JP5944081B1 - 太陽電池セル、太陽電池モジュール、太陽電池セルの製造方法、太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池セル、太陽電池モジュール、太陽電池セルの製造方法、太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

pn接合を有する単結晶シリコン基板の一面上に、第1方向に伸長して配置される細長形状のグリッド電極(13a)と、第1方向と交差する第2方向に伸長してグリッド電極(13a)よりも太幅のバス電極(13b)とからなる受光面側電極(13)を備える。バス電極(13b)は、第2方向における側面から第1方向において内側に凹んだ切り欠き部(22)を有する。グリッド電極(13a)は、バス電極(13b)と重ならない状態でバス電極(13b)側の端部が切り欠き部(22)内に収納されている。

Description

本発明は、スクリーン印刷によって電極が形成される太陽電池セル、太陽電池モジュール、太陽電池セルの製造方法、太陽電池モジュールの製造方法に関する。
太陽電池セルで発電された電力は、グリッド電極によって集電され、さらにグリッド電極と接続しているバス電極へ集約される。また、バス電極上にタブ線をはんだ付けすることで、太陽電池セル同士を直列に接続し、大きな電力を集電することができる。ここで、グリッド電極とバス電極とを一括印刷する場合は、グリッド電極とバス電極との電極材は同種の電極材となる。一方、グリッド電極とバス電極とを別々に印刷することで、グリッド電極とバス電極との電極材に異種の電極材を用いることができる。これにより、太陽電池セル内で発電された電力を効率的に集電するための電極材の選択肢が広がるとともに、電極材のコスト低減が可能となる。
しかしながら、グリッド電極とバス電極とを別々に印刷する場合は、太陽電池セルで発電された電力を集電するためには、グリッド電極とバス電極とを電気的に接続させるためにグリッド電極とバス電極とを重ねる必要がある。このため、グリッド電極とバス電極との重なり部の周辺のバス電極の表面には凹凸部が形成される。そして、複数枚の太陽電池セルを直列に接続するために各太陽電池セルにタブ線をはんだ付けする場合には、凹凸部の凸部のみにタブ線がはんだ接合される。このため、バス電極とタブ線との安定したはんだ付け面積を得ることができず、バス電極とタブ線との間の電気抵抗が増加して電力損失を発生させる、という問題があった。
特許文献1では、太陽電池の製造費用を低減し、また太陽電池の効率を改善するために、電極を積層構造として電極材を使い分けている。そして、第1集電部と第2集電部とを別々の印刷で形成する場合に、それぞれの集電部の側面同士を接続している。
特開2012−4571号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術によれば、印刷の位置精度、印刷の寸法精度、印刷マスクの寸法精度等の、第1集電部と第2集電部との形成位置の変動要因が存在する。このため、第1集電部と第2集電部との重なり部を設けなければ接続を形成することは困難である。そして、第1集電部と第2集電部との重なりが発生する場合には、電極表面に凹凸が発生し、太陽電池のモジュール化において、タブ線をはんだ接合する場合に、はんだ付け面積を安定して得ることができず、電力損失が発生する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、集電時の電力損失を低減可能な太陽電池セルを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、pn接合を有する半導体基板の一面上に、前記半導体基板の面方向における第1方向に伸長して配置される細長形状のグリッド電極と、前記第1方向と交差する第2方向に伸長して前記グリッド電極よりも太幅のバス電極とからなる電極を備え、前記バス電極は、前記第2方向における側面から前記第1方向において内側に凹んだ切り欠き部を有し、前記グリッド電極は、前記バス電極と重ならない状態で前記バス電極側の端部が前記切り欠き部内に収納されており前記グリッド電極における前記バス電極側の端部が、前記グリッド電極における前記切り欠き部内の他の部分よりも幅広であること、を特徴とする。
本発明によれば、集電時の電力損失を低減可能な太陽電池セルが得られる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルを受光面側から見た斜視図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルのグリッド電極の形状を拡大して示す要部平面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルのバス電極の形状を拡大して示す要部平面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルにおける受光面側電極を拡大して示す要部平面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルにおける受光面側電極の要部断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルにおける受光面側電極の要部断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルにおける受光面側電極を拡大して示す要部平面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルにセル間接続用のタブ線がはんだ付けされた状態を受光面側から見た斜視図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルにおける受光面側電極にセル間接続用のタブ線がはんだ付けされた状態を拡大して示す要部平面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルにセル間接続用のタブ線がはんだ付けされた状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルにおける受光面側電極にセル間接続用のタブ線がはんだ付けされた状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルがセル間接続用のタブ線を介して電気的に直列に接続された状態を示す模式的斜視図 