JP2007048899A - スイッチ回路装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロ波FETでは、内在するショットキー接合容量またはpn接合容量が小さく、それらの接合が静電気に弱い。しかし、マイクロ波デバイスにおいては、保護ダイオードを接続することによる寄生容量の増加が、高周波特性の劣化を招き、その手法を取ることができなかったという問題があった。
【解決手段】制御抵抗にパッド形状の第1n+型領域を接続し、出力端子パッドに接続する第2n+型領域を設ける。これにより制御端子−出力端子間に保護素子を接続する。更に制御抵抗に高抵抗体を接続し、出力端子パッドから保護素子を介して制御抵抗に漏れる高周波信号を減衰させる。これにより、インサーションロスおよびアイソレーションを全く劣化させることなく、マシンモデルで400Vの静電破壊電圧を得ることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、スイッチ回路装置に関し、特に保護素子を接続することにより静電破壊電圧を大幅に向上させるスイッチ回路装置に関する。
化合物半導体のスイッチ回路装置のスイッチング素子となるGaAs MESFET(Metal Semiconductor Field Effect Transistor)では、ショットキーゲートのサージ耐量が小さいため、ソース−ゲート間にnpn保護ダイオードを接続し、ショットキーゲートの順逆方向に対して10倍以上のサージ耐量を実現する手法が知られている(例えば非特許文献1参照。)。
宮脇康雄他、3名、「イオン注入型低雑音デュアルゲートGaAsMESFET」、SANYO TECHNICAL REVIEW、三洋電機(株)、1986年8月、VOL.18、NO.2、P76−84
GaAs MESFET、HEMT(High Electron Mobility Transistor)等の化合物半導体装置では、基板に、例えばn型不純物を注入する、あるいは絶縁化領域で分離するなどして、動作領域や抵抗などの伝導領域を形成している。すなわち、デバイスの伝導領域としては一つの導電型(n型)の不純物で構成される。
しかし、静電破壊に弱いショットキー接合を保護するために、上記の如くnpn保護ダイオードを接続する場合には、保護ダイオードを形成するためだけにp型不純物領域の形成工程が必要である。
またnpn保護ダイオードは、pn接合の寄生容量が大きく、高周波特性が劣化する問題があった。
本発明はかかる課題に鑑みてなされ、第1に、動作領域にソース電極、ドレイン電極およびゲート電極をそれぞれ有する複数のFETと、前記FETのソース電極に共通で接続する共通入力端子パッドと、前記FETのドレイン電極にそれぞれ接続する複数の出力端子パッドと、前記FETのゲート電極にそれぞれ接続する複数の制御端子パッドと、前記制御端子パッドと、対応する前記FETの動作領域とをそれぞれ接続する複数の接続部と、前記接続部に接続する高抵抗体と、第1および第2伝導領域とそれらの周囲に配置した絶縁領域により構成される保護素子とを具備し、前記第1伝導領域はパッド形状を有して前記接続部に接続し、前記第2伝導領域は前記制御端子パッドを除く前記パッドの1つの周辺に配置されて該パッドと接続することにより解決するものである。
第2に、動作領域にソース電極、ドレイン電極およびゲート電極をそれぞれ有する複数のFETと、前記FETのソース電極に共通で接続する共通入力端子パッドと、前記FETのドレイン電極にそれぞれ接続する複数の出力端子パッドと、前記FETのゲート電極にそれぞれ接続する複数の制御端子パッドと、前記制御端子パッドと、対応する前記FETの動作領域とをそれぞれ接続する複数の接続部と、前記接続部に接続する高抵抗体と、第1伝導領域と、該第1伝導領域に対向配置する第2伝導領域と、前記第1および第2伝導領域の周囲に配置した絶縁領域により構成される保護素子とを具備し、前記第1伝導領域はパッド形状を有して前記接続部に接続し、前記第2伝導領域は前記出力端子パッドの周辺に配置されて該出力端子パッドと接続することにより解決するものである。
本発明によれば以下の効果が得られる。
第1に、スイッチ回路装置の制御端子−出力端子間に、n/i/n型保護素子を接続する。これにより、静電破壊に弱いFETのゲート−ドレイン間を保護し、静電破壊耐量を大幅に向上させることができる。
第2に、制御抵抗に接続される保護素子の第1伝導領域の幅を、制御抵抗の幅に対して十分大きくし、パッド形状にする。これにより、制御抵抗全体の抵抗値に対して、第1伝導領域の抵抗値を0Ωに近似できる。従って、制御抵抗をパッドに沿って配置して保護素子を接続する構造と比較して、保護素子を構成する制御抵抗のパターンの設計を不要にできる。
第3に、制御抵抗に高抵抗体を接続する。これにより、高周波信号がn/i/n型保護素子を介して制御抵抗に漏れる経路において、ゲート電極および制御端子パッドとの間をそれぞれ高インピーダンスにできるので、実質的に高周波信号が漏れることを防止できる。従って特性を全く劣化させることなく、十分な静電破壊電圧を確保することができる。具体的には、2GHzでのインサーションロスを保護素子を接続する前と同じ0.3dB以下にすることができる。また、静電破壊電圧はマシンモデルにおいて100V程度から400Vにまで向上させることができる。
