JP2007077933A - 内燃機関システム - Google Patents

内燃機関システム Download PDF

Info

Publication number
JP2007077933A
JP2007077933A JP2005268916A JP2005268916A JP2007077933A JP 2007077933 A JP2007077933 A JP 2007077933A JP 2005268916 A JP2005268916 A JP 2005268916A JP 2005268916 A JP2005268916 A JP 2005268916A JP 2007077933 A JP2007077933 A JP 2007077933A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
amount
internal combustion
combustion engine
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005268916A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4661477B2 (ja
Inventor
Yukihiro Sonoda
幸弘 園田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2005268916A priority Critical patent/JP4661477B2/ja
Publication of JP2007077933A publication Critical patent/JP2007077933A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4661477B2 publication Critical patent/JP4661477B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】 触媒暖機運転から通常運転に移行する際に、バルブタイミングの作動速度を最適に制御することで、内燃機関の運転状態を最適に制御する。
【解決手段】 排気バルブ38の開閉タイミングを可変する可変動弁手段と、触媒暖機運転から通常運転への移行時に、筒内の燃焼状態に基づいて、排気バルブ38の開閉タイミングの位相を可変する速度を所定の速度に設定する位相可変速度設定手段と、を備える。触媒暖機運転から通常運転への移行時に、筒内の燃焼状態に基づいた所定の速度で排気バルブ38の開閉タイミングの位相を可変することができるため、燃焼状態を良好にすることができ、ドライバビリティを安定させるとともに、排気中に含まれるハイドロカーボン量を最小限に抑えることが可能となる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、内燃機関システムに関する。
従来、例えば特許第3018892号公報には、車両の加速時に、通常運転時に比べてバルブタイミングの作動速度を増大させ、出力特性を確保する技術が開示されている。
特許第3018892号公報 特開2002−371813号公報 特開2000−257454号公報 特開平10−331670号公報 特開平11−210509号公報
しかしながら、上記従来の技術では、触媒暖機過程におけるバルブタイミングの作動速度については考慮されていないため、触媒暖機運転から通常運転に移行する際にバルブタイミングの作動速度を最適に制御することは困難である。
特に、触媒暖機過程から通常運転に移行する過程では、バルブタイミングの作動速度が燃焼状態に与える影響が大きく、作動速度が適正でないと筒内の残留ガス量が変化してしまい、燃焼状態が悪化してしまう。このため、ドライバビリティの悪化、排気エミッションの悪化などの問題を招来する。
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、触媒暖機運転から通常運転に移行する際に、バルブタイミングの作動速度を最適に制御することで、内燃機関の運転状態を最適に制御することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、排気バルブの開閉タイミングを可変する可変動弁手段と、触媒暖機運転から通常運転への移行時に、筒内の燃焼状態に基づいて、前記開閉タイミングの位相を可変する速度を所定の速度に設定する位相可変速度設定手段と、を備えたことを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、前記位相可変速度設定手段は、筒内の残留ガス量に基づいて前記所定の速度を設定することを特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記位相可変速度設定手段は、排気中のハイドロカーボン量に基づいて前記所定の速度を設定することを特徴とする。
