JP2007067231A - 熱電モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】熱電モジュールの組み付け時、又は、パッケージへの接合時に熱電素子部へ加わる応力を低減できる熱電モジュールの提供。
【解決手段】第1絶縁基板12と、この第1絶縁基板12より所定長さだけ延長した延長領域を有し第1絶縁基板12に対向して配置される第2絶縁基板11と、第1絶縁基板12および第2絶縁基板11の各対向面に形成される複数の電極14,15と、各電極間の熱電素子13a,13bと、第1絶縁基板11と第2絶縁基板12との各背向面に形成されるメタライズ層18,19と、を備える熱電モジュールにおいて、第2絶縁基板12のメタライズ層の平面形状19が第1の絶縁基板11のメタライズ層18の平面形状と同一である。第2絶縁基板12の延長領域Lに、メタライズ層が該延長領域Lの面積に対して0〜30%の面積で形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、通電することにより熱流を生じる熱電モジュールに関する。
光通信用レーザダイオード(以後、LDと表記する)モジュールは、主にLDを搭載した板状のマウントと、LDの温度を精密に制御して波長を安定させるための熱電モジュール(電子冷却素子)と、機密を保つためのパッケージ(筺体)とで構成されている(特許文献1参照)。
近年、ハンダの鉛フリー化が地球環境問題の一つとして取り上げられ、光通信分野でも鉛フリー化の実現が課題となっている。このため光通信用熱電モジュールの組付けは、電極パターンが施されているアルミナを用いた絶縁基板と熱電素子とを、主にAu/SnまたはSn/Sbハンダにて接合する(特許文献2参照)。
また、熱電モジュールの絶縁基板の上側と下側にはCu、Ni、Auなどの表面処理が施されたメタライズ層が形成されており、上側の冷却側絶縁板にはマウントを、下側の放熱側絶縁基板はパッケージにそれぞれハンダで接合するようになっている。また、パッケージへの接合工程を簡略化するために、熱電モジュールの下面にパッケージへの接合に用いるハンダ材を予備接合する場合がある(特許文献3参照)。この予備接合にはSn/AgやSn/Ag/Cuなどのハンダ材が主に用いられる。
一般的には、熱電モジュールの絶縁基板よりも予備接合するハンダ材の方が線膨張係数が大きいため、前述の予備接合工程で加熱することにより線膨張係数の差から、絶縁基板が引っ張られ、熱電素子の接合部にクラックや剥離が発生して抵抗値が増加し、熱電モジュールの冷却能力が低下することがあった。また、パッケージへの接合時においても予備接合したハンダ材を再溶融してパッケージへ接合するために同様の作用が働き、冷却能力低下の要因となっていた。
近年の光通信用デバイスは小型化が進んでおり、熱電モジュールも小型化が必須となっているため、熱電モジュールの絶縁基板(アルミナ)は薄肉化される傾向にある。また、電力供給の配線を容易にする設計として、下側基板に設ける電力供給用パッド部分を引き延ばし、上下基板のサイズが異なる仕様が主流となっている(特許文献4参照)。このような形態の熱電モジュールでは下側基板の引き延ばした部分(延長領域)には上側基板と接合する熱電素子がなく、また絶縁基板が薄いことも重なり剛性が低くなっている。
これらの要因から、Au/SnなどPbフリーハンダで小型の熱電モジュールを作製した場合には、上記のように予備ハンダ接合工程で絶縁基板が変形することにより、その信頼性が低下することがあった。
特開2004−301873号公報 特開2003−197982号公報 特許第3409781号公報 特許第3627719号公報
本発明は、熱電モジュールの組み付け時、又は、パッケージへの接合時に熱電素子部へ加わる応力を低減できる熱電モジュールを提供することを目的とする。