本発明の実施の形態1にかかる受光面側電極の形状の変形例を示す要部平面図 本発明の実施の形態1にかかる受光面側電極の形状の他の変形例を示す要部平面図 本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セルのグリッド電極の形状を拡大して示す要部平面図 本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セルのバス電極の形状を拡大して示す要部平面図 本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セルにおける受光面側電極を拡大して示す要部平面図 本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セルにおける受光面側電極の要部断面図 本発明の実施の形態2においてグリッド電極とバス電極とが接触した場合の受光面側電極を拡大して示す要部平面図 本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セルにおける他の受光面側電極を拡大して示す要部平面図
以下に、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セル、太陽電池モジュール、太陽電池セルの製造方法、太陽電池モジュールの製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル11を受光面側から見た斜視図である。実施の形態1にかかる太陽電池セル11は、第1導電型の半導体基板であるp型単結晶シリコン基板12bの表層に第2導電型であるn型の不純物が拡散されたn型不純物拡散層12aが形成されてpn接合を有する単結晶シリコン基板12と、単結晶シリコン基板12の受光面側の表面に形成された櫛形形状の受光面側電極13と、単結晶シリコン基板12の受光面と対向する裏面に形成された櫛形形状の図示しない裏面側電極とを備える。
なお、p型単結晶シリコン基板12bの表面、すなわちn型不純物拡散層12aの表面には、太陽電池セル11がより多くの太陽光を吸収できるように、たとえばシリコンの(111)面に囲まれた四角錐状の凸部を有する凹凸からなる図示しないテクスチャ構造が形成されている。また、単結晶シリコン基板12の受光面側の表面において、受光面側電極13が形成されていない領域に反射防止膜を備えてもよい。また、半導体基板はp型単結晶シリコン基板に限定されず、p型多結晶シリコン基板、n型単結晶シリコン基板、n型多結晶シリコン基板等の、太陽電池に使用可能な基板を用いることができる。半導体基板にn型の基板を用いる場合には、太陽電池セル11における各部材の導電型を反対にすればよい。
受光面側電極13としては、細長形状を有するグリッド電極13aおよびグリッド電極13aよりも太幅に設けられた2本のバス電極13bを含む。グリッド電極13aは、pn接合を有する単結晶シリコン基板12の受光面上に、単結晶シリコン基板12の面方向における第1方向に伸長して配置されている。バス電極13bは、第1方向と交差する第2方向に伸長して配置されている。本実施の形態においては、グリッド電極13aの伸長方向とバス電極13bの伸長方向とは、単結晶シリコン基板12の面方向において直交している。すなわち、第1方向と第2方向とは、単結晶シリコン基板12の面方向において直交している。なお、グリッド電極13aの伸長方向とバス電極13bの伸長方向とは、単結晶シリコン基板12の面方向において直角以外の角度で交差してもよい。すなわち、第1方向と第2方向とは、単結晶シリコン基板12の面方向において直角以外の角度で交差してもよい。裏面側電極は、受光面側電極13と同様に、図示しない細長形状を有するグリッド電極およびグリッド電極よりも太幅に設けられた2本のバス電極を含む。裏面側電極のバス電極の長手方向は、受光面側電極13のバス電極13bの長手方向と同じ方向とされている。
つぎに、太陽電池セル11における受光面側電極13について説明する。図2は、本実施の形態1にかかる太陽電池セル11のグリッド電極13aの形状を拡大して示す要部平面図である。図3は、本実施の形態1にかかる太陽電池セル11のバス電極13bの形状を拡大して示す要部平面図である。図4は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル11における受光面側電極13を拡大して示す要部平面図である。図5は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル11における受光面側電極の要部断面図であり、図4における線分V−Vにおける要部断面図である。図6は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル11における受光面側電極13の要部断面図であり、図4における線分VI−VIにおける要部断面図である。
グリッド電極13aは、図2に示すように、長手方向において分割して配置される。すなわち、長手方向において隣り合うグリッド電極13a同士は、一直線上に配置されている。そして、長手方向において隣り合うグリッド電極13a同士は、それぞれの端部であるグリッド電極端部21が対向している。また、グリッド電極13aは、単結晶シリコン基板12の面方向においてグリッド電極13aの長手方向に交差する方向、正確にはグリッド電極13aの長手方向と直交する方向に既定の間隔で並列して、細長形状に配置される。既定の間隔は、グリッド電極13aの幅方向における、隣り合うグリッド電極13aの中心位置間の長さである。