第4の発明は、第1〜第3の発明のいずれかにおいて、内燃機関の運転条件又は環境条件に応じて前記所定の速度を補正する補正手段を更に備えたことを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、前記補正手段は、冷却水温に基づいて前記所定の速度を補正することを特徴とする。
第6の発明は、第4又は第5の発明において、前記補正手段は、高度に応じて前記所定の速度を補正することを特徴とする。
第1の発明によれば、触媒暖機運転から通常運転への移行時に、筒内の燃焼状態に基づいた所定の速度で排気バルブの開閉タイミングの位相を可変することができる。従って、燃焼状態を良好にすることができ、ドライバビリティを安定させるとともに、排気中に含まれるハイドロカーボン量を最小限に抑えることが可能となる。
第2の発明によれば、筒内の残留ガス量に基づいて排気バルブの開閉タイミングの位相を可変する速度を所定の速度に設定するため、触媒暖機運転から通常運転への移行時に、残留ガス量を最適値に制御することが可能となる。従って、燃焼状態を良好にすることが可能となる。
第3の発明によれば、排気中のハイドロカーボン量に基づいて排気バルブの開閉タイミングを可変する速度を設定するため、触媒暖機運転から通常運転への移行時に、ハイドロカーボン量を最小限に抑えることが可能となる。
第4の発明によれば、内燃機関の運転条件又は環境条件に応じて排気バルブの開閉タイミングを可変する速度を補正するため、触媒暖機運転から通常運転への移行時に、燃焼状態を最適化することが可能となる。
第5の発明によれば、冷却水温の変化に応じて残留ガスが燃焼状態に及ぼす影響が変化するため、冷却水温に基づいて排気バルブの開閉タイミングを可変する速度を補正することで、筒内の燃焼状態を最適に制御することが可能となる。
第6の発明によれば、高度が変化すると吸気管負圧が変動し、残留ガスが燃焼状態に及ぼす影響が変化するため、高度に応じて排気バルブの開閉タイミングを可変する速度を補正することで、筒内の燃焼状態を最適に制御することが可能となる。
以下、図面に基づいてこの発明のいくつかの実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。なお、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の各実施形態に係る内燃機関システム及びその周辺の構造を説明するための図である。内燃機関10には吸気通路12および排気通路14が連通している。吸気通路12は、上流側の端部にエアフィルタ16を備えている。エアフィルタ16には、吸気温THA(すなわち外気温)を検出する吸気温センサ18が組みつけられている。また、排気通路14には排気浄化触媒32が配置されている。
エアフィルタ16の下流には、エアフロメータ20が配置されている。エアフロメータ20の下流には、スロットルバルブ22が設けられている。スロットルバルブ22の近傍には、スロットル開度TAを検出するスロットルセンサ24と、スロットルバルブ22が全閉となることでオンとなるアイドルスイッチ26とが配置されている。
スロットルバルブ22の下流には、サージタンク28が設けられている。また、サージタンク28の更に下流には、内燃機関10の吸気ポートに燃料を噴射するための燃料噴射弁30が配置されている。
内燃機関10は、吸気バルブ36および排気バルブ38を備えている。吸気バルブ36には、吸気バルブ36のリフト量、及び/又は作用角を可変するための可変動弁機構(VVT; Variable Valve Timing)44が接続されている。同様に、排気バルブ38には、排気バルブ38のリフト量、及び/又は作用角を可変するための可変動弁機構46が接続されている。可変動弁機構44及び可変動弁機構46は、ともに電動モータの駆動力により吸気バルブ36、排気バルブ38のリフト量、作用角を可変するものである。可変動弁機構44及び可変動弁機構46によれば、吸気バルブ36、排気バルブ38のリフト量、および作用角(開閉タイミング)の位相を連続可変することができる。
また、燃焼室内に噴霧された燃料に点火するため、内燃機関10の筒内には点火プラグが設けられている。更に、筒内には、その内部を往復運動するピストン34が設けられている。また、内燃機関10には、冷却水温を検出する水温センサ42が取り付けられている。
ピストン34には、その往復運動によって回転駆動されるクランク軸48が連結されている。車両駆動系と補機類(エアコンのコンプレッサ、オルタネータ、トルクコンバータ、パワーステアリングのポンプ等)は、このクランク軸48の回転トルクによって駆動される。クランク軸48の近傍には、クランク軸48の回転角を検出するためのクランク角センサ50が取り付けられている。
図1に示すように、本実施形態のシステムはECU(Electronic Control Unit)40を備えている。ECU40には、上述した各種センサに加え、大気圧を検出する大気圧センサ52や、ノッキングの発生を検知するKCSセンサ、車速、機関回転数、排気温度、潤滑油温度、触媒床温度などを検出するための各種センサ(不図示)が接続されている。また、ECU40には、上述した燃料噴射弁30、可変動弁機構44,46などの各アクチュエータが接続されている。
