JP2007076368A - インクジェットプリントヘッドの製造方法、該方法によって製造されたインクジェットプリントヘッド、架橋ポリマーネガティブレジスト組成物及び中間体化合物 - Google Patents

インクジェットプリントヘッドの製造方法、該方法によって製造されたインクジェットプリントヘッド、架橋ポリマーネガティブレジスト組成物及び中間体化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】テーパ角度を精密に制御することが可能なインクジェットプリントヘッドの製造方法及び該製造方法によって製造されたインクジェットプリントヘッドを提供する。
【解決手段】前駆体ポリマー、陽イオン性の光開始剤、及び溶媒を含む架橋ポリマーレジスト組成物に化学線を照射してノズル層を形成する工程を含むインクジェットプリントヘッドの製造方法であって、陽イオン性の光開始剤の濃度を変化させて、ノズル層に存在するノズルのテーパ角度を制御することを特徴とするインクジェットプリントヘッドの製造方法である。これにより、該インクジェットプリントヘッドの製造方法は、別途の追加工程なしにノズルテーパ角度の自由な調節が可能であり、最適のメニスカスの挙動を観察でき、その結果によって該方法で製造されたインクジェットプリントヘッドは、インクの吐出速度、周波数及び吐出様態など、インクの吐出性能を向上させうる。
【選択図】図2D

Description

本発明は、インクジェットプリントヘッドの製造方法、該方法によって製造されたインクジェットプリントヘッド、架橋ポリマーネガティブレジスト組成物及び中間体化合物に係り、特に、インクの吐出ノズルの形態を調節できるインクジェットプリントヘッドの製造方法に関する。
一般的に、インクジェットプリントヘッドは、印刷用インクの微小な液滴を記録用紙上の所望の位置に吐出させて、所定色相の画像に印刷する装置である。このようなインクジェットプリントヘッドは、インク液滴の吐出メカニズムによって大きく2つの方式に分類されうる。その一つは、熱源を利用してインクにバブルを発生させて、そのバブルの膨張力によりインク液滴を吐出させる熱駆動方式のインクジェットプリントヘッドであり、他の一つは、圧電体を使用して、その圧電体の変形によりインクに加えられる圧力によりインク液滴を吐出させる圧電駆動方式のインクジェットプリントヘッドである。しかし、前記両方式は、インク液滴を吐出させるための駆動素子は異なるが、一定のエネルギーでインク液滴を押し出すという点では同じである。
図1には、熱駆動型インクジェットプリントヘッドの一般的な構造が示されている。
図1に示すように、インクジェットプリントヘッドは、基板10と、基板10上に積層された流路形成層20と、流路形成層20上に形成されたノズル層30とから構成される。前記基板10には、インク供給口51が形成されており、流路形成層20には、インクが充填されるインクチャンバ53、及び前記インク供給口51とインクチャンバ53とを連結するリストリクター52が形成されている。前記ノズル層30には、インクチャンバ53からインクが吐出されるノズル54が形成されている。そして、基板20上には、インクチャンバ53内のインクを加熱するためのヒータ41と、前記ヒータ41に電流を供給するための電極42とが設けられている。
このような構成を有する熱駆動方式のインクジェットプリントヘッドでのインク液滴の吐出メカニズムを説明すれば、次の通りである。インクは、インク貯蔵庫(図示せず)からインク供給口51及びリストリクター52を経て、インクチャンバ53内へ供給される。インクチャンバ53内に充填されたインクは、その内部に設けられた抵抗発熱体からなるヒータ41により加熱される。これにより、インクが沸騰しつつバブルが生成し、生成されたバブルは、膨脹してインクチャンバ53内に充填されたインクに圧力を加える。これにより、インクチャンバ53内のインクがノズル54を通じて液滴の形態でインクチャンバ53の外へ吐出される。
インクが液滴形態でノズル54の外へ吐出されれば、インクのメニスカスがリストリクター52まで後退し、毛細管現象によりインクが再びノズル54にまで充填される。この場合、特に、従来の基板10に垂直な形態のノズル54の場合、圧力によりノズル54でのメニスカスがノズルの外部へ凸状に露出されて、凹状に戻る時間が遅延されるなどの問題点が発生した。それで、インク液滴の吐出速度の高速化が難しく、吐出されるインク液滴のサイズも不均一であった。
したがって、このような問題を解決するために、ノズルの形状を多様な形態に変形させた構造が提案された。一般的に、ノズルがテーパ状を有する場合、メニスカスの挙動やインクの吐出形態に多くの影響を及ぼすということが知られている。例えば、メニスカスは、曲率の小さい場合より、曲率の大きい場合に毛細管力が大きくなるので、ノズルに移動するインクのメニスカス曲率が低下すれば、インクの流速を抑制できる。したがって、ノズルの直径がインクの移動方向によって小さくなるテーパ状を有することが望ましい。しかし、テーパ状を有する場合にも、インクの粘度などによって流速などが変わるので、望ましいテーパ角度などを正確に予測することが難しく、実験に依存することが一般的である。
ノズルをテーパ状にする方法としては、エキシマレーザーを利用してポリイミド系の樹脂を微細に加工してテーパを形成する方法があるが、前記方法は、テーパ角を大きくするということが難しいという問題があり、レーザーを利用して加工するため、コスト面においても負担が高い。
また、熱可塑性樹脂で熱によりテーパ状の形を製作した後、レジスト組成物を満たして、鋳物方式でノズルにテーパを形成する方法があるが、熱により製作されたテーパ形の再現性が低下するという問題があった。
さらに、露光過程で、UVなどを2回以上選択的に照射して、ノズルに階段式のテーパを形成する方法もあるが、工程が複雑であり、非実用的であった。
特開2004−042399号公報 米国特許第5,907,333号明細書
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、テーパ角度を精密に制御することが可能な、新規かつ改良されたインクジェットプリントヘッドの製造方法及び該製造方法によって製造されたインクジェットプリントヘッドを提供するところにその目的がある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、エポキシ前駆体ポリマー、陽イオン性の光開始剤、及び溶媒を含む架橋ポリマーレジスト組成物に化学線を照射してノズル層を形成する工程を含むインクジェットプリントヘッドの製造方法であって、前記架橋ポリマーレジスト組成物中の前記陽イオン性の光開始剤の濃度を変化させて、前記ノズル層に存在するノズルのテーパ角度を制御するインクジェットプリントヘッドの製造方法が提供される。