本発明の熱電モジュールは、第1絶縁基板と、この第1絶縁基板より所定長さだけ延長した延長領域を有し第1絶縁基板に対向して配置される第2絶縁基板と、第1絶縁基板および第2絶縁基板の各対向面に形成される複数の電極と、対向する複数の電極の間に設けられこの複数の電極により電気的に直列及び/又は並列に接続される複数の熱電素子と、この複数の熱電素子の両端部の熱電素子に接続され第2絶縁基板の延長領域上に配置される一対の端子と、第1絶縁基板と第2絶縁基板との各背向面に形成されるメタライズ層と、を備える熱電モジュールにおいて、第2絶縁基板のメタライズ層の平面形状が第1絶縁基板のメタライズ層の平面形状と同一であることを特徴とする。
また、本発明の熱電モジュールは、第1絶縁基板と、この第1絶縁基板より所定長さだけ延長した延長領域を有し第1絶縁基板に対向して配置される第2絶縁基板と、第1絶縁基板および第2絶縁基板の各対向面に形成される複数の電極と、対向する複数の電極の間に設けられこの複数の電極により電気的に直列及び/又は並列に接続される複数の熱電素子と、この複数の熱電素子の両端部の熱電素子に接続され第2絶縁基板の延長領域上に配置される一対の端子と、第1絶縁基板と第2絶縁基板との各背向面に形成されるメタライズ層と、を備える熱電モジュールにおいて、第2絶縁基板には、第1絶縁基板に形成されるメタライズ層の平面形状を第2絶縁基板の背向面に投影した領域にメタライズ層が形成されており、かつ、第2絶縁基板の延長領域に形成されるメタライズ層の面積率が、第2絶縁基板の延長領域の面積に対して0〜30%であることを特徴とする。
以上のような本発明の熱電モジュールにおいて、複数の電極と複数の熱電素子とはAu/Snハンダで接合されていることが望ましい。
また、本発明の熱電モジュールは、第2絶縁基板のメタライズ層上に予備接合ハンダを有することが望ましく、予備接合ハンダはSn/AgハンダあるいはSn/Ag/Cuハンダであることが好ましい。
本発明の熱電モジュールは、第2絶縁基板に形成されているメタライズ層の平面形状が第1絶縁基板に形成されているメタライズ層の平面形状と同一であるので、第2絶縁基板のメタライズ層表面に予備ハンダ層を形成しても第2絶縁基板の延長領域にはメタライズ層が形成されていないので、延長領域の変形が小さい。
また、本発明の熱電モジュールは、第2絶縁基板には、第1絶縁基板に形成されるメタライズ層の平面形状を第2絶縁基板の背向面に投影した領域にメタライズ層が形成されており、かつ、第2絶縁基板の延長領域に形成されるメタライズ層の面積率が第2絶縁基板の延長領域の面積に対して0〜30%の面積で形成されており、従来技術による熱電モジュールに比べて延長領域のメタライズ層が少ない。このため延長領域の変形を小さく抑制することができる。
以上のように本発明の熱電モジュールでは、熱電モジュールの電極と熱電素子との接合部に発生する応力を低減することができるので、熱電モジュールの不良率を低減するとともに、その信頼性を向上することができる。
図1は、本発明の熱電モジュール10の概念構造を示す側面図である。熱電モジュール10は、第1絶縁基板である放熱側のセラミック基板(以後、下基板という)11と、第2絶縁基板である冷却側のセラミック基板(以後、上基板という)12との間に、熱電素子13(P型熱電半導体素子13aとN型熱電半導体素子13b)を複数対接合した構造を有している。
下基板11と上基板12とのそれぞれの対向面(パターン面ともいう)には、複数の各々独立した下電極14および上電極15がメッキにより形成されている。
各対のP型熱電半導体素子13aとN型熱電半導体素子13bは、下基板11のパターン面上にあるそれぞれ対応する下電極14上に配置される。また、上基板12は、そのパターン面がP型半導体素子13aとN型熱電半導体素子13bの表面(下基板11の電極14と接合されていない側)に臨むように反転され、このパターン面上の各電極15に各対のP型半導体素子13aとN型熱電半導体素子13bとが配置されるべく位置あわせされて下基板11に対向して配置されている。