このように構成された本実施形態のシステムにおいて、内燃機関10の始動時に排気浄化触媒32を暖機している過程では、排気バルブ38の開閉タイミング(開区間)の位相を通常よりも遅角側に可変する制御が行われる。これにより燃焼行程で筒内を高膨張を維持することができ、筒内の燃焼状態を良好にすることができる。特に、触媒暖機時は点火時期の位相が遅角側に制御されるため、これに応じて排気バルブ38の開閉タイミングの位相を遅角側に可変することで、燃焼状態を安定させることができる。
また、排気バルブ38の開閉タイミングの位相を遅角側に可変すると、吸気バルブ36と排気バルブ38の開弁区間のオーバーラップ量が大きくなるため、筒内における燃焼後の残留ガス量を増加することができる。これにより、残留ガスの熱によって新たに筒内に吸入された混合気の温度を昇温することができ、排気中に含まれるハイドロカーボン(HC)の量を低減することが可能となる。一方、残留ガス量が過度に多くなると、筒内の燃焼状態は不安定になる。このため、触媒暖機中の排気バルブ38の開閉タイミングの遅角量の位相は、燃焼状態が不安定にならない範囲で、残留ガス量をできるだけ多くできる値に設定される。
触媒暖機後の通常の運転状態では、排気バルブ38の開弁タイミングの位相が暖機時よりも進角側に設定される。この状態では、既に排気浄化触媒32が活性温度に到達しているため、排気バルブ38の開弁タイミングを進角させて残留ガス量を減少させても、排気浄化触媒32によって排気中のハイドロカーボンを浄化することができる。
一方、触媒暖機運転から通常運転に移行する過程では、排気浄化触媒32が活性状態になりつつあるため、触媒暖機開始時に比べて残留ガス量を少なくしたとしてもハイドロカーボン量を低減できる。このため、触媒暖機運転から通常運転に移行する際には、排気バルブ38の開閉タイミングの位相を徐々に通常運転時の位置に戻し、残留ガス量に過不足が生じないように最適に制御することが好適である。
図2は、触媒暖機運転から通常運転に移行する過程において、排気バルブ38の開閉タイミングの遅角量の位相、筒内の残留ガス率、および排気中に含まれるハイドロカーボン量の変化を示す特性図である。
図2(A)は、開閉タイミングの遅角量の位相と時間との関係を示す特性図であって、遅角量の位相を触媒暖機中の値から通常運転時の値に切り換える過程を示している。図2(A)に示すように、通常運転時の遅角量の位相を0とすると、触媒暖機中は遅角量の位相が30°に設定される。触媒暖機は、機関始動直後から触媒暖機要求が出されている期間の間行われる。触媒暖機要求が出される時間は、通常、始動から数十秒程度である。
図2の例では、機関始動から時刻t0までの間、触媒暖機要求が出されている。そして、時刻t0に到達して触媒暖機要求が解除されると、図2(A)に示すように、時間の経過に伴って遅角量の位相が徐々に減少するように制御が行われる。そして、時刻t0から所定時間が経過すると、遅角量の位相が0に設定される。
図2(A)では、遅角量の位相を可変する速度(位相可変速度)が異なる3つの特性を示している。図2(A)中に破線で示す特性Bは、位相可変速度を低速に設定した場合を示しており、時刻t0から比較的長時間をかけて遅角量の位相が30°から0に可変される。一方、一点鎖線で示す特性Cは、位相可変速度を高速に設定した場合を示しており、時刻t0から比較的短時間の間に遅角量の位相が30°から0に可変される。また、実線で示す特性Aは、特性Aと特性Bの中間に位相可変速度を設定した場合を示している。
図2(B)は、図2(A)に示す特性A、特性B、特性Cのそれぞれの場合において、筒内の残留ガス率が変化する様子を示している。図2(B)に示す特性A、特性B、特性Cは、図2(A)の特性A、特性B、特性Cにそれぞれ対応している。
また、図2(C)は、図2(A)に示す特性A、特性B、特性Cのそれぞれの場合において、排気中に含まれるハイドロカーボン量が変化する様子を示している。図2(C)に示す特性A、特性B、特性Cは、図2(A)の特性A、特性B、特性Cにそれぞれ対応している。
図2(B)及び図2(C)に示すように、排気バルブ38の開閉タイミングの遅角量の位相を触媒暖機中の値から通常運転時の値に切り換える過程では、位相可変速度に応じて残留ガス率およびハイドロカーボン量が変化する。従って、位相可変速度を最適に制御することで、残留ガス量、ハイドロカーボン量を最適値に制御することが好適である。
例えば、図2(A)の特性Bのように位相可変速度を低くすると、図2(B)に示すように、遅角量の位相を可変する過程で残留ガス率が多くなり、燃焼状態が不安定になる場合がある。
また、図2(A)の特性Cのように位相可変速度を高くすると、図2(C)に示すように、遅角量の位相を可変する過程でハイドロカーボンの量が多くなり、排気エミッションが悪化する場合がある。特に、触媒暖機完了後、時刻t0の時点で瞬時に遅角量の位相を0に可変すると、残留ガスが急激に減少して、排気中のハイドロカーボン量がより多くなることが懸念される。
一方、図2(A)の特性Aに従って遅角量の位相を可変した場合は、図2(B)に示すように、残留ガス量を適度な量に保つことができ、また、図2(C)に示すようにハイドロカーボンの量も最小限に抑えることができる。