上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記陽イオン性の光開始剤の濃度が上昇するほど、ノズルのテーパ角度が大きくなることが望ましい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記光開始剤の量は、架橋ポリマーレジスト組成物全体を基準として4〜12質量%であることが望ましい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記ノズルのテーパ角度は、5°〜12°であることが望ましい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記架橋ポリマーレジスト組成物に照射される化学線の露光エネルギーレベルは、50〜500mJ/cmであることが望ましい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記エポキシ前駆体ポリマーは、フェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、ビスフェノール−A、脂環族、及びそれらの混合物からなる群から選択された骨格単量体から形成されることが望ましい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記エポキシ前駆体ポリマーは、下記化学式1から化学式7で表示される化合物からなる群から選択された一つ以上のポリマーであることが望ましい。
前記各式で、nは、1〜20の整数である。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記陽イオン性の光開始剤は、スルホニウム塩またはヨード塩であることが望ましい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記溶媒の量は、架橋ポリマーレジスト組成物の総質量を基準として20〜90質量%であることが望ましい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記溶媒の量は、架橋ポリマーレジスト組成物の総質量を基準として45〜75質量%であることが望ましい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記溶媒は、α−ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエチル酢酸(PGMEA)、テトラヒドロフラン(THF)、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、及びそれらの混合物からなる群から選択されることが望ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2の観点によれば、テーパ状のインクの吐出ノズルが形成されたノズル層を備え、前記ノズル層が化学線により形成される架橋ポリマーレジスト組成物の硬化物であり、前記ノズルのテーパ角度は、前記ノズル層に垂直な面に対して5°〜12°であり、前記ノズルの断面積は、前記テーパ状のノズルを介したインクの吐出方向に向かって小さくなるインクジェットプリントヘッドが提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の第3の観点によれば、テーパ状のインクの吐出ノズルが形成されたノズル層を備え、前記ノズル層が化学線により形成される架橋ポリマーレジスト組成物の硬化物であり、前記架橋ポリマーレジスト組成物が、(a)下記化学式1から化学式7で表示される化合物からなる群から選択された一つ以上のポリマーであるエポキシ前駆体ポリマーと、(b)前記架橋ポリマーレジスト組成物全体を基準として4〜12質量%含まれる陽イオン性の光開始剤と、(c)溶媒と、を含むインクジェットプリントヘッドが提供される。
前記式で、nは、1〜20の整数である。
また、上記課題を解決するために、本発明の第4の観点によれば、エポキシ前駆体ポリマー、陽イオン性の光開始剤、及び溶媒を含む架橋ポリマーレジスト組成物を基板の表面上にコーティングする工程と、ノズル層パターンを有するマスクを介して露出される前記架橋ポリマーレジスト組成物の露出された部分を架橋させる工程と、マスクを介して露出されていない前記架橋ポリマーレジスト組成物の露出されていない部分を除去して、テーパ状のノズルを有するノズル層を形成する工程と、を含むプリントヘッドの製造方法が提供される。
ここで、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記陽イオン性の光開始剤は、周期律表のVA族元素の芳香族のハロニウム塩及びVIA族元素のオニウム塩からなる群から選択されることが望ましい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、テーパ状のノズルのテーパリング程度は、架橋ポリマーレジスト組成物での陽イオン性の光開始剤の濃度に相応することが望ましい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、架橋ポリマーレジスト組成物中の陽イオン性の光開始剤の濃度を調節して、テーパ角度のテーパリング程度を調節する工程をさらに含んでもよい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記基板の表面は、インクチャンバを形成するための流路形成層と、前記インクチャンバ内でインクを加熱するためのヒータと、前記ヒータを被覆する犠牲層と、前記ヒータに電流を加える電極と、を備え、前記架橋ポリマーレジスト組成物をコーティングする工程は、前記基板の表面、前記流路形成層、前記犠牲層及び前記電極上に前記架橋ポリマーレジスト組成物をコーティングする工程を含んでいてもよい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記基板の表面、前記流路形成層、前記ヒータ及び前記電極を被覆するために、前記流路形成層、前記ヒータ及び前記電極を備えた前記基板の表面上に第1ポジティブフォトレジストをコーティングする工程と、フォトマスクを介して第1ポジティブレジストの一部を化学線に露出させ、前記第1ポジティブフォトレジストの露出された部分を除去する工程と、前記基板の表面、前記流路形成層、前記第1ポジティブフォトレジスト、及び前記電極を被覆するために、前記流路形成層、前記第1ポジティブフォトレジストにより被覆された前記ヒータ及び電極を備えた前記基板の表面上に第2ポジティブフォトレジストをコーティングする工程と、前記フォトマスクを介して前記第2ポジティブフォトレジストの一部を化学線に露出させ、露出した前記第2ポジティブフォトレジスト部分を除去し、前記犠牲層が、前記フォトマスクを介して露出されていない前記第1ポジティブフォトレジスト及び前記第2ポジティブフォトレジストの露出されていない部分を備える工程と、をさらに含んでいてもよい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記基板の表面、前記流路形成層、前記流路形成層の高さと同じ高さを有する犠牲層、及び前記電極上に架橋ポリマーレジスト組成物をコーティングする前に、前記流路形成層の高さに相応するように前記犠牲層の高さを下げるために、前記犠牲層を化学線にブランク露出させる工程をさらに含んでいてもよい。
