JP2007048504A - 色素増感型太陽電池用封止材料 - Google Patents

色素増感型太陽電池用封止材料 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、電解質等に対する耐性、他部材との密着性、水蒸気バリア性等に優れた色素増感型太陽電池用封止材料を提供することを主目的とする。
【解決手段】 本発明は、少なくともエチレン性不飽和シラン化合物および重合用ポリエチレンを重合させてなるシラン変性樹脂を含有することを特徴とする色素増感型太陽電池用封止材料を提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電解質等に対する耐性、他部材との密着性、水蒸気バリア性等に優れた色素増感型太陽電池用封止材料に関するものである。
地球温暖化等の環境問題が世界的に進行している近年、環境負荷が小さなクリーンエネルギーとして太陽光発電が注目を浴びており、積極的に研究開発が進められている。このような太陽電池として単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、化合物半導体太陽電池などがすでに実用化されているが、製造コストが高い、製造段階でのエネルギー消費が大きいといった問題を抱えている。そのような問題を受け、低コスト化の可能性が高い新規な太陽電池として色素増感型太陽電池が現在注目を集め、精力的に研究開発が行われている。
色素増感型太陽電池は、例えば、光の入射する側から、透明基材、この透明基材上に形成された透明電極、色素増感剤が担持された多孔質の酸化物半導体層、電解質を有する電解質層、および対向電極基材が順に積層されてセルが形成される。
このような色素増感型太陽電池においては、長期間の信頼性を確保するために、封止セル中の電解質溶媒や電解質が漏洩することを防止し、かつ安全性を向上することが求められている。また、電解質をゲル化する方法もあるが、ゲル化した後も溶媒を含むため、ゲル化したとしても電解質が漏洩することを防止する必要がある。現在、このような封止材として、エポキシ樹脂やシリコンゴムが用いられている。例えば、特許文献1においては、封止材として紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いた湿式太陽電池の製造方法が開示されており、また、特許文献2においては、封止材として、エポキシ樹脂やシリコンゴムを用いることが開示されている。
しかしながら、封止材としてエポキシ樹脂やシリコンゴムを用いた色素増感型太陽電池は、電解質に対する耐性(耐薬品性)が乏しく、基材からの剥離、割れによる電解質の流出等が起こるという問題があった。さらに、封止材としてエポキシ樹脂やシリコンゴムを用いた場合は、ガラス基材等との密着性に乏しいという問題、水蒸気透過性が高く外界から電解質層に水分が浸入し色素増感型太陽電池の性能が低下する問題等があった。
一方、特許文献3においては、電解質に対する耐性が高いという観点から、封止材として無機材料であるガラスフリットを用い、これをガラス基材間に配置して加熱、溶融することでガラス基材間を接合、封止する方法が開示されている。しかしながら、この方法は、ガラスフリットを溶融するため、セル全体を少なくとも400℃程度に加熱する必要がある。ガラス基材をこのような高温に曝すと、酸化物半導体層に担持した色素増感剤が熱劣化、分解するといった問題があり、さらに、この方法は、耐熱性に劣るフィルム基材等に対しては、適用することができなかった。
特開2000−30767公報 特開2000−200627公報 特開2001−185244公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、電解質等に対する耐性、他部材との密着性、水蒸気バリア性等に優れた色素増感型太陽電池用封止材料を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明においては、少なくともエチレン性不飽和シラン化合物および重合用ポリエチレンを重合させてなるシラン変性樹脂を含有することを特徴とする色素増感型太陽電池用封止材料を提供する。
本発明によれば、上記シラン変性樹脂を用いることにより、耐薬品性、密着性および水蒸気バリア性等に優れた色素増感型太陽電池用封止材料とすることができる。
また、本発明は、色素増感型太陽電池の基材と対向基材との間に設けられ、電解質層に含まれる電解質を封止するために用いられる色素増感型太陽電池用封止材であって、上記色素増感型太陽電池用封止材料を用いたことを特徴とする色素増感型太陽電池用封止材を提供する。
本発明によれば、上記色素増感型太陽電池用封止材料を用いることによって、耐薬品性、密着性および水蒸気バリア性等に優れた色素増感型太陽電池用封止材とすることができる。
また、本発明においては、色素増感型太陽電池の周囲を保護するために用いられる色素増感型太陽電池用保護材であって、上記色素増感型太陽電池用封止材料を用いたことを特徴とする色素増感型太陽電池用保護材を提供する。
本発明によれば、上記色素増感型太陽電池用封止材料を用いることによって、耐薬品性、密着性および水蒸気バリア性等に優れた色素増感型太陽電池用保護材とすることができる。
また、本発明においては、上記色素増感型太陽電池用封止材料を用いて形成される色素増感型太陽電池用保護材が、基体上に積層されてなることを特徴とする色素増感型太陽電池用積層体を提供する。
本発明によれば、耐薬品性、密着性および水蒸気バリア性等に優れた保護材を備えた積層体であることから、このような積層体を用いて色素増感型太陽電池を作製した場合に、より安全性の高い色素増感型太陽電池を得ることができる。
また、本発明は、上記色素増感型太陽電池用保護材、上記色素増感型太陽電池用積層体、または上記色素増感型太陽電池用封止材を用いたことを特徴とする色素増感型太陽電池を提供する。
本発明によれば、上記色素増感型太陽電池用封止材等を用いることにより、耐久性等に優れた色素増感型太陽電池とすることができる。
本発明においては、電解質等に対する耐性、他部材との密着性、水蒸気バリア性等に優れた色素増感型太陽電池用封止材料を得ることができるという効果を奏する。
以下、本発明の色素増感型太陽電池用封止材料(単に封止材料という場合がある。)、色素増感型太陽電池用封止材(単に封止材という場合がある。)、色素増感型太陽電池用保護材(単に保護材という場合がある。)、色素増感型太陽電池用積層体(単に積層体という場合がある。)、および色素増感型太陽電池(単に太陽電池という場合がある。)について説明する。
A.色素増感型太陽電池用封止材料
まず、本発明の色素増感型太陽電池用封止材料について説明する。本発明の色素増感型太陽電池用封止材料は、少なくともエチレン性不飽和シラン化合物および重合用ポリエチレンを重合させてなるシラン変性樹脂を含有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上記シラン変性樹脂を用いることにより、耐薬品性、密着性および水蒸気バリア性等に優れた色素増感型太陽電池用封止材料とすることができる。そのため、本発明の封止材料を用いることによって、耐久性等に優れた色素増感型太陽電池を得ることができる。