従って、本実施形態では、図2(A)の特性Aを用いて排気バルブ38の遅角量の位相を変化させることとしている。これにより、残留ガス量を適度な量に保つとともに、排気中に含まれるハイドロカーボン量を低減することができる。なお、特性Aで示される最適な位相可変速度は機関の諸元によって異なるため、触媒暖機運転から通常運転に移行する過程での残留ガス量、ハイドロカーボン量等に基づいて、最適な位相可変速度を予め取得しておくことが好適である。
ところで、特性Aに従って遅角量の位相を変化させた場合においても、内燃機関10の運転状態が変化すると残留ガス量、ハイドロカーボン量が変化する。このため本実施形態では、触媒暖機から通常運転に移行する過程において、特性Aの位相可変速度で位相を可変し、更に、内燃機関10の運転状態に応じて位相可変速度を補正するようにしている。これにより、位相可変速度をより緻密に制御することができ、残留ガス量、ハイドロカーボン量を高精度に制御することが可能となる。
図3は、内燃機関10の機関回転数に応じて位相可変速度を補正するためのマップを示している。図3に示すように、機関回転数が増加するほど、位相可変速度の補正係数の値が大きな値に設定される。図3から得られた補正係数は、特性Aの位相可変速度に乗算される。従って、機関回転数が増加するほど、位相可変速度を高速に設定することができ、より短時間で遅角量を可変することができる。機関回転数が上昇すると触媒がより早く暖機されるため、機関回転数が増加するほど位相可変速度を高速に設定することで、残留ガス量が燃焼状態に与える影響を抑えることができ、燃焼状態を安定させることが可能となる。
また、図4は、内燃機関10の負荷に応じて位相可変速度を補正するためのマップを示している。図5に示すように、機関の負荷が増加するほど、位相可変速度の補正係数の値が大きな値に設定され、位相可変速度が高速に設定される。このように、機関の負荷が高くなるほど残留ガスが燃焼に与える影響が大きくなるため、位相可変速度を高速にして開閉タイミングを進角させることが好適である。
従って、図2(A)に示す特性Aを用いて排気バルブ38の開閉タイミングの遅角量の位相を可変し、更に、機関回転数、負荷などの運転状態に応じて位相可変速度を補正することで、遅角量の位相を可変する際の残留ガス量を最適値に制御するとともに、ハイドロカーボン量を最小限に抑えることが可能となる。
次に、図5のフローチャートに基づいて、本実施形態のシステムにおける処理の手順を説明する。図5の処理は所定時間毎に行われるものである。先ず、ステップS1では、機関始動時の冷却水温、目標位相算出時の冷却水温、始動後の積算吸入空気量を取得する。
次のステップS2では、触媒暖機運転から通常運転への切換中であるか否かを判定する。すなわち、ここでは、図3に示す時刻t0が経過しており、遅角量の位相を可変する制御が行なわれている最中であるか否かを判定する。触媒暖機運転から通常運転への切換中である場合は、ステップS3へ進む。一方、触媒暖機運転から通常運転への切換中でない場合は、処理を終了する(RETURN)。
ステップS3では、遅角量の位相の可変を開始した時点(時刻t0)からの経過時間、および現時点での吸入空気量、機関回転数を取得する。ここで取得した吸入空気量、機関回転数に基づいて、図3及び図4のマップから補正係数が算出される。
次のステップS4では、現時点での遅角量の位相の目標値(目標位相)を算出する。具体的には、図3及び図4のマップから算出された補正係数を用いて、予め設定された位相可変速度(図2(A)の特性Aの位相可変速度)を補正する。そして、補正された位相可変速度と、時刻t0からの経過時間とに基づいて、現時点での目標位相を算出する。
次のステップS5では、ステップS4で算出した目標位相に基づいて可変動弁機構44を作動し、排気バルブ38の開閉タイミングを変更する。ステップS5の後は処理を終了する(RETURN)。
図5の処理によれば、排気バルブ38の遅角量の位相を、予め設定された位相可変速度と、時刻t0からの経過時間とに基づいて制御することができる。従って、残留ガス量を最適値に制御するとともに、排気中に含まれるハイドロカーボン量を抑えることが可能となる。また、吸入空気量、機関回転数などの運転状態に基づいて、位相可変速度を補正するため、遅角量の制御を高い精度で行うことが可能となり、燃焼状態を最適に制御することができる。
以上説明したように実施の形態1によれば、触媒暖機が完了した後、排気バルブ38の開弁タイミングの遅角量の位相を所定の速度で可変して、通常運転の位相に戻すようにしたため、燃焼状態、ドライバビリティを安定させるとともに、排気中に含まれるハイドロカーボン量を最小限に抑えることが可能となる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2は、実施の形態1の制御に加えて、始動時の冷却水温を考慮して位相可変速度を補正するものである。
内燃機関10の吸気管負圧は内燃機関10の運転条件に応じて変化する。例えば冷却水温が低温の場合は、機関のフリクションが増加するため、アイドリングを安定させるため、又は所定の機関出力を得るために吸入空気量を増加する必要がある。このため、冷却水温が低温の場合は、高温の場合に比べてスロットルバルブ22の開き量が大きくなる。換言すれば、冷却水温が高温の場合は、低温時に比べてスロットルバルブ22の開き量が小さくなり、吸気管負圧がより大きくなる。
