JP2011003721A - 太陽電池セルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光電変換効率に優れ、簡便な方法で安価に製造可能な太陽電池セルを得ること。
【解決手段】PN接合を有する半導体基板1の一面側にワイヤボンディング法により第1金属ワイヤ6aを敷設するとともに前記第1金属ワイヤ6aの少なくとも一部を前記半導体基板1の一面側に接着する第1工程と、前記半導体基板1に加熱処理を施すことにより前記第1金属ワイヤ6aと前記半導体基板1の一面側との着設部を合金化させて前記第1金属ワイヤ6aと前記半導体基板1の一面側とを接合して前記第1金属ワイヤ6aからなる第1金属ワイヤ電極6を形成する第2工程と、を含む。
【選択図】図2−2

Description

本発明は、太陽電池セルおよびその太陽電池の製造方法に関する。
太陽電池の性能向上には、太陽電池を構成する太陽電池基板の内部に太陽光を効率良く取り込むことが大切である。このため、太陽電池の受光面(表面)に設けられる受光面側電極においては、光電変換効率を向上させるために、実効の受光面積を減らす要因となる受光面における電極面積を減らすことが重要である。そこで、太陽電池の受光面(表面)では、受光面積を広く確保するために、細線の導電性電極(グリッド電極)を形成する。
そして、抵抗損失を低減して光電流を効率良く収集するために、グリッド電極は、できるだけ導電率が高い材料を使いて、できる限り細く、厚く形成することが望まれる。さらに、太陽電池の製造工程においては、簡素に、安価に形成することも重要である。
太陽電池基板にグリッド電極を形成する一般的な方法は、例えば導電性物質を含んだ印刷ペーストを使用し、スクリーン印刷法で形成する方法である(たとえば、特許文献1参照)。このスクリーン印刷法を用いた方法は、簡易且つ安価にグリッド電極を形成できる方法として広く使用されている。
また、グリッド電極の形成方法としては、シリコン基板と白板強化ガラスとの間に電極としてのアルミワイヤを挟んだ状態で、EVE樹脂を用いてシリコン基板と白板強化ガラスとを封止してアルミワイヤを固定する方法が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。また、グリッド電極を細線化する方法として、フォトリソグラフィによるパターニングを利用する方法がある。
特開平6−132551号公報 特開平8−306946号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、電極を細線化する場合にスクリーン印刷版にペーストが詰まり、電極の断線やかすれが生じる、という問題がある。すなわち、スクリーン印刷によるグリッド電極の細線化には限界がある。また、特許文献2の方法では、シリコン基板と白板強化ガラスとを封止する封止材が必要なためコストアップにつながり、また構成的にも形態が限定される、という問題がある。
また、フォトリソグラフィによるパターニングを利用する方法では、フォトリソグラフィによるパターニング工程は多くの工程および材料を必要とし、工程費用が高価となる、という問題がある。したがって、この方法は、宇宙用太陽電池等の、高コストとなっても高信頼性や高効率が必要な特殊用途でのみ使用されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、光電変換効率に優れ、簡便な方法で安価に製造可能な太陽電池セルおよびその製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる太陽電池セルの製造方法は、PN接合を有する半導体基板の一面側にワイヤボンディング法により第1金属ワイヤを敷設するとともに前記第1金属ワイヤの少なくとも一部を前記半導体基板の一面側に接着する第1工程と、前記半導体基板に加熱処理を施すことにより前記第1金属ワイヤと前記半導体基板の一面側との着設部を合金化させて前記第1金属ワイヤと前記半導体基板の一面側とを接合して前記第1金属ワイヤからなる第1金属ワイヤ電極を形成する第2工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、半導体基板の一面側にワイヤボンディング法により第1金属ワイヤを敷設し、第1金属ワイヤと半導体基板の一面側との着設部を合金化させることで第1金属ワイヤと半導体基板の一面側とを接合して第1金属ワイヤ電極を形成するため、簡便且つ安価に第1金属ワイヤ電極を形成することが可能であり、第1金属ワイヤ電極の細線化が容易である、という効果を奏する。
