(MT#3)、及び当該クラスタヘッドに隣接する端末のID(MT#1、MT#2、MT#4、MT#5)がトポロジテーブル29Aに保存される。さらに、メンバであるMT#1、MT#2、MT#4のリンク情報送受信部22は、受信したリンク情報を中継するか否かを自端末内の中継判断部23に問い合わせる。問合せを受けた中継判断部23は、状態保存テーブル28Aを参照する。この場合、状態保存テーブル28Aのエントリは「メンバ(M)」となっているので、中継判断部23は、リンク情報送受信部22に対し中継指示を出さない。これにより、メンバであるMT#1、MT#2、MT#4はリンク情報の転送を行わない。
一方、リンク情報を受信したゲートウエイであるMT#5のリンク情報送受信部22はリンク情報をトポロジテーブル29Aに保存する。この場合、クラスタヘッドのID(MT#3)、及び当該クラスタヘッドに隣接する端末のID(MT#1、MT#2、MT#4、MT#5)がトポロジテーブル29Aに保存される。さらに、ゲートウエイであるMT#5のリンク情報送受信部22は、受信したリンク情報を中継するか否かを中継判断部23に問い合わせる。問合せを受けた中継判断部23は状態保存テーブル28Aを参照する。この場合、状態保存テーブル28Aのエントリは「ゲートウエイ(G)」となっているので、中継判断部23は、リンク情報送受信部22に対し中継指示を出す。中継指示を受けたリンク情報送受信部22は、受信したリンク情報をブロードキャストで転送する(S92)。
転送されたリンク情報は、転送を行ったMT#5に隣接する端末(MT#2、MT#3、MT#4、MT#6、MT#7、MT#8)が受信する。
隣接する端末のうちメンバであるMT#2、MT#4、MT#6、MT#8のリンク情報送受信部22は、リンク情報をトポロジテーブル29Aに保存する。この場合、クラスタヘッドのID(MT#3)、及び当該クラスタヘッドに隣接する端末のID(MT#1、MT#2、MT#4、MT#5)がトポロジテーブル29Aに保存される。さらに、メンバであるMT#2、MT#4、MT#6、MT#8のリンク情報送受信部22は、受信したリンク情報を中継するか否かを中継判断部23に問い合わせる。問合せを受けた中継判断部23は状態保存テーブル28Aを参照する。この場合、状態保存テーブル28Aのエントリは「メンバ(M)」となっているので、中継判断部23は、リンク情報送受信部22に対し中継指示を出さない。これにより、メンバであるMT#2、MT#4、MT#6、MT#8は、リンク情報の転送を行わない。
また、リンク情報を受信したクラスタヘッドであるMT#3のリンク情報送受信部22は、該リンク情報をトポロジテーブル29Aに保存する。この場合、クラスタヘッドのID(MT#3)、及び当該クラスタヘッドに隣接する端末のID(MT#1、MT#2、MT#4、MT#5)がトポロジテーブル29Aに保存される。さらに、クラスタヘッドであるMT#3のリンク情報送受信部22は、受信したリンク情報を中継するか否かを中継判断部23に問い合わせる。問合せを受けた中継判断部23は状態保存テーブル28Aを参照する。この場合、状態保存テーブル28Aのエントリは「クラスタヘッド(H)」となっているが、上記受信したリンク情報は、一度送信したリンク情報と同一のリンク情報なので、中継判断部23はリンク情報送受信部22に対し中継指示を出さない。これにより、クラスタヘッドであるMT#3はリンク情報の転送を行わない。
また、リンク情報を受信したクラスタヘッドであるMT#7のリンク情報送受信部22も、該リンク情報をトポロジテーブル29Aに保存する。この場合、クラスタヘッドのID(MT#3)、及び当該クラスタヘッドに隣接する端末のID(MT#1、MT#2、MT#4、MT#5)がトポロジテーブル29Aに保存される。さらに、クラスタヘッドであるMT#7のリンク情報送受信部22は、受信したリンク情報を中継するか否かを中継判断部23に問い合わせる。問合せを受けた中継判断部23は状態保存テーブル28Aを参照する。この場合、状態保存テーブル28Aのエントリは「クラスタヘッド(H)」となっており、かつ、上記受信したリンク情報は、一度も送信したことがないリンク情報であるため、中継判断部23はリンク情報送受信部22に対し中継指示を出す。中継指示を受けたリンク情報送受信部22は、上記受信したリンク情報をブロードキャストで転送する(S93)。
転送されたリンク情報は、転送を行ったMT#7に隣接する端末(MT#5、MT#6、MT#8、MT#9)が受信する。