本発明の色素増感型太陽電池用封止材料は、少なくともシラン変性樹脂を含有するものであり、必要に応じて添加用ポリエチレンおよび添加剤等を含有していても良い。以下、このような色素増感型太陽電池用封止材料の各構成について詳細に説明する。
1.シラン変性樹脂
まず、本発明に用いられるシラン変性樹脂について説明する。本発明に用いられるシラン変性樹脂は、エチレン性不飽和シラン化合物と重合用ポリエチレンとを重合させてなるものである。エチレン性不飽和シラン化合物および重合用ポリエチレンを重合させてなるシラン変性樹脂は、ハロゲン、溶媒、イオン性液体等の電解質に対しての耐性が良好なだけでなく、熱、水分などの外的複合要因により、色素増感型太陽電池用封止材と接するフィルム、透明導電層などの部材との界面にシラノール結合を形成する。これにより、電解質による低下がなく、高い密着性を維持することが可能となる。
上記重合用ポリエチレンとしては、ポリエチレン系のポリマーであれば特に限定されないが、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、極超低密度ポリエチレン、または直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。また、これらを1種ないし2種以上を用いることもできる。
さらに、上記重合用ポリエチレンとしては、側鎖の多いポリエチレンであることが好ましい。ここで通常、側鎖の多いポリエチレンは、密度が低く、側鎖の少ないポリエチレンは、密度が高いものである。したがって、密度の低いポリエチレンが好ましいといえる。本発明における重合用ポリエチレンの密度としては、具体的には、0.850〜0.960g/cmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.865〜0.930g/cmの範囲内である。
また、上記重合用ポリエチレンは、190℃でのメルトマスフローレートが0.5〜10g/10分であるものが好ましく、1〜8g/10分であるものがより好ましい。後述する封止材および保護材を製造する際の成形性等に優れるからである。
さらに、上記重合用ポリエチレンの融点は、130℃以下であることが好ましい。本発明の封止材料を用いた色素増感型太陽電池の製造時において、加工性等の面から上記範囲が好適である。なお、融点の測定方法としては、プラスチックの転移温度測定方法(JISK7121)に準拠した示差走査熱量分析(DSC)により求めることができる。
一方、上記エチレン性不飽和シラン化合物は、上記重合用ポリエチレンと重合することにより、シラン変性樹脂を形成するものである。上述したように、シラン変性樹脂は、色素増感型太陽電池用封止材と接するフィルム、透明導電層などの部材との界面にシラノール結合を形成することにより、密着性等を向上させるものである。従って、本発明に用いられるエチレン性不飽和シラン化合物は、上記のシラノール結合を形成でき、かつ、上記重合用ポリエチレンと重合するものであれば特に限定されるものではない。このようなエチレン性不飽和シランとしては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリペンチロキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリベンジルオキシシラン、ビニルトリメチレンジオキシシラン、ビニルトリエチレンジオキシシラン、ビニルプロピオニルオキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、および、ビニルトリカルボキシシランからなる群から選択される少なくとも1種類のものを用いることができる。本発明においては、中でも、ビニルトリメトキシシランが好適に用いられる。
また、上記シラン変性樹脂は、ラジカル発生剤を用いて形成することが好ましい。上記ラジカル発生剤としては、例えば、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ヒドロパーオキシ)ヘキサン等のヒドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−パーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシオクトエート。t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステル類;メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類等の有機過酸化物、または、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物等が挙げられる。
上記ラジカル発生剤の使用量は、上記シラン変性樹脂中に0.001重量%以上含まれることが好ましい。上記範囲未満では、エチレン性不飽和シラン化合物と重合用ポリエチレンとのラジカル重合が起こりにくいからである。
また、本発明に用いられるシラン変性樹脂は、190℃でのメルトマスフローレートが0.5〜10g/10分であるものが好ましく、1〜8g/10分であるものがより好ましい。後述する封止材および保護材を製造する際の成形性、基材等との接着性等に優れるからである。
また、本発明に用いられるシラン変性樹脂の融点は、110℃以下であることが好ましい。本発明の封止材料を用いた色素増感型太陽電池の製造時において、加工性等の面から上記範囲が好適である。
また、本発明に用いられるシラン変性樹脂の製造方法としては、例えば、エチレン性不飽和シラン化合物と重合用ポリエチレンとラジカル発生剤との混合物を、加熱溶融混合し、エチレン性不飽和シラン化合物を重合用ポリエチレンにグラフト重合させる方法等を挙げることができる。これらの混合物の加熱溶融混合方法としては、特に限定するものはないが、一様に混ざるよう撹拌することが望ましい。また、加熱温度は、300℃以下が好ましく、さらには270℃以下が好ましい。上記シラン変成樹脂は、加熱によりシラノール基部分が架橋しゲル化しやすいので、上記範囲で溶融混合するのが好適である。
2.添加用ポリエチレン
次に、本発明に用いられる添加用ポリエチレンについて説明する。本発明の封止材料は、添加用ポリエチレンを含有することもできる。上記シラン変性樹脂はコストが高いため、シラン変性樹脂のみで封止材料を形成するよりも、シラン変性樹脂と、添加用ポリエチレンとを混合して封止材料を形成する方が、コスト的に有利であるからである。
本発明に用いられる添加用ポリエチレンとしては、上記シラン変性樹脂に用いられる重合用ポリエチレンと同様なものを挙げることができる。本発明においては、添加用ポリエチレンが上記重合用ポリエチレンと同一のポリエチレンであることが特に好ましい。
本発明の封止材料における添加用ポリエチレンの含有量は、上記シラン変性樹脂100重量部に対し、0.01重量部〜9900重量部が好ましく、90重量部〜9900重量部がより好ましい。上記シラン変性樹脂を2種類以上用いる場合には、その合計量100重量部に対し、添加用ポリエチレンの含有量が上記範囲となることが好ましい。