図1−1は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの構成を示す要部斜視図である。 図1−2は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの断面構成を示す要部断面図である。 図2−1は、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程を説明するための斜視図である。 図2−2は、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程を説明するための斜視図である。 図2−3は、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程を説明するための斜視図である。 図2−4は、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程を説明するための斜視図である。 図2−5は、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程を説明するための斜視図である。
以下に、本発明にかかる太陽電池セルおよびその製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態
図1−1は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの構成を示す要部斜視図である。図1−2は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの断面構成を示す要部断面図であり、図1−1のX方向における要部断面図である。
本実施の形態にかかる太陽電池セルは、図1−1および図1−2に示されるように、光電変換機能を有する太陽電池基板であってpn接合を有する半導体基板1と、半導体基板1の受光面側の面(おもて面)に形成されて受光面での入射光の反射を防止する絶縁膜である反射防止膜4と、半導体基板1の受光面側の面(おもて面)に着設された金属ワイヤ電極である受光面側電極5と、半導体基板1で発電された電気の取り出しと入射光の反射を目的として半導体基板1の裏面の全面に形成された裏面側電極8と、を備える。
半導体基板1は、第1導電型層であるp型シリコン基板2と、半導体基板1の受光面側にリン拡散によって形成された第2導電型層である不純物拡散層(n型不純物拡散層)3と、によりpn接合が構成されている。反射防止膜4は、例えばシリコン窒化膜(SiN膜)が用いられるが、これに限定されるものではない。
受光面側電極5は、太陽電池セルの第1金属ワイヤ電極であるグリッド電極6および第2金属ワイヤ電極であるバス電極7を含み、n型不純物拡散層3に電気的に接続されている。グリッド電極6は、例えば第1金属ワイヤである銀ワイヤが半導体基板1の受光面側の面(おもて面)に着設されてなり、半導体基板1で発電された電気を集電するために受光面に局所的に設けられている。具体的には、グリッド電極6として、半導体基板1の受光面側の面(おもて面)において相対する一対の辺に略平行に、互いに離間した状態で複数の銀ワイヤが配置されている。
グリッド電極6と半導体基板1の受光面側の面(おもて面)との接合部には、銀ワイヤの銀と半導体基板1(n型不純物拡散層3)のシリコンとが合金化(銀シリコン合金)した合金部9が形成されており、該合金部9を介してグリッド電極6が半導体基板1(n型不純物拡散層3)の受光面に着設されている。
グリッド電極6を構成する銀ワイヤとしては、従来のスクリーン印刷を用いて形成されたグリッド電極よりも細線化された径である例えば10μm〜70μm程度の径を有する銀ワイヤが用いられており、本実施の形態にかかる太陽電池セルでは50μmとされている。グリッド電極6を構成する金属ワイヤは銀ワイヤに限らず、通常の太陽電池セルにおいてグリッド電極に用いられる金属材料のワイヤを用いることができる。また、グリッド電極6を構成する銀ワイヤ間の間隔は、金属ワイヤの材質、径や太陽電池セルの特性等の諸条件により任意に設定できる。