第4に、スイッチ回路装置のレイアウトおよび製造工程において、新たなスペースや、新たな工程を追加することなく、また高周波特性を劣化させることなく、静電破壊電圧を向上させることができる。
以下に本発明の実施の形態を図1から図8を用いて詳細に説明する。
図1を参照し、本実施形態の保護素子の原理的な構造について説明する。図1(A)は保護素子の概要図であり、図1(B)は被保護素子となるFETの断面図であり、図1(C)は図1(B)のFETに保護素子を接続した等価回路図である。
保護素子200は、図の如く、近接する第1伝導領域201と第2伝導領域202の2端子間に絶縁領域203を配置した素子である。第1伝導領域201および第2伝導領域202は、例えばノンドープのGaAs基板に、不純物を注入した不純物領域である。以下、不純物としてn型を例に、第1伝導領域201および第2伝導領域202をそれぞれ第1n+型領域201および第2n+型領域202として説明する。
第1n+型領域201および第2n+型領域202は、静電エネルギーを通せる離間距離d(例えば4μm程度)で対向配置され、その不純物濃度は、共に1×1017cm−3以上である。また、第1n+型領域201および第2n+型領域20の間には絶縁領域203が当接して配置される。ここで、絶縁領域203とは、電気的に完全な絶縁ではなく、半絶縁性基板の一部、または基板101に不純物をイオン注入して絶縁化した絶縁化領域である。また、絶縁領域203の不純物濃度は、1×1014cm−3以下程度、抵抗率は1×10Ωcm以上が望ましい。
第1n+型領域201、第2n+型領域202を保護素子200の2端子とし、これらをそれぞれFET等の被保護素子の2端子に接続する。これにより、被保護素子の2端子間に向かって外部より印加される静電エネルギーを、絶縁領域203を介して放電することができる。
通常のFET動作では静電気のように高い電圧が印加されることがないため、4μmの絶縁領域203を信号が通ることは無い。またマイクロ波のような高周波でも同様に4μmの絶縁領域203を信号が通ることは無い。従って通常の動作では、保護素子200は特性に何ら影響を及ぼさないため、存在しないのと同じである。しかし静電気は瞬間的に高い電圧が印加される現象であり、そのときは絶縁領域203を静電エネルギーが通り、第1n+型領域201、第2n+型領域202間で放電する。
保護素子200の2端子(第1n+型領域201および第2n+型領域202)の離間距離d(4μm)は、静電エネルギーを通すのに適当な距離であり、10μm以上離間すると保護素子間での放電が確実でない。保護素子200の2端子の不純物濃度および絶縁領域の抵抗値も、同様である。
図1(B)の如く、被保護素子はスイッチ回路装置のスイッチング素子であり、例えばGaAs MESFETである。MESFET100は、半絶縁基板101であるGaAs表面に、動作領域108が設けられる。動作領域108はn型不純物領域であり、高濃度のn型不純物領域であるソース領域103、ドレイン領域104を有する。また動作領域108には、その表面とショットキー接合を形成するゲート電極17、ソース領域103およびドレイン領域104表面とオーミック接合をそれぞれ形成するソース電極25およびドレイン電極26が設けられる。ソース電極25およびドレイン電極26上には2層目のソース電極15およびドレイン電極16が配置される。ソース電極15、ドレイン電極16、ゲート電極17は、それぞれMESFET100のソース端子S、ドレイン端子D、ゲート端子Gに接続する。
MESFET100においては、ゲートショットキ接合の容量が小さく、ゲート端子G−ドレイン端子D間に、ゲート端子G側をマイナスにしてサージ電圧を印加する場合が最も静電破壊に弱い。つまり、静電破壊電圧を考える場合のMESFET100の等価回路は、図1(C)の如くゲート端子G−ドレイン端子D間に、ショットキバリアダイオード115が接続された回路となる。
静電破壊からの保護は、弱い接合であるゲート電極17のショットキ接合にかかる静電エネルギーを軽減すれば良い。そこで、MESFET100の2端子間に上記の保護素子200を接続する。保護素子200は、MESFET100の対応する2端子間から印加される静電エネルギーに対し、それを一部放電するためのバイパスとなる経路となる。つまりこれにより、MESFET100の静電破壊に弱い接合を保護することができる。
つまり、本実施形態では、ドレイン端子D−ゲート端子Gの2端子間に、保護素子200を接続する。これにより、ドレイン端子D−ゲート端子G間に印加された静電エネルギーを、保護素子200内部で一部放電させることができる。すなわち、静電破壊強度が最も弱いFET動作領域108上の、ゲートショットキ接合に至る静電エネルギーを減少させ、FET100を静電破壊から保護することができる。
次に、図2から図8を用いて、本実施形態の化合物半導体装置について、SPDT(Single Pole Double Throw)と呼ばれるスイッチ回路装置を例に説明する。
図2は、SPDT(Single Pole Double Throw)と呼ばれる化合物半導体スイッチ回路装置の回路図を示している。