隣接する端末のうちメンバであるMT#6、MT#8、MT#9のリンク情報送受信部22は、リンク情報をトポロジテーブル29Aに保存する。この場合、クラスタヘッドのID(MT#3)、及び当該クラスタヘッドに隣接する端末のID(MT#1、MT#2、MT#4、MT#5)がトポロジテーブル29Aに保存される。さらに、メンバであるMT#6、MT#8、MT#9のリンク情報送受信部22は、受信したリンク情報を中継するか否かを中継判断部23に問い合わせる。問合せを受けた中継判断部23は状態保存テーブル28Aを参照する。この場合、状態保存テーブル28Aのエントリは「メンバ(M)」となっているので、中継判断部23はリンク情報送受信部22に対し中継指示を出さない。これにより、リンク情報の転送は行われない。
一方、リンク情報を受信したゲートウエイであるMT#5のリンク情報送受信部22は、リンク情報をトポロジテーブル29Aに保存する。この場合、クラスタヘッドのID(MT#3)、及び当該クラスタヘッドに隣接する端末のID(MT#1、MT#2、MT#4、MT#5)がトポロジテーブル29Aに保存される。さらに、ゲートウエイであるMT#5のリンク情報送受信部22は、受信したリンク情報を中継するか否かを中継判断部23に問い合わせる。問合せを受けた中継判断部23は状態保存テーブル28Aを参照する。この場合、状態保存テーブル28Aのエントリは「ゲートウエイ(G)」となっているが、上記受信したリンク情報は、一度送信したリンク情報と同一なので、中継判断部23はリンク情報送受信部22に対し中継指示を出さない。これにより、リンク情報の転送は行われない。
以上のような動作により、クラスタヘッドMT#3が送信したリンク情報はネットワーク上の全端末MT#1〜MT#9に伝送される。
また、上記と同様の動作により、クラスタヘッドMT#7が送信したリンク情報も、ネットワーク上の全端末MT#1〜MT#9に伝送される(S94〜S96)。
このように、各端末は、MT#3が送信したリンク情報とMT#7が送信したリンク情報とを受信することにより、これらのリンク情報に基づいてルーティングテーブル210Aを作成し、作成したルーティングテーブル210Aに基づいてルーティングを行うことが可能となる。
次に、(3)通信パケット(データ通信や音声通話などのためのパケット)の送信時の動作について説明する。
まず、通信パケット送信時の移動端末装置の動作について図14を用いて説明する。通信パケットを送信する際、移動端末装置20は、ルーティングテーブル210Aを参照して、あて先端末に通信パケットを送るために中継するべき隣接端末のIDを確認する(S142)。次に、移動端末装置20は、確認により得られた隣接端末(中継するべき隣接端末)に対して通信パケットを送信する(S143)。
次に、通信パケットを転送する際の移動端末装置の動作について図15を用いて説明する。移動端末装置20は通信パケットを受信すると(S151)、図15の処理を開始し、上記受信した通信パケットが自分あてか否かを確認する(S152)。ここで、受信した通信パケットが自分宛である場合は、当該通信パケットの転送は不要なので、処理を終了する。一方、S152で、上記受信した通信パケットが自分宛でない場合は、ルーティングテーブル210Aを参照し、次に中継するべき隣接端末のIDを確認する(S153)。次に、移動端末装置20は、確認により得られた隣接端末(次に中継するべき隣接端末)に対して通信パケットを転送する(S154)。
次に、通信パケット送信時の移動通信システム全体の動作シーケンスについて図10を用いて説明する。図10には、通信パケットをMT#1からMT#9へ送信するシーケンスを示している。
通信パケットを送信するMT#1のデータ送受信部24は、あて先端末MT#9に通信パケットを送信するために中継すべき端末を、ルーティング部26に問い合わせる。問合せを受けたルーティング部26は、ルーティングテーブル210A内のNextHopエントリを参照して、あて先端末MT#9に通信パケットを送信するために中継すべき端末MT#3を得て、中継すべき端末情報(MT#3)をデータ送受信部24に通知する。通知を受けたデータ送受信部24は通信パケットを、中継すべき端末であるMT#3に転送する(S101)。
次に、通信パケットを受信したMT#3のデータ送受信部24は、あて先端末MT#9に通信パケットを送信するために中継すべき端末を、ルーティング部26に問い合わせる。問合せを受けたルーティング部26は、ルーティングテーブル210A内のNextHopエントリを参照して、あて先端末MT#9に通信パケットを送信するために中継すべき端末MT#5を得て、中継すべき端末情報(MT#5)をデータ送受信部24に通知する。通知を受けたデータ送受信部24は通信パケットを、中継すべき端末であるMT#5に転送する(S102)。