バス電極13bは、図3に示すように、長手方向における側面23に切り欠き部22を設けている。切り欠き部22は、バス電極13bの側面23からバス電極13bの短手方向、すなわち幅方向において内側に細長形状に凹んで、バス電極13bの厚み方向に貫通する。切り欠き部22の伸長方向は、単結晶シリコン基板12の面方向においてグリッド電極13aの伸長方向と同じ方向である。切り欠き部22は、単結晶シリコン基板12の面方向において、グリッド電極端部21の形状に対応して、且つグリッド電極端部21の外形寸法よりも大きな寸法を有して凹んだコ字形状を有する。
切り欠き部22は、n型不純物拡散層12a上においてグリッド電極13aのグリッド電極端部21を収納するために、バス電極13bの長手方向において既定の間隔で並列して配置される。既定の間隔は、バス電極13bの長手方向における、隣り合う切り欠き部22の中心位置間の長さである。バス電極13bが並列する既定の間隔は、グリッド電極13aが並列する既定の間隔と同じである。そして、グリッド電極端部21がバス電極13bの切り欠き部22内に収納された状態で、グリッド電極13aとバス電極13bとがn型不純物拡散層12a上に配置されることにより、受光面側電極13が形成されている。
単結晶シリコン基板12の面内において、切り欠き部22内においてグリッド電極端部21の側面とバス電極13bの側面との間には、図4〜図6に示すようにクリアランス24が設けられている。すなわち、単結晶シリコン基板12の面内において、グリッド電極13aのグリッド電極端部21は切り欠き部22内においてバス電極13bと離間して配置されている。クリアランス24が設けられることにより、グリッド電極13aとバス電極13bとは直接接触することが無い。このため、グリッド電極13aとバス電極13bとは重なることがなく、バス電極13bの表面において、グリッド電極13aとバス電極13bとの重なりによる凹凸部の発生が防止されている。これにより、タブ線とバス電極13bとをはんだ付けする場合に、バス電極13bとタブ線との接合面積を広く確保することが可能となり、バス電極13bとタブ線とのはんだ付け性が安定する。
また、グリッド電極13aが長手方向において連続しておらず、バス電極13bの位置で分断された形状となっていることにより、分断されている領域分のグリッド電極13aの電極材の使用量が抑制されている。
詳細な説明は省略するが、裏面側電極も、受光面側電極13と同じ構造を有する。なお、裏面側電極は、単結晶シリコン基板12の裏面におけるバス電極13bに対応する位置に、バス電極13bの長手方向に伸長する集電電極を有している構成であれば、受光面側電極13と同じ櫛形形状の構造を有していなくてもよい。
つぎに、太陽電池セル11を製造するための工程を説明する。なお、ここで説明する工程は、シリコン基板を用いた一般的な太陽電池セルの製造工程と同様であるため、特に図示しない。
まず、p型単結晶シリコン基板12bがシリコンインゴットからスライス加工により切り出される。シリコンインゴットからスライス加工により切り出されたp型単結晶シリコン基板12bの表面には、スライス加工時にワイヤーが削れて生じる切り粉、研磨剤などからなる汚染物質である有機不純物と金属不純物とが付着している。このため、シリコンインゴットから切り出されたp型単結晶シリコン基板12bに対して水洗処理等の洗浄処理が施される。
また、スライスされた基板の表層には、ダメージ層と呼ばれるスライスによる加工ひずみが深さ5μm程度まで生じている。このダメージ層が太陽電池セルに残っていると、該ダメージ層で電子の再結合を促進し、太陽電池セルの特性の悪化を招く。このため、ダメージ層が除去される。
また、アルカリ性水溶液に添加剤としてIPA等の有機物を加えた高温のウットエッチング液を用いた異方性エッチングをp型単結晶シリコン基板12bの表面に施して、たとえばシリコンの(111)面に囲まれた四角錐状の凸部を有する凹凸からなるテクスチャ構造をp型単結晶シリコン基板12bの表面に形成する。
つぎに、表面にテクスチャ構造が形成されたp型単結晶シリコン基板12bを熱拡散炉へ投入し、オキシ塩化リン(POCl)蒸気の存在下で加熱してp型単結晶シリコン基板12bの表面にリンガラスを形成することによりp型単結晶シリコン基板12b中にリンを拡散させる。これにより、p型単結晶シリコン基板12bの表層にn型不純物拡散層12aが形成され、pn接合を有する単結晶シリコン基板12が形成される。
つぎに、フッ酸溶液中で単結晶シリコン基板12の表面のリンガラス層を除去した後、電極を形成する。まず、単結晶シリコン基板12の受光面に受光面側電極13を印刷する。すなわち、アルミニウムの混入したアルミニウムペーストを、グリッド電極13aの形状に単結晶シリコン基板12の受光面にスクリーン印刷する。また、銀の混入した銀ペーストを、バス電極13bの形状に単結晶シリコン基板12の受光面にスクリーン印刷する。ここで、一般的にバス電極の電極材には銀ペーストが用いられるが、本実施の形態1にかかるバス電極13bの電極材は銀ペーストに限定されない。バス電極13bの電極材は、たとえば金ペースト、銅ペースト、銀アルミニウムペーストなどの他の金属ペーストを、導電率および価格の面から、目的に合わせて選択することができる。
つぎに、単結晶シリコン基板12の裏面に裏面側電極を印刷する。すなわち、アルミニウムとガラスフリットとを含むアルミニウムペーストを、グリッド電極13aと同じグリッド電極の形状に単結晶シリコン基板12の裏面にスクリーン印刷する。また、銀とガラスフリットとを含む銀ペーストを、バス電極13bと同じバス電極の形状に単結晶シリコン基板12の裏面にスクリーン印刷する。その後、印刷されたペーストに焼成処理を実施して受光面側電極13と裏面側電極とが形成される。以上のようにして、太陽電池セル11が作製される。
つぎに、太陽電池セル11の受光面側電極13の製造方法について説明する。まず、単結晶シリコン基板12の受光面上に、グリッド電極13aとして、アルミニウムとガラスフリットとを含む電極形成用のアルミニウムペーストをスクリーン印刷により印刷し、乾燥させる。アルミニウムペーストは、図2に示すように細長形状に並列して、単結晶シリコン基板12の受光面上の既定の位置に、スクリーン印刷により印刷される。
