JP2007067054A - ベルヌーイチャック - Google Patents

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Abstract

【課題】
吸着保持面3を実質的に拡大させてベルヌーイ効果による吸着保持力を増強させ且つ、吸着保持したワークWのスライドを防止すると共に、共通のベルヌーイチャックを用いてチャック補助部6のみを交換し、形状や口径の異なるワークWに適合させて最適な吸着保持を可能にすることなどを目的としたベルヌーイチャック1を提供する。
【解決手段】
高圧気体の吐出口を設けた吸着保持面3の外周囲に対し、吸着対象となるワークWとほぼ等しい外形で吸着保持面3の外周囲を包囲するガイドリング28と、ガイドリング28の外周囲から突出形成したワーク係止片29で構成したチャック補助部6を着脱可能に装着した。
【選択図】 図5

Description

本発明は、吸着保持面に設けた吐出口から空気や窒素ガスなどの高圧気体を噴射し、この高圧気体を薄板状のワークの表面に沿って高速で流動させ、吸着保持面とワーク表面との間に発生する負圧によるベルヌーイ効果によって、ワークを吸着保持面に非接触状態で吸着保持させるベルヌーイチャックであって、特に手で把持操作する手持ち式のベルヌーイチャックに関するものであり、例えば半導体ウエハなどの薄板状をしたワークの吸着保持に適用することができる。
この種の手持ち式によるベルヌーイチャックとしては、例えば本件発明者らが先に提案した真空吸着とベルヌーイ効果を併用した特許文献1による真空ピンセットがあり、また手持ち式ではないがベルヌーイ効果を利用したベルヌーイチャックの関連技術として、例えば特許文献2乃至7に開示された先行技術などを含む各種の提案が行われている。
特開2005−74606号公報 特公平1−51413号公報 特許第2507587号公報 特開2002−64130号公報 特開2004−140058号公報 特開2004−235622号公報 特開2005−142462号公報
しかしながら、これら特許文献などによる先行技術のベルヌーイチャックの場合には、吸着対象物となるワークに対する吸着保持面が一定であるから、形状や口径が異なるワークに対して最適な状態で吸着保持を行うことが困難であること、また吸着保持面に設けた高圧気体の吐出口の構造や配列が、比較的少ない流量で負圧を容易且つ均一に発生させるのに必ずしも適しておらず、さらには吐出口から噴射する高圧気体の流量が一定であるから、ワークの厚みや重量などに適合させて良好な吸着保持を行うことが困難であった。
そこで本発明では、これら従来技術の課題を解決し得るベルヌーイチャックを提供するものであって、主たる目的の第一は、吐出口を設けた吸着保持面の外周囲にチャック補助部を着脱可能に装着することで、吸着保持面を実質的に拡大させてベルヌーイ効果による吸着保持力を増強させ且つ、吸着保持したワークのスライドを防止すると共に、共通のベルヌーイチャックを用いてチャック補助部のみを交換し、形状や口径の異なるワークに適合させて最適な吸着保持を行うようにした。
また、主たる目的の第二は、吸着保持面に分散配置して複数の流路形成部材を設け、この流路形成部材の吐出口から高圧気体を、時計方向と反時計方向の旋回流としてバランス良く噴射することで、負圧の発生を容易にし且つ少ない流量で均一に負圧を発生させるようにすると共に、吸着時におけるワークの回転を防止したり、吐出口から吐出する高圧気体の方向を均等に設定して、吸着時におけるワークのスライドを軽減するようにした。
さらに、主たる目的の第三は、吸着保持面に設けた吐出口から噴射する高圧気体を、流量の多いものと少ないものとの強弱二様に切替選択できるように、把持操作部に吐出流路の切替構造を設けることで、吸着保持対象となるワークの重量や口径或いは性状などに適合させ、良好な吸着保持を行うようにした。
本発明は、手で把持して気体圧力源に接続した吐出流路の開閉操作を行う把持操作部と、吐出口を設けた吸着保持面を底面側に形成すると共に、吐出口から高圧気体を噴射してベルヌーイ効果で薄板状のワークの吸着保持を行う吸着保持部と、把持操作部と吸着保持部とを連結して吐出流路を接続する流路接続部とを備えたベルヌーイチャックを実施対象とする。
