JP2007045932A - 導電性高分子塗料および導電性塗膜 - Google Patents

導電性高分子塗料および導電性塗膜 Download PDF

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Abstract

【課題】 導電性および長期安定性が共に優れた塗膜を形成できる導電性高分子塗料を提供する。また、導電性および長期安定性が共に優れた導電性塗膜を提供する。
【解決手段】 本発明の導電性高分子塗料は、π共役系導電性高分子と、ポリアニオンと、スルホ基およびカルボキシ基を有する芳香族性化合物と、溶媒とを含有する。本発明の導電性塗膜は、上記導電性高分子塗料が塗布されて形成されたものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、π共役系導電性高分子を含む導電性高分子塗料および導電性塗膜に関する。
一般的に、主鎖がπ電子を含む共役系で構成されているπ共役系導電性高分子は、電解重合法及び化学酸化重合法により合成される。
電解重合法では、ド−パントとなる電解質とπ共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーとの混合溶液中に、予め形成した電極材料などの支持体を浸漬し、支持体上にπ共役系導電性高分子をフィルム状に形成する。そのため、大量に製造することが困難である。
一方、化学酸化重合法では、このような制約がなく、π共役系導電性高分子の前駆体モノマーに酸化剤及び酸化重合触媒を添加し、溶液中で大量のπ共役系導電性高分子を製造できる。
しかし、化学酸化重合法では、π共役系導電性高分子主鎖の共役系の成長に伴い、溶媒に対する溶解性が乏しくなるため、不溶の固形粉体で得られるようになる。不溶性のものでは、塗布によって支持体表面上にπ共役系導電性高分子膜を均一に形成することが困難になる。
そのため、π共役系導電性高分子に官能基を導入して可溶化する方法、バインダ樹脂に分散して可溶化する方法、ポリアニオンを添加して可溶化する方法が試みられている。
例えば、水への分散性を向上させるために、分子量が2,000〜500,000の範囲のポリアニオンであるポリスチレンスルホン酸の存在下で、酸化剤を用いて、3,4−ジアルコキシチオフェンを化学酸化重合してポリ(3,4−ジアルコキシチオフェン)水溶液を製造する方法が提案されている(特許文献1参照)。また、ポリアクリル酸の存在下で化学酸化重合してπ共役系導電性高分子コロイド水溶液を製造する方法が提案されている(特許文献2参照)。
特許第2636968号公報 特開平7−165892号公報
特許文献1,2記載の方法によれば、π共役系導電性高分子を含有する水分散溶液を容易に製造できる。しかし、これらの方法においては、π共役系導電性高分子の水への分散性を確保するため、ポリアニオン又はバインダ樹脂を多量に含ませる必要がある。したがって、得られる導電性組成物中には、導電性に寄与しない化合物が多く含まれ、高い導電性が得られにくいという問題点があった。
また、化学酸化重合法では、酸化性の高い酸化剤による好ましくない副反応が高い確率で起こるため、共役性の低い高分子構造の生成、共役系の過度の酸化、不純イオン残留等により、高い導電性と長期安定性とを兼ね備えたπ共役系導電性高分子を得ることが困難であった。
本発明は、上記課題を解決するものであり、導電性および長期安定性が共に優れた塗膜を形成できる導電性高分子塗料を提供することを目的とする。また、導電性および長期安定性が共に優れた導電性塗膜を提供することを目的とする。
本発明の導電性高分子塗料は、π共役系導電性高分子と、ポリアニオンと、スルホ基およびカルボキシ基を有する芳香族性化合物と、溶媒とを含有することを特徴とする。
本発明の導電性高分子塗料においては、前記芳香族性化合物が、カルボキシ基を2つ以上有することが好ましい。
また、本発明の導電性高分子塗料においては、前記芳香族性化合物が、ヒドロキシ基を1つ以上有することが好ましい。
本発明の導電性高分子塗料は、さらに、バインダ樹脂を含有することが好ましい。
本発明の導電性塗膜は、上記導電性高分子塗料が塗布されて形成されたことを特徴とする。
本発明の導電性高分子塗料によれば、導電性および長期安定性が共に優れた塗膜を形成できる。
本発明の導電性高分子塗料において、前記芳香族性化合物がカルボキシ基を2つ以上有すれば、耐熱性をより高くでき、その結果として長期安定性をより高くできる。
本発明の導電性高分子塗料において、前記芳香族性化合物がヒドロキシ基を1つ以上有すれば、導電性をより高くできる。
本発明の導電性高分子塗料が、さらにバインダ樹脂を含有すれば、耐溶媒性の高い塗膜を形成できる。
本発明の導電性塗膜は、導電性および長期安定性が共に優れている。
本発明の導電性高分子塗料は、π共役系導電性高分子と、ポリアニオンと、スルホ基およびカルボキシ基を有する芳香族性化合物と、溶媒とを含有するものである。
以下、各構成要素について説明する。
(π共役系導電性高分子)
本発明の導電性高分子塗料に含まれるπ共役系導電性高分子は、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば使用できる。例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体等が挙げられる。空気中での安定性の点からは、ポリピロール類、ポリチオフェン類及びポリアニリン類が好ましい。
π共役系導電性高分子は無置換のままでも、充分な導電性、バインダ樹脂への相溶性を得ることができるが、導電性及び相溶性をより高めるためには、アルキル基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基等の官能基をπ共役系導電性高分子に導入することが好ましい。
このようなπ共役系導電性高分子の具体例としては、ポリピロール、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−n−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(チオフェン)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−エチルチオフェン)、ポリ(3−プロピルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3−クロロチオフェン)、ポリ(3−ヨードチオフェン)、ポリ(3−シアノチオフェン)、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−エトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等が挙げられる。
(ポリアニオン)
ポリアニオンとしては、例えば、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステルであって、アニオン基を有する構成単位のみからなるポリマー、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるポリマーが挙げられる。
ポリアニオンのアニオン基はπ共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能してπ共役系導電性高分子の導電性と耐熱性を向上させる。
ポリアルキレンとは、主鎖がメチレンの繰り返しで構成されているポリマーである。
ポリアルケニレンとは、主鎖に不飽和二重結合(ビニル基)が1個含まれる構成単位からなる高分子である。
ポリイミドとしては、ピロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−[4,4’−ジ(ジカルボキシフェニルオキシ)フェニル]プロパン二無水物等の酸無水物と、オキシジアニリン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンゾフェノンジアミン等のジアミンとからのポリイミドを例示できる。
ポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6, 10等を例示できる。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を例示できる。