次に、通信パケットを受信したMT#5のデータ送受信部24は、あて先端末MT#9に通信パケットを送信するために中継すべき端末を、ルーティング部26に問い合わせる。問合せを受けたルーティング部26は、ルーティングテーブル210A内のNextHopエントリを参照して、あて先端末MT#9に通信パケットを送信するために中継すべき端末MT#7を得て、中継すべき端末情報(MT#7)をデータ送受信部24に通知する。通知を受けたデータ送受信部24は通信パケットを、中継すべき端末であるMT#7に転送する(S103)。
次に、通信パケットを受信したMT#7のデータ送受信部24は、あて先端末MT#9に通信パケットを送信するために中継すべき端末を、ルーティング部26に問い合わせる。問合せを受けたルーティング部26は、ルーティングテーブル210A内のNextHopエントリを参照して、あて先端末MT#9へ直接送信可能であることをデータ送受信部24へ通知する。通知を受けたデータ送受信部24は通信パケットをMT#9に直接転送する(S104)。
以上の動作により、MT#1からMT#9へ通信パケットが送信される。
続いて、第1実施形態の効果について説明する。第1実施形態に係る移動端末装置によれば、クラスタヘッドのみが隣接端末の間のリンク情報をネットワーク上の全端末に送信するだけで、全端末は任意の端末との間のルートを計算することができる。また、本実施形態に係る移動端末装置によれば、クラスタヘッドとゲートウエイのみがリンク情報を転送するだけで、リンク情報をネットワーク上の全端末に送信することができる。上記2つの効果により、オーバヘッドの少ないルーティングを実現することができる。
(第2実施形態)
図17乃至図22を参照して、本発明の第2実施形態に係る移動通信システムの構成について説明する。図17に示すように、本実施形態に係る移動通信システム11は、複数の移動端末装置MT#1乃至MT#9と、セルラネットワークのようなインフラネットワーク上に設置されたトポロジ管理装置TSとを含んで構成される。移動端末装置MT#1乃至MT#9はすべて同様の構成で、同様の機能を持つが、クラスタヘッド、ゲートウエイ、メンバという3つの状態のうち何れか1つの状態となる。各移動端末装置の状態は、固定的ではなく、他の端末との相対的な位置関係により動的に変化する。移動通信システム10における各移動端末装置の状態は以下の条件を満たすように動的に決定される。
1.ゲートウエイ同士は隣接しない。
2.メンバはクラスタヘッドに隣接し、隣接するクラスタヘッドの中の1つを指定する。
3.クラスタヘッド間はただ1つのゲートウエイによって接続される。
図17の例では、MT#3及びMT#7がクラスタヘッド、MT#5がゲートウエイ、MT#1、MT#2、MT#4、MT#6、MT#8、MT#9がメンバとして構成されている。
なお、図17では移動端末装置の数は9であるが、上記移動端末装置の状態に関する3つの条件を満たすならば、移動端末装置の数に制限はない。
本実施形態において、クラスタヘッドは、自身に隣接している端末との間のリンク情報をトポロジ管理装置TSに送信する。これにより、トポロジ管理装置TSはルーティングに必要なリンク情報を得ることができ、任意の端末間のルートを計算することが可能である。ここで「リンク情報」の意味内容は第1実施形態のリンク情報と同様である。
次に、本実施形態にかかる移動端末装置MT#1乃至MT#9(第2実施形態では「移動端末装置180」と総称する)の構成について説明する。図18は本実施形態にかかる移動端末装置180の機能ブロック構成を示す。移動端末装置180は、Helloパケット送受信部181と、リンク情報送受信部182と、データ送受信部183と、クラスタリング部184とルーティング部185と、隣接端末リスト保存部186と、状態保存部187とを具備している。以下、各構成部について順に説明する。
Helloパケット送受信部181、クラスタリング部184、隣接端末リスト保存部186、状態保存部187については第1実施形態と同様である。
リンク情報送受信部182は、リンク情報をトポロジ管理装置TSに送信するように構成される。リンク情報送受信部182は、状態保存部187を参照し、自身の状態がクラスタヘッドである場合に、隣接端末リスト保存部186を参照して、木を構成しているリンク情報をトポロジ管理装置TSに送信する。ここで、「木」の意味内容は、第1実施形態と同様である。