本発明によるベルヌーイチャックは、高圧気体の吐出口を設けた吸着保持面の外周囲に対し、吸着対象となるワークとほぼ等しい外形で吸着保持面の外周囲を包囲するガイドリングと、ガイドリングの外周囲から突出形成したワーク係止片で構成したチャック補助部を着脱可能に装着した。(請求項1)
本発明による他のベルヌーイチャックは、吐出口から高圧気体を旋回流として噴射する複数の流路形成部材を吸着保持部の吸着保持面に埋設状態で装着し、各流路形成部材は外周面に時計方向の螺旋状流動溝を形成した流路形成部材と、外周面に反時計方向の螺旋状流動溝を形成した流路形成部材を混在させ、回転方向が一方へ偏らないように分散配置すると共に、各流路形成部材は外周側へ均等に高圧気体を噴射するように吐出口の向きを設定した。(請求項2)
本発明によるさらに他のベルヌーイチャックは、気体圧力源に接続された高圧気体の吐出流路に対し、流量を大小に切替選択する弁切替構造を把持操作部に設け、吸着保持部の吸着保持面に設けた吐出口から強弱のいずれかによる高圧気体を噴射するようにした。(請求項3)
本発明によるベルヌーイチャックは、上記した請求項1乃至3を組み合わせた形態を採ることも可能であって、請求項1によるベルヌーイチャックの構成に請求項2又は請求項3の構成を付加した形態あるいは、請求項1によるベルヌーイチャックの構成に請求項2及び請求項3の構成を付加した形態にする。(請求項4)
請求項1のベルヌーイチャックによると、吐出口から噴射した高圧気体は分散されることなく引き続きガイドリングに沿って流動され、実質的に吸着保持面が拡大した状態になるるので、ベルヌーイ効果による吸引保持力を増強させることができると共に、ワーク係止片は吸着時にワークがスライドするのを係止し、吸着保持の安定化を図ることができる。
また、このガイドリングは吸着保持する半導体ウエハなどのワークの口径に適合させた外径のものを選択して交換することが可能であるから、ワークの口径に適合させた各種形状及びサイズのウエハ収納容器に対し、チャック補助部を交換するだけで共通のベルヌーイチャックを用いて対応することが可能であり、ガイドリングはウエハ収納容器への挿入案内部材としても機能し、ワーク係止片はワークの浮上案内部材としも機能する。
請求項2のベルヌーイチャックによると、吐出口から高圧気体を旋回流として噴射するので、負圧の発生を容易にすることができ、複数の各流路形成部材から分散状態で高圧気体を噴射すると、少ない流量で均一に負圧を発生させることができ、旋回流の回転が時計方向と反時計方向のものを混在させた状態でバランス良く配置させると、時計方向と反時計方向の旋回流が相殺して吸着時におけるワークの回転を防止することができる。
また、各流路形成部材の吐出口から高圧気体を外周側へ均等に噴射すると、軸心に対して外周側の各部には負圧が均等に作用するので、吸着時におけるワークのスライドを軽減することができ、外周に螺旋状流動溝を設けた各流路形成部材を吸着保持面に埋設状態で装着すると、所望のリード角で所望の深さの螺旋状流動溝を容易に溝加工することができると共に、必要に応じて各流路形成部材を着脱交換することも可能である。
請求項3のベルヌーイチャックによると、吐出口から噴射する高圧気体の流量を増減することによって、吸着保持対象となるワークの厚みや重量などに適合させることができるので、通常は吐出流量を多くしてワークを確実に吸着保持すると共に、軽量であったり極めて薄くて通気性があるワークの場合には、吐出流量を少なくして振動したり飛散することを防止した状態で良好な吸着保持を行うことが可能である。
請求項4のベルヌーイチャックによると、上記した請求項1の発明によって得られる作用効果に加え、その組合せに応じて上記請求項2又は請求項3或いは、上記請求項2及び請求項3の発明で得られる作用効果を併せ持つことが可能である。
本発明のベルヌーイチャックについて、本発明を適用した好適な実施形態を示す添付図面(図1乃至9)に基づいて詳細に説明するが、図示の実施形態は半導体ウエハなどの薄板状のワークWを吸着保持して位置の移し替えを行う際などに用いると好適な、手持ち式のベルヌーイチャック1に適用しており、図1は吸着保持面とは反対の上面側から見た全体斜視図を示し、図2は吸着保持面のある底面側から見た全体斜視図を示す。