図2(A)は原理的な回路図であり、第1と第2のFET1、FET2のソース(又はドレイン)が共通入力端子INに接続され、各FET1、FET2のゲートが制御抵抗R1、R2を介して第1と第2の制御端子Ctl1、Ctl2に接続され、そして各FETのドレイン(又はソース)が第1と第2の出力端子OUT1、OUT2に接続されたものである。第1と第2の制御端子Ctl1、Ctl2に印加される信号は相補信号であり、Hレベルの信号が印加されたFETがONして、入力端子INに印加された信号をどちらか一方の出力端子に伝達するようになっている。制御抵抗R1、R2は、交流接地となる制御端子Ctl1、Ctl2の直流電位に対してゲート電極を介して高周波信号が漏出することを防止する目的で配置されている。
図2(A)に示すスイッチ回路のロジックでは、出力端子OUT1に信号を通すときには出力端子OUT1に近い制御端子Ctl1に例えば3Vを、制御端子Ctl2に0Vを印加する。逆に出力端子OUT2に信号を通すときには出力端子OUT2に近い制御端子Ctl2に3V、Ctl1に0Vのバイアス信号を印加している。しかし、ユーザの要望によっては、その逆のロジックを組む必要もある。
図2(B)は、図2(A)の逆のロジックパターン(以下リバースコントロールタイプと称する)の回路図である。
この回路では、FET1のゲートが制御抵抗R1を介してFET1から遠い位置にある制御端子Ctl1に接続し、FET2のゲートが制御抵抗R2を介してFET2から遠い位置にある制御端子Ctl2に接続している。このようにすることで、出力端子OUT1に信号を通すときには出力端子OUT1から遠い制御端子Ctl1に例えば3V、制御端子Ctl2に0Vを印加し、逆に出力端子OUT2に信号を通すときには出力端子OUT2から遠い制御端子Ctl2に3V、Ctl1に0Vのバイアス信号を印加する。
図3は、図2(B)に示す化合物半導体スイッチ回路装置のリバースコントロールタイプのスイッチ回路を集積化した化合物半導体チップの1例を示した平面図である。
ここで、本実施形態のスイッチ回路装置は、スイッチング素子としてGaAs MESFET(図1(B)参照)およびHEMTの何れでも図示のパターンで実現できる。以下スイッチング素子としてHEMTを例に説明する。
ノンドープGaAs基板に複数の半導体層を積層し、スイッチングを行うFET1およびFET2を中央部に配置する。
各FETのゲート電極に制御抵抗R1、R2を接続する。また共通入力端子IN、第1および第2出力端子OUT1、OUT2、第1および第2制御端子Ctl1、Ctl2に対応するパッドI、O1、O2、C1、C2が基板の周辺でFET1およびFET2の周囲にそれぞれ設けられている。第2層目の金属層は各FETのゲート電極17形成時に同時に形成されるゲート金属層(Pt/Mo)20である。尚ゲート電極はPt埋め込み構造とし、Ti/Pt/Auのゲートに比べ高耐圧と低オン抵抗を実現したFETとなっている。実線で示した第3層目の金属層は各素子の接続およびパッドの形成を行うパッド金属層(Ti/Pt/Au)30である。第1層目の金属層は基板にオーミックに接続するオーミック金属層(AuGe/Ni/Au)であり各FETのソース電極、ドレイン電極および各抵抗の両端の取出し電極を形成するが、図では、パッド金属層と重なるために図示されていない。
FET1のゲート電極17と、FET1から遠い位置にある制御端子Ctl1は制御抵抗R1で接続され、FET2のゲート電極17とFET2から遠い位置にある制御端子Ctl2は制御抵抗R2で接続されている。
HEMTの動作領域108は、基板に選択的に絶縁化領域50を形成することにより、一点鎖線の如く他の構成要素と分離される。ここで、絶縁化領域50とは、電気的に完全な絶縁ではなく、不純物(B+)をイオン注入することによりエピタキシャル層にキャリアのトラップ準位を設け、絶縁化した領域である。つまり、本実施形態では、動作領域108、制御抵抗R1、R2等、絶縁化領域50以外は伝導領域である。
チップ中心から外側に向かって伸びる櫛歯状の4本のパッド金属層30が共通入力端子パッドIに接続されるソース電極15(あるいはドレイン電極)であり、この下にオーミック金属層で形成されるソース電極(あるいはドレイン電極)があり、ソース領域(あるいはドレイン領域)とコンタクトしている。またチップ中心に向かって伸びる櫛歯状の4本のパッド金属層30が第1出力端子パッドO1および第2出力端子パッドO2に接続されるドレイン電極16(あるいはソース電極)であり、この下にオーミック金属層で形成されるドレイン電極(あるいはソース電極)があり、ドレイン領域(あるいはソース領域)とコンタクトしている。なお、共通入力端子パッドIから伸びる真中の櫛歯のソース電極15(あるいはドレイン電極)はFET1とFET2とで共用している。
この両電極は櫛歯をかみ合わせた形状に配置され、その間にゲート金属層20で形成されるゲート電極17が7本の櫛歯形状に配置され、ソース領域およびドレイン領域間の動作領域108の一部とショットキー接合を形成している。ゲート電極17は、動作領域108外で櫛歯を束ねたゲート配線27および制御抵抗R1、R2を介して、第1制御端子パッドC1および第2制御端子パッドC2と接続する。制御抵抗R1、R2は、それぞれ低抵抗体LR1および高抵抗体HR1、低抵抗体LR2および高抵抗体HR2から構成される。制御抵抗R1、R2の詳細については後述する。
ここで、制御抵抗R1および制御抵抗R2は、それぞれ両FETから延在し、共通入力端子パッドIに接続する配線(パッド金属層30)と窒化膜を介して交差して設けられた伝導領域であり、第1制御端子パッドC1および第2制御端子パッドC2とそれぞれ電気的に接続する。