つぎに、単結晶シリコン基板12の受光面上に、バス電極13bとして、銀とガラスフリットとを含む電極形成用の銀ペーストをスクリーン印刷により印刷し、乾燥させる。銀ペーストは、図3に示すように、バス電極13bにおける長手方向における側面23に切り欠き部22を設けて、グリッド電極13aのグリッド電極端部21が切り欠き部22内に収納される配置で、単結晶シリコン基板12の受光面上の既定の位置に、スクリーン印刷により印刷される。なお、グリッド電極13aとバス電極13bとの電極形成用のペーストの印刷順序を逆にしてもよい。
このとき、単結晶シリコン基板12の面内において、グリッド電極13aとバス電極13bとの間にクリアランス24を設けて銀ペーストが印刷されることにより、グリッド電極13aとバス電極13bとは直接接触すること無く印刷される。このため、グリッド電極13aとバス電極13bとは重なることがなく、バス電極13bの表面における、グリッド電極13aとバス電極13bとの重なりによる凹凸部の発生が防止される。したがって、後述するように、タブ線とバス電極13bとをはんだ付けする場合に、バス電極13bとタブ線との接合面積を広く確保することが可能となり、バス電極13bとタブ線とのはんだ付け性が安定する。なお、図3および図4においては、切り欠き部22の内部の角部は直角とされているが、クリアランス24を確保できれば、切り欠き部22の内部の角部は多少の丸みを有していても問題ない。
グリッド電極13aとバス電極13bとは、電極形成用のペースト材料をスクリーン印刷により印刷して形成されたペースト電極である。グリッド電極13aとバス電極13bとの形成においては、単結晶シリコン基板12の受光面上にペースト材料を印刷する際の印刷位置精度と、その他の印刷条件によって発生する印刷幅精度とが存在する。このため、クリアランス24の大きさ、すなわち、単結晶シリコン基板12の面内におけるグリッド電極端部21とバス電極13bとの間の距離は、バス電極13bの長手方向において、グリッド電極13aとバス電極13bとのそれぞれについての、既定の印刷位置からの印刷位置のずれの許容値と、既定の印刷幅からの印刷幅のずれの許容値との合計値と同じ値とすることが好ましい。印刷位置のずれの許容値は、バス電極13bの長手方向において、本来の印刷位置からのずれが許容される長さである。印刷幅のずれの許容値は、本来の印刷幅からのずれが許容される長さである。
ここで、クリアランス24の大きさを、印刷位置のずれの許容値と印刷幅のずれの許容値との合計値と同じ値とすることにより、バス電極13bの長手方向において印刷位置のずれの許容値内でグリッド電極13aとバス電極13bとのそれぞれの印刷位置が最大にずれ、さらに印刷幅のずれの許容値内でグリッド電極13aとバス電極13bとのそれぞれの印刷幅が最大となった場合でも、図7に示すように、グリッド電極13aとバス電極13bとは、バス電極13bの長手方向において側面同士が接触する当接面25が発生することがあっても、重なることはない。図7は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル11における受光面側電極13を拡大して示す要部平面図である。
このため、バス電極13b上に、グリッド電極13aとバス電極13bとの重なりによる凹凸が発生することがない。したがって、後述するように、タブ線31をバス電極13b上にはんだ付けする場合に、バス電極13bとタブ線31とは良好な接合面積を得ることが可能となる。なお、クリアランス24の大きさは、前記の合計値よりも多少長くすることも可能である。この場合も、上記と同様にグリッド電極13aとバス電極13bとが重なることはない。
同様に、バス電極13bの幅方向におけるクリアランス24の大きさ、すなわち、バス電極13bの幅方向における切り欠き部22におけるグリッド電極端部21とバス電極13bとの間の距離も、バス電極13bの幅方向において、グリッド電極13aとバス電極13bとのそれぞれについての、印刷位置のずれの許容値と印刷長さのずれの許容値との合計値と同じ値とすることが好ましい。印刷長さのずれの許容値は、バス電極13bの幅方向において、本来の印刷長さからのずれが許容される長さである。
この場合も、クリアランス24の大きさを、印刷位置のずれの許容値と印刷長さのずれの許容値との合計値と同じの値とすることにより、バス電極13bの幅方向において、印刷位置のずれの許容値内でグリッド電極13aとバス電極13bとのそれぞれの印刷位置が最大にずれ、さらに印刷長さのずれの許容値内でグリッド電極13aとバス電極13bとのそれぞれの印刷長さが最大となった場合でも、グリッド電極13aとバス電極13bとは、バス電極13bの幅方向において側面同士が接触することがあっても、重なることはない。
グリッド電極13aとバス電極13bとの厚みを同じ厚みとすることによって、後述するタブ線をバス電極13b上にはんだ付けする場合に、バス電極13bとタブ線との間で良好な接合面積を確保することができる。また、グリッド電極13aとバス電極13bとの厚みの差は、最大でも受光面側電極13に接続されるタブ線のはんだめっき厚さと同じとする。後述するように、一般的にタブ線は、表面にはんだがめっきされた銅線である。そして、タブ線を加熱することによって、めっきされたはんだが溶融し、グリッド電極13aおよびバス電極13bと、銅線と、がはんだ接合される。グリッド電極13aとバス電極13bとの厚みの差を、受光面側電極13に接続されるタブ線のはんだめっき厚さ以下とすることで、後述するタブ線をバス電極13b上にはんだ付けする場合に、バス電極13bとタブ線との間で良好な接合面積を確保することができる。すなわち、バス電極13bとグリッド電極13aとの厚さの差を抑制することで、切り欠き部22内でのグリッド電極13aの凹凸を低減でき、またバス電極13bとグリッド電極13aとを確実にタブ線と接続できる。これにより、タブ線を接合する際に適正なタブ線のはんだ接合面積を確保でき、集電時の電力損失を抑制できる。