ベルヌーイチャック1は、図1及び2で全体構造を示すように手で把持して流路の開閉操作を行う把持操作部2と、底面側に吸着保持面3を形成すると共に、ベルヌーイ効果によって薄板状のワークWの吸着保持を行う吸着保持部4と、把持操作部2と吸着保持部4とを連結して吐出流路を接続する流路接続部5と、吸着保持部4と協働してワークの吸着保持を助勢する吸着保持面3の外周囲に装着したチャック補助部6で構成されている。
把持操作部2は、後方側の把持部2Aと前方側の操作部2Bとで構成され、把持部2Aの外郭を形成する把持用パイプ7内には図3で詳細構造を示すように、2本の吐出用配管8(流量の多い第一の吐出用配管8aと流量の少ない第二の吐出用配管8b)が収容されており、第一の吐出用配管8aは直接に第二の吐出用配管8bはニードル弁9などの流量制御弁を介して、それぞれ2分岐用のY字形コネクタ10に接続されると共に、分岐まえの吐出用配管11は気体圧力源である吐出ポンプ(図示を省略)に接続されている。
また、把持操作部2には前方側の操作部2Bの外郭を形成する操作用パイプ12内に、第一の吐出用配管8aに接続した第一の開閉弁13と第二の吐出用配管8bに接続した第二の開閉弁14を設けると共に、第一及び第二の開閉弁13,14の出力側は、それぞれ2分岐用のY字形コネクタ15のプラグ15aに接続させ、第一の開閉弁13を開弁すると第一の吐出用配管8aに連通し、第二の開閉弁14を開弁すると第二の吐出用配管8bに連通すると、大小いずれかの流量による高圧気体を流路接続部5側へ送出できる。
流路接続部5は、図4で詳細構造を示すように吸着保持部4側に連結させた接続基体16を備え、接続基体16内にはプラグ15aと接続したY字形コネクタ15のジャック15bを内蔵すると共に、ジャック15bから引き出された吐出用配管17には継手部材18を設け、継手部材18を吸着保持部4側にねじ結合して接続させ、継手部材18の軸心に穿設した連通路20を介して、吸着保持部4の吸着保持面3から高圧気体を吐出できるようにしている。
吸着保持部4は、図4及び図5で詳細構造を示すように保持部本体19と、保持部本体19に装着して吸着保持面3から高圧気体を吐出する複数の流路形成部材24,25で構成されているが、保持部本体19の上部側には継手部材18をねじ結合すると共に、軸心には連通路20と連通する連通口21を設け、連通口21から外周方向へ放射状に延在する複数本(図示の実施例では8本)の分岐流路22を設け、各分岐流路22の先端側は吸着保持面3側から穿設した分岐流路22と同数の嵌合溝23に連通させている。
また、各嵌合溝23は図示の実施形態では吸着保持面3に対して、同心円状に沿って45度の間隔で8個所に穿設されており、各嵌合溝23には上端側に高圧気体が流入する空隙が確保される状態で流路形成部材24,25を圧入して装着するが、各流路形成部材24,25は、旋回流を発生させるために図6A,6Bで詳細構造を示すように、円柱状軸の外周面に対して上方から下方側へ螺旋状流動溝を形成するが、流路形成部材24には時計方向に沿った螺旋状流動溝26を、流路形成部材25には反時計方向に沿った螺旋状流動溝27を形成する。
各流路形成部材24,25は、上端側に形成したテーパ面から下り勾配状態で螺旋状流動溝26,27の導入口26a,27aを設け、螺旋状流動溝26,27の吐出口26b,27bは下り勾配状態で下端側の平坦面に円弧状に開口させており、各流動溝26,27を介して矢印方向A1,A2に高圧気体を吐出させるために、円弧状に開口させた吐出口26b,27bの接線方向を外周側に向けると共に、吸着保持する薄板状のワークWを回転させないように、各流路形成部材24,25を所望に組み合わせてバランス良く配列させている。
例えば、図示の実施形態では時計方向に沿った螺旋状流動溝26を形成した流路形成部材24と、反時計方向に沿った螺旋状流動溝27を形成した流路形成部材25を各4個ずつ使用すると共に、これらの流路形成部材24,25は軸心に設けた連通口21に対して点対称の状態で配置するようにしており、これによって高圧気体の吐出方向が時計方向又は反時計方向に偏ることを防止し、吸着保持する薄板状のワークWを回転させないようにしている。
なお、流路形成部材24,25の使用個数や配分比率及び配列については、同様に機能する範囲内で各種の変形を採り得るものであって、流路形成部材24,25は総数が少なくとも3個以上で望ましくは4個以上を使用すると共に、流路形成部材24,25は一方に偏らないような同数又はいずれかが僅かに多い程度の配分比率とし、配列は図示の実施例のような点対称や流路形成部材24,25を交互に配列する形態その他を適宜採用することが可能である。
