JP2007064567A - 暖房装置 - Google Patents

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JP2007064567A JP2005252875A JP2005252875A JP2007064567A JP 2007064567 A JP2007064567 A JP 2007064567A JP 2005252875 A JP2005252875 A JP 2005252875A JP 2005252875 A JP2005252875 A JP 2005252875A JP 2007064567 A JP2007064567 A JP 2007064567A
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Abstract

【課題】 循環風路の入口を開閉するダンパを備えた暖房装置において、ダンパ位置の異常を検知する。
【解決手段】 ファンを備えた暖房換気扇1であって、ファンが生成した空気流を流す循環風路23と、循環風路の入口23aを開閉するダンパ25と、循環風路23中に設けられ、内部を通過する空気を加熱するためのヒータ26と、ダンパ25が、循環風路23の入口を開けた状態と閉じた状態との中間の状態にあるとき、ヒータ26を通過する空気流の速度が速くなる位置の近傍に配置された第1第1サーミスタ27aと、ヒータ26を通過する空気流の速度が遅くなる位置の近傍に配置された第2サーミスタ27bと、第1第1サーミスタ27a、27bの出力に基づいて、ダンバ25位置異常を検知するダンパ位置異常検知手段とを備える。
【選択図】 図9

Description

本発明は、暖房装置に関し、特に暖房装置内のダンパ位置の異常を検知する技術に関する。
浴室天井などに取り付けられて、室内へ温風を供給するまたは換気を行う浴室換気乾燥機が、特許文献1に記載されている。この浴室換気乾燥機は、浴室内への空気を循環させるか、あるいは外部へ排気させるかを、ダンパを用いて切り替えている。
特開平7−1717299号公報
ところで、ダンパの異物噛み込みや、ダンパを駆動するモータの不具合などにより、排気風路及び循環風路の両方に空気が流れ込むような位置でダンパが停止してしまうことがある。この状態のまま運転を継続すると、特に暖房運転の際に問題となる可能性がある。すなわち、暖房運転の際に循環風路へ流れ込む空気流の風量が減少し、吹出口から所望の風量が得られなくなり、暖房効率が低下してしまう。また、ヒータの場所により、ヒータを通過する空気の風量にムラが生じると、ヒータの一部分(風量の少ない部分)で空気との熱交換が行なわれないため、ヒータ温度が異常上昇するといった問題がある。
本発明の目的は、内部にヒータが設けられた風路を開閉するダンパを備えた暖房装置において、ダンパ位置の異常を検知することである。
本発明の一実施態様に従う暖房装置は、吸込口及び2つの吹出口が形成された本体と、前記本体内に設けられ、前記吸込口から空気を吸引し、各吹出口から空気を吹出すファンと、前記ファンから吹出された空気を、前記吹出口のそれぞれに連通する風路のいずれかに導くように移動可能に上記本体内に設けられたダンパと、前記ダンパ下流で、かつ前記いずれかの風路の内部に設けられ、空気を加熱するヒータと、前記ヒータの近傍に、前記ヒータを挟んで相対向するように設けられた第1及び第2温度センサと、前記ダンパを前記風路が択一的に選択されるように切替える制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第1及び第2温度センサで検知する温度の差が所定値以上で装置の異常と判定するよう構成するとともに、前記ダンパが各風路の切替位置の中間にある時に前記温度差が所定値以上となるような空気流を作り出すよう構成されている。
これにより、ダンパ位置が本来の正常動作のときとは異なる中間の異常位置にある場合は積極的に空気流がヒータの一側に集中して流れるように構成しているため、高価なセンサや信頼性の高い部品を用いることなく、ヒータ近傍で相対向する位置の温度を計測するという極めて簡単な構成で、確実にダンパ位置が本来の位置にないことを検知できる。
さらに好適な実施形態では、ダンパは吸込口側の基端が枢支され、吹出口側の端部が自由端となるように構成され、ヒータが設けられる風路はファンから吹出口に向け屈曲して形成されているとともに、ヒータは風路の屈曲部近傍の下流に設けられ、第1温度センサが断面視で風路の内周側に設けられ、第2温度センサが風路の外周側に設けられている。