バス電極7は、太陽電池セルをモジュール化する際のタブ接続用として、グリッド電極6で集電された電気を取り出すためにグリッド電極6にほぼ直交して設けられている。バス電極7は、例えば第2金属ワイヤとして径が50μmの銀ワイヤが複数のグリッド電極6上に接合されている。また、接続強度を確保するため、バス電極7は、略平行に密着させて配置された2本の銀ワイヤにより構成されている。なお、バス電極7として配置する銀ワイヤの本数はこれに限定されず、任意に設定できる。また、バス電極7を構成する金属ワイヤは銀ワイヤに限らず、通常の太陽電池セルにおいて表バス電極に用いられる金属材料のワイヤを用いることができる。
また、裏面側電極8は、例えばアルミニウム(Al)からなり、半導体基板1の裏面の全面に形成されている。
以上のように構成された本実施の形態にかかる太陽電池セルにおいては、直径50μmの銀ワイヤからなるグリッド電極6と半導体基板1の受光面側の面(おもて面)との接合部に、銀ワイヤの銀と半導体基板1(n型不純物拡散層3)のシリコンとが合金化(銀シリコン合金)した合金部9が形成されており、該合金部9を介してグリッド電極6が半導体基板1(n型不純物拡散層3)の受光面に着設されている。これにより、従来のスクリーン印刷を用いて形成されたグリッド電極よりも細線化されたグリッド電極6が実現されており、実効の受光面積を減らす要因となるグリッド電極6による面積の低減が抑制され、光電変換効率の向上が図られている。また、グリッド電極6は銀ワイヤを着設することで形成されているため、簡略な工程で安価に製造可能である。
また、同様に、バス電極7は、銀ワイヤがグリッド電極6上に接合されて形成されている。これにより、従来のスクリーン印刷を用いて形成されたバス電極よりも細線化されたバス電極7が実現されており、実効の受光面積を減らす要因となるバス電極7による面積の低減が抑制され、光電変換効率の向上が図られている。また、バス電極7は銀ワイヤをグリッド電極6に接合することで形成されているため、簡略な工程で安価に製造可能である。
したがって、本実施の形態にかかる太陽電池セルによれば、光電変換効率に優れ、簡便な方法で安価に製造可能な太陽電池セルが実現されている。
つぎに、このような太陽電池セルの製造方法の一例について図2−1〜図2−5を参照して説明する。図2−1〜図2−5は、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程を説明するための斜視図である。
まず、半導体基板1を用意する。半導体基板1としては、例えば民生用太陽電池向けとして最も多く使用されているp型多結晶シリコン基板を用意する(以下、p型多結晶シリコン基板1と呼ぶ場合がある)。p型多結晶シリコン基板1は、溶融したシリコンを冷却固化してできた多結晶シリコンインゴットをマルチワイヤーソーでスライスして製造するため、表面にスライス時のダメージが残っている。
そこで、まずはこのダメージ層の除去も兼ねて、p型多結晶シリコン基板1を、加熱したアルカリ溶液中、例えば水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して表面をエッチングすることにより、シリコン基板の切り出し時に発生してp型多結晶シリコン基板1の表面近くに存在するダメージ領域を取り除く。ダメージ除去後の、p型多結晶シリコン基板1の厚みは250μm、寸法は150mm×150mmである。
つぎに、このp型多結晶シリコン基板1を熱酸化炉へ投入し、オキシ塩化リン(POCl)ガス雰囲気中、例えば840℃で10分程度加熱することにより、図2−1に示すようにp型多結晶シリコン基板1の表面にn型不純物拡散層3を形成してp型シリコン基板2とn型不純物拡散層3とを作り分け、半導体pn接合を形成する。
ここで、n型不純物拡散層3の形成直後の表面にはガラスを主成分とする膜が形成されているため、フッ酸等を用いて除去する。また、受光面側をレジストや耐酸性樹脂等で保護した後にフッ硝酸溶液中に半導体基板1を浸漬することにより、半導体基板1の端面と裏面側とのn型不純物拡散層3を除去する。