チャック補助部6は、環状の円板で形成したガイドリング28と、ガイドリング28の外周側に設けた複数のワーク係止片29で構成されているが、ガイドリング28は保持部本体19の外周に設けた環状溝32に対して内周面を着脱可能に装着し、保持部本体19の外周に延在させることによって、吸着保持操作を容易にし且つ吸着保持力を増強するように助勢すると共に、外周に設けたワーク係止片29によって吸着保持した際におけるワークWのスライドを防止するようにしている。
ガイドリング28は、図7で示す実施形態では外周側がウエハ収納容器(コインスタックキャリア又はコインスタックカセット)30の内壁31内に挿入可能な外周面を備え、保持部本体19の環状溝32に対する着脱操作を容易にするために、面板の一部に切込み部33を設けて拡径可能にすると共に、吸着状態が目視できるように透明の板材で形成することが望ましく、例えばポリカーボネート(PC)などの合成樹脂材を用いることが可能である。
また、ワーク係止片29はガイドリング28と別体で形成することも可能であるが、図示の実施形態ではガイドリング28の一部を外周縁部より外側へL字状に突出して形成すると共に、ワーク係止片29の両側に切欠溝34.34を設けて可撓性の向上を図るようにしており、ワーク係止片29の数は少なくとも3個所以上の複数個所に均等に配置することが必要であって、特に図示の実施形態ではウエハ収納容器(コインスタックキャリア)30の切欠部35に適合させて、90度の間隔で4個所に配置させている。
次に、図8は把持操作部2における吐出流路に関する変形例であって、先の実施形態では各Y字形コネクタ10,15の間を2分岐すると共に、2本の吐出用配管8(8a,8b)に対してそれぞれ第一の開閉弁13と第二の開閉弁14を設けているが、この変形例では気体圧力源である吐出ポンプに接続した1本の吐出用配管11に対し、開閉弁36と絞り弁37などによる流量制御弁を直列に配置することによって、吐出用配管17を介して大小いずれかの流量による高圧気体を流路接続部5側へ送出できるようにしている。
すなわち、操作用パイプ12内に開閉弁36と絞り弁37を収容させ、開閉弁36によって吐出用配管11内を流動する高圧気体の流路を開閉すると共に、開閉弁36の開弁時に下流側へ流動する高圧気体に対して、流路と直交状にスライド操作させた絞り弁37の弁体38の連通溝38a,38bによって、流路径を大小二様のいずれかに選択して吐出流量を可変できるようにしている。
次に、図9は吸着保持部4及びチャック補助部6に関する変形例であって、この変形例による吸着保持部4では、保持部本体19の吸着保持面3に対して、軸心に設けた連通口21から4分岐した放射状の分岐流路22を介して、それぞれ2個所に設けた各流路形成部材24,25に吐出流路を連通させており、時計方向に沿った螺旋状流動溝26を形成した流路形成部材24と、反時計方向に沿った螺旋状流動溝27を形成した流路形成部材25とを交互に配設している。
また、チャック補助部6は先の実施形態の場合と同様に、環状の円板で形成したガイドリング39を、底面側に吸着保持面3を形成した保持部本体19の外周に対して、内周側を介して着脱可能に装着すると共に、ガイドリング39の外周側から4個所にワーク係止片40を突出させるようにしているが、この実施形態では面板の一部に切込み部33を設けずに保持部本体19の外周に対し、着脱可能な状態で圧入している。
なお、図示の実施形態によるチャック補助部6では、ガイドリング28,39の形状を円板状に形成しているが、ワークや収納容器の形状又はサイズに適合させて、所望形状をした任意なサイズに設定することが可能であって、必要に応じてガイドリングの外形を円板状以外の方形状その他の形状にする形態を採り、また保持部本体19の外周に対する他の装着手段として、例えばガイドリング39の内周側に段部を設け、この段部を吸着保持面3に重合させてねじ固着することも可能である。
以上のように構成したベルヌーイチャック1は、気体圧力源である吐出ポンプに吐出用配管11を接続し、把持操作部2の把持部2Aを手に持って操作部2Bの開閉弁13と開閉弁14又は開閉弁36と絞り弁37を適宜に操作し、吐出流路の開閉操作を行うことによって、吸着保持部4の吸着保持面3に設けた各流路形成部材24,25の各螺旋状流動溝26,27に、流路接続部5を介して大小いずれかの流量による高圧流体を供給又は供給停止することができる。
