JP2007059439A - フレキシブル配線板用の導体積層フィルムおよびフレキシブル配線板、ならびにそれらの製造方法 - Google Patents

フレキシブル配線板用の導体積層フィルムおよびフレキシブル配線板、ならびにそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 絶縁基材上に形成する配線パターンに、欠陥となる凹部や凸部などがなく、また断線や短絡などがないフレキシブル配線板、およびそのようなフレキシブル配線板を製作するための導体積層フィルム、ならびにそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】 ポリイミドやポリエステルなどの可撓性を有する絶縁基材21の表面に、例えばニッケル・クロム合金などの密着強化層22の上に銅スパッタ層23を設けて導電性被覆24を形成し、その導電性被覆の上に第1電解銅めっき層25を形成する。それから、その第1電解銅めっき層の上に第2電解銅めっき層40を形成し、そののちそれらの銅めっき層50の表面を研削用砥石51などを用いて物理的に研削して、平らな研削面52を有する導電体層53を形成し、その導電体層の表面を研磨用ローラ54などで研磨する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、可撓性を有する絶縁基材の表面に導電性被覆を形成し、その導電性被覆の上に電解銅めっきを行って電解銅めっき層を形成する、フレキシブル配線板用の導体積層フィルム、およびその製造方法に関する。ならびに、その導体積層フィルムを用いて絶縁基材上に配線パターンを形成し、半導体や電子部品を直接実装することによりフレキシブル回路板を形成し、時計やカメラや液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどに用いるフレキシブル配線板、およびその製造方法に関する。
今日、携帯電話、パソコン、テレビなどの液晶画面は、高精細化の方向に進んでいる。また、LCDドライバ用ICの配線パターンも高密度化の傾向にある。よって、液晶ドライバのIC実装は、従来のTAB(Tape Automated Bonding:3層タイプの基板)から、ファインピッチ対応が可能で折り曲げ性に優れ、ドライバICの小型化(チップシュリンク)および基板加工工程の削減ができる、COF(Chip On Film:2層タイプの基板)やFPC(Flexible Printed Circuit:2層タイプの基板)などのフレキシブル配線板が主流になってきている。また、大型TFT液晶については、ブラウン管(CRT)から液晶への切り替わりが進展しており、今後この比率が年々増加していくと推測される。
このように、今後の利用が期待されるフレキシブル配線板は、可撓性を有する絶縁基材の表面に導電性被覆を形成し、その導電性被覆の上に電解銅めっきを行って電解銅めっき層を設けた導電積層フィルムを用い、絶縁基材上にフォトエッチング法などを用いて配線パターンを形成することにより製造する。導体積層フィルムの製造方法には、例えば、導電体層である銅箔にポリイミド前駆体樹脂組成物を塗布し、溶剤を乾燥させた後、熱処理してイミド化することにより絶縁層を形成する、キャスティングタイプのものがある。
しかし、このようなキャスティングタイプのものは、絶縁基材表面の導電体層を形成する銅箔面の十点平均粗さRzが0.8μm程度である。この程度の粗さが必要な理由は、絶縁基材と導電体層との密着力を確保するためである。しかし、後にエッチングにより形成する配線パターンの配線ピッチは、ファインになるほどこの粗さの影響を受けることから、30μm(ライン幅15μm/スペース幅15μm)位が限界であり、今後さらに進むファインピッチ化に対して不十分である。
また、キャスティングを行うときに、導電体層である銅箔は強度を必要とする。このため、銅箔の厚さは、15μm位からそれ以上の厚さのものを用いる必要がある。ところが、ファインピッチの配線パターンを形成したり、折り曲げ時の強度を確保したり、実装を容易としたりするなどのためには、銅箔の厚さを8μm程度にする必要がある。そこで、キャスティング後、化学研磨等により銅箔の厚さを8μm程度にまで薄くする工程が必要となり、実際に行われている。
ところが、フレキシブル配線板の製造方法で用いる導体積層フィルムの製造方法としては、上述のようなキャスティングタイプのものよりも、図4に示すような導体積層フィルムの製造方法の方が、ファインピッチの配線パターン形成が可能である。
この図4に示す製造方法では、まず(A)で示すように可撓性を有する絶縁基材1の表面に、ニッケル・クロム合金をスパッタして密着強化層2を形成して後、さらに(B)で示すように銅スパッタ3を行って導電性被覆4を形成する。次に、(C)に示すように、導電性被覆4上に電解銅めっき層5を8μm程度形成することで、導体積層フィルム6を製造していた。