3.添加剤
次に、本発明に用いられる添加剤について説明する。本発明の封止材料は、必要により光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等の添加剤を含有していることが好ましい。光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤を添加することで長期にわたり安定した機械強度、接着強度、黄変防止、ひび割れ防止、優れた加工適性を得ることができるからである。
上記光安定剤は、上記重合用ポリエチレンおよび上記添加用ポリエチレンに用いられるポリマー中の光劣化開始の活性種を捕捉し、光酸化を防止するものである。具体的には、ヒンダードアミン系化合物、ヒンダードピペリジン系化合物、およびその他等からなる群から選択される少なくとも1種類のものを使用することができる。
上記紫外線吸収剤は、太陽光中の有害な紫外線を吸収して、分子内で無害な熱エネルギーへと変換し、上記重合用ポリエチレンおよび上記添加用ポリエチレンに用いられるポリマー中の光劣化開始の活性種が励起されるのを防止するものである。具体的には、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サルチレート系、アクリルニトリル系、金属錯塩系、ヒンダードアミン系、および、超微粒子酸化チタン(粒子径:0.01μm〜0.06μm)あるいは超微粒子酸化亜鉛(粒子径:0.01μm〜0.04μm)等の無機系等の紫外線吸収剤からなる群から選択される少なくとも1種類のものを使用することができる。
また、上記熱安定剤としては、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル]エチルエステル亜リン酸、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4´−ジイルビスホスフォナイト、および、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト等のリン系熱安定剤;8−ヒドロキシ−5,7−ジ−tert−ブチル−フラン−2−オンとo−キシレンとの反応生成物等のラクトン系熱安定剤を挙げることができる。また、これらを1種または2種以上を用いることもできる。中でも、リン系熱安定剤およびラクトン系熱安定剤を併用して用いることが好ましい。
上記光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等の含有量としては、その粒子形状、密度等によって異なるが、封止材料中、0.01〜5重量%の範囲内が好ましい。
4.色素増感型太陽電池用封止材料
次に、本発明の色素増感型太陽電池用封止材料の物性について説明する。本発明の封止材料は、190℃でのメルトマスフローレートが0.5〜10g/10分であるものが好ましく、1〜8g/10分であるものがより好ましい。後述する保護材または封止材を製造する際の成形性、基材等との接着性等に優れるからである。
また、本発明封止材料の融点は130℃以下であることが好ましい。本発明の封止材料を用いた色素増感型太陽電池の製造時において、加工性等の面から上記範囲が好適である。
また、本発明の封止材料の密度は、0.890g/cm〜0.935g/cmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.890g/cm〜0.930g/cmの範囲内であり、最も好ましくは0.890g/cm〜0.920g/cmの範囲内である。
また、本発明の封止材料は、上記シラン変性樹脂を3〜100重量%の範囲内、さらに10〜80重量%の範囲内で含有することが好ましい。本発明の封止材料は、上記シラン変性樹脂を含有することにより基材等との密着性が高くなる。したがって、基材等との密着性およびコストの点から、上述した範囲内が好適に用いられる。
また、本発明の封止材料に含まれるエチレン性不飽和シラン化合物の含有量の下限は、10ppm以上であることが好ましく、より好ましくは20ppm以上である。上述した範囲に満たない場合は、基材等との密着性が不足するからである。また、エチレン性不飽和シラン化合物の含有量の上限は、4000ppm以下であることが好ましく、より好ましくは3000ppm以下である。上限値は基材等との密着性の点からは限定されるものではないが、上述した範囲を超えると、基材等との密着性は変わらずコストが高くなるからである。
また、本発明の封止材料においては、Si(珪素)が、重合Si量として、8ppm〜3500ppm、中でも10ppm〜3000ppm、特に50ppm〜2000ppmの範囲内で含有されていることが好ましい。この範囲内で重合Si量を含む場合は、基材等との密着性を良好に保つことができるからであり、またコスト面からも上述した範囲が好適であるといえる。
なお、本発明において、重合Si量を測定する方法としては、上記封止材料を採取し、加熱燃焼することにより灰化し、その灰分をアルカリ融解し、純水に溶解後定容しICP発光分析法(高周波プラズマ発光分析装置:(株)島津製作所製ICPS8100)により定量を行う方法が用いられる。この際、重合Siは燃焼することによりSiOに変換される。
また、本発明の封止材料においては、ゲル分率が30%以下、特に10%以下、中でも0%であることが好ましい。ゲル分率が上記範囲を超えると、加工性の面で劣る場合があるからである。なお、上記ゲル分率は、封止材料を1g秤量し、80メッシュの金網袋に入れ、ソックスレー抽出器内に金網ごとサンプル投入し、キシレンを沸点下において還流させ、10時間連続抽出した後、金網ごとサンプルごと取出し乾燥処理後秤量し、抽出前後の重量比較を行い残留不溶分の重量%を測定することにより求める。
また、本発明の封止材料は、架橋剤またはシラノール基の縮合反応を促進させる触媒を含有していても良い。具体的には、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクテート、ジオクチル錫ジラウレート等を挙げることができる。
5.色素増感型太陽電池用封止材料の製造方法
次に、本発明の色素増感型太陽電池用封止材料の製造方法について説明する。本発明の色素増感型太陽電池用封止材料の製造方法としては、例えば、押出し機のホッパー内に上記シラン変性樹脂、上記添加用ポリエチレン、添加剤等の混合物を投入し、シリンダ内で加熱溶融する方法等が挙げられる。これらの混合物の加熱溶融混合方法としては、特に限定するものはないが、一様に混ざるよう撹拌することが望ましい。また、加熱温度は、300℃以下が好ましく、さらには270℃以下が好ましい。上記シラン変成樹脂は、加熱によりシラノール基部分が架橋しゲル化しやすいので、上記範囲で溶融混合するのが好適である。
B.色素増感型太陽電池用封止材