これにより、ダンパが中間位置で停止した場合に、ファンから吹出された空気は、第2温度センサ側への流れが抑制される一方、積極的に第1温度センサ側に向けられる。したがって第2温度センサ近傍ではヒータと空気との熱交換が鈍化するためヒータ表面温度が上昇し、反対に第1温度センサ近傍ではヒータと空気との熱交換が促進されるためヒータ表面温度が低下し、ヒータ表面温度にムラが発生する。この温度ムラを両温度センサが検知した温度の差として検知し、ダンパが中間位置にあることを的確に判定できる。
また、ヒータが設けられる風路はファンから吹出口に向け屈曲して形成されているため、ダンパが当該風路を完全に開放している正常位置にある場合には、ファンから吹出された空気は屈曲率の小さい外周側で流速が大きくなる。
さらに好適な実施形態では、ダンパは、略扇形の一対の側面板と、側面板の弧に沿って湾曲した正面板とから構成され、ダンパが中間位置で停止した場合には、正面板の作用によって空気が第1温度センサに志向するように構成されている。
これにより、正面板に衝突した空気は円弧面にガイドされながら第1温度センサ側へ流れるようになる一方で、第2温度センサ側への流れは一層抑制されるようになるため、第2温度センサ近傍の空気とヒータの熱交換が鈍化し、第2温度センサは高温を示すことになる。よって、本形態に基づけば異常状態を一層確実に判定することができるため、空気の流れという複雑なものに大きく左右される温度差による判定であっても、確実かつ早期に、ダンパが中間位置にあることを簡単な構成で検知できる。
さらに好適な実施形態では、ダンパは、ヒータが設けられた風路を開放した正常位置で略扇形の下端面が水平もしくは水平より下方の位置となるように設けられている。
これにより、ヒータが設けられた風路を略開放したような位置で停止した場合は、最もヒータの対向部で温度差が生じにくい構造となり判定が困難になる。しかし、ダンパの正常位置を略扇形の下端面が水平もしくは水平より下方となるような位置とすることで、このような異常状態であっても正面板に衝突した空気は円弧面にガイドされながら第1温度センサ側へ積極的に空気が流れるようになる一方で、第2温度センサ側への流れは抑制されるように作用する。したがって、温度差で検知することが難しい位置での停止でも確実に、かつ早期に異常を検知できる。
さらに好適な実施形態では、第2温度センサが第1温度センサに対して所定値以上の高温となっている温度差の時のみ異常と判断するように構成されている。
これにより、正常時に誤って温度差異常として誤判定されることがないようにしたものである。すなわち、空気の流れは複雑であるため、ヒータの熱交換量は場所によってムラを生じ易いが、このムラが生じると正常時でも異常と誤判定する恐れがある。このムラを防止して正常時は常にヒータと空気との熱交換量がヒータ全体で均一となるよう空気を当てることは極めて困難なことである。そこで、本形態によっては正常時にも積極的に温度ムラを安定した位置に作り出し、この微小な温度差を異常と判定することがないようにする一方で、異常時には、その温度ムラの分布を逆転させこれを異常と判定できるように工夫したものである。すなわち、ダンパの構造、第1温度センサと第2温度センサの位置を工夫することで、正常時は第2温度センサ側への空気流が多くなるようにすることで第1温度センサ側のヒータ表面温度が高くなるよう安定させ、この状態を異常とは判定しない。一方、ダンパ位置の異常が生じた場合は、反対に第2温度センサ側が第1温度センサ側より高くなるように安定させ、これを異常と判定することで、温度差をみるという簡単な方法でも誤判定なく的確に異常検知できるようにしたものである。
さらに好適な実施形態では、ヒータに対してヒータが設けられた風路の入口を吸込口側にオフセットさせて設けるととともに、該入口とヒータまでを繋ぐ風路壁を前記第2温度センサに空気が流れやすいように志向する傾斜面として構成した。
これにより、正常時は一層第2温度センサ側に空気が流れるようになるため、常に第2温度センサ側のヒータは熱交換量が多くなり、第1温度センサより検知温度を低く抑えることができる。よって、誤って正常状態に第2温度センサ側に温度が高くなって異常と判定してしまう恐れを防止できる。
さらに好適な実施形態として、制御手段は、ダンパが中間位置で停止した場合に、ヒータの運転を停止させることとした。
これにより、ヒータ周辺の過熱を防止することができる。
さらに好適な実施形態として、制御手段は、ヒータの運転を停止した後、ダンパを正常位置に移動させ、再度ヒータの運転を開始させるよう制御するとともに、再度ダンパが中間位置で停止した場合に、暖房装置の運転を中止することとした。