この方法により製造した導体積層フィルム6は、絶縁基材1と接する側の導電性被覆4の一部である密着強化層2の十点平均粗さRzが、0.007μm程度である。そのため、後にエッチングにより形成する配線パターンのピッチ幅を30μm(ライン幅15μm/スペース幅15μm)以下にすることが可能であり、ファインな配線パターンを必要とするフレキシブル配線板用の導体積層フィルム6として、従来から使用されている。
この導体積層フィルム6を用いてフレキシブル配線板を製造するときは、フォトエッチング法を用い、(D)に示すように電解銅めっき層5の上にフォトレジスト7を塗布して後、(E)に示すように露光、現像を行ってエッチングレジストパターン8を形成し、次いで(F)に示すようにエッチングを行い、それから(G)に示すようにエッチングレジスト除去を行い、必要なめっきとソルダーレジスト塗布を行って配線パターン9を形成していた。
しかしながら、図5(A)に示すように、導電性被覆4を形成した工程の後に導電性被覆4上に異物10や異物11が付着すると、その後に導電性被覆4上に電解銅めっき層5を形成したとき、(B)に示すように異物10が付着した個所には電解銅めっきが付着せず、凹部12が形成されることとなる。また、電解銅めっきの途中で異物11が取れたときにも、異物11が付着していた個所に浅い凹部13が形成されることとなる。他方、電解銅めっきを行うとき、めっき液中に混入する異物等により凸部14が発生することもあった。
そして、この状態で、(C)に示すように電解銅めっき層5の上にフォトレジスト7を塗布すると、フォトレジスト7の厚さより凸部14の高さの方が高いときには、電解銅めっき層5の凸部14の先端が露出することとなる。その後、(D)に示すように露光、現像を行ってエッチングレジストパターン8を形成し、次いで(E)に示すようにエッチングを行うと、凸部14の先端が露出することから、露出する先端からエッチングが進行し、その部分aの電解銅めっき層5が除去されてしまう。また、浅い凹部13の部分には、現像されずにフォトレジスト7の一部が残り、エッチングレジストパターン8間の距離が短くなってエッチングスピードが遅くなり、除去されなければならない電解銅めっき層5の部分bがそのまま残り、結果的に分断されないこととなる。
それから、(F)に示すようにエッチングレジスト除去を行うと、配線パターン9には、深い凹部12や浅い凹部13が欠陥として残ることとなった。また、図6に示すフレキシブル配線板の部分平面図から判るとおり、部分aの電解銅めっき層5が除去されて断線部15を発生し、また部分bの電解銅めっき層5が残って短絡部16を発生していた。なお、図5(F)は、図6のB−B線に沿う断面である。
このような問題を解決すべく、従来の技術の中には、例えば下記の特許文献1に記載されるように、絶縁基材であるポリイミドフィルムに、導電性のある被覆をスパッタ等を用いて形成し、その上に湿式銅めっき(電解銅めっき)を施し、その後に物理的に銅表面を研磨して後、さらにその銅めっき表面に化学研磨を行い、凹部13や凸部14をなくすものがある。
特開2003‐303860号公報
ところが、特許文献1に記載の製造方法によっても、銅表面を研磨する量よりも凹部13の深さが浅い場合にはよいが、深い場合にはやはり凹部13の一部が残ることとなる。このとき、銅めっき層5の厚さを厚くして銅表面を研磨する量を多くすることにより、凹部13が深い場合にもその凹部13を完全に除去することが可能となる。
しかし、スパッタ等により形成した導電性被覆4の上に直接異物10が付着し、その異物10が取れずに電解銅めっきを完了した場合には、異物10が付着した部分には電解銅めっきが存在しないから、凹部12の底は導電性被覆4部分となり、いくら銅めっき層5の厚さを厚くしても凹部12を除去することができない問題があった。
そこで、この発明の目的は、絶縁基材上に形成する配線パターンに、欠陥となる凹部や凸部などがなく、また断線や短絡などがないフレキシブル配線板、およびそのようなフレキシブル配線板を製作するための導体積層フィルム、ならびにそれらの製造方法を提供することにある。
かかる目的を達成すべく、この発明の第1の態様は、ポリイミドやポリエステルなどの可撓性を有する絶縁基材の表面に、例えばニッケル・クロム合金などの密着強化層の上に銅スパッタ層を設けて導電性被覆を形成し、その導電性被覆の上に第1電解銅めっき層を形成する、フレキシブル配線板用の導体積層フィルムの製造方法において、第1電解銅めっき層を形成してからその上に第2電解銅めっき層を形成し、そののちそれらの銅めっき層の表面を研削用砥石などを用いて物理的に研削して、平らな研削面を有する導電体層を形成し、その導電体層の表面を研磨用ローラなどで研磨するものである。
このとき、第1電解銅めっき層の厚さより第2電解銅めっき層の厚さを厚くするとよい。また、第1電解銅めっき層を形成してから、洗浄を行い、その洗浄に続けてすぐに第2電解銅めっきを行って第2電解銅めっき層を形成するとよい。さらに、導電体層の表面を物理的に研磨して後、さらに化学的研磨を行うとよい。
上述した目的を達成すべく、この発明の第2の態様は、第1の態様の製造方法を用いて製作したことを特徴とするフレキシブル配線板用の導体積層フィルムである。この発明の第3の態様は、そのような導体積層フィルムを用い、その導電体層をフォトエッチング法により加工し、フォトレジスト塗布、露光、現像を行ってエッチングレジストパターンを形成し、それからエッチング、エッチングレジスト除去を行い、絶縁基材上に配線パターンを形成することを特徴とする、フレキシブル配線板の製造方法である。
上述した目的を達成すべく、この発明の第4の態様は、ポリイミドやポリエステルなどの可撓性を有する絶縁基材の表面に形成する配線パターンを、絶縁基材表面の導電性被覆上の第1電解銅めっき層と、その第1電解銅めっき層の凹部に充填する第2電解銅めっき層とで形成してなることを特徴とする、フレキシブル配線板である。ここで、導電性被覆は、絶縁基材表面に、例えばニッケル・クロム合金などの密着強化層の上に銅スパッタ層を設けて形成する。
請求項1に記載の発明によれば、第1電解銅めっき層を形成してからその上に第2電解銅めっき層を形成することにより、第1電解銅めっき層にできた凹部に第2電解銅めっきを充填し、そののちそれらの銅めっき層の表面を物理的に研削して導電体層を形成し、その導電体層の表面を研磨するので、銅めっき層に凹部や凸部のないフレキシブル配線板用の導体積層フィルムの製造方法を提供することができる。これにより、絶縁基材上に、欠陥となる凹部や凸部などがなく、また断線や短絡などがない配線パターンを有するフレキシブル配線板をつくることができる。
請求項2に記載の発明によれば、加えて、第1電解銅めっき層の厚さより第2電解銅めっき層の厚さを厚くするので、第2電解銅めっきを行ったとき、第1電解銅めっき層にできた凹部に第2電解銅めっきを完全に充填し、銅めっき層の凹部をなくすことができる。
請求項3に記載の発明によれば、加えて、第1電解銅めっき層を形成してから洗浄を行うので、第2電解銅めっき工程前に付着した異物等を洗い流し、その洗浄に続けてすぐに第2電解銅めっきを行って第2電解銅めっき層を形成するので、第1電解銅めっき工程後に第1電解銅めっき層上に異物等が付着することなく第2電解銅めっきを行うことができる。
請求項4に記載の発明によれば、加えて、導電体層の表面を物理的に研磨して後、さらに化学的研磨を行うので、導電体層表面の粗さをより細かくして微細な配線パターンの形成を可能とすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1ないし4のいずれかに記載の製造方法を用いて製作したフレキシブル配線板用の導体積層フィルムであるので、銅めっき層に凹部や凸部のないフレキシブル配線板用の導体積層フィルムを提供することができる。これにより絶縁基材上に、欠陥となる凹部や凸部などがなく、また断線や短絡などがない配線パターンを有するフレキシブル配線板をつくることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の導体積層フィルムを用い、その導電体層をフォトエッチング法により加工して絶縁基材上に配線パターンを形成するので、絶縁基材上に、欠陥となる凹部や凸部などがなく、また断線や短絡などがない配線パターンが形成可能なフレキシブル配線板の製造方法を提供することができる。
請求項7に記載の発明によれば、可撓性を有する絶縁基材の表面に形成する配線パターンを、絶縁基材表面の導電性被覆上の第1電解銅めっき層と、その第1電解銅めっき層の凹部に充填する第2電解銅めっき層とで形成するので、絶縁基材上に、欠陥となる凹部や凸部などがなく、また断線や短絡などがない配線パターンを有するフレキシブル配線板を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態について説明する。
図1(A)ないし(F)には、この発明によるフレキシブル配線板用の導体積層フィルムの製造工程を示す。
この発明による製造工程では、図1(A)に示すように、可撓性を有する長尺プラスチックフィルム製の絶縁基材21を使用する。絶縁基材21としては、一般には、厚さが12.5〜50μmのポリイミドを使用する。例えば、宇部興産(株)製の商品名「ユーピレックス」や、東レ・デュポン(株)製の商品名「カプトン」などを用いる。なお、絶縁基材21としては、上述したポリイミドに代えて、ポリエチレン、ポリエステルなどを用いることもできる。そして、そのような絶縁基材21の片面上に、まずニッケル・クロム合金などをスパッタして密着強化層22を形成してから、さらにその上に銅スパッタ層23を形成し、導電性被覆24をベタに形成する。
ところで、この後の取り扱いなどにより、(B)に示すように、導電性被覆24の表面に異物等30や異物等31が付着することがある。このようなとき、(C)に示すように次にその導電性被覆24の上に第1電解銅めっき層25を8μm程度形成すると、異物等30が第1電解銅めっきの途中で取れずに最後まで付着したときにはその個所に第1電解銅めっきが付着せず、深い凹部32が形成される。また、異物等31が第1電解銅めっきの途中で取れたときにも、異物等31が付着していた個所に浅い凹部33が形成される。他方、第1電解銅めっきを行うとき、めっき液中に混入する異物等により凸部34が発生することがある。ここまでは、従来と同様である。
そこで、この発明では、第1電解銅めっき層25を形成してから、次に(D)に示すようにその上に第2電解銅めっき層40を形成する。第2電解銅めっきは、銅ストライクめっき、銅めっきの各工程からなり、銅めっきの電流密度は1〜3A/dm程度で行うことが好ましい。
第1電解銅めっき層25上に第2電解銅めっき層40を形成すると、第1電解銅めっき層25の深い凹部32や浅い凹部33に第2電解銅めっきが充填され、また第1電解銅めっき層25の凸部34により持ち上げられ、深い凹部32や浅い凹部33や凸部34の影響を受けて第2電解銅めっき層40にも凹部42や凹部43や凸部44などを発生する。また、第2電解銅めっき層40には、第1電解銅めっき層25の凹部32・33や凸部34に関係なく、新たに凹部45や凸部46なども発生する。
ところで、この第1電解銅めっき層25上の第2電解銅めっき層40は、12〜15μm程度の厚さに形成するが、望ましくは、第1電解銅めっき層25の深い凹部32を完全に充填してその深い凹部32をなくすことができるように、第2電解銅めっき層40の厚さを第1電解銅めっき層25の厚さより厚くするとよい。
また、第1電解銅めっき層25を形成してから第2電解銅めっきを行う前に、電解脱脂工程や酸活性処理工程などよりなる洗浄を行い、第2電解銅めっき工程前に付着した異物等30などを洗い流すようにするとよい。さらに、洗浄に続けてすぐに第2電解銅めっきを行って連続して第2電解銅めっき層40を形成し、第1電解銅めっき工程後に第1電解銅めっき層上に新たに異物等が付着することなく第2電解銅めっきを行うようにするとよい。
そののち、(E)に示すように、第1電解銅めっき層25および第2電解銅めっき層40よりなる銅めっき層50の表面を、図中矢示方向に回転する研削用砥石51を用いて所定の厚さに研削し、平らな研削面52を有する導電体層53を形成する。(E)では、ほぼ第2電解銅めっき層40の厚さ分研削し、第1電解銅めっき層25の厚さ分残すが、もちろん第1電解銅めっき層25の厚さを薄くし、研削量を少なくして、第2電解銅めっき層40の厚さを厚く残すようにすることもできる。
なお、ここで一度に行う研削量を多くすると、銅めっき層50に歪みが発生し、カール等の変形を生ずるおそれがあるから、数回に分けて研削することが望ましい。また、研削用砥石51は、この例では、番定が♯600の研削用砥石51を用いたが、♯500〜♯1000のものを使用することが好ましい。
銅めっき層50の表面である導電体層53の研削面52を、上述したように物理的に研削してから、(F)に示すように研磨用ローラ54を用いて研磨を行い、所定の粗さの研磨面55を有するフレキシブル配線板用の導体積層フィルム56を形成する。このとき用いる研磨用砥石54は、番定が♯1500よりも大きなものを使用することが望ましい。必要とする粗さに適した番定の研磨用ローラ54を選んで、カール等の変形が発生しないように数回に分けて研磨することが好ましい。この例では、研磨用ローラ54として、番定が♯2000のものを使用した。
さて、このような物理的な研磨方法では、表面の粗さに方向性を生ずるが、この方向性をなくす必要があるときや、よりファインな配線パターンを形成するために、研磨面55の粗さをさらに細かくする必要があるときは、化学研磨を行う。その化学研磨面の粗さは、配線ピッチが30μm(ライン幅15μm/スペース幅15μm)の場合、十点平均粗さで0.8μm以下にすることが望ましい。
図2(A)ないし(D)には、図1に示す製造方法でつくった導体積層フィルム56を用い、その導電体層53をフォトエッチング法により加工してフレキシブル配線板を製造する製造工程を示す。
まず図示省略するが、導体積層フィルム56を金型で打ち抜いて両縁に沿って長さ方向に一定間隔置きにパーフォレーションを形成する。次に、(A)に示すように、導電体層53の表面にフォトレジスト60を一様に塗布する。次いで、露光してから現像を行って、(B)に示すようにエッチングレジスト61を形成する。その後、エッチングを行って、(C)に示すように絶縁基材21上に配線パターン62を形成し、(D)に示すように不要となったエッチングレジスト61をアルカリ性の液で除去する。それから、半導体や電子部品との接続目的や、防錆目的などで、配線パターン62の表面にめっきを行う。また、必要な場合は、配線パターン62を保護すべく、その接続端子部を除く領域にソルダーレジストを設ける。このソルダーレジスト塗布工程は、めっき工程の前に行ってもよく、また後に行ってもよい。
このようにして形成したフレキシブル配線板は、可撓性を有する絶縁基材21の表面に形成する配線パターン62を、絶縁基材21表面の導電性被覆24上の第1電解銅めっき層25と、その第1電解銅めっき層25の深い凹部32や浅い凹部33に充填する第2電解銅めっき層40とで形成してなる。よって、第1電解銅めっき層25に凹部や凸部などがなく、欠陥のない配線パターン62を有するフレキシブル配線板を製作することができる。
図3には、図2の製造方法により製作したフレキシブル配線板の部分平面を示す。図2(D)は、図3のA−A線に沿う断面である。この図3から明らかなとおり、第1電解銅めっき層25の凹部32・33を第2電解銅めっき層40で充填し、第1電解銅めっき層25に凸部がなく、加えて断線や短絡などもない配線パターン62を有するフレキシブル配線板を提供することができる。
(A)ないし(F)は、この発明によるフレキシブル配線板用の導体積層フィルムの製造工程図である。 (A)ないし(D)は、図1に示す製造方法でつくった導体積層フィルムを用いたフレキシブル配線板の製造工程図である。 図2の製造方法により形成したフレキシブル配線板の部分平面図である。 (A)ないし(G)は、従来のフレキシブル配線板の製造工程図である。 (A)ないし(F)は、その製造工程の途中で異物等が付着した場合の製造工程図である。 図5の製造方法により製作したフレキシブル配線板の部分平面図である。
符号の説明
21 絶縁基材
22 密着強化層
23 銅スパッタ層
24 導電性被覆
25 第1電解銅めっき層
30 異物等
31 異物等
32 深い凹部
33 浅い凹部
34 凸部
40 第2電解銅めっき層
50 銅めっき層
51 研削用砥石
52 研削面
53 導電体層
54 研磨用ローラ
56 導体積層フィルム
60 フォトレジスト
61 エッチングレジスト
62 配線パターン

Claims (7)

  1. 可撓性を有する絶縁基材の表面に導電性被覆を形成し、その導電性被覆の上に第1電解銅めっき層を形成する、フレキシブル配線板用の導体積層フィルムの製造方法において、
    前記第1電解銅めっき層を形成してからその上に第2電解銅めっき層を形成し、そののちそれらの銅めっき層の表面を物理的に研削して導電体層を形成し、その導電体層の表面を研磨することを特徴とする、フレキシブル配線板用の導体積層フィルムの製造方法。
  2. 前記第1電解銅めっき層の厚さより前記第2電解銅めっき層の厚さを厚くすることを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブル配線板用の導体積層フィルムの製造方法。
  3. 前記第1電解銅めっき層を形成してから、洗浄に続けて第2電解銅めっきを行って前記第2電解銅めっき層を形成することを特徴とする、請求項1または2に記載のフレキシブル配線板用の導体積層フィルムの製造方法。
  4. 前記導電体層の表面を研磨して後、化学的研磨を行うことを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のフレキシブル配線板用の導体積層フィルムの製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の製造方法を用いて製作したことを特徴とする、フレキシブル配線板用の導体積層フィルム。
  6. 請求項5に記載の導体積層フィルムを用い、その導電体層をフォトエッチング法により加工して前記絶縁基材上に配線パターンを形成することを特徴とする、フレキシブル配線板の製造方法。
  7. 可撓性を有する絶縁基材の表面に形成する配線パターンを、前記絶縁基材表面の導電性被覆上の第1電解銅めっき層と、その第1電解銅めっき層の凹部に充填する第2電解銅めっき層とで形成してなることを特徴とする、フレキシブル配線板。
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