上記ポリアニオンが置換基を有する場合、その置換基としては、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基、シアノ基、フェニル基、フェノール基、エステル基、アルコキシ基等が挙げられる。有機溶媒への溶解性、耐熱性及び樹脂への相溶性等を考慮すると、アルキル基、ヒドロキシ基、フェノール基、エステル基が好ましい。
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、へキシル、オクチル、デシル、ドデシル等のアルキル基と、シクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシル等のシクロアルキル基が挙げられる。
ヒドロキシ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接又は他の官能基を介在して結合したヒドロキシ基が挙げられ、他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基などが挙げられる。ヒドロキシ基は、これらの官能基の末端又は中に置換されている。
アミノ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接又は他の官能基を介在して結合したアミノ基が挙げられ、他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基などが挙げられる。アミノ基は、これらの官能基の末端又は中に置換されている。
フェノール基としては、ポリアニオンの主鎖に直接又は他の官能基を介在して結合したフェノール基が挙げられ、他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基などが挙げられる。フェノール基は、これらの官能基の末端又は中に置換されている。
置換基を有するポリアルキレンの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン、ポリヘキセン、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリ(3,3,3−トリフルオロプロピレン)、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリスチレン等を例示できる。
ポリアルケニレンの具体例としては、プロペニレン、1−メチルプロペニレン、1−ブチルプロペニレン、1−デシルプロペニレン、1−シアノプロペニレン、1−フェニルプロペニレン、1−ヒドロキシプロペニレン、1−ブテニレン、1−メチル−1−ブテニレン、1−エチル−1−ブテニレン、1−オクチル−1−ブテニレン、1−ペンタデシル−1−ブテニレン、2−メチル−1−ブテニレン、2−エチル−1−ブテニレン、2−ブチル−1−ブテニレン、2−ヘキシル−1−ブテニレン、2−オクチル−1−ブテニレン、2−デシル−1−ブテニレン、2−ドデシル−1−ブテニレン、2−フェニル−1−ブテニレン、2−ブテニレン、1−メチル−2−ブテニレン、1−エチル−2−ブテニレン、1−オクチル−2−ブテニレン、1−ペンタデシル−2−ブテニレン、2−メチル−2−ブテニレン、2−エチル−2−ブテニレン、2−ブチル−2−ブテニレン、2−ヘキシル−2−ブテニレン、2−オクチル−2−ブテニレン、2−デシル−2−ブテニレン、2−ドデシル−2−ブテニレン、2−フェニル−2−ブテニレン、2−プロピレンフェニル−2−ブテニレン、3−メチル−2−ブテニレン、3−エチル−2−ブテニレン、3−ブチル−2−ブテニレン、3−ヘキシル−2−ブテニレン、3−オクチル−2−ブテニレン、3−デシル−2−ブテニレン、3−ドデシル−2−ブテニレン、3−フェニル−2−ブテニレン、3−プロピレンフェニル−2−ブテニレン、2−ペンテニレン、4−プロピル−2−ペンテニレン、4−プロピル−2−ペンテニレン、4−ブチル−2−ペンテニレン、4−ヘキシル−2−ペンテニレン、4−シアノ−2−ペンテニレン、3−メチル−2−ペンテニレン、4−エチル−2−ペンテニレン、3−フェニル−2−ペンテニレン、4−ヒドロキシ−2−ペンテニレン、ヘキセニレン等から選ばれる1種以上の構成単位を含む重合体を例示できる。
ポリアニオンのアニオン基としては、−O−SO 、−SO 、−COO(各式においてXは水素イオン、アルカリ金属イオンを表す。)が挙げられる。すなわち、ポリアニオンは、スルホ基及び/又はカルボキシ基を含有する高分子酸である。これらの中でも、π共役系導電性高分子へのドーピング効果の点から、−SO 、−COOが好ましい。
また、このアニオン基は、隣接して又は一定間隔をあけてポリアニオンの主鎖に配置されていることが好ましい。
上記ポリアニオンの中でも、溶媒溶解性及び導電性の点から、ポリイソプレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸を含む共重合体、ポリスルホエチルメタクリレート、ポリスルホエチルメタクリレートを含む共重合体、ポリ(4−スルホブチルメタクリレート)、ポリ(4−スルホブチルメタクリレート)を含む共重合体、ポリメタリルオキシベンゼンスルホン酸、ポリメタリルオキシベンゼンスルホン酸を含む共重合体、ポリスチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸を含む共重合体等が好ましい。
ポリアニオンの重合度は、モノマー単位が10〜100,000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10,000個の範囲がより好ましい。
導電性高分子塗料中のポリアニオンの含有量は、π共役系導電性高分子1モルに対して0.1〜10モルの範囲であることが好ましく、1〜7モルの範囲であることがより好ましい。ポリアニオンの含有量が0.1モルより少なくなると、π共役系導電性高分子へのドーピング効果が弱くなる傾向にあり、導電性が不足することがある。その上、溶媒への分散性及び溶解性が低くなり、均一な分散液を得ることが困難になる。また、ポリアニオンの含有量が10モルより多くなると、導電性高分子塗料中のπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得られにくい。
(芳香族性化合物)
本発明における芳香族性化合物としては、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族環にスルホ基とカルボキシ基が置換されたものであり、例えば、2−スルホ安息香酸及びその塩類、3−スルホ安息香酸及びその塩類、3,5−ジスルホ安息香酸及びその塩類、4−スルホフタル酸及びその塩類、5−スルホイソフタル酸及びその塩類、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステル及びその塩類、2−スルホテレフタル酸及びその塩類、5−スルホサリチル酸及びその塩類、4−スルホナフタレン−1,8−ジカルボン酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5−スルホナフタレン−1,4−ジカルボン酸、3‐ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−4−スルホ−1−ナフチルアゾ)ナフタレン−2−カルボン酸等が挙げられる。
芳香族性化合物の中でも、耐熱性がより高くなることから、カルボキシ基を2つ以上有するものが好ましい。
また、芳香族性化合物としては、ヒドロキシ基を1つ以上有するものが好ましい。ヒドロキシ基を1つ以上有する場合には、カルボキシ基とヒドロキシ基との相互作用によって、芳香族性化合物の酸化還元作用を高めることができる。その結果、ラジカルを失活させる能力が高くなると共に、π共役系導電性高分子を酸化還元できるため、π共役系導電性高分子の導電性をより高めることができる。
導電性高分子塗料中の芳香族性化合物の含有量は少量でもよく、導電性高分子塗料中のポリアニオン1モルに対して0.05〜30モルの範囲であることが好ましく、0.3〜10モルの範囲であることがより好ましい。芳香族性化合物の含有量が0.05モルより少なくなると、導電性及び耐熱性が不足することがある。また、芳香族性化合物の含有量が30モルより多くなると、π共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得られにくくなる。
(溶媒)