以下、本発明の一実施形態に係る暖房換気扇について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る暖房換気扇1を浴室8に取り付けたときの浴室暖房換気システムの構成を示す図である。暖房換気扇1は、浴室8内の暖房または換気を行う空調装置である。
同図に示すように、浴槽9を備えた浴室8の天井に暖房換気扇1が取り付けられている。そして、脱衣室7の壁面に暖房換気扇1のリモコン3が取り付けられている。暖房換気扇1は、リモコン3が受け付けた操作に従って、運転(換気、暖房)及び停止の動作を行う。
図2は、リモコン3の一例を示す。
リモコン3は、表面の操作部30に停止ボタン31と、換気ボタン32と、暖房ボタン33とを備える。換気ボタン32が押されると、暖房換気扇1は浴室8内の空気を屋外へ排出する換気運転を行う。換気運転には、連続運転とタイマー運転とがあり、換気ボタン32が押されるたびに切り替わる。暖房ボタン33が押されると、暖房換気扇1は浴室8内の空気を加熱する暖房運転を行う。
図3に暖房換気扇1の外観を示す。同図(a)は暖房換気扇1の背面側斜視図であり、同図(b)は暖房換気扇1の正面側斜視図である。
暖房換気扇1は、正面側のグリル11と、背面及び側面を覆うケース12とを備えている。
図3(a)に示すように、ケース12の側面には、換気時に空気を排出するための排気ダクト13が設けられている。さらに、ケース12の背面の開口部には、ケース12内部に収容されているファンを回転させるためのファンモータ14が露出している。
さらに、同図(b)に示すように、グリル11には、浴室内の空気を吸い込む吸込口15と、暖房運転の際に加熱した空気を吹き出す吹出口16とが設けられている。
図4に、グリル11を取り外した暖房換気扇1の正面図を示す。
ケース12内部には、ファンモータ14により回転させられるファン21と、暖房運転時に空気を加熱するヒータ26とが内蔵されている。ファン21は吸込口15の上部に、ヒータ26は吹出口16の上部に配置されている。ファン21が回転すると浴室内の空気が吸込口15から吸い込まれる。暖房運転の際には、ファン21で吸い込まれた空気がヒータ26を通過して紙面奥から手前へ吹き出してくる。
ヒータ26は、後述する循環風路24内で、循環風路24の断面領域のほぼ全域を覆うように、平面的な広がりをもって配置されている。ヒータ26は、本実施形態では、循環風路24の出口24b近辺に設けられている。
ヒータ26は、5つのPTCヒータ261〜265からなる。各PTCヒータ261〜265はそれぞれ独立に通電、発熱し、通過する空気と熱交換を行なうことで空気を加熱する。
また、ヒータ26の周囲には、ヒータ26周辺の空気の温度を計測するサーミスタ27が取り付けられている。図4の例では、第1サーミスタ27aがファン21に最も近いPTCヒータ265の隣に、第2サーミスタ27bがファン21から最も遠いPTCヒータ261の隣に、ヒータ26を挟んで対向する位置に配置されている。これは、後述するように、ダンパが異常位置にある際にヒータ26を通過する空気の風量が最も大きい部分(PTCヒータ265近傍)と最も小さい部分(PTCヒータ261近傍)の近傍にそれぞれ取り付けられている。
次に、図5に、暖房換気扇1のA−Aの概略断面図を示す。図5(a)は、換気運転を行う際の断面図であり、(b)は暖房運転を行う際の断面図である。
ケース12で囲われた暖房換気扇1の内部空間には、前述のファン21及びヒータ26の他に、ファン21から送り出される空気流が流れ込む内部風路22と、内部風路22の下流に設けられ、排気ダクト13へ空気を排出するための排気風路23と、内部風路22の下流に設けられ、吹出口16へ空気を排出するための循環風路24と、排気風路23及び循環風路24の入口23a,24aを開閉し、排気風路23へ空気を排出させるか、または循環風路24へ空気を排出させるかの切り替えを行うダンパ25と、暖房換気扇1の運転制御及びダンパ25の切り替え及びダンパ25の位置異常の検知を行う制御部28とを備える。循環風路24は、循環風路24の入口24aからヒータ26の側部へ傾斜する風路壁241にて形成されており、入口24aはヒータ26に対して吸込口15側へオフセットされて形成されている。
ファン21は、吸込口15から浴室内の空気を吸引し、空気流を生成して内部風路22へ送り込む。
ここで、図6にダンパ25の構成を示す。
