JP2007065398A - 背面透過型スクリーン - Google Patents

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Abstract

【課題】 大面積化に対応して画像を鮮明に写し出すことができると共に視野角を広くすることができる背面透過型スクリーンを提供する。
【解決手段】 背面透過型スクリーン100は、複数の空孔を有するラテックスから得られる透明なポリマーフィルム101、及び上記空孔の各々にネマティック液晶の棒状分子102が封入されることによって形成された液晶カプセル103から成る液晶層104と、間に液晶層104を挟持する一対のPETフィルム105a,bと、該一対のPETフィルム105a,bの各々における液晶層104に接しない面側に接着層106a,bを介して配設されたガラス基板107a,bとを備える。ガラス基板107a,bの外表面108a,bには屈折率が高い物質層21及び屈折率が低い物質層22が蒸着により積層されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、背面透過型スクリーンに関し、特に背面投射型テレビ(RPTV)などに用いられる背面透過型スクリーンに関する。
従来より、背面投射型テレビ(RPTV)などに用いられる透過型スクリーンとして、図9に示すようなフレネルレンズシート61とレンチキュラーレンズシート62とを組み合わせたものが用いられている。
レンチキュラーレンズシート62は、図10及び図11に示すように、入射面71側に鉛直方向に配列され、曲面が光軸O上のP1,P2を第1、第2焦点位置とする楕円面となっているレンズ単位要素85と、出射面72側に水平方向に配列された楕円等のレンズ単位要素86とを備える。出射面72のレンズ単位要素86の相互間には凸条73が形成されるとともに、凸条73の端面には光吸収材すなわちブラックストライプ73aが被着される。このブラックストライプ73aは、出射面72に表示されるカラー画像を±θの範囲内の視角で観察するときに、周囲からの光によって画像のコントラストが低下することを防ぐ(例えば、特許文献1参照)。
ここで、透過型スクリーンが背面から投射された光を平行な光束に変換して透過するフレネルレンズ61だけで構成されていると視野角が狭くなってしまうので、鉛直方向に配置したレンチキュラーレンズ62により水平方向に関する視野角を広げている。しかし、レンチキュラーレンズ62を鉛直方向に配置すると、水平方向に関する視野角は広がるものの、鉛直方向に関する視野角は変わらない。そこで、高級機では、レンチキュラーレンズ62を鉛直方向及び水平方向に交差させて配置する方法が採用されているケースもある。
また、背面投射型テレビ(RPTV)などに用いられる透過型スクリーンとして、電圧駆動型の調光素子として知られている曲線的な配列相のネマティック液晶調光体を用いることも考えられる。図12に示すように、ネマティック液晶調光体90は、一層の液晶層94と、間に液晶層94を有する一対の透明導電膜96a,bと、該一対の透明導電膜96a,bの外面に夫々接着された一対のPETフィルム95a,bとからなり、液晶層94は多数の空孔を有し且つラテックスからなる透明なポリマーフィルム91を備え、当該空孔の各々はネマティック液晶の棒状分子92が封入されることによって液晶カプセル93を形成する(例えば、特許文献2参照)。
特許第2702205号公報 特開2004−325497号公報
しかしながら、フレネルレンズ61は、光学設計に基づいてレーザー等で加工された精密金型を用いてアクリル樹脂等を成形することにより形成されるので、初期投資が大きいと共に設計変更に迅速に対応するのが困難であった。さらに、スクリーン画面のサイズが大型になればなるほど、例えば、精密金型をレーザー加工する際の微少な振動による悪影響を受けやすくなり、精密金型を作製することが困難であり、コスト高であった。
加えて、透過型スクリーンは、フレネルレンズ61と、フレネルレンズ61と同じくアクリル樹脂を基体としたレンチキュラーレンズ62とを貼り合わせることにより形成されるが、大型になればなるほど自重による撓みが生じて、最終的に画像歪みが発生していた。ここで、フレネルレンズ61及びレンチキュラーレンズ62の基体として剛性の高いガラスを用れば、透過型スクリーンの自重による撓みを抑制することができるが、フレネルレンズ61及びレンチキュラーレンズ62の透過率、或いは、樹脂との密着力等の観点から、フレネルレンズ61及びレンチキュラーレンズ62の基体としてアクリル樹脂が用いられている。よって、大型の透過型スクリーンは、剛性を向上させるためには、フレネルレンズ61及びレンチキュラーレンズ62をさらにガラスでサンドイッチする必要があった。