導電性高分子塗料に含まれる溶媒としては、例えば、水、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホルトリアミド等の極性溶媒、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ギ酸、酢酸等のカルボン酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物としてもよいし、他の有機溶媒との混合物としてもよい。
本発明の導電性高分子塗料においては、得られる塗膜の成膜性、膜強度等を調整するために、バインダ樹脂や、架橋性化合物、添加剤を添加することができる。
(バインダ樹脂)
バインダ樹脂としては、π共役系導電性高分子及びポリアニオンと相溶又は混合分散可能であれば特に制限されず、熱硬化性樹脂であってもよいし、熱可塑性樹脂であってもよい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のポリイミド系樹脂、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド12、ポリアミド11等のポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル等のビニル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、アラミド樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリウレア系樹脂、メラミン樹脂、フェノール系樹脂、ポリエーテル、アクリル系樹脂及びこれらの共重合体等が挙げられる。
また、上記バインダ樹脂を合成する前駆体化合物、モノマーが導電性高分子塗料に含まれていても構わない。この場合、塗膜形成の際にバインダ樹脂が形成する。
(架橋性化合物)
架橋性化合物としては、芳香族性化合物または後述の導電性向上剤の官能基と反応するものが好ましい。例えば、官能基が不飽和二重結合(ビニル基)含有アルケニル基であれば、架橋性化合物としてはアルケニル基を含むものが好ましく、架橋性官能基がカルボキシ基である場合には、架橋性化合物としてはヒドロキシ基又はアミノ基を有する化合物が好ましく、架橋性官能基がヒドロキシ基である場合には、架橋性化合物がカルボキシ基を有する化合物が好ましい。
架橋性化合物の具体例としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニルブチル、メタクリ酸エチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸エステル、アクリロイルモルホリン、ビニルアミン、N,N−ジメチルビニルアミン、N,N−ジエチルビニルアミン、N,N−ジブチルビニルアミン、N,N−ジ−t−ブチルビニルアミン、N,N−ジフェニルビニルアミン、N−ビニルカルバゾール、ビニルアルコール、塩化ビニル、フッ化ビニル、ビニルエーテル、アクリロニトリル、N−ビニル−2−ピロリドン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等のアルケニル基含有化合物、カルボン酸、フタル酸、アクリル酸、ポリアクリル酸等のカルボキシ基含有化合物、ブタノール、エチレングリコール、ビニルアルコール等のヒドロキシ基含有化合物等が挙げられる。
導電性高分子塗料が上記架橋性化合物を含有する場合には、架橋した導電性塗膜を形成できるため、耐溶媒性を高めたり、塗膜強度を高めたりすることができる。
(添加剤)
添加剤としてはπ共役系導電性高分子及びポリアニオンと混合しうるものであれば特に制限されず、例えば、界面活性剤、消泡剤、カップリング剤、中和剤、酸化防止剤などを使用できる。
界面活性剤としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、燐酸エステル塩等の陰イオン界面活性剤;アミン塩、4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤;カルボキシベタイン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリウムベタイン等の両性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド等の非イオン界面活性剤等が挙げられる。
消泡剤としては、シリコーン樹脂、ポリジメチルシロキサン、シリコーンレジン等が挙げられる。
カップリング剤としては、ビニル基、アミノ基、エポキシ基等を有するシランカップリング剤等が挙げられる。
中和剤としては、アンモニア、水酸化ナトリウム等のアルカリ化合物;1級アミン類、2級アミン類、3級アミン類等の含窒素化合物等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、りん系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、糖類、ビタミン類等が挙げられる。
(導電性向上剤)
導電性高分子塗料においては、導電性をより高めるために、導電性向上剤を添加することができる。導電性向上剤としては、2個以上のヒドロキシ基を有するヒドロキシ基含有芳香族性化合物、窒素含有芳香族複素環式化合物、アミド化合物、イミド化合物等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有芳香族性化合物としては、分子を構成する芳香環に、ヒドロキシ基が2個以上結合しているものであれば特に制限はなく、例えば、1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、2,3−ジヒドロキシ−1−ペンタデシルベンゼン、2,4−ジヒドロキシアセトフェノン、2,5−ジヒドロキシアセトフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,6−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,5−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルスルフォン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、ヒドロキシキノンカルボン酸及びその塩類、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、1,4−ヒドロキノンスルホン酸及びその塩類、4,5−ヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸及びその塩類、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン−2,6−ジカルボン酸、1,6−ジヒドロキシナフタレン−2,5−ジカルボン酸、1,5−ジヒドロキシナフトエ酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4,5−ジヒドロキシナフタレン−2,7−ジスルホン酸及びその塩類、1,8−ジヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン酸及びその塩類、6,7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸及びその塩類、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン(ピロガロール)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、5−メチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−エチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−プロピル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、2,4,6−トリヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシ安息香酸、トリヒドロキシ安息香酸メチル、トリヒドロキシ安息香酸エチル、トリヒドロキシ安息香酸プロピル、トリヒドロキシ安息香酸イソブチル、トリヒドロキシアセトフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾアルデヒド、トリヒドロキシアントラキノン、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、テトラヒドロキシアントラキノン等が挙げられる。