ここで、下基板11の下電極14と、上基板12の上電極15は、上述した対向配置状態において全ての熱電素子13(13a、13b)が電気回路的に直列に接続されるように互いに位置がずれた配列パターンで形成されている。つまり、この熱電モジュール10では、下基板11とこれに対向配置される上基板12との間に、複数のP型半導体素子13aとN型熱電半導体素子13bとが縦横に交互に配列され、かつ下電極14と上電極15とを介して電気的に直列に接続されている。
本発明の熱電モジュール10において、下基板11は上基板12より所定長さだけ延長しておりこの延長領域(以下、パターニング領域という)Lには電極14,15を介して熱電素子13に接続するリード層16a、16bがパターニングされている。そして、このリード層16a、16bにポスト電極(端子ともいう)17a、17bが接合されており、このポスト電極17を介して図示しない電源などに接続することができる。
また、熱電モジュール10の下基板11の外側の面(下面、上基板12に背向する面)には、熱電モジュール10をパッケージなどにハンダ付けするためのメタライズ層18が形成されており、上基板12の外側の面(上面、下基板11に背向する面)には、LD(半導体レーザダイオード)やサーミスタなどの素子をハンダ付けするためのメタライズ層19が形成されている。これらのメタライズ層18、19はそれぞれ下基板11あるいは上基板12上に、例えば、Cu層、Ni層およびAu層をメッキにより形成した3層構造のメッキ層として形成されている。
このような構造の熱電変換モジュール10に対して、図示しない電源よりポスト電極17a、17bを介してN型半導体素子13bからP型熱電半導体素子13aの方向に直流電流を流すと、上側の上基板12は冷却され、下側の下基板11は発熱するように動作する。
本発明の熱電変換モジュール10においては、上基板12の上面に形成されたメタライズ層19と、下基板11の下面に形成されたメタライズ層18とはその面積が等しくなるように形成されている。すなわち、従来の熱電モジュールとは、下基板11の延長領域Lにメタライズ層が形成されていない点で異なる。この相違点による効果について以下に説明する。
図3に従来の熱電モジュール100の下基板111のメタライズ層118に予備ハンダ接合した時の応力解析結果を示す。図3では予備ハンダ接合前の熱電モジュール100の側面概要図を鎖線Qで示し、予備ハンダ接合により変形した熱電モジュール100の側面概要図を実線Rで示した。予備ハンダをメタライズ層118の上に溶融載置すると、絶縁基板であるセラミック製の下基板111よりも予備接合するハンダ材の方が線膨張係数が大きいために、予備接合工程での加熱により図3に示すように下基板111が引っ張られる。下基板111の延長領域L’は、熱電素子によって上基板112と接合されている部分とは異なり、剛性が小さい。このため点線で示す下基板111の延長領域L’が大きく変形し、延長領域L’の近傍の熱電素子113と電極114との接合部Pに過大な応力が発生する。その結果、クラックや剥離を生じ抵抗値が増加して、熱電モジュール100の冷却能力が低下するという不具合を生じることがある。なお、熱電モジュール100について応力解析したところ、変形後の最大応力値はP点で219MPaであった。
ところで、本発明の熱電モジュール10は、下基板11の延長領域Lにメタライズ処理が施されていないことを除いて従来の熱電モジュール100と同様の構成である。図2に熱電モジュール10へ予備ハンダ接合した時の応力解析結果を示す。図3と同様に、鎖線Qは予備ハンダ接合前の、また、実線Rは予備ハンダ接合後の側面概要図を示す。この場合には、最大応力値はP点で207MPaとなり、従来の熱電モジュール100よりもP点における最大応力値が約5.5%低下することが分かる。