また、ネマティック液晶調光体90は、電圧を印可しない状態では散乱型のスクリーンとなるが、調光体としての機能を発現する透明導電膜96a,bが入射光のゲインを低下させている。また、ネマティック液晶調光体90は、散乱型のスクリーンであるので、標準白色(Standard White)を基調としており、背面投射型テレビ(RPTV)などに用いた場合、コントラスト(黒レベル)が不十分となる。
本発明の目的は、大面積化に対応して画像を鮮明に写し出すことができると共に視野角を広くすることができる背面透過型スクリーンを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の背面透過型スクリーンは、複数の空孔を有し且つ当該空孔の各々に液晶材料が封入された液晶層と、間に前記液晶層を挟持する少なくとも一方が透明の一対の樹脂基板と、該一対の樹脂基板の少なくとも一方における前記液晶層に接しない面側に接着層を介して配設されたガラス基板とを備え、透過した光のコントラストを向上する処理が施されていることを特徴とする。
請求項2記載の背面透過型スクリーンは、請求項1記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記ガラス基板は外表面に反射防止処理が施されていることを特徴とする。
請求項3記載の背面透過型スクリーンは、請求項2記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記反射防止処理として、前記ガラス基板の外表面に屈折率が異なる2以上の物質を蒸着により積層することを特徴とする。
請求項4記載の背面透過型スクリーンは、請求項2記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記反射防止処理として、前記ガラス基板の外表面に屈折率が異なる2以上の物質をスパッタリングにより積層することを特徴とする。
請求項5記載の背面透過型スクリーンは、請求項2記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記反射防止処理として、前記ガラス基板の外表面を印刷して着色することを特徴とする。
請求項6記載の背面透過型スクリーンは、請求項2記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記反射防止処理として、前記ガラス基板の外表面をエッチングすることを特徴とする。
請求項7記載の背面透過型スクリーンは、請求項2記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記反射防止処理として、前記ガラス基板の外表面に前記ガラス基板と屈折率が異なる微粒子を所定間隔で形成することを特徴とする。
請求項8記載の背面透過型スクリーンは、請求項1記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記ガラス基板は外表面に光吸収材が被覆されていることを特徴とする。
請求項9記載の背面透過型スクリーンは、請求項8記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記光吸収材は印刷によって被覆されていることを特徴とする。
請求項10記載の背面透過型スクリーンは、請求項8記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記光吸収材はスパッタリングによって被覆されていることを特徴とする。
請求項11記載の背面透過型スクリーンは、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記ガラス基板は色ガラスであることを特徴とする。
請求項12記載の背面透過型スクリーンは、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記液晶材料に二色性染料が分散されることを特徴とする。