また、上記インクジェットプリントヘッドの製造方法で、前記第1ポジティブフォトレジスト及び第2ポジティブフォトレジストは、イミド系のポジティブフォトレジストであり、前記犠牲層の高さが前記流路形成体の高さより高く、前記架橋ポリマーレジスト組成物をコーティングする工程は、前記基板の表面、前記流路形成層、前記流路形成層の高さよりさらに高い前記犠牲層、及び前記電極上に架橋ポリマーレジスト組成物をコーティングする工程を含んでいてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の第5の観点によれば、基板上にインクを加熱するためのヒータ、及び前記ヒータに電流を加える電極を形成する工程と、流路形成層を形成するために、前記ヒータ及び電極が形成された前記基板上に第1架橋ポリマーレジスト組成物をパターニングする工程と、前記流路形成層により取り囲まれた空間で平坦な上面を有する犠牲層を形成するために、流路形成層が形成された前記基板上にフォトリソグラフィによるパターニングを2回以上行う工程と、ノズル層を形成するために、前記流路形成層及び前記犠牲層上に前駆体ポリマー、陽イオン性光開始剤、及び溶媒を含む第2架橋ポリマーレジスト組成物をパターニングする工程と、インク供給口を形成するために、前記基板の背面から前記基板をエッチングする工程と、前記犠牲層を除去する工程と、を含むプリントヘッドの製造方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の第6の観点によれば、エポキシ前駆体ポリマーと、陽イオン性の光開始剤と、溶媒と、を含む架橋ポリマーネガティブレジスト組成物が提供される。
ここで、上記架橋ポリマーネガティブレジスト組成物において、前記陽イオン性の光開始剤は、周期律表のVA族元素の芳香族ハロニウム塩及びVIA族元素のオニウム塩からなる群から選択されることが望ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の第7の観点によれば、プリントヘッドを製造するために使用される中間体化合物であって、インクチャンバを形成するための流路形成層、インクチャンバ内でインクを加熱するためのヒータ、前記ヒータを被覆する犠牲層、及び基板の表面上に形成されて、前記ヒータに電流を加える電極を備える基板と、前記基板の表面、前記流路形成層、前記犠牲層、及び前記電極上にコーティングされたエポキシ前駆体ポリマー、陽イオン性の光開始剤及び溶媒を含む架橋ポリマーレジスト組成物を含む中間体化合物が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の第8の観点によれば、基板と、インクチャンバ、前記インクチャンバでインクを加熱するヒータ、及び前記ヒータに電流を加える電極を備えたチャンバ層と、前記インクチャンバからインクを吐出するためにテーパ状のノズルを有するノズル層と、を備え、前記ノズル層は、エポキシ樹脂及び陽イオン性の光開始剤を含む架橋ポリマーレジスト組成物を含むプリントヘッドが提供される。
本発明のインクジェットプリントヘッドの製造方法は、別途の追加工程なしに、特に、架橋ポリマーレジスト組成物に含まれた陽イオン性の光開始剤の濃度を調節することによって、ノズルテーパ角度の自由な調節が可能であり、最適のメニスカスの挙動を観察でき、その結果によって、前記方法で製造されたインクジェットプリントヘッドは、インクの吐出速度、周波数及び吐出様態などのインクの吐出性能を向上させうる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、図面上で各構成要素の大きさや厚さは、説明の明瞭性のために、便宜上、誇張されている。さらに、1層が基板や他の層上に存在すると説明されるとき、その層は、基板や他の層に直接的に接しつつ、その上に存在してもよく、その間に他の第3層が存在してもよい。
本発明のインクジェットプリントヘッドの製造方法及び該方法によって製造されたインクジェットプリントヘッドは、ノズルのテーパ角度の自由な調節が可能であり、最適のメニスカス挙動を観察でき、その結果、インクの吐出速度、周波数及び吐出様態など、インクの吐出性能の向上が可能である。
以下で、熱駆動方式のインクジェットプリントヘッドを中心に説明するが、本発明は、圧電体駆動方式のインクジェットプリントヘッドにも同じく適用できる。また、モノリシック方式だけでなく、接合方式にも同じく適用できる。そして、以下の図面に示すものは、シリコンウェーハの極めて一部を示すものであって、本発明に係るインクジェットプリントヘッドは、一つのウェーハで数十から数百個のチップ状に製造されうる。
当業界では、エポキシ前駆体ポリマーという用語と、エポキシ樹脂という用語を区分せずに使用するが、本発明では、化学線により架橋される前のエポキシポリマーをエポキシ前駆体ポリマー、化学線により架橋された後のエポキシポリマーをエポキシ樹脂と区分して使用する。
図2Aから図2Dは、本発明に係るインクジェットヘッドの製造方法の第1実施形態で、テーパ角度の形成方法のメカニズムを説明した断面図である。
まず、図2Aに示すように、基板10に、前駆体ポリマー、陽イオン性の光開始剤、及び溶媒を含む架橋ポリマーレジスト組成物からなるネガティブフォトレジスト層81を形成する。具体的に、フォトレジスト層81は、基板10の全面にネガティブフォトレジストを所定の厚さに塗布することによって形成される。ここで、前記ネガティブフォトレジストは、スピンコーティング法により基板10上に塗布されうる。一方、図示されてはいないが、前記ネガティブフォトレジスト層81と基板10との間にはチャンバ層が形成されている。前記チャンバ層の製造方法及び材質については特別に限定されず、インクジェットプリントヘッドの製造に使用されるあらゆる方法及び材質が使用されうる。または、前記ネガティブフォトレジスト層のみを別途に製造してノズル層を形成できる。
次いで、図2Bに示すように、ネガティブフォトレジストからなるフォトレジスト層81を、ノズルパターンが形成されたフォトマスク161を使用して紫外線(Ultra Violet:UV)に露光させる。前記露光工程で、ネガティブフォトレジストからなるフォトレジスト層81でUVに露光された部位は硬化されて、耐化学性及び高い機械的強度を有する。一方、露光されていない部分は、現像液により容易に溶解される性質を有する。ここで、前記ネガティブフォトレジスト層81に浸透したUVが、架橋ポリマーレジスト組成物に含まれた陽イオン性の光開始剤と反応して水素イオンを発生させ、このような水素イオンによって前駆体ポリマーの架橋反応が行われる。
ところで、図2Cに示すように、UVは、前記架橋ポリマーレジスト組成物に存在する陽イオン性の光開始剤と反応して分散されるので、ネガティブフォトレジスト層81の底部に行くほど、その強度が弱まる。したがって、発生する水素イオンの量も減少して、その濃度に一定の傾斜度が発生する。特に、陽イオン性の光開始剤の濃度が上昇するほど、UVの強度が急激に低下して、発生する水素イオンの量も急減して、その傾斜度が大きくなる。したがって、硬化反応がネガティブフォトレジストの底部に行くほど、一定の傾斜度で発生しない。
その結果、フォトレジスト層81を現像して、露光されていない部分を除去すれば、図2Dに示すように、ノズル54が存在するノズル層30が形成され、前記ノズルが鉛直方向に対して所定の角度θのテーパを有する。
前記テーパ角度θは、架橋ポリマーレジスト組成物に存在する陽イオン性の光開始剤の濃度によって変わる。陽イオン性の光開始剤の濃度が上昇するほど、ノズルのテーパ角度θが大きくなる。
前記光開始剤の濃度範囲で得られるノズルのテーパ角度θは、5°〜12°であることが望ましい。前記角度が5°未満である場合には、メニスカスが不安定であるという問題があり、前記角度が12°を超える場合にも、メニスカスが不安定であるという問題がある。
本発明のインクジェットプリントヘッドの製造方法で、前記架橋ポリマーレジスト組成物に照射される化学線の露光エネルギーのレベルは、50〜500mJ/cmであることが望ましい。化学線の露光エネルギーのレベルが上記範囲を外れると、鮮明なパターニングを得ることができない可能性もある。
本発明に係るノズル層30を構成しているネガティブフォトレジストの架橋ポリマーは、グリシジルエーテル官能基を複数個有するフェノールノボラック前駆体ポリマーまたは脂環式前駆体ポリマーを架橋させることによって製造される。グリシジルエーテル多官能基は、一般的に、フェノール水酸基の水素原子の位置に配置される。
