JP2002270906A - 熱電モジュール - Google Patents

熱電モジュール

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JP2002270906A
JP2002270906A JP2001070101A JP2001070101A JP2002270906A JP 2002270906 A JP2002270906 A JP 2002270906A JP 2001070101 A JP2001070101 A JP 2001070101A JP 2001070101 A JP2001070101 A JP 2001070101A JP 2002270906 A JP2002270906 A JP 2002270906A
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thermoelectric module
thermoelectric
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module
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JP2001070101A
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English (en)
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Masato Itakura
正人 板倉
Hisahiro Inayoshi
寿浩 稲吉
Akihiro Morimoto
晃弘 森本
Takahiro Kimura
高廣 木村
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケース内に熱電モジュールが配置された狭い
スペース内で、ケース端子と、熱電モジュールの絶縁基
板との間をリード線によって接続する配線作業におい
て、その配線作業がやり易く、確実な配線が可能で、熱
電モジュールの性能を充分に向上できる熱電モジュール
を提供。 【解決手段】 一面が加熱面となり他面が冷却面となる
熱電素子4e、4f対と、前記加熱面あるいは冷却面に
当接した第1絶縁基板4aと、前記冷却面あるいは加熱
面に当接した第2絶縁基板4bと、前記熱電素子対を前
記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板とで挟持した熱電モ
ジュール4とを備え、前記熱電モジュールは前記第2絶
縁基板4aの面積が前記第1絶縁基板4bの面積よりも
大きく延設された延設部4bbを設け、該延設部には給
電線接合部4kを配設しており、前記熱電モジュールを
収納するケースに前記第1絶縁基板4aが半田により接
合され、前記第1絶縁基板4aの給電線接合部4kと前
記ケース1に配設された端子Tとが接続されたことを特
徴とする熱電モジュール4。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信用半導体レ
ーザーモジュール、半導体増幅器モジュール、外部変調
器モジュール、受信モジュール等の熱電モジュールに関
するものであり、特に上記熱電モジュールへのリード線
の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光通信用半導体レーザーモジュー
ルは、図9に示すように、箱型のケース101とこのケ
ース101を覆うカバー101cからなる気密パッケー
ジ103を有する。ケース101の底壁101aの内面
には、ペルチェ素子からなる熱電温度制御用の熱電モジ
ュール104の第1絶縁基板(放熱側絶縁基板)104
aが第2下部電極104gを介して、第1半田層(ケー
ス−第1絶縁基板接合半田層)105aにより固着され
る。
【0003】熱電モジュール104は相対向する一対の
絶縁基板、つまり放熱側の第1絶縁基板104a、吸熱
側の第2絶縁基板104bのそれぞれの対向面に複数の
第1下部電極104c,第2上部電極104dが形成さ
れる。これらの第1下部電極104c、第2上部電極1