請求項13記載の背面透過型スクリーンは、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記液晶層に顔料が分散されることを特徴とする。
請求項14記載の背面透過型スクリーンは、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の背面透過型スクリーンにおいて、前記接着層は着色されることを特徴とする。
請求項1記載の背面透過型スクリーンによれば、複数の空孔を有し且つ空孔の各々に液晶材料が封入された液晶層と、間に液晶層を挟持する少なくとも一方が透明の一対の樹脂基板と、一対の樹脂基板の少なくとも一方における液晶層に接しない面側に接着層を介して配設されたガラス基板とを備え、透過した光のコントラストを向上する処理が施されているので、ゲインを低下させることなく入射光を均等に前方散乱させて透過させることができると共に透過した光のコントラストを向上することができ、もって大面積化に対応して画像を鮮明に写し出すことができると共に視野角を広くすることができる。
請求項2記載の背面透過型スクリーンによれば、ガラス基板は外表面に反射防止処理が施されているので、透過した光のコントラストを向上することができる。
請求項3記載の背面透過型スクリーンによれば、ガラス基板の外表面に屈折率が異なる2以上の物質を蒸着により積層するので、反射防止処理をガラス基板の外表面に容易に施すことができる。
請求項4記載の背面透過型スクリーンによれば、ガラス基板の外表面に屈折率が異なる2以上の物質をスパッタリングにより積層するので、反射防止処理をガラス基板の外表面に容易に施すことができる。
請求項5記載の背面透過型スクリーンによれば、ガラス基板の外表面を印刷して着色するので、反射防止処理をガラス基板の外表面に容易に施すことができる。
請求項6記載の背面透過型スクリーンによれば、ガラス基板の外表面をエッチングするので、反射防止処理をガラス基板の外表面に容易に施すことができる。
請求項7記載の背面透過型スクリーンによれば、ガラス基板の外表面にガラス基板と屈折率が異なる微粒子を所定間隔で形成するので、反射防止処理をガラス基板の外表面に容易に施すことができる。
請求項8記載の背面透過型スクリーンによれば、ガラス基板は外表面に光吸収材が被覆されているので、透過した光のコントラストを向上することができる。
請求項9記載の背面透過型スクリーンによれば、光吸収材は印刷によって被覆されているので、光吸収材をガラス基板の外表面に容易に被覆することができる。
請求項10記載の背面透過型スクリーンによれば、光吸収材はスパッタリングによって被覆されているので、光吸収材をガラス基板の外表面に容易に被覆することができる。
請求項11記載の背面透過型スクリーンによれば、ガラス基板は色ガラスであるので、透過した光のコントラストを向上することができる。
請求項12記載の背面透過型スクリーンによれば、液晶材料に二色性染料が分散されるので、透過した光のコントラストを向上することができる。
請求項13記載の背面透過型スクリーンによれば、液晶層に顔料が分散されるので、透過した光のコントラストを向上することができる。
請求項14記載の背面透過型スクリーンによれば、接着層は着色されるので、透過した光のコントラストを向上することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る背面透過型スクリーンについて図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る背面透過型スクリーンの構成を概略的に示す断面図である。
図1において、背面透過型スクリーン100は、複数の空孔を有するラテックスから得られる透明なポリマーフィルム101、及び上記空孔の各々にネマティック液晶の棒状分子102が封入されることによって形成された液晶カプセル103から成る液晶層104と、間に液晶層104を挟持する一対のPETフィルム105a,bと、該一対のPETフィルム105a,bの各々における液晶層104に接しない面側にポリビニルブチラール(PVB)等の接着層106a,bを介して配設されたガラス基板107a,bとを備える。背面透過型スクリーン100を透過した光のコントラスト(黒レベル)を向上する反射防止(AR(anti-reflection))処理として、図2に示すように、ガラス基板107a,bの外表面108a,bに屈折率が高い物質層21及び屈折率が低い物質層22を蒸着により積層する。
