JP2007076998A - カーボンナノチューブ分散液の製造方法およびカーボンナノチューブ分散液 - Google Patents

カーボンナノチューブ分散液の製造方法およびカーボンナノチューブ分散液 Download PDF

Info

Publication number
JP2007076998A
JP2007076998A JP2006002169A JP2006002169A JP2007076998A JP 2007076998 A JP2007076998 A JP 2007076998A JP 2006002169 A JP2006002169 A JP 2006002169A JP 2006002169 A JP2006002169 A JP 2006002169A JP 2007076998 A JP2007076998 A JP 2007076998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cnt
dispersion
carbon nanotube
polymer
ultrasonic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006002169A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5076319B2 (ja
JP2007076998A5 (ja
Inventor
Junji Sanada
淳二 真多
Jun Tsukamoto
遵 塚本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2006002169A priority Critical patent/JP5076319B2/ja
Publication of JP2007076998A publication Critical patent/JP2007076998A/ja
Publication of JP2007076998A5 publication Critical patent/JP2007076998A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5076319B2 publication Critical patent/JP5076319B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

【課題】CNTがより細かく均一に分散したCNT分散液を得る。特に細かく分散した場合に起こりやすい再凝集を防ぐ。
【解決手段】カーボンナノチューブと共役系重合体と溶媒を混合してカーボンナノチューブ混合液を作製し、次いで該混合液に超音波を照射し、さらに追加の共役系重合体を添加して超音波照射を行うカーボンナノチューブ分散液の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、カーボンナノチューブ分散液の製造方法およびカーボンナノチューブ分散液に関し、また前記カーボンナノチューブ分散液から得られる重合体コンポジットおよび電界効果型トランジスタに関する。
カーボンナノチューブ(以下、CNTと言う)はナノテクノロジーの有力な素材として、広範な分野で応用の可能性が検討されている。CNTは電子放出電極や燃料電池用電極、あるいは導電性コンポジットなどのように多数のCNTをまとめてバルクとして分散し、使用する方法などがある。この様な使用においては、CNTを溶剤やマトリックスとなる材質、例えば重合体の溶液などに良好に分散させる必要がある。しかし、CNTは凝集体として得られるため、CNTの分散効果を得るためにはCNTの凝集を解いたり、凝集体のCNT自身を切断するなどの処理を加える必要がある。例えば、CNTの凝集を解く方法としては、バンドル状のCNTを共役系重合体の溶液中で超音波照射する方法(特許文献1参照)が知られており、また、CNTを切断する方法として、有機溶媒中でミリングすることで炭素繊維を元の粒径の20%以下にする方法(特許文献2参照参照)が知られている。
特開2004−2156号公報(請求項1) 特開2004−43258号公報(請求項1)
これまでに知られている溶液へのCNTの分散方法、例えば、超音波照射や切断する方法では、ある程度の分散効果を得ることができるが、さらに分散性を向上させようと超音波照射や切断する際の処理条件を厳しくしても、逆に微小成分どうしの再凝集が起こり、分散性が悪化するという課題があった。
上記課題を達成するために、本発明は下記の構成からなる。
(1)カーボンナノチューブと共役系重合体と溶媒を混合してカーボンナノチューブ混合液を作製し、次いで該混合液に超音波を照射し、さらに追加の共役系重合体を添加して超音波照射を行うカーボンナノチューブ分散液の製造方法である。
(2)上記(1)記載の製造方法で得られるカーボンナノチューブ分散液に含まれるカーボンナノチューブの、動的光散乱式粒度分布計で測定した平均長さが10〜100nmであるカーボンナノチューブ分散液である。
(3)上記(2)記載のカーボンナノチューブ分散液から得られるカーボンナノチューブ含有ペーストである。
(4)上記(3)記載のカーボンナノチューブ含有ペーストから溶媒を除去して得られる重合体コンポジットである。
(5)上記(4)記載の重合体コンポジットを半導体層として用いる電界効果型トランジスタである。
本発明によれば、CNTがより細かく均一に分散したCNT分散液を得ることができる。この分散液を用いて形成した重合体コンポジットを有機半導体としたトランジスタ素子は、高いオンオフ比と高い移動度を有する。
本発明は、カーボンナノチューブと共役系重合体と溶媒を混合してカーボンナノチューブ混合液を作製し、次いで該混合液に超音波を照射し、さらに追加の共役系重合体を添加して超音波照射を行うカーボンナノチューブ分散液の製造方法である。
CNTはその製法上、凝集体として得られるが、CNTのナノサイズ効果を利用したり、マトリクスとなる材質の中に添加して添加効果を利用する場合には、この凝集を解き、CNTを材質中に分散して使用することが必要である。CNT分散の程度は目的に応じて決めることができるが、顕著なナノサイズ効果や添加効果を得るためには、材質中により細かく分散しておくことが望ましい。この場合、CNT同士の強い凝集力よりもさらに大きな分散力によって分散し、得られた分散状態を安定化させる必要がある。従来の方法では、分散処理が終わった後にCNTが再凝集している可能性が高かった。他方、これまでの分散では依然として不十分であり、さらにCNTを細かく均一分散する技術が望まれている。本発明の方法は、超音波照射を終える前に、さらに共役系重合体を加えて超音波照射を行うことで、CNTの再凝集を抑制して分散を安定化させることができ、従来よりもさらに細かく分散した状態のCNTを得ることができる。
従来技術で製造されたCNT分散液を用いて形成した重合体コンポジットを有機半導体としたトランジスタ素子は、CNTの分散が不十分であり、オンオフ比1×10以上を維持するようにCNTの含有量や重合体コンポジット層の厚みを最適化しても、トランジスタの移動度は約4×10−2cm/V・secが限界であった。トランジスタのオンオフ比は、例えば液晶ディスプレイにトランジスタを用いた場合、その階調表示の要求性能からオンオフ比は1×10が必要であり、また、移動度とオンオフ比がトレードオフの関係にあることから、オンオフ比を維持した状態では移動度をわずか1×10−2cm/V・secでも向上させることは困難であった。しかし、本発明のCNT分散液を用いることによって、重合体コンポジット中のCNTは細かく均一分散されているので、CNT含有量や同じコンポジット層の厚みがこれまでと同じ条件であっても移動度を高めることができ、しかも高いオンオフ比も得ることができる。また、オンオフ比が高くなった分、オンオフ比1×105を下回らない範囲でCNTの含有量を増やし、最適化を行えばさらに移動度を高くすることが可能である。
本発明のCNT分散液の製造方法では、まずCNTと共役系重合体と溶媒を混合してCNT混合液を作製する。次に作製した混合液に超音波を照射し、次いで超音波照射を終える前に追加の共役系重合体を添加してさらに超音波照射を行う。一時停止するまでの超音波照射時間は5分以上あれば良いが、好ましくは20分以上である。追加の共役系重合体を添加した後の照射時間は0.5分以上あれば良く、好ましくは1分以上である。共役系重合体を追加する前の照射時間、追加後の照射時間には、特に上限はないが、時間的効率から60分以内であることが好ましい。
また、共役系重合体を追加するために超音波照射を一時停止している時間は0〜60分であることが好ましく、CNTは超音波照射を一時停止している間に凝集が進行するので、より好ましくは0〜2分である。例えば、超音波の総照射時間を30分にする場合を例にすると、20〜29分間照射した時点で照射を一時停止し、1分間の停止中に追加の共役系重合体を添加し、照射を再開して1〜10分間照射を行う。
超音波の総照射時間は5分以上であることが好ましい。総照射時間が5分よりも短い場合は、CNTは沈殿のない状態で液中に分散しているが、凝集体が残存している場合がある。より良好な分散液を得るためには総照射時間は30分程度であることが好ましい。30分以上照射しても分散液に変化はないが、時間的効率を考慮すると60分以下であることが好ましい。
追加の共役系重合体の量は、初めに混合していた共役系重合体の量に対して0.5〜2倍程度であることが好ましい。より好ましくは初めに混合していた量と等量である。この範囲にあることで高い分散性を維持しつつ、余剰の共役系重合体が少ない状態が得られ、良好なCNT分散液を得ることができる。
本発明において超音波照射方法としては、CNT混合液の入った容器の周囲から間接的に照射する方法と、CNT混合液の中に照射用のプローブを入れて直接的に照射する方法とがあり、いずれも用いることができる。具体的には、間接照射には超音波洗浄機を用い、直接照射には超音波ホモジナイザーを用いることができる。短時間で高効率に分散を行う場合には超音波ホモジナイザーが好ましく用いられ、処理を行う液量を300mL以下の少量にし、バッチ式で超音波処理することがより好ましい。また、超音波の照射プローブの大きさは、処理する液量に応じて直径3mmから30mm程度のものを用いることができるが、照射強度と照射範囲のバランスから直径13mm程度のプローブが好ましく用いられる。該プローブの表面は使用時間が増加すると共に浸食されて処理能力が低下するので、プローブ表面は研磨して平滑にしておくことが好ましい。CNTをより細かく分散するためには、プローブの表面粗さRaが1μm以下になるように平滑に研磨しておくことがより好ましい。