図6は、触媒暖機中から通常運転に移行する過程において、図2(A)に示す特性Aに従って遅角量の位相を可変した場合の吸気管圧力の変化を示す特性図である。
図6において、実線で示す特性Dは、冷却水温が常温(0℃〜25℃)の場合の特性を示している。一方、破線で示す特性Eは、冷却水温が高温(25℃〜80℃)の場合の特性を示している。このように、冷却水温が高温の場合は、低温の場合に比べてスロットルバルブ22の開き量が小さくなり、吸入空気量が減少するため、常温の場合に比べて吸気管負圧がより高くなる。
吸気管負圧が高く、吸入空気量が少ない条件下では、残留ガスが燃焼状態に及ぼす影響が大きくなり、残留ガスに起因して燃焼状態が不安定になることが想定される。このため、実施の形態2では、冷却水温が高い場合ほど位相可変速度を高速に設定して、遅角量の位相を触媒暖機中の値(30°)から0に可変する時間を短くするようにしている。
図7は、実施の形態2のシステムにおいて、排気バルブ38の開閉タイミングの遅角量の位相と時間との関係を示す特性図であって、触媒暖機運転から通常運転に移行する際の特性を示している。図7において、常温時の特性は、図2(A)に示す特性Aに対応している。
図7に示すように、実施の形態2では、冷却水温に応じて位相可変速度が制御され、冷却水温が高温(25℃〜80℃程度)の場合は、常温時(0℃〜25℃程度)よりも位相可変速度を高速にする制御が行われる。また、冷却水温が0℃未満の低温となった場合は、常温時よりも位相可変速度を低速にする制御が行われる。これにより、残留ガス量が不足してしまうことを抑えることができ、ハイドロカーボンの排出量を確実に抑えることが可能となる。なお、触媒暖機要求が解除される時点では、機関始動からの経過時間が短いため、冷却水温は十分に上昇していない。従って、図7に示すように、0℃〜25℃程度の水温が常温とされ、それ以上の温度が高温とされる。
図8は、図7に示す制御を実現するためのマップを示す模式図である。図8に示すように、冷却水温が高くなるほど、位相可変速度の補正係数の値が大きな値に設定される。補正係数は特性Aによる常温時の位相可変速度に乗算される係数であるため、図8のマップによれば、冷却水温が高温の場合ほど、位相可変速度を高速に設定することができ、より短時間で遅角量を可変することができる。従って、残留ガスの影響により燃焼状態が不安定になることを回避でき、ドライバビリティを良好にすることが可能となる。
また、冷却水温が0℃未満の低温の場合は、残留ガスが燃焼状態に与える影響が少ないため、位相可変速度を低速にすることで、残留ガスを増加することができ、排気中に含まれるハイドロカーボン量を低減することが可能となる。
以上説明したように実施の形態2によれば、冷却水温に応じて排気バルブ38の位相可変速度を可変するようにしたため、冷却水温が高温の場合は、位相可変速度を高速にすることで、残留ガスの影響を抑えて燃焼状態を安定させることができる。また、冷却水温が低温の場合は、残留ガスの影響を受けにくいため、位相可変速度を低速にすることで、排気中に含まれるハイドロカーボンの量を低減することが可能となる。従って、内燃機関10の運転状態を最適に制御することが可能となる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3は、実施の形態1,2の制御に加えて、高度による気圧の変化を考慮して位相可変速度を補正するものである。
内燃機関10が搭載された車両が標高の高い高地を走行する場合は、大気圧が低いため、低地を走行する場合に比べて吸気管負圧が小さくなる。図9は、触媒暖機中から通常運転に移行する過程において、図2(A)の特性Aに従って遅角量の位相を可変した場合の吸気管圧力の変化を示す特性図である。
図9において、実線で示す特性Fは、低地での特性を示している。一方、破線で示す特性Gは、高地での特性を示している。高地の運転では、大気圧が低下しているため、特性Fに比べて特性Gの吸気管負圧は小さくなる。
そして、実施の形態2で説明したように、吸気管負圧が高い場合ほど残留ガスが燃焼状態に及ぼす影響が大きくなる。一方、吸気管負圧が低い場合は、残留ガスが燃焼状態に及ぼす影響が少ないため、残留ガスによりハイドロカーボン量を低減することが好適である。
このため、実施の形態3では、吸気管負圧が低下する高地の運転では、位相可変速度を低速にするようにしている。図10は、実施の形態3のシステムにおいて、排気バルブ38の開閉タイミングの遅角量の位相と時間との関係を示す特性図であって、触媒暖機運転から通常運転に移行する際の特性を示している。図11において、低地の特性は、図2(A)に示す特性Aに対応している。
図10に示すように、高地の運転では、低地の運転に比べて位相可変速度が低速に設定される。このように、吸気管圧力が低下している高地の運転では、残留ガスが燃焼状態に与える影響が少ないため、位相可変速度を低速にすることで、通常運転に移行する過程で残留ガスを十分に多くすることができる。従って、排気中のハイドロカーボンの量を抑えることができ、排気エミッションを向上することができる。