そして、この背面透過型スクリーン100において、ネマティック液晶は、その複屈折率Δnが0.12以上であり、また、液晶カプセル103の真球換算直径D1及びネマティック液晶の複屈折率Δnの積は0.24μm≦D1*Δn≦0.32μmの範囲にある。具体的には、複屈折率Δnが0.16の場合、真球換算直径D1は1.5μm〜2.0μmの間に設定されるのに対し、複屈折率Δnが0.12の場合、真球換算直径D1は2.0μm〜2.7μmの間に設定される。
なお、液晶層104における液晶カプセル103は、エマルジョンの状態ではカプセル状だが、フィルム化した段階では、独立したカプセル状ではなく、スポンジ形状の連続体として存在する場合もある。しかし、液晶微粒子はスポンジ形状の連続体として存在しても、カプセル状で存在する場合と光学的な効果に差異はない。よって、便宜上「真球換算直径D1」と表現している。
背面透過型スクリーン100は、ガラス基板107a,bによって支持されているので、スクリーンの剛性を向上させて撓みや歪みを減少させることができ、もって大面積化にも対応することができる。
また、背面透過型スクリーン100は、ネマティック液晶の棒状分子102が液晶カプセル103の壁の曲面に沿って整列しているので、入射光Aは、液晶カプセル103及びポリマーフィルム101の屈折率の違いによって境界層において界面散乱する。しかし、ネマティック液晶の棒状分子102内を多重反射して前方に進行しながら散乱するので、後方散乱Bよりも前方散乱Cを多くすることができ、もって入射光Aの利用効率を高くして、明るい画像表示を得ることができる。また、入射光Aは球状の液晶カプセル103により全方向に関して均等に散乱されるので、レンチキュラーレンズシート62などを使用しなくても、視野角の広い画像が得られる。即ち、背面透過型スクリーン100は、ネマティック液晶の棒状分子102が封入されることによって形成された液晶カプセル103がポリマーフィルム101に分散されているので、光の利用効率を高くして明るい画像表示を得ることができると共に視野角を広くすることができる。
さらに、ネマティック液晶の棒状分子102が封入されることによって形成された液晶カプセル103がポリマーフィルム101に分散する技術は確立されているので、ポリマーフィルム101の厚さを数μm〜数十μm以下としても十分な前方散乱性(スクリーン特性)が得られる。
なお、液晶カプセル103の代わりに可視光(380〜780nm)を散乱する微粒子(1〜10μm程度)をポリマーフィルム101に分散させた場合、ポリマーフィルム101におけるマトリックスポリマーと微粒子との界面散乱によって入射光Aは後方散乱Bする。よって、可視光を散乱する微粒子を用いたスクリーンを背面透過型スクリーンとして使用すると、入射光Aの利用効率が低下して明るい画像表示を得ることができない。
次に、背面透過型スクリーン100の製造方法について説明する。
まず、ポリマーフィルム101用ラテックスとネマティック液晶を含むエマルジョンを作製する。ネマティック液晶と水性相とを混合してエマルジョンを作製し、該作製されたエマルジョンをラテックスに添加するか、又は、ネマティック液晶をラテックスに直接添加し、必要によって水性相を加え、ミキサーで混合してエマルジョンを作製する。このとき、安定した液晶粒子を形成するために、エマルジョンに界面活性剤を添加することが好ましい。また、ネマティック液晶と水性相又はラテックスとの混合は、ブレンダー、コロイドミル等のミキサーで行う。このミキサーの回転数によって液晶カプセル103の真球換算直径D1を所望の値に制御することができ、このとき、真球換算直径D1は2.0μmに設定されるが、真球換算直径D1が2.0μmの場合、ネマティック液晶の複屈折率Δnは0.12〜0.16の値が好ましい。
さらに、作製されたエマルジョン中のラテックスを架橋するため架橋剤を添加して媒体を形成する。当該架橋剤の分量は、ラテックスの固形分量に対応して、この固形分量相当のラテックスの全てを架橋可能な分量に設定される。
そして、形成された媒体をナイフブレード又は他の適当な手段によってPETフィルム105a上に塗布し、塗布された媒体を乾燥させることによって架橋剤によるラテックスの架橋を進行させて液晶層104を形成する。
次いで、形成された液晶層104にPETフィルム105bを貼り合わせ、さらに、ポリビニルブチラール(PVB)等の接着層106a,bを介してガラス基板107a,bを貼り合わせる。