以下では、二官能性エーテル官能基を有するエポキシ前駆体ポリマーを説明する。
二官能性エーテル官能基を有するエポキシ樹脂は、低い架橋密度で膜を形成できる。
架橋ポリマー形成用組成物の総質量の5〜50質量%であってもよく、望ましくは、10〜20質量%である。
二官能性前駆体ポリマーの種類としては、以下に限定されないが、例えば、Shell Chemical社製のEPON 1004、EPON 1001F、またはEPON 1010などが挙げられ、Dow Chemical社製のDER−332、DER−331、またはDER−164などが挙げられ、また、Union Carbide社製のERL−4201またはERL−4289などが挙げられる。
以下では、多官能性エーテル官能基を有するエポキシ前駆体ポリマーを説明する。
多官能性エーテル官能基を有するエポキシ前駆体ポリマーは、高い架橋密度で膜を形成できる。これにより、解像度が上昇し、インクや溶媒に対する膨潤現象を防止できる。多官能性エポキシ樹脂の含量は、0.5〜20質量%であり、望ましくは、1〜5質量%である。
多官能性エポキシ前駆体ポリマーの種類としては、以下に限定されないが、例えば、Shell Chemical社製のEPON DPS−164、EPON SU−8などがあり、Dow Chemical社製のDEN−431またはDEN−439などが挙げられ、また、Daicel Chemical社製のEHPE−3150などが挙げられる。
フェノールノボラック前駆体ポリマーの適切な骨格単量体の例としては、フェノールが含まれうる。得られるグリシジルエーテル官能基化ノボラック前駆体ポリマーは、下記の化学式1で表示される。
また、フェノールノボラック前駆体ポリマーに適切な骨格単量体の例としては、フェノールの分枝構造を有するo−クレゾール、p−クレゾールも含まれうる。得られるグリシジルエーテル官能基化ノボラック前駆体ポリマーは、下記の化学式2及び化学式3の構造を有する。
また、フェノールノボラック前駆体ポリマーに適切な骨格単量体の例としては、ビスフェノールAも含まれうる。得られるグリシジルエーテル官能基化ノボラック前駆体ポリマーは、下記の化学式5及び化学式6の構造を有する。
グリシジルエーテル官能基化の脂環式前駆体ポリマーは、下記の化学式7の構造を有する。
単量体の反復単位nは、1から20であり、望ましくは、1から10である。
光開始剤は、一般的に、光露光時に重合を開始するイオンまたは自由ラジカルを発生させる。光開始剤の含量は、架橋結合組成物の総質量を基準として4〜12質量%であり、望ましくは、6から8質量%である。前記含量が4質量%未満である場合には、メニスカスが不安定であるという問題があり、12質量%を超える場合には、メニスカスが不安定であり望ましくない。
光開始剤の例としては、VA族、VI族元素の芳香族ハロニウム塩、オニウム塩などであり、これは、それぞれUnion Carbide社製のUVI−6974などがあり、また、Asahi denka社製のSP−172などがある。
芳香族スルホニウム塩の具体的な例としては、以下に限定されないが、テトラフルオロホウ酸トリフェニルスルホニウム、テトラフルオロホウ酸メチルジフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸ジメチルフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロアンチモン酸トリフェニルスルホニウム(UVI−6974)、またはヘキサフルオロアンチモン酸フェニルメチルベンジルスルホニウムなどである。
芳香族ヨード塩の具体的な例としては、以下に限定されないが、テトラフルオロホウ酸ジフェニルヨードニウム、ヘキサフルオロアンチモン酸ジフェニルヨードニウム、またはヘキサフルオロアンチモン酸ブチルフェニルヨードニウム(SP−172)などである。
適切な溶媒の例としては、α−ブチロラクトン、キシレン、C1−C6の酢酸、プロピレングリコールメチルエーテル酢酸、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、シクロペンタノン(CP)及びその混合物などが含まれる。前記溶媒の望ましい含量は、架橋結合組成物の総質量を基準に20〜90質量%であり、望ましくは、45〜75質量%である。溶媒の含量が上記範囲を外れると、鮮明なパターニングを得ることができない可能性もある。
その他の添加剤として、光増感剤、シランカップリング剤、充填剤、粘度改質剤などを使用できる。
増感剤は、光エネルギーを吸収し、他の化合物へのエネルギー伝達を容易にし、これにより、ラジカルまたはイオン開始剤を形成できる。増感剤は、露光に有用なエネルギー波長範囲を拡大する場合が多く、典型的には、芳香族の光吸収発色団である。また、ラジカルまたはイオンの光開始剤の形成を誘導できる。
増感剤が存在する場合には、架橋結合組成物の総質量を基準に0.1〜20質量%が存在することが望ましい。
本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法は、さらに具体的には、(イ)基板上にインクを加熱するためのヒータ、及び前記ヒータに電流を供給するための電極を形成する工程と、(ロ)前記ヒータ及び電極が形成された前記基板上に、架橋ポリマーレジスト組成物をパターニングして流路形成層を形成する工程と、(ハ)前記流路形成層が形成されている前記基板上に、フォトリソグラフィによるパターニングを2回以上行って、前記流路形成層により取り囲まれた空間内に、上面の平坦な犠牲層を形成する工程と、(ニ)前記流路形成層及び犠牲層上に、架橋ポリマーレジスト組成物をパターニングしてノズル層を形成する工程と、(ホ)前記基板の背面から前記基板を貫通するようにエッチングして、インク供給口を形成する工程と、(ヘ)前記犠牲層を除去する工程と、を含むインクジェットプリントヘッドの製造方法において、前記架橋ポリマーレジスト組成物が、前駆体ポリマー、陽イオン性の光開始剤及び溶媒を含み、前記陽イオン性の光開始剤の濃度を変化させて、前記ノズル層に存在するノズルのテーパ角度を制御するものである。
図3Aから図3Rは、本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。
まず、図3Aに示すように、基板110上に、インクを加熱するためのヒータ141と、前記ヒータ141に電流を供給するための電極142とを形成する。
ここで、基板110としては、例えば、シリコンウェーハを使用することができる。シリコンウェーハは、半導体素子の製造に広く使用されるものであって、量産に効果的である。
そして、前記ヒータ141は、基板110上に、例えば、タンタル窒化物またはタンタルアルミニウム合金のような抵抗発熱物質をスパッタリングまたは化学気相蒸着法により蒸着した後、これをパターニングすることによって形成されうる。前記電極142は、基板110上に、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金のような導電性の良好な金属物質を、やはりスパッタリングにより蒸着した後、これをパターニングすることによって形成されうる。一方、図示されてはいないが、ヒータ141及び電極142上には、シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜からなる保護層が形成されうる。