つぎに、複数の太陽電池セル11をセル間接続用のタブ線によりはんだ付けして構成される太陽電池モジュールについて説明する。太陽電池セル11を複数形成し、隣接する太陽電池セル11同士を電気的に直列に接続することにより、電力の取り出し効率に優れた太陽電池モジュールが実現できる。この場合は、まず、表面がはんだで被覆されたタブ線31の一端側を、複数の太陽電池セル11のうちの第1太陽電池セルにおけるグリッド電極13aのグリッド電極端部21が収納された切り欠き部22上を含むバス電極13b上に配置する。つぎに、タブ線31の他端側を、第2太陽電池セルの裏面側電極におけるグリッド電極13aのグリッド電極端部21が収納された切り欠き部22上を含むバス電極13b上に配置する。そして、タブ線31を加熱することにより、第1太陽電池セルおよび第2太陽電池セルにおいて、切り欠き部22に収納されたグリッド電極13aのグリッド電極端部21およびバス電極13bと、タブ線31と、をはんだによって接合する工程とを行って、第1太陽電池セルと第2太陽電池セルとを電気的に接続する。なお、理解の容易のため、ここでは裏面側電極の構成部についても受光面側電極13の構成部と同じ符号を記載して説明している。また、本明細書における太陽電池モジュールは、太陽電池セル11の電極上にタブ線がはんだによって接合されただけの形態のものを含む。
図8は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル11にセル間接続用のタブ線31がはんだ付けされた状態を受光面側から見た斜視図である。図9は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル11における受光面側電極13にセル間接続用のタブ線31がはんだ付けされた状態を拡大して示す要部平面図である。図10は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル11にセル間接続用のタブ線31がはんだ付けされた状態を示す要部断面図であり、図9における線分X−Xにおける要部断面図である。図11は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル11における受光面側電極13にセル間接続用のタブ線31がはんだ付けされた状態を示す要部断面図であり、図9における線分XI−XIにおける要部断面図である。図12は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル11a,11b,11cがセル間接続用のタブ線31を介して電気的に直列に接続された状態を示す模式的斜視図ある。
タブ線31は、図10に示すようにタブ線31の表面に、はんだ32がめっきにより被覆されている。タブ線31に用いる金属線には、導電性および価格の安さの面から銅が好ましい。そして、タブ線31をバス電極13b上に配置した状態でタブ線31を加熱することによって、めっきされているはんだ32が溶融し、切り欠き部22内に配置されたグリッド電極13aのグリッド電極端部21およびバス電極13bと、タブ線31と、がはんだ32によりはんだ接合される。
ここで、タブ線31は、バス電極13bの幅内において、タブ線31の配置精度の許容範囲内においてバス電極13b上に配置されることで、図10に示すようにタブ線31の表面にめっきされたはんだ32を介してグリッド電極13aおよびバス電極13bと電気的に接続される。配置精度の許容範囲は、バス電極13bの幅内において、本来の印刷位置からのずれが許容される長さである。
グリッド電極13aとバス電極13bとは、クリアランス24を設けることによって重なることがないため、電気的に接続していない。しかし、バス電極13bに切り欠き部22を設け、この切り欠き部22内にグリッド電極13aのグリッド電極端部21が入り込んだ状態にグリッド電極13aを形成している。そして、バス電極13bの切り欠き部22上にもタブ線31が配置されるため、タブ線31を加熱することによってバス電極13bがタブ線31にはんだ接合されると同時に、切り欠き部22内のグリッド電極端部21がタブ線31にはんだ接合され、タブ線31を介してバス電極13bとグリッド電極13aとが電気的に接続される。これにより、太陽電池セル11で発電した電力をバス電極13bおよびグリッド電極端部21からタブ線31に集電できる。
ここで、図4に示した、切り欠き部22に配置されたグリッド電極13aのグリッド電極端部21と、バス電極13bとの、バス電極13bの幅方向における重なり幅26は、バス電極13bの幅方向において、上述した単結晶シリコン基板12の受光面上にペースト材料を印刷する際のグリッド電極13aおよびバス電極13bのそれぞれの印刷位置のずれの許容値と印刷長さのずれの許容値との合計値に加えて、タブ線31のバス電極13b上への配置位置のずれの許容値を加えた値よりも大きな値とする。これにより、バス電極13bの幅方向において、必ずグリッド電極端部21がバス電極13bの切り欠き部22の中に配置されるとともに、グリッド電極端部21とタブ線31とのはんだ接合を得ることができる。配置位置のずれの許容値は、バス電極13b上におけるバス電極13bの幅方向における本来のタブ線31の配置位置からのずれの長さである。
すなわち、グリッド電極13aとバス電極13bとのそれぞれの印刷位置のずれの許容値内と印刷長さのずれの許容値内において、最大ずれが発生した場合でも、グリッド電極端部21がバス電極13bの切り欠き部22内に収まるため、グリッド電極13aとタブ線31とのはんだ接合が可能となり、集電時の電力ロスを抑制できる。また、グリッド電極13aの電極材とバス電極13bの電極材とに異種材料を選択可能となる。このため、安価な電極材を選択した場合には、太陽電池セル11を安価に作製することができる。さらに、グリッド電極13aの電極材とバス電極13bの電極材とに同種の電極材を選択した場合でも、電極材の使用量が低減でき、太陽電池セル11の価格を安価にすることができる。
