JP2007081166A - 配線基板内蔵用コンデンサ及び配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線基板に内蔵させた場合における導通不良を低減させることが可能な配線基板内蔵用コンデンサ、及びこの配線基板内蔵用コンデンサを内蔵した配線基板を提供する。
【解決手段】配線基板内蔵用コンデンサ1は、積層された複数のセラミック層3と、互いに異なるセラミック層3間に配置された複数の内部電極層4,5と、セラミック層3の積層方向に位置する第1の主面2aと、第1の主面2aと反対側の第2の主面2bとを有するコンデンサ本体2と、コンデンサ本体2の第1の主面2aに形成され、内部電極層4,5と電気的に接続された外部電極8と、コンデンサ本体2の第2の主面2bに形成され、内部電極層4,5と電気的に接続された外部電極9と、コンデンサ本体2の第1の主面2aに形成されたダミー電極10と、コンデンサ本体2の第2の主面2bに形成されたダミー電極11と備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線基板内蔵用コンデンサ、及びこれを備えた配線基板に関する。
近年、集積回路技術の進歩によりますます半導体チップの動作が高速化している。それに伴い、電源配線等にノイズが重畳されて、誤動作を引き起こすことがある。そこで、半導体チップを搭載する配線基板の上面或いは下面にコンデンサを搭載して、ノイズの除去を図っている。
しかしながら、上記の手法では、配線基板の完成後に、別途コンデンサを搭載する必要があるため、プロセス数が多くなってしまう。また、配線基板にコンデンサを搭載する領域を予め確保する必要があり、他の電子部品の自由度を低下させてしまう。さらに、他の配線等に制限されることによりコンデンサと半導体チップとの配線距離が長くなり、配線抵抗やインダクタンスが大きくなってしまう。
このようなことから、配線基板にコンデンサを内蔵させる技術が提案されている。ここで、この技術におけるコンデンサの配置場所としては、コンデンサを半導体チップに近づけた方が配線抵抗やインダクタンスをより低減させることができることから、コア基板上に形成された絶縁層の内部が考えられている。
しかしながら、この場合、コンデンサと絶縁層との密着性を確保することが重要になるが、従来のコンデンサの表面及び裏面の大部分はセラミックが露出しているので、コンデンサと絶縁層との密着性が不十分となっている。その結果、デラミネーション等によりコンデンサと絶縁層との間に隙間ができてしまい、導通不良を引き起こすおそれがある。
なお、基板上に形成された絶縁層にコンデンサを内蔵させる技術が開示されているが、コンデンサと絶縁層との密着性、及びその密着性を向上させる手段については、何等開示されていない(例えば特許文献1参照)。
特開2004−228190号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。即ち、配線基板に内蔵させた場合における導通不良を低減させることが可能な配線基板内蔵用コンデンサ、及びこの配線基板内蔵用コンデンサを内蔵した配線基板を提供することを目的とする。
本発明の一の態様によれば、積層された複数の誘電体層と、互いに異なる前記誘電体層間に配置された複数の内部電極層と、前記誘電体層の積層方向に位置する第1の主面と、前記第1の主面と反対側の第2の主面とを有するコンデンサ本体と、前記コンデンサ本体の前記第1の主面に形成され、前記内部電極層と電気的に接続された第1の外部電極と、前記コンデンサ本体の前記第2の主面に形成され、前記内部電極層と電気的に接続された第2の外部電極と、前記コンデンサ本体の前記第1の主面に形成された第1のダミー電極と、前記コンデンサ本体の前記第2の主面に形成された第2のダミー電極とを具備することを特徴とする配線基板内蔵用コンデンサが提供される。
本発明の他の態様によれば、積層された複数の誘電体層と、互いに異なる前記誘電体層間に配置された複数の内部電極層と、前記誘電体層の積層方向に位置する第1の主面と、前記第1の主面と反対側の第2の主面とを有するコンデンサ本体と、前記コンデンサ本体の前記第1の主面に形成され、前記内部電極層と電気的に接続され、表面の面積が前記第1の主面の面積の45%以上90%以下である第1の外部電極と、前記コンデンサ本体の前記第2の主面に形成され、前記内部電極層と電気的に接続され、表面の面積が前記第2の主面の面積の45%以上90%以下である第2の外部電極とを具備することを特徴とする配線基板内蔵用コンデンサが提供される。