更に、各パッドの周辺には周辺伝導領域150が配置される。周辺伝導領域150は、パッドから基板に延びる空乏層を介して高周波信号が漏れることを防止する。周辺伝導領域150もパッド周辺に絶縁化領域50を設けることにより他の構成要素と分離された領域である。後述するが、周辺伝導領域150は不純物が高濃度にドープされたエピタキシャル層を含んでいる。すなわち機能的にはn+型領域であるので、以下周辺n+型領域150と称する。
周辺n+型領域150は、同様の理由からチップの上辺側に配置される3つのパッド(共通入力端子パッドI、第1制御端子パッドC1、第2制御端子パッドC2)と制御抵抗R1間、制御抵抗R1と制御抵抗R2間、ゲート電極17の先端と対向する第1出力端子パッドO1(第2出力端子パッドO2も同様)間、FET1およびFET2のゲート配線27間にも配置される。
そして、第1制御端子パッドC1と第1出力端子パッドO1間、および第2制御端子パッドC2と第2出力端子パッドO2間に、それぞれ保護素子200を接続する。
図4は、動作領域および保護素子の断面図を示す。図4(A)が図3のa−a線断面図であり、図4(B)が図3のb−b線断面図である。
図4(A)のごとく、基板は、半絶縁性GaAs基板31上にノンドープのバッファ層32を積層し、バッファ層32上に、電子供給層となるn+型AlGaAs層33、チャネル(電子走行)層となるノンドープInGaAs層35、電子供給層となるn+型AlGaAs層33を順次積層したものである。電子供給層33とチャネル層35間には、スペーサ層34が配置される。
バッファ層32は、不純物が添加されていない高抵抗層であり、その膜厚は、数千Å程度である。電子供給層33上には、障壁層36となるノンドープのAlGaAs層を積層し、所定の耐圧とピンチオフ電圧を確保している。更にキャップ層となるn+型GaAs層37を最上層に積層している。キャップ層37には高濃度の不純物が添加されており、その不純物濃度は、1〜5×1018cm−3程度である。
電子供給層33、障壁層36、スペーサ層34は、チャネル層35よりバンドギャップが大きい材料が用いられる。また電子供給層33には、n型不純物(例えばSi)が2〜4×1018cm−3程度に添加されている。
動作領域108は、絶縁化領域(ここでは不図示)により分離される。HEMTのエピタキシャル層は、キャップ層37(不純物濃度1〜5×1018cm−3程度)を含んでいる。このように、キャップ層37を含んで分離された領域は、機能的にはn+型領域となる。また、ソース領域37sまたはドレイン領域37dは、図の如くキャップ層37を所望のパターンでエッチングして形成されたn+型領域である。また既述の如く、アイソレーション向上のため、各パッド周辺や制御抵抗R1、R2間などに配置される周辺n+型領域150も、同様の理由により機能的にはn+型領域である。また後述するが制御抵抗R1、R2は高抵抗体と低抵抗体からなり、低抵抗体部分はn+型領域である。
ソース領域37sおよびドレイン領域37dには、第1層目金属層のオーミック金属層10で形成されるソース電極25およびドレイン電極26が接続する。そしてその上層には第3層目金属層のパッド金属層30によりソース電極15およびドレイン電極16が形成される。
ゲート電極17は、動作領域108の一部、すなわちソース領域37sおよびドレイン領域37d間のキャップ層37をエッチングして、露出したノンドープAlGaAs層36に第2層目金属層のゲート金属層20を設けることにより形成される。
次に、図3および図4(B)の断面図を参照して、保護素子200について説明する。保護素子200の第1伝導領域201および第2伝導領域202は、それぞれ絶縁化領域50により他の構成要素と分離される。これらの領域も不純物を高濃度にドープしたキャップ層37を含んでいるため、以下それぞれ第1n+型領域201および第2n+型領域202として説明する。
保護素子200の第1n+型201は、周囲を絶縁化領域50で分離されたパッド形状を有しており制御抵抗R1と接続する。パッド形状については後述する。
また、第2n+型領域202は、第1出力端子パッドO1の周辺に配置されて第1出力端子パッドO1と直流電流が流れる状態で接続(以下直流的に接続)する。すなわち第2n+型領域202は周辺n+型領域150の一部である。また、第2n+型領域202は第1n+型領域201と近接して対向配置される。
第1n+型領域201および第2n+型領域202は前述の如く絶縁化領域50により分離された領域である。すなわち、第1n+型領域201および第2n+型領域202の周囲は絶縁化領域50が設けられており、第1n+型領域201/絶縁化領域50(絶縁領域203)/第2n+型領域202により保護素子200が構成される。
第2n+型領域202は第1出力端子パッドO1の周辺n+型領域150の一部であり第1出力端子パッドO1と少なくとも一部が重畳して直流的に接続する。尚、図3、図4(B)では第1出力端子パッドO1の下方全面に第1出力端子パッドO1からはみ出して周辺n+型領域150が配置されるが、第1出力端子パッドO1の周辺部のみに設けられても良い。他のパッドも同様である。さらに、図示は省略するが、各パッド周辺やゲート配線27周辺の、金属層と直流的に接続する周辺n+型領域150は、金属層(各パッドまたはゲート配線27)端部から離間しても良い。周辺n+型領域と金属層端部の離間距離が0μm〜5μmであれば、両者は直流的に接続できる。すなわち第2n+型領域202も直流的に接続するパッドと0μm〜5μmの距離で離間する場合がある。