データ送受信部183は、端末間でのデータ通信や音声通話などで送信されるパケット(通信パケット)をユニキャストで送信、受信、又は転送するように構成される。データ送受信部183は、通信パケットを送信する場合、ルーティング部185に、あて先端末に通信パケットを届けるための中継端末となる隣接端末のIDのリストを問い合わせ、当該隣接端末のIDのリストにおける最初のIDの端末に対して、通信パケット及び当該IDのリストを送信する。ここで、IDのリストは、例えば図22のように構成され、送信端末から宛先端末に至るまでに通信パケットを中継する端末を中継順に示している。データ送受信部183は、他の端末から通信パケットを受信したとき、宛先が自身でなければ、受信したIDのリストを参照し、自身のIDの次に記載されているIDの端末に通信パケット及び当該IDのリストを転送する。このとき自身のIDがリストの最後に記載されている場合は、宛先端末へ通信パケットを送信する。例えば図22のIDのリストを受信し、自身のIDがMT#5であるならば、MT#5の次に記載されているID(MT#7)の端末へ転送する。
ルーティング部185は、データ送受信部183の要求を受け、トポロジ管理装置TSに問い合わせを行うことにより、通信パケットを中継する中継端末のIDのリストをデータ送受信部183に通知するように構成される。
次に、図20を用いて第2実施形態の移動端末装置180のハードウェア構成について説明する。移動端末装置180は、CPU201、メモリ202、及びネットワークインタフェース203を含んで構成される。図18におけるHelloパケット送受信部181はCPU201及びネットワークインタフェース203により実現される。リンク情報送受信部182は、CPU201及びネットワークインタフェース203により実現される。データ送受信部183はCPU201及びネットワークインタフェース203により実現される。クラスタリング部184はCPU201により実現される。ルーティング部185はCPU201及びネットワークインタフェース203により実現される。隣接端末リスト保存部186はメモリ202により実現される。状態保存部187はメモリ202により実現される。
次に、本実施形態におけるトポロジ管理装置TSの構成について図19を用いて説明する。トポロジ管理装置TSは、リンク情報受信部191、ルーティング部192、及びトポロジ情報保存部193を含んで構成される。なお、リンク情報受信部191は、本発明に係るリンク情報受信手段に対応し、ルーティング部192及びトポロジ情報保存部193は、本発明に係るリスト提供手段に対応する。
リンク情報受信部191は、移動端末装置180からのリンク情報を受信し、トポロジ情報保存部193に保存するように構成される。トポロジ情報保存部193は、図5のようなトポロジテーブル29Aを保持する。トポロジテーブル29Aには、リンク情報を送信したクラスタヘッドのIDと、当該クラスタヘッドに隣接する端末のIDとが含まれる。
ルーティング部192は、移動端末装置180からの要求を受け、トポロジ情報保存部193を参照し、中継端末のIDのリストを計算し、移動端末装置180に送信するように構成される。IDのリストの計算は、例えばダイクストラ法によって行われる。
次に、トポロジ管理装置TSのハードウェア構成について図21を用いて説明する。トポロジ管理装置TSは、CPU211、メモリ212、及びネットワークインタフェース213を含んで構成される。図19におけるリンク情報受信部191は、CPU211及びネットワークインタフェース213により実現される。ルーティング部192はCPU211及びネットワークインタフェース213により実現され、トポロジ情報保存部193はメモリ212により実現される。
続いて本実施形態における移動端末装置180及びトポロジ管理装置TSの動作について図23乃至図26を用いて説明する。なお、(1)クラスタ構成時の動作、(2)リンク情報送信時の動作、(3)通信パケット送信時の動作のうち、(1)クラスタ構成時の移動端末装置の動作については第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。また、(2)リンク情報送信時における移動端末装置180の動作は、リンク情報をブロードキャストする代わりに、リンク情報をトポロジ管理装置TSに送信する点とリンク情報の転送は行わない点とが第1実施形態と異なる。