また、上記のような加熱による変形はハンダの予備接合工程のみならず、熱電モジュール10をパッケージへ接合する場合にも予備接合したハンダ材を再溶融してパッケージへ接合するので同様に発生する。従って、本発明の熱電モジュール10によれば熱電素子部へ加わる応力を従来の熱電モジュール100よりも大幅に低減することができ、光通信モジュールにおける熱電モジュールの信頼性を向上することができる。
上記のような熱電モジュール10において、複数の電極と複数の熱電素子とはAu/Snハンダで接合されていることが望ましく、また、予備接合ハンダはSn/AgあるいはSn/Ag/Cuハンダであることが望ましい。
熱電素子接合ハンダとしては融点が280℃のAu80/Sn20共晶ハンダを例示することができる。また、予備接合ハンダとしてはSn96.5/Ag3.5ハンダ(融点:221℃)やSn96.5/Ag3.0/Cu0.5ハンダ(融点:217℃)を挙げることができる。このようなハンダの組み合わせは、熱電モジュールの組み付けには好適であり、熱電モジュールのみならずこの熱電モジュールを用いる光通信モジュール全体の鉛フリー化を達成することができる。
また、Au80/Sn20ハンダはヤング率が60MPaと高いので、温度変化に対して基板が変形しにくく、熱電モジュールの通電により生じる温度変化による変形に伴うレーザダイオードの光軸ズレを抑制することができる。
上記の実施の形態では、第2絶縁基板のメタライズ層の平面形状が第1絶縁基板のメタライズ層の平面形状と同一である形態としたが、第2絶縁基板には、第1絶縁基板に形成されるメタライズ層の平面形状を第2絶縁基板の背向面に投影した領域にメタライズ層が形成されており、かつ、第2絶縁基板の延長領域に形成されるメタライズ層の面積率が第2絶縁基板の延長領域の面積に対して0〜30%である形態としてもよい。すなわち、図1において下基板11の外側の面のメタライズ層18を延長領域L側へ延長して形成した熱電モジュールあり、その他の構成は熱電モジュール10と何ら変わることのないものである。そして、延長して形成されたメタライズ層の面積率が延長領域の面積に対して30%を越えると、予備接合工程で下基板11が引っ張られ、延長領域近傍の熱電素子13と電極14との接合部に過大な応力が発生しクラックや剥離を生じて抵抗値が増加することがあるので適当ではない。
まず、熱電素子接合ハンダと予備接合ハンダの組み合わせによる熱電素子の接合部に発生する応力を以下のモデルについて応力解析により求めた。
冷却側絶縁基板(第1絶縁基板であり、寸法が、厚さ0.2mm×3.2mm×3.8mmで、線膨張係数が7.2×10-6/Kのアルミナセラミック板)と、放熱側絶縁基板(第2絶縁基板であり、寸法が、厚さ0.2mm×3.2mm×4.8mmで、線膨張係数が7.2×10-6/Kのアルミナセラミック板)との間に、寸法が、厚さ0.4mm×0.3mm×0.3mmであり、材質がBi−Te系である熱電素子36個(18対)を接合した熱電モジュールにおいて、熱電素子接合ハンダはAu80/Sn20ハンダ(融点:280℃、線膨張係数:17.5×10-6/K 、ヤング率:60MPa)一定とし、a)予備接合ハンダを3種類、b)冷却側(第1絶縁基板)のメタライズ層に対する放熱側(第2絶縁基板)のメタライズ層の面積率を2水準として、それぞれを表1に○で示すように組み合わせて、M1〜M5の5水準の熱電モジュールモデルを設定した。
ここで、a)予備接合ハンダ3種類とは、Sn96.5/Ag3.5ハンダ(融点:221℃、線膨張係数:22.2×10-6/K)と、Sn96.5/Ag3.0/Cu0.5ハンダ(融点:217℃、 線膨張係数:21.7×10-6/K )と、Sn42/Bi58ハンダ(融点:138℃、線膨張係数:9.0×10-6/K)とである。