04dにより複数のN型熱電素子104eと複数のP型
熱電素子104fとがN,P,N,Pの順に電気的に直
列に接続される。更に端部のN型熱電素子及びP型熱電
素子を接合した第1下部電極104c又は第2下部10
4dにそれぞれリード線Lを接続して構成される。
【0004】なお第1絶縁基板104aの上面、下面に
はそれぞれ第1下部電極104c、第2下部電極104
gが形成されており、第2絶縁基板104bの上面、下
面にはそれぞれ第1上部電極104h、第2上部電極1
04dが形成されている。
【0005】この熱電モジュール104の上面にはチッ
プキャリア(熱電チップキャリア)106が第1上部電
極106aを介して第3半田層(チップキャリア第2絶
縁基板接合半田層)106bにより固着される。
【0006】このチップキャリア106の上面にはレー
ザーダイオード107が設けられ、レーザーダイオード
107の近傍にはボールレンズホルダ108で保持され
たボールレンズ109が設けられる。ケース101の一
方の側壁101bにはガラス板110、ロッドレンズ1
11及び光ファイバ112が設けられる、ロッドレンズ
111はロッドレンズホルダ113に保持され、光ファ
イバ112は光ファイバホルダ114に保持される。
【0007】この種の半導体レーザーモジュール等の設
置環境、即ちレーザーモジュールのケース101の外部
雰囲気は、各種電子部品のジュール熱等の発生により6
0〜70℃の温度に達する。高速光ファイバ通信の光源
としてこの半導体レーザーモジュールに広く用いられて
いるレーザーダイオード107はその雰囲気温度が変化
すると波長が変化するなどの光特性が変わるため、レー
ザーダイオード107を搭載するチップキャリア106
とモジュールケース101とは熱的に遮断されている。
この熱的な遮断とレーザーダイオード107の温度を一
定にするために、従来より、熱電モジュール104(温
度制御用熱電モジュール)が用いられている。
【0008】この熱電モジュール104は、上記のよう
に説明したように、電極が施された絶縁体と熱電素子を
半田で接合することによって作製される。この熱電モジ
ュールを用いて加熱や冷却を行う場合、特開平10−6
2659号公報のように、上記絶縁体の吸熱・放熱側を
さらに半田材料によって接合する構造が一般的である。
【0009】例えば冷却をおこなう場合、半田付けによ
って組みあがった熱電モジュールを冷却対象物や放熱の
ための構造物(ヒートシンク、ケースなど)に半田付け
する際に接合に使用する半田材料は、熱電モジュールを
作製する際に素子を接合した半田材料に比べて低い融点
(固相線、液相線)を持った半田が使用される。これは
接合の際の熱電モジュールの変形・破壊を防止するため
であり、使用する半田材の選択は、素子接合に使用した
半田材の融点(固相線、液相線)に対して、加熱工程時
の温度のオーバーシュートなどに対する安全率を見込ん
で決められる。
【0010】この半導体用レーザーダイオードの中に埋
設される熱電モジュール104とリード線Lとの接合構
造は、例えば、図10に示す(「熱電半導体とその応
用」日刊工業新聞社39頁〜41頁参照)ように、熱電
素子を接合するために基板に施された電極の一部(上下
の基板の間)にリード線Lが接続されている構造が開示
されている。
【0011】また、他の技術として、図11に示す特開
平10−65224号公報にあるように、絶縁基板10
4b上面に配線端子Tを設けた構造がある。この構造
は、P型、N型の熱電素子を交互に配設し、第1絶縁基
板104a、第2絶縁基板104b、によってサンドイ
ッチ状に構成された熱電モジュールにおいて、第1絶縁
基板104bの表面に配線端子Tを設けた熱電モジュー
ル104である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記熱
電モジュール104は一般にペルチェ装置とも呼ばれる
もので、微小領域の冷却および温度調整ができる装置に
利用され、光通信用半導体レーザーモジュール、半導体
増幅器モジュール、外部変調器モジュール、受信モジュ
ール用等として、狭いスペースに設置されることが多
い。
【0013】図9〜11に示す従来の構造の場合、狭い