ダンパ25は、略扇形の同一形状の2枚の側面板251、251と、側面板251,251の間に設けられた矩形の正面板252とを有する。正面板252は、側面板251,251の扇形の弧に沿って湾曲している。側面板251,251の扇形の要の位置には回転軸25aが設けられている。そして、ダンパ25は、回転軸25aを中心として、内部風路22内で揺動可能に取り付けられている。すなわち、ダンパ25は、正面板252が循環風路入口24aを塞ぐ位置(図5(a)の場合)と、排気風路入口23aを塞ぐ位置(図5(b)の場合)との間で揺動可能である。
再び図5を参照すると、上記構成を備えたダンパ25が、ファン21の下流側で、扇形の弧をさらに下流に向け、回転軸25aを中心に回動可能に取り付けられている。そして、図5(a)に示す換気運転の際は、ダンパ25は、正面板252が循環風路24の入口24aを塞ぎ、排気風路入口23aを開放する位置にある。従って、ファン21により生成され、内部風路22に流れ込んだ空気は、排気風路23を介して排気ダクト13から排出される。
一方、図5(b)に示す暖房運転の際は、ダンパ25が排気風路23側に位置する。つまり、このとき、ダンパ25は、正面板252が排気風路入口23aを塞ぎ、循環風路入口24aを開放する位置にある。さらにこのとき、ダンパ25の略扇形の側面板251の下端面251aは、水平もしくは水平より扇形の弦側がやや下がった位置となる。従って、ファン21により生成され、内部風路22に流れ込んだ空気は、内部風路22から循環風路24へ向かって屈曲するように流れ込み、ヒータ26を通過して吹出口16から浴室内へ排出される。
ここで、図5(b)に示すように、暖房運転時には排気風路入口23aが完全に塞がれて、ファン21から送り込まれるすべての空気が循環風路24へ流入する。
内部風路22から循環風路24にかけて屈曲しているため、空気流は曲率の小さい外周側で流速が速くなる。したがって、ヒータ26は外周側で空気流との熱交換が促進され、外周側に取り付けられた第2サーミスタ27bの方が、内周側の第1サーミスタ27aよりも低い温度を検知することになる。空気は風路壁241に沿って第2サーミスタ27b側へ導かれるため、この傾向はさらに顕著になる。
そこで、制御部28が行う暖房運転時の運転制御の例を示す。
制御部28は、例えば、図7に示すように、リモコン3及び第1及び第2サーミスタ27からの入力を受け付け、ファンモータ14,ダンパ25を回動させるダンパモータ19及びヒータ26に対する指令を行うように構成されている。そして、制御部28は、例えば、プロセッサ及びメモリにより構成され、所定のプログラムを実行することにより、図8に示すような制御を行う。
まず、本実施形態では、制御部28は、PTCヒータ261〜265を二つの群に分けて制御する。すなわち、PTCヒータ261,264,265をPTCヒータ群1とし、PTCヒータ262,263をPTCヒータ群2とする。
図8に示すように、暖房運転が開始されると、PTCヒータ群1、PTCヒータ群2及びファン21のすべてに通電され、これらがオン状態になる。これにより、すべてのPTCヒータ261〜265が加熱されるとともに、ファン21が回転する。このとき、暖房換気扇1により温風が生成されて、浴室内に温風が流れ込む。
暖房運転を行っている間、制御部28は、サーミスタ27の出力に基づいてヒータ26周辺の温度を監視する。図5(b)に示すように、ダンパ25が排気風路入口23aを塞ぎ、循環風路入口24aが完全に開放されている正常時には、上述の通り第2サーミスタ27b近傍の風量が第1サーミスタ27a近傍より多くなる。したがって第2サーミスタ27bが検知する温度は、第1サーミスタ27aより低い値を示しながら推移する。そして、いずれか一方または双方が所定の温度になると、制御部28は、PTCヒータ群1の通電を停止する。つまり、PTCヒータ261,264,265の電源がオフになり、PTCヒータ262,263だけ電源オンの状態となる。
こうなると、第1サーミスタ27a及び27bが検知するヒータ26周辺の温度は一時低下する。しかし、浴室内の温度が上昇するに連れて、再び温度が所定の温度に到達すると、制御部28は、PTCヒータ群2についても通電を停止し、電源オフにする。
本実施形態に係る暖房換気扇1は、上述のようにしてヒータ26及びその周辺部の過熱を防止している。そして、過熱防止のためにPTCヒータ261〜265への通電をオフした際は、リモコン3で所定のエラー表示を行うようにしてもよい。
上記のような正常運転に対して、図9は、ダンパ25位置異常の場合のダンパ位置及び空気流を示す。
