JP2007059503A - 太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】受光面の裏面の出力取出電極と集電電極の接続を確実にして、かつ、該接続部の電極厚さが薄く、該接続部に起因する基板の割れを低減することができる製造コストが低い太陽電池を提供する。
【解決手段】少なくとも、PN接合が形成された半導体基板5と、半導体基板5の受光面上に形成された表面電極と、半導体基板5の受光面の反対側の裏面上に形成された集電電極2と、集電電極2と接続する出力取出電極3とを有する太陽電池1であって、集電電極2と出力取出電極3の接続部に凹凸パターン形状6を有する太陽電池。
【選択図】 図1

Description

本発明は、少なくとも、PN接合が形成された半導体基板と、該半導体基板の受光面上に形成された表面電極と、前記半導体基板の受光面の反対側の裏面上に形成された集電電極と、該集電電極と接続する出力取出電極とを有する太陽電池に関する。
太陽電池は、PN接合が形成された半導体基板の受光面上に櫛歯状部を有する表面電極が形成される。一方で、前記半導体基板の受光面の反対側の裏面上には、前記半導体基板から電力を集める集電電極(アルミ電極)と、該集電電極と接続して出力取出電極(銀電極)とが形成されている。
太陽電池は、モジュールにする際に太陽電池同士を結線する必要がある。そのために、表面、裏面とも、半田によって配線材料であるインタコネクタ(リボン)が取り付けられる。アルミ電極は、半田に濡れないため、裏面に接続用の銀電極が設けられる。このため、裏面の銀電極は、リボンと同等の幅を持つ帯状であることが多い。
また、この銀電極とアルミ電極とは電気的に確実に接続している必要があるため、スクリーン印刷で裏面電極を作製する場合、銀電極とアルミ電極の端部をある範囲で重ねて印刷している。多くの場合は、銀電極の上にアルミ電極を重ねて印刷している。
図4のように、このような太陽電池1aは、例えば、PN接合が形成された半導体基板5aと、該半導体基板5aの受光面上に形成された不図示の表面電極と、前記半導体基板5aの受光面の反対側の裏面上に図4(A)のように形成された集電電極2a(アルミ電極)と、該集電電極2aと接続する出力取出電極3a(銀電極)を有する。
しかし、このようにして作製された太陽電池では、この銀電極とアルミ電極が重ねられた領域を起点とする割れが多発することが問題となっていた。その原因として次の2つのことが考えられている。1つ目は、図5(A)のように電極が重ねられた領域では他の領域よりも電極厚さが厚くなること、2つ目は、電極が重ねられた領域で発生する銀とアルミの合金由来の内部応力である。
この問題に対して、銀電極とアルミ電極とを離して作製し、電極重なり部を作製しないという方法が提案されている(特許文献1)。しかし、この方法では、アルミ電極と銀電極との間で電荷が移動する際に一旦高抵抗の基板内を通過しなければならず、フィルファクタが低下するという問題があった。
また、銀電極とアルミ電極とを垂直方向(主表面の法線方向)に重ねずに、水平方向のみで接するようにする方法が提案されている(特許文献2)。具体的には、図5(B)のように、集電電極2a(アルミ電極)と出力取出電極3a(銀電極)が、重なり部のない断面構造にする方法である。
しかし、この方法では印刷位置のわずかなずれによって銀電極とアルミ電極とが乖離してしまうか、電極の重なり部が形成されてしまうため、印刷装置を高精度のものとしなければならず、装置が高価になるという問題があった。
すなわち、仮に、開口部が重複しないような印刷版を設計して電極を印刷したとしても、実際には、図5(B)のような重なり部のない断面構造にはならない。なぜならば、印刷位置のずれによって電極の乖離や電極の重なり部が発生しやすいためである。そのため、印刷装置を高価で高精度のものとしなければならない。また、印刷位置のずれを防ぐことができたとしても、電極の印刷材料である導電性ペーストの滲みによって断面構造が図5(C)に示すようになったりするためである。
図5(C)のような場合、2つの電極間の接触面積が確保できる上に、図5(A)とは異なり、重なり部の厚さが他の部分に比べてそれほど厚くならないという利点がある。
しかし、電極を重ねて印刷する従来の方法に比べると2つの電極の接触面積は狭くなる上、滲み幅によって接触面積が変化するという問題がある。
さらに、印刷位置のずれを防ぐことができたとしても、2つの電極に含まれる金属が電極の接続部において銀とアルミが合金化して生成される合金層4aに由来する内部応力が大きく、電極の接続部に起因する割れを十分に防止することはできない。