本実施の形態に係る背面透過型スクリーン100によれば、複数の空孔を有するラテックスから得られる透明なポリマーフィルム101、及び上記空孔の各々にネマティック液晶の棒状分子102が封入されることによって形成された液晶カプセル103から成る液晶層104と、間に液晶層104を挟持する一対のPETフィルム105a,bと、該一対のPETフィルム105a,bの各々における液晶層104に接しない面側に接着層106a,bを介して配設されたガラス基板107a,bとを備え、背面透過型スクリーン100を透過した光のコントラスト(黒レベル)を向上するAR(anti-reflection)処理として、ガラス基板107a,bの外表面108a,bに屈折率が高い物質層21及び屈折率が低い物質層22を蒸着により積層するので、入射光Aを均等に前方散乱Cさせて透過させることができると共に透過した光のコントラスト(黒レベル)を向上することができ、もって大面積化に対応して画像を鮮明に写し出すことができると共に視野角を広くすることができる。
本実施の形態に係る背面透過型スクリーン100によれば、従来のネマティック液晶調光体90と異なり、透明導電膜96a,bが設けられていないので、入射光Aが背面透過型スクリーン100を透過する際にゲインが低下するのを防止することができる。
本実施の形態では、2枚のガラス基板107a,bが配設されているが、これに限定されるものではなく、図5に示すように、少なくとも1枚のガラス基板107aが光の出射側に配設されていればよい。
本実施の形態では、AR(anti-reflection)処理として、ガラス基板107a,bの外表面108a,bに屈折率が高い物質層21及び屈折率が低い物質層22を蒸着により積層しているが、これに限定されるものではなく、物質層21及び物質層22をスパッタリングにより積層してもよく、ガラス基板107a,bの外表面108a,bを印刷して着色してもよく、ガラス基板107a,bの外表面108a,bをエッチングしてもよく(図3)、ガラス基板107a,bの外表面108a,bにガラス基板107a,bと屈折率が異なる微粒子41を所定間隔で形成してもよい(図4)。
本実施の形態では、ガラス基板107a,bの外表面108a,bには物質層21,22の2層構造が形成されているが、これに限定されるものではなく、1層〜多層構造が形成されていてもよい。
本実施の形態では、AR(anti-reflection)処理により背面透過型スクリーン100を透過した光のコントラスト(黒レベル)を向上しているが、これに限定されるものではなく、ガラス基板107a,bの外表面108a,bに印刷又はスパッタリングにより光吸収材としてのブラックストライプを被覆してもよく、ガラス基板107a,bを色ガラスとしてもよく、ネマティック液晶の棒状分子102が封入されることによって形成された液晶カプセル103に二色性染料を分散してもよく、液晶層104に顔料を分散してもよく、接着層106a,bを着色してもよい。
なお、液晶カプセル103に分散される二色性染料として、メロシアニン系、スチリル系、アゾメチン系、アゾ系、アントラキノン系、テトラジン系のもの等を用いることができる。
また、液晶層104に分散させる顔料としては、無機材料及び有機材料の種類を問わず使用することができ、染料のように液晶層104に溶解させる必要がないので、固体及び液体といった顔料の状態を問わず使用することができる。例えば、グンジョウ、カドミウムエロー、ベンガラ、クロムエロー、鉛白、チタン白、カーボンブラック等の天然または合成無機顔料、あるいはアゾ系、トリフェニルメタン系、キノリン系、アントラキノン系、フタロシアニン系などの有機顔料を用いることができる。また、この顔料は、液晶カプセル103に影響を及ぼさないものであれば、その大きさ及び形状に特に制限はないが、中でも真球換算直径で1μm以下のものが好ましい。また、使用される顔料の濃度は、特に限定されるものではないが、中でも0.01〜10wt%の範囲が好ましい。また、顔料を液晶層104に分散させる際には、必要に応じて界面活性剤などの分散安定剤を用いてもよい。