本発明の他の態様によれば、配線基板本体と、前記配線基板本体上に形成された複数の絶縁層と複数の配線層とが交互に形成されたビルドアップ層と、前記ビルドアップ層の内部に配置された請求項1乃至6のいずれか1項に記載の配線基板内蔵コンデンサとを具備することを特徴とする配線基板が提供される。
本発明の一の態様の配線基板内蔵用コンデンサによれば、配線基板内蔵用コンデンサの第1の主面に第1のダミー電極と、第2の主面に第2のダミー電極とが形成されているので、配線基板内蔵用コンデンサを配線基板に内蔵させた場合における導通不良を低減させ、配線基板の信頼性を向上させることができる。
本発明の他の態様の配線基板内蔵用コンデンサによれば、配線基板内蔵用コンデンサの第1の主面に表面の面積が第1の主面の面積の45%以上90%以下である第1の外部電極と、第2の主面に表面の面積が第2の主面の面積の45%以上90%以下である第2の外部電極とが形成されているので、配線基板内蔵用コンデンサを配線基板に内蔵させた場合における導通不良を低減させ、配線基板の信頼性を向上させることができる。
本発明の他の態様の配線基板によれば、本発明の一及び他の態様の配線基板内蔵用コンデンサを内蔵しているので、導通不良を低減させることができる。
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの模式的な縦断面図であり、図2は本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの模式的な平面図であり、図3(a)及び図3(b)は本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの模式的な横断面図である。
図1〜図3(b)に示される配線基板内蔵用コンデンサ1(以下、単に「コンデンサ」と称する。)は、直方体状に形成された積層コンデンサである。コンデンサ1は、コンデンサ1の中核を成すコンデンサ本体2を備えている。コンデンサ本体2は、上下方向に積層された複数のセラミック層3(誘電体層)と、セラミック層3間に配置された複数の内部電極層4,5とから構成されている。
セラミック層3は、例えばチタン酸バリウム(BaTiO)のような高誘電率セラミック等のセラミック材料から構成されている。
内部電極層(第1内部電極)4と内部電極層(第2内部電極)5とは、セラミック層3の積層方向においてセラミック層3を介して交互に配置されている。内部電極層4と内部電極層5とはセラミック層3で電気的に絶縁されている。
内部電極層4,5の総数は例えば約10層程度となっている。内部電極層4,5は主にNi等の導電性材料から構成されているが、セラミック層3を構成するセラミック材料と同様のセラミック材料を含有していてもよい。内部電極層4,5の厚さは例えば2μm以下となっている。
コンデンサ本体2内には、誘電体層3の積層方向に位置した第1の主面2aから第1の主面2aの反対側の第2の主面2bにかけて、コンデンサ本体2を貫通したビア導体6,7が形成されている。
ビア導体6,7は、上面が後述する外部電極8に接続され、下面が後述する外部電極9に接続され、側面が内部電極層4,5に接続されている。なお、ビア導体6,7は、後述する図6に示されるように、外部電極9を貫通していてもよい。
ビア導体6,7は、主にNi等の導電性材料から構成されているが、セラミック層3を構成するセラミック材料と同様のセラミック材料を含有している。このようなセラミック材料をそれぞれビア導体6,7に含ませることにより、セラミック層3とビア導体6,7との密着性を高めることができる。なお、ビア導体6,7にこのようなセラミック材料を含有させなくともよい。
ここで、図3(a)に示されるように内部電極層4にはビア導体(第2ビア導体)7が貫通する領域にクリアランスホール4aが形成されており、内部電極層4とビア導体7とは電気的に絶縁されている。また、同様に図3(b)に示されるように内部電極層5にはビア導体(第1ビア導体)6が貫通する領域にクリアランスホール5aが形成されており、内部電極層5とビア導体6とは電気的に絶縁されている。
コンデンサ本体2の第1の主面2aには少なくとも1以上の外部電極8(第1の外部電極)が形成されており、コンデンサ本体2の第2の主面2bには少なくとも1以上の外部電極9(第2の外部電極)が形成されている。外部電極8,9は、例えば電源供給用電極或いはグランド接続用電極として使用されるものである。外部電極8,9は、それぞれ、ビア導体6を介して内部電極層4に電気的に接続されているものと、ビア導体7を介して内部電極層5に電気的に接続されているものとがある。