スペースの中に熱電モジュール104を収納し、この熱
電モジュール104とケース101の端子Tとの間をリ
ード線Lにより配線する場合、狭いスペースの為、その
リード線Lの配線が困難であるという問題点がある。こ
れはリード線Lが堅固であれば問題ないが、実際は無理
やりリード線Lを結合させているのが現状である。
【0014】特に近年、鉛フリーがこの業界でも要求さ
れている。例えば、図9に示すように、絶縁基板104
aとN型熱電素子素子104eおよびP型熱電素子10
4fとの間にスズ−アンチモン系半田材料による半田付
けをしている。スズ−アンチモンの融点は230°C以
下であるが、実際は250°Cの雰囲気で半田材料を溶
かして半田接合させている。
【0015】さらにこの第1絶縁基板104aの上面に
スズーアンチモン系による半田材料でリード線Lと第1
絶縁基板104aを接合させる。その時の温度は250
°Cで加熱して結合させる。
【0016】次に上記構造からなる第1絶縁基板104
aの下面とケース101との間はスズ−銀系の半田材料
で半田付けする際は、スズ−アンチモン系材料の融点よ
り低い230°Cで結合させる。
【0017】しかしながら、230°C迄加熱する場
合、上記リード線Lと第1絶縁基板104aと間での結
合強度が低下し、210〜220°Cの温度でリード線
Lがとれてしまう課題があった。
【0018】また熱電モジュール104は、上記第2絶
縁基板104b上に配設されたレーザーダイオード10
9に熱が発生する。レーザーダイオード109の発振波
長はレーザーダイオード109の温度に大きな影響を受
けるため、上記の第1絶縁基板104aと第2絶縁基板
104bとの間に配置された熱電素子104e、104
fに電流を流すことによるペルチェ効果により、レーザ
ーダイオード109の熱を引いて、発熱を例えば25°
Cに温調させておく必要がある。そのためには従来、熱
電モジュール104で上記発熱を図9の下方へ引っ張っ
て温調させていた。
【0019】さらに、他の熱電モジュール104をケー
ス101に組付ける方法として、リード線Lを先に接続
しないで、熱電モジュール104をケース101に半田
により組付け、その後熱電モジュール104の第1絶縁
基板104aにリード線Lを半田接合する場合、熱電モ
ジュール4と第1絶縁基板104aとの間の狭い隙間に
リード線Lを取付ける必要がある。リード線Lが外れな
いようにするためには、リード線Lに力が加わらないよ
うに作業をする必要がある。またリード線Lは自重によ
り垂れ下がり、第1絶縁基板104aにリード線Lを接
合させるには非常に難しい作業となるといった課題があ
った。
【0020】さらに、図9に示すように、熱電モジュー
ル104の上面には波長ロッカWRが配設されている構
造の装置がある。この波長ロッカWRはレーザーダイオ
ード109素子自体経時変化により、同一温度でも発振
波長を変化するのを防ぐための部材である。絶縁基板1
04bの上方にはこの波長ロッカーWRとレーザーダイ
オード109が配設されている。これら波長ロッカーW
Rとレーザダイオード109はケース101に配設され
ている端子Tとの間にもリード線Lを接続する必要があ
り、このリード線Lの接続し易さも課題となっていた。
【0021】また、図11に示す特開平10−6522
4号公報の構造は、上面第2絶縁基板104bの配線端
子Tが設けられた部分に相当する箇所に熱電素子104
e、104fが配設されているが、この熱電素子素子1
04e、104fの2つの素子は、冷却や温調に使用で
きなくなる。つまり、冷却対象物接合部(図11の凸形
状面)は狭くなり、熱電モジュールの性能を十分に使用
できないという課題があった。
【0022】本発明は、上記課題を解決したもので、ケ
ース内に熱電モジュールが配置された狭いスペース内
で、ケース端子と、熱電モジュールの絶縁基板との間を
リード線によって接続する配線作業において、その配線
作業がやり易く、確実な配線が可能で、熱電モジュール
の性能を充分に向上できる熱電モジュールを提供するも
のである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るためになされた請求項1の発明は、一面が加熱面とな