すなわち、正常な状態では図5(a)及び(b)に示すように、ダンパ25は排気風路入口23aまたは循環風路入口24aを完全に閉塞する位置になる。しかしながら、ダンパの異物噛み込みや、ダンパを駆動するモータの不具合などにより、図9に示すように、ダンパ25が排気風路入口23a及び循環風路入口24aに跨った中間の位置で停止した状態となってしまうことがある。このとき、ファン21が吹出した空気は排気風路23及び循環風路24に分流する。ここで、特に循環風路24側に着目すると、ヒータ26の上面から通過する空気の風量(あるいは流速)にムラがあることがわかる。つまり、第1サーミスタ27a側の空気の風量が第2サーミスタ27b側よりも多くなっている。
さらに、本実施形態のようなダンパ25を用いることにより、この傾向はより顕著になる。すなわち、空気流Bはダンパ25の正面板252により下方に向きを変えられた空気流Cと合流することにより、より第1サーミスタ27a側に偏って流れやすくなる。このため、第1サーミスタ27a及び第2サーミスタ27bが検出する温度の差がより大きくなくなる。従って、本実施形態のように配置された第1及び第2サーミスタ27の温度差を用いたダンパの異常検出が容易になる。
このような状態で運転をすると、暖房運転の際に特に問題となる。つまり、暖房効率がヒータ26の第2サーミスタ27b側に十分な風量がないので、その近傍が過熱状態となるおそれがある。そこで、以下のようにしてダンパ25位置異常を検知する。
図10は、図9のように、ダンパ25が異常位置にある際に暖房運転を行った場合の運転制御を示す。
まず、暖房運転が開始すると、PTCヒータ群1、PTCヒータ群2及びファン21のすべてがオン状態になる。ここで、図9のようにダンパ25が異常位置のまま暖房運転を続けると、ヒータ26を通過する空気の風量が多い部分と少ない部分とではヒータ26の冷却度合いが異なるため、第1サーミスタ27aと第2サーミスタ27bが検知する温度に差が生じる。制御部28は、いずれか温度が高い方が所定の温度となるか、あるいは、2つのサーミスタ27a、27bが検知する温度差が所定値以上となった際に、ダンパ位置異常であると判断し、PTCヒータ群1、2への通電とファン21の運転とを中止する。
上記のようにしてダンパ位置異常が検知された際は、エラー(ダンパ位置異常)の発生を報知するため、リモコン3で所定のエラー表示を行うようにしてもよい。この際のエラー表示は、正常運転におけるエラー表示とは異なる態様にするのが好ましい。例えば、換気スイッチ32横の「タイマー」ランプ及び「連続」ランプを同時に点滅させるようにしてもよい(図2参照)。
図11は、制御部28が暖房運転中に所定のタイミングで行う制御シーケンスを示す。なお、以下のシーケンスで用いるフラグF及びカウンタCtの初期値は、いずれも0である。
制御部28は、第1サーミスタ27a及び第2サーミスタ27bが出力する情報を読み込む(S11)。そして、フラグFが0であるか否かを判定する(S12)。
フラグFが0である場合は、第2サーミスタ27bが検出する温度T2と第1サーミスタ27aが検出する温度差T1との温度差(T2−T1)が閾値T0より大きいか否かを判定する(S13)。このとき、T0は所定の正数である。
温度差(T2−T1)が閾値T0より大きくないときは(S13:No)、以降のステップをスキップして処理を終了する。
温度差(T2−T1)が閾値T0より大きいときは(S13:Yes)、ダンパ異常状態と判定し、制御部28は異常処理を実行する(S14,S15)。異常処理とは、すなわち、ヒータ26への通電の停止、ファン21の運転の停止及び警報用ランプの点灯などである。
そして、フラグFに、異常状態を示す1をセットして終了する(S16)。この後、制御部28は、ダンパ位置を動かす制御を行った後、再度暖房運転を行う。
ステップS12でフラグF=1のときは、ステップS21において、第2サーミスタ27bが検出する温度T2と第1サーミスタ27aが検出する温度差T1との温度差(T2−T1)が閾値T0より大きいか否かを判定する(S21)。
ここで、温度差(T2−T1)が閾値T0より大きくないときは(S21:No)、異常状態であるとの判定を解除し(S22)、システム正常処理を実行して(S23)、フラグF及び後述するカウンタCtに0をセットする(S24)。つまり、この場合は、ステップS14での異常検出は一時的なものであり、ダンパ位置を動かす制御を行った後に暖房運転を再開することで、現在は異常状態から復旧したものと判断して運転を継続する。
一方、ステップS21で温度差(T2−T1)が閾値T0より大きいと判断されたときは(S21:Yes)、カウンタCtをインクリメントして、カウンタCtが2より大きいか否かを判定する(S25、S26)。そして、カウンタCtが2より大きい場合には(S26:Yes)、異常状態からの復旧が見込めないものと判断して、ヒータ26への通電及びファン21の運転を停止した状態のまま、制御部28の動作を停止する。
