JP2007060798A - モータの電機子、モータおよび記録ディスク駆動装置 - Google Patents

モータの電機子、モータおよび記録ディスク駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007060798A
JP2007060798A JP2005242753A JP2005242753A JP2007060798A JP 2007060798 A JP2007060798 A JP 2007060798A JP 2005242753 A JP2005242753 A JP 2005242753A JP 2005242753 A JP2005242753 A JP 2005242753A JP 2007060798 A JP2007060798 A JP 2007060798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
armature
teeth
central axis
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005242753A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Suginobu
進悟 杉信
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Corp
Original Assignee
Nidec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Corp filed Critical Nidec Corp
Priority to JP2005242753A priority Critical patent/JP2007060798A/ja
Priority to US11/466,457 priority patent/US20070046129A1/en
Publication of JP2007060798A publication Critical patent/JP2007060798A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K3/00Details of windings
    • H02K3/46Fastening of windings on the stator or rotor structure
    • H02K3/52Fastening salient pole windings or connections thereto
    • H02K3/521Fastening salient pole windings or connections thereto applicable to stators only
    • H02K3/522Fastening salient pole windings or connections thereto applicable to stators only for generally annular cores with salient poles
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B19/00Driving, starting, stopping record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor; Control thereof; Control of operating function ; Driving both disc and head
    • G11B19/20Driving; Starting; Stopping; Control thereof
    • G11B19/2009Turntables, hubs and motors for disk drives; Mounting of motors in the drive
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/12Stationary parts of the magnetic circuit
    • H02K1/14Stator cores with salient poles
    • H02K1/146Stator cores with salient poles consisting of a generally annular yoke with salient poles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)

Abstract

【課題】電機子において、渡り線係止部の先端がコアから突出する高さを低減する。
【解決手段】モータ1の電機子24は、コアバックおよび複数のティース243を有するコア241、各ティース243に形成されるコイル242、並びに、コイル242間を接続する渡り線2421を備える。積層された2枚のコアプレート2411,2412からなるコア241では、コアバックの互いに隣接する2つのティース243間の部位の全てのそれぞれに渡り線係止部2440が設けられる。コア241の上側のコアプレート2411の渡り線係止部2440に対向する部位には切欠部2441が形成され、渡り線係止部2440と切欠部2441との間に設けられた隙間内にて渡り線2421が係止される。その結果、渡り線係止部2440の先端がコア241の上面から突出する高さを低減することができ、電機子24およびモータ1を薄型化することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動式のモータの電機子並びにこれを利用したモータおよび記録ディスク駆動装置に関する。
従来より、ハードディスク装置等の記録ディスク駆動装置は、記録ディスクを回転駆動するスピンドルモータ(以下、「モータ」という。)を備えており、このようなモータの1つとして、回転軸を中心として放射状に配列された複数のティースの内側に界磁用磁石が配置されたインナーロータ型のモータが使用されている。
インナーロータ型のモータでは、電機子のコアの複数のティースに設けられた複数のコイルが、複数のティースを外周側から支持するリング状のコアバック側で渡り線により接続されている。例えば、モータを駆動する交流電流が3相である場合、1つのコイルから伸びる渡り線は、周方向に2つのコイルを跨いで次のコイルに接続される。このため、渡り線が跨ぐべき他のコイルと接触しないように、コアバックに取り付けられた樹脂製のインシュレータの上面に突起を設け、突起の外側に渡り線を引っ掛けて係止することにより渡り線がコアバックよりも内側に位置することが防止されている。
しかしながら、渡り線の係止にインシュレータを利用すると、電機子のコアの軸方向の厚さが増大して小型化の妨げになってしまったり、モータの部品点数が増加するため、部品コストや組み立てに係るコストが上昇してしまう。そこで、電機子のコアを利用して渡り線を係止する様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1では、金属薄板を複数枚積層してなるステータコアにおいて、最下層のコアプレート内周側の隣接する歯極間に内側へ突出する矩形状のリテーナが形成され、各リテーナが略直角に折り曲げられてコアバックの内周面に当接されるとともに、各リテーナの先端部をコアバック表面側へ折り曲げることにより、渡り線が係止される折曲部を形成する技術が開示されている。
特許文献2でも同様に、積層される金属製コアプレートの最上層において、各ティースの間から内側に突出する渡り線係止用突起形成部が上方に折り曲げられた後に先端部が外側に折り曲げられて渡り線係止用突起が形成される。特許文献2のステータコアでは、折り曲げられた先端部(略水平係止部)の先端が環状コアバックの外周面を超えないようにされるため、ステータコアの水平方向の小型化が渡り線係止用突起により阻害されることが防止される。