このように、第1制御端子パッドC1に接続する第1n+型領域201および第1出力端子パッドO1の周辺n+型領域150(第2n+型領域202)によって、スイッチ回路装置の第1制御端子Ctl1と第1出力端子OUT1間に保護素子200が接続される。
尚、第2制御端子パッドC2(FET2)側も同様である。すなわち第1n+型領域201は、第2制御端子パッドC2が接続する制御抵抗R2と接続し、第2n+型領域202は第2出力端子パッドO2の周辺n+型領域150の一部であり、第2出力端子パッドO2と直流的に接続する。このようにして、スイッチ回路装置の第2制御端子Ctl2と第2出力端子OUT2間に保護素子200が接続される。
これにより、スイッチ回路装置のスイッチング素子であるFET1、FET2のそれぞれのゲート端子G−ドレイン端子D間に保護素子200を接続でき(図1(C)参照)、第1制御端子Ctl1−第1出力端子OUT1間および第2制御端子Ctl2−第2出力端子間に印加された静電エネルギーを、保護素子200により一部放電させることができる。つまり、静電破壊強度が最も弱いFETの動作領域108上のゲートショットキ接合に至る静電エネルギーを大きく減衰させ、スイッチング素子であるFET1、FET2を静電破壊から保護することができる。尚、以下、FET2側はFET1側と同様であるので、FET1側について説明する。
次に、第1n+型領域201の形状について説明する。
図6には、比較のために保護素子200’に制御抵抗R1の一部を利用した場合の一例を示す。(また本実施形態の保護素子200の拡大図を図5に示す。
図6では、制御抵抗R1は全て低抵抗体LR1により構成される。ここで、低抵抗体LR1のシート抵抗は、100Ω/□以下である。
すなわち、図5のごとく制御抵抗R1を迂回させ、パッドに沿って延在し、その一部を第1n+型領域201’として利用することもできる。これにより制御抵抗R1と周辺n+型領域150およびその間の絶縁化領域50(絶縁領域203)によって第1制御端子Crl1−第1出力端子OUT1間に保護素子200’を接続したことになる。
しかし、この場合、制御抵抗R1のパターンの設計に時間がかかる問題がある。具体的には、第1に制御抵抗R1を迂回させるレイアウトの作図に時間がかかる。第2に、迂回させた制御抵抗R1の抵抗値の計算やその計算結果に応じて、そのつど所定の抵抗値となるよう制御抵抗R1の幅を調整する作業に時間がかかってしまう。
そこで、図5のごとく、本実施形態では、第1n+型領域201を、その抵抗値が0Ωに近似できるパッド形状とした。
第1n+型領域201は第1の辺S1を有し、第1の辺S1は第2n+型領域202の第2の辺S2と一定の離間距離dで対向する。離間距離dは4μm程度とする。
第1n+型領域201(第1の辺)は、長さL1を有しこれが保護素子200の長さとなる。また第1n+型領域201の長さL1は、第2n+型領域202が接続するパッド(第1出力端子パッドO1)の最長部の長さL2の2分の1以下の長さであるとする。パッドの最長部とはパッドの形状において、X方向およびY方向の直線距離の中で最大の距離を持つ直線部分を指す。ここでX方向およびY方向とは、チップの隣り合う2辺にそれぞれ平行な方向である。
また、第1n+型領域201の長さL1とは制御抵抗R1の電流が流れる方向に平行な方向の長さである。一方第1n+型領域201の幅w2は長さL1に垂直な方向の長さである。
すなわち、L1は保護素子200の長さでもある。また矩形の幅w2とは制御抵抗R1の電流が流れる方向と垂直方向の距離を指す。
そして、パッド形状とは、その抵抗値が0Ωに近似できる程度に制御抵抗R1(低抵抗体LR1)の幅w1に対して十分大きな幅w2を有する形状とし、より具体的には、一辺が数μm〜数十μmの矩形およびそれに類する形状であるとする。また、矩形に類する形状とは、矩形以外の多角形の他、例えば少なくとも一辺が曲線の場合も含むとする。また、矩形の(矩形に類する形状の場合にはその形状に内接する矩形)の幅w2は矩形の長さL1より長いとする。
第1n+型領域201をこのようなパッド形状にすることで、第1n+型領域201の抵抗値を0Ωに近似することができる。
本実施形態の制御抵抗R1は、低抵抗体LR1と高抵抗体HR1により構成される。低抵抗体LR1は、シート抵抗が100Ω/□以下のn+型領域である。一方、高抵抗体HR1はシート抵抗が数百Ω/□(抵抗値は5KΩ以上)である。
第1n+型領域201は、HEMTにおいて絶縁化領域50が設けられない領域であり、そのシート抵抗は低抵抗体LR1のシート抵抗と同じ100Ω/□以下である。
つまり、第1n+型領域201をその幅w2が長さL1より長い矩形のパッド形状とすることにより、第1n+型領域201の抵抗値は、100Ω以下となる。
一方、制御抵抗R1(低抵抗体LR1および高抵抗体HR1)の抵抗値は20KΩ〜30KΩである。すなわち、第1n+型領域201の抵抗値を仮に100Ωとしても、制御抵抗R1の0.5%〜0.3%に過ぎない。従って、第1n+型領域201の抵抗値は、制御抵抗R1の抵抗値に対して0Ωに近似することができる。
これにより、制御抵抗R1の一部で保護素子200’を構成する場合(図6)と比較して、制御抵抗R1を迂回させるためのパターンの設計に費やす時間が不要となる。
また、高抵抗体を接続せずに保護素子200’を構成する場合(図6)と比較して、制御抵抗R1を短くすることができる図6のパターンで制御抵抗R1を所定の抵抗値にするには、パターンを迂回させる分、制御抵抗R1の幅w1を太くしなければならず、制御抵抗R1のチップの占有面積が増加する場合もある。