図11は、図10に示す制御を実現するためのマップを示す模式図である。図11に示すように、内燃機関10が運転される場所の高度が高くなるほど、位相可変速度の補正係数の値が小さな値に設定される。補正係数は特性Aによる低地での位相可変速度に乗算される係数であるため、図12のマップによれば、高度が高くなるほど、位相可変速度を低速に設定することができる。
以上説明したように実施の形態3によれば、内燃機関10が運転される場所の高度に応じて位相可変速度を可変するようにしたため、高度が高い場合ほど位相可変速度を低速にすることで、触媒暖機運転から通常運転に以降する際に、残留ガス量を最適に制御することができる。これにより、排気中のハイドロカーボン量を最小限に抑えることが可能となり、排気エミッションを向上することができる。
なお、上述した各実施形態では、排気バルブ38の開閉タイミングを制御することで筒内の燃焼状態を制御しているが、吸気バルブ36の開閉タイミングを制御することで燃焼状態を制御しても良い。
本発明の各実施形態に係る内燃機関システム及びその周辺の構造を説明するための図である。 触媒暖機運転から通常運転に移行する過程において、排気バルブの開閉タイミングの遅角量の位相、残留ガス量、および排気中に含まれるハイドロカーボン量の変化を示す特性図である。 内燃機関の機関回転数に応じて位相可変速度を補正するためのマップを示す模式図である。 内燃機関の負荷に応じて位相可変速度を補正するためのマップを示す模式図である。 実施の形態1のシステムにおける処理の手順を示すフローチャートである。 触媒暖機中から通常運転に移行する過程において、図3に示す特性Aに従って遅角量の位相を可変した場合の吸気管圧力の変化を示す特性図である。 実施の形態2のシステムにおいて、排気バルブの開閉タイミングの遅角量の位相と時間との関係を示す特性図である。 図8に示す制御を実現するためのマップを示す模式図である。 触媒暖機中から通常運転に移行する過程において、図3の特性Aに従って遅角量の位相を可変した場合の吸気管圧力の変化を示す特性図である。 実施の形態3のシステムにおいて、排気バルブの開閉タイミングの遅角量の位相と時間との関係を示す特性図である。 図10に示す制御を実現するためのマップを示す模式図である。
符号の説明
10 内燃機関
24 吸気弁
20 インジェクタ
40 ECU

Claims (6)

  1. 排気バルブの開閉タイミングを可変する可変動弁手段と、
    触媒暖機運転から通常運転への移行時に、筒内の燃焼状態に基づいて、前記開閉タイミングの位相を可変する速度を所定の速度に設定する位相可変速度設定手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関システム。
  2. 前記位相可変速度設定手段は、筒内の残留ガス量に基づいて前記所定の速度を設定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関システム。
  3. 前記位相可変速度設定手段は、排気中のハイドロカーボン量に基づいて前記所定の速度を設定することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関システム。
  4. 内燃機関の運転条件又は環境条件に応じて前記所定の速度を補正する補正手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関システム。
  5. 前記補正手段は、冷却水温に基づいて前記所定の速度を補正することを特徴とする請求項4記載の内燃機関システム。
  6. 前記補正手段は、高度に応じて前記所定の速度を補正することを特徴とする請求項4又は5記載の内燃機関システム。
JP2005268916A 2005-09-15 2005-09-15 内燃機関システム Expired - Fee Related JP4661477B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005268916A JP4661477B2 (ja) 2005-09-15 2005-09-15 内燃機関システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005268916A JP4661477B2 (ja) 2005-09-15 2005-09-15 内燃機関システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007077933A true JP2007077933A (ja) 2007-03-29
JP4661477B2 JP4661477B2 (ja) 2011-03-30

Family

ID=37938501