まず、(2)リンク情報送信時における移動通信システム11全体の動作について図23を用いて説明する。クラスタヘッドであるMT#3のリンク情報送受信部182は、定期的にリンク情報をトポロジ管理装置TSに送信する。MT#3のリンク情報送受信部22は、まず、隣接端末テーブル27Aを参照し、木の構成エントリが「Y」である隣接端末IDをリストにする。この場合、MT#1、MT#2、MT#4、MT#5が当該リストに挙げられる。次に、当該リストに自身のID(MT#3)を加えたものをリンク情報としてトポロジ管理装置TSに送信する(図23のS231)。リンク情報を受信したトポロジ管理装置TSのリンク情報受信部191は、受信されたリンク情報をトポロジ情報保存部193に保存する。この場合、クラスタヘッドのID(MT#3)及び当該クラスタヘッドに隣接する端末のID(MT#1、MT#2、MT#4、MT#5)がトポロジ情報保存部193に保存される。同様に、クラスタヘッドであるMT#7もトポロジ管理装置TSにリンク情報を送信し(S232)、トポロジ管理装置TSのリンク情報受信部191は、受信したリンク情報をトポロジ情報保存部193に保存する。
次に、(3)通信パケット(データ通信や音声通話などのパケット)の送信時における移動端末装置180の動作について図25を用いて説明する。移動端末装置180はまず、中継端末のIDのリストをトポロジ管理装置TSに問い合わせる(S251)。そして、問合せに対しトポロジ管理装置TSから得られたIDのリストの最初に記載されているIDの端末に、通信パケット及びIDのリストを送信する(S252)。
次に、(3)通信パケットの転送時における移動端末装置180の動作について図26を用いて説明する。移動端末装置180は、他の端末から通信パケットを受信すると(S261)、図26の処理を開始し、まず、受信した通信パケットの宛先端末が自身であるか否かを確認する(S262)。ここで、宛先端末が自身である場合は、受信した通信パケットの転送は不要なので、当該通信パケットを転送せずに処理を終了する。一方、S262で宛先端末が自身で無い場合は、自身のIDがリストの最後であるか否かを確認する(S263)。ここで、自身のIDがリストの最後である場合は、宛先端末は隣接していることになるので、宛先端末に対し通信パケット及びIDのリストを転送する(S265)。一方、S263で自身のIDがリストの最後でない場合は、IDのリストを参照して自身のIDの次にあるIDの端末に対し通信パケット及び自身のIDを転送する(S264)。
次に、(3)通信パケットの転送時における移動通信システム11全体の動作について図24を用いて説明する。図24は通信パケットをMT#1からMT#9へ送信するシーケンスを示している。通信パケットを送信するMT#1のデータ送受信部183は、宛先端末に通信パケットを届けるための中継端末のIDのリストをルーティング部185に問い合わせ、該ルーティング部185は、トポロジ管理装置TSに中継端末のIDのリストを問い合わせる(S241)。問合せを受けたトポロジ管理装置TSのルーティング部192は、トポロジ情報保存部193を参照して中継端末のIDのリストを作成し、該中継端末のIDのリストをMT#1のルーティング部185に返信する(S242)。これにより、MT#1のルーティング部185は該中継端末のIDのリストを得る。
そして、MT#1のルーティング部185は、データ送受信部183に対し中継端末のIDのリストを通知する。通知を受けたデータ送受信部183は、該中継端末のIDのリストにおいて最初に記載されているMT#3に対し通信パケット及びIDのリストを送信する(S243)。そして、通信パケット及びIDのリストを受信したMT#3のデータ送受信部183は、該IDのリストを参照し、該IDのリストにおいて自身の次に記載されているMT#5に対し通信パケット及びIDのリストを転送する(S244)。
次に、通信パケット及びIDのリストを受信したMT#5のデータ送受信部183は、該IDのリストを参照し、該IDのリストにおいて自身の次に記載されているMT#7に対し通信パケット及びIDのリストを転送する(S245)。さらに、通信パケット及びIDのリストを受信したMT#7のデータ送受信部183は、該IDのリストを参照し、自身のID(MT#7)がリストの最後であると判断する。即ち、宛先端末(MT#9)は、自身に隣接していることになるので、MT#7のデータ送受信部183は、宛先端末(MT#9)に対し通信パケット及びIDのリストを転送する(S246)。このようにして通信パケット及びIDのリストは宛先端末MT#9まで届けられる。