また、受光面側電極13にタブ線31がはんだ付けされた場合、タブ線31を加熱して受光面側電極13に接続するはんだ加熱時にタブ線31のはんだ32が溶融し、クリアランス24に流れ込む。したがって、タブ線31は、グリッド電極13aおよびバス電極13bの上面のみと接合されるのではなく、図10および図11に示すようにクリアランス24内におけるグリッド電極13aのグリッド電極端部21の側面およびバス電極13bの側面ともはんだ32を介して電気的に接続されるため、タブ線31と受光面側電極13との接合面積を広く確保できる。これにより、受光面側電極13とタブ線31との間の電気抵抗を低減でき、太陽電池セル11からの電力の取り出し効率を向上できる。したがって、本実施の形態1にかかる太陽電池モジュールでは、太陽電池セル11で発電した電力を無駄なく、効率的に集電することが可能となる。
また、タブ線31にめっきされたはんだ32の量が少なく、溶融したはんだ32がクリアランス24に流れ込まない場合でも、グリッド電極13aとタブ線31、およびバス電極13bとタブ線31とがはんだ接合されることで、太陽電池セル11で発電した電力を集電できる。さらに事前にソルダーペースト等の導電材料をバス電極13b上に塗布しておくことで、クリアランス24をはんだまたはソルダーペーストで満たすことも可能である。
図13は、本実施の形態1にかかる受光面側電極13の形状の変形例を示す要部平面図である。図13に示すように、バス電極13bにおける切り欠き部22の形状は、バス電極13bの幅方向においてバス電極13bを貫通した形状とされてもよい。すなわち、バス電極13bは、バス電極13bの長手方向において分割されてもよい。この場合も、グリッド電極13aとバス電極13bとの間にクリアランス24が設けられ、グリッド電極端部21が切り欠き部22内に収納される配置とされる。このような受光面側電極13を形成した場合でも、図4に示す受光面側電極13の場合と同様の効果が得られる。また、グリッド電極13aとバス電極13bとがともに分割された形状となっていることで、グリッド電極13aとバス電極13bとバス電極13bとの電極材の使用量を抑制することが可能である。
図14は、本実施の形態1にかかる受光面側電極13の形状の他の変形例を示す要部平面図である。図14に示す受光面側電極13では、バス電極13bの形状は図13と同じである。一方、グリッド電極13aは、グリッド電極13aの伸長方向において途切れることなく連続して形成されている。このため、切り欠き部22内におけるグリッド電極13aの伸長方向においては、グリッド電極端部21の収納長さについて、印刷位置のずれの許容値と印刷長さのずれの許容値とタブ線31の配置位置のずれの許容値とを考慮した寸法とする必要がない。
なお、上記においては、受光面側電極13を例に説明したが、グリッド電極とバス電極とが交差して櫛形形状に配置される裏面側電極においても、上記と同様の効果が得られる。
一方、本実施の形態1にかかる受光面側電極13の形状を有していない受光面側電極の場合、すなわち、グリッド電極とバス電極との間にクリアランスがない受光面側電極の場合は、グリッド電極とバス電極との印刷を分けて別々の印刷で形成する場合に、グリッド電極をシリコン基板の受光面側の全面に形成した後、さらにバス電極を印刷し形成する。この場合、グリッド電極とバス電極は重なるため、グリッド電極とバス電極とが重なった部分に凹凸部が発生する。このため、バス電極上にタブ線をはんだ付けした場合に、凹凸部の凸部のみがタブ線にはんだ接合され、バス電極とタブ線との接合面積が小さくなることにより、バス電極とタブ線との間の電気抵抗が大きくなり、電力損失につながる。
また、グリッド電極とバス電極を分けて印刷し、且つグリッド電極とバス電極との重なり領域を小さくするために、グリッド電極の長手方向における端面とバス電極の側面とを接続する場合でも、バス電極の両側面部においてバス電極がグリッド電極の端部周辺上に重なって凹凸が発生する。このため、上記と同様に、凹凸部の凸部のみがタブ線にはんだ接合されてバス電極とタブ線との接合面積が小さくなることにより、バス電極とタブ線との間の電気抵抗が大きくなり、電力損失につながる。
上述したように、本発明の実施の形態1においては、グリッド電極13aとバス電極13bとの間にクリアランス24を設けることで、グリッド電極13aとバス電極13bとを分けて印刷してもグリッド電極13aとバス電極13bとが重なることがない。このため、グリッド電極13aとバス電極13bとのスクリーン印刷を分けて行う場合でもバス電極13bの表面を平坦化でき、バス電極13b上に電極同士の重なった凹凸部が発生することなく、バス電極13bとタブ線31とのはんだ接合面積を安定して広く確保でき、且つグリッド電極13aとタブ線31ともはんだ接合される。これにより、太陽電池セル11で発電された電力を低損失で集電できる。
また、本発明の実施の形態1においては、バス電極13bに切り欠き部22を設けてグリッド電極13aとバス電極13bとの間にクリアランス24を設けているため、電極材の使用量を低減でき、製造コストを低減して太陽電池セル11を安価に実現できる。また、受光面側電極13とタブ線31との接合において、さらにソルダーペースト等の導電材料を用いた場合でも、バス電極13bの電極材は銀等の高価な材料であるのに対して、はんだ材料は非常に安価なため、一般的な太陽電池セルの電極よりも安価に電極を形成できる。
したがって、本発明の実施の形態1によれば、発電された電力を低損失で集電可能な太陽電池セルおよび太陽電池モジュールを安価に実現できる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、実施の形態1にかかる受光面側電極13の変形例について説明する。以下に示す図においては、実施の形態1と同様の部材については同じ符号を付している。図15は、本実施の形態2にかかる太陽電池セルのグリッド電極13aの形状を拡大して示す要部平面図である。図16は、本実施の形態2にかかる太陽電池セルのバス電極13bの形状を拡大して示す要部平面図である。図17は、本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セルにおける受光面側電極13を拡大して示す要部平面図である。図18は、本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セルにおける受光面側電極13の要部断面図であり、図17における線分XVIII−XVIIIにおける要部断面図である。