これらヒドロキシ基含有芳香族性化合物の中でも、導電性及び架橋効果の点からπ共役系導電性高分子へのドーピング効果を有するアニオン基を有する化合物及びエステル基を有する化合物が好ましい。
窒素含有芳香族複素環式化合物とは、少なくとも1個以上の窒素原子を含む芳香族性環を有し、芳香族性環中の窒素原子が芳香性環中の他の原子と共役関係を持つものである。
このような窒素含有芳香族複素環式化合物としては、例えば、1つの窒素原子を含有するピリジン類及びその誘導体、2つの窒素原子を含有するイミダゾール類及びその誘導体、ピリミジン類及びその誘導体、ピラジン類及びその誘導体、3つの窒素原子を含有するトリアジン類及びその誘導体等が挙げられる。
溶媒溶解性等の観点からは、ピリジン類及びその誘導体、イミダゾール類及びその誘導体、ピリミジン類及びその誘導体が好ましい。
具体的には、ピリジン類及びその誘導体として、ピリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、4−エチルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−6−ビニルピリジン、5−メチル−2−ビニルピリジン、4−ブテニルピリジン、4−ペンテニルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、3−シアノ−5−メチルピリジン、2−ピリジンカルボン酸、6−メチル−2−ピリジンカルボン酸、2,6−ピリジン−ジカルボン酸、4−ピリジンカルボキシアルデヒド、4−アミノピリジン、2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノ−4−メチルピリジン、4−ヒドロキシピリジン、2,6−ジヒドロキシピリジン、6−ヒドロキシニコチン酸メチル、2−ヒドロキシ−5−ピリジンメタノール、6−ヒドロキシニコチン酸エチル、4−ピリジンメタノール、4−ピリジンエタノール、2−フェニルピリジン、3−メチルキノリン、3−エチルキノリン、キノリノール、2,3−シクロペンテノピリジン、2,3−シクロヘキサノピリジン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)プロパン、2−ピリジンカルボキシアルデヒド、2−ピリジンカルボン酸、2−ピリジンカルボニトリル、2,3−ピリジンジカルボン酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、3−ピリジンスルホン酸等が挙げられる。
イミダゾール類及びその誘導体として、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ウンデジルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、N−ビニルイミダゾール、N−アリルイミダゾール、2−メチル−4−ビニルイミダゾール、2−メチル−1−ビニルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、1−アセチルイミダゾール、4,5−イミダゾールジカルボン酸、4,5−イミダゾールジカルボン酸ジメチル、ベンズイミダゾール、2−アミノべンズイミダゾール、2−アミノべンズイミダゾール−2−スルホン酸、2−アミノ−1−メチルべンズイミダゾール、2−ヒドロキシべンズイミダゾール、2−(2−ピリジル)べンズイミダゾール等が挙げられる。
アミド化合物としては、−CO−NH−(COの部分は二重結合)で表されるアミド結合を分子中に有する単分子化合物の総称である。すなわち、アミド化合物としては、例えば、上記結合の両末端に官能基を有する化合物、上記結合が環状化合物の一部を構成する化合物、上記両末端の官能基が水素である尿素及び尿素誘導体などが挙げられる。アミド化合物の具体例としては、アセトアミド、マロンアミド、スクシンアミド、マレアミド、フマルアミド、ベンズアミド、ナフトアミド、フタルアミド、イソフタルアミド、テレフタルアミド、ニコチンアミド、イソニコチンアミド、2−フルアミド、ホルムアミド、プロピオンアミド、プロピオルアミド、ブチルアミド、イソブチルアミド、メタクリルアミド、パルミトアミド、ステアリルアミド、オレアミド、オキサミド、グルタルアミド、アジプアミド、シンナムアミド、グルコールアミド、ラクトアミド、グリセルアミド、タルタルアミド、シトルアミド、グリオキシルアミド、プルブアミド、アセトアセトアミド、ベンジルアミド、アントラニルアミド、エチレンジアミンテトラアセトアミド、ジアセトアミド、トリアセトアミド、ジベンズアミド、トリベンズアミド、ローダニン、尿素、1−アセチル−2−チオ尿素、ビウレット、ブチル尿素、ジブチル尿素、1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素及びこれらの誘導体等が挙げられる。
イミド化合物とは、−CO−NH−CO−(COの部分は二重結合)で表される結合構造を分子中に有する化合物のことである。イミド化合物の具体例としては、1,8−ナフチルイミド、フタルイミド、3−ニトロフタルイミド、4−ニトロフタルイミド、3−アミノフタルイミド、4−アミノフタルイミド、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド、アラントイン、ヒダントイン、バルビツル酸、アロキサン、グルタルイミド、スクシンイミド、5−ブチルヒダントイン酸、5,5−ジメチルヒダントイン、1−メチルヒダントイン、1,5,5−トリメチルヒダントイン、5−ヒダントイン酢酸、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、グルタルイミド、セミカルバジド、α,α−ジメチル−6−メチルスクシンイミド、ビス[2−(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)エチル]スルホン、α−メチル−α−プロピルスクシンイミド、シクロヘキシルイミド、1,3−ジプロピレン尿素、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−ヒドロキシマレイミド、1,4−ビスマレイミドブタン、1,6−ビスマレイミドヘキサン、1,8−ビスマレイミドオクタン、N−カルボキシヘプチルマレイミドなどが挙げられる。
導電性向上剤の含有量は少量でもよく、導電性高分子塗料中のポリアニオン1モルに対して0.05〜30モルの範囲であることが好ましく、0.3〜10モルの範囲がより好ましい。導電性向上剤の含有量が0.05モルより少なくなると、導電性だけでなく耐熱性も低くなることがある。また、導電性向上剤が30モルを超えるとπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり導電性が不足することがある。
(ドーパント)
本発明における上記ポリアニオンはπ共役系導電性高分子のドーパントとして機能するが、ポリアニオン以外のドーパントを含有させてもよい。他のドーパントとしては、π共役系導電性高分子へのドープ・脱ドープにおいてπ共役系導電性高分子中の共役電子の酸化還元電位を変化させることができれば、ドナー性のものでもよいし、アクセプタ性のものでもよい。
[ドナー性ドーパント]
ドナー性ドーパントとしては、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム等の4級アミン塩化合物等が挙げられる。
[アクセプタ性ドーパント]
アクセプタ性ドーパントとしては、例えば、ハロゲン化合物、ルイス酸、プロトン酸、有機シアノ化合物、有機金属化合物等を使用できる。
さらに、ハロゲン化合物としては、例えば、塩素(Cl)、臭素(Br2)、ヨウ素(I)、塩化ヨウ素(ICl)、臭化ヨウ素(IBr)、フッ化ヨウ素(IF)等が挙げられる。
ルイス酸としては、例えば、PF、AsF、SbF、BF、BCl、BBr、SO等が挙げられる。
有機シアノ化合物としては、共役結合に2つ以上のシアノ基を含む化合物が使用できる。例えば、テトラシアノエチレン、テトラシアノエチレンオキサイド、テトラシアノベンゼン、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノアザナフタレン等が挙げられる。