つぎに、図2−2に示すようにワイヤボンディング法を用いてグリッド電極6を形成する。ワイヤボンディング法とは、主に金属製のワイヤを用いて、一方の金属製パッドに接着し、ワイヤを導いて他方の金属製パッドに接着する方法であり、一般的に端子間の配線に使用されている。ワイヤボンディング法は様々な集積回路の外部配線等の形成に用いられ、信頼性が高く、処理が簡便である。
グリッド電極6は以下の工程により形成する。まず、グリッド電極6用に第1金属ワイヤ6aとして径が50μmの銀ワイヤを用意し、並列ワイヤボンディングツール11を使用して、半導体基板1の受光面(n型不純物拡散層3の上面)において相対する一対(第1の対)の辺に略平行に、互いに離間した状態で複数の銀ワイヤを敷設し、ボンディングする。
具体的には、半導体基板1の受光面(n型不純物拡散層3の上面)において相対する他の一対(第2の対)の辺における一方の辺の近傍から他方の辺に向かって第1金属ワイヤ6aとしての銀ワイヤを敷設し、ボンディングする。第1金属ワイヤ6aの敷設開始時には、一方の辺の近傍で第1金属ワイヤ6aを半導体基板1の受光面(n型不純物拡散層3の上面)にボンディングする。つぎに、第1金属ワイヤ6aを他方の辺に向かって敷設する。そして、他方の辺の近傍で第1金属ワイヤ6aを半導体基板1の受光面(n型不純物拡散層3の上面)にボンディングし、最後に切断する。
ここでの、ボンディングは、次工程で、グリッド電極6用の第1金属ワイヤ6a全体を半導体基板1に着設させるまでの仮止めである。また、第1金属ワイヤ6aは直線形状を有するので、ボンディング強度は小さくてもよく、ワイヤ端の精密な溶解形状形成は不要である。ボンディングは、並列ワイヤボンディングツール11を使用して超音波および熱にて行う。
つぎに、図2−3に示すようにワイヤボンディング法を用いてバス電極7を形成する。バス電極7は以下の工程により形成する。まず、バス電極7用に第2金属ワイヤ7aとして径が50μmの銀ワイヤを用意し、並列ワイヤボンディングツール11を使用して、半導体基板1の受光面(n型不純物拡散層3の上面)において相対する他の一対(第2の対)の辺に略平行に、第1金属ワイヤ6aにほぼ直交させて全ての第1金属ワイヤ6a上にわたって敷設し、ボンディングする。
具体的には、半導体基板1の受光面(n型不純物拡散層3の上面)において相対する一対(第1の対)の辺における一方の辺の近傍から他方の辺に向かって第2金属ワイヤ7aとしての銀ワイヤを敷設し、ボンディングする。第2金属ワイヤ7aの敷設開始時には、一方の辺の近傍で第2金属ワイヤ7aを任意の第1金属ワイヤ6aにボンディングする。つぎに、第2金属ワイヤ7aを他方の辺に向かって敷設する。そして、他方の辺の近傍で第2金属ワイヤ7aを任意の第1金属ワイヤ6aにボンディングし、最後に切断する。
ここでの、ボンディングは、次工程で、バス電極7用の第2金属ワイヤ7aを全ての第1金属ワイヤ6aに着設させるまでの仮止めである。また、第2金属ワイヤ7aは直線形状を有するので、ボンディング強度は小さくてもよく、ワイヤ端の精密な溶解形状形成は不要である。ボンディングは、並列ワイヤボンディングツール11を使用して超音波および熱にて行う。
また、バス電極7は、太陽電池セルをモジュール化する際に半導体基板1とタブ線とを半田で接続するために設ける。このため、タブ線との接続強度を確保するために、第2金属ワイヤ7aは複数本敷設することが好ましい。本実施の形態では、第2金属ワイヤ7aとして2本の銀ワイヤを略平行に密着させて敷設する。なお、敷設する第2金属ワイヤ7aの本数はこれに限定されず、任意に設定できる。
つぎに、光電変換効率改善のために、図2−4に示すようにn型不純物拡散層3を形成した半導体基板1の受光面側に、反射防止膜4として例えばシリコン窒化膜(SiN膜)を形成する。反射防止膜4の形成には例えばプラズマCVD法を使用し、シランとアンモニアの混合ガスを用いて反射防止膜4としてシリコン窒化膜を形成する。反射防止膜4の膜厚および屈折率は、光反射を最も抑制する値に設定する。なお、屈折率の異なる2層以上の膜を積層して反射防止膜4を構成してもよい。