超音波の照射出力は、超音波ホモジナイザーなどを用いて直接照射装置する場合は100〜500Wであることが好ましい。バッチ式で分散処理を行う場合は100〜500Wが好ましく、さらに好ましくは100〜300Wが良く、連続フロー式で分散処理を行う場合は200〜750W、さらに200〜500Wが好ましい。この範囲にあることで、分散液の超音波照射による液温上昇を適度に制御しながら良好なCNT分散液を得ることができる。また、超音波洗浄機などを用いて間接照射する場合の超音波の出力は、10〜1000Wが好ましい。通常市販されている超音波洗浄機は、超音波の出力と洗浄槽の大きさがほぼ比例するように設計されているので、CNT分散液の処理量にあわせて出力と洗浄槽の大きさを選定すれば良く、出力約100W/洗浄槽約2リットルから、出力300W/洗浄槽10リットル程度のものを用いることが好ましい。また、超音波の周波数は20〜100kHzであることが好ましい。なお、超音波の照射出力は、共役系重合体を追加する前後で、同じであってもよいし、変更してもよい。出力を変更する場合、共役系重合体の追加後の出力は、追加前よりも出力を小さくすることが好ましい。こうすることで平均長さがより小さいCNTを得ることができる。
本発明の製造方法で得られたCNT分散液におけるCNTの分散性を調べる指標として、粒度分布計による平均長さがある。粒度分布計には、動的光散乱法、レーザー回折法、遠心沈降法、FFF(フィールドフローフラクショネイション)法、電気的探知体法などがあるが、本発明には、サブミクロン以下の測定に適した動的光散乱式の粒度分布計が好ましく用いられる。本粒度分布計は微粒子のブラウン運動の大きさから粒径、あるいは長さを算出する。粒径の小さな粒子ではブラウン運動が大きく、一方、粒径の大きな粒子ではブラウン運動が小さいという原理を応用しているので、分散性が向上してCNTの凝集体が小さくなれば、CNTのブラウン運動は大きくなり、粒径あるいは長さは相対的に小さくなったと判断することができる。ここで、平均長さは、ある長さに区切られた範囲、例えば長さ3〜10nmでは0.4〜1nmおきに、長さ10〜100nmでは2〜8nmおきに、長さ100〜6000nmでは20〜80nmおきに区切られた範囲の中に存在したCNTの頻度(%)から長さ分布を求め、長さ分布から算術平均して得られた値を平均長さとする。なお、溶媒の屈折率と粘度を予め本粒度分布計に入力しておくことで上述の平均長さが算出される。
本発明の製造方法で得られるCNT分散液の、動的光散乱式粒度分布計で測定した平均長さは、10〜100nmであることが好ましい。従来知られていた方法で得られるCNT分散液の平均長さは100nmよりも大きく、本発明の製造方法では従来と比べ、より細かく均一に分散したCNT分散液を得ることができる。さらに好ましい平均長さは10〜50nmである。平均長さがこの範囲にあると、CNTはさらに細かく安定に分散しており、CNT分散液として好ましく用いることができる。
また、CNT分散液の分散性を調べる補助的な指標として、分散液のメンブレンフィルターの濾過性がある。得られたCNT分散液をメンブレンフィルターで濾過すると、上述の粒度分布計で粒径の大きかったものに比べて、粒径の小さかったものは、フィルター上に堆積するCNTの量が減少するので、相対的な分散性の程度を知ることができる。さらに得られた濾液の吸光度を測定することで濾液中のCNT濃度を推定することも可能である。すなわち、共役系重合体の吸収が少ない波長域、たとえば700〜800nmの吸光度がCNT濃度に比例していると仮定できるので、濾過によるCNTの減少割合を求め、CNTの分散性の指標とすることができる。
本発明に用いる共役系重合体は、ポリチオフェン系重合体、ポリピロール系重合体、ポリアニリン系重合体、ポリアセチレン系重合体、ポリ−p−フェニレン系重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体などが好ましく用いられる。これらの重合体は、直鎖状共役系重合体であることが好ましく、ポリチオフェン系重合体、ポリピロール系重合体はそれぞれチオフェン環、ピロール環の2、5位でモノマーユニットがつながっていることが好ましい。また、ポリ−p−フェニレン系重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体ではフェニレン基のパラ位で重合体の骨格がつながっていることが好ましい。上記重合体は単一のモノマーユニットが並んだものが好ましく用いられるが、異なるモノマーユニットをブロック共重合したもの、ランダム共重合したものも用いられる。また、グラフト重合したものも用いることができる。共重合されるユニットとしては、フルオレン系、トリアリールアミン系などのものも用いることができる。なお、ここで直鎖状とは、重合体の骨格構造が安定状態(外力が加わっていない状態)において螺旋構造を取らず、まっすぐ延びているものを意味し、また、共役系重合体とは重合体の骨格の炭素−炭素の結合が1重結合と2重結合が交互に連なっている重合体を意味する。共役系重合体は共役系構造が伸びた構造であるので、共役系構造の発達したCNTとの親和性が高く、非常にCNTを分散しやすい特徴を有すると共に、CNTと重合体との間での電荷の移動がスムーズであり、共役系重合体がCNTに付着した状態でもCNTの高い導電性や半導体特性を効率的に利用できる。
なかでもポリチオフェン系重合体が好ましく、溶媒に可溶性であることが望ましい。溶媒に可溶であるためにはチオフェン環の3位または4位に置換基を有することが好ましく、例えば3位に炭素数1〜20の脂肪族基、置換脂肪族基、アルコキシ基、チオアルキル基などを有することが好ましい。炭素数1〜20の脂肪族基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基のような直鎖アルキル基、または、直鎖アルキル基の異性体である分岐アルキル基などが挙げられる。側鎖の炭素数は20を超えると立体障害によりCNTの分散性が低下してくるので、炭素数は1〜20であることが好ましい。置換脂肪族基は、アルコキシアルキル基、シロキシ置換アルキル基、ハロゲン置換アルキル基などが挙げられる。アルコキシ基は上記のアルキル、アルキル誘導体を含むアルコキシ基である。チオアルキル基は上記のアルキル、アルキル誘導体を含むチオアルキル基である。これらの有機基を有することで共役系重合体の溶媒への溶解性が向上し、CNTの分散性が向上する。ただし、溶解性が確保されている場合に限っては共重合体成分として3,4位に置換基をもたないチオフェン環ユニットを、上述の置換基を有するチオフェン環ユニットの間に存在させることも可能である。
本発明で用いられる共役系重合体のより好ましい具体例としては、ポリ−3−ブチルチオフェン、ポリ−3−ヘキシルチオフェン、ポリ−3−オクチルチオフェン、ポリ−3−ドデシルチオフェンなどのポリ−3−アルキルチオフェン、または、ポリ−3−エトキシチオフェン、ポリ−3−ドデシルオキシチオフェンなどのポリ−3−アルコキシチオフェン、または、ポリ−3−メトキシ−4−メチルチオフェン、ポリ−3−ドデシルオキシ−4−メチルチオフェンなどのポリ−3−アルコキシ−4−アルキルチオフェン、または、ポリ−3−チオヘキシルチオフェンやポリ−3−チオドデシルチオフェンなどのポリ−3−チオアルキルチオフェンが挙げられる。中でも、ポリ−3−アルキルチオフェン、ポリ−3−アルコキシチオフェンが好ましく、前者としては特にポリ−3−ヘキシルチオフェンが好ましい。
上述のポリチオフェン系の共役系重合体は、重合したときの置換基の向きによって、置換基の向きが一方向に規則正しく並んだレジオレギュラーと、不規則に向いて並んだレジオランダムのものが存在するが、いずれも好ましく用いることができる。
上述の共役系重合体の好ましい分子量は、重量平均分子量で800〜100000である。なお、重量平均分子量はゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレンを標準試料とした相対的な値として求めることができる。また、上記重合体は直鎖状共役系からなるオリゴマーであってもよい。
CNT混合液作製時に用いる共役系重合体と、超音波照射後追加で添加する共役系重合体は、上述した共役系重合体であれば同一のものであっても異なっていてもよい。より好ましくは超音波照射の前後で用いる共役系重合体は同じものであることが好ましい。
CNTは、アーク放電法、化学気相成長法(以下CVD法とする)、レーザー・アブレーション法等によって作製されるが、本発明に使用されるCNTはいずれの方法によって得られたものであってもよい。また、CNTには1枚の炭素膜(グラッフェン・シート)が円筒状に巻かれた単層CNT(以下SWCNTと言う)と、2枚のグラッフェン・シートが同心円状に巻かれた2層CNT(以下DWCNTと言う)と、複数のグラッフェン・シートが同心円状に巻かれた多層CNT(以下MWCNTと言う)とがあり、本発明においてSWCNT、DWCNT、MWCNTをそれぞれ単体で、もしくは複数を同時に使用できる。特に、SWCNTとDWCNTと直径が15nm以下のMWCNTは導電性および半導体特性において優れた性質を持つので好ましく用いることができるが、中でも特にSWCNTまたはDWCNTを用いることが好ましい。
上記の方法でSWCNT、DWCNTやMWCNTを作製する際には、同時にフラーレンやグラファイト、非晶性炭素が副生産物として生成され、またニッケル、鉄、コバルト、イットリウムなどの触媒金属も残存するので、これらの不純物を除去し精製する必要がある。不純物の除去には、硝酸、硫酸などによる酸処理とともに超音波処理が有効であり、またフィルターによる分離を併用することは純度を向上させる上でさらに好ましい。本発明で用いられるCNTの直径は特に限定されないが、0.8nm以上100nm以下が好ましく、より好ましくは50nm以下、さらに好ましくは15nm以下である。
本発明に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、ブタノール、トルエン、キシレン、o−クロロフェノール、アセトン、酢酸エチル、エチレングリコール、クロロホルム、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトンなどが挙げられるがこれらに限定されるものではなく、必要に応じて溶媒を選ぶことができる。