また、電極の重なり部を起点とする基板の割れの発生という問題に対して、電極の重なり部の厚さを薄くする方法も提案されている(特許文献3、4)。しかし、これらの文献では、厚さの異なる電極を別々の印刷工程で作製するとしており、印刷回数が増加するために製造原価が増加するという問題がある。
さらに、重なり部のガラスフリット含有量を減少させるという方法も提案されている(特許文献5)。しかし、この方法においても、ガラスフリット含有量の異なる導電性ペーストを別々に印刷しなければならず、印刷回数が増加するという問題がある。
特開平2000−133826号公報 特開平2002−353475号公報 特開平2003−273379号公報 特開平2003−273378号公報 特開平2003−282898号公報
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、受光面の裏面の出力取出電極と集電電極の接続を確実にして、かつ、該接続部の電極厚さが薄く、該接続部に起因する基板の割れを低減することができる製造コストが低い太陽電池を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明によれば、少なくとも、PN接合が形成された半導体基板と、該半導体基板の受光面上に形成された表面電極と、前記半導体基板の受光面の反対側の裏面上に形成された集電電極と、該集電電極と接続する出力取出電極とを有する太陽電池であって、前記集電電極と前記出力取出電極の接続部に凹凸パターン形状を有するものであることを特徴とする太陽電池が提供される(請求項1)。
このように集電電極と出力取出電極の接続部に凹凸パターン形状を有するものとすることによって、これらの電極に含まれる金属が接続部において合金化して生成される合金層が一直線状にならないので、合金層内で発生する内部応力の作用方向を分散することができ、基板の割れを低減することができる。
また、電極の接触面積を増やすことができる上に、電極の印刷材料である導電性ペーストが印刷時において凹凸パターン形状の凹部で一層滲みやすくなって滲み幅が増大し、電極端部に厚さの薄い領域を広く作製することができるので、集電電極と出力取出電極のそれぞれで版一枚ずつを用いた印刷動作で厚さの薄い電極の接続部を確実に作製することができる。
このとき、前記凹凸パターン形状は、前記集電電極の凹部に対する凸部の高さ、または前記出力取出電極の凹部に対する凸部の高さが、0.2〜2mmであることが好ましい(請求項2)。
このように、凹凸パターン形状は、前記集電電極の凹部に対する凸部の高さ、または前記出力取出電極の凹部に対する凸部の高さが0.2〜2mmであることにより、合金層が一直線状になることがなく、より確実に合金層内の応力を分散できるので、割れの発生確率を低減することができる。
また、前記凹凸パターン形状は、該凹凸パターンの周期が、0.2〜20mmであることが好ましい(請求項3)。
このように、凹凸パターン形状は、該凹凸パターンの周期が0.2〜20mmであることにより、合金層が一直線状になる部分を短くすることができるため、より確実に合金層内の応力を分散することができる。
さらに、前記凹凸パターン形状は、前記集電電極の凹部または前記出力取出電極の凹部の幅が、0.2〜2mmであることが好ましい(請求項4)。
このように、凹凸パターン形状は、前記集電電極の凹部または前記出力取出電極の凹部の幅が、0.2〜2mmであることにより、合金層が一直線状になる長さを限定できるので、より確実に合金層内の応力を分散することができる。
また、前記凹凸パターン形状は、三角波、矩形波、正弦波のいずれかのパターン形状、または、これらの形状を組み合わせたものであることが好ましい(請求項5)。
このように、凹凸パターン形状は、三角波、矩形波、正弦波のいずれかのパターン形状、または、これらの形状を組み合わせたものであることにより、簡単で正確な周期性を有する凹凸パターン形状を形成することができるとともに、凹凸パターン形状の設計および作製が容易であり、製造コストを低く抑えることができる。
さらに、前記凹凸パターン形状は、鍵型、平行四辺形、台形のいずれかのパターン形状、または、これらを組み合わせたものであることが好ましい(請求項6)。
導電性ペーストの滲み幅よりも印刷位置が離れてしまった場合、2つの電極が離れてしまい、電気的接続が得られなくなる可能性がある。しかし、このように、凹凸パターン形状を、鍵型、平行四辺形、台形のいずれかのパターン形状、または、これらを組み合わせたものとすることによって、印刷位置のずれがどの方向に生じても、両電極の乖離を全く生じなくさせることができ、確実に電気的接続を得ることができる。