しかし、本実施形態では高抵抗体HRを接続することで制御抵抗R1を短くすることが可能となり、必要以上に制御抵抗R1の幅w1を太くする必要がなくなる。従って、その分チップサイズを小さくできる。
更に、本実施形態では、保護素子200を接続することによる寄生容量の増大も抑制できる。
保護素子200のn+/i/n+接合による寄生容量は、pn接合ダイオードの寄生容量と比較して十分小さいものである。しかし、高周波特性を劣化させる一因となるものである。特に、スイッチング素子がHEMTの場合、スイッチング素子がGaAs MESFETの場合と比較して、オン抵抗Ronが大幅に小さく、またオフ容量も大幅に小さい。
従って、MESFETをスイッチング素子とするスイッチ回路装置では問題にはならない程度の寄生容量も、HEMTをスイッチング素子とするスイッチ回路装置では高周波特性に影響を与えることになる。
例えば、図6において、保護素子200(第1の辺S1)を、出力端子パッドO1の一辺の長さ(60μm)にわたって延在させた場合の寄生容量は数fFである。この容量は、pn接合ダイオードの寄生容量と比較して大幅に小さいものである。しかし、この場合、共通入力端子パッドIから入力された入力信号の一部が出力端子端子パッドO1および制御抵抗R1を介して高周波信号としてGND電位である第1制御端子パッドC1に漏れ、インサーションロス特性が劣化すると共に、FET1のゲート電極―ドレイン電極間容量(オフ容量)が増してアイソレーション特性が劣化することが判った。これは、数fFの寄生容量であってもHEMTの小さいオン抵抗Ronおよびオフ容量に対しては無視できるレベルを超えており、保護素子200内で漏れた高周波信号が、インサーションロスの増加(劣化)およびアイソレーションの減少(劣化)となって顕れてしまうためである。
従って、図6の如く保護素子200の長さがパッドの一辺と同等程度であり、高抵抗体が接続されていない場合には、インサーションロスおよびアイソレーションは、保護素子を接続しない場合のインサーションロスおよびアイソレーションよりも劣化してしまう問題があった。
そこで、本実施形態(図5)では、保護素子200の延在する長さ(第1の辺S1の長さL1)を、対応するパッドの最長部の長さL2の2分の1以下とし、さらに高抵抗体HR1−1およびHR1−2を接続した。
これにより、寄生容量を更に低減し、保護素子200内で高周波信号が漏れることなく、十分な静電破壊電圧を確保することができる。
図7を参照し、第1n+型領域201のパッド形状について説明する。なお、第2n+型領域202が接続するパッドは破線で示した。
図7(A)は矩形の角を面取りした多角形の場合であり、図7(B)は第2n+型領域202と対向する第1の辺S1以外が曲線の場合である。
このように、第1n+型領域201は、第2n+型領域202と離間距離dで対向する第1の辺S1を有し、且つ抵抗値が0Ωに近似できる程度に制御抵抗R1の幅w1に対して大きな幅w2を有する形状であればよい。
次に、図8を参照して高抵抗体HRについて説明する。図8(A)は低抵抗体LR1の断面図であり図3のc−c線断面図である。また図8(B)(C)が高抵抗体HR1の断面図であり、図8(B)が図3のd−d線断面図、図8(C)が図3のe−e線断面図である。尚、高抵抗体HR1(HR1−1、HR1−2)、HR2(HR2−1、HR2−2)はすべて同様の構成である。
本実施形態では、制御抵抗R1と第1出力端子パッドO1に保護素子200を接続する。しかし、この構成のみでは保護素子200を介して第1出力端子パッドO1から制御抵抗R1に高周波信号が漏れる可能性がある。そして高周波信号が制御抵抗R1に漏れた場合、第1に漏れた高周波信号は高周波としてGND電位の第1制御端子パッドC1に達しその分、インサーションロスが増加(劣化)する。第2に制御抵抗R1に漏れた高周波信号がFET1のゲート電極17に達してしまう場合、それはFET1のドレイン電極−ゲート電極間容量が増すことを意味する。すなわちFETのオフ容量が増加する結果となりその分アイソレーションが減少(劣化)する。
そこで、本実施形態では高周波信号が漏れる経路に高インピーダンスを直列接続し、高周波信号の漏れを防止する。高インピーダンスとは、抵抗値が5KΩ以上、通常は5KΩ〜10KΩの高抵抗体HR(HR1、HR2)である。
すなわち高抵抗体HR1(高抵抗体HR1−1、HR1−2)は、第1制御端子パッドC1からFET1の動作領域108に至る経路途中に接続される。制御抵抗R2は、低抵抗体LR2と高抵抗体HR2により構成される。高抵抗体HR2(高抵抗体HR2−1、HR2−2)は、第2制御端子パッドC2からFET2の動作領域108に至る経路途中に接続される。尚、制御抵抗R1と制御抵抗R2は同様であるので、以下制御抵抗R1側について説明する。
より具体的には、第1制御端子パッドC1と第1n+型領域201間に高抵抗体HR1−1を接続し、第1n+型領域201とFET1の動作領域(ゲート電極17)間に高抵抗体HR1−2を接続する。
