JP2007061673A - 医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートおよびそれを用いた医用分離膜 - Google Patents
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートおよびそれを用いた医用分離膜 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】透水量が1×10−11m3/(sec・m2・Pa)以上であり、実質的に無核の孔を有し、β晶活性を有し、かつ120℃で15分間保持した時の長手方向と幅方向の熱収縮率の和が0〜20%であることを特徴とする医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシート。
【選択図】なし
Description
R2−NHCO−R1−CONH−R3
[ここで、式中のR1は、炭素数1〜24の飽和もしくは不飽和の脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数4〜28の飽和もしくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基または炭素数6〜28の芳香族ジカルボン酸残基を表し、R2、R3は同一または異なる炭素数3〜18のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基またはこれらの誘導体である。]
R5−CONH−R4−NHCO−R6
[ここで、式中のR4は、炭素数1〜24の飽和もしくは不飽和の脂肪族ジアミン残基、炭素数4〜28の飽和もしくは不飽和の脂環族ジアミン残基または炭素数6〜12の複素環式ジアミン残基または炭素数6〜28の芳香族ジアミン残基を表し、R5、R6は同一または異なる炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基またはこれらの誘導体である。]
有機二塩基酸である成分Aと周期律表第IIA族金属の酸化物、水酸化物または塩である成分Bとからなる二成分系化合物が、β晶を生成させることができ、本発明の医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを得ることが出来る。
平膜用全面ろ過装置(日本ミリポア工業株式会社製 攪拌式セル)に親水化処理後の医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシート(透過面積1cm2)をセットして、10cm3の純水を入れ、差圧0.3×106Paを掛ける。すべての純水が透過した時の時間を測定して、透水量を算出した。(n=3)(単位:m3/(sec・m2・Pa))
(2)孔(ボイド)内の核の有無
凍結ミクロトーム法を用い、−100℃で医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートの横方向―厚み方向断面を採取した。得られた医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートの断面に、Ptをコートした後、下記条件にて走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて断面を観察し、断面像を採取した。なお、サンプル調製および断面観察は、(株)東レリサーチセンター(TRC)にて行った。
・装置 :(株)日立製作所製超高分解能電解放射型走査電子顕微鏡(UHR−FE−SEM S−900H
・加速電圧:2kV
・観察倍率:2000倍。
Seiko Instruments社製熱分析装置RDC220型を用いて、JIS K 7122(1987)に準じて測定した。サンプル重量5mgとしてアルミニウムパンに封入して装填し、当該装置にセットし、窒素雰囲気下で10℃/分の速度で30℃から280℃まで昇温し、昇温完了後280℃で5分間待機させ、引き続き10℃/分の速度で30℃まで冷却し、冷却完了後30℃で5分間待機させ、次いで再度10℃/分の速度で280℃まで昇温する際に得られる熱量曲線において、140℃以上160℃未満にβ晶の融解に伴う吸熱ピークが観測される場合に、該シート(原料ポリプロピレン)がβ晶活性を有するものと判定した。なお、ここでいう吸熱ピークとは、融解熱量が10mJ/mg以上であるものをいう。また、融解熱量は、熱量曲線が昇温に伴いベースラインから吸熱側にずれ、次いでベースラインの位置に戻るまでのベースラインと熱量曲線で囲まれる面積であり、融解開始温度位置からベースライン上に熱量曲線の交点まで高温側に直線を引き、この面積をコンピュータ処理して求めた。
・サンプル:本発明のシートの方向を揃えて、熱プレス調整後のサンプル厚さが1mm程度になるよう重ね合わせた後、これを0.5mm厚みのアルミ板で挟み、280℃で熱プレスして融解・圧縮させた。得られたシートを、アルミ板ごと100℃の沸騰水中に5分間浸漬して結晶化させ、その後25℃の雰囲気下で冷却して得られるシートを幅1mmに切り出したものを測定に供した。
・X線回折装置:理学電気(株)社製 4036A2
・X線源:CuKα線(Niフィルター使用)
・出力:40kV、20mA
・スリット系:2mmφ−1°−1°
・検出器:シンチレーションカウンター
・計数記録装置:理学電気(株)社製 RAD−C型
・測定方法:2θ/θスキャン(ステップスキャン、2θ範囲10〜55°、0.05°ステップ、積算時間2秒)。
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートの熱収縮率の和はJIS A 6111(2004)の透湿防水シートの7.8の熱収縮性に準じて測定した熱収縮率を使用した。
長手方向(または幅方向)の熱収縮率(%)=[(未処理の長手方向(または幅方向)の標線間距離−熱処理後の長手方向(または幅方向)の標線間距離)/未処理の長手方向(または幅方向)の標線間距離]×100
標線は平行に引き、医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートの中央を測定した。(n=3)(単位:%)長手方向と幅方向の熱収縮率の和はそれぞれの熱収縮率を加えた値である。
空孔率は、医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートの比重を測定することにより算出することが出来る。医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートの比重は、シートを30mm×40mmの大きさにカットして得た試料サンプルを、ミラージュ貿易(株)製高精度電子比重計SD−120Lを用い、水中置換法(JIS K 7112のA法(1999))に準じて測定した。なお、測定は温度23℃、相対湿度65%の条件下にて行なった。また、前記の方法にて求めたシートの見かけ比重(d1)を測定する。さらに、この微孔性ポリプロピレンシートを280℃の熱プレスによって熱融解して圧縮し、完全に空孔を排除したシート作製し、該シートを30℃の水に浸漬して急冷したシートの見掛け比重(d2)を同様に測定する。医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートの空孔率は下記式:
空孔率(%)=(1−d1/d2)×100
にて求めた。(n=3)(単位:%)。
(株)オリエンテック社製フィルム強伸度測定装置(AMF/RTAー100)を用いて、JIS K 7127(1999、試験片タイプ2)に準じて測定した。サンプルを長手方向に15cm、幅方向に1cmのサイズに切り出し、原長50mm、引張り速度300mm/分で伸張して、長手方向の2%伸張時の応力であるF2値(単位:MPa)、長手方向の破断点伸度(単位:%)を測定した。(n=3)。同様に幅方向の破断点応力および破断点伸度はサンプルを幅方向に15cm、幅方向に1cmのサイズに切り出したものを測定して求めた。長手方向と幅方向のF2値の和はそれぞれのF2値を加えた値である。破断点伸度も同様である。
ダイヤルゲージ式厚み計(JIS B 7503(1997)、PEACOCK社製UPRIGHT DIAL GAUGE(0.001×2mm)、No.25、測定子5mmφ平型、125gf荷重)を用いて、医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートの長手方向および幅方向に10mm間隔で10点測定し、それらの平均値を当該サンプルのシート厚みとした(単位:μm)。
分画性能は阻止率で規定される。阻止率は次式で算出できる。
阻止率(%)=(1−透過液濃度/仕込み液濃度)×100
仕込み液としては分子量約1000〜100000までの分布を有するデキストラン水溶液を用いた。医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを平膜用全面ろ過装置(日本ミリポア工業株式会社製)にセットしてデキストラン水溶液を透過させた。得られた透過液を2mL採取して高速GPC装置(東ソー株式会社製 HLC−8220GPC)により標準ポリスチレン(東ソー株式会社製 TSK標準ポリスチレン)で換算した各分子量の頻度(濃度)を得た。あらかじめ仕込み液の各分子量の頻度(濃度)を測定しておき、上式より各分子量の阻止率を算出した。分画性能の有無は、血液中の代表的な分離物質であるアルブミンを分画できるかどうかで判断した。アルブミンの分子量は69000であるため、その分子量の阻止率を算出し、70%以上である場合は有を、70%より小さい場合は無と判断した。
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートの熱収縮率の和はJIS A 6111(2004)の透湿防水シートの7.8の熱収縮性に準拠して測定した熱収縮率を使用した。
長手方向(または幅方向)の熱収縮率(%)=[(滅菌前の長手方向(または幅方向)の標線間距離−滅菌後の長手方向(または幅方向)の標線間距離)/滅菌前の長手方向(または幅方向)の標線間距離]×100
標線は平行に引き、医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートの中央を測定した(n=3)(単位:%)。長手方向と幅方向の熱収縮率の和が20%以下である場合は有を、20%を超える場合は無と判断した。
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートをその重量の10倍量の65℃の温水中に浸水し、200時間保持して、その温水中の全有機炭素量を炭素分析装置(LECO社製 WR-112型)を使用して測定した。その測定値は、ポリプロピレン由来であると仮定して、医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートの全重量に対してポリプロピレンがどれだけ抽出されたかを示す抽出率(重量%)を算出した。その抽出量が0.1%以下である場合は、抽出物は無いと判断して無を、0.1%を超える場合は、ポリプロピレンの他に違う物質も抽出されている可能性があるため、抽出物は有を判断した。
(11)血球成分損傷の有無
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを直径13mmに切断し、市販のフィルターカートリッジ(ミリポア社製、品名:スフィネクスフィルタホルダー SX0130000)にセットした。健常人から採血した得た血液を生理食塩水を用いて10%に希釈し、その希釈血液を100μLを用いて、40kPaの圧力を掛けてろ過を行った。得られた血漿の状態を、上記希釈血液を遠心分離機(株式会社久保田製作所製)と遠心式フィルターユニット(ミリポア社製 MWCO30000)を使用して、3000rpm×10分の遠心分離条件で遠心分離して得られた血漿と比較し、血球成分損傷(溶血)の有無を確認した。遠心分離して得られた血漿状態よりもフィルターカートリッジを使用して得られた血漿状態の方が赤色であれば、血球成分損傷が有りと判断して有を、赤色でなければ無と判断した。