本発明で使用されるCNT分散液の分散時におけるCNTの濃度は、0.001〜30g/Lの範囲が好ましい。直径が15nm以下のMWCNTやDWCNT、SWCNTを用いる場合は、CNT濃度は0.001〜1g/Lの範囲がより好ましい。一方、共役系重合体の濃度は0.001〜30g/Lの範囲が好ましく、共役系重合体とCNTとの重量比が1000:1から0.1:1の範囲であることが好ましい。より好ましくは10:1から1:1の範囲であり、さらに好ましくは2:1から1:1の範囲であり、この範囲にあることで高い分散性を維持しつつ、余剰の共役系重合体が少ない状態が得られ、良好なCNT分散液を得ることができる。
CNT分散時に使用する共役系重合体は、超音波照射開始時と、追加で添加する時の少なくとも2回にわけて用いられるが、その配分の割合としては、使用する共役系重合体の総重量の10〜99.9%を追加前に用い、追加時には総重量の0.1〜90%を用いることが好ましい。こうすることで、より良好なCNT分散液を得ることができる。
本発明の製造方法で得られたCNT分散液は、そのまま塗布すれば導電膜として用いることができ、とくに細かく均一に分散しているため可視光波長域での吸収が小さいことから、透明導電膜を形成することができる。また、膜厚が10nm以下になるように塗布膜を形成すれば電界効果型トランジスタの半導体層としても用いることができる。
本発明のCNT分散液に、重合体を添加してCNT含有ペーストを調製し、CNT含有ペーストから溶媒を除去することによって重合体コンポジットを得ることができる。CNT分散液に添加する重合体は、マトリクスとなる重合体や、先に説明した共役系重合体等が挙げられる。マトリクスとなる重合体として、汎用プラスチック系のポリマーを用いれば該ポリマーに制電性や導電性を付与したり、弾性率や強度を向上することができる。重合体コンポジット膜を硬化、あるいはエッチング等を行えば、電界放出源形成用材料を得ることができる。これらの重合体コンポジットに本発明のCNT分散液を用いることで、従来と同じ添加量でより大きな効果を得るか、少ない添加量で従来と同等の効果を得ることが可能になる。
本発明のCNT含有ペースト、重合体コンポジットにマトリクスとなる重合体を用いる場合、重合体として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニール、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、6−ナイロン、6,6−ナイロンなどの熱可塑性樹脂、エポキシ系やメラミン系、ポリアセタール系、フェノール系、ポリイミド系などの熱硬化性樹脂、分子内に不飽和結合やジアゾ化合物を含む感光性樹脂などが挙げられる。しかし、本発明のCNT含有ペースト、重合体コンポジットに用いる重合体はこれらに限定されるものではなく、上記に挙げた以外の重合体においても好ましく用いることができる。
これらの重合体を用いる場合、重合体全体の重量に対するCNTの重量比率は0.01〜1000重量%であることが好ましい。さらに好ましいCNTの重量比率は用途によって異なり、例えば、マトリクスに制電性を付与する場合には0.01〜10重量%、導電性を付与する場合は1〜30重量%、弾性率や強度を向上させる場合は10〜50重量%、CNTのシートやフィルムを形成する場合には100〜1000重量%であることがさらに好ましい。
また、重合体に共役系重合体を用いた場合には、共役系重合体の導電性や半導体特性を向上させることができ、たとえば、光起電力素子、光センサー、あるいは、液晶ディスプレイやエレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ用の薄膜トランジスタなどを得ることができる。しかし、何らこれらに限定されるものではなく、様々な分野に応用することができる。
本発明のCNT含有ペースト、重合体コンポジットに共役系重合体を用いる場合、先述のCNT分散液に用いる共役系重合体と同様のものを用いることができる。中でも、ポリチオフェン系重合体が好ましく用いられ、ポリ−3−ブチルチオフェン、ポリ−3−ヘキシルチオフェン、ポリ−3−オクチルチオフェン、ポリ−3−ドデシルチオフェンなどのポリ−3−アルキルチオフェンが特に好ましく用いられる。これらの重合体は、異なるモノマーユニットをブロック共重合したもの、ランダム共重合したものもの、グラフト重合したものも用いることができる。共重合されるユニットとしては、フルオレン系、トリアリールアミン系などのものなどが用いられる。また、溶解性を有する限りは、置換基を持たないチオフェン環ユニットを共重合しても構わない。
本発明の重合体コンポジットに共役系重合体を用い、半導体として使用する場合、重合体全体の重量に対するCNTの重量比率は、0.01〜3重量%であることが好ましい。この範囲にあることで共役系重合体の持つ半導体特性の向上を図ることができる。0.01重量%より少ない場合は添加効果が小さく、半導体特性はわずかしか向上しない。3重量%より多い場合は、CNTのパーコレーションのしきい値を超え、電導度が高くなるために半導体ではなく導電体の様相を呈する。より好ましくは0.1〜1重量%である。
本発明の重合体コンポジットに共役系重合体を用い、導電体として使用する場合には、重合体全体の重量に対するCNTの重量比率は3重量%より多く、1000重量%以下であることが好ましい。
本発明のCNT含有ペーストは、CNT分散液に共役系重合体を添加して、加熱、撹拌、超音波照射のうちの少なくとも1種類以上の方法によって得ることができる。
本発明のCNT含有ペーストに含まれる重合体の濃度は用途に応じて決められるが、例えばスピンコート法で塗布する場合には、0.1〜20g/Lであることが好ましく、この濃度の範囲にあることで厚み5〜200nmの均質な塗膜を得ることができる。
上述のCNT含有ペーストから溶媒を除去することによって、本発明の重合体コンポジットが得られ、一般には基板上に塗布して、溶媒を乾燥させる方法が用いられる。基板上に塗布する方法としては、塗布方法としては、キャスト法、スピンコート法、ディップ法、バーコーター法、滴下法、スプレー法、ブレードコート法、スリットダイコート法、スクリーン印刷法、鋳型塗布法、印刷転写法、浸漬引き上げ法、インクジェット法など一般的な方法が可能である。塗膜厚み制御や配向制御など、得ようとする塗膜特性に応じて塗布方法を選択すればよい。基板としてはガラスやシリコンウエハー、構造材などの無機物のみならず、フィルム、繊維、織物膜、板、紙などに塗布することができる。
本発明のCNT含有ペーストや重合体コンポジット中のCNTの分散状態は、CNT分散液中と同程度に良好であることが好ましく、分散状態を間接的に確認する方法として、CNT分散コンポジットを厚み20nm以下、好ましくは10nm以下の膜厚になるように基板上に塗布して、原子間力顕微鏡(AFM)で観察する方法が挙げられる。CNTの分散状態が良好な場合にはCNTは均一に分散した状態で観察され、CNTによる凹凸の高さは、CNTの直径〜直径の5倍相当の大きさで観察される。一方、分散不良の場合にはCNTの高さがCNTの直径よりもおよそ5倍よりも大きく観察され、存在箇所の分布に偏りが見られる場合がある。
本発明の重合体コンポジットを半導体に用いる例の1つとして、FET素子について説明する。図1は、本発明のFET素子の例を示す模式断面図である。絶縁層であるSiO膜3で覆われたゲート電極2を有するシリコンウエハー基板1上に、図1では通常のフォトリソグラフィー技術および真空蒸着法やスパッタリング法を用いて金等のソース電極5およびドレイン電極6が形成された後、スピンコート法によってCNTが分散している有機高分子半導体の半導体層4が形成されている。
図1中では基板としてシリコンウエハーを用いているが、他にも基板としては、ガラス、アルミナ焼結体等の無機材料、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラキシレン等の有機材料も使用可能である。ここで基板洗浄以外の基板表面を改善する処理は特に行わなくとも、本発明のFET素子は従来のFET素子よりも高性能となるが、シリコンウエハー、ガラス基板等の酸化シリコン系基板の場合、シランカップリング剤に代表されるような表面改質剤で処理することによってFET素子の性能を上げる効果があり、本発明においても上記に説明した表面処理を行うことも可能である。
ゲート電極2、ソース電極5およびドレイン電極6としては、金、白金、銀、銅、クロム、パラジウム、アルミニウム、インジウム、モリブデン、低抵抗ポリシリコン、低抵抗アモルファスシリコン等の金属や錫酸化物、酸化インジウム、インジウム錫酸化物(ITO)、白金シリサイド、インジウムシリサイド等の無機化合物、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)等の有機化合物が使用できる。これらの材料を2種以上併用しても差し支えない。
上記ゲート電極2、ソース電極5およびドレイン電極6は蒸着、スパッタリング、めっき、各種CVD成長、スピンコート法とフォトリソグラフィー技術やエッチング等のいわゆる半導体プロセス技術、クラスタイオンビーム蒸着等により形成することができる。
前記のSiO膜3はゲート絶縁膜として用いているが、他の絶縁膜材料として、アルミナ等の無機材料、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルクロライド、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン等の有機高分子材料、あるいは無機材料粉末と有機高分子材料の混合物なども用いることができる。上記絶縁材料は、スパッタリング、蒸着、スピンコート法等により膜を形成することができる。
また、半導体層に隣接して、配向を付与する機能を持つ配向性層を有することも可能である。配向性層には、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、有機酸、ヘテロ有機酸など、公知の技術を用いることができる。