グリッド電極13aで集電した電力を低損失で集電するためには、グリッド電極13aよりも断面積の大きなバス電極13b、さらにバス電極13bよりも大きな断面積のタブ線31へ、集電する必要がある。そこで、本実施の形態2にかかるグリッド電極13aは、図15に示すように、長手方向において分割して形成され、分割されたそれぞれの端部であるグリッド電極端部41が対向している。そして、グリッド電極端部41は、グリッド電極13aの長手方向に直交する方向、すなわちバス電極13bの長手方向を長手方向とする矩形形状とされ、グリッド電極13aは単結晶シリコン基板12の面方向においてT形状を有する。すなわち、バス電極13bの長手方向におけるグリッド電極端部41の幅であるグリッド電極端部幅43は、グリッド電極13aにおける他の部分のグリッド電極幅42よりも幅広とされている。
また、図16に示すように、本実施の形態2にかかるバス電極13bは、側面23に切り欠き部44が設けられる。切り欠き部44は、バス電極13bの側面23からバス電極13bの短手方向、すなわち幅方向において内側に細長形状に凹んで、バス電極13bの厚み方向に貫通する。切り欠き部44の伸長方向は、単結晶シリコン基板12の面方向においてグリッド電極13aの伸長方向と同じである。
また、切り欠き部44は、単結晶シリコン基板12の面方向において、グリッド電極端部41の形状に対応して、且つグリッド電極端部41の外形寸法よりも大きな寸法を有したT形状を有する。すなわち、切り欠き部44は、幅方向における内側の部分に、バス電極13bの長手方向に伸長する矩形形状の幅広切り欠き部45を有する。幅広切り欠き部45は、バス電極13bの長手方向における幅である幅広切り欠き部幅46が、切り欠き部44における他の部分の幅である切り欠き部幅47よりも幅広であり、且つグリッド電極端部幅43よりも幅広とされる。そして、グリッド電極端部41が幅広切り欠き部45内に収納される状態で、グリッド電極13aが切り欠き部44内に配置されることにより、受光面側電極13が形成されている。
また、単結晶シリコン基板12の面内において、グリッド電極13aとバス電極13bとの間には、図17に示すようにクリアランス24が設けられている。クリアランス24が設けられることにより、グリッド電極13aとバス電極13bとは直接接触することが無い。このため、グリッド電極13aとバス電極13bとは重なることがなく、バス電極13bの表面に、グリッド電極13aとバス電極13bとの重なりによる凹凸の発生が防止されている。
また、バス電極13bが、幅広切り欠き部45を有する切り欠き部44を有することにより、バス電極13bの電極材の使用量が抑制されている。
グリッド電極端部幅43をグリッド電極幅42よりも大きな値とすることで、上述した印刷位置のずれの許容値と印刷幅のずれの許容値とクリアランス24の寸法との関係によっては、グリッド電極13aとバス電極13bとにおける対向する側面同士が接触しやすくなる。
図19は、バス電極13bの幅方向においてグリッド電極13aとバス電極13bとが接触した場合の受光面側電極13を拡大して示す要部平面図である。たとえば図19に示すように、グリッド電極13aとバス電極13bとが、バス電極13bの幅方向において、印刷位置のずれの許容値内と印刷幅のずれの許容値内でずれて印刷形成された場合に、グリッド電極端部41の右側の側面と、幅広切り欠き部45の右側の側面とが接触することになる。
そして、バス電極13bの幅方向およびバス電極13bの長手方向の両方向において同様の現象が起き得る。このため、全てのグリッド電極端部41において、バス電極13bの幅広切り欠き部45と接触する可能性が高まる。なお、グリッド電極13aとバス電極13bとが接触しない場合でも、グリッド電極13aおよびバス電極13bはタブ線31とはんだ接合されるため、電力損失が発生することはない。
図20は、本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セルにおける他の受光面側電極13を拡大して示す要部平面図である。図20に示すように、グリッド電極端部41および幅広切り欠き部45の形状を円形状とすることでも、グリッド電極端部41が矩形の場合と同様に、上述した効果が得られる。
本発明の実施の形態2によれば、上述した実施の形態1における効果に加え、グリッド電極端部41の形状を矩形もしくは円形とし、バス電極13bの幅広切り欠き部45をグリッド電極端部41の形状に対応して且つグリッド電極端部41の外形寸法よりも大きな寸法を有する形状とすることで、グリッド電極13aとバス電極13bとの接触の可能性を高めることが可能となる。これにより、グリッド電極13aとバス電極13bとの接触面積を増加させて、グリッド電極13aとバス電極13bとの間の電力の取り出し効率に優れた太陽電池および太陽電池モジュールを実現できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
11,11a,11b,11c 太陽電池セル、12 単結晶シリコン基板、12a n型不純物拡散層、12b p型単結晶シリコン基板、13 受光面側電極、13a グリッド電極、13b バス電極、21 グリッド電極端部、22,44 切り欠き部、23 側面、24 クリアランス、25 当接面、26 重なり幅、31 タブ線、41 グリッド電極端部、42 グリッド電極幅、43 グリッド電極端部幅、45 幅広切り欠き部、46 幅広切り欠き部幅、47 切り欠き部幅。

Claims (15)

  1. pn接合を有する半導体基板の一面上に、前記半導体基板の面方向における第1方向に伸長して配置される細長形状のグリッド電極と、前記第1方向と交差する第2方向に伸長して前記グリッド電極よりも太幅のバス電極とからなる電極を備え、
    前記バス電極は、前記第2方向における側面から前記第1方向において内側に凹んだ切り欠き部を有し、
    前記グリッド電極は、前記バス電極と重ならない状態で前記バス電極側の端部が前記切り欠き部内に収納されており