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
本発明の一実施形態に係る暖房換気扇1を浴室8に取り付けた浴室暖房換気システムの構成を示す。 リモコン3の一例を示す。 暖房換気扇1の外観を示す。 グリル11を取り外したときの暖房換気扇1の正面図を示す。 暖房換気扇1のA−Aの概略断面図を示す。 ダンパ25の構成を示す。 制御部28に対する情報の入出力を示す。 暖房運転時の運転制御の例を示す。 ダンパ25位置異常の場合のダンパ位置及び空気流を示す。 ダンパ25位置異常の場合の運転制御を示す。 制御部28が行う制御シーケンスを示す。
符号の説明
1 暖房換気扇
3 リモコン
8 浴室
9 浴槽
21 ファン
22 内部風路
23 排気風路
24 循環風路
25 ダンパ
26 ヒータ
27 サーミスタ
28 制御部

Claims (8)

  1. 吸込口及び2つの吹出口が形成された本体と、
    前記本体内に設けられ、前記吸込口から空気を吸引し、各吹出口から空気を吹出すファンと、
    前記ファンから吹出された空気を、前記吹出口のそれぞれに連通する風路のいずれかに導くように移動可能に上記本体内に設けられたダンパと、
    前記ダンパ下流で、かつ前記いずれかの風路の内部に設けられ、空気を加熱するヒータと、
    前記ヒータの近傍で、前記ヒータを挟んで相対向するように設けられた第1及び第2温度センサと、
    前記ダンパを前記風路が択一的に選択されるように切替える制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記第1及び第2温度センサで検知する温度の差が所定値以上で装置の異常と判定するよう構成するとともに、前記ダンパが各風路の切替位置の中間にある時に前記温度差が所定値以上となるような空気流を作り出すよう構成されていることを特徴とする暖房装置。
  2. 前記ダンパは前記吸込口側の基端が枢支され、前記吹出口側の端部が自由端となるように構成され、
    前記ヒータが設けられる風路は前記ファンから前記吹出口に向け屈曲して形成されているとともに、
    該ヒータは前記風路の屈曲部近傍の下流に設けられ、
    前記第1温度センサが断面視で前記風路の内周側に設けられ、前記第2温度センサが前期風路の外周側に設けられていることを特徴とする請求項1記載の暖房装置。
  3. 前記ダンパは、略扇形の一対の側面板と、前記側面板の弧に沿って湾曲した正面板とから構成され、前記ダンパが前記中間位置で停止した場合には、前記正面板の作用によって前記ファンから吹出された空気流が前記第1温度センサに志向するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の暖房装置。
  4. 前記ダンパは、前記ヒータが設けられた風路を開放した正常位置で、略扇形の下端面が水平もしくは水平より下方の位置となるように設けられていることを特徴とする請求項3記載の暖房装置。
  5. 前記制御手段は、前記第2温度センサが検知する温度が、前記第1温度センサが検知するに対して所定値以上の高温となっている場合のみ異常と判定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の暖房装置。
  6. 前記ヒータが設けられた風路入口を、前記ヒータに対し前記吸込口側にオフセットさせて設けるととともに、該入口から前記ヒータ側部までを繋ぐ風路壁を前記第2温度センサに空気が流れやすいように志向する傾斜面として構成したことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の暖房装置。
  7. 前記制御手段は、前記ダンパが中間位置で停止した場合に、前記ヒータの運転を停止することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の暖房装置。
  8. 前記制御手段は、前記ヒータの運転を停止した後、前記ダンパを正常位置に移動させ、再度前記ヒータの運転を開始させるよう制御するとともに、再度前記ダンパが中間位置で停止した場合に、前記暖房装置の運転を中止することを特徴とする請求項7記載の暖房装置。
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