次に、図3Bに示すように、ヒータ141及び電極142が形成されている基板110上に、第1架橋ポリマーレジスト層121を形成する。前記第1架橋ポリマーレジスト層121は、後述する工程でインクチャンバ及びリストリクターを取り囲む流路形成層(図5Dの符号120)をなす。第1架橋ポリマー層121は、基板110の全面に、架橋ポリマーレジスト組成物を所定の厚さに塗布することによって形成される。架橋ポリマーレジスト組成物については、前述の通りである。このとき、前記レジスト組成物は、吐出される液滴量をカバーできるインクチャンバの高さに相応する適正な厚さに塗布される。そして、前記レジスト組成物は、スピンコーティング法により基板110上に塗布されうる。
次いで、図3Cに示すように、ネガティブフォトレジストからなる第1架橋ポリマー層121を、インクチャンバ及びリストリクターパターンが形成された第1フォトマスク161を使用して、化学線、望ましくは、UVに露光させる。前記露光工程で、ネガティブフォトレジストからなる第1架橋ポリマー層121でUVに露光された部位は硬化されて、耐化学性及び高い機械的強度を有する。一方、露光されていない部分は、現像液により容易に溶解される性質を有する。
次いで、第1架橋ポリマー層121を現像すれば、図3Dに示すように、露光されていない部分は除去されて、空間を形成し、露光により硬化された部位は残存して、流路形成層120を形成する。
図3Eから図3Lに示す工程は、流路形成層120により取り囲まれた空間内に犠牲層Sを形成する工程を示す。本発明において、前記犠牲層Sは、2回のポジティブフォトレジストの塗布及びパターニング工程及び1回の平坦化工程を通じて、その上面が平坦に形成される。
さらに詳細に説明すれば、図3Eに示すように、流路形成層120が形成されている基板110の全面に、ポジティブフォトレジストをスピンコーティング法により所定の厚さに塗布して第1犠牲層123を形成する。このとき、ポジティブフォトレジストは、突出した流路形成層120により上側に突き出るので、第1犠牲層123の上面は平坦ではない。そして、図3Fに示すように、第1犠牲層123を、インクチャンバ及びリストリクターパターンが形成された第2フォトマスク162を使用してUVに露光させる。前記露光工程で、ポジティブフォトレジストからなる第1犠牲層123でUVに露光された部位は、現像液により容易に溶解される性質に変わる。したがって、第1犠牲層123を現像すれば、図3Gに示すように、第1犠牲層123で露光されていない部位のみが残存し、露光された部位は除去される。
次に、図3Hに示すように、流路形成層120及び第1犠牲層123が形成されている基板110の全面に、さらにポジティブフォトレジストをスピンコーティング法により所定の厚さに塗布して第2犠牲層124を形成する。このとき、第2犠牲層124は、流路形成層120hにより取り囲まれた空間内に予め充填された第1犠牲層123により、その上面が平坦に形成されうる。
そして、図3Iに示すように、第1犠牲層123の露光時に使用された第2フォトマスク162を使用して、第2犠牲層124をUVに露光させる。次いで、第2犠牲層124を現像して、第2犠牲層124で露光されていない部位を除去する。それにより、図3Jに示すように、第1犠牲層123及び第2犠牲層124からなり、その上面が、平坦な犠牲層Sが流路形成層120により取り囲まれた空間内に形成される。
次に、図3Kに示すように、前記犠牲層SをUVに露光させる。このときの露光工程は、フォトマスクを使用しないブランク露光により行われうる。そして、露光時間及び光の強度を制御して、犠牲層Sを流路形成層120の上面と同じレベルまで露光させる。次いで、現像により犠牲層Sで露光された部位を除去すれば、図3Lに示すように、犠牲層Sの高さが低くなって、流路形成層120と同じ高さを有する。
以上では、第1犠牲層123の塗布、露光及び現像工程後に、第2犠牲層124の塗布、露光及び現像工程と、ブランク露光及び現像工程とを経て犠牲層Sを形成すると図示されて説明された。しかし、前記犠牲層Sは、前述の順序とは異なる順序によっても形成されうる。例えば、第1犠牲層123の塗布、露光及び現像工程後に、第2犠牲層124を塗布した後、まずブランク露光を実施できる。次いで、現像により第2犠牲層124及び第1犠牲層123を流路形成層120の高さと同じ高さに残存させる。次いで、第2フォトマスク162を使用した露光及び現像工程を経れば、流路形成層120により取り囲まれた犠牲層Sのみが残る。
一方、前記犠牲層Sは、次のような工程を経て形成されてもよい。第1犠牲層123の塗布、露光及び現像工程後に、第2犠牲層124を塗布した後、第2フォトマスク162を使用した露光工程及びブランク露光工程を行う。このとき、2回の露光工程は、その順序が変わってもよい。次いで、露光された部位を現像して除去すれば、流路形成層120により取り囲まれた犠牲層Sのみが残る。
以上の説明では、上面の平坦な犠牲層Sを形成するために、2回のポジティブフォトレジストの塗布工程を経ると説明したが、所望の犠牲層Sの厚さによって、3回またはそれ以上のポジティブフォトレジストの塗布工程を経てもよい。この場合、ポジティブフォトレジストの塗布回数によってポジティブフォトレジストの露光及び現像回数も増加する。
次に、前述の工程を経て、流路形成層120及び犠牲層Sが形成されている基板110上に、図3Mに示すように、第2架橋ポリマー層131を形成する。前記第2架橋ポリマー層131は、後述する工程でノズル層(図3Oの符号130)をなすので、流路形成層120と同様に、インクに対して化学的に安定的な性質を有する架橋ポリマーレジスト組成物からなる。第2架橋ポリマー層131は、基板110の全面に、架橋ポリマーレジスト組成物をスピンコーティング法により所定の厚さに塗布することによって形成される。このとき、前記架橋ポリマーレジスト組成物は、ノズルの長さを十分に確保でき、インクチャンバ内の圧力変化に耐えうる程度の強度を有する厚さに塗布される。
そして、以前工程で犠牲層Sの上面が流路形成層120の上面と同じ高さに平坦に形成されるので、前記第2フォトレジスト層131をなすネガティブフォトレジストと、犠牲層Sをなすポジティブフォトレジストとの反応により、犠牲層Sの端部が変形または溶解される従来の問題点が発生しない。したがって、前記第2フォトレジスト層131は、流路形成層120の上面に完全に密着するように形成されうる。
次に、図3Nに示すように、ネガティブフォトレジストからなる第2架橋ポリマー層131を、ノズルパターンが形成された第3フォトマスク163を使用して露光させる。次いで、第2架橋ポリマー層131を現像すれば、図3Oに示すように、露光されていない部分が除去されつつノズル154が形成され、露光により硬化された部位は残存して、ノズル層130を形成することができる。この場合、陽イオン性の光開始剤の濃度によって、ノズルに所定の角度のテーパが形成される。前記露光工程では、化学線により行われる。具体的には、I−line(353nm)以下の波長を有するUVや、それより短い波長を有する電子線またはX線を使用することが望ましい。このように、比較的短い波長を有する光を使用して露光すれば、光透過の深さが浅くなって、第2架橋ポリマー層131の下側の犠牲層Sは、露光により影響を受けない。したがって、ポジティブフォトレジストからなる犠牲層S内に窒素ガスが発生しないので、窒素ガスによりノズル層130が変形される従来の問題点が発生しない。
図5Aから図5Cに示すように、第2架橋ポリマー層に存在する陽イオン性の光開始剤の濃度が上昇するほど、ノズルに形成されるテーパ角度が大きくなるということが分かる。このような結果は、図6のグラフにも示されている。