そして、高圧流体を供給した状態で半導体フエハなどの薄板状のワークWに対して、吸着保持部4の吸着保持面3及びチャック補助部6のガイドリング28,39を近接させると、各螺旋状流動溝26,27の吐出口26b,27bから螺旋流としてワークW側に噴射した高圧気体は、両者間の間隔で形成された空隙部に沿って外周側へ、円弧状に開口させた吐出口26b,27bの接線方向へ水平状に流動するが、この高圧気体の流動によってベルヌーイ効果を生じて、ワークWを吸着保持面3及び及びガイドリング28,39側へ非接触状態で吸着保持することができる。
すなわち、空隙部に対する高圧気体の流動で流速が増し且つ圧力が低下して負圧状態になると共に、ワークWの反対側の面は大気圧であることによって、ワークWは吸着保持面3及びガイドリング28,39側へ吸引され、この吸引で両者間に形成された空隙部が狭くなって閉塞されようとすると、流動する高圧気体による正圧の反発を受けて空隙部が広くなる方向へ押し戻され、吸引力と反発力とがバランスする位置で安定状態となり、吸着保持面3及び及びガイドリング28,39に対して、非接触状態でワークWを吸着保持することができる。
また、流路形成部材24,25の各螺旋状流動溝26,27を介して、吸着保持面3から高圧気体を旋回流として噴射すると、負圧の発生を容易にすることができ、複数の各流路形成部材24,25から分散状態で高圧気体を噴射すると、少ない流量で均一に負圧を発生させることができ、旋回流の回転が時計方向と反時計方向のものを混在させた状態でバランス良く配置させると、吸着時におけるワークWの回転を防止することができ、吐出口26b,27bから吐出する高圧気体の方向A1,A2を外周側へ均等に、例えば図5及び図9のように外周側の八方又は四方などに噴射すると、吸着時におけるワークWのスライドを軽減することができる。
また、吸着保持面3の外周に延在させてガイドリング28,39を設けると、各流路形成部材24,25から噴射した高圧気体は、分散されることなく引き続きガイドリング28,39に沿って流動され、実質的に吸着保持面3が拡大した状態になるるので、ベルヌーイ効果による吸引保持力を増強させることができると共に、ガイドリング28,39の外周に設けたワーク係止片29,40は吸着時にワークWがスライドするのを係止し、吸着保持の安定化を図ることができ、このガイドリング28,39は吸着保持する半導体ウエハなどのワークWの口径に適合させた外径のものを選択して交換することが可能である。
特に、半導体ウエハなどのワークWは図7で示すようなウエハ収納容器(コインスタックキャリア又はコインスタックカセット)30に収納され、加工処理などを行うために中から1枚ずつ取り出して使用する場合が多く、このウエハ収納容器30はワークWの口径に適合させた各種形状及びサイズのものが用意されているので、チャック補助部6を交換するだけで共通のベルヌーイチャック1を用いて対応することが可能であり、その際にガイドリング28,39はウエハ収納容器30への挿入案内部材としても機能し、ワーク係止片29,40はワークWの浮上案内部材としも機能する。
さらに、ウエハ収納容器30内には半導体ウエハを保護するために保護シートが各半導体ウエハの間に介在されており、半導体ウエハを取り出す際には保護シートも吸着保持して取り出す必要があるので、その際には操作部2Bの第一及び第二の開閉弁13,14又は開閉弁36と絞り弁37を操作して、半導体ウエハに対しては流量の多い吐出流路を、保護シートに対しては流量の少ない吐出流路を選択して良好な吸着保持を行うことが可能である。
すなわち、吸着保持対象となるワークWが保護シートなどのように軽量であったり、極めて薄くて通気性がある場合には、高圧気体の吐出流量が多すぎると振動したり飛散する恐れがあるから、流量の少ない吐出流路を選択して用いることにより、良好な吸着保持を行うことが可能であり、半導体ウエハや保護シート以外の薄板状をした各種のワークWに対しても、厚みや重量などに応じて流路を切り替えて対応することができる。