本発明の重合体コンポジットをFET素子に用いる場合、当該重合体コンポジットに用いられるCNTは、長さが少なくともソース電極とドレイン電極間の距離(チャネル長)よりも短いことが必要である。これよりも長い場合、電極間を短絡させる原因となり、FET素子作製には不適当である。そのため、長さが少なくともソース電極とドレイン電極間の距離(チャネル長)よりも短いCNTを用いるか、またはCNTをチャネル長よりも短くする工程を経ることが好ましい。一般に市販されているCNTは長さに分布があり、チャネル長よりも長いCNTが含まれることがある。そこでCNTをチャネル長よりも短くする工程を加えたほうがよく、電極間の短絡を確実に防ぐことができる。
本発明では、CNT分散液、あるいはCNT含有ペーストをフィルターによって濾過する工程を設けることが好ましい。フィルター孔径よりも小さいCNTを濾液から得ることで、ソース電極とドレイン電極間の距離よりも小さくしたカーボンナノチューブを効率よく得られることができる。
濾過に用いるフィルターは、チャネル長よりも小さい孔径を有するフィルターであれば、メンブレンフィルター、セルロース濾紙、ガラス繊維濾紙など何れの種類のフィルターも用いることができる。中でもメンブレンフィルターは、濾紙内部で吸着されるCNTの量を減らすことができるので、濾液から収率よくCNTを回収できるので好ましく用いることができる。
濾過に用いるフィルターの孔径は、チャネル長よりも小さければ良く、例えばチャネル長が20μmの場合は、孔径10μmのフィルターを用いることで電極間の短絡を確実に防ぐことができる。実際には孔径0.5〜10μmのフィルターを好ましく用いることができ、チャネル長に応じて使い分けることができる。
半導体層の膜厚は特に限定されないが、中でも好ましくは5nm以上200nm以下がよい。この範囲以内であれば10以上のオンオフ比を実現することが可能になる。この範囲以上に膜厚が大きいとゲート電圧によって制御できないソース・ドレイン間電流が増加してしまい、FET素子のオンオフ比を低下させる。またこの範囲以下ではキャリア移動度が減少してしまう問題がある。
形成した塗膜に対して、減圧下または不活性雰囲気下(窒素やアルゴン雰囲気下)でアニーリング処理を行ってもよい。
このようにして形成されたFET素子は、ソース電極とドレイン電極との間に流れる電流をゲート電圧を変化させることによって制御することができ、その特性から下記の(1)式を用いて移動度を算出することができる。
μ=(δId/δVg)L・D/(W・ε・ε・Vsd) (1)
ただしIdはソース・ドレイン間の電流、Vsdはソース・ドレイン間の電圧、Vgはゲート電圧、Dは絶縁層の厚み、Lはチャネル長、Wはチャネル幅、εは絶縁層の比誘電率(ここではSiOの3.9を使用)、εは真空の誘電率(8.85×10−12F/m)である。
また、あるマイナスのゲート電圧におけるId(オン電流)の値と、あるプラスのゲート電圧におけるId(オフ電流)の値の比からオンオフ比を求めることができる。
本発明で得られる重合体コンポジットは、該コンポジット膜を有機半導体としたトランジスタ素子を形成した場合、より高い移動度と高いオンオフ比が得られる。また、該コンポジット膜から電子放出電極を形成すると、より低い電圧で電子放出可能になる。また、該コンポジット膜は有機太陽電池にも用いることができ、有機太陽電池の光から電気への変換効率を向上させることができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実施例1
はじめにCNT分散液を作製した。1.5mgのCNT(単層カーボンナノチューブ:サイエンスラボラトリーズ社製、純度95%)と、共役系重合体のポリ−3−ヘキシルチオフェン(以下、P3HTと略す。アルドリッチ社製、レジオレギュラー、分子量:Mw20000)を1.5mgと、クロロホルム30mLを50mLのサンプル管に入れ、CNT混合液を調製し、超音波破砕機(東京理化器械(株)製VCX−502、出力250W、直接照射)を用いて超音波照射した。このとき、超音波照射用のプローブには直径13mmのチタン合金製のものを用い、プローブ表面を予め目の細かいサンドペーパーで研磨しておき、表面粗さRaが1μm以下になるようにメンテナンスしてから使用した。超音波照射を30分行った時点で一度照射を停止し、P3HTを1.5mg追加し、さらに1分間超音波照射して、CNT分散液A(CNT濃度0.05g/L)を得た。
次いでCNT分散液Aに含まれるCNTの平均長さを、動的光散乱式粒度分布計(堀場製作所製、粒度分布測定装置LB500)を用いて測定した。分散液約3mLを光路長1cmの石英セルに入れ、測定装置内でレーザーを照射し散乱光を解析したところ、平均長さは27nmであった。
さらに得られたCNT分散液A4mLにクロロホルム6mLを加えてCNT濃度0.02g/Lの分散液を調製し、次いで孔径10μmのメンブレンフィルターを用いて濾過を行った。得られた濾液をCNT分散液Bとする。この濾液の様子は濾過前の分散液と殆ど変化が無く、濾過後のフィルター上を観察したところごくわずかのCNTが付着している程度であった。濾液中のCNTを動的光散乱式粒度分布計で測定したところ、平均長さは24nmであった。
実施例2
電極付き基板上にCNT含有ペーストを塗布して重合体コンポジット層を形成し、この重合体コンポジット層を半導体層として用いた電界効果型トランジスタ(FET)を作製した。このFETの構造を図1に示した。
FET用の電極付き基板は以下のようにして形成した。基板としてSiO膜3(膜厚300nm)付きのアンチモンドープシリコンウエハー1(抵抗率0.02Ωcm以下)を用いた。ここで、シリコンウエハーは基板であると同時に、ゲート電極2であり、熱酸化膜は絶縁層となる。次にフォトリソグラフィー技術および真空蒸着法を用いて櫛型状のソース電極5およびドレイン電極6を形成した。ここで両電極の電極材には金を用いた。また、両櫛形電極の幅(チャネル幅)は0.5cm、電極の間隔(チャネル長)は20μm、電極の高さは40nmとした。次に、シリコンウエハー上にポジ型レジスト溶液を滴下し、スピナーを用いて塗布した後、90℃のホットプレートで乾燥し、レジスト膜を形成した。次いで露光機を用いて、フォトマスクを介した紫外線照射を行った。次いでレジスト膜の付いたウエハーをアルカリ水溶液に浸漬し、紫外線照射部を除去し、櫛形電極が抜けた形状になっているレジスト膜を得た。真空蒸着は、前述のレジスト膜付きのウエハー上に、クロムを厚み5nmになるよう蒸着し、次いで金を厚み35nmになるように蒸着した。次いで、金/クロムとレジストの付いたウエハーをアセトン中に浸漬し、超音波洗浄機で超音波照射することによって、レジスト上の余分な金/クロムを除去した。このようにして、ウエハー上に金の両櫛形電極を形成した。
次に、半導体層4を形成するためのCNT含有ペーストの調製を行った。実施例1で得られたCNT分散液Bを0.6mLと、クロロホルム0.4mLと、P3HT3mgを容積10mLのサンプル管に入れ、超音波洗浄機(井内盛栄堂(株)製US−2、出力120W、間接照射)を用いて30分間超音波撹拌することにより、CNT含有ペースト(P3HTに対するCNTの重量濃度が0.4重量%)を得た。
次いで、CNT含有ペーストを上述のFET用の電極付き基板上に0.1mL滴下し、スピンコート法(回転速度1000rpm、0.3秒)により膜厚25nmの薄膜を形成した。基板に引き出し電極用の銀線を取りつけた後、110℃の真空乾燥機中に2時間静置し、50℃以下になるまで徐冷して乾燥機から取り出した。こうして、CNT含有ペーストから得られる重合体コンポジット層を半導体層とするFET素子を形成した。
得られたFET素子を測定ボックスに移動させ、再び真空にして18時間静置した後、電流電圧特性を測定し、FET特性を調べた。測定装置にはヒューレット・パッカード社製ピコアンメータ/ボルテージソース4140Bを用い、測定ボックスは1torr以下の減圧状態を保持しておいた。
FET素子のゲート電圧(Vg)を変えたときのソース・ドレイン間電流(Isd)−ソース・ドレイン間電圧(Vsd)特性を測定し、Vg=0〜−50Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIsdの値の変化から移動度を求めたところ、移動度は7.8×10−2cm/V・secと非常に高く、良好な値が得られた。また、Vg=−50VのときのVsd=−5VにおけるIsdの値と、Vg=+50VのときのVsd=−5VにおけるIsdの値の比からオンオフ比を求めたところ、2.6×10という良好な値が得られた。
実施例3
実施例1で得られたCNT分散液A6mLにクロロホルム4mLを加えてCNT濃度0.03g/Lの分散液を調製し、次いで孔径10μmのメンブレンフィルターを用いて濾過を行った。得られた濾液をCNT分散液Cとする。濾液の様子は濾過前の分散液と殆ど変化が無く、濾過後のフィルター上を観察したところごくわずかのCNTが付着している程度であった。分散液Cに含まれるCNTを動的光散乱式粒度分布計で測定したところ、平均長さは24nmであった。次いでこのCNT分散液C0.6mLと、クロロホルム0.4mLと、P3HT3mgを容積10mLのサンプル管に入れ、超音波洗浄機を用いて30分間超音波撹拌することにより、CNT含有ペースト(P3HTに対するCNTの重量濃度が0.6重量%)を調製した。次いでこのペーストを実施例2と同様の方法でFET用の電極付き基板上に塗布し、真空乾燥を行うことによってFET素子を作製した。そして実施例2と同様の方法でFET特性を測定したところ、移動度が1.0×10−1cm/V・sec、オンオフ比が8.3×10という良好な値が得られた。
実施例4
はじめに調製したCNT混合液の超音波照射時間を20分、超音波照射を一度停止してP3HTを追加したあとの、超音波照射時間を10分にした以外は実施例1と同様の操作を行って、CNT分散液D(CNT濃度0.05g/L)を得た。分散液Dに含まれるCNTを動的光散乱式粒度分布計で測定したところ、平均長さは44nmであった。次いで、このCNT分散液Dを0.02g/Lに希釈し、孔径10μmのメンブレンフィルターを用いて濾過を行ったところ、濾液の様子は濾過前の分散液と殆ど変化が無く、濾過後のフィルター上を観察したところごくわずかのCNTが付着している程度であった。得られた濾液をCNT分散液Eとする。
CNT分散液Eに含まれるCNTの平均長さを、動的光散乱式粒度分布計を用いて測定したところ、平均長さは40nmであった。
次いでこのCNT分散液E0.6mLと、クロロホルム0.4mLと、P3HT3mgを容積10mLのサンプル管に入れ、超音波洗浄機を用いて30分間超音波撹拌することにより、CNT含有ペースト(P3HTに対するCNTの重量濃度が0.4重量%)を調製した。次いでこのペーストを実施例2と同様の方法でFET用の電極付き基板上に塗布し、真空乾燥を行うことによってFET素子を作製した。そして実施例2と同様の方法でFET特性を測定したところ、移動度が6.8×10−2cm/V・sec、オンオフ比が1.1×10であった。