最後に、第2実施形態の効果について説明する。本実施形態に係る移動端末装置180及びトポロジ管理装置TSによれば、クラスタヘッドのみが隣接端末の間のリンク情報をトポロジ管理装置TSに送信するだけで、トポロジ管理装置TSは任意の端末間のルートを計算することが可能である。上記の効果により、オーバヘッドの少ないルーティングを実現することができる。
第1実施形態の移動通信システムのネットワーク構成図である。 第1実施形態の移動端末装置の機能ブロック構成図である。 第1実施形態の移動端末装置のハードウェア構成図である。 隣接端末テーブルの一例を示す図である。 トポロジテーブルの一例を示す図である。 ルーティングテーブルの一例を示す図である。 状態保存テーブルの一例を示す図である。 第1、第2実施形態でのクラスタ構成時の移動通信システム全体の動作シーケンスを示す図である。 第1実施形態でのリンク情報送信時の移動通信システム全体の動作シーケンスを示す図である。 第1実施形態での通信パケット送信時の移動通信システム全体の動作シーケンスを示す図である。 第1、第2実施形態でのクラスタ構成時の移動端末装置の動作シーケンスを示す図である。 第1実施形態でのリンク情報送信時の移動端末装置の動作シーケンスを示す図である。 第1実施形態でのリンク情報転送時の移動端末装置の動作シーケンスを示す図である。 第1実施形態での通信パケット送信時の移動端末装置の動作シーケンスを示す図である。 第1実施形態での通信パケット転送時の移動端末装置の動作シーケンスを示す図である。 リンク情報の構成例を示す図である。 第2実施形態の移動通信システムのネットワーク構成図である。 第2実施形態の移動端末装置の機能ブロック構成図である。 第2実施形態のトポロジ管理装置の機能ブロック構成図である。 第2実施形態の移動端末装置のハードウェア構成図である。 第2実施形態のトポロジ管理装置のハードウェア構成図である。 中継端末IDリストの構成例を示す図である。 第2実施形態でのリンク情報送信時の移動通信システム全体の動作シーケンスを示す図である。 第2実施形態での通信パケット送信時の移動通信システム全体の動作シーケンスを示す図である。 第2実施形態での通信パケット送信時の移動端末装置の動作シーケンスを示す図である。 第2実施形態での通信パケット転送時の移動端末装置の動作シーケンスを示す図である。
符号の説明
10、11…移動通信システム、20…移動端末装置、21…Helloパケット送受信部、22…リンク情報送受信部、23…中継判断部、24…データ送受信部、25…クラスタリング部、26…ルーティング部、27…隣接端末リスト保存部、27A…隣接端末テーブル、28…状態保存部、28A…状態保存テーブル、29…トポロジ情報保存部、29A…トポロジテーブル、31…CPU、32…メモリ、33…ネットワークインタフェース、180…移動端末装置、181…Helloパケット送受信部、182…リンク情報送受信部、183…データ送受信部、184…クラスタリング部、185…ルーティング部、186…隣接端末リスト保存部、187…状態保存部、191…リンク情報受信部、192…ルーティング部、193…トポロジ情報保存部、201…CPU、202…メモリ、203…ネットワークインタフェース、210…ルーティングテーブル保存部、210A…ルーティングテーブル、211…CPU、212…メモリ、213…ネットワークインタフェース、TS…トポロジ管理装置。

Claims (7)

  1. 複数の移動端末装置によってアドホックネットワークが形成されている環境における当該移動端末装置であって、
    当該移動端末装置自身のID及び状態を含むパケットを他の移動端末装置との間で送受信することで、自身に隣接する移動端末装置のID及び状態を認識し、当該隣接する移動端末装置の状態及び自身の状態に基づいて、自身の状態をクラスタヘッド、ゲートウエイ又はメンバに設定するクラスタリング手段と、
    前記クラスタリング手段により認識された前記隣接する移動端末装置のID及び状態、並びに、自身の状態を保存する保存手段と、
    前記保存手段により保存された自身の状態がクラスタヘッドである場合に、保存された1つ以上の前記隣接する移動端末装置のIDと自身のIDとを含んで構成されるリンク情報を送信するとともに、前記保存された自身の状態がいかなる場合でも、他の移動端末装置から送信された前記リンク情報を受信するリンク情報送受信手段と、
    前記リンク情報送受信手段により送受信された前記リンク情報に基づいて任意の移動端末装置へのルートを求めるルーティング手段と、