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを構成するポリプロピレンとして、メルトフローレイト(MFR):7g/10分であるポリプロピレン(住友化学(株)製 WF836DG3)96.95重量%に、MFR:3g/10分であるHMS−PP(Basell製 PF−814)を3重量%、β晶核剤として、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレン ジカルボキサミド(新日本理化(株)製NU−100)を0.05重量%の比率で添加混合したポリプロピレン樹脂を二軸押出機に供給して300℃で溶融・混練した後、ガット状に押出し、20℃の水槽に通して冷却してチップカッターで5mm長にカットした後、100℃で2時間乾燥した。
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを構成するポリプロピレンとして、MFR:3g/10分であるHMS−PP(Basell社製 PF−814)を3重量%、β晶核剤添加ポリプロピレンとしてMFR:1.8g/10分であるポリプロピレン(SUNOCO社製“BEPOL” タイプ:B022−SP)97重量%の比率で添加混合したポリプロピレン樹脂を二軸押出機に供給して300℃で溶融・混練した後、ガット状に押出し、20℃の水槽に通して冷却してチップカッターで5mm長にカットした後、100℃で2時間乾燥した。
実施例1において、長手方向の延伸倍率を5倍に上げ、厚みをポリマーの押出量と金属ドラムの周速で調節したこと以外は同様の条件で作製した医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを実施例3とした。
実施例1において、MFR:7g/10分であるポリプロピレン(住友化学(株)社製 WF836DG3)94.8重量%に、MFR:3g/10分であるHMS−PP(Basell社製 PF−814)を5重量%、β晶核剤として、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレン ジカルボキサミド(新日本理化(株)社製NU−100)を0.2重量%とし、160℃で熱固定をしたこと以外は同様の条件で作製した医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを実施例4とした。
実施例4において、長手方向の延伸倍率を5倍に上げ、155℃で熱固定をしたこと以外は同様の条件で作製した医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを実施例5とした。
実施例1において、MFR:7g/10分であるポリプロピレン(住友化学(株)社製 WF836DG3)99.95重量%に、MFR:3g/10分であるHMS−PP(Basell社製 PF−814)を加えずに、β晶核剤として、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレン ジカルボキサミド(新日本理化(株)社製NU−100)を0.05重量%とした以外は同様の条件で作製した医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを実施例6とした。
実施例5において、MFR:7g/10分であるポリプロピレン(住友化学(株)社製 WF836DG3)99.8重量%に、MFR:3g/10分であるHMS−PP(Basell社製 PF−814)を加えずに、β晶核剤として、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレン ジカルボキサミド(新日本理化(株)社製NU−100)を0.2重量%とし、160℃で熱固定をした以外は同様の条件で作製した医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを実施例7とした。
実施例1において、MFR:7g/10分であるポリプロピレン(住友化学(株)社製 WF836DG3)96.8重量%に、MFR:3g/10分であるHMS−PP(Basell社製 PF−814)を3重量%に、β晶核剤として、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレン ジカルボキサミド(新日本理化(株)社製NU−100)を0.2重量%とし、ポリマーの押出量と金属ドラムの周速を調節することによって、厚みを10μmにした以外は同様の条件で作製した医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを実施例8とした。
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを構成するポリプロピレンとして、メルトフローレイト(MFR):7g/10分であるポリプロピレン(住友化学(株)製 WF836DG3)94.8重量%に、MFR:3g/10分であるHMS−PP(Basell製 PF−814)を5重量%、β晶核剤として、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレン ジカルボキサミド(新日本理化(株)製NU−100)を0.2重量%の比率で添加混合したポリプロピレン樹脂を二軸押出機に供給して300℃で溶融・混練した後、ガット状に押出し、20℃の水槽に通して冷却してチップカッターで5mm長にカットした後、100℃で2時間乾燥した。
実施例1において、長手方向に6倍延伸としたこと以外は同様の条件で作製した医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを実施例10とした。
実施例6において、金属ドラムの表面温度を100℃としたこと以外は同様の条件で作製した医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを実施例11とした。