また、前記凹凸パターンの辺のうち最も長いものが、前記半導体基板の[110]方向と平行ではないことが好ましい(請求項7)。
このように、凹凸パターンの辺のうち最も長いものが、前記半導体基板の[110]方向と平行ではないこと、例えば[110]方向に対して4°以上ずらして作製することによって、合金層に沿って割れる現象が基板の劈開方向に沿って生じないようにすることができ、割れ発生確率を低下させることができる。
さらに、前記集電電極は、アルミニウム粒子を含む導電性ペーストが印刷されたものであり、前記出力取出電極は、銀粒子を含む導電性ペーストが印刷されたものであることができる(請求項8)。
このように、前記集電電極は、アルミニウム粒子を含む導電性ペーストが印刷されたもの(アルミ電極)とし、前記出力取出電極は、銀粒子を含む導電性ペーストが印刷されたもの(銀電極)とすることにより、低コストなアルミ電極と半田濡れの良い銀電極の接続を確実にしつつ該接続部に起因する割れを低コストで低減することができる。
このように、本発明により、それぞれ1回の印刷動作で受光面の裏面の集電電極(アルミ電極)と出力取出電極(銀電極)の厚さが薄い接続部を確実に作製できるため、低コストで、かつ、該接続部に生じる合金層内で発生する内部応力の作用方向を分散することによって割れの発生が低減された太陽電池を製造することが可能となった。
従来、太陽電池の受光面の裏面の集電電極(アルミ電極)と出力取出電極(銀電極)の接続部を起点とする割れの発生を防ぐためには、電極の印刷ずれをなくすことにより、電極の重なり部の段差を生じないようにしつつ、また、電極が乖離することもなく電気的接続が確実でなければならず、印刷位置のずれを防ぐために高価で高精度な印刷装置を用いなければならなかった。
また、印刷位置のずれを防ぐことができたとしても、2つの電極に含まれる金属が電極の接続部において銀とアルミが合金化して生成される合金層に由来する内部応力が大きく、電極の接続部に起因する割れを十分に防止することはできなかった。
そこで、本発明者等は、鋭意研究を重ね、少なくとも、PN接合が形成された半導体基板と、該半導体基板の受光面上に形成された表面電極と、前記半導体基板の受光面の反対側の裏面上に形成された集電電極と、該集電電極と接続する出力取出電極とを有する太陽電池であって、前記集電電極と前記出力取出電極の接続部に凹凸パターン形状を有する太陽電池とすることにより、裏面の出力取出電極(銀電極)と集電電極(アルミ電極)の接続を確実にしつつ該接続部に起因する割れの発生を低減することができることを見出した。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明の太陽電池の一例であって、集電電極と出力取出電極の接続部に三角波の凹凸パターン形状を有するものである。
本発明は、少なくとも、PN接合が形成された半導体基板5と、半導体基板5の受光面上に形成された不図示の表面電極と、半導体基板5の受光面の反対側の裏面上に形成された集電電極2と、集電電極2と接続する出力取出電極3とを有する太陽電池1であって、集電電極2と出力取出電極3の接続部に凹凸パターン形状6を有する太陽電池である。
半導体基板5は、ガリウムをドープしたp型単結晶シリコンウエーハであることが好ましく、これにより、製造する太陽電池が光劣化を生じない光電変換効率の非常に高い実用的なものとなる。まず、半導体基板からエッチングによりダメージ層を除去した後、反射防止のためのテクスチャ構造を形成した半導体基板にPN接合を形成することが好ましい。
PN接合の形成は、受光面側にリンなどのn型不純物を熱拡散によって行うのが好ましいが、塗布拡散もしくはイオン注入法によって行ってもよい。ここで、太陽光反射防止と表面保護のために、プラズマCVD法またはPVD法等によって、窒化膜を受光面上に形成することが好ましい。
受光面上に形成された表面電極は、PN接合が形成された半導体基板5の受光面上に、導電性ペーストを櫛歯状にスクリーン印刷して焼成されることによりフィンガー電極部が形成され、該フィンガー電極部の根元に接続するようにバスバー電極部がスクリーン印刷して焼成されることにより形成されることが好ましい。ここで、フィンガー電極部とバスバー電極部は、一体的に同時に、銀粒子を含む導電性ペーストが印刷され焼成されるのが好ましい。これにより、バスバー電極部に、配線材料であるインタコネクタ(リボン)を半田付けすることができるので容易に受光面側からの出力を取り出すことができる。
一方、集電電極2は、半導体基板5の受光面の反対側の裏面上の形成されたものであり、図1(A)ように、該裏面の大部分を覆うようにアルミニウム粒子を含む導電性ペーストが印刷されたアルミ電極であることが好ましい。このように、アルミ電極である集電電極2で裏面のほぼ全体を覆うことにより、低コストで高い集電機能を得ることができる。