特許第3574998号公報 国際公開第2004/082104号パンフレット
ところで、薄型のモータでは、電機子を配置するためのいわゆる磁気スペースが非常に小さく、渡り線係止部の折り曲げ高さを指定された規格に入れることが困難となる場合がある。特許文献1および特許文献2のステータコアでは、渡り線係止部の折り曲げられた先端がコアバックの表面より大幅に上にあるため、渡り線係止部の先端がコアから突出する高さが巻き線の積層高さより高くなり、その分電機子の高さが高くなってしまう。その結果、電機子のコアを薄くする必要が生じ、薄型のモータに適用することが困難となる。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、渡り線係止部の先端がコアから突出する高さを低減またはなくし、これにより、電機子およびモータの薄型化を目的としている。
請求項1に記載の発明は、電動式モータの電機子であって、先端を所定の中心軸側に向けて前記中心軸を中心に放射状に配置された複数のティース、および、前記複数のティースを外側から支持するリング状のコアバックを有するコアと、前記複数のティースのそれぞれに導線を巻回することにより形成された複数のコイルとを備え、前記コアが、前記複数のティースおよび前記コアバックに対応する部位を備える薄板状の複数のコアプレートが積層されることにより形成されており、前記コアの一の主面を有するコアプレート以外のいずれかのコアプレートが、互いに隣接する2つのティース間の前記コアバックの部位の内周側において、前記一の主面に向かって折り曲げられることにより前記一の主面側に突出する渡り線係止部を有し、前記渡り線係止部の前記中心軸に対する外側の面と前記2つのティース間の前記部位の内周面との間に隙間が設けられ、前記2つのティース間にて渡される複数の渡り線のうちの少なくとも一部が前記隙間内にて係止される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電機子であって、前記渡り線係止部を有するコアプレートよりも前記一の主面側に位置する全てのコアプレートが、前記渡り線係止部と対向する部位に切欠部を有する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電機子であって、前記渡り線係止部から前記中心軸までの距離が、前記2つのティースと前記コアバックとの境界から前記中心軸までの距離以上である。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の電機子であって、前記渡り線係止部が、前記コアバックの互いに隣接する2つのティース間の全ての部位のそれぞれに設けられている。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の電機子であって、前記複数のティースのそれぞれの先端と前記中心軸との間の距離がほぼ等しく、前記複数のティースのうち連続して並ぶ複数の第1ティースにおいて、前記導線が巻回される巻回部位の長さが他の複数の第2ティースにおける巻回部位の長さよりも長く、前記渡り線係止部が、前記複数の第1ティースのうち互いに隣接する2つの第1ティース間に設けられる。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の電機子であって、前記コアの厚さが0.5mm以下である。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の電機子であって、前記コアが2枚のコアプレートにより形成される。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の電機子であって、前記渡り線係止部を有する前記コアプレートが、前記一の主面を有する前記コアプレートに接する。
請求項9に記載の発明は、電動式のモータであって、請求項1ないし8のいずれかに記載の電機子および前記電機子が取り付けられるベース部を有するステータ部と、前記電機子との間で前記中心軸を中心とするトルクを発生する界磁用磁石を有するロータ部と、前記中心軸を中心に前記ロータ部を前記ステータ部に対して回転可能に支持する軸受機構とを備える。
請求項10に記載の発明は、記録ディスク駆動装置であって、情報を記録する記録ディスクと、前記記録ディスクを回転する請求項9に記載のモータと、前記記録ディスクに対する情報の読み出しおよび/または書き込みを行うヘッド部と、前記ヘッド部を前記記録ディスクおよび前記モータに対して移動するヘッド部移動機構とを備える。
本発明では、渡り線係止部の先端がコアから突出する高さを低減する、または、突出をなくすことができる。その結果、モータを薄型化することができる。また、請求項2の発明では、渡り線係止部が中心軸側に突出する量を減らすことができ、コイル形成時の巻線機のニードルを広範囲にて移動することができ、請求項3の発明では、ニードルをさらに広範囲にて移動することができる。
さらに、請求項4の発明では、コアの一の主面全体で、渡り線係止部の高さを低くでき(または、渡り線係止部の突出をなくすことができ)、その分だけ電機子の高さを低くする、または、コアプレートの積層枚数を多くすることができ、請求項5の発明では、部分的に巻き線の積層高さが制限される部位の高さを容易に低くすることができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電動式のスピンドルモータ1(以下、「モータ1」という。)を備える記録ディスク駆動装置60の内部構成を示す図である。記録ディスク駆動装置60はハードディスク装置であり、情報を記録する円板状の記録ディスク62、記録ディスク62に対する情報の書き込みおよび(または)読み出しを行うアクセス部63、記録ディスク62を保持して回転する電動式のモータ1、並びに、記録ディスク62、アクセス部63およびモータ1を内部空間110に収容するハウジング61を備える。
図1に示すように、ハウジング61は、上部に開口を有するとともにモータ1およびアクセス部63が内側の底面に取り付けられる無蓋箱状の第1ハウジング部材611、並びに、第1ハウジング部材611の開口を覆うことにより内部空間110を形成する板状の第2ハウジング部材612を備える。記録ディスク駆動装置60では、第1ハウジング部材611に第2ハウジング部材612が接合されてハウジング61が形成され、内部空間110は塵や埃が極度に少ない清浄な空間とされる。
記録ディスク62は、モータ1の上側に載置されてクランパ621によりモータ1に固定される。アクセス部63は、記録ディスク62に近接するヘッド631およびヘッド631を支持するアーム632をヘッド部として有し、ヘッド部により情報の読み出しおよび書き込みが磁気的に行われる。また、アクセス部63は、アーム632を移動させることによりヘッド631を記録ディスク62およびモータ1に対して相対的に移動するヘッド移動機構633を有する。これらの構成により、ヘッド631は回転する記録ディスク62に近接した状態で記録ディスク62の所要の位置にアクセスし、情報の書き込みおよび読み出しを行う。
図2は、記録ディスク62(図1参照)の回転に使用されるモータ1の構成を示す縦断面図である。モータ1は、3相の交流電流により駆動される。図2では、モータ1の中心軸J1(後述の電機子24の中心軸でもある。)を含む面における断面を示すが、切断面よりも奥側に位置する構成についても、その一部を破線にて描いている。
図2に示すように、モータ1は、固定組立体であるステータ部2、および、回転組立体であるロータ部3を備えており、ロータ部3は、潤滑油による流体動圧を利用した軸受機構を介して中心軸J1を中心にステータ部2に対して回転可能に支持される。以下の説明では、便宜上、中心軸J1に沿ってロータ部3側を上側、ステータ部2側を下側として説明するが、中心軸J1は必ずしも重力方向と一致する必要はない。