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを構成するポリプロピレンとして、メルトフローレイト(MFR):7g/10分であるポリプロピレン(住友化学(株)製 WF836DG3)69.8重量%に、平均粒径1.8μである炭酸カルシウム((株)イプロス TK−1)を30重量%、β晶核剤として、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレン ジカルボキサミド(新日本理化(株)製NU−100)を0.2重量%の比率で添加混合したポリプロピレン樹脂を二軸押出機に供給して300℃で溶融・混練した後、ガット状に押出し、20℃の水槽に通して冷却してチップカッターで5mm長にカットした後、100℃で2時間乾燥した。
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを構成するポリマーとして、エチレン−プロピレンブロックコポリマー(Himont社製 Hifax(登録商標) RA−061)75重量%に、β晶核剤キナクリドン含有のホモポリプロピレン(Acomo Chemical Company製)15重量%と低重量分子量ポリプロピレン10重量%を二軸押出機に添加混合し供給して200℃で溶融・混練した後、ガット状に押出し、20℃の水槽に通して冷却してチップカッターで5mm長にカットした後、100℃で2時間乾燥した。
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを構成するポリプロピレンとして、エチレン−プロピレンブロックコポリマー(Himont社製 Hifax RA−061)50重量%に、平均粒径2μである炭酸カルシウムポリメタクリルサンメチルを15重量%、β晶核剤キナクリドン含有のホモポリプロピレン(Acomo Chemical Company製)15重量%の比率で添加混合したポリプロピレン樹脂を二軸押出機に供給して300℃で溶融・混練した後、ガット状に押出し、20℃の水槽に通して冷却してチップカッターで5mm長にカットした後、100℃で2時間乾燥した。
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを構成するポリプロピレンとして、メルトフローレイト(MFR):7g/10分であるポリプロピレン(住友化学(株)製 WF836DG3)99.9重量%に、β晶核剤として、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレン ジカルボキサミド(新日本理化(株)製NU−100)を0.1重量%の比率で添加混合したポリプロピレン樹脂を二軸押出機に供給して300℃で溶融・混練した後、ガット状に押出し、20℃の水槽に通して冷却してチップカッターで5mm長にカットした後、100℃で2時間乾燥した。
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを構成するポリプロピレンとして、メルトフローレイト(MFR):7g/10分であるポリプロピレン(住友化学(株)製 WF836DG3)99.96重量%に、β晶核剤として、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレン ジカルボキサミド(新日本理化(株)製NU−100)を0.04重量%の比率で添加混合したポリプロピレン樹脂を二軸押出機に供給して300℃で溶融・混練した後、ガット状に押出し、20℃の水槽に通して冷却してチップカッターで5mm長にカットした後、100℃で2時間乾燥した。
医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを構成するポリプロピレンとして、メルトフローレイト(MFR):2.5g/10分、密度:0.900g/cm3、融点163℃であるポリプロピレン((株)トクヤマ製)59.95重量%に、メルトフローレイト(MFR):0.4g/10分、密度:0.963g/cm3、融点131℃であるポリエチレン(三菱化学製 三菱ポリエチBT002)40重量%、β晶核剤として、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレン ジカルボキサミド(新日本理化(株)製NU−100)を0.05重量%、2,6―ジターシャリーブチルー4−メチルフェノール(樹脂成分100重量部に対して0.1重量部)、ステアリン酸カルシウム(樹脂成分に対して0.1重量部)の比率で添加混合したポリプロピレン樹脂を二軸押出機に供給して300℃で溶融・混練した後、ガット状に押出し、20℃の水槽に通して冷却してチップカッターで5mm長にカットした後、100℃で2時間乾燥した。
医用分離膜として膜厚150μmのセルロース混合エステルシート(ミリポア社製、品名:MF−ミリポア DAWP)を本発明の参考例1とした。
Claims (6)
- 透水量が1×10−11m3/(sec・m2・Pa)以上であり、実質的に無核の孔を有し、β晶活性を有し、かつ120℃で15分間保持した時の長手方向と幅方向の熱収縮率の和が0〜20%であることを特徴とする医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシート。
- 空孔率が55〜80%である請求項1に記載の医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシート。
- 長手方向と幅方向の2%伸張時の応力(F2値)の和が10〜50MPaである請求項1または2に記載の医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシート。
- 長手方向と幅方向の破断点伸度の和が50〜200%である請求項1〜3のいずれかに記載の医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシート。
- 親水化処理が施されている請求項1〜4のいずれかに記載の医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシート。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の医用分離膜用微孔性ポリプロピレンシートを用いた医用分離膜。
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