次に、図3Pに示すように、基板110の背面に、インク供給口(図3Qの符号151)を形成するためのエッチングマスク171を形成する。前記エッチングマスク171は、基板110の背面にポジティブまたはネガティブフォトレジストを塗布した後、これをパターニングすることによって形成されうる。
次いで、図3Qに示すように、前記エッチングマスク171により露出された基板110の背面から、基板110を貫通するようにエッチングしてインク供給口151を形成した後、エッチングマスク171を除去する。具体的に、基板110の背面のエッチングは、プラズマを利用する乾式エッチングにより行われうる。一方、基板110の背面のエッチングは、エッチング液として水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)または水酸化カリウム(KOH)を使用する湿式エッチングにより行われてもよい。
最後に、溶媒を使用して犠牲層Sを除去すれば、図3Rに示すように、犠牲層Sが除去された空間に、流路形成層120により取り囲まれたインクチャンバ153及びリストリクター152が形成される。
これにより、図3Rに示すような構造を有するインクジェットプリントヘッドが完成する。また、前記製造方法によれば、本発明のインクジェットプリントヘッドのチャンバ層と犠牲層との間の段差は、3μm未満であることが望ましい。
以下では、図4Aから図4Fを参照して、本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第3実施形態を順に説明する。以下の説明において、前述の第2実施形態と同じ部分については、その説明を簡略にするか、または省略する。
本発明の第2実施形態において、基板210上に犠牲層Sを形成する工程までは、前述の第1実施形態での図3Aから図3Iに示す工程とほぼ同じである。概略的に説明すれば、図4Aに示すように、基板210を準備した後、前記基板210上に、インクを加熱するためのヒータ241と、前記ヒータ241に電流を供給するための電極242とを形成する。次に、ヒータ241及び電極242が形成された基板210上に、架橋ポリマーレジスト組成物を所定の厚さに塗布した後、これを露光及び現像して第1架橋ポリマー層の流路形成層220を形成する。このとき、前記流路形成層220は、所望のインクチャンバの高さより若干低く形成されうる。そして、流路形成層220が形成されている基板210の全面に、ポジティブフォトレジストをスピンコーティング法により所定の厚さに塗布して第1犠牲層223を形成した後、これを露光及び現像によりパターニングする。次いで、基板210の全面に、さらにポジティブフォトレジストをスピンコーティング法により所定の厚さに塗布して第2犠牲層224を形成した後、これを露光及び現像によりパターニングする。それにより、図4Aに示すように、第1犠牲層223及び第2犠牲層224からなり、その上面が、平坦な犠牲層Sが流路形成層220により取り囲まれた空間内に形成される。
前述の第2実施形態の犠牲層Sの形成工程において、前記犠牲層Sをなすポジティブフォトレジストとしては、イミド系のポジティブフォトレジストが使用され、犠牲層Sの高さを流路形成層220の高さと同じ高さに下げるためのブランク露光と、これによる現像工程とは経ない。イミド系のポジティブフォトレジストは、現像後に約140℃の温度でハードベーキング工程を必要とするが、ネガティブフォトレジストに含まれていた溶媒により影響を受けない性質と、露光されても窒素ガスを発生させない性質とを有する。これについては、後述する工程で再び説明する。
次に、図4Bに示すように、流路形成層220及び犠牲層Sが形成されている基板210上に第2架橋ポリマー層231を形成する。前記第2架橋ポリマー層231は、後述する工程でノズル層(図4Dの符号230)をなすので、インクに対して化学的に安定した性質を有するネガティブフォトレジストからなる。前記第2架橋ポリマー層231の具体的な形成方法は、第2実施形態と同じである。
そして、本実施形態で、犠牲層Sが流路形成層220より高く突出するように形成されても、犠牲層Sがイミド系のポジティブフォトレジストからなっているので、前述のように、第2架橋ポリマー層231をなすネガティブフォトレジストに含まれていた溶媒により影響を受けない。したがって、犠牲層Sの端部が変形または溶解される従来の問題点が発生しない。
次に、図4Cに示すように、ネガティブフォトレジストからなる第2架橋ポリマー層231を、ノズルパターンが形成されたフォトマスク263を使用して露光させる。次いで、第2架橋ポリマー層231を現像すれば、図4Dに示すように、露光されていない部分が除去されつつノズル254が形成され、露光により硬化された部位は残存して、ノズル層230を形成する。この場合にも、前記第2架橋ポリマー層に存在する陽イオン性の光開始剤の濃度によって、ノズルに形成されるテーパ角度が変わる。
本実施形態において、犠牲層Sをなすイミド系のポジティブフォトレジストは、前述のように露光されても窒素ガスを発生させない性質を有するので、窒素ガスによりノズル層230が変形される従来の問題点が発生しない。前記露光工程は、化学線により行われる。具体的には、I−line(353nm)だけでなく、H−line(405nm)及びG−line(436nm)を含む広域のUVが使用され、また、それより短い波長を有する電子線またはX線が使用されてもよい。
次に、図4Eに示すように、基板210の背面にエッチングマスク271を形成した後、前記エッチングマスク271により露出された基板210の背面から、基板210を貫通するように乾式または湿式エッチングしてインク供給口251を形成する。前記エッチングマスク271及びインク供給口251の具体的な形成方法は、第1実施形態と同じである。
最後に、溶媒を使用して犠牲層Sを除去すれば、図4Fに示すように、犠牲層Sが除去された空間に、流路形成層220により取り囲まれたインクチャンバ253及びリストリクター252が形成される。
これにより、図4Fに示すような構造を有するインクジェットプリントヘッドが完成する。
また、本発明は、前記製造方法によって製造されたインクジェットプリントヘッドとして、テーパ状のインクの吐出ノズルが形成されたノズル層を備え、前記ノズル層が化学線により形成されるエポキシ樹脂組成物の硬化物であり、前記ノズルのテーパ角度が、前記ノズル層に垂直な面に対して5°〜12°であって、前記ノズルの断面積が液体の吐出方向によって小さいインクジェットプリントヘッドを提供する。
また、本発明は、前記製造方法によって製造されたインクジェットプリントヘッドとして、テーパ状のインクの吐出ノズルが形成されたノズル層を備え、前記ノズル層が化学線により形成される架橋ポリマーレジスト組成物の硬化物であり、前記架橋ポリマーレジスト組成物が、(a)下記化学式1から化学式7で表示される群から選択された一つ以上のポリマーのエポキシ前駆体ポリマーと、(b)前記架橋ポリマーレジスト組成物全体を基準に4〜12質量%含まれる陽イオン性の光開始剤と、(c)溶媒と、を含むインクジェットプリントヘッドを提供する。
前記式で、nは、1〜20の整数である。
<レジスト組成物の製造1>
キシレン(Samchun Chemical Co.製)50ml及びSP−172(Asashi Denka Korea Chemical Co.製)5ml(3.45wt%)を容器に入れた。次いで、前記容器にEHPH−3150エポキシ樹脂(Daicel Chmical Co.製)90gを加えた後、前記溶液を24時間攪拌した。