出力取出電極3は、集電電極2と接続するように形成されたものであり、銀粒子を含む導電性ペーストが印刷された半田濡れしやすい銀電極とされ、配線材料であるインタコネクタ(リボン)が半田付けされるため、連続した帯状、もしくは断続した帯状の形状であることが好ましい。
そして、このような集電電極2(アルミ電極)と出力取出電極3(銀電極)との接続部は、図4(B)に示すように従来は直線状であった。このため、電極の接続部に形成される合金(銀とアルミの合金)層4aは一直線状となり、合金層の内部に発生する応力が一方向に集約されてしまうことも、上記の電極の重なり部の段差と並ぶ基板の割れの原因であった。
そこで、本発明では、上記のように集電電極2と出力取出電極3の接続部に凹凸パターン形状6を有するものとすることによって、これらの電極に含まれる金属が接続部において合金化して生成される合金層4が一直線状にならないので、合金層内で発生する内部応力の作用方向を分散することができ、基板5の割れを低減することができる。
また、凹凸パターンにより電極2,3の接触面積を増やすことができ、電極2,3の印刷材料である導電性ペーストが印刷時において凹凸パターン形状6の凹部では一層滲みやすくなって滲み幅が増大し、電極端部に厚さが薄い領域を広く作製することができるので、集電電極2と出力取出電極3のそれぞれで版一枚ずつを用いた印刷動作で厚さが薄い電極の接続部を確実に作製することができる。
次に、図2により凹凸パターン形状6の凹部で滲み幅が増大する原理を説明する。ここで境界線11より上側が導電性ペーストを印刷するスクリーン印刷版の非開口部12であり、下側が開口部13である。
まず、スクリーン印刷版の非開口部12では、導電性ペーストはスキージの摺動動作によって開口部13から押し出され、被印刷物表面に接触する。理想的には、導電性ペーストと被印刷物である半導体基板5との接触面は、境界線11より下側の開口部13直下に限定されることが望ましいが、ある圧力を印刷物に印加して版の開口部13から押し出すという印刷の原理上、導電性ペーストが版の非開口部12と被印刷物との間の空間に滲み出ることは避けられない。
この境界線11から非開口部12の下に滲む導電性ペーストの体積は、境界線11の単位長さあたり同じとなる。また、導電性ペーストは、開口部13から非開口部12の下に滲む際に、滲み方向矢印14で示したように境界線11の垂直方向に滲む。その結果、理想的な滲み幅は境界線11から等距離となり、図中に一点鎖線で示したようになるはずである。
しかし、開口部凸部15周辺と開口部凹部16周辺と他の直線部分との間で、滲み方向矢印14の密度は異なる。当然、開口部凸部15先端周辺(非開口部12凹部直下)では、滲み出る導電性ペーストの体積が小さく、開口部凹部16に囲まれた領域(非開口部12凸部直下)では滲み出る導電性ペーストの体積が大きい。
この結果、開口部凸部15先端周辺では滲み幅が小さくなり、開口部凹部16に囲まれた領域では滲み幅が大きくなる。そして、印刷材料(導電性ペースト)の印刷後の端面17(図中の破線)は、開口部13の凹凸を打ち消すような形状となり、角部が鈍る(丸まる)。さらに、スキージゴムの先端が鈍った(丸まった)スキージを使用することなどで、積極的に滲みを発生させることができる。
そして、この滲みによって形成される薄い電極部分を重ね合わせることによって電極の重なり部の厚さを薄くし、電極の重なり部の段差や合金層の内部応力の増大による基板の割れを防ぐことができる。
ここで、凹凸パターン形状6は、凹部に対する凸部の高さが0.2〜2mmであることが好ましい。これにより、合金層が一直線状になることがなく、より確実に合金層内の応力を分散できるので、基板の割れの発生確率を低減することができる。
また、凹凸パターン形状6は、該凹凸パターンの周期が0.2〜20mmであることが好ましい。これにより、合金層が一直線状になる部分を短くすることができるため、より確実に合金層内の応力を分散することができる。
さらに、凹凸パターン形状6は、凹部の幅が、0.2〜2mmであることが好ましい。これにより、合金層が一直線状になる長さを限定できるので、より確実に合金層内の応力を分散することができる。
また、凹凸パターン形状6は、三角波、矩形波、正弦波のいずれかのパターン形状、または、これらの形状を組み合わせたものであることにより、簡単で正確な周期性を有する凹凸パターン形状を形成することができるとともに、凹凸パターン形状の設計および作製が容易であり、製造コストを低く抑えることができる。