ロータ部3は、ロータ部3の各部を保持するロータハブ31、および、ロータハブ31に取り付けられて中心軸J1の周囲に配置される界磁用磁石34を備える。ロータハブ31は、ステンレス等により一体的に形成されており、中心軸J1を中心とする略円筒状であって下側(すなわち、ステータ部2側)に突出するシャフト311、シャフト311の上端部から中心軸J1に対して垂直に広がる略円板状の円板部312、および、円板部312の外縁において下側に突出する略円筒状の円筒部313を備える。シャフト311の下側の先端部には、略円板状のスラストプレート314が取り付けられる。
ステータ部2は、ステータ部2の各部を保持するベース部であるベースプレート21、ロータ部3のシャフト311が挿入されるとともにロータ部3を回転可能に支持する軸受機構の一部である略円筒状のスリーブユニット22、スリーブユニット22の周囲にてベースプレート21に取り付けられる電機子24、および、電機子24の上方に配置されて電機子24からの電磁ノイズを遮断する薄板状の磁気シールド板25を備える。ベースプレート21は、第1ハウジング部材611(図1参照)の一部であり、アルミニウム、アルミニウム合金、または、磁性もしくは非磁性の鉄系金属の板状部材をプレス加工することにより第1ハウジング部材611の他の部位と一体的に形成される。電機子24は、シャフト311の周囲に配置された界磁用磁石34との間で中心軸J1を中心とする回転力(トルク)を発生する。
電機子24は、圧入または接着によりベースプレート21に上側から取り付けられており、薄板状の複数の(本実施の形態では2枚)のコアプレートを積層してなるコア241、および、コア241の所定の部位に設けられる複数のコイル242を備える。コア241を形成する2枚のコアプレートはそれぞれ、厚さ0.1〜0.35mm(より好ましくは、0.2mm)の珪素鋼板である。なお、モータ1の電機子24の構造は後述するように薄型化が求められるモータに適しており、特に、コア241が2枚のコアプレートにより形成されるものやコア241の厚さが0.5mm以下とされるものに適している。以下、2枚のコアプレートを区別するため、上層側から順に、「第1コアプレート2411」、「第2コアプレート2412」という。なお、図2および他の図において、2枚のコアプレートの厚さを実際より大きく示している。
図3は、コア241を示す平面図である。図3に示すように、コア241は、先端を中心軸J1側に向けて中心軸J1を中心に放射状に配置された複数(本実施の形態では9本)のティース243、および、複数のティース243を外側から支持する(すなわち、各ティース243の中心軸J1から遠い側の端部を連結して支持する)リング状のコアバック244を備える。複数のティース243およびコアバック244は、複数のティース243およびコアバック244のそれぞれに対応する部位を備える第1コアプレート2411および第2コアプレート2412(図2参照)が積層されることにより形成されており、各コアプレートでは、複数のティース243およびコアバック244のそれぞれに対応する部位が一体的に形成されているため、コア241において複数のティース243およびコアバック244は磁気的に接続されている。
図2に示すように、電機子24では、コア241の9本のティース243のそれぞれに導線を巻回することにより9個のコイル242が形成される。9個のコイル242のそれぞれは、ティース243に導線を2層に巻回することにより形成され、導線の径は0.05〜0.3mm(より好ましくは0.1mm)とされる。上述のようにモータ1の駆動電流は3相の交流電流であるため、電機子24では、コア241の9本のティース243に形成された9個のコイル242のうち、3つおきの3個のコイル242が渡り線2421により互いに接続される。また、モータ1では、各ティース243が中心軸J1側で上側に折り曲げられており、中心軸J1側の端部が界磁用磁石34の外周面に対向することにより、電機子24と界磁用磁石34との間に効率的にトルクを発生させることができる。
ベースプレート21の中央部には、図2に示すように、中心軸J1を中心としてロータ部3に向かって上向きに突出する略円筒状のスリーブ取付部216が設けられる。スリーブユニット22は、シャフト311が挿入される略円筒状のスリーブ221、および、スリーブ221の外周に接着剤等により固定される略円筒状のスリーブハウジング222を備え、スリーブ取付部216に挿入されてベースプレート21に取り付けられる。
スリーブ221は、スリーブハウジング222の内周面との間に僅かな隙間をあけて挿入されており(すなわち、すきまばめされており)、接着剤を介してスリーブハウジング222に固定されている。スリーブ221は多孔質部材であり、粉末状の原材料を型に入れて押し固めることにより加圧成形した後に焼結し、焼結された部材を再度型に入れて圧縮することにより形成される。原材料としては、様々な種類の金属粉末や金属化合物粉末、非金属粉末等(例えば、鉄(Fe)および銅(Cu)の混合粉末、銅およびスズ(Sn)の混合粉末、銅、スズおよび鉛(Pb)の混合粉末、鉄および炭素(C)の混合粉末)が利用される。
スリーブハウジング222の上部には、スリーブユニット22の外周に沿って中心軸J1に対して外側に突出する突起部であるフランジ部224が一体的に形成されている。また、スリーブユニット22の下端側の開口は、略円板状のシールキャップ23により閉塞され、これにより、ベースプレート21のスリーブ取付部216の下側の開口が、スリーブハウジング222およびシールキャップ23により閉塞される。
ベースプレート21では、スリーブ取付部216の周囲の複数のティース243に対応する領域に、ベースプレート21を上下に貫通する複数(本実施の形態では9個)の穴部211が形成される。ベースプレート21に電機子24が取り付けられた状態においては、複数のコイル242のそれぞれの下部が、ベースプレート21の下面よりも下側に突出することなく、ベースプレート21の対応する穴部211に収容される。これにより、ベースプレート21を過剰に薄くすることなく、モータ1の薄型化を実現することができる。
ステータ部2では、コイル242が挿入された穴部211に接着剤が充填されており、コイル242が固定されるとともに穴部211が封止される。また、ベースプレート21は、複数の穴部211をベースプレート21の電機子24が取り付けられる側とは反対側(すなわち、下側)から塞ぐシート状のシール部材212(例えば、フレキシブル回路基板や銘板)を備える。シール部材212は、中心軸J1を中心とする円環状であり、ベースプレート21の下側の主面に粘着剤層(または、接着剤層)を介して貼付される。
次に、モータ1のロータ部3をステータ部2に回転可能に支持する流体動圧を利用した軸受機構について説明する。図2に示すように、モータ1では、ロータハブ31の円板部312の下面とスリーブハウジング222の上側の端面との間、スリーブ221の内周面とシャフト311の外周面との間、スリーブ221の下側の端面とスラストプレート314の上面との間、スラストプレート314の下面とシールキャップ23の上面との間、および、スリーブハウジング222のフランジ部224の外周面とロータハブ31の円筒部313の内周面との間に微小な間隙が設けられる。これらの間隙には潤滑油が連続して充填され、いわゆるフルフィル構造の軸受機構が構成される。
スリーブハウジング222のフランジ部224の外周面は、その外径が下側に向かって漸次減少する傾斜面とされ、フランジ部224の外周面に対向するロータハブ31の円筒部313の内周面の内径は一定とされる。これにより、フランジ部224と円筒部313との間の間隙における潤滑油の界面は、毛管現象および表面張力によりメニスカス状となってテーパシールが形成され、この間隙がオイルバッファとしての役割を果たして潤滑油の流出が防止される。