実施例5
はじめに調製したCNT混合液の超音波照射時間を20分とし、超音波照射を一度停止して加えたP3HTを1mg、1mg追加後の超音波照射時間を9分とし、さらにこの9分の超音波照射後にP3HTを0.5mg追加し、0.5mg追加後に超音波照射を1分間行った以外は、実施例1と同様の操作を行って、CNT分散液F(CNT濃度0.05g/L)を得た。分散液Fに含まれるCNTを動的光散乱式粒度分布計で測定したところ、平均長さは41nmであった。次いで、このCNT分散液Fを0.02g/Lに希釈し、孔径10μmのメンブレンフィルターを用いて濾過を行ったところ、濾液の様子は濾過前の分散液と殆ど変化が無く、濾過後のフィルター上を観察したところごくわずかのCNTが付着している程度であった。得られた濾液をCNT分散液Gとする。
CNT分散液Gに含まれるCNTの平均長さを、動的光散乱式粒度分布計を用いて測定したところ、平均長さは35nmであった。
次いでこのCNT分散液G0.6mLと、クロロホルム0.4mLと、P3HT3mgを容積10mLのサンプル管に入れ、超音波洗浄機を用いて30分間超音波撹拌することにより、CNT含有ペースト(P3HTに対するCNTの重量濃度が0.4重量%)を調製した。次いでこのペーストを実施例2と同様の方法でFET用の電極付き基板上に塗布し、真空乾燥を行うことによってFET素子を作製した。そして実施例2と同様の方法でFET特性を測定したところ、移動度が7.2×10−2cm/V・sec、オンオフ比が3.0×10であった。
実施例6
FET用電極付き基板を下記のものに変えた以外は実施例2と同様にしてFET素子を形成した。
基板として20mm角、厚さ1.3mmのソーダガラス基板を用いた。該基板上にステンレスマスクを介した真空蒸着法により幅0.1mm長さ20mmの金電極を形成し、これをゲート電極とした。金電極の蒸着は初めに厚さ5nmになるようにクロムを蒸着し、次に厚みが35nmになるように金を蒸着した。次いで、ゲート電極付きの基板上に、固形分濃度を6w%に希釈したポリイミド前駆体溶液(東レ(株)製、高耐熱性ポリイミドコーティング剤セミコファイン(商品名)、溶媒:N−メチル−2−ピロリドン)をスピナーを用いて塗布した、120℃のホットプレートで溶媒を乾燥させた後、窒素雰囲気のイナートオーブン中で350℃1時間の硬化処理を行い、得られたポリイミド膜(厚み240nm、誘電率3.2)を絶縁膜とした。次に、ポリイミド膜付き基板上に、ポジ型レジスト溶液を滴下し、スピナーを用いて塗布した後、90℃のホットプレートで乾燥し、レジスト膜を形成した。次いで露光機を用いて、フォトマスクを介した紫外線照射を行った。なお、露光時には、ゲート電極上に、チャネル幅0.5cm、チャネル長20μmの両櫛形電極のチャネル部分が平行に重なるように位置合わせ露光を行った。次いでレジスト膜の付いた基板をアルカリ水溶液に浸漬し、紫外線照射部を除去し、櫛形電極が抜けた形状になっているレジスト膜を得た。真空蒸着は、前述のレジスト膜上に、クロムを厚み5nmになるよう蒸着し、次いで金を厚み35nmになるように蒸着した。次いで、金/クロムとレジストの付いたウエハーをアセトン中に浸漬し、超音波洗浄機で超音波照射することによって、レジスト上の余分な金/クロムを除去した。このようにして、ポリイミドを絶縁膜上に両櫛形電極を形成し、これをソース電極、ドレイン電極とした。
上述のポリイミドを絶縁膜とするFET用電極付き基板上に、実施例2で用いたCNT含有ペーストを塗布し、実施例2と同様の方法でFET素子を形成した。該FET素子のFET特性を測定したところ、移動度が7.0×10−2cm/V・sec、オンオフ比が2.0×10という良好な値が得られた。
実施例7
CNT混合液に超音波破砕機を用いて超音波照射する工程の前に、超音波洗浄機(井内盛栄堂製US−2、出力120W)を用いて30分間超音波照射する工程を加えた以外は実施例1と全く同様の操作を行って、CNT分散液H(CNT濃度0.05g/L)を得た。分散液Hに含まれるCNTを動的光散乱式粒度分布計で測定したところ、平均長さは24nmであった。次いで、このCNT分散液Hを0.02g/Lに希釈し、孔径10μmのメンブレンフィルターを用いて濾過を行ったところ、濾液の様子は濾過前の分散液と殆ど変化が無く、濾過後のフィルター上を観察したところごくわずかのCNTが付着している程度であった。得られた濾液をCNT分散液Iとする。
CNT分散液Iに含まれるCNTの平均長さを、動的光散乱式粒度分布計を用いて測定したところ、平均長さは19nmであった。
次いでこのCNT分散液I0.6mLと、クロロホルム0.4mLと、P3HT3mgを容積10mLのサンプル管に入れ、超音波洗浄機を用いて30分間超音波撹拌することにより、CNT含有ペースト(P3HTに対するCNTの重量濃度が0.4重量%)を調製した。次いでこのペーストを実施例2と同様の方法でFET用の電極付き基板上に塗布し、真空乾燥を行うことによってFET素子を作製した。そして実施例2と同様の方法でFET特性を測定したところ、移動度が6.9×10−2cm/V・sec、オンオフ比が4.5×10であった。
実施例8
CNT混合液に超音波破砕機を用いて超音波照射する工程においてに、共役系重合体追加前の超音波出力を400W、共役系重合体追加後の出力を250Wとした以外は実施例1と全く同様の操作を行って、CNT分散液J(CNT濃度0.05g/L)を得た。分散液Jに含まれるCNTを動的光散乱式粒度分布計で測定したところ、平均長さは23nmであった。次いで、このCNT分散液Jを0.02g/Lに希釈し、孔径10μmのメンブレンフィルターを用いて濾過を行ったところ、濾液の様子は濾過前の分散液と殆ど変化が無く、濾過後のフィルター上を観察したところごくわずかのCNTが付着している程度であった。得られた濾液をCNT分散液Kとする。
CNT分散液Kに含まれるCNTの平均長さを、動的光散乱式粒度分布計を用いて測定したところ、平均長さは19nmであった。
次いでこのCNT分散液J0.6mLと、クロロホルム0.4mLと、P3HT3mgを容積10mLのサンプル管に入れ、超音波洗浄機を用いて30分間超音波撹拌することにより、CNT含有ペースト(P3HTに対するCNTの重量濃度が0.4重量%)を調製した。次いでこのペーストを実施例2と同様の方法でFET用の電極付き基板上に塗布し、真空乾燥を行うことによってFET素子を作製した。そして実施例2と同様の方法でFET特性を測定したところ、移動度が6.8×10−2cm/V・sec、オンオフ比が3.9×10であった。
実施例9
CNT混合液に超音波破砕機を用いて超音波照射する工程において、超音波開始時に用いたP3HTを7.5mg、超音波照射を一時停止して追加したP3HTを7.5mgに増やした以外は実施例1と全く同様の操作を行って、CNT分散液L(CNT濃度0.05g/L、P3HT濃度0.5g/L)を得た。分散液Lに含まれるCNTを動的光散乱式粒度分布計で測定したところ、平均長さは39nmであった。次いで、このCNT分散液Lを0.02g/Lに希釈し、孔径10μmのメンブレンフィルターを用いて濾過を行ったところ、濾液の様子は濾過前の分散液と殆ど変化が無く、濾過後のフィルター上を観察したところごくわずかのCNTが付着している程度であった。得られた濾液をCNT分散液Mとする。
CNT分散液Mに含まれるCNTの平均長さを、動的光散乱式粒度分布計を用いて測定したところ、平均長さは32nmであった。
次いでこのCNT分散液M0.6mLと、クロロホルム0.4mLと、P3HT3mgを容積10mLのサンプル管に入れ、超音波洗浄機を用いて30分間超音波撹拌することにより、CNT含有ペースト(P3HTに対するCNTの重量濃度が0.4重量%)を調製した。次いでこのペーストを実施例2と同様の方法でFET用の電極付き基板上に塗布し、真空乾燥を行うことによってFET素子を作製した。そして実施例2と同様の方法でFET特性を測定したところ、移動度が7.6×10−2cm/V・sec、オンオフ比が3.1×10であった。
比較例1
CNT分散液を調製する際、超音波照射の途中でP3HTを加える操作を行わなかった以外は実施例1と同様の操作を行って、CNT分散液H(CNT濃度0.05g/L)を調製した。次いで、このCNT分散液Hを0.02g/Lに希釈し、孔径10μmのメンブレンフィルターを用いて濾過を行ったところ、CNTの一部が捕集されたが、大半のCNTは濾液中に含まれていた。得られた濾液をCNT分散液Iとする。この濾液中のCNTの平均長さを、動的光散乱式粒度分布計を用いて測定したところ平均長さは140nmであった。次いでこのCNT分散液I0.6mLと、クロロホルム0.4mLと、P3HT3mgを容積10mLのサンプル管に入れ、超音波洗浄機を用いて30分間超音波撹拌することにより、CNT含有ペースト(P3HTに対するCNTの重量濃度が0.4重量%)を調製した。次いでこのペーストを実施例2と同様の方法でFET用の電極付き基板上に塗布し、真空乾燥を行うことによってFET素子を作製した。そして実施例2と同様の方法でFET特性を測定したところ、移動度が4.7×10−2cm/V・sec、オンオフ比が1.7×10であった。
比較例2
CNT分散液を調製する際、初めに調製するCNT混合液をCNTとクロロホルムのみにしてP3HTを加えなかった以外は実施例1と同様の操作を行って、CNT分散液J(CNT濃度0.05g/L)を調製した。分散液Jに含まれるCNTを動的光散乱式粒度分布計で測定しようとしたが、測定領域上限の6μmよりも平均長さが長かったため測定値が得られなかった。次いで、この分散液を0.02g/Lに希釈し、孔径10μmのメンブレンフィルターを用いて濾過を行ったところ、ほとんどのCNTが捕集され、濾液中に含まれるCNTはごくわずかであり、CNTの分散は非常に悪かった。
本発明の製造方法で得られるCNT分散液は、重合体コンポジットの原料として用いられ、該重合体コンポジットは、これを有機半導体とする電界効果型トランジスタや、その他有機トランジスタ、有機太陽電池などに好ましく用いられる。また、電子放出電極や燃料電池用電極、あるいはCNTを分散した導電性コンポジットなどに用いられる。
電界効果型トランジスタの模式断面図
符号の説明
1 シリコンウエハー
2 ゲート電極(シリコンウエハー)
3 SiO
4 半導体層
5 ソース電極
6 ドレイン電極