本発明を適用した実施形態による手持ち式のベルヌーイチャックを、吸着保持面とは反対の上面側から見た全体斜視図で示す。 本発明を適用した実施形態による手持ち式のベルヌーイチャックを、吸着保持面となる底面側から見た斜視図で示す。 図1及び2のベルヌーイチャックを含む吐出流路を配管説明図で示す。 図1及び2のベルヌーイチャックにおける流路接続部と吸着保持部の内部構造を断面図で示す。 図1及び2のベルヌーイチャックにおける吸着保持部とチャック補助部を吸着保持面となる底面側から見た平面図で示す。 図5の吸着保持面に吐出口を開口させた時計方向に沿って螺旋状の流動溝を形成する一方の流路形成部材であって、(a)は上面側から見た斜視図を示し、(b)は底面側から見た斜視図を示す。 図5の吸着保持面に吐出口を開口させた反時計方向に沿って螺旋状の流動溝を形成する他方の流路形成部材であって、(a)は上面側から見た斜視図を示し、(b)は底面側から見た斜視図を示す。 図1及び2のベルヌーイチャックを用いて、ウエハ収納容器内の半導体ウエハを吸着保持する使用状態を斜視図で示す。 図1及び2のベルヌーイチャックの把持操作部における吐出流路に関する変形例を要部側面図で示す。 図1及び2のベルヌーイチャックの吸着保持部及びチャック補助部に関する変形例を底面図で示す。
符号の説明
1 ベルヌーイチャック
2 把持操作部
2A 把持部
2B 操作部
3 吸着保持面
4 吸着保持部
5 流路接続部
6 チャック補助部
7 把持用パイプ
8,17 吐出用配管
9 ニードル弁(流量制御弁)
10,15 Y字形コネクタ
11 吐出用配管
12 操作用パイプ
13,14,36 開閉弁
16 接続基体
18 継手部材
19 保持部本体
20 連通路
21 連通口
22 分岐流路
23 嵌合溝
24,25 流路形成部材
26,27 螺旋状流動溝
28,39 ガイドリング
29,40 ワーク係止片
30 ウエハ収納容器
31 内壁(ウエハ収納容器の)
32 環状溝
33 切込み部
34 切欠溝
35 切欠部
37 絞り弁(流量制御弁)
38 弁体(絞り弁の)

Claims (4)

  1. 手で把持して気体圧力源に接続した吐出流路の開閉操作を行う把持操作部と、吐出口を設けた吸着保持面を底面側に形成すると共に、吐出口から高圧気体を噴射してベルヌーイ効果で薄板状のワークの吸着保持を行う吸着保持部と、把持操作部と吸着保持部とを連結して吐出流路を接続する流路接続部とを備え、高圧気体の吐出口を設けた吸着保持面の外周囲に対し、吸着対象となるワークとほぼ等しい外形で吸着保持面の外周囲を包囲するガイドリングと、ガイドリングの外周囲から突出形成したワーク係止片で構成したチャック補助部を着脱可能に装着したことを特徴とするベルヌーイチャック。
  2. 手で把持して気体圧力源に接続した吐出流路の開閉操作を行う把持操作部と、吐出口を設けた吸着保持面を底面側に形成すると共に、吐出口から高圧気体を噴射してベルヌーイ効果で薄板状のワークの吸着保持を行う吸着保持部と、把持操作部と吸着保持部とを連結して吐出流路を接続する流路接続部とを備え、吐出口から高圧気体を旋回流として噴射する複数の流路形成部材を吸着保持部の吸着保持面に埋設状態で装着し、各流路形成部材は外周面に時計方向の螺旋状流動溝を形成した流路形成部材と、外周面に反時計方向の螺旋状流動溝を形成した流路形成部材を混在させ、回転方向が一方へ偏らないように分散配置すると共に、各流路形成部材は外周側へ均等に高圧気体を噴射するように吐出口の向きを設定したことを特徴とするベルヌーイチャック。
  3. 手で把持して気体圧力源に接続した吐出流路の開閉操作を行う把持操作部と、吐出口を設けた吸着保持面を底面側に形成すると共に、吐出口から高圧気体を噴射してベルヌーイ効果で薄板状のワークの吸着保持を行う吸着保持部と、把持操作部と吸着保持部とを連結して吐出流路を接続する流路接続部とを備え、気体圧力源に接続された高圧気体の吐出流路に対し、流量を大小に切替選択する弁切替構造を把持操作部に設け、吸着保持部の吸着保持面に設けた吐出口から強弱のいずれかによる高圧気体を噴射するようにしたことを特徴とするベルヌーイチャック。
  4. 請求項1によるベルヌーイチャックの構成に請求項2又は請求項3の構成を付加した形態あるいは、請求項1によるベルヌーイチャックの構成に請求項2及び請求項3の構成を付加した形態にすることを特徴とするベルヌーイチャック。
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