スリーブハウジング222の上側の端面、および、スリーブ221の下側の端面には、ロータ部3の回転時に潤滑油に対して中心軸J1側に向かう圧力を発生させるための溝(例えば、スパイラル状の溝)が形成されており、これらの端面およびこれらの端面に対向する面によりスラスト動圧軸受部が構成される。
また、シャフト311およびスリーブ221の互いに対向する面には、潤滑油に流体動圧を発生させるための溝(例えば、中心軸J1の向く方向に関して、スリーブ221の内周面の上下に設けられたヘリングボーン溝等)が形成されており、これらの面によりラジアル動圧軸受部が構成される。
モータ1では、流体動圧を利用する軸受機構によりロータ部3を潤滑油を介して非接触にて支持することにより、ロータ部3を高精度、かつ、低騒音にて回転することができる。特に、フルフィル構造の軸受機構では、軸受内部に空気が介在しないため、潤滑油内に発生した気泡に起因するシャフト311とスリーブ221との異常接触や、軸受内部の空気が膨張することによる潤滑油の漏れ等が一層抑制される。また、モータ1では、スリーブ221が粉末状の原材料を加圧成形した多孔質部材とされるため、軸受機構において高い保持力にて潤滑油を保持することができるとともに潤滑油中のパーティクル等の不純物を吸着して潤滑油を清浄に保つことができる。
このように、モータ1では、スリーブユニット22(すなわち、スリーブ221およびスリーブハウジング222)、ロータハブ31並びにシールキャップ23の間の間隙に、流体である潤滑油が充填されており、ロータ部3の回転時には、潤滑油による流体動圧を利用してロータ部3が支持される。そして、ロータ部3が中心軸J1を中心としてステータ部2に対して回転駆動されることより、ロータ部3に取り付けられる記録ディスク62(図1参照)が回転駆動される。
次に、図3に示すコア241の構造について詳説する。図3に示すように、コア241ではコアバック244の互いに隣接する2つのティース243間の全ての部位のそれぞれに、渡り線2421(図2参照)を係止する渡り線係止部2440が設けられている。渡り線2421は、コイル242から伸びる導線であり、1つのコイル242と他のコイル242または回路基板248とを接続する。なお、図3では回路基板248を破線にて示す。図4.Aは、渡り線係止部2440を拡大して示す平面図であり、図4.Bは、図4.A中に示すA−Aの位置で切断した断面を示す。また、図5は、珪素鋼板から打ち抜かれた直後の第2コアプレート2412を示す平面図であり、図6は、珪素鋼板から打ち抜かれた直後の第1コアプレート2411を示す平面図である。
図5に示すように、第2コアプレート2412では、互いに隣接する2つのティース243に対応する部位(以下、単に「ティース243」とも呼ぶ。)間のコアバック244に対応する部位(以下、単に「コアバック244」とも呼ぶ。)の内周側において、中心軸J1に向かって突出する矩形状の突出部2442が設けられ、図4.Bに示すように、突出部2442がコアバック244の内周面に向かって折り曲げられて図4.Aおよび図4.Bに示す渡り線係止部2440が形成される。突出部2442の第2コアプレート2412の上側の主面に対する折り曲げ角度θは好ましくは90°以上とされ、図2に示すように、渡り線係止部2440は、コア241の一の主面である上面に向かいつつ中心軸J1に平行に、または、外側に傾斜して突出する。なお、渡り線2421を係止することができるのであれば、渡り線係止部2440は中心軸J1側に傾斜してもよい。すなわち、突出部2442がコア241の上面に向かって折り曲げられることにより、上面側に突出する渡り線係止部2440が設けられる。そして、好ましくは、図3に示すように、渡り線係止部2440(の中心軸J1側の面)から中心軸J1までの距離Rが、2つのティース243とコアバック244との境界(すなわち、ティース243の付け根部分)から中心軸J1までの距離r以上とされる。
図6に示すように、第1コアプレート2411では、コアバック244の互いに隣接する2つのティース243間の内周面、換言すれば、渡り線係止部2440と対向する部位に切欠部2441が形成され、図4.Aおよび図4.Bに示すように、渡り線係止部2440の中心軸J1に対する外側(すなわち、コアバック244の内周面と対向する側)の面と切欠部2441との間に隙間が設けられ、2つのティース間にて渡される渡り線2421(図2参照)が隙間内にて係止される。ただし、渡り線2421の数が多い場合や渡り線2421の線径が大きい場合には、複数の渡り線2421のうちの少なくとも一部が隙間内にて係止されることとなる。
電機子24では、図2ないし図4.Bに示すように、コア241が2枚のコアプレートにより形成され、2枚のコアプレートのうち下側の第2コアプレート2412にのみ渡り線係止部2440が設けられ、渡り線係止部2440を有するコアプレートが、コア241の一の主面である上面を有するコアプレート(すなわち、第1コアプレート2411)に接する。しかしながら、コアが3枚以上のコアプレートにより形成される場合には、コアの上面を有するコアプレート以外のいずれかのコアプレートに、渡り線係止部2440が設けられ、渡り線係止部2440を有するコアプレートよりもコアの上面側に位置する全てのコアプレートに切欠部2441が形成される。これにより、渡り線2421を収容する隙間が確保される。
また、第1コアプレート2411に、切欠部2441が形成されない場合であっても、第2コアプレート2412の突出部2442がコアバック244の内周面との間のエッジよりも内側(中心軸J1側)において折り曲げられて渡り線係止部2440が形成され、渡り線係止部2440の中心軸J1に対する外側の面と2つのティース243間のコアバック244の部位の内周面との間に設けられる隙間内にて、渡り線2421が係止されてもよい。
次に、電機子24の製造およびベースプレート21への取り付けについて説明する。電機子24が製造される際には、まず、金型により平板状の珪素鋼板(または、他の種類の電磁鋼板)が打ち抜かれ、図6および図5に示す第1コアプレート2411および第2コアプレート2412が形成される。打ち抜きと同時に、第1コアプレート2411では、各ティース243間のそれぞれの内周部に切欠部2441(図6参照)が形成され、第2コアプレート2412では、各ティース243間のそれぞれの内周部に突出部2442(図5参照)が形成される。
続いて、各コアプレートの複数のティース243に対応する部位の中心軸J1側の端部がプレス加工により上側に僅かに折り曲げられ、第2コアプレート2412では突出部2442が上側にさらに折り曲げられる。その後、2枚のコアプレートが積層されてカシメやレーザ溶接等により互いに固定され、積層されたコアプレートの表面に電着塗装や粉体塗装等により絶縁性樹脂が塗装されてコア241が形成される。
図7は、電機子24の製造途上の様子を示す平面図である。コア241が形成されると、図7に示すように、巻線機91(ニードルのみを図示する。)により1つのティース243に導線が2層に巻回されて1つ目のコイル242が形成される。このとき、第1層の導線は各ティース243の中心軸J1側とは反対側から中心軸J1側に向かって巻回され、続けて、第2層の導線が中心軸J1側から外側に向かって巻回される。
1つ目のコイル242が形成されると、コアバック244の内側において、コイル242からの導線(すなわち、渡り線2421)が図7中における時計回りに導かれ、1つ目のコイル242に隣接する渡り線係止部2440に係止される。渡り線2421は、時計回りに周方向に隣接して配列される2つの渡り線係止部2440にさらに係止され、1つ目のコイル242が形成されたティース243から時計回りに数えて3番目のティース243へと導かれる。そして、当該3番目のティース243に導線が再び巻回されて2つ目のコイル242が形成される。