外部電極8,9は、主にNi等の導電性材料から構成されているが、セラミック層3を構成するセラミック材料と同様のセラミック材料を含有している。このようなセラミック材料をそれぞれ外部電極8,9に含ませることにより、セラミック層3と外部電極8,9の密着性を高めることができる。なお、外部電極8,9にこのようなセラミック材料を含有させなくともよい。
外部電極8,9の形状としては、特に限定されないが、例えば円形状、三角形状、四角形状、菱形状が挙げられる。外部電極8,9の厚さは例えば20μm以下となっている。
また、コンデンサ本体2の第1の主面2aには少なくとも1以上のダミー電極10(第1のダミー電極)が形成されており、コンデンサ本体2の第2の主面2bには少なくとも1以上のダミー電極11(第2のダミー電極)が形成されている。
ダミー電極10,11は、それぞれ外部電極8,9から離間しており、外部電極8,9とは電気的に接続されていない。ダミー電極10とダミー電極11は、ほぼ同一形状となっているとともに、セラミック層3の積層方向において対称となるように配置されている。なお、本実施の形態では、ダミー電極10,11は外部電極8,9を取り囲むような形状となっているが、ダミー電極10,11は形状は、特に限定されない。
外部電極8の表面の面積と、ダミー電極10の表面の面積との合計は、第1の主面2aの面積の45%以上90%以下となっていることが好ましく、60%以上80%以下となっていることがより好ましい。この範囲が好ましいとしたのは、45%未満になると、コンデンサ1の表面におけるセラミック層3の露出面積が増えるので、コンデンサ1と後述する絶縁層46との密着性を十分に向上させることができなく、また90%を超えると、外部電極8とダミー電極10との間隔が狭くなるので、外部電極8とダミー電極10とが電気的に短絡してしまうおそれがあるからである。
ここで、第1の主面2aに外部電極8が複数形成されている場合には、「外部電極8の表面の面積」とは、第1の主面2aに形成されている全ての外部電極8の表面の面積を合計したものを意味し、また第1の主面2aにダミー電極10が複数形成されている場合には、上記「ダミー電極10の表面の面積」とは、第1の主面2aに形成されている全てのダミー電極10の表面の面積を合計したもの意味する。
また、外部電極9の表面の面積と、ダミー電極11の表面の面積との合計は、第2の主面2bの面積の45%以上90%以下となっていることが好ましく、60%以上80%以下となっていることがより好ましい。この範囲が好ましいとしたのは、上記と同様の理由からである。また、第2の主面2bに外部電極9及びダミー電極11が複数形成されている場合における「外部電極9の表面の面積」及び「ダミー電極11の表面の面積」の意味は、上記と同様である。
ダミー電極10,11は、主にNi等の導電性材料から構成されているが、セラミック層3を構成するセラミック材料と同様のセラミック材料を含有している。このようなセラミック材料をそれぞれダミー電極10,11に含ませることにより、セラミック層3とダミー電極10,11の密着性を高めることができる。なお、ダミー電極10,11にこのようなセラミック材料を含有させなくともよい。また、ダミー電極10,11の厚さは、外部電極8,9の厚さ(例えば20μm以下)とほぼ同じになっている。
外部電極8,9及びダミー電極10,11の表面上には、後述する絶縁層44,46との密着性を向上させるための第1のめっき膜(図示せず)が形成されている。第1のめっき膜は、外部電極8,9及びダミー電極10,11の酸化防止という機能をも有している。第1のめっき膜は例えばAu、或いはCu等の導電性材料から構成されており、また絶縁層44,46との密着性をより向上させるために第1のめっき膜の表面は粗化されている。