また、接着層106a,bを着色する場合は、ビニル系樹脂、可塑剤、及び顔料を含有する混合物を溶融する。ここで、ビニル系樹脂としては、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルコール誘導体、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体等が用いられる。可塑剤としては、上記ビニル系樹脂と相溶性に富むジオクチルフタレート、ジベンジルフタレート等のフタル酸エステル類等が用いられる。顔料としては、プラステック用として使用できるものであれば特に限定されず、例えばアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ペリレン系、ペリノン系、ジオキサジン系、アンスラキノ系、イソインドリノ系等の有機顔料や、酸化物、水酸化物、硫化物、クロム酸、硫酸塩、炭酸塩、珪酸塩、燐酸塩、砒酸塩、フェロシアン化物、炭素、金属粉等の無機顔料を使用することができる。
液晶ZLI−1840(メルク社製、Δn=0.143)に界面活性剤IGEPAL CO−610(GAF社製)を0.5wt%添加し、液晶比率が0.62となるように、ラテックス粒子40wt%を含むNeores R−967(ゼネカ社製)を添加し、ホモジナイザーを用いて1000rpmで10分間攪拌して、エマルジョンを得た。次いで、該エマルジョンをゆっくり混ぜながら架橋剤CX−100(ゼネカ社製)を3wt%添加した。
架橋剤が添加されたエマルジョンを、ドクターブレードを用いてPETフィルム上に塗布し、乾燥した後、もう1枚のPETフィルムと貼り合わせて、複数の空孔を有し且つ該空孔の各々に液晶材料が封入された液晶層を得た。
その液晶層の厚みは20μm、液晶の封入される空孔の真球換算直径D1は2.0μmであり、D1*Δn=0.286であった。
該液晶層をポリビニルブチラール(PVB:積水化学社製など)の中間膜(接着層)で挟持し、さらにその両外側に3mmのソーダライムガラス基板を配置して、100℃でPVBを溶解し、冷却して、いわゆる、合わせガラス処理を施し、透過型スクリーンを得た。
この透過型スクリーンを瞬間マルチ測光システムMCPD−100(28C)(大塚電子社製)を用いて平行光透過率(拡散成分を除いた透過率)を測定し、図6に点線で示した。
図6より、透過型スクリーン(点線)は、特定の波長領域で透過率が急激に変化することなく、可視光の波長領域全域に亘って透過率の変化が2%以内に抑えられていることが分かる。このことは、入射された映像の色を忠実に再現し、透過型スクリーンとして好適であることを意味する。
図7は、透過型スクリーンに垂直に入射した光の散乱を説明する図であり、出射側の法線方向に対して±50°における透過率を法線方向を0°として相対値で示す。
図7より、入射光が広い範囲に散乱透過していることを確認することができる。これは
透過型スクリーンをリアプロジェクター等に用いた場合、法線方向を中心として広い範囲に画像が見えること、即ち視野角が広いことを意味する。
なお、図6における実線は、該スクリーンに投影される映像のコントラスト(黒レベル)を向上するため、予め、該スクリーンにおける出射側のガラス表面に、黒さを増しつつ表面反射を防ぐ処理(AR処理)を施した透過型スクリーン(Glass/NiCrFe(4.4nm)/TiO(40.5nm)/NiCrFe(9.2nm)/TiO(35.9nm)/SiO(67.1nm))の平行光透過率を示す。
本AR処理を施すことで、可視光の波長領域全域に亘り透過率が低下している。これは、より黒レベルが向上したことを意味し、また、透過率の変化率も少なくなっているので、投影された映像の色再現がより向上したことを示す。また、反射率は通常のガラス表面の反射率に比べて低く抑えられ(可視全域で約4%)、AR効果が認められた。なお、ガラス単板上にAR処理した場合の光学特性を図8に示すが、(1)は膜面における反射率を示し、(2)はガラス面における反射率を示し、(3)は透過率を示す。
本実施例では、AR処理としてスパッタ法にてガラス表面に薄膜形成を施したが、これに限定されるものではなく、真空蒸着や他の方法でも同様の効果が得られる。
また、AR処理としては、本実施例のように薄膜形成を施す場合だけでなく、印刷法等によっても可能であり、微粒子をコーティングしたりエッチングしたりすることによって、ガラス表面に微小な凹凸を形成しても同様のAR効果が得られる。
また、コントラスト(黒レベル)を向上する別の方法として、該スクリーンの出射側のガラスに色付きガラス、例えば、LEGART(登録商標)やGALAXSEE等のプライバシーガラス(日本板硝子社製)を使用しても同様の効果を得られる。