このように、1つ目のコイル242からの渡り線2421は、コアバック244の内側において、3つの渡り線係止部2440に係止されることにより、2つのティース243の外側を迂回して2つ目のコイル242に渡される。換言すれば、1つ目のコイル242と2つ目のコイル242とを接続する渡り線2421は、両コイルの間の3つの渡り線係止部2440に引っ掛けられて係止される。これにより、2つのコイル242を接続する渡り線2421は、2つのコイル242の間に挟まれる2つのティース243に対して後から行われる導線の巻回を妨げない。
2つ目のコイル242が形成されると、2つ目のコイル242からの渡り線2421が、3つの渡り線係止部2440に係止されつつ2つ目のコイル242から時計回りに数えて3番目のティース243へと導かれ、3つ目のコイル242が形成される。3つ目のコイル242からの渡り線2421は、必要に応じて渡り線係止部2440に係止されつつ回路基板248(図3参照)へと導かれて回路基板248上の電極に半田により接合される。
次に、まだコイル242が形成されていない6つのティース243のうち、3つおきに配列された3本のティース243に3個のコイル242が順次形成された後、回路基板248に接続される。そして、3つおきに配列された残り3本のティース243にも3個のコイル242が順次形成された後、回路基板248に接続されて電機子24の製造が終了する。このとき、1つのコイル242から次のコイル242へと渡される渡り線2421は、上記と同様に、3つの渡り線係止部2440に係止される。
その後、図2に示すように、コアバック244の外周面をベースプレート21に当接させつつ電機子24がベースプレート21に取り付けられる。このとき、電機子24はベースプレート21に圧入されてもよく、ベースプレート21のコアバック244と当接する部位に予め塗布された接着剤により接着されてもよい。
以上、電機子24の構造および製造を中心にモータ1および記録ディスク駆動装置60について説明したが、電機子24では、渡り線係止部2440の中心軸J1に対する外側の面と2つのティース243間のコアバック244の部位の内周面との間の隙間内にて渡り線2421が係止されることにより、渡り線係止部の先端がコアから突出する高さを低減する、または、突出をなくすことができる。その結果、モータを薄型化することができる。
特に、電機子24では、渡り線係止部2440が、互いに隣接する2つのティース243間の全て部位のそれぞれに設けられているので、コア241の上面全体で渡り線係止部2440の先端がコアから突出する高さを低くでき(または、渡り線係止部2440の突出をなくすことができ、)、その分だけ電機子の高さを低くする、または、コアプレートの積層枚数を多くすることができる。
また、電機子24では、渡り線係止部2440を有する第2コアプレート2412よりもコア241の上面側の第1コアプレート2411(コアプレートが3枚以上であり、渡り線係止部2440を有するコアプレートの上面側に複数のコアプレートが存在する場合はその全て)が、切欠部2441を有することから、切欠部2441を有するコアプレートの高さだけ渡り線が占める高さを低くすることができるとともに、渡り線係止部2440が中心軸J1側に突出する量を減らすことができ、コイル形成時の巻線機91のニードルを広範囲にて移動することができる。
なお、電機子24では図3に示すように、渡り線係止部2440から中心軸J1までの距離Rが、ティース243の付け根部分から中心軸J1までの距離rより長くされることから、渡り線係止部2440が中心軸J1側へ突出することはなく、巻線機91のニードルをティース243間にてさらに広範囲に移動することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るモータ1aについて説明する。図8は、モータ1aの構成を示す縦断面図である。モータ1aは、図2のモータ1と同様に、記録ディスク62(図1参照)の回転に使用され、電機子24の形状が変更されるという点を除いてモータ1と同様の構造であり、同様の構成要素に同符号を付している。電機子24のコア241は、図2のものと同様に、2枚のコアプレートにより形成されており、上層側から順に、「第1コアプレート2411」、「第2コアプレート2412」と呼ぶ。
図9は、コア241を示す平面図である。図9では、回路基板248を破線にて示し、また、アクセス部63のヘッド631およびアーム632、並びに、ヘッド631およびアーム632の移動範囲を二点鎖線にて示す。図1に示すように、ヘッド631およびアーム632が、記録ディスク62に対する情報の読み出しおよび書き込みを行うヘッド部となる。
図9に示すコア241は、先端を中心軸J1に向けて中心軸J1を中心に放射状に配置されるとともに中心軸J1を中心とする径方向に伸びる複数(本実施の形態では9本)のティースを備え、複数のティースのうち、ヘッド部の移動範囲と重なる3本のヘッド側のティース(以下、他の6本のティースと区別するために、「第1ティース」という。)243aのティースの伸びる方向(すなわち、中心軸J1を中心とする径方向)の長さが、ヘッド部の移動範囲外の他の6本のティース(以下、「第2ティース」という。)243bよりも長くされる。また、コア241は図3と同様に、複数の第1ティース243aおよび第2ティース243bを外側から支持するリング状のコアバック244を備える。
図8に示すように、電機子24では、導線が第1ティース243aおよび第2ティース243bのそれぞれに巻回されることにより9個のコイル(以下、第1ティース243aおよび第2ティース243bにそれぞれ設けられるコイルを「第1コイル242a」および「第2コイル242b」という。)が形成される。各コイルからの導線は、図8および図9に示すように、隣接するティースの間に形成される渡り線係止部2440a,2440b,2440cを介して回路基板248へと導かれ、回路基板248の電極に半田にて接合される。
図10.Aは、渡り線係止部2440aを拡大して示す図であり、図10.Bは、図10.A中に示すB−Bの位置での断面図である。渡り線係止部2440aは、図9ないし図10.Bに示すように、連続して並ぶ複数の第1ティース243aのうち互いに隣接する2つの第1ティース243a間に設けられ、図3の渡り線係止部2440と同様に、第2コアプレート2412の突出部2442がコアバック244の内周面に向かって折り曲げられて形成される。第1コアプレート2411には、図6に示すものと同様に、渡り線係止部2440aと対向する部位に切欠部2441が形成され、渡り線係止部2440aと切欠部2441との間に設けられる隙間内にて渡り線2421(図8参照)が係止される。
図11.Aは、渡り線係止部2440bを拡大して示す図であり、図11.Bは、図11.A中に示すC−Cの位置での断面図である。また、図12.Aは、渡り線係止部2440cを拡大して示す図であり、図12.Bは、図12.A中に示すD−Dの位置での断面図である。渡り線係止部2440bは、図9に示すように、複数の第2ティース243bのうち互いに隣接する2つの第2ティース243b間に設けられ、渡り線係止部2440cは、第1ティース243aと第2ティース243bとの間に設けられる。図11.Aないし図12.Bに示すように、第1コアプレート2411には、渡り線係止部2440b,2440cと対向する部位に切欠部が形成されず、第2コアプレート2412の突出部2442aがコアバック244の内周面に沿って折り曲げられて渡り線係止部2440b,2440cが形成される。
図13は、モータ1aを図9中に示すE−Eの位置で切断した断面図である。図13に示すように、ベースプレート21に電機子24が取り付けられた状態においては、第1ティース243aに設けられた第1コイル242a、および、第2ティース243bに設けられた第2コイル242bのそれぞれの下部が、ベースプレート21の下面よりも下側に突出することなく、ベースプレート21の対応する穴部211に収容される。これにより、ベースプレート21を過剰に薄くすることなく、モータ1aの薄型化を実現することができる。