り他面が冷却面となる熱電素子対と、前記加熱面あるい
は冷却面に当接した第1絶縁基板と、前記冷却面あるい
は加熱面に当接した第2絶縁基板と、前記熱電素子対を
前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板とで挟持した熱電
モジュールとを備え、前記熱電モジュールには前記第2
絶縁基板の面積が前記第1絶縁基板の面積よりも大きく
延設された延設部を設け、かつ該延設部には給電線接合
部が配設されたことを特徴とする熱電モジュールであ
る。
【0024】請求項1の発明により、ケース内に熱電モ
ジュールが配置された狭いスペース内で、ケース端子
と、熱電モジュールの絶縁基板との間をリード線によっ
て接続する配線作業において、その配線作業がやり易
く、確実な配線が可能で、熱電モジュールの性能を充分
に向上できる熱電モジュールとなる。
【0025】上記技術的課題を解決するためになされた
請求項2の発明は、一面が加熱面となり他面が冷却面と
なる熱電素子対と、前記加熱面あるいは冷却面に当接し
た第1絶縁基板と、前記冷却面あるいは加熱面に当接し
た第2絶縁基板と、前記熱電素子対を前記第1絶縁基板
と前記第2絶縁基板とで挟持した熱電モジュールとを備
え、前記熱電モジュールは前記第2絶縁基板の面積が前
記第1絶縁基板の面積よりも大きく延設された延設部を
設け、該延設部には給電線接合部を配設しており、前記
熱電モジュールを収納するケースに前記第1絶縁基板が
半田により接合され、前記第1絶縁基板の給電線接合部
と前記ケースに配設された端子とが接続されたことを特
徴とする熱電モジュールである。
【0026】請求項2の発明により、ケース内に熱電モ
ジュールが配置された狭いスペース内で、ケース端子
と、熱電モジュールの絶縁基板との間をリード線によっ
て接続する配線作業において、その配線作業がやり易
く、確実な配線が可能で、熱電モジュールの性能を充分
に向上できる熱電モジュールとなる。
【0027】上記技術的課題を解決するためになされた
請求項3の発明は、前記延設部には貫通孔を貫設し、前
記貫通孔を介して前記給電線接合部と前記熱電素子とが
接続されていることを特徴とする請求項1あるいは請求
項2記載の熱電モジュールである。
【0028】請求項3の発明により、貫通孔の穿設や迂
回させる方式の給電線接合部の効果として、絶縁基板の
表裏に給電接合部と熱電素子とを接続するための接続線
を減らすことができ、給電線接合部の部品を少なくする
ことができるといった効果がある。
【0029】上記技術的課題を解決するためになされた
請求項4の発明は、前記給電接合部は前記延設部端面外
側を迂回して前記熱電素子と接続されていることを特徴
とする請求項1あるいは請求項2記載の熱電モジュール
である。
【0030】請求項4の発明により、貫通孔の穿設や迂
回させる方式の給電線接合部の効果として、絶縁基板の
表裏に給電接合部と熱電素子とを接続するための接続線
を減らすことができ、給電線接合部の部品を少なくする
ことができるといった効果がある。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施について図面
を参照して説明する。本発明の半導体レーザーモジュー
ルは、図1に示すように、箱型のケース1とケース1を
覆うカバー2からなる気密パッケージ3を有し、パッケ
ージ3の内部には乾燥窒素ガスが充填される。ケース1
の底壁1aの内面にはペルチェ素子からなる熱電温度制
御用の熱電モジュール4の第1絶縁基板(放熱側絶縁基
板)4aが第2下部電極4gを介して第1半田層(ケー
ス−放熱側絶縁基板接合半田層)5aにより固着され
る。
【0032】熱電モジュール4はAl等からなる
相対向する一対の絶縁基板、つまり放熱側の第1絶縁基
板4a,吸熱側の第2絶縁基板4bのそれぞれの対向面
に複数の第1下部電極4c、第2上部電極4dが形成さ
れる。これらの第1下部電極4c、第2上部電極4dに
より複数のN型熱電素子4eと複数のP型熱電素子4f
とがN,P,N,Pの順に電気的に直列に接続される。
【0033】なお第1絶縁基板4aの上面、下面にはそ
れぞれ第1下部電極4c、第2下部電極4gが形成され
ている。一方、第2絶縁基板4bの上面、下面にはそれ
ぞれ第1上部電極4h、第2上部電極4dが形成されて
いる。
【0034】この熱電モジュール4の上面にはチップ
(素子)キャリア6が第1上部電極6aを介して第3半
田層(チップキャリア第2絶縁基板接合半田層)6bに
より固着される。このチップキャリア6の上面にはレー
ザーダイオード7が設けられ、レーザーダイオード7の
近傍にはボールレンズホルダ8で保持されたボールレン
ズ9が設けられる。
【0035】ケース1の一方の側壁1bにはガラス板1
0、ロッドレンズ11及び光ファイバ12が設けられ
る、ロッドレンズ11はロッドレンズホルダ13に保持
され、光ファイバ12は光ファイバホルダ14に保持さ
れる。
【0036】第2絶縁基板4bの上方には波長ロッカー
WRとレーザーダイオード7が配設されている。このレ
ーザーダイオード7と波長ロッカーWRとは、それぞれ
ケース1に配設されている端子Tとの間で、リード線L
が接合されている。
【0037】また上記とは別の端子Tと第2絶縁基板4
bとの間に、上記とは別のリード線L(図示せず)と結
合させる。なお、この波長ロッカWRはレーザーダイオ
ード7自体の経時変化により、同一温度でも発振波長を
変化するのを防ぐための部材である。この波長ロッカW
Rはレーザダイオードと一体になっている構造のものも
ある。
【0038】図1に示したケース1はガラス板10や熱
電モジュール4の絶縁性セラミック基板の熱膨張率と大
差のない熱膨張率を有する、フェルニコ系のFe54
%,Ni29%,Co17%の合金、又はFe58%,
Ni42%の合金などで構成され、熱電モジュール4は
このケース1内面に半田付けされる。
【0039】また、第1絶縁基板4a、第2絶縁基板4
bとN型熱電素子4eとP型熱電素子4fとの間には、
第1下部電極4c、第2下部電極4dを介して第2半田
層(吸熱側第2半田層15a、放熱側第2半田層15
b)が形成される。
【0040】ここで、筐体状のケース1と第1絶縁基板
4aとは第1半田材により接合された第1半田層5aか
ら構成される。第1絶縁基板4aと第2絶縁基板4bと
の間には、P型熱電素子4f及びN型熱電素子4eがス
ズ−アンチモン系の第2半田材95Sn5Sb(融点2
32℃:固相線)により接合された第2半田層15a、
15bが形成される。
【0041】また第1半田層5aの第1半田材は、第2
半田層15a、15bの第2半田材と同一の材料、ある
いは第2半田層15a、15bの第2半田材よりも融点
の低いスズ−銀系の96.5Sn3.5Ag(融点22
1℃:共晶)等の材料が使用される。
【0042】次に本発明の熱電モジュールの製造方法を
図2、図3に示す。図2に示すように、ケース1の底壁
1aと第1絶縁基板4aの接合材としての第1半田材9
5Sn5Sb(融点232℃:固相線)を使用する。さ
らに一定の雰囲気温度280℃迄上げ、第1半田材によ
りケース1と第1絶縁基板4aを接合して第1半田層5
aを形成する。
【0043】次に第2絶縁基板4bと熱電素子(P型熱
電素子4f及びN型熱電素子4e)の接合材としての第
2半田材95Sn5Sb(融点232℃:固相線)を使
用する。さらに一定の雰囲気温度280℃迄上げ、第2
半田材により第2絶縁基板と熱電素子4f、4eを接合
して吸熱側第2半田層15aを形成する。
【0044】図3に示すように、上記によって予め作成
された部材を下方に下げて、P型熱電素子4f及びN型
熱電素子4eと第1絶縁基板4aを第2半田材により放
熱側第2半田層15bを形成する。なお本発明ではこの
基本的な熱電モジュール4の製造方法は上記製造方法に
限定されるものではない。
【0045】図4は上記製造方法によって得られた熱電
モジュール4に給電線接合部4i、貫通孔4kを貫設し
た熱電モジュール4の斜視図である。冷却あるいは温度
調整側の第2絶縁基板4bと放熱側の第1絶縁基板4a
の間に、P型およびN型の熱電熱電素子からなる熱電素
子4e、4fが直列に接合されている。
【0046】熱電モジュール4は第1絶縁基板4aの面
積が第2絶縁基板4bの面積よりも大きく延設された延
設部4bbを設けている。本発明では、4角状の方形状
の一片に延設部4bbを配設している。この延設部4b
bには、その両側に四角形状の給電線接合部4i、4i
を配設している。この給電線接合部4iは、熱電モジュ
ール4に電流を供給するための部材であり、+側の電流
と−側の電流を熱電素子4e、4fに流すための部材で
ある。
【0047】熱電モジュール4の第2絶縁基板4b上に
は、冷却あるいは温度調整をおこなう対象物を半田等を
用いて接合するための接合部4jが、前記の熱電素子4
e、4fの対応する箇所に設けられている。この接合部
4jは、電解あるいは無電解のメッキによって形成され
ている。
【0048】図7に示すように、給電線接合部4iは、
第2絶縁基板4bに形成された貫通孔4k内にも同時に
形成されたメッキによって、絶縁基板4bの裏面側に延
設された接合用電極4iaを介して熱電素子4eと接続
されている。
【0049】図5は、熱電モジュール4をP方向から見
た平面図である。給電線接合部4iは、裏面に熱電素子
4e、4fが存在しない部分に設けられており、冷却あ
るいは温度調整が主におこなわれる部分一杯に、冷却あ
るいは温度調整の対象物つまり図1のチップキャリア6
が半田を介して接合できるようになっている。
【0050】図6は前記熱電モジュール4を、レーザー
ダイオード7の温度調整に使用するため、光通信用ケー
ス1に組み付けた図である。半田H1、H2によって、
リード線Lがケース1に配設された複数の端子1cに接
続されている。本実施例ではリード線Lを用いた配線が
されているが、十分な強度を持った端子への接合にはワ
イヤーボンディングなどのリード線Lを用いない接合も
可能である。
【0051】このように、第2絶縁基板4bの給電線接
合部4iとケース1に配設された端子1cとが半田H
1、H2とにより接続されている。図7は図4のA−A
線断面図である。図7に示すように、この第2絶縁基板
4b延設部4bbには貫通孔4kを貫設し、貫通孔4k
を介して給電線接合部4iと熱電素子のN型熱電素子4
eとが接続されている。この給電接合部4iはメッキ等
で被覆されており、貫通孔4kの回りに給電接合部4i
が第2絶縁基板4bの貫通孔4kの表裏面に断面コの字
状に配設されている。
【0052】以上本発明は、一面が加熱面となり他面が
冷却面となる熱電素子4e、4f対と、前記加熱面ある
いは冷却面に当接した第1絶縁基板4aと、前記冷却面
あるいは加熱面に当接した第2絶縁基板4bと、前記熱
電素子対を前記第1絶縁基板と前記第2絶縁基板とで挟
持した熱電モジュール4と、前記熱電モジュールは前記
第2絶縁基板4aの面積が前記第1絶縁基板4bの面積
よりも大きく延設された延設部4bbを設け、該延設部
には給電線接合部4kを配設しており、前記熱電モジュ
ールを収納するケースに前記第1絶縁基板4aが半田に
より接合され、前記第1絶縁基板4aの給電線接合部4
kと前記ケース1に配設された端子Tとが接続された熱
電モジュール4である。
【0053】なおこの給電接合部4iの構造は、図8に
示すように延設部4bb端面外側を迂回して前記熱電素
子4eと接続させてもよい。つまり、絶縁基板4bに設
けられた給電線接合部14kを、絶縁基板4bの外側を
迂回して形成することによって、裏面の熱電素子接合用
電極(図示せず)と接続されている。本構造によっても
本発明の効果を得ることができることはいうまでもな
い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の発明は、一面が加熱面となり他面が冷却面となる熱電
素子対と、前記加熱面あるいは冷却面に当接した第1絶
縁基板と、前記冷却面あるいは加熱面に当接した第2絶
縁基板と、前記熱電素子対を前記第1絶縁基板と前記第
2絶縁基板とで挟持した熱電モジュールと、前記熱電モ
ジュールには前記第2絶縁基板の面積が前記第1絶縁基
板の面積よりも大きく延設された延設部を設け、かつ該
延設部には給電線接合部が配設されたことを特徴とする
熱電モジュールである。また本発明の請求項2の発明
は、一面が加熱面となり他面が冷却面となる熱電素子対
と、前記加熱面あるいは冷却面に当接した第1絶縁基板
と、前記冷却面あるいは加熱面に当接した第2絶縁基板
と、前記熱電素子対を前記第1絶縁基板と前記第2絶縁
基板とで挟持した熱電モジュールとを備え、前記熱電モ
ジュールは前記第2絶縁基板の面積が前記第1絶縁基板
の面積よりも大きく延設された延設部を設け、該延設部
には給電線接合部を配設しており、前記熱電モジュール
を収納するケースに前記第1絶縁基板が半田により接合
され、前記第1絶縁基板の給電線接合部と前記ケースに
配設された端子とが接続されたことを特徴とする熱電モ
ジュールである。
【0055】従って、上記構成により、ケース内に熱電
モジュールが配置された狭いスペース内で、ケース端子
と、熱電モジュールの絶縁基板との間をリード線によっ
て接続する配線作業において、その配線作業がやり易
く、確実な配線が可能で、熱電モジュールの性能を充分
に向上できる熱電モジュールとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱電モジュールの断面図。
【図2】本発明の熱電モジュールの製造方法を示す断面
図。
【図3】本発明の熱電モジュールの次の工程の製造方法
を示す断面図。
【図4】本発明の熱電モジュールの斜視図。
【図5】本発明の熱電モジュールの図4のP方向から見
た平面図。
【図6】本発明の熱電モジュールをケースに配置した図
1のB−B線断面図。
【図7】本発明の熱電モジュールA−A線断面図。
【図8】本発明の熱電モジュール給電接合部の第2の実
施例を示す斜視図。
【図9】従来の熱電モジュールをケースに配置した断面
図。
【図10】従来の熱電モジュールの斜視図。
【図11】従来の熱電モジュールの斜視図。
【符号の説明】
4…熱電モジュール 4a…第1絶縁基板 4b…第2絶縁基板 4bb…延設部 4e…N型熱電素子(熱電素子)、4f…P型熱電素子
(熱電素子) 4k…給電線接合部 1…ケース
フロントページの続き (72)発明者 木村 高廣 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AB27 AB28 BA02 EA15 EA27 EA28 FA25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面が加熱面となり他面が冷却面となる
    熱電素子対と、前記加熱面あるいは冷却面に当接した第
    1絶縁基板と、前記冷却面あるいは加熱面に当接した第
    2絶縁基板と、前記熱電素子対を前記第1絶縁基板と前
    記第2絶縁基板とで挟持した熱電モジュールとを備え、
    前記熱電モジュールには前記第2絶縁基板の面積が前記
    第1絶縁基板の面積よりも大きく延設された延設部を設
    け、かつ該延設部には給電線接合部が配設されたことを
    特徴とする熱電モジュール。
  2. 【請求項2】 一面が加熱面となり他面が冷却面となる
    熱電素子対と、前記加熱面あるいは冷却面に当接した第
    1絶縁基板と、前記冷却面あるいは加熱面に当接した第
    2絶縁基板と、前記熱電素子対を前記第1絶縁基板と前
    記第2絶縁基板とで挟持した熱電モジュールとを備え、
    前記熱電モジュールは前記第2絶縁基板の面積が前記第
    1絶縁基板の面積よりも大きく延設された延設部を設
    け、該延設部には給電線接合部を配設しており、前記熱
    電モジュールを収納するケースに前記第1絶縁基板が半
    田により接合され、前記第1絶縁基板の給電線接合部と
    前記ケースに配設された端子とが接続されたことを特徴
    とする熱電モジュール。
  3. 【請求項3】 前記延設部には貫通孔を貫設し、前記貫
    通孔を介して前記給電線接合部と前記熱電素子とが接続
    されていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2
    記載の熱電モジュール。
  4. 【請求項4】 前記給電接合部は前記延設部端面外側を
    迂回して前記熱電素子と接続されていることを特徴とす
    る請求項1あるいは請求項2記載の熱電モジュール。
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