プロトン酸としては、無機酸、有機酸が挙げられる。さらに、無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウフッ化水素酸、フッ化水素酸、過塩素酸等が挙げられる。また、有機酸としては、有機カルボン酸、フェノール類、有機スルホン酸等が挙げられる。
有機カルボン酸としては、脂肪族、芳香族、環状脂肪族等にカルボキシ基を1つ又は2つ以上を含むものを使用できる。例えば、ギ酸、酢酸、シュウ酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ニトロ酢酸、トリフェニル酢酸等が挙げられる。
有機スルホン酸としては、脂肪族、芳香族、環状脂肪族等にスルホ基を1つ又は2つ以上含むものを使用できる。スルホ基を1つ含むものとしては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1−プロパンスルホン酸、1−ブタンスルホン酸、1−ヘキサンスルホン酸、1−ヘプタンスルホン酸、1−オクタンスルホン酸、1−ノナンスルホン酸、1−デカンスルホン酸、1−ドデカンスルホン酸、1−テトラデカンスルホン酸、1−ペンタデカンスルホン酸、2−ブロモエタンスルホン酸、3−クロロ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、コリスチンメタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アミノメタンスルホン酸、1−アミノ−2−ナフト−ル−4−スルホン酸、2−アミノ−5−ナフトール−7−スルホン酸、3−アミノプロパンスルホン酸、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、プロピルベンゼンスルホン酸、ブチルベンゼンスルホン酸、ペンチルベンゼンスルホン酸、ヘキシルベンゼンスルホン酸、ヘプチルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、へキサデシルベンゼンスルホン酸、2,4−ジメチルベンゼンスルホン酸、ジプロピルベンゼンスルホン酸、ブチルベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸 、o−アミノベンゼンスルホン酸、m−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノ−2−クロロトルエン−5−スルホン酸、4−アミノ−3−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アミノ−5−メトキシ−2−メチルベンゼンスルホン酸 、2−アミノ−5−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アミノ−2−メチルベンゼン−1−スルホン酸、5−アミノ−2−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アミノ−3−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アセトアミド−3−クロロベンゼンスルホン酸、4−クロロ−3−ニトロベンゼンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、メチルナフタレンスルホン酸、プロピルナフタレンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ペンチルナフタレンスルホン酸、ジメチルナフタレンスルホン酸、4−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸、8−クロロナフタレン−1−スルホン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン重縮合物等のスルホ基を含むスルホン酸化合物等が挙げられる。
スルホ基を2つ以上含むものとしては、例えば、エタンジスルホン酸、ブタンジスルホン酸、ペンタンジスルホン酸、デカンジスルホン酸、m−ベンゼンジスルホン酸、o−ベンゼンジスルホン酸、p−ベンゼンジスルホン酸、トルエンジスルホン酸、キシレンジスルホン酸、クロロベンゼンジスルホン酸、フルオロベンゼンジスルホン酸、アニリン−2,4−ジスルホン酸、アニリン−2,5−ジスルホン酸、ジメチルベンゼンジスルホン酸、ジエチルベンゼンジスルホン酸、ジブチルベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、メチルナフタレンジスルホン酸、エチルナフタレンジスルホン酸、ドデシルナフタレンジスルホン酸、ペンタデシルナフタレンジスルホン酸、ブチルナフタレンジスルホン酸、2−アミノ−1,4−ベンゼンジスルホン酸、1−アミノ−3,8−ナフタレンジスルホン酸、3−アミノ−1,5−ナフタレンジスルホン酸、8−アミノ−1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸、4−アミノ−5−ナフトール−2,7−ジスルホン酸、アントラセンジスルホン酸、ブチルアントラセンジスルホン酸、4−アセトアミド−4’−イソチオ−シアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、4−アセトアミド−4’−イソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、4−アセトアミド−4’−マレイミジルスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、1−アセトキシピレン−3,6,8−トリスルホン酸、7−アミノ−1,3,6−ナフタレントリスルホン酸、8−アミノナフタレン−1,3,6−トリスルホン酸、3−アミノ−1,5,7−ナフタレントリスルホン酸等が挙げられる。
(導電性高分子塗料の製造方法)
次に、上記導電性高分子塗料の製造方法の一例について説明する。
まず、ポリアニオン合成工程にて、ポリアニオンを合成する。ポリアニオンの合成方法としては、例えば、ポリマーを酸などで処理してアニオン基を直接導入する方法、スルホン化剤によるスルホン酸化法、転移法、アニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法が挙げられる。これらの中でも、アニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法が好ましい。
アニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法では、溶媒中、アニオン基含有重合性モノマーを、酸化剤及び/又は重合触媒の存在下で、化学酸化重合又はラジカル重合する。その際、必要に応じて、アニオン基を有さない重合性モノマーを共重合させてもよい。
具体的には、所定量のアニオン基含有重合性モノマーを溶媒に溶解させ、これを一定温度に保ち、それに予め溶媒に酸化剤及び/又は重合触媒を溶解した溶液を添加し、反応させてポリアニオンを得る。得られたポリアニオンがアニオン酸塩である場合には、アニオン酸に変換することが好ましい。変換方法としては、イオン交換樹脂交換法、透析法、限外ろ過法等が挙げられ、中でも、作業が容易の点から限外ろ過法が好ましい。
ここで、アニオン基含有重合性モノマーは、モノマーの一部が一置換硫酸エステル基、カルボキシ基、スルホ基等の1種類以上の官能基で置換されたものであり、例えば、置換若しくは未置換のエチレンスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のスチレンスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のアクリレートスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のメタクリレートスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のアクリルアミドスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のシクロビニレンスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のブタジエンスルホン酸化合物、置換若しくは未置換のビニル芳香族スルホン酸化合物。例えば、ビニルスルホン酸及びその塩類、アリルスルホン酸及びその塩類、メタリルスルホン酸及びその塩類、スチレンスルホン酸、メタリルオキシベンゼンスルホン酸及びその塩類、アリルオキシベンゼンスルホン酸及びその塩類、α−メチルスチレンスルホン酸及びその塩類、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸及びその塩類、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩類、シクロブテン−3−スルホン酸及びその塩類、イソプレンスルホン酸及びその塩類、1,3−ブタジエン−1−スルホン酸及びその塩類、1−メチル−1,3−ブタジエン−2−スルホン酸及びその塩類、1−メチル−1,3−ブタジエン−4−スルホン酸及びその塩類、アクリル酸エチルスルホン酸(CHCH-COO-(CH22-SO3H)及びその塩類、アクリル酸プロピルスルホン酸(CHCH-COO-(CH23-SO3H)及びその塩類、アクリル酸−t−ブチルスルホン酸(CHCH-COO-C(CH32CH-SO3H)及びその塩類、アクリル酸−n−ブチルスルホン酸(CHCH-COO-(CH2-SO3H)及びその塩類、アリル酸エチルスルホン酸(CHCHCH-COO-(CH22-SO3H)及びその塩類、アリル酸−t−ブチルスルホン酸(CHCHCH-COO-C(CH32CH-SO3H)及びその塩類、4−ペンテン酸エチルスルホン酸(CHCH(CH22-COO-(CH22-SO3H)及びその塩類、4−ペンテン酸プロピルスルホン酸(CHCH(CH22-COO-(CH23-SO3H)及びその塩類、4−ペンテン酸−n−ブチルスルホン酸(CHCH(CH22-COO-(CH2-SO3H)及びその塩類、4−ペンテン酸−t−ブチルスルホン酸(CHCH(CH22-COO-C(CH32CH-SO3H)及びその塩類、4−ペンテン酸フェニレンスルホン酸(CHCH(CH22-COO-C64-SO3H)及びその塩類、4−ペンテン酸ナフタレンスルホン酸(CHCH(CH22-COO-C108-SO3H)及びその塩類、メタクリル酸エチルスルホン酸(CHC(CH3)-COO-(CH22-SO3H)及びその塩類、メタクリル酸プロピルスルホン酸(CHC(CH3)-COO-(CH23-SO3H)及びその塩類、メタクリル酸−t−ブチルスルホン酸(CHC(CH3)-COO-C(CH32CH-SO3H)及びその塩類、メタクリル酸−n−ブチルスルホン酸(CHC(CH3)-COO-(CH2-SO3H)及びその塩類、メタクリル酸フェニレンスルホン酸(CHC(CH3)-COO-C64-SO3H)及びその塩類、メタクリル酸ナフタレンスルホン酸(CHC(CH3)-COO-C108-SO3H)及びその塩類等が挙げられる。
アニオン基を有さない重合性モノマーとしては、エチレン、プロぺン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、スチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−ブチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、p−メトキシスチレン、α―メチルスチレン、2−ビニルナフタレン、6−メチル−2−ビニルナフタレン、ビニルピリジン、ビニルアセテート、アクリルアルデヒド、アクリルニトリル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルイミダゾ−ル、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニルブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸アリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸イソボニル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸エチルカルビトール、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリロイルモルホリン、ビニルアミン、N,N−ジメチルビニルアミン、N,N−ジエチルビニルアミン、N,N−ジブチルビニルアミン、N,N−ジ−t−ブチルビニルアミン、N,N−ジフェニルビニルアミン、N−ビニルカルバゾール、ビニルアルコール、塩化ビニル、フッ化ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、2−メチルシクロヘキセン、ビニルフェノール、1,3−ブタジエン、1−メチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,4−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,2−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1−オクチル−1,3−ブタジエン、2−オクチル−1,3−ブタジエン、1−フェニル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1−ヒドロキシ−1,3−ブタジエン、2−ヒドロキシ−1,3−ブタジエン等が挙げられる。
アニオン基含有重合性モノマーの重合に際して使用する酸化剤及び酸化触媒としては、例えば、ぺルオキソ二硫酸アンモニウム、ぺルオキソ二硫酸ナトリウム、ぺルオキソ二硫酸カリウム等のぺルオキソ二硫酸塩、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、塩化第二銅等の遷移金属化合物、三フッ化ホウ素などの金属ハロゲン化合物、酸化銀、酸化セシウム等の金属酸化物、過酸化水素、オゾン等の過酸化物、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物、酸素等が挙げられる。酸化剤及び酸化触媒は所定量の溶媒に溶解又は分散させて一定濃度に調整しておくことが好ましい。
また、溶媒としては、上述した導電性高分子塗料に含まれる溶媒を用いることができる。
次に、導電性高分子形成工程にて、ポリアニオン及び酸化剤又は酸化重合触媒、必要に応じて前記芳香族性化合物の存在下で、π共役系導電性高分子の前駆体モノマーを化学酸化重合する。具体的には、ポリアニオン溶液を一定温度に保ち、その溶液にπ共役系導電性高分子の前駆体モノマーを添加し、均一に攪拌する。これにより得られた混合溶液中に、酸化剤及び/又は酸化重合触媒の溶液を添加し、均一に分散させ、反応させて、π共役系導電性高分子を形成する。
その後、必要に応じて、重合反応を停止させるための反応停止剤を添加してもよい。また、重合反応終了後、過剰な酸化剤及び/又は酸化重合触媒、反応副生成物の除去及びイオン交換の工程を行ってもよい。また、化学酸化重合後に、前記芳香族性化合物を添加してもよい。
導電性高分子形成工程におけるπ共役系導電性高分子の前駆体モノマーとしては、ピロール類及びその誘導体、チオフェン類及びその誘導体、アニリン類及びその誘導体等を使用することができる。
また、酸化剤としては、アニオン基含有重合性モノマーの重合に際して使用するものを用いることができる。化学酸化重合を行う際に用いる溶媒としては、上述した導電性高分子塗料に含まれる溶媒を用いることができる。
上記化学酸化重合の際には、π共役系導電性高分子の成長と共に、ポリアニオンがπ共役系導電性高分子と塩を形成し、π共役系導電性高分子へのドーピングが起きる。特に、スルホ基含有ポリアニオンを用いた場合には、スルホ基がπ共役系導電性高分子と強く塩を形成するので、π共役系導電性高分子がポリアニオンの主鎖に強く引き寄せられる。その結果、π共役系導電性高分子主鎖がポリアニオンの主鎖に沿って成長して、規則正しく配列したπ共役系導電性高分子を容易に形成する。
また、前記芳香族性化合物の存在下、化学酸化重合を行う場合、前記芳香族性化合物とポリアニオンとが同時にπ共役系導電性高分子にドーピングするため、導電性向上効果が高い。
導電性高分子塗料は、遊離イオンを限外ろ過により除去することが好ましい。
限外ろ過法では、多孔質材上に一定の口径で形成されている高分子膜(限外ろ過膜)を配置させ、溶液を循環させる。その際、限外ろ過膜を挟んで、循環溶液側と透過溶液側とに差圧が生じるため、循環溶液側の溶液の一部が透過溶液側に浸透して循環溶液側の圧力を緩和する。この現象によって循環溶液に含まれる限外ろ過膜口径より小さい粒子、溶解イオン等の一部を透過溶液側に移動させて除去する。この方法は希釈法であり、希釈回数を増やすことにより容易に不純物を取り除くことができる。
使用する限外ろ過膜は、除去する粒子径、イオン種によって適宜選択され、中でも、分画分子量1,000〜1,000,000のものが好ましい。
本発明の導電性高分子塗料が、導電性向上剤、バインダ樹脂、添加剤等を含む場合には、これらを添加する工程を有する。例えば、導電性向上剤を添加する工程として、ポリアニオンとπ共役系導電性高分子とを含有する混合溶液に導電性向上剤を添加し、均一に混合させればよい。その際、導電性向上剤は溶媒に溶解又は分散させることが好ましい。溶媒は、前記混合溶液中の溶媒と同じであってもよいし、異なってもよい。
以上説明した導電性高分子塗料では、芳香族性化合物がスルホ基を有していることにより、π共役系導電性高分子へのドーピング作用を高くでき、その結果、導電性を高くできる。
導電性高分子塗料中のπ共役系導電性高分子は高度な酸化状態にあるため、熱等の外部環境によってπ共役系導電性高分子の一部が酸化劣化しやすく、ラジカルが発生し、ラジカル連鎖によって劣化が進行していくといわれている。しかし、本発明では、芳香族性化合物がカルボキシ基を有しており、このカルボキシ基によってラジカルを失活させることができる。したがって、ラジカル連鎖を遮断でき、劣化の進行を抑制できるため、耐熱性が高くなり、その結果、長期安定性が高くなる。
(導電性塗膜)
本発明の導電性塗膜は、上述した導電性高分子塗料が塗布されて形成されたものである。導電性高分子塗料の塗布方法としては、例えば、浸漬、コンマコート、スプレーコート、ロールコート、グラビア印刷などが挙げられる。
塗布後、溶媒を除去するために加熱処理を施してもよい。加熱処理としては、例えば、熱風加熱や赤外線加熱などの通常の方法を採用できる。
また、導電性高分子塗料が光硬化成分を含む場合には、紫外線照射処理を施すことが好ましい。紫外線照射処理としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプなどの光源から紫外線を照射する方法を採用できる。
上記導電性塗膜は、上記導電性高分子塗料から形成されたものであるため、導電性および長期安定性が共に優れたものである。
以下、本発明の実施例を具体的に示すが、本発明は実施例により限定されるものではない。
(製造例1)ポリスチレンスルホン酸の合成
1000mlのイオン交換水に206gのスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解し、80℃で攪拌しながら、予め10mlの水に溶解した1.14gの過硫酸アンモニウム酸化剤溶液を20分間滴下し、この溶液を12時間攪拌した。
得られたスチレンスルホン酸ナトリウム含有溶液に10質量%に希釈した硫酸を1000mlと10000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いてポリスチレンスルホン酸含有溶液の約10000ml溶液を除去し、残液に10000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約10000ml溶液を除去した。上記の限外ろ過操作を3回繰り返した。
さらに、得られたろ液に約10000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約10000ml溶液を除去した。この限外ろ過操作を3回繰り返して、ポリスチレンスルホン酸を得た。
限外ろ過条件は下記の通りとした(他の例でも同様)。
限外ろ過膜の分画分子量:30K
クロスフロー式
供給液流量:3000ml/分
膜分圧:0.2Pa
得られた溶液中の水を減圧除去して、無色の固形物を得た。
(製造例2)ポリスルホエチルメタクリレートの合成
1000mlのイオン交換水に216gのスルホエチルメタクリレートナトリウムを溶解し、80℃で攪拌しながら、予め10mlの水に溶解した1.14gの過硫酸アンモニウム酸化剤溶液を20分間滴下し、この溶液を12時間攪拌した。
得られたスチレンスルホン酸ナトリウム含有溶液に10質量%に希釈した硫酸を1000ml、10000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いてポリスチレンスルホン酸含有溶液の約10000ml溶液を除去し、残液に10000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約10000ml溶液を除去した。上記の限外ろ過操作を3回繰り返した。
さらに、得られたろ液に約10000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約10000ml溶液を除去した。この限外ろ過操作を3回繰り返して、ポリスルホエチルメタクリレートを得た。
(実施例1)
14.2gの3,4−エチレンジオキシチオフェンと、49.2gの4−スルホフタル酸(50質量%水溶液、東京化成工業社製)と、36.7gのポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合させた。
これにより得た混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液をゆっくり加え、3時間攪拌して反応させた。これにより得られた反応液に5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約5000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
そして、得られた溶液に10質量%に希釈した200mlの硫酸と5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約5000ml溶液を除去し、これに5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約5000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
さらに、得られた溶液に5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約5000ml溶液を除去した。この操作を5回繰り返して、約1.5質量%の青色のポリスチレンスルホン酸−4−スルホフタル酸ドープポリ3,4−エチレンジオキシチオフェンを得た(π共役系導電性高分子溶液A)。このπ共役系導電性高分子溶液Aは導電性高分子塗料である。
得られた導電性高分子塗料をガラス上に塗布し、塗布膜を150℃のオーブン中で乾燥させて導電性塗膜を得た。得られた導電性塗膜の電気特性を下記のように評価した。その結果を表1に示す。
(評価法)
・電気伝導度(S/cm):
塗膜の電気伝導度をローレスタ(三菱化学製)を用いて測定した。
・電気伝導度熱維持率(%):
温度25℃における塗膜の電気伝導度R25Bをローレスタ(三菱化学製)を用いて測定し、測定後の塗膜を温度125℃の環境下に300時間放置した後、該塗膜を温度25℃に戻し、電気伝導度R25Aを測定し、それらの測定値を下記式に代入して電気伝導度熱維持率を算出した。なお、この電気伝導度熱維持率は耐熱性の指標になる。
電気伝導度熱維持率(%)=100×R25A/R25B
Figure 2007045932
(実施例2)
14.2gの3,4−エチレンジオキシチオフェンと、36.7gのポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合した。
これにより得られた混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液とをゆっくり添加し、3時間攪拌して反応させた。
得られた反応液に5000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法により約5000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
そして、得られた溶液に10質量%に希釈した200mlの硫酸と5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約5000mlの溶液を除去し、これに5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約5000mlの液を除去した。この操作を3回繰り返した。
さらに、得られた溶液に5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約5000mlの溶液を除去した。この操作を5回繰り返し、約1.5質量%の青色のポリスチレンスルホン酸ドープポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PSS−PEDOT)を得た。これをπ共役系導電性高分子溶液Bとした。
そして、得られた100gのπ共役系導電性高分子溶液Bに6gの4−スルホフタル酸(50質量%、東京化成工業社製)を添加し、均一に分散させて導電性高分子塗料を得た。
得られた導電性高分子塗料をガラス上に塗布し、塗布膜を150℃のオーブン中で乾燥させ導電性塗膜を得た。得られた導電性塗膜の電気特性を下記のように評価した。その結果を表1に示す。
(実施例3)
36.7gのポリスチレンスルホン酸の代わりに38.6gのポリスルホエチルメタクリレートを用いたこと以外は実施例1と同様にして、約2.5質量%のポリスルホエチルメタクリレート−4−スルホフタル酸ドープポリ3,4−エチレンジオキシチオフェンを得た(π共役系導電性高分子溶液C)。このπ共役系導電性高分子溶液Cは導電性高分子塗料である。得られた導電性高分子塗料を実施例1と同様に評価した。その結果を表1に示す。
(実施例4,5)
実施例1および実施例2において得られた100mlのπ共役系導電性高分子A,Bに、それぞれ2.25gの5−スルホサリチル酸を添加して導電性高分子塗料を得た。そして、実施例1と同様にして導電性塗膜を評価した。その結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1において得られた100mlのπ共役系導電性高分子溶液Aに4gのポリエステル溶液(商品名:プラスコートZ−561、互応化学工業社製)、2.25gの5−スルホサリチル酸を添加したこと以外は実施例1と同様にして導電性高分子塗料を得た。そして、実施例1と同様にして導電性塗膜を評価した。その結果を表1に示す。
(実施例7)
6.8gのピロールと、49.2gの4−スルホフタル酸(50質量%水溶液,東京化成工業社製)と、36.7gのポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合させた。
これにより得られた混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液をゆっくり加え、3時間攪拌して反応させた。
得られた反応液に5000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法により約5000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
そして、得られた溶液に10質量%に希釈した200mlの硫酸と5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約5000ml溶液を除去し、これに5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約5000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。これにより得られた溶液に5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約5000ml溶液を除去した。この操作を5回繰り返し、約2.5質量%の青色のポリスチレンスルホン酸−4−スルホフタル酸ドープポリピロールを得た(π共役系導電性高分子溶液D)。このπ共役系導電性高分子溶液Dは導電性高分子塗料である。
得られた導電性高分子塗料を実施例1と同様に評価した。その結果を表1に示す。
(実施例8)
6.8gのピロールと、49.2gの4−スルホフタル酸(50質量%水溶液、東京化成工業社製)と、38.6gのポリスルホエチルメタクリレートを2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃に混合させた。
これにより得られた混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液をゆっくり加え、3時間攪拌して反応させた。
得られた反応液に5000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法により約5000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
そして、得られた溶液に10質量%に希釈した200mlの硫酸と5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約5000ml溶液を除去し、これに5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約5000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
さらに、得られた溶液に5000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約5000ml溶液を除去した。この操作を5回繰り返し、約2.5質量%の青黒色のポリスルホエチルメタクリレート-4−スルホフタル酸ドープポリピロールを得た(π共役系導電性高分子溶液E)。このπ共役系導電性高分子溶液Eは導電性高分子塗料である。
得られた導電性高分子塗料を実施例1と同様に評価した。その結果を表1に示す。
(実施例9,10)
実施例7および実施例8において得られた100mlのπ共役系導電性高分子D,Eに、それぞれ3.75gの5−スルホサリチル酸を添加して導電性高分子塗料を得た。そして、実施例1と同様にして導電性塗膜を評価した。その結果を表1に示す。
(比較例1)
6.8gのピロールと、10.8gポリアクリル酸を1000mlのイオン交換水に溶解した溶液とを混合させた後、0℃に冷却した。
これにより得られた混合溶液を0℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液をゆっくり添加し、3時間攪拌して反応させた。
得られた反応液をアンモニア水(25質量%)でpH10に調整した後、イソプロピルアルコールで沈殿させ、ろ過し、得られたろ過物をイオン交換水で3回洗浄した。次いで、ろ過物を1000mlのイオン交換水で再分散して、ポリアクリル酸−ポリピロールコロイド水溶液を得た。
そして、得られたポリアクリル酸−ポリピロールコロイド水溶液をガラス上に塗布し、塗膜を150℃のオーブン中で乾燥させて導電性塗膜を得た。その塗膜の電気特性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1で得られたπ共役系導電性高分子溶液Aをそのままガラス上に塗布し、塗膜を150℃のオーブン中で乾燥させて導電性塗膜を得た。その塗膜の電気特性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
(比較例3)
49.2gの4−スルホフタル酸を添加しなかったこと以外は実施例7と同様にして導電性高分子塗料を得て、実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
スルホ基およびカルボキシ基を有する芳香族性化合物を含む導電性高分子塗料から形成された実施例1〜10の導電性塗膜は導電性に優れ、また長期の耐熱性(長期安定性)にも優れていた。
スルホ基およびカルボキシ基を有する芳香族性化合物を含まない導電性高分子塗料から形成された比較例1〜3の導電性塗膜は導電性が低く、また長期の耐熱性(長期安定性)も低かった。

Claims (5)

  1. π共役系導電性高分子と、ポリアニオンと、スルホ基およびカルボキシ基を有する芳香族性化合物と、溶媒とを含有することを特徴とする導電性高分子塗料。
  2. 前記芳香族性化合物が、カルボキシ基を2つ以上有することを特徴とする請求項1に記載の導電性高分子塗料。
  3. 前記芳香族性化合物が、ヒドロキシ基を1つ以上有することを特徴とする請求項1または2に記載の導電性高分子塗料。
  4. さらに、バインダ樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の導電性高分子塗料。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の導電性高分子塗料が塗布されて形成されたことを特徴とする導電性塗膜。






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