    具備し、
    前記クラスタリング手段は、
    クラスタヘッド同士は隣接しないことと、メンバはクラスタヘッドに隣接し且つただ1つのクラスタヘッドに属することを指定することと、クラスタヘッド間はただ1つのゲートウエイによって接続されることとを特徴とするクラスタを構成するように、自身の状態をクラスタヘッド、ゲートウエイ又はメンバに設定し、
    自身のIDと自身の状態と自身が親に指定する移動端末装置のID情報とを含む制御情報を送受信し、
    受信した制御情報を前記保存手段に保存し、
    保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をメンバに決定し、
    保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDが存在せず、ゲートウエイである移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をクラスタヘッドに決定し、
    保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDもゲートウエイである移動端末装置のIDも存在しない場合に、自身の状態をクラスタヘッドに決定し、
    自身の状態がメンバであり、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドで自身を親に指定している移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をゲートウエイに変更する、
    とを特徴とする移動端末装置。
  2. 前記クラスタリング手段は、
    自身が親に指定している移動端末装置のIDが前記保存した制御情報から削除されたことを契機として、自身の状態を初期化し、
    前記保存した制御情報を参照し、自身が親に指定している移動端末装置の状態が初期化されたことを契機として、自身の状態を初期化する、
    ことを特徴とする請求項記載の移動端末装置。
  3. 前記リンク情報送受信手段は、
    送信されるリンク情報として、自身に隣接するゲートウエイのIDと、自身を親に指定しているメンバのIDと、自身のIDとを含んで構成されるリンク情報を送信することを特徴とする請求項に記載の移動端末装置。
  4. 前記リンク情報送受信手段は、
    前記保存手段により保存された自身の状態がクラスタヘッド又はゲートウエイである場合に、他の移動端末装置から受信された前記リンク情報を転送することを特徴とする請求項1に記載の移動端末装置。
  5. 複数の移動端末装置によってアドホックネットワークが形成されている環境における当該移動端末装置にて実行される制御方法であって、
    当該移動端末装置自身のID及び状態を含むパケットを他の移動端末装置との間で送受信することで、自身に隣接する移動端末装置のID及び状態を認識し、当該隣接する移動端末装置の状態及び自身の状態に基づいて、自身の状態をクラスタヘッド、ゲートウエイ又はメンバに設定するクラスタリングステップと、
    前記クラスタリングステップにて認識された前記隣接する移動端末装置のID及び状態、並びに、自身の状態を保存する保存ステップと、
    前記保存ステップにて保存された自身の状態がクラスタヘッドである場合に、保存された1つ以上の前記隣接する移動端末装置のIDと自身のIDとを含んで構成されるリンク情報を送信するとともに、前記保存された自身の状態がいかなる場合でも、他の移動端末装置から送信された前記リンク情報を受信するリンク情報送受信ステップと、
    前記リンク情報送受信ステップにて送受信された前記リンク情報に基づいて任意の移動端末装置へのルートを求めるルーティングステップと、
    を有し、
    前記クラスタリングステップでは、当該移動端末装置が、
    クラスタヘッド同士は隣接しないことと、メンバはクラスタヘッドに隣接し且つただ1つのクラスタヘッドに属することを指定することと、クラスタヘッド間はただ1つのゲートウエイによって接続されることとを特徴とするクラスタを構成するように、自身の状態をクラスタヘッド、ゲートウエイ又はメンバに設定し、
    自身のIDと自身の状態と自身が親に指定する移動端末装置のID情報とを含む制御情報を送受信し、
    受信した制御情報を保存し、
    保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をメンバに決定し、