図9に示すように、コア241では、第1ティース243aおよび第2ティース243bのそれぞれの中心軸J1側の先端が、中心軸J1を中心とする周方向において等角度間隔に配置されており、複数のティースのそれぞれの先端と中心軸J1との間の距離がほぼ等しくされる。また、図13に示すように、各先端は、界磁用磁石34の外周面に対向するように配置されており、これにより、電機子24と界磁用磁石34との間に効率的にトルクを発生させることができる。
電機子24では、第1ティース243aのティースが伸びる方向に関する中央近傍において、導線が巻回される部位(以下、「第1導線巻回部位」という。)246aが下側に折り曲げられており、第1導線巻回部位246aの上面が第1ティース243a(および第2ティース243b)の先端の上面よりも記録ディスク62が配置される位置(図13中に二点鎖線にて示す。)から離れている。また、第2ティース243bの導線が巻回される部位(以下、「第2導線巻回部位」という。)246bが上側に折り曲げられており、第2導線巻回部位246bの上面が第2ティース243b(および第1ティース243a)の先端部の上面よりも記録ディスク62が配置される位置に近づいている。
図13に示すように、第1ティース243aの伸びる方向に関する第1導線巻回部位246aの長さは、第2ティース243bの伸びる方向に関する第2導線巻回部位246bの長さよりも長く、好ましくは、第1導線巻回部位246aの長さは第2導線巻回部位246bの長さの1.3倍以上4倍以下とされる。
電機子24では、第1ティース243aの第1導線巻回部位246aに巻回された導線の最大積層高さ(すなわち、第1ティース243aの上側または下側における第1コイル242aの最大厚さ)が、第2ティース243bの第2導線巻回部位246bに巻回された導線の最大積層高さよりも低くされ、第1ティース243aにおける導線の巻回数が、第2ティース243bにおける導線の巻回数と同じとされる。第1ティース243aおよび第2ティース243bにおける導線の巻回数(いわゆる、ターン数)は、好ましくは、30ターン以上120ターン以下(より好ましくは、60ターン以上100ターン以下)とされ、本実施の形態では、80ターンとされる。
なお、電機子24の製造では通常、各ティースに巻回される導線の巻回数に1ターンの誤差も生じないように巻き線機が精度良く制御されているが、例えば、巻き線機のプログラムミス等の異常により第1ティース243aおよび第2ティース243bにおける導線の巻回数に差が生じた場合であっても、巻回数の差が1つのティースにおける巻回数の3%以下である場合には、電機子24の磁気特性が大きく変化することはないため、各ティースにおける巻回数は実質的に同じであるものと捉えることができる。
また、図3の場合と同様に、渡り線係止部2440a(の中心軸J1側の面)から中心軸J1までの距離が、第1ティース243aの付け根部分から中心軸J1までの距離より長くされ、渡り線係止部2440aが中心軸J1側への突出することはなく、巻線機のニードルを第1ティース243a間にて広範囲に移動することができる。
第1コイル242aは、その上端面が記録ディスク62の下面側に対向するヘッド部(すなわち、図13中に二点鎖線にて示すヘッド631およびアーム632)の下方においてヘッド部に近接するように設けられる。また、第2コイル242bは、その上端面が記録ディスク62の下面に近接するように設けられる。
電機子24の製造は、図7と同様であり、珪素鋼板(または、他の種類の電磁鋼板)の打ち抜き、所用のプレス加工、渡り線係止部用の折り曲げ加工、および、コアプレートの積層によりコア241が形成され、巻き線機により第1ティース243aの第1導線巻回部位246a、および、第2ティース243bの第2導線巻回部位246bのそれぞれに導線が所定の巻回数だけ巻回され、必要に応じて整形されて第1コイル242aおよび第2コイル242bが形成される。そして、第1コイル242aおよび第2コイル242bからの導線が回路基板248(図8参照)に接続される。
以上に説明したように、モータ1aの電機子24では、ヘッド部(すなわち、ヘッド631およびアーム632)の移動範囲と重なる第1ティース243aの第1導線巻回部位246aに巻回された導線の最大積層高さが、第2ティース243bの第2導線巻回部位246bに巻回された導線の最大積層高さよりも低くされる。したがって、スペースに余裕がある位置では、切欠部2441が不要であるが高さが高くなる渡り線係止部2440bおよび渡り線係止部2440cが設けられ、ヘッド部の移動範囲に重なるといったスペースに余裕がない位置では、高さを低くすることができる渡り線係止部2440aが設けられることにより、電機子24においての部分的に巻き線の積層高さが制限される部位の高さを容易に低くすることができ、電機子24の存在範囲を柔軟に変更することができる。その結果、電機子24の薄型化を実現することができ、モータ1aおよび記録ディスク駆動装置60を薄型化および小型化することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、第2コアプレート2412において、突出部2442は、必ずしも矩形状に形成される必要はなく、図14に示すように、突出部2442bの先端に中心軸J1を中心とする周方向の両方側(または、一方側)に伸びる突起部2443を有するT字型(または、L字型)の形状とされてもよい。この場合、突出部2442bを折り曲げて形成された渡り線係止部が突起部2443を備えることにより、渡り線2421に対してコアバック244の外周側に引っ張られる力が加えられた場合であっても、渡り線2421が突起部2443に引っかかると渡り線係止部からの脱落が防止される。
第2の実施の形態の電機子24では、渡り線係止部2440aが、電機子24のヘッド部の移動範囲に重なる部位にのみ設けられるが、電機子24のヘッド部の移動範囲外の部位においても、互い隣接する2つのティース間に渡り線係止部2440aが設けられてもよい。これにより、例えば、電機子24が回路基板248上の電子部品を避ける等してモータ1aの薄型化が可能となる。
図15に示すように、渡り線2421は、互いに隣接する渡り線係止部2440間で一旦ティース243の下側を通って渡されてもよい。これにより、渡り線2421が各渡り線係止部2440の両側においてコアバック244の下側に向けて引っ張られるため、渡り線2421の撓みがより抑制されて渡り線係止部2440からの脱落が確実に防止される。
また、コアプレートが3枚以上の場合は、図16に示すように、コア241の上面を有する第1コアプレート2411に接する2番目の第2コアプレート2412に渡り線係止部2440を設けることにより、渡り線係止部2440として必要な隙間をコア241の上面近傍に容易に設けることができ、これにより、渡り線2421を容易に引っかけることができる。
上記実施の形態に係るモータの軸受機構は、例えば、空気を流体とした、いわゆるエア動圧軸受を用いてもよい。また、軸受機構は、必ずしも流体動圧を利用するものである必要はなく、例えば、ボールベアリングであってもよい。
上記実施の形態に係るモータは、ハードディスク装置以外の他の装置(例えば、リムーバブルディスク装置等のディスク駆動装置)の駆動源として利用されてよい。
第1の実施の形態に係る記録ディスク駆動装置の内部構成を示す図である。 モータの縦断面図である。 コアを示す平面図である。 渡り線係止部の拡大図である。 図4中に示すA−Aの位置での断面図である。 第2コアプレートを示す平面図である。 第1コアプレートを示す平面図である。 電機子の製造途上の様子を示す平面図である。 第2の実施の形態に係るモータを示す縦断面図である。 第2の実施の形態に係るコアを示す平面図である。 渡り線係止部の拡大図である。 渡り線係止部の断面図である。 渡り線係止部の拡大図である。 渡り線係止部の断面図である。 渡り線係止部の拡大図である。 渡り線係止部の断面図である。 モータの断面図である。 コアの一部を拡大して示す図である。 コアを示す平面図である。 渡り線係止部の断面図である。
符号の説明
1 モータ
2 ステータ部
3 ロータ部