次に、本発明の色素増感型太陽電池用封止材について説明する。本発明の色素増感型太陽電池用封止材は、色素増感型太陽電池の基材と対向基材との間に設けられ、電解質層に含まれる電解質を封止するために用いられるものであって、上記色素増感型太陽電池用封止材料を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、上記色素増感型太陽電池用封止材料を用いることによって、耐薬品性、密着性および水蒸気バリア性等に優れた色素増感型太陽電池用封止材とすることができる。具体的には、耐薬品性および密着性に優れていることから、封止材が基材から剥離したり、封止材自体が割れたりすることを防止でき、さらに、水蒸気バリア性に優れていることから、電解質へ水分が浸入することを防止でき、水分の浸入による太陽電池の性能低下を抑制することができる。
また、本発明の封止材は、色素増感型太陽電池の基材と対向基材との間に設けられ、電解質層に含まれる電解質を封止するために用いられるものである。本発明の封止材について説明するために、まず一般的な色素増感型太陽電池の概略断面図の一例を図1に示す。図1の色素増感型太陽電池10は、基材1、第一電極層2、および、色素増感剤が担持された多孔質の酸化物半導体層3がこの順に積層された色素増感型太陽電池用基材4と、対向基材5および第二電極層6を備えた対向電極基材7と、上記酸化物半導体層3および上記第二電極層6の間に配置された電解質層8と、上記基材1と上記対向基材5との間に設けられ、上記電解質層8に含まれる電解質を封止する封止材9とを備えるものである。本発明の封止材は、図1の封止材9として用いられるものである。
以下、本発明の封止材の各構成について詳細に説明する。
本発明の封止材に用いられる材料は、上記「A.色素増感型太陽電池用封止材料」に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。また、本発明の封止材は、上記封止材料を加熱溶融し、後述する膜厚等になるように成形することにより得ることができる。
また、本発明の封止材の積層方向の膜厚、すなわち、図1において、aで表される膜厚としては、特に限定されるものではないが、例えば、10〜100μmの範囲内、中でも15〜80μmの範囲内であることが好ましい。また、本発明の封止材の積層方向と直交する方向の膜厚、すなわち、図1において、bで表される膜厚としては、電解質の流出を防止できれば特に限定されるものではないが、具体的には、0.5〜5mmの範囲内、中でも、0.8〜3mmの範囲内であることが好ましい。上記範囲に満たない場合は、充分な耐久性を発揮できない可能性があり、上記範囲を超える場合は、電解質層が占める割合が相対的に減少し、発電効率の低下に繋がるからである。
また、本発明の封止材は、封止材の膜厚100μmあたりの水蒸気透過率が0.9〜9g/m・dayであることが好ましく、0.9〜7.5g/m・dayであることがより好ましく、0.9〜5.0g/m・dayであることが特に好ましい。上記範囲内であれば、水蒸気バリア性が良好な封止材を得ることができるからである。
ここで、上記封止材の膜厚100μmあたりの水蒸気透過率の値は、樹脂製フィルムが通常有する厚みに対して水蒸気透過率が反比例する性質を利用して算出される値であり、具体的には、封止材の膜厚をd(μm)とし、水蒸気透過率をX(g/m・day)、100μmあたりの水蒸気透過率をx(g/m・day)とした場合、
x=Xd/100
で求められる値を用いる。なお、本発明における水蒸気透過率は、測定温度37.8℃、湿度90%RHの条件下で、MOCON社製の水蒸気透過率測定装置(PERMATRAN:機種名)により測定した値を用いるものである。
また、本発明の封止材のゲル分率としては、特に限定されるものではないが、具体的には0〜60%の範囲内、中でも0〜30%の範囲内であることが好ましい。ゲル分率が上記範囲内にあれば、耐薬品性、機械強度等に優れたものとすることができるからである。上記ゲル分率は、上述した封止材料のゲル分率と同様の方法により、求めることができる。
また、本発明の封止材は、基材、第一電極層、対向基材、第二電極層等の他部材と接着されてなるものであり、耐久性の観点から密着性が高いことが好ましい。上記封止材の剥離強度としては、接着する他部材の種類や材質により大きく異なるものであるが、例えば、25℃雰囲気下における180°剥離試験により測定される剥離強度が、3N/15mm幅〜80N/15mm幅の範囲内、中でも5N/15mm幅〜60N/15mm幅の範囲内特に10N/15mm幅〜50N/15mm幅の範囲内であることが好ましい。
なお、上記剥離強度は以下の試験方法により得た値とする。
試験機:エー・アンド・ディー(A&D)株式会社製の引っ張り試験機〔機種名:テンシロン〕
測定角度:180°剥離
剥離速度:50mm/min
また、本発明の封止材を用いた色素増感型太陽電池において、封止材の設置場所は、少なくとも基材と対向基材との間であって、電解質の流出を防止することができれば特に限定されるものではなく、取り出し電極の位置等により適宜選択することができる。具体的には、基材と対向基材との間、基材と第二電極層との間、第一電極層と対向基材との間、第一電極層と第二電極層との間等を挙げることができる。
また、本発明の封止材は、上述したように、電解質の流出を防止するために用いられるものであり、種々の色素増感型太陽電池の封止材として用いることができる。ここで、一般的な色素増感型太陽電池は、図1に示すように、基板1、第一電極層2、酸化物半導体層3、対向基材5、第二電極層6および電解質層8等を有するものである。
上記基材および上記対向基材としては、特に限定されるものではないが、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体フィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエーテルサルフォン(PES)フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム、ポリエーテルイミド(PEI)フィルム、ポリイミド(PI)フィルム、ポリエステルナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)等の樹脂製フィルム基材を挙げることができる。また、上記基材および上記対向基材の厚みは、通常、50μm〜2000μmの範囲内であることが好ましく、特に75μm〜1800μmの範囲内であることが好ましく、中でも100μm〜1500μmの範囲内であることが好ましい。
上記第一電極層および上記第二電極層は、光照射により生じた電荷の受け渡しを行うものである。第一電極層および第二電極層を構成する金属元素としては、特に限定されるものではないが、具体的には、In、Sn、Zn、Au、Ag、Co、Ni、Pt、C、Li、Al、Ca、Mg、Sm、Tb、Yb、Zr等を挙げることができ、中でも、透過性、導電性に優れるという観点から、In、Sn、Znが好ましい。また、第一電極層および第二電極層を構成する材料としては、具体的には、ITO、ZnO、FTO(フッ素ドープ酸化すず)、ATO(アンチモンドープ酸化すず)、SnO等が挙げられる。なお、第二電極層は、上記の金属元素のみで構成されていてもよく、第一電極層と同じ組成を有する層の上にさらに触媒層としての働きを有する金属、例えばPt、Cなどを有していても良い。
上記酸化物半導体層は、多孔質構造を有し、色素増感剤から発生した電荷を第1電極層へ伝導させる機能を有するものである。酸化物半導体層を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、具体的には、TiO、ZnO、SnO、ITO,ZrO、MgO、Al,CeO、Bi、Mn、Y、WO、Ta、Nb、La等を挙げることができる。また、色素増感剤としては、一般的な色素増感剤を用いることができる。
また、上記電解質層は、電解質を有し、光照射により生じた電荷の輸送を行うものである。電解質層としては、一般的な色素増感型太陽電池に用いられる電解質層を用いることができる。上記電解質層の一例として、酸化還元対電解質を有するものを挙げることができ、この酸化還元対電解質としては、例えば、ヨウ素およびヨウ化物の組合せ、臭素および臭化物の組合せ等を挙げることができる。さらに、ヨウ素およびヨウ化物の組合せとしては、具体的には、Iと、LiI、NaI、KI、CaI等の金属ヨウ化物との組合せを挙げることができる。
また、上記電解質層の形態としては、電荷輸送を行うことができるものであれば特に限定されるものではなく、ゲル状、固体状または液体状のいずれの形態であってもよい。電解質層をゲル状とした場合には、物理ゲルと化学ゲルのいずれであってもよい。ここで、物理ゲルは物理的な相互作用で室温付近でゲル化しているものであり、化学ゲルは架橋反応などにより化学結合でゲルを形成しているものである。
また、上記電解質層を液体状とした場合には、溶媒として、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、炭酸プロピレン等を用いることができる。また、イミダゾリウム塩をカチオンとするイオン性液体を溶媒として用いることもできる。また、上記電解質層を固体状とした場合には、酸化還元対を含まずに、それ自身が正孔輸送剤として機能するものであっても良く、例えばCuI、ポリピロール、ポリチオフェン等を含む正孔輸送剤を用いることができる。
C.色素増感型太陽電池用保護材
次に、本発明の色素増感型太陽電池用保護材について説明する。本発明の色素増感型太陽電池用保護材は、色素増感型太陽電池の周囲を保護するために用いられるものであって、上記色素増感型太陽電池用封止材料を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、上記色素増感型太陽電池用封止材料を用いることによって、耐薬品性、密着性および水蒸気バリア性等に優れた色素増感型太陽電池用保護材とすることができる。本発明の保護材を、例えば色素増感型太陽電池の基材の外側に設けた場合、外部衝撃から基材を保護する機能を有し、さらに、例えば基材が破損し電解質が電解質層から流出した場合であっても、耐薬品性および密着性に優れていることから、色素増感型太陽電池の外部に電解質が流出することを防止できる。
また、本発明の保護材は、色素増感型太陽電池の周囲を保護するために用いられるものである。ここで、「色素増感型太陽電池の周囲」とは、色素増感型太陽電池を構成する基材、対向基材および封止材の外表面の一部または全部を意味するものであり、本発明の保護材11は、例えば、図2(a)に示すように、基材1および対向基材5の外表面を保護するために用いるものであっても良く、図2(b)に示すように、基材1の側面、基材1の表面の一部、封止材9の外表面、対向基材5の側面、および対向基材5の表面の一部を保護するものであっても良く、図2(c)に示すように、基材1、対向基材5および封止材9の全体を覆うように保護するものであっても良い。
以下、本発明の保護材の各構成について詳細に説明する。
本発明の保護材に用いられる材料は、上記「A.色素増感型太陽電池用封止材料」に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明の保護材は、通常、上記封止材料を層状に成形してなるものである。本発明の保護材の膜厚としては、所望の耐薬品性、密着性および水蒸気バリア性を備えることができれば特に限定されるものではないが、具体的には10〜100μmの範囲内、中でも15〜80μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲より薄い場合は、充分な耐薬品性等を発揮することができない可能性があり、上記範囲より厚い場合は、コスト面で不利となる場合があるからである。
また、本発明の保護材が、色素増感型太陽電池の受光面を保護する場合には、光線透過性が高いことが好ましい。具体的には、全光線透過率が70%〜100%の範囲内であることが好ましく、より好ましくは80%〜100%、最も好ましくは90%〜100%の範囲内である。
また、本発明の保護材のゲル分率、水蒸気透過率、基材等との剥離強度については、上記「B.色素増感型太陽電池用封止材」に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
次に、本発明の保護材の製造方法について説明する。本発明の保護材の製造方法としては、上記封止材料を加熱溶融させ、Tダイ押出成形、インフレなどの既存の方法により層状に成形する方法等を挙げることができる。
D.色素増感型太陽電池用積層体
次に、本発明の色素増感型太陽電池用積層体について説明する。本発明の色素増感型太陽電池用積層体は、上記色素増感型太陽電池用封止材料を用いて形成される色素増感型太陽電池用保護材が、基体上に積層されてなることを特徴とするものである。
本発明によれば、耐薬品性、密着性および水蒸気バリア性等に優れた保護材を備えた積層体であることから、このような積層体を用いて色素増感型太陽電池を作製した場合に、より安全性の高い色素増感型太陽電池を得ることができる。
本発明に用いられる保護材は、上記「A.色素増感型太陽電池用封止材料」に記載の封止材料を用いて形成されるものである。本発明の保護材の膜厚としては、所望の耐薬品性、密着性および水蒸気バリア性を備えることができれば特に限定されるものではないが、具体的には10〜100μmの範囲内、中でも15〜80μmの範囲内であることが好ましい。また、保護材の形成方法としては、上記「C.色素増感型太陽電池用保護材」に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明に用いられる基体は、上記保護材を担持することができるものであれば特に限定されるものではない。具体的には、上述した色素増感型太陽電池に用いられる基材または対向基材、あるいはその他の基材(別基材という場合がある。)等を挙げることができる。
図3(a)は、上記基体として色素増感型太陽電池に用いられる基材を使用した場合における、本発明の積層体の一例を示す概略断面図である。この積層体は、基材1と、基材1の一方の表面に形成された保護材11と、を有するものである。また、本発明の積層体は、図3(b)に示すように、基材1と、基材1の一方の表面に形成された保護層11と、基材1の他方の表面に形成された第一電極層2と、を有するものであっても良い。さらに、本発明の積層体は、図3(c)に示すように、基材1と、基材1の一方の表面に形成された保護層11と、基材1の他方の表面に形成された第一電極層2と、第一電極層2上に形成された酸化物半導体層3と、を有するものであっても良い。なお、上記基材、第一電極層、酸化物半導体層の具体的な材料としては、「B.色素増感型太陽電池用封止材」に記載したものと同様のものを用いることができるので、ここでの説明は省略する。
図4(a)は、上記基体として色素増感型太陽電池に用いられる対向基材を使用した場合における、本発明の積層体の一例を示す概略断面図である。この積層体は、対向基材5と、対向基材5の一方の表面に形成された保護材11と、を有するものである。また、本発明の積層体は、図4(b)に示すように、対向基材5と、対向基材5の一方の表面に形成された保護層11と、対向基材5の他方の表面に形成された第二電極層6と、を有するものであっても良い。なお、上記対向基材、第二電極層の具体的な材料としては、「B.色素増感型太陽電池用封止材」に記載したものと同様のものを用いることができるので、ここでの説明は省略する。
図5(a)は、上記基体として、別基材を使用した場合における、本発明の積層体の一例を示す概略断面図である。この積層体は、別基材12と、別基材11の一方の表面に形成された保護材11と、を有するものである。ここで、上記「別基材」とは、上述した色素増感型太陽電池に用いられる基材または対向基材以外の用途で用いられる基材をいうものである。このような別基材を有する積層体は、例えば図5(b)に示すように、色素増感型太陽電池の基板1の外表面に設置したり、図5(c)に示すように、色素増感型太陽電池の対向基材5の外表面に設置したり、図5(d)に示すように、色素増感型太陽電池の基材1および対向基材5の外表面に設置したりすることで、色素増感型太陽電池の耐久性等を向上させることができる。上記別基材の材料としては、特に限定されるものではなく、「B.色素増感型太陽電池用封止材」に記載した基材と同様の材料を用いることができる。さらに、別基材として、複数枚のフィルムを接着剤等で張り合わせた積層体を用いても良い。また、上記別基材を有する積層体を、光の受光面に設置する場合は、別基材として透明基材を用いることが好ましい。逆に、上記別基材を有する積層体を、光の受光面の反対側に設置する場合は、別基材として、例えば白色バックシート等を用いることができる。
次に、本発明の色素増感型太陽電池用積層体の製造方法について説明する。本発明の色素増感型太陽電池用積層体の製造方法は、所望の積層体を得ることができる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、Tダイ押出成形等の各種成形法により、基体の表面に保護材を溶融押出して積層させる方法等を挙げることができる。
また、別の例としては、基体と保護材とを積層し、次いで、真空吸引して加熱圧着するラミネーション法等を挙げることができる。このようなラミネーション法を用いた際のラミネート温度は、90℃〜230℃の範囲内であることが好ましく、特に110℃〜190℃の範囲内とすることが好ましい。ラミネート温度が低すぎると十分に溶融せず密着性が悪くなる可能性があり、ラミネート温度が高すぎると大気中の水蒸気による水架橋が進行しやすくなりゲル分率が大きくなる可能性があるからである。
ラミネート時間は、5〜60分の範囲内が好ましく、特に8〜40分の範囲内が好ましい。ラミネート時間が短すぎると十分に溶融せず密着性が悪くなる可能性があり、ラミネート時間が長すぎると生産性の観点から好ましくない。また、湿度に関しては、高すぎるとゲル分率の増加につながり、低すぎると各種部材との密着性を低下させる可能性があるが、通常の大気環境下における湿度であれば特に問題は生じない。
E.色素増感型太陽電池
次に、本発明の色素増感型太陽電池について説明する。本発明の色素増感型太陽電池は、上記色素増感型太陽電池用封止材、上記色素増感型太陽電池用保護材または上記色素増感型太陽電池用積層体を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、上記色素増感型太陽電池用封止材等を用いることにより、耐久性等に優れた色素増感型太陽電池とすることができる。
また、本発明の色素増感型太陽電池は、上記色素増感型太陽電池用封止材を用いてなる態様(第一態様)、上記色素増感型太陽電池用保護材を用いてなる態様(第二態様)、上記色素増感型太陽電池用積層体を用いてなる態様(第三態様)に大別することができる。以下、本発明の色素増感型太陽電池について、態様毎に説明する。
1.第一態様
まず、第一態様の色素増感型太陽電池について説明する。本態様の色素増感型太陽電池は、上記「B.色素増感型太陽電池用封止材」に記載した封止材を用いてなるものである。
本態様の色素増感型太陽電池としては、例えば図1に示すように、基材1、第一電極層2、および、色素増感剤が担持された多孔質の酸化物半導体層3がこの順に積層された色素増感型太陽電池用基材4と、対向基材5および第二電極層6を備えた対向電極基材7と、上記酸化物半導体層3および上記第二電極層6の間に配置された電解質層8と、上記基材1と上記対向基材5との間に設けられ、上記電解質層8に含まれる電解質を封止する封止材9とを備え、上記封止材9が「B.色素増感型太陽電池用封止材」に記載の封止材であるもの等を挙げることができる。
本態様に用いられる色素増感型太陽電池用封止材は、「B.色素増感型太陽電池用封止材」に記載されたものと同様であるので、ここでの説明は省略する。また、本態様において、上記封止材の設置場所は、少なくとも基材と対向基材との間であって、電解質の流出を防止することができれば特に限定されるものではなく、取り出し電極の位置等により適宜選択することができる。具体的には、基材と対向基材との間、基材と第二電極層との間、第一電極層と対向基材との間、第一電極層と第二電極層との間等を挙げることができる。
また、本態様の色素増感型太陽電池に用いられる各構成部材については、上記「B.色素増感型太陽電池用封止材」に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
2.第二態様
次に、本発明における第二態様の色素増感型太陽電池について説明する。本態様の色素増感型太陽電池は、上記「C.色素増感型太陽電池用保護材」に記載した保護材を用いてなるものである。
本態様の色素増感型太陽電池としては、例えば、図2(a)に示すように、基材1および対向基材5の外表面に保護材11を有するもの、図2(b)に示すように、基材1の側面、基材1の表面の一部、封止材9の外表面、対向基材5の側面、および対向基材5の表面の一部に保護材11を有するもの、図2(c)に示すように、基材1、対向基材5および封止材9の全体を覆うように保護材11を有するもの等を挙げることができる。