Claims (5)

  1. カーボンナノチューブと共役系重合体と溶媒を混合してカーボンナノチューブ混合液を作製し、次いで該混合液に超音波を照射し、さらに追加の共役系重合体を添加して超音波照射を行うカーボンナノチューブ分散液の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法で得られるカーボンナノチューブ分散液に含まれるカーボンナノチューブの、動的光散乱式粒度分布計で測定した平均長さが10〜100nmであるカーボンナノチューブ分散液。
  3. 請求項2記載のカーボンナノチューブ分散液から得られるカーボンナノチューブ含有ペースト。
  4. 請求項3記載のカーボンナノチューブ含有ペーストから溶媒を除去して得られる重合体コンポジット。
  5. 請求項4記載の重合体コンポジットを半導体層として用いる電界効果型トランジスタ。
JP2006002169A 2005-08-19 2006-01-10 カーボンナノチューブ分散液 Expired - Fee Related JP5076319B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006002169A JP5076319B2 (ja) 2005-08-19 2006-01-10 カーボンナノチューブ分散液

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005238326 2005-08-19
JP2005238326 2005-08-19
JP2006002169A JP5076319B2 (ja) 2005-08-19 2006-01-10 カーボンナノチューブ分散液

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2007076998A true JP2007076998A (ja) 2007-03-29
JP2007076998A5 JP2007076998A5 (ja) 2009-02-12
JP5076319B2 JP5076319B2 (ja) 2012-11-21