これにより、第1出力端子パッドO1から保護素子200を介して制御抵抗R1に高周波信号が漏れた場合であっても、漏れた高周波信号は高抵抗体HR1−1、HR1−2により十分減衰する。従って、実質的に第1n+型領域201から動作領域へ、あるいは第1n+型領域201から第1制御端子パッドC1へ、高周波信号が漏れることはない。すなわち高周波信号が漏れる経路にはすべて高インピーダンスがシリーズに接続されているため、第1出力端子パッドO1から保護素子200を介して制御抵抗R1に高周波信号が漏れることはない。従って保護素子200を接続することにより、スイッチ回路装置の高周波特性(インサーションロスおよびアイソレーション)が劣化することはない。
また従来(図6)では保護素子201’を構成する制御抵抗R1(第1n+型領域201’)の幅w2を、制御抵抗R1の他の部分の幅と同様2μm程度と細くすることにより寄生容量をできるだけ小さくしていた。しかしその対策は十分ではなく、実際は保護素子の寄生容量により高周波特性が劣化していた。さらに保護素子を形成するため、制御抵抗R1を引き回す必要があり、その分の抵抗値も全体の抵抗値の一部として加算する必要があり抵抗の設計に時間がかかっていた。
一方、本実施形態の保護素子(図5)では保護素子200の幅w2を大きくしても、寄生容量により高周波信号が漏れることはなく、また抵抗値はほぼ0Ωのため抵抗値として加算する必要もない。従って保護素子200の設計において自由度が非常に大きく、自由に設計しても高周波特性を劣化させることはない。
図8(A)の如く、低抵抗体LR1は絶縁化領域50により他の構成要素と分離され、その幅w1は2μm程度である。そして周辺n+型領域150や第1n+型領域201と同様にキャップ層37を含んだn+型領域である。低抵抗体LR1のシート抵抗は、100Ω/□以下である。
高抵抗体HR1は、図8(B)の如く、絶縁化領域50により他の構成要素と分離される。図8(B)(C)の如くまたキャップ層37をエッチングしたリセス部110に、キャップ層37より下層の半導体層を露出させた構造である。この構造によりキャップ層37より下層の半導体層が抵抗層となる。高抵抗体HR1のシート抵抗は数百Ω/□であるため、短い距離で抵抗値を高めることができる。高抵抗体HR1の抵抗値は5KΩ以上(例えば10KΩ程度)である。
特にリバースコントロールタイプのスイッチ回路装置の場合、制御抵抗R1をチップ内に引き回す必要がある(図3)。このとき、低抵抗体LR1のみで構成された制御抵抗R1に高い抵抗値を持たせるためにはその延在距離を更に長くする必要があり、制御抵抗R1のパターンによるチップ面積の増加が問題となる。
しかし、本実施形態の如く5KΩ以上の高抵抗体HR1−1、HR1−2を制御抵抗R1の一部に採用することにより、特にチップサイズを増大せずに所定の抵抗値を得ることができる。
そして高抵抗体HR1−1を、第1制御端子パッドC1と第1n+型領域201間に接続し、高抵抗体HR1−2を第1n+型領域201とFET1の動作領域108間に上に接続する。これにより、第1出力端子パッドO1から制御抵抗R1に高周波信号が漏れた場合であっても、高抵抗体HR1により減衰できる。従って、第1制御端子パッドC1またはFET1のゲート電極に実質的に高周波信号が漏れることを防止できる。
さらにHR1−1は制御端子パッドC1と、制御抵抗R1が共通入力端子パッドIから延在する配線と窒化膜を介して交差する部分との間に接続されている。すなわち共通入力端子パッドIから窒化膜を介して制御抵抗R1に高周波信号が漏れる経路において、高周波GNDである制御端子パッドC1との間に高インピーダンス(HR1−1)が接続されている。従って実質、高周波信号は制御端子パッドC1に漏れないため、インサーションロスの劣化を防ぐことができる。またHR2−1も同様の働きがある。
また、GaAs MESFETをスイッチング素子とする場合には、高抵抗体HR1はゲート電極17がコンタクトする動作領域108(ソース領域、ドレイン領域の間)と同じ不純物をGaAs基板にイオン注入し、動作領域108と同等のピーク濃度とすることにより、5KΩ以上の抵抗値に形成する。
これにより、高周波特性を全く劣化させることなく十分な静電破壊電圧を確保することができる。具体的には、2GHzでのインサーションロスを0.3dB以下にすることができた。これは保護素子200の接続前と同等の値であり、保護素子200の接続によるインサーションロスの劣化が全く無いことを示している。更に、保護素子200の接続前にマシンモデルで100Vであった静電破壊電圧を400Vまでに向上させることができた。
更に加えて、保護素子200は、第2制御端子パッドC2と第1出力端子パッドO1(リバースコントロールタイプの場合)間のスペースを利用して接続することができる。また、絶縁化領域50により、動作領域108、制御抵抗R1、R2等の伝導領域を分離する工程で同時に形成できる。従って、マスクパターンの変更のみでよく、特別な工程や、スペースを増加させることなく、保護素子200を接続できる。高抵抗体HR1のリセス部110の形成もマスク合わせパターンの形成工程と同時に形成できるため、特別な工程を必要としない。
尚、本実施形態では、図3の如くリバースコントロールタイプのスイッチ回路装置について説明した。リバースコントロールタイプのスイッチ回路装置は、第1制御端子パッドC1と対応するFET1の距離が大きいため、制御抵抗R1を長く引き回す必要がある。従って本実施形態の如く2つの高抵抗体HR1−1、HR1−2とパッド形状の第1n+型領域201が配置し易い。FET2側も同様である。しかし図2(A)の如く、通常の(リバースコントロールタイプと逆の)ロジックのスイッチ回路装置についてもレイアウト方法を工夫することにより同様に実施することは可能である。