    前記グリッド電極における前記バス電極側の端部が、前記グリッド電極における前記切り欠き部内の他の部分よりも幅広であること、
    を特徴とする太陽電池セル。
  2. 前記グリッド電極は、前記切り欠き部内において、側面の一部が前記バス電極の側面と接触しているとともに前記バス電極の他の側面との間にクリアランスを有して、前記バス電極と重ならない状態で前記バス電極側の端部が前記切り欠き部内に収納されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池セル。
  3. 前記グリッド電極は、前記切り欠き部内において、前記バス電極の全ての側面との間にクリアランスを有して、前記バス電極と重ならない状態で前記バス電極側の端部が前記切り欠き部内に収納されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池セル。
  4. 請求項1からのいずれか1つに記載の太陽電池セルの前記バス電極に、表面がはんだで被覆されたタブ線が電気的に接続された太陽電池モジュールであって、
    前記タブ線は、前記第2方向に沿って前記グリッド電極の端部が収納された前記切り欠き部上を含む前記バス電極上に配置された状態で、前記バス電極および前記切り欠き部内に収納された前記グリッド電極の端部と前記はんだにより接続されていること、
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  5. 前記グリッド電極と前記バス電極とは、厚さが同じ厚さである、または厚さの差が前記タブ線の表面を被覆している前記はんだの厚さ以下の厚さであること、
    を特徴とする請求項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記切り欠き部における前記バス電極の側面と前記切り欠き部内に収納された前記グリッド電極の端部の側面とがはんだにより接合されていること、
    を特徴とする請求項またはに記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記切り欠き部における前記バス電極の側面と前記切り欠き部内に収納された前記グリッド電極の端部の側面との間が、前記はんだで満たされていること、
    を特徴とする請求項6に記載の太陽電池モジュール。
  8. 半導体基板にpn接合を形成する第1工程と、
    前記pn接合を有する半導体基板の一面上に、前記半導体基板の面方向における第1方向に伸長して配置される細長形状のグリッド電極と、前記第1方向と交差する第2方向に伸長して前記グリッド電極よりも太幅のバス電極とからなる電極を形成する第2工程と、
    を含み、
    前記第2工程は、
    前記第2方向における側面から前記第1方向において内側に凹んだ切り欠き部を有する前記バス電極を、形成する第3工程と、
    前記切り欠き部内において、前記バス電極と重ならない状態で前記バス電極側の端部が前記切り欠き部内に収納される前記グリッド電極を、前記第3工程と異なる工程で形成する第4工程と、
    を含
    前記グリッド電極における前記バス電極側の端部が、前記グリッド電極における前記切り欠き部内の他の部分よりも幅広であること、
    を特徴とする太陽電池セルの製造方法。
  9. 前記第4工程では、前記切り欠き部内において、前記グリッド電極の側面の一部が前記バス電極の側面と接触するとともに前記バス電極の他の側面との間にクリアランスを有して、前記バス電極と重ならない状態で前記バス電極側の端部が前記切り欠き部内に収納される前記グリッド電極を形成すること、
    を特徴とする請求項8に記載の太陽電池セルの製造方法。
  10. 前記第4工程では、前記切り欠き部内において、前記グリッド電極と前記バス電極の全ての側面との間にクリアランスを有して、前記バス電極と重ならない状態で前記バス電極側の端部が前記切り欠き部内に収納される前記グリッド電極を形成すること、
    を特徴とする請求項8に記載の太陽電池セルの製造方法。
  11. 前記クリアランスの幅を、前記グリッド電極および前記バス電極のそれぞれの印刷位置のずれの許容値と印刷幅のずれの許容値との和よりも大きな値とすること、
    を特徴とする請求項9または10に記載の太陽電池セルの製造方法。
  12. 請求項から10のいずれか1つに記載の太陽電池セルの製造方法により太陽電池セルを形成する工程と、
    表面がはんだで被覆されたタブ線を、前記グリッド電極の端部が収納された前記切り欠き部上を含む前記バス電極上に前記第2方向に沿って配置する第5工程と、
    前記タブ線を加熱することにより、前記切り欠き部に収納された前記グリッド電極の端部および前記バス電極と、前記タブ線と、を前記はんだによって接合する第6工程と、
    を含むことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  13. 前記グリッド電極と前記バス電極とにおいて、厚さを同じ厚さにする、または厚さの差を前記タブ線の表面を被覆する前記はんだの厚さ以下の厚さにすること、
    を特徴とする請求項12に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  14. 前記第6工程では、前記切り欠き部における前記バス電極の側面と前記切り欠き部内に収納された前記グリッド電極の端部の側面とを前記はんだにより接合すること、
    を特徴とする請求項12または13に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  15. 前記第6工程では、前記切り欠き部における前記バス電極の側面と前記切り欠き部内に収納された前記グリッド電極の端部の側面との間を前記はんだで満たすこと、
    を特徴とする請求項14に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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