<レジスト組成物の製造2>
SP−172(Asashi Denka Korea Chemical Co.製)を10ml(6.67wt%)使用したことを除いては、レジスト組成物1と同じ方法で製造した。
<レジスト組成物の製造3>
SP−172(Asashi Denka Korea Chemical Co.製)を20ml(12.5wt%)使用したことを除いては、レジスト組成物1と同じ方法で製造した。
前記実施例のレジスト組成物を使用して得られたインクジェットプリントヘッドのノズルの電子顕微鏡写真は、図5Aから図5Cに示されており、これをグラフで図示したものは、図6に示されている。図5Aから図5C及び図6に示すように、陽イオン性の光開始剤の濃度が上昇するほど、ノズルのテーパ角度が大きくなった。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、インクジェットプリント関連の技術分野に好適に適用されうる。
熱駆動型インクジェットプリントヘッドの一般的な構造を示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の第1実施形態で、テーパ角度の形成方法のメカニズムを説明した断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の第1実施形態で、テーパ角度の形成方法のメカニズムを説明した断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の第1実施形態で、テーパ角度の形成方法のメカニズムを説明した断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の第1実施形態で、テーパ角度の形成方法のメカニズムを説明した断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第2実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第3実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第3実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第3実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第3実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第3実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係るインクジェットプリントヘッドの製造方法の望ましい第3実施形態を順に示す断面図である。 本発明に係る製造方法により製造されたインクジェットプリントヘッドの垂直断面写真である。 本発明に係る製造方法により製造されたインクジェットプリントヘッドの垂直断面写真である。 本発明に係る製造方法により製造されたインクジェットプリントヘッドの垂直断面写真である。 本発明に係る製造方法により製造されたインクジェットプリントヘッドの陽イオン性の光開始剤の濃度によるテーパ角度の変化を示すグラフである。
符号の説明
10、110、210 基板
20、120、220 流路形成層
121、221 第1フォトレジスト層
123、223 第1犠牲層
124、224 第2犠牲層
30、130、230 ノズル層
131、231 第2フォトレジスト層
41、141、241 ヒータ
42、142、242 電極
51、151、251 インク供給口
52、152、252 リストリクター
53、153、253 インクチャンバ
54、154、254 ノズル
161、162、163、263 フォトマスク
171、271 エッチングマスク
55 テーパ角度
81 フォトレジスト層

Claims (26)

  1. エポキシ前駆体ポリマー、陽イオン性の光開始剤、及び溶媒を含む架橋ポリマーレジスト組成物に化学線を照射してノズル層を形成する工程を含むインクジェットプリントヘッドの製造方法であって、
    前記架橋ポリマーレジスト組成物中の前記陽イオン性の光開始剤の濃度を変化させて、前記ノズル層に存在するノズルのテーパ角度を制御することを特徴とする、インクジェットプリントヘッドの製造方法。
  2. 前記陽イオン性の光開始剤の濃度が上昇するほど、ノズルのテーパ角度が大きくなることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  3. 前記陽イオン性の光開始剤の量は、前記架橋ポリマーレジスト組成物全体を基準として4〜12質量%であることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  4. 前記ノズルのテーパ角度は、5°〜12°であることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  5. 前記架橋ポリマーレジスト組成物に照射される化学線の露光エネルギーレベルは、50〜500mJ/cmであることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  6. 前記エポキシ前駆体ポリマーは、フェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、ビスフェノール−A、脂環族、及びそれらの混合物からなる群から選択された骨格単量体から形成されることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  7. 前記エポキシ前駆体ポリマーは、下記化学式1から化学式7で表示される化合物からなる群から選択された一つ以上のポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
    前記各式で、nは、1〜20の整数である。
  8. 前記陽イオン性の光開始剤は、スルホニウム塩またはヨード塩を含むことを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  9. 前記溶媒の量は、前記架橋ポリマーレジスト組成物の総質量を基準として20〜90質量%であることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  10. 前記溶媒の量は、前記架橋ポリマーレジスト組成物の総質量を基準として45〜75質量%であることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  11. 前記溶媒は、α−ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエチル酢酸(PGMEA)、テトラヒドロフラン(THF)、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、及びそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  12. テーパ状のインクの吐出ノズルが形成されたノズル層を備え、
    前記ノズル層が化学線により形成される架橋ポリマーレジスト組成物の硬化物であり、
    前記ノズルのテーパ角度は、前記ノズル層に垂直な面に対して5°〜12°であり、
    前記ノズルの断面積は、前記テーパ状のノズルを介したインクの吐出方向に向かって小さくなることを特徴とする、インクジェットプリントヘッド。
  13. テーパ状のインクの吐出ノズルが形成されたノズル層を備え、
    前記ノズル層が化学線により形成される架橋ポリマーレジスト組成物の硬化物であり、
    前記架橋ポリマーレジスト組成物が、
    (a)下記化学式1から化学式7で表示される化合物からなる群から選択された一つ以上のポリマーであるエポキシ前駆体ポリマーと、
    (b)前記架橋ポリマーレジスト組成物全体を基準として4〜12質量%含まれる陽イオン性の光開始剤と、
    (c)溶媒と、
    を含むことを特徴とする、インクジェットプリントヘッド。
    前記式で、nは、1〜20の整数である。
  14. エポキシ前駆体ポリマー、陽イオン性の光開始剤、及び溶媒を含む架橋ポリマーレジスト組成物を基板の表面上にコーティングする工程と、
    ノズル層パターンを有するマスクを介して露出される前記架橋ポリマーレジスト組成物の露出された部分を架橋させる工程と、
    マスクを介して露出されていない前記架橋ポリマーレジスト組成物の露出されていない部分を除去して、テーパ状のノズルを有するノズル層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする、インクジェットプリントヘッドの製造方法。
  15. 前記陽イオン性の光開始剤は、周期律表のVA族元素の芳香族のハロニウム塩及びVIA族元素のオニウム塩からなる群から選択されることを特徴とする、請求項14に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  16. 前記テーパ状のノズルのテーパリング程度は、前記架橋ポリマーレジスト組成物中の前記陽イオン性の光開始剤の濃度に相応することを特徴とする、請求項14に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  17. 前記架橋ポリマーレジスト組成物中の前記陽イオン性の光開始剤の濃度を調節して、テーパ角度のテーパリング程度を調節する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  18. 前記基板の表面は、インクチャンバを形成するための流路形成層と、前記インクチャンバ内でインクを加熱するためのヒータと、前記ヒータを被覆する犠牲層と、前記ヒータに電流を加える電極と、を備え、
    前記架橋ポリマーレジスト組成物をコーティングする工程は、前記基板の表面、前記流路形成層、前記犠牲層及び前記電極上に前記架橋ポリマーレジスト組成物をコーティングする工程を含むことを特徴とする、請求項14に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  19. 前記基板の表面、前記流路形成層、前記ヒータ及び前記電極を被覆するために、前記流路形成層、前記ヒータ及び前記電極を備えた前記基板の表面上に第1ポジティブフォトレジストをコーティングする工程と、
    フォトマスクを介して第1ポジティブレジストの一部を化学線に露出させ、前記第1ポジティブフォトレジストの露出された部分を除去する工程と、
    前記基板の表面、前記流路形成層、前記第1ポジティブフォトレジスト、及び前記電極を被覆するために、前記流路形成層、前記第1ポジティブフォトレジストにより被覆された前記ヒータ及び電極を備えた前記基板の表面上に第2ポジティブフォトレジストをコーティングする工程と、
    前記フォトマスクを介して前記第2ポジティブフォトレジストの一部を化学線に露出させ、露出した前記第2ポジティブフォトレジスト部分を除去し、前記犠牲層が、前記フォトマスクを介して露出されていない前記第1ポジティブフォトレジスト及び前記第2ポジティブフォトレジストの露出されていない部分を備える工程と、
    をさらに含むことを特徴とする、請求項18に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  20. 前記基板の表面、前記流路形成層、前記流路形成層の高さと同じ高さを有する犠牲層、及び前記電極上に架橋ポリマーレジスト組成物をコーティングする前に、前記流路形成層の高さに相応するように前記犠牲層の高さを下げるために、前記犠牲層を化学線にブランク露出させる工程をさらに含むことを特徴とする、請求項19に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  21. 前記第1ポジティブフォトレジスト及び前記第2ポジティブフォトレジストは、イミド系のポジティブフォトレジストであり、
    前記犠牲層の高さが前記流路形成体の高さよりより高く、
    前記架橋ポリマーレジスト組成物をコーティングする工程は、前記基板の表面、前記流路形成層、前記流路形成層の高さよりさらに高い前記犠牲層、及び前記電極上に架橋ポリマーレジスト組成物をコーティングする工程を含む
    ことを特徴とする、請求項19に記載のインクジェットプリントヘッドの製造方法。
  22. 基板上にインクを加熱するためのヒータ、及び前記ヒータに電流を加える電極を形成する工程と、
    流路形成層を形成するために、前記ヒータ及び電極が形成された前記基板上に第1架橋ポリマーレジスト組成物をパターニングする工程と、
    前記流路形成層により取り囲まれた空間で平坦な上面を有する犠牲層を形成するために、前記流路形成層が形成された前記基板上にフォトリソグラフィによるパターニングを2回以上行う工程と、
    ノズル層を形成するために、前記流路形成層及び前記犠牲層上に前駆体ポリマー、陽イオン性光開始剤、及び溶媒を含む第2架橋ポリマーレジスト組成物をパターニングする工程と、
    インク供給口を形成するために、前記基板の背面から前記基板をエッチングする工程と、
    前記犠牲層を除去する工程と、
    を含むことを特徴とする、インクジェットプリントヘッドの製造方法。
  23. エポキシ前駆体ポリマーと、
    陽イオン性の光開始剤と、
    溶媒と、
    を含むことを特徴とする、架橋ポリマーネガティブレジスト組成物。
  24. 前記陽イオン性の光開始剤は、周期律表のVA族元素の芳香族ハロニウム塩及びVIA族元素のオニウム塩からなる群から選択されることを特徴とする、請求項23に記載の架橋ポリマーネガティブレジスト組成物。
  25. プリントヘッドを製造するために使用される中間体化合物であって、
    インクチャンバを形成するための流路形成層と、インクチャンバ内でインクを加熱するためのヒータと、前記ヒータを被覆する犠牲層と、基板の表面上に形成されて前記ヒータに電流を加える電極と、を備える基板と、
    前記基板の表面、前記流路形成層、前記犠牲層、及び前記電極上にコーティングされたエポキシ前駆体ポリマー、陽イオン性の光開始剤及び溶媒を含む架橋ポリマーレジスト組成物と、
    を含むことを特徴とする、中間体化合物。
  26. 基板と、
    インクチャンバ、前記インクチャンバでインクを加熱するヒータ、及び前記ヒータに電流を加える電極を備えたチャンバ層と、
    前記インクチャンバからインクを吐出するためにテーパ状のノズルを有するノズル層と、を備え、
    前記ノズル層は、エポキシ樹脂及び陽イオン性の光開始剤を含む架橋ポリマーレジスト組成物を含む
    ことを特徴とする、インクジェットプリントヘッド。
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