21 ベースプレート
22 スリーブユニット
24 電機子
34 界磁用磁石
60 記録ディスク駆動装置
62 記録ディスク
241 コア
242 コイル
243 ティース
243a 第1ティース
243b 第2ティース
244 コアバック
246a 第1導線巻回部位
246b 第2導線巻回部位
2411 第1コアプレート
2412 第2コアプレート
2421 渡り線
2440,2440a〜2440c 渡り線係止部
2441 切欠部
631 ヘッド
633 ヘッド部移動機構
J1 中心軸

Claims (10)

  1. 電動式モータの電機子であって、
    先端を所定の中心軸側に向けて前記中心軸を中心に放射状に配置された複数のティース、および、前記複数のティースを外側から支持するリング状のコアバックを有するコアと、
    前記複数のティースのそれぞれに導線を巻回することにより形成された複数のコイルと、
    を備え、
    前記コアが、前記複数のティースおよび前記コアバックに対応する部位を備える薄板状の複数のコアプレートが積層されることにより形成されており、
    前記コアの一の主面を有するコアプレート以外のいずれかのコアプレートが、互いに隣接する2つのティース間の前記コアバックの部位の内周側において、前記一の主面に向かって折り曲げられることにより前記一の主面側に突出する渡り線係止部を有し、
    前記渡り線係止部の前記中心軸に対する外側の面と前記2つのティース間の前記部位の内周面との間に隙間が設けられ、前記2つのティース間にて渡される複数の渡り線のうちの少なくとも一部が前記隙間内にて係止されることを特徴とする電機子。
  2. 請求項1に記載の電機子であって、
    前記渡り線係止部を有するコアプレートよりも前記一の主面側に位置する全てのコアプレートが、前記渡り線係止部と対向する部位に切欠部を有することを特徴とする電機子。
  3. 請求項2に記載の電機子であって、
    前記渡り線係止部から前記中心軸までの距離が、前記2つのティースと前記コアバックとの境界から前記中心軸までの距離以上であることを特徴とする電機子。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の電機子であって、
    前記渡り線係止部が、前記コアバックの互いに隣接する2つのティース間の全ての部位のそれぞれに設けられていることを特徴とする電機子。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の電機子であって、
    前記複数のティースのそれぞれの先端と前記中心軸との間の距離がほぼ等しく、
    前記複数のティースのうち連続して並ぶ複数の第1ティースにおいて、前記導線が巻回される巻回部位の長さが他の複数の第2ティースにおける巻回部位の長さよりも長く、
    前記渡り線係止部が、前記複数の第1ティースのうち互いに隣接する2つの第1ティース間に設けられることを特徴とする電機子。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の電機子であって、
    前記コアの厚さが0.5mm以下であることを特徴とする電機子。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の電機子であって、
    前記コアが2枚のコアプレートにより形成されることを特徴とする電機子。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の電機子であって、
    前記渡り線係止部を有する前記コアプレートが、前記一の主面を有する前記コアプレートに接することを特徴とする電機子。
  9. 電動式のモータであって、
    請求項1ないし8のいずれかに記載の電機子および前記電機子が取り付けられるベース部を有するステータ部と、
    前記電機子との間で前記中心軸を中心とするトルクを発生する界磁用磁石を有するロータ部と、
    前記中心軸を中心に前記ロータ部を前記ステータ部に対して回転可能に支持する軸受機構と、
    を備えることを特徴とするモータ。
  10. 記録ディスク駆動装置であって、
    情報を記録する記録ディスクと、
    前記記録ディスクを回転する請求項9に記載のモータと、
    前記記録ディスクに対する情報の読み出しおよび/または書き込みを行うヘッド部と、
    前記ヘッド部を前記記録ディスクおよび前記モータに対して移動するヘッド部移動機構と、
    を備えることを特徴とする記録ディスク駆動装置。
JP2005242753A 2005-08-24 2005-08-24 モータの電機子、モータおよび記録ディスク駆動装置 Withdrawn JP2007060798A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005242753A JP2007060798A (ja) 2005-08-24 2005-08-24 モータの電機子、モータおよび記録ディスク駆動装置
US11/466,457 US20070046129A1 (en) 2005-08-24 2006-08-23 Stator for Motor, Recording Disc Driving Motor Using the Same for Recording Disc Driving Device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005242753A JP2007060798A (ja) 2005-08-24 2005-08-24 モータの電機子、モータおよび記録ディスク駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007060798A true JP2007060798A (ja) 2007-03-08

Family

ID=37803114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005242753A Withdrawn JP2007060798A (ja) 2005-08-24 2005-08-24 モータの電機子、モータおよび記録ディスク駆動装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20070046129A1 (ja)
JP (1) JP2007060798A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010166684A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Panasonic Electric Works Co Ltd 振動型リニアアクチュエータにおける配線処理構造
JP2011182488A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Toyota Boshoku Corp モータコア及びその組付け方法
JP2020000407A (ja) * 2018-06-27 2020-01-09 株式会社ソフイア 遊技機
EP4084290A4 (en) * 2019-12-26 2024-01-24 Amotech Co., Ltd. STATOR FOR ELECTRIC MOTOR AND ELECTRIC MOTOR INCLUDING THE LATTER

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4665593B2 (ja) * 2005-04-15 2011-04-06 日本電産株式会社 モータの電機子、モータおよび記録ディスク駆動装置
DE102005050987A1 (de) * 2005-10-25 2007-05-03 Zf Friedrichshafen Ag Stator für eine elektrische Maschine