以上のような凹凸パターン形状6を設けることによって、従来のような2つの電極を重ね合わせるための印刷する版の開口部の重複を無くすことができる。印刷のずれによる2つの電極の乖離(電気的な断絶)が生じる可能性をより確実になくすには、以下のようなパターンを形成することができる。
すなわち、凹凸パターン形状6を、図3(A)のような鍵型、図3(B)のような平行四辺形、図3(C)のような台形のいずれかのパターン形状、または、これらを組み合わせたものとすることが好ましい。これによって、印刷位置のずれがx方向、y方向のどの方向に生じても、集電電極2と出力取出電極3の乖離が全く生じなくさせることができ、確実に電気的接続が保たれるようにすることができる。
また、凹凸パターンの辺のうち最も長いものが、半導体基板5の劈開が生じる結晶方位である[110]方向と平行ではないこと、例えば[110]方向に対して4°以上ずらして作製することによって、合金層に沿って割れる現象が劈開方向に沿って生じないようにすることができて、基板の割れ発生確率をさらに低下させることができる。
以上のように、本発明により、それぞれ1回の印刷動作での裏面の集電電極2と出力取出電極3の厚さが薄い接続部を確実に作製できるとともに、かつ、該接続部に生じる合金層4内で発生する内部応力の作用方向を分散することによって基板5の割れが低減された太陽電池を低コストで製造することが可能となった。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例、比較例)
まず、III族元素のガリウムを不純物元素としてドープしたP型単結晶太陽電池用シリコンウエーハ(100mm角、面方位{100}、基板厚300μm、抵抗率0.5Ωcm)を、水酸化カリウム水溶液によりエッチングしてダメージ層を取り除いた。そして、IPAを混入した水酸化カリウム水溶液により、反射防止構造であるテクスチャ構造を形成した。引き続き、受光面側にPOCl液体ソースを利用した熱拡散によってV族元素のリンを不純物としたn領域を受光面に作製した。ここで、太陽光反射防止と表面保護をかねてプラズマCVD法によって膜厚70nmの窒化膜を受光面上に形成した。
このように形成した半導体基板5の裏面(受光面と反対側の面)に対し、図1(A)のように、銀粒子を含む導電性ペーストを帯状に2本、アルミニウム粒子を含む導電性ペーストを裏面の残りの領域に、それぞれ印刷して、それぞれ出力取出電極、集電電極とした。ここで、出力取出電極(銀電極)と集電電極(アルミ電極)と接続部のパターン形状を次の3種類となるように印刷した。
(1)直線状 (図4(B)参照:比較例1):
接続部の電極パターンの重なり幅(図5(A)のように接続部の厚みが増す重なり幅)0.5mm。
(2)直線状 (図5(B)参照:比較例2):
接続部の電極パターンの重なり幅0mm(厳密に電極乖離のないものを選択した)。
(3)平行四辺形(図3(B)参照:実施例1):
印刷版の開口部の電極パターンの重なり幅0mm、凹凸パターンの振幅0.5mm、周期1mm。
(4)三角波状 (図1(C)参照:実施例2):
印刷版の開口部の電極パターンの重なり幅0mm、凹凸パターンの振幅0.5mm、周期1mm。
さらに、それぞれの場合において、図のy方向に0.2mm、帯状の出力取出電極をずらして印刷したもの((1)を比較例3、(2)を比較例4、(3)を実施例3、(4)を実施例4とした)も作製した。
次に、受光面に対し、銀粒子を含む導電性ペーストをフィンガ電極とバスバ電極の形状に表面電極を印刷した後、基板を700℃で3分間焼成した。
そして、ソーラシミュレータ(光強度:1kW/m、スペクトル:AM1.5グローバル)を用いて、作製した太陽電池の出力特性を測定した。得られた出力特性を、次の表1と表2に示す。まず、表1は、電極ずれ無し場合の実施例1,2、比較例1,2の結果である。表2は、印刷ずれさせた場合の結果である。
Figure 2007059503
このように印刷ずれ無しの場合の割れ発生確率は、電極の重なり幅が0.5mmで接続部の形状が直線状である比較例1は、電極の重なりによって生じた接続部の段差を起点として、12%もの割れが発生した。電極の重なり幅が0mmで直線状の比較例2は、電極の接続部に段差はないが電極の接続部を起点として、6%割れが発生し、接続部の銀とアルミの合金由来の内部応力が原因であると考えられた。これに対して、接続部の形状が平行四辺形の実施例1と三角波の実施例2は、0%であり、合金由来の内部応力が分散されたために基板の強度が高まったためであると考えられた。
なお、変換効率は、いずれの場合も17.1%以上に保たれていた。
表2は、電極ずれ有りの場合である実施例3,4、比較例3,4の結果である。
Figure 2007059503