Family

ID=37937666

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006002169A Expired - Fee Related JP5076319B2 (ja) 2005-08-19 2006-01-10 カーボンナノチューブ分散液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5076319B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008143233A1 (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Kyoto University フェニレン系ポリマー、カーボンナノチューブ用分散剤、カーボンナノチューブ複合体、太陽電池用薄膜、ならびにカーボンナノチューブ複合体の分散液およびその製造方法
JP2009088507A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Commissariat A L'energie Atomique 薄層トランジスタ用ハイブリッドマトリックス
JP2009138032A (ja) * 2007-12-03 2009-06-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd カーボンナノチューブ含有マトリクス樹脂の製造方法
JP2009196840A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 National Institute Of Advanced Industrial & Technology カーボンナノチューブの切断方法、カーボンナノチューブ片、およびカーボンナノチューブ分散液
JP2009283924A (ja) * 2008-04-24 2009-12-03 Toray Ind Inc 電界効果型トランジスタ
JP2010018696A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Toray Ind Inc カーボンナノチューブ分散溶液、有機半導体コンポジット溶液、有機半導体薄膜ならびに有機電界効果型トランジスタ
KR101075430B1 (ko) 2008-04-14 2011-10-24 한국과학기술원 단일 탄소나노입자를 포함하는 형광-탄소나노입자 및 그제조방법
JP2014033190A (ja) * 2012-07-11 2014-02-20 Fujifilm Corp 熱電変換材料、これを用いた熱電変換素子及び熱電発電用物品、並びに熱電変換素子の製造方法
JP2014033189A (ja) * 2012-07-11 2014-02-20 Fujifilm Corp 熱電変換素子及びこれを用いた熱電変換材料
KR20140097007A (ko) * 2013-01-28 2014-08-06 제록스 코포레이션 요변성 조성물
WO2020066741A1 (ja) * 2018-09-25 2020-04-02 東レ株式会社 カーボンナノチューブ複合体およびそれを用いた分散液、半導体素子およびその製造方法、ならびに半導体素子を用いた無線通信装置および商品タグ
WO2022201604A1 (ja) * 2021-03-26 2022-09-29 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 重合性組成物の製造方法およびフォトクロミック物品の製造方法
WO2023058312A1 (ja) 2021-10-04 2023-04-13 大日精化工業株式会社 カーボン材料分散液及びその使用

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004002156A (ja) * 2002-03-26 2004-01-08 Toray Ind Inc カーボンナノチューブの加工方法
JP2004339301A (ja) * 2003-05-14 2004-12-02 Toray Ind Inc 異方性高分子コンポジット膜
JP2005089738A (ja) * 2003-08-12 2005-04-07 Toray Ind Inc カーボンナノチューブ分散溶液およびカーボンナノチューブ分散体
JP2005162578A (ja) * 2003-12-05 2005-06-23 Toyo Ink Mfg Co Ltd カーボンナノチューブ組成物、およびそれを含有するカーボンナノチューブ分散液
JP2005220245A (ja) * 2004-02-06 2005-08-18 Toyo Ink Mfg Co Ltd カーボンナノチューブ組成物、およびそれを含有するカーボンナノチューブ分散液
JP2005285344A (ja) * 2004-03-26 2005-10-13 Univ Shinshu カーボンナノチューブと高分子を用いた電子放出源およびその製法
JP2005289754A (ja) * 2004-04-01 2005-10-20 Teijin Ltd 樹脂溶液を用いた炭素繊維の精製方法
JP2006265035A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 National Institute Of Advanced Industrial & Technology カーボンナノチューブ含有薄膜、同薄膜の製造方法、同薄膜を備えた光電変換材料及び光電変換素子並びに電界発光材料及び電界発光素子
WO2007004652A1 (ja) * 2005-07-05 2007-01-11 National University Corporation NARA Institute of Science and Technology カーボンナノチューブ分散液の製造方法
JP2008511735A (ja) * 2004-08-27 2008-04-17 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 半導電性パーコレーションネットワーク