外部電極8,9と第1のめっき膜との間及びダミー電極10,11と第1のめっき膜との間には、外部電極8,9と第1のめっき膜及びダミー電極10,11と第1のめっき膜の密着性の低下を抑制するための第2のめっき膜(図示せず)が形成されている。詳細に説明すると、上記のように外部電極8,9及びダミー電極10,11にセラミック材料を含有させると、セラミック材料が外部電極8,9及びダミー電極10,11の表面に露出してしまい、外部電極8,9と第1のめっき膜との密着性及びダミー電極10,11と第1のめっき膜との密着性が低下するおそれがある。このようなことを抑制するために第2のめっき膜が形成されている。第2のめっき膜は、例えば、外部電極8,9及びダミー電極10,11の主成分である導電性材料と同様の導電性材料から構成されていることが好ましい。なお、セラミック材料を添加した外部端子8,9及びダミー電極10,11に直接めっき処理ができ、密着強度も高い場合には、上記第2のめっき膜を形成しなくてもよい。
コンデンサ1は、例えば、以下の手順により作製することが可能である。なお、本実施の形態では、複数のコンデンサ1を一度に作製するプロセスについて説明する。図4(a)及び図4(b)は本実施の形態に係る内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートの側面図であり、図5(a)〜図5(c)は本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの製造工程を模式的に示した断面図である。
まず、スクリーン印刷等により焼成後内部電極層4となる内部電極パターン21が形成された焼成後セラミック層3となるセラミックグリーンシート22(誘電体シート)と、スクリーン印刷等により焼成後内部電極層5となる内部電極パターン23が形成された焼成後セラミック層3となるセラミックグリーンシート24(誘電体シート)と複数枚用意する(図4(a)及び図4(b))。内部電極パターン21,23には、クリアランスホール4a,5aとなるクリアランスホール21a,23aが形成されている。
これらのセラミックグリーンシート22等を用意した後、内部電極パターン21等が形成されていない所定枚のセラミックグリーンシートを積層して、カバー層25を作製する。そして、カバー層25上に内部電極パターン21が形成されたセラミックグリーンシート22と内部電極パターン23が形成されたセラミックグリーンシート24とを交互に積層し、さらにその上に同様の手順により形成したカバー層25を積層する。その後、これらを加圧して、焼成後コンデンサ本体2となる積層体26を形成する(図5(a))。
積層体26を形成した後、積層体26の第1の主面26aから第2の主面26bにかけて貫通するビアホールを形成し、ビアホールに導電性ペーストを圧入して、焼成後ビア導体6,7となるビア導体ペースト27,28を形成する(図5(b))。
その後、積層体26の第1の主面26a及び第2の主面26bに、例えばスクリーン印刷等によりビア導体ペースト27,28に接続された焼成後外部電極8,9となる外部電極パターン29,30と、焼成後ダミー電極10,11となるダミー電極パターン31,32を形成する(図5(c)))。
外部電極パターン29,30と、ダミー電極パターン31,32とは、別々の工程で形成してもよいが、効率の面から同じ導電性ペーストを使用して、同じ工程で形成することが好ましい。
外部電極パターン29,30及びダミー電極31,32を形成した後、これらを脱脂し、さらに所定温度で所定時間焼成する。この焼成により、セラミックグリーンシート22等が焼結するとともに内部電極パターン21等が焼結して、コンデンサ本体2が形成される。また、外部電極パターン29,30及びダミー電極パターン31,32等が焼結して、外部電極8,9及びダミー電極10,11等が形成される。
焼成後、外部電極8,9の表面及びダミー電極10,11の表面に例えば無電解めっき等により第2のめっき膜を形成し、さらに第2のめっき膜の表面に例えば無電解めっき等により第1のめっき膜を形成する。その後、第1のめっき膜の表面を例えば溶液等により粗化する。なお、セラミック材料を添加した外部端子8,9及びダミー電極10,11に直接めっき処理ができ、密着強度も高い場合には、上記第2のめっき膜を形成しなくともよい。
第1のめっき膜の表面を粗化した後、例えば切断機やレーザ等により隣り合うコンデンサ1を切り離す。これにより、図1に示されるコンデンサ1が複数作製される。
コンデンサ1は、配線基板に内蔵されて使用される。以下、コンデンサ1を内蔵した配線基板について説明する。図6は本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサが内蔵された配線基板の模式的な縦断面図である。
図6に示される配線基板40は、直方体状に形成されたオーガニック基板である。配線基板40は、例えばセラミック粒子或いは繊維をフィラーとして強化された高分子材料を主体に構成されている。
配線基板40は、配線基板40の中核を成すコア基板41(配線基板本体)を備えている。コア基板41は、例えばガラス−エポキシ樹脂複合材料等から形成されたコア材41a、及びコア材41aの両面に形成され、所望のパターンを有する例えばCu等の配線層41b等から構成されている。
コア基板41には、コア基板41の上下方向に貫通した複数のスルーホールが形成されており、スルーホールには配線層41bに電気的に接続されたスルーホール導体41cが形成されている。
コア基板41の表面側及びコア基板41の裏面側には、ビルドアップ層42,43が形成されている。ビルドアップ層42は、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂から構成された複数の絶縁層44〜47と、絶縁層46,47間等に形成され、例えばCu等の導電性材料から構成された複数の配線層48,49とを備えている。ビルドアップ層43は、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂から構成された複数の絶縁層50〜52と、絶縁層50,51間等に形成され、例えばCu等の導電性材料から構成された複数の配線層53,54とを備えている。
コンデンサ1はコア基板41上に形成されたビルドアップ層42の内部、具体的には例えば絶縁層45の厚み内に配置されており、外部電極8及びダミー電極10は絶縁層46に密着し、かつ外部電極9及びダミー電極11は絶縁層44に密着している。
コンデンサ1は、例えば次の手順により、ビルドアップ層42の内部に配置することが可能である。まず、コア基板41上に形成された絶縁層44上に、外部電極8,9とダミー電極層10,11が形成されたコンデンサ本体2を配置する。その後、コンデンサ本体2上に絶縁層45を配置し、これらを加熱しながら加圧する。これにより、コンデンサ本体2上の絶縁層45がコンデンサ本体2の側方に流動して、絶縁層45の厚み内にコンデンサ本体2が配置される。その後、配線層41bの直上に、絶縁層44,45、コンデンサ本体2、外部電極8,9を貫通するようにビアホールを形成し、このビアホール内に配線層41bに接続されたビア導体6,7を形成して、コンデンサ1を完成させる。この場合のビア導体6,7は例えば熱硬化後ビア導体6,7となるビアペースト、もしくはめっきを用いることにより形成することができる。さらにその後コンデンサ1上に絶縁膜46を形成する。なお、配線基板40に内蔵されたコンデンサ1と図1に示されるコンデンサ1とは若干構造が異なっているが、配線基板40に図1に示されるコンデンサ1を内蔵させてもよい。
絶縁層47の表面及び絶縁層52の表面は、例えば感光性樹脂組成物等からなるソルダーレジスト55,56により覆われている。ソルダーレジスト55,56には開口が形成されており、開口から半導体チップ(図示せず)に電気的に接続するための端子57及び例えば主基板(図示せず)等に接続するための端子58が露出している。端子57にはビア導体59等を介して外部電極8及び配線層41b等が電気的に接続されており、端子58にはビア導体60を介して外部電極9及び配線層41b等が電気的に接続されている。
本実施の形態では、コンデンサ本体2の第1の主面2a及び第2の主面2b上にダミー電極10,11を形成しているので、コンデンサ1の表面及び裏面におけるセラミック層3の露出面積を低減させることができる。これにより、コンデンサ1と絶縁層44,46との密着性を向上させることができる。それ故、配線基板40にコンデンサ1を内蔵させた場合における導通不良を低減させ、配線基板40の信頼性を向上させることができる。なお、ダミー電極10,11を形成せずにセラミック層3の表面を粗化して、コンデンサ1と絶縁層44,46との密着性を向上させることも考えられるが、セラミック層3の粗化は困難である。また、セラミック層3は極めて薄いのでセラミック層3を粗化すると、セラミック層3の破壊され、内部電極層4,5が露出してしまうおそれがある。
コンデンサの厚さが極めて薄い場合、コンデンサの機械的強度が低下するとともに焼成によりコンデンサに反りやうねりが発生してしまうおそれがある。これに対し、本実施の形態では、第1の主面2a及び第2の主面2bにダミー電極10,11を形成しているので、コンデンサ1の機械的強度を向上させることができるとともに焼成によりコンデンサ1に発生する反りやうねりを低減させることができる。
本実施の形態では、ダミー電極10とダミー電極11とがほぼ同一形状となっているとともに、セラミック層3の積層方向において対称となるように配置されているので、焼成によりコンデンサ1に発生する反りやうねりをより抑制することができる。また、ダミー電極10,11を形成することにより、セラミック層3と外部電極8,9の隙間部分への絶縁層45の流れ込みによる凹みを改善することができる。
本実施の形態では、コア基板41上に形成されたビルドアップ層42の内部にコンデンサ1を配置しているので、コンデンサ1と半導体チップとの距離をより短くすることができる。これにより、配線抵抗やインダクタンスをより低減させることができる。
(第2の実施の形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態では、外部電極8の表面の面積を第1の主面2aの面積の45%以上90%以下とするとともに外部電極9の表面の面積を第2の主面2bの面積の45%以上90%以下とした例について説明する。なお、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号が付してあるとともに、第1の実施の形態で説明した内容と重複する内容については下記以外省略する。図7は本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの模式的な縦断面図であり、図8は本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの模式的な平面図である。
図7及び図8に示されるように本実施の形態においては、ダミー電極10,11が形成されておらず、外部電極8の表面の面積が第1の主面2aの面積の45%以上90%以下となっており、外部電極9の表面の面積が、第2の主面2bの面積の45%以上90%以下となっている。
ここで、外部電極8,9の表面の面積をこのような範囲にしたのは、第1の実施の形態における外部電極8の表面の面積とダミー電極10の表面の面積との合計を第1の主面2aの面積の45%以上90%以下とした理由と同様の理由からである。また、外部電極8,9が複数形成されている場合における「外部電極8,9の表面の面積」の意味は、第1の実施の形態と同様である。
外部電極8の表面の面積は、第1の主面2aの面積の60%以上80%以下が好ましく、外部電極9の表面の面積は、第2の主面2bの面積の60%以上80%以下が好ましい。外部電極8と外部電極9とはほぼ同一形状となっているとともに、セラミック層3の積層方向において対称となるように配置されている。
本実施の形態では、第1の主面2aにこのような大きさの外部電極8を形成し、かつ第2の主面2bにこのような大きさの外部電極9を形成しているので、第1の実施の形態と同様に、コンデンサ1と絶縁層44,46との密着性を向上させることができる。それ故、配線基板40にコンデンサ1を内蔵させた場合における導通不良を低減させ、配線基板40の信頼性を向上させることができる。
本実施の形態では、このような大きさの外部電極8,9を形成しているので、第1の実施の形態と同様に、コンデンサ1の機械的強度を向上させることができるとともに焼成によりコンデンサ1に発生する反りやうねりを低減させることができる。さらに、外部電極8と外部電極9とはほぼ同一形状となっているとともに、セラミック層3の積層方向において対称となるように配置されているので、第1の実施の形態と同様に、焼成によりコンデンサ1に発生する反りやうねりをより抑制することができる。
本実施の形態では、このような大きさの外部電極8,9を形成しているので、ビア導体6,7の位置が予定位置から多少ずれた場合であっても、確実にビア導体6,7を外部電極8,9に接続することができる。
本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、構造や材質、各部材の配置等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
第1の実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの模式的な縦断面図である。 第1の実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの模式的な平面図である。 (a)及び(b)は第1の実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの模式的な横断面図である。 (a)及び(b)は第1の実施の形態に係る内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートの側面図である。 (a)〜(c)は第1の実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの製造工程を模式的に示した断面図である。 第1の実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサが内蔵された配線基板の模式的な縦断面図である。 第2の実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの模式的な縦断面図である。 第2の本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの模式的な平面図である。
符号の説明
1…コンデンサ、3…セラミック層、4,5…内部電極層、8,9…外部電極、10,11…ダミー電極、40…配線基板、41…コア基板、42,43…ビルドアップ層、44〜47,50〜52…絶縁層。

Claims (8)

  1. 積層された複数の誘電体層と、互いに異なる前記誘電体層間に配置された複数の内部電極層と、前記誘電体層の積層方向に位置する第1の主面と、前記第1の主面と反対側の第2の主面とを有するコンデンサ本体と、
    前記コンデンサ本体の前記第1の主面に形成され、前記内部電極層と電気的に接続された第1の外部電極と、
    前記コンデンサ本体の前記第2の主面に形成され、前記内部電極層と電気的に接続された第2の外部電極と、
    前記コンデンサ本体の前記第1の主面に形成された第1のダミー電極と、
    前記コンデンサ本体の前記第2の主面に形成された第2のダミー電極と
    を具備することを特徴とする配線基板内蔵用コンデンサ。
  2. 前記第1のダミー電極の形状と前記第2のダミー電極の形状とはほぼ同一となっており、前記第1のダミー電極と前記第2のダミー電極とは前記積層方向において対称となるように配置されていることを特徴とする請求項1記載の配線基板内蔵用コンデンサ。
  3. 前記第1のダミー電極は前記第1の外部電極から離間しており、かつ前記第2のダミー電極は前記第2の外部電極から離間していることを特徴とする請求項1又は2記載の配線基板内蔵用コンデンサ。
  4. 前記第1の外部電極の表面の面積と、前記第1のダミー電極の表面の面積との合計は、前記第1の主面の面積の45%以上90%以下であり、かつ前記第2の外部電極の表面の面積と、前記第2のダミー電極の表面の面積との合計は、前記第2の主面の面積の45%以上90%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の配線基板内蔵用コンデンサ。
  5. 積層された複数の誘電体層と、互いに異なる前記誘電体層間に配置された複数の内部電極層と、前記誘電体層の積層方向に位置する第1の主面と、前記第1の主面と反対側の第2の主面とを有するコンデンサ本体と、
    前記コンデンサ本体の前記第1の主面に形成され、前記内部電極層と電気的に接続され、表面の面積が前記第1の主面の面積の45%以上90%以下である第1の外部電極と、
    前記コンデンサ本体の前記第2の主面に形成され、前記内部電極層と電気的に接続され、表面の面積が前記第2の主面の面積の45%以上90%以下である第2の外部電極と
    を具備することを特徴とする配線基板内蔵用コンデンサ。
  6. 前記第1の外部電極の形状と前記第2の外部電極の形状とはほぼ同一となっており、前記第1の外部電極と前記第2の外部電極とは前記積層方向において対称となるように配置されていることを特徴とする請求項5記載の配線基板内蔵用コンデンサ。
  7. 配線基板本体と、
    前記配線基板本体上に形成された複数の絶縁層と複数の配線層とが交互に形成されたビルドアップ層と、
    前記ビルドアップ層の内部に配置された請求項1乃至6のいずれか1項に記載の配線基板内蔵コンデンサと
    を具備することを特徴とする配線基板。
  8. 前記配線基板内蔵コンデンサは前記絶縁層の厚み内に配置されていることを特徴とする請求項7記載の配線基板。
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