本発明の保護素子を説明する(A)概要図、(B)断面図、(C)等価回路図である。 本発明のスイッチ回路装置を説明する回路図である。 本発明のスイッチ回路装置を説明する平面図である。 本発明のスイッチ回路装置を説明する断面図である。 本発明の保護素子を説明するための平面図である。 本発明の保護素子を説明する平面図である。 本発明の保護素子を説明する平面図である。 本発明のスイッチ回路装置を説明する断面図である。
符号の説明
108 動作領域
17 ゲート電極
16、26 ドレイン電極
15、25 ソース電極
10 オーミック金属層
20 ゲート金属層
30 パッド金属層
31 半絶縁性GaAs基板
32 バッファ層
33 電子供給層
35 チャネル(電子走行)層
34 スペーサ層
36 障壁層
37 キャップ層
37s ソース領域
37d ドレイン領域
50 絶縁化領域
100 被保護素子
101 基板
103 ソース領域
104 ドレイン領域
110 リセス部
115 ショットキバリアダイオード
150 周辺伝導領域
200 保護素子
201 第1伝導領域
202 第2伝導領域
203 絶縁領域
I 共通入力端子パッド
C1、C2 制御端子パッド
O1、O2 出力端子パッド
IN 共通入力端子
Ctl1、Ctl2 制御端子
OUT1、OUT2 出力端子
R1、R2 抵抗
HR1−1、HR1−2、HR2−1、HR2−2 高抵抗体
LR1、LR2 低抵抗体

Claims (11)

  1. 動作領域にソース電極、ドレイン電極およびゲート電極をそれぞれ有する複数のFETと、
    前記FETのソース電極に共通で接続する共通入力端子パッドと、
    前記FETのドレイン電極にそれぞれ接続する複数の出力端子パッドと、
    前記FETのゲート電極にそれぞれ接続する複数の制御端子パッドと、
    前記制御端子パッドと、対応する前記FETの動作領域とをそれぞれ接続する複数の接続部と、
    前記接続部に接続する高抵抗体と、
    第1および第2伝導領域とそれらの周囲に配置した絶縁領域により構成される保護素子とを具備し、
    前記第1伝導領域はパッド形状を有して前記接続部に接続し、前記第2伝導領域は前記制御端子パッドを除く前記パッドの1つの周辺に配置されて該パッドと接続することを特徴とするスイッチ回路装置。
  2. 動作領域にソース電極、ドレイン電極およびゲート電極をそれぞれ有する複数のFETと、
    前記FETのソース電極に共通で接続する共通入力端子パッドと、
    前記FETのドレイン電極にそれぞれ接続する複数の出力端子パッドと、
    前記FETのゲート電極にそれぞれ接続する複数の制御端子パッドと、
    前記制御端子パッドと、対応する前記FETの動作領域とをそれぞれ接続する複数の接続部と、
    前記接続部に接続する高抵抗体と、
    第1伝導領域と、該第1伝導領域に対向配置する第2伝導領域と、前記第1および第2伝導領域の周囲に配置した絶縁領域により構成される保護素子とを具備し、
    前記第1伝導領域はパッド形状を有して前記接続部に接続し、前記第2伝導領域は前記出力端子パッドの周辺に配置されて該出力端子パッドと接続することを特徴とするスイッチ回路装置。
  3. 前記接続部は制御抵抗であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスイッチ回路装置。
  4. 前記第1伝導領域は、抵抗値が0Ωに近似できる程度に前記制御抵抗の幅に対して十分大きな幅を有することを特徴とする請求項3に記載のスイッチ回路装置。
  5. 前記高抵抗体の抵抗値は5KΩ以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスイッチ回路装置。
  6. 前記第1伝導領域は前記第2伝導領域と所定の間隔で対向する第1の辺を有し、該第1の辺の長さは、前記第2伝導領域が接続する前記パッドの最長部の2分の1以下の長さであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスイッチ回路装置。
  7. 前記第1伝導領域および前記第2伝導領域は、対応する前記パッドの間に印加される静電エネルギーを減衰させる程度に離間して配置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスイッチ回路装置。
  8. 前記第2伝導領域は、対応する前記パッドと直流電流が流れる距離で隣接して配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスイッチ回路装置。
  9. 前記高抵抗体は、前記制御端子パッドと前記第1伝導領域間、および前記第1伝導領域と前記動作領域間にそれぞれ接続することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスイッチ回路装置。
  10. 前記第1伝導領域は一つの方向における長さが他の方向における長さより短いことを特徴とする請求項4に記載のスイッチ回路装置。
  11. 前記一つの方向は電流の流れる方向に平行な方向であることを特徴とする請求項10に記載のスイッチ回路装置。

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