また、b)メタライズ層の面積率2水準とは、従来の熱電モジュール100に相当する、冷却側(第2絶縁基板側)のメタライズ領域(X)が2.9mm×3.5mm、放熱側(第1絶縁基板側)のメタライズ領域(Y)が2.9mm×4.5mmであり、面積比率(Y/X×100)が129%と、本発明の熱電モジュール10に相当する、冷却側(第2絶縁基板側)のメタライズ領域(X)が2.9mm×3.5mm、放熱側(第1絶縁基板側)のメタライズ領域(Y)が2.9mm×3.5mmであり、面積比率(Y/X×100)が100%との2水準である。
Figure 2007067231
表1に示すM1〜M5の各モデルについて、熱電モジュールを組み付けしてパッケージ接合用ハンダ材を熱電モジュールへ予備接合した場合を想定して応力解析を実施した。解析結果は最大応力値が210MPa未満を合格(○)とし、最大応力値が210MPaを越える場合には不合格(×)と判定した。結果を表1に併記する。
表1に示すようにメタライズ層の面積比率が100%であるM1〜M3の解析結果は、いずれの予備接合ハンダを用いても合格(○)であった。ところがメタライズ層の面積比率が129%であるM4とM5の解析結果は、いずれも応力値大で不合格(×)であった。つまり、M1〜M3では放熱側基板(第2絶縁基板)において、熱電素子を介して冷却側基板(第1絶縁基板)との結合がないため剛性の低い部分(延長領域)にメタライズ層を形成しないことで熱電素子に加わる応力を軽減できたことが分かる。
なお、M3では、予備接合にSn/Biハンダを用いている。このSn/Biハンダの線膨張係数は9.0×10-6/Kであり、絶縁基板と熱電素子とを接合する熱電素子接合ハンダAu/Snの線膨張係数(22.2×10-6/K)よりも小さく、放熱側絶縁基板のアルミナの線膨張係数(7.2×10-6/K )とほぼ同等である。このため熱電素子に加わる応力の絶対値が最大応力値で182MPaと小さくなり応力解析結果は良好(○)であった。しかし、融点が138℃と低いのでLDマウントを熱電モジュールに接合するハンダとしては好適であるが、その前段階でリフローして熱電モジュールをパッケージへ接合するハンダとしては適当ではない。
次に、M1とM4の構成について実際に熱電モジュールを作製して、予備ハンダ前後の内部抵抗の変化率を測定した。
M1の構成のものを実施例1、M4の構成のものを比較例1とし、各モデルの熱電モジュールを5個ずつ用意して、各熱電モジュールの予備ハンダ前後の内部抵抗を測定してその抵抗の変化率を比較した。内部抵抗の測定は周知の四端子交流法により実施し、予備ハンダ前後の内部抵抗の変化率が±2%以内を合格(○)、変化率が±2%を越えるものを不合格(×)と判定した。結果を表2に示す。
Figure 2007067231
表2に示すように、実施例1(M1)の評価結果は良好(○)であったが、比較例1(M4)は変化率が最小でも3.77%であり不合格(×)であった。この評価結果は表1の解析結果と一致し、応力解析の精度が高いことが分かる。
表1および表2の結果から本発明の熱電モジュールにおいては、熱電素子接合にAu80/Sn20共晶ハンダを用い、予備接合にはSn96.5/Ag3.5ハンダ、もしくはSn96.5/Ag3.0/Cu0.5ハンダなどの融点が200℃以上、あるいは、線膨張係数が20×10-6/K以上のハンダを使用するとよいことが分かる。
また、M1の構成で延長領域におけるメタライズ層の面積をこの延長領域の面積に対して0〜60%の範囲で変化させて熱電モジュール作製し予備ハンダ前後の内部抵抗の変化率を測定した。面積率は0〜60%の範囲で10%刻みの7水準とし、各水準ごとに10個の熱電モジュールを作製して抵抗変化率を測定した。表3および図4に各水準ごとの抵抗変化率の平均値と平均値からのバラツキとを示す。
Figure 2007067231