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005268916A Expired - Fee Related JP4661477B2 (ja) 2005-09-15 2005-09-15 内燃機関システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4661477B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07253032A (ja) * 1994-03-15 1995-10-03 Toyota Motor Corp 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JPH11324740A (ja) * 1998-05-12 1999-11-26 Toyota Motor Corp 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2004092593A (ja) * 2002-09-03 2004-03-25 Toyota Motor Corp 内燃機関の可変バルブタイミング機構の制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07253032A (ja) * 1994-03-15 1995-10-03 Toyota Motor Corp 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JPH11324740A (ja) * 1998-05-12 1999-11-26 Toyota Motor Corp 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2004092593A (ja) * 2002-09-03 2004-03-25 Toyota Motor Corp 内燃機関の可変バルブタイミング機構の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4661477B2 (ja) 2011-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7207306B2 (en) Apparatus for controlling engine
JP4046086B2 (ja) 可変圧縮比内燃機関
JP2007009807A (ja) 内燃機関の制御装置
US9145796B2 (en) Control unit for variable valve timing mechanism and control method for variable valve timing mechanism
JP4605512B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4385940B2 (ja) 内燃機関装置およびこれを搭載する自動車並びに内燃機関の運転停止方法
JP2006322371A (ja) エンジン制御装置、車両制御装置及びエンジン制御方法
US7447586B2 (en) Valve characteristic control apparatus for internal combustion engine
JP5071440B2 (ja) 内燃機関の制御システム
JP4845391B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4458256B2 (ja) 内燃機関の始動制御装置
JP2010185433A (ja) 内燃機関の触媒暖機制御装置
JP2004285998A (ja) エンジンの始動時制御装置
JP5218289B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4661477B2 (ja) 内燃機関システム
JP2005146908A (ja) 内燃機関の振動低減制御装置
JP4501107B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御方法
JP2010265832A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4618039B2 (ja) 内燃機関システム
JP4289110B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP7337585B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2010248965A (ja) 内燃機関の始動制御システム
JP2007170198A (ja) 内燃機関のトルク制御装置
JP6658251B2 (ja) 内燃機関装置
JP6274814B2 (ja) 内燃機関の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100601

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100716

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101220

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees