JP2007046124A - マグネトロンスパッタリング装置および薄膜形成方法 - Google Patents

マグネトロンスパッタリング装置および薄膜形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 基板への荷電粒子の衝突を抑えることで、基板表面のダメージおよび温度上昇を抑制するとともに、高速に基板表面に薄膜形成可能なマグネトロンスパッタリング装置およびこれを用いた薄膜形成方法を提供する。
【解決手段】 ターゲット3と基板4との間に、移動自在なグリッド電極9が設けられている。グリッド電極9がターゲット3と基板4との間にある状態で、一定時間薄膜を形成した後、ターゲット3と基板4との間にグリッド電極9を介在させない状態で、さらに薄膜形成を行う。
【選択図】 図1

Description

この発明は、有機EL材料上に透明導電膜を形成するのに好適に使用されるマグネトロンスパッタリング装置およびこれを用いた薄膜形成方法に関する。
マグネトロンスパッタリング装置は、真空容器内にターゲットと基板とが対向して設置され、ターゲット背面側に、プラズマをターゲット近傍に封じるマグネットが設けられているもので、プロセスガスを真空容器内に導入して、ターゲットの近傍においてプラズマを発生させることによってターゲットからスパッタ粒子を生じさせ、このスパッタ粒子が基板上に到達し、これによって、成膜が行われるものである(例えば特許文献1参照)。
ところで、一般的なスパッタリング装置においては、ターゲットから発生するスパッタ粒子以外に荷電粒子が放出される。この荷電粒子は、基板表面に衝突することにより基板表面にダメージを与える。このため、ターゲットと基板の間にグリッド電極を設け、荷電粒子の基板衝突を抑制することが行われている(例えば特許文献2参照)。
特開2003−73827号公報 特開2003−313662号公報
マグネトロンスパッタリング装置は、半導体プロセスにおける成膜等に用いられているが、このような半導体プロセスへの用途において、例えば、有機EL発光素子(以下「有機EL」という)では、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極膜の成膜に一般的なスパッタリング装置を用いると、発光素子に劣化が生じ、有機ELとしての性能が低下したり、機能しなくなるという問題があった。この一因として、荷電粒子が発光素子に衝突することによるダメージおよび荷電粒子の衝突エネルギーによる表面温度の上昇が考えられる。
特許文献2のマグネトロンスパッタリング装置では、グリッド電極により、基板への荷電粒子の到達をある程度防ぐことが可能であるが、ターゲット−グリッド電極−基板の位置関係が適切でないと、荷電粒子の基板への到達を抑制することができないという問題がある。
そこで、本発明は、基板への荷電粒子の衝突を抑えることで、基板表面のダメージおよび温度上昇を抑制するとともに、高速に基板表面に薄膜形成可能なマグネトロンスパッタリング装置およびこれを用いた薄膜形成方法を提供することを目的とする。
この発明によるマグネトロンスパッタリング装置は、真空容器内にターゲットと基板とが対向して設置され、ターゲット背面側に、真空容器内に発生したプラズマをターゲット近傍に封じる磁界を生成するための磁場生成手段が設けられているマグネトロンスパッタリング装置において、ターゲットと基板との間に、移動自在なグリッド電極が設けられていることを特徴とするものである。
グリッド電極は、例えば、網目状とされ、ターゲットと基板との間に介在させられた場合には、荷電粒子を捕捉することができる。グリッド電極は、この荷電粒子捕捉位置と、ターゲットと基板との間から外れた退避位置とに移動可能とされ、好ましくは、ターゲットと基板との間に介在させられた状態で、ターゲット側または基板側に移動可能とされる。グリッド電極には、通常、正の電圧(電子およびマイナスイオンを捕捉するため)が印加されるが、必要に応じて、負の電圧が印加されることもある。
この発明によるマグネトロンスパッタリング装置は、薄膜形成中に一時的にターゲットと基板との間からグリッド電極を退避させるグリッド電極退避手段が設けられていることが好ましく、ターゲット、グリッド電極および基板間の相対距離を変更する相対距離調整手段がさらに設けられていることがより好ましい。
磁場生成手段は、例えば、複数の永久磁石によって形成される。磁石は、その中心がターゲットの中心から偏心させられて、ターゲットの中心を中心として回転させられることが好ましい。磁石の形状は、円筒形(磁束密度分布が円形)、断面が楕円の筒形(磁束密度分布が楕円形)、断面が正多角形の筒形(磁束密度分布が正多角形)などとされる。断面を正多角形とする場合には、四角形では、角部に電子が集中して放出されてしまい、電子の捕捉効果が低下するため、六角以上の多角筒形とすることが好ましい。永久磁石に代えて、電源電圧を可変とした電磁石を使用することもできる。磁石の径は、例えば、ターゲットの径の半分程度とされる。円板状ターゲットの背面で磁石を偏心回転させることで、エロージョン(ターゲット材の減り具合)が均一になり、基板の膜厚を均一にすることができる。
磁場生成手段は、好ましくは、多数の磁石を自在に配置できる構造を有する磁石保持板と、磁石保持板のターゲット対向面に配置され全体としてターゲットの中心から偏心した所定輪郭形状に形成された複数の永久磁石とからなることが好ましい。
磁石保持板は、例えば、多数の円形の磁石配置孔が所定のピッチで設けられた円形の多孔板とされ、所定輪郭形状としては、上述のように、円筒形(磁束密度分布が円形)、断面が楕円の筒形(磁束密度分布が楕円形)、六角以上の多角筒形(磁束密度分布が六角以上の多角形)などとされる。
ターゲットに電圧を印加する電源(プラズマ生成用電源)は、直流電源であってもよく、交流電源(高周波電源)であってもよい。
ターゲット−グリッド電極間距離が10mm以上、グリッド電極−基板間距離が15mm以上、ターゲット−基板間距離が100mm以下(25mm以上)であることが好ましい。
ターゲット−グリッド電極間距離が10mm未満であると、ターゲットより発生したプラズマがグリッド電極からはみ出るため、グリッド電極による荷電粒子の捕捉効果が失われ、グリッド電極−基板間距離が15mm未満であると、グリッド電極の表面形状が基板に転写される形となり、膜厚分布が不均一になる。
また、ターゲット−基板間距離が100mmを超えると、スパッタ粒子が散乱することでスパッタ粒子の密度が低下し、基板への成膜速度が低下する。
磁束密度については、0.04T(400ガウス)以上、0.12T(1200ガウス)以下であることが好ましい。磁束密度が0.04T未満では、プラズマによる荷電粒子の閉じ込め効果が弱く、基板に荷電粒子が流入する。磁束密度が高い(強磁場)ほど、プラズマによる閉じ込め効果により、荷電粒子の基板への流入が抑制される。また、強磁場により、ターゲット電圧が低下し、基板に入射する粒子のエネルギが低下し、基板へのダメージも抑制される。しかし、磁束密度が0.12Tを超えると、プラズマがターゲット付近に局在してしまい、基板の膜厚分布が不均一になる。
プロセスガスの圧力は、1Pa以上、5Pa以下とすることが好ましい。プロセスガスの真空容器中における圧力が1Pa未満であると、真空容器中に存在する粒子の密度が低くなり、粒子同士の衝突確率も低くなるため、基板に入射する荷電粒子のエネルギーが高くなって、基板へのダメージが大きくなる。逆に、プロセスガスの真空容器中における圧力が高いほど、真空容器中に存在する粒子の密度が高くなり、粒子同士の衝突確率も高くなるため、基板に入射する荷電粒子のエネルギが低下して、基板へのダメージが抑制される。
しかし、圧力が5Paを超えると、例えば、有機EL素子の製造において、発光層表面に透明電極を形成する際に、ITOの場合、結晶性が低下し、ITOの透過性が低くなり、かつ、キャリアの移動度が低下して、抵抗率が高くなる。
より具体的には、次のようなステップにより、薄膜が形成される。
ターゲット、グリッド電極および基板の相対距離を調整する。真空容器に基板を搬入する。プロセスガスを導入してガス圧を調整する。磁場生成手段(磁石)の回転をONにする。プラズマをONにする。低ダメージ成膜を行う。グリッドを退避させ、高速成膜を行う。
上記マグネトロンスパッタリング装置は、対向ターゲット式のマグネトロンスパッタリング装置と組み合わせて使用してもよい。対向ターゲット式のマグネトロンスパッタリング装置は、真空容器内に間隔をおいて対向配置された1対のターゲットと、これらターゲットのスパッタ面に対して垂直な方向に磁界を発生させる磁場生成手段と、ターゲット間に形成される磁界空間に面するようにターゲットの一側方に設けられて表面に薄膜が被着される基板を支持する基板支持台とを備えたもので、この発明によるマグネトロンスパッタリング装置と比べると、相対的に、薄膜生成速度が遅く、高エネルギー荷電粒子の基板衝撃が少ないと一般的に言われている。そこで、まず、対向ターゲット式のマグネトロンスパッタリング装置を使用して、必要な厚みの数分の1程度の膜を生成し、その後に、この発明によるマグネトロンスパッタリング装置を使用して、必要な厚みの膜を生成することにより、より基板のダメージが小さくて効率のよい成膜が可能となる。さらに、対向ターゲット式のマグネトロンスパッタリング装置にも、この発明のマグネトロンスパッタリング装置と同様に移動自在なグリッド電極を設けることで、さらに荷電粒子による基板のダメージを抑制することができる。
この発明のマグネトロンスパッタリング装置によると、グリッド電極によって、基板への荷電粒子の衝突を抑えることで、基板表面のダメージおよび温度上昇を抑制することができ、このグリッド電極を必要に応じて移動させることにより、基板の荷電粒子によるダメージを抑制する、ターゲット−グリッド電極−基板の位置関係に設定可能であり、さらに、グリッド電極を退避可能にすることで、グリッド電極を使用した場合の成膜速度が遅くなるというデメリットが解消され、高速に基板表面に薄膜を形成することができる。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
この発明によるマグネトロンスパッタリング装置(1)は、有機EL材料上に透明導電膜を形成するためもので、図1に示すように、真空容器(2)と、真空容器(2)下部に上下移動可能に配置されたターゲット(3)と、真空容器(2)上部に配置され処理される基板(4)をターゲット(3)に対向するように支持する基板支持台(5)と、真空容器(2)内にプロセスガスを供給するガスリング(ガス供給手段)(6)と、ターゲット(3)と基板支持台(5)との間に直流電圧を印加するプラズマ生成用電源(7)と、ターゲット(3)の下面(基板(4)に対向する面の反対の面=背面)に設けられてプラズマをターゲット(3)の近傍に封じる磁場生成手段(8)と、ターゲット(3)と基板支持台(5)との間に上下および水平移動可能に配置されたグリッド電極(9)と、グリッド電極(9)に可変直流電圧を供給するグリッド電源(10)と、ターゲット(3)を上下移動させるターゲット移動手段(11)と、グリッド電極(9)を上下および水平方向に移動させるグリッド電極移動手段(12)と、基板支持台(5)とグリッド電極(9)との間に水平移動可能に配置されたシャッター(13)と、シャッター(13)を水平方向に移動させるシャッター移動手段(14)とを備えている。
グリッド電極移動手段(12)は、グリッド電極(9)を支持して上下移動しかつグリッド電極(9)を水平方向に案内する水平レール(15)と、上下移動する水平レール(15)を案内する1対の垂直レール(16)とを有している。シャッター移動手段(14)は、シャッター(13)を支持してこれを水平方向に案内する水平レール(17)を有している。
真空容器(2)には、グリッド電極(9)およびシャッター(13)の退避室(2a)が設けられており、グリッド電極(9)は、図1に実線で示す荷電粒子捕捉位置と、同図に鎖線で示す退避室(2a)内位置(退避位置)とに移動可能とされている。また、シャッター(13)は、同図に実線で示す退避室(2a)内位置(成膜実施位置)と、同図に鎖線で示す成膜停止位置とに移動可能とされている。