    保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDが存在せず、ゲートウエイである移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をクラスタヘッドに決定し、
    保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDもゲートウエイである移動端末装置のIDも存在しない場合に、自身の状態をクラスタヘッドに決定し、
    自身の状態がメンバであり、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドで自身を親に指定している移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をゲートウエイに変更する、
    とを特徴とする制御方法。
  6. 移動端末装置のIDと、前記移動端末装置に隣接する1つ以上の移動端末装置のIDとを含んで構成されるリンク情報を受信するリンク情報受信手段と、
    前記リンク情報に基づいて、複数の移動端末装置間の通信を行うための中継となるべき移動端末装置のIDのリストを求め、当該リストを当該通信の起点の移動端末装置に提供するリスト提供手段と、
    を具備するトポロジ管理装置と、
    複数の請求項1記載の移動端末装置と、
    を含んで構成されることを特徴とする移動通信システム。
  7. トポロジ管理装置と複数の移動端末装置とを含んで構成される移動通信システムにおける制御方法であって、
    各移動端末装置が、当該移動端末装置自身のID及び状態を含むパケットを他の移動端末装置との間で送受信することで、自身に隣接する移動端末装置のID及び状態を認識し、当該隣接する移動端末装置の状態及び自身の状態に基づいて、自身の状態をクラスタヘッド、ゲートウエイ又はメンバに設定するクラスタリングステップと、
    各移動端末装置が、前記クラスタリングステップにて認識された前記隣接する移動端末装置のID及び状態、並びに、自身の状態を保存する保存ステップと、
    各移動端末装置が、前記保存ステップにて保存された自身の状態がクラスタヘッドである場合に、保存された1つ以上の前記隣接する移動端末装置のIDと自身のIDとを含んで構成されるリンク情報を前記トポロジ管理装置へ送信するリンク情報送信ステップと、
    前記トポロジ管理装置が、前記リンク情報を受信するリンク情報受信ステップと、
    前記トポロジ管理装置が、受信した前記リンク情報に基づいて、複数の移動端末装置間の通信を行うための中継となるべき移動端末装置のIDのリストを求め、当該リストを当該通信の起点の移動端末装置に提供するリスト提供ステップと、
    を有し、
    前記クラスタリングステップでは、各移動端末装置が、
    クラスタヘッド同士は隣接しないことと、メンバはクラスタヘッドに隣接し且つただ1つのクラスタヘッドに属することを指定することと、クラスタヘッド間はただ1つのゲートウエイによって接続されることとを特徴とするクラスタを構成するように、自身の状態をクラスタヘッド、ゲートウエイ又はメンバに設定し、
    自身のIDと自身の状態と自身が親に指定する移動端末装置のID情報とを含む制御情報を送受信し、
    受信した制御情報を保存し、
    保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をメンバに決定し、
    保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDが存在せず、ゲートウエイである移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をクラスタヘッドに決定し、
    保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドである移動端末装置のIDもゲートウエイである移動端末装置のIDも存在しない場合に、自身の状態をクラスタヘッドに決定し、
    自身の状態がメンバであり、保存した制御情報の中に状態がクラスタヘッドで自身を親に指定している移動端末装置のIDが存在する場合に、自身の状態をゲートウエイに変更する、
    ことを特徴とする制御方法。
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