ここで、反射防止膜4となるシリコン窒化膜(SiN膜)の成膜時の基板温度は例えば400℃と高温である。プラズマCVD装置の成膜室に半導体基板1を導入する前に、導入室の真空引きと半導体基板1の予備加熱を行う。予備加熱は、グリッド電極6用の第1金属ワイヤ6a(銀ワイヤ)とバス電極7用の第2金属ワイヤ7a(銀ワイヤ)とが接合可能であり、且つ第1金属ワイヤ6a(銀ワイヤ)の銀と半導体基板1(n型不純物拡散層3)のシリコンとが接合可能な温度で行う。これにより、第1金属ワイヤ6aの銀ワイヤおよび第2金属ワイヤ7aの銀ワイヤは軟化し、第1金属ワイヤ6aと第2金属ワイヤ7aとの着設部において接合される。
また、第1金属ワイヤ6aである銀ワイヤと半導体基板1の受光面(n型不純物拡散層3)との接合部には、第1金属ワイヤ6aと半導体基板1(n型不純物拡散層3)のシリコンとが合金化(銀シリコン合金)した合金部9が形成され、該合金部9を介して第1金属ワイヤ6aが半導体基板1(n型不純物拡散層3)の受光面に着設される。以上により、グリッド電極6およびバス電極7が形成される。
反射防止膜4としてのシリコン窒化膜(SiN膜)は、第1金属ワイヤ6aおよび第2金属ワイヤ7a上にも形成される。シリコン窒化膜(SiN膜)の形成時、第1金属ワイヤ6aおよび第2金属ワイヤ7aの断面は円形もしくは円形が少し変形した形状を呈している。このため、半導体基板1の受光面(n型不純物拡散層3)の表面と第1金属ワイヤ6aとの接合部付近には、シリコン窒化膜(SiN膜)は成膜されない。なお、太陽電池セルが完成した後の太陽電池セルのモジュール化工程では、バス電極7とタブ線とを半田で接合するが、シリコン窒化膜(SiN膜)は電気絶縁膜であるため、第1金属ワイヤ6aにおけるシリコン窒化膜(SiN膜)が成膜されていない部分に半田を接合し、更にタブ線と接合する。
なお、ここでは、反射防止膜4としてのシリコン窒化膜(SiN膜)を形成する際の予備加熱により第1金属ワイヤ6aと第2金属ワイヤ7aとを接合し、また第1金属ワイヤ6aを半導体基板1(n型不純物拡散層3)の受光面に着設しているが、第1金属ワイヤ6aと第2金属ワイヤ7aとをワイヤボンディング法により敷設した後、反射防止膜4の形成とは別に加熱処理を行っても良い。
つぎに、裏面側電極8の電極材料であって例えばアルミニウム、ガラス等を含む電極材料ペーストを、半導体基板1の裏面の全面にスクリーン印刷法により塗布し、乾燥する。その後、大気雰囲気中において、例えば760℃の温度で焼成を行う。これにより、図2−5に示すように半導体基板1の裏面のほぼ全面に裏面側電極8が形成される。以上により、図1−1および図1−2に示す太陽電池セルが完成する。
以上のような本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法においては、ワイヤボンディング法を用いて第1金属ワイヤ6aとして直径50μmの銀ワイヤを半導体基板1の受光面(n型不純物拡散層3)上に敷設した後、加熱処理を施すことにより、第1金属ワイヤ6aと半導体基板1の受光面(n型不純物拡散層3)との接合部において銀とシリコンとが合金化(銀シリコン合金)した合金部9を形成し、該合金部9を介して第1金属ワイヤ6aを半導体基板1(n型不純物拡散層3)の受光面に着設し、グリッド電極6を形成することができる。
したがって、従来のスクリーン印刷を用いて形成されたグリッド電極よりも細線化されたグリッド電極6を作製することができ、実効の受光面積を減らす要因となるグリッド電極6による面積の低減を抑制して、太陽電池セルの光電変換効率の向上を図ることできる。また、銀ワイヤを着設することでグリッド電極6を形成するため、簡略な工程で安価にグリッド電極6を製造可能である。
また、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法においては、第2金属ワイヤ7aとしての銀ワイヤを第1金属ワイヤ6a上に接合してバス電極7を形成する。これにより、従来のスクリーン印刷を用いて形成されたバス電極よりも細線化されたバス電極7を作製することができ、実効の受光面積を減らす要因となるバス電極7による面積の低減を抑制して、太陽電池セルの光電変換効率の向上を図ることができる。また、第2金属ワイヤ7aをグリッド電極6に接合することでバス電極7を形成するため、簡略な工程で安価にバス電極7を製造可能である。