印刷ずれ有りの場合、変換効率に関して、比較例3では、0.2mmの印刷ずれでは電極の乖離がなく比較例1に比べ0.1%しか低下しなかったが、割れの発生率は高いままであった。一方で、印刷ずれによって電極が乖離した比較例4では比較例2に比べて0.7%低下するとともに割れの発生率も低下しなかった。そして、接続部の形状が三角波の実施例4では、印刷ずれによって電極が乖離して実施例2に比べ0.4%低下したのに対し、接続部の形状が平行四辺形の実施例3では、実施例1に比べ0.1%低下に留まり、高い変換効率が保たれた。凹凸パターン形状を平行四辺形とした場合、印刷ずれによっても電極の接続が保たれるため、高い変換効率が保たれるものと考えられた。
なお、割れ発生確率は、平行四辺形の実施例3は1%であり、三角波の実施例4は2%であり、直線状の比較例3の16%、比較例4の8%に対して大幅に少なかった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明の太陽電池の一例であって、集電電極と出力取出電極の接続部に三角波の凹凸パターン形状を有するものである。(A)受光面の反対側の裏面の概略平面図である。(B)(A)の点線部の拡大図である。(C)電極の接続部の合金層を示した拡大平面図である。 本発明の太陽電池の電極材料である導電性ペーストの滲み現象を示した概略説明図である。 本発明の太陽電池の一例であって、集電電極と出力取出電極の接続部に鍵型(A)、平行四辺形(B)、台形(C)の凹凸パターン形状を有するものである。 従来の太陽電池の一例であって、集電電極と出力取出電極の接続部が直線状であるものである。(A)受光面の反対側の裏面の概略平面図である。(B)電極の接続部の合金層を示した拡大平面図である。 集電電極と出力取出電極の接続部の例を示した概略断面図である。(A)電極の重なりにより電極厚さが厚くなった接続部の一例である。(B)電極の重なり部のない接続部の一例である。(C)印刷の滲みにより電極の重なり部を生じた接続部の一例である。
符号の説明
1…太陽電池、 2…集電電極、 3…出力取出電極、 4…合金層、
5…半導体基板、 6…凹凸パターン形状、
11…境界線、 12…非開口部、 13…開口部、 14…滲み方向矢印、
15…開口部凸部、 16…開口部凹部、 17…印刷後の印刷材料の端面。

Claims (8)

  1. 少なくとも、PN接合が形成された半導体基板と、該半導体基板の受光面上に形成された表面電極と、前記半導体基板の受光面の反対側の裏面上に形成された集電電極と、該集電電極と接続する出力取出電極とを有する太陽電池であって、前記集電電極と前記出力取出電極の接続部に凹凸パターン形状を有するものであることを特徴とする太陽電池。
  2. 前記凹凸パターン形状は、前記集電電極の凹部に対する凸部の高さ、または前記出力取出電極の凹部に対する凸部の高さが、0.2〜2mmであることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記凹凸パターン形状は、該凹凸パターンの周期が、0.2〜20mmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の太陽電池。
  4. 前記凹凸パターン形状は、前記集電電極の凹部または前記出力取出電極の凹部の幅が、0.2〜2mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の太陽電池。
  5. 前記凹凸パターン形状は、三角波、矩形波、正弦波のいずれかのパターン形状、または、これらの形状を組み合わせたものであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の太陽電池。
  6. 前記凹凸パターン形状は、鍵型、平行四辺形、台形のいずれかのパターン形状、または、これらを組み合わせたものであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の太陽電池。
  7. 前記凹凸パターンの辺のうち最も長いものが、前記半導体基板の[110]方向と平行ではないことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の太陽電池。
  8. 前記集電電極は、アルミニウム粒子を含む導電性ペーストが印刷されたものであり、前記出力取出電極は、銀粒子を含む導電性ペーストが印刷されたものであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の太陽電池。
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