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004002156A (ja) * 2002-03-26 2004-01-08 Toray Ind Inc カーボンナノチューブの加工方法
JP2004339301A (ja) * 2003-05-14 2004-12-02 Toray Ind Inc 異方性高分子コンポジット膜
JP2005089738A (ja) * 2003-08-12 2005-04-07 Toray Ind Inc カーボンナノチューブ分散溶液およびカーボンナノチューブ分散体
JP2005162578A (ja) * 2003-12-05 2005-06-23 Toyo Ink Mfg Co Ltd カーボンナノチューブ組成物、およびそれを含有するカーボンナノチューブ分散液
JP2005220245A (ja) * 2004-02-06 2005-08-18 Toyo Ink Mfg Co Ltd カーボンナノチューブ組成物、およびそれを含有するカーボンナノチューブ分散液
JP2005285344A (ja) * 2004-03-26 2005-10-13 Univ Shinshu カーボンナノチューブと高分子を用いた電子放出源およびその製法
JP2005289754A (ja) * 2004-04-01 2005-10-20 Teijin Ltd 樹脂溶液を用いた炭素繊維の精製方法
JP2008511735A (ja) * 2004-08-27 2008-04-17 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 半導電性パーコレーションネットワーク
JP2006265035A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 National Institute Of Advanced Industrial & Technology カーボンナノチューブ含有薄膜、同薄膜の製造方法、同薄膜を備えた光電変換材料及び光電変換素子並びに電界発光材料及び電界発光素子
WO2007004652A1 (ja) * 2005-07-05 2007-01-11 National University Corporation NARA Institute of Science and Technology カーボンナノチューブ分散液の製造方法

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2008143233A1 (ja) * 2007-05-21 2010-08-12 国立大学法人京都大学 フェニレン系ポリマー、カーボンナノチューブ用分散剤、カーボンナノチューブ複合体、太陽電池用薄膜、ならびにカーボンナノチューブ複合体の分散液およびその製造方法
WO2008143233A1 (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Kyoto University フェニレン系ポリマー、カーボンナノチューブ用分散剤、カーボンナノチューブ複合体、太陽電池用薄膜、ならびにカーボンナノチューブ複合体の分散液およびその製造方法
JP2009088507A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Commissariat A L'energie Atomique 薄層トランジスタ用ハイブリッドマトリックス
JP2009138032A (ja) * 2007-12-03 2009-06-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd カーボンナノチューブ含有マトリクス樹脂の製造方法
JP2009196840A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 National Institute Of Advanced Industrial & Technology カーボンナノチューブの切断方法、カーボンナノチューブ片、およびカーボンナノチューブ分散液
KR101075430B1 (ko) 2008-04-14 2011-10-24 한국과학기술원 단일 탄소나노입자를 포함하는 형광-탄소나노입자 및 그제조방법
JP2009283924A (ja) * 2008-04-24 2009-12-03 Toray Ind Inc 電界効果型トランジスタ
JP2010018696A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Toray Ind Inc カーボンナノチューブ分散溶液、有機半導体コンポジット溶液、有機半導体薄膜ならびに有機電界効果型トランジスタ
US9502629B2 (en) 2012-07-11 2016-11-22 Fujifilm Corporation Thermoelectric conversion element and thermoelectric conversion material
JP2014033190A (ja) * 2012-07-11 2014-02-20 Fujifilm Corp 熱電変換材料、これを用いた熱電変換素子及び熱電発電用物品、並びに熱電変換素子の製造方法
JP2014033189A (ja) * 2012-07-11 2014-02-20 Fujifilm Corp 熱電変換素子及びこれを用いた熱電変換材料
KR20140097007A (ko) * 2013-01-28 2014-08-06 제록스 코포레이션 요변성 조성물
JP2014145074A (ja) * 2013-01-28 2014-08-14 Xerox Corp チキソトロープ組成物
KR102020685B1 (ko) 2013-01-28 2019-09-10 제록스 코포레이션 요변성 조성물
WO2020066741A1 (ja) * 2018-09-25 2020-04-02 東レ株式会社 カーボンナノチューブ複合体およびそれを用いた分散液、半導体素子およびその製造方法、ならびに半導体素子を用いた無線通信装置および商品タグ
JP6683296B1 (ja) * 2018-09-25 2020-04-15 東レ株式会社 カーボンナノチューブ複合体およびそれを用いた分散液、半導体素子およびその製造方法、ならびに半導体素子を用いた無線通信装置および商品タグ
US11996445B2 (en) 2018-09-25 2024-05-28 Toray Industries, Inc. Carbon nanotube composite, dispersion liquid using same, semiconductor device, method for producing semiconductor device, and wireless communication device and merchandise tag each using semiconductor device
WO2022201604A1 (ja) * 2021-03-26 2022-09-29 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 重合性組成物の製造方法およびフォトクロミック物品の製造方法
WO2023058312A1 (ja) 2021-10-04 2023-04-13 大日精化工業株式会社 カーボン材料分散液及びその使用
KR20240064021A (ko) 2021-10-04 2024-05-10 다이니치 세이카 고교 가부시키가이샤 카본 재료 분산액 및 그의 사용

Also Published As

Publication number Publication date
JP5076319B2 (ja) 2012-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5076319B2 (ja) カーボンナノチューブ分散液
Hellstrom et al. Polymer-assisted direct deposition of uniform carbon nanotube bundle networks for high performance transparent electrodes
US8513804B2 (en) Nanotube-based electrodes
JP5125110B2 (ja) 電界効果型トランジスタ
Li et al. Efficient inkjet printing of graphene
Po et al. Polymer-and carbon-based electrodes for polymer solar cells: Toward low-cost, continuous fabrication over large area
Beecher et al. Ink-jet printing of carbon nanotube thin film transistors
Wu et al. Hybrid photovoltaic devices based on poly (3-hexylthiophene) and ordered electrospun ZnO nanofibers
EP2572388B1 (en) Selectively etching of a carbon nano tubes (cnt) polymer matrix on a plastic substructure
Aloui et al. Transparent and conductive multi walled carbon nanotubes flexible electrodes for optoelectronic applications
JP2005089738A (ja) カーボンナノチューブ分散溶液およびカーボンナノチューブ分散体
JP2006312673A (ja) カーボンナノチューブ分散ペースト、およびカーボンナノチューブ分散コンポジット
KR102027362B1 (ko) 반도체 조성물
Yu et al. Recycling strategy for fabricating low-cost and high-performance carbon nanotube TFT devices
Abu-Abdeen et al. Physical characterizations of semi-conducting conjugated polymer-CNTs nanocomposites
De Girolamo Del Mauro et al. Polymer solar cells with inkjet‐printed doped‐PEDOT: PSS anode
Yu et al. Synergetic effects of acid treatment and localized surface plasmon resonance in PEDOT: PSS layers by doping HAuCl4 for efficient polymer solar cells
Yun et al. Effective way to enhance the electrode performance of multiwall carbon nanotube and poly (3, 4-ethylenedioxythiophene): poly (styrene sulfonate) composite using HCl–methanol treatment
JP5463631B2 (ja) 有機トランジスタ材料および有機電界効果型トランジスタ
Gökçeli et al. Improving the properties of indium tin oxide thin films by the incorporation of carbon nanotubes with solution-based techniques
JP2006265534A (ja) 重合体コンポジット
KR101548612B1 (ko) 소수성 표면에 pedot:pss 박막을 형성하는 방법 및 상기 박막을 포함하는 태양전지
Miyajima et al. Electrophoretic deposition onto an insulator for thin film preparation toward electronic device fabrication
JP2008088341A (ja) 重合体溶液および重合体溶液の製造方法および重合体膜
JP2008120999A (ja) 重合体コンポジット

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081218

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120731

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120813

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150907

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150907

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees