JP2007055636A - 注出口付き包装袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 注出口10と上辺8との間の上部シール部12には、包装袋1の上辺8から開始され、注出口10の流路11に沿って斜め上方に延設され、さらに屈曲部25で方向を変えてノッチ20の終端部26が包装袋1の外方に向けて下辺9と平行に延設された平面形状を有するノッチ20が設けられ、注出口10を囲む2枚のフィルムには、レーザーによるハーフカット溝からなる各2本の開封案内線30が、ノッチ20から離間し、かつノッチ20の終端部26の延長方向に沿って設けられ、開封案内線30は、流路11全幅にわたって互いに平行に延在する平行部31と、平行部31の開封開始側の端部からノッチ20の終端部26に向かってハの字状に開いた開き部32とを有する包装袋1。
【選択図】 図1
Description
特許文献2に記載の包装袋の場合、間隔が2.5mm未満である上下2本のハーフカット溝を包装袋の全幅にわたって形成し、包装袋の側縁シール部に形成されたノッチを起点として形成される切断線を上下いずれかのハーフカット溝によって誘導するようにしている。
特許文献3に記載の包装袋の場合、開封の起点となるノッチから延長する位置に、ノッチと連続又は非連続とした開封補助線(ハーフカット溝)を注ぎ口の両面に形成し、開封補助線は、少なくともそのノッチ側の先端近傍部分の向きが、該ノッチに加わる力の向きと異なるように形成している。
図1及び図4に示すように、本形態例の注出口付き包装袋1(単に「包装袋」という場合がある。)は、互いに平面形状が同一である2枚の胴部フィルム2、2と、折り線3aを中心線にして2つ折りにされた底部フィルム3とから構成されたスタンディングパウチである。底部フィルム3は、折り線3aが内向きとなるように折り重ねられて一対の胴部フィルム2、2の下部同士の間に介装されている。
また、水平方向への易引裂性を確保する手段として、上記の基材フィルムにミシン目を穿設した後、シーラント層や他の層を積層したり、レーザー光線などでハーフカットの溝を胴部フィルムの表面に形成しても良い。
保形材15の形状としては、円筒体、楕円筒体、断面が四角形等の多角形である角筒体などの両端が開口したチューブに限定されるものではなく、このほか、断面が円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形等である棒状体、断面コ字状、H字状、T字状の部材など、種々の形態が採用可能である。保形材15は、流路11を閉塞しないように断面が長手方向にわたって一定である形状(筒状体や棒状体など)が好ましく、フィルムに固定する作業が容易で、内容物の流動を妨げないので筒状体がより好ましく、中でも円筒体は固定される面が自在であり、フィルムに固定する際の位置決めが容易なので、さらに好ましい。そして、固定に際しては、保形材15の長手方向を流路11の方向に揃えることが望ましい。例えば保形材15がチューブ(筒状体)である場合には、該チューブは注出口10の流路11に沿う向き(開口部が上流と下流に存在する向き)に固定することが望ましい。保形材15の寸法は、包装袋1全体や注出口10の寸法等に応じて適宜設計が可能である。その具体例としては、例えば、チューブの場合には、長さ:10〜30mm程度、外径(長手方向に直交する方向の最大幅):約8〜20mm程度、肉厚:約0.3〜2mm程度である。
保形材15を設ける場合は、図1に示すように、開封案内線30(詳しくは後述する。)が保形材15と交差しない位置に設けられていることが好ましい。これにより、開封が容易になるのみならず、図9に示すように、開封部17から保形材15が露出されることがない。保形材15の位置は、開封案内線30から少なくとも1mm以上離れていることが好ましく、保形材15と開封案内線30との間の最も近い距離が1〜4mmの範囲内であることが好ましい。これにより、ノッチ20から引き裂きを開始して開封案内線30に沿って開封しやすい上、しかも注出時の開封部17の閉鎖を効果的に防止することができる。開封案内線30と保形材15との距離が短すぎると開封案内線30に沿って開封しにくくなるおそれがあり、長すぎると開封部17の閉鎖を防止できないおそれがある。
未切断部27の幅としては、胴部フィルム2、2の材質にもよるが、例えば0.5〜1.5mm程度である。なお、未切断部27は、必要に応じてノッチ20の複数箇所に設けることができる。
また、未切断部27を破断すると、垂直部22と傾斜部24とによって囲まれる部分28は、上部シール部12から引き出して開封時につまむタブとして使用できるようになる。このタブ28の利用により、終端部26から注出口10の引き裂きを開始するときに、手の引き裂き力を胴部フィルム2、2に十分に良く伝えることができる。
特に限定されるものではないが、開き部32の開き角(図3(a)に示す角度θ)は例えば60〜120°程度、開き部32の開き幅(図3に示す線分LM間の長さa)は3〜7mm程度が好ましい。開封案内線30はノッチ20から離間しており、直接接したり交差したりした箇所はない。ノッチ20の終端部26と開封案内線30の開き部32との最短距離は0.2〜7mm程度が好ましい。また、平行部31の間隔(図8に示す間隔d)は、0.5〜2.5mm程度が好ましい。
(1) 開封案内線30の開き部32の先端L及びMを結ぶ線分を線分LMとするとき、ノッチ20の終端部26又は該終端部26の延長線が線分LMに交差している。
(2) 線分LMの長さをa、線分LMとノッチ20の終端部26の先端Nとの距離をbとするとき、−a/2≦b≦+a/2の関係にある。
(3)線分LMの中点Pを通る垂線PQ上に位置するとともに前記中点Pからの距離が+a/2に等しい点をQとするとき、ノッチ20の終端部26の先端Nが、開封案内線30の開き部32並びに該開き部32の先端L及びMと前記点Qとを結ぶ線分LQ及び線分MQで囲まれる領域内に位置する。
なお、間隔dは常に正の値をとるが、位置ずれの長さc(絶対値)は正の値または0をとる可能性がある。このため、本発明において「位置ずれの長さcが間隔d以下である」とは、図8(a)に示すように位置ずれの長さcが0である場合を含むものとする。
包装袋1を開封するときには、まず未切断部27を破断して垂直部22と傾斜部24とによって囲まれるタブ28を上部シール部12に形成し、このタブ28をつまんでノッチ20の終端部26から引き裂きを開始する。これにより、ノッチ20の終端部26の延長方向に引き裂き線が伸長する。この引き裂き線を開封案内線30に沿って進行させ、側縁シール部4まで破断させると、注出口10の先端部10aが除去され、図9に示すように、注出口10に開口した開封部17が形成される。そして、注出口10が横向きあるいは下向きとなるように包装袋1を傾けると、開封部17から内容物を注出することができる。
このように、手で引き裂くことによって注出口10の先端部10aを容易かつ確実に除去することができるので、開封部17を本体容器40の注ぎ口41に支障なく差し入れて、包装袋1から本体容器40への内容物を詰め替えを能率的に行うことができる。
例えば、包装袋の注出口は、その先端部が包装袋の上辺から突出している形状であってもよい。さらには、底部フィルムは必須のものではなく、包装袋は三方シール袋や四方シール袋などの平袋から構成されるものであってもよい。
なお、図11には開封案内補助線33が1本の場合を例示したが、本発明においては、開封案内補助線33は2本以上設けることもできる。ただし、開封案内補助線33の本数が多いと、平行部31を構成する2本のハーフカット溝の間隔dが広くなる結果となるので、開封案内補助線33を設けるにしても1〜2本にとどめることが好ましい。
図1、図2、図4に示すように、上部シール部12においてヒートシールされた2枚の胴部フィルム2、2を貫通してなるノッチ20と、注出口10を囲む2枚の胴部フィルム2、2にレーザーによって形成されたハーフカット溝からなる各2本の開封案内線30とを備える注出口付き包装袋1について、ノッチ20の終端部26と開封案内線30の開き部32との位置関係が異なるサンプルを製造し、該位置関係と引き裂き強度との関係を測定した。サンプルを作製する際、開封案内線30の開き部32に対するノッチ20の終端部26の位置関係以外の条件(材質、寸法、フィルムの強度等)は共通にした。胴部フィルム2、2としては、基材フィルムの片面にシーラント層(PE)が積層されたラミネートフィルム(ポリエチレンテレフタレート(PET)12μm/ナイロン15μm/ポリエチレン(PE)120μm)を用い、開封案内線30の深さはハーフカット溝がシーラント層に達しない、基材フィルムの途中までの深さまでとした。
Claims (4)
- 包装袋の上側の隅部に設けられた注出口の流路が2枚のフィルムをシールしてなるシール部によって包装袋の斜め上方を向くように区画された注出口付き包装袋であって、
前記注出口と包装袋の上辺との間に形成された上部シール部には、開封を開始するための2枚のフィルムを貫通してなるノッチとして、前記包装袋の上辺から開始され、前記流路に沿って斜め上方に延設され、さらに屈曲部で方向を変えてノッチの終端部が包装袋の外方に向けて包装袋の下辺と平行に延設された平面形状を有するノッチが設けられており、
前記注出口を囲む2枚のフィルムには、レーザーによって形成されたハーフカット溝からなる各2本の開封案内線が、前記ノッチから離間し、かつ前記ノッチの終端部の延長方向に沿って設けられており、
前記開封案内線は、前記注出口の流路全幅にわたって互いに平行に延在する平行部と、前記平行部の開封開始側の端部から前記ノッチの終端部に向かってハの字状に開いた開き部とを有し、前記ノッチの終端部及び前記開封案内線の開き部が下記の(1)及び(2)の条件をともに充足することを特徴とする注出口付き包装袋。
(1) 前記開封案内線の開き部の先端L及びMを結ぶ線分を線分LMとするとき、前記ノッチの終端部又は該終端部の延長線が前記線分LMに交差している。
(2) 前記線分LMの長さをa、前記線分LMと前記ノッチの終端部の先端Nとの距離をbとし、該bの符号は前記先端Nが線分LMよりも前記開封案内線の平行部に近い側に位置するときに負符号、その反対の場合に正符号を与えるものとして、−a/2≦b≦+a/2の関係にある。 - 前記ノッチの終端部及び前記開封案内線の開き部が、さらに下記の(3)の条件をも充足することを特徴とする請求項1に記載の注出口付き包装袋。
(3)前記線分LMの中点Pを通る垂線上に位置するとともに前記中点Pからの距離が+a/2に等しい点をQとするとき、前記ノッチの終端部の先端Nが、前記開封案内線の開き部並びに該開き部の先端L及びMと前記点Qとを結ぶ線分LQ及び線分MQで囲まれる領域内に位置する。 - 前記開封案内線において、前記注出口を囲む2枚のフィルムのうちの一方のフィルムに形成された平行部と、他方のフィルムに形成された平行部との位置ずれの長さは、前記平行部を構成する2本のハーフカット溝の間隔以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の注出口付き包装袋。
- 前記開封案内線に加えて、前記開封案内線の平行部を構成する2本のハーフカット溝の間に、レーザーによって形成されたハーフカット溝からなる少なくとも1本の開封案内補助線が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の注出口付き包装袋。
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