表3と図4から分かるように、延長領域におけるメタライズ層の面積率が30%以下では、判定結果は合格(○)である。すなわち、抵抗変化率の平均値は0.50%以下で、かつそのバラツキも極めて小さいものであり、良否判定基準の±2%を越えるものはなかった。ところが、メタライズ層の面積率が30%を越えると、判定結果は不合格(×)となることが分かる。つまり、抵抗変化率の平均値は2.0%未満であるもののバラツキが大きくなり、良否判定基準の±2%を越えるものが発生した。
本発明の熱電モジュールは、鉛フリーの熱電モジュールとして好適である。特に、光通信に用いるレーザダイオード(LD)を精密温調する電子冷却素子として好適に用いることができる。
本発明の熱電モジュールの構成を説明する概要図である。(a)側面図であり、(b)は平面図であり、(c)は底面から見た平面図である。 応力解析により求めた実施例の熱電モジュール(M1)の予備接合前後の形状を示す側面概要図である。鎖線Qは予備接合前を、実線Rは予備接合後の形状を示す。 応力解析により求めた比較例の熱電モジュール(M4)の予備接合前後の形状を示す側面概要図である。鎖線Qは予備接合前を、実線Rは予備接合後の形状を示す。 メタライズ面積率による抵抗変化率の変化を示すグラフである。
符号の説明
11:下基板(第2絶縁基板) 12:上基板(第2絶縁基板) 13:熱電素子 14、15:電極 16:リード層 17:端子 18、19:メタライズ層 L:延長領域

Claims (5)

  1. 第1絶縁基板と、該第1絶縁基板より所定長さだけ延長した延長領域を有し該第1絶縁基板に対向して配置される第2絶縁基板と、
    前記第1絶縁基板および前記第2絶縁基板の各対向面に形成される複数の電極と、
    対向する前記複数の電極の間に設けられ前記複数の電極により電気的に直列及び/又は並列に接続される複数の熱電素子と、
    前記複数の熱電素子の両端部の熱電素子に接続され前記第2絶縁基板の前記延長領域上に配置される一対の端子と、
    前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との各背向面に形成されるメタライズ層と、を備える熱電モジュールにおいて、
    前記第2絶縁基板のメタライズ層の平面形状が前記第1絶縁基板のメタライズ層の平面形状と同一であることを特徴とする熱電モジュール。
  2. 第1絶縁基板と、該第1絶縁基板より所定長さだけ延長した延長領域を有し該第1絶縁基板に対向して配置される第2絶縁基板と、
    前記第1絶縁基板および前記第2絶縁基板の各対向面に形成される複数の電極と、
    対向する前記複数の電極の間に設けられ前記複数の電極により電気的に直列及び/又は並列に接続される複数の熱電素子と、
    前記複数の熱電素子の両端部の熱電素子に接続され前記第2絶縁基板の前記延長領域上に配置される一対の端子と、
    前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板との各背向面に形成されるメタライズ層と、を備える熱電モジュールにおいて、
    前記第2絶縁基板には、前記第1絶縁基板に形成されるメタライズ層の平面形状を前記第2絶縁基板の前記背向面に投影した領域にメタライズ層が形成されており、かつ、前記第2絶縁基板の前記延長領域に形成されるメタライズ層の面積率が、前記第2絶縁基板の前記延長領域の面積に対して0〜30%であることを特徴とする熱電モジュール。
  3. 前記複数の電極と前記複数の熱電素子とはAu/Snハンダで接合されている請求項1又は2に記載の熱電モジュール。
  4. 前記第2絶縁基板のメタライズ層上に予備接合ハンダを有する請求項1〜3のいずれかに記載の熱電モジュール。
  5. 前記予備接合ハンダはSn/AgハンダあるいはSn/Ag/Cuハンダである請求項4に記載の熱電モジュール。
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