このマグネトロンスパッタリング装置(1)は、カソード電極とされたターゲット(3)とアノード電極とされた基板支持台(5)との間にプラズマ生成用電源(7)からの直流電圧を印加して、真空容器(2)内に供給されたプロセスガスをプラズマ化し、ターゲット(3)にArイオンを衝突させることによって、ターゲット(3)の原子を飛び出させ、これを対向する基板(4)上に付着させて成膜を行うもので、この際、磁場生成手段(8)によってターゲット(3)表面に磁界が印加されているので、ターゲット(3)から叩き出された荷電粒子(二次電子)は、ローレンツ力によって捉えられ、Arガスとのイオン化衝突の頻度が増大し、ターゲット(3)付近に高密度プラズマが生成される。
磁場生成手段(8)は、図2に示すように、ターゲット(3)と同心で略同じ大きさの円板状をなしかつ多数の磁石配置孔(21a)が所定間隔で設けられた磁石保持板(21)と、多数の磁石配置孔(21a)のうちの所定箇所に嵌め入れられ全体としてターゲット(3)の中心から偏心した所定輪郭形状(図示は略円筒状)に形成された複数の永久磁石(22)と、磁石保持板(21)を回転させる駆動モータ(図示略)とからなる。なお、図示した円形部分は、N・S極の境目を示すもので、この円形の境目およびその内側をN極(またはS極)とし、外側をS極(またはN極)とすることによって、磁場生成手段(8)としての磁石アッシーが形成される。多数の磁石配置孔(21a)のうちのどれを選択するかは任意でありその自由度が大きいため、所望の磁束密度分布を得ることができる。全体として略円筒状に形成された複数の永久磁石(22)は、ターゲット(3)に対して偏心した状態で回転させられ、これにより、ターゲット(3)のエロージョン(減り具合)が均一なものになる。
複数の永久磁石(22)によって形成される所定輪郭形状は、略円筒状に限られるものではなく、角筒状としてもよい。ただし、断面が四角形や五角形のものでは、角部に電子が集中して放出されてしまい、電子の捕捉効果が低下するため、その角部を丸くしたり、六角以上の多角筒形(正10角形、正12角形など)とすることが好ましく、円形または略円形とすることがより好ましい。
なお、図2では、永久磁石(22)で形成された所定輪郭形状が完全な円形とはなっていないが、磁石配置孔(21a)のピッチをより細かくすることでほぼ完全な円形(実質的に円形)を得ることができる。
上記マグネトロンスパッタリング装置(1)によると、ターゲット(3)がターゲット移動手段(相対距離調整手段の1構成要素)(11)によって上下移動可能とされているとともに、グリッド電極(9)がグリッド電極移動手段(相対距離調整手段の他の構成要素とグリッド電極退避手段とを兼ねる)(12)によって上下および水平方向に移動可能とされているので、ターゲット(3)、グリッド電極(9)および基板(4)間の相対距離を自由に設定することができ、また、グリッド電極(9)については、さらに、ターゲット(3)と基板支持台(5)との間にある荷電粒子捕捉位置とターゲット(3)と基板支持台(5)との間から退避した退避位置との間の移動が可能とされている。
上記マグネトロンスパッタリング装置(1)を使用してのスパッタリングは、図3に示すように、次のようにして行われる。、
ターゲット(3)、グリッド電極(9)および基板支持台(5)(基板(4))の相対距離を調整する(ステップ1(S1))。真空容器(2)に基板(4)を搬入する(ステップ2(S2))。ガス供給手段としてのガスリング(6)により真空容器(2)内にプロセスガスを導入してガス圧を調整する(ステップ3(S3))。磁場生成手段(8)の磁石保持板(21)を回転させ、所定輪郭形状とされた永久磁石(22)をターゲット(3)に対して偏心回転させる(ステップ4(S4))。プラズマ生成用電源(7)をONとして、ターゲット(3)と基板支持台(5)との間に直流電圧を印加して、プラズマを発生させ、プレスパッタを開始する(ステップ5(S5))。基板支持台(5)とグリッド電極(9)との間に設けられたシャッター(13)を開いて、グリッド電源(10)をONとし、グリッド電極(9)をターゲット(3)と基板(4)との間に介在させた状態での成膜である低ダメージ成膜を行う(ステップ6(S6))。グリッド電極(9)を退避させて、グリッド電極(9)をターゲット(3)と基板(4)との間に介在させない状態での成膜である高速成膜を行う(ステップ7(S7))。なお、低ダメージ成膜および高速成膜中に、必要に応じて、ターゲット(3)、グリッド電極(9)および基板支持台(5)(基板(4))の相対距離を調整する。プラズマ生成用電源(7)、プロセスガスおよび磁場生成手段(8)(磁石(22))の回転をOFFとして、プラズマをOFFにする(ステップ8(S8))。真空容器(2)を真空引きし、シャッター(13)を閉じて、グリッド電極(9)を元の位置に戻す(ステップ9(S9))。処理済みの基板(4)を真空容器(2)から搬出する(ステップ10(S10))。なお、ターゲット(3)、グリッド電極(9)および基板支持台(5)(基板(4))の相対距離を調整するステップは、必ずしも予め行っておく必要はなく、成膜中に適宜行ってもよい。
上記ステップで薄膜を形成することにより、ステップ5(S5)の低ダメージ成膜においては、グリッド電極(9)の使用により、磁界による束縛から逃れて基板(4)に入射しようとする荷電粒子がグリッド電極(9)に吸収されるために、高エネルギー荷電粒子の基板衝撃は起こらず、それに伴う基板温度上昇が抑制される。そして、ステップ6(S6)の高速成膜においては、ある程度形成された薄膜の存在により基板(4)が保護されることから、グリッド電極(9)を退避させても、基板(4)のダメージは軽微なものとなる。そして、グリッド電極(9)が退避させられることにより、グリッド電極(9)を使用した場合の成膜速度が遅くなるというデメリットが解消され、高速に基板(4)表面に薄膜を形成することができる。
この発明によるマグネトロンスパッタリング装置の1実施形態を模式的に示す図である。 磁場生成手段を示す平面図である。 この発明による薄膜形成方法のステップを示すフローチャートである。
符号の説明
(1) マグネトロンスパッタリング装置
(2) 真空容器
(3) ターゲット
(4) 基板
(5) 基板支持台
(7) プラズマ生成用電源
(8) 磁場生成手段
(11) ターゲット移動手段(相対距離調整手段)
(12) グリッド電極移動手段(相対距離調整手段兼グリッド電極退避手段)
(21) 磁石保持板
(21a) 磁石配置孔
(22) 永久磁石

Claims (6)

  1. 真空容器内にターゲットと基板とが対向して設置され、ターゲット背面側に、真空容器内に発生したプラズマをターゲット近傍に封じる磁界を生成するための磁場生成手段が設けられているマグネトロンスパッタリング装置において、
    ターゲットと基板との間に、移動自在なグリッド電極が設けられていることを特徴とするマグネトロンスパッタリング装置。
  2. 薄膜形成中に一時的にターゲットと基板との間からグリッド電極を退避させるグリッド電極退避手段が設けられている請求項1に記載のマグネトロンスパッタリング装置。
  3. ターゲット、グリッド電極および基板間の相対距離を変更する相対距離調整手段がさらに設けられている請求項2に記載のマグネトロンスパッタリング装置。
  4. 磁場生成手段は、多数の磁石を自在に配置できる構造を有する磁石保持板と、磁石保持板のターゲット対向面に配置され全体としてターゲットの中心から偏心した所定輪郭形状に形成された複数の永久磁石とからなる請求項1から3までのいずれかに記載のマグネトロンスパッタリング装置。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載のマグネトロンスパッタリング装置を使用して薄膜を形成する方法であって、グリッド電極がターゲットと基板との間にある状態で、一定時間薄膜を形成した後、ターゲットと基板との間にグリッド電極を介在させない状態で、さらに薄膜形成を行うことを特徴とする薄膜形成方法。
  6. ターゲット−グリッド電極間距離を10mm以上、グリッド電極−基板間距離を15mm以上、ターゲット−基板間距離を100mm以下とする請求項5に記載の薄膜形成方法。
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