また、コントラスト(黒レベル)を向上する別の方法として、上記ラテックスに顔料を分散したり、液晶材料に二色性染料を添加することによって液晶層そのものを着色する方法や、予め着色された中間膜(積水化学社製)等を用いる方法等があるが、これらによっても同様の効果が得られる。
また、本実施例では、液晶層を挟持するガラスの出射側のみにコントラスト(黒レベル)向上の処理を施したが、入射側に同様の処理を施してもよい。
本実施の形態に係る背面透過型スクリーンの構成を概略的に示す断面図である。 図1におけるガラス基板の外表面に施された反射防止処理を説明する図である。 図2のガラス基板の外表面に施された反射防止処理の変形例を説明する図である。 図2のガラス基板の外表面に施された反射防止処理の他の変形例を説明する図である。 図1の背面透過型スクリーンの変形例の構成を概略的に示す断面図である。 光の波長と平行光透過率との関係を示す図であり、点線は透過型スクリーンの平行光透過率を示し、実線はAR処理が施された透過型スクリーンの平行光透過率を示す。 透過型スクリーンに垂直に入射した光の散乱を説明する図であり、出射側の法線方向に対して±50°における透過率を法線方向を0°として相対値で示す。 ガラス単板上にAR処理した場合の光学特性を示す図である。 従来の透過型スクリーンの構成を概略的に示す断面図である。 図6におけるレンチキュラーレンズの構成を概略的に示す斜視図である。 図6におけるレンチキュラーレンズの構成を概略的に示す要部断面図である。 従来のネマティック液晶調光体の構成を概略的に示す断面図である。
符号の説明
100 背面透過型スクリーン
101 ポリマーフィルム
102 棒状分子
103 液晶カプセル
104 液晶層
105a,b PETフィルム
106a,b 接着層
107a,b ガラス基板
108a,b 外表面

Claims (14)

  1. 複数の空孔を有し且つ当該空孔の各々に液晶材料が封入された液晶層と、間に前記液晶層を挟持する少なくとも一方が透明の一対の樹脂基板と、該一対の樹脂基板の少なくとも一方における前記液晶層に接しない面側に接着層を介して配設されたガラス基板とを備え、透過した光のコントラストを向上する処理が施されていることを特徴とする背面透過型スクリーン。
  2. 前記ガラス基板は外表面に反射防止処理が施されていることを特徴とする請求項1記載の背面透過型スクリーン。
  3. 前記反射防止処理として、前記ガラス基板の外表面に屈折率が異なる2以上の物質を蒸着により積層することを特徴とする請求項2記載の背面透過型スクリーン。
  4. 前記反射防止処理として、前記ガラス基板の外表面に屈折率が異なる2以上の物質をスパッタリングにより積層することを特徴とする請求項2記載の背面透過型スクリーン。
  5. 前記反射防止処理として、前記ガラス基板の外表面を印刷して着色することを特徴とする請求項2記載の背面透過型スクリーン。
  6. 前記反射防止処理として、前記ガラス基板の外表面をエッチングすることを特徴とする請求項2記載の背面透過型スクリーン。
  7. 前記反射防止処理として、前記ガラス基板の外表面に前記ガラス基板と屈折率が異なる微粒子を所定間隔で形成することを特徴とする請求項2記載の背面透過型スクリーン。
  8. 前記ガラス基板は外表面に光吸収材が被覆されていることを特徴とする請求項1記載の背面透過型スクリーン。
  9. 前記光吸収材は印刷によって被覆されていることを特徴とする請求項8記載の背面透過型スクリーン。
  10. 前記光吸収材はスパッタリングによって被覆されていることを特徴とする請求項8記載の背面透過型スクリーン。
  11. 前記ガラス基板は色ガラスであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の背面透過型スクリーン。
  12. 前記液晶材料に二色性染料が分散されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の背面透過型スクリーン。
  13. 前記液晶層に顔料が分散されることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の背面透過型スクリーン。
  14. 前記接着層は着色されることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の背面透過型スクリーン。
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