したがって、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法によれば、光電変換効率に優れた太陽電池セルを、簡便な方法で安価に製造することができる。
なお、上記においては、受光面側電極5の形成に本発明を適用した場合について説明したが、本発明を線状の裏面側電極の形成に適用することも可能である。また、上述した本実施の形態においては、基板上にワイヤをワイヤボンディング法によって乗せた状態(少し離れている可能性もある)とすること又はその状態を「敷設」、ワイヤボンディング法によってボンディングすること又はその状態を「接着」とする。また、加熱でワイヤを「軟化」させ、基板上まで下ろす又は下ろしきること又その直後の状態、接触した状態を「着設」とする。また、電気的に接合した状態とすること又はその状態を「接合」とする。
以上のように、本発明にかかる太陽電池セルの製造方法は、光電変換効率に優れた太陽電池セルを簡便な方法で安価に製造する場合に有用であり、安価な太陽電池の普及は、エネルギー問題、環境問題の解決に寄与する。
1 半導体基板
2 p型シリコン基板
3 n型不純物拡散層
4 反射防止膜
5 受光面側電極
6 グリッド電極
6a 第1金属ワイヤ
7 バス電極
7a 第2金属ワイヤ
8 裏面側電極
9 合金部
11 並列ワイヤボンディングツール

Claims (8)

  1. PN接合を有する半導体基板の一面側にワイヤボンディング法により第1金属ワイヤを敷設するとともに前記第1金属ワイヤの少なくとも一部を前記半導体基板の一面側に接着する第1工程と、
    前記半導体基板に加熱処理を施すことにより前記第1金属ワイヤと前記半導体基板の一面側との着設部を合金化させて前記第1金属ワイヤと前記半導体基板の一面側とを接合して前記第1金属ワイヤからなる第1金属ワイヤ電極を形成する第2工程と、
    を含むことを特徴とする太陽電池セルの製造方法。
  2. 前記第1工程では、複数本の前記第1金属ワイヤをワイヤボンディング法により前記半導体基板の一面側に略平行に敷設し、さらに前記複数本の前記第1金属ワイヤ上に前記第1金属ワイヤの長手方向と交差する方向にワイヤボンディング法により第2金属ワイヤを敷設するとともに前記第2金属ワイヤの少なくとも一部を第1金属ワイヤに着設し、
    前記第2工程では、前記半導体基板に加熱処理を施すことにより前記第1金属ワイヤと前記半導体基板の一面側との着設部を合金化させて前記第1金属ワイヤと前記半導体基板の一面側とを接合するとともに、前記第1金属ワイヤと前記第2金属ワイヤとを接合して、前記第1金属ワイヤからなる第1金属ワイヤ電極および前記第2金属ワイヤからなる第2金属ワイヤ電極を形成すること、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池セルの製造方法。
  3. 前記半導体基板の一面側が太陽電池セルにおける受光面側であること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池セルの製造方法。
  4. 前記第1金属ワイヤが銀からなること、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池セルの製造方法。
  5. PN接合を有する半導体基板と、
    第1金属ワイヤからなり、該第1金属ワイヤの成分と前記半導体基板の成分とが合金化された合金部を介して前記半導体基板の一面側に接合された第1金属ワイヤ電極と、
    を備えることを特徴とする太陽電池セル。
  6. 前記第1金属ワイヤ電極が前記半導体基板の一面側に略平行に複数本接合され、
    前記第1金属ワイヤの長手方向と交差する方向において第2金属ワイヤからなる第2金属ワイヤ電極が前記複数本の前記第1金属ワイヤ上に接合されていること、
    を特徴とする請求項5に記載の太陽電池セル。
  7. 前記半導体基板の一面側が、太陽電池セルにおける受光面側であること、
    を特徴とする請求項5または6に記載の太陽電池セル。
  8. 前記第1金属ワイヤ電極が、銀からなること、
    を特徴とする請求項5に記載の太陽電池セル。
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