JP2010244626A (ja) * 2009-04-07 2010-10-28 Alphana Technology Co Ltd ディスク駆動装置
JP2013066357A (ja) * 2011-08-31 2013-04-11 Nippon Densan Corp モータおよびディスク駆動装置
JP5391325B1 (ja) * 2012-06-01 2014-01-15 ファナック株式会社 電動機にコイルを固定するコイル固定装置、及び該コイル固定装置を備えた電動機
KR20150096111A (ko) * 2014-02-14 2015-08-24 삼성전기주식회사 스핀들 모터 및 이를 구비하는 기록 디스크 구동 장치
KR102604381B1 (ko) * 2016-07-07 2023-11-21 엘지이노텍 주식회사 스테이터 유닛, 스테이터 및 이를 포함하는 모터

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5194775A (en) * 1992-03-09 1993-03-16 Morrill Electric, Inc. Electric motor stator tabs
FR2772795B1 (fr) * 1997-12-24 2000-01-28 Staubli Sa Ets Actionneur rotatif electrique, pour la formation de la foule sur un metier a tisser et son procede de fabrication, mecanique d'armure et metier a tisser
EP1221757A1 (en) * 2001-01-09 2002-07-10 Alps Electric Co., Ltd. Thin interior rotor motor for driving a recording medium and disk apparatus using the same
US7036207B2 (en) * 2001-03-02 2006-05-02 Encap Motor Corporation Stator assembly made from a plurality of toroidal core segments and motor using same
JP2002315250A (ja) * 2001-04-09 2002-10-25 Moric Co Ltd 回転電気機器のステータ
JP3791469B2 (ja) * 2002-06-27 2006-06-28 株式会社日立製作所 ディスク駆動装置
JP3973509B2 (ja) * 2002-07-30 2007-09-12 ミネベア株式会社 ステータ装置
DE50313509D1 (de) * 2003-10-22 2011-04-14 Brose Fahrzeugteile Verschaltungseinheit für einen Stator eines Elektromotors
JP4665593B2 (ja) * 2005-04-15 2011-04-06 日本電産株式会社 モータの電機子、モータおよび記録ディスク駆動装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010166684A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Panasonic Electric Works Co Ltd 振動型リニアアクチュエータにおける配線処理構造
JP2011182488A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Toyota Boshoku Corp モータコア及びその組付け方法
JP2020000407A (ja) * 2018-06-27 2020-01-09 株式会社ソフイア 遊技機
JP7044250B2 (ja) 2018-06-27 2022-03-30 株式会社ソフイア 遊技機
EP4084290A4 (en) * 2019-12-26 2024-01-24 Amotech Co., Ltd. STATOR FOR ELECTRIC MOTOR AND ELECTRIC MOTOR INCLUDING THE LATTER

Also Published As

Publication number Publication date
US20070046129A1 (en) 2007-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4665593B2 (ja) モータの電機子、モータおよび記録ディスク駆動装置
JP2007060798A (ja) モータの電機子、モータおよび記録ディスク駆動装置
JP4835168B2 (ja) 電機子のコア、電機子、モータ、記録ディスク駆動装置およびコアプレートの製造方法
US8164851B2 (en) Base unit for use in storage disk drive apparatus, spindle motor including the base unit, and storage disk drive apparatus including the spindle motor
US8120217B2 (en) Spindle motor having recess for accomodating terminal
JP2006311709A (ja) スリーブ、スリーブユニットおよびモータ
JP4899320B2 (ja) モータユニットおよび記録ディスク駆動装置
US8754563B2 (en) Rotating machine provided with stator core
JPH07177720A (ja) ブラシレスモータ
CN203481981U (zh) 主轴马达以及盘驱动装置
CN102386738B (zh) 包含肋部的主轴电机和盘片驱动装置
JP2009247103A (ja) スピンドルモータ、及びディスク駆動装置
JP2006223062A (ja) モータおよび記録ディスク駆動装置
KR101240696B1 (ko) 스테이터 코어 조립체 및 이를 포함하는 모터
JP2006158188A (ja) スピンドルモータ及びこれを備えた記録ディスク駆動装置
JP2006304397A (ja) 電機子のコア、電機子およびモータ
US8681453B2 (en) Disk driving apparatus having improved quality
CN204012997U (zh) 主轴马达以及盘片驱动装置
US20120299451A1 (en) Stator assembly for motor and motor including the same
US8976487B2 (en) Rotating device with reduced thickness and driving unit with improved base strength
JP2009268166A (ja) スピンドルモータ、及びディスク駆動装置
US20130154409A1 (en) Disk drive device
JP2008263677A (ja) ステータコアの製造方法、並びに、電機子およびモータ
JP2009159701A (ja) スピンドルモータ、及びディスク駆動装置
US20090168639A1 (en) Spindle motor and disk drive apparatus provided with the same

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081104