特に、図2(a)に示す色素増感型太陽電池を製造する際には、上記「D.色素増感型太陽電池用積層体」に記載した、基体として色素増感型太陽電池に用いられる基材または対向基材を用いた積層体を使用することができる。また、図2(a)〜(c)に示す色素増感型太陽電池においては、封止材9として、上記「B.色素増感型太陽電池用封止材」に記載した封止材を用いることが好ましい。耐久性等に優れた色素増感型太陽電池とすることができるからである。
また、本態様の色素増感型太陽電池に用いられる各構成部材については、上記「B.色素増感型太陽電池用封止材」に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。また、本態様においては、上記保護材を設ける前に、色素増感型太陽電池モジュールを作製し、その後、上記保護材を用いて、上記モジュール全体を封止しても良い。
3.第三態様
次に、本発明における第三態様の色素増感型太陽電池について説明する。本態様の色素増感型太陽電池は、上記「D.色素増感型太陽電池用積層体」に記載した積層体を用いてなるものである。
本発明に用いられる積層体が、基体として色素増感型太陽電池に用いられる基材または対向基材を用いたものである場合は、例えば図2(a)に示した色素増感型太陽電池を得ることができる。一方、発明に用いられる積層体が、基体として上述した別基材を用いたものである場合は、例えば図5(b)〜(d)に示した色素増感型太陽電池を得ることができる。また、図5(b)〜(d)に示す色素増感型太陽電池においては、封止材9として、上記「B.色素増感型太陽電池用封止材」に記載した封止材を用いることが好ましい。耐久性等に優れた色素増感型太陽電池とすることができるからである。
また、本態様の色素増感型太陽電池に用いられる各構成部材については、上記「B.色素増感型太陽電池用封止材」に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
密度0.898g/cmの直鎖状低密度ポリエチレン98重量部に対し、ビニルトリメロキシシラン2重量部、ラジカル発生剤を混合し、グラフト重合によりシラン変性樹脂を得た。得られたシラン変性樹脂100重量部に対して紫外線吸収剤、光安定化剤、熱安定化剤からなる耐候剤マスターバッチ5重量部を混合し、封止材料を得た。
次に、上記封止材料をTダイ押出し機により溶融押出し、厚さ50μmのシート状の封止材料(以下、封止材料シートという場合がある。また、この封止材料シートは、用途に応じて、上述した封止材または保護材となり得る。)を得た。得られた封止材料シートの水蒸気透過率を測定したところ、4.8g/m2/dayであった。
上記封止材料シートの色素増感太陽電池用電解液への耐久性を確認するために、ヨウ化リチウム0.5mol/l、ヨウ素0.05mol/l、tert−ブチルピリジン0.5mol/lをプロピレンカーボネートに溶解させた電解液を作製した。次に、25mm×100mmサイズにカットした封止材料シートを20枚用意し、その重量を測定したところ2.012gであった。
その後、カットされた20枚の封止材料シートを上記色素増感太陽電池用電解液へ浸漬し、60℃オーブン中に1ヶ月間保存した。1ヶ月後、封止材料シート20枚を取り出し、付着した電解液をふき取り、その後メチルエチルケトンにより洗浄後、重量を測定したところ、2.016gであった。すなわち、電解液への浸漬前後の重量変化率は、0.2%と重量変化が小さく良好な結果であった。
[実施例2]
実施例1で作製した封止材料シートと日本板硝子社製FTOガラス基材のフッソドープ酸化スズ面(FTO面)とを貼り合せて、真空ラミネーターにより150℃10分加熱しラミネートすることによりFTOガラス基材上に封止材を接着させ、積層体を得た。
次に、上記試験片を実施例1で作製した電解液中に浸漬し、60℃オーブン中に1ヶ月間保存した。1ヶ月後試験片を取り出し付着した電解液をふき取った。次に、FTOガラス基材と封止材料シートとの密着強度を測定したところ、ピーク強度28.2N(シート巾:15mm)で基材破断であった。なお、測定には、エー・アンド・ディー(A&D)株式会社製の引っ張り試験機〔機種名:テンシロン〕を用い、測定角度:180°剥離、剥離速度:50mm/minで行った。上記の結果より、FTO面と封止材料シートとの密着性は1ヵ月間の60℃電解液保存テスト後も保持されていた。
[実施例3]
実施例2において、FTOガラスのガラス面と、実施例1で作製した封止材料シートとを接着させた以外は実施例2と同様に実施した。1ヶ月の保存試験後のガラス面と封止材料シートとの密着強度を測定したところ、ピーク強度25.9N(シート巾:15mm)で基材破断であり、保存試験後も十分な密着力が保持されていた。
[実施例4]
実施例2において、FTOガラスをPETフィルム上に透明導電膜としてITO膜が形成されたITO−PET基材(トービ社製110B−125N(表面抵抗値10Ω/□))に替え、封止材料シートとの貼り合せ面をITO面に替えたこと以外は、実施例2と同様に実施した。1ヶ月の保存試験後のITO面と封止材料シートとの密着強度を測定したところ、ピーク強度23.2N(シート巾:15mm)で基材破断であり、保存試験後も十分な密着力が保持されていた。
[実施例5]
実施例4において、ITO−PET基材のITO膜が形成されていない面をコロナ処理し、コロナ処理面と、実施例1で作製した封止材料シートとを接着させた以外は実施例4と同様に実施した。1ヶ月の保存試験後のコロナ処理面と封止材料シートとの密着強度を測定したところ、20.5N(シート巾:15mm)であり、保存試験後も十分な密着力が保持されていた。
[実施例6]
厚さ12μmの両面コロナ処理された、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルム)に酸化珪素をプラズマ化学気相成長法により80nmの蒸着層を設け、酸化珪素積層フィルムを作製した。一方、ポリプロピレン樹脂に、白色化剤としての酸化チタンおよび紫外線吸収剤、光安定化剤とを添加したポリプロピレン樹脂組成物を調整し、Tダイ押出し機により溶融押出し成形して、厚さ80μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを作製し、さらに両面にコロナ放電処理を施した。
次に作製した無延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ処理を施した片面上に、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤を含有する2液硬化型ウレタン系接着剤を用いて、塗布量5.0g/m(乾燥重量)となるようにコーティングして接着層を形成した。次いで、上記接着層上に上記酸化珪素積層フィルムの酸化珪素面を対向して貼り合せドライラミネート積層した。
さらに、両面にコロナ放電処理を施された無延伸ポリプロピレンフィルムを用意し、その片面上に、上記接着剤を用いて、塗布量5.0g/m(乾燥重量)となるようにコーティングして接着層を形成した。次いで先に作製したドライラミネート積層体の酸化珪素フィルムの酸化珪素面の反対面が対向するように貼り合せドライラミネート積層し、厚さ181μmの裏面保護シートとした。この裏面保護シートは、上述した別基材となり得るものである。
続いて、実施例1で用いた封止材料を用いて、Tダイ押出し機を用いて溶融押出し法により、先に作製した裏面保護シートの無延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ処理面上に保護材の厚みが50μmとなるように押出しラミネーションを行うことで厚さ231μmの裏面側積層体を作製した。最後に裏面保護シートと保護材との密着性を向上させるために真空ラミネーターにて150℃10分間ラミネート処理を行った。
ラミネート後の裏面側積層体の水蒸気透過率を測定したところ、0.078g/m2/dayであった。
[実施例7]
別基材として、厚さ100μmの旭硝子社製ETFEフィルム(AFLEX)を用意し、実施例6と同様にTダイ押出し機を用いて溶融押出し法によりETFEフィルム上へ保護材の厚みが50μmとなるように押出しラミネーションを行うことで、厚さ150μmの前面側積層体を作製した。最後にETFEフィルムと保護材との密着性を向上させるために真空ラミネーターにて150℃10分間ラミネート処理を行った。
ラミネート後の前面側積層体の水蒸気透過率を測定したところ、3.3g/m2/dayであった。また、全光線透過率は93.5%と良好な結果であった。
[実施例8]
実施例6および7で作製した積層体をいずれも5cm×7cmに切り取り、双方の保護材が対向するように配置し、実施例1で作製した封止材料を用いて、150℃で3辺を5mm巾でシールした。その後、実施例1で使用した電解液を5mL注入し、上記封止材料を用いて、150℃で残り1辺を5mm巾でシールした。その後、試験体を60℃に設定したオーブン中に1ヶ月間保存した。
1ヶ月後においても、電解液の漏出などなく、シール部の剥離なども認められなかった。
また試験体の1辺を開封し電解液を除去した後、裏面側積層体および前面側積層体に分離した。
裏面側積層体において、1ヶ月保存試験後も無延伸ポリプロピレンとPETフィルムおよび無延伸ポリプロピレンと保護材との間に剥離は認められなかった。一方、前面側積層体において、1ヶ月保存試験後もETFEフィルムと保護材との間に剥離は認められなかった。
[実施例9]
(色素増感型太陽電池用基材および対向電極基材の形成)
まず、一次粒子径が15nmの酸化チタン(TiO)微粒子(昭和電工社製のF−
5)を、水とtert−ブチルアルコールとの混液中にホモジナイザーを用いて分散させて前記のTiO微粒子を20.5質量%含有する塗布液(スラリー)を調製した。
次いで、第一電極層としてITO層が形成された透明導電フィルム110B−125N(トービ社製)を用意し、上記のスラリーをドクターブレード法によりITO層上に塗布し、その後150℃で30分間乾燥して、ITO層上に多孔質の酸化物半導体層(TiO層)を設け、膜厚8μmの色素増感型太陽電池用基材を得た。
次に、色素増感剤としてのルテニウム錯体(ペクセルテクノロジーズ社製PECD07)をその濃度が3×10−4mol/lとなるようにエタノールに溶解させた色素担持用塗工液を用意し、上述の色素増感型太陽電池用基材をこの色素担持用塗工液中に浸漬して、液温40℃の条件下で1時間放置した。次いで、上述の色素増感型太陽電池用基材を色素担持用塗工液から引き上げ、酸化物半導体層に付着した色素担持用塗工液を風乾させた。これにより、色素増感型太陽電池用基材に色素を担持させた。
この後、平面視したときに上述した色素増感型太陽電池用基材が1cm×1cmの正方形となるようにトリミングを行った。
次に、上述の透明導電フィルムのITO面上に白金薄膜(膜厚50nm)をスパッタリング法によって形成して、対向電極基材を得た。
(封止工程)
実施例1で作製した封止材料シートを、1cm×1cmの色素増感型太陽電池用基材の外縁部を3mm巾で封止可能な矩形枠状に加工した。
その後、上記色素増感型太陽電池用基材の酸化物半導体層と、上記対向電極基材の白金薄膜とを対向させ、その間に上記矩形枠状の封止材を配置し、上記矩形枠部分のみ加熱できるようなヒートシールバーを有するヒートシーラーにより、両者を貼り合せた。
(電解液注入工程)
電極基材Bに予め空けた2つの注入孔より実施例1で用いた電解液を注入し、最後に実施例1で作製した封止材料により注入孔を封止し、色素増感型太陽電池を得た。
(評価)
得られた色素増感型太陽電池の性能を測定するにあたり、擬似太陽光(AM1.5、照
射強度100mW/cm2 )を光源として用いたときの電流電圧特性を、ソースメジャーユニット(ケースレー2400型)により測定した。その結果、電池特性としての変換効率は4.3%であった。その後、85℃85RH%の恒温恒湿槽により環境試験を実施し、1000時間経過後の性能評価を実施したところ、変換効率は4.1%と効率低下率は4.7%であった。
[実施例10]
実施例6で作製した裏面側積層体および実施例7で作製した前面側積層体を用い、実施例9で作製した色素増感型太陽電池の対向基板側および基板側に設置し、色素増感型太陽電池を得た。
その後、85℃85RH%の恒温恒湿槽により環境試験を実施し、1000時間経過後の性能評価を実施したところ、変換効率は4.3%と効率低下率は0%であった。
一般的な色素増感型太陽電池の一例を示す概略断面図である。 本発明の色素増感型太陽電池の一例を示す概略断面図である。 本発明の色素増感型太陽電池用積層体の一例を示す概略断面図である。 本発明の色素増感型太陽電池用積層体の他の例を示す概略断面図である。 本発明の色素増感型太陽電池用積層体の他の例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 … 基材
2 … 第一電極層
3 … 酸化物半導体層
4 … 色素増感型太陽電池用基材
5 … 対向基材
6 … 第二電極層
7 … 対向電極基材
8 … 電解質層
9 … 封止材
10 … 色素増感型太陽電池
11 … 保護材
12 … 別基材

Claims (5)

  1. 少なくともエチレン性不飽和シラン化合物および重合用ポリエチレンを重合させてなるシラン変性樹脂を含有することを特徴とする色素増感型太陽電池用封止材料。
  2. 色素増感型太陽電池の基材と対向基材との間に設けられ、電解質層に含まれる電解質を封止するために用いられる色素増感型太陽電池用封止材であって、請求項1に記載の色素増感型太陽電池用封止材料を用いたことを特徴とする色素増感型太陽電池用封止材。
  3. 色素増感型太陽電池の周囲を保護するために用いられる色素増感型太陽電池用保護材であって、請求項1に記載の色素増感型太陽電池用封止材料を用いたことを特徴とする色素増感型太陽電池用保護材。
  4. 請求項1に記載の色素増感型太陽電池用封止材料を用いて形成される色素増感型太陽電池用保護材が、基体上に積層されてなることを特徴とする色素増感型太陽電池用積層体。
  5. 請求項2に記載の色素増感型太陽電池用封止材、請求項3に記載の色素増感型太陽電池用保護材、または請求項4に記載の色素増感型太陽電池用積層体を用いたことを特徴とする色素増感型太陽電池。
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